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JP2020535971A - 成形された板金部品を予備成形された部品によって製作するための方法およびデバイス - Google Patents

成形された板金部品を予備成形された部品によって製作するための方法およびデバイス Download PDF

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JP2020535971A JP2020519122A JP2020519122A JP2020535971A JP 2020535971 A JP2020535971 A JP 2020535971A JP 2020519122 A JP2020519122 A JP 2020519122A JP 2020519122 A JP2020519122 A JP 2020519122A JP 2020535971 A JP2020535971 A JP 2020535971A
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Abstract

本発明は、部品、特に車両の構造用部品、を製作するための方法に関する。本方法は、予備成形された部品(1)を形成するために被加工物を予備成形する方法ステップと、予備成形された部品(1)から最終的な成形部品(8)または最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)を製作する方法ステップとを含む。予備成形された部品(1)は、1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的な成形部品(8)に、または1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)に、成形工程によって、特に少なくとも1つの方法ステップにおいて、成形される。本発明は、更に、特に本発明による方法を実施するための、成形用工具付きのデバイスに関する。この成形用工具は複部構成の成形用工具として設計され、複部構成の成形用工具の各部分は、少なくとも1つのパンチ(2a、2b、2c)と1つのダイ(3a、3b、3c)とを備える。成形用工具は、予備成形された部品(1)からの成形によって、1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的な成形部品(8)を製作するように設計される、または、予備成形された部品(1)からの成形および較正によって、1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)を製作するように設計される。成形用工具は複部構成の成形用工具として設計される。複部構成の成形用工具の各部分は少なくとも1つのパンチと1つのダイとを備える。【選択図】図2a

Description

本発明は、部品、特に車両の構造用部品、を製作するための方法であって、被加工物を予備成形して予備成形された部品にする方法ステップと、予備成形された部品から最終的な成形部品(独:endgeformten Bauteils,英:finally shaped component)を製作する方法ステップとを含む、方法に関する。本発明は、更に、特に本発明による方法を実施するための、成形用工具付きのデバイスに関する。
板金成形によって製作された部品、例えば深絞り成形された部品、は、例えば深絞り成形された部品の余分な領域を切り取る、最終的なエッジトリミングを通常必要とする。フランジ付き部分の場合、これは、例えば、フランジを上または斜めから所望されるように部分的または完全に切り取る、1つ以上のトリミング工具を使用して行うことができる。他方、フランジのない部分の場合、トリミングは既にはるかに複雑である。その理由は、例えばウェッジ仕切り弁によって、側面から切断する必要があることによる。ただし、このトリミング作業は不利である。その理由は、トリミングは1つ、またはいくつかの個別の、多くの場合は頻繁なメンテナンスを必要とする、作業を通常必要とするからである。これらの作業は、多くの場合、それぞれ専用の工具技術およびそれぞれの独自のロジスティクスシステムも必要とする。加えて、切り取られた部分はスクラップ量を増やし、追加のコストをもたらす。
この加工チェーンを少なくとも短縮するために、複数の異なるアプローチが採用されている。これらアプローチでは、とりわけ、フランジのトリミングが最後の成形作業、例えば深絞り作業、に組み込まれていた。これにより大幅なコスト節減を実現できるが、いくつかの欠点が依然として存在する。例えば、廃棄切片の発生、複雑な工具の作製、広範な試験、望ましくないスプリングバック作用、限られた寸法精度、および工程の混乱し易さなどである。
この理由により、特にU字状またはハット型(独:hutprofilartigen,英:hat-profile-like)の横断面を有する、部品のエッジトリミングを不要にする、または大幅に減らす、ための方法およびデバイスが複数提案されてきた。
提案された諸方法は、最終輪郭に極めて近い予備成形された部品がさまざまな成形方法によって製作されることを特徴とする。これら予備成形された部品は、ボーダおよびフランジの拡張、起伏する床、または修正された絞り半径などの適切な形状変化によって、主に平坦材料の公差を有する。その後の専用の較正ステップにおいて、この材料追加箇所は押し出される。これにより、肥厚化および残留応力の再調整が板金平面の方向にもたらされる。これら方法の修正は形状変化を伴い、一部区間において材料不足も存在し得る。較正前または後の局所的トリミング作業も可能である。その目的は、スプリングバックの最小化に加え、トリミングを減らすことでもある。すなわち、エッジトリミングが皆無の完成部品を最終輪郭に近い予備成形された部品から製作でき、ひいては、最小寸法の成形済みブランク、所謂最小の成形済みブランク、から最小限の材料使用で製造できる。
例えば、特許文献1からは、寸法的に高精度の半殻を2段階の工程で製作することが公知である。この目的のために、最終輪郭に極めて近い予備成形された半殻が最初に製作される。これら半殻は、それぞれの幾何学的形状の故に、余分な材料を横断面全体にわたって有する。これら予備成形された半殻は、その後、更なるプレス工程によって、それぞれの最終形状に圧縮される。このようにして製作された半殻は、特に高い寸法精度を有する。その理由は、半殻のスプリングバックを生じさせる残留応力成分が、導入された圧縮によって重畳または低減されるからである。
