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JP2020167064A - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents

固体高分子形燃料電池 Download PDF

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JP2020167064A JP2019067713A JP2019067713A JP2020167064A JP 2020167064 A JP2020167064 A JP 2020167064A JP 2019067713 A JP2019067713 A JP 2019067713A JP 2019067713 A JP2019067713 A JP 2019067713A JP 2020167064 A JP2020167064 A JP 2020167064A
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正己 奥山
Masami Okuyama
正己 奥山
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Abstract

【課題】白金族元素を利用することなく優れた触媒活性を有する固体高分子形燃料電池を提供する。【解決手段】燃料極13及び空気極14は、Fe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、パーマロイ微粉体にバインダー及び気孔形成材を混合したパーマロイ微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、薄板状に成形したパーマロイ微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、パーマロイ微粉体が溶融結合しつつ多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、複数のセルを有するセルスタックを備えた固体高分子形燃料電池に関する。
固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜を両面から挟持するアノード電極及びカソード電極と、液体燃料を収容する燃料容器と、アノード電極とカソード電極との間に設けられる気液分離性多孔質体からなる燃料気化層と、燃料気化層を両面から挟持する有孔固定板とを有し、カソード電極側に配置した有孔固定板の開口率がアノード電極側に配置した有孔固定板の開口率よりも大きい個体高分子形燃料電池が開示されている(特許文献1参照)。
特開2011−222119号公報
前記特許文献1に開示の個体高分子形燃料電池のカソード電極及びアノード電極の作成方法は、以下のとおりである。炭素粒子に粒子径が3〜5nmの範囲にある白金微粒子を重量比で55%担持させた触媒担持炭素微粒子を作り、その触媒担持炭素微粒子1gに5重量%のナフィオン溶液を適量加えて攪拌し、カソード電極用の触媒ペーストを作る。カソード電極用の触媒ペーストを基材としてのカーボンペーパー上に8mg/cmの量で塗布した後、乾燥させて4cm×4cmのカソード電極を作製する。次に、白金微粒子に替えて粒子径が3〜5nmの範囲にある白金(Pt)−ルテニウム(Ru)合金微粒子(Ruの割合は60at%)を重量比で55%担持させた触媒担持炭素微粒子を作り、その触媒担持炭素微粒子1gに5重量%のナフィオン溶液を適量加えて攪拌し、アノード電極用の触媒ペーストを作る。アノード電極用の触媒ペーストを基材としてのカーボンペーパー上に8mg/cmの量で塗布した後、乾燥させて4cm×4cmのアノード電極を作製する。
固体高分子形燃料電池の電極触媒として各種の白金担持カーボンが広く利用されている。しかし、白金族元素は、貴金属であり、その生産量に限りがある希少な資源であることから、その使用量を抑えることが求められている。さらに、今後の固体高分子形燃料電池の普及に向けて高価な白金以外の金属を利用した非白金触媒を有する廉価な電極の開発が求められている。
本発明の目的は、白金族元素を利用することなく優れた触媒活性(触媒作用)を有する燃料極及び空気極を備え、非白金の燃料極及び空気極を使用して十分な電気を発電することができ、負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる固体高分子形燃料電池を提供することにある。本発明の他の目的は、白金族元素を利用しない廉価な燃料極及び空気極を備え、それによって低コストで製造することができる固体高分子形燃料電池を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の特徴は、複数のセルを有するセルスタックを備え、セルが、燃料極及び空気極と、燃料極と空気極との間に位置する電極接合体膜と、燃料極の外側と空気極の外側とに位置するセパレータとから形成され、燃料極及び空気極は、Fe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、パーマロイ微粉体にバインダー及び気孔形成材を混合したパーマロイ微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形したパーマロイ微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、パーマロイ微粉体が溶融結合しつつ多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、白金族元素を含む燃料極及び空気極と略同様の触媒活性を有し、連続気泡は、パーマロイ微粉体が溶融結合したパーマロイ溶融物によって画成されていることにある。
本発明の固体高分子形燃料電池の一例として、固体高分子形燃料電池では、燃料極及び空気極を形成するパーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率とFe−NiパーマロイにおけるNiの含有率とが決定されている。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、薄板状発泡金属電極に形成された連続気泡が、薄板状発泡金属電極の前面と後面との間で厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、薄板状発泡金属電極の外周縁と内周縁との間で径方向へ不規則に曲折しながら延びている。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、径方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、厚み方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、薄板状発泡金属電極に形成された連続気孔の平均径が、1μm〜100μmの範囲にあるとともに、±0.1μm〜±5マイクロμmの範囲で変化している。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、薄板状発泡金属電極の厚み寸法が、0.05mm〜0.5mmの範囲にある。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率が、45%〜55%の範囲にあり、Fe−NiパーマロイにおけるNiの含有率が、45%〜55%の範囲にある。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、薄板状発泡金属電極に成形された連続気泡の気孔率が、45%〜55%の範囲にある。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、薄板状発泡金属電極の密度が、6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲にある。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例としては、パーマロイ微粉体の粒径が、1μm〜100μmの範囲にある。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例として、固体高分子形燃料電池では、燃料極に供給される水素の雰囲気が相対湿度95%〜100%の範囲にあり、水素の温度が45℃〜55℃の範囲にある。
