JP2020196363A - 車両用制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明が適用される車両のシステム構成図である。
図1に示すように、ハイブリッド車両1は、駆動源としてのエンジン3およびバッテリ10から電力を供給される電動モータ4を有している。
なお、バッテリ10は、インバータ4a、7a、SSG9等にも電力を供給している。
また、エンジン3および電動モータ4間に、プライマリプーリ5b(変速機入力部)およびセカンダリプーリ5c、無端ベルト5dを備えるベルトドライブ式無段変速機(変速機)5が設けられている。
電動モータ4は、モータ軸4b、チェーン機構13およびプライマリ軸50を介してベルトドライブ式無段変速機5のプライマリプーリ5bに駆動力を伝達している。
また、プライマリ軸50と平行となるセカンダリプーリ5cのセカンダリ軸51には、減速機構14が連結されている。この減速機構14には、一対のアクスル軸15aを介して一対の駆動輪15が連結されている。
クラッチ6の一方側部材6aとプライマリ軸50が接続され、クラッチ6の他方側部材6bは、エンジン3のクランク軸3bが、トルクコンバータ11を介して、接続されている。
クラッチ6を解放状態に切り換えることにより、プライマリプーリ5bとエンジン3とを切り離すことが可能となる。
これにより、走行モードをEVモードに設定することができ、エンジン3を停止させて電動モータ4の駆動力のみを各駆動輪15に伝達することが可能となる。
そして、メカオイルポンプ8から吐出された作動油は、ベルトドライブ式無段変速機5,トルクコンバータ11,クラッチ6等に供給される。
車両用制御装置2は、エンジン3、エンジン始動用のSSG9を制御するエンジン制御装置3a、ベルトドライブ式無段変速機5およびクラッチ6を制御する変速機制御装置5a、電動モータ4を制御するインバータ4a、エンジン3停止時に、ベルトドライブ式無段変速機5へ作動油を供給する電動オイルポンプ7を制御するインバータ7aを制御している。
なお、車両用制御装置2には、アクセルペダルセンサ20、車速センサ21、エンジン水温センサ22、電動モータ回転速度センサ23、エンジン回転速度センサ24、プライマリプーリ回転速度センサ25からの情報が入力されている。
このフローチャートは、所定の演算周期で繰り返し実行される。
EVモードからHEVモードへの遷移指令が出力されたときには、ステップS2へ進み、EVモードからHEVモードへの遷移指令が出力されていないときには、ステップS1へ戻る。
ステップS2では、アクセルペダルセンサ20からのドライバの要求出力情報および車速センサ21からの車速情報を取得し、遷移後のプライマリプーリ5bの目標回転速度であるエンジン3のエンジン最適回転速度(遷移後目標変速機入力部回転速度)Noを算出する。
ステップS3では、遷移前のEVモードでの電動モータ4の最適回転速度Naより、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが大きいか否かを判定する。
遷移前のEVモードでの電動モータ4の最適回転速度Naより、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが大きいときには、ステップS4へ進み、遷移前のEVモードでの電動モータ4の最適回転速度Naより、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが大きくないときには、ステップS9へ進む。
ステップS4では、エンジン水温センサ22からのエンジン水温情報等を取得し、SSG9によるエンジン3の始動後のエンジン3のエンジン吹き上がり回転速度(中間目標変速機入力部回転速度)Nfを算出する。
ステップS5では、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが、SSG9によるエンジン3の始動後のエンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfより大きいか否かを判定する。
遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが、SSG9によるエンジン3の始動後のエンジン吹き上がり回転速度Nfより大きいときには、ステップS6へ進み、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが、SSG9によるエンジン3の始動後のエンジン吹き上がり回転速度Nfより大きくないときには、ステップS9へ進む。
ステップS6では、目標プライマリプーリ回転速度をエンジン3の始動後のエンジン吹き上がり回転速度Nfに設定する。
ステップS7では、後述する図3のフローチャートによるクラッチ6の締結が完了したか否かを判定する。
クラッチ6の締結が完了しているときには、ステップS7へ進み、クラッチ6の締結が完了していないときには、ステップS7へ戻る。
ステップS8では、目標プライマリプーリ回転速度を、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noに設定する。
