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JP2022047865A - ワーク貼り合わせ装置及びワーク貼り合わせ方法 - Google Patents

ワーク貼り合わせ装置及びワーク貼り合わせ方法 Download PDF

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JP2022047865A
JP2022047865A JP2020153882A JP2020153882A JP2022047865A JP 2022047865 A JP2022047865 A JP 2022047865A JP 2020153882 A JP2020153882 A JP 2020153882A JP 2020153882 A JP2020153882 A JP 2020153882A JP 2022047865 A JP2022047865 A JP 2022047865A
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adhesive
ultraviolet
bonding
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JP2020153882A
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克幸 福居
Katsuyuki Fukui
大輔 宮崎
Daisuke Miyazaki
明史 西本
Akihito Nishimoto
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Denso Ten Ltd
Iinuma Gauge Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Iinuma Gauge Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】製造物の外周縁部の狭額縁化を実現し、ワークを貼り合わせるときに発生する気泡を減少させることが可能なワーク貼り合わせ装置及びワーク貼り合わせ方法を提供する。【解決手段】ワーク貼り合わせ装置1は、ワークW1に対し相対移動しながら、紫外線照射によって粘着力が発生する接着剤RをワークW1の片面に塗布する塗布部5、及び塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する紫外線照射部6を有する接着剤塗布ユニット2、接着剤Rが塗布され、かつ、紫外線UVが照射されたワークW1とワークW2とを貼り合わせるワーク貼り合わせユニット3を有している。紫外線照射部6は、接着剤Rの塗布開始直後から塗布された接着剤Rの外周縁部にダレ26が発生するよりも前の時間帯に、接着剤Rに紫外線UVを照射するよう構成されている。ワーク貼り合わせ方法は、ワーク貼り合わせ装置1を用いて、ワークW1,W2を貼り合わせて製造物Sを製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワーク貼り合わせ装置及びワーク貼り合わせ方法に関する。
液晶ディスプレイなどの表示装置を構成する一対のワークを貼り合わせるために、一対のワークのうちの一方のワークの片面の全体に紫外線で硬化する接着剤を塗布し、接着剤の塗布開始から塗布終了までの間いずれかで、塗布された接着剤に紫外線を照射し接着剤を仮硬化させる接着剤供給装置がある(例えば、特許文献1参照)。このような接着剤供給装置によって塗布された接着剤を仮硬化したワークに、接着剤を介して他方のワークを貼り合わせ、貼り合わせた一対のワークを本硬化部に搬送し、接着剤にさらに紫外線を照射する、または加熱することによって接着剤を本硬化させるワーク貼り合わせ装置がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2012-71281号公報 特開2014-199457号公報
しかしながら、特許文献1に記載の接着剤供給装置、及び特許文献2に記載のワーク貼り合わせ装置においては、接着剤の塗布開始から終了までの間の不特定の時間経過後に接着剤に紫外線を照射し仮硬化させている。接着剤の塗布開始から紫外線照射開始までの時間が長い場合(例えば、10秒以上)には、接着剤のワーク表面に対する濡れ性によってワークの表面に接着剤が流動し、接着層の外周縁部の形状が崩れる、いわゆる「ダレ」が発生する。
貼り合わせ後の製造物が液晶ディスプレイなどの表示装置であって、一方のワークが液晶モジュール、他方がカバーガラスのような場合においては、カバーガラスに遮光膜(額縁と呼ばれることがある)を設けることが一般的となっている。直近においては、この遮光膜の線幅を可能な限り狭くする(狭額縁モデルということがある)要求があり、上記のようなダレがあると、表示エリアに接着剤の端部が見えてしまい、外観品質上において狭額縁モデルを実現することができないという課題がある。或いは、上記「ダレ」によって、接着剤が液晶表示モジュールの側面にはみ出すこともある。
また、ワークを貼り合わせる場合、接着剤が仮硬化の状態でワークを押圧する。しかし、接着剤が仮硬化の状態で押圧力を除去すると、接着剤のスプリングバックによって、接着剤が塗布時の厚みに復帰し、塗布された接着剤の外周部が内側に引き込まれる。そのことによって、狭額縁化には一層不利になる。また、貼り合わせ後の本硬化プロセスにおいては、遮光膜が紫外線を遮光し、遮光膜の下方の接着剤の硬化率が上がらず、所望の接着強度が出ないことがある。
また、ワーク貼り合わせ時において、接着剤又は接着剤とワークとの界面に視認可能な気泡が巻き込まれて残留することがある。製造物が液晶ディスプレイなどの場合、視認可能な気泡が残っていると、良好な視認性や外観品質が得られない。特許文献1及び特許文献2においては、気泡排除のための配慮が十分ではなく、気泡が残留するおそれがある。
そこで、本発明は、このような課題の少なくとも一つを解決するためになされたもので、液晶ディスプレイなどの製造物の外周縁部の狭額縁化を実現すること、ワークを貼り合わせるときに発生する気泡を減少させること、かつ、タクトタイムを短縮することが可能なワーク貼り合わせ装置及びワーク貼り合わせ方法を提供しようとするものである。
[1]本発明のワーク貼り合わせ装置は、接着剤を介して一対のワークを貼り合わせるワーク貼り合わせ装置であって、前記一対のワークのうちの一方のワークの片面に、前記一方のワークに対し相対移動しながら紫外線照射によって粘着力が発生する前記接着剤を塗布する塗布部、及び塗布された前記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射部を有する接着剤塗布ユニットと、前記接着剤が塗布され、かつ、紫外線が照射された前記一方のワークと他方のワークとを真空環境下で貼り合わせるワーク貼り合わせユニットと、を有し、前記紫外線照射部は、前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、前記接着剤に紫外線を照射するよう構成されていることを特徴とする。
[2]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記紫外線照射部は、前記接着剤の塗布面全体に紫外線を一括照射するよう構成されていることが好ましい。
[3]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記紫外線照射部は、前記塗布部の相対移動に追従しながら、または、前記接着剤の塗布終了後に走査して塗布された前記接着剤に紫外線を照射するよう構成されていることが好ましい。
[4]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記紫外線照射部は、前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に紫外線を照射した後に、さらに、少なくとも1回以上紫外線を照射するよう構成されていることが好ましい。
[5]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記接着剤の塗布開始直後から紫外線の照射開始までの経過時間が10秒以内となるように構成されていることが好ましい。
[6]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記塗布部は、前記接着剤の塗布開始直後から前記接着剤の塗布膜厚みが安定するまでの間に、前記塗布膜厚みの変動に対応して定常の相対移動速度に対して移動速度を増速又は減速するよう構成されていることが好ましい。
