JP2023059649A - モータおよび洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型であり、様々な出力特性を切り替えて動作できるモータおよび当該モータを備えた洗濯機を提供する。【解決手段】モータは、第一コイルと、第二コイルと、を有するステータと、前記第一コイルと対向する第一ロータと、前記第二コイルと対向する第二ロータと、を有するロータと、を備える。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、洗濯機のモータおよび洗濯機に関する。
洗濯機のモータは小型であって、様々な出力特性を備えることが望ましい。特許文献1には、低速・高トルク出力特性と、高速・低トルク出力特性とをより効率的に切り換えて動作できるモータを備えた洗濯機が記載されている。
本発明が解決しようとする課題は、小型であり、様々な出力特性を切り替えて動作できるモータおよび当該モータを備えた洗濯機を提供することである。
実施形態のモータは、第一コイルと、第二コイルと、を有するステータと、前記第一コイルと対向する第一ロータと、前記第二コイルと対向する第二ロータと、を有するロータと、を持つ。
以下、実施形態の洗濯機のモータおよび洗濯機を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のモータ10を備える洗濯機1の断面図である。
以下の説明において、洗濯機1の設置面側つまり鉛直下側を洗濯機の下側とし、設置面とは反対側つまり鉛直上側を洗濯機1の上側とする。また、洗濯機1の正面に立つユーザから洗濯機1を見た方向を基準に、左右を定義している。また、洗濯機1から見て洗濯機の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。本明細書において「横幅方向」とは、上記定義における左右方向を意味する。本明細書において「奥行方向」とは、上記定義における前後方向を意味する。図中において、+X方向が右方向、-X方向が左方向、+Y方向が後方向、-Y方向が前方向、+Z方向が上方向、-Z方向が下方向である。
図1は、本実施形態のモータ10を備える洗濯機1の断面図である。
以下の説明において、洗濯機1の設置面側つまり鉛直下側を洗濯機の下側とし、設置面とは反対側つまり鉛直上側を洗濯機1の上側とする。また、洗濯機1の正面に立つユーザから洗濯機1を見た方向を基準に、左右を定義している。また、洗濯機1から見て洗濯機の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。本明細書において「横幅方向」とは、上記定義における左右方向を意味する。本明細書において「奥行方向」とは、上記定義における前後方向を意味する。図中において、+X方向が右方向、-X方向が左方向、+Y方向が後方向、-Y方向が前方向、+Z方向が上方向、-Z方向が下方向である。
また、以下の説明において、中心軸線Jの軸方向を単に「軸方向」と呼ぶ。なお、本実施形態において、中心軸線Jは、前方から後方に向けて下側に傾いて配置される。軸方向の両側のうち前方側かつ斜め上方を向く方向を「軸方向一方側D1」と呼び、後方側かつ斜め下方を向く方向を「軸方向他方側D2」と呼ぶ場合がある。また、中心軸線Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ場合がある。さらに、中心軸線Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ場合がある。
[洗濯機1]
洗濯機1は、筐体2、扉2a、水受槽3、ドラム(回転槽)4、モータ10、注水管5、および排水管6を有する。洗濯機1は、ドラム式の洗濯機である。
洗濯機1は、筐体2、扉2a、水受槽3、ドラム(回転槽)4、モータ10、注水管5、および排水管6を有する。洗濯機1は、ドラム式の洗濯機である。
筐体2は、例えば鋼板によって全体として矩形箱状に構成されている。筐体2は、水受槽3、ドラム4、モータ10、注水管5、および排水管6を収容する。筐体2は、洗濯機1の外観を形成する。筐体2の前方に配置される側壁板には、出入口2bが設けられる。出入口2bには、扉2aが装着される。扉2aは出入口2bを覆う。
