JP2021036769A - 回転装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)本発明の回転装置は、モータと、前記モータの回転を外部に出力する複数のギアと、複数の前記ギア及び前記モータを収容する筐体と、を備え、前記筐体は、第1面部と、前記第1面部に対向し、前記第1面部と離間して設けられた第2面部とを備え、前記第1面部又は前記第2面部の少なくとも一方の面部には、第1の振動減衰部と第2の振動減衰部があり、前記第1の振動減衰部は前記複数のギアのうち他のギアより大きいサイズのギアに対向しており、前記第1の振動減衰部は、前記少なくとも一方の面部から突出して設けられた突出部であり、前記第2の振動減衰部は、前記第1の振動減衰部に対して前記外周部寄りにあり、前記第2の振動減衰部は、前記少なくとも一方の面部に取り付けられた取付部材を備える。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1は本発明に係る実施形態の回転装置10の図であり、(a)は筐体20の第1面部21側を見た斜視図であり、(b)は筐体20の第2面部25側を見た斜視図である。
図2は第1筐体23を取り外した回転装置10の斜視図であり、図3は回転装置10の分解斜視図である。
また、筐体20は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ABS等の樹脂材料で形成されている。
モータ30は出力ギア50を回転させるための駆動装置であり、本実施形態ではDCモータを用いている。
モータ30は、図3に示すように、角部が湾曲した四角柱状の外形を有する本体部31と、本体部31の第1端面31aから導出され、ウォームギア41が固定される回転軸(図示せず)と、本体部31の第1端面31aの反対側に位置し、第1端面31aに対向する第2端面31bから外側に突出するように設けられた電源用の一対のモータ端子(図示せず)と、を備えている。
ロータには回転軸が固定されている。
図2及び図3に示すように、複数のギア60には、伝達ギア40が含まれており、この伝達ギア40は、所定のギア比でモータ30の回転軸(図示せず)の回転を出力ギア50に伝達させるためのギアであり、本実施形態では、伝達ギア40として3つのギア(ウォームギア41、第1二段ギア42及び第2二段ギア43)を用いている。
出力ギア50は、図示しない自動車等の車両の空調システムのルーバーの駆動軸が接続され、モータ30の回転軸(図示せず)の回転を、ルーバーの駆動軸を制御する駆動力として出力するためのギアである。
例えば自動車に搭載された空調機などには、ルーバーを備えている。
この図示しないルーバーを所定の状態に駆動制御を行うために、出力ギア50の回転角を制御する必要があり、センサー70は、出力ギア50の回転角を制御するために、その出力ギア50の回転角の検出を行うためのセンサーである。
第1接続端子72及び第2接続端子35は、回転装置10に接続される外部コネクタに接続される接続端子である。
3つの第1接続端子72は、出力ギア50の回転角を検出するための、センサー基板73の図示しない導電部に電気接続されており、2つの第2接続端子35は、後述するフレキシブル配線基板80を介してモータ30の電源端子である2つのモータ端子(図示せず)に電気接続されている。
図3に示すように、フレキシブル配線基板80は、大きく分けて3つの面を有しており、具体的には、第2接続端子35と接続される一端側の第1面部81と、モータ30のモータ端子(図示せず)に接続される他端側の第2面部82と、その第1面部81と第2面部82とを繋ぐ中間面部83と、を備えている。
また、同様に、モータ30の一対のモータ端子(図示せず)に、第2面部82の第2係合孔82aを係合させるようにして半田付けを行うようにすることでしっかりとした電気接続が行えるため、接続不良を抑制することができる。
なお、フレキシブル配線基板の方がリード線より取り扱い性が良く、また、破損しにくいため、接続作業性がよい点で好ましい。
一方、本実施形態のように、フレキシブル配線基板80を用いるようにすると配線作業性がよくなるため、製造コストを低減することが可能である。
この折曲部83aも折り返し構造が設けられた形状となっている。
一方、本実施形態のように、折り返し構造が設けられた折曲部83aとするほうがより引っ張り応力等の影響を受け難くすることができる点で、折り返し構造を有する折曲部の使用が好適である。
筐体20は、上述したように、第1筐体23と第2筐体27を合わせるようにして構成されている。
そして、筐体20の各所について、騒音の状態を調べたところ、出力ギア50に対応する第1面部21及び第2面部25の位置の振動が他の箇所よりも大きく騒音の原因になっていることを発見した。
なお、図4では、出力ギア50が位置する領域を模式的に点線枠Bで示している。
図4に示すように、筐体20(図1参照)の一方の面部となる第1面部21の出力ギア50(点線枠B周辺)に対応する位置には、一方の面部となる第1面部21から筐体20の内側に突出して形成され第1面部21に片持ちされた複数の凸部91で構成される突出部としての第1の振動減衰部90が設けられている。
