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JP2023092550A - 燃料電池 - Google Patents

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JP2023092550A JP2021207651A JP2021207651A JP2023092550A JP 2023092550 A JP2023092550 A JP 2023092550A JP 2021207651 A JP2021207651 A JP 2021207651A JP 2021207651 A JP2021207651 A JP 2021207651A JP 2023092550 A JP2023092550 A JP 2023092550A
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Mitsuo Yoshimura
憲有 武田
Kenyu Takeda
規寿 吉本
Norihisa Yoshimoto
聡司 大谷
Satoshi Otani
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Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
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Abstract

【課題】本開示は、ゴム系接着剤の使用量増加によりコストを増加させることなく、接合力が弱い電解質膜と枠体間が剥離して生じた隙間から燃料ガス、および酸化剤ガスが外部に漏れることが抑制できる電解質膜-電極-枠接合体を用いた燃料電池を提供する。【解決手段】本開示における燃料電池は、電解質膜と、電解質膜の周縁部より内側の両主面に配置される触媒層と、電解質膜を挟んで触媒層の両外側に配置されるガス拡散層と、で構成される電解質膜-電極接合体と、ガス拡散層の両外側に配置される一対のセパレータと、一方のガス拡散層と触媒層との間に配置され、一方の触媒層の外周方向に電解質膜の面に沿って形成される第1枠体と、他方のガス拡散層と触媒層との間に配置され、他方の触媒層の外周方向に電解質膜の面に沿って形成される第2枠体と、第1枠体と第2枠体と電解質膜とを一対のセパレータ間で接着するゴム系接着剤と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、燃料電池に関する。
特許文献1は、電解質膜と、これよりも狭小な平面積で該電解質膜の両側で当接する触媒層から膜電極接合体が形成され、該膜電極接合体の両側にガス透過層およびセパレータが配されて燃料電池セルを形成し、積層された燃料電池セル内のセパレータ間もしくは燃料電池セル間をシールするガスケットを備えた燃料電池であって、少なくとも、電解質膜が触媒層で被覆されていない周縁の露出領域とガス拡散層の間には、保護フィルムを備える。
特開2010-186711号公報
本開示は、ゴム系接着剤の使用量増加によるコストの増加を抑制し、また接合力が弱い電解質膜と枠体間が剥離して生じた隙間から燃料ガスおよび酸化剤ガスが外部に漏れることを抑制できる燃料電池を提供する。
本開示における燃料電池は、電解質膜と触媒層とガス拡散層とで構成される電解質膜-電極接合体と、セパレータと、第1枠体と、第2枠体と、ゴム系接着剤と、を備え、第1枠体は周縁部が電解質膜の周縁部より外側にあり、第2枠体は周縁部が電解質膜の周縁部より内側にあり、第1枠体の周縁部の側面はゴム系接着剤で覆われていないが、電解質膜の周縁部の側面及び第2枠体の周縁部の側面はゴム系接着剤で覆われるように構成される。
触媒層は、電解質膜の周縁部より内側の両主面に配置される。
ガス拡散層は、解質膜を挟んで触媒層の両外側に配置される。
一対のセパレータは、ガス拡散層の両外側に配置される。
第1枠体は、一方のガス拡散層と触媒層との間に配置され、一方の触媒層の外周方向に電解質膜の面に沿って形成される。
第2枠体は、他方のガス拡散層と触媒層との間に配置され、他方の触媒層の外周方向に電解質膜の面に沿って形成される。
