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JP2020101615A - 光学材料用組成物およびそれを用いた光学レンズ - Google Patents

光学材料用組成物およびそれを用いた光学レンズ Download PDF

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JP2020101615A
JP2020101615A JP2018238421A JP2018238421A JP2020101615A JP 2020101615 A JP2020101615 A JP 2020101615A JP 2018238421 A JP2018238421 A JP 2018238421A JP 2018238421 A JP2018238421 A JP 2018238421A JP 2020101615 A JP2020101615 A JP 2020101615A
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Abstract

【課題】 高い強度、屈折率およびアッベ数を与え、レンズの薄肉化を可能にし、かつレンズ色調を改善することができる光学材料用組成物を提供すること。【解決手段】 上記課題は、(a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物と、(b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物との総重量に対する(c)1,2,3,5,6−ペンタチエパンの総重量の比[(c)/{(a)+(b)}]が0.03〜0.30であることを特徴とする光学材料用組成物によって解決することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤、フィルター等の光学材料、中でも、眼鏡用プラスチックレンズの原料として好適に使用される光学材料用組成物およびそれを用いた光学レンズに関する。
プラスチック材料は軽量かつ靭性に富み、また染色が容易であることから、各種光学材料、特に眼鏡レンズに近年多用されている。光学材料、中でも眼鏡レンズに特に要求される性能は、低比重、高透明性、低黄色度、高強度、光学性能として高屈折率と高アッベ数であり、高強度と高屈折率はレンズの薄肉化を可能とする。
近年、高屈折率と高アッベ数を維持するために、新規なエピスルフィド化合物として、特許文献1に直鎖型ポリエピスルフィド化合物が、特許文献2に分岐型ポリエピスルフィド化合物が、特許文献3に環状骨格を有するポリエピスルフィド化合物が、特許文献4にセレン原子を有するポリエピスルフィド化合物等が提案されている。
これらの化合物は、単独重合が可能なために屈折率1.70以上かつアッベ数30以上の十分に高い屈折率とアッベ数のバランスが達成されたものの、強度に関しては十分に高くなかった。よって、ある程度の肉厚を確保する必要性が発生し、高い屈折率により薄い肉厚の設計が可能となったのにもかかわらず、強度面が薄肉化の大きな障害となっていた。
これらを改善するため特許文献5にイソシアネート基やイソチオシアネート基および硫黄を含む光学材料用組成物が提案されたが、この方法で作製されたレンズは色調が悪いという問題があった。
特開平9−110979号公報 特開平9−71580号公報 特開平9−255781号公報 特開平11−140046号公報 特開2002−082203号公報
本発明は、高い強度、屈折率およびアッベ数を与え、レンズの薄肉化を可能にし、かつレンズ色調を改善することができる光学材料用組成物およびそれを用いた光学レンズを提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、(a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物、(b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物、および(c)下記構造式で表される1,2,3,5,6−ペンタチエパンを特定の重量比で含有する光学材料用組成物により上記課題を解決できることを見い出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1> (a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物と、(b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物との総重量に対する(c)1,2,3,5,6−ペンタチエパンの総重量の比[(c)/{(a)+(b)}]が0.03〜0.30であることを特徴とする光学材料用組成物である。
<2> (a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物が、メタキシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、および1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも一つを含む、上記<1>に記載の光学材料用組成物である。
<3> (b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物が、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、およびペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)からなる群より選択される少なくとも一つを含む、上記<1>または<2>に記載の光学材料用組成物である。
<4> (b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物が、スルフィド結合を有する、上記<1>または<2>に記載の光学材料用組成物である。
<5> 上記<1>から<4>のいずれかに記載の光学材料用組成物が重合硬化されてなる光学材料である。
<6> 上記<5>に記載の光学材料からなる光学レンズである。
本発明によれば、十分に高い強度、屈折率およびアッベ数を与える従来技術にない光学材料用組成物およびそれを用いた光学レンズを提供することができる。これにより、さらにレンズの薄肉化が可能となり、かつ色調に優れたレンズを提供することができる。
以下、本発明の光学材料用組成物、それを重合硬化してなる光学材料、および該光学材料からなる光学レンズについて具体的に説明する。なお、以下に説明する材料及び構成等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができる。