本発明の固体高分子形燃料電池の他の一例として、固体高分子形燃料電池では、燃料極に供給される水素の供給圧力が+0.06MPa〜+0.08MPaの範囲にある。
本発明に係る固体高分子形燃料電池によれば、それに使用される燃料極及び空気極がFe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、パーマロイ微粉体にバインダー及び気孔形成材を混合したパーマロイ微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形したパーマロイ微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、パーマロイ微粉体が溶融結合しつつ多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、燃料極及び空気極が白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を有するから、燃料極及び空気極が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、燃料極及び空気極が優れた触媒活性(触媒作用)を発揮することで、白金族元素を含まない非白金の燃料極及び空気極を使用して十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。固体高分子形燃料電池は、燃料極及び空気極がFe−Niパーマロイを原料とし、高価な白金族元素が使用されておらず、燃料極及び空気極が白金族元素を含まない非白金の電極であるから、廉価な燃料極及び空気極を備えることで固体高分子形燃料電池を低コストで製造することができる。
燃料極及び空気極を形成するパーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率とFe−NiパーマロイにおけるNiの含有率とが決定されている固体高分子形燃料電池は、パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率とNiの含有率とが決定されているから、燃料極及び空気極が白金族元素を含む燃料極や空気極と略同一の仕事関数を備え、燃料極及び空気極が白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を有し、燃料極及び空気極が白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、非白金の燃料極及び空気極を使用して十分な電気を発電することができるとともに、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
薄板状発泡金属電極に形成された連続気泡が薄板状発泡金属電極の前面と後面との間で厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、薄板状発泡金属電極の外周縁と内周縁との間で径方向へ不規則に曲折しながら延びている固体高分子形燃料電池は、厚み方向や径方向へ不規則に曲折しながら延びる複数の連続気孔が燃料極及び空気極に形成されているから、燃料極及び空気極の比表面積が大きく、それら連続気孔を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極及び空気極のそれら連続気孔における接触面に広範囲に接触させることができ、燃料極及び空気極の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の比表面積が大きいとともに白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するから、非白金の燃料極及び空気極を使用して十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が径方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が厚み方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している固体高分子形燃料電池は、一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が厚み方向及び径方向に向かって不規則に変化しているから、燃料極及び空気極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極及び空気極のそれら連続気孔における接触面に広範囲に接触させることができるとともに、燃料極及び空気極の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の比表面積が大きいとともに白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮するから、非白金の燃料極及び空気極を使用して十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
薄板状発泡金属電極に形成された連続気孔の平均径が1μm〜100μmの範囲にあるとともに、±0.1μm〜±5マイクロμmの範囲で変化している固体高分子形燃料電池は、燃料極及び空気極に形成された連続気孔の平均径が前記範囲にあり、連続気孔の平均径が前記範囲で変化しているから、燃料極及び空気極の単位体積当たりに多数の連続気孔が形成され、燃料極及び空気極の比表面積が大きく、それら連続気孔を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極及び空気極のそれら連続気孔における接触面に広範囲に接触させることができ、燃料極及び空気極の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の比表面積が大きいとともに白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮するから、非白金の燃料極及び空気極を使用して十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
薄板状発泡金属電極の厚み寸法が0.05mm〜0.5mmの範囲にある固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の厚み寸法を前記範囲にすることで、燃料極及び空気極の電気抵抗を小さくすることができ、燃料極及び空気極に電流をスムースに流すことができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極が白金族元素を含む燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を有するとともに、燃料極及び空気極に電流がスムースに流れる(プロトン導電性がある)から、燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
Fe−Niパーマロイにおける前記Feの含有率が45%〜55%の範囲にあり、Fe−NiパーマロイにおけるNiの含有率が45%〜55%の範囲にある固体高分子形燃料電池は、パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率とNiの含有率とが前記範囲で決定されているから、燃料極及び空気極が白金属元素を含む燃料極や空気極と略同一の仕事関数を備え、燃料極及び空気極が白金属元素を含む燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮することができ、その燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
