(第1の実施形態)
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図面を参照しながら説明する。
(筐体12、前扉14)
図1に示すように、第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する2桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する2桁の数字が表示可能となっている。
ここで、クレジット表示器87及び払出枚数表示器88を構成する7セグメントLEDの各セグメントは、図2に示すように、中上部A、右上部B、右下部C、中下部D、左下部E、左上部F、及び中間部Gの7つから構成されている。そして、7セグメント表示器の一例としての払出枚数表示器88は、後述する設定示唆演出で用いられる。この詳細については後述する。
7セグメントLEDの各セグメントは、ビット0からビット7の合計8ビットの点灯データを用いて点灯又は消灯の制御が行われる。点灯データの各ビットには、「1」又は「0」の値が設定可能となっている。そして、7セグメントLEDの各セグメントのON/OFFは、点灯データの各ビットに設定された値に基づいて決定される。つまり、ビットに設定された値が「1」の場合には「ON」、すなわち、「点灯」を示し、ビットに設定された値が「0」の場合には「OFF」、すなわち、「消灯」を示している。
ここで、点灯データの各ビットのうち、ビット0は「中上部A」に対応し、ビット1は「右上部B」に対応し、ビット2は「右下部C」に対応し、ビット3は「中下部D」に対応し、ビット4は「左下部E」に対応し、ビット5は「左上部F」に対応し、ビット6は「中間部G」に対応している。なお、点灯データの各ビットのうち、ビット7は不使用のビットである。
例えば、点灯データを、ビット7からビット0に向かう順に「00010011」とした場合、この点灯データが入力された払出枚数表示器88は、中上部A、右上部B、及び左下部Eのセグメントを点灯させる。
第1の実施形態に係る遊技機10は、後述するメダル投入口38に投入したメダルを最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を「最大クレジットメダル数」とする。
(区間報知ランプ90)
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
ここで、「有利区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない非有利区間から移行可能であり、上記の押し順の表示が可能な区間である。
この区間報知ランプ90は、有利区間へ移行する契機となる予め定められた役に当選したゲームの所謂第3停止後に点灯するように設定されている。そして、区間報知ランプ90が点灯した場合には、当該有利区間中は常時点灯される。
なお、区間報知ランプ90の点灯は、上述した場合に限定されず、他の場合、例えば、後述するAT状態への移行時に点灯するようにしてもよい。
ここで、区間報知ランプ90のみで現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知することに限らず、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDと区間報知ランプ90との双方を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
また、区間報知ランプ90を設けずに、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDを用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、演出用ボタンスイッチ42と、を備えている。
(メダル投入口38)
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技用価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
(メダルセレクタ17)
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。
なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
(演出用ボタンスイッチ42)
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
また、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている(図3参照)。
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
(設定変更スイッチ46)
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている(図3参照)。
(ホッパーユニット24)
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
(電源ユニット43)
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
(遊技の流れの説明)
第1の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の配当としてのメダルが付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の配当を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、バックランプ67と、を備えている。
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
(表示部84)
前記表示部84は、その画面に種々の情報を表示するための液晶表示装置である。
(バックランプ67)
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。
なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、メダルセレクタ17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200及び演出用ボタンスイッチ42からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示部84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、有利区間制御手段260、示唆抽選手段270、メイン側報知手段280、記憶手段290、管理手段300及び送信手段310の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62が全て停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、第1の実施形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されると、1本の有効ライン86が設定される。なお、第1の実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3又は2が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の何れかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(第1の実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個全ての回転リール62の回転が開始する。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(第1の実施形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個全てのストップスイッチ50の操作を終えると、3個全ての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。第1の実施形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に配当としてのメダルが付与されるように形成されている。例えば小役(メダルの払い出しを伴う役)に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
また、有効ライン86上に再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、所謂リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の何れか(1つ又は複数)に当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス遊技状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか1つの特定の設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた抽選確率で役抽選を行っている。
また、第1の実施形態における設定値は、設定値「1」から「6」の6段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「1」から「6」の6段階に限られず、例えば「1・3・6」又は「2・4・6」としてもよい。ただし、第1の実施形態における設定値は、後述する示唆候補が最低2個あることが望ましいため、3段階以上とすることがよい。
第1の実施形態では、役抽選手段210により抽選される役として、大別すると、小役、リプレイ役、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の役抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、全ての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
(配当付与手段240)
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図4に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス遊技状態制御手段253の各手段を有する。
(ノーマル遊技状態制御手段251)
ノーマル遊技状態制御手段251は、「ノーマル遊技状態」(図10参照)を制御するものである。ここで、ノーマル遊技状態は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態制御手段253によるボーナス遊技状態、以外の状態をいう。
また、ノーマル遊技状態制御手段251は、ノーマル遊技状態におけるゲーム数の計数を行う。具体的には、ノーマル遊技状態制御手段251は、ノーマル遊技状態が開始されたときに初期値「0」からカウントアップで計数を開始し、ノーマル遊技状態が終了されたときにゲーム数の計数を終了し、当該計数していた値を「0」にリセットする。
(ボーナス内部中状態制御手段252)
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」(図10参照)を制御するものである。ここで、ボーナス内部中状態は、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選したが、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。
(ボーナス遊技状態制御手段253)
ボーナス遊技状態制御手段253は、「ボーナス遊技状態」(図10参照)を制御するものである。
ボーナス遊技状態は、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示させることで移行する。
ここで、ボーナス遊技状態「CBB1」、「CBB2」は、所定の枚数、例えば200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、ボーナス遊技状態終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
第1の実施形態におけるボーナス遊技状態は、ノーマル遊技状態やボーナス内部中状態に比べて、多くのメダルの獲得が期待でき、遊技者所有のメダルが増加する点で遊技者にとって有利な状態となっている。なお、このボーナス遊技状態は、遊技者所有のメダルが減少しない程度にメダルの獲得が期待できるほどの遊技者にとって有利な状態としてもよいし、遊技者所有のメダルが減少する遊技者にとって不利な状態としてもよい。
(有利区間制御手段260)
