JP2022006402A - 画像記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】画像記録装置にロール体を装填する作業を容易にできる手段を提供する。
【解決手段】画像記録装置１０は、筐体１４と、筐体１４に対して着脱可能なホルダ９０と、ホルダ９０に支持されており、ロール体１１を支持するスピンドル９２と、筐体１４の内部空間に位置しており、シート１１Ａを搬送する第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５と、筐体１４の内部空間に位置しており、シート１１Ａに画像を記録する印刷ヘッド２４記録部と、を具備する。ホルダ９０は、筐体１４に対して左右方向９へ移動されることによって筐体１４に着脱される。
【選択図】図２

Description

本発明は、支持部材に装填されたロール体から引き出されたシートに画像記録する画像記録装置に関する。

例えば、ロール体から繰り出されたシートに画像記録する画像記録装置が知られている。画像記録装置の内部空間において、ロール体は、ロール体装着に支持されている。装置ケースにはロール体供給口が設けられている。ロール体供給口は、装置ケースに回動可能に設けられた外装カバーの回動によって開閉される（特許文献１参照）。

特開２０１５－１２０５７８号公報

ロール体から引き出されたシートは、プリント部に搬送されて画像記録される。ロール体からプリント部までの搬送経路が長くなると、画像記録装置の内部空間に配置する各部材のスペース効率が悪くなる。その結果、装置が大型化するという問題がある。

また、外装カバーを回動するためには、画像記録装置の周囲に、開かれた外装カバーが位置する空間を要する。ロール体供給口が広いほど、外装カバーが大きくなり、その結果、画像記録装置の周囲に要する外装カバーのための空間も広くなる。したがって、画像記録装置にロール体を装填するために、画像記録装置の周囲に広い空間が必要となる。また、画像記録装置にロール体が装填された後、ロール体から延びるシートを、ローラ対などのシートを挟んで保持する部材までユーザが引き出す必要があるが、画像記録装置の周囲に十分な空間が無ければ、画像記録装置の内部空間の視認し難く、作業性が悪くなるという問題がある。

本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像記録装置にロール体を装填する作業を容易にできる手段を提供することにある。

（１）本発明に係る画像記録装置は、筐体と、上記筐体に対して着脱可能なホルダと、上記ホルダに支持されており、シートロールを支持する支持部材と、上記筐体の内部空間に位置しており、シートロールから延びるシートを搬送する搬送機構と、上記筐体の内部空間に位置しており、上記搬送機構が搬送するシートに画像を記録する記録部と、を具備する。上記筐体は、前後方向に離れて位置する前壁及び後壁と、左右方向に離れて位置する左壁及び右壁と、を有する。上記支持部材は左右方向に沿って延びている。上記ホルダは、上記筐体に対して左右方向へ移動されることによって上記筐体に着脱される。

筐体からホルダを外して、支持部材にシートロールを装着できるので、シートロールのセッティング作業が容易である。

（２）好ましくは、上記ホルダが上記筐体に装着された状態において、上記支持部材の前後方向における中心は、上記筐体の前後方向の中央より後方に位置しており、上記前壁は、画像記録済みのシートの排出口を有する。

筐体の後方に位置する支持部材へシートロールをセッティングする作業が容易である。

（３）好ましくは、上記ホルダに支持されており、シートロールから延びるシートを保持して上記搬送機構へ給送する保持部材を更に具備しており、上記保持部材は、シートを保持する保持位置と、シートを保持しない非保持位置とに移動可能である。

保持部材が保持位置に位置することによって、セッティングのときにシートの先端位置が位置決めされる。保持部材が非保持位置に位置することによって、搬送機構によるシートの搬送に保持部材の保持力が影響しないので、シートの搬送精度が向上する。

（４）好ましくは、上記保持部材よりシートの搬送向きの下流であって、且つ上記搬送機構より搬送向きの上流に位置するガイド部材を更に具備しており、上記保持部材及び上記ガイド部材は、上記ホルダが上記筐体に装着された状態における上記支持部材よりも後方に位置する。

