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JP2020168803A - 積層体および積層体の製造方法。 - Google Patents

積層体および積層体の製造方法。 Download PDF

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JP2020168803A JP2019071824A JP2019071824A JP2020168803A JP 2020168803 A JP2020168803 A JP 2020168803A JP 2019071824 A JP2019071824 A JP 2019071824A JP 2019071824 A JP2019071824 A JP 2019071824A JP 2020168803 A JP2020168803 A JP 2020168803A
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芳史 池田
Yoshifumi Ikeda
芳史 池田
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】配線抵抗の低減を実現しながら、耐熱性、信頼性の良好な積層体の提供。【解決手段】基板と絶縁層Aとの間に設けられた平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と絶縁層Aの開口部を通して接続された平面上に巻回されたスパイラル金属配線2を備え、スパイラル金属配線1の高さが10μm以上、150μm以下であり、該絶縁層Aが2層以上からなり、スパイラル金属配線1と接する1層に含まれる樹脂のイミド化率が90%以上、100%以下であり、スパイラル金属配線2と接する1層に含まれる樹脂のイミド化率が50%以上、90%未満である積層体。【選択図】なし

Description

本発明は、積層体に関する。より詳しくは、インダクタなどの電子部品に用いられる積層体に関する。
ポリイミドやポリベンゾオキサゾールに代表される樹脂は、優れた耐熱性、電気絶縁性を有することから、電子部品、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、有機電界発光素子の絶縁層などに用いられている。電子部品の微細化に伴い、表面保護膜や層間絶縁膜などにも数μmレベルの解像度が要求されている。このため、このような用途において、微細加工可能なアルカリ現像可能なポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物やポジ型感光性ポリベンゾオキサゾール樹脂組成物が多く用いられている。また、用いられる脂膜組成物としてはポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体などの耐熱性樹脂に加えて、フェノール樹脂やフェノール低分子化合物、複数の有機溶剤を添加した樹脂組成物(例えば特許文献1参照)が提案されている。この樹脂組成物を用いることで、優れた耐熱性、電気絶縁性を有しながら、高いパターン加工性を有する絶縁層を形成することができる。
一般的な電子部品の一例としてインダクタがある。インダクタは基板と、基板に設けられたスパイラル金属配線(コイル)と、スパイラル金属配線および基板を被覆する絶縁層と、絶縁層上に設けられ、絶縁層の開口部を介してスパイラル金属配線にさらに対向して配置されるスパイラル金属配線を有する。絶縁層を形成する際の絶縁層の厚みは一定であり、基板および金属配線の形状に追従して形成される。(特許文献2参照)
特許文献3にはスパイラル電極が絶縁層で被覆された電子部品が提案されている。また、特許文献4には20μmの電極を複数層の絶縁層で被覆することが提案されている。
特開2008−111929号公報 特開2009−64997号公報 特開2017−139422号公報 特開2013−74166号公報
配線抵抗を小さくするために配線を高く設計すると、配線表面を被覆する絶縁層に大きな応力がかかり、信頼性試験後にクラックが発生するため、配線抵抗の低減と耐熱性、信頼性試験耐性を両立することができないという課題があった。
上記課題を解決するため、本発明の積層体は下記の構成からなる。
すなわち、少なくとも基板と、絶縁層Aと、基板と絶縁層Aとの間に設けられた平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と、絶縁層Aの開口部を通して接続された平面上に巻回されたスパイラル金属配線2を備えた積層体であって、
該平面上に巻回されたスパイラル金属配線1の高さが10μm以上、150μm以下であり、
該絶縁層Aが2層以上からなり、
該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と接する1層が、(a−1)一般式(1)で表される構造および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する樹脂並びに(a−2)ポリイミドより選ばれる1種類以上の樹脂を含み、そのイミド化率が90%以上、100%以下であり、
該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層が、(a−1)一般式(1)で表される構造および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する樹脂を含み、そのイミド化率が50%以上、90%未満である積層体である。
上記一般式(1)中、複数のRは独立に、炭素数2〜70の3〜8価の有機基を示し、複数のRは独立に、炭素数2〜70の2〜8価の有機基を示す。RおよびRはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。mは1〜2の整数、fは0〜2の整数、pおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。
本発明は、高いスパイラル金属配線とこれを被覆する絶縁層と絶縁層上にスパイラル配線を有し配線抵抗の低減を実現しながら、耐熱性および信頼性試験耐性の良好な積層体を提供する。
本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の断面図である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の断面図の層X1および層Y1の拡大図である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の製造方法を示した一例である。 本発明の実施例におけるスパイラル金属配線の形状を示した図である。
少なくとも基板と、絶縁層Aと、基板と絶縁層Aとの間に設けられた平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と、絶縁層Aの開口部を通して接続された平面上に巻回されたスパイラル金属配線2を備えた積層体であって、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線1の高さが10μm以上、150μm以下であり、該絶縁層Aが2層以上からなり、該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と接する1層が、(a−1)一般式(1)で表される構造および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する樹脂(以下、(a−1)樹脂と記載する。)、および(a−2)ポリイミドより選ばれる1種類以上の樹脂を含み、そのイミド化率が90%以上、100%以下であり、該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層が(a−1)樹脂を含み、そのイミド化率が50%以上、90%未満である積層体である。
上記一般式(1)中、複数のRは独立に、炭素数2〜70の3〜8価の有機基を示し、複数のRは独立に、炭素数2〜70の2〜8価の有機基を示す。RおよびRはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。mは1〜2の整数、fは0〜2の整数、pおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。
本発明の積層体は基板を有する。基板は、シリコンウエハ、セラミックス類、ガリウムヒ素、有機系回路基板、無機系回路基板、およびこれらの基板に回路の構成材料が配置されたもの、絶縁性の樹脂が積層されたものなどを挙げることができるが、これらに限定されない。応力低減の観点から、基板に絶縁性の樹脂が積層されたものであることが好ましい。
有機系回路基板の例としては、ガラス布・エポキシ銅張積層板などのガラス基材銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板などのコンポジット銅張積層板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板などの耐熱・熱可塑性基板、ポリエステル銅張フィルム基板、ポリイミド銅張フィルム基板などのフレキシブル基板が挙げられる。また、無機系回路基板の例は、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板などのセラミック基板、アルミニウムベース基板、鉄ベース基板などの金属系基板が挙げられる。回路の構成材料の例は、金、銀、銅などの金属を含有する導体、無機系酸化物などを含有する抵抗体、ガラス系材料、樹脂などを含有する低誘電体、樹脂や高誘電率無機粒子などを含有する高誘電体、ガラス系材料などを含有する絶縁体などが挙げられる。
本発明の積層体は絶縁層Aと、基板と絶縁層Aとの間に設けられた平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と、絶縁層Aの開口部を通して接続された平面上に巻回されたスパイラル金属配線2を有する。
スパイラル金属配線としては、例えば、下地金属層(アンダーバンプメタル;UBM)と、該下地金属層の上面に設けられた上部金属層とを積層した構造を有するものを好ましく適用することができる。下地金属層は、チタン(Ti)等の薄膜(以下、チタン薄膜と記す)と、該チタン薄膜の上面に設けられたアルミ、銅、ニッケルなどからなる金属薄膜の積層した構造を有するものを好ましく適用することができる。該金属薄膜は、銅薄膜であることが好ましい。下地金属層により、基板および、絶縁層Aと金属配線の密着性を向上させることができる。下地金属層の厚みは0.010μm以上、1.000μm以下が好ましい。また、下地金属層の上面に設けられる金属薄膜の厚みは0.010μm以上、1.000μm以下が好ましい。
具体的には、スパイラル金属配線は、後述する製造方法に例示するように、上述した密着層であるチタン薄膜上に形成された金属薄膜をシード層として電解メッキを行い、当該金属薄膜の上面に上部金属層を成長させることにより形成することができる。スパイラル金属配線の材料としては、銅、アルミニウム、クロム、金などが挙げられる。空気中における安定性および導電性の観点から、金属配線層が銅を含むことが好ましい。また、本発明の効果はスパイラル金属配線が銅である場合に、より顕著な効果が得られる。
本発明は、基板と絶縁層Aとの間に設けられた平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と、絶縁層Aの開口部を通して接続された平面上に巻回されたスパイラル金属配線2を備えた積層体である。スパイラル金属配線を複数有し、開口部を通して接続されることにより、インダクタとしての機能を備えることができる。スパイラル金属配線の高さは配線抵抗を小さくする観点から10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。信頼性試験耐性の観点から、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
平面上に巻回されたスパイラル金属配線1および前記平面上に巻回されたスパイラル金属配線2の幅は配線抵抗の点から3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。また、集積度を高くする点から30μm以下であることが好ましく、20μm以下がより好ましい。
なお、本発明において、スパイラル金属配線の高さとは、基板に対して垂直方法の単一配線の長さのことを意味する。また、本発明において、スパイラル金属配線の幅とは、基板に対して水平方向の単一配線の長さのことを意味する。