薄板状発泡金属電極に成形された連続気泡の気孔率が45%〜55%の範囲にある固体高分子形燃料電池は、それに使用する薄板状発泡金属電極(燃料極及び空気極)の気孔率を前記範囲にすることで、燃料極及び空気極が多数の微細な連続気孔を有する多孔質(平均径が1μm〜100μmの微細な連続気孔が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造)に形成され、燃料極及び空気極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極及び空気極の接触面に広範囲に接触させることが可能となり、燃料極及び空気極が白金族金属を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮することができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であり、その燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
薄板状発泡金属電極の密度が6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲にある固体高分子形燃料電池は、それに使用する薄板状発泡金属電極(燃料極及び空気極)の密度を前記範囲にすることで、燃料極及び空気極が多数の微細な連続気孔を有する多孔質(平均径が1μm〜100μmの微細な連続気孔が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造)に成形され、燃料極及び空気極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極及び空気極のそれら連続気孔における接触面に広範囲に接触させることが可能となり、燃料極及び空気極が白金属元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮することができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であり、その燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
パーマロイ微粉体の粒径が1μm〜100μmの範囲にある固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極を形成するパーマロイ微粉体の粒径を前記範囲にすることで、燃料極及び空気極が多数の微細な連続気孔を有する多孔質(平均径が1μm〜100μmの微細な連続気孔が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造)に成形され、燃料極及び空気極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極及び空気極のそれら連続気孔における接触面に広範囲に接触させることが可能となり、燃料極及び空気極が白金属元素を含む燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮することができる。固体高分子形燃料電池は、それに使用する燃料極及び空気極の触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であり、その燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
燃料極に供給される水素の雰囲気が相対湿度95%〜100%の範囲にあり、水素の温度が45℃〜55℃の範囲にある固体高分子形燃料電池は、相対湿度95%〜100%の雰囲気で燃料極に水素を供給するとともに、45℃〜55℃の温度で燃料極に水素を供給することで、燃料極の触媒活性が増加し、固体高分子形燃料電池の起電力が向上し、燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
燃料極に供給される水素の供給圧力が+0.06MPa〜+0.08MPaの範囲にある固体高分子形燃料電池は、+0.06MPa〜+0.08MPaの供給圧力で燃料極に水素を供給することで、燃料極の触媒活性が増加し、固体高分子形燃料電池の起電力が向上し、燃料極及び空気極を使用した固体高分子形燃料電池において十分な電気を発電することができ、燃料電池に接続された負荷に十分な電気エネルギーを供給することができる。
一例として示す固体高分子形燃料電池の斜視図。 セルスタックを形成するセルの一例を示す分解斜視図。 セルの側面図。 一例として示す燃料極及び空気極の斜視図。 燃料極及び空気極の一例として示す部分拡大図。 固体高分子形燃料電池の発電を説明する図。 燃料極及び空気極の起電圧試験の結果を示す図。 燃料極及び空気極のI−V特性試験の結果を示す図。 固体高分子形燃料電池に使用する燃料極及び空気極の製造方法を説明する図。
一例として示す固体高分子形燃料電池10の斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る固体高分子形燃料電池の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、セルスタック12を形成するセル11の一例を示す分解斜視図であり、図3は、セル11の側面図である。図4は、一例として示す燃料極13及び空気極14の斜視図であり、図5は、燃料極13及び空気極14の一例として示す部分拡大図である。図4では、厚み方向を矢印Xで示し、径方向を矢印Yで示す。
固体高分子形燃料電池10は、複数のセル11を有するセルスタック12(燃料電池スタック)を備え、水素及び酸素を供給することで電気エネルギーを生成する。セルスタック12では、複数のセル11(単セル)が一方向へ重なり合って直列に接続されている。セル11の一例としては、図2に示すように、燃料極13(アノード)及び空気極14(カソード)と、燃料極13及び空気極14の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜15(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、燃料極13の厚み方向外側に位置するセパレータ16(バイポーラプレート)と、空気極14の厚み方向外側に位置するセパレータ17(バイポーラプレート)とから形成されている。
それらセパレータ16,17には、反応ガス(水素や酸素等)の供給流路が刻設されている(彫り込まれている)。セル11では、図3に示すように、燃料極13や空気極14、固体高分子電解質膜15が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体18(Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体18をそれらセパレータ16,17が挟み込んでいる。膜/電極接合体18では、ホットプレスによって固体高分子電解質膜15の一方の面に燃料極13の面が隙間なく密着し、固体高分子電解質膜15の他方の面に空気極14の面が隙間なく密着している。固体高分子電解質膜15は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
燃料極13とセパレータ16との間には、ガス拡散層19が形成され、空気極14とセパレータ17との間には、ガス拡散層20が形成されている。燃料極13とセパレータ16との間であってガス拡散層20の上部及び下部には、ガスシール21が設置されている。空気極14とセパレータ17との間であってガス拡散層20の上部及び下部には、ガスシール22が設置されている。