ゴム系接着剤は、第1枠体と第2枠体と電解質膜とを一対のセパレータ間で接着する。
本開示における燃料電池は、電解質膜を第1枠体と第2枠体で挟み、電解質膜の周縁部が第1枠体の周縁部と第2枠体の周縁部との間に配置して接合される電解質膜-電極-枠接合体において、電解質膜の第1枠体の周縁部の側面を露出させた状態で、ゴム系接着剤により第1枠体と第2枠体と電解質膜とをセパレータの間で接着し、シールすることができる。
そのため、第1枠体の周縁部の側面を覆う必要がないためゴム系接着剤の使用量増加によるコストの増加を抑制し、また接合力が弱い電解質膜と枠体間が剥離して生じた隙間から燃料ガス、および酸化剤ガスが外部に漏れることが抑制できる。
実施の形態1における燃料電池スタックの構成を示す外観斜視図 実施の形態1における燃料電池スタックを図1のA-A線で切断した断面模式図 実施の形態1における電解質膜-電極-枠接合体を図1のA-A線で切断した断面模式図 実施の形態1におけるセルを図1のA-A線で切断した断面模式図 実施の形態1におけるセルを分解し図1のA-A線で切断した断面模式図 実施の形態1における電解質膜-電極-枠接合体をカソードガス拡散層側から見た模式図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、電解質膜と、これよりも狭小な平面積で該電解質膜の両側で当接する触媒層と、から電解質膜-電極接合体が形成され、該電解質膜-電極接合体の両側にガス拡散層およびセパレータが配されて燃料電池セルを成し、積層された燃料電池セル内のセパレータ間もしくは燃料電池セル間をシールするガスケットを備えた燃料電池があった。
この燃料電池に用いられる技術として、電解質膜が触媒層で被覆されていない周縁の露出領域とガス拡散層の間に枠体を介在させ、電解質膜と枠体の間に接着剤を使用せずにホットプレスによる水素結合等で接合し、両枠体の周縁部及び電解質膜の周縁部をガスケット中に埋没させることでガスをシールする技術があった。
この技術では、ガスケットがその端部のマニホールドの周縁に該マニホールドを囲む無端リブを有しており、その成形方法の概要は、アノード側のガス拡散層、電解質膜-電極接合体、カソード側のガス拡散層の順に収容して型締めし、電解質膜-電極接合体の側方のガスケット用キャビティ内に樹脂を注入する(射出成形)等の方法でおこなわれるものであった。
しかしながら、耐久性に優れたゴム系接着剤を燃料電池セル内のセパレータ間に適用しようとすると、ゴム系接着剤は硬化後に収縮するため、セパレータ間で電解質膜及び枠体に接着しているゴム系接着剤がセパレータ側に引っ張られる状態となり、電解質膜及び枠体とゴム系接着剤との接合部である界面を開こうとする力がかかる。
こういった寸法変化に追従させるためにゴム系接着剤を用いているが、電解質膜と枠体の間は、接着剤が介在せず、弱い化学的相互作用である水素結合により接合しているため、燃料電池に供給されるガスに含まれる水分や発電時に生成する水分が電解質膜と枠体の間に浸入することにより、電解質膜と枠体の間が剥離してしまい、燃料ガス、および酸化剤ガスが外部に漏れるという課題があった。
これを解決するために従来では、枠体と電解質膜を完全にゴム系接着剤で覆う手段が用いられていたが、今度は枠体と電解質膜を覆うためにゴム系接着剤の使用量が増え、コストが増加してしまうという課題があった。
そうした状況下において、発明者らは、ゴム系接着剤が電解質膜に対しても優れた接着力があること、枠体そのものはガス透過性がないので表面に露出しても問題ないことから着想を得て、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、電解質膜を第1枠体と第2枠体で挟み、第1枠体は周縁部が電解質膜の周縁部より外側にあり、第2枠体は周縁部が電解質膜の周縁部より内側にあるように電解質膜-電極接合体と第1枠体と第2枠体とから電解質膜-電極-枠接合体を構成し、第1枠体の周縁部の側面はゴム系接着剤で覆われていないが、電解質膜の周縁部の側面及び第2枠体の周縁部の側面はゴム系接着剤で覆われるように構成してシールすることで、電解質膜とゴム系接着剤の接着面を増やし、接合力が弱い電解質膜と枠体間が剥離して生じた隙間から燃料ガス、および酸化剤ガスが外部に漏れることを抑制でき、かつ第1枠体が外部に露出する分ゴム系接着剤の使用量を減少させゴム系接着剤の使用量増加によるコスト増加を抑制できる、電解質膜-電極-枠接合体を用いた燃料電池を提供する。