本発明における平面上に巻回されたスパイラルの間隔は1μm以上の部分を有することが好ましく、4μm以上の部分を有することがより好ましい。スパイラル配線がこの範囲にあることで、配線間での応力を低減することができ、信頼性試験耐性が良好となる。平面上に巻回されたスパイラルの間隔は、30μm以下の部分を有することが好ましく、10μm以下の部分を有することがより好ましい。スパイラルの間隔がこの範囲にあることで電子部品の集積度を高くすることができる。
絶縁層Aは絶縁性を有する層であり、構成成分の異なる絶縁層が2層以上あることを特徴とする。絶縁層を2層以上有することにより、基板に対して水平方向にかかる応力を緩和することができるため、信頼性試験耐性が良好となる。
絶縁性を有するとは、25℃における電流に対する体積低効率が1010Ω・cm以上であることをいう。
本発明におけるスパイラル金属配線とは金属配線が同一平面上にスパイラル上に巻回されたものをいう。スパイラル状に形成されていればよく、例えば基板に対して水平に円状のもの、楕円状のもの、四角形のものなどが挙げられるが、これらに限定されない。
絶縁層Aのうち、平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と接する1層が、(a−1)樹脂、および(a−2)ポリイミドからなる群より選ばれる1種類以上の樹脂を含み、そのイミド化率が90%以上、100%以下であり、該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層が(a−1)樹脂を含み、そのイミド化率が50%以上、90%未満である。ここでいうイミド化率は赤外吸収スペクトル分光法により測定することができる。具体的な例としては、電子部品を研磨し、絶縁層Aの露出した面に赤外線を照射し、反射光から赤外吸収スペクトルを得る方法や、電子部品の断面を露出させ、該絶縁層Aを顕微赤外分光法で分析する方法などが挙げられる(ATR法)。該絶縁層Aをホットプレートにて350℃で1時間熱処理したもののスペクトル強度をイミド化率100%として、熱処理していないもののスペクトルのイミド化率を相対的に算出することができる。
絶縁層Aは耐熱性、信頼性試験耐性の観点から平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と接する1層のイミド化率が90%以上であることが好ましく、92%以上であることがより好ましい。また、同観点からイミド化率は100%以下である。耐熱性、信頼性試験耐性を両立する観点から、該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層のイミド化率が50%以上、90%未満であることが好ましく、55%以上、85%未満であることがより好ましい。
絶縁層Aは(a−1)樹脂、および(a−2)ポリイミドより選ばれる1種類以上の樹脂を含む。
(a−1)樹脂は、一般式(1)で表される樹脂の構造に含まれるアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成し、アミド結合とイミド環の両方を有する構造単位を含むものを示す。
一般式(1)で表される樹脂は、加熱あるいは適当な触媒により、イミド環の環状構造を有するポリマーとなり得るものを含有する。一般式(1)として好ましくは、ポリイミド前駆体のポリアミド酸やポリアミド酸エステルなどが挙げられる。環状構造となることで、耐熱性が飛躍的に向上する。
一般式(1)中、複数のRは独立に、炭素数2〜70の3〜8価の有機基を示し、複数のRは独立に、炭素数2〜70の2〜8価の有機基を示す。RおよびRはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。mは1〜2の整数、fは0〜2の整数、pおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。
上記一般式(1)中、Rは炭素数2以上の3〜8価の有機基を示し、酸の構造成分を表している。Rが3価となる酸としては、トリメリット酸、トリメシン酸などのトリカルボン酸を挙げることができる。
が4価となる酸としては、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸などのテトラカルボン酸を挙げることができる。また、ヒドロキシフタル酸、ヒドロキシトリメリット酸などの水酸基を有する酸も挙げることができる。
が5価となる酸としては、3−ヒドロキシピロメリット酸、6−ヒドロキシピロメリット酸、3−ヒドロキシビフェニルテトラカルボン酸などの水酸基を有する酸を挙げることができる。
が6価となる酸としては、3,6−ヒドロキシピロメリット酸、3,6−ヒドロキシビフェニルテトラカルボン酸などの水酸基を有する酸を挙げることができる。Rが7価となる酸としては、3,3,6−ヒドロキシビフェニルテトラカルボン酸、3,6,6−ヒドロキシビフェニルテトラカルボン酸などの水酸基を有する酸を挙げることができる。Rが8価となる酸としては、3,3,6,6−ヒドロキシビフェニルテトラカルボン酸、3,3,6,6−ヒドロキシジフェニルエーテルテトラカルボン酸などの水酸基を有する酸を挙げることができる。
は耐熱性の面から芳香族環を含有することが好ましく、後述するパターン加工性の観点から炭素数6〜30の3価または4価の有機基がさらに好ましい。具体的には、一般式(1)のR(COOR(OH)として、フェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基、これらにカルボキシ基が2個まで置換したものなどを挙げられる。そのほか、下記構造があげられるがこれらに限定されない。
上記一般式(1)中、Rは炭素数2以上の2〜8価の有機基を示し、ジアミンの構造成分を表している。この中で、得られる樹脂の耐熱性の点より、芳香族環を有するものが好ましい。ジアミンの具体的な例としては、フッ素原子を有する、ビス(アミノ−ヒドロキシ−フェニル)ヘキサフルオロプロパン、フッ素原子を有さない、ジアミノジヒドロキシピリミジン、ジアミノジヒドロキシピリジン、ヒドロキシ−ジアミノ−ピリミジン、ジアミノフェノール、ジヒドロキシベンチジン、ジアミノ安息香酸、ジアミノテレフタル酸などの化合物や、一般式(1)のR(COOR(OH)が下記に示す構造であるものなどが挙げられるが、これらに限定されない。
上記ジアミンにかえて、他のジアミンを用いてもよいし、他のジアミンを共重合することもできる。このような他のジアミンの例として、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホンや、これらの芳香族環の水素原子の少なくとも一部をアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。これら他のジアミンの残基の含有量は、パターン加工時のアルカリ現像液に対する溶解性の観点から、ジアミン残基の1〜40モル%が好ましい。
一般式(1)のRおよびRは、各々同じでも異なっていてもよく、水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。積層体の信頼性試験耐性の観点からは、RおよびRは炭素数1〜20の1価の有機基が好ましく、炭素数1〜16の炭化水素基がより好ましい。後述する絶縁層Aの形成工程におけるパターン加工時のアルカリ水溶液に対する溶解性の観点からは、水素が好ましい。さらには、積層体の信頼性試験耐性とアルカリ水溶液に対する溶解性を両立する観点から、RおよびRは、炭素数1〜16の炭化水素基を少なくとも1つ以上含有し、その他は水素原子であることが好ましい。
炭素数1〜20の1価の有機基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、エチレングリコールメタクリレート基、プロピレングリコールメタクリレート基、ベンジル基、デシル基、イコシル基などが挙げられる。本発明においては、複数のRおよびRは水素原子と有機基を混在させることができる。このRおよびRの水素と有機基の量を調整することで、アルカリ水溶液に対する溶解速度が変化するので、後述するパターン加工性の良好な樹脂組成物を得ることができる。好ましい範囲は、RおよびRの各々10〜90モル%が水素原子である。RおよびRの炭素数が20以内であればアルカリ水溶液への溶解性を維持できる。
また、一般式(1)のmおよびfはカルボキシ基およびエステル基の数を示しており、mは1〜2の整数、fは0〜2の整数を示す。一般式(1)のpおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。信頼性試験耐性の向上、パターン加工時のアルカリ水溶液に対する溶解性の観点から、p+q≠0であることが好ましい。
(a−1)樹脂は、重量平均分子量(Mw)が1,000〜500,000の範囲であることが好ましい。Mwが1,000以上であれば、樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解性が過大とならず、露光部と未露光部のコントラストが良好となり、所望のパターンを形成できる。一方、Mwが500,000以下であれば、樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解性の低下が抑えられ、露光部の溶解により、所望のパターンを形成できる。(a−1)樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解性の面から、Mwは100,000以下が好ましく、70,000以下がより好ましい。また、伸度向上の面から、Mwは5,000以上が好ましい。
(a−1)樹脂のMwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)や光散乱法、X線小角散乱法などで求めることができる。
(a−1)樹脂は信頼性試験耐性を向上させるため、一般式(1)の構造に公知のジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、ジアミンを共重合したポリマーであってもよい。
耐熱性、信頼性試験耐性を保持する点でポリマーの構造単位のうち、一般式(1)で表される構造単位および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する構造単位の合計が50モル%以上含有することが好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。ここでいう、一般式(1)で表される構造単位のモル%は、一般式(1)で表される構造単位の数と公知のジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、ジアミンを共重合した構造単位の数の合計を「構造単位の合計の数」としたときに、「(一般式(1)で表される構造単位および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する構造単位のモル%=(一般式(1)で表される構造単位および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する構造単位の合計の数)/(構造単位の合計の数))」で定義される。
また、一般式(1)で表される樹脂の末端に末端封止剤を反応させることができる。樹脂の末端を水酸基、カルボキシ基、スルホン酸基、チオール基、ビニル基、エチニル基、アリル基などの官能基を有するモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などにより封止することで、ポリマーの安定性を向上させ、信頼性試験耐性を向上させることができる。モノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などの末端封止剤の含有量は、全アミン成分に対して5〜50モル%が好ましい。
構造単位のモル%および、樹脂中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を酸性溶液に溶解し、樹脂の構成単位であるアミン成分と酸無水成分に分解し、これをガスクロマトグラフ(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂を直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C−NMRスペクトル測定で検出することが可能である。
一般式(1)で表される樹脂は次の方法により合成される。
ポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの場合、例えば、低温中でテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物、末端封止に用いるモノアミノ化合物を反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後ジアミン化合物、モノアミノ化合物と縮合剤の存在下で反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後残りのジカルボン酸を酸クロリド化し、ジアミン化合物、モノアミノ化合物と反応させる方法などがある。ポリヒドロキシアミドの場合、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸、モノアミノ化合物を縮合反応させる方法が挙げられる。具体的には、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などの脱水縮合剤と酸を反応させ、ここにビスアミノフェノール化合物、モノアミノ化合物を加える方法や、ピリジンなどの3級アミンを加えたビスアミノフェノール化合物、モノアミノ化合物の溶液にジカルボン酸ジクロリドの溶液を滴下する方法などがある。
一般式(1)で表される樹脂は、上記の方法で重合させた後、多量の水やメタノール/水の混合液などに投入し、沈殿させて濾別乾燥し、単離することが望ましい。この沈殿操作によって未反応のモノマーや、2量体や3量体などのオリゴマー成分が除去され、熱硬化後の耐熱性が向上する。
本発明の(a−2)ポリイミドはポリイミド前駆体を加熱あるいは適当な触媒により、イミド環を有するポリマーとなったものである。環状構造となることで、耐熱性、耐溶剤性が飛躍的に向上する。ポリイミドとしては下記一般式(2)で表される構造単位を含む構造を有する。
本発明の(a−2)ポリイミドにおいて、一般式(2)中、Xは1〜4個の芳香族環を有するテトラカルボン酸残基を示す。Xの好ましい構造として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸からカルボキシ基を除いた構造や、これらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子により1〜4個置換した構造などが挙げられる。
一般式(2)中、Yは1〜4個の芳香族環を有する芳香族ジアミン残基を示す。Yを構成するジアミン残基の好ましい構造として、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジメルカプトフェニレンジアミンなどのチオール基含有ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミンや、これらの芳香族環の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物などを挙げることができる。
また、少なくとも2つ以上のアルキレングリコール単位を主鎖に持つジアミンであってもよい。例えば、エチレングリコール鎖、プロピレングリコール鎖のいずれかまたは両方を一分子中にあわせて2つ以上含むジアミン化合物などが挙げられる。これらのジアミンにより残留応力を低減することができる。
エチレングリコール鎖とプロピレングリコール鎖を含有するジアミンとしては、ジェファーミンKH−511,ジェファーミンED−600,ジェファーミンED−900,ジェファーミンED−2003,エチレングリコール鎖を含有するジアミンとしてはジェファーミンEDR−148、ジェファーミンEDR−176(以上商品名、HUNTSMAN製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
(a−2)ポリイミドは、上記Xで示すテトラカルボン酸残基となるテトラカルボン酸および上記Yで示すジアミン残基となるジアミンを反応させて得たポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。
(a−2)ポリイミドは、構造単位中にフッ素原子を有することが好ましい。フッ素原子により、後述するパターン加工時におけるアルカリ現像の際に膜の表面に撥水性が付与され、アルカリ現像液の表面からのしみこみなどを抑えることができ、熱硬化後の樹脂膜の耐熱性が向上する。ポリイミド中のフッ素原子含有量は10質量%以上が好ましく、また、アルカリ水溶液に対する溶解性を維持する点から15質量%以下が好ましい。
基板との密着性を向上させる目的で、シロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノフェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどが挙げられる。
保存安定性を向上させるため、ポリイミドは主鎖末端をモノアミン、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物などの末端封止剤で封止することが好ましい。
末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物は、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物等の酸無水物、2−カルボキシフェノール、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、2−カルボキシチオフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−8−カルボキシナフタレン、2−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸、2−エチニル安息香酸、3−エチニル安息香酸、4−エチニル安息香酸、2,4−ジエチニル安息香酸、2,5−ジエチニル安息香酸、2,6−ジエチニル安息香酸、3,4−ジエチニル安息香酸、7−エチニル−2−ナフトエ酸、8−エチニル−2−ナフトエ酸等のモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシ基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、およびテレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、1,2−ジカルボキシナフタレン、1,3−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキシナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、1,8−ジカルボキシナフタレン、2,3−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン、2,7−ジカルボキシナフタレン等のジカルボン酸類のモノカルボキシ基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などが挙げられる。
末端封止剤としてはモノアミンを用いることがより好ましく、モノアミンの好ましい化合物としては、アニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよく、複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
本発明において、絶縁層Aのうち前記平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層が(j)無機微粒子を含むことが好ましい。(j)無機微粒子を含むことにより、絶縁層Aの熱線膨張係数(CTE)を低減させ、基板とのCTEの差異からの収縮応力による、基板反りや樹脂膜の配線からのはがれ、クラックなどを低減し、信頼性試験耐性を向上させることができる。本発明の無機微粒子は平均粒子径が0.001μm以上、0.1μm以下であり、無機微粒子は親水性または疎水性の処理が施され、有機基を微粒子表面に有するものであることが好ましい。絶縁層Aにおける分散性の点から、親水性の有機基を微粒子表面に有することが好ましく、さらに水酸基、カルボキシル基、スルホニル基から選ばれる1種類以上の有機基を有することがより好ましい。(j)無機微粒子の具体的な例としては、本発明において微粒子の表面の有機基はFT−IRの分析装置を用いて確認することができる。具体的には、3650cm−1付近の水酸基に由来するピーク、1740cm−1付近または1400cm−1付近、または1250cm−1付近、または920cm−1付近のカルボキシル基に由来するピーク、940cm−1付近のスルホニル基に由来するピークによって微粒子の表面がそれぞれの有機基で修飾されていることを確認することができる。
前記平均粒子径が0.001μm以上、0.1μm以下の無機微粒子の平均粒子径は、絶縁層A中での分散性の観点からより好ましくは0.010μm以上である。解像度、感度の観点からより好ましくは0.08μm以下である。本発明における平均粒子径は、BET法によって測定された値である。
前記平均粒子径が0.001μm以上、0.1μm以下の無機微粒子の含有量は、絶縁層A全固形分100質量部に対して10質量部以上90質量部以下であることが好ましい。CTEを低下させる観点から10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。また、硬化膜の機械特性を維持する観点から、90質量部以下が好ましく、80質量部以下がより好ましい。
本発明において(j)無機微粒子の具体的な例としては、アルミナ、シリカ、マグネシア、フェライト、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化微粒子、あるいはタルク、マイカ、カオリン、ゼオライトなどの珪酸塩類、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、フラーレンなどの微粒子などが挙げられる。上記微粒子は1種または2種以上を混合して使用する。絶縁特性を維持しつつCTEを低くし、信頼性試験耐性を向上させるという観点から、シリカが好ましい。シリカはたとえば気相法やゾルゲル法、RFプラズマ法などにより合成することができる。気相法で合成した無機超微粒子を溶剤に分散するには、分散剤を併用して公知の分散方法、ビーズミル、混練法、高圧ホモジナイザーなどにより一次粒子にまで分散させることができる。硬化膜中の無機微粒子の含有量は公知の方法によって定量することができる。本発明における無機微粒子は、蛍光X線分析装置を用いて硬化膜が含有する無機微粒子由来の元素の強度を測定し、規定濃度に分散された無機微粒子を参照として算出することで定量される。
本発明の積層体の残留応力は、信頼性試験耐性の点から、残留応力が35MPa以下であることが好ましく、32MPa以下であることがより好ましい。インダクタに求められる絶縁性を付与する点から、20MPa以上であることが好ましく、22MPa以上であることがより好ましい。
本発明の積層体は大型基板に複数形成されたのちに、個片化される。積層体の残留応力は積層体を複数形成された大型基板全体を、公知のストレス測定装置を用いて計測することによって評価できる。
次に、本発明の積層体を用いた、インダクタ装置のコイル部品への応用例について図面を用いて説明する。図1は本発明の積層体を有するコイル部品の断面図であり、図2は層Y1および層X1の拡大図である。図1に示すように、基板12上に絶縁層14およびスパイラル金属配線16からなる層X1が形成される。基板12としてはフェライト等が用いられる。ここで図2に示すように絶縁層14は絶縁層14−1および14−2の2層以上から形成される。図示しないが信頼性試験耐性を向上させる目的で基板12と層X1との間には絶縁層13があってもよい。本発明の積層体は層X1〜X2に使用されるが層X3〜X4に使用してもよい。基板12上に下地金属層15が形成され、この上にスパイラル金属配線(Ag、Cu等)16がめっき形成される。スパイラル金属配線16(Ag、Cu等)は金属配線がスパイラル状に形成されている(スパイラル金属配線1)。14〜16を形成する工程を複数回繰り返して層X2〜X4を積層させることでコイルとしての機能を持たせることができる。図示しないが層X1からX4それぞれに形成されるスパイラル金属配線16は絶縁層14の開口部を通して電気的に接続されている。接続部は一般的に金属配線16と同じ材質(Ag,Cu等)からなり、電解めっき、または、無電解めっきなどの公知の手法を用いて形成される。最後に金属配線16(Ag、Cu等)は金属配線17(Ag、Cu等)によって電極18に接続され、封止樹脂19により封止される。
