JP2020196572A - 排出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの搬送トラブルを抑えつつ、排出時のシートの姿勢を安定させる。【解決手段】排紙部31は、用紙を搬送して排紙する。ウイング71,72は、排紙部31によって排紙される用紙の搬送方向に直交する用紙幅方向に用紙を湾曲させることで腰付ける。側部吸引部32は、用紙の搬送方向におけるウイング71,72の上流側において、用紙を搬送面43aに吸着させる吸着力を発生する。側部吸引部32は、側部吸引部32による吸着領域32aへの用紙の先端の到達時には吸着力を解除しており、用紙の後端部が吸着領域32aを通過する間は吸着力を発生する。【選択図】図3
Description
本発明は、シートを排出する排出装置に関する。
シートを排出する排出装置として、印刷装置で印刷された用紙を搬送して排紙台へ排紙する排紙装置が知られている。
また、このような排紙装置として、用紙幅方向における用紙の両端部をせり上げる腰付け部材により用紙幅方向において用紙をU字形状に湾曲させることで腰付けして排紙するものが知られている(特許文献1参照)。用紙に腰付けすることで、排紙された用紙の飛行挙動が安定し、排紙揃えが良好となる。
上述のように腰付けされた用紙が排紙台へ落下する際、腰付け部材に対して用紙の先端側が下がるとともに後端側が持ち上げられることがある。
これにより、排紙装置の周辺の構造物のうち、排紙台へ向けて搬送される用紙の上方にある構造物の位置によっては、用紙の後端側がその構造物に接触するおそれがある。
用紙が構造物に接触すると、構造物が傷ついたり、用紙に印刷された画像のインクが構造物に付着して構造物が汚れたりすることがある。さらに、後続の用紙が構造物に接触し、構造物から用紙へインクが転写することで、用紙が汚れるおそれがある。
また、例えば、排紙装置の周辺に光学センサがある場合には、用紙の後端側が持ち上げられることにより、光学センサが誤作動するおそれがある。
これに対し、用紙の搬送方向における腰付け部材の上流側において、用紙幅方向における用紙の両端部を搬送面に吸着させる吸着領域がある構成では、用紙の後端側が持ち上げられることが抑えられるとともに、腰付け部材による用紙の湾曲が抑えられる。これにより、排紙時の用紙の姿勢を安定させることができ、用紙が上方の構造物に接触すること等が抑えられる。
しかし、この場合、用紙の先端が吸着領域に進入する際に吸着力の影響で用紙のスムーズな進行が妨げられ、用紙のジャム等の搬送トラブルが発生するおそれがある。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、シートの搬送トラブルを抑えつつ、排出時のシートの姿勢を安定させることができる排出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の排出装置は、シートを搬送して排出する排出部と、前記排出部によって排出されるシートの搬送方向に直交する幅方向にシートを湾曲させることで腰付ける腰付け部材と、前記搬送方向における前記腰付け部材の上流側において、シートを搬送面に吸着させる吸着力を発生する吸着部とを備え、前記吸着部は、前記吸着部による吸着領域へのシートの先端の到達時には吸着力を解除しており、シートの後端部が前記吸着領域を通過する間は吸着力を発生することを特徴とする。
本発明の排出装置によれば、シートの搬送トラブルを抑えつつ、排出時のシートの姿勢を安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る排出装置を備える印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示す印刷装置のサクションユニットの斜視図である。図3は、図2に示すサクションユニットの平面図である。図4は、サクションユニットの側部吸引部の切替部材の正面図であり、開放姿勢の切替部材を示す図である。図5は、閉鎖姿勢の切替部材を示す正面図である。図6は、切替部材の平面図である。図7は、図1に示す印刷装置の制御ブロック図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1、図7に示すように、本実施の形態に係る印刷装置1は、製版部2と、給紙部3と、印刷部4と、分離部5と、排版部6と、サクションユニット(排出装置に相当)7と、排紙用紙積載部8と、制御部9と、各部を収納または保持する筐体10とを備える。なお、図1において破線で示す経路が用紙の搬送経路Rであり、左から右に向かって用紙が搬送される。