[7]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記塗布部と前記紫外線照射部との間には、前記塗布部のノズル先端部に向かう紫外線を遮る遮光板が配設されていることが好ましい。
[8]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記塗布部の下方には、前記一方のワークを載置するステージが配設され、前記ステージには光反射防止処理が施されていることが好ましい。
[9]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記ワーク貼り合わせユニットは、紫外線が照射された前記接着剤を介して前記一対のワークを重ねた状態で押圧する押圧機構、及び前記一対のワーク及び前記押圧機構を収納する真空チャンバーを有していることが好ましい。
[10]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記ワーク貼り合わせユニットにより前記一方のワークと前記他方のワークとを貼り合わせる際には、前記真空チャンバーの真空度が100Pa以下となるように構成されていることが好ましい。
[11]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、前記ワーク貼り合わせユニットにより前記一方のワークと前記他方のワークとを貼り合わせる際には、前記押圧機構によって前記一対のワークに加えられる押圧力が0.5N/cm2以上、5N/cm2以下となるように構成されていることが好ましい。
[12]本発明のワーク貼り合わせ装置においては、貼り合わされた前記一対のワークを収容し、内部圧力を0.2MPa以上、0.7MPa以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に制御するオートクレーブをさらに有していることが好ましい。
[13]本発明のワーク貼り合わせ方法は、上記[1]から[12]のいずれかに記載のワーク貼り合わせ装置を使用し、前記接着剤を介して前記一対のワークを貼り付けるワーク貼り合わせ方法であって、前記一方のワークに対し相対移動しながら前記一方のワークの片面に紫外線照射によって粘着力が発生する前記接着剤を塗布する塗布工程と、前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、塗布された前記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射工程と、紫外線が照射された前記一方のワークと前記他方のワークとを前記真空チャンバー内で貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とする
[14]本発明のワーク貼り合わせ方法においては、前記紫外線照射工程では、前記接着剤の塗布面全体に紫外線を一括照射することが好ましい。
[15]本発明のワーク貼り合わせ方法においては、前記紫外線照射工程では、塗布された前記接着剤に前記塗布部の相対移動に追従しながら紫外線照射を行うことが好ましい。
[16]本発明のワーク貼り合わせ方法においては、前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、塗布された前記接着剤に紫外線を照射した後に、さらに、少なくとも1回以上紫外線を照射することが好ましい。
[17]本発明のワーク貼り合わせ方法においては、貼り合わせた前記一対のワークをオートクレーブに搬送し、前記オートクレーブの内部圧力を0.2MPa以上、0.7MPa以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に所定時間保持するオートクレーブ工程をさらに有していることが好ましい。
ここで、上記「ダレ」とは、接着剤塗布後にワーク表面に対する濡れ性によって塗布対象のワークとの接触面に接着剤が流動することにより接着剤の外周縁部の形状が崩れた状態をさす。
本発明のワーク貼り合わせ装置及びワーク貼り合わせ方法によれば、接着剤塗布開始から直後から塗布された接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に紫外線を照射することにより、接着剤を硬化させてダレの発生を防ぎ、製造物が液晶ディスプレイなどの表示装置の場合において外周縁部の狭額縁化を実現することが可能となる。また、ワーク貼り合わせ時に真空チャンバー内の真空度を100Pa以下とし、押圧機構によって一対のワークに加える荷重を0.5N/cm2以上、5N/cm2以下とすることによって、ワークを貼り合わせるときに発生する視認可能な気泡を減少させることが可能となる。さらに、にオートクレーブにおいて、貼り合わされた一対のワークに内部圧力0.2MPa以上、0.7MPa以下で加圧し、かつ、室温以上、80℃以下に加熱することによって、視認可能な気泡をさらに減少させることが可能となる。また、ワーク貼り合わせ装置は、接着剤塗布ユニット、ワーク貼り合わせユニット、及びオートクレーブを有し、接着剤塗布並びに紫外線照射、ワーク貼り合わせ及びオートクレーブ処理を各ユニットで実施することからタクトタイムを短縮することが可能となる。
ワーク貼り合わせ装置1の概略構成を示す説明図である。 第1例に係る接着剤塗布ユニット2Aの概略構成を示す構成説明図である。 第2例に係る接着剤塗布ユニット2Bの概略構成を示す構成説明図である。 塗布部5がワークW1に接着剤Rを塗布しつつ紫外線照射部6Bが紫外線UVを照射する状況を示す斜視図である。 ワーク貼り合わせユニット3の概略構成を示す説明図であり、ワークW2をワーク貼り合わせユニット3に給材した状況を示す説明図である。 ワークW1とワークW2とを貼わせる状況を示している。 オートクレーブ4の概略構成を示す説明図である。 ワーク貼り合わせ方法の主要工程を示す工程フロー図である。 接着剤Rの塗布開始からの経過時間Tとダレ幅Gとの関係を示すグラフである。 紫外線照射と接着剤Rの硬化率との関係を説明する説明図である。 紫外線照射工程からワーク貼り合わせ工程に至る接着剤Rの挙動を説明する説明図である。 接着剤Rの塗布厚みと接着剤塗布速度との関係を説明する図である。 貼り合わせ工程における視認可能な気泡の総面積と、真空チャンバー20の真空度との関係を示す図である。 ワークW1及びワークW2に加える押圧力と、視認可能な気泡総面積との関係を示す説明図である。 オートクレーブ4による気泡消失効果を示す説明図である。
以下に本発明の実施の形態に係るワーク貼り合わせ装置1、及びこのワーク貼り合わせ装置1を使用したワーク貼り合わせ方法について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各構成図は、実際の構造を厳密に反映したものではない模式図である。
[ワーク貼り合わせ装置1の構成]
図1は、ワーク貼り合わせ装置1の概略構成を示す説明図である。なお、以降の説明においては、ワークW1,W2は特に限定されるのもではないが、貼付け対象の一対のワークのうち一方のワークW1を液晶モジュール、他方のワークW2をカバーガラス、貼り合わせ後の製造物Sを液晶ディスプレイとして説明する。ワーク貼り合わせ装置1は、ワークW1に接着材Rを面状に塗布する塗布部5及び塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する紫外線照射部6を有する接着剤塗布ユニット2、ワークW1とワークW2とを接着剤Rを介して貼り合わせるためのワーク貼り合わせユニット3、及び、ワークW1とワークW2とを貼り合わせた製造物Sを加圧及び加熱するオートクレーブ4で構成されている。なお、紫外線照射部6は、以降説明する紫外線照射部6A(図2参照)及び紫外線照射部6B(図3参照)を含む総称である。
ワーク貼り合わせ装置1は、接着剤塗布ユニット2にワークW1を給材する搬送装置7A、接着剤が塗布されたワークW1を接着剤塗布ユニット2からワーク貼り合わせユニット3に給材する搬送装置7B、ワークW2をワーク貼り合わせユニット3に給材する搬送装置7C、ワークW1とワークW2とを貼り合わせた製造物Sをワーク貼り合わせユニット3からオートクレーブ4に給材する搬送装置7D、及びオートクレーブ4から製造物Sを除材する搬送装置7Eを有している。搬送装置7A~7Eは、トランスポート又はロボット装置、或いはそれらを組み合わせた搬送装置を使用することが可能である。