扉2aは、閉鎖状態および開放状態のいずれかへユーザが前方から操作可能である。扉2aの閉鎖状態では、出入口2bが閉鎖される。また、扉2aの開放状態では、出入口2bが開放される。
水受槽3は、筐体2の内面にサスペンションなどを介して固定される。水受槽3は、中心軸線Jを中心として配置される円筒状である。水受槽3は、前方から後方に向けて下降する傾斜状態に配置される。
水受槽3は、中心軸線Jを中心とする円筒部3dと、円筒部3dの軸方向他方側D2の開口を覆う底部3eと、を有する。すなわち、水受槽3は、軸方向一方側D1に開口する有底の筒状である。水受槽3の内部空間には、ドラム4が収容される。また、水受槽3の底部3eの軸方向他方側D2を向く面には、モータ10のステータ30が固定される。水受槽3の軸方向一方側D1の開口は、扉2aによって開閉可能に閉塞される。
ドラム4は、中心軸線Jを中心とするドラム円筒部4dと、ドラム円筒部4dの軸方向他方側D2の開口を覆うドラム底部4eと、を有する。すなわち、ドラム4は、軸方向一方側D1に開口する有底の筒状である。ドラム底部4eのモータ10のロータ20から延び出る回転シャフト40が固定される。すなわち、ドラム4は、ロータ20に連結される。これにより、ドラム4は、中心軸線J周りに回転する。
ドラム4の軸方向一方側D1の開口は、出入口2bに対向する。扉2aの開放状態において、ドラム4の内部は、出入口2bを介して前方に開放される。洗濯物は、出入口2bからドラム4の内部に投入される。
ドラム円筒部4dには、複数の貫通孔4bが形成される。ドラム4の内部空間は、複数の貫通孔4bを通してドラム4の外部空間と繋がる。水受槽3の内部に導入された水は、貫通孔4bを通してドラム4の内部に浸入する。
ドラム円筒部4dの内側面には、複数のバッフル4aが固定される。複数のバッフル4aのそれぞれは、ドラム4が回転することに応じて、中心軸線Jを中心に周方向へ移動する。ドラム4内の洗濯物は、複数のバッフル4aのそれぞれに引っ掛かりながら周方向へ移動した後に重力で落下することにより、撹拌される。
注水管5は、水受槽3の上側に配置される。注水管5は、給水弁などを介して水道の蛇口に接続される。注水管5は、水受槽3の内部に水を注入する。排水管6は、水受槽3の最底部に配置される。排水管6には、排水弁が設けられる。排水管6は、水受槽3内に貯留された水を排水する。
[モータ10]
図2は、本実施形態のモータ10の断面模式図である。
モータ10は、アキシャルギャップ型のモータである。一般的に、洗濯機のドラムを回転させるモータとしては、コイルとマグネットとが径方向に対向させるラジアルギャップ型のモータが採用される。ラジアルギャップ型のモータでは、薄型化を目的としてコイルおよびマグネットの軸方向の寸法を小型化すると、コイルとマグネットの対向面積も小さくなり、回転速度および回転トルクを十分に得難くなるという問題がある。これに対し、アキシャルギャップ型のモータでは、コイルとマグネットとの対向面積を大きく確保し易く、モータを薄型化した場合であってもモータの回転速度およびトルクを高め易い。本実施形態によれば、洗濯機1のドラム4を回転させるモータ10としてアキシャルギャップ型のモータを採用することによって、モータ10の回転速度およびトルクを十分に確保しつつモータ10の薄型化を図ることができる。水受槽3の後方側に配置されるモータ10を薄型化することで、水受槽3の後方側のスペースを小さくすることができ、洗濯機1の前後方向に小型化できる。
図2は、本実施形態のモータ10の断面模式図である。
モータ10は、アキシャルギャップ型のモータである。一般的に、洗濯機のドラムを回転させるモータとしては、コイルとマグネットとが径方向に対向させるラジアルギャップ型のモータが採用される。ラジアルギャップ型のモータでは、薄型化を目的としてコイルおよびマグネットの軸方向の寸法を小型化すると、コイルとマグネットの対向面積も小さくなり、回転速度および回転トルクを十分に得難くなるという問題がある。これに対し、アキシャルギャップ型のモータでは、コイルとマグネットとの対向面積を大きく確保し易く、モータを薄型化した場合であってもモータの回転速度およびトルクを高め易い。本実施形態によれば、洗濯機1のドラム4を回転させるモータ10としてアキシャルギャップ型のモータを採用することによって、モータ10の回転速度およびトルクを十分に確保しつつモータ10の薄型化を図ることができる。水受槽3の後方側に配置されるモータ10を薄型化することで、水受槽3の後方側のスペースを小さくすることができ、洗濯機1の前後方向に小型化できる。
