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JP2021500752A - 接続性を改善した多層電子デバイス、およびそれを作製する方法 - Google Patents

接続性を改善した多層電子デバイス、およびそれを作製する方法 Download PDF

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JP2021500752A JP2020523017A JP2020523017A JP2021500752A JP 2021500752 A JP2021500752 A JP 2021500752A JP 2020523017 A JP2020523017 A JP 2020523017A JP 2020523017 A JP2020523017 A JP 2020523017A JP 2021500752 A JP2021500752 A JP 2021500752A
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エイブイエックス コーポレイション
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Abstract

多層電子デバイスを作製する方法が開示される。この方法は、支持材の層上にスクリーン印刷用マスクを配置するステップと、スクリーン印刷用マスクを用いて支持材の層上に導体パターンを印刷するステップと、を含む。導体パターンは、中央拡大部分をそれぞれ含む複数の電極形状を含む。この方法は、複数の電極形状のうちの少なくとも1つが切断幅に沿って一対の電極に分割されるように、中央拡大部分に交差する複数の切断線に沿って支持材の層および導体パターンを切断するステップを含む。切断幅は、切断線のうちの少なくとも1つに関連した切断精度を示す。【選択図】図3

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月23日の出願日を有する米国仮特許出願第62/575,626号の出願利益を主張するものであり、これは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本主題は、一般に、多層電子コンポーネントについての改善されたコンポーネント形成に関する。より詳細には、本主題は、電極と端子の間の接続性を改善した多層電子デバイス、およびそれを作製する方法に関する。
多くの最新電子コンポーネントは、モノリシックデバイスとして実装され、単一のチップパッケージ内に単一のコンポーネントまたは複数のコンポーネントを備えることができる。そのようなモノリシックデバイスの特定一例は、積層コンデンサまたはコンデンサアレイであり、開示された技術に関して特に興味深いのは、櫛型内部電極層(interdigitated internal electrode layers)および対応する電極タブを有する積層コンデンサである。櫛型コンデンサ(IDC:interdigitated capacitor)技術の特徴を含む積層コンデンサの例は、米国特許第4,831,494号 (Arnold他)、第5,880,925号(DuPre他)、および第6,243,253(B1)号(DuPre他)に見ることができる。他のモノリシック電子コンポーネントは、単一チップ構造に複数の受動部品を組み込むデバイスに対応する。そのような組み込まれた受動部品は、多層構成に形成されかつモノリシック電子デバイスとして実装される抵抗器、コンデンサ、インダクタ、および/または他の受動部品の選択した組合せを提供することができる。
知られている例示的な組立方法では、積層コンデンサは、事前に用意された長さが延ばされたセラミック材料またはセラミック材料のテープから切断されたセラミック誘電体の個別シートを与えることによって形成されている。個別シートは、複数セットの電極パターンを通じて電極インクでシルクスクリーン印刷される。次いで、印刷されたシートは、複数の層に積み重ねられ、しばしばパッドと呼ばれる固体層に積層される。次いで、パッドは、個々の多層コンポーネントに切断することができ、多層コンポーネントのさらなる処理、例えば、パッドの焼結、および個々のコンポーネントの末端処理(terminating)が、実行され得る。コンポーネントの末端処理は、事前にスクリーン印刷された電極のうちの選択されたものに接触するように金属塗料を塗布し、続いて金属塗料端子部(termination)材料をコンデンサに固定するように別に焼成することを含むことができる。
製造中、パッドが個々のコンポーネントに切断された後、かつ端子部が形成される前に、デバイスの内部要素(例えば、電極、および誘電体層)を保護するおよび/または電気的に絶縁するために、非電導性コーティングが、コンポーネントに施されてもよい。しかしながら、そのような非電導性コーティングは、いったん形成されると、端子部と電気的に接続するように構成される電極の露出部分を意図せずにコーティングする場合がある。
また、電子コンポーネントのサイズがかつてないほど縮小することにより、パッドを所定の切断線(cut line)に沿って個々の多層コンポーネントに正確に切断することを難しくさせ得る。切断動作の位置合わせのずれにより、欠陥のある(例えば、端子間に電気的短絡を有する)コンポーネントがもたらされる場合があったり、または性能が低下したコンポーネントがもたらされたりする場合がある。例えば、切断の位置合わせのずれは、いくつかの電極を端子から断線させ得る。これは、積層コンデンサの静電容量を望ましくなく減少させ、またはバリスタの漏洩電流を増加させ得る。しかしながら、そのような多層コンポーネントの切断位置の検査は、破壊試験を必要とする。例えば、電極層が構造内に隠されるので、切断動作の正確さの判定は、内部構造を視覚的に検査するために、コンポーネントの一部を研磨するまたはさもなければ除去することを必要とする。そのような破壊試験は、費用がかかりかつ非効率である。
したがって、電気接続性を改善した多層コンポーネント、およびそれを作製する方法は、当業界で歓迎される。
先行技術に見られるおよび本主題によって対処される認識された特徴に鑑みて、改善された多層電子デバイス、およびそれを作製する方法が、開発されている。
本発明の一実施形態によれば、多層電子デバイスを作製する方法が開示されている。この方法は、支持材の層上にスクリーン印刷用マスクを配置するステップと、スクリーン印刷用マスクを用いて支持材の層上に導体パターンを印刷するステップと、を含むことができる。導体パターンは、中央拡大部分をそれぞれ含む複数の電極形状を含むことができる。方法は、複数の電極形状のうちの少なくとも1つが切断幅に沿って一対の電極に分割されるように、中央拡大部分に交差する複数の切断線に沿って支持材の層および導体パターンを切断するステップを含むことができる。切断幅は、切断線のうちの少なくとも1つに関連した切断精度を示すことができる。
