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JP2021501291A - 二輪車用の駆動装置 - Google Patents

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JP2021501291A JP2020523804A JP2020523804A JP2021501291A JP 2021501291 A JP2021501291 A JP 2021501291A JP 2020523804 A JP2020523804 A JP 2020523804A JP 2020523804 A JP2020523804 A JP 2020523804A JP 2021501291 A JP2021501291 A JP 2021501291A
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Abstract

本発明は、二輪車用の駆動装置に関し、閉じた状態のチェーンが、出力のためのドライブピニオン及びスプロケットの周りに配置される。チェーンは、ピン、ブッシング、ローラ及びプレートで構成されており、各ピンには、対象のピンの縦軸を中心に回転可能なブッシングが配置され、ローラは、各ブッシングに押し付けられ、また、ブッシングの周りを回転するように配置され、遊びを有しており、これらのピンは、プレートを介して、2つの反対側の端面で互いに接続される。各ブッシングの外面と各ローラの外面は、純粋なta−Cのコーティングで被覆されており、コーティングには、PVDで避けられない微量元素以外の化学元素が含まれず、コーティングは、製造工程においてPVDを用いて形成される。コーティングの表面では、粗さRaが0.03μm〜0.2μmに保たれ、及び/又は、粗さRzが0.3μm〜2μmに保たれる。チェーンのローラと接触するピニオン及びスプロケットの表面には、ダイヤモンド状炭素のコーティングが施されない。

Description

本発明は、二輪車、特に高性能バイク用の駆動装置に関し、閉じた状態のチェーンが、出力のためのドライブピニオンとスプロケットの周囲に配置され、チェーンは、複数のピンによって形成され、各ピンには、対象のピンの縦軸を中心に回転可能なブッシングが配置され、ローラが各ブッシングに配置され、ローラは、ブッシングを中心に回転するように構成され、遊びを有しており、複数のピンは、プレートを介して、2つの反対側の端面で互いに接続される。
ピン、ブッシング、ローラ及びプレートは、スチールを基材として従来の方法で製造することができる。
独国特許出願公開第102006024433号明細書
二輪車を駆動するチェーンは、通常、定期的なメンテナンスと手入れが必要であり、特に、チェーンのクリーニング、潤滑、張力調整が必要となる。具体的には、高性能の二輪車の場合、耐用年数を十分長くするために、短い間隔で、すなわち、数百キロメートルの間隔でチェーンを潤滑する必要がある。複雑な作業で潤滑剤を塗らなければならない。個人の生活では、これは通常、適切な作業場又は少なくとも庭を必要とし、任意で作業場を訪ねる必要がある。これは、チェーンの張力調整にも当てはまる。これにより、自由な時間が失なわれ、追加の費用が発生し、手が汚れ、二輪車が汚れるため、二輪車のユーザにとって負担である。
短い間隔(300〜600km)の場合、スプレーによる潤滑が、メーカによって推奨及び要求される。このような潤滑の効果は、時間に限りがあり、また、吹き付けられた潤滑剤によって車両が汚れ、潤滑剤が遠心力によって飛び散り、見た目が悪くなり、及び/又は頻繁にクリーニングが必要になる。
そのような潤滑剤の効果は、湿気や汚れによって失われる。特に、潤滑剤に付着する路面の汚れによって摩耗が促進される。
そのため、独国特許出願公開第102006024433号明細書から、摩耗を低減する硬質層をチェーンの一部に設けることが知られている。特に、ta−Cのダイヤモンド状炭素について言及されている。ta−Cは、硬度が非常に高いことが知られており、これは通常、摩擦を受ける摩擦部品に悪影響を与える。これを考慮して、双方の摩擦部品の表面をダイヤモンド状炭素でコーティングすることが提案された。二輪車を対象とする場合、摩擦を受けるピニオンとスプロケットの表面をコーティングする必要があるが、これは、外面形状が原因で、時間と費用が非常にかかる。
したがって、本発明の目的は、チェーン、ピニオン、及びスプロケットを備える駆動装置の摩擦による摩耗を低減する可能性を提供することであり、これにより、手入れとメンテナンスの費用を大幅に削減し、また、摩擦抵抗も軽減することができる。
この目的は、本発明の請求項1に記載の特徴を有する駆動装置によって達成される。本発明の有利な実施形態及び他の変形例は、従属項に記載の特徴によって実現することができる。
