本発明の第一の態様によると、第一の主要な壁と、第二の主要な壁と、対向する第一の副次的な側壁および第二の副次的な側壁と、上部壁と、底部壁と、消費財を収容するための少なくとも第一の区画およびこの第一の区画内の消費財にアクセスするための第一の開口部を画定するボックス部分と、容器の第一の側壁を横切って延びる第一のリッドヒンジ線によってボックス部分に接続された第一のリッドであって、第一のリッドが第一の開口部を覆う閉位置と第一の開口部が覆われていない開位置との間でボックス部分に対して移動可能である第一のリッドとを備える消費財用の容器が提供されている。容器は、第一のパネルヒンジ線によってボックス部分に接続されていて、かつ第一のパネルが容器の第一の主要な壁の少なくとも一部分の上にある第一の位置と、第一のパネルが容器のボックス部分から実質的に離れるように延びる第二の位置との間で旋回するように構成された第一のパネルをさらに備える。
第一のヒンジ留めされたパネルを有するように本発明の第一の態様の容器を配置することによって、容器はエアロゾル発生装置のための充電ユニットなどの分離された外部のまたは別の物体に取り付けられることができ、またこれによって充電装置またはエアロゾル発生装置などの消費財および付随する物品を消費者が単一の集合体として携行することを可能にする。特に、第一のヒンジ留めされたパネルは、分離された外部物体内のスロットまたはスリーブの中へと摺動して、容器を前記物体に取り付けることができる。ヒンジ留めされることによって、容器が外部物体に取り付けられていない時に、第一のヒンジ留めされたパネルは容器の第一の主要な壁の上にあることができる。これは、容器がより従来的な外観および寸法を有することを可能にする。
さらに、第一のリッドが容器の側壁を横切って延びる第一のリッドヒンジ線を有するように配置することは、容器が第一のヒンジ留めされたパネルによって外部物体に取り付けられている時でさえも、容器の第一のリッドを開位置と閉位置との間で移動可能になることを可能にする。これは、容器が外部物体に取り付けられている時に、消費者が容器の中に収容された消費財に依然としてアクセスすることができることを意味する。
加えて、容器が前記外部物体に取り付けられている時に、容器の主要な壁が、外部物体に対して置かれている容器の壁となるように配置することは結果として、外部物体と接触している容器のより大きい表面積をもたらす。これは結果として、より確実な取り付けをもたらすことができる。これはまた結果として、単一の集合体に対して、よりコンパクトな配置をもたらすことができる。さらに、これはまた結果として、消費者が単一の集合体を見た時に、概して消費者に面する第二の主要な壁をもたらすことができる。この第二の主要な壁は、消費者がやりとりを行うためのより大きい連続的な表面積を提供することができる。
有利なことに、本発明の第一の態様による容器の構造は、容器を簡単に製造することができ、かつ既存の製造装置に対するいかなる大がかりな修正も必要としないことを意味する。
容器の第一の主要な壁は容器の前部壁であり、また第二の主要な壁は容器の後部壁であることが好ましい。
本明細書で使用される「正面」、「背面」、「上方」、「下方」、「上部」、「底部」、および「側部」という用語は、容器が直立の位置にあり、かつ容器の第一のアクセス開口部が容器の上部にある時の、本発明による容器およびその構成要素の部分の相対的な位置を指す。本発明による容器を説明する時、説明されている容器の向きに関係なく、これらの用語が使用される。容器の第一の側壁は、第一のヒンジ線を含む壁である。
「長軸方向」という用語は、底部から上部への方向またはその逆の方向を指す。「横断方向」という用語は、長軸方向に対して直角を成す方向を指す。