本発明の別の態様によれば、複数の層を含む多層電子デバイスが開示される。複数の層は電極を含むことができ、複数の電極のうちの少なくとも1つは、縦方向に延びる主部分を含むことができる。主部分は、縦方向に直交する横方向に主幅を有することができる。複数の電極のうちの少なくとも1つは、主幅よりも大きい最大基部幅を有する基部部分を含むことができる。基部部分は、縦方向の幅プロファイル(width profile)を有することができ、幅プロファイルの少なくとも一部は、縦方向に対して0度よりも大きくおよび90度よりも小さい角度で傾斜することができる。
本発明の他の特徴および態様は、以下により詳細に説明される。
当業者に向けられた本発明の最良の形態を含む本発明の十分かつ授権的な(enabling)開示は、本明細書に記載されており、この本明細書は、下記添付図面の参照を行う。
本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一実施形態の一部を示す図である。 本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一実施形態の一部を示す図である。 図2Aは、本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一部の一実施形態を示す図である。図2A’は、本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一部の一実施形態を示す図である。 本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一部の一実施形態を示す図である。 本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一部の一実施形態を示す図である。 本主題の態様による多層電子デバイスの一実施形態を形成するプロセスの一部の一実施形態を示す図である。 本主題の態様によるスクリーン印刷用マスクを示す図である。 支持層上に印刷された電極形状の様々な実施形態を示す図であり、特に、本主題の態様による電極形状の中央拡大部分を示す図である。 支持層上に印刷された電極形状の様々な実施形態を示す図であり、特に、本主題の態様による電極形状の中央拡大部分を示す図である。 支持層上に印刷された電極形状の様々な実施形態を示す図であり、特に、本主題の態様による電極形状の中央拡大部分を示す図である。 支持層上に印刷された電極形状の様々な実施形態を示す図であり、特に、本主題の態様による電極形状の中央拡大部分を示す図である。 支持層上に印刷された電極形状の様々な実施形態を示す図であり、特に、本主題の態様による電極形状の中央拡大部分を示す図である。 本主題の態様による多層電子デバイスを作製する方法の一実施形態を示す図である。
本明細書および添付図面全体を通じた参照符号の繰り返しの使用は、本発明の同一または類似の特徴および要素を表すことが意図されている。
本説明は、例示的な実施形態の説明にすぎず、本発明のより幅広い態様を限定するものとして意図されておらず、そのより幅広い態様は例示的な構造に具体化されることを当業者により理解されたい。
一般的に言えば、本発明は、電気接続性を改善した多層電子デバイス、およびそれを作製する方法に向けられている。多層電子デバイスは、互い違いの電極層間に入れられた複数の誘電体層を含むことができる。電極層は、スクリーン印刷およびダイシングプロセスを用いて形成された電極を備えることができる。多層電子デバイスは、コンデンサ、抵抗器、バリスタ、インダクタ、および/または同様のものとして構成され得る。この構成に関わらず、本発明者らは、電極を形成するために用いられるスクリーン印刷およびダイシングプロセスの制御を通じて、様々な電極と端子の間に改善された電気接続性を有するだけでなく、多層電子デバイスを検査する単純かつ効率的な方法も提供する多層電子デバイスを形成できることを発見した。
例えば、いくつかの実施形態では、電極材は、電極形状を上に形成するように複数の電極間支持材層上にスクリーン印刷することができる。電極間支持材層は、層のスタックを形成するように積み重ねられてもよく、このスタックは、個々の多層電子デバイスを形成するように切断線に沿って切断することができる。しかしながら、切断線上で構造を正確に切断することは、特により小さいケーズサイズのデバイスについては、難しい場合がある。例えば、当業界で知られているように、電子デバイスのケーズサイズは、4桁のコード(例えば、2520)として表すことができ、最初の2桁はミリメートル単位の(または数千分の1インチの単位の)デバイスの長さであり、最後の2桁はミリメートル単位の(または数千分の1インチの単位の)デバイスの幅である。例えば、一般的なメートルのケーズサイズは、2012、1608、0603を含み得る。しかしながら、より小さいケーズサイズを有するデバイスを形成するための「パッド」と呼ばれる層のスタックを正確に切断することは、高度の正確さが関与するので難しいものであり得る。
本開示のいくつかの実施形態によれば、スクリーン印刷用マスクが、支持材の層上に電極形状を形成するために使用され得る。スクリーン印刷用マスクは、中央拡大セクションを有する開口部を有することができ、結果として中央拡大部分を同様に有する電極形状になる。中央拡大部分を通じた層のスタックの切断により、電極形状を一対の電極に切断することができる。同様に、そのような切断は、新たに形成された一対の電極の一部をパッドの端面に沿って露出させ得る。電極の露出部分は、露出幅を有し得る。本開示の態様によれば、以下により詳細に説明されるように、露出幅は、切断精度を示し得る。したがって、電極の端部で露出幅を検査することによって、例えば、内部構造を検査するためにパッドを破壊的に修正することなく、切断動作の切断精度を容易に決定することができる。
また、いくつかの実施形態では、電極形状は、上で示したように、中央拡大部分を有することができる。そのような中央拡大部分により、電極は主幅よりも大きい基部幅を有することになり得る。
いくつかの実施形態では、中央拡大部分は、縦方向の長さを有する平坦領域を含むことができる。平坦領域の長さは、層のスタックを切断するために要求されたまたは所望の精度に基づいて選択することができる。要求されたまたは所望の精度は、所望の性能特性を実現する、あるいはは品質目標および/または品質基準を満たすことが必要であり得る。したがって、電極の露出部分の幅を測定し、中央拡大部分の平坦領域の幅と比較して、電極が満足の行く位置で切断されたかを判定することができる。例えば、平坦領域は、約400マイクロメートル(μm)未満、いくつかの実施形態では約200μm未満、いくつかの実施形態では約100μm未満、いくつかの実施形態では約50μm未満、いくつかの実施形態では約20μm未満、いくつかの実施形態では約10μm未満、いくつかの実施形態では約5μm未満、およびいくつかの実施形態では約2μm未満である(切断前の)縦方向の長さを有することができる。縦方向の完成したコンポーネントの全長と(切断前の)平坦領域の長さとの比は、約2.5よりも大きく、いくつかの実施形態では約5よりも大きく、いくつかの実施形態では約10よりも大きく、いくつかの実施形態では約20よりも大きく、いくつかの実施形態では約50よりも大きく、いくつかの実施形態では約100よりも大きく、いくつかの実施形態では約500よりも大きくなり得る。
