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JP2021054387A - 車両構造 - Google Patents

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JP2021054387A JP2020043544A JP2020043544A JP2021054387A JP 2021054387 A JP2021054387 A JP 2021054387A JP 2020043544 A JP2020043544 A JP 2020043544A JP 2020043544 A JP2020043544 A JP 2020043544A JP 2021054387 A JP2021054387 A JP 2021054387A
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Abstract

【課題】前面衝突時の衝突荷重を効果的に吸収できる車両構造を提供する。【解決手段】車両構造1は、ダッシュパネル2と、ダッシュパネル2の下方から車両前方に延びるサイドメンバー3と、サイドメンバー3の前端部に連結されるクロスメンバー4と、ダッシュパネル2の前方、且つ、サイドメンバー3の車幅方向外側に配置されるフェンダーエプロン5と、フェンダーエプロン5の車幅方向内側を覆うパネル部材6と、ダッシュパネル2、クロスメンバー3、フェンダーエプロン5及びパネル部材6で囲まれる閉空間10と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両構造に関する。
特許文献1には、サイドメンバーと、クロスメンバーと、エプロン部に連結された連結メンバーとを備える車両の前部構造が開示されている。この車両構造では、サイドメンバーの前部と、クロスメンバーの横部と、連結メンバーの下部とを、車体前後方向の略同じ位置で互いに連結している。
特開2005−238987号公報
車両の前面衝突時、特に、オフセット衝突時における衝突荷重をより効果的に吸収することが望まれる。衝突荷重を吸収する対策として、例えば、サイドメンバーに補強部材を追加したり、エプロン部を構成する板材の厚みを増したりして、衝突荷重に対する剛性を高めることが考えられる。しかしながら、上記対策では、コスト、重量が増加し、生産性が悪化するが、その割に衝突荷重に対する吸収効果は低いという問題がある。
本発明の目的の一つは、前面衝突時の衝突荷重を効果的に吸収できる車両構造を提供することにある。
(1)本発明の一態様に係る車両構造は、
ダッシュパネルと、
前記ダッシュパネルの下方から車両前方に延びるサイドメンバーと、
前記サイドメンバーの前端部に連結されるクロスメンバーと、
前記ダッシュパネルの前方、且つ、前記サイドメンバーの車幅方向外側に配置されるフェンダーエプロンと、
前記フェンダーエプロンの車幅方向内側を覆うパネル部材と、
前記ダッシュパネル、前記クロスメンバー、前記フェンダーエプロン、及び前記パネル部材で囲まれる閉空間と、を備える。
(2)上記の車両構造の一形態として、
前記クロスメンバーは、前記フェンダーエプロン及び前記パネル部材に接続されることによって前記閉空間を形成するボックス形状の端部を有し、
前記端部は、
前記フェンダーエプロン及び前記パネル部材に接続される側に設けられた開口と、
前記クロスメンバーの車幅方向外側に位置する外側面と、
前記フェンダーエプロンに接続される第一の面と、
前記パネル部材に接続される第二の面と、
前記外側面につながると共に、前記第一の面と前記第二の面とをつなぐ第三の面と、
前記外側面と前記第一の面との間の第一の稜線部、及び前記外側面と前記第二の面との間の第二の稜線部において、少なくとも前記開口側に設けられる切り欠きと、を有し、
車両前方から見た正面視で前記外側面と前記第三の面との間の第三の稜線部が、前記外側面における前記開口側の端縁よりも車幅方向内側に位置することが挙げられる。
(1)上記(1)の車両構造によれば、ダッシュパネル、クロスメンバー、フェンダーエプロン、及びパネル部材で閉空間が形成されることにより、前面衝突時の衝突荷重に対するダッシュパネル前方の剛性を高めることができる。よって、上記(1)の車両構造は、前面衝突時の衝突荷重を効果的に受け止めることができる。また、クロスメンバーを介してフェンダーエプロン及びパネル部材に衝突荷重が分散され、フェンダーエプロン及びパネル部材でも衝突荷重を受け止めることができる。更に、クロスメンバーを介してサイドメンバーでも衝突荷重を受け止めることができる。