固体高分子形燃料電池10(セル11)に使用する燃料極13(触媒電極)及び空気極14(触媒電極)は、前面23及び後面24を有するとともに、所定の面積及び所定の厚み寸法L1を有し、その平面形状が四角形に成形されている。燃料極13及び空気極14は、多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)の薄板状発泡金属電極26である。連続気孔25(連続通気孔)には、ガス(気体)(酸素及び水素)が通流する。なお、燃料極13や空気極14の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、その用途にあわせて円形や楕円形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
燃料極13及び空気極14(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26)は、粉状に微粉砕(粉砕加工)されたFe−Niパーマロイ31から形成されている。Fe−Niパーマロイ31のパーマロイ微粉体32(微粉状に加工されたFe−Niパーマロイ31)に所定のバインダー33(紛状の樹脂系バインダー)を混合し、パーマロイ微粉体32とバインダー33とを均一に混合・分散したパーマロイ微粉体混合物35を作り、更に、パーマロイ微粉体混合物35に所定の気孔形成材34(発泡剤)を混合し、気孔形成材34を均一に混合・分散した微粉体混合物35を作る。作成したパーマロイ微粉体混合物35を押出成形又は射出成形によって所定面積の薄板状に成形(押出成形又は射出成形)して薄板状のパーマロイ微粉体混合成形物36を作り、作成した微粉体混合成形物36を脱脂及び所定温度で焼結(焼成)することから燃料極13及び空気極14が作られている(図9参照)。連続気泡25は、パーマロイ微粉体32が溶融結合したパーマロイ溶融物によって画成かつ囲繞されている。
燃料極13及び空気極14では、パーマロイ微粉体32の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ31における(Fe−Niパーマロイ31の全重量(100%)に対する)Fe(鉄)の含有率(重量比)とNi(ニッケル)の含有率(重量比)とが決定されている。具体的には、Fe−Niパーマロイ31におけるFeの含有率(重量比)が45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲にあり、Fe−Niパーマロイ31におけるNiの含有率(重量比)が45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲にある。
なお、Feの仕事関数は、4.67(eV)であり、Niの仕事関数は、5.22(eV)である。Fe−Niパーマロイ31の全重量に対するFeの含有率及びFe−Niパーマロイ31の全重量に対するNiの含有率が前記範囲外になると、パーマロイ微粉体32の仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができず、パーマロイ微粉体混合物35を成形したパーマロイ微粉体混合成形物36を脱脂・焼結(焼成)して作られた燃料極13及び空気極14が白金族元素を含む(担持した)燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができない。
固体高分子形燃料電池10は、パーマロイ微粉体32の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ31におけるFeの含有率とNiの含有率とが前記範囲にあるから、燃料極13及び空気極14が白金属元素を含む燃料極や空気極と略同一の仕事関数を備え、燃料極13及び空気極14が白金属元素を含む燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮することができる。
燃料極13及び空気極14(薄板状発泡金属電極26)には、径が異なる多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)が形成されている。燃料極13及び空気極14は、多数の微細な連続気孔25が形成されているから、その比表面積が大きい。燃料極13及び空気極14に形成されたそれら連続気孔25は、燃料極13及び空気極14の前面23に開口する複数の通流口27と、燃料極13及び空気極14の後面24に開口する複数の通流口27とを有し、燃料極13及び空気極14の前面23から後面24に向かって燃料極13及び空気極14をその厚み方向に貫通しているとともに、燃料極13及び空気極14の中心から外周縁28に向かってその径方向に貫通している。
それら連続気孔25は、燃料極13及び空気極14の前面23と後面24との間において燃料極13及び空気極14の厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、燃料極13及び空気極14の外周縁28から中心に向かって燃料極13及び空気極14の径方向へ不規則に曲折しながら延びている。径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気孔25(連続通気孔)は、径方向において部分的につながり、一方の気孔25と他方の気孔25とが互いに連通している。厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら連続気孔25(連続通気孔)は、厚み方向において部分的につながり、一方の気孔25と他方の気孔25とが互いに連通している。
それら連続気孔25の平均径(開口面積)は、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。それら連続気孔25は、その平均径(開口面積)が大きくなったり、小さくなったりしながら厚み方向と径方向とへ不規則に開口している。また、燃料極13及び空気極14の前面23に開口する通流口27と後面24に開口する通流口27とは、その平均径(開口面積)が一様ではなく、その平均径がすべて相違している。それら連続気孔25の平均径(開口面積)や前後面23,24の通流口27の平均径(開口面積)は、1μm〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲にあり、±0.1μm〜±5μm(連続気孔25の平均径の変化幅)の範囲で変化している。
固体高分子形燃料電池10は、それに使用する燃料極13及び空気極14に厚み方向や径方向へ不規則に曲折しながら延びる複数の連続気孔25(連続通気孔)が形成され、その気孔25の平均径が1〜100μmの範囲(好ましくは、45μm〜55μmの範囲)にあり、連続気孔25の平均径の変化幅が±0.1μm〜±5μmの範囲にあるから、燃料極13や空気極14の単位体積当たりに多数の連続気孔25が形成され、燃料極13や空気極14の比表面積を大きくすることができ、それら気孔25をガス(気体)(酸素及び水素)が通流しつつガス(気体)を燃料極13や空気極14のそれら気孔25における接触面に広範囲に接触させることができ、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。
燃料極13及び空気極14(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26)は、その厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲にある。燃料極13及び空気極14の厚み寸法L1が0.05mm未満では、燃料極13及び空気極14の強度が低下し、衝撃が加えられたときに燃料極13及び空気極14が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合がある。燃料極13及び空気極14の厚み寸法L1が0.5mmを超過すると、燃料極13及び空気極14の電気抵抗が大きくなり、燃料極13及び空気極14に電流がスムースに流れず(プロトン導電性が低く)、燃料極13及び空気極14が固体高分子形燃料電池10に使用されたときに燃料電池10において十分な電気を発電することができず、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することができない。