本発明の一実施形態は、(a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物(以下、「(a)化合物」と呼ぶことがある)と、(b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物(以下、「(b)化合物」と呼ぶことがある)との総重量に対する(c)1,2,3,5,6−ペンタチエパン(以下、「(c)化合物」と呼ぶことがある)の総重量の比[(c)/{(a)+(b)}]が0.03〜0.30であることを特徴とする光学材料用組成物である。上記[(c)/{(a)+(b)}]で表される重量比は、好ましくは0.04〜0.20であり、より好ましくは0.05〜0.15である。
本発明の光学材料用組成物における、(a)化合物、(b)化合物および(c)化合物の割合は、上記[(c)/{(a)+(b)}]で表される重量比が0.03〜0.30の範囲を満たす限り任意の割合にすることができ、好ましくは(a)化合物10〜90重量部、(b)化合物10〜90重量部、(c)化合物0.1〜50重量部の範囲である。これら(a)化合物、(b)化合物、及び(c)化合物のそれぞれの範囲を超えた場合、本発明の目的である高い耐衝撃性が得られないことがある。また、十分な耐熱性が得られない、硬化物の色調が悪化する、本発明の目的の一つである高屈折率かつ高アッベ数が得られない等の不都合が生じることがある。より好ましくは(a)化合物20〜80重量部、(b)化合物20〜80重量部、(c)化合物1〜40重量部の範囲であり、さらに好ましくは(a)化合物20〜70重量部、(b)化合物20〜70重量部、(c)化合物5〜30重量部の範囲である。また、本発明の目的の一つである高屈折率を発現するためには、(b)化合物は、好ましくはメルカプト基以外に硫黄および/またはセレン原子を有することであり、より好ましくはメルカプト基以外に硫黄原子を有していることであり、さらに好ましくはメルカプト基以外にスルフィド結合を有することである。
本発明で使用される(a)化合物は、イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物をすべて包括するが、その具体例としては、ジエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアナトメチル)デカヒドロナフタレン、リジントリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、3−(2’−イソシアネートシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,2’−ビス(4−イソシアネートフェニル)プロパン、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジイソシアネートトリル)フェニルメタン、4,4’,4’’−トリイソシアネート−2,5−ジメトキシフェニルアミン、3,3’−ジメトキシベンジジン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナトベンゼン)、1,1’−メチレンビス(3−メチル−4−イソシアナトベンゼン)、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)ジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソシアネートメチルノルボルネン、ビス(イソシアネートメチル)アダマンタン、ダイマー酸ジイソシアネート、1,3,5−トリ(1−イソシアナトヘキシル)イソシアヌル酸、チオジエチルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ビス〔(4−イソシアナトメチル)フェニル〕スルフィド、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアナトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアナトメチルチオフェン、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオジプロピルジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン等のイソシアネート類、さらには、上記のイソシアネート類のイソシアネート基の全部または一部をイソチオシアネート基に変えた化合物等を挙げることができる。また、以上のうちポリイソシアネート類についてはビュレット型反応による二量体、環化三量体およびアルコールもしくはチオールの付加物等のイソシアネート類を挙げることができる。
これらの中でも、メタキシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、および1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが好ましい。
本発明で使用される(b)化合物は、メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物をすべて包括するが、その具体例としては、メタンジチオール、メタントリチオール、3−メルカプトプロパノール、2−メルカプトプロパノール、2−フェニル−2−メルカプトエタノール、1,2−ジメルカプトエタン、1,2−ジメルカプトプロパン、1,3−ジメルカプトプロパン、2,2−ジメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプトブタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルオキシ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、1,2,3−トリメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル−1,3−ジメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル−1,4−ジメルカプトブタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,4−ジメルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1,1−トリス(メルカプトメチル)プロパン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)チオフェン、チオフェノール、4−tert−ブチルチオフェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチオフェノール、4−メチルチオフェノール、2−ビニルチオフェノール、3−ビニルチオフェノール、4