「主要」という用語は、容器のその他の壁のいずれかの表面積より大きい表面積を有する容器の壁を指すために使用される。副次的な壁は、容器の主要な壁の表面積より小さい表面積を有する容器の壁である。容器がその断面全体を通して同一の高さを有する場合、主要な壁は容器のその他の壁のいずれかの幅より大きい幅を有する壁である。
本発明の第一の態様の容器は実質的に、直方体の形態であることが好ましい。
「内表面」という用語は本明細書全体を通して、容器が閉位置にある時に、その容器の内部の方(例えば、消費財の方)を向いている、組み立てられた容器の構成要素の表面を指すために使用される。「外表面」という用語は本明細書全体を通して、容器の外部の方を向いている容器の構成要素の表面を指すために使用される。例えば、パッケージの第一の主要な壁は、パッケージおよび消費財の内側を向いている内表面と、消費財から離れる方を向いている外表面とを有する。注目すべきは、内表面または外表面が容器の組立に使用されるブランクの一定の側に必ずしも相当しないことである。消費財の周りにブランクがどのように折り畳まれるかに依存して、ブランクの同一の側にある区域は、容器の内側を向く可能性も外側を向く可能性もある。
「ヒンジ線」という用語は、容器の中に配置された物品へのアクセスを許容するために、リッドが旋回する場合がある線を指す。ヒンジ線は、例えば容器の壁を形成するパネル内の折り目またはスコアラインであってもよい。
「従属」という用語は本明細書において、本発明による容器の二つの要素の間の物理的接続を説明するために使用される。より詳細には、「従属」という用語は、容器またはブランクの二つの壁またはパネルなど、二つの要素間に材料の連続性があることを示すために使用される。これは、壁またはパネルが、隣接する壁またはパネルに直接的に従属する場合、ならびに中間の壁またはパネルが二つの壁またはパネルを効果的に接続する場合の両方を包含する。
一例として、側壁または側面パネルは、隣接する主要な壁または主要なパネルから直接的に従属してもよい。こうした場合、壁またはパネルは典型的に、隣接する壁から折り目に沿って従属する。別の方法として、湾曲したまたは面取りされた縁を有する容器では特に、側壁または側面パネルは、第一の主要な壁またはパネルなどの主要な壁から間接的に従属してもよい。こうした場合、湾曲したまたは面取りされた縁壁またはパネルは、側壁または側面パネルと主要な壁または主要なパネルとを接続する。面取りされた縁の場合、側壁または側面パネルと主要な壁または主要なパネルとの両方は、接続する面取りされた縁壁またはパネルから、それぞれの折り目に沿って従属してもよい。これはまた、本発明による容器の随意の構成要素(例えば、内側フレームの形態で提供された補強部材)に適用される。
「虚弱線」という用語は本明細書において、パッケージ(またはパッケージが形成されるブランク)の表面の一部分であって、そこからパッケージ(またはブランク)が形成される材料の構造強度が、例えば虚弱線に沿った曲げ、折り畳み、または引き裂きに関して任意の適切な技法によって弱化されている部分を説明するために使用される。例えば、虚弱線は、スコアライン、筋付け線、切除線、または穿孔線として形成されてもよい。虚弱線は、材料を除去することによって、材料を変位させることによって、材料を圧縮することによって、材料を一緒に保持する力を局所的に低減することによって(例えば、繊維質材料内の繊維を破断することによって)、また上記すべての組み合わせによって作り出すことができる。虚弱線は、直線、曲線、断片的もしくは連続的な線、またはそれらの組み合わせであってもよい。数多くの例において、虚弱線は、ブランク内での折り目の位置付けを助けるために使用される。虚弱線はまた、例えば圧縮によって、虚弱線と直角を成す方向に材料を強化するためにも使用されうる。さらに、虚弱線は装飾用途に使用できる。