製版部2は、孔版原紙(図示せず)にサーマルヘッド(図示せず)で穿孔を行うことにより製版する。
給紙部3は、印刷部4へ用紙(シートに相当)Pを給紙する。給紙部3は、給紙台11と、1次給紙ローラ12と、2次給紙ローラ13と、給紙クラッチ14とを備える。
給紙台11は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。
1次給紙ローラ12は、給紙台11上に積載された用紙Pを1枚ずつ取り出して2次給紙ローラ13へ搬送する。
2次給紙ローラ13は、1次給紙ローラ12から搬送されてきた用紙Pを印刷部4へ搬送する。
給紙クラッチ14は、後述するメインモータ17の回転駆動力を1次給紙ローラ12、2次給紙ローラ13へ伝達する。
印刷部4は、給紙部3から給紙された用紙Pに印刷を行う。印刷部4は、印刷ドラム16と、メインモータ17と、プレスローラ18と、プレスローラ駆動部19とを備える。
印刷ドラム16は、用紙Pにインクを転写して印刷する。印刷ドラム16は、図1における反時計回り方向に回転可能に構成されている。印刷ドラム16は、円筒形状を有し、多孔構造によるインク透過性の部材で周壁が構成されている。印刷ドラム16の外周面には、製版された孔版原紙が巻装される。印刷ドラム16の内周面には、インク供給部(図示せず)からインクが供給される。印刷ドラム16が回転してプレスローラ18との間で用紙Pを搬送しつつ、インクが印刷ドラム16の周壁および孔版原紙の穿孔部分を通過して用紙Pに転写されることで印刷が行われる。
メインモータ17は、印刷ドラム16を回転させる。
プレスローラ18は、2次給紙ローラ13から搬送されてきた用紙Pを印刷ドラム16の外周面に押し付ける。プレスローラ18は、印刷時に印刷ドラム16の外周面を押圧する押圧位置と、印刷ドラム16の外周面より下方に退避する退避位置との間で移動可能に構成されている。
プレスローラ駆動部19は、プレスローラ18を押圧位置と退避位置との間で移動させる。プレスローラ駆動部19は、ソレノイド(図示せず)等を有する。
分離部5は、印刷ドラム16から印刷された用紙Pを分離させる。分離部5は、分離爪21と、分離ベース22とを備える。
分離爪21は、印刷ドラム16から用紙Pをはがすための部材である。
分離ベース22は、分離爪21により印刷ドラム16からはがされる用紙Pと印刷ドラム16との間に送風し、印刷ドラム16から用紙Pを分離させる。分離ベース22は、用紙Pと印刷ドラム16との間に送る風を発生させる分離ファン23を有する。分離ベース22は、サクションユニット7の上方に配置されている。分離ベース22は、サクションユニット7との間の空間が、人の手が入らないような狭さになるような高さ位置に配置されている。
排版部6は、使用済みの孔版原紙を排版する。具体的には、排版部6は、印刷ドラム16に巻装されている使用済みの孔版原紙を印刷ドラム16から取り外し、その孔版原紙を収納する。
サクションユニット7は、印刷部4で印刷された用紙Pを後述する排紙用紙積載部8の排紙台81へ排紙する。図2、図3、図7に示すように、サクションユニット7は、排紙部(排出部に相当)31と、側部吸引部(吸着部に相当)32と、腰付け機構部33とを備える。
排紙部31は、用紙Pを搬送して排紙する。排紙部31は、3つのベルトユニット41と、排紙モータ42と、搬送面形成板43と、中央チャンバ44と、サクションファン45とを備える。
