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JP2020107397A - 燃料電池セル - Google Patents

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JP2020107397A JP2018242077A JP2018242077A JP2020107397A JP 2020107397 A JP2020107397 A JP 2020107397A JP 2018242077 A JP2018242077 A JP 2018242077A JP 2018242077 A JP2018242077 A JP 2018242077A JP 2020107397 A JP2020107397 A JP 2020107397A
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Abstract

【課題】電子伝導性とガス拡散性を両立した燃料電池セルを提供する。【解決手段】一対のセパレータのうち少なくとも一方のセパレータは、隣り合うガス流路同士の間に、ガス拡散層に向かって連続的に突出して、上記ガス拡散層に接触する複数の非流路部が設けられており、少なくとも1つの非流路部は、第1の流路断面積を有するガス流路と隣り合う絞り部と、第2の流路断面積を有するガス流路と隣り合い上記絞り部の上流に隣接して配置される上流部と、上記上流部の上流に隣接して配置される主要部と、を備え、上記第1の流路断面積は、上記第2の流路断面積よりも小さく、上記主要部と上記膜電極接合体との距離を第1の距離とすると、上記絞り部と上記膜電極接合体との距離が上記第1の距離よりも短い第2の距離となるように形成され、上記上流部と上記膜電極接合体との距離が上記第1の距離よりも長い第3の距離となるように形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池セルに関する。
燃料電池は、燃料ガスおよび酸化剤ガスを、アノード側電極およびカソード側電極に供給して電気化学的に反応させることにより、電気エネルギーを得るシステムである。
一般に、燃料電池は、燃料電池セルを複数積層されたスタック構造を有している。この燃料電池セルは、電解質膜の両側にアノード側触媒層とカソード側触媒層とが設けられた膜電極接合体と、膜電極接合体を挟持する一対のセパレータから構成される。上記燃料電池において、膜電極接合体へのガス拡散性をさらに良好にすることを目的として、膜電極接合体の両側に多孔質の拡散層用基材であるガス拡散層を配置して膜電極ガス拡散層接合体を構成し、この膜電極ガス拡散層接合体を一対のセパレータで挟持している場合がある。ここで、特許文献1には、セパレータにおける膜電極ガス拡散層接合体に面する側に、ガス流路形成体としてのガス流路を形成するとともに、当該ガス流路内にガスの流れ方向に直交する方向に延びる複数の突起部を設けることにより、それが流路に対する絞り部として機能し、反応ガスをガス拡散層内に均一に拡散できることが開示されている。
特開2017−228482号公報
ここで、よりガス拡散層へのガス拡散性を向上させるため、絞り部の上流で滞留する反応ガスがガス拡散層に拡散しやすくする必要がある。そのため、ガス拡散層の空隙率を大きくする必要がある。しかしながら、ガス拡散層の空隙率が大きい場合、多孔質の基材が疎になるため、電子伝導性は低下する。したがって、絞り部近傍における電子伝導性とガス拡散性を両立する技術が求められていた。
上記した課題の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