−ビニルチオフェノール、2−ヒドロキシチオフェノール、3−ヒドロキシチオフェノール、4−ヒドロキシチオフェノール、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、2,2’−ジメルカプトビフェニル、4、4’−ジメルカプトビフェニル、ビス(4−メルカプトフェニル)メタン、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン、ビス(4−メルカプトフェニル)エーテル、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)スルホン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニル)プロパン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、メルカプト安息香酸、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3,4−チオフェンジチオール、グリセリルジチオグリコーレート、2−セレノエタノール、ビス(2−メルカプトエチル)セレニド、ビス(1,3−ジメルカプト−2−プロピル)セレニド、2,3−ビス(メルカプトエチルセレノ)−1−プロパンチオール、2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−セレナペンタン、2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,9−ジチア−6−セレナウンデカン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−6−チア−3,9−ジセレナウンデカン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリセレナウンデカン、ビス(ヒドロキシメルカプトエチルセレノメチル)ベンゼン、1,4−ジメルカプト−2,3−ビス(メルカプトエチルセレノ)ブタン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチルセレノ)ブタン、1,9−ジメルカプト−5,5−ビス(メルカプトメチル)−3,7−ジセレナノナン、トリス(メルカプトメチル)−1,8−ジメルカプト−6−チア−3−セレナオクタン、ビス(メルカプトエチルセレノメチル)ベンゼン、2,5−ジセレノ−1,4−ジチアン、2,5−ビス(セレノメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトエチルセレノメチル)−1,4−ジチアン、2,6−ジメルカプト−1−セレナ−4−チアン、3,5−ジメルカプト−1−セレナ−4−チアン、2,6−ビス(メルカプトメチル)−1−セレナ−4−チアン、3,5−ビス(メルカプトメチル)−1−セレナ−4−チアン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジセレナン、2,6−ジメルカプト−1,4−ジセレナン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジセレナン、2,6−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジセレナン、2,5−ジメルカプトセレナン、3,4−ジメルカプトセレナン、2,5−ビス(メルカプトメチル)セレナン、3,4−ビス(メルカプトメチル)セレナン、2,5−ビス(セレノメチル)セレナン、3,4−ビス(セレノメチル)セレナン、4,5−ジメルカプト−1,3−ジセレノラン、4,5−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジセレノラン、3,6−ジメルカプトトリセレノシクロオクタン、3,6−ビス(メルカプトメチル)トリセレノシクロオクタン、3,6−ジセレノトリセレノシクロオクタン、3,6−ビス(セレノメチル)トリセレノシクロオクタン等のメルカプタン類およびこれらのうちポリメルカプタン類についてはその2量体〜20量体程度のオリゴマーを挙げることができる。
これらの中でも、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、およびペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)が好ましい。
また、本発明で使用される(b)化合物は、スルフィド結合を有することが好ましく、そのような化合物としては、例えば、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチルチオメチル)−1,4−ジチアンなどが挙げられる。
本発明で使用される(c)化合物は、上記式で表される1,2,3,5,6−ペンタチエパンである。1,2,3,5,6−ペンタチエパンは本発明の光学材料用組成物から得られる光学材料(樹脂)の屈折率および色調を向上させる効果がある。
1,2,3,5,6−ペンタチエパンの入手方法は特に制限されない。市販品を用いてもよく、原油や動植物等の天然物から採取抽出しても、又公知の方法で合成してもかまわない。
合成法の一例としては、N. Takeda等,Bull.Chem.Soc.Jpn.,68,2757(1995)、F.Feherら,Angew.Chem.Int.Ed.,7,301(1968)、G.W.Kutneyら,Can.J.Chem,58,1233(1980)等に記載の方法が挙げられる。
以上、(a)化合物、(b)化合物および(c)化合物の具体例を示したが、それぞれ(a)化合物はイソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物、(b)化合物はメルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物であればこれら列記した化合物に限定されるものではない。また、これらの各々の化合物は単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
本発明の光学材料は、(a)化合物、(b)化合物および(c)化合物を特定の重量比で含有する光学材料用組成物を、硬化触媒の存在下あるいは不存在下に、加熱重合し製造することができる。好ましい方法は硬化触媒を使用する方法であり、硬化触媒としては、アミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ化系合物、アルデヒドとアンモニア系化合物の縮合物、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、酸性リン酸エステル類等を挙げることができる。以下にこれらの代表的な具体例を示す。