ただし、この製作工程の一欠点は、予備成形された半殻が、特にボーダの高さに関して、所望の寸法を有するように、これら半殻を通常は更なるトリミングにかける必要があることである。加工チェーンを最適化するために、最終トリミングを深絞り工程に組み込むことが、例えば特許文献2から、公知である。フランジのない絞り部品を製作するために、この文献によると、半殻のフランジ領域がダイ接触面の領域においてトリミングされる。このようにして製作された予備成形された半殻は、その後、同じ工具において、絞り用ダイに配置された圧縮肩部によって較正される。ただし、この方法も、余分なブランク材料が廃棄物として生じ、深絞り用ダイへの切り刃の一体化は極めて大きな工具摩耗を招くという欠点を有する。加えて、深絞り中にブランクの位置が変化しないことが十分に保証されないので、半殻の寸法が不正確である。したがって、フランジまたはボーダ領域のトリミングが必要になる。
特許文献3にも、底部領域とボーダ領域とフランジ領域とを有する寸法的に高精度の半殻を製作するための方法が記載されている。この場合、先ず最初に、予備成形された半殻がブランクから成形され、その後、成形およびトリミングされて最終的に成形された半殻になる。
特許文献4には、絞り用パンチと絞り用ダイとによって半殻部品を製作するための方法が記載されている。絞り用パンチをダイに単一の作業ステップで挿入し、ブランクを予備成形して、少なくとも1つの底部および少なくとも1つのボーダ部、場合によっては更にフランジ部、を有する板金ブランクにすることによって、加工が確実で費用効果の高い製作が実現される。この場合、予備成形中、余分な材料がパンチによって板金ブランクの底部およびボーダ部に、または付加的なフランジ部に、導入され、板金ブランクは成形および較正されて最終形状を有する半殻部品になる。
上記の各アプローチは、第1の方法ステップで予備成形品が製作されるという点で共通している。この予備成形品は部品の最終形状または完成形状にできる限り近く、追加のエッジトリミングが必要な場合もある。
エッジトリミングを減少または排除するには、摩擦およびバッチおよび厚さの変動とはできる限り無縁の、それぞれの加工が互いに僅かしか異ならない、部品をもたらす強固で変動し難い予備成形方法が必要である。上記のように、これは、離れた外側押さえデバイス、圧締式内側押さえデバイス、ならびにより大きな絞り間隙と絞り半径、を使用して行われる。
著しい褶曲または亀裂の形成のために、このアプローチがうまくいかない箇所においてのみ、エッジ輪郭の追加、制動される押さえデバイス、または小さな絞り半径が必要になる。これらは、追加の余分な領域を生じさせる。
実際の部品の実現過程で判明したことは、挑戦的な部品形状を製作する、またはトリミングを極力減らす、には、予備成形デザインへの現時点で公知の諸アプローチは必ずしも十分でないことである。したがって、例えば車両に見られるような、U字梁のための、例えば相対的に強くオフセットされた予備成形品に予備成形するには、従来の深絞りの後にトリミングを行う必要がある。これは、より多くの材料を必要とし、節減効果を低減する。
独国特許出願公開第10 2007 059 251(A1)号 独国特許出願公開第10 2011 050 001(A1)号 独国特許出願公開第10 2008 037 612(A1)号 独国特許出願公開第10 2009 059 197(A1)号
この背景に対して、本発明は、複雑な形状の部品の費用効果の高い製作のための方法およびデバイスを提供するという目的に基づく。
従来の技術開発からの脱却として、この目的は、汎用的な一方法で達成される。この方法では、予備成形された部品、特に最終輪郭からかけ離れた部品が、特に少なくとも1つの加工ステップによる成形作業によって、(特に長手方向に)1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的な成形部品に、または1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的に成形された寸法的に高精度の部品に、変えられる。したがって、第1の工具ステージ、または場合によってはいくつかの工具ステージ、における予備成形ステップにおいて、特に最終輪郭からかけ離れた、しかし容易に製作可能な、単純な部品が、先ず最初に、あまり変動のない製法によって、予備成形される。この部品のエッジ輪郭は、目標輪郭から僅かに逸脱している。その後、更なる方法ステップにおいて、少なくとも第2の工具において、最終的な成形部品を予備成形された部品から成形によって製作できる。本発明による方法の利点は、部品、特に形状が複雑な部品、の製作のために、ほぼ平坦なブランクまたは最小限成形されたブランクを使用でき、しかもエッジトリミングを大幅に省くことができるので、公知の諸方法に比べ、製造工程の大幅な簡素化が実現されることである。
これに関連して、被加工物は、例えば、ほぼ平坦なブランク、または最小限成形されたブランク、である。被加工物は、1つ以上の鋼材から製作されることが好ましい。あるいは、アルミニウム材または他の金属も使用できる。
予備成形された部品、特に最終輪郭からかけ離れた部品、とは、特に、較正のみによっては完成部品に成形できない部品の予備成形品を意味すると理解されたい。例えば、予備成形された部品または最終輪郭からかけ離れた部品は、ほぼ直線状の部品である。勿論、予備成形された部品または最終輪郭からかけ離れた部品は、構造化された表面要素を既に有していてもよい。最終的な成形部品が、例えば、オフセットされた部品である場合、予備成形された部品または最終輪郭からかけ離れた部品とは、例えばオフセットが少ない、またはオフセットされていない、部品である。例えば、予備成形された部品または、少なくとも1つの方向において、例えば長手方向において、最終輪郭からかけ離れた部品は、最終的な成形部品と異なり、ほぼ一定の横断面形状を有する。特に予備成形された部品、または、最終的な成形部品とはその最終輪郭が大いに異なるために、最終輪郭からかけ離れた部品、の製造は、形成される床のエンボス加工と形成されるボーダの起こし加工(エンボス加工および起こし加工)とによって、加工がより確実な、簡単且つ材料が節減される、方法で行うことができる。あるいは、ロール成形などの効果的な連続方法も使用できる。これに対して、最終的に成形された寸法的に高精度の部品とは、較正にかけられた部品を特に意味すると理解されたい。
予備成形された部品、特に最終輪郭からかけ離れた部品、の製作は、例えば、深絞り様の成形ステップを含むことができる。この成形ステップにおいては、例えば、内側押さえデバイス、離れた外側押さえデバイス、および/または大きな絞り半径および絞り間隙、ならびに装填および位置決め用の任意使用の補助器具を有する、深絞り用工具の使用が可能である。特に、例えば、ベースのエンボス加工およびボーダの起こし加工、または場合によっては形成されるフランジの配置、を含む、成形を行うこともできる。折り、および/または曲げ、および/または(穿孔)エンボス加工、またはロール成形とその後の複数部分への分割の如何なる組み合わせも考えられる。