本発明の一形態によれば、膜電極接合体と前記膜電極接合体の両側に多孔質の拡散層用基材である一対のガス拡散層が配置されており、前記一対のガス拡散層の両側に配置される一対のセパレータと、を備えた燃料電池セルであって、前記一対のセパレータには、厚み方向に貫通する反応ガス供給マニホールドと反応ガス排出マニホールドとが配置されており、前記一対のセパレータのうち少なくとも一方のセパレータは、前記反応ガス供給マニホールドから前記反応ガス排出マニホールドに向かって反応ガスを通流させる複数本のガス流路が配置され、前記複数本のガス流路において、隣り合うガス流路同士の間には、前記ガス拡散層に接触する複数の非流路部が設けられており、前記非流路部は、前記複数本のガス流路に沿って連続的に設けられており、前記複数の非流路部のうち少なくとも1つの非流路部は、第1の流路断面積を有するガス流路と隣り合う絞り部と、第2の流路断面積を有するガス流路と隣り合い前記絞り部の上流に隣接して配置される上流部と、前記上流部の上流に隣接して配置される主要部と、を備え、前記第1の流路断面積は、前記第2の流路断面積よりも小さく、前記主要部と前記膜電極接合体との距離を第1の距離とすると、前記絞り部と前記膜電極接合体との距離が前記第1の距離よりも短い第2の距離となるように形成され、前記上流部と前記膜電極接合体との距離が前記第1の距離よりも長い第3の距離となるように形成されている。
かかる形態によれば、セパレータに設けられた複数の非流路部が第1の距離、第2の距離、第3の距離と異なる3種類の高さを有することにより、セパレータと接触するガス拡散層に働く接触面圧の大きさが異なる。このため、主要部、絞り部、上流部のそれぞれに隣り合う複数の非流路部が接触するガス拡散層の厚さが異なる。ガス拡散層は、多孔質の拡散層用基材であるガス拡散層は働く接触面圧が高いほど、ガス拡散層の厚さが減少するため、導電性を有する多孔質の基材が密になり電子伝導性は向上する一方、ガス拡散層の空隙率は小さくなりガス拡散性が低下する。第2の距離は第1の距離および第3の距離と比べて高くなっており、ガス拡散層の厚さが薄くなっている。したがって、上流部と隣接する絞り部におけるガス拡散層に働く接触面圧は高く、ガス拡散層の厚さは薄くなるため、ガス拡散層の空隙率が小さくなり、電子伝導性が良好になる。一方、上流部における接触面圧が絞り部および主要部と比べ低くなっており、ガス拡散層の厚さが厚くなっている。このため、ガス流路を流れてきた反応ガスが絞り部によって滞留しやすい上流部において、反応ガスがガス拡散層内に絞り部および主要部と比べ拡散しやすくなっている。このように接触面圧が高い部分と低い部分とを近接して設けているため、反応ガスが拡散しやすい上流部と接触するガス拡散層の一部分に拡散した反応ガスが、反応ガスが拡散しにくい絞り部と接触するガス拡散層の一部分にまで拡散することができる。一方で、電子伝導性が低い上流部に隣接して、電子伝導性が高い絞り部が配置されているため、電子伝導性も絞り部近傍で均一になる。したがって、絞り部近傍において、電子伝導性とガス拡散性とを両立することができる。
上記形態の燃料電池用セパレータにおいて、前記複数の非流路部のうち少なくとも1つの非流路部が、前記絞り部と前記上流部において、前記第2の距離および前記第3の距離を有する前記膜電極接合体と平行な面と、前記第2の距離または第3の距離まで連続的に高さが変化する前記膜電極接合体に対して垂直でない面とを有していてもよい。
かかる形態によれば、高さが連続的に変化するため、ガス拡散層とセパレータとの間に隙間が発生することを抑制できる。したがって、電子伝導性をより向上することができる。
上記形態の燃料電池用セパレータにおいて、前記複数の非流路部のうち少なくとも1つの非流路部は、非流路部の前記膜電極接合体に対して垂直かつガスの通流方向に対して平行な平面における断面が、前記絞り部および前記上流部で円弧形状になっていてもよい。
かかる形態によれば、絞り部および上流部で円弧形状になっているため、ガス拡散層とセパレータとの間に隙間が発生することを抑制できる。したがって、電子伝導性をより向上することができる。