本発明に係る二輪車用の駆動装置では、閉じた状態のチェーンが、出力のためのドライブピニオン及びスプロケットの周りに配置される。チェーンは、ピン、ブッシング、ローラ及びプレートで構成される。各ピンには、対象のピンの縦軸を中心に回転可能なブッシングが配置される。ローラは、各ブッシングに押し付けられ、また、ローラは、ブッシングの周りを回転するように配置され、遊びを有する。これらのピンは、プレートを介して、2つの反対側の端面で互いに接続される。各ブッシングの外面と各ローラの外面は、純粋なta−Cのコーティングで被覆される。コーティングには、PVDで避けられない微量元素以外の化学元素が含まれず、コーティングは、製造工程においてPVDを用いて形成される。
コーティングの表面では、0.03μm〜0.2μmの粗さRが保たれ、及び/又は0.3μm〜2μmの粗さRが保たれる。本発明に係る駆動装置では、チェーンのローラと接触するピニオン及びスプロケットの表面には、ダイヤモンド状炭素のコーティングが施されない。
したがって、ブッシング及びローラは、中空の円筒形をしており、また、内径又は外径を有しており、ピンの外径を考慮し、ブッシング及びローラの中空円の筒形には、回転に適したすきまばめ(clearance fit)がある。
驚くべきことに、ブッシングとローラの外面の純粋なTa−Cコーティングと、必要な表面品質を組み合わせるだけで、追加の処理を施した場合と同程度の摩擦特性を得ることができるという有利な効果を奏することが判明した。以下で再び説明する耐久性のある潤滑を単に採用することにより、追加の費用が少なく、好適な効果を奏することができる。
コーティングの表面では、粗さRが0.05μm〜0.15μmに保たれ、及び/又は、粗さRが0.5μm〜1.5μmに保たれることが有利である。
ta−Cコーティング層は、表面が覆われるような厚さを必要とし、これにより、後処理においてta−Cコーティングの表面が平らにされた場合でも、層で覆われた状態が保たれる。
ブッシングの外面のta−Cコーティング層の厚さは、ローラの外面のta−Cコーティング層の厚さよりも厚く、少なくとも2倍であることが好ましい。
ブッシングとローラの表面に形成された接着層又は中間層にta−Cコーティングを施すことができ、ブッシングとローラの表面にta−Cコーティングが施され、ta−Cコーティングが形成される。
ta−Cコーティングは、PVDを用いて形成される。このような方法は、堆積の速度が早く、また、堆積が均一であり、水素がta−C層に入るのを回避できるため、有用であることが分かっている。ta−Cコーティングの形成に特に適したものは、レーザアークとして知られているPVDであり、この方法では、パルスモードで動作する電気アークが用いられ、カーボンターゲット点火式電気アークを用いて、パルスモードでレーザジェットによって点火される。
一実施形態では、複数のブッシングの2つの端面と、複数のピンに係合する複数のプレートとの間にガスケットを配置でき、このガスケットが、各ピンに押し付けられる。ガスケットには、摩擦を低減する外部コーティングが施され、または、摩擦を低減する材料で形成される。
ガスケットを用いることにより、ブッシングの外側面とローラの内壁との間に、ほぼ完全に閉じた空間を作ることができ、この空間の寸法は、それらの遊びによって影響される。
摩擦を低減するコーティング又は摩擦を低減する材料は、具体的には、PTFEとすることができる。
摩擦を低減する作用は、対象の二輪車が動作している際の効率に関し、摩擦損失を低減できる有利な効果を有する。さらに、摩耗が低減されるため、密閉作用が持続し、潤滑剤の損失と、ガスケット、プレート及びブッシングの摩耗を低減することができる。
潤滑剤が、ピンの外面とブッシング及びガスケットの内面との間に存在するため有利である。対象の潤滑剤と、ブッシングとローラの間に含まれる潤滑剤の量は、二輪車の製造業者によって指定された検査間隔の全期間において、十分な潤滑が確保されるように選択できる。特に、潤滑剤によってローラの内側の腐食も妨げることができる。
ピンの外側面と、ガスケットによって外側端面で制限される中空の円筒形状のブッシングの内面との間では、潤滑剤の分子を収容する体積が比較的小さいため、その間に対応する少量の潤滑剤を入れることができ、また、潤滑剤を用いて潤滑し、腐食から保護できることは明らかである。それにも関わらず、このように使用可能な潤滑剤の量は、平らにされたta−Cコーティングの表面と併せて、メンテナンスの要らない十分に長い動作期間を実現でき、いずれの場合でも、必要とされる検査間隔における追加の処置や他のメンテナンス、修理作業、例えば、オイル交換やホイール交換等を必要としない。組み立てられた状態のチェーンに潤滑剤を塗ることはできるが、作業が難しく、範囲が限定される。通常、本発明に係る駆動装置が完成したときの初期の潤滑は、専門の作業場で最初に必要となる二輪車の検査又は他のメンテナンスが行われるまで持続し、駆動チェーンに適したブッシング、ローラ、ガスケット、プレートの潤滑剤が、有資格者によって塗られることにより、それらの溝を埋めることができる。本発明が使用される場合、二輪車の運転者は、今までのように短い間隔で習慣的な再潤滑作業をする必要がなく、特に、本発明に係る駆動装置のチェーンの耐用年数を十分に長くすることができる。