モータ10は、中心軸線Jを中心として回転するロータ20と、ロータ20に連結される回転シャフト40と、中心軸線Jの軸方向に隙間を介してロータ20に対向するステータ30と、ベアリングホルダ50と、ベアリング5pと、制御部と、を備える。
[ステータ30]
ステータ30は、ステータコア31と、複数の第一コイル35と、複数の第二コイル36と、ステータ保持部(不図示)と、を有する。ステータ30は、中心軸線Jを中心とする円環状である。
ステータ30は、ステータコア31と、複数の第一コイル35と、複数の第二コイル36と、ステータ保持部(不図示)と、を有する。ステータ30は、中心軸線Jを中心とする円環状である。
ステータコア31は、コアバック部32と、複数の第一ティース部33と、複数の第二ティース部34と、を有する。コアバック部32は、中心軸線Jを中心とし軸方向と直交する平面に沿う円板状である。複数の第一ティース部33と複数の第二ティース部34とは、軸方向に配列している。
複数の第一ティース部33は、コアバック部32の軸方向他方側D2に形成されている。複数の第一ティース部33は、中心軸線Jの周方向に沿って等間隔に並ぶ。第一ティース部33は、軸方向から見て等脚台形形状である。軸方向から見て、第一ティース部33の互いに平行な二辺は、中心軸線Jの径方向と直交して延びる。また、第一ティース部33を軸方向から見て互いに平行な二辺のうち、短辺が中心軸線J側に配置され、長辺が中心軸線Jから離れた側に配置される。
複数の第二ティース部34は、コアバック部32の軸方向一方側D1に形成されている。複数の第二ティース部34は、中心軸線Jの周方向に沿って等間隔に並ぶ。第二ティース部34は、軸方向から見て等脚台形形状である。軸方向から見て、第二ティース部34の互いに平行な二辺は、中心軸線Jの径方向と直交して延びる。また、第二ティース部34を軸方向から見て互いに平行な二辺のうち、短辺が中心軸線J側に配置され、長辺が中心軸線Jから離れた側に配置される。
第一コイル35は、図示略のインシュレータを介して第一ティース部33に巻き回される。図示略のインシュレータは、例えばボビン状である。第一コイル35は、複数の第一ティース部33にそれぞれ装着される。複数の第一コイル35は、周方向に沿って並ぶ。第一コイル35の端部は、ステータ30から引き出されて制御部に接続される。制御部は、第一コイル35に流れる電流を制御する。それぞれの第一コイル35は、中心軸線Jと平行な軸線周りに巻き回される。したがって、第一コイル35は、電流が流されることで軸方向に磁極を形成する。第一コイル35は、軸方向に対向する第一ロータ21側に磁極を形成する。
第二コイル36は、図示略のインシュレータを介して第二ティース部34に巻き回される。図示略のインシュレータは、例えばボビン状である。第二コイル36は、複数の第二ティース部34にそれぞれ装着される。複数の第二コイル36は、周方向に沿って並ぶ。第二コイル36の端部は、ステータ30から引き出されて制御部に接続される。制御部は、第二コイル36に流れる電流を制御する。それぞれの第二コイル36は、中心軸線Jと平行な軸線周りに巻き回される。したがって、第二コイル36は、電流が流されることで軸方向に磁極を形成する。第二コイル36は、軸方向に対向する第二ロータ22側に磁極を形成する。
ベアリングホルダ50は、中心軸線Jを中心とする筒状である。ベアリングホルダ50は、内周面においてベアリング5pを保持する。ベアリングホルダ50は、底部3eの貫通孔31hに固定される。
ステータ保持部(不図示)は、絶縁性の樹脂材料からなる。ステータ保持部は、ステータコア31、複数の第一コイル35、複数の第二コイル36、および水受槽3の底部3eの一部を埋め込むインサート成形によって成形される。これにより、ステータ保持部は、ステータコア31、複数の第一コイル35、および複数の第二コイル36を保持するとともに、ステータ30を水受槽3の底部3eに強固に固定する。