層が切断されて個々のコンポーネントを形成すると、電極は、それぞれの基部部分を有することができ、基部部分は、予め切断された電極の中央拡大部分のおおよそ半分であり得る。基部部分は、約200μm未満、いくつかの実施形態では約50μm未満、いくつかの実施形態では約20μm未満、いくつかの実施形態では約10μm未満、いくつかの実施形態では約5μm未満、およびいくつかの実施形態では約2μm未満である縦方向の長さを有するそれぞれの平坦領域を含む。縦方向の完成したコンポーネントの全長と基部部分の平坦領域の長さとの比は、約5よりも大きく、いくつかの実施形態では約10よりも大きく、いくつかの実施形態では約20よりも大きく、いくつかの実施形態では約50よりも大きく、いくつかの実施形態では約100よりも大きく、いくつかの実施形態では約500よりも大きくなり得る。
いくつかの実施形態では、中央拡大部分は、傾斜部または曲線部を含むことができる。傾斜部または曲線部は、約200μm未満、いくつかの実施形態では約100μm未満、いくつかの実施形態では約50μm未満、いくつかの実施形態では約20μm未満、いくつかの実施形態では約10μm未満、いくつかの実施形態では約5μm未満、およびいくつかの実施形態では約2μm未満である縦方向の長さを有することができる。縦方向の完成したコンポーネントの全長と(切断前の)傾斜部または曲線部の長さとの比は、約5よりも大きく、いくつかの実施形態では約10よりも大きく、いくつかの実施形態では約20よりも大きく、いくつかの実施形態では約50よりも大きく、いくつかの実施形態では約100よりも大きく、いくつかの実施形態では約500よりも大きくなり得る。
いくつかの実施形態では、傾斜部は、0から90度までの範囲、いくつかの実施形態では約5から約85度までの範囲、いくつかの実施形態では約10から約80度までの範囲、いくつかの実施形態では約20から約70度までの範囲、いくつかの実施形態では約30から約60度までの範囲、例えば、約45度である縦方向に対しての傾斜を有することができる。
中央拡大部分は、約600μm未満、いくつかの実施形態では約400μm未満、いくつかの実施形態では約200μm未満、いくつかの実施形態では約100μm未満、いくつかの実施形態では約50μm未満、いくつかの実施形態では約20μm未満、いくつかの実施形態では約10μm未満、いくつかの実施形態では約5μm未満、およびいくつかの実施形態では約2μm未満である(例えば、存在する場合、傾斜部および平坦領域を含む)縦方向の全長を有することができる。縦方向のコンポーネントの全長と中央拡大部分の全長との比は、約5以上、いくつかの実施形態では約10以上、いくつかの実施形態では約20以上、いくつかの実施形態では約50以上、いくつかの実施形態では約100以上、いくつかの実施形態では約500以上であり得る。
層が切断されて個々のコンポーネントを形成すると、電極の基部部分は、約300μm未満、いくつかの実施形態では約200μm未満、いくつかの実施形態では約100μm未満、いくつかの実施形態では約50μm未満、いくつかの実施形態では約20μm未満、いくつかの実施形態では約10μm未満、いくつかの実施形態では約5μm未満、およびいくつかの実施形態では約2μm未満であり得る縦方向の長さを有することができる。縦方向のコンポーネントの全長と基部部分の長さとの比は、約5以上、いくつかの実施形態では約10よりも大きく、いくつかの実施形態では約20よりも大きく、いくつかの実施形態では約50よりも大きく、いくつかの実施形態では約100よりも大きく、いくつかの実施形態では約500よりも大きくなり得る。
拡大された基部幅は、多層デバイス上に形成されると、端子に電気接続性を与えることができる。例えば、いくつかの実施形態では、非電導性コーティングが、端子がデバイス上に形成される前に塗布され得る。いくつかの例では、非電導性コーティングの一部は、電極の露出部分に堆積され得る。しかしながら、露出部分の拡大された基部幅は、電気的接続性(electrical connective)を改善し、および/または電極と端子の間の電気的断線を防ぐことができる。
上に示したように、多層電子デバイスは、コンデンサ、抵抗器、バリスタ、インダクタ、および/または同様のものとして構成され得る。したがって、電極間支持材は、そのようなデバイスを形成するための任意の適切な材料であり得る。例えば、コンデンサを形成するために、電極間支持材は、セラミック材料、半導体材料、または絶縁材料などの誘電材料とすることができ、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、酸化亜鉛、低燃焼ガラスを含むアルミナ(alumina with low−fire glass)、または他の適切なセラミックもしくはガラス接着材料であるが、これらに限定されない。代替として、誘電材料は、回路基板材料として普及している(セラミックが混入されたまたはされていない、ガラス繊維を有するまたは有さない)エポキシなどの有機化合物、または誘電体として一般的な他のプラスチックであり得る。これらの場合には、導体は、パターンを与えるように化学的にエッチングされる通常は銅箔である。またさらなる実施形態では、誘電材料は、NPO(COG)、X7R、X5R X7S、Z5U、Y5V、およびチタン酸ストロンチウムのうちの1つなどの比較的高い誘電率(K)を有する材料で構成され得る。一例では、誘電材料は、約2000から約4000の間の範囲内で誘電率を有することができる。
バリスタを形成するために、電極間支持材は、例えば、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、または任意の他の適切な誘電材料などの誘電材料とすることができる。様々な添加剤が、例えば、誘電材料の電圧依存抵抗を生成または強化するために誘電材料に含まれてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、添加剤は、コバルト、ビスマス、マンガンの酸化物、またはそれらの組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、添加剤は、ガリウム、アルミニウム、アンチモン、クロム、チタン、鉛、バリウム、ニッケル、バナジウム、スズの酸化物、またはそれらの組合せを含み得る。誘電材料は、約0.5モルパーセントから約3モルパーセントまで、およびいくつかの実施形態では約1モルパーセントから約2モルパーセントまでの範囲にある添加剤でドープされ得る。誘電材料の平均粒径は、誘電材料の非線形特性の一因となり得る。いくつかの実施形態では、平均粒径は、約10μmから100μmまで、いくつかの実施形態では、約20μmから80μmまでの範囲であり得る。