有利区間制御手段260は、図11を用いて後述するストップスイッチ50の押し順を報知不可能な非有利区間と、報知可能な有利区間とを制御するものである。そして、有利区間制御手段260は、後述するサブ側報知手段520を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
また、有利区間制御手段260は、所定条件が成立した場合、例えば、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる「非有利区間」から「有利区間」への移行抽選に当選することにより「非有利区間」から「有利区間」へ移行させる(図11参照)。
なお、役抽選により予め定められた役に当選することを契機に実行される抽選(有利区間移行抽選)により、有利区間へ移行することが決定された場合に移行する場合に限定されず、予め定められた役に当選することにより、有利区間移行抽選をすることなく非有利区間から有利区間へ移行するようにしてもよい。
また、有利区間制御手段260は、役抽選により予め定められた役に当選した場合に、有利区間通常状態からAT状態へ移行するか否かの移行抽選(AT移行抽選)を行い、当該AT移行抽選に当選した場合に、有利区間通常状態からAT状態へ移行させる。
なお、役抽選により予め定められた役に当選した場合に、AT移行抽選を行う場合に限定されず、役抽選により入賞した役に基づいて、AT移行抽選を行うようにしてもよい。また、役抽選により予め定められた役に当選した場合は、AT移行抽選をせずに、AT状態へ移行するようにしてもよい。
また、有利区間制御手段260は、有利区間へ移行したときにゲーム数の計数を開始し、計数されたゲーム数が、天井ゲーム数抽選により決定された所定のゲーム数、例えば666ゲーム、に到達することにより、後述するAT状態へ移行させるようにしている(所謂天井)。
なお、所定のゲーム数は、抽選により決定される場合に限定されず、予め定められたゲーム数であってもよい。
また、有利区間は、遊技可能な遊技区間に上限が設定されており、非有利区間から有利区間へ移行してから、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
また、第1の実施形態では、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、予め定められた所定枚数の出玉(例えば所謂MY2400枚)を獲得したときには、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
なお、有利区間において、有利区間の上限ゲーム数に到達する前や、MY2400枚を獲得する前であっても、ボーナス遊技状態の終了やAT状態の終了等といった任意の契機で有利区間から非有利区間へ移行させることもできる。
(示唆抽選手段270)
示唆抽選手段270は、所定数の示唆候補の中から1つ以上の除外対象が決定され、決定済みの除外対象が次回以降の示唆候補から除外される示唆抽選を実行するものである。
第1の実施形態では、所定数の示唆候補を「6段階の設定値」としている。そのため、第1の実施形態における示唆抽選は、示唆候補としての設定値が遊技者に示唆される設定示唆演出において、予め設定された設定値とは異なる設定値の中から1つ以上を除外対象として決定するための設定排除抽選とされている。設定示唆演出の詳細については後述する。
「予め設定された設定値」とは、設定キースイッチ45がオン状態(ON位置)で電源スイッチ44がオン状態(電源投入)となる設定値の変更処理が可能な設定変更状態において、設定変更スイッチ46を操作することにより、6段階の設定値の中から選択された特定の設定値のことである。そのため、設定変更スイッチ46の操作により選択された特定の設定値が「6」である場合には、「予め設定された設定値」が「6」となり、「予め設定された設定値とは異なる設定値」が「1〜5」となる。そして、予め設定された設定値は、メイン制御手段200により所定の記憶領域に記憶されるとともに、新たな設定値の変更処理が行われるまで、他の値に変更されることがない。そのため、詳細は後述するが、設定排除抽選の実行時に示唆候補から除外された予め設定された設定値が、新たな設定値の変更処理が行われるまで他の値に変更されることがなくなっている。
示唆抽選手段270は、遊技者にとって有利な特定条件が成立することなく、所定数の遊技が継続される都度、設定排除抽選を実行する。
第1の実施形態では、特定条件を「ボーナス移行役の当選」としている。つまり、ノーマル遊技状態やボーナス内部中状態に比べて、多くのメダルの獲得が期待できるボーナス遊技状態への移行に係る「ボーナス移行役の当選」が遊技者にとって有利な特定条件となっている。
「所定数の遊技」とは、例えば300ゲームの遊技である。そのため、示唆抽選手段270は、ボーナス移行役へ当選することなく、300ゲームが経過する都度(300ゲーム、600ゲーム、900ゲーム・・・)、設定排除抽選を実行する。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値を示唆候補から除外した状態で設定排除抽選を実行する。
例えば、「予め設定された設定値」が「6」の場合、示唆抽選手段270は、設定値6を示唆候補から除外した状態で設定排除抽選を実行する。
なお、設定排除抽選の具体的な処理については後述する。
(メイン側報知手段280)
メイン制御手段200が有する報知手段の一例であるメイン側報知手段280は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象に対応する報知態様を報知する。
「除外対象に対応する報知態様」とは、除外対象として決定された設定値が予め設定された設定値とは異なることを示す報知態様のことである。
メイン側報知手段280は、除外対象に対応する報知態様を払出枚数表示器88に報知させる。以下、メイン側報知手段280が払出枚数表示器88に報知させる除外対象に対応する報知態様を「メイン報知態様」と称する。このメイン報知態様は、払出枚数表示器88の7つのセグメント(図2参照)の点灯パターンである。そして、メイン報知態様は、図6に示す30種類が設けられている。また、メイン報知態様は、図6に示すように、左側の払出枚数表示器88を用いて報知される。なお、右側の払出枚数表示器88は、押し順を報知する際に用いられる。
このメイン報知態様は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象となる設定値、及び、抽選状況の一例としての設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数に応じて各々異なる点灯パターンとなっている。