本実施形態によれば、ステータ30のステータコア31は、水受槽3の底部3eに接触する。このため、ステータ30から生じた熱を水受槽3に伝えることができる。水受槽3は、金属材料から構成され熱容量が大きい上、内側に水を貯留することで水によって冷却される。本実施形態によれば、ステータ30を水受槽3に接触させることで、ステータ30の熱を水受槽3に移動してステータ30冷却し、ステータ30を安定的に動作させることができる。
本実施形態によれば、ステータ30は、水受槽3の底部3eの軸方向他方側の面に固定される。このため、ステータ30と水受槽3の底部3eを軸方向において一体的に構成することができ、モータ10と水受槽3とを全体として小型化できる。
本実施形態によれば、ステータ保持部は、ステータ30の少なくとも一部、および水受槽3の底部3eの少なくとも一部を埋め込み保持する。このため、ステータ30と水受槽3とを単一の部品として扱うことが可能となり、組み立て工程を簡素化できる。
[ロータ20]
ロータ20は、第一ロータ21と、第二ロータ22と、ロータ保持部25と、を有する。第一ロータ21はステータ30の軸方向他方側D2に位置する。すなわち、第一ロータ21は、第一コイル35の軸方向他方側D2に配置される。第二ロータ22はステータ30の軸方向一方方側D1に位置する。すなわち、第二ロータ22は、第二コイル36の軸方向一方方側D1に配置される。第一ロータ21および第二ロータ22は、ロータ保持部25を介して回転シャフト40に固定される。また、上述したようにステータ30は、水受槽3の底部3eに固定される。ドラム4のドラム底部4e、水受槽3の底部3e、第二ロータ22、ステータ30、および第一ロータ21は、軸方向一方側D1から軸方向他方側D2に向かってこの順で並ぶ。
ロータ20は、第一ロータ21と、第二ロータ22と、ロータ保持部25と、を有する。第一ロータ21はステータ30の軸方向他方側D2に位置する。すなわち、第一ロータ21は、第一コイル35の軸方向他方側D2に配置される。第二ロータ22はステータ30の軸方向一方方側D1に位置する。すなわち、第二ロータ22は、第二コイル36の軸方向一方方側D1に配置される。第一ロータ21および第二ロータ22は、ロータ保持部25を介して回転シャフト40に固定される。また、上述したようにステータ30は、水受槽3の底部3eに固定される。ドラム4のドラム底部4e、水受槽3の底部3e、第二ロータ22、ステータ30、および第一ロータ21は、軸方向一方側D1から軸方向他方側D2に向かってこの順で並ぶ。
回転シャフト40は、中心軸線Jを中心として延びる。回転シャフト40は、第一ロータ21および第二ロータ22に固定されて、ロータ20とともに中心軸線J周りに回転する。回転シャフト40は、ベアリング5pを介して、ステータ30に回転可能に支持される。また、回転シャフト40は、図1に示すように、軸方向一方側D1の端部において、ドラム4のドラム底部4eに固定される。すなわち、第一ロータ21および第二ロータ22は、回転シャフト40を介してドラム4のドラム底部4eに固定される。第一ロータ21および第二ロータ22のトルクは、回転シャフト40を介してドラム4に伝達される。
第一ロータ21は、バックヨーク23と、複数のマグネット24と、を有する。第一ロータ21は、中心軸線Jを中心とする円環状である。バックヨーク23は、マグネット24の軸方向他方側D2に位置する。第一ロータ21は、ロータ保持部25を介して回転シャフト40に固定される。
複数のマグネット24は、中心軸線Jを中心とする周方向に沿って並ぶ。マグネット24は、軸方向を磁極方向とする。周方向に並ぶ複数のマグネット24は、N極とS極とを交互に反転して配置される。マグネット24は、ロータ保持部25によって保持される。
本実施形態において、マグネット24は、フェライト磁石である。しかしながら、マグネット24は、他の種類の磁石(例えば、ネオジム磁石のような希土類磁石)であってもよい。
マグネット24は、異方性磁石であっても等方性磁石であってもよい。マグネット24が、異方性磁石である場合、マグネット24の磁化容易軸を軸方向とすることで、マグネット24の軸方向の磁力を全体的に高めることができる。一方で、マグネット24として等方性磁石を用いる場合には、異方性磁石と比較してロータ20を安価に製造できる。
第二ロータ22は、第一ロータ21と同様に、バックヨーク23と、複数のマグネット24と、を有する。第二ロータ22は、中心軸線Jを中心とする円環状である。バックヨーク23は、マグネット24の軸方向一方側D1に位置する。第二ロータ22は、ロータ保持部25を介して回転シャフト40に固定される。