複数の凸部91は、モータ30の回転軸の方向又は回転軸に交差する方向にて並べて配置されている。
筐体20の厚さ方向において、凸部91は筐体20に形成されたリブ96より長く形成され、棒状の外形に形成されている。
なお、第2面部25に対面する第1面部21の内面には、モータ30の回転軸の方向又は回転軸に交差する方向に延在する複数のリブが形成されている。
このため、筐体20の第1面部21が振動してもその振動の振幅が時間の経過とともに速やかに減衰するため、筐体20から発せられる騒音の発生を抑止でき、或いは第1面部21以外の筐体20の他の部分における振動との共振等の発生を抑止して騒音を低減することができる。
そこで、図2及び図3に示すように、出力ギア50には、第1面部21に対向する面に凹部52が形成されている。
この凹部52は、複数の凸部91で構成される突出部との接触を回避して突出部を収容する。
複数の凸部91で構成される突出部は、この凹部52内に複数の凸部91で構成される突出部の先端側の一部が位置するように、第1面部21から突出するように形成されている。
なお、凹部52と突出部との間には所定の間隙が設けられており、凹部52が凹んだ形状を有すること、及び間隙を設けることにより凹部52と突出部とが接触することを回避している。
このような一体につながった1つの凸部である突出部は、筐体20(より具体的には、第1筐体23)の成形時に変形が発生しやすくなるため、本実施形態のように、筐体20(より具体的には、第1筐体23)に一体に形成する場合には、複数の凸部91として突出部を設けるようにすることが好ましい。
本実施形態では、上述した第1の振動減衰部90に加えて、その第1の振動減衰部90の近傍に第2の振動減衰部90も設けるようにしている。
この螺合穴21aに螺合させて取り付けられた複数の金属製のネジ92は、筐体20の第1面部21に取り付けられた取付部材となっている。
この取付部材により構成される第2の振動減衰部90が筐体20の第1面部21に設けられている。
これら複数の螺合穴21a及びネジ92は面部の内面又は外面に設けられている。
ここで、内面とは筐体20の内側に面する面をいい、外面とは筐体20の外部に面する面をいう。
ネジ92は、鉄、アルミニウム等の金属材料で形成されている。
また、第1面部21に第1の振動減衰部90と、第2の振動減衰部90を設けているが、第2面部25に第1の振動減衰部90、第2の振動減衰部90を設けても構わなく、第1、第2面部双方に、第1、2の振動減衰部90を設けても構わない。
さらに、本実施形態では、上述した第1及び第2の振動減衰部90に加えて、第3の振動減衰部90を設けるようにしている。
具体的には、第3の振動減衰部90は、図3に示すように、筐体20(図1参照)のもう一方の面部となる第2面部25に設けられている。
また、開口部25aは出力ギア50に対向する位置に設けられており、この開口部25aを通じて外部と出力ギア50が接触できる。
この第3の振動減衰部90は、開口壁部25aaから離間する位置に設けられた円筒壁部93として、第2面部25から筐体20(図1参照)の内側に突出して形成されている。
円筒壁部93は、開口壁部25aaを囲んでいる。
また、リブ93aを設けることで、例えば筐体20の曲げ剛性が高くなるなど、筐体20が構造的に強固となるため、この点からしても振動を減衰でき、騒音を低減することができる。
上記第1から第3の振動減衰部90は、筐体20(図1参照)の内側に設けた振動減衰部90であるが、本実施形態では、筐体20の外側にも振動減衰部90を設けるようにしており、以下、第4の振動減衰部90、第5の振動減衰部90の順で具体的に説明する。
図5は第2実施形態を説明するための図であり、以下、図5を参照しながら第2実施形態について説明する。
第2実施形態も第1実施形態と基本的な構成は同様であり、第1の振動減衰部90の構成が異なるだけである。
したがって、以下では、主に第1実施形態と異なる部分について説明を行い、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する場合がある。
したがって、消音効果と重量増加の兼ね合いを考慮した適切な重量の付加を行うことができる。
なお、取付部材91’の外形形状は、第1実施形態の複数の凸部91を連結した外形形状に近いものとしているため、取付部材91’は、第1実施形態で説明した出力ギア50の凹部52(図2参照)内に出力ギア50に接触しないように収容できるようになっている。
図6は実施形態の回転装置10を備える空調システム100を説明するための概略図であり、図7は図6の空調システム100を備えた車両を示す図である。
したがって、上述したように、回転装置10によって、ルーバー104が回動制御(図8の両矢印参照)され、所定の状態となるようにされる。
このため、この切り替え部分に設けられたルーバーを制御するのにも回転装置10は好適に用いることができる。