例えば、図6に示すように、除外対象となる設定値が「1」、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「5個」の場合におけるメイン報知態様は、中上部A(図2参照)のみが点灯する点灯パターンとなっている。また、除外対象となる設定値が「1」、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「4個」の場合におけるメイン報知態様は、中上部A、右上部B、及び右下部C(図2参照)が点灯する点灯パターンとなっている。なお、図6では、斜線が施されたセグメントが点灯していることを示し、斜線が施されていないセグメントが消灯していることを示している。
上記のように、メイン側報知手段280は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様であっても、設定排除抽選の実行時における抽選状況(示唆候補(設定値)の数)が異なる場合には、抽選状況(示唆候補(設定値)の数)に応じて異なる報知態様を報知する。
上記のように、第1の実施形態では、抽選状況を「設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数」としている。そのため、「抽選状況が異なる」とは、例えば、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「5個」となる場合と「4個」となる場合である。
「異なる報知態様」とは、図6に示す30種類の点灯パターンのうち、別の点灯パターンを点灯させることである。例えば、異なる報知態様は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様の設定値「1」であっても、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「5個」の場合には、図6に示す後述する報知情報「$01」に対応する点灯パターンを点灯させ、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「4個」の場合には、図6に示す後述する報知情報「$07」に対応する点灯パターンを点灯させることを意味する。
メイン側報知手段280は、示唆抽選手段270により設定排除抽選が実行された後の所定期間において、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様を払出枚数表示器88に報知させる。なお、第1の実施形態では、所定期間を「500ms」としている。
(記憶手段290)
記憶手段290は、種々の情報を記憶するためのものである。
図7に示すように、記憶手段290は、示唆抽選手段270による設定排除抽選の抽選結果に基づき除外対象として決定される設定値を格納可能な2つの設定値格納領域を備えている。記憶手段290は、2つの設定値格納領域として、図7(A)に示す第1設定値格納領域と、図7(B)に示す第2設定値格納領域とを備えている。
第1設定値格納領域及び第2設定値格納領域は、5個のRAM領域(RAM_A1〜RAM_A5、RAM_B1〜RAM_B5)から構成されている。具体的には、RAM_A1〜RAM_A5が第1設定値格納領域に対応するRAM領域であり、RAM_B1〜RAM_B5が第2設定値格納領域に対応するRAM領域である。そして、第1設定値格納領域及び第2設定値格納領域には、予め設定された設定値に対応して示唆候補となる設定値が、5個のRAM領域に記憶される。例えば、図7(A)及び図7(B)に示すように、予め設定された設定値が「6」の場合、第1設定値格納領域及び第2設定値格納領域には、最上行から順に、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の値が格納される。
なお、図7(A)及び図7(B)では、図示を省略しているが、第1設定値格納領域及び第2設定値格納領域には、予め設定された設定値が「1」の場合、最上行から順に、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の値が格納され、予め設定された設定値が「2」の場合、最上行から順に、「1」、「3」、「4」、「5」、「6」の値が格納され、予め設定された設定値が「3」の場合、最上行から順に、「1」、「2」、「4」、「5」、「6」の値が格納され、予め設定された設定値が「4」の場合、最上行から順に、「1」、「2」、「3」、「5」、「6」の値が格納され、予め設定された設定値が「5」の場合、最上行から順に、「1」、「2」、「3」、「4」、「6」の値が格納される。
ここで、第1設定値格納領域は、予め格納された値が変更されることなく、図7(A)に示す初期状態のままで維持されることとなっている。一方、第2設定値格納領域は、示唆抽選手段270による設定排除抽選が実行される都度、図7(B)に示す初期状態から格納される値の内容が変更されることとなっている。この詳細については後述する。
また、図8に示すように、記憶手段290は、払出枚数表示器88の報知態様を示す報知情報が格納された報知テーブルを備えている。この報知テーブルには、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象となる設定値、及び、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数に応じた報知情報が30個格納されている。
(管理手段300)
管理手段300は、記憶手段290が記憶する種々の情報を管理するためのものである。
具体的には、管理手段300は、記憶手段290が記憶する種々の情報の管理として、示唆抽選手段270による設定排除抽選が実行される都度、図7(B)に示す第2設定値格納領域に格納される値の内容を変更する。
また、管理手段300は、記憶手段290が記憶する種々の情報の管理として、ボーナス移行役に当選した場合、第1設定値格納領域に格納された値を用いて、変更されている第2設定値格納領域の内容を図7(B)に示す初期状態へと復元する。なお、管理手段300は、ボーナス移行役に当選する前に、有利区間から非有利区間へ移行する場合には、第2設定値格納領域のRAM_B1〜RAM_B5の値を初期化した後、予め設定された設定値に対応して示唆候補となる設定値を再度格納してもよい。