固体高分子形燃料電池10は、それに使用する燃料極13及び空気極14の厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲にあるから、燃料極13及び空気極14が高い強度を有してその形状を維持することができ、燃料極13及び空気極14に衝撃が加えられたときの燃料極13及び空気極14の破損や損壊を防ぐことができる。更に、燃料極13及び空気極14の電気抵抗を小さくすることができ、燃料極13及び空気極14に電流がスムースに流れ(プロトン導電性が高く)、燃料極13及び空気極14が固体高分子形燃料電池10に使用されたときに燃料電池10において十分な電気を発電することができ、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することができる。
燃料極13及び空気極14(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26)は、その気孔率が45%〜55%の範囲にある。燃料極13及び空気極14の気孔率が45%未満では、燃料極13及び空気極14に多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)が形成されず、燃料極13及び空気極14の比表面積を大きくすることができない。燃料極13及び空気極14の気孔率が55%を超過すると、連続気孔25(連続通気孔)の平均径(開口面積)や前後面23,24の通流口27の平均径(開口面積)が必要以上に大きくなり、燃料極13及び空気極14の強度が低下し、衝撃が加えられたときに燃料極13及び空気極14が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合があるとともに、燃料極13及び空気極14の触媒作用が低下し、燃料極13及び空気極14が十分な触媒活性を発揮することができず、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
固体高分子形燃料電池10は、それに使用する燃料極13及び空気極14の気孔率が前記範囲にあるから、燃料極13及び空気極14が平均径(開口面積)の異なる多数の微細な連続気孔25(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔25)や平均径(開口面積)の異なる多数の微細な前後面23,24の通流口27(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の通流口27)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)に成形され、燃料極13及び空気極14の比表面積を大きくすることができ、それら気孔25を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極13及び空気極14のそれら気孔25における接触面に広く接触させることができる。更に、燃料極13及び空気極14の触媒作用が向上し、燃料極13及び空気極14に優れた触媒活性を発揮させることができ、燃料極13及び空気極14が固体高分子形燃料電池10に使用されたときに燃料電池10において十分な電気を発電することができ、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することができる。
燃料極13及び空気極14(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26)は、その密度が6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲、好ましくは、6.5g/cm〜7.5g/cmの範囲にある。燃料極13及び空気極14の密度が6.0g/cm(6.5g/cm)未満では、燃料極13及び空気極14の強度が低下し、衝撃が加えられたときに燃料極13及び空気極14が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合があるとともに、燃料極13及び空気極14の触媒作用が低下し、燃料極13及び空気極14が十分な触媒活性を発揮することができず、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。燃料極13及び空気極14の密度が8.0g/cm(7.5g/cm)を超過すると、燃料極13及び空気極14に多数の微細な連続気孔25や多数の微細な通流口27が形成されず、燃料極13及び空気極14の比表面積を大きくすることができないとともに、燃料極13及び空気極14の触媒作用が低下し、燃料極13及び空気極14が十分な触媒活性を発揮することができず、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
固体高分子形燃料電池10は、それに使用する燃料極13及び空気極14の密度が前記範囲にあるから、燃料極13及び空気極14が平均径(開口面積)の異なる多数の微細な連続気孔25(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔25)や平均径(開口面積)の異なる多数の微細な前後面23,24の通流口27(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の通流口27)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)に成形され、燃料極13及び空気極14の比表面積を大きくすることができ、それら気孔25を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極13及び空気極14のそれら気孔25における接触面に広く接触させることができ、燃料極13及び空気極14の触媒作用を有効かつ最大限に利用することができる。更に、燃料極13及び空気極14の触媒作用が向上し、燃料極13及び空気極14に優れた触媒活性を発揮させることができ、燃料極13及び空気極14が固体高分子形燃料電池10に使用されたときに燃料電池10において十分な電気を発電することができ、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することができる。
パーマロイ微粉体32(粉状に加工されたFe−Niパーマロイ31)の粒径は、1μm〜100μmの範囲、好ましくは、30μm〜60μmの範囲にある。パーマロイ微粉体32の粒径が1μm未満では、パーマロイ微粉体32によって連続気孔25(連続通気孔)が塞がれ、燃料極13及び空気極14に多数の微細な連続気孔25を形成することができず、燃料極13及び空気極14の比表面積を大きくすることができないとともに、燃料極13及び空気極14の触媒作用が低下し、燃料極13及び空気極14が十分な触媒活性を発揮することができず、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
パーマロイ微粉体32の粒径が100μmを超過すると、連続気孔25の平均径(開口面積)や前後面23,24の通流口27の平均径(開口面積)が必要以上に大きくなり、燃料極13及び空気極14に多数の微細な連続気孔25を形成することができず、燃料極13及び空気極14の比表面積を大きくすることができないとともに、燃料極13及び空気極14の触媒作用が低下し、燃料極13及び空気極14が十分な触媒活性を発揮することができず、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
