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JP2020512447A - フルオロポリマーの製造方法 - Google Patents

フルオロポリマーの製造方法 Download PDF

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JP2020512447A JP2019550703A JP2019550703A JP2020512447A JP 2020512447 A JP2020512447 A JP 2020512447A JP 2019550703 A JP2019550703 A JP 2019550703A JP 2019550703 A JP2019550703 A JP 2019550703A JP 2020512447 A JP2020512447 A JP 2020512447A
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ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー.
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Abstract

本発明は、I及び/又はBrを含み、−SO3Xa、−PO3Xa、及び−COOXa(XaはH、アンモニウム基、又は一価の金属である)からなる群から選択される複数のイオン化可能な基を含む、所定の分子量の特定の反応性オリゴマー分散剤を使用するフルオロポリマー分散液の製造方法、及びそれからのフルオロポリマー分散液に関する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年3月17日出願の欧州特許出願公開第17161665.9号に基づく優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、特定の反応性オリゴマー分散剤を使用するフルオロポリマー分散液の製造方法、及びそれからのフルオロポリマー分散液に関する。
フルオロポリマー、すなわち、フッ素化骨格を有するポリマーは、長い間公知であり、耐熱性、耐化学薬品性、耐候性、UV安定性などの幾つかの望ましい特性のために様々な用途で使用されてきた。
頻繁に用いられるフルオロポリマーの製造方法は、フッ素化界面活性剤の使用を一般に含む1種以上のフッ素化モノマーの水性乳化重合を含む。頻繁に使用されるフッ素化界面活性剤としては、パーフルオロオクタン酸及びその塩、特にパーフルオロオクタン酸アンモニウムが挙げられる。
最近になって、8個以上の炭素原子を有するパーフルオロアルカン酸は、環境的な懸念を引き起こしている。例えば、パーフルオロアルカン酸は生物蓄積を示すことが分かっている。したがって、そのような化合物を段階的に廃止するための努力が現在なされており、より有利な毒性プロファイルを有する代替界面活性剤を使用するフルオロポリマー製品の製造方法が開発されている。
1つ以上のカテナリー酸素原子によって割り込まれたパーフルオロアルキル鎖であって、その末端の1つにイオン性カルボキシレート基を有する前記鎖を含むフルオロ界面活性剤を典型的に含む幾つかのアプローチがこの目標に向けて最近追求されている。
8個以上の炭素原子を有するパーフルオロアルカン酸よりも改善された生物濃縮プロファイルを有するこれらの化合物の例は、とりわけ米国特許出願公開第2007276103号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)29/11/2007、米国特許出願公開第2007015864号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)18/01/2007、米国特許出願公開第2007015865号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)18/01/2007、米国特許出願公開第2007015866号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)18/01/2007に見出すことができる。
一般的には、8個以上の炭素原子を有するパーフルオロアルカン酸よりも低い生物濃縮性/生体内持続性を望ましく示す代替のフッ素化界面活性剤を目標とするこれら全てのアプローチはフルオロ化合物の使用を依然として含む場合があり、これらは高度にフッ素化されている場合がある、及び/又は生細胞膜を透過できる可能性があるほどに十分に低い分子量を有する場合がある、及びそれにも関わらず一定の(生体内)持続性を有する場合がある。
そのため、そのような有害な可能性のある化合物を実質的に使用しないが、従来の界面活性剤を用いるフッ素化モノマーの水性乳化重合で一般的に使用されているものと同じ装置を使用して、合理的な生産性と許容できるラテックス安定性が達成される、便利でコスト効率がよい方法で重合を行うことができるような安定剤/分散剤系を使用する解決手段を開発するために、追加的な試みが行われてきた。
イオン化可能な基を含むオリゴマーフッ素化化合物の分野において、国際公開第2012/082707号パンフレット(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)21/06/2012には、フッ素化オリゴマースルホニルハライドが開示されており、これは式:
Figure 2020512447
の対応するスルフィネートオリゴマーに還元され、式中、いくつかの実施形態では、X、X、及びXは、F、CI、及びCFから独立して選択され、Rは、水素、ヨウ素、臭素、直鎖又は分岐アルキル、及び任意選択的にカテナリーヘテロ原子を含んでいてもよい直鎖又は分岐のフルオロアルキル基から独立して選択される。この文献には、そのエマルジョン及び前記エマルジョンから誘導されたフルオロポリマーも更に開示されている。
以下に詳述する特定の反応性分散剤は、フッ素化界面活性剤などの他の界面活性剤を添加せずに使用した場合であっても、フルオロモノマー、特にテトラフルオロエチレン及び/又はフッ化ビニリデンの水性乳化重合に有効であり、かなりの重合速度を可能にし、安定した分散液を与えることが見出された。
したがって、1つの態様では、本発明は、水性媒体中で1種以上のフッ素化モノマーを乳化重合することを含むフルオロポリマーの製造方法に関し、前記水性乳化重合は、少なくとも1種のラジカル開始剤及び少なくとも1種の反応性オリゴマー分散剤[分散剤(D)]の存在下、水性媒体中で行われ、前記分散剤(D)は:
− 1種以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位を含む骨格鎖を含み、
− 少なくとも3000且つ最大30000の数平均分子量を有し、
− 少なくとも1つのヨウ素原子又は臭素原子を含み、
− −SO、−PO、及び−COOX(式中、Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)からなる群から選択される複数のイオン化可能な基を含み、
前記分散剤(D)は、水性媒体の総重量を基準として0.01重量%及び3.50重量%の量で使用される。
フルオロポリマーの製造方法において、1種以上の分散剤(D)は、1種以上のフッ素化モノマー、特にガス状フッ素化モノマーの水性乳化重合に使用される。
ガス状フッ素化モノマーとは、重合条件下で気体として存在するモノマーを意味する。特定の実施形態においては、フッ素化モノマーの重合は、分散剤(D)の存在下で開始される。すなわち、重合はそれの存在下で開始される。使用される分散剤(D)の量は、固形分の量、モノマーの変換率などの望ましい特性に応じて、述べられる範囲内で変動し得る。通常、分散剤(D)の量は、水性媒体の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、有利には最大3.20重量%、好ましくは最大3.00重量%である。実用的な範囲は、水性媒体の総重量に対して0.15重量%〜2.75重量%である。
重合は通常分散剤(D)の存在下で開始される一方で、重合中に追加の分散剤(D)を添加することは除外されないが、これは通常は必要ないであろう。
上で説明したように、分散剤(D)は、3000を超える数平均分子量を有するが最大でも30000の数平均分子量を有するオリゴマーである。
3000を超える平均分子量の選択は、分散剤(D)が生細胞の膜を浸透できないような毒物学的プロファイルを有することを保証するのに特に有利である。
他方で、分散剤(D)の数平均分子量の上限は、分散剤が確実に分散剤として適切に挙動するために特に重要であるが、製造されるフルオロポリマーにおけるその最終重量分率は無視できる。
好ましくは、分散剤(D)は、少なくとも4000、好ましくは少なくとも5000、及び/又は有利には最大25000、好ましくは最大20000の数平均分子量を有する。
5000〜15000の数平均分子量を有する分散剤で特に優れた結果が得られた。
数平均分子量(M)は、数学的には:
Figure 2020512447
として定義され、式中、Nは、長さMを有する鎖のモル数であり;数平均分子量は、通常、溶離液としてジメチルアセトアミド(DMAc)を使用して、単分散ポリスチレン標準に対してGPCによって決定される。