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面及び以下の説明は、当事者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1~6を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
図1において、燃料電池スタック90は、セルを積層したスタック部91を集電板40、41で挟み、さらに、その外側にエンドプレート70、77を配置し、ボルト80でエンドプレート間を締結し圧力を加えている。
エンドプレート70は、燃料ガスとして水素を導入および排出するための、燃料ガス導入口71と燃料ガス排出口72と、酸化剤ガスとして空気を導入および排出するための、酸化剤ガス導入口73と酸化剤ガス排出口74と、冷却媒体としてイオン交換水を導入および排出する為の冷却媒体導入口75と冷却媒体排出口76と、を備える。
図2において、スタック部91は、複数のセル100を積み重ねて形成され、その両端に集電板40と集電板41と、その外側に絶縁板42と絶縁板43と、更に、その外側にエンドプレート70とエンドプレート77と、が配置されている。
図3において、電解質膜-電極-枠接合体10は、電解質膜1と、カソード触媒層2と、アノード触媒層3と、を有する電解質膜-電極接合体13と、カソードガス拡散層4と、アノードガス拡散層5と、第1枠体6と、第2枠体7と、を備える。
電解質膜1は、水素イオン伝導性を有する高分子電解質膜であって、具体的には、パーフルオロカーボンスルホン酸からなるフッ素系高分子電解質膜(米国DuPont社製のNafion(登録商標))を用いる。
カソード触媒層2は、電解質膜1の一方の主面に配置され、酸素の還元反応に対する触媒を含む層である。具体的には、白金系金属触媒を坦持したカーボン粉末とプロトン導電性を有する高分子材料を主成分とした多孔質部材を用いる。
アノード触媒層3は、電解質膜1の他方の主面に配置され、水素の酸化反応に対する触媒を含む層である。具体的には、白金系金属触媒を坦持したカーボン粉末とプロトン導電性を有する高分子材料を主成分とした多孔質部材を用いる。
カソードガス拡散層4及びアノードガス拡散層5は、導電性と撥水性を有する多孔質の部材である。本実施の形態では、カーボンペーパーを用いて作製された多孔質構造を有する導電性基材に、フッ素樹脂を代表とする撥水性高分子樹脂である、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を分散させて構成された部材を用いる。
カソードガス拡散層4は、電解質膜-電極接合体13のカソード触媒層2の電解質膜1と反対側の面に積層配置される。
アノードガス拡散層5は、電解質膜-電極接合体13のアノード触媒層3の電解質膜1と反対側の面に積層配置される。
電解質膜-電極接合体13から露出している電解質膜1の周縁部は、額縁状の第1枠体6と額縁状の第2枠体7で挟まれており、第1枠体6の周縁部は電解質膜1の周縁部より外側にあり、第2枠体7の周縁部は電解質膜1の周縁部より内側にある。つまり、電解質膜1の周縁部は第1枠体6の周縁部と第2枠体7の周縁部の間に配置されている。
第1枠体6と第2枠体7は、適度な機械的強度と耐熱性、優れた耐薬品性を有する樹脂部材である。具体的には、10μmの厚みのポリフェニレンスルファイド(PPS)をトムソン刃で打ち抜いて形成された部材を用いる。
図6において、第1枠体6は、燃料ガスとして水素を導入および排出するための燃料ガス導入口と燃料ガス排出口と、酸化剤ガスとして空気を導入および排出するための酸化剤ガス導入口と酸化剤ガス排出口と、冷却媒体としてイオン交換水を導入および排出するための冷却媒体導入口と冷却媒体排出口とに対し、それぞれと個別に連通している複数のマニホールド孔25を備えている。
電解質膜-電極-枠接合体10のカソードガス拡散層4とアノードガス拡散層5の外側両主面には額縁にマニホールド孔25を備えた外周部8が構成される。