本実施形態にかかる燃料電池セルの断面説明図である。 本実施形態にかかるセパレータの概略構成を示す平面図である。 本実施形態にかかる燃料電池セルの断面図であって、ガスの流れを説明するための図である。 図2に示す領域Cの拡大平面図と、図4(a)のA−A線における断面図である。 変形例における図2に示す領域Cの拡大平面図と、図5(a)のB−B線における断面図である。 変形例にかかるセパレータの概略構成を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の燃料電池セパレータについて、詳細に説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池セル100の構成を示す断面図である。燃料電池セル100は、膜電極接合体10と、2枚のガス拡散層20と、一対のセパレータ、すなわちアノード側セパレータ30とカソード側セパレータ40と、を備える。膜電極接合体10は、電解質膜13の両面に、それぞれアノード側触媒層11とカソード側触媒層12とが配置されている。電解質膜13は、湿潤状態において良好なプロトン伝導性を示す固体高分子膜である。本実施形態において、電解質膜13はフッ素系樹脂のイオン交換膜によって構成される。アノード側触媒層11およびカソード側触媒層12は、燃料ガスと酸化剤ガスとの化学反応を促進する触媒からなる。
膜電極接合体10の両側には、それぞれガス拡散層20が積層されている。膜電極接合体10と2枚のガス拡散層20とが、膜電極ガス拡散層接合体(以下、「MEGA」と呼ぶ)21を構成する。ガス拡散層20は、電極反応に用いられる反応ガスを電解質膜13の面方向に沿って拡散させる層であり、多孔質の拡散層用基材により構成されている。拡散層用基材としては、炭素繊維基材や黒鉛繊維基材など、導電性およびガス拡散性を有する多孔質の基材が用いられる。なお、ガス拡散層20の膜電極接合体10側には、撥水処理が施されている。
2枚のセパレータ30、40には凹凸面が形成され、ガス流路32、42は凹凸面の凸部の上面36、46をガス拡散層20に接触させることによって形成される。凹凸面の凹部には反応ガスが流れ、ガス拡散層20と接触している凸部の上面36、46には反応ガスがほとんど流れないので、「非流路部」と呼ぶ。ガス流路32、42は後述する反応ガス供給マニホールド470、480から後述する反応ガス排出マニホールド472、482に向かって反応ガスを通流させている。アノード側セパレータ30は、MEGA21のアノード側の表面に複数のアノード側非流路部36の間にアノード側ガス流路32が形成され、その反対側に複数本の筋状の冷却媒体流路34が形成されている。カソード側セパレータ40は、MEGA21のカソード側の表面に複数のカソード側非流路部46の間にカソード側ガス流路42が形成されており、カソード側非流路部46ともガス拡散層20は接触している。セパレータ30、40は、例えば、ステンレスやチタン、あるいはそれらの合金からなる金属板をプレス成型することによって形成されている。
図2は、本実施形態におけるカソード側セパレータ30の概略構成を示す平面図である。なお、図2におけるx方向が「ガスの通流方向」に相当し、z方向が「積層方向」に相当する。図3は、本実施形態にかかる燃料電池セルの断面図であって、ガスの流れを説明するための図である。図2に示すように、カソード側セパレータ30は、例えば、略矩形の板状部材であり、中央部にMEGA21と対向する発電領域50、外縁部に複数の開口部470、472、480、482、490、492が設けられている。これらの開口部470、472、480、482、490、492は、反応ガスおよび冷却媒体のためのマニホールドであり、セパレータの厚み方向を貫通する貫通孔である。各マニホールドは、発電領域50における燃料ガスの通流方向と酸化剤ガスの通流方向とが、電解質膜13を挟んで互いに対向し、かつ、交差するように配置されている。具体的には、燃料ガス供給マニホールド470と、酸化剤ガス供給マニホールド480と、冷却媒体供給マニホールド490が、発電領域50に対して同じ側、すなわち紙面右側に配列され、燃料ガス排出マニホールド472と、酸化剤ガス排出マニホールド482と、冷却媒体排出マニホールド492とが、その反対側、すなわち紙面左側に配列されている。反応ガスである燃料ガスおよび酸化剤ガスは、それぞれ燃料ガス供給マニホールド470または酸化剤ガス供給マニホールド480から燃料ガス排出マニホールド472または酸化剤ガス排出マニホールド482に向かって流れる。ここで、本明細書では、アノード側セパレータ30の燃料ガス供給マニホールド470側またはカソード側セパレータ40の酸化剤ガス供給マニホールド480側を「上流」と呼ぶ。また、アノード側セパレータ30の燃料ガス排出マニホールド472側またはカソード側セパレータ40の酸化剤ガス排出マニホールド482側を「下流」と呼ぶ。