(2)上記(2)の形態によれば、クロスメンバーの端部がボックス形状になっているので、端部の剛性を確保できる。また、クロスメンバーの端部において、第一の稜線部及び第二の稜線部に切り欠きを有すると共に、第三の稜線部が外側面の開口側の端縁よりも車幅方向内側に位置する。そのため、歩行者との正面衝突時、クロスメンバーの端部が閉空間内に入り込むように変形することができるので、効率的に衝突エネルギーを吸収することが可能である。特に、端部のうち、第三の稜線部とその近傍が閉空間内に入り込むように変形し易い。よって、上記(2)の形態は、歩行者との正面衝突における歩行者の下肢への傷害値を改善できる。なお、第一の稜線部、及び第二の稜線部において、開口側に設けられる切り欠きとは、各稜線部を構成する2面の少なくとも一方の面が切り欠かれていればよい。つまり、第一の稜線部における切り欠きは、外側面及び第一の面の少なくとも一方の面側にあればよい。第二の稜線部における切り欠きは、外側面及び第二の面の少なくとも一方の面側にあればよい。
図1は、実施形態1に係る車両構造の全体構成を示す概略斜視図である。 図2は、実施形態1に係る車両構造の要部構成を示す概略斜視図である。 図3は、実施形態1に係る車両構造に備えるエプロン部材とダッシュパネルとを示す概略斜視図である。 図4は、実施形態1に係る車両構造に備えるエプロン部材とパネル部材とを分解して示す概略斜視図である。 図5は、図2に示すV−V線断面端面図である。 図6は、実施形態2に係る車両構造におけるクロスメンバーの端部の構成を示す概略斜視図である。 図7は、実施形態2に係る車両構造の要部を前方から見た概略正面図である。
本発明の実施形態に係る車両構造の具体例を、図面を参照して説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、図中、「FR」は車両の前方、「RR」は後方、「UP」は上方、「LWR」は下方、「LH」は左方、「RH」は右方を示す。上下方向は車高方向に相当する。また、車幅方向において、車両の中心側を内側とし、その逆側を外側とする。
[実施形態1]
<全体構成>
図1及び図2を参照して、実施形態1に係る車両構造1の概要を説明する。車両構造1は、車両の前部に設けられる。車両構造1は、図1に示すように、ダッシュパネル2と、サイドメンバー3と、クロスメンバー4と、フェンダーエプロン5と、パネル部材6とを備える。車両構造1の特徴の1つは、図2に示すように、ダッシュパネル2、クロスメンバー4、フェンダーエプロン5、及びパネル部材6で囲まれる閉空間10を備える点にある。以下、図3〜図5も適宜参照しつつ、車両構造1の各構成部材について詳しく説明する。なお、車両構造1は、車両の左右両側に配置される。車両構造1は、実質的に左右対称構造であるので、以下の説明では、右側部分を説明し、左側部分については説明を省略する。本実施形態において、車両の右側が運転席側である。
(ダッシュパネル)
ダッシュパネル2は、車幅方向に沿って配置され、エンジンルームと車室とを隔てる部材である。車幅方向とは、車両左右方向のことである。ダッシュパネル2は、車両の左右両側に配置されるフロントピラー7間に設けられる。ダッシュパネル2の左右の端部は、図3に示すように、フロントピラー7に接続される。本例では、ダッシュパネル2の端部とフロントピラー7の内側面とが、溶接やボルト締結などの接合手段によって接合されている。溶接には、例えば、焼抜き栓溶接(SPW)、アーク溶接、スポット溶接などが挙げられる。図1〜図3及び図5に示すフロントピラー7は、フロントピラーのインナパネルである。
(ダッシュクロスメンバー)
本例では、図3に示すように、ダッシュパネル2の下部にダッシュクロスメンバー21が設けられている。ダッシュクロスメンバー21は、車幅方向に沿って配置される。ダッシュクロスメンバー21は、上述した接合手段によって、ダッシュパネル2の前面に接合されている。
ダッシュクロスメンバー21は、ダッシュパネル2の車幅方向の一部に設けられていてもよいし、ダッシュパネル2の車幅方向の全長にわたって設けられていてもよい。本例では、1つのダッシュクロスメンバー21がダッシュパネル2の右側、即ち運転席側に設けられている。ダッシュクロスメンバー21の端部がフロントピラー7の内側面に接合されている。