本実施の形態において使用する接着剤Rは、常態においては液体であり、光透過性に優れ、かつ、紫外線UVを照射することによって粘着性が発生するものであって、光硬化型粘接着剤と呼ばれるものである。接着剤Rは、紫外線UVを適切な光エネルギーで照射し、硬化率が90%以上になったところで、ワークW1とワークW2とを重ね合わせて押圧すれば十分な接着強度を得ることが可能になるというものである。続いて、接着剤塗布ユニット2、ワーク貼り合わせユニット3及びオートクレーブ4の各構成について図面を参照して説明する。
[接着剤塗布ユニット2Aの構成]
図2は、第1例に係る接着剤塗布ユニット2Aの概略構成を示す構成説明図である。図2は、ワークW1の全面に塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する1状況を示している。第1例に係る接着剤塗布ユニット2Aは、ワークW1がステージ8に載置された状態で、ワークW1の片面(上面)に接着剤Rを塗布する塗布部5と、塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する紫外線照射部6Aを有している。塗布部5は、液体状態の接着剤Rを貯留する貯留槽9にポンプPを介して接続されている。
図2に示す矢印は、塗布部5のワークW1に対する相対的な移動方向を表している。なお、ワークW1を固定して塗布部5を矢印方向に移動させる構成、塗布部5を固定してワークW1を矢印の反対方向に移動させる構成の両方が可能であることから相対的な移動、又は相対的移動方向としている。
図2に示す第1例は、塗布部5を矢印方向に移動させながらワークW1の全面に接着剤Rを塗布した後に、紫外線照射部6Aが接着剤Rの塗布面全体に紫外線UVを一括照射する例である。塗布部5は、ワークW1に対して接着剤Rを吐出するノズル10を備えている。本例の塗布部5は、移動方向に対して直交するスリット状のノズル10を有するスリットコータである。紫外線照射部6Aは、接着剤Rの塗布面全体に紫外線UVを一括照射することが可能な、いわゆる面照射方式である。
図示は省略するが、塗布部5は、ノズル10をワークW1に接近させたり、離間させたりするZ軸駆動機構、及び矢印方向に移動させるX軸駆動機構を備えている。なお、塗布部5を固定してステージ8(ワークW1)を移動させる構成とすることも可能であり、そのような構成においては、例えば、塗布部5はZ軸駆動機構を備える構成となる。
塗布部5と紫外線照射部6Aとの間で、紫外線照射部6Aに近接する位置には、略L字形状の遮光板11が配設されている。紫外線UVがノズル10の吐出口に照射されると、接着剤Rに粘着性が発生しノズル10を詰まらせるおそれがある。遮光板11は、紫外線照射部6から出射された紫外線UVがノズル10の吐出口に直接照射されることを防止している。なお、遮光板11は、単純な板状部材でもよいが、L字形状にすることによって遮光効果を高めることが可能となる。遮光板11は、塗布部5に連動する。
ステージ8のワーク載置面8aには、例えば、黒色塗装などの光反射防止処理が施されている。光反射防止処理は、紫外線UVがワーク載置面8aで反射し、ノズル10の吐出口にある接着剤Rに照射することによる詰まりを防止するためになされる。同じ目的で、ステージ8に加えて塗布部5及び紫外線照射部6の周囲に配置される他の構成部材に光反射防止処理を施すことがより好ましい。
なお、紫外線照射部6Aは、塗布部5に追従して矢印方向に移動してワークW1の上方で停止し紫外線UVを照射する。或いは、接着剤塗布後に、紫外線照射部6Aを塗布部5の移動を妨げない高さ位置から降下させて紫外線UVを照射する構成とすることが可能である。または、紫外線照射部6Aを塗布部より上方でワークW1の上方位置に固定させて紫外線UVを照射する構成とすることも可能である。
[接着剤塗布ユニット2Bの構成]
図3は、第2例に係る接着剤塗布ユニット2Bの概略構成を示す構成説明図である。図3は、ワークW1に接着剤Rを塗布しつつ紫外線UVを照射する1状況を示している。接着剤塗布ユニット2Bは、ワークW1の片面に接着剤Rを塗布する塗布部5、塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する紫外線照射部6Bを有している。塗布部5は、接着剤Rを貯留する貯留槽9にポンプPを介して接続されている。
図3に示す矢印は、塗布部5及び紫外線照射部6BのワークW1に対する相対的な移動方向を表している。紫外線照射部6Bは、塗布部5の相対的な移動方向に対して後方側に配置される。紫外線照射部6Bは、ノズル10のスリット幅よりも広い幅で紫外線UVを照射することが可能な、いわゆるライン照射方式である。なお、塗布部5を固定してステージ8(ワークW1)を移動させる構成とすることも可能である。
紫外線照射部6Bは、塗布部5の移動に追従して移動する。なお、追従とは、紫外線照射部6Bが、塗布部5の移動中に同じ方向に移動することであり、紫外線照射部6Bの移動速度は塗布部5の移動速度に対して必ずしも同じとは限らない。紫外線照射部6Bは、接着剤Rに所定の光エネルギーの紫外線UVを照射できる速度で移動するよう制御される。ダレが発生する前に接着剤塗布が終了する場合には、塗布終了後に紫外線照射部6Bを塗布された接着剤R上に走査させるようにしてもよい。なお、「ダレが発生する前」とは、ダレが全く発生しないことに限らず、ダレ幅G(図9参照)が1mm以下の状態を含む。
塗布部5と紫外線照射部6との間には、略L字形状の遮光板11が配設されている。遮光板11の紫外線遮蔽機能は第1例と同じであり、塗布部5又は紫外線照射部6のどちらかに連動するよう構成される。すなわち、接着剤塗布ユニット2Bは、紫外線照射部6Bの構成及び動作以外は第1例で説明した接着剤塗布ユニット2Aと同じ構成である。なお、紫外線照射部6A,6Bの作用及び制御については、図8~図11を参照して説明する。
図4は、塗布部5がワークW1に接着剤Rを塗布しつつ紫外線照射部6Bが紫外線UVを照射する状況を示す斜視図である。塗布部5は、ワークW1の上面に矢印方向に移動しながら接着剤Rを面状に塗布し、紫外線照射部6Bは塗布部5から所定の時間間隔Dをおいて紫外線UVを照射しながら矢印方向に移動していく。接着剤Rは、紫外線UVが照射された位置から粘着性(硬化率)が高くなる。続いて、ワーク貼り合わせユニット3の構成及び作用について図5、図6を参照して説明する。
[ワーク貼り合わせユニット3の構成]
図5は、ワーク貼り合わせユニット3の概略構成を示す説明図であり、ワークW1及びワークW2をワーク貼り合わせユニット3に給材した状況を示している。図6は、ワークW1とワークW2とを貼わせる状況を示す説明図である。ワーク貼り合わせユニット3は、接着剤Rを塗布し紫外線UVを照射したワークW1を載置するステージ12及びワークW2をワークW1に押圧する押圧機構16を備えている。
押圧機構16は、ワークW2の片面を吸着保持する吸着プレート17、吸着プレート17を昇降させる駆動機構18、及びワークW1とワークW2との位置を合わせる位置合わせ機構(図示は省略)を備えている。ワークW2を吸着した状態で吸着プレート17を降下させることによって、ワークW1にワークW2を貼り合わせることができる。図5に示すように、ワーク貼り合わせユニット3は、ワークW1及び押圧機構16を覆うハウジング19を有している。ステージ12にハウジング19を密着させることによって真空チャンバー20が構成される。ハウジング19は、ワークW1及びワークW2の給材、及び貼り合わせ後のワークW1,W2(製造物S)の除材に支障がない位置に退避させる。次に、ワークW1とワークW2との貼り合わせについて説明する。
図6に示すように、まず、ハウジング19を降下させて真空チャンバー20を構成し、真空チャンバー20の内部を大気圧よりも低い環境にした後に吸着プレート17を降下させ、ワークW1にワークW2を貼り合わせる。ハウジング19には、図示しない真空装置及び真空装置に接続する配管が設けられている。なお、ステージ12を固定するベースプレート(図示は省略)とハウジング19とで真空チャンバー20を構成するようにしてもよい。真空チャンバー20の内部でワークW1とワークW2の貼り合わせを行う理由は、貼り合わせ時に接着剤Rが巻き込んだ気泡を排出するためである。続いて、図7を参照してオートクレーブ4の構成について説明する。
[オートクレーブ4の構成]
図7は、オートクレーブ4の概略構成を示す説明図である。オートクレーブ4は、貼り合わされたワークW1とワークW2とからなる製造物(液晶ディスプレイ)Sを載置するステージ15、及び製造物Sを覆うハウジング21で構成されている。ハウジング21は、製造物Sを給材する際又は除材する際に支障がない位置に退避させる。オートクレーブ4は、ハウジング21をステージ15密着させることによって密閉空間を構成し、この密閉空間を高圧かつ高温に保持することによって、気泡を減少させ又は消失させるために設けられている。