具体的には、カソードガス拡散層4の周縁部と第2枠体7の周縁部との距離を5mmとし、電解質膜1の周縁部と第2枠体7の周縁部との距離を2mmとした。第1枠体6の周縁部はセパレータの外形と同じ大きさとし、電解質膜1の周縁部と第1枠体6の周縁部との距離は4mm以上確保されている。
図4において、セル100は、カソードセパレータ20とアノードセパレータ21とを用いて、電解質膜-電極-枠接合体10を挟持し、第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12とにより接着、シールされることで構成される。第1枠体6の周縁部の側面は、第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12とに覆われていない。
カソードセパレータ20とアノードセパレータ21は、適度な機械的強度と導電性を有する。具体的には、黒鉛粉末と熱硬化性樹脂の混練物を加熱成型して形成された部材を用いる。
カソードセパレータ20は、電解質膜-電極-枠接合体10のカソードガス拡散層4と対向する一方の主面に、酸化剤ガスとしての空気が流れる酸化剤ガス経路22が形成され、他方の主面にセル100を重ね合わせたときに別のセル100のアノードセパレータ21の冷却媒体経路24と当接する冷却面26が形成されている。
カソードセパレータ20は、燃料ガス導入口と燃料ガス排出口と、酸化剤ガス導入口と酸化剤ガス排出口と、冷却媒体導入口と冷却媒体排出口とに対し、それぞれと個別に連通している複数のマニホールド孔25とを備えており、酸化剤ガス導入口と酸化剤ガス排出口とが酸化剤ガス経路22と接続している(図示せず)。
アノードセパレータ21は、電解質膜-電極-枠接合体10のアノードガス拡散層5と対向する一方の主面に、燃料ガスとしての水素が流れる燃料ガス経路23が形成され、他方の主面に、冷却媒体としてのイオン交換水が流れる冷却媒体経路24が、セル100を重ね合わせたときに別のセル100のカソードセパレータ20の冷却面26と当接することで形成されている。冷却媒体経路24は外部に冷却媒体が漏れないようにシールされる(図示せず)。
アノードセパレータ21は、燃料ガス導入口と燃料ガス排出口と、酸化剤ガス導入口と酸化剤ガス排出口と、冷却媒体導入口と冷却媒体排出口とに対し、それぞれと個別に連通している複数のマニホールド孔25とを備えており、燃料ガス導入口と燃料ガス排出口が燃料ガス経路23と接続しており、冷却媒体導入口と冷却媒体排出口とが冷却媒体経路24と接続している(図示せず)。
図5は、セル100を構成するカソードセパレータ20と、アノードセパレータ21と、電解質膜-電極-枠接合体10とを、第1ゴム系接着剤11および第2ゴム系接着剤12を用いて接着する前の状態を示している。
第1ゴム系接着剤11は、カソードセパレータ20の酸化剤ガス経路22を囲むように、額縁状に配置され、またマニホールド孔25を囲むように配置されている。
第2ゴム系接着剤12は、アノードセパレータ21の燃料ガス経路23を囲むように、額縁状に配置され、またマニホールド孔25を囲むように配置されている。
言い換えると、第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12は対向し、電解質膜-電極-枠接合体10の外周部8の位置に配置される。
第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12は、耐久性に優れ、機械的強度と柔軟性を有する合成樹脂である。具体的には、耐薬品性や耐機械的特性の観点から耐久性が優れたフッ素ゴムを主材としたものを用いる。
[1-2.製造方法]
以上のように構成されたセル100について、以下に製造方法とその作用を説明する。まず図4に基づいて、その製造方法を説明する。
まず電解質膜1の両主面にカソード触媒層2とアノード触媒層3が配置されて、電解質膜-電極接合体13が形成される。
第1枠体6は、周縁部が電解質膜1の周縁部より外側にあり、第2枠体7は、周縁部が電解質膜1の周縁部より内側にある状態で配置され、接着剤を用いずに熱プレスを用いて加熱温度50℃~70℃の範囲で5分維持し貼り合わされている。