ステップS9では、目標プライマリプーリ回転速度を、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noに設定する。
このフローチャートは、所定の演算周期で繰り返し実行される。
EVモードからHEVモードへの遷移指令が出力されたときには、ステップS12へ進み、EVモードからHEVモードへの遷移指令が出力されていないときには、ステップS11へ戻る。
ステップS12では、変速機制御装置5aがクラッチ6へ作動油を充填する充填フェーズ(プリチャージ)を開始する。
なお、充填フェーズ(プリチャージ)とは、クラッチ6の遊びのストロークを詰めておくためである。
ステップS13では、クラッチ6の充填フェーズが終了したか否かを判定する。
クラッチ6の充填フェーズが終了しているときには、ステップS14へ進み、クラッチ6の充填フェーズが終了していないときには、ステップS13へ戻る。
ステップS14では、エンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfで回転しているプライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達したか否かを判定する。
なお、ほぼ達したか否かは、エンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfで回転しているプライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npとエンジン3の回転速度Neとの回転速度差があらかじめ設定した設定値以下のことを言う。
エンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfで回転しているプライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達しているときには、ステップS15へ進み、エンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfで回転しているプライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達していないときには、ステップS14へ戻る。
ステップS15では、締結フェーズを開始する。
さらに、クラッチ6を締結させた後に、エンジン3の回転速度Neを速やかにエンジン3のエンジン最適回転速度Noに上昇させるので、より素早くEVモードからHEVモードへの遷移を完了することができ、燃費も向上することができる。
また、エンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfで回転しているプライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達する前に、すなわち、締結フェーズ開始前に、充填フェーズ(プリチャージ)を開始するので、プライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達したときには、速やかにクラッチ6を締結することができる。
横軸は、時間であり、一番上が車速、その下がアクセルペダル開度、回転速度、クラッチ6への指令油圧、駆動力(トルク)の変化を示している。
時刻t1にて、ドライバのアクセルペダルの急踏みが行われ、車両用制御装置2が、エンジン制御装置3a、変速機制御装置5a、電動モータ4のインバータ4aへ、EVモードからHEVモードへの遷移指令を出力する。
そこで、エンジン制御装置3aは、時刻t1からt2の間、SSG9によるエンジン3の始動を行う。
同様に、変速機制御装置5aは、クラッチ6への作動油の充填を行う充填フェーズ(プリチャージ)を開始する。
また、電動モータ4の回転速度が、電動モータ4の電動モータ最適回転速度Naからエンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfへ向けて、上昇を開始する。
同時に、変速機制御装置5aは、ベルトドライブ式無段変速機5の変速比を制御する。
時刻t2以降、エンジン3は、完爆し、エンジン回転速度Neはエンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfへ向けて、上昇する。
ここで、変速機制御装置5aは、クラッチ6の締結のための作動油をクラッチ6へ供給する締結フェーズを開始する。
すなわち、電動モータ4の駆動力(トルク)は、0に向かい徐々に減少するとともに、エンジン3の駆動力(トルク)は、ドライバの要求駆動力(トルク)まで徐々に増加する。
また、エンジン3の回転速度Neは、時刻t4以降、エンジン3のエンジン最適回転速度Noに向けて、上昇する。
同時に、変速機制御装置5aは、ベルトドライブ式無段変速機5の変速比を制御する。