シートの搬送経路を短くして装置を小型化しやすい。

（５）好ましくは、上記保持部材は、上記ホルダが上記筐体に装着された状態における上記支持部材の上下方向の中心より上方であって、且つ上記ガイド部材より下方に位置する。

シートの搬送経路を短くして装置を小型化しやすい。

（６）好ましくは、上記ホルダは、上記右壁又は上記左壁とともに上記筐体の側面を形成する外壁を有する。

筐体に対してホルダを着脱する作業が簡易である。

（７）好ましくは、上記外壁は、光を透過する窓を有する。

筐体にホルダを装着した状態において、シートロールの状態を目視で確認できる。

（８）好ましくは、上記ガイド部材は、第１位置と第２位置とに移動可能であって、上記第１位置又は上記第２位置のいずれかに位置する上記ガイド部材の少なくとも一部は、上記ホルダが上記筐体に装着された状態における上記外壁の上端よりも下方に位置する。

装置が小型化される。

（９）好ましくは、上記支持部材は、上記ホルダに対して着脱可能である。

シートロールのセッティング作業が容易である。

（１０）好ましくは、上記ホルダには、上記支持部材に支持されたシートロールから延びるシートの先端位置を示すマークが付されている。

シートロールのセッティング作業が容易である。

本発明によれば、画像記録装置にロール体を装填する作業が容易である。

図１は、画像記録装置１０の前壁３１側の斜視図である。 図２は、カバー１６が開かれており、ホルダ９０の一部が引き出された状態の画像記録装置１０の斜視図である。 図３は、図１のＩＩ－ＩＩ断面の模式図である。 図４は、ホルダ９０の斜視図である。

以下、本発明の実施形態に係る画像記録装置１０について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、画像記録装置１０が使用可能に設置された状態（図１の状態）を基準として上下方向７が定義され、排出口１３が設けられている側を手前側（前面）として前後方向８が定義され、画像記録装置１０を手前側（前面）から視て左右方向９が定義される。

［画像記録装置１０の外観構成］
図１に示されるように、画像記録装置１０は、インクジェット記録方式でロール体１１（図３参照）などに画像を記録する。筐体１４は、壁により内部空間が区画された概ね直方体形状である。筐体１４は、左右方向に離れて位置する右壁３５及び左壁３６と、上下方向７に離れて位置して右壁３５と左壁３６とを繋ぐ上壁３３及び下壁３４と、前後方向８に離れて位置して上壁３３と下壁３４とを繋ぐ前壁３１及び後壁３２と、を有する。

筐体１４は、卓上に載置可能な大きさである。すなわち、画像記録装置１０は、卓上に載置されて使用されるに適している。もちろん、画像記録装置１０は、床面に載置されて使用されてもよい。

筐体１４の前壁３１には、前壁３１を貫通して内部空間と通じる排出口１３が形成されている。排出口１３は、前壁３１の右上部に位置する。前壁３１における排出口１３の左方に、操作パネル１７が位置する。操作パネル１７は、例えば、ディスプレイや入力キーなどを有する。ユーザは、操作パネル１７において画像記録装置１０を動作させたり各種設定を確定したりするための入力を行う。

前壁３１における、操作パネル１７の下方にカバー１６が設けられている。カバー１６の前面の上端部には、手掛け１６Ａが設けられている。手掛け１６Ａは、カバー１６の前面から突出又は凹陥している。手掛け１６Ａは、ユーザがカバー１６を操作するときに、指を引っかけるためのものである。図２に示されるように、カバー１６は、下端側において左右方向９に沿った回動軸周りに回転することによって開かれる。カバー１６が開かれることにより、開口１２を通じて、筐体１４の内部空間が露出される。カバー１６の後方にはタンク７０が位置する。閉じられた状態のカバー１６の外面は、筐体１４の前壁３１の一部である。