「スコアライン」という用語は、ブランクの材料に部分的に切り込みを入れることによって形成される線を説明するために使用される。スコアラインは、ブランクから材料を除去することによって形成されてもよい(その場合、スコアラインはブランク内の溝または谷を形成する)。別の方法として、スコアラインはブランクからの任意の材料を除去することなく生成されてもよく、これには部分的な側方向のずれと材料の圧縮が典型的に伴い、厚さがゼロではないナイフが材料を貫通することによって引き起こされる。スコアラインの深さはブランクの厚さより小さくなる。
「筋付け線」という用語は、材料の一部分をブランクの平面に対して垂直に変位することによって形成され、ブランクに溝または谷を形成する線を説明するために使用される。変位は圧縮を伴う場合があり、ローラーなどの圧縮ツールの使用を典型的に伴う。別の方法として、または追加的に、筋付け線内の材料は、ブランクの反対側から少なくとも部分的に突き出るように変位されてもよい。一般に、筋付け線が形成された時に、材料は除去されない。
「切除線」という用語は、ブランクの表面から、切除によって所定の深さだけ材料を除去することによって(例えば、レーザービームまたはブレードによって)形成される線を説明するために使用される。
「穿孔線」という用語は、ブランク内の個別の孔またはスロットの線または配列を説明するために使用される。孔は、ブランクに物体を押し通すことによって形成されてもよい。これは結果として、例えばパンチングによってブランクから除去されている材料をもたらす場合がある。別の方法として、孔は材料を除去せずに、代わりに単に物体を使用して材料を孔の中心から外向きに押して作成されることができる。別の代替の方法として、孔はレーザービームによって形成されてもよい。
「折り目」という用語は、ブランクが折り畳まれるブランクの任意の線を説明するために使用される。折り目は、折り畳み作用を支援するための虚弱線によって画定されてもよい。別の方法として、例えばブランク材料およびその他の材料の曲がりやすさの特徴に応じて、虚弱線の存在なしに折り畳みを形成することができる。
容器は、第一のヒンジ留めされたパネルを第一の位置に保持するための容器の第一の主要な壁にスリットまたはスロットをさらに備えることが好ましい。これは、第一のヒンジ留めされたパネルが第一の位置にある時に、第一のヒンジ留めされたパネルが容器の第一の主要な壁に対して同一平面上に保持されることを可能にする。スリットは、第一のパネルヒンジ線に最も近い側の反対にある側、すなわち容器の第一の主要な壁の側に提供されていることが好ましい。スリットは、第一のパネルヒンジ線に対してある角度で延びることが好ましい。スリットは、第一のヒンジ留めされたパネルの角部分と係合するように構成されていることが好ましい。
第一のパネルは一つ以上の自由縁を備えてもよく、少なくとも二つの自由縁を備えることがより好ましく、少なくとも三つの自由縁を備えることがなおより好ましい。一部の好ましい実施形態において、第一のパネルは四つの縁から成り、そのうちの三つは自由縁であり、第一のパネルの残りの一つの縁は第一のパネルヒンジ線に配置されている。
第一のパネルはタブを有しないことが好ましい。すなわち、容器は、第一のパネルに従属するいかなるパネルまたはタブも備えないことが好ましい。
第一のパネルヒンジ線は、ボックス部分の第一の主要な壁と第一の副次的な側壁および第二の副次的な側壁のうちの一つとの間に配置されていることが好ましい。例えば、容器が第一の主要な壁を第一の副次的な側壁または第二の副次的な側壁に接続する直交する縁を有する場合、第一のパネルヒンジ線は前記直交する縁に沿って延びてもよい。別の例として、第一の主要な壁を第一の副次的な側壁または第二の副次的な側壁に接続する面取り付き縁を容器が有する場合、第一のパネルヒンジ線は、前記面取り付き縁を形成する縁のうちの一つに沿って延びてもよい。これは、第一のヒンジ留めされたパネルがボックス部分の第一の主要な壁と実質的に同一の寸法を有することを可能にし、これによって第一のヒンジ留めされたパネルが第一の位置にある時に容器がより従来的な外観を有することを可能にすることができる。