本発明による方法の別の実施形態によると、最終的に成形された寸法的に高精度の部品を製作するための成形および較正は、1つの合体方法ステップで行うことができる。この実施形態の利点は、最終的に成形された寸法的に高精度の部品を予備成形された部品から単一の加工ステップで、特に単一の工具を使用して、得ることができることである。
あるいは、本発明による方法の別の実施形態においては、最終的な成形部品が更なる成形ステップにおいて予備成形された部品から成形によって最初に製作され、その後、最終的に成形された寸法的に高精度の部品が最終的な成形部品から較正によって製作される。この2ステップの変形版の利点は、部品を較正するために、例えば既存の較正用工具を使用できるので、本方法を既存の加工チェーンに経済的に組み込めることである。
較正が予想される場合、予備成形された部品、または特に最終的な成形部品、は特に最終的に成形された寸法的に精確な部品の製作のために必要な材料追加箇所および/または材料不足箇所を含んでいる。
較正とは、特に、最終的な成形部品の最終的な成形を意味すると理解することができる。較正は、1つ以上のプレス加工またはアップセット手順(独:Stauchvorgaenge,英:upsetting procedures)によっても実現できる。ただし、最終的に成形された、または最終的に成形された寸法的に高精度の、部品を更なる加工ステップにかけることが可能である。この更なる加工ステップでは、接続穴の導入、側面エンボス加工、フランジの配置、または(若干の)トリミング加工など、その部品の部分的変更が行われる。ただし、その目的は、他の方法では更なる成形ステップが不要になるように、較正のために使用される工具の形状を設計することである。
本発明による方法の別の実施形態において、予備成形された部品、最終的な成形部品、および/または最終的に成形された寸法的に高精度の部品、はほぼ細長い部品である。本発明による方法は、特に、複雑な形状の細長い部品の製作において有利に使用できることが分かった。細長い部品とは、特に、1つの辺が、その他の2つの辺に比べ、著しく長く、特に、目立つボーダを有する、部品を意味すると理解されたい。この長い方の辺は、以下において長手方向と称される、部品の優先的な方向を当然形成する。その他の2つの辺は横方向をそれぞれ表す。特に、特に複雑な形状の部品を、その長手方向がその横方向に比べて、少なくとも1倍、特に少なくとも3倍、好ましくは少なくとも5倍、長い部品から、特に費用効果の高い方法で、製作できる。
本発明による方法の別の実施形態によると、予備成形された部品、最終的な成形部品、および/または最終的に成形された寸法的に高精度の部品、は半殻状部品であり、特に横断面がU字状またはハット状の部品である。本発明による方法は、半殻状部品の特にコスト節減製作のために適していることが認識されており、特に、横断面がU字状またはハット状の部品の場合にその使用が特に有利であることが実証されている。
本発明による方法の別の実施形態によると、予備成形された部品は、その長手方向がZ字形状(オフセット)またはU字形状(ダブルオフセット)を有する最終的な成形部品、または最終的に成形された寸法的に高精度の部品、に成形される。本発明による方法が特に適しているのは、例えばオフセットされた部品、または、特に部品が較正にかけられる場合は、著しくオフセットされたU字状部品などの著しくオフセットされた部品、などの複雑な形状の部品の製作である。本発明による方法は、特に、1箇所でオフセットされた、または1箇所で多次元オフセットされた、部品の製作において、特にコストが節減されることが実証されている。したがって、本発明による方法では、最小限成形されたブランクから複雑な形状の部品を製作できるので、必要であれば、エッジトリミングを大幅に省くことができる。特に部品が長手方向にZ字形状またはU字形状を有する場合は、これら部品を特に材料節減式に製造できる。この場合、Z字形状は、何れの場合も、中間領域を中心として互いに向かい合った形状部の変位によって形成できるので、予備成形された部品の変更対象領域は、変位方向に対して規定の角度に配設される。例えば、長手方向または長手方向軸線がX方向に延びている場合は、Zおよび/またはY方向への変位が可能である(座標系)。オフセットの性質に応じて、部品の長手方向軸線に沿った変位を繰り返し、および両方向に、生じさせることもできる。この場合、最終的な成形部品、または最終的に成形された寸法的に高精度の部品、のU字状の、または複数箇所でオフセットされた、変形版が得られる。
本発明による方法の別の実施形態によると、予備成形された部品の複数の異なる領域は、最終的に成形された、または最終的に成形された寸法的に高精度の、部品に時間遅れ(独:zeitversetzt,英:time-delayed)で成形および/または較正される。
したがって、予備成形された部品の複数の異なる領域が最終的に成形された形状、または最終的に成形された寸法的に高精度の形状、に少なくとも部分的には同時に成形または較正されない。この場合、最終的に成形された形状とは、最終的な成形部品の形状を意味すると理解されたい。最終的に成形された寸法的に高精度の形状とは、最終的に成形された寸法的に高精度の部品の形状を意味すると理解されたい。複数の異なる領域は、部分的に重なり合っていても、完全に異なる領域であってもよい。したがって、予備成形された部品の複数の異なる領域は、少なくとも部分的に個々に、またはそれぞれ個別に、成形または較正される。予備成形された部品の成形または較正は、特に部分的成形または較正ステップで構成される。複数の異なる領域の成形および/または較正が部分的に同時に行われるように、これら領域の成形および/または較正の間に時間の一部重複が存在することが好ましい。ただし、一領域の成形および/または較正が、前の領域の成形および/または較正の完了後にのみ、行われるようにすることも可能である。例えば、成形および/または較正がそれぞれ異なる時点に行われる少なくとも第1の領域および第2の領域が考えられる。ただし、2より多い、例えば3、4、5、またはそれ以上の数の異なる領域も考えられる。この手順は、複雑な部品の製作において更なるコスト節減をもたらす。したがって、特に、例えば単一工具のコスト節減式使用、および/または更なる成形ステップおよび/または最終成形における低メンテナンス工具の使用、を実現できる。特に、例えばそれぞれの複雑な形状の故に、特に従来技術から公知の方法の境界条件を使用して満足のいくように製造できなかった部品を含むように、適用範囲を拡大できる。
