[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2023078980A - 複合タングステン酸化物粒子の製造方法 - Google Patents

複合タングステン酸化物粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023078980A
JP2023078980A JP2021192343A JP2021192343A JP2023078980A JP 2023078980 A JP2023078980 A JP 2023078980A JP 2021192343 A JP2021192343 A JP 2021192343A JP 2021192343 A JP2021192343 A JP 2021192343A JP 2023078980 A JP2023078980 A JP 2023078980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tungsten oxide
composite tungsten
oxide particles
raw material
material powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021192343A
Other languages
English (en)
Inventor
修平 中倉
Shuhei Nakakura
崇 荻
Takashi Ogi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Hiroshima University NUC
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Hiroshima University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd, Hiroshima University NUC filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2021192343A priority Critical patent/JP2023078980A/ja
Publication of JP2023078980A publication Critical patent/JP2023078980A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

Figure 2023078980000001
【課題】導入コストの低い設備を用いることができ、かつ工程数の少ない複合タングステン酸化物粒子の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】一般式M(0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表わされる複合タングステン酸化物粒子の製造方法であり、
被処理物である、タングステン源となるW源原料粉末と、M元素源となるM元素源原料粉末との混合原料粉末を含むエアロゾルを形成するエアロゾル形成工程と、
エアロゾルをキャリアガスで搬送しながら、1000℃以上1350℃以下で熱処理する熱処理工程と、を有し、
キャリアガスが空気である複合タングステン酸化物粒子の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、複合タングステン酸化物粒子の製造方法に関する。
良好な可視光透過率を有し、透明性を保ちながら日射透過率を低下させる近赤外線遮蔽技術として、これまでさまざまな技術が提案されてきた。なかでも、無機物である導電性微粒子を用いた近赤外線遮蔽技術は、その他の技術と比較して近赤外線遮蔽特性に優れ、低コストである上、電波透過性が有り、さらに耐候性が高い等のメリットがある。
例えば特許文献1には、赤外線遮蔽材料微粒子が媒体中に分散してなる赤外線遮蔽材料微粒子分散体であって、前記赤外線遮蔽材料微粒子は、一般式M(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表記される複合タングステン酸化物微粒子を含有することを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散体や、該赤外線遮蔽微粒子の製造方法等に関する技術が開示されている。特許文献1には、薄膜状の赤外線遮蔽材料微粒子分散体である赤外線遮蔽膜を製造した例等も開示されている。
特許文献1によれば、太陽光線、特に近赤外線領域の光をより効率良く遮蔽し、同時に可視光領域の透過率を保持する等、優れた光学特性を有する赤外線遮蔽材料微粒子分散体を作製することが可能となるとされている。このため、特許文献1に開示された赤外線遮蔽粒子分散体を窓ガラス等の各種用途に適用することが検討されている。
そして、近赤外線遮蔽材料として有用な複合タングステン酸化物粒子の製造方法について、各種検討がなされている。
例えば、特許文献1の発明者は、非特許文献1において、固相法によるCs0.32WOナノ粒子の合成方法を提案している。しかしながら、非特許文献1に開示された合成方法では粒子径が大きく、ナノ粒子化するには粉砕プロセスが必要であった。このため、プロセスの工程数が増える可能性があった。
非特許文献2には水熱合成法によるCsWOの合成方法が開示されている。しかしながら、水熱合成法では数十時間以上の合成時間を必要とする。また、水熱合成法は、後処理工程などの工程数が多い問題もある。
非特許文献3には、誘導結合熱プラズマ技術に基づく合成方法が開示されている。しかしながら、係る合成方法は誘導結合熱プラズマの装置を導入する必要があり、コストが高くなっていた。
特許文献2には化学式KxCsyWOzで表わされるカリウム・セシウム・タングステンブロンズ固溶体粒子調合のためのプロセスであって、式中、x+y≦1および2≦z≦3であり、前記プロセスは適切なタングステン・ソースをカリウム塩およびセシウム塩と混ぜ合わせて粉末混合物を形成し、還元雰囲気下でプラズマトーチに粉末混合物を露出することを含み、好ましくは還元雰囲気が水素/希ガス混合物から成るシースガスによって供給される、プロセスが開示されている。
しかしながら、特許文献2についてもプラズマを用いる必要があり、プラズマ装置導入のためにコストが高くなっていた。また、特許文献2に開示された製造方法によれば、金属タングステンが不純物として混入することも開示されている。
非特許文献4に示すように、エアロゾル化した原料を火炎場に供給する手法が提案されている。この原料粉末の供給方法は、生産性を引き上げやすく、原料中に含まれる溶媒の影響を除去できるため、「超音波霧化装置を用いるため液滴形成速度が低く(ラボスケールで3g/Hr以下)」「溶媒を気化させて除去するために潜熱を必要とする」、との課題を同時に解決する。ただし、非特許文献4の手法は火炎場の形成に燃焼反応を伴うことから水やカーボンが副生成物として混入するため、「溶媒、原料中に含まれる副生成物が結晶中に混入して赤外吸収特性が低い」との課題が残る。また、火炎場を形成し、該火炎場に原料を供給し、生成物を回収する装置等が必要になる等の問題もあった。
国際公開第2005/037932号 特表2012-532822号公報
Takeda Hiromitsu, and Kenji Adachi, "Near infrared absorption of tungsten oxide nanoparticle dispersions." Journal of the American Ceramic Society,2007 , Vol.90, Issue 12, P.4059-4061 Guo Chongshen, et al., "Novel synthesis of homogenous CsxWO3nanorods with excellent NIR shielding properties by a water controlled-release solvothermal process." Journal of Materials Chemistry,2010, Vol.20, Issue38, P.8227-8229. Mamak Marc, et al., "Thermal plasma synthesis of tungsten bronze nanoparticles for near infra-red absorption applications." Journal of Materials Chemistry, 2010, Vol.20, Issue44, P.9855-9857. Hidayat, Darmawan, et al. "Preparation of size-controlled tungsten oxide nanoparticles and evaluation of their adsorption performance." Materials Research Bulletin 45.2 (2010): 165-173.