3つのベルトユニット41は、前後方向に並列して配置されている。ベルトユニット41は、搬送ベルト51と、駆動ローラ52と、従動ローラ53とを備える。
搬送ベルト51は、駆動ローラ52と従動ローラ53とに掛け渡される環状のベルトである。駆動ローラ52と従動ローラ53との間の搬送ベルト51の上側の部分は、搬送面形成板43上に配置されている。駆動ローラ52と従動ローラ53との間の搬送ベルト51の下側の部分は、中央チャンバ44の内部を通過している。
搬送ベルト51には、後述する搬送面形成板43(中央チャンバ44)の中央吸引穴43bに発生する吸着力により用紙Pが密着する。この状態で搬送ベルト51が、駆動ローラ52の駆動により回転(無端移動)することで、用紙Pが搬送される。
搬送ベルト51には、複数の貫通穴51aが形成されている。貫通穴51aは、搬送ベルト51の全周に渡って配置されている。サクションファン45の駆動による中央吸引穴43bを介した中央チャンバ44内への空気の吸引により、搬送ベルト51の貫通穴51aにも吸着力が発生し、搬送ベルト51に用紙Pがより密着するようになっている。
駆動ローラ52は、搬送ベルト51を回転(無端移動)させる。各ベルトユニット41の駆動ローラ52は、シャフト56に取り付けられている。
従動ローラ53は、駆動ローラ52とともに搬送ベルト51を支持する。従動ローラ53は、回転する搬送ベルト51に従動回転する。各ベルトユニット41の従動ローラ53は、シャフト57に取り付けられている。
排紙モータ42は、シャフト56を回転させることにより、駆動ローラ52を回転させる。
搬送面形成板43は、サクションユニット7において搬送される用紙Pを支持する搬送面43aを形成する部材である。搬送面形成板43の上面が搬送面43aになっている。また、搬送面形成板43の一部は、中央チャンバ44および後述する側部チャンバ61の天板を構成している。
搬送面形成板43には、複数の中央吸引穴43bと、複数の側部吸引穴43cと、2つの切替部材挿通穴43dとが形成されている。
中央吸引穴43bは、用紙Pの搬送方向に直交する方向である用紙幅方向(前後方向)における中央の領域に形成されている。中央吸引穴43bは、中央チャンバ44内に空気を吸引するための開口部である。各搬送ベルト51の前側近傍および後側近傍において、それぞれ複数の中央吸引穴43bが用紙Pの搬送方向に沿って配列されている。
側部吸引穴43cは、用紙Pの搬送方向における後述するウイング71,72の上流側において、用紙幅方向における中央吸引穴43bが形成された領域の外側に形成されている。側部吸引穴43cは、側部チャンバ61内に空気を吸引するための開口部である。中央吸引穴43bが形成された領域の前側および後側に、それぞれ複数の側部吸引穴43cが形成されている。側部吸引穴43cは、用紙幅方向において、ウイング71,72と重複する領域に配置されている。側部吸引穴43cが形成された領域が、後述する側部吸引部32による吸着力が発生する吸着領域32aになっている。
切替部材挿通穴43dは、後述する切替部材62の押し下げ部66が挿通される開口部である。切替部材挿通穴43dは、用紙Pの搬送方向において、側部吸引穴43cが形成された領域より上流側の所定位置に配置されている。2つの切替部材挿通穴43dは、前後方向に互いに離間して配置されている。前側の切替部材挿通穴43dには、前側の側部チャンバ61に対応する切替部材62の押し下げ部66が挿通される。後側の切替部材挿通穴43dには、後側の側部チャンバ61に対応する切替部材62の押し下げ部66が挿通される。
中央チャンバ44は、中央吸引穴43bに吸着力を発生させるための負圧室を形成するものである。上述のように、中央チャンバ44の天板は、搬送面形成板43の一部により構成されている。搬送面形成板43における中央チャンバ44の天板を構成する領域に、中央吸引穴43bが形成されている。