別の実施形態において、最終的な成形部品、または最終的に成形された寸法的に高精度の部品、は少なくとも3つの領域、特にオフセットされた中間領域および2つの隣接エッジ領域、を有する。この場合、予備成形された部品が最終的な成形部品、または最終的に成形された寸法的に高精度の部品、に成形されるとき、両エッジ領域はほぼ平行に位置合わせされる、および/または好ましくは平行に位置合わせされたままであり、中間領域の長手方向軸線はエッジ領域の長手方向軸線に対して傾斜している。両エッジ領域の他の向きもX、Y、および/またはZ方向(座標系)に可能である。これに関し、エッジ領域という用語は、このような領域は中間領域に隣接して配置されており、最終的な成形部品全体におけるこの領域の絶対位置には依存しないという事実を指す。本発明による方法は、このような複雑な形状の部品の製作のために特に有利であることが分かっていた。最終的な成形部品も、少なくとも1つのエッジ領域の長手方向軸線と少なくとも1つの中間領域の長手方向軸線との間に10°〜120°の角度、特に20°〜100°の角度、好ましくは25°〜90°の角度、を有する場合は、成形および/または較正用工具の複雑度および制御をできる限り低く維持できる。工具の複雑度を更に低減できるように、最終的に成形された、または最終的に成形された高精度の、部品も、少なくとも1つのエッジ領域の長手方向軸線と少なくとも1つの中間領域の長手方向軸線との間に30°〜60°の角度を有することが特に好ましい。
本発明による方法の別の実施形態によると、複部構成の成形用工具が使用される。この場合、予備成形された部品の中間領域が最終形状に成形されるのは、予備成形された部品の少なくとも1つのエッジ領域が最終形状に成形された後である。または、予備成形された部品の中間領域が最終的に成形された寸法的に高精度の形状に成形および較正されるのは、予備成形された部品の少なくとも1つのエッジ領域が最終的に成形された寸法的に高精度の形状に成形および較正された後である。
本発明による方法の好適な一実施形態において、予備成形された部品が載置されるダイは、成形に使用されるパンチまたはダイの変位方向に対して斜めに配置されている。変位方向とは、成形工程中のパンチおよび/またはダイの移動方向、したがって例えば鉛直方向、を特に意味すると理解されたい。鉛直方向に対して斜めに配置されたダイとは、挿入された部品の長手方向軸線が変位方向に対して傾斜していることを特に意味すると理解されたい。しごき角度(独:Abstreckgrad,英:degree of ironing)は、変位方向と部品の姿勢との間の角度によって有利に調整できることが認識されている。この角度が小さいほど、より大きなしごき加工を実現できる。したがって、所望のしごき角度は、単一の工具を使用してコスト節減式に調整可能である。
本発明による方法の別の有利な実施形態において、予備成形された部品は、少なくとも1つのエッジダイとこれに対応付けられた少なくとも1つのエッジパンチとの間で圧締される。この圧締力は、予備成形された部品が基本的に滑らない(すなわち、全く滑らないか、または僅かしか滑らない)ほど高い。したがって、圧締力の調整によって、複雑な形状の部品の製作を相対的に少ない手間で実現できる。
本発明の第2の教示によると、本目的は、成形用工具が複部構成の成形用工具として設計されることで、一汎用デバイスにおいて達成される。この場合、複部構成の成形用工具の各部分は、少なくとも1つのパンチと1つのダイとを備える。この成形用工具は、1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的な成形部品を予備成形された部品から成形によって製作する、または1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的に成形された寸法的に高精度の部品を予備成形された部品から成形および較正によって製作する、ように構成される。本デバイスは、トランスファープレスにおいて、あるいはリンクされた個々のプレスにおいて、使用されることが好ましい。
このようなデバイスの使用は、複雑な部品の費用効果の高い製作を可能にする。したがって、特に、例えば単一の成形用工具のコスト節減使用、および/または、更なる成形ステップにおける、および/または最終的な成形における、低メンテナンスの成形用工具の使用を実現できる。特に、例えばそれぞれの複雑な形状のために、従来技術から公知の方法の境界条件下では、これまでは適切に製作できなかった、または実現が極めて困難であった、部品にも適用範囲を広げることができる。
本発明によるデバイスは、予備成形された部品を製作するための工具、特に、例えば、エンボス加工および起こし加工用工具、または、内側押さえデバイス、離れた外側押さえデバイス、大きな絞り半径および絞り間隙、および/または装填および位置決め用の補助器具を有する深絞り用工具、を備えることもできる。ロール成形工程の使用とその後の個々の部分(予備成形された部品)への分割も可能である。
最終的に成形された寸法的に高精度の部品の製作のために、本発明によるデバイスは、較正機能付きの、特に較正機能を有する一体型または分割型の成形用ダイ、および/または較正機能付きの、同じく一体構成または複部構成の成形用ダイ、および/または装填、支持、位置決め、および/または放出用の補助要素を有する、成形用工具を備え得る。
代わりに、または加えて、本発明によるデバイスは、特に一体型または分割型の較正用ダイ、および/または同じく一部または複部構成の較正用パンチ、および/または装填、支持、位置決め、および/または放出用の補助要素を備えた、較正用工具を有し得る。
本発明によるデバイスの別の実施形態において、成形用工具は、少なくとも1つの中心工具部分と2つの隣接エッジ工具部分とを有する。この場合、少なくとも1つの中心工具部分は、少なくとも1つの中心パンチと少なくとも1つの中心ダイとを備え、少なくとも一方のエッジ工具部分はエッジパンチとエッジダイとを備える。この構成によって、本発明によるデバイスを使用して、特に確実でコストが節減される製作を保証できる。
本発明によるデバイスの別の実施形態によると、少なくとも一方のエッジ工具部分の少なくとも1つのエッジダイは、高さ調整可能なエッジダイである。少なくとも1つのエッジダイは高さ調整可能である、例えばスピンドルスリーブ上に取り付けられている、ので、予備成形された部品の複数の異なる領域の成形および/または較正の順序を有利に調整できる。例えば、予備成形された部品のエッジ領域の成形および/または較正だけでなく、圧締も、別の部品領域(特に中間領域)の成形および/または較正前または中に早くも行うことができる。これにより、この部品の製作が、特に高い寸法精度で、エッジトリミングなしに、更に簡素化される。場合によっては、エッジダイ、特に高さ調整不能なエッジダイ、すなわち既に終端位置にあるエッジダイ、は内側押さえデバイスまたは形状維持用パンチを備える。内側押さえデバイスまたは形状維持用パンチは、成形用移動が著しい寸法変化を引き起こさないように、エッジ領域の形状の大部分を基本的に支持するので、両エッジ工具部分への押し込み係合に加え、予備成形された部品を特に有利に位置決めでき、ひいては一定の寸法精度を生じさせることができる。エッジダイに関し、高さ調整可能という用語は、このように指定されたエッジダイが、成形用工具の他のダイ部分に比べ、高さ調整可能である一方で、これら他のダイ部分は互いに対して不動であることを意味すると理解されたい。