既述の様に複合タングステン酸化物粒子は、近赤外線遮蔽材料として有用である。そして、低コストで、かつ少ない工程で製造することができる複合タングステン酸化物粒子の製造方法が求められている。
しかしながら、従来開示された複合タングステン酸化物粒子の製造方法は、上述のように特殊な高コストの装置の導入を要したり、多くの工程を要したりする等の問題があった。
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面では、導入コストの低い設備を用いることができ、かつ工程数の少ない複合タングステン酸化物粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面では、一般式M(但し、M元素は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表わされる複合タングステン酸化物粒子の製造方法であり、
被処理物である、タングステン源となるW源原料粉末と、M元素源となるM元素源原料粉末との混合原料粉末を含むエアロゾルを形成するエアロゾル形成工程と、
前記エアロゾルをキャリアガスで搬送しながら、1000℃以上1350℃以下で熱処理する熱処理工程と、を有し、
前記キャリアガスが空気である複合タングステン酸化物粒子の製造方法を提供する。
本発明の一側面では導入コストの低い設備を用いることができ、かつ工程数の少ない複合タングステン酸化物粒子の製造方法を提供できる。
図1は、本開示の一態様に係る複合タングステン酸化物粒子を製造する際に好適に用いることができる複合材料製造装置の説明図である。 図2は、還元処理装置の説明図である。 図3は、実施例1における反応部の配管内の温度プロファイルである。 図4は、実施例1、2、比較例1~比較例4で得られた複合タングステン酸化物粒子のXRDプロファイルである。 図5は、実施例1、2、比較例1~比較例4で得られた複合タングステン酸化物粒子の各相の含有割合である。 図6は、実施例1、2、比較例1~比較例4で得られた複合タングステン酸化物粒子のCWO相の格子定数の変化を示した図である。 図7は、実施例2、比較例3、比較例4で得られた複合タングステン酸化物粒子を分散させた分散液の透過プロファイルである。
本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す)に係る複合タングステン酸化物粒子の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以下、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法の一構成例について説明する。
本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法は、一般式Mで表わされる複合タングステン酸化物粒子の製造方法に関し、以下のエアロゾル形成工程と、熱処理工程とを有することができる。
なお、上記一般式中のM元素は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素とすることができる。また、Wはタングステン、Oは酸素を表し、x、y、zはそれぞれ、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0を満たすことが好ましい。
エアロゾル形成工程は、被処理物である、タングステン源となるW源原料粉末と、M元素源となるM元素源原料粉末との混合原料粉末を含むエアロゾルを形成できる。
熱処理工程は、エアロゾル形成工程で形成したエアロゾルをキャリアガスで搬送しながら、1000℃以上1350℃以下で熱処理できる。
なお、熱処理工程で用いる上記キャリアガスとしては、空気を用いることができる。
(1)複合タングステン酸化物粒子について
ここでまず、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法で製造する複合タングステン酸化物粒子について説明する。
(組成について)
複合タングステン酸化物粒子に含まれる複合タングステン酸化物は、上述のように一般式Mで表記される。式中のM元素、W、O、およびx、y、zについては既述のため、ここでは説明を省略する。なお、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子は、上記一般式で表される複合タングステン酸化物以外に、製造工程で混入する不可避不純物を含有することもできる。このため、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子は、上記一般式Mで表記される複合タングステン酸化物を含む粒子を意味する。
複合タングステン酸化物は、例えば正方晶、立方晶、および六方晶のいずれかの、タングステンブロンズ型の結晶構造をとることができる。本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法で得られる複合タングステン酸化物粒子に含まれる複合タングステン酸化物の結晶構造は特に限定されず、正方晶、立方晶、六方晶から選択された1種類以上の結晶構造を有することができる。
ただし、複合タングステン酸化物が六方晶の結晶構造を有する場合、複合タングステン酸化物粒子の可視光線領域の光の透過率、および近赤外線領域の光の吸収が特に向上するため好ましい。このため、複合タングステン酸化物粒子は、六方晶の結晶構造の複合タングステン酸化物を含むことが好ましい。
そして、M元素にCs、Rb、K、Tl、Ba、Inから選択された1種類以上の元素を用いると六方晶を形成し易くなる。このため、M元素はCs、Rb、K、Tl、Ba、Inから選択された1種類以上を含むことが好ましい。特にM元素はCsを含むことがより好ましく、M元素がCsであることがさらに好ましい。
ここで、複合タングステン酸化物が六方晶の結晶構造を有する場合のM元素の配置の仕方を説明する。
Wと、6つのOと、を単位として形成される8面体、すなわち頂点にO原子を配し、中央部にW原子を配した8面体が、6個集合することでO原子より構成される六角形の空隙(トンネル)が形成される。そして、当該空隙中に、M元素が配置されて1箇の単位を構成し、この1箇の単位が多数集合して六方晶の結晶構造を構成する。六方晶の結晶構造を有する複合タングステン酸化物が均一な結晶構造を有するとき、M元素の添加量は、x/yの値で0.2以上0.5以下が好ましく、さらに好ましくは0.33である。z/y=3の時、x/yの値が0.33となることで、M元素が六角形の空隙の全てに配置されると考えられる。
同様に、z/y=3の時、立方晶、正方晶のそれぞれの複合タングステン酸化物にも構造に由来したM元素の添加量の上限があり、1モルのタングステンに対するM元素の最大添加量は、立方晶の場合は1モルであり、正方晶の場合は0.5モル程度である。なお、正方晶の場合の1モルのタングステンに対するM元素の最大添加量は、M元素の種類により変化するが、工業的に製造が容易なのは、上述のように0.5モル程度である。但し、これらの構造は、単純に規定することが困難であり、当該範囲は特に基本的な範囲を示した例であることから、本発明がこれに限定されるわけではない。
また、M元素は極微量でも添加することで、複合タングステン酸化物内に自由電子が生成され、目的とする赤外線吸収効果を得ることができる。このため、x/yは、0.001≦x/y≦1を満たすことが好ましい。