外部端子部は、当業界で一般に知られている任意の方法を用いて形成することができる。外部端子部は、スパッタリング、塗装、印刷、無電解めっき、または微細な銅のターミネーション(FCT:Fine Copper Termination)、電解めっき、プラズマ蒸着、推進剤スプレイ/エアブラシ等などの技法を用いて形成することができる。
一実施形態では、外部端子部は、外部端子部が比較的厚いように形成され得る。例えば、そのような端子部は、金属の厚膜ストリップを内部電極層の露出部分に施すことによって形成され得る。そのような金属は、ガラスマトリックスであり得るとともに、銀または銅を含み得る。一例として、そのようなストリップは、デバイス上へ印刷および焼成され得る。その後、金属(例えば、ニッケル、スズ、はんだなど)の追加のめっき層が、デバイスが基板にはんだ付け可能であるように端子部ストリップの上に生成され得る。厚膜ストリップのそのような施しは、(例えば、金属入りペーストを露出された内部電極層の上に移すためのターミネーションマシン(termination machine)および印刷ホイール)によって当業界で一般に知られている任意の方法を用いて行われ得る。焼成された端子部およびその上にめっきされた金属フィルムによって形成された外部端子部を有するコンポーネントの例が、Sanoらの米国特許第5,021,921号に開示されており、これは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
厚くめっきされた外部端子部は、約150μm以下、例えば約125μm以下、例えば約100μm以下、例えば約80μm以下の平均厚さを有することができる。厚くめっきされた外部端子部は、約25μm以上、例えば約35μm以上、例えば約50μm以上、例えば約75以上μmの平均厚さを有することができる。例えば、厚くめっきされた外部端子部は、約25μmから約150μmまで、例えば約35μmから約125μmまで、例えば約50μmから約100μmまでの平均厚さを有することができる。
別の実施形態では、外部端子部は、外部端子部が金属の薄膜めっきであるように形成できる。そのような薄膜めっきは、内部電極層の露出部分に電導性金属などの電導性材料を堆積させることによって形成することができる。例えば、内部電極層の前縁は、それがめっきされた端子部の形成を可能にすることができるように露出され得る。
薄くめっきされた外部端子部は、約50μm以下、例えば約40μm以下、例えば約30μm以下、例えば約25μm以下の平均厚さを有することができる。薄くめっきされた外部端子部は、約5μm以上、例えば約10μm以上、例えば約15μm以上の平均厚さを有することができる。例えば、外部端子部は、約5μmから約50μmまで、例えば約10μmから約40μmまで、例えば約15μmから約30μmまで、例えば約15μmから約25μmまでの平均厚さを有することができる。
概して、外部端子部は、めっきされた端子部で構成され得る。例えば、外部端子部は、電解めっきされた端子部、無電解めっきされた端子部、またはそれらの組合せを含むことができる。例えば、電解めっきされた端子部は、電解めっきによって形成することができる。無電解めっきされた端子部は、無電解めっきによって形成することができる。
複数の層が外部端子部を構成するとき、外部端子部は、電解めっきされた端子部と無電解めっきされた端子部とを備えることができる。例えば、まず、無電解めっきは、最初の層の材料を堆積させるために用いられ得る。次いで、めっき技法は、より速い材料蓄積を可能にし得る電気化学めっきシステムに切り換えることができる。
いずれかのめっき方法を用いてめっきされた端子部を形成するとき、デバイスの本体から露出された内部電極層のリードタブの前縁は、めっき溶液にかけられる。さらすことによって、一実施形態では、デバイスは、めっき溶液に浸漬され得る。
めっき溶液は、電導性金属などの電導性材料を含有し、めっきされた端子部を形成するために用いられる。そのような電導性材料は、前述の材料のいずれか、または当業界で一般に知られているいずれかであり得る。例えば、めっき溶液は、めっきされた層および外部端子部がニッケルで構成されるようにスルファミン酸ニッケル浴溶液または他のニッケル溶液であり得る。代替として、めっき溶液は、めっきされた層および外部端子部が銅で構成されるように銅酸性浴(copper acid bath)または他の適切な銅溶液であり得る。
さらに、めっき溶液は、当業界で一般に知られているような他の添加剤を含有してもよいことを理解されたい。例えば、添加剤は、他の有機添加剤、およびめっきプロセスを助けることができる媒体を含むことができる。さらに、所望のpHでめっき溶液を用いるために、添加剤が用いられてもよい。一実施形態では、抵抗減少添加剤を、完全なめっきカバレッジ、およびデバイス、およびリードタブの露出した前縁へのめっき材料のボンディングを助けるために溶液内で用いることができる。
デバイスは、所定の時間にわたってめっき溶液内で露出され、沈められ、または浸漬され得る。そのような露出時間は、必ずしも限定されないが、めっきされた端子部を形成するために、十分なめっき材料が堆積することを可能にするのに十分な時間にわたり得る。この点について、時間は、互い違いの誘電体層および内部電極層のセット内のそれぞれの内部電極層の所与の極性のリードタブの所望の露出された隣接した前縁の中で連続的な接続の形成を可能にするのに十分なはずである。
概して、電解めっきと無電解めっきの間の差は、電解めっきが外部電源を用いることなどで電気バイアスを用いることである。典型的には、電解めっき溶液は、高電流密度範囲、例えば、(9.4ボルトで評価される)10〜15アンペア/平方フィートにかけられ得る。接続は、めっきされた端子部の形成を必要とするデバイスへの負の接続部と、同じめっき溶液中の固体材料(例えば、Cuめっき溶液中のCu)への正の接続部とが形成され得る。すなわち、デバイスは、めっき溶液の極性と反対の極性へバイアスされる。そのような方法を用いて、めっき溶液の電導性材料は、内部電極層のリードタブの露出した前縁の金属に取り付けられる。
デバイスをめっき溶液に沈めるまたはさらす前に、様々な前処理ステップが、用いられてもよい。そのようなステップは、リードタブの前縁へのめっき材料の接着を触媒する、加速する、および/または改善するためなどの様々な目的のために行われ得る。