本発明によるデバイスの別の実施形態によると、少なくとも一方のエッジ工具部分の少なくとも1つのエッジパンチは、その他のパンチ(部分)に対して移動可能に取り付けられる。少なくとも1つのエッジパンチが、好ましくは少なくとも1つの液圧式作動手段による、力が作用するように移動可能に取り付けられるので、予備成形された部品の複数の異なる領域の成形および/または較正の順序を有利に適合化できる。例えば、予備成形された部品のエッジ領域の成形および/または較正だけでなく、圧締も、別の部品領域(特に中間領域)の成形および/または較正前または中に行うことができる。これにより、これら部品の製作が、特に高い寸法精度で、エッジトリミングなしに、更に簡素化される。したがって、高さ調整可能なダイと組み合わせて、予備成形された部品の中間領域に隣接する両エッジ領域の同時成形および/または較正を、例えば特に有利に、実現できる。エッジパンチに関し、移動可能という用語は、このように指定されたエッジパンチを、本発明による成形用工具の他のパンチ部分に対して別個に移動できる、特に高さに関して調整できる、一方で、言及されているその他のパンチ部分は互いに対して不動である、ことを意味すると理解されたい。
特に有利であるのは、別の実施形態により、デバイスおよび/または成形用工具が変位方向に対して傾斜位にある場合である。これらの方策によって、しごき角度を有利に調整できることが認識された。
本発明によるデバイスの別の実施形態によると、成形用工具は、較正機能付きの成形用エッジダイ、および/または較正機能付きの成形用エッジパンチ、特に、較正機能付きの、場合によっては内側押さえデバイス付きの、高さ調整可能な成形用エッジダイ、を有する。したがって、最終的な成形部品への予備成形された部品の成形および較正を単一の工具によって有利に行うことができる。
較正機能付きの成形用(エッジ)ダイおよび較正機能付きの成形用(エッジ)パンチとは、最終的に成形された寸法的に高精度の部品の最終形状を基本的に既に含んでいる(エッジ)ダイまたはパンチを意味すると理解されたい。
本発明によるデバイスの別の実施形態において、成形用工具は、部品のエッジを越える材料流動を阻止する手段、例えば側面または端面遮断壁、を有する。これにより、プレス加工手順中の部品の材料流動が、例えば半殻状部品の付加的なフランジエッジにおいて、少なくとも一時的に遮断されることで、最終的な成形部品の寸法精度の更なる向上が、特に付加的なフランジ領域において、実現される。これにより保証されるのは、ブランク材料がプレス加工領域から押し出されず、ひいては全ての余分なブランク材料が最終的な成形部品に完全に成形されることである。予備成形された、および/または最終的に成形された、および/または最終的に成形された寸法的に高精度の、部品の外側への材料流動の阻止は、プレス加工手順のために使用されるパンチに設けられた隔壁によって特に好適に実現可能である。一方では、これは、外側への材料流動を遮断するために、追加の可動部品を設ける必要がないという利点を有する。他方では、これにより実現されるのは、材料流動を引き起こすプレス加工手順中に、材料流動を阻止する遮断壁が遮断のために、想定される位置に精確に移動することである。あるいは、可動側壁が阻止効果をもたらすこともできる。加えて、本デバイスは、場合によっては、予備成形された部品の個々のベース領域を圧締する手段を有する。これにより、予備成形された部品の精確な位置決めが可能になる。これは、寸法精度のために特に有利である。
本方法の好適な実施形態による方法ステップの上記および下記の説明は、これら方法ステップを本デバイスの好適な実施形態によって実施するための対応する手段を開示することも意図している。一方法ステップを実施するための手段の開示は、対応する方法ステップを開示することも意図している。
以下においては、図面と併せて、2つの例示的実施形態の助けを借りて、本発明をより詳細に説明する。
本発明による方法の第1の実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的な成形部品への成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第1の実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的な成形部品への成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第1の実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的な成形部品への成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第1の実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的な成形部品への成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一例示的実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的に成形された寸法的に高精度の部品への単一ステップでの成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一例示的実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的に成形された寸法的に高精度の部品への単一ステップでの成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一例示的実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的に成形された寸法的に高精度の部品への単一ステップでの成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一例示的実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的に成形された寸法的に高精度の部品への単一ステップでの成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一例示的実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的に成形された寸法的に高精度の部品への単一ステップでの成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態の文脈において本発明によるデバイスの一例示的実施形態によって行われる予備成形された部品から最終的に成形された寸法的に高精度の部品への単一ステップでの成形の概略図であって、パンチおよびダイの有効面のみが示されている、概略図を示す。