なお、図7は、オートクレーブ4内に1個の製造物Sを収容した例を示している。これは、オートクレーブ4の容積を可能な限り小さくし、製造物Sの給材後にオートクレーブ4内を所定の圧力及び温度に素早く到達させるためである。多数の製造物Sをオートクレーブ4内に入れ、バッチ処理によって1個毎のタクトタイムを短縮することも可能である。製造物Sを1個ずつオートクレーブ4の内部に収納するか、又はバッチ処理にするかは、オートクレーブ4による処理時間を接着剤塗布ユニット2A,2B、及びワーク貼り合わせユニット3の各タクトタイムに対し同等レベルに抑えることが可能であるかで判断する。オートクレーブ4内の圧力条件及び温度条件については、図15を参照して説明する。続いて、ワーク貼り合わせ方法及び各工程における制御条件について説明する。
[ワーク貼り合わせ方法]
図8は、ワーク貼り合わせ方法の主要工程を示す工程フロー図である。まず、ワーク貼り合わせ装置1を起動し、搬送装置7Aによって、ワークW1(本例では液晶モジュール)を接着剤塗布ユニット2A(又は接着剤塗布ユニット2B)に給材する(ステップS1)。第1例の接着剤塗布ユニット2Aを使用する場合には、塗布部5によってワークW1に接着剤Rを塗布し(ステップS2)、塗布された接着剤Rの全面に紫外線照射部6Aによって紫外線UVを一括照射し(ステップS3)、ステップS5に移行する。
接着塗布ユニット2Bを使用する場合には、塗布部5によってワークW1に接着剤Rを塗布しながら(ステップS2)、紫外線照射部6Bを塗布部5に追従させながら塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する(ステップS3)。なお、接着剤塗布ユニット2Bを使用する場合には、紫外線UVの照射を複数回行う。1回目の紫外線UVの照射は、接着剤Rの塗布開始から所定の経過時間帯に行われる。所定の経過時間帯とは、接着剤塗布開始直後から塗布された接着剤Rにダレ26が発生するまでの時間であって、本例においては、接着剤Rの塗布開始からの経過時間が10秒以内である。1回目の紫外線照射は、接着剤Rのダレの発生を抑制する工程であって、10秒以内にする理由については図9~図11を参照して後述する。接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が10秒以上になる場合(例えば、ワークW1が大判の場合、又は接着剤Rを低速で塗布する場合)には、塗布部5の移動(接着剤塗布)に対して10秒以内に紫外線照射部6Bを移動させる。なお、接着剤塗布開始から10秒以内に塗布が終了する場合には、接着剤塗布終了後に紫外線照射部6Bを走査して紫外線照射を行う。
続いて、2回目以降の紫外線照射を行う(ステップS4)。2回目以降の紫外線照射は、1回目の紫外線照射によってダレの発生を抑制していることから、紫外線照射は任意のタイミングで開始し、紫外線照射部6Bは任意の移動速度で移動させることが可能である。2回目以降の紫外線照射は、接着剤Rを所定の硬化率(例えば、硬化率90%以上)になるまで繰り返す。紫外線照射の回数は、紫外線照射の累積光エネルギーと接着剤Rの硬化率に基づき設定される。なお、硬化率90%以上にすることによって、十分なワークW1とワークW2との接着強度を得ることが可能となる。
なお、2回目以降の紫外線照射において、紫外線照射部6Bは、1回目が終了した位置から紫外線照射開始位置に戻る方向に移動しながら紫外線照射を行ってもよく、1回目の紫外線照射開始位置に戻ってから紫外線照射を行ってもよい。或いは、紫外線照射部6Bを往復移動させながら紫外線照射を繰り返し行ってもよい。また、2回目以降の紫外線照射は、接着剤塗布ユニット2Bとワーク貼り合わせユニット3との間に紫外線照射ユニットを追加してもよい。
紫外線照射後(ステップS3、ステップS4の後)搬送装置7B,7Cによってワーク貼り合わせユニット3にワークW1及びワークW2(本例では、ワークW2はカバーガラス)をそれぞれ給材する(ステップS5)。なお、ステップS1~ステップS4の各工程は、室温(例えば、15℃~25℃)及び大気圧環境下で行われる。ワークW1は、搬送装置7Bによって接着剤塗布ユニット2からステージ8上に給材される。一方、ワークW2は、図示しないワークストッカから搬送装置7Cによって吸着プレート17に給材され、吸着プレート17に吸着保持される。
ワークW1及びワークW2それぞれが上記のように保持されたところでハウジング19を降下し、真空チャンバー20の内部を真空度100Pa以下に減圧する(ステップS6)。この時の温度は室温である。次いで、押圧機構16を駆動し、ワークW1とワークW2とを重ね合わせて押圧し、ワークW1とワークW2とを接着剤Rを介して貼り合わせる(ステップS7)。押圧力は、0.5N/cm以上、5N/cm以下とする。なお、この押圧力は、ワークW1とワークW2との接着強度を確保するためと、貼り合わせ時に接着剤RとワークW2との界面に発生する気泡を少なくするために必要な大きさである。押圧力と気泡の関係については、図14を参照して説明する。次いで、ワークW1とワークW2とを貼り合わせた製造物Sをオートクレーブ4に搬送し、消泡処理を行う。
ワークW1とワークW2との貼り合わせが終了したところで、ハウジング19を退避させ、搬送装置7Dによって貼り合わせ装置3からオートクレーブ4に製造物Sを搬送する(ステップS8)。その後、ハウジング21を下降させたうえで、製造物Sに高圧・高温をかける(ステップS9)。オートクレーブ4お内部は、圧力0.2Mp以上、0.7Mp以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に制御され、所定時間経過後に、ハウジング21を上昇させ、搬送装置7Eによって製造物Sを除材する(ステップS10)。ここでの所定時間とは、接着剤塗布ユニット2及びワーク貼り合わせユニット3のタクトタイム合わせることが好ましい。オートクレーブ4内の環境と気泡との関係については、図15を参照して説明する。
接着剤塗布ユニット2、ワーク貼り合わせユニット3及びオートクレーブ4においては、
ダレ26の発生を抑えて狭額縁化を実現すること、ワーク貼り合わせ時に発生する視認可能な気泡を減少させることを実現することのために、各ユニットにおいて適切に制御する必要がある。そのことについて以下に説明する。
まず、接着剤塗布ユニット2について参照して説明する。製造物Sを液晶ディスプレイ、ワークW1を液晶モジュール、ワークW2をカバーガラスとする例で説明する。液晶ディスプレイは、画面の周囲4辺に額縁状に遮光膜25(図11参照)を設けることが一般的となっている。遮光膜25は、印刷又は薄板フレームなどでワークW2のワークW1に対向する面に設けられる。液晶ディスプレイにおいては、遮光膜25の幅を狭くする、いわゆる狭額縁化が求められている。
接着剤Rは、紫外線UVを照射することによって粘着性が発生(硬化率が上昇する)するものであって、光硬化型粘接着剤と呼ばれるものであり、塗布する際は液体である。接着剤Rは、塗布から紫外線照射までの時間が長くなると、ダレ26が発生する(図9参照)。接着剤Rを塗布直後から、ダレ26が発生するまでに時間差があることから、ダレ26の発生前に紫外線UVを照射して、少なくとも接着剤Rの表面を硬化させる(粘着性を高める)ことによって、ダレ幅G(図9参照)を抑えることが可能となる。
図9は、接着剤Rの塗布開始からの経過時間とダレ幅Gとの関係を示すグラフである。図9は、横軸を経過時間(秒)、縦軸をダレ幅G(mm)とし、経過時間Tを対数表示とする片対数グラフである。図9において、点線で示す形状は、接着剤Rの接着剤塗布開始直後の形状を示している。図9のグラフに示すように、紫外線UVを照射しない場合には、経過時間が長くなるに従いダレ幅Gが大きくなる。接着剤Rの塗布布厚みを450μmとしたとき、経過時間を10秒以下にすれば、ダレ幅Gを1mm以下に抑えることが可能となる。仮に経過時間を規定しない従来の接着剤塗布方法の場合、例えば、経過時間を40秒としたときにはダレ幅Gは2mmとなり、経過時間Tを120秒としたときにはダレ幅Gは2.5mmとなる。
ワークW1の端部から接着剤塗布開始位置までの距離が短い場合には、ワークW1の側面に接着剤Rが流れ出る場合もある。接着剤塗布開始直後に紫外線UVを照射すれば、ダレ26の発生をなくすことが可能であるが、装置構成上困難であることから、接着剤Rの塗布開始直後から紫外線UVの照射開始までの経過時間を10秒以内とすることによって、狭額縁化を実現することが可能となる。なお、ワークW1とワークW2との所望の接着強度を得るためには、紫外線照射を複数回行う。このことについて図10を参照して説明する。