これにより、電解質膜-電極-枠接合体10の外周部8のカソード触媒層2側は、第1枠体6と電解質膜1と第2枠体7の表面が出た状態、および電解質膜-電極-枠接合体10の外周部8のアノード触媒層3側は、第1枠体6の表面が出た状態で、電解質膜1と第1枠体6、電解質膜1と第2枠体7の間には接着剤が介在せず、弱い化学的相互作用である水素結合により接合されている。
カソードガス拡散層4を、電解質膜1との間でカソード触媒層2と第2枠体7とを挟みかつカソード触媒層2がカソードガス拡散層4の真ん中に来るように配置し、アノードガス拡散層5を、電解質膜1との間でアノード触媒層3と第1枠体6とを挟みかつアノード触媒層3がアノードガス拡散層5の真ん中に来るように配置し、第1枠体6や第2枠体7と同じく接着剤を用いずに熱プレスを用いて加熱温度130℃~150℃の範囲で、5~15分維持し貼り合わせる。
続いて図5に基づいて、製造方法の続きを説明する。
第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12は、メチルエチルケトンなどの溶剤により粘度が下げられた状態で、カソードセパレータ20、アノードセパレータ21の外周部8に配置される。本実施の形態では、第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12の塗布にディスペンサーを用いたが、スクリーン印刷などを用いることもできる。また、第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12は半硬化状態のシート状のものを配置することもできる。
そして、カソードセパレータ20とアノードセパレータ21とで挟持することで、カソードセパレータ20と電解質膜-電極-枠接合体10の間の外周部8の位置にある第2枠体7と電解質膜1と第1枠体6の表面とが、第1ゴム系接着剤11と接合される。また、アノードセパレータ21と電解質膜-電極-枠接合体10の間の外周部8の位置にある第1枠体6の表面とが、第2ゴム系接着剤12と接合される。
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、セル100は、電解質膜1と、カソード触媒層2と、アノード触媒層3と、カソードガス拡散層4と、アノードガス拡散層5と、で構成される電解質膜-電極接合体13と、カソードセパレータ20と、アノードセパレータ21と、第2枠体7と、第1枠体6と、第1ゴム系接着剤11と、第2ゴム系接着剤12と、を備える。
第1枠体6は、アノード触媒層3とアノードガス拡散層5との間に配置され、アノード触媒層3の外周方向に電解質膜1の面に沿って形成される。
第2枠体7は、カソード触媒層2とカソードガス拡散層4との間に配置され、カソード触媒層2の外周方向に電解質膜1の面に沿って形成される。
第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12とは、第1枠体6と第2枠体7と電解質膜1とをカソードセパレータ20とアノードセパレータ21間で接着する。
また本実施の形態において、セル100は、第1枠体6は、周縁部が電解質膜1の周縁部より外側にあり、第2枠体7は、周縁部が電解質膜1の周縁部より内側にあり、第1枠体6の周縁部の側面は第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12で覆われていないが、電解質膜1の周縁部の側面及び第2枠体7の周縁部の側面は第2ゴム系接着剤12で覆われるように構成される。
これにより、電解質膜1と第1枠体6と第2枠体7とが、それぞれ第1ゴム系接着剤11または第2ゴム系接着剤12と接着されることで、第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12が収縮した時に、接合力が弱い電解質膜1と第1枠体6、電解質膜1と第2枠体7間が剥離して生じた隙間から燃料ガスや酸化剤ガスが外部に漏れることを抑制できる。
また、第1枠体6の側面を露出させるまで伸ばすことでその分第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12の使用量を減らすことができる。