さらに、めっきステップまたは任意の他の前処理ステップの前に、初期洗浄ステップが用いられ得る。そのようなステップは、内部電極層の露出したリードタブに形成する任意の酸化物の蓄積を除去するために用いることができる。この洗浄ステップは、内部電極または他の電導要素がニッケルで形成されるときに、ニッケル酸化物の蓄積を除去するのを助けるのに特に役立ち得る。コンポーネント洗浄は、酸クリーナを含む前洗浄浴などの前洗浄浴に完全に浸漬することによって行われ得る。一実施形態では、露出は、約10分程度など、所定の時間にわたり得る。代替として、洗浄は、化学研磨ステップまたはハーパライジング(harperizing)ステップによって行うこともできる。
加えて、内部電極層の露出部分の露出した金属製前縁を活性化するステップは、電導性材料の堆積を促進するために実行することができる。活性化は、パラジウム塩、(マスクまたはレーザによって)フォトパターンされたパラジウム有機金属前駆体、スクリーン印刷されたまたはインクジェット付着されたパラジウム化合物または電気泳動パラジウム堆積物に浸漬することによって実現され得る。パラジウムによる活性化は、ニッケルまたはその合金で形成された露出部分についての活性化がしばしばうまく機能する活性化のソリューションの単に一例として現在開示されていることを理解されたい。しかしながら、他の活性化ソリューションを利用することも可能であることを理解されたい。
また、前述の活性化ステップに代えてまたはそれに加えて、デバイスの内部電極層を形成するときに、活性化ドーパントが電導性材料に導入され得る。例えば、内部電極層がニッケルを含み、活性化ドーパントがパラジウムを含むときに、パラジウムドーパントが、内部電極層を形成するニッケルインクまたは組成物に導入され得る。そうすることで、パラジウム活性化ステップをなくすことができる。有機金属前駆体などの上記活性化方法の一部は、デバイスの概してセラミック体への付着を増加させるためのガラス形成剤の共析にやはり役立つことをさらに理解されたい。活性化ステップが上述したようにとられるとき、活性剤物質のトレースは、端子部のめっきの前後に露出した電導性部分にしばしばとどまり得る。
さらに、めっき後の後処理ステップも、行われ得る。そのようなステップは、材料の付着を強化および/または改善するなどの様々な目的のために行われ得る。例えば、加熱(またはアニール)ステップは、めっきステップを実行した後に用いられ得る。そのような加熱は、焼成、レーザーサブジェクション(laser subjection)、UV露光、マイクロ波露出、アーク溶接などによって行うことができる。
本明細書中に示されるように、外部端子部は、少なくとも1つのめっき層を備える。一実施形態では、外部端子部は、たった1つのめっき層を備えることができる。しかしながら、外部端子部は、複数のめっき層を備えることができると理解されたい。例えば、外部端子部は、第1のめっき層と、第2のめっき層とを備えることができる。加えて、外部端子部は、第3のめっき層を備えることもできる。これらのめっき層の材料は、前述のいずれか、および当業界で一般に知られているようなものであり得る。
例えば、第1のめっき層などの1つのめっき層は、銅またはその合金で構成され得る。第2のめっき層などの別のめっき層は、ニッケルまたはその合金で構成され得る。第3のめっき層などの別のめっき層は、スズ、鉛、金、または合金などの組合せを含むことができる。代替として、最初のめっき層は、ニッケルで構成され、続いてめっき層がスズまたは金からなり得る。別の実施形態では、銅の最初のめっき層が形成されてもよく、次いでニッケル層が形成されてもよい。
一実施形態では、最初のまたは第1のめっき層は、電導性金属(例えば、銅)であり得る。次いで、このエリアは、シールのためにレジスタポリメトリック材料(resistor−polymeric material)を含有する第2の層で覆うことができる。次いで、このエリアは、抵抗性ポリマー材料を選択的に除去するために研磨され、次いで電導性金属材料(例えば、銅)を含有する第3の層で再びめっきすることができる。
最初のめっき層の上方の前述の第2の層は、はんだバリアー層、例えば、ニッケル・はんだバリアー層に対応し得る。いくつかの実施形態では、前述の層は、最初の無電解または電解めっきされた層(例えば、めっきされた銅)の上部に、金属(例えば、ニッケル)のさらなる層を電解めっきすることによって形成され得る。層のための、前述のはんだバリアー層のための他の例示的な材料は、ニッケル・リン、金、および銀を含む。いくつかの実施形態では、前述のはんだバリアー層上の第3の層は、めっきされたNi、Ni/Cr、Ag、Pd、Sn、Pb/Snまたは他の適切なめっきされたはんだなどの電導性層に対応し得る。
加えて、金属製めっきの層が形成され、続いて、電解めっきステップが抵抗合金またはより高い抵抗金属合金コーティング、例えば、そのような金属製めっきの上の無電解Ni−P合金を与えることができる。しかしながら、当業者が本明細書に関する完全な開示から理解されるような任意の金属コーティングを含むことが可能であると理解されたい。
前述のステップのいずれかは、バリアーめっき、流動床めっき、および/またはフロースルーめっき末端処理プロセス(flow−through plating termination process)などのバルクプロセスとして生じ得、それらの全ては、当業界で一般に知られていることを理解されたい。そのようなバルクプロセスは、複数のコンポーネントが一度に処理され、効率的で迅速な末端処理プロセスを提供することを可能にする。これは、個々のコンポーネント加工を必要とする厚膜端子部の印刷などの従来の末端処理方法に対して特定の利点である。
本明細書に説明されるように、外部端子部の形成は、内部電極層のリードタブの露出した前縁の位置によって概して案内される。そのような現象は、外部のめっきされた端子部の形成が、デバイスの選択された周辺位置における内部電極層の露出した電導性金属の構成によって決定されるので、「自己決定」と呼ばれ得る。
薄膜めっきされた端子部を形成するための上述の技術のさらなる態様は、Ritterらの米国特許第7,177,137号、および第7,463,474号に記載されており、これは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。デバイス端子部を形成する追加の技術は、本技術の範囲内でやはりあり得ることを理解されたい。例示的な代替例は、めっき、磁性、マスキング、電気泳動/静電、スパッタリング、真空蒸着、印刷、または厚膜または薄膜の両電導性層を形成する他の技法による端子部の形成を含むが、これに限定されない。
多層電子デバイスは、所定のサイズの範囲内にあり得る。例えば、いくつかの実施形態では、デバイスは、約0.1mm以下から約10mmまで、いくつかの実施形態では約0.5mmから約5mmまで、およびいくつかの実施形態では約1mmから約4mmまでの範囲で(例えば、X方向の)全長を有することができる。デバイスは、約0.05mmから約3mmまで、いくつかの実施形態では約0.2mmから約2mmまで、およびいくつかの実施形態では約0.5mmから約1.5mmまでの範囲で(例えば、Y方向の)全幅を有することができる。