図10は、紫外線照射及び接着剤Rの硬化率の関係を説明する説明図である。横軸に時間、縦軸に硬化率(%)を表している。なお、硬化率は、FT-IR法(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)によって測定した結果である。接着剤Rに紫外線UVを照射すると照射時間の経過に従い硬化率が高くなる。なお、紫外線照射部6A,6Bの定格出力が1,000mW/cmの場合において、1回目の紫外線照射時間t1を2秒とすれば光エネルギーは2,000mJ/cmとなり、このときの接着剤Rの表面硬化率は20%となる。表面硬化率が20%であれば、ダレ26の発生を抑制することが可能となる。しかし、表面硬化率が20%の状態で、ワークW1とワークW2とを貼り合わせたときには貼り合わせ強度が不足する。そこで、2回目の紫外線照射を行う。
2回目の紫外線照射においては、紫外線照射部6Bの定格出力が1,000mW/cm、紫外照射時間t2を10秒間とすると、光エネルギーは10,000mJ/cmとなる。つまり、接着剤Rには紫外線照射開始から、累積で12,000mJ/cmの光エネルギーを与えたことになる。このときの接着剤Rの表面及び内部の硬化率は90%以上となり、貼り合わせ強度を確保することが可能となる。なお、1回目の紫外線照射と2回目の紫外線照射との間の時間t3は特に限定されない。すなわち、1回目の紫外線照射後、直ちに2回目の紫外線照射を行ってもよい。なお、2回目の紫外線照射に必要な時間が、ワーク貼り合わせのタクトタイムよりも長くなる場合には、タクトタイムを短縮するために、図1に示す接着剤塗布ユニット2とワーク貼り合わせユニット3との間に紫外線照射ユニット(図示は省略)を配置する。1回目の紫外線照射において、接着剤表面の硬化率を20%とすると、紫外線照射から2時間程度で表面形状が崩れてダレ26が発生するため、2時間以内、好ましくは1時間以内に2回目の紫外線照射を行う。
第1例による一括紫照射の場合においては、紫外線UVの照射を開始してから12,000mJの光エネルギーを接着剤Rに与えることが可能な時間がある場合には、紫外線照射を1回行えばよい。なお、第1例において、1回目の紫外線照射に必要となる時間が、ワーク貼り合わせのタクトタイムよりも長くなる場合には、タクトタイムを短縮するために、図1に示す接着剤塗布ユニット2とワーク貼り合わせユニット3との間に紫外線照射ユニット(図示は省略)を配置する。紫外線照射部6Aの定格出力が1,000mW/cmより大きい光源が出現すれば、紫外線照射時間を短くすることが可能となる。
第2例において、2回目の紫外線照射において累積12,000mJ/cmの光エネルギーを与えることができない場合には、紫外線照射を3回又は4回というように紫外線照射回数を増やす。なお、本例の紫外線照射部6Bの定格出力は1,000mW/cmであるが、定格出力を1,000mW/cm以上、例えば、1,200mW/cmにできれば、照射時間10秒で接着剤Rの表面を含む全体の硬化率を90%以上にすることが可能となる。
なお、狭額縁化を妨げる要因としては、直接的には接着剤塗布時に発生するダレであるが、間接的な要因としてワークW1とワークW2とを貼り合わせるときにも存在する。そのことについて図11を参照して説明する。
図11は、紫外線照射工程からワーク貼り合わせ工程に至る接着剤Rの挙動を説明する説明図である。図11の縦(i)列は、接着剤塗布直後から40秒経過してから紫外線照射を開始する従来例を示し、図11の縦(ii)列は、接着剤塗布直後から10秒以内に紫外線照射を開始する例を示している。図11は、接着剤Rの厚みを誇張して表している。(i)列と(ii)列とを比較して説明する(図9も参照する)。(i)列及び(ii)列において、(a)は、接着剤Rの塗布開始直後を表し、(b)は、接着剤Rに紫外線UVを照射した後を表し、(c)は、ワークW1とワークW2を貼り合わせて押圧力を加えた状況を表している。(a)に示すように、接着剤Rの塗布直後は、接着剤Rの端部形状は、ダレ26が発生していないか、ダレ幅がごく小さいため概ね垂直となる。
なお、図11に示す例は、ワークW1を液晶モジュール、ワークW2をカバーガラス、製造物Sを液晶ディスプレイとした例であって、ワークW1、ワークW2それぞれに対応して遮光膜25A,25Bを設けている例である。遮光膜25A,25Bは、(i)列及び(ii)において同じ位置及び同じ幅としている。
(b)に示すように、接着剤Rの塗布後にある時間が経過すると、接着剤Rの端部にはダレ26が発生する。(i)列は、接着剤塗布直後から40秒経過後に紫外線UVを照射した例であり、ダレ幅G1は約2mmとなる。(ii)列は、接着剤塗布直後から10秒以内に紫外線UVを照射した例であり、ダレ幅G2は約1mmとなる。なお、紫外線照射後には、接着剤Rの端部に接着剤Rの表面張力及び紫外線による硬化収縮も伴って凸部27が発生する。紫外線UVの照射によって接着剤Rの硬化率が90%以上になったところで、ワークW1,W2を貼り合わせる。
(c)に示すように、ワークW1とワークW2とを貼り合わせると、(i)列においては、ダレ26は、ワークW2に設けられた遮光膜25Bの内側に視認可能な状態である。ダレ26を視認できないようにするためには、遮光膜25Bの幅をダレ26が視認できなくなる幅に拡げなくてはならならず、狭額縁化を実現することはできない。一方、(ii)列においては、ダレ26は、遮光膜25Bの形成範囲内にあり、上方から視認することはできない。
なお、塗布部5の相対移動速度を一定にしても、塗布部5が接着剤Rの塗布開始直後からある距離範囲で塗布厚みが薄くなる傾向がある。塗布厚みが不均一になると、接着剤塗布開始から紫外線照射開始までの経過時間を制御してもダレ幅Gを制御することができなくなる可能性がある。そこで、接着剤塗布開始直後から接着剤Rの塗布厚みが安定するように制御する必要がある。そのことについて、図12を参照して説明する。
図12は、接着剤Rの塗布厚みと接着剤塗布速度との関係を説明する図である。図12(a)は、接着剤Rの塗布速度(塗布部5の移動速度)を一定にしたときの接着剤の塗布厚み(μm)の変化の1例を示すグラフであり、図12(b)は、塗布部5の接着剤Rの塗布速度を変化させたときの塗布厚みを示す図である。横軸は、接着剤Rの塗布開始位置からの塗布距離(mm)を示している。なお、図12は、塗布速度を20mm/sec、狙いの塗布厚みを450μmとした1例を表している。図12(a)に示すように、接着剤Rの塗布開始から約20mmの範囲においては、塗布部5の内部圧力が一定になるまである時間を要することから、塗布速度を一定にしても塗布開始直後の塗布厚みは薄く、徐々に厚くなり、塗布距離が約20mmに達したところで、狙いの塗布厚み450μmとなり、その後、塗布厚みは450μmで安定する。
そこで、接着剤Rの塗布開始直後から塗布厚みを安定させるために、塗布速度を制御する。図12(b)に示すように、接着剤Rの塗布開始直後から塗布厚みが安定する約20mm以内の範囲においては、塗布速度を段階的に切換える。塗布厚みが薄い塗布開始直後では塗布速度を遅くし、塗布速度が狙いの450μmに近づくのに従い塗布速度を20mm/secに近づけていく。このように塗布速度を制御することによって、接着剤Rの塗布開始から塗布終了の間の塗布厚みを450μmに安定させることが可能となる。
接着剤Rの塗布開始直後の厚みは、接着剤Rの粘度などの物性、ワークW1の表面状態及び狙いの塗布厚みによって影響される。従って、予め接着剤塗布厚みの変化の傾向を予備稼働などによって把握したうえで、塗布速度の切換え条件を設定する。なお、塗布開始後の厚みが狙いの塗布厚みよりも厚くなる場合には、塗布速度を段階的に減速するよう制御することが可能である。
続いて、ワーク貼り合わせユニット3における貼り合わせ工程(ステップS7)の条件について図13を参照して説明する。製造物Sが液晶ディスプレイであって、ワークW1が液晶モジュール、ワークW2がカバーガラスの場合、塗布された接着剤R、及び接着剤RとワークW2との間に視認可能な気泡が存在すると、表示部の視認性や外観品質が損なわれる。気泡は、接着剤Rに元々含まれるもの、塗布工程において巻き込まれるもの、貼り合わせ時に巻き込まれるものなどがある。但し、視認可能な気泡は、貼り合わせ時に巻き込まれるものが支配的であった。そこで、貼り合わせ工程において、気泡を排出又は視認できない状態にする消泡手段について説明する。前述したように、貼り合わせ工程(ステップS7)は真空チャンバー20の内部において行われる。
図13は、貼り合わせ工程における視認可能な気泡の総面積と、真空チャンバー20の真空度との関係を示す図である。横軸は真空度(Pa)、縦軸は視認可能な気泡の総面積の発生傾向を示している。なお、気泡の総面積は目視で大小の傾向を判定している。図13に示すように、真空度を100Pa以下にすると気泡の総面積が著しく減少する傾向がある。従って、ワークW1をワークW2に貼り合わせるときに、真空チャンバー20内の真空度を100Pa以下に管理すれば、液晶ディスプレイなどにおいて、視認可能な気泡の発生を抑えることが可能となる。