前記分散剤(D)は少なくとも1つのヨウ素原子又は臭素原子を含むが、ヨウ素/臭素の選択は、重合におけるこれらの十分な反応性が保証される限り、特に重要ではない。しかしながら、通常はヨウ素が好ましい。
これらのヨウ素原子又は臭素原子は、有利にはヨウ素原子及び/若しくは臭素原子を有するモノマーに由来する繰り返し単位の分散剤(D)骨格鎖に組み込むことによって、分散剤(D)の骨格鎖に結合しているペンダント基として分散剤(D)の中に含まれていてもよく、並びに/又は前記分散剤(D)骨格鎖の末端基として、分散剤(D)の中に含まれていてもよい。
これらのヨウ素原子又は臭素原子が、分散剤(D)の骨格に結合しているペンダント基として分散剤(D)の中に含まれる場合、前記分散剤(D)は、通常、ヨウ素又は臭素を含有する次式のモノマーに由来する繰り返し単位を含む:
Figure 2020512447
(式中、各AHfは、互いに及び各存在において同じであるか異なり、F及びClから独立して選択され;BHfは、F、Cl、及びORHf のうちのいずれかであり、RHf は分岐又は直鎖のパーフルオロアルキルラジカルであり;各WHfは、互いに及び各存在において同じであるか異なり、独立して共有結合又は酸素原子であり;EHfは、2〜10個の炭素原子を有するパーフルオロ化された二価の基であり;RHfは、分岐又は直鎖のパーフルオロ化されたアルキルラジカルであり;XHfは、ヨウ素及び臭素からなる群から選択されるハロゲン原子である)。
これらのヨウ素又は臭素含有モノマーの中でも、好ましいモノマーは以下からなる群から選択されるものである:
(M−A)式:
Figure 2020512447
(mは0〜5の整数であり、nは0〜3の整数であるが、mとnのうちの少なくとも1つは0ではないことを条件とし、RfiはF又はCFである)
のヨウ素含有パーフルオロビニルエーテル(特には米国特許第4745165号明細書(AUSIMONT SPA)17/05/1988、米国特許第4564662号明細書(MINNESOTA MINING)14/01/1986、及び欧州特許出願公開第199138A号明細書(DAIKIN IND LTD)29/10/1986に記載の通りである);
(M−B)式:
CF=CF−(CFCF−I
(式中、pは1〜5の整数である)
のヨウ素含有エチレン性不飽和化合物;
(CSM−1C)例えば米国特許第4035565号明細書(DU PONT)12/07/1977に記載されているブロモトリフルオロエチレンやブロモテトラフルオロブテン、又は米国特許第4694045号明細書(DU PONT)15/09/1987に記載されている他の化合物であるブロモ及び/又はヨードα−オレフィンなどの、2〜10個の炭素原子を含むブロモ及び/又はヨードα−オレフィン。
好ましい実施形態によれば、ヨウ素及び/又は臭素原子は、分散剤(D)骨格鎖の末端基として含まれる。この実施形態による分散剤(D)は、通常、分散剤(D)の重合製造中に、以下のいずれかを使用することによって得られる:
− ヨウ素化及び/又は臭素化連鎖移動剤(好適な連鎖移動剤は、典型的には、式R(I)(Br)のものであり、式中、Rは、1〜8個の炭素原子を含む(パー)フルオロアルキル又は(パー)フルオロクロロアルキルであり、x及びyは0〜2の整数であり、1≦x+y≦2である);及び
− 米国特許第5173553号明細書(AUSIMONT SRL)22/12/1992に特に記載されているものなどの、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のヨウ化物及び/又は臭化物。
分散剤(D)は、有利には分散剤(D)の総重量に対して0.01〜10重量%の量のヨウ素及び/又は臭素原子を含む。
この実施形態によれば、許容可能な反応性を確保するためには、分散剤(D)中のヨウ素及び/又は臭素の含有率は、分散剤(D)の総重量に対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.15重量%である必要があると通常理解される。
他方で、分散剤(D)の総重量に対して、好ましくは7重量%未満、より具体的には5重量%未満、更には4重量%未満であるヨウ素及び/又は臭素の量は、副反応及び/又は製造されるフルオロポリマーの最終特性に対する悪影響を回避するために通常選択される。
分散剤(D)中のヨウ素及び/又は臭素の最適な量は、有利には分散剤(D)の総重量に対して0.5〜1.2重量%である。
しかしながら、分散剤(D)が1つ以上のヨウ素原子を含むことが好ましい。
分散剤(D)は、−SO、−PO、及び−COOXからなる群から選択される複数のイオン化可能な基を含み、Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である。
分散剤(D)中の前記イオン化可能な基の量は、通常分散剤(D)の総重量に対して少なくとも0.15、好ましくは少なくとも0.50、より好ましくは少なくとも0.75meq/gである。分散剤(D)の中に含まれる前記イオン化可能な基の最大量に関する実質的な制限はない。前記イオン化可能な基は、通常、最大2.50meq/g、好ましくは最大2.20meq/g、より好ましくは最大2.00meq/gの量で存在することが通常理解される。
通常、分散剤(D)は、官能性モノマー(以降モノマー(X))に由来する繰り返し単位に共有結合したペンダント基として前記イオン化可能な基を含む。
分散剤(D)は、上に詳述した1種以上のモノマー(X)に由来する繰り返し単位から本質的に構成されていてもよく、又は1種以上のモノマー(X)に由来する繰り返し単位と、モノマー(X)と異なる1種以上の追加のモノマーに由来する繰り返し単位とを含むコポリマーであってもよい。
通常、モノマー(X)はフッ素化モノマーであり、モノマー(X)とは異なる1種以上の追加のモノマーは、フッ素化モノマーであってもよい。「フッ素化モノマー」という表現は、少なくとも1種のフッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーを包含することが意図されている。
本発明の特定の実施形態によれば、分散剤(D)は、上で詳述した少なくとも1つの−SO基を含むオリゴマー、すなわち分散剤(DSO3X)である。この好ましい分散剤(D)は他の種類のイオン化可能な基を含んでいてもよいものの、この実施形態の分散剤(D)は式−SO3Xa(Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)の複数のイオン化可能な基を含むことが通常好ましい。
分散剤(DSO3X)は、上で詳述した1種以上のモノマー(X)に由来する繰り返し単位から本質的に構成されていてもよく、或いは1種以上のモノマー(X)に由来する繰り返し単位と、モノマー(X)とは異なる1種以上の追加のモノマーに由来する繰り返し単位とを含んでいてもよい。
式−SO基の複数のイオン化可能な基を含む好適な好ましい分散剤(DSO3X)は、少なくとも1つの−SOX基(Xはハロゲン又は−OXであり、Xは上述の通りである)を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和フッ素化モノマーに由来する繰り返し単位と、上で詳述した−SOX基を含まない少なくとも1種のエチレン性不飽和フッ素化モノマー(以降モノマー(B))に由来する繰り返し単位とを含むオリゴマーである。
特定のモノマーに関連する「〜に由来する繰り返し単位」という表現は、前記特定のモノマーの重合から誘導される/直接得られる繰り返し単位、並びにこれらの更なる修飾/後処理(例えば加水分解)から誘導される/得られる対応する繰り返し単位を包含することが意図されている。
「少なくとも1種のモノマー」という語句は、1種以上のそれぞれのタイプのモノマーが分散剤(DSO3X)に存在し得ることを示すためにタイプ(A)及び(B)の両方のモノマーに関して本明細書で使用される。本明細書では以下、用語「モノマー」は、示したタイプの1種及び2種以上のモノマーの両方を指すために用いられる。
好適なモノマー(A)の非限定的な例は、
− 式:CF=CF(CFSOX(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、pは0〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくは、pは2又は3である)のハロゲン化スルホニルフルオロオレフィン;
− 式:CF=CF−O−(CFSOX(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、mは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜4の整数であり、更により好ましくはmは2である)のハロゲン化スルホニルフルオロビニルエーテル;
− 式:CF=CF−(OCFCF(RF1))−O−CF(CF(RF2))SO
(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、wは0〜2の整数であり、RF1及びRF2は、互いに等しいか又は異なり、独立して、F、Cl、又は1つ以上のエーテル酸素で任意選択的に置換されたC〜C10フルオロアルキル基であり、yは0〜6の整数であり;好ましくはwは1であり、RF1は−CFであり、yは1であり、RF2はFである)のスルホニルフルオリドフルオロアルコキシビニルエーテル;