駆動装置の再潤滑や他のメンテナンスが必要な間隔を10,000km以上に延ばすことができ、その間、追加の処置を行う必要がない。
有利な実施形態では、腐食及び摩耗に耐性を有するコーティングをプレートの表面に施すことができ、または、プレートの材料の表面に近い領域を、腐食及び摩耗に耐性を有するように加工することができる。しかしながら、コーティングは、ダイヤモンド状炭素を用いて形成されない。
腐食及び摩耗に耐性を有するプレートのコーティングの表面は、窒素、ホウ素、若しくはリンを用いて加工することができ、または、腐食及び摩耗に耐性を有するコーティングは、窒化物、及び/又はリン酸ニッケルを含むリン酸塩化合物によって形成することができる。
加工された表面は、例えば、スズ(TiN)又は窒化アルミニウム(AlN)で形成することができる。対象の窒化は、表面加工処理によって行うことができ、窒化は、既知の方法で実現できる。
また、プレートの被覆された表面又は加工された表面は、見た目を良くすることができる。これは、従来のチェーンドライブのチェーンリンクの表面に存在する通常の汚れた黒い潤滑剤の膜が無くなることによって実現できるだけでなく、例えば、銀色や金色の光沢によって実現することもできる。しかしながら、任意で、これらの色を、外部から視認可能な二輪車のケーシング又は他の付属部品の色とすることもできる。
このような視覚的な効果は、長い間維持することができ、また、動作中にほぼ悪くなることもない。
特に、リン酸ニッケルコーティングは、プレートを摩耗や腐食から効果的に守り、耐薬品性、寸法精度、及び減摩挙動を改善し、導電率及び硬度を向上させることができる。このコーティングは、プレートの表面に元々の輪郭に忠実かつ均一に形成することができる。幾何学的に複雑なプレートの部分、特に、縁部や窪み、アクセス可能な空洞や穴を、均一に被覆することができる。
リン酸ニッケルコーティングの耐摩耗性と耐腐食性は、リンの含有量による影響を受ける。これは、無電解析出の場合、電解質の組成によって影響を受けることがある。層の厚さは、2μm〜50μmの間で保たれる。
リン酸塩で処理可能なニッケルプレートの基材として、全ての低合金のフェライト鋼が適しており、また、焼結金属も適している。
ta−Cで構成されたコーティングに求められる表面品質は、機械的な後処理によって実現できる。この目的のため、表面のレベリングは、対象の表面に沿って、Ta−C層の表面に特定の圧縮力を加えながら、鉄を含有する要素を用いて実現することができる。鉄を含有する要素は、例えば、ブラシ形状とすることができ、回転すると、鉄を含有する要素の端面がTa−Cコーティングの表面を平らにし、求められる表面品質を実現することができる。
ta−Cコーティングに表面処理を施すこともでき、この表面処理では、ダイヤモンド状コーティングが表面に施された2つの摩擦部品が使用される。摩擦部品の少なくとも一方は、ブッシング又はローラである。これに関する具体的な処理については、以下の例示的な実施形態において説明する。
本発明を利用することにより、二輪車の駆動効率を向上させることができ、その結果、燃料の消費量や二酸化炭素の排出量を低減することができる。摩耗部品の寿命を延ばすことができ、潤滑剤の消費を減らすことができるため、維持費用を削減できる。さらに、対象のユーザは、手入れとメンテナンスの負担から解放され、ユーザの生活の質を向上させ、ユーザの自由な時間を増やすことができる。
これらの利点は、本発明に係る駆動装置によって実現することができ、駆動装置では、チェーンのブッシング及びローラの特定の表面のみが、ta−Cでコーティングされ、また、それらのta−Cコーティングの表面が平らにされる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
駆動装置に含まれるチェーンは、二輪車で通常使用される、実質的に従来のチェーンである。これは、チェーンを構成する個々の部品の形状及び寸法と、それらの部品を構成する材料の双方について当てはまる。したがって、ピン、ブッシング、ローラ及びプレートは、通常、スチールで形成される。ピン、ブッシング及びローラの表面は、機械的に加工され、滑らかにされる。
また、本発明では、従来のピニオン及びスプロケットが、入力及び出力に使用される。