また、視認可能な気泡を除去する手段としては、上記のような真空度の制御の他に、押圧機構16がワークW1及びワークW2に加える押圧力(荷重)の大きさを適切に制御することによっても効果があることが確認できた。そのことについて図14を参照して説明する。
図14は、ワークW1及びワークW2に加える押圧力と、視認可能な気泡総面積との関係を示す説明図である。図14は、横軸は押圧力(N/cm)、縦軸は視認可能な気泡の総面積の発生傾向を表している。なお、気泡の総面積は目視で大小の傾向を判定している。図14に示すように、押圧力が大きい方が視認可能な気泡の総面積が減少する傾向にあり、押圧力が0.5N/cm以上では総面積が小さくなる。また、製造物Sが液晶ディスプレイの場合、実使用上及び取り扱上において十分な接着強度を得るための押圧力は0.5N/cm以上であり、押圧力が大きいほど接着強度は高くなる傾向がある。但し、押圧力を大きくしすぎると液晶ディスプレイにダメージを与えるおそれがあることから、押圧力の上限は5N/cm以下に抑えることが好ましい。
上述した真空チャンバー20の真空度及び押圧機構16の押圧力による視認可能な気泡の消失効果が十分でない場合には、オートクレーブ4を使用する。オートクレーブ4は、貼り合わせ時に接着剤RとワークW2との界面に発生する気泡を消失させる(見えなくすることを含む)目的で使用される。次に、オートクレーブ4による気泡消失効果について図15を参照して説明する。
図15は、オートクレーブ4による気泡消失効果を示す説明図である。図15は、オートクレーブ処理前の気泡サイズとオートクレーブ処理後の気泡サイズの関係を実験によって検証したものである。横軸にオートクレーブ処理前の気泡サイズ(mm)を表し、縦軸にオートクレーブ後の気泡サイズ(mm)を表している。オートクレーブ処理の条件としては、図中×印で表す条件を「温度40℃-圧力0.5MPa」、図示○印で表す条件を「温度60℃―圧力0.5MPa」とした場合であり、共にこの条件を20分間維持した結果である。なお、気泡サイズは、気泡の横方向長さと縦方向長さとの平均値とした。
図15に示すように、オートクレーブ4の管理条件が「温度40℃-圧力0.5MPa」の場合には、オートクレーブ処理前のサイズ0.8mmの気泡が消失しないものがあった。一方、オートクレーブ4の管理条件が「温度60℃-圧力0.5MPaの場合には、オートクレーブ処理前のサイズが4.1mmのものまで全ての気泡が消失した。これは、接着剤RとワークW2の界面の気泡がオートクレーブ処理によって接着剤Rの層内に吸収され、視認できなくなったためと判断できる。
なお、図15に示す気泡の分布は、実験における一部の条件を示したものであり、圧力を0.2MPa以上、かつ、0.7MPa以下、温度を室温以上、かつ、80℃以下の条件でオートクレーブ処理を行うことによって、気泡を減少させる効果が認められた。しかし、図15に示したオートクレーブ処理の条件と結果とから、視認可能な気泡を消失させる条件としては温度依存性が高いと判断できる。従って、オートクレーブ4の温度を50℃以上、かつ、80℃以下とすれば、気泡消失効果をより高めることが可能となる。このように、オートクレーブ4の温度を上げていけば気泡消失効果が高まるが、温度を80℃以上する場合、液晶ディスプレイにダメージを与えることがあるため、80℃以下に制御することが好ましい。
以上説明したワーク貼り合わせ装置1は、接着剤Rを介して一対のワークW1,W2を貼り合わせるワーク貼り合わせ装置である。ワーク貼り合わせ装置1は、一対のワークのうちの一方のワークW1の片面に、一方のワークW1に対し相対移動しながら紫外線照射によって粘着力が発生する接着剤Rを塗布する塗布部5、及び塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射する紫外線照射部6を有する接着剤塗布ユニット2と、接着剤Rが塗布され、かつ、紫外線UVが照射された一方のワークW1と他方のワークW2とを真空環境下で貼り合わせるワーク貼り合わせユニット3と、を有し、紫外線照射部6は、接着剤Rの塗布開始直後から塗布された接着剤Rの外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、接着剤Rに紫外線UVを照射するよう構成されている。
ワーク貼り合わせ装置1は、紫外線照射によって粘着力が発生する接着剤RをワークW1への塗布を開始した直後からダレ26が発生する前に紫外線UVの照射を開始する。そのことによって、紫外線UVが照射された領域の接着剤Rに粘着力が発生することから、接着剤RとワークW1との界面の濡れ性によってワークW1の表面に沿って流動して発生するダレ26を抑えることが可能となる。ワーク貼り合わせユニット3は真空チャンバー20を有し、真空環境下でワークW1とワークW2との貼り合わせを行うことから、接着剤Rに含まれる気泡を排出することが可能となる。また、ワーク貼り合わせ装置1は、紫外線照射によって接着剤Rの硬化率を高めてから貼り合わせを行うことによって十分な接着力が得られ、従来技術のように貼り合わせ後に本硬化する工程や装置を必要としない。
以上のことから、上記ワーク貼り合わせ装置1によれば、接着剤Rの塗布開始端面のダレ26の発生を抑制し、液晶ディスプレイなどのような製造物Sの狭額縁化を実現することが可能となる。また、ワークW1とワークW2とを貼り合わせるときに発生する気泡を減少させることが可能であり、ダレ26を抑えることを含めて良好な外観品質を得ることが可能となる。また、ワークW1,W2を貼り合わせた後に、従来技術のように本硬化をしなくても十分な接着強度を得ることが可能となり、タクトタイムを短縮することが可能となる。
上記ワーク貼り合わせ装置1においては、紫外線照射部6Aは、接着剤Rの塗布面全体に紫外線UVを一括照射するよう構成されている。
このような構成にすることによって、ダレ26の発生を抑えることが可能となり、製造物Sとしての液晶ディスプレイの狭額縁化を実現することが可能となる。また、接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が、塗布された接着剤Rの外周縁部にダレが発生するよりも前の時間よりも短い場合には、接着剤塗布後に塗布面全体に接着剤Rの硬化率が90%以上になるような光エネルギーで紫外線UVを一括照射する。このようにすることによって、従来技術のような本硬化をしなくても、ダレ26の発生を抑えつつ1回の紫外線照射で十分な接着強度を得ることが可能となる。
紫外線照射部6Bは、塗布部5の相対移動に追従しながら、または、接着剤の塗布終了後に走査して塗布された接着剤Rに紫外線UVを照射するよう構成されている。
このような構成にすることによって、ダレ26の発生を抑えることが可能となり、製造物Sとしての液晶ディスプレイの狭額縁化を実現することが可能となる。塗布部5による接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が、塗布された接着剤Rの外周縁部にダレ26が発生するまでの時間よりも長い場合、例えば、塗布速度が遅い場合やワークW1が長尺の場合などに対応することが可能である。勿論、接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が、塗布された接着剤Rの外周縁部にダレが発生するまでの時間よりも短い場合にも対応可能である。
また、紫外線照射部6Bは、接着剤Rの塗布開始直後から塗布された接着剤Rの外周縁部にダレ26が発生するよりも前の時間帯に紫外線UVを照射した後に、さらに、少なくとも1回以上紫外線UVを照射するよう構成されている。
1回の紫外線照射では、接着強度が得られる硬化率とならない場合、つまり、光エネルギーが不足する場合には2回以上の紫外線照射によって、接着剤Rの硬化率を90%にしてから貼り合わせを行う。このようにすることによって、従来技術のように、貼り合わせ後に本硬化をしなくても十分な接着強度を得ることが可能となる。なお、定格出力が十分大きい光源が出現すれば、紫外線照射を1回にすることが可能となる。
また、紫外線照射部6A,6Bは共に、接着剤Rの塗布開始直後から紫外線UVの照射開始までの経過時間が10秒以内となるように構成されている。接着剤塗布開始から紫外線照射開始までの経過時間が長くなるに従いダレ幅Gが大きくなる。この経過時間を10秒以下にすれば、紫外線UVが照射された接着剤Rの表面の硬化率(粘性)が急激に高くなり、接着剤RがワークW1の表面に沿って流動することがなくなりダレ幅Gを抑えることが可能となる。そして、このダレ幅Gを小さくすることによって、液晶ディスプレイなどにおいて、遮光膜25A,25Bの幅を小さくしてもダレ26が視認できないため、いわゆる狭額縁のデザインを実現することが可能となる。また、ワークW1の側面に接着剤Rがはみ出すことを防止することができる。