サクションファン45は、中央チャンバ44から排気する。サクションファン45が中央チャンバ44から排気すると、中央吸引穴43bを介して中央チャンバ44内に空気が吸引され、中央吸引穴43bに吸着力が発生する。また、後述する切替部材62が開放姿勢で中央チャンバ44と側部チャンバ61とが連通されているときは、サクションファン45は、中央チャンバ44から排気するとともに側部チャンバ61からも排気する。この場合、中央吸引穴43bおよび側部吸引穴43cを介して中央チャンバ44内および側部チャンバ61内に空気が吸引され、中央吸引穴43bおよび側部吸引穴43cに吸着力が発生する。サクションファン45は、中央チャンバ44の下側に配置されている。
側部吸引部32は、用紙Pの搬送方向における後述するウイング71,72の上流側において、用紙幅方向における用紙Pの両端部を搬送面43aに吸着させる吸着力を発生する。
側部吸引部32は、2つの側部チャンバ(チャンバに相当)61と、2つの切替部材62と、サクションファン(排気部に相当)45とを備える。なお、サクションファン45は、排紙部31と共用である。
側部チャンバ61は、上述した側部吸引穴43cに吸着力を発生させるための負圧室を形成するものである。上述のように、側部チャンバ61の天板は、搬送面形成板43の一部により構成されている。搬送面形成板43における側部チャンバ61の天板を構成する領域に、側部吸引穴(吸引穴に相当)43cが形成されている。これにより、側部吸引穴43cが形成された領域が、側部吸引部32による吸着力が発生する吸着領域32aになっている。側部チャンバ61は、中央チャンバ44の前側および後側に1つずつ配置されている。
側部チャンバ61は、前後方向に細長い形状に形成されている。前側の側部チャンバ61の後端、および後側の側部チャンバ61の前端は、中央チャンバ44に開口している。側部チャンバ61の中央チャンバ44への開口部が、サクションファン45が側部チャンバ61から排気するための排気口61aになっている。
切替部材62は、側部チャンバ61の排気口61aの開放、閉鎖を切り替える部材である。切替部材62は、2つの側部チャンバ61のそれぞれに1つずつ対応して設けられている。図4〜図6に示すように、切替部材62は、押し下げ部66と、開閉部67と、連結部68と、回動軸69とを備える。なお、図4〜図6は、後側の側部チャンバ61に対応する切替部材62の図である。
押し下げ部66は、排紙部31によって搬送される用紙Pにより押し下げられる部分である。開閉部67は、側部チャンバ61の排気口61aを開閉する部分である。連結部68は、押し下げ部66と開閉部67とを連結する部分である。回動軸69は、切替部材62の回動の中心軸であり、連結部68に取り付けられている。
切替部材62は、中央チャンバ44内に回動軸69を中心として回動可能に設置されている。
切替部材62は、押し下げ部66が押し下げられていないときは、図4に示す開放姿勢をとる。開放姿勢は、開閉部67が排気口61aを開放し、側部チャンバ61と中央チャンバ44とを連通させる姿勢である。回動軸69より開閉部67側が押し下げ部66側より重いため、押し下げ部66が押し下げられていなければ、開閉部67側が自重で下がることで、切替部材62は開放姿勢となる。切替部材62が開放姿勢のとき、押し下げ部66が、切替部材挿通穴43dを介して搬送面43aより上方に突出している。
切替部材62は、押し下げ部66が用紙Pにより押し下げられると、回動軸69を中心として回動し、図5に示す閉鎖姿勢となる。閉鎖姿勢は、開閉部67が排気口61aを閉鎖し、側部チャンバ61と中央チャンバ44とを遮断させる姿勢である。
腰付け機構部33は、排紙部31によって排紙される用紙Pを、用紙幅方向(前後方向)における両端部が中央部より高くなるように湾曲させて、用紙Pに腰を付ける。用紙Pに腰付けすることで、排紙された用紙Pの飛行挙動が安定し、良好な排紙揃えを実現できる。
腰付け機構部33は、ウイング(腰付け部材に相当)71A,71B,72A,72Bと、昇降機構部73とを備える。なお、ウイング71A,71B等の符号におけるアルファベットの添え字を省略して総括的に表記することがある。
ウイング71,72は、排紙部31によって搬送される用紙Pの用紙幅方向(幅方向に相当)における両端部をせり上げ、用紙PをU字形状に湾曲させるための部材である。