(サイドメンバー)
サイドメンバー3は、車両の左右両側に配置され、車長方向に沿って延びる。車長方向とは、車両前後方向のことである。サイドメンバー3は、ダッシュパネル2の下側を通り、ダッシュパネル2の下方から車両前方に延びるように設けられている。
(クロスメンバー)
クロスメンバー4は、車幅方向に沿って配置され、左右のサイドメンバー3間を連結する。本例では、クロスメンバー4は、サイドメンバー3の前端部に連結される本体部40と、本体部40の端部から車幅方向外側に延びる延長部41とを有する。本体部40は、車幅方向に延び、左右の外側部がサイドメンバー3の前端部に接続される。延長部41は、本体部40の外側部から車幅方向外側に延びる。延長部41の端部411がフロントピラー7の前端部に接続される。つまり、延長部41は、本体部40の端部とフロントピラー7との間を連結する。延長部41は、後述するエプロン部材50及びパネル部材6の前端部に配置される。具体的には、図1、図2に示すように、エプロン部材50及びパネル部材6の各前端面を覆うように延長部41が配置されている。図2では、延長部41を仮想線で示している。本例の延長部41は、エプロン部材50の形状に対応するように、車両前方から見て、車幅方向外側から内側に向かって下方に湾曲するように形成されている。
本例では、サイドメンバー3の前端部と本体部40の外側部、本体部40の外側部と延長部41の一方の端部412、及び、延長部41の他方の端部411とフロントピラー7の前端部がそれぞれ、上述した接合手段によって接合されている。
本例のクロスメンバー4の端部411は、図1に示すように、外側面41eと第一の面41aと第二の面41bと第三の面41cとの四面を有するボックス形状になっており、後述するフェンダーエプロン5及びパネル部材6に接続される側である後面側が開口している。外側面41eは、クロスメンバー4の端部411における車幅方向外側に位置する面である。本例では、外側面41eにおける後面側がフロントピラー7の前端面に接合されている。第一の面41aは、後述するエプロン部材50に接続される下面である。第二の面41bは、パネル部材6に接続される上面である。第三の面41cは、外側面41eにつながると共に、第一の面41aである下面と第二の面41bである上面とをつなぐ前面である。外側面41e、第一の面41a及び第二の面41bにおける後面側の端縁には、相手部材と接合するためのフランジ部が設けられている。端部411の断面形状は、第一の面41a、第二の面41b及び第三の面41cによって形成されるU字状である。ここでいう端部411の断面形状とは、延長部41が延びる長手方向に直交する断面における形状である。第一の面41a、第二の面41b及び第三の面41cの各面には、端部411の剛性を調整するための貫通孔(図示せず)が設けられていてもよい。上記貫通孔は、端部411における車幅方向外側の部分にのみ設け、それ以外の部分には設けなくてもよい。
(フェンダーエプロン)
フェンダーエプロン5は、タイヤハウスを構成する部分であり、ダッシュパネル2の前方、且つ、サイドメンバー3の車幅方向外側に配置される。フェンダーエプロン5は、エプロン部材50を含んで構成される。本例のフェンダーエプロン5は、エプロン部材50と、エプロン部材50の上端部が接続されるフロントピラー7の前側部分とで構成される。本例では、エプロン部材50の上端部がフロントピラー7に接続され、フロントピラー7の一部がフェンダーエプロン5の一部を構成する車両を示している。エプロン部材50の上端部がフェンダーパネルに接続される車両の場合は、エプロン部材50とフェンダーパネルの内側によってフェンダーエプロン5が構成される。
(エプロン部材)
エプロン部材50は、車両の左右両側に配置され、図示しないタイヤとエンジンルームとを仕切る部材である。本例のエプロン部材50は、図3、図5に示すように、フロントピラー7の車幅方向内側に設けられる。本例では、図3に示すように、エプロン部材50の後方に、サスペンション8の上部が取り付けられるサスペンションタワーが一体に形成されている。サスペンションタワーは、ダッシュパネル2の後方に配置されている。以下、サスペンションタワーをサスタワーと略記する。