本実施の形態において、燃料電池スタック90は、第1枠体6及び第2枠体7は、非導電性の樹脂フィルム、または樹脂シートを用いてもよい。
これにより、アノードセパレータ21とカソードセパレータ20の外周部8に非導電性の第1枠体6があるため、アノードセパレータ21とカソードセパレータ20の間のガス拡散層の外側の非発電領域が確実に絶縁される。
ただし、第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12が非導電性なので、第1枠体6及び第2枠体7が導電性物質で構成されていたとしてもセパレータ間は絶縁できるため、必ずしも第1枠体6及び第2枠体7は非導電性の物質で構成されていなくてもよい。
また、本実施の形態において、燃料電池スタック90は、第1枠体6及び第2枠体7は、電解質膜1及び第1ゴム系接着剤11、第2ゴム系接着剤12と接する表面にヒドロキシ基を備えるようにしてもよい。ヒドロキシ基はコロナ処理やプラズマ処理のような表面改質により備えることができる。本実施の形態ではコロナ処理を用いた。表面には、ヒドロキシ基以外にカルボニル基、カルボキシ基等の官能基が備えられてもよい。
これにより、第1枠体6と電解質膜1、第2枠体7と電解質膜1の間が、加熱圧着により水素結合で接合される。
そのため、電解質膜1と第1枠体6、電解質膜1と第2枠体7の間がゴム系接着剤なしで接合されるので、電解質膜-電極-枠接合体10としてハンドリングが容易になるとともに、電解質膜1の両主面に配置されるカソード触媒層2、アノード触媒層3が第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12に含まれる溶剤により被毒されない。さらに、第1枠体6及び第2枠体7と第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12も、より強固に接合される。
そのため、長期間にわたり第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12とが収縮することにより、電解質膜1と第1枠体6との間及び電解質膜1と第2枠体7との間を引きはがそうとする力が加わったとしても、引きはがそうとする力が緩和され界面が剥離しないため、燃料電池の耐久性が向上する。
さらに、濡れ性が悪いフッ素系の電解質膜1との接合は、結合力が強くないとされているが、第1ゴム系接着剤11および第2ゴム系接着剤12は、溶剤を含む低分子から成り立っているので、電解質膜1の一部を溶剤により溶かしつつ相溶化することで、濡れ性が向上し、界面間距離が、とても接近するため分子間力が働き、物理的相互作用が構成しやすくなり、接合力を強くできる。
なお、本実施の形態では、第1枠体6と第2枠体7は、額縁状の形状のものを用いたが、額縁状でなくてもよい。例えば、設計上必要であれば、額縁の一部が欠けたような形状を用いてもよい。
なお、本実施の形態では、カソード触媒層2側に第2枠体7を、アノード触媒層3側に第1枠体6を用いたが、カソード触媒層2側に第1枠体6を、アノード触媒層3側に第2枠体7を用いてもよい。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態1では、燃料電池スタック90の1例として、第1枠体6及び第2枠体7に10μmの厚みのポリフェニレンスルファイド(PPS)をトムソン刃で打ち抜いて形成された部材を用いる場合を説明した。第1枠体6および第2枠体7は、アノードセパレータ21とカソードセパレータ20の間のカソードガス拡散層4及びアノードガス拡散層5の外側の非発電領域が確実に絶縁されればよい。したがって、第1枠体6および第2枠体7は10μmの厚みのポリフェニレンスルファイド(PPS)に限定されない。
第1枠体6と第2枠体7は、燃料電池スタック90として電解質膜-電極-枠接合体10のカソード触媒層2やアノード触媒層3に対して被毒作用の無い、耐久性のあるものであれば、特に限定されず用いられる。例えば、高価なポリフェニレンスルファイド(PPS)をトムソン刃で打ち抜いて形成された部材以外に安価な変性ポリフェニレンエーテル等を用いて、射出成型により形成された部材を用いてもよい。