− 式CF=CF−Ar−SOX(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、Arは、C5〜15の芳香族又はヘテロ芳香族基である)のハロゲン化スルホニル芳香族フルオロオレフィン;
である。
好ましくは、モノマー(A)は、式CF=CF−O−(CF−SOF(式中、mは1〜6、好ましくは2〜4の整数である)のスルホニルフルオリドフルオロビニルエーテルの群から選択される。
より好ましくは、モノマー(A)は、CF=CFOCFCF−SOF(パーフルオロ−5−スルホニルフルオリド−3−オキサ−1−ペンテン)である。
タイプ(B)の好適なエチレン性不飽和フッ素化モノマーの非限定的な例は、
− テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロイソブチレンなどのC〜Cパーフルオロオレフィン;
− トリフルオロエチレン(TrFE)、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、ペンタフルオロプロピレン、及びヘキサフルオロイソブチレンなどのC〜C水素含有フルオロオレフィン;
− クロロトリフルオロエチレン(CTFE)及びブロモトリフルオロエチレンなどのC〜Cクロロ、及び/又はブロモ、及び/又はヨード含有フルオロオレフィン;
− 式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロアルキル、例えば−CF、−C、−Cである)のフルオロアルキルビニルエーテル;
− 特には式CF=CFOCFORf2のフルオロメトキシアルキルビニルエーテル(Rf2は、−CFCF、−CFCF−O−CF、及び−CFなどの、C〜Cフルオロ(オキシ)アルキル基である)などの、式CF=CFOX(式中、Xは、1つ以上のエーテル性酸素原子を含むC〜C12フルオロオキシアルキル基である)のフルオロオキシアルキルビニルエーテル;
− 式:
Figure 2020512447
(式中、Rf3、Rf4、Rf5、及びRf6のそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択的に含むC〜Cフルオロ(ハロ)フルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである)のフルオロジオキソール;
である。
好ましくは、モノマー(B)は、
− テトラフルオロエチレン(TFE)及び/又はヘキサフルオロプロピレン(HFP)から選択されるC〜Cパーフルオロオレフィン;
− トリフルオロエチレン(TrFE)、フッ化ビニリデン(VDF)、及びフッ化ビニル(VF)から選択されるC〜C水素含有フルオロオレフィン;並びに
− それらの混合物;
から選択される。
これらの実施形態によれば、好ましくは、分散剤(DSO3X)は、複数の−SO官能基を含み、少なくとも1つのスルホニルフルオリド官能基を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和フッ素化モノマー(A)と、少なくとも1種のエチレン性不飽和フッ素化モノマー(B)と由来の繰り返し単位から本質的になるフッ素化オリゴマーである。
末端基、不純物、欠陥、及び限定量(繰り返し単位の総モル数に対して1モル%未満)での他の擬似単位は、それが分散剤(DSO3X)の特性にほぼ影響を与えることなく、列挙した繰り返し単位に加えて好ましいポリマー中に存在し得る。
特定の実施形態によれば、分散剤(DSO3X)の少なくとも1種のモノマー(B)はTFEである。少なくとも1種のモノマー(B)がTFEである分散剤(DSO3X)は、本明細書では分散剤(DTFE SO3X)と呼ばれる。
好ましい分散剤(DTFE SO3X)は、
(1)テトラフルオロエチレン(TFE)に由来する繰り返し単位であって、分散剤(DTFE SO3X)の総モル数に対して通常52〜99モル%、好ましくは50〜98モル%の量である繰り返し単位;
(2)
(j)式:CF=CF−O−(CFSOX(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、mは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜4の整数であり、更に好ましくは、mは2である)のハロゲン化スルホニルフルオロビニルエーテル;
(jj)式:CF=CF−(OCFCF(RF1))−O−CF(CF(RF2))SO
(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、wは0〜2の整数であり、RF1及びRF2は、互いに等しいか又は異なり、独立して、F、Cl、又は1つ以上のエーテル酸素で任意選択的に置換されたC〜C10フルオロアルキル基であり、yは0〜6の整数であり;好ましくはwは1であり、RF1は−CFであり、yは1であり、RF2はFである)のスルホニルフルオリドフルオロアルコキシビニルエーテル;
(jjj)それらの混合物;
からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーに由来する繰り返し単位であって、分散剤(DTFE SO3X)の総モル数に対して通常1〜50モル%、好ましくは2〜48モル%の量である、繰り返し単位;
(3)任意選択的に、ヘキサフルオロプロピレン、式CF=CFOR’f1
(式中、R’f1はC〜Cパーフルオロアルキルであり、例えば−CF、−C、−Cである)のパーフルオロアルキルビニルエーテル、式CF=CFOR’O1(式中、R’O1は、例えば式CF=CFOCFOR’f2(式中、R’f2は、C〜Cパーフルオロアルキルであり、例えば−CF、−C、−C、又は1つ以上のエーテル基を有するC〜Cパーフルオロオキシアルキル(−C−O−CF等)である)のパーフルオロアルキル−メトキシ−ビニルエーテルなどの、1つ以上のエーテル基を有するC〜C12パーフルオロ−オキシアルキルである)のパーフルオロ−オキシアルキルエーテルからなる群から通常選択される、少なくとも1種の水素化モノマー及び/又はTFEとは異なるフッ素化モノマー、好ましくはパーフルオロモノマー由来の繰り返し単位であって、分散剤(DTFE SO3X)の総モル数に対して通常0〜45モル%、好ましくは0〜40モル%の量である繰り返し単位;
から本質的になるオリゴマーから選択される。
特定の実施形態によれば、好ましい分散剤(DTFE SO3X)は、通常、
(1)TFEに由来する55〜95モル%、好ましくは65〜93モル%の繰り返し単位;
(2)上で詳述した−SOX基含有モノマー(2)に由来する5〜45モル%、好ましくは7〜35モル%の繰り返し単位;
(3)上で詳述したTFEと異なるフッ素化モノマー(3)に由来する0〜25モル%、好ましくは0〜20モル%の繰り返し単位;
から本質的になる。
特定の他の実施形態によれば、分散剤(DSO3X)の少なくとも1種のモノマー(B)はVDFである。少なくとも1種のモノマー(B)がVDFである分散剤(DSO3X)は、本明細書では分散剤(DVDF SO3X)と呼ぶ。
好ましい分散剤(DVDF SO3X)は、
(1)フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位であって、分散剤(DVDF SO3X)の総モル数に対して通常55〜99モル%、好ましくは75〜95モル%の量である繰り返し単位;
(2)
(j)式:CF=CF−O−(CFSOX(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、mは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜4の整数であり、更に好ましくは、mは2である)のハロゲン化スルホニルフルオロビニルエーテル;
(jj)式:CF=CF−(OCFCF(RF1))−O−CF(CF(RF2))SO
(Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、wは0〜2の整数であり、RF1及びRF2は、互いに等しいか又は異なり、独立して、F、Cl、又は1つ以上のエーテル酸素で任意選択的に置換されたC〜C10フルオロアルキル基であり、yは0〜6の整数であり、好ましくはwは1であり、RF1は−CFであり、yは1であり、RF2はFである)のスルホニルフルオリドフルオロアルコキシビニルエーテル;並びに
(jjj)それらの混合物
からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーに由来する繰り返し単位であって、分散剤(DVDF SO3X)の総モル数に対して通常1〜45モル%、好ましくは5〜25モル%の量である、繰り返し単位;
(3)任意選択的に、少なくとも1種の水素化モノマー又はVDFとは異なるフッ素化モノマー由来の繰り返し単位であって、分散剤(DVDF SO3X)の総モル数に対して通常0〜25モル%、好ましくは0〜15モル%の量である繰り返し単位;
から本質的になるオリゴマーから選択される。
特定の実施形態によれば、好ましい分散剤(DVDF SO3X)は、通常、