固体高分子形燃料電池10は、燃料極13及び空気極14を形成するパーマロイ微粉体32の粒径が前記範囲にあるから、燃料極13や空気極14が平均径(開口面積)の異なる多数の微細な連続気孔25(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔25)や平均径(開口面積)の異なる多数の微細な前後面23,24の通流口27(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の通流口27)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)に成形され、燃料極13や空気極14の比表面積を大きくすることができ、それら気孔25を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体(ガス)を燃料極13や空気極14のそれら気孔25における接触面に広く接触させることができるとともに、燃料極13や空気極14の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。更に、燃料極13及び空気極14の触媒作用が向上し、燃料極13及び空気極14に優れた触媒活性を発揮させることができ、燃料極13及び空気極14が固体高分子形燃料電池10に使用されたときに燃料電池10において十分な電気を発電することができ、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することができる。
図6は、固体高分子形燃料電池10の発電を説明する図であり、図7は、燃料極13及び空気極14の起電圧試験の結果を示す図である。図8は、燃料極13及び空気極14のI−V特性試験の結果を示す図である。固体高分子形燃料電池10では、図6に示すように、燃料極13(電極)に水素(燃料)が供給され、空気極14(電極)に空気(酸素)が供給される。
燃料極13に供給される水素(燃料)の雰囲気(燃料の相対湿度)は、相対湿度95%〜100%の範囲、好ましくは、100%であり、水素の温度は、45℃〜55℃の範囲、好ましくは、49℃〜51℃の範囲にある。燃料極13に供給される水素には、燃料極13に供給される前に蒸気発生器(図示せず)から蒸気が供給され、その雰囲(燃料の相対湿度)が95%〜100%(好ましくは、100%)に上昇するとともに、その温度が45℃〜55℃(好ましくは、49℃〜51℃)に上昇する。
燃料極13に供給される水素の供給圧力及び空気極14に供給される空気の供給圧力は、+0.06MPa〜+0.08MPaの範囲、好ましくは、+0.07MPaである。固体高分子形燃料電池10では、燃料極13に供給する水素及び空気極14に供給する空気を(給気)圧送する給気ポンプ(図示せず)が設置され、給気ポンプによって燃料極13に供給される水素の供給圧力が+0.06MPa〜+0.08MPaの範囲、好ましくは、+0.07MPaに昇圧されるとともに、給気ポンプによって空気極14に供給する空気の供給圧力が+0.06MPa〜+0.08MPaの範囲、好ましくは、+0.07MPaに昇圧される。
燃料極13(電極)では、水素がH→2H+2eの反応(触媒作用)によってプロトン(水素イオン、H)と電子とに分解される。その後、プロトンが固体高分子電解質膜15内を通って空気極14へ移動し、電子が導線29内を通って空気極14へ移動する。固体高分子電解質膜15には、燃料極13で生成されたプロトンが通流する。空気極14(電極)では、固体高分子電解質膜15から移動したプロトンと導線29を移動した電子とが空気中の酸素と反応し、4H+O+4e→2HOの反応によって水が生成される。
固体高分子形燃料電池10では、燃料極13及び空気極14を形成するFe−Niパーマロイ31を微粉砕したパーマロイ微粉体32の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ31におけるFeの含有率(重量比)とNiの含有率(重量比)とが決定されているから、燃料極13及び空気極14が白金族元素(白金)を含む(担持した)燃料極や空気極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素(白金)を含む燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
起電圧試験では、水素ガスを注入してから15分の間、燃料極13と空気極14との間(電極間)の電圧(V)を測定した。図7の起電圧試験の結果を示す図では、横軸に測定時間(min)を表し、縦軸に電極間の電圧(V)を表す。白金族元素を利用した(担持させた)燃料極や空気極(白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池では、起電圧試験の結果を示す図7から分かるように、燃料極と空気極との間(電極間)の電圧が1.079(V)前後であった。それに対し、燃料極13(非白金電極)及び空気極14(非白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池10では、燃料極13と空気極14との間(電極間)の電圧(起電力)が0.98(V)〜1.02(V)であった。
I−V特性試験では、燃料極13と空気極14との間(電極間)に負荷30を接続し、電圧と電流との関係を測定した。図8のI−V特性試験の結果を示す図では、横軸に電流(A)を表し、縦軸に電圧(V)を表す。燃料極13(非白金電極)及び空気極14(非白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池10では、I−V特性試験の結果を示す図8から分かるように、白金族元素を利用した(担持させた)燃料極や空気極(白金電極)を使用した固体高分子形燃料電池の電圧降下率と大差のない結果が得られた。図7の起電圧試験の結果や図8のI−V特性試験の結果に示すように、白金族元素を利用していない非白金の燃料極13及び空気極14が電子を放出させて水素イオンとなる反応を促進させる優れた触媒作用を有するとともに、白金を利用した燃料極や空気極(白金電極)と略同様の酸素還元機能(触媒作用)を有することが確認された。
固体高分子形燃料電池10は、それに使用される燃料極13及び空気極14がFe−Niパーマロイ31から形成され、Fe−Niパーマロイ31を微粉砕したパーマロイ微粉体32に所定のバインダー33を均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材34を均一に混合・分散し、パーマロイ微粉体32にバインダー33及び気孔形成材34を混合したパーマロイ微粉体混合物35を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形したパーマロイ微粉体混合成形物36を脱脂・焼結することで、パーマロイ微粉体32が溶融結合しつつ多数の微細な連続気孔25が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26であり、燃料極13及び空気極14が白金族元素を含む(担持した)燃料極や空気極と略同様の触媒活性(触媒作用)を有するから、燃料極13及び空気極14が優れた触媒活性(触媒作用)を発揮することで、白金族元素を含まない非白金の燃料極13及び空気極14を使用して十分な電気を発電することができ、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することができる。
固体高分子形燃料電池10は、燃料極13及び空気極14がFe−Niパーマロイ31を原料とし、高価な白金族元素が使用されておらず、燃料極13及び空気極14が白金族元素を含まない非白金の電極であるから、廉価な燃料極13及び空気極14を備えることで固体高分子形燃料電池10を低コストで製造することができるとともに、固体高分子形燃料電池10の運転コストを下げることができる。
固体高分子形燃料電池10は、相対湿度95%〜100%の雰囲気の水素(燃料)を燃料極13に供給し、45℃〜55℃の温度の水素を燃料極13に供給し、+0.06MPa〜+0.08MPaの供給圧力で燃料極13に水素を供給するとともに+0.06MPa〜+0.08MPaの供給圧力で空気極14に空気(酸素)を供給することで、燃料極13や空気極14の触媒活性が増加し、燃料電池10の起電力が向上し、非白金の燃料極13や空気極14を使用して十分な電気を確実に発電することができ、燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを確実に供給することができる。