上記実施形態では、センサー70が出力ギア50の回転角を検出するように配置されている場合について示したが、回転角の検出は、出力ギア50に限定されるものではない。
したがって、回転角を検出するセンサー70は、伝達ギア40のうちのいずれかのギアの回転角を検出するように配置されていてもよい。
ここで、第1面部21又は第2面部25の中央を、筐体20の厚さ方向において、筐体20の4つの取付部A、B、C、Dの対角線の交点に対応する第1面部21又は第2面部25の位置とする。
重心を振動減衰部寄りにするために、振動減衰部として上記実施形態を適宜適用することができる。
ここで、筐体20の中央とは、筐体20の厚さ方向において、筐体20の4つの取付部A、B、C、Dの対角線の交点とする。
付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲のとおりである。
<請求項1>
モータと、
前記モータの回転を外部に出力する出力ギアを含む複数のギアと、
複数の前記ギア及び前記モータを収容する筐体と、を備え、
前記筐体は、
第1面部と、
前記第1面部に対向し、前記第1面部と離間して設けられた第2面部と、
前記第1面部及び前記第2面部の外周部に設けられ、前記第1面部と前記第2面部を離間させて支持する側壁部と、を備え、
前記第1面部又は前記第2面部の少なくとも一方の面部には、振動減衰部が前記出力ギアに対応する位置に設けられている回転装置。
<請求項2>
前記振動減衰部は、前記面部から前記筐体の内側に突出して設けられ、前記面部の重量を増加させる突出部である請求項1に記載の回転装置。
<請求項3>
前記突出部は、前記面部から前記筐体の内側に突出して形成された、複数の凸部である請求項2に記載の回転装置。
<請求項4>
前記突出部は、前記面部から前記筐体の内側に突出して取り付けられた、取付部材である請求項2に記載の回転装置。
<請求項5>
前記筐体は樹脂材料であり、
前記取付部材は金属材料である請求項4に記載の回転装置。
<請求項6>
前記出力ギアは、凹部を有しており、
前記突出部の一部は、前記出力ギアの前記凹部に収容されている請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の回転装置。
<請求項7>
前記面部には、前記出力ギアに対向する位置に開口部が設けられており、
前記振動減衰部は、前記面部の重量を増加させる筒状の壁部であり、当該筒状の壁部は当該面部から前記筐体の内側に突出して形成されており、
前記筒状の壁部は、前記開口部を囲んでいる請求項1に記載の回転装置。
<請求項8>
前記筒状の壁部を第1の壁部として、
前記開口部を囲む、筒状の第2の壁部が前記面部に設けられ、
前記第2の壁部は、前記第1の壁部に囲まれており、
前記第1の壁部と前記第2の壁部を繋ぐ複数のリブが前記面部に形成されている請求項7に記載の回転装置。
<請求項9>
前記振動減衰部は、前記面部の基本肉厚よりも肉厚を厚く形成して重量を増加させた肉厚増加部である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転装置。
<請求項10>
前記肉厚増加部は、前記面部から前記筐体の外側に向かって肉厚を厚くするように形成されている請求項9に記載の回転装置。
Claims (5)
- モータと、
前記モータの回転を外部に出力するギアを含む、複数のギアと、
前記複数のギア及び前記モータを収容する筐体と、を備え、
前記複数のギアは、他のギアより大きいサイズのギアを備え、
前記筐体は、
前記他のギアより大きいサイズのギアを囲む壁部を有する第1面部と、
前記他のギアより大きいサイズのギアの回転軸方向において、前記第1面部に対向し、前記第1面部と離間して設けられた第2面部と、
前記第1面部と前記第2面部を支持する側壁部と、を備え、
前記第1面部には、振動減衰部があり、
前記振動減衰部は、前記第1面部から前記筐体の内側に突出した突出部と、当該突出部に取り付けられた取付部材と、を備え、
前記第1面部は、前記他のギアより大きいサイズのギアに対向しており、
前記振動減衰部は、前記第1面部の壁部に対して前記側壁部寄りにある、回転装置。 - 前記振動減衰部は、複数の突出部と、
前記複数の突出部に取り付けられた複数の取付部材と、を備え、
前記複数の突出部は、前記突出部を含み、
前記複数の取付部材は、前記突出部に取り付けられた取付部材を含む、請求項1に記載の回転装置。 - 前記振動減衰部は、前記突出部に形成された螺合穴と、当該螺合穴に螺合されて取り付けられたネジと、を備える、請求項1又は2に記載の回転装置。
- 前記振動減衰部は、複数の棒状突起と、当該複数の棒状突起に取り付けられた取付部材と、を備える、請求項1から3のいずれかに記載の回転装置。
- 前記突出部は、前記他のギアより大きいサイズのギアに対応する前記第1面部の位置に対して前記側壁部寄りにある、請求項1から4のいずれかに記載の回転装置。
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