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン、フルフリルアミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−あるいは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−あるいは4−アミノピペリジン、2−あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−あるいは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン等の2級アミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン等の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−N−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メルカプト−1−メチル−テトラゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物等の各種イミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジン類;以上に代表されるアミン系化合物。
(2)(1)のアミン類とボランおよび三フッ化ホウ素とのコンプレックス。
(3)トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリ−iso−プロピルフォスフィン、トリ−n−ブチルフォスフィン、トリ−n−ヘキシルフォスフィン、トリ−n−オクチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルフォスフィン、ジエチルフェニルフォスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルフォスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類。
(4)テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパラトルエンスルフォネート、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムアセテート、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルアンモニウムアセテート、トリメチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリメチルデシルアンモニウムクロライド、トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、トリメチルセチルアンモニウムクロライド、トリメチルラウリルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムフルオライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムヨーダイド、n−ブチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、n−オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムクロライド、メチルトリベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、メチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、エチルトリフェニルアンモニウムクロライド、エチルトリベンジルアンモニウムクロライド、エチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、エチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリベンジルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、1−メチルピリジニウムクロライド、1−メチルピリジニウムブロマイド、1−エチルピリジニウムクロライド、1−エチルピリジニウムブロマイド、1−n−ブチルピリジニウムクロライド、1−n−ブチルピリジニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピリジニウムクロライド、1−n−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−n−オクチルピリジニウムブロマイド、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド、1−n−ドデシルピリジニウムブロマイド、1−n−セチルピリジニウムクロライド、1−n−セチルピリジニウムブロマイド、1−フェニルピリジニウムクロライド、1−フェニルピリジニウムブロマイド、1−ベンジルピリジニウムクロライド、1−ベンジルピリジニウムブロマイド、1−メチルピコリニウムクロライド、1−メチルピコリニウムブロマイド、1−エチルピコリニウムクロライド、1−エチルピコリニウムブロマイド、1−n−ブチルピコリニウムクロライド、1−n−ブチルピコリニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピコリニウムクロライド、1−n−ヘキシルピコリニウムブロマイド、1−n−オクチルピコリニウムクロライド、1−n−オクチルピコリニウムブロマイド、1−n−ドデシルピコリニウムクロライド、1−n−ドデシルピコリニウムブロマイド、1−n−セチルピコリニウムクロライド、1−n−セチルピコリニウムブロマイド、1−フェニルピコリニウムクロライド、1−フェニルピコリニウムブロマイド1−ベンジルピコリニウムクロライド、1−ベンジルピコリニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩。
(5)テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシエチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩。
(6)トリメチルスルホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムクロライド、トリ−n−ブチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムヨーダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボーレート、トリ−n−ヘキシルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムヨーダイド等のスルホニウム塩。