図9は、固体高分子形燃料電池10に使用する燃料極13及び空気極14の製造方法を説明する図である。燃料極13及び空気極14は、図9に示すように、含有率決定工程S1、パーマロイ微粉体作成工程S2、パーマロイ微粉体混合物作成工程S3、パーマロイ微粉体混合成形物作成工程S4、薄板状発泡金属電極作成工程S5を有する電極製造方法によって製造される。電極製造方法では、Fe−Niパーマロイ31原料として燃料極13及び空気極14を製造する。
含有率決定工程S1では、Fe−Niパーマロイ31を微粉砕したパーマロイ微粉体32の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ31の全重量に対するFe(鉄)の含有率とNi(ニッケル)の含有率とを決定する。Fe−Niパーマロイ31におけるFeの含有率は、45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲で決定され、Fe−Niパーマロイ31におけるNiの含有率は、45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲で決定される。
パーマロイ微粉体作成工程S2では、含有率決定工程によって決定した含有率のFe及びNiから形成されたFe−Niパーマロイ31を微粉砕してパーマロイ微粉体32を作る。微粉砕機によってFe−Niパーマロイ31を1μm〜100μmの粒径、好ましくは、30μm〜60μmの粒径に微粉砕し、粒径が1μm〜100μm、好ましくは、粒径が30μm〜60μmのパーマロイ微粉体32を作る。
電極製造方法は、Fe−Niパーマロイ31を1μm〜100μmの粒径、好ましくは、30μm〜60μmの粒径に微粉砕することで、多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)を有する多孔質に成形されて比表面積が大きいマイクロポーラス構造の燃料極13及び空気極14(薄板状発泡金属電極26)を作ることができ、それら連続気孔25を気体(酸素及び水素)が通流しつつ気体を燃料極13及び空気極14のそれら気孔25における接触面に広範囲に接触させることが可能な燃料極13及び空気極14を作ることができる。
パーマロイ微粉体混合物作成工程S3では、パーマロイ微粉体作成工程S2によって作成したパーマロイ微粉体32に所定のバインダー33及び所定の気孔形成材34(発泡剤)を加え、パーマロイ微粉体32にバインダー33と気孔形成材34とを均一に混合・分散してパーマロイ微粉体混合物35を作る。電極製造方法は、高価な白金族金属(白金(Pt))が使用されていないから、燃料極13及び空気極14を廉価に作ることができる。
パーマロイ微粉体混合物作成工程S3では、Fe−Niパーマロイ31のパーマロイ微粉体32とバインダー33(粉状の樹脂系バインダー)とを混合機又は攪拌機に投入し、混合機又は攪拌機によってFe−Niパーマロイ31のパーマロイ微粉体32とバインダー33とを攪拌・混合し、パーマロイ微粉体32及びバインダー33が均一に混合・分散したパーマロイ微粉体混合物35(発泡金属成形材)を作る。次に、パーマロイ微粉体混合物35に所定量の気孔形成材34(粉体の発泡剤)を混入(添加)する。所定量の気孔形成材34を混合機又は攪拌機に投入し、混合機又は攪拌機によってパーマロイ微粉体混合物35に気孔形成材34を均一に混合・分散させたパーマロイ微粉体混合物35(発泡金属成形材料)を作る。気孔形成材34(粉体の発泡剤)の混入量(添加量)によって燃料極13及び空気極14に形成される連続気孔25の平均径や気孔率が決まる。
パーマロイ微粉体混合成形物作成工程S4では、パーマロイ微粉体混合物作成工程S3によって作られたパーマロイ微粉体混合物35(発泡金属成形材料)を射出成形機(図示せず)又は押出成形機(図示せず)に投入し、パーマロイ微粉体混合物35を射出成形機によって射出成形し、又は、パーマロイ微粉体混合物35を押出成形機によって押し出し成形し、パーマロイ微粉体混合物35を所定面積の薄板状(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲)に成形したパーマロイ微粉体混合成形物36(発泡金属成形物)を作る。
薄板状発泡金属電極作成工程S5では、パーマロイ微粉体混合成形物作成工程S4の射出成形又は押出成形によって作られたパーマロイ微粉体混合成形物36(発泡金属成形物)を脱脂し、脱脂したパーマロイ微粉体混合成形物36を焼成炉(燃焼炉、電気炉等)に投入し、パーマロイ微粉体混合成形物36を焼成炉において所定温度で所定時間焼結(焼成)し、多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)が満遍なく均一に形成され、それら連続気泡25が溶融結合したパーマロイ微粉体32のパーマロイ溶融物によって画成かつ囲繞されたマイクロポーラス構造の燃料極13及び空気極14(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの燃料極13及び空気極14)を作る。
焼結(焼成)温度は、900℃〜1400℃である。焼結(焼成)時間は、2時間〜6時間である。薄板状発泡金属電極作成工程S5では、所定面積の薄板状に成形したパーマロイ微粉体混合成形物36(発泡金属成形物)の焼結時において、パーマロイ微粉体混合成形物36の内部において気孔形成材34(粉体の発泡剤)が発泡した後、気孔形成材34がパーマロイ微粉体混合成形物36の内部から消失し、多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)が形成されたマイクロポーラス構造の燃料極13及び空気極14(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの燃料極13及び空気極14)が製造される。
電極製造方法は、射出成形又は押出成形によってFe−Niパーマロイ31のパーマロイ微粉体32がバインダー33を介して連結され、射出成形又は押出成形によって作られたパーマロイ微粉体混合成形物36(発泡金属成形物)を脱脂した後、所定温度で焼結(焼成)することで、多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)を有するマイクロポーラス構造の燃料極13及び空気極14を作ることができるとともに、高い強度を有して形状を維持することができ、衝撃が加えられたときの破損や損壊を防ぐことが可能な燃料極13及び空気極14を作ることができる。電極製造方法は、厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲の燃料極13及び空気極14を作ることができるから、電気抵抗が小さく電流をスムースに流すことが可能な(プロトン導電性に優れた)燃料極13及び空気極14を作ることができる。
電極製造方法は、Fe−Niパーマロイ31を微粉砕したパーマロイ微粉体32の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ31におけるFeの含有率とNiの含有率とを決定する含有率決定工程と、含有率決定工程によって決定した含有率のFe及びNiから形成されたFe−Niパーマロイ31を微粉砕してパーマロイ微粉体32を作るパーマロイ微粉体作成工程と、パーマロイ微粉体作成工程によって作成したパーマロイ微粉体32に所定のバインダー33及び所定の気孔形成材34を加え、パーマロイ微粉体32にバインダー33と気孔形成材34とを均一に混合・分散してパーマロイ微粉体混合物35を作るパーマロイ微粉体混合物作成工程と、パーマロイ微粉体混合物作成工程によって作成したパーマロイ微粉体混合物35を射出成形又は押出成形によって薄板状に成形してパーマロイ微粉体混合成形物36を作るパーマロイ微粉体混合成形物作成工程と、パーマロイ微粉体混合成形物作成工程によって作成したパーマロイ微粉体混合成形物36を脱脂するとともにパーマロイ微粉体混合成形物36を所定温度で焼結し、パーマロイ微粉体32が溶融結合しつつ多数の微細な連続気孔25が満遍なく均一に形成されているとともに、パーマロイ微粉体32が溶融結合したパーマロイ溶融物によって連続気泡25が画成かつ囲繞されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26を作る薄板状発泡金属電極作成工程との各工程によって燃料極13及び空気極14を製造するから、それら工程S1〜S5によって厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲であって多数の微細な連続気孔25(連続通気孔)を形成した燃料極13及び空気極14(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極26)を製造することができ、燃料極13及び空気極14を廉価に作ることができる。