本発明の積層体の製造方法の一例を、図3(a)〜図3(i)の工程断面図で示す。
まず、図3(a)に示すように、基板12を準備する。基板の例としては、セラミックス類の基板が代表的である。他の基板材料の例として、シリコン、ガリウムヒ素、金属、ガラス、金属酸化絶縁膜、窒化ケイ素、ITOなどが挙げられるが、これらに限定されない。
次いで、図3(b)に示すように、基板12とスパイラル金属配線16の密着性を向上させる目的で、基板12の上面側の全域に、下地金属層15を構成するチタン薄膜15(a)および金属薄膜15(b)をこの順に形成する。金属薄膜の材料としては、アルミ、銅、ニッケルなどが挙げられる。ここで、チタン薄膜および、金属薄膜は、例えばスパッタリング法を用いて形成することができる。
次いで、図3(c)に示すように、金属薄膜15(b)の上面側にポジ型の液状レジストからなるメッキレジスト膜4をパターン形成する。次いで、図3(d)に示すように、基板12上のメッキレジスト膜4の開口部内にスパイラル金属配線16が形成される。下地金属層15をメッキ電流路とした電解メッキを行なうことにより、メッキレジスト膜4の開口部内にスパイラル金属配線16を形成することができる。その後、図3(e)に示すようにメッキレジスト膜4が剥離される。
次いで、図3(f)に示すように、スパイラル金属配線層16をエッチングマスクとして用いて、当該スパイラル金属配線16が形成されていない領域(すなわち、スパイラル金属配線16に被覆されず露出している領域)の金属薄膜15(b)をエッチングして除去することにより、スパイラル金属配線16の直下にのみ金属薄膜15(b)を残存させる。次いで、図3(g)に示すように、金属薄膜15(b)およびスパイラル金属配線16をエッチングマスクとして用いて、当該金属薄膜15(b)およびスパイラル金属配線16が形成されていない領域(すなわち、金属薄膜15(b)およびスパイラル金属配線16に被覆されず露出している領域)のチタン薄膜15(a)をウェットエッチングにより除去することにより、金属薄膜15(b)およびスパイラル金属配線16の直下にのみチタン薄膜15(a)を残存させる。これにより、スパイラル金属配線16とその直下に残存する金属薄膜15(b)およびチタン薄膜15(a)がスパイラル金属配線16として一体的に形成される。
次いで、図3(h)に示すようにスパイラル金属配線16と基板12上面全域を被覆するように絶縁層14−1が形成される。さらに、図3(i)に示すように絶縁層14−1上面全域を被覆するように絶縁層14−2が形成される。ここで、絶縁層14−1および14−2には、スパイラル金属配線16の一部が露出する開口部が形成される。
次に、絶縁層14−1および絶縁層14−2を形成する方法について詳しく説明する。
絶縁層14−1および絶縁層14−2の形成方法は、樹脂組成物の基板への塗布工程または、感光性フィルムのラミネート工程、乾燥工程、パターン加工工程および熱により樹脂組成物を硬化させ硬化膜を得る工程を含有する。
樹脂組成物を用いて硬化膜のパターンを形成する方法について説明する。
ここで、基板は、上記図3(g)のとおり基板12の上面に、スパイラル金属配線16が形成されたものである。
樹脂組成物は、レジストを用いたパターン加工工程を省略できる点から、感光性樹脂組成物であることが好ましい。また、パターン解像度の観点からアルカリ水溶液で現像できるアルカリ化溶性樹脂組成物であることが好ましい。
塗布工程における塗布方法としては、スピンコート法による塗布、スプレー塗布、ロールコーティング、スリットダイコーティングなどの方法がある。塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、乾燥後の膜厚が、5〜30μmになるように塗布されることが好ましい。耐薬品性の点より、乾燥後の膜厚が2μm以上であることが好ましい。また、膜厚は、フラックス処理後の金属配線との密着性の点より15μm以下であることが好ましい。
次に、乾燥工程では、塗布した樹脂組成物を乾燥して、樹脂膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50〜150℃の範囲で1分間〜数時間行うことが好ましい。
次に、パターン加工工程として、樹脂膜が非感光性である場合には、レジストを用いたパターン加工を行い、樹脂膜を所望のパターンに加工する。樹脂膜が感光性である場合には、所望のパターンを有するマスクを通して、樹脂膜に化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては、紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)またはg線(436nm)を用いることが好ましい。
感光性樹脂膜のパターンを形成するには、露光後、現像液を用いて樹脂膜の露光部を除去すればよい。現像液としては、テトラメチルアンモニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを1種以上添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
現像後、樹脂膜に180〜500℃の温度を加えて、熱により樹脂膜を硬化させ、硬化膜に変換する。残留応力を低減する観点から、250℃以下の温度で硬化を行うことが好ましい。加熱処理は、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分間〜5時間実施することが好ましい。一例としては、100℃、120℃および、200℃で各30分間ずつ熱処理する方法、室温から200℃まで2時間かけて直線的に昇温する方法、200℃で1時間熱処理する方法などが挙げられる。
硬化膜の膜厚は、絶縁性を向上させる点から、0.5μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましい。また、残留応力による基板の反りを低減する点から、100μm以下が好ましく、80μm以下がより好ましい。
次に、感光性フィルムを用いて絶縁層14−1および14−2を製造する方法について述べる。感光性フィルムが保護フィルムを有する場合にはまずこれを剥離する。感光性フィルムと基板を対向させ、加熱圧着により貼り合わせて、感光性フィルムを基板に転写し、ラミネートを行う。次いで支持フィルムを剥離して感光性被膜を得る。加熱圧着は、熱プレス処理、熱ラミネート処理、熱真空ラミネート処理等によって行うことができる。加熱圧着しラミネートする温度は、基板への密着性、埋め込み性の点から40℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。また、加熱圧着時に感光性フィルムが硬化し、露光・現像工程におけるパターン形成の解像度が悪くなることを防ぐために、加熱圧着の温度は150℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましい。また熱圧着時に、気泡を除去する目的で、減圧下で行ってもよい。
また、基板に感光性フィルムをラミネートした後、感光性フィルムからの支持フィルムの剥離を0℃以上100℃以下の温度範囲にて行う。
次に、上記方法によって形成された感光性被膜上に、所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いることが好ましい。感光性フィルムにおいて、支持フィルムがこれらの光線に対して透明な材質である場合は、感光性フィルムから支持フィルムを剥離してから露光を行ってもよく、剥離せずに露光を行ってもよい。剥離をせずに露光を行った場合は、露光後、現像処理を行う前に支持フィルムを剥離する。
露光後、光感度の向上等の目的で、必要に応じて、任意の温度及び時間の組合せによる露光後ベーク(PEB)及び/又は現像前ベークを施してもよい。ベーク条件の範囲は、温度は40〜120℃、時間は10秒〜240秒が好ましいが、本実施形態における感光性樹脂組成物の諸特性を阻害するものでない限り、この範囲に限らない。
パターンを形成するには、露光後、現像液を用いて未露光部を除去する。樹脂組成物がアルカリ可溶性樹脂の場合、現像液としては、テトラメチルアンモニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを含有してもよい。
樹脂組成物が有機溶剤に可溶である場合、現像液はN−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等が好ましく用いられる。また場合によってトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、水などを1種類以上添加してもよい。
現像は上記の現像液を感光性被膜のある面にスプレーする、現像液中に浸漬する、浸漬しながら超音波をかける、または基板を回転させながら現像液をスプレーするなどの方法によって行うことができる。現像時間や現像ステップ現像液の温度といった、現像時の条件は、未露光部が除去される条件であればよく、微細なパターンを加工し、パターン間の残渣を除去するために、未露光部が除去されてからさらに現像を行うことが好ましい。
現像後は水にてリンス処理をしてもよい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
現像時のパターンの解像度が向上し、現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前にベーク処理をする工程を取り入れても差し支えない。この温度としては50〜180℃の範囲が好ましく、特に60〜120℃の範囲がより好ましい。時間は5秒〜数時間が好ましい。
現像後、樹脂膜に180〜500℃の温度を加えて、熱により樹脂膜を硬化させ、硬化膜に変換する。残留応力を低減する観点から、250℃以下の温度で硬化を行うことが好ましい。加熱処理は、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分間〜5時間実施することが好ましい。一例としては、100℃、120℃および、200℃で各30分間ずつ熱処理する方法、室温から200℃まで2時間かけて直線的に昇温する方法、200℃で1時間熱処理する方法などが挙げられる。
硬化膜の膜厚は、絶縁性を向上させる点から、0.5μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましい。また、残留応力による基板の反りを低減する点から、100μm以下が好ましく、80μm以下がより好ましい。
次に本発明の積層体の形成に使用する感光性樹脂組成物の成分を例示する。
本発明の絶縁層Aは前述のとおり樹脂組成物を用いて硬化膜のパターンを形成する。樹脂組成物には(a−1)樹脂、(a−2)ポリイミドの他に(b)有機溶剤を含有してもよい。(b)有機溶剤としては、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドンなどの公知のものが用いられる。
樹脂組成物には感光性を付与する目的で(c)感光剤を含有していてもよい。
本発明において感光剤とはすなわち、光照射されることにより酸が発生し、光照射部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する特性を持つ(c−1)光酸発生剤、またはUV硬化用のラジカルを発生する(c−2)光重合開始剤が挙げられる。
(c−1)光酸発生剤としてはキノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩など、(c−2)光重合開始剤は例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン誘導体;チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等のベンジル誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、ベンゾイルパークロライド等の過酸化物類、芳香族ビイミダゾール類等が好ましく挙げられる。
このような化合物は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもかまわない。上記の光重合開始剤の中では、特に光感度の点で、オキシム類がより好ましい。
樹脂組成物にはパターン加工時の感度を向上させる目的で(f)フェノール樹脂を含有し、耐熱性を向上させる目的で(g)架橋剤を含有し、下地基板との接着性を向上させる目的で、(h)シラン化合物を含有し、積層体の残留応力低減の観点から(i)アクリレート化合物を含有してもよい。