また、塗布部5は、接着剤Rの塗布開始直後から接着剤Rの塗布厚みが安定するまでの間に、塗布厚みの変化に対応して定常の相対移動速度に対し移動速度を増速又は減速するよう構成されている。
接着剤Rの塗布開始位置からある距離に塗布部5が達するまで、接着剤Rの塗布厚みが変化する傾向がある。そこで、塗布厚みが変化する領域において、狙いの塗布厚みに対して塗布厚みが薄い時には塗布速度を遅くし、塗布厚みが厚いときには塗布速度を速くする。そうすることによって、塗布開始直後から狙いの塗布厚みに制御することが可能となる。
また、塗布部5と紫外線照射部6A(又は紫外線照射部6B)との間には、塗布部5のノズル先端部に向かう紫外線UVを遮る遮光板11が配設されている、ノズル10の先端部の吐出口部に紫外線UVを照射すると、接着剤Rに粘着性が発生しノズル10を詰まらせるおそれがあるため、塗布部5と紫外線照射部6との間に遮光板11を配設する。このことによって、ノズル10の詰まりを防止することが可能となる。
また、塗布部5の下方には、ワークW1を載置するステージ8が配設され、ステージ8には光反射防止処理が施されている。このような構成にすることによって、紫外線照射部6から出射される紫外線UVがステージ8で反射し、ノズル10の吐出口部を照射することによるノズル10の吐出口部の詰まりを防止することが可能となる。
また、ワーク貼り合わせユニット3は、紫外線UVが照射された接着剤Rを介して前記一対のワークW1,W2を重ねた状態で押圧する押圧機構16、及び一対のワークW1、W2及び押圧機構16を収納する真空チャンバー20を有している。
ワーク貼り合わせユニット3においては、真空チャンバー20の内部を大気圧よりも減圧した環境でワークW1にワークW2を貼り合わせる。大気圧よりも減圧された環境下でワークW1とワークW2の貼り合わせを行うことによって、ワークW1とワークW2とを貼り合わせる際に接着剤Rに巻き込まれる気泡を排出することができる。製造物Sが液晶ディスプレイなどのように視認性が要求される場合、気泡を排出することによって視認性及び外観品質を高めることが可能となる。
また、ワーク貼り合わせユニット3により一方のワークW1と他方のワークW2とを貼り合わせる際には、真空チャンバー20の真空度が100Pa以下となるように構成されている。ワークW1とワークW2とを貼り合わせる際、真空チャンバー20を真空度100Pa以下にすることによって、ワークW1とワークW2とを貼り合わせる際に接着剤Rに巻き込まれる気泡をより効果的に排出することができる。
また、ワーク貼り合わせユニットにより一方のワークW1と他方のワークW2とを貼り合わせる際には、押圧機構16によって一対のワークW1,W2に加えられる押圧力が0.5N/cm2以上、5N/cm2以下となるように構成されている。
接着剤Rは、常態においては液体であり、紫外線UVを照射することによって粘着性が発生するものである。接着剤Rに紫外線UVを照射すると硬化率が急激に増加する。このような接着剤Rを使用してワークW1,W2を貼り合わせる際に、押圧力を0.5N/cm以上にすることによって、ワークW1とワークW2とを貼り合わせる際に巻き込まれた視認可能な気泡を減少することが可能となる。また、押圧力を0.5N/cm以上にすることによって、実使用上及び取り扱い上における十分な接着強度が得られる。但し、押圧力が大きすぎると製造物Sが液晶ディスプレイの場合には、液晶ディスプレイにダメージを与えるおそれがあることから、押圧力の上限を5N/cm以下に抑えることが好ましい。
また、ワーク貼り合わせ装置1は、貼り合わされた一対のワークW1,W2を収容し、内部圧力を0.2MPa以上、0.7MPa以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に制御するオートクレーブ4をさらに有している、
ワークW1とワークW2とを貼り合わせ、製造物Sを製造した段階で、接着剤Rに巻き込まれた視認可能な気泡が残留している場合、さらに製造物Sにオートクレーブ処理をすることによって、接着剤R、及びワークW1,W2と接着剤Rとの界面に残存する気泡を消失させることが可能となる。但し、視認可能な気泡を消失させる好適条件としては温度依存性が高いことから、オートクレーブ4の温度を50℃以上、80℃以下とすれば、気泡消失効果をより高めることが可能となる。なお、貼り付け工程において、視認可能な気泡を安定して消失することが確認できれば、オートクレーブ処理を省略したり、オートクレーブユニット4を省略したりすることが可能である。
ワーク貼り合わせ方法は、上記ワーク貼り合わせ装置1を使用し、接着剤Rを介して一対のワークW1,W2を貼り合わせるワーク貼り合わせ方法である。ワーク貼り合わせ方法は、一方のワークW1に対し相対移動しながら一方のワークW1の片面に紫外線照射によって粘着力が発生する接着剤Rを塗布する塗布工程と、接着剤Rの塗布開始直後から塗布された接着剤Rの外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、塗布された前記接着剤に紫外線UVを照射する紫外線照射工程と、紫外線UVが照射された一方のワークW1と他方のワークW2とを真空チャンバー20内で貼り合わせる工程と、を含んでいる。
このようなワーク貼り合わせ方法によれば、紫外線照射によって粘着力が発生する接着剤RをワークW1への塗布を開始した直後からダレ26が発生する前に紫外線UVの照射を開始する。そのことによって、紫外線UVが照射された領域の接着剤Rに粘着力が発生することから、接着剤RとワークW1との界面の濡れ性によってワークW1の表面に沿って流動して発生するダレ26を抑えることが可能となり、液晶ディスプレイなどのような製造物Sの狭額縁化を実現することが可能となる。また、接着剤RがワークW1の側面にはみ出すことを防止できる。ワーク貼り合わせ工程では、真空チャンバー20内でワークW1とワークW2との貼り合わせを行うことから、接着剤Rに含まれる視認可能な気泡を排出することが可能となる。また、ワーク貼り合わせ工程においては、紫外線照射によって接着剤Rの硬化率を高めてから貼り合わせを行うことによって、従来技術のように貼り合わせ後に本硬化をしなくても十分な接着力が得られ、タクトタイムを短縮することが可能となる。
また、紫外線照射工程では、接着剤Rの塗布面全体に紫外線UVを一括照射している。塗布部5による接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が、塗布された接着剤Rの外周縁部にダレ26が発生するまでの時間よりも短い場合には、接着剤塗布後に塗布面全体に接着剤Rの硬化率が90%以上になるような光エネルギーで紫外線UVを一括照射する。このようにすることによって、従来技術のような本硬化をしなくても、ダレ26の発生を抑えつつ1回の紫外線照射で十分な接着強度を得ることが可能となる。
また、紫外線照射工程では、塗布された接着剤Rに塗布部5の相対移動に追従しながら紫外線照射を行う。このようにすることによって、ダレ26の発生を抑えることが可能となり、製造物Sとしての液晶ディスプレイの狭額縁化を実現することが可能となる。このような方法は、接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が、塗布された接着剤Rの外周縁部にダレ26が発生するまでの時間よりも長い場合、例えば、塗布速度が遅い場合やワークW1が長尺の場合などに対応することが可能である。勿論、接着剤Rの塗布開始から塗布終了までの時間が、塗布された接着剤Rの外周縁部にダレが発生するまでの時間よりも短い場合にも対応可能である。
また、ワーク貼り合わせ方法においては、接着剤Rの塗布開始直後から塗布された接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、塗布された前記接着剤に紫外線を照射した後に、さらに、少なくとも1回以上紫外線UVを照射することとする。
1回の紫外線照射では、接着強度が得られる硬化率にならない場合、つまり、光エネルギーが不足する場合には2回以上の紫外線照射によって、照射する紫外線UVの累積光エネルギーを接着剤Rに照射し、硬化率を90%にしてから貼り合わせを行う。このようにすることによって、従来技術のように、貼り合わせ後に本硬化をしなくても十分な接着強度を得ることが可能となる。なお、定格出力が十分大きい光源が出現すれば、紫外線照射を1回にすることが可能となる。