本発明で使用可能なブッシング及びローラは、一種の半仕上げ製品であり、軽く洗浄され、僅かにグリースが付いた状態のばら積み品として提供される。ta−Cコーティングを形成する前に、アルカリ浴でグリースを除去し、超音波でウェットクリーニングを行い、脱イオン水で濯ぎを行い、次いで、熱風炉で乾燥するという処理が行われる。
ローラ及びブッシングは、PVDコーティング装置に入れる場合、ロッドに取り付けられ、ローラ又はブッシングの数は、PVDコーティング装置の最大のコーティングの高さによって決まる。ローラ又はブッシングが積み重ねられたロッドは、PVDコーティング装置の回転ケージのホルダに設置され、コーティングを行っている間、それらが回転する。
高い真空範囲において十分に低い開始圧力になるまで排気した後、プラズマエッチングを用いて、PVDコーティング装置内でコーティングを開始し、ブッシング及びローラの表面に表面汚染処理を施し、これらの表面の被覆層及び酸化層が、アルゴンイオンを用いて除去される。この処理に続いて、金属接着促進層が堆積され、金属接着促進層は通常、クロムである。この金属接着促進層には、真空アーク処理又はスパッタリング処理が施される。金属接着促進層の厚さは、約0.2μmとすることができる。最後に、次のステップにおいて、グラファイトの真空アーク蒸発を用いて、ta−Cコーティングが行われる。真空アーク蒸発技術は、単純な直流アーク技術でもよく、また、パルス電気アーク技術でもよい。後者は、ブッシング及びローラの外面にta−Cコーティングを形成するために、レーザ点火式電気アーク技術(レーザアーク)であることが好ましい。
ta−Cコーティング層の厚さは、0.5μm〜10μmの間に維持することができ、ローラ部分のta−Cコーティング層の厚さを2.5μmとし、ブッシング部分のta−Cコーティング層の厚さを5μmとすることが好ましい。各事例において、コーティングは均質であり、硬度を50GPa〜70GPaとすることが好ましい。
コーティングの後、これらの処理よって生じるta−C層の粗さを低減するために、ta−Cでコーティングされた部品を機械的なスムージングが好ましい。この目的のため、タンブルスムージング(tumble smoothing)を行うことが好ましい。
これにより、ta−Cコーティングを有するブッシング及び/又はローラが、単独で、または、対応するta−C層を有する部品(tool)と共に、バレルに挿入され、バレルの壁には、キャリアが設けられることが好ましい。次に、バレルを閉じた状態で、その水平方向の縦軸を中心に回転させる。これにより、温度が20℃に維持され、0.5N/mmの圧力が用いられる。
バレルが回転することにより、緩いばら積み品形式又は部品形式のブッシング及び/又はローラがバレル内で転がり、その結果、ブッシング及び/又はローラが相対的に運動し、任意で、ta−Cコーティングが表面に施されたバレル内の部品と共に相対的に運動する。これにより、ta−Cコーティングの表面における粗さのピークが、互いに無くなる。15分程の十分長い時間の後、回転が終了し、バレルが開けられる。次いで、ta−Cコーティングが施されたものがバレルから取り出され、任意で、部品と共に取り出される。このように処理されたブシュ及びローラの外面は、粗さRが大幅に低減されて0.5μmになる。粗さRを0.05μmにすることができた。生成された摩耗くずは、適切な溶液、例えば、洗浄媒体のような水性溶液を用いて、濯ぐことで除去することができる。この濯ぎは、バレル内における表面処理の間に行うことができ、また、ブッシング及び/又はローラの表面処理が完了してバレルから取り出した後に、個別の処理工程として行うことができる。
スムージングは、振動による直線運動、又は特定のパターンの無いランダムな運動によっても行うことができる。
ta−Cコーティングは、凹部又は凸部を有することができ、これらは、真空アーク法によってta−Cコーティングを形成する際に生じる硬質炭素粒子によって形成される。硬質炭素粒子は、スムージングの間、ta−Cコーティングから剥がれることがあり、凹部が欠陥として残る。凹部の幅は、平均で1μmである。
表面のスムージング方法は、補助的な物質を追加することなく行うことができるが、鉄の触媒作用によってスムージングを補助するために、ドラムに鉄粉を入れてもよく、及び/又は、鉄粉をta−Cコーティングの外面に塗布してよい。
プレートの表面のリン酸ニッケル層は、以下のように形成することができる。
無電解堆積によって金属コーティングを製造する方法では、コーティングされるチェーンのプレートが、ニッケルカチオン及びホスフィン酸イオンを含む水性電解質に浸される。電解液中のニッケルカチオンの割合は、質量79%〜質量97%に保つことができ、電解質中のホスフィン酸イオンの割合は、質量2%〜質量15%に保つことができる。少量のアンチモン及びビスマスイオンが含まれていてもよい。