(送信手段310)
送信手段310は、サブ制御手段500へ信号を送信するためのものである。
送信手段310は、例えば、投入センサ92の検知を契機に送信される投入検知信号、ベットスイッチ32での検知を契機に送信される投入操作信号、スタートスイッチ40での検知を契機に送信されるスタート信号、ストップスイッチ50での検知を契機に送信されるストップ信号、をサブ制御手段500へ送信する。
また、送信手段310は、これらスイッチの検知に対応する信号に加え、メイン制御手段200において管理する遊技状態(例えば遊技中の状態であるか、非遊技中の状態であるか)を識別可能にするための遊技状態信号も、適宜のタイミングで送信する。
さらに、送信手段310は、設定排除抽選に基づき決定された設定値に対応する払出枚数表示器88の報知態様を示す報知情報をサブ制御手段500へ送信する。例えば、送信手段310は、報知情報として、図8に示す「$01」や「$02」等をサブ制御手段500へ送信する。ただし、設定値の情報が不正に取得される事を避けるため、送信手段310は、遊技が可能な状態では、設定値の情報をサブ制御手段500へ送信しないこととしている。送信手段310がサブ制御手段500へ設定値の情報を送信する場合には、遊技が可能な状態となる前(例:設定変更状態中、設定変更状態終了時)に送信することとしている。
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、図5に示すように、受信手段510、サブ側報知手段520の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示部84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
(受信手段510)
受信手段510は、送信手段310からの信号を受信するものである。
(サブ側報知手段520)
サブ制御手段500が有する報知手段の一例であるサブ側報知手段520は、設定示唆演出を表示部84に表示させるものである。
サブ側報知手段520は、図9に示すように、設定示唆演出おいて、表示部84に、6段階の設定値の各々に対応する表示(以下、「設定値表示84A」とする)と、設定排除抽選が実行される都度、当該設定排除抽選に基づき決定された設定値が予め設定された設定値とは異なることを示す表示(以下、「排除表示84B」とする)と、滞在中のステージを示すステージ表示84Cと、を表示させる。
設定値表示84Aは、表示部84の下部の表示領域に表示された6段階の設定値を各々示す「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の数字である。
排除表示84Bは、設定値表示84Aとして示された数字の上に重畳されたバツ印の表示である。
ステージ表示84Cは、表示部84の上部の表示領域に表示された文字(例:○○ステージ、□□ステージ)と、表示部84の中央の表示領域に表示された映像とから構成されている。
つまり、サブ側報知手段520は、表示部84に排除表示84Bを表示させることで、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象に対応する報知態様を表示部84に表示している。
また、サブ側報知手段520は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様であっても、設定排除抽選の実行時における抽選状況(示唆候補(設定値)の数)が異なる場合には、抽選状況(示唆候補(設定値)の数)に応じて異なる報知態様を報知する。
例えば、サブ側報知手段520は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様の設定値「2」であっても、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「5個」の場合には、図9(A)に示す○○ステージに滞在中であることを示すステージ表示84Cを表示し、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「4個」の場合には、図9(B)に示す□□ステージに滞在中であることを示すステージ表示84Cを表示する。
つまり、図9(A)と図9(B)とは、共に設定値表示84Aとして示された数字「2」の上にバツ印が重畳された排除表示84Bが表示されているが、設定排除抽選の実行時における抽選状況(示唆候補(設定値)の数)が異なっているため、抽選状況(示唆候補(設定値)の数)に応じて異なる報知態様が報知されている。
サブ側報知手段520は、設定示唆演出において、送信手段310から送信された報知情報に対応する報知態様を表示部84に表示する。
「報知情報に対応する報知態様」とは、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様に対応する表示部84の報知態様のことである。例えば、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様において除外対象となる設定値が「1」であることを示す場合、すなわち、メイン報知態様が図6に示す「$01、$07、$0D、$13、$19」の何れかである場合、サブ側報知手段520は、報知情報に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「1」の上にバツ印が重畳された排除表示84Bを表示させる。
(図10を用いた遊技状態の説明)
次に、図10を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、図10に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態、ボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態がある。
(ノーマル遊技状態)
ノーマル遊技状態(NOM)は、ノーマル遊技状態制御手段251により制御される。
ノーマル遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、通常(1/7.3)に設定されている。
ノーマル遊技状態における役抽選によりボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に、ノーマル遊技状態からボーナス内部中状態へ移行し、停止表示された場合はボーナス遊技状態へ移行する。
(ボーナス内部中状態)