ウイング71A,71Bは、用紙Pの搬送方向における排紙部31の下流端部の位置において、3つのベルトユニット41を挟んで前後方向に互いに離間して配置されている。ウイング71は、外側(用紙幅方向におけるサクションユニット7の中央から遠い側)および下流側(右側)に向かうに従い上り傾斜したガイド面71aを有する。ガイド面71aが、排紙される用紙Pの用紙幅方向における両端部をせり上げることで、用紙PがU字形状に湾曲する。
ウイング72A,72Bは、それぞれウイング71A,71Bの外側に設けられている。すなわち、ウイング72Aはウイング71Aの前側に隣接して配置され、ウイング72Bはウイング71Bの後側に隣接して配置されている。ウイング72は、ウイング71のガイド面71aと同様に傾斜したガイド面72aを有する。
昇降機構部73は、ウイング71,72を昇降させる。これにより、ウイング71,72の高さ位置を、印刷に使用される用紙Pの用紙幅および用紙種類に応じて調整可能になっている。昇降機構部73は、モータ等を有する。
排紙用紙積載部8は、排紙された用紙Pを整列させて保持するものである。排紙用紙積載部8は、排紙台81と、エンドフェンス82と、一対のサイドフェンス83とを備える。
排紙台81は、排紙された用紙Pが積載されるものである。
エンドフェンス82は、サクションユニット7により排紙された用紙Pを受け止めるとともに、落下する用紙Pの先端をガイドする。エンドフェンス82は、排紙台81の右端部に立設されている。
一対のサイドフェンス83は、落下する用紙Pの用紙幅方向における両端をガイドする。一対のサイドフェンス83は、用紙幅方向(前後方向)に互いに離間して、排紙台81に立設されている。
制御部9は、印刷装置1全体の動作を制御する。制御部9は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
次に、印刷装置1の動作について説明する。
まず、制御部9は、製版部2に孔版原紙を製版させ、製版された孔版原紙を印刷ドラム16に着版させる。
この後、制御部9は、印刷ドラム16の回転を開始させる。また、制御部9は、サクションユニット7の排紙部31およびサクションファン45の駆動を開始させる。
そして、制御部9は、給紙部3から用紙Pを印刷部4へ給紙させる。給紙された用紙Pは、印刷部4において印刷ドラム16およびプレスローラ18により搬送されつつ印刷される。
ここで、1枚目の用紙Pがウイング71,72の位置に到達するまでに、制御部9は、ウイング71,72の高さ位置を、印刷に使用される用紙Pの用紙幅および用紙種類に応じた腰付け用の高さ位置に設定している。ウイング71,72の高さ位置は、用紙種類が同じであれば用紙幅が大きいほど用紙Pの湾曲の度合いが大きくなり、用紙幅が同じであれば剛性が低い用紙種類ほど用紙Pの湾曲の度合いが大きくなるように設定される。
印刷部4で印刷された用紙Pは、サクションユニット7において排紙部31により搬送されつつ、図8に示すように、ウイング71,72の少なくともいずれかにより腰付けされて排紙台81へ排紙される。なお、図8の例では、ウイング71,72のうちウイング72のみが腰付けに使用されている。
印刷動作中は、印刷枚数分の用紙Pが、給紙部3から印刷部4へ順次給紙され、印刷部4で順次印刷され、サクションユニット7により順次排紙される。
上述のような印刷動作中において、図9に示すように切替部材挿通穴43d上に用紙Pがあるときは、押し下げ部66が用紙Pにより押し下げられて切替部材62が閉鎖姿勢となっている。この状態では、側部チャンバ61からの排気が行われず、側部吸引穴43cにおける空気の吸引が行われないため、側部吸引部32による吸着力は発生しない。
図9のように、用紙Pは、吸着領域32aに到達する前に切替部材挿通穴43dに到達し、押し下げ部66を押し下げる。このため、側部吸引部32は、吸着領域32aへの用紙Pの先端の到達時には吸着力を解除している。