図２に示されるように、筐体１４の内部空間であってカバー１６の後方に、タンク７０が位置する。タンク７０にインクが貯留される。タンク７０は、筐体１４に対して着脱可能なカートリッジタイプである。図示されていないが、タンク７０からチューブ７１を通じてインクが印刷ヘッド２４（図３参照）に供給される。

インクは、顔料などを含む液体である。インクは、顔料を均一に分散させるに適した粘度を有している。顔料は、インクの色となるものである。

図１に示されるように、右壁３５における下方且つ後方に引出口１８が設けられている。引出口１８は、筐体１４の内部空間と外部とを連通する。引出口１８には、ホルダ９０が挿入される。図１に示されるように、引出口１８に挿入されたホルダ９０のホルダ外壁９５は、右壁３５と一体に筐体１４の右面（側面の一例）を構成する。筐体１４のホルダ９０の詳細な構成は後述される。

［画像記録装置１０の内部構成］
図３に示されるように、筐体１４の内部空間には、搬送路２２が形成されている。筐体１４の内部空間には、ガイドローラ２０、第１搬送ローラ対５４、第２搬送ローラ対５５、プラテン２５、及びタンク７０が配置されている。なお、同図には示されていないが、筐体１４の内部空間には、印刷ヘッド２４のノズル面を覆うキャップやノズル面を拭うワイパなどのメンテナンスユニット、制御基板、電源回路などのその他の部材が配置されていてもよい。

印刷ヘッド２４（記録部の一例）は、吐出モジュール２４２を備える。吐出モジュール２４２において、複数のノズル３０が左右方向９に並んで配置されている。複数のノズル３０から、インク滴がプラテン２５へ向かって下方へ吐出される。なお、図３においては、前後方向８に離れた２つのノズル３０のみが示されているが、複数のノズル３０は、左右方向９に沿って並んでおり、また、前後方向８に沿っても２以上の複数が並んでいてもよい。

ガイドローラ２０は、筐体１４の内部空間であって後壁３２付近に配置されている。ガイドローラ２０は、左右方向９を軸方向とする細長なローラである。ロール体１１（シートロールの一例）から上方へ引き出されたシート１１Ａは、ガイドローラ２０に巻き付いて前壁３１へ向かって延びる。ガイドローラ２０がガイド部材の一例である。ガイドローラ２０のローラ面には、シート１１Ａの印刷面と反対側の面が接触する。

ガイドローラ２０は、図３に実線で示される第１位置と、破線で示される第２位置と、に移動可能である。第１位置は、第２位置よりも搬送路２２の湾曲内側である。同図には示されていないが、ガイドローラ２０は、バネなどの弾性部材によって第２位置へ向かって付勢されている。ガイドローラ２０にシート１１Ａが巻き付き、シート１１Ａが第１搬送ローラ対５４及びニップローラ９３，９４に保持されることによって、シート１１Ａの張力がガイドローラ２０に加わり、ガイドローラ２０が第２位置から第１位置へ移動する。第１位置に位置するガイドローラ２０の一部である下部は、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態におけるホルダ外壁９５（図３において外形が破線で示されている。）の上端よりも下方に位置する。

図３に示されるように、ホルダ９０の後端且つ上端付近から、ガイドローラ２０、排出口１３に亘って搬送路２２が形成されている。ホルダ９０の後端且つ上端付近からガイドローラ２０までにおいて、搬送路２２は湾曲しているので、搬送路２２を区画するガイド部材も曲面を有する。ガイドローラ２０と排出口１３との間において、搬送路２２は、前後方向８に沿って、ほぼ直線状に延びている。搬送路２２は、シート１１Ａが通過可能な空間である。搬送路２２は、上下方向７に離れて位置するガイド部材や、ガイドローラ２０、印刷ヘッド２４、プラテン２５などによって画定されている。ガイドローラ２０と排出口１３との間の搬送路２２において、前向きが搬送向きである。