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル遊技状態において、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役「CBB1」、「CBB2」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に移行する。
具体的には、ボーナス移行役「CBB1」に当選した場合は「CBB1F」に、ボーナス移行役「CBB2」に当選した場合は「CBB2F」に、それぞれ移行する。
ボーナス内部中状態におけるリプレイ役への当選確率は、ノーマル遊技状態よりも高く設定されている。
また、ボーナス内部中状態は、複数のボーナス遊技状態のそれぞれに対応して複数設けられる。
具体的には、ボーナス遊技状態「CBB1F」からはボーナス遊技状態「CBB1」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「CBB2F」からはボーナス遊技状態「CBB2」に移行可能である。
(ボーナス遊技状態)
ボーナス遊技状態は、ボーナス遊技状態制御手段253により制御され、第1の実施形態では、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役「CBB1」、「CBB2」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示された場合に移行する。
ボーナス遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、「0」に設定されている。
ボーナス遊技状態は、第1の実施形態では、ボーナス移行役「CBB1」に当選した場合に移行可能な「CBB1」に、ボーナス移行役「CBB2」に当選した場合に移行可能な「CBB2」が、それぞれ設けられている。
ここで、第1の実施形態では、「CBB」は、規定枚数が2枚のみの所謂2枚賭けのみであり、所謂チャレンジボーナス(CB)が連続作動し、200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「CBB」の終了後は、ノーマル遊技状態(NOM)に移行する。
なお、この「CBB」における第2種特別役物としてのCBでは、抽選とは無関係に小役が成立(当選)している状態となる。また、当該CB中以外の他の遊技、例えばボーナス非当選状態では、全ての回転リール62は、ストップスイッチ50の停止操作タイミングから190ms以内に停止させなければならないのに対して、当該CB中では、左回転リール64のみ、ストップスイッチ50の停止操作タイミングから75ms以内に停止させるように設定されている。なお、中回転リール66及び右回転リール68は、他の遊技と同様に停止操作タイミングから190ms以内の制限時間が設定されている。
(図11を用いた有利区間の説明)
図11に示すように、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知不可能な「非有利区間」と、「非有利区間」から移行可能であり、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知可能な「有利区間」とがある。
「非有利区間」は、「有利区間」を除いた区間であって、「非有利区間通常状態」を備える。
「非有利区間」から「有利区間」には、第1の実施形態では、役抽選により予め定められた役に当選した場合に「非有利区間」から「有利区間」への有利区間移行抽選がされ、当該有利区間移行抽選に当選することにより移行させる。
なお、第1の実施形態では、有利区間移行抽選の当選確率は、高確率に設定されており、非有利区間の数ゲームで有利区間へ移行するように設定されている。
また、「非有利区間」から「有利区間」へは、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる有利区間移行抽選に当選することにより移行する場合に限定されず、役抽選により予め定められた役に当選した場合は有利区間移行抽選をすることなく有利区間へ移行するようにしてもよい。
(有利区間)
「有利区間」は、「非有利区間」よりも遊技者にとって有利な区間であって、「有利区間通常状態」、「AT状態」を備える。
なお、ここで、遊技者に有利な区間とは、例えば、非有利区間では、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合であっても、当該押し順を遊技者に報知することが不可能であった状態から可能な状態になったことや、非有利区間では実行されないAT状態が実行されることなどから、遊技者に有利な区間となっている。
したがって、「有利区間」全体を通して遊技者にとって有利である必要はなく、「有利区間」の一部で遊技者にとって有利ではないことがあってもよい。
また、非有利区間から有利区間へ移行してから、有利区間を遊技可能な遊技区間の上限、第1の実施形態では、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
そのため、メイン制御手段200では、上限ゲーム数カウンタを備え、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の消化ゲーム数を計数している。
また、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数が所定枚数に到達したとき(上限差枚数)には、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
ここで、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数は、例えば、有利区間で最もメダルが減った状態と有利区間で最もメダルが増えた状態との差によって求められる数、所謂MYである。
そのため、メイン制御手段200では、所定枚数の差枚数(所謂MY2400枚)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の投入枚数と払出枚数とを計数している。
(有利区間通常状態)
有利区間通常状態は、「有利区間」における「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
有利区間通常状態は、非有利区間の非有利区間通常状態を継続した状態となっており、非有利区間通常状態と同様の演出が行われる。つまり、非有利区間通常状態と有利区間通常状態との違いは、滞在している区間が「非有利区間」か「有利区間」かの違いとなっている。