次に本発明の積層体の形成に使用する感光性樹脂組成物の製造方法を例示する。
例えば、(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミド、(b)有機溶剤、(c)感光剤、並びに必要によりその他成分をガラス製のフラスコやステンレス製の容器に入れてメカニカルスターラーなどによって撹拌溶解させる方法、超音波で溶解させる方法、遊星式撹拌脱泡装置で撹拌溶解させる方法などが挙げられる。
感光性樹脂組成物の粘度は5〜10,000mPa・sが好ましい。また、異物を除去するために0.1μm〜5μmのポアサイズのフィルターで濾過してもよい。
次に、本発明の積層体の形成に用いる感光性フィルムについて説明する。本発明の感光性フィルムは支持フィルムを有することが好ましい。(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミド、(b)有機溶剤、(c)感光剤、並びに必要によりその他成分を含む感光性樹脂組成物を支持フィルム上に塗布し、次いでこれを乾燥することにより支持フィルム上に感光層を有する感光性フィルムを得ることができる。
支持フィルムは特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリイミドフィルムなど、通常市販されている各種のフィルムが使用可能である。支持フィルムと感光性フィルムとの接合面には、密着性と剥離性を向上させるために、シリコーン、シランカップリング剤、アルミキレート剤、ポリ尿素などの表面処理を施してもよい。また、支持フィルムの厚みは特に限定されないが、作業性の観点から、10〜100μmの範囲であることが好ましい。
また、上記感光性フィルムは、表面を保護するために、膜上に保護フィルムを有してもよい。これにより、大気中のゴミやチリ等の汚染物質から感光性フィルム表面を保護することができる。
保護フィルムとしては、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム等が挙げられる。保護フィルムは、感光性フィルムとの接着力が小さいものが好ましい。
前記感光性樹脂組成物を支持フィルムに塗布し、感光層を形成する方法としては、スプレー塗布、ロールコーティング、スクリーン印刷、ブレードコーター、ダイコーター、カレンダーコーター、メニスカスコーター、バーコーター、ロールコーター、コンマロールコーター、グラビアコーター、スクリーンコーター、スリットダイコーターなどによる方法が挙げられる。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後に得られる感光層の膜厚が、0.5μm以上100μm以下であることが好ましい。また3μm以上40μm以下であることがより好ましい。
乾燥には、オーブン、ホットプレート、赤外線などを使用することができる。乾燥温度及び乾燥時間は、溶剤を揮発させることが可能な範囲であればよく、半導体用樹脂フィルム材料が未硬化または半硬化状態となるような範囲を適宜設定することが好ましい。具体的には、40℃から120℃の範囲で1分から数十分行うことが好ましい。また、これらの温度を組み合わせて段階的に昇温してもよく、例えば、50℃、60℃、70℃で各1分ずつ熱処理してもよい。
以下、実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の感光性樹脂組成物、および積層体の評価は以下の方法で行った。
(1)膜厚の測定方法
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、ポリイミドを基準として屈折率1.629で測定した。
(2)ポリイミドのイミド化率の測定
(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミドのイミド化率は、以下記載の方法にて測定する。6インチのシリコンウエハ上に、(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミドの固形分濃度50質量%のN−メチルピロリドン(以下、NMP)溶液をスピンコート法で塗布し、次いで120℃のホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SKW−636)で3分間ベークし、厚さ10μm±1μmのプリベーク膜を作製した。この膜を半分に割り、片方をイナートオーブン(光洋サーモシステム製INH−21CD)に投入し、350℃の硬化温度まで30分間かけて上昇させ、350℃で60分間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、硬化膜を得た。得られた硬化膜(Xa)と硬化前の膜(Ya)について、フーリエ変換赤外分光光度計FT−720(堀場製作所製)を用いて赤外吸収スペクトルを測定した。イミド環のC−N伸縮振動による1377cm−1付近のピーク強度を求め、「硬化前の膜(Ya)のピーク強度/硬化膜(Xa)のピーク強度×100」の値をイミド化率とした。
(3)硬化膜のイミド化率の測定
(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミドを含む硬化膜のイミド化率は、以下記載の方法にて測定する。6インチのシリコンウエハ上に、(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミドを含む樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、次いで120℃のホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SKW−636)で3分間ベークし、厚さ10μm±1μmのプリベーク膜を作製した。この膜を半分に割り、片方をイナートオーブン(光洋サーモシステム製INH−21CD)に投入し、350℃の硬化温度まで30分間かけて上昇させ、350℃で60分間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、硬化膜(Xb−1)を得た。もう片方を縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、硬化膜(Yb−1)を得た。得られた硬化膜(Xb−1)と硬化膜(Yb−1)について、フーリエ変換赤外分光光度計FT−720(堀場製作所製)を用いて赤外吸収スペクトルを測定した。イミド環のC−N伸縮振動による1377cm−1付近のピーク強度を求め、「硬化膜(Yb−1)のピーク強度/硬化膜(Xb−1)のピーク強度×100」の値をイミド化率1とした。
次に、硬化膜(Yb−1)をイナートオーブン(光洋サーモシステム製INH−21CD)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、硬化膜(Yb−2)を得た。得られた硬化膜(Yb−2)について、フーリエ変換赤外分光光度計FT−720(堀場製作所製)を用いて赤外吸収スペクトルを測定した。イミド環のC−N伸縮振動による1377cm−1付近のピーク強度を求め、「硬化膜(Yb−2)のピーク強度/硬化膜(Xb−1)のピーク強度×100」の値をイミド化率2とした。
次に、硬化膜(Yb−2)をイナートオーブン(光洋サーモシステム製INH−21CD)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、硬化膜(Yb−3)を得た。得られた硬化膜(Yb−3)について、フーリエ変換赤外分光光度計FT−720(堀場製作所製)を用いて赤外吸収スペクトルを測定した。イミド環のC−N伸縮振動による1377cm−1付近のピーク強度を求め、「硬化膜(Yb−3)のピーク強度/硬化膜(Xb−1)のピーク強度×100」の値をイミド化率3とした。
(4)(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミドの分子量測定方法 (GPC)
(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミド0.03gにNMP10.0gを加えて溶解させた。ウォーターズ製Alliance e2695 GPCを使用し、以下の測定条件で(a−1)樹脂および/または(a−2)ポリイミドの重量平均分子量を測定した。
測定条件
測定波長:260nm
移動相:NMP/LiCl/リン酸=980/2.1/4.8(wt)
流速:0.4mL/min
カラムオーブン温度:50℃
(5)金属パターン基板の作製(スパイラル金属配線1を有する基板の作製)
12インチのシリコンウエハ上にスパッタリングによりチタン(Ti)を100nmの厚さで積層したTiスパッタ膜を作製した。Tiスパッタ膜上にスパッタリングにより銅(Cu)を250nmの厚さで積層した。スパッタ後、東京応化工業製のLA900のポジレジストを用い、i線ステッパーにて1000mJの露光を行った。東京応化工業製の現像液P−7Gを用いて現像し、後述するCuパターンを形成するための、スパイラル形状のレジストパターンを形成した。パターン形成後、電解めっきにて高さ5μmのスパイラル金属配線1の形成を行った。めっき形成後、レジスト剥離液によってレジストを剥離したのち、過水酢酸とフッ酸によりTiおよびCuのスパッタ膜を除去した。本手法により、図4に示すCu配線の高さ(h)が5μm、幅(w)が10μm、配線間距離(p)が5μmのスパイラル配線パターン形状(P−1)を、ウエハ1枚あたり100箇所有するパターン基板(s−1)を得た。電解めっきにてスパイラル金属配線1の高さを20μm、50μm、100μm、160μmとしたこと以外はパターン基板(s−1)と同様の手法を用いて、スパイラル金属配線1の高さが20μm(s−2)、50μm(s−3)、100μm(s−4)、160μm(s−5)のスパイラル配線パターンを有する基板を得た。
また、スパイラル配線パターン領域を、スパイラル金属配線1の高さが50μm、幅が2μm、配線間距離が20μmとなるようにしたこと以外は、パターン基板(s−1)と同様の手法を用いて、スパイラル配線パターン形状(P−2)を有するパターン基板(s−6)を得た。スパイラル配線パターン領域を、スパイラル金属配線1の高さが50μm、幅が30μm、配線間距離が5μmとなるようにしたこと以外は、パターン基板(s−1)と同様の手法を用いて、スパイラル配線パターン形状(P−3)を有するパターン基板(s−7)を得た。スパイラル配線パターン領域を、スパイラル金属配線1の高さが50μm、幅が2μm、配線間距離が5μmとなるようにしたこと以外は、パターン基板(s−1)と同様の手法を用いて、スパイラル配線パターン形状(P−4)を有するパターン基板(s−8)を得た。パターン基板の一覧を表1に示す。各パターン形状において、集積度係数=1/(配線幅w+配線間距離p)として集積度係数を算出した。集積度係数が大きいほど電子部品の集積度が高く、金属パターン基板s−7<s−6<s−1=s−2=s−3=s−4=s−5<s−8の順に良好であることが示される。
(6)残留応力の測定
実施例にて得られた積層体の残留応力をストレス装置FLX2908(KLA Tencor社製)にて、基板の弾性係数を1.805、厚みを775μmとし、波長670nmのレーザーを用いて25℃の条件下で測定した。残留応力が35.0MPaよりも大きいものを評価(D)とし、不合格とした。一方、35.0MPa以下30.0MPaより大きいものを評価(C)とし、30.0MPa以下27.0MPaより大きいものを評価(B)とし、27.0MPa以下25.0MPaより大きいものであるものを評価(A)とし、25.0MPa以下であるものを評価(S)として、合格とした。残留応力は小さいほど好ましい。
(7)信頼性試験耐性の評価
実施例にて得られた積層体をTSE−11−A(ESPEC社製)を用いて温度サイクル試験を行った。温度サイクル試験の条件は、高温槽を125℃、低温槽を−40℃として、各温度槽におけるさらし時間を30分、高温と低温の温度変化にかける時間を5分とした。温度サイクル試験後に光学顕微鏡にて、ウエハ1枚あたり100箇所のパターン領域を観察し、100箇所中、樹脂膜にクラックの発生したパターン領域の数を測定した。クラックの発生した領域の数が41以上のものを評価(D)とし、不合格とした。一方、40以下20より多いものを評価(C)とし、20以下10より多いものを評価(B)とし、10以下1以上のものを評価(A)とし、0のものを評価(S)とした。クラックの発生した領域の数は少ないほど好ましい。