図３に示されるように、筐体１４の内部空間であって、搬送路２２におけるガイドローラ２０よりも搬送向きの下流、且つ搬送路２２における印刷ヘッド２４よりも搬送向きの上流に、第１搬送ローラ対５４（搬送機構の一例）が設けられている。第１搬送ローラ対５４は、第１搬送ローラ６０とピンチローラ６１とを有する。搬送路２２において、印刷ヘッド２４よりも搬送向きの下流に、第２搬送ローラ対５５（搬送機構の一例）が設けられている。第２搬送ローラ対５５は、第２搬送ローラ６２とピンチローラ６３とを有する。第１搬送ローラ６０及び第２搬送ローラ６２は、モータ（不図示）の回転が伝達されて回転する。ピンチローラ６１は、第１搬送ローラ６０へ向かって付勢されている。ピンチローラ６３は、第２搬送ローラ６２へ向かって付勢されている。第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５は、それぞれを構成する各ローラの間にロール体１１から延びたシート１１Ａを挟持した状態において、第１搬送ローラ６０及び第２搬送ローラ６２が回転することによって、シート１１Ａを搬送向きに搬送する。

図３に示されるように、第１搬送ローラ対５４と第２搬送ローラ対５５との間の搬送路２２に、印刷ヘッド２４、及びプラテン２５が位置する。

図３に示されるように、印刷ヘッド２４の下方に、プラテン２５が位置する。プラテン２５の上面は、印刷ヘッド２４の各ノズル３０が開口する面と平行である。プラテン２５の上面の左右方向９に沿った寸法は、ロール体１１の左右方向９に沿った寸法よりも大きい。プラテン２５は、その上面において、第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５によって搬送されるシート１１Ａを支持する。同図には示されていないが、負圧や静電気によって、プラテン２５の上面にシート１１Ａが吸着されてもよい。プラテン２５は、ホルダ９０には取り付けられていないので、ホルダ９０が筐体１４から引き出されても、プラテン２５は移動せずに筐体１４の内部空間に位置する。

［ホルダ９０］
図１及び図２に示されるように、ホルダ９０は、筐体１４の右壁３５に形成された引出口１８に対して左右方向９に沿って挿入及び引出し可能である。

図４に示されるように、ホルダ９０は、ホルダ筐体９１、スピンドル９２、及びニップローラ９３，９４を有する。

ホルダ筐体９１は、ホルダ外壁９５及び本体９６を有する。ホルダ外壁９５は、ホルダ９０が引出口１８に挿入された状態（図１参照）において、引出口１８を塞ぐ。この状態において、ホルダ外壁９５の外面は、筐体１４の右壁３５の外面と同一の平面を構成する。

本体９６は、筐体１４の下壁３４に沿う部分と後壁３２に沿う部分を有する略Ｌ字形状の部材である。本体９６において上方及び前方を向く曲面９６Ａは、その一部においてロール体１１から引き出されたシート１１Ａを案内する。本体９６の右面は、ホルダ外壁９５と接続されている。本体９６は、スピンドル９２の左端を支持する支持部材９７と、ニップローラ９３の左端を支持する支持部材９８と、を有する。支持部材９７は、本体９６の左端に位置して曲面９６Ａから上方へ延びている。支持部材９８は、本体９６の左端に位置して曲面９６Ａから前方へ延びている。支持部材９７，９８は、それぞれがホルダ外壁９５と左右方向９に対向している。本体９６の上方、左方、前方には壁が存在せずに開放されている。

本体９６の曲面９６Ａの湾曲内側には、左右方向９に沿って延びるスピンドル９２（支持部材の一例）が位置する。スピンドル９２の右端は、ホルダ外壁９５の左面に設けられた支持部材９９に回転可能に支持されている。スピンドル９２の左端は、支持部材９７に回転可能に支持されている。スピンドル９２は、支持部材９７，９９に対して着脱可能である。スピンドル９２は、ロール体１１の中心に挿通されてロール体１１を支持する。スピンドル９２は、筐体１４の内部空間に位置する不図示のモータから回転が伝達されて回転する。スピンドル９２の回転に伴って、スピンドル９２に支持されているロール体１１も回転する。図３に示されるように、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、スピンドル９２の前後方向８における中心は、筐体１４の前後方向８の中央１４Ｃより後方に位置する。