(7)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムヨーダイド等のヨードニウム塩。
(8)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル類。
(9)三フッ化硼素、三フッ化硼素のエーテラート、フッ化アルミニウム、塩化アルミニウム、トリフェニルアルミニウム、オクタン酸カリウム、酢酸カルシウム、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラクロロチタン、チタン酸2−エチルヘキシル、ジメチルスズオキサイド、ジメチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズオクタノエート、ジブチルスズビス(ドデシルメルカプチド)、ジブチルスズビス(イソオクチルチオグリコレート)、ジブチルスズオキサイド、ブチルスズトリクロリド、ジブチルスズジクロリド、トリブチルスズクロリド、テトラブチルスズ、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズラウレート、ジオクチルスズジリシノレート、ジオクチルスズジオレエート、ジオクチルスズジ(6−ヒドロキシ)カプロエート、ジオクチルスズビス(イソオクチルチオグリコレート)、ジオクチルスズオキサイド、ジオクチルスズジクロリド、ジオクチルスズマレエート、ジオクチルスズビス(ブチルマレエート)、ジドデシルスズジリシノレート、ステアリン酸スズ、塩化亜鉛、アセチルアセトン亜鉛、オレイン酸銅、アセチルアセトン銅、アセチルアセトン鉄、ナフテン酸鉄、乳酸鉄、クエン酸鉄、グルコン酸鉄等に代表されるルイス酸類。
(10)有機酸類およびこれらの半エステル類。
(11)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。
(12)クミルパーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−ter−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド類;クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド等の過酸化物。
(13)2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2、2’−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)等のアゾ系化合物。
(14)アセトアルデヒドとアンモニアの反応物、ホルムアルデヒドとパライルイジンの縮合物、アセトアルデヒドとパライルイジンの縮合物、ホルムアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとモノブチルアミンの縮合物、ブチルアルデヒドとブチリデンアニリンの反応物、ヘプトアルデヒドとアニリンの反応物、トリクロトニリデン−テトラミンの反応物、α−エチル−β−プロピルアクロレインとアニリンの縮合物、ホルムアルデヒドとアルキルイミダゾールの縮合物等のアルデヒドとアミン系化合物の縮合物。
(15)ジフェニルグアニジン、フェニルトリルグアニジン、フェニルキシリルグアニジン、トリルキシリルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルグアニド、ジフェニルグアニジンフタレート、テトラメチルグアニジン、ジカテコールホウ酸のジオルトトリルグアニジン塩等のグアニジン類。
(16)チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、等のチオ尿素類。
(17)2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、N,N−ジエチルチオカルバモイル−2−ベンゾチアゾリルスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアゾリルメルカプトメチル)尿素、ベンゾチアジアジルチオベンゾエート、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ジベンゾチアジルジスルフィドと塩化亜鉛の錯塩等のチアゾール類。
(18)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−オクチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類。
(19)テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジエチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、環状チウラム等のチウラム類。
(20)ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ナトリウム、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、ジエチルジチオカルバミン酸カドミウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸N,N−シクロヘキシルアンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸シクロヘキシルエチルアンモニウムナトリウム、メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペコリン、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯化合物等のジチオカルバミン酸塩類。
(21)イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛、ジブチルキサントゲン酸ジスルフィド等のキサントゲン酸塩類。(22)モノ−および/またはジメチルリン酸、モノ−および/またはジエチルリン酸、モノ−および/またはジプロピルリン酸、モノ−および/またはジブチルリン酸、モノ−および/またはジヘキシルリン酸、モノ−および/またはジオクチルリン酸、モノ−および/またはジデシルリン酸、モノ−および/またはジドデシルリン酸、モノ−および/またはジフェニルリン酸、モノ−および/またはジベンジルリン酸、モノ−および/またはジデカノ−ルリン酸等の酸性リン酸エステル類。