さらに、これはまた、第一のヒンジ留めされたパネルが第一の位置にある時に、第一のヒンジ留めされたパネルが第一の主要な壁に対して同一平面上にあることを可能にすることができる。一部の特に好ましい実施形態において、第一のパネルヒンジ線は、第一のリッドヒンジ線が提供されている同一の副次的な側壁の近傍に配置されている。すなわち、第一のパネルヒンジ線は、ボックス部分の第一の主要な壁と第一の副次的な側壁との間に配置されていることが好ましい。
一部の好ましい実施形態において、第一のパネルヒンジ線は、容器の第一の主要な壁上に提供されてもよい。すなわち、第一のパネルヒンジ線は、容器の第一の主要な壁のすべての縁から間隔を介してもよい。こうした実施形態は、容器と外部物体の間の改善された取り付けを可能にし、容器が外部物体に取り付けられている時に外部物体に対する容器のボックス部分の動きを低減する場合がある。これは、このような実施形態において、容器が外部物体に取り付けられている時、第一のヒンジ線のいずれかの側に配置されている容器の第一の主要な壁の部分は、第一のヒンジ線を中心として容器のボックス部分が外部物体から離れるように旋回するのを防止する役割を果たすことができるためである。従って、こうした実施形態において、容器が外部物体から取り外せるようになる前に、消費者はまず、第一のパネルを少なくとも部分的に外部物体内のスロットの外へと摺動する必要がある場合がある。
第一のパネルヒンジ線は、第一の主要な壁を第一の副次的な側壁と接続する長軸方向の縁と、第一の主要な壁を第二の副次的な側壁と接続する長軸方向の縁と、またはこれらの両方と実質的に平行に延びることが好ましい。
容器の第一のヒンジ留めされたパネルには、容器の第一のヒンジ留めされたパネルを外部物体に取り付けるための取り付け機構が提供されていることが好ましい。取り付け機構は、第一のヒンジ留めされたパネルの第一の表面上にマイクロ吸引層を備えることが好ましい。第一のヒンジ留めされたパネルの第一の表面は、第一のヒンジ留めされたパネルが第一の位置にある時に、容器の第一の主要な壁の方を向く第一のヒンジ留めされたパネルの表面であることが好ましい。
「マイクロ吸引層」という用語は本明細書において、材料の外表面上に複数のマイクロキャビティを有する可撓性材料で形成された層を指すために使用される。マイクロキャビティの壁は、材料の外表面が接触表面に対して押された時に、圧力が低減された密封された環境がキャビティの壁と接触表面との間に形成されるように、変形可能である。これは、キャビティの壁と接触表面との間で吸引力を提供する。
マイクロキャビティは、5マイクロメートル〜300マイクロメートルの直径を有してもよい。材料は、複数の内部気泡を有する延伸された樹脂で形成されてもよい。層は、30マイクロメートル〜500マイクロメートルの厚さを有してもよい。
第一のヒンジ留めされたパネル上の代替的な取り付け機構は、低粘着性の接着剤、フロック材料、エンボス加工、およびデボス加工のうちの一つ以上を含んでもよい。
第一のヒンジ留めされたパネル上の取り付け機構は、第一のヒンジ留めされたパネルと外部物体の間の著しい相互作用なしに、第一のヒンジ留めされたパネルが外部物体上のスロットまたはスリーブの中へと摺動することを可能にすることができる。しかし、容器が物体に対して押されると、第一のヒンジ留めされたパネル上の取り付け機構は外部物体と係合し、かつ容器を前記外部物体に対して一定の位置に保持するのを補助することができる。
容器は、第一のリッドが閉位置にある時に、第一のリッドをボックス部分に固定するための機構を備えることが好ましい。前記機構は、ボックス部分内に切り抜きの形態で提供され、また第一のリッド内のフラップは、第一のリッドが閉位置へと動くと互いに係合することが好ましい。これは有利なことに、例えば容器がユーザーによって携行されている時、および特に、容器が上下逆向きに定置されている時、第一のリッドが偶発的に開く可能性を低減できる。