−VDFに由来する55〜95モル%、好ましくは70〜92モル%の繰り返し単位;
(2)上で詳述した−SOX基含有モノマー(2)に由来する5〜30モル%、好ましくは8〜20モル%の繰り返し単位;
(3)上で詳述したVDFと異なる水素化又はフッ素化モノマー(3)に由来する0〜15モル%、好ましくは0〜10モル%の繰り返し単位;
から本質的になる。
分散剤(DSO3X)は、当該技術分野で公知の任意の重合方法によって調製することができる。そのようなポリマーの好適な製造方法は、例えば、米国特許第4,940,525号明細書(THE DOW CHEMICAL COMPANY)10/07/1990、欧州特許出願公開第1323751A号明細書(SOLVAY SOLEXIS SPA)02/07/2003、欧州特許出願公開第1172382A号明細書(SOLVAY SOLEXIS SPA)16/11/2002に記載されているものである。
水性乳化重合は、10℃〜150℃、好ましくは20℃〜130℃の温度で実施されてもよく、圧力は典型的には2〜60bar、特に5〜45barである。
反応温度は、例えば分子量分布に影響を与えるために、すなわち、幅広い分子量分布を得るために、又は二峰性若しくは多峰性の分子量分布を得るために、重合中に変えられてもよい。
重合媒体のpHは、pH2〜11、好ましくは3〜10、最も好ましくは4〜10の範囲にあってもよい。
前述したように、本発明の方法は、少なくとも1種のラジカル開始剤、すなわちエチレン性不飽和モノマーのフリーラジカル重合の開始に関して公知の任意の開始剤の存在下で水性媒体中で行われる。好適なラジカル開始剤としては、特に過酸化物及びアゾ化合物並びにレドックス系開始剤が挙げられる。過酸化物開始剤の具体的な例としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム若しくはバリウム、ジアセチルペルオキシド、ジスクシニルペルオキシド、ジプロピオニルペルオキシド、ジブチリルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジ−ter−ブチル−ペルオキシド、ベンゾイルアセチルペルオキシド、ジグルタル酸ペルオキシド及びジラウリルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド、並びに更に過酸及び、例えばアンモニウム、ナトリウム若しくはカリウム塩などのそれらの塩が挙げられる。過酸の例としては、過酢酸が挙げられる。過酸のエステルも同様に使用することができ、その例としては、tert.−ブチルペルオキシアセテート及びtert.−ブチルペルオキシピバレートが挙げられる。無機開始剤の例としては、例えば過硫酸、過マンガン酸若しくはマンガン酸のアンモニウム塩、アルカリ塩、若しくはアルカリ土類塩、又はマンガン酸が挙げられる。過硫酸塩開始剤、例えば過硫酸アンモニウム(APS)は、それだけで使用することができ、又は還元剤と組み合わせて使用されてもよい。好適な還元剤としては、例えば重亜硫酸アンモニウム又はメタ重亜硫酸ナトリウムなどの重亜硫酸塩、例えば、チオ硫酸アンモニウム、カリウム又はナトリウムなどのチオ硫酸塩、ヒドラジン、アゾジカルボキシレ−ト及びアゾジカルボキシルジアミド(ADA)が挙げられる。使用され得る更なる還元剤としては、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(Rongalite)又は米国特許第5,285,002号明細書に開示されているものなどのフルオロアルキルスルフィネートが挙げられる。還元剤は、典型的には過硫酸塩開始剤の半減期を減らす。更に、例えば、銅、鉄又は銀塩などの金属塩触媒が添加されてもよい。
開始剤の量は、0.01重量%(製造されるフルオロポリマーを基準として)〜1重量%であってもよい。更に、開始剤の量は、製造されるフルオロポリマーを基準として好ましくは0.05〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.3重量%である。
水性乳化重合は、とりわけパラフィンワックス、緩衝剤、及び、必要ならば、錯体形成剤又は連鎖移動剤などの、他の材料の存在下で実施することができる。
使用することができる連鎖移動剤の例としては、ジメチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、1〜5個の炭素原子を有するアルカン(エタン、プロパン及びn−ペンタンなど)、ハロゲン化炭化水素(CCl、CHCl及びCHClなど)、並びにCHF−CF(R134a)などのハイドロフルオロカーボン化合物が挙げられる。更に、酢酸エチル、マロン酸エステルのようなエステルが、本発明の方法における連鎖移動剤として有効な場合がある。
更に、本発明の方法の水性乳化重合は、イオン化可能な基がない特定のフッ素化流体の存在下で行うことができ、典型的にはナノサイズの液滴(50nm未満、好ましくは30nm未満の平均サイズ)の形成を可能にし、有利には分散剤(D)の存在により水性分散液中で安定化される。
上で詳述したように本発明の方法がフッ素化流体の存在下で行われる場合、最初に分散剤(D)と前記流体とを水性媒体中で均一に混合し、次にこのようにして得られた分散剤(D)と前記流体との水性混合物を重合媒体に供給することが好ましい場合がある。この手法は、このプレミックスが、分散剤(D)を含む水相中での前記流体のエマルジョンの製造を有利に可能にするため特に有利であり、このエマルジョンは、好ましくは50nm未満の、より好ましくは40nm未満の、更により好ましくは30nm未満の平均サイズを有する前記流体の分散された液滴を含む。
この実施形態に従って使用することができる流体は、好ましくは、繰り返し単位(R1)を含む(パー)フルオロポリエーテルであり、前記繰り返し単位は、主鎖中に少なくとも1つのエーテル結合と少なくとも1つのフッ素原子を含む(フルオロポリオキシアルキレン鎖)。好ましくは、(パー)フルオロポリエーテルの繰り返し単位R1は、
(I)−CFX−O−(式中、Xは−F又は−CFである);及び
(II)−CF−CFX−O−(式中、Xは−F又は−CFである);及び
(III)−CF−CF−CF−O−;及び
(IV)−CF−CF−CF−CF−O−;及び
(V)−(CF−CFZ−O−(式中、jは0及び1から選択される整数であり、Zは本明細書で上の分類(I)〜(IV)の中から選択される1〜10個の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルケン鎖である);並びにそれらの混合物
からなる群から選択される。
(パー)フルオロポリエーテルが、異なるタイプの繰り返し単位R1を含む場合、有利には前記繰り返し単位は、フルオロポリオキシアルキレン鎖に沿ってランダムに分布している。
好ましくは(パー)フルオロポリエーテルは、以降の式(I−p):
−(CFX)−O−R−(CFX)p’−T(I−p)
[式中、
− Xのそれぞれは独立して、F又はCFであり;
− p及びp’は、互いに等しいか又は異なり、0〜3の整数であり;
− Rは、繰り返し単位R°を含むフルオロポリオキシアルケン鎖であり、前記繰り返し単位は、
(i)−CFXO−(式中、XはF又はCFである)、
(ii)−CFCFXO−(式中、XはF又はCFである)、
(iii)−CFCFCFO−、
(iv)−CFCFCFCFO−、
(v)−(CF−CFZ−O−(式中、jは0及び1から選択される整数であり、Zは、一般式−OR’Tの基あり、R’は、0〜10の数の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルケン鎖であり、前記繰り返し単位は、下記:
Xのそれぞれのそれぞれが独立してF又はCFである、−CFXO−、−CFCFXO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−の中から選択され;Tは、C〜Cパーフルオロアルキル基である)、及びそれらの混合物からなる群から選択され;
− T及びTは、互いに等しいか又は異なり、H、ハロゲン原子、任意選択的に1個以上のH又はフッ素とは異なるハロゲン原子を含むC〜Cフルオロアルキル基である]
に従う化合物である。
「フッ素化モノマー」という表現は、本明細書において、少なくとも1つのフッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーを意味することが意図されている。
フッ素化モノマーは、1個以上の他のハロゲン原子(Cl、Br、I)を更に含んでもよい。
適切なエチレン性不飽和フッ素化モノマーの非限定的な例は、
− テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロイソブチレンなどのC〜Cパーフルオロオレフィン;
− トリフルオロエチレン(TrFE)、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、ペンタフルオロプロピレン、及びヘキサフルオロイソブチレンなどのC〜C水素含有フルオロオレフィン;
− クロロトリフルオロエチレン(CTFE)及びブロモトリフルオロエチレンなどのC〜Cクロロ、及び/又はブロモ、及び/又はヨード含有フルオロオレフィン;