以下においては、本発明による方法の、および本発明によるデバイスの、例示的実施形態を、1箇所でオフセットされたハット型部品の製作に基づき、より詳細に説明する。フランジのない、および/または複数箇所でオフセットされる、部分には、類似の手順が使用される。
以下においては、同様の、または対応する、特徴に同じ参照符号が使用されている。
不図示の第1ステップでは、オフセットされた、細長い、且つ長手方向の大部分が直線状の、所定のエッジ輪郭を有する、ハット型の形態で単純成形(独:einfach geformtes,英:singly shaped)されて予備成形された部品1が適切な手段によって安価に製作される。簡単(独:einfach,英:simple)という用語は、そうでなければ完全に構造化された更なる表面要素または湾曲部を有し得る、予備成形された部品の長手方向軸線の延長を指す。この1箇所で成形されて予備成形された部品1を製作するために適した方策は、例えば、エンボス加工および起こし/折り返し加工、または離れた外側押さえデバイスを使用した強固な深絞り加工である。したがって、1箇所で成形されて予備成形された部品、特に最終輪郭からかけ離れた部品1、を製作するためのデバイスは、例えば、エンボス加工および起こし加工用の工具、または内側押さえデバイス、離れた外側押さえデバイス、大きな絞り半径および絞り間隙、更には装填および位置決め用の補助器具を有する深絞り用工具、である。あるいは、1箇所で成形されて予備成形された部品1をロール成形によって製作することも可能である。
本発明によるデバイスによると、図1に模式的に示されている成形用工具における次のステップで更なる成形が行われる。1箇所で成形されて予備成形された部品1の更なる成形のための成形用工具は、ここでは3つの部分で構成されており、中心工具部分と2つのエッジ工具部分とを備える。中心工具部分は中心パンチ2bと中心ダイ3bとを有し、第1のエッジ工具部分はエッジパンチ2aと高さ調整可能なエッジダイ3aとを有する。エッジダイ3aは、スピンドルスリーブ6を介して高さ調整可能に移動可能に取り付けられる。高さ調整不能なダイ部分は、任意使用の内側押さえデバイス(不図示)を有することもできる。これは、拡張時に位置決めおよび装填を容易にする。第2のエッジ工具は、可動エッジパンチ2cと不動エッジダイ3cとを有する。不動エッジダイ3cに対応付けられた可動エッジパンチ2cは、例えば液圧または他の力が作用する調整手段によって、移動可能に取り付けられる。その他のパンチ、すなわち中心パンチ2bおよび第1のエッジ工具部分のエッジパンチ2a、に対する、これらの力が作用する調整手段の移動方向5が示されている。この成形用工具は、矢印4で示されているプレスの下方移動に対して傾斜している。更なる成形の過程について、以下に説明する。
図1aに示されているように、エッジパンチ2a、2cおよび中心パンチ2bは、更なる成形ステップの開始時に上昇位置にある。高さが可変なエッジダイ3aは、矢印6によって示されているように、プレスのスピンドルスリーブによって不動エッジダイ3cのレベルに上昇させられる。他の2つのダイ3b、3cは、それぞれの終端位置に既に位置しており、不動であり、移動されない。加えて、一方の固定エッジダイ3cの内側押さえデバイス(不図示)は拡張可能である。
最初に、1箇所で予備成形される部品1は、変位方向4に対して傾斜したダイ3a、3b、3cに挿入される。これに関連して、予備成形される部品の位置決めは、2つのエッジダイへの押し込み接続によって、および/または不動エッジダイの、不図示の、上昇した内側押さえデバイスによって、行うことができる。
図1bに示されているように、エッジパンチ2a、2cおよび中心パンチ2bは、その後、プレスの移動によって変位方向4に下げられる。この場合、先ず最初に、力が作用する可動エッジパンチ2c、更には、上昇した高さ調整可能なエッジダイ3a、は1箇所で成形されて予備成形される部品1をそれぞれの相手方2a、3cとの間で圧締する。この圧締力は、1箇所で成形されて予備成形される部品1がその移動中に滑らない、または僅かしか滑らない、ほど大きいように選択される。1箇所で成形されて予備成形される部品1の中間領域1bは、初めは露出されている。
更なる下方移動において、高さ調整可能なエッジダイ3aに対向するエッジパンチ2aは、前記エッジダイ3aを押し下げる。加えて、可動エッジパンチ2cは、その下方移動が不動エッジダイ3cによって阻止される。個々のエッジパンチ2a、2cとエッジダイ3a、3cとの間の相対移動は、圧締および傾斜位と併せて、1箇所で成形されて予備成形される部品1の中間領域1bが不動側1cに対して一層伸長される、ひいては偏向される、ことを保証する。この結果としてのオフセットは、直線形状より多くの材料を必要とする。これにより、引き伸ばし、ひいてはそれに伴う引張荷重、がもたらされ、1箇所で成形されて予備成形される部品1の中間領域1bとエッジ領域1a、1cとの間の移行領域のほぼ全体に塑性変形を引き起こす。このために必要な材料は、主に、ダイ分割の領域間の移行領域の引き伸ばしによってもたらされる。
終端位置においては、図1cに示されているように、全てのダイおよびパンチ部分が阻止状態になる。これにより、最終的に成形される部品8(図1dを参照)の最終的な成形がもたらされ、特に、それぞれ対向するパンチ部分2a、2b、2cおよびダイ部品3a、3b、3cが局所的Z字形状に変位される。オフセットの種類によっては、部品の長手方向軸線にわたる変位を複数箇所で、および両方向に、行うこともできる。この場合は、最終的な成形部品8のU字状の、または複数箇所でオフセットされた、変形版がもたらされる。更なる成形において、未だ予備成形されていない部品8の表面要素を補うこともできる。
図1dに示されているように、各工具部分は、矢印7によって示されているように、最後にそれぞれの開始位置に移動する。力が作用する調整手段の開始位置への戻り移動方向は矢印5’で示されている。最終的な成形部品8を取り出すことができ、必要であれば、不図示の較正用工具に載置できる。そこでは、較正過程で高い寸法精度が確立される。