次に、図面を参照すると、図1Aおよび図1Bは、本主題による多層電子デバイスの一実施形態の生産において採用され得る連続したステップの第1の部分を示す。図1Aに示されるように、第1のスクリーン印刷用マスク100は、複数の開口部を備えることができる。3つの開口部110、112、114は、簡単にするために図1Aに示されている。しかしながら、スクリーン印刷用マスク100は、3つの開口部よりも大きいものであり得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、各開口部は、同じサイズおよび形状を概して有することができる。
様々なスクリーン印刷用マスクの以下の説明全体を通じて、マスクの部分は、明確な要素として例示される一方、他の部分は隠されることに留意されたい。両方の例において、スクリーンは、スクリーン印刷分野における当業者によって理解されるように、印刷材料の通過を可能にするように開放している。むしろ、単に説明するために、それらのエリアに特に注目するためにシェーディングが使用されている。例えば、典型的には、それらのエリアは、完成した製品内の電極に対応し得る。
図1Aをさらに参照すると、本開示の態様によれば、電極は、複数連続して積み重ねられた層上に印刷される。4つの連続した電極層120〜126は、簡単にするために図1Aに示されている。電極層120〜126は、明確にするために図1Aから省略されている電極間支持材上に形成される。いくつかの実施形態では、電極間支持材の層は、例えば、誘電材料で構成され得る。電極材は、スクリーン印刷用マスク100を用いて支持層上に印刷され得る。例えば、スクリーン印刷用マスク100は、電極間材料の第1の層上に配置されてもよい。電極材の第1の層120は、第1の導体パターンを形成するために、スクリーン印刷用マスク100内の複数の開口部110、112、114を通じて電極間材料の第1の層上に印刷されてもよい。このステップ中、スクリーン印刷用マスク100は、図1Aで見る右へ所定の距離シフトすることができる。第1の層120の印刷後、電極間材料の第2の層はが、第1の層の上部に配置または堆積され得る。次いで、スクリーン印刷用マスク100は、電極間材料の第2の層上に配置され、第2の導体パターンを形成するために電極材の第2の層122を印刷するために使用され得る。このプロセスは、続く層、例えば、第3の層124、第4の層126などについて繰り返され得る。所望の個数の層が形成された後、電極間材料のスタックおよび印刷された導体パターンは、以下に説明されるように、個々の多層デバイス128を形成するように切断され得る。
合計4つの印刷層についての本明細書中の例示は、例示にすぎないことをはっきりと理解されたい。実際に製品では、所望の電気的特性および物理的特性を満たすコンポーネントを生産するために、より多くの層またはより少ない層が設けられてもよい。いくつかの実施形態では、必要に応じて、他のパターンおよび/または形状を有するスクリーン印刷用マスクが、他の導体パターンを形成するために使用されてもよい。本明細書中で説明される導体パターンは、単なる例示である。
図1A〜図1Bをさらに参照すると、多層デバイスの層が印刷された後に、個々のデバイス128は、複数の切断線130、132、134に沿って層のスタックから切断することができる。例えば、第1の多層デバイス128は、切断線130と132の間に形成されてもよく、第2の多層デバイス128は、切断線132と134などの間に形成されてもよい。
図2Aおよび図2A’を参照すると、いくつかの実施形態では、スクリーン印刷用マスク100は、例えば、シールド電極またはダミー電極128を形成するように配置することができる。層の様々な構成が、多層デバイスの所望の特性に応じて形成されてもよい。様々な層120〜126の印刷後に、図1A、図1B、図2A、および図2A’を参照して上述したように、個々のデバイス128は、当業者によく知られているプロセスを用いて焼成されてもよい。
図2B〜図2Dを参照すると、積み重ねおよび印刷の後で、パッドは、個々のデバイス150に切断されてもよい。例えば、図2Cを参照すると、電極は、デバイス150の対向した面端154、156に沿って露出部分144、146を有することができる。以下より詳細に説明されるように、露出部分144、146は、切断動作の精度を示す露出幅を有することができる。
最初の焼成後、端子部160、162、164がデバイス150上に形成される前に、非電導性コーティングが施されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、端子部160、162、164は、端子部材料を端面154、156に施すことによって形成され得る。いくつかの実施形態では、端子部材料は、上部電極の露出エリア140、142に施すこともでき、これは、シールド電極またはダミー電極128であり得る。端子部160、162は、電極の露出端面144、146と電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、端子部部分162および164は、それぞれ、デバイス150の最上部の電極部分142およびそれぞれの端面154、156における露出した電極部分を連続的に覆うこともできる。
次に図3を参照すると、個々のスクリーン印刷200は、本開示の態様により示される。スクリーン印刷200は、例えば上述したように、多層デバイスを形成するために、電極間材料の層上に印刷された電極材に使用され得る複数の開口部110、112を有することができる。複数の開口部のうちの少なくとも1つは、中央拡大セクション202を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、中央拡大セクション202は、縦方向204の開口部の長さに沿って開口部110の真ん中に位置することができる。例えば、切断線130は、開口部110の中央拡大セクション202に交差することができる。
図4Aを参照すると、いくつかの実施形態では、上述したように、開口部100は、例えば印刷プロセス中に開口部100が電極間材料の層上に電極形状300を形成するように成形され得る。電極形状300は、スクリーン印刷用マスク100の開口部110の中央拡大セクション202の結果として、中央拡大部分301を有することができる。電極形状300は、縦方向204に延びる主部分302を有することができ、主部分302は、縦方向204に直交する横方向306に主幅304を有することができる。中央拡大部分301は、横方向に主幅304を越えて広がることができる。例えば、電極形状300は、主幅304よりも大きい最大基部幅310を有する基部部分308を有することができる。基部部分308は、縦方向204に幅プロファイルを有することができる。幅プロファイルは、主部分302の主幅304に対して中央拡大部分301および/または基部部分308の形状を定める。