− 式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロアルキル、例えば−CF、−C、−Cである)のフルオロアルキルビニルエーテル;
− 特には式CF=CFOCFORf2のフルオロメトキシアルキルビニルエーテル(Rf2は、CFCF、−CFCF−O−CF、及び−CFなどの、C〜Cフルオロ(オキシ)アルキル基である)などの、式CF=CFOX(式中、Xは、1つ以上のエーテル性酸素原子を含むC〜C12フルオロオキシアルキル基である)のフルオロオキシアルキルビニルエーテル;
− 式:
Figure 2020512447
(式中、Rf3、Rf4、Rf5、及びRf6のそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択的に含むC〜Cフルオロ(ハロ)フルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである)のフルオロジオキソール;
である。
本発明の方法における使用に好ましいフッ素化モノマーとしては、単独で若しくは組み合わせでの、又は他のモノマーと組み合わせとしての、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VDF)が挙げられ、最も好ましくTFE又はVDFが挙げられる。
本発明の方法は、「水素化モノマー」とも呼ばれるフッ素を含まない1種以上のエチレン性不飽和モノマーを更に含んでもよい。前記水素化コモノマーの選択は特に制限されず、α−オレフィン、(メタ)アクリルモノマー、ビニルエーテルモノマー、スチレンモノモノマーを使用することができる。
本発明の方法は、完全にフッ素化されている骨格を有するパーフルオロポリマー、並びに部分的にフッ素化されているフルオロポリマーなどの様々なフルオロポリマーを製造するために用いることができる。本発明の方法はまた、溶融加工可能なフルオロポリマーだけでなく、例えばポリテトラフルオロエチレン及びいわゆる変性ポリテトラフルオロエチレンなどの溶融加工可能ではないものももたらし得る。本発明の方法は、フルオロエラストマー及びフルオロサーモプラストを製造するために硬化させることができるフルオロポリマーを更に生成することができる。フルオロサーモプラストは一般に、典型的には60℃〜320℃、又は100℃〜320℃の範囲で、明確な十分認識できる融点を有するフルオロポリマーである。したがって、これらは実質的な結晶相を有する。フルオロエラストマーを製造するために使用されるフルオロポリマーは、典型的には、非晶質である及び/又は融点がこれらのフルオロポリマーについて、全く若しくはほとんど識別できないような無視できる量の結晶性を有する。
出願人は、任意選択的に1種以上の水素化モノマー及び/又はVDFとは異なるフッ素化モノマーと組み合わされたフッ化ビニリデン(VDF)の重合による熱可塑性フッ化ビニリデンポリマーの製造のために、及び/又は任意選択的に1種以上の水素化モノマー及び/又はTFEとは異なるフッ素化モノマーと組み合わされたテトラフルオロエチレン(TFE)の重合による熱可塑性テトラフルオロエチレンポリマーの製造のために、分散剤(D)が特に効果的であることを見出した。
本発明の方法が、任意選択的に1種以上の水素化モノマー及び/又はVDFとは異なるフッ素化モノマーと組み合わされたフッ化ビニリデン(VDF)の乳化重合を含む場合、分散剤(D)は、通常、上で詳述した分散剤(DVDF SO3X)からなる群から選択される。
同様に、本発明の方法が、任意選択的に1種以上の水素化モノマー及び/又はTFEとは異なるフッ素化モノマーと組み合わされたテトラフルオロエチレン(TFE)の乳化重合を含む場合、分散剤(D)は、通常、上で詳述した分散剤(DTFE SO3X)からなる群から選択される。
上記で詳述した分散剤(DTFE SO3X)がテトラフルオロエチレンの乳化重合を含む方法で使用される場合、前記分散剤(DTFE SO3X)は、好ましくはXが金属カチオン(例えばNa又はK)であるものの中から選択されることが更に理解される。
一般的には、本発明の方法は、1000未満の分子量を有するフッ素化乳化剤が実質的に存在しない状態で行われる。
フッ素化乳化剤に関連して使用される場合の「実質的に存在しない」という表現は、界面活性剤が重合に意図的に添加されないことを意味する。1000未満の分子量を有するフッ素化界面活性剤と見なされる可能性のある不純物は許容され得るものの、その量は通常標準的な分析技術の検出限界未満(水性媒体に対して1ppm未満)である。
より具体的には、本発明の方法は、以下の式のフッ素化乳化剤[界面活性剤(FS)]を実質的に含まない水性媒体中で重合することを含む:
f§(X(M
(式中、Rf§は、C〜C30(パー)フルオロアルキル鎖、(パー)フルオロ(ポリ)オキシアルキレン鎖であり、Xは、−COO、−PO 、又は−SO であり、Mは、H、NH 、アルカリ金属イオンから選択され、jは1であってもよく、2を使用してもよい)。
界面活性剤(FS)の非限定的な例としては、(パー)フルオロ(オキシ)カルボン酸アンモニウム及び/若しくはナトリウム、並びに/又は1個以上のカルボキシル末端基を有する(パー)フルオロポリオキシアルキレンを挙げることができる。
フッ素化界面活性剤、特に(パー)フルオロオキシアルキレン界面活性剤についての例は、米国特許出願公開第2007015864号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES)8/01/2007、米国特許出願公開第2007015865号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)18/01/2007、米国特許出願公開第2007015866号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)18/01/2007、米国特許出願公開第2007025902号明細書(3M INNOVATIVE PROPERTIES CO)1/02/2007に特に記載されている。
例えば、本発明の方法から実質的に除外されるフッ素化乳化剤[界面活性剤(FS)]は、特には、
− CF(CFn1COOM’(式中、nは、4〜10、好ましくは5〜7の範囲の整数であり、より好ましくは6であり;M’は、H、NH、Na、Li、又はK、好ましくはNHを表す);
− T(CO)n0(CFXO)m0CFCOOM’’(式中、Tは、Cl、又は式C2k+1Oのパーフルオロアルコキシド基を表し、kは1〜3の整数であり、任意選択的に1個のF原子がCl原子で置換されていてもよく;nは1〜6の範囲の整数であり;mは0〜6の範囲の整数であり;M’’は、H、NH、Na、Li、又はKを表し;XはF又はCFを表す);
− F−(CF−CFn2−CH−CH−ROM’’’(式中、Rは、P又はS、好ましくはSであり、M’’’は、H、NH、Na、Li、又はK、好ましくはHを表し;nは2〜5の範囲の整数であり、好ましくはn=3である);
− A−R−B二官能性フッ素化界面活性剤(式中、A及びBは互いに等しいか又は異なり、−(O)CFX−COOMであり;Mは、H、NH、Na、Li、又はKを表し、好ましくはMはNHを表し;X=F又はCFであり;pは0又は1に等しい整数であり;Rは、A−R−Bの数平均分子量が範囲300〜3,000、好ましくは500〜2,000になるような直鎖若しくは分岐のパーフルオロアルキル鎖又は(パー)フルオロポリエーテル鎖である);
− R’−O−(CF−O−L−COOM’(式中、R’は、任意選択的にカテナリー酸素原子を含む直鎖若しくは分岐のパーフルオロアルキル鎖であり、M’は、H、NH、Na、Li、又はKであり、好ましくはM’はNHを表し;rは1〜3であり;Lは二価のフッ素化架橋基、好ましくは−CFCF−又はCFX−であり、X=F又はCFである);
− R’’−(OCF−O−(CF−COOM’’(式中、R’’は、任意選択的にカテナリー酸素原子を含む直鎖若しくは分岐のパーフルオロアルキル鎖であり、M’’は、H、NH、Na、Li、又はKであり、好ましくはM’’はNHを表し;u及びvは、1〜3の整数である);
− R’’’−(O)−CHQ−L−COOM’’’(式中、R’’’は、任意選択的にカテナリー酸素原子を含む直鎖若しくは分岐のパーフルオロアルキル鎖であり、Q=F又はCFであり、tは0又は1であり、M’’’は、H、NH、Na、Li、又はKであり、好ましくはM’’’はNHであり;Lは二価のフッ素化架橋基、好ましくは−CFCF−又はCFX−であり、X=F又はCFである);
− 下記式(I)の環状フッ素化合物:
Figure 2020512447
(式中、X、X、Xは、互いに等しいか又は異なり、独立して、H、F、及び任意選択的に1つ以上のカテナリー又は非カテナリー酸素原子を含んでいてもよいC1〜6(パー)フルオロアルキル基の中から選択され;Lは結合又は二価の基を表し;Rは二価のフッ素化C1〜3架橋基であり;Yは、下記式
Figure 2020512447
の基から選択される親水性基であり、Xは、H、一価の金属(好ましくはアルカリ金属)又は式−N(R’のアンモニウム基であり、R’は、各存在において互いに等しいか又は異なり、水素原子又はC1〜6炭化水素基を表す)
である。