第一のリッドは、第一のリッドの第一の主要な壁と、第一のリッド第二の主要な壁と、第一のリッドの対向する第一の副次的な側壁および第二の副次的な側壁と、第一のリッド上部壁とを備えることが好ましく、第一のリッド上部壁は容器の上部壁を形成する。
容器の第一の主要な壁には、容器の第一の主要な壁を外部物体に取り付けるための取り付け機構が提供されていることが好ましい。前記取り付け機構は、容器の第一の主要な壁の外表面上に提供されていることが好ましい。取り付け機構は、低粘着性接着剤、フロック材料、エンボス加工、およびデボス加工のうちの一つ以上を備えてもよい。
一部の好ましい実施形態において、取り付け機構は、容器の第一の主要な壁の外表面上にマイクロ吸引層を含む。
容器の第一の主要な壁上の取り付け機構は、容器と外部物体の間の著しい相互作用なしに、第一のヒンジ留めされたパネルが外部物体上のスロットまたはスリーブの中へと摺動することを可能にできる。しかしながら、容器が物体に対して押されると、容器の第一の主要な壁上の取り付け機構は外部物体と係合し、容器を前記外部物体に対して一定の位置に保持するのを補助することができる。
容器のボックス部分は、消費財を収容するための第二の区画と、第二の区画内の消費財にアクセスするための第二の開口部をさらに画定することが好ましい。こうした実施形態において、容器は、容器の第二の側壁を横切って延びる第二のリッドヒンジ線によってボックス部分に接続された第二のリッドであって、第二のリッドが第二の開口部を覆う閉位置と、第二の開口部が覆われていない開位置との間でボックス部分に対して移動可能である第二のリッドをさらに備えることが好ましい。第二の区画は、第一の区画に含まれる何らかのものに加えて、さらなる一組の消費財を収容するために使用されてもよい。これは、新鮮さが重要である時、消費者が第一の区画の物品を使い切るまで第二のリッドを開く必要がなく、また第二の区画内の物品にアクセスする必要がないため、有利である可能性がある。別の方法として、第二の区画は、第一の区画内の物品の残りの部分を使用後に収納するために使用されてもよい。さらなる代替として、第二の区画は、第一の区画内に貯蔵された消費財の一部分を収納するために使用されてもよい。例えば、消費財は、第一の端が第一の区画内に存在し、かつ第二の端が第二の区画内に存在する、エアロゾル発生物品などの細長い消費財であってもよい。従って、消費者は、第一のリッドを通して第一の端にアクセスすること、または第二のリッドを通して第二の端にアクセスすることのどちらかによって前記細長い消費財を取り出すかの選択肢を有することができる。
第二の区画は、第一の区画と完全に別のものであってもよい。例えば、内壁を容器内に提供して、第二の区画を第一の区画から分割してもよい。こうした実施形態において、内壁の一方の側は第一の区画の基部表面を形成することができ、また内壁のもう一方の側は第二の区画の基部表面を形成することができる。別の方法として、第一の区画は、第二の区画と一体型とすることができる。そのような場合、消費財の単一の組は、両方の区画内に存在してもよい。別の方法として、消費財の二つの束が容器内に存在してもよく、第一の束は第一のリッドおよび第一の開口部を介してアクセス可能であり、第二の束は第二のリッドおよび第二の開口部を介してアクセス可能である。
容器は、第二のパネルヒンジ線によってボックス部分に接続されていて、かつ第二のパネルが容器の第二の主要な壁の少なくとも一部分の上にある第一の位置と、第二のパネルが容器のボックス部分から実質的に離れるように延びる第二の位置との間で旋回するように構成された第二のパネルをさらに備えることが好ましい。こうした実施形態において、消費者は二つの区画を有することになり、この区画から消費財を貯蔵または選択する。これは、消費者が容器を方向付けることを可能にするが、これらは消費者が容器を外部物体に取り付ける時に満足させる。