また、複合タングステン酸化物は、三酸化タングステン(WO)にM元素を添加した組成を有している。そして、三酸化タングステンでは有効な自由電子を含まないため、1モルのタングステンに対する酸素の割合を3未満としないと赤外線吸収効果を発揮することはできない。しかしながら、複合タングステン酸化物では、M元素を添加することで自由電子を生じ、赤外線吸収効果を得ることができる。このため、1モルのタングステンに対する酸素の割合は3以下とすることができる。ただし、WOの結晶相は可視光線領域の光について吸収や散乱を生じさせ、近赤外線領域の光の吸収を低下させる恐れがある。このため、WOの生成を抑制する観点から、1モルのタングステンに対する酸素の割合は2より大きくすることが好ましい。
従って、上述のように2.2≦z/y≦3.0を満たすことが好ましい。
(粒子径について)
本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法により製造する複合タングステン酸化物粒子の粒子径は特に限定されず、使用目的等に応じて選定することができる。
例えば透明性を保持することが要求される用途に使用する場合は、800nm以下の粒子径を有していることが好ましい。これは、粒子径が800nm以下の粒子は、散乱により光を完全に遮蔽することが無く、可視光線領域の視認性を高く保持し、同時に効率良く透明性を保持することができるからである。特に可視光線領域の透明性を重視する場合は、さらに粒子による散乱を考慮することが好ましい。
係る粒子による散乱の低減を重視するとき、粒子径は200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。
これは、粒子径が小さければ、幾何学散乱もしくはミー散乱による、波長400nm~780nmの可視光線領域の光の散乱が低減される結果、赤外線遮蔽膜が曇りガラスのようになり、鮮明な透明性が得られなくなるのを回避できるからである。そして、粒子径が200nm以下になると、上記幾何学散乱もしくはミー散乱が低減し、レイリー散乱領域になる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に比例して低減するため、粒子径の減少に伴い散乱が低減し透明性が向上するからである。さらに粒子径が100nm以下になると、散乱光は非常に少なくなり好ましい。光の散乱を回避する観点からは、粒子径が小さい方が好ましい。
このため、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法により製造する複合タングステン酸化物粒子の粒子径は、用いる用途に応じて選択することができる。例えば上述のように可視光線領域の視認性を高く保持することが求められる場合には、粒子径は800nm以下とすることが好ましく、200nm以下とすることがより好ましく、100nm以下とすることがさらに好ましい。本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法により製造する複合タングステン酸化物粒子の粒子径の下限値は特に限定されないが、例えば1nm以上とすることができる。
本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法により得られる複合タングステン酸化物粒子の粒子径は、該粒子を例えばSEMやTEMで観察し、該粒子に外接する最小の外接円を描いた場合の直径とすることができる。
なお、例えば後述するエアロゾル形成工程において形成するエアロゾルのサイズや、熱処理工程における熱処理温度等を調整することで、得られる複合タングステン酸化物粒子の粒子径を選択することができる。
本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法により得られた複合タングステン酸化物粒子を含有する赤外線遮蔽材料は近赤外線領域、特に波長1000nm付近の光を大きく吸収するため、その透過色調は青色系から緑色系となる物が多い。
(2)複合タングステン酸化物粒子の製造方法について
次に、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法について具体的に説明する。
本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法は混合原料粉末をエアロゾル化し、キャリアガスで搬送しながら加熱することで粉末が昇華し、複合タングステン酸化物が析出することで目的とする複合タングステン酸化物粒子を得る粉末供給型熱分解法(固体噴霧熱分解法)である。
そこで、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法は、タングステン源となるW源原料粉末とM元素源となるM元素源原料粉末とを混合した混合原料粉末をエアロゾル化するエアロゾル形成工程を有することができる。そして、エアロゾルをキャリアガスで搬送、供給し1000℃以上1350℃以下で熱処理する熱処理工程を有することができる。
(エアロゾル形成工程)
エアロゾル形成工程では、被処理物である、タングステン源となるW源原料粉末とM元素源となるM元素源原料粉末とを混合した混合原料粉末からエアロゾルを形成する。なお、タングステン源となる、M元素源となるとは、それぞれタングステンを供給できる、M元素を供給できるということを意味している。
エアロゾル形成工程は混合原料粉末の分散状態を形成させ、気流中に供給することができる装置であればよく、具体的な手段は特に限定されない。例えば本実施形態の複合タングステン酸化物の製造方法で用いることができる複合材料製造装置に備えられるエアロゾル形成部は、回転するブラシや撹拌翼等の撹拌部と、撹拌部に混合原料粉末を送りだすピストンやスクリューフィーダ等を含む粉末供給部とで構成できる。粉末供給部から供給された混合原料粉末は、撹拌部で粉末を構成する粒子に分散され、各粒子をキャリアガスに送り出すことで混合原料粉末からエアロゾルを生成できる。撹拌部は、混合原料粉末を粒子に分散できるように、ブラシや、撹拌翼の回転速度を選択でき、高速で回転させることが好ましい。
特に粒子同士の凝集の少ないエアロゾルを安定して形成できることから、上記撹拌部には回転するブラシを好適に用いることができ、粉末供給部にはリザーバに装填された混合原料粉末をピストンにより撹拌部に供給する構成を好適に用いることができる。
このようなエアロゾル形成部は、リザーバに装填された粉末の輸送速度、例えばピストンの移動速度によりエアロゾル中における粉末濃度が変化する。
タングステン源としては特に限定されず、タングステンの塩等を用いることができ、例えばHWOや、パラタングステン酸アンモニウムを好ましく用いることができる。
WOは、タングステン以外の元素が、H(水素)、O(酸素)であり、タングステン以外の元素は後述する熱処理工程において系外に排出される。このため、タングステン源となるW源原料粉末としてHWOを用いることで、不純物の混入を抑制した複合タングステン酸化物粒子を得ることができるため好ましく用いることができる。
M元素源原料粉末としては、例えばM元素を含む塩の粉末を用いることができる。M元素を含む塩の種類は特に限定されないが、例えばM元素の炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、水酸化物等から選択された1種類以上を用いることができる。