本発明の方法によって、典型的にはフルオロポリマーの水性分散液が得られるが、分散剤(D)は、前記フルオロポリマーの主鎖に実質的に組み込まれ、これは本発明の別の目的である。
本発明の前記分散液において、フルオロポリマーの少なくとも一部はブロックコポリマーであり、前記ブロックコポリマーは、典型的には、フッ素化モノマーの重合から誘導された少なくとも1つのブロック(B)と交互の、分散剤(D)から誘導された少なくとも1つのブロック(A)を含む構造を有する。すなわち、前記フルオロポリマーは、典型的には、タイプ(A)−(B)の1つ以上の繰り返し構造を含むか、好ましくはこれからなる。通常、分散剤(D)が2つのI及び/又はBr反応性鎖末端を含む場合、フルオロポリマーはタイプ(B)−(A)−(B)の構造を有する。すなわち、両端でサイドブロック(B)に連結している2つの末端を有する中央ブロック(A)を含む。
全体として、フルオロポリマー中の分散剤(D)に由来するブロックの重量は、フルオロポリマーの総重量に対して通常0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜7重量%である。
通常、重合から直接生じる分散液中のフルオロポリマーの量は、重合条件に応じて3重量%〜約40重量%の間で変化する。典型的な範囲は、5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%である。
フルオロポリマーの粒径(体積平均径)は典型的には40nm〜400nmであり、60nm〜約350nmの典型的な粒径が好ましい。
フルオロポリマーは、固体形態のポリマーが望ましい場合には凝固によって分散液から単離されてもよい。また、フルオロポリマーが使用されることになる用途の要件に応じて、フルオロポリマーは、任意の熱的に不安定な末端基を安定したCF−末端基へと変換するために後にフッ素化されてもよい。
コーティング用途向けには、フルオロポリマーの水性分散液が望ましく、それ故にフルオロポリマーは、分散液から分離される又は凝固させられる必要がないであろう。例えば布の含浸において又は例えば調理器具を製造するための金属基材のコーティングにおいてなどのコーティング用途での使用に好適なフルオロポリマー分散液を得るためには、更なる安定化界面活性剤を添加すること及び/又はフルオロポリマー固形分を更に増加させることが一般に望ましいであろう。例えば、非イオン性安定化界面活性剤がフルオロポリマー分散液に添加されてもよい。典型的には、これらは、フルオロポリマー固形分を基準として1〜12重量%の量でそれに添加されるであろう。添加されてもよい非イオン性界面活性剤の例としては、R−O−[CHCHO]−[RO]−R(NS)(式中、Rは6〜18個の炭素原子を有する芳香族又は脂肪族炭化水素基を表し、Rは3個の炭素原子を有するアルキレン基を表し、Rは水素又はC1〜3アルキル基を表し、nは0〜40の値を有し、mは0〜40の値を有し、n+mの合計は少なくとも2である)が挙げられる。上の式(NS)において、n及びmでインデックスを付けられる単位はブロックとして現れてもよいし、又はそれらは交互若しくはランダム配置で存在してもよいことが理解されるであろう。上の式(NS)に従う非イオン性界面活性剤の例としては、例えば、エトキシ単位の数が約10であるTRITONTM X 100又はエトキシ単位の数が約7〜8であるTRITONTM X 114などのブランド名TRITONTMで商業的に入手可能なエトキシル化p−イソオクチルフェノールなどのアルキルフェノールオキシエチレートが挙げられる。なお更なる例としては、上の式(NS)中のRが4〜20個の炭素原子のアルキル基を表し、mが0であり、Rが水素であるものが挙げられる。その例としては、約8個のエトキシ基でエトキシル化されたイソトリデカノールが挙げられ、これは、Clariant GmbHからGENAPOL(登録商標)X080として商業的に入手可能である。親水性部分がエトキシ基とプロポキシ基とのブロックコポリマーを含む式(NS)に従う非イオン性界面活性剤も同様に使用され得る。そのような非イオン性界面活性剤は、商品名GENAPOL(登録商標)PF 40及びGENAPOL(登録商標)PF 80としてClariant GmbHから商業的に入手可能である。
分散液中のフルオロポリマー固形分の量は、30〜70重量%の量まで必要に応じて又は望まれる通りに濃縮されてもよい。限外濾過及び熱濃縮などの、任意の公知の濃縮手法を用いることができる。
参照により本明細書に組み込まれる任意の特許、特許出願、及び刊行物の開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合は、本記載が優先するものとする。
以下の実施例を参照しつつ本発明を以降でより詳しく説明するが、その目的は例示的であるにすぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
調製例1−(DVDF SO3X)タイプの分散剤(D−1)の調製
工程1(A)−1,4ジヨードオクタフルオロブタンの存在下でのテトラフルオロエチレン(TFE)及びパーフルオロ−5−スルホニルフルオリド−3−オキサ−1−ペンテン(SFVE)の重合
5Lのオートクレーブ中に次の試薬を入れた:
− 1.9Lの脱塩水;
− 式:CF=CF−O−CFCF−SOF(SFVE)のモノマー1105g;
− Galden(登録商標)PFPE D02に溶解させた1,4ジヨードオクタフルオロブタンを含む溶液26.6mL(濃度:0.33mL/mL);
−式:
Figure 2020512447
のフルオロ化合物(XはNHである)の46重量%水溶液240g。
650rpmで攪拌されているオートクレーブを60℃に加熱した。16g/Lの過硫酸カリウムの水性溶液を90mLの量で加えた。供給テトラフルオロエチレン(TFE)によって圧力を12bar(abs.)の値に維持した。
反応器に68gのテトラフルオロエチレンを添加した後、40gのモノマーSFVEをオートクレーブに供給した。更に22gのTFEを反応器に添加した後、反応によって22gのTFEが消費される毎に55gのモノマーSFVEを添加した。
攪拌を止め、オートクレーブを冷却し、TFEをガス抜きして圧力を下げることによって240分後に反応を停止し、合計450gのTFEをオートクレーブへ供給した。
543g/molの当量(TFE:72.5mol%;SFVE:27.5mol%)及び0.90重量%のヨウ素化された鎖末端を有し、約10,000のMを有するI−(TFE/SFVE)−Iオリゴマーを得た(特にNMRによりキャラクタリゼーション)。数平均分子量(M)は、溶離液としてジメチルアセトアミド(DMAc)を使用して、単分散ポリスチレン標準に対してGPCにより決定した。
工程1(B)−I−(TFE/SFVE)−Iの加水分解及び精製
工程1(A)から得られたラテックスを窒素気流で一晩脱気してモノマーの残留物を除去し、攪拌されているガラス容器の中に入れ、穏やかに撹拌されている状態で90℃で加熱した。
ポリマーに存在するSOF基の20%に相当するNaOHのモル量に到達するまで、NaOHの水性溶液(5%濃縮)を滴下した。30分後、ポリマー中に存在するSOF基とNaOHとの間のモル比が1:4になるように追加のNaOHを添加した。分散液を穏やかに攪拌しながら90℃で1時間保持した。全プロセス中で凝固物は観察されなかった。
分散液の1つのサンプルを通気型オーブン中で一晩乾燥し、固体残留物を赤外分光法によりキャラクタリゼーションして、全てのSOF基がSONaに変換されたことを確認した。残留SOFの兆候は検出されなかった。
周囲温度で冷却した分散液を、1Mの硝酸で予め処理した樹脂Dowex Monosphere(登録商標)650C UPWが入っているカラムに供給し、脱塩水で洗浄してカチオンを除去し、ポリマーのSONa基をSOH基に変換した。次の工程で、分散液を、1MのNaOHで予め処理したDowex Monosphere(登録商標)550Aが入っている2番目のカラムに供給し、脱塩水で洗浄して、−SOF変換により生成したフッ化物及び分散液中に存在するその他の全てのアニオン種を除去した。処理後、分散液のpHは約2であり、これに希釈したNaOHを添加して調整することで、中性に到達させた。
ICP分析からはNaとは異なるカチオンが存在しないことが示され、液体クロマトグラフィー分析からは、フッ素化界面活性剤が存在しないことを含む、フッ化物やその他のアニオン種が存在しないことが示された。I−TFE−SFVE(SONa)−Iの分散液を、逆浸透系を使用して更に濃縮して12.7%の固形分を得たところ、得られたものは完全に安定であった。NMR分析から、この加水分解工程の結果としてヨウ素基が影響を受けずに維持されていることが確認された。
実施例2:調製例1の分散剤(D−1)を用いたテトラフルオロエチレン(TFE)の重合
真空と窒素充填の複数回のサイクルで5リットルのオートクレーブを脱気し、その後2リットルの脱塩水及び上の調製例1から得た390gの分散液(49.5gの分散剤(D−1)に相当)を入れ、80℃に加熱(500rpmで撹拌)した後、オートクレーブをテトラフルオロエチレン(TFE)で12.4Barに加圧し、6g/lの過硫酸カリウム(KPS)が入っている溶液15mlを供給することにより反応を開始した。