(8)熱重量減少評価(耐熱性評価)
実施例にて得られた積層体をイナートオーブン(光洋サーモシステム製)を用いて常圧、空気下、200℃の温度下にて100時間熱処理した。放置後、積層体の質量を測定し、「(熱処理前の積層体の重量―熱処理後の積層体の重量)/配線高さ×100」を「熱重量減少」として算出した。熱重量減少が小さいほど耐熱性に優れることを表す。熱重量減少は0.15以上のものを評価(D)とし、不合格とした。一方、0.10以上〜0.15未満のものを評価(C)とし、0.05以上〜0.10未満のものを評価(B)とし、0.05未満のものを評価(A)として合格とした。熱重量減少は小さいほど好ましい。
(9)配線抵抗値の算出(配線抵抗)
金属配線の配線抵抗Rを以下の式にて算出した。
R=(ρ×l)/(h×w)×10000(単位 mΩ)
ρ:25℃における銅の比抵抗(単位 μΩ・cm)
l:配線の長さ(mm)
w:配線の幅(μm)
h:配線の高さ(μm)
ρ=1.72、l=1、w=2、10、30のぞれぞれの配線の幅wとし、h=5、20、50、100、160のそれぞれの配線の高さhにおける配線抵抗Rを算出した。配線抵抗Rが小さいほど、電気特性に優れることを表す。配線抵抗Rが300以上のものを評価(C)とし、不合格とした。一方、100以上300未満のものを評価(B)とし、100未満のものを評価(A)として合格とした。
各実施例および比較例に用いた化合物の略記号とその名称は下記の通りである。
ODPA:3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DEDC:ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸ジクロライド
BAHF:2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
DAE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
SiDA:1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン
MAP:3−アミノフェノール
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
GBL:γ―ブチロラクトン
感光剤(e−1):エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−、1−(O−アセチルオキシム)
感光剤(e−2):1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)−オキシム
光重合性化合物(a):PDBE−250(商品名、(株)日本油脂製)
光重合性化合物(b):テトラエチレングリコールジメチルアクリレート
HAP:TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)
各実施例、比較例に使用したHAP、架橋剤(g−1)を下記に示す。
MEK−EC−2130Y 平均粒子径 0.015μm(シリカゾル、MEK分散濃度、35%、日産化学製)
MEK−AC−5140Z 平均粒子径 0.085μm(シリカゾル、MEK分散濃度、40%、日産化学製)
ZR−010 平均粒子径 0.014μm(ジルコニアゾル、MEK分散、濃度30%、ソーラー製)。
<合成例1 感光剤(e−3)の合成>(キノンジアジド化合物)
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.86g(0.10モル)、4−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド13.43g(0.05モル)を1,4−ジオキサン50gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン15.18gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記式で表される感光剤(e−3)を得た。
<合成例2 ヒドロキシル基含有酸無水物(a)の合成>
乾燥窒素気流下、BAHF18.3g(0.05モル)とアリルグリシジルエーテル34.g(0.3モル)をγ−ブチロラクトン(GBL)100gに溶解させ、−15℃に冷却した。ここにGBL50gに溶解させた無水トリメリット酸クロリド22.1g(0.11モル)を反応液の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、0℃で4時間反応させた。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮して、トルエン1Lに投入して、下記式で表されるヒドロキシル基含有酸無水物(a)を得た。
<合成例3 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物(b)の合成>
BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
得られた固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、激しく撹拌した。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、ろ過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物(b)を得た。
<合成例4 ヒドロキシル基含有ジアミン(c)の合成>
2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン50mL、プロピレンオキシド30g(0.34モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここにイソフタル酸クロリド11.2g(0.055モル)をアセトン60mLに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。
この沈殿をGBL200mLに溶解させて、5%パラジウム−炭素3gを加えて、激しく撹拌した。ここに水素ガスを入れた風船を取り付け、室温で水素ガスの風船がこれ以上縮まない状態になるまで撹拌を続け、さらに2時間水素ガスの風船を取り付けた状態で撹拌した。撹拌終了後、ろ過して触媒であるパラジウム化合物を除き、溶液をロータリーエバポレーターで半量になるまで濃縮した。ここにエタノールを加えて、再結晶を行い、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン(c)の結晶を得た。
<合成例5 ヒドロキシル基含有ジアミン(d)の合成>
2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。この後、合成例3と同様にして、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン(d)の結晶を得た。
<合成例6 ポリマー(A−1)の合成>
乾燥窒素気流下、DAE4.60g(0.023モル)、SiDA1.24g(0.005モル)をNMP50gに溶解させた。ここに合成例2で得られたヒドロキシル基含有酸無水物(a)21.4g(0.030モル)をNMP14gとともに加えて、20℃で1時間撹拌し、次いで40℃で2時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で3時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリイミド前駆体のポリマー(A−1)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。
<合成例7 ポリマー(A−2)の合成>
乾燥窒素気流下、合成例3で得られたヒドロキシル基含有ジアミン(b)13.90g(0.023モル)をNMP50gに溶解させた。ここに合成例2で得られたヒドロキシル基含有酸無水物(a)17.5g(0.025モル)をピリジン30gとともに加えて、40℃で2時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール7.35g(0.05モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体のポリマー(A−2)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。
<合成例8 ポリマー(A−3)の合成>
乾燥窒素気流下、合成例4で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物(c)15.13g(0.040モル)、SiDA1.24g(0.005モル)をNMP50gに溶解させた。ここにODPA15.51g(0.05モル)をNMP21gとともに加えて、20℃で1時間撹拌し、次いで50℃で1時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール13.2g(0.09モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で3時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体のポリマー(A−3)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。
<合成例9 ポリマー(A−4)の合成>
乾燥窒素気流下、合成例5で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物(d)4.37g(0.018モル)とDAE4.51g(0.0225モル)とSiDA0.62g(0.0025モル)をNMP70gに溶解させた。ここに合成例2で得られたヒドロキシル基含有酸無水物(a)24.99g(0.035モル)、BPDA4.41g(0.010モル)を室温でNMP25gとともに加え、そのまま室温で1時間、その後40℃で1時間撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール13.09g(0.11モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で3時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体のポリマー(A−4)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。
<合成例10 ポリマー(A−5)の合成>
乾燥窒素気流下、DEDC1モルと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体19.70g(0.040モル)とBAHF18.31g(0.050モル)をNMP200gに溶解させ、75℃で12時間撹拌し反応を終了した。反応終了後、溶液を水3Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で20時間乾燥し、ポリベンゾオキサゾール前駆体のポリマー(A−5)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。
<合成例11 ポリマー(A−6)の合成>
乾燥窒素気流下、DAE48.1g(0.241モル)、SiDA25.6g(0.103モル)をNMP820gに溶解させ、ODPA105g(0.338モル)を加え、10℃以上30℃以下となるよう調節しながら8時間撹拌して、ポリイミド前駆体のポリマー溶液(A−6)を得た。上記ポリマー溶液(A−6)中のポリイミド前駆体は一般式(1)におけるp+q=0となる構造をとる。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。
<合成例12 ポリマー(A−7)の合成>
乾燥窒素気流下、ODPA15.0g(0.048モル)をNMP119gに溶解させた。ここにBAHF12.45g(0.034モル)、SiDA3.7g(0.015モル)を加えて、60℃で1時間反応させ、次いで200℃で7時間反応させた。反応終了後、溶液を室温まで冷却した後、溶液を水2.5Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で40時間乾燥し、目的の樹脂であるポリイミドの重合体(A−7)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。イミド化率は100%であった。