ここで、吸着領域32aへの用紙Pの先端の到達時に側部吸引穴43cにおける空気の吸引が行われていると、用紙Pの搬送トラブルが発生するおそれがある。すなわち、用紙Pの先端が吸着領域32aに進入したときに、吸着力の影響で用紙Pの先端が側部吸引穴43cに引っ掛かって用紙Pのスムーズな進行が妨げられ、用紙Pのジャムや用紙Pの折れが発生するおそれがある。
これに対し、サクションユニット7では、上述のように、吸着領域32aへの用紙Pの先端の到達時には側部吸引部32による吸着力を解除しているので、用紙Pの先端が吸着領域32aをスムーズに通過する。このため、上述のような用紙Pの搬送トラブルは抑えられる。
用紙Pが切替部材挿通穴43d上を通過している間は、側部吸引部32による吸着力が解除された状態が続く。
そして、図10に示すように、用紙Pの後端が切替部材挿通穴43dを抜け、押し下げ部66が押し下げられた状態が解消されると、切替部材62が閉鎖姿勢から開放姿勢に切り替わる。これにより、側部吸引部32による吸着力が発生する。すなわち、側部吸引部32は、用紙Pの後端が切替部材挿通穴43dを抜けた後の、用紙Pの後端部が吸着領域32aを通過する間は吸着力を発生している。
用紙Pの後端が切替部材挿通穴43dを抜けた後、次の用紙Pが切替部材挿通穴43dに到達すると、上述のように切替部材62が閉鎖姿勢となり、側部吸引部32による吸着力が解除される。
ここで、本実施の形態とは異なり、側部吸引部32がない構成の場合、用紙Pが排紙台81へ落下する際、図11に示すように、ウイング71,72に対して用紙Pの先端側(下流側)が下がるとともに後端側(上流側)が持ち上げられることで、用紙Pの後端側が分離ベース22に接触することがある。また、印刷画像によっては、用紙Pがカールしていることがあり、これにより分離ベース22により接触しやすくなる。
分離ベース22に用紙Pが接触すると、用紙Pに印刷された画像のインクが分離ベース22に付着して分離ベース22が汚れることがある。さらに、後続の用紙Pが分離ベース22に接触し、分離ベース22から用紙Pへインクが転写することで、用紙Pが汚れるおそれがある。
これに対し、本実施の形態では、排紙時に用紙Pの後端部の外側が、側部吸引部32による吸着力により搬送面43aに吸着される。これにより、排紙時に用紙Pの後端側が持ち上げられることが抑えられる。このため、分離ベース22に用紙Pが接触することが抑制される。
ここで、用紙Pが側部吸引部32の吸着力により搬送面43aに吸着される部分の搬送方向における長さは、用紙Pの搬送方向における切替部材挿通穴43d(押し下げ部66)と吸着領域32aとの間の距離によって決まる。用紙Pが側部吸引部32の吸着力により搬送面43aに吸着される部分が長すぎると、側部吸引部32の吸着力による搬送抵抗により用紙Pがスリップするおそれが高くなる。用紙Pがスリップすると、搬送性能の低下や排紙揃え性能の低下を招く。
このため、用紙Pが側部吸引部32の吸着力により搬送面43aに吸着される部分の搬送方向における長さが、用紙Pのスリップを抑える長さになるように、切替部材挿通穴43d(押し下げ部66)と吸着領域32aとの間の距離が設定されている。
以上説明したように、印刷装置1では、サクションユニット7が側部吸引部32を備えている。側部吸引部32は、吸着領域32aへの用紙Pの先端の到達時には吸着力を解除しており、用紙Pの後端部が吸着領域32aを通過する間は吸着力を発生する。
用紙Pの後端部が吸着領域32aを通過する間は側部吸引部32の吸着力が発生していることで、排紙時に用紙Pの後端側が持ち上げられることが抑えられる。すなわち、排紙時の用紙Pの姿勢を安定させることができる。
一方、吸着領域32aへの用紙Pの先端の到達時には吸着力が解除されているので、前述のような用紙Pの搬送トラブルが抑えられる。
したがって、印刷装置1によれば、用紙Pの搬送トラブルを抑えつつ、排紙時の用紙Pの姿勢を安定させることができる。