任意使用の較正用工具は、特に、一体型または分割型の較正用ダイ、および同様に一部または複部構成の較正用パンチ、ならびに装填、支持、位置決め、および放出用の補助要素、を有する。較正後、最終的に成形された寸法的に高精度の部品13を取り出すことができる。
本発明による方法の第2の例示的実施形態において、本発明によるデバイスは2つの工具のみを備える。1箇所で成形されて予備成形された部品を製作するための第1の工具と、更なる成形用の、較正が組み合わされた、成形用工具である。
1箇所で成形されて予備成形された部品を製作するための工具は、例えば、第1の例示的実施形態の変形版と同じ工具である。したがって、例えば、エンボス加工および起こし加工用の、または、離れた外側押さえデバイスによる強固な深絞り加工用の、またはロール成形とその後の分割用の、工具である。
図2aに示されているように、1箇所で成形されて予備成形された部品の最終的な成形および較正用の工具は、中心工具部分と2つのエッジ工具部分との組み合わせを備える。この中心工具部分は中心パンチ2bと中心ダイ3bとを有する。第1のエッジ工具部分は、エッジパンチ2aと高さ調整可能なエッジダイ3aとを有する。第2のエッジ工具部分は、可動エッジパンチ2cと不動エッジダイ3cとを有する。高さ調整可能なエッジダイ3aおよび不動エッジダイ3cは、場合によっては内側押さえデバイス10をそれぞれ有する。不動エッジダイ3cに対応付けられた可動エッジパンチ2cは、液圧式または他の力が作用する調整手段によって、その他のパンチ、すなわち、中心パンチ2bおよび第1のエッジ工具部分のエッジパンチ2a、に対して移動可能に取り付けられる。この成形用工具は、プレスの下方移動4に対して所望の傾斜位にある。第1の例示的実施形態からの変形版と異なり、ダイ3a、3b、3cおよびパンチ2a、2b、2cは較正機能を有するので、これらは、較正機能付きの成形用ダイ、または較正機能付きの成形用パンチである。更に、較正工程用の成形用工具は、部品のエッジを越える材料流動を阻止するための、側面遮断壁9、場合によっては不図示の前面遮断壁、の形態の手段、ならびに、必要であれば、上昇した押さえデバイス10を介して予備成形された部品1の個々のベース領域を圧締する可能性、を有する。
第1の例示的実施形態のように、成形用パンチ2a、2b、2cは初めに上昇位置にある。高さ調整可能な成形用エッジダイ3aは、例えばプレスのスピンドルスリーブによって、場合によっては液圧式または他の力が作用する調整手段によって、上昇させられる。これらの力が作用する調整手段の不動の成形用エッジダイのレベルへの移動方向5が矢印6で示されている。その他の2つのダイ3b、3cはそれぞれの終端位置にあり、不動であり、移動されない。加えて、両エッジダイ3a、3cの任意使用の内側押さえデバイスが拡張されている。
図2bに示されているように、1箇所で予備成形された部品1はダイに挿入される。これに関連して、部品1の位置決めは、2つのエッジダイ3a、3cへの押し込み接続によって、および/または不動エッジダイ3cの、場合によっては上昇した、内側押さえデバイス10によって、行うことができる。
更に、矢印4で示されているプレスパンチの移動によって、3つの成形用パンチ2a、2b、2cは下降させられる。最初に、力が作用するように取り付けられたエッジパンチ2cおよび上昇した高さ調整可能なエッジダイ3aは、それぞれの相手方2a、3c、すなわちダイの底部部分、または場合によっては上昇した押さえデバイス10、との間で、1箇所で成形されて予備成形された部品1を圧締する。予備成形された部品1の横断面は最終形状から逸脱しているので、圧締は、最初は、内側押さえデバイス10のいくつかの領域にわたってのみ可能である。これは、ダイ3a、3b、3cとパンチ2a、2b、2cとの間の、またはダイ部分とパンチ部分との間の、各底部領域の小さな間隔12と組み合わされる。図2cから分かるように、1箇所で成形されて予備成形された部品1の中間領域は、初めは自由に露出されている。
更なる下方移動において、可動エッジダイ3aに対向するエッジパンチ2aは、前記エッジダイ3aを、上昇した押さえデバイス10と共に、下方に変位させる。加えて、移動可能に取り付けられたエッジパンチ2cは、不動エッジダイ3cによって、その下方移動が阻止される。
ここでも、個々のエッジ工具部分の間の相対移動は、1箇所で成形されて予備成形された部品1の中間領域の更なる伸長、ひいては偏向、を保証する。その結果としてのオフセットは直線形状より多くの材料を必要とし、上昇した押さえデバイス10への堅固な圧締11は、圧締された領域から中間領域内への材料流動が少量であることを保証するので、引き伸ばし、ひいてはそれに伴う引張荷重、も存在し、図2dに示されているように、1箇所で成形されて予備成形された部品1の塑性変形をダイ分割の領域間のほぼ全ての移行領域において引き起こす。
終端位置に達する少し前に、上昇した押さえデバイス10も、図2eに示されているように、押し下げられる。その後、アップセット工程が最後に開始される。この工程においては、特に遮断手段9との接触によって、最終的な成形部品13の余分な全ての表面部分がその間で一層圧縮される。
終端位置において、全てのダイおよびパンチ部分は阻止状態にある。これにより、部品の末端輪郭の最終的な成形が高い寸法精度で、トリミングなしに、行われる。
最後に、図2fに示されているように、各工具部分は、矢印7で示されているように、それぞれの開始位置に移動する。力が作動する調整手段の開始位置への戻り移動方向は、矢印5’で別個に示されている。最終的に成形された寸法的に高精度の部品13を取り出して、更なる加工チェーンに移送できる。

Claims (18)

  1. 部品、特に車両の構造用部品、を製作するための方法であって、
    − 被加工物を予備成形された部品(1)に予備成形する方法ステップと、
    − 前記予備成形された部品(1)から最終的な成形部品(8、13)を製作する方法ステップと、
    を含む方法において、
    − 前記予備成形された部品(1)は、特に少なくとも1つの方法ステップにおいて、1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的な成形部品(8)に、または1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)に、成形によって変換されることを特徴とする方法。