また、ワーク貼り合わせ方法においては、貼り合わせた一対のワークW1,W2をオートクレーブ4に搬送し、オートクレーブ4の内部圧力を0.2MPa以上、0.7MPa以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に所定時間保持することとする。
ワークW1とワークW2とを貼り合わせ、製造物Sを製造した段階で、接着剤Rに巻き込まれた視認可能な気泡が残留している場合、さらに製造物Sにオートクレーブ処理をする。オートクレーブ処理によって、接着剤R、及びワークW1,W2と接着剤Rとの界面に残存する気泡を消失させることが可能となる。但し、視認可能な気泡を消失させる好適条件としては温度依存性が高いことから、オートクレーブ4の温度を50℃以上、80℃以下とすれば、気泡消失効果をより高めることが可能となる。
1…ワーク貼り合わせ装置、2,2A,2B…接着剤塗布ユニット、3…ワーク貼り合わせユニット、4…オートクレーブ、5…塗布部、6,6A,6B…紫外線照射部、7A,7B,7C,7D,7E…搬送装置、8,12,15…ステージ、8a…ワーク載置面、9…貯留槽、10…ノズル、11…遮光板、16…押圧機構、17…吸着プレート、18…駆動機構、19,21…ハウジング、20…真空チャンバー、25A,25B…遮光膜、26…ダレ、27…凸部、G、G1、G2…ダレ幅、P…ポンプ、R…接着剤、S…製造物(液晶ディスプレイ)、UV…紫外線、W1…ワーク(液晶モジュール),W2…ワーク(カバーガラス)

Claims (17)

  1. 接着剤を介して一対のワークを貼り合わせるワーク貼り合わせ装置であって、
    前記一対のワークのうちの一方のワークの片面に、前記一方のワークに対し相対移動しながら紫外線照射によって粘着力が発生する前記接着剤を塗布する塗布部、及び塗布された前記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射部を有する接着剤塗布ユニットと、
    前記接着剤が塗布され、かつ、紫外線が照射された前記一方のワークと他方のワークとを真空環境下で貼り合わせるワーク貼り合わせユニットと、
    を有し、
    前記紫外線照射部は、前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、前記接着剤に紫外線を照射するよう構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  2. 請求項1に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記紫外線照射部は、前記接着剤の塗布面全体に紫外線を一括照射するよう構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  3. 請求項1に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記紫外線照射部は、前記塗布部の相対移動に追従しながら、または、前記接着剤の塗布終了後に走査して塗布された前記接着剤に紫外線を照射するよう構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  4. 請求項3に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記紫外線照射部は、前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に紫外線を照射した後に、さらに、少なくとも1回以上紫外線を照射するよう構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記接着剤の塗布開始直後から紫外線の照射開始までの経過時間が10秒以内となるように構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記塗布部は、前記接着剤の塗布開始直後から前記接着剤の塗布厚みが安定するまでの間に、前記塗布厚みの変化に対応して定常の相対移動速度に対し移動速度を増速又は減速するよう構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記塗布部と前記紫外線照射部との間には、前記塗布部のノズル先端部に向かう紫外線を遮る遮光板が配設されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記塗布部の下方には、前記一方のワークを載置するステージが配設され、
    前記ステージには光反射防止処理が施されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記ワーク貼り合わせユニットは、紫外線が照射された前記接着剤を介して前記一対のワークを重ねた状態で押圧する押圧機構、及び前記一対のワーク及び前記押圧機構を収納する真空チャンバーを有している、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  10. 請求項9に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記ワーク貼り合わせユニットにより前記一方のワークと前記他方のワークとを貼り合わせる際には、前記真空チャンバーの真空度が100Pa以下となるように構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  11. 請求項9又は請求項10に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    前記ワーク貼り合わせユニットにより前記一方のワークと前記他方のワークとを貼り合わせる際には、前記押圧機構によって前記一対のワークに加えられる押圧力が0.5N/cm以上、5N/cm以下となるように構成されている、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置において、
    貼り合わされた前記一対のワークを収容し、内部圧力を0.2MPa以上、0.7MPa以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に制御するオートクレーブをさらに有している、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ装置を使用し、前記接着剤を介して前記一対のワークを貼り合わせるワーク貼り合わせ方法であって、
    前記一方のワークに対し相対移動しながら前記一方のワークの片面に紫外線照射によって粘着力が発生する前記接着剤を塗布する塗布工程と、
    前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、塗布された前記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射工程と、
    紫外線が照射された前記一方のワークと前記他方のワークとを前記真空チャンバー内で貼り合わせる工程と、
    を含む、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ方法。
  14. 請求項13に記載のワーク貼り合わせ方法において、
    前記紫外線照射工程では、前記接着剤の塗布面全体に紫外線を一括照射する、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ方法。
  15. 請求項13に記載のワーク貼り合わせ方法において、
    前記紫外線照射工程では、塗布された前記接着剤に前記塗布部の相対移動に追従しながら紫外線照射を行う、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ方法。
  16. 請求項15に記載のワーク貼り合わせ方法において、
    前記接着剤の塗布開始直後から塗布された前記接着剤の外周縁部にダレが発生するよりも前の時間帯に、塗布された前記接着剤に紫外線を照射した後に、さらに、少なくとも1回以上紫外線を照射する、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ方法。
  17. 請求項13から請求項16のいずれか1項に記載のワーク貼り合わせ方法において、
    貼り合わせた前記一対のワークをオートクレーブに搬送し、
    前記オートクレーブの内部圧力を0.2MPa以上、0.7MPa以下、かつ、内部温度を室温以上、80℃以下に所定時間保持するオートクレーブ工程をさらに有している、
    ことを特徴とするワーク貼り合わせ方法。
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