ここで、燃料ガス供給マニホールド470と、燃料ガス排出マニホールド472とは、発電領域50を挟んで互いに対角する位置に形成されている。酸化剤ガス供給マニホールド480と酸化剤ガス排出マニホールド482、冷却媒体供給マニホールド490と冷却媒体排出マニホールド492についても同様である。なお、反応ガスおよび冷却媒体のためのマニホールド470、472、480、482、490、492の配置は、他の構成であってもよい。
また、カソード側セパレータ40には、ガスの通流方向(図2ではx方向)に沿って互いに直線状に平行に延びるカソード側ガス流路42が形成され、当該カソード側ガス流路42の間にはガス拡散層20に接触する面側に突出する方向、すなわち積層方向(図2ではz方向)にカソード側非流路部46が複数形成されている。カソード側非流路部46の積層方向の高さは、ガスの通流方向に直交する方向(図2ではy方向)に一定である。各カソード側ガス流路42は、後述する絞り部43以外の部分は幅と流路断面積は一定である。なお、カソード側ガス流路42を直線状にすることによって、MEGA21での電気化学反応によって生成された液水を排出する効率を高めることができる。カソード側ガス流路42は、酸化剤ガス供給マニホールド480から酸化剤ガス排出マニホールド482まで発電領域50の両端の間を一直線に貫くように形成されていることが好ましい。このような構成によって、液水の排出をより容易に行うことが可能である。
図2に示すように、カソード側ガス流路42はガスの通流方向に直交する方向(図2ではy方向)に突起部を設けることにより流路断面積を減少している部分があり、この部分と隣り合うカソード側非流路部46を絞り部43とする。ここで、流路断面積とは、カソード側セパレータ40に設けられた複数のカソード側ガス流路42のうち1本のガス流路の断面積をいう。カソード側非流路部46において、絞り部43の上流に隣接して配置される部分が上流部44である。本実施形態においては、絞り部43および上流部44を除いたカソード側非流路部46が主要部45である。カソード側ガス流路42中の流路断面積を減少させる部分を設けることにより、カソード側ガス流路42を通流する酸化剤ガスに圧損が生じて酸化剤ガスの通流速度は遅くなる。そのため、絞り部43の上流に隣接して配置された上流部44に滞留する。このように、カソード側ガス流路42内で酸化剤ガスの滞留を引き起こさせることによって、図3に示すように、酸化剤ガスをよりガス拡散層20内に潜り込ませることができる。したがって、ガス拡散層20内に酸化剤ガスが拡散しやすくなり、ガス拡散層20から酸化剤ガスが拡散するカソード側触媒層12内の酸化剤ガスの濃度を向上させることができる。
図4は、図2に示す領域Cの拡大平面図と、図4のA−A線における断面図である。図4(a)は、図2に示す領域Cの拡大平面図である。なお、図4(a)には、カソード側セパレータ40における酸化剤ガスの流れを示す矢印が図示されている。図4(a)に示すように、カソード側非流路部46には、カソード側ガス流路42の流路断面積を減少した部分と隣り合う絞り部46が設けられている。上述したように、このような絞り部43を設けることによりガス拡散層20内に拡散しやすくなるため、ガス拡散層20内の酸化剤ガスの濃度が、ガスの通流方向の上流から下流に至る各段階において均一になる。したがって、燃料電池セル100の発電特性の低下を回避することができる。このような絞り部43は、酸化剤ガス濃度が低下するカソード側ガス流路42の下流に設けると効果的である。