これにより、ニッケルイオンは、純粋なニッケルに還元される。処理中にオルトリン酸に還元される次亜リン酸イオンを用いると、ニッケル‐リン合金によって形成されるコーティングが、プレートの表面に形成される。そのようなコーティングの生成自体は知られており、ドイツのケルペンに所在するAHC-Oberflachentechnik GmbH&Co.OHGから「Durni -Coat」の名称でダーニコーティング(durnicoating)として市販される。

Claims (9)

  1. 二輪車用の駆動装置において、
    閉じた状態のチェーンが、出力のためのドライブピニオンとスプロケットの周りに配置され、
    前記チェーンは、複数のピンで形成されており、
    前記複数のピンのそれぞれには、対象のピンの縦軸を中心に回転可能なブッシングが配置され、
    前記ブッシングのそれぞれには、ローラが配置され、
    前記ローラは、前記ブッシングの周りを回転するように配置され、かつ、遊びを有しており、
    前記複数のピンは、プレートを介して、2つの反対側の端面で互いに接続され、
    前記ブッシングの外面及び前記ローラの外面は、純粋なta−Cコーティングで被覆されており
    前記コーティングには、PVDにおいて避けられない微量元素以外の化学元素が含まれず、
    前記コーティングは、製造工程において前記PVDを用いて形成され、
    前記コーティングの表面では、粗さRが0.03μm〜0.2μmに保たれ、及び/又は、粗さRが0.3μm〜2μmに保たれ、
    前記チェーンの前記ローラと接触する前記ドライブピニオン及び前記スプロケットの表面には、ダイヤモンド状炭素のコーティングが施されていない、
    駆動装置。
  2. 前記コーティングの表面では、粗さRが0.05μm〜0.15μmに保たれ、及び/又は、粗さRが0.5μm〜1.5μmに保たれることを特徴とする、請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記ブッシングの外面のta−Cコーティング層の厚さは、前記ローラの外面のta−Cコーティング層の厚さよりも厚いことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記ブッシングの外面のta−Cコーティング層の厚さは、前記ローラの外面のta−Cコーティング層の厚さの少なくとも2倍であることを特徴とする、請求項3に記載の駆動装置。
  5. ガスケットが、前記ブッシングの端面と、前記ピンのそれぞれに係合する前記プレートとの間に配置され、
    前記ガスケットは、前記ピンのそれぞれに押し付けられ、
    前記ガスケットは、摩擦を低減する外部コーティングが施され、又は、摩擦を低減する材料で形成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動装置。
  6. 摩擦を低減するコーティング又は摩擦を低減する材料は、PTFEであることを特徴とする、請求項5に記載の駆動装置。
  7. 前記ピンの外面と、前記ブッシング及びガスケットの内面の間には、固体の潤滑剤が含まれることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の駆動装置。
  8. 前記プレートの表面には、腐食及び摩耗から守るコーティングが施され、
    または、前記プレートの材料は、前記表面の近くの領域に前記コーティングが施され、
    コーティングは、ダイヤモンド状炭素で形成されないことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動装置。
  9. 腐食及び摩耗から守る前記コーティングの表面は、窒素、ホウ素、又はリンを用いて加工され、
    または、腐食及び摩耗から守る前記コーティングは、窒化物、又はリン酸ニッケルを含むリン酸化合物で形成されることを特徴とする、請求項8に記載の駆動装置。
JP2020523804A 2017-11-13 2018-11-05 二輪車用の駆動装置 Active JP7152482B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102017220152.5 2017-11-13
DE102017220152.5A DE102017220152B4 (de) 2017-11-13 2017-11-13 Antriebsanordnung für ein Zweirad
PCT/EP2018/080163 WO2019091913A1 (de) 2017-11-13 2018-11-05 Antriebsanordnung für ein zweirad

Publications (2)

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