<合成例13 ポリマー(A−8)の合成>
乾燥窒素気流下、ODPA15.5g(0.2モル)をNMP250gに溶解させた。ここにBAHF10.1g(0.11モル)、プロピレングリコール骨格のジアミンである、1−((1−((1−(2−アミノプロポキシ)プロパン−2−イル)オキシ)プロパン−2−イル)オキシ)プロパン−2−アミン3.9g(0.07モル)、をNMP50gとともに加え、次に末端封止剤としてMAP1.1g(0.04モル)をNMP12.5gとともに加えて、60℃で1時間反応させ、次いで190℃で6時間反応させた。反応終了後、溶液を室温まで冷却した後、溶液を水2.5Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、80℃の真空乾燥機で40時間乾燥し、目的の樹脂であるポリイミドの重合体(A−8)を得た。GPCにより得られたポリマーの重量平均分子量を測定し、1,000〜500,000の範囲内にあることを確認した。イミド化率は100%であった。
<無機微粒子の分散溶剤変更>
(1)微粒子分散液(a)の調整
MEK−EC−2130Y 20.0gにGBL 7.0を加えた。これをロータリーエバポレーターにて40℃の温浴中でMEKを揮発させ、14.0gになるまで濃縮し、50%微粒子分散液(a)を得た。
(2)微粒子分散液(b)の調整
MEK−AC−5140Z 20.0gにGBL 8.0を加えた。これをロータリーエバポレーターにて40℃の温浴中でMEKを揮発させ、16.0gになるまで濃縮し、50%微粒子分散液(b)を得た。
(3)微粒子分散液(c)の調整
ZR−010 33.3gにGBL 10.0を加えた。これをロータリーエバポレーターにて40℃の温浴中でMEKを揮発させ、20.0gになるまで濃縮し、50%微粒子分散液(c)を得た。
[調整例1]
ポリマー(A−5)100g、感光剤(e−3)14.3g、架橋剤(g−1)2.9g、HAP5.0gを測りとり、GBL157gに溶解させて感光性樹脂組成物(W−1)のワニスを得た。得られたワニスを0.5μmのポアサイズのPTFEフィルターを用いてろ過し、異物を除去した。
[調整例2〜13]
感光性樹脂組成物の組成を表2のように変更する以外は調整例1と同様の方法でワニスを作製した。
得られたワニスを用いて(3)硬化膜のイミド化率の測定に記載のとおりイミド化率を測定した。結果を表3に示す。硬化膜のイミド化率は熱処理の回数に関わらず一定であった。表4に記載のイミド化率は表3の結果を記載した。
[実施例1]
「(5)金属パターン基板の作製」に記載の方法で作製した金属パターン基板(s−2)上に調整例5で得られたワニス(W−5)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×2/3」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを露光機(Canon社製i線ステッパーFPA−5500iZ)を用いて露光し、現像装置(東京エレクトロン(株)製ACT12)を用いて水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38質量%水溶液で現像して、スパイラル金属配線1の上面の一部が開口されたパターン(Q)を形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜の層(A−1)を得た。
次いで、調整例2で得られたワニス(W−2)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×2/3」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを露光機(Canon社製i線ステッパーFPA−5500iZ)を用いて露光し、現像装置(東京エレクトロン(株)製ACT12)を用いて水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38質量%水溶液で現像して、前記パターン(Q)と同じ形状のパターンを形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜(A−2)を得た。
次いで、スパッタリングによりチタン(Ti)を100nmの厚さで積層したTiスパッタ膜を作製した。Tiスパッタ膜上にスパッタリングにより銅(Cu)を250nmの厚さで積層した。スパッタ後、東京応化工業製のLA900のポジレジストを用い、i線ステッパーにて1000mJの露光を行った。東京応化工業製の現像液P−7Gを用いて現像し、前記パターン(Q)と同じ形状のパターンを形成した。パターン形成後、電解めっきにて開口部埋め込むように、開口部と同じ高さの銅(Cu)を形成した。めっき形成後、レジスト剥離液によってレジストを剥離したのち、過水酢酸とフッ酸によりTiおよびCuのスパッタ膜を除去し、スパイラル金属配線1と後述するスパイラス金属配線2を接続する接続配線(R)を形成した。
次いで、スパッタリングによりチタン(Ti)を100nmの厚さで積層したTiスパッタ膜を作製した。Tiスパッタ膜上にスパッタリングにより銅(Cu)を250nmの厚さで積層した。スパッタ後、東京応化工業製のLA900のポジレジストを用い、i線ステッパーにて1000mJの露光を行った。東京応化工業製の現像液P−7Gを用いて現像し、後述するCuパターンを形成するための、スパイラル形状のレジストパターンを形成した。パターン形成後、電解めっきにてスパイラル金属配線1と同じパターン形状、高さのスパイラル金属配線2の形成を行った。めっき形成後、レジスト剥離液によってレジストを剥離したのち、過水酢酸とフッ酸によりTiおよびCuのスパッタ膜を除去した。
このようにして、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例2]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例5で得られたワニス(W−5)を用い、(A−2)層の形成に調整例2で得られたワニス(W−2)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例3]
金属パターン基板に(s−4)を用い、(A−1)層の形成に調整例5で得られたワニス(W−5)を用い、(A−2)層の形成に調整例2で得られたワニス(W−2)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例4]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例5で得られたワニス(W−5)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例5]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例5で得られたワニス(W−5)を用い、(A−2)層の形成に調整例4で得られたワニス(W−4)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例6]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例6で得られたワニス(W−6)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例7]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例7で得られたワニス(W−7)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例8]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例8で得られたワニス(W−8)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例9]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例9で得られたワニス(W−9)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例10]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例10で得られたワニス(W−10)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例11]
金属パターン基板に(s−6)を用い、(A−1)層の形成に調整例10で得られたワニス(W−10)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例12]
金属パターン基板に(s−7)を用い、(A−1)層の形成に調整例10で得られたワニス(W−10)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例13]
金属パターン基板に(s−8)を用い、(A−1)層の形成に調整例10で得られたワニス(W−10)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例14]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例11で得られたワニス(W−11)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例15]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例12で得られたワニス(W−12)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例16]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例13で得られたワニス(W−13)を用い、(A−2)層の形成に調整例3で得られたワニス(W−3)を用い、実施例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[実施例17]
金属パターンを有する基板(S−3)上に調整例10で得られたワニス(W−10)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×4/9」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを実施例1と同様の手法にて、スパイラル金属配線1の上面の一部が開口されたパターン(Q)を形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜の層(A−1)を得た。
次いで、前記、感光性樹脂組成物の塗布、プリベーク、加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜(A−2)を得た。次いで、調整例8で得られたワニス(W−8)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×4/9」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを実施例1と同様の手法にて、前記パターン(Q)と同じ形状のパターンを形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜(A−2)を得た。
次いで、調整例3で得られたワニス(W−3)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×4/9」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを実施例1と同様の手法にて、前記パターン(Q)と同じ形状のパターンを形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜(A−3)を得た。
次いで、実施例1と同様の手法にて、接続配線(R)を形成した。
次いで、スパッタリングによりチタン(Ti)を100nmの厚さで積層したTiスパッタ膜を作製した。Tiスパッタ膜上にスパッタリングにより銅(Cu)を250nmの厚さで積層した。スパッタ後、東京応化工業製のLA900のポジレジストを用い、i線ステッパーにて1000mJの露光を行った。東京応化工業製の現像液P−7Gを用いて現像し、後述するCuパターンを形成するための、スパイラル形状のレジストパターンを形成した。パターン形成後、電解めっきにてスパイラル金属配線1と同じパターン形状、高さのスパイラル金属配線2の形成を行った。めっき形成後、レジスト剥離液によってレジストを剥離したのち、過水酢酸とフッ酸によりTiおよびCuのスパッタ膜を除去した。