600gの量のTFEが供給されるまでTFEを供給することによりオートクレーブの圧力を12.4barの一定の値に維持し、314分後にTFEの供給を停止した。500rpmの一定の撹拌を維持することによってオートクレーブを周囲温度まで冷却し、重合から残留モノマーを除去するために窒素バブリング下で16時間保った後、ラテックスを取り出し、その後プラスチック製のタンクの中に保管した。ラテックスの凝固/析出の兆候は観察されなかった。
水相の分析から、分散剤(D−1)が存在しないことが確認されたため、分散剤(D−1)が反応し、そのようにして得られたPTFE分散液に完全に取り込まれたことが実証された。
調製例3:(DTFE SO3X)タイプの分散剤(D−2)の調製
工程3(a)−1,4ジヨード−オクタフルオロブタンの存在下でのフッ化ビニリデン(VDF)及びパーフルオロ−5−スルホニルフルオリド−3−オキサ−1−ペンテン(SFVE)の重合。
5Lのオートクレーブ中に次の試薬を入れた:
− 2.6Lの脱塩水;
− 上で詳述したモノマーSFVE 116g;
− Galden(登録商標)PFPE D02に溶解させた1,4ジヨードオクタフルオロブタンを含む溶液26.6mL(濃度:0.33mL/mL);
−式:
Figure 2020512447
のフルオロ化合物(XはNHである)の46重量%水溶液48g。
650rpmで攪拌されているオートクレーブを60℃に加熱した。6g/Lの過硫酸カリウムの水性溶液を66mLの量で添加した。フッ化ビニリデン(VDF)の供給によって圧力を12bar(abs.)の値に維持した。
反応器に33gのフッ化ビニリデンを添加した後、反応によって33gのフッ化ビニリデンが消費される毎に23gのモノマーSFVEをオートクレーブに添加した。
攪拌を止め、オートクレーブを冷却し、VDFを排気して圧力を下げることによって370分後に反応を停止し、合計660gのVDFをオートクレーブへ供給した。
602g/molの当量(VDF:83.4mol%;SFVE:16.6mol%)及び0.82重量%のヨウ素化された鎖末端を有するI−(VDF/SFVE)−Iコポリマーが得られた(NMRによりキャラクタリゼーション)。
上で示した通りに行ったゲル浸透クロマトグラフィー分析から、この化合物について、M=7800、重量平均分子量(M)=11500、及び多分散度1.5が示された。
工程3(b)−I−(VDF/SFVE)−Iの加水分解及び精製
工程3(a)で得られたラテックスを、窒素気流で一晩脱気してモノマーの残留物を除去し、攪拌されているガラス容器の中に入れ、穏やかに撹拌されている状態で90℃に加熱した。
ポリマーに存在する−SOF基の20%に相当するNHOHのモル量に到達するまで、NHOHの水性溶液(2%濃縮)を滴下した。60分後、ポリマー中に存在するSOF基とNHOHのモル比が1:4になるように追加のNHOH(5%濃縮)を添加した。分散液を穏やかに攪拌しながら90℃で1時間保持した。全プロセス中で凝固物は形成されなかった。
分散液の1つのサンプルを通気型オーブン中で一晩乾燥し、固体残留物を赤外分光法によりキャラクタリゼーションすることで、全てのSOF基が−SONH基に変換されたことを確認した。残留SOFの兆候は検出されなかった。白色の乾燥ポリマーはVDF配列の脱フッ化水素の不存在を示している。周囲温度で冷却した分散液を、1Mの硝酸で予め処理した樹脂Dowex Monosphere(登録商標)650C UPWが入っているカラムに供給し、脱塩水で洗浄してカチオンを除去し、ポリマーのSONH基を−SOH基に変換した。次の工程で、分散液を、1MのNaOHで予め処理したDowex Monosphere(登録商標)550Aが入っている2番目のカラムに供給し、脱塩水で洗浄して、−SOF変換により生成したフッ化物及び分散液中に存在するその他のアニオン種を除去した。処理後、分散液のpHは約2であり、これに希釈したNaOHを滴下して調整することで、中性に到達させた。
ICP分析からはNaとは異なるカチオンが存在しないことが示され、液体クロマトグラフィー分析からは、フッ素化界面活性剤の不存在を含む、フッ化物及びその他のアニオン種が存在しないことが示された。
化合物I−VFD−SFVE(SONa)−Iの分散液を、逆浸透系を使用して濃縮して8.33%の固形分を得たところ、完全に安定であった(凝固物なし)。NMR分析から、この加水分解工程の結果としてヨウ素基が影響を受けずに維持されていることが確認された。
実施例4:調製例3の分散剤(D−2)を用いたフッ化ビニリデン(VDF)の重合
7.5リットルの水平に配置されたステンレス鋼製反応器の中に、5.23kgの脱イオン水、調製例3で得た水性分散液0.250kgを入れた。
反応器を攪拌し、温度を約60℃に上げた。その後、反応器に0.004kgのパラフィンワックスを入れ、続いて温度を122.5℃に上げた。反応器を密閉し、パージし、フッ化ビニリデン(VDF)モノマーを約44.8barの圧力まで充填した。開始剤としてのジtertブチルヒドロペルオキシド(DTBP)合計30mLを一度に添加した。
必要に応じてVDFを追加することにより、反応器の圧力を約44〜46barに維持した。1.0kgのVDFを反応器に供給した後、220分後にモノマーの供給を停止した。ゆっくりと攪拌を維持しながら、反応器を室温まで冷却し、排気した。
ラテックスを取り出し、反応器を水ですすいだ。ラテックスの凝固/沈殿の兆候は観察されなかった。水相の分析から、分散剤(D−2)が存在しないことが確認されたため、分散剤(D−2)が反応して、そのようにして得られたPVDF分散液に完全に取り込まれたことが実証された。

Claims (16)

  1. 水性媒体中で1種以上のフッ素化モノマーを乳化重合することを含むフルオロポリマーの製造方法であって、前記水性乳化重合が、少なくとも1種のラジカル開始剤及び少なくとも1種の反応性オリゴマー分散剤[分散剤(D)]の存在下、水性媒体中で行われ、前記分散剤(D)は:
    − 1種以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位を含む骨格鎖を含み、
    − 少なくとも3000且つ最大30000の数平均分子量を有し、
    − 少なくとも1つのヨウ素原子又は臭素原子を含み、
    − −SO、−PO、及び−COOX(式中、Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)からなる群から選択される複数のイオン化可能な基を含み、
    前記分散剤(D)が、前記水性媒体の総重量を基準として0.01重量%及び3.50重量%の量で使用される、方法。
  2. 前記分散剤(D)の量が、前記水性媒体の総重量に対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%である、及び/又は最大3.20重量%、好ましくは最大3.00重量%である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記分散剤(D)が、少なくとも4000、好ましくは少なくとも5000、及び/又は最大25000、好ましくは最大20000の数平均分子量を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つのヨウ素原子又は臭素原子が、前記分散剤(D)の骨格鎖の末端基として含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記分散剤(D)が、前記分散剤(D)の総重量に対して0.01〜10重量%の量で、前記少なくとも1つのヨウ素原子及び/又は臭素原子を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記分散剤(D)中の前記イオン化可能な基の量が、分散剤(D)の重量に対して少なくとも0.15、好ましくは少なくとも0.50、より好ましくは少なくとも0.75meq/gである、及び/又は分散剤(D)の重量に対して最大2.50meq/g、好ましくは最大2.20meq/g、より好ましくは最大2.00meq/gである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 分散剤(D)が、複数の−SO基を含むオリゴマー[分散剤(DSO3X)]であり、好ましくは、少なくとも1つの−SOX基(Xはハロゲン又は−OX(Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)、F、又はClである)を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和フッ素化モノマー(以降モノマー(A))に由来する繰り返し単位と、上で詳述した−SOX基を含まない少なくとも1種のエチレン性不飽和フッ素化モノマー(以降モノマー(B))に由来する繰り返し単位とを含むオリゴマーから選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 分散剤(D)が請求項7に記載のオリゴマーであり、前記分散剤(DSO3X)の少なくとも1種のモノマー(B)がテトラフルオロエチレン(TFE)であり、前記分散剤(DSO3X)が、
    (1)テトラフルオロエチレン(TFE)に由来する繰り返し単位であって、分散剤(DTFE SO3X)の総モル数に対して通常50〜99モル%、好ましくは52〜98モル%の量である、繰り返し単位;