図4(b)は、図4(a)のA−A線におけるカソード側セパレータ40に設けられたカソード側非流路部46の断面図である。図4(c)は、カソード側セパレータ43と、ガス拡散層20と、膜電極接合体10とが重ね合わせられた図である。ここで、カソード側非流路部46のうち主要部45と膜電極接合体10との距離を第1の距離L1、カソード側非流路部46うち絞り部43に隣り合うカソード側非流路部46と膜電極接合体10との距離を第2の距離L2、カソード側非流路部46うち上流部44に隣り合うカソード側非流路部46と膜電極接合体10との距離を第3の距離L3とする。本実施形態におけるカソード側セパレータ40に形成されたカソード側非流路部46は、図4(b)および図4(c)に示すように、第2の距離L2は第1の距離L1よりも短く、第3の距離L3は第1の距離L1よりも長くなるように形成されている。すなわち、絞り部43に隣り合うカソード側非流路部46はガス拡散層20に対して、積層方向に最も高く突出している。一方、上流部44に隣り合うカソード側非流路部46は最も突出していない。
発電領域50内において、カソード側セパレータ43に設けられたカソード側非流路部46が膜電極接合体10に対して、第1の距離L1、第2の距離L2、第3の距離L3と異なる3種類の距離を有することにより、カソード側セパレータ40と接触するガス拡散層20に働く接触面圧の大きさは異なる。そのため、図4(c)に示すように、カソード側非流路部46が接触するガス拡散層20の厚さは場所によって異なる。ガス拡散層20は、多孔質の拡散層用基材により構成されているため、ガス拡散層20に働く接触面圧が高いほど、ガス拡散層20の厚さは減少する。ガス拡散層20の厚さが減少すると、導電性を有する多孔質の基材が密になるため電子伝導性は向上する一方、ガス拡散層20の空隙率は小さくなるためガス拡散性が低下する。したがって、主要部45と膜電極接合体10との距離は、電子伝導性とガス拡散性とが両立できる膜電極接合体10との距離である第1の距離L1に設定されている。本実施形態では、主要部45と膜電極接合体10との距離は第1の距離L1で一定である。
本実施形態におけるカソード側セパレータ40は、図4(c)に示すように、絞り部43における第2の距離L2は、第1の距離L1および第3の距離L3と比べて短くなっており、ガス拡散層20の厚さが最も薄くなっている。第2の距離L2は、好ましくは第1の距離L1の0.6倍以上0.9倍以下であり、さらに好ましくは0.7倍以上0.8倍以下である。したがって、絞り部43におけるガス拡散層20に働く接触面圧は高くなるため、ガス拡散層20の空隙率が小さくなり、電子伝導性が良好になる。しかしながら、絞り部43では、ガス拡散層20の空隙率は小さくなるため、酸化剤ガスはガス拡散層20に拡散しにくい。さらに、絞り部43と隣り合うカソード側ガス流路42は、流路断面積が減少しており、カソード側ガス流路42を酸化剤ガスが通流する際に発生する圧損が大きくなっている。この結果、絞り部43の上流に隣接した上流部44に、より酸化剤ガスが滞留しやすい。
ここで、上流部44における第3の距離L3は、第1の距離L1および第2の距離L2と比べて長くなっており、ガス拡散層20の厚さが最も厚くなっている。第3の距離L3は、好ましくは第1の距離L1の1.1倍以上1.3倍以下であり、さらに好ましくは1.1倍以上1.2倍以下である。このため、ガス拡散層20に働く接触面圧が低いため、ガス拡散層20の空隙率が大きい。したがって、酸化剤ガスが滞留しやすい上流部44において、酸化剤ガスがガス拡散層20内に拡散しやすくなっている。
このように、本実施形態におけるカソード側セパレータ40は、絞り部43でカソード側ガス流路42中に発生させる圧損を大きくする一方、上流部44におけるガス拡散層20への酸化剤ガスの拡散しやすさも大きくしている。この結果、上流部44でガス拡散層20に拡散した酸化剤ガスが、ガス拡散層20の絞り部43に対向する部分に拡散する。これにより、絞り部43および上流部44に隣接するガス拡散層20に拡散する酸化剤ガスの濃度が均一になり、絞り部43近傍において安定したガス拡散性を得ることができる。一方、絞り部43ではガス拡散層20に働く接触面圧は高く、ガス拡散層20の厚さが薄いため、電子伝導性は高い。ガス拡散層20に働く接触面圧が低く電子伝導性が低い上流部44の近傍に、電子伝導性が高い絞り部43が位置している。この結果、絞り部43近傍において安定した電子伝導性を得ることができる。以上より、カソード側セパレータ40のうち、絞り部43近傍において電子伝導性とガス拡散性を両立させることができる。