例えば、M元素がセシウムの場合についても、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、水酸化物等から選択された1種類以上を用いることができるが、炭酸塩を特に好適に用いることができる。
なお、得られる複合タングステン酸化物中の1モルのタングステンに対する、M元素の割合、すなわちドープ量は、原料混合粉末を形成する際のW源原料粉末と、M元素源原料粉末との混合割合により決まる。このため、上記ドープ量は、例えばW源原料粉末の量と、M元素源原料粉末の量との調整により制御できる。
混合原料粉末は、W源原料粉末とM元素源原料粉末とを、物理的に混合した混合原料粉末でもよく、W源原料粉末とM元素源原料粉末とを水などの溶媒に溶解することで溶液化し、混合した後、溶液の溶媒を乾燥などで除去して得られる混合原料粉末でも良い。得られる複合タングステン酸化物粒子の組成のバラつきを特に抑制することが求められる場合等には、W源原料粉末とM元素源原料粉末とを溶液化して混合した後、溶液の溶媒を乾燥などで除去して得られる混合原料粉末が好ましい場合がある。
エアロゾル形成工程で分散させる混合原料粉末の粒子のサイズは特に限定されないが、粒子の直径は100μm以下であることが好ましく、10μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。粒子の直径を100μm以下とすることで、粒子の内部までより確実に昇華させることが可能となる。なお、エアロゾル形成工程で分散される混合原料粉末の粒子のサイズは、100nm以上であることが好ましい。混合原料粉末の粒子の直径は、既述の複合タングステン酸化物粒子の粒子径と同様に測定できる。
エアロゾル形成工程で形成したエアロゾルは、例えばキャリアガスにより搬送し、熱処理工程に供することができる。
(熱処理工程)
熱処理工程では被処理物を1000℃以上1350℃以下で熱処理する。
被処理物であるW源原料粉末とM元素源原料粉末とを含む原料混合粉末は、1000℃以上1350℃以下に加熱される過程で蒸発し、全て原子レベルに分解されると考えられる。その後、クラスターを形成し、複合タングステン酸化物としての凝縮過程を経て複合タングステン酸化物粒子が形成されると考えられる。上記熱処理温度は、より好ましくは、1200℃以上1350℃以下で、さらに好ましくは1250℃以上1350℃以下である。
そして、W源原料粉末や、M元素源原料粉末の分解の過程や、さらに高温の温度でタングステンとM元素とが反応して、複合タングステン酸化物が形成されていると考察される。
このため、W源原料粉末や、M元素源原料粉末の分解を十分に進行させ、複合タングステン酸化物への不純物の混入を抑制するため、熱処理工程ではW源原料粉末や、M元素源原料粉末の分解温度以上で熱処理を行うことが好ましい。そして、W源原料粉末や、M元素源原料粉末の分解は通常500℃以下で生じると考えられる。このため、熱処理工程では、被処理物であるエアロゾルを500℃以上で熱処理できる。
本発明の発明者らの検討によれば、熱処理温度は、得られる複合タングステン酸化物粒子の粒子径にも影響する。そして、本発明の発明者らのさらなる検討によれば、熱処理温度が上がるにつれて、得られる複合タングステン酸化物粒子の粒子径が小さくなる傾向がみられる。
これは、熱処理温度が高くなると、生成した複合タングステン酸化物粒子の昇華に熱エネルギーが使われ、昇華により粒子が弾けて微細な粒子径の粒子が得られるためと推認される。
このため、特に微細なナノ粒子である複合タングステン酸化物粒子を得るため、熱処理温度は1000℃以上であることが好ましい。すなわち、特に微細なナノ粒子を得ることを目的とする場合、熱処理工程では被処理物を1000℃以上で熱処理することが好ましい。
熱処理工程において、温度の上限は、1350℃以下である。熱処理温度が、1350℃を超えると金属のWなどの異相が発生することがある。
エアロゾルは、キャリアガスにより電気炉等に搬送され、上述の熱処理工程を実施できる。このため、例えばキャリアガスの流量等を制御することにより、熱処理工程の時間を調整することができる。
熱処理工程に要する時間は特に限定されるものではなく、任意に選定することができる。
既述の様に、被処理物であるW源原料粉末とM元素源原料粉末とを含む原料混合粉末は、熱処理温度に加熱される過程で蒸発し、全て原子レベルに分解される。その後、クラスターを形成し、複合タングステン酸化物としての凝縮過程を経て複合タングステン酸化物が形成される。
熱処理工程では、キャリアガスとして空気を用いることができる。キャリアガスとして空気を用いることで、熱処理工程後や、さらに後述する還元処理工程を実施した後に得られる複合タングステン酸化物粒子への不可避不純物である異相の混入を抑制できる。すなわち、赤外線吸収に寄与する複合タングステン酸化物の含有割合を高め、赤外線遮蔽性能に優れた複合タングステン酸化物粒子を得ることができる。
キャリアガスの流量は、後述する複合材料製造装置のエアロゾル形成部において、エアロゾルを形成し、維持できる流量であれば良く、複合タングステン酸化物粒子の製造に用いる複合材料製造装置の大きさ等により適宜調整できる。
(冷却工程)
本実施形態で製造される複合タングステン酸化物粒子は、熱処理された後にすぐに回収されずに冷却ガスを供給して冷却する冷却工程を経て回収することもできる。冷却工程は任意の工程であり、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法は、冷却工程を有しなくても良い。本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法では、熱処理温度が1000℃以上1350℃以下と比較的高温になっている。このため、冷却工程で冷却することで、熱処理で加熱された生成物と高温のガスを冷却して反応を停止させ、異相の生成を抑制することができる。
具体的な冷却工程の操作は特に限定されないが、室温の冷却ガスが供給される容器へ、熱処理工程で生成した生成物を導入すればよい。なお、室温の冷却ガスとは、加熱や冷却等を行わず、周囲の温度と平衡状態にある冷却ガスを意味し、例えば5℃以上35℃以下のガスを用いることができる。特に、冷却工程では、熱処理工程で得られた生成物に対して、複数の方向から、すなわち2以上の方向から冷却ガスを供給することが好ましい。これは熱処理工程で得られた生成物に対して2以上の方向から冷却ガスを供給することで、特に急速に冷却でき、異相の発生を抑制できるからである。
冷却ガスは、不活性ガスとOの混合ガスが望ましい。不活性ガスとしては、Ar等の希ガスやNなどを用いることができる。コストを考慮して不活性ガスとしてはNを好ましく用いることができる。このため、冷却ガスとしては、NとOとの混合ガスを好適に用いることができる。冷却ガスは、酸素濃度が1体積%以上5体積%以下であることが好ましい。
冷却ガスがOを含むことで、熱処理工程で進行した還元反応を積極的に停止できる。このため、異相の生成を特に抑制できる。
(還元処理工程)
熱処理工程を経て得られた粒子、具体的には複合タングステン酸化物粒子は、赤外線吸収特性を発現しない場合があった。そこで、本発明の発明者らが検討を行ったところ、熱処理工程を経て得られた複合タングステン酸化物粒子について還元処理を行う還元処理工程をさらに実施することで、複合タングステン酸化物粒子は、より確実に赤外線吸収特性を発現できることを見出した。
このため、本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法は、熱処理工程後に、得られた粒子を、還元性ガスを含む雰囲気下で還元処理する還元処理工程を有することが好ましい。なお、熱処理工程後に既述の冷却工程を実施する場合には、冷却工程後に還元処理工程を実施できる。