図３，４に示されるように、本体９６の曲面９６Ａの湾曲内側には、左右方向９に沿って延びるニップローラ９３（保持部材の一例）が位置する。ニップローラ９３は、前後方向８においてスピンドル９２よりも後方且つ上方に位置する。ニップローラ９３の右端は、ホルダ外壁９５の左面に回転可能に支持されている。ニップローラ９３の左端は、支持部材９９に回転可能に支持されている。ニップローラ９３は、左右方向９を軸線方向として回転する。

ニップローラ９３は、ホルダ外壁９５及び支持部材９９に支持された状態で、図３において実線で示される保持位置と、破線で示される非保持位置に移動可能である。ニップローラ９３の移動は、例えば不図示のモータや電磁弁から駆動伝達されたることによって実現される。保持位置のニップローラ９３は、ニップローラ９４との間にシート１１Ａを挟み込んで支持する。非保持位置のニップローラ９３は、ニップローラ９４と接触せずに離間しており、ニップローラ９３とニップローラ９４との間は、シート１１Ａの厚みより充分に大きい。したがって、非保持位置のニップローラ９３とニップローラ９４とは、シート１１Ａを保持しない。

本体９６には、ニップローラ９４（保持部材の一例）が設けられている。ニップローラ９４は、ニップローラ９３の後方に位置する。ニップローラ９４は、左右方向９を軸線方向として回転する。ニップローラ９４の一部分は、本体９６の曲面９６Ａよりも後方に位置する。ニップローラ９４は、前方の一部分が曲面９６Ａから前方へ膨出している。曲面９６Ａから膨出しているニップローラ９４は、保持位置のニップローラ９３と当接する。ニップローラ９４は、筐体１４の内部空間に位置する不図示のモータから駆動伝達されて回転する。図３に示されるように、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、ニップローラ９３，９４及びガイドローラ２０は、スピンドル９２よりも前後方向８の後方に位置する。また、ニップローラ９３，９４は、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、スピンドル９２の上下方向７の中心より上方であって、且つガイドローラ２０より下方に位置する。

図４に示されるように、本体９６の曲面９６Ａの上端付近には、マーク１００が記されている。マーク１００は、曲面９６Ａの左右方向９の中央付近に位置しており、下向きを示す三角印である。マーク１００が下向きに示す位置は、ロール体１１から引き出されたシート１１Ａの先端の位置を示している。マーク１００は、曲面９６Ａにエンボス加工などの凹凸によって記されていてもよいし、インクなどによって印刷されていてもよいし、マーク１００が印刷されたシールなどが曲面９６Ａに貼られていてもよい。

図１，２に示されるように、ホルダ外壁９５の右面には、左方へ向かって凹む持ち手１０１が形成されている。持ち手１０１は、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、筐体１４の外部に露出される。したがって、ユーザは、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態（図１に示された状態）において、筐体１４の右方から手や指を持ち手１０１へ差し入れることによって、持ち手１０１を持つことができる。なお、持ち手１０１は、例えば、右方へ向かって突出するＣ字形状などの他の形状であってもよい。

ホルダ外壁９５には、透光性の窓１０２が形成されている。窓１０２は、ホルダ外壁９５において、持ち手１０１の上方に位置する。窓１０２を通じて、ホルダ外壁９５の外側（右方）から内側（左方）を目視することができる。窓１０２の大きさや形状は特に限定されないが、スピンドル９２に支持されたロール体１１の残り量が確認できることが望ましい。その一例として、上下方向７において、窓１０２の下端は、スピンドル９２付近にあり、窓１０２の上端は、スピンドル９２に支持された新品のロール体１１の上端付近にあってもよい。窓１０２は、貫通孔であってもよいし、貫通孔に透光性の部材がはめ込まれて構成されてもよい。