上記実施形態では、絞り部43に隣り合うカソード側非流路部46の第1の距離が変化しないように形成されており、第2の距離、第3の距離についても同様であったが、本開示はこれに限られない。図5は変形例における図2に示す領域Cの拡大平面図と、図5(a)のB−B線における断面図である。図5(a)は、図4(a)と同様に図2に示す領域Cの拡大平面図である。図5(b)および(c)は、変形例における図5(a)のB−B線における断面図である。図5(b)のように、カソード側非流路部46は、第2の距離および第3の距離を有するMEGA21に平行な平面と、第1の距離から第3の距離または第2の距離から第3の距離まで連続的に高さが変化するMEGA21に垂直でない面を有していてもよい。図5(b)では、MEGA21に垂直な平面における断面が直線状になるように形成されているが、これに限られず、連続的に高さが変化する平面は、B−B線における断面が上に凸または下に凸の円弧形状であってもよい。また、図5(c)のように、絞り部43および上流部44に隣り合うカソード非流路部46のMEGA21に垂直な平面における断面が円弧形状であってもよい。かかる形態の場合、ガス拡散層20との間に隙間が発生することを抑制できる。したがって、電子伝導性をより向上することができる。
上記実施形態では、カソード側ガス流路42は、酸化剤ガス供給マニホールド480から酸化剤ガス排出マニホールド482まで直線状に延びたストレート流路であったが、本開示はこれに限られない。例えば、カソード側ガス流路42は、ガスの通流方向が複数回反転するサーペンタイン流路であってもよい。また、カソード側ガス流路42が、絞り部43を設けられる程度に蛇行していてもよい。
上記実施形態では、カソード側ガス流路42中に設けられた絞り部43は、カソード側ガス流路42に隣り合う両側のカソード側非流路部46が、ガスの通流方向に直交する方向(図2ではy方向)に突き出した突起部を設けることにより、カソード側ガス流路42の幅を減少させて、流路断面積を減少させていたが、本開示はこれに限られない。例えば、カソード側ガス流路42に隣り合うカソード側非流路部46のうち片方のカソード側非流路部46のみがガスの通流方向に直交する方向に突き出した突起部を設けることにより流路断面積を減少させてもよい。また、カソード側ガス流路42に隣り合うカソード側非流路部46がガスの通流方向に直交する方向(図2ではy方向)に突き出した突起部を設けておらず、カソード側ガス流路42の底の高さを変更することにより流路断面積を減少させてもよい。また、適宜これらを組み合わせて、カソード側ガス流路42の流路断面積を減少させてもよい。
上記実施形態では、絞り部43は複数本のカソード側ガス流路42それぞれに複数箇所設けられているが、絞り部43を複数本のカソード側ガス流路42それぞれに1個のみ設けてもよいし、1本のカソード側ガス流路42のみに1個設けてもよい。なお、絞り部43は、カソード側ガス流路42の出口以外の位置に設けられることが好ましい。これにより、カソード側ガス流路42の出口が液水によって塞がれ、酸化剤ガスがそのカソード側ガス流路42に流れこみにくくなる現象の発生を抑制できる。
上記実施形態では、絞り部43は左右対称に設けられているが、本開示はこれに限られない。図6に示すように、絞り部43がカソード側ガス流路42の下流に上流より多く設けられていてもよい。カソード側ガス流路42を流れる酸化剤ガスはガス拡散層20に拡散していくため、下流に行くに従ってガス濃度が低下する。かかる形態によれば、酸化剤ガスのガス濃度が低下した下流側に絞り部43が設けられており、その絞り部43に対応して接触面圧が異なるようにカソード側非流路部46の高さが変更されている。したがって、少ない数の絞り部43で効率的にガス拡散層20内に酸化剤ガスを拡散させることができる。
上記実施形態では、カソード側非流路部46のうち絞り部43および上流部44を除いた部分を主要部45としたが、本開示はこれに限られない。主要部45は、カソード側非流路部46のうち上流部44の上流に隣接して配置されており、主要部45と膜電極接合体10との距離が第2の距離L2と第3の距離L3との間の距離であればよい。