還元処理の条件は特に限定されないが、還元処理後の複合タングステン酸化物粒子をX線回折パターンにより解析した場合に、金属のタングステン等が析出しないように還元処理の条件を選択することが好ましい。
還元処理工程では、熱処理工程後に得られた複合タングステン酸化物粒子を、還元性ガスを含む還元雰囲気下で昇温と降温を行うことで、すなわち熱処理を行うことで還元処理できる。
還元処理工程の間、複合タングステン酸化物粒子は撹拌しても静置してもよく、還元処理工程での複合タングステン酸化物粒子の取り扱いは適宜選択できるが、金属のタングステンが析出しないように取扱い条件を選択することが好ましい。
還元処理の温度(還元処理温度)は、400℃より高く700℃未満であることが好ましく、500℃以上700℃未満であることがより好ましく、600℃以上700℃未満であることがさらに好ましい。なお、室温から、還元処理の温度まで昇温後、再び室温まで降温することができる。ここでの室温は昇温開始前、または降温後の温度であり、周囲の温度もしくは周囲の温度に近い温度を意味している。
還元処理の温度を400℃より高くすることで複合タングステン酸化物粒子について還元処理を進め、赤外線吸収特性をより確実に発揮できる。また、700℃未満とすることで、複合タングステン酸化物粒子が金属タングステンに還元されることを防止できる。
還元雰囲気は、アルゴンなどの不活性ガスと、Hガス(水素ガス)等の還元性ガスとの混合ガスによる雰囲気とすることが好ましく、還元性ガスはHガスが望ましい。
還元性ガスとしてHガスを用いる場合、還元雰囲気中のHガスの含有量は、適宜選択できるが、Hガスの含有量は、体積割合で0.1体積%以上10体積%以下の範囲が好ましく、2体積%以上10体積%以下の範囲がより好ましい。還元性ガスのみの雰囲気で還元すると、還元反応が過剰に進み金属のタングステンが析出することがあるので注意が必要である。
還元処理工程の時間は、昇温から、降温までの全時間で30分以上とすることが望ましい。還元処理工程の時間の上限は特に限定されず、例えば過度に還元が進行しないように予備試験等を行い、選択することが好ましい。なお、ここでいう昇温から降温までの全時間とは、室温から昇温を開始し、還元処理温度に達した後、室温に冷却するまでの時間を意味する。なお、係る時間、複合タングステン酸化物粒子は、既述の還元雰囲気下に置かれていることが好ましい。
このように還元処理工程を実施することで、そのメカニズムは明らかではないが、冷却工程後に得られた複合タングステン酸化物粒子について、X線回折パターンで確認された例えばCsW1.6相やCsO相等の異相をCs0.32WO相に変換させることもできる。このため、還元処理工程を実施することで、赤外線吸収特性にあまり寄与しない異相を、赤外線吸収特性を発揮できる目的の相とすることもできるため、特に赤外線吸収特性に優れた複合タングステン酸化物粒子を得ることが可能になる。
また、本発明の発明者の検討によれば、冷却工程後に得られる複合タングステン酸化物粒子は、2種類の複合タングステン酸化物結晶の相を含む場合がある。具体的には、a軸の格子定数が7.400Å以上7.405Å以下、c軸の格子定数が7.680Å以上7.700Å以下の第1結晶構造と、a軸の格子定数が7.415Å以上7.420Å以下、c軸の格子定数が7.600Å以上7.620Å以下の第2結晶構造との2相の結晶構造を含有する場合がある。しかし、還元処理工程を行うことで、係る2種類の結晶構造の相から、赤外線吸収特性に優れた結晶構造を有する1相の複合タングステン酸化物を含む複合タングステン酸化物粒子とすることができる。
すなわち、上記2つの結晶構造を経由して、赤外線吸収特性に優れた複合タングステン酸化物粒子を調製することもできる。
(3)複合材料製造装置
本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法に好適に用いることができる複合材料製造装置の構成例について以下に説明する。
図1は、複合材料製造装置10を模式的に示した図である。
複合材料製造装置10は、エアロゾル形成部11と、輸送部21と、反応部31と、冷却部41、回収部51とを有することができる。なお、既述の冷却工程を実施しない場合、複合材料製造装置10は冷却部41を有さず、反応部31と、回収部51とが接続された構成にすることもできる。また、複合材料製造装置10が冷却部41を有する場合でも、冷却部41に冷却ガスを供給しないことで冷却工程を実施せず、回収部51で目的物を回収できる。
(エアロゾル形成部)
エアロゾル形成部11には、エアロゾル発生管12と撹拌部14と混合原料粉末を撹拌部14に供給する粉末供給部16を備える。エアロゾル発生管は管状で撹拌部14と繋がる開口部13を備える。撹拌部14は、回転するブラシ15を備える。開口部13でブラシ15は、エアロゾル発生管12に露出するように配されている。また、ブラシの代わりに撹拌翼を用いても良い。
粉末供給部16は、混合原料粉末を格納する原料リザーバ17、撹拌部14に混合原料粉末を送り出すピストン18を有することができる。ピストン18の移動速度で混合原料粉末の供給速度が制御できる。ピストンの代わりに公知のスクリューフィーダ等を用いることもできる。
さらに、エアロゾル発生管12は、外部から供給されるキャリアガスの流量を制御するレギュレータ19を接続し、複合材料製造装置10にキャリアガスを供給する機能も備えることができる。
(輸送部)
輸送部21は、エアロゾル形成部11と、反応部31との間に設けることができる。具体的には、エアロゾル発生管12について、キャリアガスの下流側で輸送部21に接続し、輸送部21は反応部31の配管32に接続できる。輸送部21により、エアロゾル発生管12から配管32へエアロゾルを供給できる。
(反応部)
反応部31では、既述の熱処理工程を実施することができる。このため、反応部31は、例えば図1に示したように耐熱性の配管32と、該配管32を加熱するヒーター33とを有することができる。配管32をヒーター33により加熱し、該配管32内に混合原料粉末のエアロゾルを供給、搬送することで、熱処理工程において、該エアロゾルが火炎等に接することなく加熱を行える。このため、不純物や副生成物等の混入を抑制できる。
配管32としては、例えばセラミック製の配管を用いることができる。不純物の混入を避ける観点から純度の高いAl製の炉心管を用いるのが好ましい。炉心管のコストを下げる場合はムライトなどを用いることもできる。
反応部31の配管32の長さL32は特に限定されるものではなく、熱処理工程の所定の温度まで加熱することができ、熱処理工程の時間を十分に確保できるように選択することが好ましい。
反応部31の配管32の長さL32は、所定の温度まで加熱し、熱処理工程の時間を十分に確保する観点から1m以上であることが好ましい。配管32の長さの上限は特に限定されないが、過度に長くすると多くのキャリアガスを要することになり、また装置のサイズも大きくなることから、5m以下であることが好ましい。
また、配管32の直径D32についても特に限定されないが、生産性の観点から1cm以上であることが好ましい。配管32の直径D32の上限値は特に限定さないが、その中心部と、壁面部との温度差が過度に大きくならないように選択することが好ましく、配管32の直径D32は例えば20cm以下であることが好ましい。