図1、図2に示すように、エプロン部材50の前端部は、上述したクロスメンバー4の延長部41に接続される。図3に示すように、エプロン部材50の後部に、上述したダッシュパネル2が接続される。本例では、エプロン部材50の前端面と端部411の第一の面41aにおける後面側とが、上述した接合手段によって接合されている。また、ダッシュパネル2の左右両側の下端部が、上述した接合手段によって、エプロン部材50の後部の内側面に接合されている。
本例のエプロン部材50は、図3、図5に示すように、車両前方から見て、車幅方向外側から内側に向かって下方に湾曲するように形成されている。本例では、図5に示すように、エプロン部材50の下端部がサイドメンバー3に接続されている。エプロン部材50の上端部がフロントピラー7に接続されている。具体的には、エプロン部材50の下端部が、上述した接合手段によって、サイドメンバー3の上縁部に接合されている。また、エプロン部材50の上端部が、上述した接合手段によって、フロントピラー7の内側面に接合されている。
本例では、フェンダーエプロン5は、エプロン部材50とフロントピラー7の前部によって構成される。フェンダーエプロン5の構成はこれに限定されるものではない。例えば、エプロン部材50の上端部を上方に延ばして、エプロン部材50のみによってフェンダーエプロン5を構成してもよい。また、エプロン部材50は、フロントピラー7と一体に形成された構成であってもよい。例えば、エプロン部材50の上端部を上方に延ばして、エプロン部材50をフロントピラー7に一体に設けてもよい。
〈材質〉
エプロン部材50の材質は、例えば、金属や樹脂などが挙げられる。金属としては、例えば、鋼やアルミニウム合金などが挙げられる。本例では、エプロン部材50が金属製である。エプロン部材50は、例えば、鋳造や射出成形、プレス成形などによって製造される。
本例では、図3、図4に示すように、エプロン部材50にサスタワーが一体に形成されているが、サスタワーが別体に形成され、エプロン部材50にサスタワーが接続された構成でもよい。
(パネル部材)
パネル部材6は、フェンダーエプロン5の車幅方向内側を覆う部材である。パネル部材6は、図5に示すように、エプロン部材50の車幅方向内側を覆い、エプロン部材50と間隔をあけて配置される。図1、図2に示すように、パネル部材6の前端部は、上述したクロスメンバー4の延長部41に接続される。パネル部材6の後端部は、上述したダッシュパネル2に接続される。本例では、パネル部材6の前端面と端部411の第二の面41bにおける後面側とが、上述した接合手段によって接合されている。また、パネル部材6の後端面が、上述した接合手段によって、ダッシュパネル2の前面に接合されている。パネル部材6には、上述したダッシュクロスメンバー21が貫通する切欠きが設けられている。この切欠き箇所にダッシュクロスメンバー21がSPWによって一部溶接されている。
本例のパネル部材6は、図4に示すように、車両前後方向から見て断面L字状に形成されている。パネル部材6は、角部6cを介してつながれる二面を有している。ここでいう二面とは、具体的には、上面6aと側面6bである。パネル部材6の形状は、エプロン部材50と間隔をあけて配置される形状であれば、特に限定されない。例えば、パネル部材6の形状は、エプロン部材50に沿って湾曲した形状でもよい。
本例では、図5に示すように、パネル部材6の下端部がエプロン部材50の下端部に接続されている。パネル部材6の上端部はフロントピラー7に接続されている。具体的には、パネル部材6の下端部が、上述した接合手段によって、エプロン部材50の下端部の内側面に接合されている。また、パネル部材6の上端部が、上述した接合手段によって、フロントピラー7の内側面に接合されている。つまり、パネル部材6の上端部とエプロン部材50の上端部とは、フロントピラー7を介して接続されている。
〈材質〉
パネル部材6の材質は、例えば、金属や樹脂などが挙げられる。金属としては、例えば、鋼やアルミニウム合金などが挙げられる。本例では、パネル部材6が金属製である。パネル部材6は、例えば、鋳造や射出成形、プレス成形などによって製造される。
(ビード)
本例では、図4に示すように、パネル部材6にビード61が設けられている。ビード61は、角部6cを跨ぐように二面6a、6bに設けられている。ビード61は、車長方向、即ち車両前後方向に対して交差する方向に延びる。具体的には、ビード61は、車長方向に直交する方向、換言すれば、車幅方向に沿って延びる。