    (2)
    (j)式:CF=CF−O−(CFSOX[Xは−OX(Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)、F、又はClであり、好ましくはFであり、mは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜4の整数であり、更に好ましくは、mは2である]のハロゲン化スルホニルフルオロビニルエーテル;
    (jj)式:CF=CF−(OCFCF(RF1))−O−CF(CF(RF2))SOX[Xは、OX(Xは上で詳述した通りである)、F、又はClであり、好ましくはFであり、wは0〜2の整数であり、RF1及びRF2は、互いに等しいか又は異なり、独立して、F、Cl、又は1つ以上のエーテル酸素で任意選択的に置換されたC〜C10フルオロアルキル基であり、yは0〜6の整数であり;好ましくはwは1であり、RF1は−CFであり、yは1であり、RF2はFである)のスルホニルフルオリドフルオロアルコキシビニルエーテル;並びに
    (jjj)それらの混合物;
    からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーに由来する繰り返し単位であって、分散剤(DTFE SO3X)の総モル数に対して通常1〜50モル%、好ましくは2〜48モル%の量である、繰り返し単位;
    (3)任意選択的に、ヘキサフルオロプロピレン、式CF=CFOR’f1(式中、R’f1はC〜Cパーフルオロアルキルであり、例えば−CF、−C、−Cである)のパーフルオロアルキルビニルエーテル、式CF=CFOR’O1[式中、R’O1は、例えば式CF=CFOCFOR’f2{式中、R’f2は、C〜Cパーフルオロアルキルであり、例えば−CF、−C、−C、又は1つ以上のエーテル基を有するC〜Cパーフルオロオキシアルキル(−C−O−CF等)である}のパーフルオロアルキル−メトキシ−ビニルエーテルなどの、1つ以上のエーテル基を有するC〜C12パーフルオロ−オキシアルキルである]のパーフルオロ−オキシアルキルビニルエーテル、からなる群から通常選択される、少なくとも1種の水素化モノマー及び/又はTFEとは異なるフッ素化モノマー、好ましくはパーフルオロモノマー由来の繰り返し単位であって、分散剤(DTFE SO3X)の総モル数に対して通常0〜45モル%、好ましくは0〜40モル%の量である、繰り返し単位;
    から本質的になるオリゴマーから好ましくは選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 分散剤(D)が、
    (1)TFEに由来する55〜95モル%、好ましくは65〜93モル%の繰り返し単位;
    (2)請求項8に記載の−SOX基含有モノマー(2)に由来する5〜45モル%、好ましくは7〜35モル%の繰り返し単位;
    (3)請求項8に記載のTFEとは異なるフッ素化モノマー(3)に由来する0〜25モル%、好ましくは0〜20モル%の繰り返し単位;
    から本質的になる分散剤(DTFE SO3X)からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 分散剤(D)が請求項7に記載のオリゴマーであり、前記分散剤(DSO3X)の少なくとも1種のモノマー(B)がフッ化ビニリデン(VDF)であり、前記分散剤(DSO3X)が、
    (1)フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位であって、分散剤(DVDF SO3X)の総モル数に対して通常55〜99モル%、好ましくは75〜95モル%の量である、繰り返し単位;
    (2)
    (j)式:CF=CF−O−(CFSOX[Xは−OX(Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)、F、又はClであり、好ましくはFであり、mは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜4の整数であり、更に好ましくは、mは2である]のハロゲン化スルホニルフルオロビニルエーテル;
    (jj)式:CF=CF−(OCFCF(RF1))−O−CF(CF(RF2))SOX[Xは、OX(Xは、H、アンモニウム基、又は一価の金属である)、F、又はClであり、好ましくはFであり、wは0〜2の整数であり、RF1及びRF2は、互いに等しいか又は異なり、独立して、F、Cl、又は1つ以上のエーテル酸素で任意選択的に置換されたC〜C10フルオロアルキル基であり、yは0〜6の整数であり;好ましくはwは1であり、RF1は−CFであり、yは1であり、RF2はFである]のスルホニルフルオリドフルオロアルコキシビニルエーテル;並びに
    (jjj)それらの混合物;
    からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーに由来する繰り返し単位であって、分散剤(DVDF SO3X)の総モル数に対して通常1〜45モル%、好ましくは5〜25モル%の量である、繰り返し単位;
    (3)任意選択的に、少なくとも1種の水素化モノマー又はVDFとは異なるフッ素化モノマー由来の繰り返し単位であって、分散剤(DVDF SO3X)の総モル数に対して通常0〜25モル%、好ましくは0〜15モル%の量である、繰り返し単位;
    から本質的になるオリゴマーから好ましくは選択される、請求項7に記載の方法。
  11. 分散剤(D)が、
    (1)VDFに由来する55〜95モル%、好ましくは70〜92モル%の繰り返し単位;
    (2)請求項10に記載の−SOX基含有モノマー(2)に由来する5〜30モル%、好ましくは8〜20モル%の繰り返し単位;
    (3)請求項10に記載の水素化モノマー又はVDFとは異なるフッ素化モノマー(3)に由来する0〜15モル%、好ましくは0〜10モル%の繰り返し単位;
    から本質的になる分散剤(DVDF SO3X)からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記フッ素化モノマーが、
    − テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロイソブチレンなどのC〜Cパーフルオロオレフィン;
    − トリフルオロエチレン(TrFE)、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、ペンタフルオロプロピレン、及びヘキサフルオロイソブチレンなどのC〜C水素含有フルオロオレフィン;
    − クロロトリフルオロエチレン(CTFE)及びブロモトリフルオロエチレンなどのC〜Cクロロ、及び/又はブロモ、及び/又はヨード含有フルオロオレフィン;
    − 式CF=CFORf1[式中、Rf1は、C〜Cフルオロアルキル、例えば−CF、−C、−Cである]のフルオロアルキルビニルエーテル;
    − 特には式CF=CFOCFORf2のフルオロメトキシアルキルビニルエーテル[Rf2は、−CFCF、−CFCF−O−CF、及び−CFなどの、C〜Cフルオロ(オキシ)アルキル基である)などの、式CF=CFOX[式中、Xは、1つ以上のエーテル性酸素原子を含むC〜C12フルオロオキシアルキル基である]のフルオロオキシアルキルビニルエーテル;
    − 式:
    Figure 2020512447
    [式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6のそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択的に含むC〜Cフルオロ(ハロ)フルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである]のフルオロジオキソール;
    からなる群から選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 1種以上の水素化モノマー及び/又はVDFとは異なるフッ素化モノマーと任意選択的に組み合わされたフッ化ビニリデン(VDF)の乳化重合を含み、好ましくは分散剤(D)が、請求項10又は11に記載の分散剤(DVDF SO3X)からなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 1種以上の水素化モノマー及び/又はTFEとは異なるフッ素化モノマーと任意選択的に組み合わされたテトラフルオロエチレン(TFE)の乳化重合を含み、好ましくは分散剤(D)が、請求項8又は9に記載の分散剤(DTFE SO3X)からなる群から選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 1000未満の分子量を有するフッ化乳化剤が実質的に存在しない状態で行われる、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 請求項1〜15のいずれ1項に記載の方法により得られるフルオロポリマー分散液。
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