  2. 最終的な成形部品(8)が前記予備成形された部品(1)から最初に成形によって製作され、その後、前記最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)が前記最終的な成形部品(8)から較正によって製作されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)を製作するための前記成形および較正は、共通の一方法ステップで行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記予備成形された部品(1)、前記最終的な成形部品(8)、および/または最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)は、ほぼ細長い部品(1、8、13)、特に、その長手方向が、横方向に比べて、1倍、特に少なくとも3倍、好ましくは少なくとも5倍、長い細長い部品(1、8、13)、である、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記予備成形された部品(1)、前記最終的な成形部品(8)、および/または前記最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)は、半殻状部品(1、8、13)、特に横断面がU字状またはハット状の部品(1、8、13)、である、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記予備成形された部品(1)は、Z字状またはU字状に最終的な成形部品(8)または最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)に成形される、請求項1〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記予備成形された部品(1)の複数の異なる領域(1a、1b、1c)は、前記最終的な成形部品(8)または最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)に時間遅れで成形および/または較正される、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 前記最終的な成形部品(8)または最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)は、少なくとも1つのオフセットされた中間領域(1b)と2つの隣接エッジ領域(1a、1c)とを備え、好ましくは前記最終的な成形部品(8)または最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)への前記予備成形された部品(1)の前記成形中、前記エッジ領域(1a、1c)は位置合わせされる、および/またはほぼ平行なままであり、前記中間領域(1b)の長手方向軸線は、前記エッジ領域(1a、1c)の長手方向軸線に対して、特に10°〜120°、好ましくは30°〜90°、傾斜している、請求項6に記載の方法。
  9. 複部構成の成形用工具が使用され、前記予備成形された部品(1)の前記中間領域(1b)は、前記予備成形された部品(1)の少なくとも1つのエッジ領域(1a、1c)が最終形状に成形された後に、最終形状に成形される、または前記予備成形された部品(1)の前記中間領域は、前記予備成形された部品(1)の少なくとも1つのエッジ領域(1a、1c)が最終的に成形された寸法的に高精度の形状に成形および較正された後に、最終的に成形された寸法的に高精度の形状に成形および較正される、請求項1〜8の何れか一項に記載の方法。
  10. 前記予備成形された部品(1)はダイ(3a、3b、3c)内に載置され、前記ダイ(3a、3b、3c)は、前記成形のために使用される前記パンチ(2a、2b、2c)またはダイ(3a、3b、3c)の前記変位方向(4)に対して斜めに配置される、請求項1〜9の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記予備成形された部品(1)は最初に少なくとも1つのエッジダイ(3a、3c)とこれに対応付けられた少なくとも1つのエッジパンチ(2a、2c)との間で圧締され、前記圧締力は前記予備成形された部品(1)が基本的に滑らないほど大きい、請求項1〜10の何れか一項に記載の方法。
  12. 特に請求項1〜11の何れか一項に記載の方法を成形用工具によって実施するためのデバイスにおいて、
    前記成形用工具は複部構成の成形用工具として設計され、前記複部構成の成形用工具の各部分は少なくとも1つのパンチ(2a、2b、2c)とダイ(3a、3b、3c)とを備え、前記成形用工具は、前記予備成形された部品(1)からの成形によって、1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的な成形部品(8)を製作するために配置される、または前記予備成形された部品(1)からの成形および較正によって1箇所または複数箇所でオフセットされた最終的に成形された寸法的に高精度の部品(13)を製作するために配置される、ことを特徴とするデバイス。
  13. 前記成形用工具は少なくとも1つの中間工具部分と2つの隣接エッジ工具部分とを有し、前記少なくとも1つの中間工具部分は、少なくとも1つの中心パンチ(2b)と少なくとも1つの中央ダイ(3b)を備え、前記エッジ工具部分の少なくとも一方はエッジパンチ(2a、2c)とエッジダイ(3a、3b)とを有する、請求項12に記載のデバイス。
  14. 前記エッジ工具部分の少なくとも一方の前記少なくとも1つのエッジダイ(3a、3c)は高さ調整可能なエッジダイ(3a)であり、前記エッジダイ(3a、3c)、特に高さ調整不能なエッジダイ(3c)、は場合によっては内側押さえデバイス(10)を備える、請求項13に記載のデバイス。
  15. 前記エッジ工具部分の少なくとも一方の前記少なくとも1つのエッジパンチ(2c)は、その他のパンチ(2a、2b)に対して移動可能に取り付けられ、好ましくは少なくとも1つの液圧式調整手段(5)による力が作用するように取り付けられる、請求項13または14に記載のデバイス。
  16. 前記デバイスおよび/または前記成形用工具は、前記変位方向(4)に対して傾斜位にある、請求項12〜15の何れか一項に記載のデバイス。
  17. 前記成形用工具は、較正機能付きの成形用エッジダイ(3a)、特に較正機能付きの、場合によっては内側押さえデバイス(10)を有する、高さ調整可能な成形用エッジダイ(3a)、を有する、請求項12〜16の何れか一項に記載のデバイス。
  18. 前記成形用工具は、前記部品の前記エッジを越える前記材料流動を阻止するための手段、特に側面または正面バリア壁(9)、を有する、および/または、場合によっては、前記予備成形された部品(1)の個々の底部領域を圧締するための手段を含む、請求項12〜17の何れか一項に記載のデバイス。
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