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JP2021116044A - 空気入りタイヤ、空気入りタイヤの製造方法、及びタイヤ加硫金型 - Google Patents

空気入りタイヤ、空気入りタイヤの製造方法、及びタイヤ加硫金型 Download PDF

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Abstract

【課題】異常摩耗やノイズの発生を抑え、高速耐久性の低下を抑えつつ低燃費性及び操縦安定性を向上させる。【解決手段】本発明の空気入りタイヤTは、トレッド14にタイヤ赤道面CLを挟んでタイヤ幅方向WDに間隔をあけて配置された一対の周方向溝34を備え、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向中央部にタイヤ周方向全周にわたってタイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向内方へ凹む凹形状部が形成され、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向中央部に形成される前記凹形状部が、正規リムにリム組みし250kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向外方へ膨らんだ形状となり、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向断面におけるトレッド14の輪郭線のタイヤ幅方向中央部に形成される凹みのタイヤ幅方向両端45が、一対の周方向溝34に位置する。【選択図】 図1

Description

本発明は、空気入りタイヤ、空気入りタイヤの製造方法、及び当該空気入りタイヤを加硫成型するタイヤ加硫金型に関する。
空気入りタイヤにおいては、転がり抵抗を抑え、低燃費性を向上させるためにタイヤ内圧を高く設定する高内圧化が図られたり、また、操縦安定性を向上するためにベルトを構成するベルトコードをタイヤ周方向に対して大きく傾斜させて配置するベルトハイアングル化が図られている。
タイヤの高内圧化やベルトハイアングル化に伴ってタイヤ幅方向中央部における周方向の接地長が長くなり発熱量が増加する。そのため、高速走行時にタイヤ幅方向中央部に熱が溜まりやすく高速耐久性が低下するおそれがある。
なお、下記特許文献1には、タイヤのトレッドに面するモールドの型面が、その断面輪郭で、キャビティーに向かって凸の曲線からなるプロファイルを有するモールドで加硫成型される空気入りタイヤが開示されている。特許文献1に開示された空気入りタイヤでは、キャビティーの凸の曲線に対応した凹部と、当該凹部のタイヤ幅方向両側にタイヤ径方向外方へ膨らんだ凸部がトレッドに形成されている。そのため、タイヤ接地時にトレッドに形成された凸部において接地圧が局所的に増加し、凸部近傍において異常摩耗を生じさせたり、ノイズを発生させたりするおそれがある。
特開平10−157410号
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、異常摩耗やノイズの発生や高速耐久性の低下を抑えつつ低燃費性及び操縦安定性を向上させることができる空気入りタイヤ、空気入りタイヤの製造方法、及び当該空気入りタイヤを加硫成型するタイヤ加硫金型を提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、一対のビードと、前記一対のビードからタイヤ径方向外方に延びる一対のサイドウォールと、前記一対のサイドウォールの径方向外端同士を連ねるトレッドと、前記トレッドからサイドウォールを経てビードにて係止されたカーカスプライと、前記トレッドにおける前記カーカスプライの外周側に配されたベルトとを備え、前記トレッドは、タイヤ赤道面を挟んでタイヤ幅方向に間隔をあけて配置された一対の周方向溝を備えた空気入りタイヤにおいて、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向中央部にタイヤ周方向全周にわたってタイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向内方へ凹む凹形状部が形成され、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向中央部に形成される前記凹形状部が、正規リムにリム組みし250kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向外方へ膨らんだ形状となり、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向断面における前記トレッドの輪郭線に形成される凹みのタイヤ幅方向両端が、前記一対の周方向溝に位置するものである。