上述のように排紙時の用紙Pの姿勢を安定させることができることで、分離ベース22に用紙Pが接触することが抑制される。これにより、用紙Pに印刷された画像のインクが分離ベース22に付着して分離ベース22が汚れることが抑えられる。この結果、後続の用紙Pが分離ベース22に接触し、分離ベース22から用紙Pへインクが転写することで用紙Pが汚れることも抑えられる。また、構造物(分離ベース22)への用紙Pの接触による搬送性能の低下や排紙揃え性能の低下が抑えられる。
また、印刷装置1では、側部吸引部32は、押し下げ部66が押し下げられると開閉部67が排気口61aを閉鎖し、押し下げ部66が押し下げられていないときは開閉部67が排気口61aを開放する切替部材62を備える。
これにより、搬送される用紙Pが切替部材62の押し下げ部66を押し下げているか否かにより、側部吸引部32による吸着力の発生と解除とが切り替わる。このため、側部吸引部32による吸着力の発生と解除とを切り替えるための電動アクチュエータやその制御が不要である。
なお、電動アクチュエータを用いて、側部吸引部32による吸着力の発生と解除とを切り替える構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、空気の吸引による吸着力を発生させる側部吸引部32を設けた構成を示したが、これに限らず、静電力や磁力による吸着力を発生させる構成でもよい。
また、上述した実施の形態では、用紙幅方向における両端部にウイング(腰付け部材)を配置して用紙PをU字形状に湾曲させた。しかし、これに限らず、用紙幅方向における中央部に腰付け部材を配置して用紙Pを逆U字形状に湾曲させて腰付けしてもよく、用紙幅方向における両端部および中央部に腰付け部材を配置して用紙Pを波打ち形状に湾曲させて腰付けしてもよい。
また、上述した実施の形態では、用紙を排紙する装置について説明したが、これに限らず、シートを排出する排出装置であればよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
シートを搬送して排出する排出部と、
前記排出部によって排出されるシートの搬送方向に直交する幅方向にシートを湾曲させることで腰付ける腰付け部材と、
前記搬送方向における前記腰付け部材の上流側において、シートを搬送面に吸着させる吸着力を発生する吸着部とを備え、
前記吸着部は、前記吸着部による吸着領域へのシートの先端の到達時には吸着力を解除しており、シートの後端部が前記吸着領域を通過する間は吸着力を発生することを特徴とする排出装置。
シートを搬送して排出する排出部と、
前記排出部によって排出されるシートの搬送方向に直交する幅方向にシートを湾曲させることで腰付ける腰付け部材と、
前記搬送方向における前記腰付け部材の上流側において、シートを搬送面に吸着させる吸着力を発生する吸着部とを備え、
前記吸着部は、前記吸着部による吸着領域へのシートの先端の到達時には吸着力を解除しており、シートの後端部が前記吸着領域を通過する間は吸着力を発生することを特徴とする排出装置。
(付記2)
前記吸着部は、
前記吸着領域に開口する吸引穴を有するチャンバと、
前記チャンバから排気して前記吸引穴に吸着力を発生させる排気部と、
前記搬送方向において前記吸着領域より上流側に配置され、前記排出部によって搬送されるシートにより押し下げられる押し下げ部、および前記排気部が前記チャンバから排気するための排気口を開閉する開閉部を有し、前記押し下げ部が押し下げられると前記開閉部が前記排気口を閉鎖し、前記押し下げ部が押し下げられていないときは前記開閉部が前記排気口を開放する切替部材と
を備えることを特徴とする付記1に記載の排出装置。
前記吸着部は、
前記吸着領域に開口する吸引穴を有するチャンバと、
前記チャンバから排気して前記吸引穴に吸着力を発生させる排気部と、
前記搬送方向において前記吸着領域より上流側に配置され、前記排出部によって搬送されるシートにより押し下げられる押し下げ部、および前記排気部が前記チャンバから排気するための排気口を開閉する開閉部を有し、前記押し下げ部が押し下げられると前記開閉部が前記排気口を閉鎖し、前記押し下げ部が押し下げられていないときは前記開閉部が前記排気口を開放する切替部材と