(1)遷移前のEVモードでの電動モータ4の最適回転速度Naより、遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが大きいときで、かつ遷移後のHEVモードでのエンジン3のエンジン最適回転速度Noが、SSG9によるエンジン3の始動後のエンジン吹き上がり回転速度Nfより大きいときに、目標プライマリプーリ回転速度をエンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfに設定し、エンジン3のエンジン吹き上がり回転速度Nfで回転しているプライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達した時点で、すなわち、エンジン3の回転速度Neがエンジン最適回転速度Noに達する前に、クラッチ6の締結を開始するようにした。
よって、ドライバのアクセルペダルの急踏みによる高出力が求められる場合のEVモードからHEVモードへの遷移時の応答性を向上することができる。
よって、より素早くEVモードからHEVモードへの遷移を完了することができ、燃費も向上することができる。
よって、プライマリプーリ5aのプライマリプーリ回転速度Npに、エンジン3の回転速度Neがほぼ達したときには、速やかにクラッチ6を締結することができる。
以上、本発明を実施するための形態を実施形態に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施形態1では、ベルトドライブ式の無段変速機を採用したものを示したが、チェーンドライブ式やトラクションドライブ式の無段変速機にも適用することができる。
また、車両用制御装置が、エンジン制御装置、変速機制御装置を制御しているが、車両用制御装置が、エンジン制御装置、変速機制御装置の機能を備えるようにしてもよい。
2 車両用制御装置
3 エンジン
3a エンジン制御装置
4 電動モータ
4a インバータ
5 ベルトドライブ式無段変速機(変速機)
5a 変速機制御装置
5b プライマリプーリ(変速機入力部)
5c セカンダリプーリ
5d 無端ベルト
6 クラッチ
7 電動オイルポンプ
7a インバータ
8 メカオイルポンプ
9 SSG(エンジン始動用電動モータ)
10 バッテリ
11 トルクコンバータ
12 チェーン機構
13 チェーン機構
14 減速機構
15 駆動輪
Na 電動モータ最適回転速度(遷移前目標変速機入力部回転速度)
Nf エンジン吹き上がり回転速度(中間目標変速機入力部回転速度)
No エンジン最適回転速度(遷移後目標変速機入力部回転速度)
Claims (6)
- 走行用の駆動源としてのエンジンと電動モータと、
前記エンジンと電動モータの駆動力が入力される変速機と、
前記エンジンと変速機の間に配置されるクラッチと、を備えるハイブリッド車両を前記クラッチが解放のときには、前記電動モータによる走行を行うEVモード、前記クラッチが締結のときには、前記エンジンまたは前記エンジンと電動モータによる走行を行うHEVモードに制御する車両用制御装置であって、
前記EVモードでは、前記電動モータを最適回転速度で、前記HEVモードでは、前記エンジンまたは前記エンジンおよび電動モータを最適回転速度で作動させ、
前記EVモードからHEVモードに遷移するときに、遷移前目標変速機入力部回転速度より遷移後目標変速機入力部回転速度が大きい場合には、前記遷移前目標変速機入力部回転速度と前記遷移後目標変速機入力部回転速度との間に、中間目標変速機入力部回転速度を設定し、前記クラッチが締結前に、前記電動モータの回転速度を、前記EVモードでの電動モータ最適回転速度から前記中間目標変速機入力部回転速度に相当する回転速度まで変化させるように制御するとともに、前記変速機の変速比を制御し、前記エンジンの始動後のエンジン回転速度が、前記中間目標変速機入力部回転速度にほぼ達した時点で、前記クラッチの締結を開始する、
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項1に記載の車両用制御装置において、
前記エンジンの始動は、エンジン始動用電動モータにより行う、
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項2に記載の車両用制御装置において、
前記中間目標変速機入力部回転速度は、前記エンジン始動時のエンジン吹き上がり回転速度である、
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項1乃至3いずれか1項に記載の車両用制御装置において、
前記エンジンの始動後のエンジン回転速度と前記中間目標変速機入力部回転速度との差が、予め設定した設定値以下になったら、前記クラッチの締結を開始する、
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項4に記載の車両用制御装置において、
前記クラッチの締結後に、前記エンジンの回転速度を上昇させて、HEVモードでの最適回転速度とする、
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項4乃至5いずれか1項に記載の車両用制御装置において、
EVモードからHEVモードへの遷移時に、前記クラッチの締結を開始する前に、前記クラッチへの作動油のプリチャージを行う、
ことを特徴とする車両用制御装置。
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