ロータ保持部25は、第一ロータ21および第二ロータ22を埋め込むインサート成形によって成形される。ロータ保持部25は、第一ロータ21および第二ロータ22を保持する。
[制御部]
制御部は、第一コイル35および第二コイル36に流れる電流を制御して、モータ10の回転動作を制御する。制御部は、例えば、CPU等のプロセッサやメモリや記憶媒体を有するコンピュータを備えており、ソフトウェアを実行可能である。制御部の機能は、ソフトウェアによって実現される。
制御部は、第一コイル35および第二コイル36に流れる電流を制御して、モータ10の回転動作を制御する。制御部は、例えば、CPU等のプロセッサやメモリや記憶媒体を有するコンピュータを備えており、ソフトウェアを実行可能である。制御部の機能は、ソフトウェアによって実現される。
[モータ10の動作]
次に、モータ10の動作について説明する。
次に、モータ10の動作について説明する。
例えば、制御部は、洗濯機1に洗濯動作を実施させるとき、モータ10を高トルク・低速で回転させる。この場合は、制御部は、第一コイル35と第二コイル36の両方に電流を流して、第一コイル35と第二コイル36の両方に磁極を形成する(第一回転動作モード)。これにより、モータ10は、いずれか一方に磁極を形成する場合と比べて、高トルクかつ低速で動作しやすい。
一方、制御部は、洗濯機1に脱水動作を実施させるとき、モータ10を低トルク・高速で回転させる。この場合は、制御部は、第一コイル35と第二コイル36の一方に電流を流して、第一コイル35と第二コイル36の一方に磁極を形成する(第二回転動作モード)。これにより、モータ10は、両方に磁極を形成する場合と比べて、低トルクかつ高速で動作しやすい。
一般的に、モータは、ある動作に最適化すると、他の種類の動作において不利になる。例えば、モータが高トルク・低速で回転させる動作に最適化すると、低トルク・高速で回転させる動作において不利なる。このように、モータは、複数の種類の動作の全てに最適化することが難しい。
一方、本実施形態によれば、制御部は、モータ10の動作の種類によって、複数のコイルのうち使用するコイルを切り替え、動作モード(第一回転動作モード、第二回転動作モード)を切り替える。これにより、モータ10の出力特性を切り替えて、モータ10をいずれの種類の動作にも最適化させることができる。
(第2実施形態)
図3から図4を参照し、第2実施形態のモータ10Bについて説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図3から図4を参照し、第2実施形態のモータ10Bについて説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図3は、本実施形態のモータ10Bを備える洗濯機1Bの断面図である。
洗濯機1Bは、筐体2、扉2a、水受槽3、ドラム(回転槽)4、モータ10B、注水管5、および排水管6を有する。洗濯機1は、ドラム式の洗濯機である。
洗濯機1Bは、筐体2、扉2a、水受槽3、ドラム(回転槽)4、モータ10B、注水管5、および排水管6を有する。洗濯機1は、ドラム式の洗濯機である。
[モータ10B]
図4は、本実施形態のモータ10Bの断面模式図である。
モータ10Bは、中心軸線Jを中心として回転するロータ20Bと、ロータ20Bに連結される回転シャフト40と、隙間を介してロータ20Bに対向するステータ30Bと、ベアリングホルダ50と、ベアリング5pと、制御部(第1実施形態の制御部)と、を備える。
図4は、本実施形態のモータ10Bの断面模式図である。
モータ10Bは、中心軸線Jを中心として回転するロータ20Bと、ロータ20Bに連結される回転シャフト40と、隙間を介してロータ20Bに対向するステータ30Bと、ベアリングホルダ50と、ベアリング5pと、制御部(第1実施形態の制御部)と、を備える。
[ステータ30B]
ステータ30Bは、ステータコア31Bと、複数の第一コイル35Bと、複数の第二コイル36Bと、ステータ保持部(不図示)と、を有する。ステータ30Bは、中心軸線Jを中心とする円環状である。
ステータ30Bは、ステータコア31Bと、複数の第一コイル35Bと、複数の第二コイル36Bと、ステータ保持部(不図示)と、を有する。ステータ30Bは、中心軸線Jを中心とする円環状である。