以上、本発明の光学材料用組成物を重合硬化する際の硬化触媒を例示したが、重合硬化の効果を発現するものであればこれら列記した化合物に限定されるものではない。また、これらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。本発明で使用する触媒の添加量は、光学材料用組成物100重量部に対して、0.0001〜10.0重量部であり、好ましくは0.0005〜5.0重量部である。硬化触媒の量が10.0重量部より多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、着色する。また、0.0001重量部より少ないと十分に硬化せず耐熱性が不十分となる。
本発明の光学材料用組成物には、耐酸化性、耐候性、染色性、強度等の各種性能改良を目的として、組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物を性能改良剤として添加して、重合硬化することも可能である。この場合は、この反応のために必要に応じて重合硬化触媒を別途加えることができる。この性能改良剤としては、例えば、フェノール類を含むアルコール類、カルボン酸類、カルボン酸無水物類、(メタ)アクリレート類を含むビニル化合物類、(チオ)エポキシ化合物類等が挙げられる。これら化合物は、必要な物性が得られるまで問題の無い範囲内で添加することができる。
また、本発明の光学材料用組成物を重合硬化して光学材料を得るに際して、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を加えて、得られる材料の実用性をより向上せしめることはもちろん可能である。また、本発明の光学材料用組成物は重合中に型から剥がれやすい場合は、公知の外部および/または内部密着性改善剤を使用または添加して、得られる光学材料と型の密着性を制御向上せしめることもできる。ここに言う内部密着性改善剤とは、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物等が挙げられ、本発明の光学材料用組成物100重量部に対して0.00001〜5重量部使用することができる。逆に、本発明の光学材料用組成物は重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部および/または内部離型剤を使用または添加して、得られる光学材料の型からの離型性を向上せしめることも可能である。ここに言う内部離型剤とは、フッ素系ノニオン界面活性剤、シリコン系ノニオン界面活性剤、アルキル第4級アンモニウム塩、燐酸エステル、酸性燐酸エステル、オキシアルキレン型酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、オキシアルキレン型酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、パラフィン、ワックス、高級脂肪族アミド、高級脂肪族アルコール、ポリシロキサン類、脂肪族アミンエチレンオキシド付加物等が挙げられ、本発明の光学材料用組成物100重量部に対して0.00001〜5重量部使用することができる。
本発明の光学材料の製造方法の一例として、(a)化合物、(b)化合物、(c)化合物および性能改良剤を含む光学材料用組成物、触媒、密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を混合、均一とした後、ガラスや金属製の型に注入し、加熱によって重合硬化反応を進めた後、型から外すことが挙げられる。
本発明の光学材料の製造方法においては、(a)化合物、(b)化合物、(c)化合物および性能改良剤の一部または全部を注型前に触媒の存在下または非存在下、撹拌下または非撹拌下で−100〜160℃で、0.1〜480時間かけて予備的に重合せしめた後、光学材料用組成物を調製して注型を行う事も可能である。特に、光学材料用組成物中の化合物に固体成分が含まれ、ハンドリングが容易でない場合はこの予備的な重合が効果的である。この予備的な重合条件は、好ましくは−10〜120℃で0.1〜240時間、より好ましくは0〜100℃で0.1〜120時間であり、場合によっては密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を同時に加えても構わない。
本発明の光学材料の製造方法は、さらに詳しく述べるならば以下の通りである。前述の様に、主原料および副原料を混合後、型に注入硬化して製造されるが、(a)化合物、(b)化合物および(c)化合物、性能改良剤として使用する組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物、触媒、密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤は、全て同一容器内で同時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合してもよい。各原料および添加剤等はいかなる順序で混合してもかまわない。混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であればよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ましくない反応が起こり、さらには粘度の上昇をきたし注型操作を困難にする等適当ではない。混合温度は−50℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好ましい温度範囲は−30℃から70℃、さらに好ましいのは、−5℃から50℃である。混合時間は、1分から12時間、好ましくは5分から10時間、最も好ましいのは5分から6時間程度である。各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行う事は、後の注型重合硬化中の気泡発生を防止する点からは好ましい方法である。この時の減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度で行うが、好ましいのは0.5mmHgから300mmHgである。さらには、これらの混合物あるいは混合前の主、副原料を0.05〜3μm程度の孔径を有するフィルターで不純物等を濾過し精製することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。ガラスや金属製の型に注入後、電気炉や水または油浴等による重合硬化を行うが、硬化時間は通常0.1〜100時間、好ましくは1〜72時間であり、硬化温度は通常−10〜160℃、好ましくは0〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、硬化終了後、光学材料を50から150℃の温度で10分から5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、反射防止、防曇性、耐衝撃性付与等の表面処理を行うことができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、得られた光学材料の評価は以下の方法で行った。