［画像記録装置１０の動作］
以下、画像記録装置１０による画像記録動作が説明される。
印刷データを受信した画像記録装置１０は、不図示のモータを制御して、スピンドル９２、ガイドローラ２０、第１搬送ローラ６０、第２搬送ローラ６２を回転させる。このとき、ニップローラ９３は非保持位置に位置される。これにより、ロール体１１のシート１１Ａの先端が、印刷ヘッド２４の下方へ送り出される。送り出されたロール体１１のシート１１Ａは、ロールにおいて径方向の外向きとなる面が、印刷ヘッド２４と対向する。そして、画像記録装置１０は、各ローラを回転させつつ、印刷データに基づいて、印刷ヘッド２４からシート１１Ａへ向けてインクを吐出させる。印刷ヘッド２４から吐出されたインク滴は、プラテン２５に支持されているシート１１Ａに付着する。

画像記録装置１０は、印刷データに基づく印刷が終了したと判定したことに応じて、ロール体１１から引き出されたシート１１Ａのうち印刷がされた部分が排出口１３から筐体１４の外部へ出るまでシートを搬送させてから、不図示のモータを制御して、スピンドル９２、ガイドローラ２０、第１搬送ローラ６０、及び第２搬送ローラ６２の回転を停止する。

［ロール体１１の交換作業］
以下、ロール体１１の交換作業が説明される。
印刷によってシートが使用され、スピンドル９２に支持されているロール体１１からすべてのシートが引き出されると、ユーザによりロール体１１が交換される。ロール体１１の交換作業において、ユーザは、図１に示されるように筐体１４に装着されているホルダ９０の持ち手１０１を持って、ホルダ９０を左右方向９の右方へ引き出す。これにより、図２に示されるように、ホルダ９０が筐体１４からスライドされて、筐体１４の引出口１８から引き出される。

ホルダ９０は、図４に示されるように、筐体１４から完全に引き出されてもよいし、スピンドル９２に新しいロール体１１を装填可能な程度に、筐体１４から引き出されてもよい。筐体１４から引き出されたホルダ９０において、スピンドル９２が外部へ露出される。

ユーザは、ホルダ筐体９１の上方又は前方から、使用済みのロール体１１及びスピンドル９２を持って、ホルダ筐体９１から取り外す。そして、新しいロール体１１を、スピンドル９２に装填する。そして、ユーザは、スピンドル９２に装填した新しいロール体１１を本体９６に装着し、ロール体１１からシート１１Ａを引き出してニップローラ９３，９４の間に挿通させて、マーク１００が示す先端位置まで引き出す。

そして、ユーザが、ホルダ９０を引出口１８に挿入して筐体１４に装着すると、ニップローラ９３が非保持位置から保持位置へ移動される。これにより、シート１１Ａがニップローラ９３，９４に挟まれて保持される。そして、ニップローラ９４、ガイドローラ２０、及び第１搬送ローラ６０が回転して、ロール体１１から引き出されたシート１１Ａが、搬送路２２を区画するガイド部材に案内されて第１搬送ローラ対５４へ導かれ、第１搬送ローラ対５４に挟持される。その後、ニップローラ９３が保持位置から非保持位置へ移動される。

［実施形態の作用効果］
本実施形態に係る画像記録装置１０よれば、筐体１４からホルダ９０を外して、スピンドル９２にロール体１１を装着できるので、ロール体１１のセッティング作業が容易である。特に、筐体１４の後方に位置するスピンドル９２へロール体１１をセッティングする作業が容易である。

また、ニップローラ９３が保持位置に位置することによって、セッティングのときにシート１１Ａの先端位置が位置決めされる。ニップローラ９３が非保持位置に位置することによって、第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５によるシート１１Ａの搬送にニップローラ９３，９４の保持力が影響しないので、シート１１Ａの搬送精度が向上する。

また、ニップローラ９３，９４及びガイドローラ２０は、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、スピンドル９２よりも前後方向８の後方に位置するので、搬送路２２を短くして装置を小型化しやすい。

また、ニップローラ９３，９４は、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、スピンドル９２の上下方向７の中心より上方であって、且つガイドローラ２０より上下方向７の下方に位置するので、搬送路２２を短くして装置を小型化しやすい。