ビード61は、図5に示すように、角部6cを跨いで二面6a、6bにわたるように連続的に形成されている。ビード61の長手方向に直交する断面の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、V字状、U字状などが挙げられる。本例では、ビード61の断面形状がV字状である。ビード61の長さは、二面6a、6bにわたる長さを有していれば、特に限定されない。ビード61の数は、単数でもよいし、複数でもよい。本例では、複数のビード61が車長方向に間隔をあけてパネル部材6に設けられている。
(閉空間)
上述したように、エプロン部材50の後部及びパネル部材6の後端部にダッシュパネル2が接続されると共に、エプロン部材50及びパネル部材6の各前端部にクロスメンバー4の延長部41が接続されることによって、図1、図2に示すように、閉空間10が構成される。本例の閉空間10は、エプロン部材50及びパネル部材6の互いに対向する内側面及び外側面と、ダッシュパネル2の前面と、延長部41の端部411と、フロントピラー7の内側面とで囲まれることにより構成されている。閉空間10は、完全な密閉空間でなくてもよい。例えば、各部材に貫通する孔やスリットなどが設けられていてもよいし、各部材同士の接続部に部分的に隙間が形成されていてもよい。
本例では、エプロン部材50及びパネル部材6の各前端面と端部411の後面側とを接合しているが、端部411の第一の面41aである下面をエプロン部材50の前端部の内側面に接合してもよいし、端部411の第二の面41bである上面をパネル部材6の前端部の外側面に接合してもよい。例えば、端部411の上下面をエプロン部材50の前端部とパネル部材6の前端部とで挟んだ構成とすることが挙げられる。また、本例では、エプロン部材50の後部の内側面とダッシュパネル2の下端部とを接合しているが、例えばエプロン部材50に対してサスタワーが別体で形成されている場合は、エプロン部材50の後端面をダッシュパネル2の前面に接合してもよい。このような構成であっても、上述した閉空間10を形成することができる。
<作用効果>
上述した実施形態1の車両構造1は、閉空間10を備えることで、前面衝突時の衝突荷重に対するダッシュパネル2前方の剛性を高めることができる。ダッシュパネル2の前方に閉空間10が形成されることで、オフセット衝突時の大荷重も効果的に受け止めることができる。また、クロスメンバー4の延長部41の端部411がエプロン部材50及びパネル部材6の各前端面に配置されていることで、エプロン部材50及びパネル部材6でも衝突荷重を受け止めることができる。更に、サイドメンバー3の前端部に対して、クロスメンバー4の本体部40の外側部及び延長部41の端部412が連結されていることで、サイドメンバー3でも衝突荷重を受け止めることができる。
車両構造1は、前面衝突時の衝突荷重を効果的に受け止めることができることから、前面衝突時の車室の変形を抑制できる。そのため、車両構造1は、車両の前端からダッシュパネル2までの距離が短い車両、例えばキャブオーバー車などに好適である。
更に、パネル部材6の角部6cを跨ぐようにビード61が設けられていることで、通常走行時、サスペンション8の上下方向の振動に起因するパネル部材6の角部6cを起点とする変形も効果的に抑制できる。加えて、ビード61の形状、寸法、数などによって、前面衝突時における座屈量や座屈タイミングを制御することも可能である。
その他、ダッシュクロスメンバー21がパネル部材6を貫通して、ダッシュクロスメンバー21の端部がフロントピラー7に接合されていることにより、ダッシュパネル2の剛性をより向上させることができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る車両構造1を図6、図7に基づいて説明する。実施形態2の車両構造1は、閉空間10を形成するためのクロスメンバー4における延長部41の端部411の構成が実施形態1と異なる。以下では、実施形態1との相違点を中心に説明し、実施形態1と共通する事項についてはその説明を省略することがある。図6は、クロスメンバー4の端部411を斜め前方から見ている。図7では、分かり易くするために、エプロン部材50の前端面、及びパネル部材6の前端面にハッチングを付している。