を備えることを特徴とする付記1に記載の排出装置。
1 印刷装置
2 製版部
3 給紙部
4 印刷部
5 分離部
6 排版部
7 サクションユニット
8 排紙用紙積載部
9 制御部
31 排紙部
32 側部吸引部
32a 吸着領域
33 腰付け機構部
41 ベルトユニット
42 排紙モータ
43 搬送面形成板
43a 搬送面
43b 中央吸引穴
43c 側部吸引穴
43d 切替部材挿通穴
44 中央チャンバ
45 サクションファン
61 側部チャンバ
61a 排気口
66 押し下げ部
67 開閉部
68 連結部
69 回動軸
71,71A,71B,72,72A,72B ウイング
73 昇降機構部
2 製版部
3 給紙部
4 印刷部
5 分離部
6 排版部
7 サクションユニット
8 排紙用紙積載部
9 制御部
31 排紙部
32 側部吸引部
32a 吸着領域
33 腰付け機構部
41 ベルトユニット
42 排紙モータ
43 搬送面形成板
43a 搬送面
43b 中央吸引穴
43c 側部吸引穴
43d 切替部材挿通穴
44 中央チャンバ
45 サクションファン
61 側部チャンバ
61a 排気口
66 押し下げ部
67 開閉部
68 連結部
69 回動軸
71,71A,71B,72,72A,72B ウイング
73 昇降機構部
Claims (2)
- シートを搬送して排出する排出部と、
前記排出部によって排出されるシートの搬送方向に直交する幅方向にシートを湾曲させることで腰付ける腰付け部材と、
前記搬送方向における前記腰付け部材の上流側において、シートを搬送面に吸着させる吸着力を発生する吸着部とを備え、
前記吸着部は、前記吸着部による吸着領域へのシートの先端の到達時には吸着力を解除しており、シートの後端部が前記吸着領域を通過する間は吸着力を発生することを特徴とする排出装置。 - 前記吸着部は、
前記吸着領域に開口する吸引穴を有するチャンバと、
前記チャンバから排気して前記吸引穴に吸着力を発生させる排気部と、
前記搬送方向において前記吸着領域より上流側に配置され、前記排出部によって搬送されるシートにより押し下げられる押し下げ部、および前記排気部が前記チャンバから排気するための排気口を開閉する開閉部を有し、前記押し下げ部が押し下げられると前記開閉部が前記排気口を閉鎖し、前記押し下げ部が押し下げられていないときは前記開閉部が前記排気口を開放する切替部材と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の排出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019102872A JP2020196572A (ja) | 2019-05-31 | 2019-05-31 | 排出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019102872A JP2020196572A (ja) | 2019-05-31 | 2019-05-31 | 排出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020196572A true JP2020196572A (ja) | 2020-12-10 |
Family
ID=73647661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019102872A Pending JP2020196572A (ja) | 2019-05-31 | 2019-05-31 | 排出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020196572A (ja) |
-
2019
- 2019-05-31 JP JP2019102872A patent/JP2020196572A/ja active Pending
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