また、ホルダ９０のホルダ外壁９５は、筐体１４の右壁３５と共に右側面を形成するので、引出口１８のカバーが不要であり、筐体１４に対してホルダ９０を着脱する作業が簡易である。なお、前述された実施形態では、ホルダ外壁９５は、右壁３５と共に筐体１４の右側面を形成するが、ホルダ９０が筐体１４に対して左方へ取り外されるように構成されて、ホルダ外壁９５が、左壁３６と共に筐体１４の左側面を形成してもよい。

また、ホルダ外壁９５は、光を透過する窓１０２を有するので、筐体１４にホルダ９０を装着した状態において、装置の外側からロール体１１の状態を目視で確認できる。

また、ホルダ９０が筐体１４に装着された状態において、第１位置のガイドローラ２０の一部が、ホルダ外壁９５の上端よりも下方に位置するので、装置が小型化される。なお、第１位置及び第２位置は相対的な位置関係であるので、いずれが第１位置又は第２位置であってもよい。また、第１位置のガイドローラ２０のすべてが、ホルダ外壁９５の上端よりも下方に位置してもよい。

また、スピンドル９２がホルダ９０の本体９６に対して着脱可能なので、ロール体１１のセッティング作業が容易である。

また、ホルダ９０の湾曲面９２Ａには、マーク１００が付されているので、ロール体１１から引き出したシート１１Ａのセッティング作業が容易である。

［変形例］
前述された実施形態では、ホルダ９０において、ロール体１１から引き出されたシート１１Ａは上方へ送り出されるが、これに代えて、ロール体１１から引き出されたシート１１Ａが後方へ送り出されてから上方へ搬送されてもよい。

前述された実施形態では、ホルダ９０において、ホルダ筐体９１の上方及び前方は開放されているが、ホルダ筐体９１の上方及び前方を覆うカバーが設けられてもよい。例えば、カバーはホルダ筐体９１に対して着脱可能である。ロール体１１が交換されるときは，ホルダ筐体９１からカバーが取り外される。

また、ホルダ９０に設けられたニップローラ９３，９４に代えて、シートの左右方向９の両端をそれぞれ前方から曲面９６Ａへ向かって押さえる押さえ部材が設けられてもよい。押さえ部材が設けられた場合、ホルダ９０には、シート１１Ａの先端をガイドローラ２０へ向かって送り出すピックアップローラが更に設けられる。

また、画像記録装置１０の前壁３１における排出口１３、カバー１６、及び操作パネル１７のレイアウトは適宜変更されてもよい。また、排出口１３、カバー１６、又は操作パネル１７が前壁３１以外に配置されてもよい。例えば、排出口１３が筐体１４の上壁３３に形成されて、排出口１３を通過する印刷済みのシートが、斜め上方や上方に排出されてもよい。

また、ガイドローラ２０に代えて、シートに当接して案内する曲面を有するガイド部材が設けられてもよい。

また、前述された実施形態では、搬送路２２において第１搬送ローラ対５４及び第２搬送ローラ対５５がシートを挟持して搬送するが、これに代えて、搬送ベルトなどの他の搬送部材が用いられてもよい。

また、タンク７０は、ブラック１色のインクを貯留するものに限定されず、例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの４色のインクをそれぞれ貯留するものであってもよい。また、インクの乾燥を促進するために、印刷ヘッド２４より搬送方向の下流に、シート又はインクの少なくとも一方を加熱するヒータが設けられてもよい。また、インクとしては、紫外線により硬化する樹脂を含有するインクが用いられてもよい。その場合、印刷ヘッド２４の下流に紫外線照射器が設けられる。

また、タンク７０は、カートリッジタイプではなく、筐体１４に固定されていてもよい。その場合は、タンク７０には、注入口７１が形成されており、注入口を通じて、タンク７０にインクが補充される。