なお、配管32の直径D32とは、配管32の内径を意味する。
反応部31の配管32は、その長手方向に沿って温度勾配を有するのが通常である。例えば、反応部入口32A側の温度が低く、反応部出口32Bに向かって温度が上昇する。
このため、反応部出口32B近傍に温度が1000℃以上となる温度領域を形成できるように、各種条件を設定することが好ましい。
また、特に既述の熱処理工程において被処理物を1000℃以上の温度で熱処理する場合には、反応部出口32B近傍に温度が1000℃以上となる温度領域を形成できるように、各種条件を設定することが好ましい。また、熱処理工程において、例えば1000℃以上の温度での熱処理時間を1秒以上とする場合、反応部31内の1000℃以上となる温度領域を、被処理物が通過する時間が1秒以上となるように、各種条件を設定することが好ましい。具体的には例えば、配管32内の温度分布を予め測定しておき、キャリアガスの供給速度等を調整することが好ましい。
熱処理された後にすぐに回収されずに冷却ガスを供給して、熱処理工程での生成物を冷却する冷却工程を経て回収することは、任意に行うことができる。任意の冷却工程は、冷却部41で行うことができる。
冷却部41は、冷却容器42と冷却ガスを導入する冷却ガス導入管44と熱電対45とを有することができる。冷却容器42は、接続部43を備え、接続部43を反応部出口32Bに接続し、反応部31から吐出された高温ガスを受けることができる。また、反応部出口32Bと冷却容器42との間の長さL43はできる限り短くすることが好ましく、接続部43の長さL43は長くても20cm以下、好ましくは10cm以下、さらに好ましくは7cm以下である。そして、反応部出口32Bと接続部43の接合部分からキャリアガスが漏れることを防ぐため、該接合部分は、アルミナなどのセラミックスを主成分とする市販の耐熱セラミックス接着剤で封止することが好ましい。冷却ガス導入管44には図示しない冷却ガス供給手段を接続できる。図1では1つの冷却ガス導入管44を設けた例を示したが、係る形態に限定されない。例えば接続部43の周囲を囲む2方向以上の冷却ガス導入管44を備えても良い。例えば、反応部31で加熱され接続部43から導入する高温ガスに向かって3方向から冷却ガスを導入できるように冷却ガス導入管を接続部43の周囲に120°の間隔で配置することもできる。このように複数の冷却ガス導入管を設け、複数の方向から冷却ガスを供給することで、高温ガス(吐出ガス)が含有する熱処理工程での生成物を急速に、また効率的に冷却できる。このため、異相の発生を特に抑制できる。
例えば既述の熱電対45により冷却容器42内の温度を測定し、冷却速度の供給速度や、温度等を制御するように構成してもよい。
回収部51では、冷却部41で冷却された複合タングステン酸化物粒子を回収できる。回収部51の構成は特に限定されるものではなく、製造する複合タングステン酸化物粒子の粒子径等に応じて選択することができる。回収部51としては、例えば各種フィルター52を用いることができる。もしくは、静電型捕集器を用いることができる。回収部51の下流にはバルブ61とポンプ62をそれぞれ設けることができる。
(還元処理装置)
還元処理装置では、既述の還元処理工程を実施することができる。
還元処理装置は、既述の還元処理工程を実施できるように構成されていればよく、特に限定されない。例えば、既述の複合材料製造装置で得られた粒子である複合タングステン酸化物粒子を格納する容器と、該容器内に、該容器内を還元雰囲気とする混合ガスを供給するガス配管と、該容器を加熱する熱源を備えればよい。
なお、容器内に、該容器内を還元雰囲気とする混合ガスを導入、排気し、被処理物である複合タングステン酸化物粒子を該混合ガスの気流下に置くこともできる。この場合には、係る気流を形成できるように、ガス配管として混合ガスの供給配管、及び排気配管を設けておくことができる。
また、容器内の複合タングステン酸化物粒子を撹拌する撹拌羽なども併用してもよい。
図2は還元処理装置の一構成例を模式的に示した図であり、還元処理装置70の反応管71の中心軸を通る面での断面図を示している。
還元処理装置70は、横型の管状炉であり、反応管71の一方の口71Aに図示しないガス導入管を、該管状炉の他方の口71Bに図示しないガス排気管を取り付けて用いることができる。そして、一方の口71A側から還元雰囲気とする混合ガスを供給することで、反応管71内を還元雰囲気とすることができる。
反応管71の周囲にはヒーター72を設けておくことができ、複合タングステン酸化物粒子は、ボート等のセラミック製の容器73に入れ、管状炉の反応管71内のヒーター72に対応した位置に配置できる。
係る還元処理装置70を用い、反応管71内を還元雰囲気とし、ヒーター72により所望の温度に加熱することで、容器73に入れられた複合タングステン酸化物粒子74の還元処理を行うことができる。
以上に説明した本実施形態の複合タングステン酸化物粒子の製造方法によれば、エアロゾル形成部や、ヒーター等の導入コストの低い設備を用いることができ、工程数も少なくすることができ、これにより容易に複合タングステン酸化物粒子を製造できる。
以下に具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)評価方法について
(1-1)粉末X線回折
以下の実施例、比較例で得られた複合タングステン酸化物粒子について、粉末X線回折装置(Bruker社製 型式:D2 PHASER)を用い、粉末X線回折パターン(XRDパターン)の測定を行った。なお、線源としてはCuKα線を用い、管電圧40kV、管電流30mAとして粉末X線回折パターンの測定を行った。
(1-2)分散液の光学特性
複合タングステン酸化物粒子の分散液であるインクの光学特性は、分光光度計(日立製作所株式会社製 U-4100)を用いて測定した。
(2)実施例、比較例について
(2-1)実施例1、2、比較例1~比較例4
[実施例1]
実施例1では固体噴霧熱分解法による複合タングステン酸化物粒子の合成を行った。合成方法について説明する。
図1に示した複合材料製造装置10を用いて、複合タングステン酸化物粒子として、Cs0.32WO粒子の製造を行い、評価を行った。以下、具体的な条件について説明する。なお、複合材料製造装置10には、冷却部41を備えるが、冷却ガス導入管44から冷却ガスの導入は行わず、反応部31と回収部51の接続として用いている。
図1に示した複合材料製造装置10は、エアロゾル形成部11と、輸送部21と、反応部31と、冷却部41と、回収部51とを有している。エアロゾル形成部11と、輸送部21と、反応部31と、冷却部41、回収部51とは配管により接続されている。
エアロゾル形成部11は、エアロゾル発生管12と撹拌部14と混合原料粉末を撹拌部14に供給する粉末供給部16を備える。エアロゾル発生管12は管状で撹拌部14と繋がる開口部13を備える。撹拌部14は、回転するブラシ15を備える。開口部13でブラシ15は、エアロゾル発生管12に露出するように配されている。
粉末供給部16は、混合原料粉末を格納する原料リザーバ17、撹拌部に混合原料粉末を送り出すピストン18で構成される。
さらに、エアロゾル発生管12は、図示しないキャリアガスタンクから供給されるキャリアガスの流量を制御するレギュレータ19が接続されていて、複合材料製造装置10にキャリアガスを供給する機能も備える。
まず、W源原料粉末として、HWOで表される酸化タングステンの粉末を準備した。
また、M元素源原料粉末として、炭酸セシウム(シグマアルドリッチ社製)を準備した。炭酸セシウムは水に溶解し、水溶液として用いた。