屈折率(nD)、アッベ数(νD):アッベ屈折計を用い、25℃で測定した。
耐衝撃性:3.0mm厚の平板に127cmの高さより480gの鉄球を落下させ、破壊しないものは〇、破壊したものは×とした。
色調:実施例記載の方法で3.0mm厚の平板を作製し、カラーテクノシステム社製色彩計JS−555を用い、YI値を測定した。YI値3.0未満を○、3.0以上5.0以下を△、5.0超を×とした。○および△が合格であるが、○が特に好ましい。
(実施例1)
窒素雰囲気下、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン45重量部と1,2,3,5,6−ペンタチエパン6重量部を100℃で1時間、混合攪拌した。冷却後、メタキシリレンジイソシアネート49重量部、触媒としてセチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド0.01重量部とジブチルスズジラウリレート0.005重量部、さらに内部離型剤としてジオクチルリン酸0.05重量部を混合後、均一液とした。ついでこれを0.5μmのPTFEフィルターで濾過し、3.0mm厚の平板レンズ用モールドに注入し、オーブン中で10℃から22時間かけて120℃に昇温し重合硬化させ、レンズを製造した。得られたレンズは良好な耐熱性および物理特性を示し、透明性および表面状態は良好であった。レンズの屈折率、アッベ数、耐衝撃性および色調の測定結果を表1に示した。
(実施例2〜8)
実施例1と同様の操作を、表1に示す組成および触媒を使用する以外はこれを繰り返した。どの場合も、得られたレンズは良好な耐熱性および物理特性を示し、透明性および表面状態は良好であった。レンズの屈折率、アッベ数、耐衝撃性および色調の測定結果を表1に示した。
(比較例1)
窒素雰囲気下、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン45重量部と単体硫黄5重量部と硫化セレン1重量部を100℃で1時間、混合攪拌した。冷却後、メタキシリレンジイソシアネート49重量部、触媒としてセチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド0.01重量部とジブチルスズジラウリレート0.005重量部、さらに内部離型剤としてジオクチルリン酸0.05重量部を混合後、均一液とした。ついでこれを0.5μmのPTFEフィルターで濾過し、3.0mm厚の平板レンズ用モールドに注入し、オーブン中で10℃から22時間かけて120℃に昇温し重合硬化させ、レンズを製造した。得られたレンズは良好な耐熱性および物理特性を示し、透明性および表面状態は良好であった。レンズの屈折率、アッベ数、耐衝撃性および色調の測定結果を表1に示した。
(比較例2〜8)
比較例1と同様の操作を、表1に示す組成および触媒を使用する以外はこれを繰り返した。レンズの屈折率、アッベ数、耐衝撃性および色調の測定結果を表1に示した。
(比較例9〜10)
実施例1と同様の操作を、表1に示す量に変更した以外はこれを繰り返した。レンズの屈折率、アッベ数、耐衝撃性および色調の測定結果を表1に示した。
化合物略号
<(a)化合物>
MXDI:メタキシリレンジイソシアネート
BIMDT:2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン
DCHMDI:ジシクロヘキシルメタン-4,4'-ジイソシアネート
HMDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
BIMC:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン
<(b)化合物>
MDMDTO:4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン
BMMDT:2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン
MDMTP:2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン
PETMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
<(c)化合物の比較化合物>
S:硫黄
SSE:硫化セレン
SE:セレン
<触媒>
CDMBAC:セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド
DBTDL:ジ-n-ブチルスズジラウリレート
TBPB:テトラブチルホスホニウムブロマイド

Claims (6)

  1. (a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物と、(b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物との総重量に対する(c)1,2,3,5,6−ペンタチエパンの総重量の比[(c)/{(a)+(b)}]が0.03〜0.30であることを特徴とする光学材料用組成物。
  2. (a)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物が、メタキシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、および1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも一つを含む、請求項1に記載の光学材料用組成物。
  3. (b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物が、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、およびペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)からなる群より選択される少なくとも一つを含む、請求項1または2に記載の光学材料用組成物。
  4. (b)メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物が、スルフィド結合を有する、請求項1または2に記載の光学材料用組成物。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の光学材料用組成物が重合硬化されてなる光学材料。
  6. 請求項5に記載の光学材料からなる光学レンズ。
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