また、前述された実施形態では、インクジェット方式によってシートに印刷する印刷ヘッド２４が印刷部として用いられているが、これに代えて 電子写真式の印刷方式が採用されたり、サーマルヘッドが採用されたりしてもよい。

また、前述された実施形態では、ロール体１１はスピンドル９２に支持されるが、ロール体を回転可能に支持する棒状の支持部材はスピンドル９２のように回転するものでなくてもよい。回転しない支持部材としては、例えば、ロール体１１の芯の内径よりも小さい外径の筒状又は円柱状の部材があげられる。

また、前述された画像記録装置１０は、筐体１４の前壁３１及び後壁３２が上下方向７及び左右方向９に沿った状態で使用されるが、画像記録装置１０の使用姿勢はこれに限らない。

１０・・・画像記録装置
１１・・・ロール体
１３・・・排出口
１４・・・筐体
２０・・・ガイドローラ（ガイド部材）
２４・・・印刷ヘッド（記録部）
３１・・・前壁
３２・・・後壁
３５・・・右壁
３６・・・左壁
５４・・・第１搬送ローラ対（搬送機構）
５５・・・第２搬送ローラ対（搬送機構）
９０・・・ホルダ
９２・・・スピンドル（支持部材）
９３，９４・・・ニップローラ（保持部材）
９５・・・ホルダ外壁（外壁）
１００・・・マーク
１０２・・・窓

Claims (10)

1. 筐体と、
   上記筐体に対して着脱可能なホルダと、
   上記ホルダに支持されており、シートロールを支持する支持部材と、
   上記筐体の内部空間に位置しており、シートロールから延びるシートを搬送する搬送機構と、
   上記筐体の内部空間に位置しており、上記搬送機構が搬送するシートに画像を記録する記録部と、を具備しており、
   上記筐体は、
   前後方向に離れて位置する前壁及び後壁と、
   左右方向に離れて位置する左壁及び右壁と、を有しており、
   上記支持部材は左右方向に沿って延びており、
   上記ホルダは、上記筐体に対して左右方向へ移動されることによって上記筐体に着脱される画像記録装置。
2. 上記ホルダが上記筐体に装着された状態において、上記支持部材の前後方向における中心は、上記筐体の前後方向の中央より後方に位置しており、
   上記前壁は、画像記録済みのシートの排出口を有する請求項１に記載の画像記録装置。
3. 上記ホルダに支持されており、シートロールから延びるシートを保持して上記搬送機構へ給送する保持部材を更に具備しており、
   上記保持部材は、シートを保持する保持位置と、シートを保持しない非保持位置とに移動可能である請求項１又は２に記載の画像記録装置。
4. 上記保持部材よりシートの搬送向きの下流であって、且つ上記搬送機構より搬送向きの上流に位置するガイド部材を更に具備しており、
   上記保持部材及び上記ガイド部材は、上記ホルダが上記筐体に装着された状態における上記支持部材よりも後方に位置する請求項３に記載の画像記録装置。
5. 上記保持部材は、上記ホルダが上記筐体に装着された状態における上記支持部材の上下方向の中心より上方であって、且つ上記ガイド部材より下方に位置する請求項４に記載の画像記録装置。
6. 上記ホルダは、上記右壁又は上記左壁とともに上記筐体の側面を形成する外壁を有する請求項１から５のいずれかに記載の画像記録装置。
7. 上記外壁は、光を透過する窓を有する請求項６に記載の画像記録装置。
8. 上記ガイド部材は、第１位置と第２位置とに移動可能であって、
   上記第１位置又は上記第２位置のいずれかに位置する上記ガイド部材の少なくとも一部は、上記ホルダが上記筐体に装着された状態における上記外壁の上端よりも下方に位置する請求項４に記載の画像記録装置。
9. 上記支持部材は、上記ホルダに対して着脱可能である請求項１から８のいずれかに記載の画像記録装置。
10. 上記ホルダには、上記支持部材に支持されたシートロールから延びるシートの先端位置を示すマークが付されている請求項１から９のいずれかに記載の画像記録装置。

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