上に示したように、いくつかの実施形態では、電極形状300は、切断線130に沿って一対の電極に切断することができる。いくつかの実施形態では、切断線130は、縦方向204にそれぞれの電極形状300の横方向中心線にほぼ沿って延びることができる。図4Bは、電極形状300が一対の電極に切断される前の電極形状300の中央拡大部分301の一実施形態の幅プロファイル318を示す。幅プロファイル318は、中央拡大部分301(または基部部分308)が主部分302の主幅304を越えて広がる横方向306の距離として定めることができる。以下により詳細に説明されるように、幅プロファイルの少なくとも一部は、縦方向に対して0度よりも大きくおよび90度よりも小さい角度で傾斜することができる。
図4Bを参照すると、上述したように、いくつかの例では、電極形状300は、切断線130の所望の位置から変化し得る実際の切断位置320に沿って切断され得る。いくつかの実施形態では、中央拡大部分301は、中央拡大部分301の中央に位置する平坦領域314を含むことができる。平坦領域314は、縦方向204に(括弧314によっても示される)長さを有することができる。(例えば、所望の性能特性を実現する、あるいは品質目標および/または品質基準を満たすために)、平坦領域の長さは、層のスタックを切断するのに要求される精度に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、傾斜部または曲線部316は、平坦領域のいずれかの側に配設され得る。傾斜部または曲線部316は、縦方向204に(括弧316によっても表される)長さを有することができる。したがって、中央拡大部分は、平坦領域314の長さ(存在する場合)、および傾斜部または曲線部316を含む縦方向の長さを有することができる。
切断線130に沿って正確に切断することに関連した難しさのため、実際の切断位置320は、切断線130の所望の位置と完全に位置合わせすることに代えて、傾斜部または曲線部316に交差することができる。結果として、例えば、図4Aに示されるように、切断中にデバイスの面端に沿って形成される一対の電極の端部は、露出幅322を有することができる。いくつかの例では、電極対の端部だけが、層のパッドが印刷、積み重ね、および個々のコンポーネントに切断されると、見ることができ得る。したがって、露出幅322の測定は、切断動作に関連した切断精度を決定する有用なやり方であり得る。いくつかの実施形態では、切断精度は、切断線130の実際の切断位置320と所望の位置との間の縦距離として定めることができる。言い換えれば、中央拡大部分301は、露出幅322が切断精度を示すことができるように成形され得る。例えば、幅プロファイル318は、切断精度を決定するために、露出幅322が幅プロファイル318と相関することができるように知られている形状を有することができる。
図4Bをさらに参照すると、傾斜部または曲線部316は、縦方向に対して0度よりも大きくおよび90度よりも小さい角度324で傾斜することができる。例えば、いくつかの実施形態では、例えば、図4Bに示されるように、傾斜部または曲線部316は、その長さに沿って一貫した傾斜を有する直線縁を有してもよい。
いくつかの実施形態では、中央拡大部分301の平坦領域314は、電極形状300の最大基部幅310を有することができる。平坦領域314の縦方向204の長さは、切断線130の所望の位置からの切断線130の実際の位置の許容できる偏差に対応し得る。したがって、電極形状300が一対の電極に切断されると、露出幅322が最大基部幅310より小さい場合、許容できる切断領域から外れてスタックが切断線310に沿って切断されたと容易に判定することができる。
図4Cおよび図4Dを参照すると、いくつかの実施形態では、例えば図4Cに示されるように、曲線部316は、凹形に弧状であり得る。いくつかの実施形態では、例えば図4Dに示されるように、中央拡大部分301は、凸形に弧状であり得る。図4Eを参照すると、いくつかの実施形態では、中央拡大部分301は、平坦領域314を全く含まなくてもよく、代わりに、傾斜部316は、尖った先端を形成してもよい。いくつかの実施形態では、この尖った先端は、切断線130についての所望の切断位置と位置合わせすることができる。図4Fを参照すると、いくつかの実施形態では、中央拡大部分301は、例えば半円形状または楕円形状を有する単一の曲線部316を含むことができる。
図5を参照すると、本開示の態様は、多層電子デバイスを作製する方法500に向けられている。概して、方法500は、図1〜図4を参照して上述されたスクリーン印刷用マスク100および電極形状300を参照して本明細書中に説明される。しかしながら、本開示の方法500は、例えば、任意の適切なタイプのコンデンサ、バリスタ、インダクタ、およびデバイスアレイを含む任意の適切な多層デバイスを形成するように任意の適切なスクリーン印刷用マスクおよび電極形状を用いて実施することができることを理解されたい。加えて、図5は、例示および説明のために特定の順序で実施されるステップを示すが、本明細書中に説明される方法は、任意の特定の順序または構成に限定されない。本明細書中で与えられる開示を用いる当業者は、本明細書中に開示された方法の様々なステップが、本開示の範囲から逸脱しない様々なやり方で省略、再配置、組合せ、および/または適合できることを理解されよう。
図5を参照すると、方法500は、(502)において、支持材の層上にスクリーン印刷用マスク100を配置することを含むことができる。例えば、スクリーン印刷用マスク100は、当業界に知られているような自動化プロセスによって配置されてもよい。
方法500は、(504)において、スクリーン印刷用マスク100を用いて支持材の層上に導体パターンを印刷するステップを含むことができる。導体パターンは、中央拡大部分301をそれぞれ有する複数の電極形状300を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、導体パターンを印刷するステップは、スクリーン印刷用マスク内の複数の開口部110を通じて電極材を施すことを含むことができ、複数の開口部100は、複数の電極形状300の中央拡大部分301を形成するようにそれぞれの中央拡大セクション202を含むことができる。いくつかの実施形態では、導体パターンを印刷するステップは、中央拡大部分301が、縦方向204に対して0度よりも大きいおよび90度よりも小さい角度で複数の電極形状のうちの少なくとも1つの横方向中心線に向かって傾斜するそれぞれの縁部を含むように複数の電極形状300の中央拡大部分301を形成することを含むことができる。
方法500は、(506)において、複数の切断線130に沿って支持材の層および導体パターンを切断するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、切断線130は、複数の電極形状300のうちの少なくとも1つが一対の電極に分割されるように中央拡大部分301に交差することができる。結果として得られる一対の電極の1つまたは複数は、切断精度を示す露出幅322を有することができる。