このようにして、硬化膜の層(A−1)、(A−2)および(A−3)の3層からなる絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例1]
「(5)金属パターン基板の作製」に記載の方法で作製した金属パターン基板(s−3)上に調整例5で得られたワニス(W−5)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×4/3」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを実施例1と同様の手法にて、スパイラル金属配線1の上面の一部が開口されたパターン(Q)を形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜の層(A−1)を得た。
次いで、調整例1で得られたワニス(W−1)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×4/3」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを実施例1と同様の手法にて、前記パターン(Q)と同じ形状のパターンを形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜(A−2)を得た。
次いで、実施例1と同様の手法にて、接続配線(R)を形成した。
次いで、スパッタリングによりチタン(Ti)を100nmの厚さで積層したTiスパッタ膜を作製した。Tiスパッタ膜上にスパッタリングにより銅(Cu)を250nmの厚さで積層した。スパッタ後、東京応化工業製のLA900のポジレジストを用い、i線ステッパーにて1000mJの露光を行った。東京応化工業製の現像液P−7Gを用いて現像し、後述するCuパターンを形成するための、スパイラル形状のレジストパターンを形成した。パターン形成後、電解めっきにてスパイラル金属配線1と同じパターン形状、高さのスパイラル金属配線2の形成を行った。めっき形成後、レジスト剥離液によってレジストを剥離したのち、過水酢酸とフッ酸によりTiおよびCuのスパッタ膜を除去した。
このようにして、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例2]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例6で得られたワニス(W−6)を用い、(A−2)層の形成に調整例1で得られたワニス(W−1)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例3]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例7で得られたワニス(W−7)を用い、(A−2)層の形成に調整例1で得られたワニス(W−1)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例4]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例1で得られたワニス(W−1)を用い、(A−2)層の形成に調整例1で得られたワニス(W−1)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例5]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例1で得られたワニス(W−1)を用い、(A−2)層の形成に調整例4で得られたワニス(W−4)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例6]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例1で得られたワニス(W−1)を用い、(A−2)層の形成に調整例6で得られたワニス(W−6)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例7]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例4で得られたワニス(W−4)を用い、(A−2)層の形成に調整例7で得られたワニス(W−7)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例8]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例7で得られたワニス(W−7)を用い、(A−2)層の形成に調整例7で得られたワニス(W−7)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例9]
金属パターン基板に(s−1)を用い、(A−1)層の形成に調整例5で得られたワニス(W−5)を用い、(A−2)層の形成に調整例2で得られたワニス(W−2)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例10]
金属パターン基板に(s−5)を用い、(A−1)層の形成に調整例5で得られたワニス(W−5)を用い、(A−2)層の形成に調整例2で得られたワニス(W−2)を用い、比較例1と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)および(A−2)の2層の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例11]
「(5)金属パターン基板の作製」に記載の方法で作製した金属パターン基板(s−3)上に調整例7で得られたワニス(W−7)をプリベーク後の膜厚が「スパイラル金属配線高さ×8/3」となるようにスピンコート法により塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置ACT12)を用いて、120℃で3分間プリベークすることにより、感光性樹脂膜を得た。これを実施例1と同様の手法にて、スパイラル金属配線1の上面の一部が開口されたパターン(Q)を形成した。これを縦型キュア炉 VF−1000B(光洋サーモシステム社製)にて窒素雰囲気下で酸素濃度20ppm以下で毎分3.5℃の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、樹脂組成物の硬化膜の層(A−1)を得た。
次いで、実施例1と同様の手法にて、接続配線(R)を形成した。
次いで、スパッタリングによりチタン(Ti)を100nmの厚さで積層したTiスパッタ膜を作製した。Tiスパッタ膜上にスパッタリングにより銅(Cu)を250nmの厚さで積層した。スパッタ後、東京応化工業製のLA900のポジレジストを用い、i線ステッパーにて1000mJの露光を行った。東京応化工業製の現像液P−7Gを用いて現像し、後述するCuパターンを形成するための、スパイラル形状のレジストパターンを形成した。パターン形成後、電解めっきにてスパイラル金属配線1と同じパターン形状、高さのスパイラル金属配線2の形成を行った。めっき形成後、レジスト剥離液によってレジストを剥離したのち、過水酢酸とフッ酸によりTiおよびCuのスパッタ膜を除去した。
このようにして、硬化膜の層(A−1)の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
[比較例12]
金属パターン基板に(s−3)を用い、(A−1)層の形成に調整例10で得られたワニス(W−10)を用い、比較例11と同様の手法で、硬化膜の層(A−1)の絶縁層、およびスパイラル金属配線を有する積層体を作製した。得られた積層体を「(5)残留応力の測定」、「(6)信頼性試験耐性の評価」、「(7)熱重量減少評価」に記載の方法でそれぞれ評価を行った。
評価結果を表4および表5に示す。
実施例、比較例は、また、配線幅、および配線高さが大きいほど配線抵抗が小さく、良好であることを示している。また、配線高さが低く、スパイラル金属配線1と接する絶縁層樹脂のイミド化率が90%以上、100%以下であり、スパイラル金属配線2と接する絶縁層樹脂のイミド化率が50%以上、90%未満であり、耐熱性が高いものほど、信頼性試験耐性が良好であることを示している。集積度は集積度係数の高い基板を使用している、実施例12<実施例11<実施例10<実施例13の順に高いが、信頼性試験耐性との両立の観点から、実施例10が最も良好であることを示している。
4 メッキレジスト膜
12 基板
14 絶縁膜
14−1 絶縁膜(1層目)
14−2 絶縁膜(2層目)
15 下地金属層
15(a) チタン薄膜
15(b) 金属薄膜
16 スパイラル金属配線(Ag、Cu等)
17 金属配線(Ag、Cu等)
18 電極
19 封止樹脂
20 スパイラル金属配線
21 基板

Claims (6)

  1. 少なくとも基板と、絶縁層Aと、基板と絶縁層Aとの間に設けられた平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と、絶縁層Aの開口部を通して接続された平面上に巻回されたスパイラル金属配線2を備えた積層体であって、
    該平面上に巻回されたスパイラル金属配線1の高さが10μm以上、150μm以下であり、
    該絶縁層Aが2層以上からなり、
    該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線1と接する1層が、(a−1)一般式(1)で表される構造および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する樹脂並びに(a−2)ポリイミドより選ばれる1種類以上の樹脂を含み、そのイミド化率が90%以上、100%以下であり、
    該絶縁層Aのうち、該平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層が、(a−1)一般式(1)で表される構造および一般式(1)のアミド結合の一部が閉環してイミド環を形成した構造の両方を有する樹脂を含み、そのイミド化率が50%以上、90%未満である積層体。
    (上記一般式(1)中、複数のRは独立に、炭素数2〜70の3〜8価の有機基を示し、複数のRは独立に、炭素数2〜70の2〜8価の有機基を示す。RおよびRはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。mは1〜2の整数、fは0〜2の整数、pおよびqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。)
  2. 前記平面上に巻回されたスパイラル金属配線1および前記平面上に巻回されたスパイラル金属配線2の幅が5μm以上、20μm以下であり、平面上に巻回されたスパイラルの間隔が1μm以上、10μm以下の部分を有する請求項1に記載の積層体。
  3. 前記積層体の残留応力が20MPa以上、35MPa以下である請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記絶縁層Aのうち前記平面上に巻回されたスパイラル金属配線2と接する1層が(f)無機微粒子を含む請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 前記(f)無機微粒子がシリカを含む請求項4に記載の積層体。
  6. 少なくとも基板上にスパイラル金属配線1を形成する金属配線形成工程と、絶縁層Aを形成する工程と、スパイラル金属配線2を形成する金属配線形成工程とこの順に含み、
    該絶縁層Aを形成する工程が、(1)〜(4)の工程を含み、
    該(1)〜(3)の工程をそれぞれ2回以上含む請求項1〜5のいずれかに記載の積層体の製造方法。
    (1)樹脂組成物を塗布し乾燥して樹脂膜を形成する樹脂膜形成工程
    (2)マスクを通して感光性樹脂膜を露光する露光工程
    (3)露光後の感光性樹脂膜をアルカリ水溶液を用いて現像しパターン樹脂膜を形成する現像工程
    (4)樹脂膜を加熱処理して絶縁層Aを形成する加熱処理工程
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023181806A1 (ja) * 2022-03-22 2023-09-28 ローム株式会社 電子部品

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