本実施形態において、クロスメンバー4の端部411は、図6に示すように、外側面41eと第一の面41aと第二の面41bと第三の面41cとの四面を有するボックス形状に形成されており、後面側に開口41oを有している。図7に示すように、実施形態1と同様に、端部411の後面側がフェンダーエプロン5及びパネル部材6に接続されることによって閉空間10が形成される。また、端部411の外側面41eがフロントピラー7の前端面に接続される。端部411の第一の面41aである下面がエプロン部材50の前端面に接続される。端部411の第二の面41bである上面がパネル部材6の前端面に接続される。端部411の断面形状は、第一の面41a、第二の面41b及び第三の面41cによって形成されるU字状である。具体的には、端部411の断面形状は、第一の面41aと第二の面41bとの間隔が第三の面41cに向かって徐々に狭まる台形状である。つまり、第三の面41cに対する第一の面41a及び第二の面41bの内角はいずれも鈍角である。
図6に示すように、本例では、第一の面41aにおける外側面41e側の端縁、及び第二の面41bにおける外側面41e側の端縁に突片45が設けられている。本例では、第一の面41a及び第二の面41bの各々に突片45が設けられている。各突片45は折り曲げられて、外側面41eの閉空間10側の面にSPWによって溶接されている。図6中の×印はSPWの溶接点を仮想的に示している。突片45は、第一の面41a及び第二の面41bの外側面41e側の端縁の全長に設けられていてもよいし、端縁の一部に設けられていてもよい。本例の突片45は、端縁の一部に設けられている。より具体的には、突片45の長さは、開口41oを有する後面及び第三の面41cまで及ばない長さである。そのため、外側面41eと第一の面41aとの間の第一の稜線部、及び外側面41eと第二の面41bとの間の第二の稜線部の各々の開口41o側に切り欠きが形成される。加えて、第一の面41a、第三の面41c及び外側面41eで構成される下側の角部とその近傍、及び第二の面41b、第三の面41c及び外側面41eで構成される上側の角部とその近傍にそれぞれ切り欠きが形成される。上記下側の角部と上側の角部に設けられる切り欠きは貫通孔になっている。また、本例では、第一の面41a及び第二の面41bに設けられた突片45同士は互いに間隔をあけて配置されている。各突片45は、後述する外側面41eのビード44に対応するビードを有することが好ましい。
本実施形態では、図6に示すように、端部411において、外側面41eと第一の面41aとの間の第一の稜線部、及び外側面41eと第二の面41bとの間の第二の稜線部にそれぞれ切り欠き431を有する(図7も参照)。切り欠き431は、各々の稜線部において、開口41o側である後面側に設けられている。図6では、第一の稜線部側の切り欠きは隠れて見えない。切り欠き431が開口41o側に設けられていることで、外側面41eにおける後面側が屈曲し易い。そのため、前方からの衝突荷重によって外側面41eが閉空間10内に折れ曲がり、端部411が閉空間10内に入り込むように変形し易くなる。切り欠き431は、各々の稜線部の少なくとも開口41o側に設けられていればよい。切り欠き431は、後面側から第三の面41cにかけて形成されていてもよい。つまり、切り欠き431は、各々の稜線部の全長にわたって設けられていてもよい。
本例の外側面41eは、第三の面41cに向かって車幅方向内側に傾斜している。第三の面41cに対する外側面41eの内角は鈍角である。つまり、外側面41eにおける第三の面41c側の端縁が後面側の端縁よりも車幅方向内側に位置する。そのため、図7に示すように、車両前方から見た正面視で、外側面41eと第三の面41cとの間の第三の稜線部423が外側面41eの後面側の端縁よりも車幅方向内側に位置するように構成されている。正面視において、第三の稜線部423はフロントピラー7の内側面よりも車幅方向内側に位置している。外側面41eは、第三の稜線部423が外側面41eの後面側の端縁よりも車幅方向内側に位置するように設けられていれば、傾斜面でなくてもよい。外側面41eは、例えば階段状に形成されていてよい。
更に、外側面41eはビード44を有する。ビード44は、第一の面41aから第二の面41bに向かう方向と略平行に設けられている。本例のビード44は、外側面41eに上下方向に沿って形成されている。ビード44は、前方からの衝突荷重によって外側面41eが閉空間10内に折れ曲がって入り込むように設けられていれば、その形状、位置、数などは特に限定されない。本例では、閉空間10側に凸となる折り曲げ箇所によりビード44が構成されている。