ステータコア31Bは、コアバック部32と、複数の第一ティース部33Bと、複数の第二ティース部34Bと、を有する。コアバック部32は、中心軸線Jを中心とし軸方向と直交する平面に沿う円板状である。
複数の第一ティース部33Bは、コアバック部32に形成されている。複数の第一ティース部33Bは、中心軸線Jの周方向に沿って等間隔に並ぶ。第一ティース部33Bは、軸方向から見て等脚台形形状である。軸方向から見て、第一ティース部33Bの互いに平行な二辺は、中心軸線Jの径方向と直交して延びる。また、第一ティース部33Bを軸方向から見て互いに平行な二辺のうち、短辺が中心軸線J側に配置され、長辺が中心軸線Jから離れた側に配置される。
複数の第二ティース部34Bは、複数の第一ティース部33Bよりも径方向外側に形成されている。複数の第二ティース部34Bは、中心軸線Jの周方向に沿って等間隔に並ぶ。第二ティース部34Bは、軸方向から見て環状扇形状である。軸方向から見て、第二ティース部34Bは、等脚台形形状である第一ティース部33Bの径方向外側に配置される。
第一コイル35Bは、図示略のインシュレータを介して第一ティース部33Bに巻き回される。第一コイル35Bは、複数の第一ティース部33Bにそれぞれ装着される。複数の第一コイル35Bは、周方向に沿って並ぶ。第一コイル35Bの端部は、ステータ30Bから引き出されて制御部に接続される。それぞれの第一コイル35Bは、中心軸線Jと平行な軸線周りに巻き回される。したがって、第一コイル35Bは、電流が流されることで軸方向に磁極を形成する。第一コイル35Bは、軸方向に対向する第一ロータ21側に磁極を形成する。
第二コイル36Bは、図示略のインシュレータを介して第二ティース部34Bに巻き回される。第二コイル36Bは、複数の第二ティース部34Bにそれぞれ装着される。複数の第二コイル36Bは、周方向に沿って並ぶ。第二コイル36Bの端部は、ステータ30Bから引き出されて制御部に接続される。それぞれの第二コイル36Bは、中心軸線Jと垂直な径方向の軸線周りに巻き回される。したがって、第二コイル36Bは、電流が流されることで径方向に磁極を形成する。第二コイル36Bは、径方向に対向する第二ロータ22B側に磁極を形成する。
[ロータ20B]
ロータ20Bは、第一ロータ21と、第二ロータ22Bと、ロータ保持部25Bと、を有する。第一ロータ21は、第一コイル35Bと軸方向において対向する位置に配置される。第二ロータ22Bは、第二コイル36Bと径方向において対向する位置に配置される。第一ロータ21および第二ロータ22Bは、ロータ保持部25Bを介して回転シャフト40に固定される。また、上述したようにステータ30Bは、水受槽3の底部3eに固定される。
ロータ20Bは、第一ロータ21と、第二ロータ22Bと、ロータ保持部25Bと、を有する。第一ロータ21は、第一コイル35Bと軸方向において対向する位置に配置される。第二ロータ22Bは、第二コイル36Bと径方向において対向する位置に配置される。第一ロータ21および第二ロータ22Bは、ロータ保持部25Bを介して回転シャフト40に固定される。また、上述したようにステータ30Bは、水受槽3の底部3eに固定される。
ロータ保持部25Bは、第一ロータ21および第二ロータ22Bを埋め込むインサート成形によって成形される。ロータ保持部25Bは、軸方向一方側D1が開口する有底円筒形状であり、底面に第一ロータ21を、内側面に第二ロータ22Bを保持する。
第二ロータ22Bは、第一ロータ21と同様に、バックヨーク23と、複数のマグネット24と、を有する。第二ロータ22Bは、中心軸線Jを中心とする円環状である。バックヨーク23は、マグネット24の径方向外側に位置する。第二ロータ22Bは、ロータ保持部25Bを介して回転シャフト40に固定される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、制御部は、モータ10Bの動作の種類によって、複数のコイルのうち使用するコイルを切り替え、動作モード(第一回転動作モード、第二回転動作モード)を切り替える。これにより、モータ10Bの出力特性を切り替えて、モータ10Bをいずれの種類の動作にも最適化させることができる。
(第3実施形態)