そして、CsCO水溶液とHWO粉末とを物質量の比でCs/W=0.33となるように混合した後、100℃で12時間乾燥し、混合原料粉末を得た。混合原料粉末をSEMで確認したところ、1μm以上2μm以下の粒子径の粉末であった。
(エアロゾル形成工程)
エアロゾル形成部11において、1000rpm以上で高速に回転するブラシ15に対して、粉末供給部16から2g/Hrの供給速度で混合原料粉末を押し出した。ブラシ15によりキャリアガス中に分散された混合原料粉末はエアロゾルとなる。エアロゾルは、輸送部21を介して、反応部31に搬送される。すなわち、エアロゾル形成工程で形成されたエアロゾルは熱処理工程へと供給されることになる。
キャリアガスの流量は混合原料粉末を十分に分散させるため10L/minとした。
キャリアガスとしては、空気(空気ガス)を用いた。
反応部31は、セラミック製の配管32を備えており、該配管32としては、長さL32が1.5m、直径D32が13mmの円筒形状の管を用いた。なお、直径D32は、配管32の内径を意味する。
反応部31は、ヒーター33により配管32の外部から加熱するように構成されており反応部入口32Aから、反応部出口32Bに向かって温度が高くなるように温度を設定した。
回収部51には、フィルター52としてバグフィルターを配置し、形成された複合タングステン酸化物粒子を回収できるように構成した。
以上の条件により、複合タングステン酸化物粒子の製造を行った。
実施例1では、反応部31における炉体温度を1300℃に設定した。すなわち熱処理工程において、供給されたエアロゾルは、1300℃まで昇温され、1300℃で熱処理を行った。なお、1000℃以上の熱処理温度での熱処理時間は0.8秒間であった。
図3に反応部31内の温度プロファイルを示す。横軸の位置は反応部入口32Aからの距離を示し、配管32の中心軸に沿って測定した温度プロファイルとなる。
[実施例2]
実施例2では、実施例1で得られた複合タングステン酸化物粒子を500℃、3体積%H/Arの混合ガス雰囲気で1時間還元処理を行った(還元処理工程)。還元処理には図2に示した還元処理装置70を用いた。
[比較例1]
比較例1では、エアロゾル形成工程、熱処理工程において、キャリアガスとして、窒素(N)ガスを用いた。以上の点以外は、実施例1と同様に合成を行った。
[比較例2]
比較例2では、エアロゾル形成工程、熱処理工程において、キャリアガスとして、0.5体積%の水素ガスを含有し、残部がArガスである0.5体積%H/Arガスを用いた。以上の点以外は、実施例1と同様に合成を行った。
[比較例3]
比較例3では、比較例1で合成した粉末を実施例2と同様の還元処理を行うことで合成した。
[比較例4]
比較例4では、比較例2で合成した粉末を実施例2と同様の還元処理を行うことで合成した。
回収された複合タングステン酸化物粒子についての評価を行った。
図4(A)、図4(B)に実施例1、2、比較例1~比較例4のXRD測定結果を示す。何れの条件でも主相には、Cs0.32WO相が確認された。
実施例1、2、比較例1~比較例4では、熱処理工程において、混合原料粉末をエアロゾルとして分散させた状態で加熱するため、数秒の焼成時間でもCs0.32WO相までの熱分解反応が進行することを確認できた。
図4(A)に、炉体温度を1300℃として、キャリアガスに空気を用いた実施例1、キャリアガスに窒素を用いた比較例1、およびキャリアガスに0.5体積%H/Arを用いた比較例2において合成した複合タングステン酸化物粒子のXRD測定結果を示す。いずれの実験例でも、Cs0.32WO相のピークが確認された。
また、図4(B)には、実施例1、比較例1、2で得られた生成物について、さらに還元処理を行った実験例である、実施例2、比較例3、4で得られた複合タングステン酸化物粒子のXRD測定結果を示す。いずれも、Cs0.32WO相のピークが確認された。
図5(A)に炉体温度を1300℃として、キャリアガスに空気を用いた実施例1、キャリアガスに窒素を用いた比較例1、キャリアガスに0.5体積%H/Arを用いた比較例2において合成した複合タングステン酸化物粒子が含有する成分の割合を示す。各成分の含有割合は、測定したXRD回折パターンからリートベルト法により算出した。
合成した複合タングステン酸化物粒子が含有する(CsO)0.44の割合は、キャリアガスに0.5体積%H/Arを用いた比較例2が最も多く、キャリアガスに空気を用いた実施例1が最も少なかった。同様に、複合タングステン酸化物粒子が含有するCs0.32WO-A相の割合についても比較例2が最も多く、実施例1が最も少なかった。逆に、複合タングステン酸化物粒子が含有するCs0.32WO-B相の割合は、実施例1が最も多くなった。
Cs0.32WO-A相、およびCs0.32WO-B相は、格子定数は異なるものの、複合タングステン酸化物であり、赤外線吸収特性を示す。これに対して、(CsO)0.44は赤外線吸収特性を示さない異相になる。従って、熱処理工程で空気をキャリアガスとして用いることで、異相の生成、混入を抑制した複合タングステン酸化物粒子が得られることを確認できた。
また、実施例1、比較例1、2で得られた複合タングステン酸化物粒子を還元処理した実験例である、実施例2、比較例3、4で得られた複合タングステン酸化物粒子が含有する成分の割合を、図5(B)に示す。異相である(CsO)0.44の含有割合は、キャリアガスに0.5体積%H/Arを用いて比較例2で得られた複合タングステン酸化物粒子を還元処理した比較例4が最も多かった。さらに、比較例4では、複合タングステン酸化物粒子のCs0.32WO-D相も析出していた。
Cs0.32WO-C相、およびCs0.32WO-D相は、格子定数は異なるものの、複合タングステン酸化物であり、赤外線吸収特性を示す。これに対して、(CsO)0.44は赤外線吸収特性を示さない異相になる。従って、熱処理工程後にさらに還元処理を行う場合でも、熱処理工程で空気をキャリアガスとして用いることで、異相の生成、混入を抑制した複合タングステン酸化物粒子が得られることを確認できた。
実施例1、2および比較例1~4で得られた複合タングステン酸化物粒子にて還元処理による格子定数の変化を図6に示す。格子定数は、リードベルト解析により算出した。
還元処理工程を実施していない、実施例1、比較例1、比較例2で得られた複合タングステン酸化物粒子は、上述のように格子定数の異なる2種類の複合タングステン酸化物を含むため、図6中の領域Aと、領域Bとにそれぞれプロットが存在する。そして、還元処理を行うことで、図6中矢印で示すように、ほぼ1相の複合タングステン酸化物になることを確認できた。
実施例1で得られた複合タングステン酸化物粒子は、Cs0.32WO-A相とCs0.32WO-B相を含むが、実施例2で示すように、還元処理によりCs0.32WO-C相となることを確認できた。
実施例2、比較例3、4で得られた複合タングステン酸化物粒子を用いた、該複合タングステン酸化物粒子の分散液であるインクの光学特性を評価した。実施例2、比較例3、4で得られた複合タングステン酸化物粒子2質量%と、残部に分散媒であるメチルイソブチルケトンを用いた分散液であるインクを作製した。インクは0.3mmφZrOビーズを用いて、上記複合タングステン酸化物粒子と、分散媒とについて、120分間ペイントシェーカで分散、粉砕処理を行い作製した。得られたインクに、波長600nmの透過率がほぼ80%になるように分散媒を加え調整した後、光学特性を評価した。結果を図7に示す。