第二のパネルは一つ以上の自由縁を備えてもよく、少なくとも二つの自由縁を備えることがより好ましく、少なくとも三つの自由縁を備えることがなおより好ましい。一部の好ましい実施形態において、第二のパネルは四つの縁から成り、そのうちの三つは自由縁であり、第二のパネルの残りの一つの縁は第一のパネルヒンジ線に配置されている。
第一のパネルはタブを有しないことが好ましい。すなわち、容器は、第一のパネルに従属するいかなるパネルまたはタブも備えないことが好ましい。
第二のパネルヒンジ線は、ボックス部分の第二の主要な壁と第一の副次的な側壁および第二の副次的な側壁のうちの一つとの間に配置されていることが好ましい。例えば、容器が第二の主要な壁を第一の副次的な側壁または第二の副次的な側壁に接続する直交する縁を有する場合、第二のパネルヒンジ線は前記直交する縁に沿って延びてもよい。別の例として、第二の主要な壁を第一の副次的な側壁または第二の副次的な側壁に接続する面取り付き縁を容器が有する場合、第二のパネルヒンジ線は、前記面取り付き縁を形成する縁のうちの一つに沿って延びてもよい。これは、第二のヒンジ留めされたパネルがボックス部分の第二の主要な壁と実質的に同一の寸法を有することを可能にし、これによって第二のヒンジ留めされたパネルがその第一の位置にある時に容器がより従来的な外観を有することを可能にすることができる。さらに、これはまた、第二のヒンジ留めされたパネルがその第一の位置にある時に、第二のヒンジ留めされたパネルが第二の主要な壁に対して同一平面上にあることを可能にすることができる。一部の特に好ましい実施形態において、第二のパネルヒンジ線は、第二のリッドヒンジ線が提供される同一の副次的な側壁の近傍に配置されている。すなわち、第二のパネルヒンジ線は、ボックス部分の第二の主要な壁と第二の副次的な側壁との間に配置されていることが好ましい。
容器が第二のヒンジ留めされたパネルを含む場合、第二のヒンジ留めされたパネルをその第一の位置に保持するために、スリットは容器の第二の主要な壁内に提供されていることが好ましい。これは、第二のヒンジ留めされたパネルがその第一の位置にある時に、第二のヒンジ留めされたパネルが容器の第二の主要な壁に対して同一平面上に保持されることを可能にすることができる。前記スリットは、第二のパネルヒンジ線に最も近い側の反対にある側、すなわち容器の第二の主要な壁の側に提供されていることが好ましい。前記スリットは、第二のパネルヒンジ線に対してある角度で延びることが好ましい。前記スリットは、第二のヒンジ留めされたパネルの角部分と係合するように構成されていることが好ましい。
第二のリッドは、第二のリッドの第一の主要な壁と、第二のリッドの第二の主要な壁と、第二のリッドの対向する第一の副次的な側壁および第二の副次的な側壁と、第二のリッドの底部壁とを備え、第二のリッドの底部壁は容器の底部壁を形成することが好ましい。
容器は、第二のリッドが閉位置にある時に、第二のリッドをボックス部分に固定するための機構をさらに備えることが好ましい。前記機構は、ボックス部分内に切り抜きの形態で提供され、また第二のリッド内のフラップは、第二のリッドがその閉位置へと動くと互いに係合することが好ましい。これは有利なことに、例えば特に第二のリッドの底部壁が容器の底部を形成する場合に、第二のリッドが偶発的に開く可能性を低減することができる。