電極製造方法は、白金族元素を含む(担持した)燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮することができるとともに、優れた触媒活性(触媒作用)を有して触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能な白金族金属非含有の燃料極13及び空気極14を作ることができる。電極製造方法は、それによって作られた燃料極13及び空気極14が白金族元素を含む(担持した)燃料極や空気極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮するから、固体高分子形燃料電池10において十分な電気を発電することが可能であって固体高分子形燃料電池10に接続された負荷30に十分な電気エネルギーを供給することが可能な白金族金属少含有の燃料極13及び空気極14を作ることができる。
10 固体高分子形燃料電池
11 セル
12 セルスタック
13 燃料極
14 空気極
15 固体高分子電解質膜(電極接合体膜)
16 セパレータ
17 セパレータ
18 膜/電極接合体
19 ガス拡散層
20 ガス拡散層
21 ガスシール
22 ガスシール
23 前面
24 後面
25 連続気孔(連続通気孔)
26 薄板状発泡金属電極
27 通流口
28 外周縁
29 導線
30 負荷
31 Fe−Niパーマロイ
32 パーマロイ微粉体
33 バインダー
34 気孔形成材(発泡剤)
35 パーマロイ微粉体混合物
36 パーマロイ微粉体混合成形物(発泡金属成形物)
L1 厚み寸法
S1 含有率決定工程
S2 パーマロイ微粉体作成工程
S3 パーマロイ微粉体混合物作成工程
S4 パーマロイ微粉体混合成形物作成工程
S5 薄板状発泡金属電極作成工程

Claims (12)

  1. 複数のセルを有するセルスタックを備え、前記セルが、燃料極及び空気極と、前記燃料極と前記空気極との間に位置する電極接合体膜と、前記燃料極の外側と前記空気極の外側とに位置するセパレータとから形成され、
    前記燃料極及び前記空気極は、Fe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、前記パーマロイ微粉体に前記バインダー及び前記気孔形成材を混合したパーマロイ微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、前記所定面積の薄板状に成形した前記パーマロイ微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、前記パーマロイ微粉体が溶融結合しつつ多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、白金族元素を含む燃料極及び空気極と略同様の触媒活性を有し、前記連続気泡は、前記パーマロイ微粉体が溶融結合したパーマロイ溶融物によって画成されていることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
  2. 前記固体高分子形燃料電池では、前記燃料極及び前記空気極を形成する前記パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、前記Fe−Niパーマロイにおける前記Feの含有率と該Fe−Niパーマロイにおける前記Niの含有率とが決定されている請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  3. 前記薄板状発泡金属電極に形成された連続気泡が、該薄板状発泡金属電極の前面と後面との間で厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、該薄板状発泡金属電極の外周縁と内周縁との間で径方向へ不規則に曲折しながら延びている請求項1又は請求項2に記載の固体高分子形燃料電池。
  4. 前記径方向へ隣接して前記厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、前記径方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、前記厚み方向へ隣接して前記径方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、前記厚み方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が、前記厚み方向に向かって一様ではなく、該厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、前記径方向に向かって一様ではなく、該径方向に向かって不規則に変化している請求項3に記載の固体高分子形燃料電池。
  5. 前記薄板状発泡金属電極に形成された連続気孔の平均径が、1μm〜100μmの範囲にあるとともに、±0.1μm〜±5マイクロμmの範囲で変化している請求項4に記載の固体高分子形燃料電池。
  6. 前記薄板状発泡金属電極の厚み寸法が、0.05mm〜0.5mmの範囲にある請求項1ないし請求項5いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
  7. 前記Fe−Niパーマロイにおける前記Feの含有率が、45%〜55%の範囲にあり、前記Fe−Niパーマロイにおける前記Niの含有率が、45%〜55%の範囲にある請求項1ないし請求項6いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
  8. 前記薄板状発泡金属電極に成形された連続気泡の気孔率が、45%〜55%の範囲にある請求項1ないし請求項7いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
  9. 前記薄板状発泡金属電極の密度が、6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲にある請求項1ないし請求項8いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
  10. 前記パーマロイ微粉体の粒径が、1μm〜100μmの範囲にある請求項1ないし請求項9いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
  11. 前記固体高分子形燃料電池では、前記燃料極に供給される水素の雰囲気が相対湿度95%〜100%の範囲にあり、前記水素の温度が45℃〜55℃の範囲にある請求項1ないし請求項10いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
  12. 前記固体高分子形燃料電池では、前記燃料極に供給される水素の供給圧力が+0.06MPa〜+0.08MPaの範囲にある請求項1ないし請求項11いずれかに記載の固体高分子形燃料電池。
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