図5から図6を参照し、第3実施形態のモータ10Cについて説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図5から図6を参照し、第3実施形態のモータ10Cについて説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図5は、本実施形態のモータ10Cを備える洗濯機1Cの断面図である。
洗濯機1Cは、筐体2、扉2a、水受槽3、ドラム(回転槽)4、モータ10C、注水管5、および排水管6を有する。洗濯機1は、ドラム式の洗濯機である。
洗濯機1Cは、筐体2、扉2a、水受槽3、ドラム(回転槽)4、モータ10C、注水管5、および排水管6を有する。洗濯機1は、ドラム式の洗濯機である。
[モータ10C]
図6は、本実施形態のモータ10Cの断面模式図である。
モータ10Cは、中心軸線Jを中心として回転するロータ20Cと、ロータ20Cに連結される回転シャフト40と、隙間を介してロータ20Cに対向するステータ30Cと、ベアリングホルダ50と、ベアリング5pと、制御部(第1実施形態の制御部)と、を備える。
図6は、本実施形態のモータ10Cの断面模式図である。
モータ10Cは、中心軸線Jを中心として回転するロータ20Cと、ロータ20Cに連結される回転シャフト40と、隙間を介してロータ20Cに対向するステータ30Cと、ベアリングホルダ50と、ベアリング5pと、制御部(第1実施形態の制御部)と、を備える。
[ステータ30C]
ステータ30Cは、ステータコア31Cと、複数の第一コイル35Bと、複数の第二コイル36Cと、ステータ保持部(不図示)と、を有する。ステータ30Cは、中心軸線Jを中心とする円環状である。
ステータ30Cは、ステータコア31Cと、複数の第一コイル35Bと、複数の第二コイル36Cと、ステータ保持部(不図示)と、を有する。ステータ30Cは、中心軸線Jを中心とする円環状である。
ステータコア31Cは、コアバック部32と、複数の第一ティース部33Bと、複数の第二ティース部34Cと、を有する。
複数の第二ティース部34Cは、複数の第一ティース部33Bよりも径方向外側に形成されている。複数の第二ティース部34Cは、中心軸線Jの周方向に沿って等間隔に並ぶ。第二ティース部34Cは、軸方向から見て環状扇形状である。軸方向から見て、第二ティース部34Cは、等脚台形形状である第一ティース部33Bの径方向外側に配置される。
第二コイル36Cは、図示略のインシュレータを介して第二ティース部34Cに巻き回される。第二コイル36Cは、複数の第二ティース部34Cにそれぞれ装着される。複数の第二コイル36Cは、周方向に沿って並ぶ。第二コイル36Cの端部は、ステータ30Bから引き出されて制御部に接続される。それぞれの第二コイル36Cは、中心軸線Jと平行な軸線周りに巻き回される。したがって、第二コイル36Cは、電流が流されることで軸方向に磁極を形成する。第二コイル36Cは、軸方向に対向する第二ロータ22C側に磁極を形成する。
[ロータ20C]
ロータ20Cは、第一ロータ21と、第二ロータ22Cと、ロータ保持部25Cと、を有する。第二ロータ22Cは、第二コイル36Cと軸方向において対向する位置に配置される。第一ロータ21および第二ロータ22Cは、ロータ保持部25Cを介して回転シャフト40に固定される。また、上述したようにステータ30Cは、水受槽3の底部3eに固定される。
ロータ20Cは、第一ロータ21と、第二ロータ22Cと、ロータ保持部25Cと、を有する。第二ロータ22Cは、第二コイル36Cと軸方向において対向する位置に配置される。第一ロータ21および第二ロータ22Cは、ロータ保持部25Cを介して回転シャフト40に固定される。また、上述したようにステータ30Cは、水受槽3の底部3eに固定される。
ロータ保持部25Cは、第一ロータ21および第二ロータ22Cを埋め込むインサート成形によって成形される。