本発明では、異常摩耗やノイズの発生や高速耐久性の低下を抑えつつ低燃費性及び操縦安定性を向上させることができる。
本発明の一実施形態の空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面を示す図 図1の空気入りタイヤを加硫するタイヤ加硫金型の半断面図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤT(以下、「タイヤT」ということもある)を、タイヤ軸を含むタイヤ幅方向断面で切断した右側半断面図である。なお、タイヤTは、左右対称のタイヤであるため、左側半分の図示を省略している。
以下の説明において、第1状態とは、正規リムにリム組みし250kPaの内圧を充填し、タイヤTに荷重を加えていない無負荷状態のことである。第2状態とは、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填し、タイヤTに荷重を加えていない無負荷状態のことである。
また、正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムである。例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば"Design Rim"、ETRTOであれば"MeasuringRim"である。また正規荷重とは前記規格に定められている最大荷重のことである。
図1に示すタイヤTは、左右一対のビード10と、ビード10からタイヤ径方向外方に延びる左右一対のサイドウォール12と、サイドウォール12のタイヤ径方向外方端同士を繋いで接地面を構成するトレッド14とを備える。
図中、符号CLは、タイヤ幅方向中心に相当するタイヤ赤道面を示す。ここで、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向であり、図において符号RDで示す。タイヤ径方向内側とはタイヤ回転軸に近づく方向であり、タイヤ径方向外側とはタイヤ回転軸から離れる方向である。タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向であり、図において符号WDで示す。タイヤ幅方向内側とはタイヤ赤道面CLに近づく方向であり、タイヤ幅方向外側とはタイヤ赤道面CLから離れる方向である。タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸を中心とした円周上の方向である。
一対のビード10には、それぞれリング状のビードコア16が埋設されている。ビードコア16のタイヤ径方向外側には、タイヤ径方向外側に向かって先細り状をなす硬質ゴム製のビードフィラー18が設けられている。
タイヤTは、一対のビード10間に跨がってトロイダル状に延びるカーカス層20を備える。カーカス層20は、トレッド14から両側のサイドウォール12を経てビード10に至り、ビード10においてビードコア16の周りにタイヤ幅方向内側から外側に折り返されることにより、カーカス層20の両端部が係止されている。カーカス層20は、有機繊維コードからなるカーカスコードをタイヤ周方向に対して実質上直角になるように配列しゴムで被覆してなる少なくとも1枚のカーカスプライからなり、この例では2枚のカーカスプライで構成されている。
トレッド14におけるカーカス層20の外周側には、カーカス層20とトレッドゴム22との間にベルト24が設けられている。ベルト24は、少なくとも2枚のベルトプライで構成される。この例では、ベルト24は、第1ベルトプライ26と、その外周に重ねて配された第2ベルトプライ28との2枚のベルトプライで構成されている。
このうち第1ベルトプライ26が最も幅の広い最大幅ベルトプライであり、そのタイヤ幅方向外端がベルト24のタイヤ幅方向端であるベルト端24Aに相当する。
ベルトプライ26,28は、スチールコード等のベルトコードとベルトコードを被覆する被覆ゴムとを備える。ベルトコードは、タイヤ周方向に対して例えば10°以上40°以下、好ましくは25°以上40°以下の傾斜角度で配列され、かつタイヤ幅方向Wに所定間隔で配設されている。2枚のベルトプライ26,28は、ベルトコードが互いに交差するよう配設されている。