図7に示されるように、実施例2の複合タングステン酸化物粒子を用いたインクは赤外線領域の透過率が比較例3、4の複合タングステン酸化物粒子を用いたインクよりも低いことが分かる。このことは、既述の複合タングステン酸化物粒子の製造方法が、赤外線遮蔽材料粒子を合成するのに適した合成方法であることを示している。

Claims (2)

  1. 一般式M(但し、M元素は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表わされる複合タングステン酸化物粒子の製造方法であり、
    被処理物である、タングステン源となるW源原料粉末と、M元素源となるM元素源原料粉末との混合原料粉末を含むエアロゾルを形成するエアロゾル形成工程と、
    前記エアロゾルをキャリアガスで搬送しながら、1000℃以上1350℃以下で熱処理する熱処理工程と、を有し、
    前記キャリアガスが空気である複合タングステン酸化物粒子の製造方法。
  2. 前記M元素がCsである請求項1に記載の複合タングステン酸化物粒子の製造方法。
JP2021192343A 2021-11-26 2021-11-26 複合タングステン酸化物粒子の製造方法 Pending JP2023078980A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192343A JP2023078980A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 複合タングステン酸化物粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192343A JP2023078980A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 複合タングステン酸化物粒子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023078980A true JP2023078980A (ja) 2023-06-07

Family

ID=86646083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021192343A Pending JP2023078980A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 複合タングステン酸化物粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023078980A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024195641A1 (ja) * 2023-03-17 2024-09-26 住友金属鉱山株式会社 複合タングステン酸化物粒子、近赤外線吸収粒子分散液、および近赤外線吸収粒子分散体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024195641A1 (ja) * 2023-03-17 2024-09-26 住友金属鉱山株式会社 複合タングステン酸化物粒子、近赤外線吸収粒子分散液、および近赤外線吸収粒子分散体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kanade et al. Effect of solvents on the synthesis of nano-size zinc oxide and its properties
JP7398689B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
Hirano et al. Synthesis of highly crystalline hexagonal cesium tungsten bronze nanoparticles by flame-assisted spray pyrolysis
TWI503281B (zh) Titanium oxide sol, method for producing the same, ultrafine particulate titanium oxide, method and use thereof
TWI245742B (en) Method for manufacturing highly-crystallized oxide powder
CN1070458C (zh) 金属氧化物粉末的制造方法
JP5343697B2 (ja) 複合タングステン酸化物超微粒子の製造方法
EP2481709B1 (en) Method for preparing a cerium carbonate compound and method for preparing cerium oxide
JPH09502920A (ja) ナノ構造材料を製造するための方法及び装置
WO2016084723A1 (ja) 板状アルミナ粉末の製法及び板状アルミナ粉末
Toprak et al. Chemical alloying and characterization of nanocrystalline bismuth telluride
Bargougui et al. Synthesis and characterization of SnO2 nanoparticles: effect of hydrolysis rate on the optical properties
Li et al. Synthesis and visible light photocatalytic property of polyhedron-shaped AgNbO 3
JP7624172B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
JP2023078980A (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
JP2010132521A (ja) カルコゲン化合物粉
JP7417918B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子
JP7302808B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
JP7116415B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
JPH08337500A (ja) 酸化スズウィスカおよびその製造方法
Almontasser et al. Synthesis and characterization of indium oxide nanoparticles
JP7624171B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
JP4979174B2 (ja) 酸化チタン含有微粒子状酸化物複合体の製造方法
JP7072145B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法
JP7359376B2 (ja) 複合タングステン酸化物粒子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240813