第二ロータ22Cは、第一ロータ21と同様に、バックヨーク23と、複数のマグネット24と、を有する。第二ロータ22Cは、中心軸線Jを中心とする円環状である。バックヨーク23は、マグネット24の径方向外側に位置する。第二ロータ22Cは、ロータ保持部25Cを介して回転シャフト40に固定される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、制御部は、モータ10Cの動作の種類によって、複数のコイルのうち使用するコイルを切り替え、動作モード(第一回転動作モード、第二回転動作モード)を切り替える。これにより、モータ10Cの出力特性を切り替えて、モータ10Cをいずれの種類の動作にも最適化させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1B…洗濯機、10,10B,10C…モータ、20,20B,20C…ロータ、21…第一ロータ、22,22B,22C…第二ロータ、23…バックヨーク、24…マグネット、25,25B,25C…ロータ保持部、30,30B,30C…ステータ、31,31B,31C…ステータコア、32…コアバック部、33,33B…第一ティース部、34,34B,34C…第二ティース部、35,35B…第一コイル、36,36B,36C…第二コイル
Claims (10)
- 第一コイルと、第二コイルと、を有するステータと、
前記第一コイルと対向する第一ロータと、前記第二コイルと対向する第二ロータと、を有するロータと、
を備える、
モータ。 - 前記第一コイルと前記第二コイルとは、回転軸方向に配列して設けられている、
請求項1に記載のモータ。 - 前記第一コイルは、前記回転軸方向に対して磁極を形成し、
前記第二コイルは、前記回転軸方向に対して磁極を形成する、
請求項2に記載のモータ。 - 前記第二ロータと、前記ステータと、前記第一ロータとは、前記回転軸方向に配列する、
請求項2または請求項3に記載のモータ。 - 前記第一コイルと前記第二コイルとは、回転軸に対して垂直な径方向に配列して設けられている、
請求項1に記載のモータ。 - 前記第一コイルは、前記回転軸方向に対して磁極を形成し、
前記第二コイルは、前記径方向に対して磁極を形成する、
請求項5に記載のモータ。 - 前記ロータは、有底円筒形状であり、底面に前記第一ロータを保持し、内側面に前記第二ロータを保持する、
請求項5または請求項6に記載のモータ。 - 前記第一コイルは、前記回転軸方向に対して磁極を形成し、
前記第二コイルは、前記回転軸方向に対して磁極を形成する、
請求項5に記載のモータ。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のモータと、
前記第一コイルおよび前記第二コイルの電流を制御する制御部と、
を備える、
洗濯機。 - 前記制御部は、
前記第一コイルと前記第二コイルの両方に電流を流して磁極を形成する第一回転動作モードと、
前記第一コイルと前記第二コイルの一方に電流を流して磁極を形成する第二回転動作モードと、
を切り替える、
請求項9に記載の洗濯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021169765A JP2023059649A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | モータおよび洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021169765A JP2023059649A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | モータおよび洗濯機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023059649A true JP2023059649A (ja) | 2023-04-27 |
Family
ID=86096730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021169765A Pending JP2023059649A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | モータおよび洗濯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023059649A (ja) |
-
2021
- 2021-10-15 JP JP2021169765A patent/JP2023059649A/ja active Pending
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