これにより、第1枠体6、第2枠体7の材料費を安くできる。
実施の形態1では、燃料電池スタック90の1例として、第1ゴム系接着剤11、第2ゴム系接着剤12にフッ素ゴム系接着剤を用いる場合を説明した。第1ゴム系接着剤11及び第2ゴム系接着剤12は、硬化後、弾性変形する熱硬化性エラストマーを主剤とするものであればよい。したがって、燃料電池スタック90は、第1ゴム系接着剤11、第2ゴム系接着剤12がフッ素ゴム系接着剤に限定されない。
ただし、第1ゴム系接着剤11と第2ゴム系接着剤12は、燃料電池スタック90として電解質膜-電極-枠接合体10のカソード触媒層2やアノード触媒層3に対して被毒作用の無いものであれば、特に限定されず用いられる。例えば、高価なフッ素ゴム系以外に、シリコーンゴム、天然ゴム、EPDM、ブチルゴム等の熱硬化性エラストマー、あるいはイソプレンゴム及びブタジエンゴム等のラテックスを用いた接着剤、液状のポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム等を用いた接着剤等を用いてもよい。
これにより、第1ゴム系接着剤11、第2ゴム系接着剤12の材料費を安くできる。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、燃料電池車や定置型燃料電池等の固体高分子型燃料電池や電気化学デバイスに適用可能である。
1 電解質膜
2 カソード触媒層
3 アノード触媒層
4 カソードガス拡散層
5 アノードガス拡散層
6 第1枠体
7 第2枠体
8 外周部
10 電解質膜-電極-枠接合体
11 第1ゴム系接着剤
12 第2ゴム系接着剤
13 電解質膜-電極接合体
20 カソードセパレータ
21 アノードセパレータ
22 酸化剤ガス経路
23 燃料ガス経路
24 冷却媒体経路
25 マニホールド孔
26 冷却面
40 集電板
41 集電板
42 絶縁板
43 絶縁板
70 エンドプレート
71 燃料ガス導入口
72 燃料ガス排出口
73 酸化剤ガス導入口
74 酸化剤ガス排出口
75 冷却媒体導入口
76 冷却媒体排出口
77 エンドプレート
80 ボルト
90 燃料電池スタック
91 スタック部
100 セル

Claims (5)

  1. 電解質膜と、前記電解質膜の周縁部より内側の両主面に配置される触媒層と、前記電解質膜を挟んで前記触媒層の両外側に配置されるガス拡散層と、で構成される電解質膜-電極接合体と、
    前記ガス拡散層の両外側に配置される一対のセパレータと、
    一方の前記ガス拡散層と前記触媒層との間に配置され、前記一方の触媒層の外周方向に前記電解質膜の面に沿って形成される第1枠体と、
    他方の前記ガス拡散層と前記触媒層との間に配置され、前記他方の触媒層の外周方向に前記電解質膜の面に沿って形成される第2枠体と
    前記第1枠体と、前記第2枠体と、前記電解質膜とを、前記一対のセパレータ間で接着するゴム系接着剤と、
    を備え、
    前記第1枠体は、周縁部が前記電解質膜の周縁部より外側にあり、
    前記第2枠体は、周縁部が前記電解質膜の周縁部より内側にあり、
    前記第1枠体の周縁部の側面は前記ゴム系接着剤で覆われていないが、前記電解質膜の周縁部の側面及び前記第2枠体の周縁部の側面は前記ゴム系接着剤で覆われている、
    燃料電池。
  2. 前記第1枠体及び前記第2枠体は、非導電性の樹脂フィルム、または樹脂シートであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記第1枠体及び前記第2枠体は、前記電解質膜及び前記ゴム系接着剤と接する表面にヒドロキシ基を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記ゴム系接着剤は、熱硬化性エラストマーを主材とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記ゴム系接着剤は、フッ素系ゴムを主材とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池。
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