また、ベルト24のタイヤ径方向外側、即ちベルト24とトレッドゴム22との間には、コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回してなるベルト補強層30が設けられている。
詳細には、ベルト補強層30は、1本の有機繊維コード又は一列に並べた複数本の有機繊維コードをゴム被覆してなる帯状部材を、ベルト24の外周でタイヤ周方向に螺旋状に巻回することにより形成されている。有機繊維コードの材質としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維などが挙げられ、特に限定されない。
ベルト補強層30を構成する有機繊維コードは、タイヤ幅方向中央部においてタイヤ周方向に対する傾斜角度が2度以下となるように配置され、実質的にタイヤ周方向に平行に延びるように配置されている。また、有機繊維コードは、トレッド14に設けられた後述する凹形状部42のタイヤ幅方向外側においてタイヤ周方向に対する傾斜角度が5〜30度となるように配置されている。つまり、ベルト補強層30は、タイヤ周方向に対する有機繊維コードの角度が、凹形状部42のタイヤ幅方向内側より凹形状部42のタイヤ幅方向外側において大きくなっている。
トレッド14の表面には、タイヤ周方向に延びる4本の周方向溝が、タイヤ幅方向WDに間隔をおいて設けられている。4本の周方向溝は、タイヤ赤道面CLの両側に位置する一対のセンター主溝32と、各センター主溝32のタイヤ幅方向外側に位置する一対のショルダー主溝34である。一対のセンター主溝32及び一対のショルダー主溝34は、250kPaの内圧を充填した無負荷の第1状態や30kPaの内圧を充填した無負荷の第2状態において、タイヤ径方向内方へ凹んだ溝形状となる。
トレッド14は、上記4本の周方向溝32,34により、タイヤ幅方向中央部に位置するセンター陸部36と、トレッド14のタイヤ幅方向端部に位置する一対のショルダー陸部38と、センター陸部36とショルダー陸部38の間に位置する一対のメディエート陸部40とに区画されている。
トレッド14に設けられたトレッドゴム22は、タイヤ幅方向外側よりタイヤ幅方向中央部においてゴム厚みが大きいことが好ましい。具体的には、タイヤ赤道面CLでのゴム厚みTcが、ショルダー陸部38でのゴム厚みTsより大きいことが好ましい。なお、ゴム厚みTc及びTsとは、タイヤ内圧が0kPaでタイヤに荷重を加えていない無負荷状態において、タイヤ赤道面CL及びショルダー陸部38の輪郭線に対する法線でのゴム厚みであり、当該法線におけるタイヤ表面からベルト補強層30までの線分の長さである。
上記のような本実施形態のタイヤTは30kPaの内圧を充填した無負荷の第2状態において、トレッド14のタイヤ幅方向中央部が、タイヤ周方向全周にわたってタイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向内方へ凹んだ形状をなしている。
つまり、図1において実線で示すように、トレッド14には、タイヤ幅方向中央部に複数の陸部(本実施形態では、センター陸部36と、一対のメディエート陸部40と、一対のショルダー陸部38)におよぶタイヤ径方向内方へ凹んだ1つの凹形状部42が、タイヤ周方向全周にわたって形成されている。
この凹形状部42は、30kPaの内圧を充填した無負荷の第2状態においてトレッド14の幅方向中央部に形成されるが、250kPaの内圧を充填した無負荷の第1状態においてタイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向外方へ膨らんだ形状となる。そのため、凹形状部42は、第1状態及び第2状態においてタイヤ径方向内方へ凹んだ形状となる周方向主溝32,34と明確に区別されるものである。
本実施形態のタイヤTでは、図1において実線で示すような第2状態において、タイヤ幅方向断面におけるトレッド14の輪郭線に、凹形状部42に対応する凹みが形成される。トレッド14の輪郭線に形成される凹みは、タイヤ赤道面CLから離れるほどタイヤ径方向外方へ向かうような凹状をなし、この凹みのタイヤ幅方向両端45は、ショルダー主溝34内に位置している。
トレッド14の輪郭線に形成される凹みのタイヤ幅方向両端45とは、トレッド14のタイヤ幅方向断面の輪郭線の傾きが、タイヤ幅方向外側に行くほど径方向外方へ向かう傾斜から、タイヤ幅方向と平行になる位置、あるいは、タイヤ幅方向外側に行くほど径方向内方へ向かう傾斜に変わる位置である。図1に示すようにトレッド14の輪郭線に形成される凹みのタイヤ幅方向両端45のタイヤ幅方向外側が、タイヤ幅方向外側に行くほどタイヤ径方向内方へ向かうように傾斜している場合、凹みのタイヤ幅方向両端45がトレッド14において最もタイヤ径方向外方に位置することになる。