上記実施形態では、カソード側非流路部46の積層方向の高さは、ガスの通流方向に直交する方向に一定であったが、本開示はこれに限られない。カソード側非流路部46の積層方向の高さはガスの通流方向に直交する方向に略一定でもよい。なお、積層方向の高さがガスの通流方向に直交する方向に略一定とは、ガスの通流方向に直交する方向に亘って、所定範囲内(ー5%〜+5%)となる積層方向の高さを意味しており、積層方向の高さがガスの通流方向に直交する方向に一定でもよく、多少変化していてもよい。
上記実施形態では、カソード側セパレータ40に形成されたカソード側ガス流路42に絞り部43を設け、設けられた絞り部43に対応してカソード側非流路部46の高さを変更したが、本開示はこれに限られない。アノード側セパレータ30に形成されたアノード側ガス流路32に適用してもよい。
なお、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述した課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100…燃料電池セル
10…膜電極接合体
11…アノード側触媒層
12…カソード側触媒層
13…電解質膜
20…ガス拡散層
21…膜電極ガス拡散層接合体
30…アノード側セパレータ
32…アノード側ガス流路
34…冷却媒体流路
36…アノード側非流路部
40…カソード側セパレータ
42…カソード側ガス流路
43…絞り部
44…上流部
45…主要部
46…カソード側非流路部
470…燃料ガス供給マニホールド
472…燃料ガス排出マニホールド
480…酸化剤ガス供給マニホールド
482…酸化剤ガス排出マニホールド
490…冷却媒体供給マニホールド
492…冷却媒体排出マニホールド
50…発電領域

Claims (3)

  1. 膜電極接合体と前記膜電極接合体の両側に多孔質の拡散層用基材である一対のガス拡散層が配置されており、前記一対のガス拡散層の両側に配置される一対のセパレータと、を備えた燃料電池セルであって、
    前記一対のセパレータには、厚み方向に貫通する反応ガス供給マニホールドと反応ガス排出マニホールドとが配置されており、
    前記一対のセパレータのうち少なくとも一方のセパレータは、前記反応ガス供給マニホールドから前記反応ガス排出マニホールドに向かって反応ガスを通流させる複数本のガス流路が配置され、
    前記複数本のガス流路において、隣り合うガス流路同士の間には、前記ガス拡散層に接触する複数の非流路部が設けられており、
    前記非流路部は、前記複数本のガス流路に沿って連続的に設けられており、
    前記複数の非流路部のうち少なくとも1つの非流路部は、第1の流路断面積を有するガス流路と隣り合う絞り部と、第2の流路断面積を有するガス流路と隣り合い前記絞り部の上流に隣接して配置される上流部と、前記上流部の上流に隣接して配置される主要部と、を備え、
    前記第1の流路断面積は、前記第2の流路断面積よりも小さく、
    前記主要部と前記膜電極接合体との距離を第1の距離とすると、
    前記絞り部と前記膜電極接合体との距離が前記第1の距離よりも短い第2の距離となるように形成され、
    前記上流部と前記膜電極接合体との距離が前記第1の距離よりも長い第3の距離となるように形成されている、ことを特徴とする燃料電池セル。
  2. 前記複数の非流路部のうち少なくとも1つの非流路部が、前記絞り部と前記上流部において、前記第2の距離および前記第3の距離を有する前記膜電極接合体と平行な面と、前記第2の距離または第3の距離まで連続的に高さが変化する前記膜電極接合体に対して垂直でない面とを有する、ことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 前記複数の非流路部のうち少なくとも1つの非流路部は、非流路部の前記膜電極接合体に対して垂直かつガスの通流方向に対して平行な平面における断面が、前記絞り部および前記上流部で円弧形状になっている、ことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池セル。
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