<作用効果>
上述した実施形態2の車両構造1では、実施形態1の作用効果に加えて、次の作用効果を奏する。
クロスメンバー4の端部411がボックス形状になっているので、端部411の剛性を確保できる。そのため、例えば、歩行者との正面衝突初期では、端部411が衝突荷重に耐えて、衝突荷重を受け止めることができる。また、端部411において、第一の稜線部及び第二の稜線部の各々に切り欠き431が設けられていると共に、第三の稜線部423が外側面41eの後面側の端縁よりも車幅方向内側に位置するように構成されている。そのため、歩行者との正面衝突中期から後期にかけては、端部411が衝突荷重によって閉空間10内に入り込むように変形することができる。端部411が衝突荷重に対して突っ張ることなく、閉空間10内に入り込むように変形することで、効率的に衝突エネルギーを吸収することができる。よって、歩行者との正面衝突において、歩行者の下肢への傷害値を改善できる。
切り欠き431が開口41o側に設けられていることで、外側面41eが衝突荷重によって閉空間10内に折れ曲がって入り込むように変形し易い。更に、外側面41eにビード44が設けられていることで、歩行者との正面衝突中期から後期にかけて外側面41eがビード44を起点にして内側に折れ曲がり易い。そのため、端部411が閉空間10内に入り込むようにより変形し易い。
端部411において、第一の稜線部及び第二の稜線部の各々に切り欠き431を設けるだけなので、剛性が著しく低下するなどの影響が少なく、閉空間10の形成に悪影響を及ぼすことがほとんどない。また、端部411がフロントピラー7、エプロン部材50及びパネル部材6の各々の前端部を覆うように接続されるので、切り欠き431を設けても、端部411の建付け剛性を確保できる。
本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。クロスメンバー4は、本体部40と延長部41とが一体に形成されていてもよい。この場合、クロスメンバー4の左右の端部が車幅方向外側に延びて、エプロン部材50及びパネル部材6の各前端面を覆うように配置される構成とすることが挙げられる。
1 車両構造
2 ダッシュパネル
21 ダッシュクロスメンバー
3 サイドメンバー
4 クロスメンバー
40 本体部、41 延長部
411,412 端部
41a 第一の面、41b 第二の面、41c 第三の面
41e 外側面
41o 開口
423 第三の稜線部
431 切り欠き
44 ビード
45 突片
5 フェンダーエプロン
50 エプロン部材
6 パネル部材
6a 上面、6b 側面、6c 角部
61 ビード
7 フロントピラー
8 サスペンション
10 閉空間

Claims (2)

  1. ダッシュパネルと、
    前記ダッシュパネルの下方から車両前方に延びるサイドメンバーと、
    前記サイドメンバーの前端部に連結されるクロスメンバーと、
    前記ダッシュパネルの前方、且つ、前記サイドメンバーの車幅方向外側に配置されるフェンダーエプロンと、
    前記フェンダーエプロンの車幅方向内側を覆うパネル部材と、
    前記ダッシュパネル、前記クロスメンバー、前記フェンダーエプロン及び前記パネル部材で囲まれる閉空間と、を備える車両構造。
  2. 前記クロスメンバーは、前記フェンダーエプロン及び前記パネル部材に接続されることによって前記閉空間を形成するボックス形状の端部を有し、
    前記端部は、
    前記フェンダーエプロン及び前記パネル部材に接続される側に設けられた開口と、
    前記クロスメンバーの車幅方向外側に位置する外側面と、
    前記フェンダーエプロンに接続される第一の面と、
    前記パネル部材に接続される第二の面と、
    前記外側面につながると共に、前記第一の面と前記第二の面とをつなぐ第三の面と、
    前記外側面と前記第一の面との間の第一の稜線部、及び前記外側面と前記第二の面との間の第二の稜線部において、少なくとも前記開口側に設けられる切り欠きと、を有し、
    車両前方から見た正面視で前記外側面と前記第三の面との間の第三の稜線部が、前記外側面における前記開口側の端縁よりも車幅方向内側に位置する請求項1に記載の車両構造。
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