なお、輪郭線とは、タイヤ幅方向断面において各主溝32,34の開口端を通過してトレッド14の接地面(外表面)を滑らかに結ぶように主溝32,34の開口部分が補完された曲線であり、通常、複数の円弧が共通の接線を持つ接点において接続された曲線である。
また、30kPaの内圧を充填した無負荷の第2状態から250kPaの内圧を充填した無負荷の第1状態になると、タイヤTのトレッド14は、タイヤ径方向外方へ膨らみ図1において二点鎖線で示すような形状となる。つまり、第1状態になると、第2状態においてトレッド14の幅方向中央部に形成される凹形状部42は無くなり、タイヤTのトレッド14の輪郭線が、図1において二点鎖線で示すように、サイドウォール12からタイヤ赤道面CLに近づくほどタイヤ径方向外方へなだらかに膨らんだ凸形状となる。
なお、タイヤTは、使用時のタイヤ内圧を任意の圧力に設定することができるが、無負荷の状態においてトレッド14の輪郭線が、図1において二点鎖線で示すように、サイドウォール12からタイヤ赤道面CLに近づくほどタイヤ径方向外方へなだらかに膨らんだ凸形状となるようにタイヤ内圧を設定することが好ましく、250kPa以上の内圧を充填して使用することが好ましい。
次に、本実施形態のタイヤ加硫金型100について図2を参照して説明する。
タイヤ加硫金型100は、グリーンタイヤ(未加硫タイヤ)を上記したタイヤTのような形状に加硫成型する金型であり、コンテナを介して加硫機に取り付けられ、タイヤ加硫装置を構成するものである。
タイヤ加硫金型100は、セクタ102、サイドウォール12を成型する上下一対のサイドプレート104、及びビード10を成型する上下一対のビードリング106を備える。セクタ102、上下一対のサイドプレート104及び上下一対のビードリング106の内側にタイヤTの成型空間であるキャビティー108を形成する。
セクタ102は、タイヤTのトレッド14を形成する成型面を有する金型であり、タイヤ周方向に複数(例えば、7個)に分割されている。セクタ102は、タイヤ放射方向(タイヤ径方向R)に拡縮変位可能に設けられており、各セクタ102が型閉め位置に配置した型閉め状態では互いに寄り集まって環状をなしている。
セクタ102に設けられた成型面は、タイヤ幅方向中央部がタイヤ周方向全周にわたってタイヤ径方向内方へ凹み、タイヤ幅方向外側がタイヤ幅方向中央部よりタイヤ径方向外方へ膨らんだ形状をなしている。具体的には、セクタ102に設けられた成型面は、トレッド14に凹形状部42を成型するための凹成型面110と、凹形状部42のタイヤ幅方向外側部分を成型するための凸成型面111と、センター主溝32及びショルダー主溝34を成型するための突条112とを備える。
凹成型面110は、センター陸部36、一対のメディエート陸部40及び一対のショルダー陸部38にわたってタイヤ径方向内方へ凹んだ凹状の接地面を成型する。
以上よりなる加硫金型100を用いてタイヤTを製造するには、タイヤ加硫金型100内に未加硫タイヤをセットして型閉めした後、内側に配置したブラダー114を膨張させて所定内圧(例えば、1600kPa)に保持することで、グリーンタイヤを金型内面に押し当て、加熱状態に保持する。これによりグリーンタイヤが加硫成型され、図1に示すようなタイヤTが得られる。なお、グリーンタイヤの成型は、公知の方法を用いて行うことができる。
上記した本実施形態のタイヤTでは、正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷の第2状態のトレッド14のタイヤ幅方向中央部がタイヤ周方向全周にわたってタイヤ径方向内方へ凹んだ形状をなしている。そのため、上記した第3状態のように、第2状態からタイヤ内圧を更に充填したタイヤTの使用時にタイヤ幅方向中央部における接地長が長くなるのを抑えることができる。その結果、タイヤ内圧を高く設定したり、ベルトプライ26,28を構成するベルトコードをタイヤ周方向に対して大きく傾斜させても、タイヤ幅方向中央部における発熱量が増加しにくくなり、高速耐久性の低下を抑えつつ低燃費性や操縦安定性を向上させることができる。
しかも、本実施形態のタイヤTでは、第2状態においてトレッド14の輪郭線に形成される凹みのタイヤ幅方向両端45が、ショルダー主溝34内に位置する。そのため、凹形状部42のタイヤ幅方向両端がタイヤTの使用時に接地することがなく、凹形状部42のタイヤ幅方向両端近傍における異常摩耗を抑えることができたり、ノイズの発生を抑えることができる。