本発明の容器は、任意の適切な消費財を収容してもよい。本発明の容器は、複数のエアロゾル発生物品を収容することが好ましい。「エアロゾル発生物品」という用語は本明細書において、加熱された時にエアロゾルを形成する少なくとも一つの基体を含む物品を意味するために使用される。エアロゾル発生物品は、たばこ基体が燃焼される、フィルター付き紙巻たばこ、葉巻たばこ、シガリロなどの可燃性タイプのエアロゾル発生物品であってもよい。しかしながら、本発明の容器は、電気的に作動する喫煙システムで使用するエアロゾル発生物品を収容するために特に適切でありうる。この場合、エアロゾル発生物品は、基体が加熱された時に、ニコチンを含むエアロゾルを発生するたばこまたはその他のニコチン含有基体を備えてもよい。こうしたエアロゾル発生物品は典型的に、別個の装置の使用を必要とし、従って本発明の容器は有利なことに、そのような装置に取り付けられることができ、容器および前記装置を単一の集合体として携行することを可能にする。
容器が第一の区画および第二の区画を備え、かつエアロゾル発生物品を収納する場合、エアロゾル発生物品は第一の区画および第二の区画の両方の中に収納されてもよい。別の方法として、エアロゾル発生物品は区画のうちの一つのみに収納されてもよい。この場合、もう一方の区画は、廃棄物(灰もしくは吸い殻など)、またはその他の消費財(例えば、マッチ、ライター、消火手段、口臭消臭剤、もしくは電子部品など)を受容してもよい。
本発明の第二の態様によると、先行請求項のうちのいずれか一つの装置および容器を備えるシステムが提供されていて、装置はハウジングと、容器の第一のパネルを受容するためにハウジング内のスリットとを備える。装置は、電気的に作動する喫煙システムで使用するものであることが好ましく、装置は、ヒーターに電力を供給するための電源を提供するために使用されることがより好ましい。当然のことながら、本発明の第一の態様に関する上述の特徴のうちのいずれかはまた、本発明の第二の態様に同様に適用可能であってもよい。
第一のパネルは、外部物体に保持されるように適合されることが好ましく、本発明の第二の態様の装置に保持されるように適合されることがより好ましい。
第二のパネルは、外部物体に保持されるように適合されることが好ましく、本発明の第二の態様の装置に保持されるように適合されることがより好ましい。
例えば、第一のパネルのうちの一方または両方は、外部物体上の対応するスロットまたはスリットとの相補的な係合のためにサイズと形状が決められてもよい。こうした配置は、第一の態様の容器が外部物体に取り付けられること、および外部物体から取り外されることを可能にする場合がある。
本発明の容器の外部物体への取り付けは、非永久的であることが好ましい。すなわち、本発明の容器は好ましくは、外部物体に取り付けられる能力を有し、その後に外部物体から取り外される能力を有するべきである。
容器は一つ以上の折り畳まれた層状ブランクから形成されていることが好ましい。一つ以上の折り畳まれた層状ブランクには例えば厚紙、ボール紙、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。ブランクは、約100グラム/平方メートル〜約350グラム/平方メートルの重量を有する層状の厚紙ブランクであることが好ましい。好ましい実施形態において、ブランクは約200〜約400マイクロメートルの厚さを有し、250マイクロメートル〜350マイクロメートルの厚さを有することがより好ましい。
容器は概して、二つの副次的なより狭い壁によって間隙を介した二つのより広い主要な壁を備える直方体容器である。容器は、第一の主要な壁上に二つの長軸方向の丸みのあるまたは面取りされた縁を含んでもよく、および/または第二の主要な壁上に二つの長軸方向の丸みのあるまたは面取りされた縁を含んでもよい。これらは随意に、一つ以上の丸みのあるまたは面取りされた横断方向の縁と組み合わせてもよい。
本発明による容器の外表面には、製造者またはブランドのロゴ、商標、スローガン、ならびにその他の消費者情報およびしるしが印刷、エンボス加工、デボス加工、またはその他の方法で装飾されてもよい。
本発明は、例証として図面を参照しながらさらに説明される。