いくつかの実施形態では、本方法は、複数の電極形状300のうちの少なくとも1つの切断幅322に基づいて切断精度を決定するステップを含むこともできる。所与の切断線130についての切断精度は、切断線130の実際の位置320と切断線130の所望の切断位置との間の縦オフセットとして定めることができる。いくつかの実施形態では、切断精度を決定するステップは、切断線130のうちの少なくとも1つと所望の切断位置との間の縦オフセットに切断幅322を関係付ける知られている幅プロファイル318を参照することを含むことができる。
いくつかの実施形態では、方法500は、非電導性コーティングを多層電子デバイスに施すステップを含むこともできる。非電導性コーティングは、露出部分の全体未満に(例えば、一対の電極の露出幅全体未満に沿って)施すことができる。いくつかの実施形態では、方法500は、一対の電極の一方に電気的に接続された第1の端子と、切断線130に沿って電極形状300を切断することによって形成された一対の電極の他方に電気的に接続された第2の端子とを形成するステップを含むこともできる。
本主題をその特定の実施形態に関して詳細に説明してきたが、当業者は、前述のことを理解すると、そのような実施形態の代替、変形、および均等物を容易に作ることができることを理解されよう。したがって、本開示の範囲は、限定によってではなく例によるものであり、本開示は、当業者が容易に理解するような本主題のそのような修正、変形、および/または付加を含めることを除外しない。

Claims (18)

  1. 多層電子デバイスを作製する方法であって、
    支持材の層上にスクリーン印刷用マスクを配置するステップと、
    前記スクリーン印刷用マスクを用いて支持材の層上に、中央拡大部分をそれぞれ含む複数の電極形状を含む導体パターンを印刷するステップと、
    前記複数の電極形状のうちの少なくとも1つが切断幅に沿って一対の電極に分割されるように、前記中央拡大部分に交差する複数の切断線に沿って前記支持材の層および導体パターンを切断するステップと、を含み、前記複数の電極形状のうちの前記少なくとも1つの前記切断幅は、前記切断線のうちの少なくとも1つに関連した切断精度を示す、方法。
  2. 前記導体パターンを印刷するステップは、前記スクリーン印刷用マスク内の複数の開口部を通じて電極材を施すことを含み、前記複数の開口部は、それぞれの中央拡大セクションを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記導体パターンを印刷するステップは、前記複数の電極形状が縦方向に延びるそれぞれの長さを有するように前記複数の電極形状を形成することを含み、
    前記支持材の層および導体パターンを切断するステップは、前記縦方向に直交するほぼ横方向に延びる前記複数の切断線に沿って切断することを含む、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記複数の電極形状のうちの前記少なくとも1つの前記切断幅を測定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記複数の電極形状のうちの前記少なくとも1つの前記切断幅に基づいて前記切断精度を決定するステップをさらに含み、前記切断精度は、前記切断線のうちの前記少なくとも1つと所望の切断位置との間の縦オフセットである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記切断精度を決定するステップは、前記切断線のうちの前記少なくとも1つと前記所望の切断位置との間の前記縦オフセットに前記切断幅を関係付ける幅プロファイルを参照することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記導体パターンを印刷するステップは、前記中央拡大部分が、縦方向に対して0度よりも大きくおよび90度よりも小さい角度で前記複数の電極形状のうちの前記少なくとも1つの中心線に向かって傾斜するそれぞれの縁部を含むように、前記複数の電極形状の前記中央拡大部分を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記複数の切断線に沿って前記支持材の層を切断するステップは、前記中央拡大部分の横方向中心線にほぼ沿って前記複数の電極形状の前記少なくとも1つを切断することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記一対の電極の露出部分の全部未満で前記多層電子デバイスに非電導性コーティングを施すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記一対の電極の一方に電気的に接続された第1の端子と、前記一対の電極の他方に電気的に接続された第2の端子とを形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 複数の層を備える多層電子デバイスであって、前記複数の層は複数の電極を備え、前記複数の電極のうちの少なくとも1つは、
    縦方向に延び、前記縦方向に直交する横方向に主幅を有する主部分と、
    前記主幅よりも大きい最大基部幅を有し、前記縦方向に幅プロファイルを有する基部部分と、を備え、前記幅プロファイルの少なくとも一部は、前記縦方向に対して0度よりも大きくおよび90度よりも小さい角度で傾斜している、多層電子デバイス。
  12. 前記幅プロファイルは、前記縦方向に平行に延びる平坦領域を含む、請求項11に記載の多層電子デバイス。
  13. 前記幅プロファイルの平坦領域は、前記最大基部幅を有し、前記複数の電極のうちの前記少なくとも1つの端部に隣接して位置する、請求項11に記載の多層電子デバイス。
  14. 平坦領域は、200μm未満である前記縦方向の長さを有する、請求項11に記載の多層電子デバイス。
  15. 平坦領域は前記縦方向に長さを有し、前記多層電子デバイスは前記縦方向に全長を有し、多層電子デバイスの前記全長の長さと前記平坦領域の長さとの比は、約5よりも大きい、請求項11に記載の多層電子デバイス。
  16. 前記基部部分は、約300μm未満である前記縦方向の長さを有する、請求項11に記載の多層電子デバイス。
  17. 前記多層電子デバイスは前記縦方向に全長を有し、前記基部部分は前記縦方向に長さを有し、多層電子デバイスの前記全長の長さと前記基部部分の長さとの比は、約5よりも大きい、請求項11に記載の多層電子デバイス。
  18. 傾斜している前記幅プロファイルの前記一部は、約200μm未満である前記縦方向の長さを有する、請求項11に記載の多層電子デバイス。
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