また、本実施形態では、タイヤ周方向に対するベルト補強層30を構成する有機繊維コードの角度が、凹形状部42のタイヤ幅方向内側より凹形状部42のタイヤ幅方向外側において大きくなっている。そのため、タイヤ幅方向外側においてベルト補強層30による拘束力が過度に大きくなるのを抑えることができ、タイヤ幅方向外側における接地長が過度に短くなることがなく、良好な接地形状を維持することができる。
また、本実施形態において、トレッド14のタイヤ幅方向中央部のゴム厚みTcをタイヤ幅方向外側のゴム厚みTsより大きくしたり、第1状態においてベルト24の最大ベルト幅Wbをタイヤ最大幅Wcの75%以上としたり、使用時のタイヤ内圧を250kPa以上としたり、ベルトプライ26,28を構成するベルトコードをタイヤ周方向に対して25°以上40°以下の傾斜角度で配設させたりすることで、低燃費性や操縦安定性を向上させることができる。
(変更例)
上記の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
例えば、上記した実施形態では、第2状態において凹形状部42に対応してトレッド14の輪郭線に形成される凹みのタイヤ幅方向両端45を、タイヤ赤道面CLから最も離れた位置にある一対のショルダー主溝34内に配置する場合について説明したが、例えば、一対のセンター主溝32内に凹みのタイヤ幅方向両端45を配置したり、一方のセンター主溝32と、タイヤ赤道面CLを挟んで反対側に設けられたショルダー主溝34内に凹みのタイヤ幅方向両端45を配置してもよい。
T…タイヤ、10…ビード、12…サイドウォール、14…トレッド、16…ビードコア、18…ビードフィラー、20…カーカス層、22…トレッドゴム、24…ベルト、26…第1ベルトプライ、28…第2ベルトプライ、30…ベルト補強層、32…センター主溝、34…センター主溝、36…センター陸部、38…ショルダー陸部、40…メディエート陸部、42…凹形状部、45…凹みのタイヤ幅方向両端

Claims (6)

  1. 一対のビードと、前記一対のビードからタイヤ径方向外方に延びる一対のサイドウォールと、前記一対のサイドウォールの径方向外端同士を連ねるトレッドと、前記トレッドからサイドウォールを経てビードにて係止されたカーカスプライと、前記トレッドにおける前記カーカスプライの外周側に配されたベルトとを備え、
    前記トレッドは、タイヤ赤道面を挟んでタイヤ幅方向に間隔をあけて配置された一対の周方向溝を備えた空気入りタイヤにおいて、
    正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向中央部にタイヤ周方向全周にわたってタイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向内方へ凹む凹形状部が形成され、
    正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向中央部に形成される前記凹形状部が、正規リムにリム組みし250kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向外側よりタイヤ径方向外方へ膨らんだ形状となり、
    正規リムにリム組みし30kPaの内圧を充填した無負荷状態において、タイヤ幅方向断面における前記トレッドの輪郭線に形成される凹みのタイヤ幅方向両端が、前記一対の周方向溝に位置する空気入りタイヤ。
  2. 前記凹みのタイヤ幅方向両端が、タイヤ赤道面から最も離れた位置にある周方向溝に位置する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルトのタイヤ径方向外側に繊維コードを有するベルト補強層を備え、
    タイヤ周方向に対する前記繊維コードの角度が、前記凹形状部のタイヤ幅方向内側よりタイヤ幅方向外側において大きい請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記トレッドのタイヤ幅方向中央部の厚みが、タイヤ幅方向外側の厚みより大きい請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤを加硫成型するタイヤ加硫金型において、
    前記トレッドを成型するトレッド成型金型を備え、前記トレッド成型金型の成型面は、タイヤ幅方向中央部がタイヤ周方向全周にわたってタイヤ径方向内方へ凹んでいるタイヤ加硫金型。
  6. 請求項5に記載の金型内に未加硫タイヤをセットし、未加硫タイヤを加硫成型する空気入りタイヤの製造方法。
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