(AT状態)
「AT状態」は、有利区間通常状態より遊技者にとって有利な状態である。
当該「AT状態」に移行すると、所定の役の入賞をアシストするための報知演出として、当選した役の押し順が報知(押し順ナビ)される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役やリプレイ役の図柄61の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
「AT状態」は、上述したAT移行抽選に当選することで移行してくる状態である。
また、「AT状態」へは、非有利区間から有利区間へ移行後、計数が開始されるゲーム数が、上述した天井ゲーム数抽選により決定されたゲーム数(666ゲームなど)に到達すること(所謂天井)によっても移行してくるようにしている。
そして、「AT状態」の終了後、非有利区間通常状態へ移行する。
なお、「有利区間」は、有利区間通常状態やAT状態に限定されず、AT状態などへの移行を示唆する前兆演出が実行される前兆状態や、AT状態などに高確率で移行可能なチャンスゾーン状態、AT状態の遊技区間を上乗せ可能な上乗せ状態などの状態を備えてもよい。
(図12を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図12に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1ゲーム毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該ゲームの賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚又は2枚)に達しているか否かの判定が行われる。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、全ての停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定の結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
(設定示唆演出)
次に、図13に示すフローチャートに基づいて、設定示唆演出の流れについて説明する。この設定示唆演出は、ノーマル遊技状態の滞在中に実行される。例えば、設定示唆演出は、設定変更状態が解除されて、ノーマル遊技状態(非有利区間通常状態)が開始された場合に実行される。設定示唆演出が実行された場合には、ノーマル遊技状態において、ボーナス移行役に当選するまで当該設定示唆演出が継続する。
ステップS20において、示唆抽選手段270により、抽選個数決定処理が行われる。このとき、示唆抽選手段270は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数に基づいて、当該設定排除抽選における抽選個数を決定する。具体的には、示唆抽選手段270は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達した場合は抽選個数を「5個」に決定し、600ゲームに到達した場合は抽選個数を「4個」に決定し、900ゲームに到達した場合は抽選個数を「3個」に決定し、1200ゲームに到達した場合は抽選個数を「2個」に決定し、1500ゲームに到達した場合は抽選個数を「1個」に決定する。そして、次のステップS21に進む。
ステップS21において、当該遊技におけるスタートスイッチ40の操作が行われたことに基づいて、示唆抽選手段270により、設定排除抽選処理、すなわち、設定排除抽選が行われる。ここで行われる設定排除抽選は、図示しない乱数発生手段(乱数発生回路)により発生された乱数を、ステップS20で決定した抽選個数で割り、その余りを算出するものである。例えば、乱数が「10」であり、ステップS20で決定した抽選個数が「5個」である場合には、示唆抽選手段270による設定排除抽選の抽選結果は、乱数「10」を抽選個数「5個」で割った余りで「0」となる。そして、次のステップS22に進む。
ステップS22において、メイン側報知手段280により、第2設定値格納領域取得処理が行われる。メイン側報知手段280は、予め設定された設定値に対応して示唆候補となる設定値が記憶された5個のRAM領域(RAM_B1〜RAM_B5)を取得する。例えば、予め設定された設定値が「6」である場合には、メイン側報知手段280は、図7(B)に示すように、最上行から順に、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の値が格納された5個のRAM領域(RAM_B1〜RAM_B5)を取得する。そして、次のステップS23に進む。
ステップS23において、メイン側報知手段280により、報知情報取得処理が行われる。まず、メイン側報知手段280は、ステップS21における設定排除抽選の抽選結果を取得する(例:「0」)。次に、メイン側報知手段280は、ステップS22で取得した5個のRAM領域(RAM_B1〜RAM_B5)の中から、ステップS21における設定排除抽選の抽選結果に対応して除外対象として決定される設定値を取得する。
上記の各RAMに格納された設定値は、設定排除抽選の抽選結果として算出され得る、乱数を抽選個数で割った余りに対応している。具体的には、余りの絶対値が小さい順から、最上行のRAMから順に対応している。
例えば、抽選個数が「5個」の場合は、算出され得る余りは「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の5つである。この場合、メイン側報知手段280は、余りが「0」であればRAM_B1に格納された設定値を取得し、余りが「1」であればRAM_B2に格納された設定値を取得し、余りが「2」であればRAM_B3に格納された設定値を取得し、余りが「3」であればRAM_B4に格納された設定値を取得し、余りが「4」であればRAM_B5に格納された設定値を取得する(図7(B)参照)。
そのため、上記のように、ステップS21における設定排除抽選の抽選結果を「0」とし、予め設定された設定値を「6」とした場合には、メイン側報知手段280は、RAM_B1に格納された設定値である「1」を取得する。つまり、ここでは、当該設定排除抽選に基づき、設定値1が除外対象として決定されたこととなる。
次に、メイン側報知手段280は、上記でRAM_B1から取得した設定値、及び、ステップS20で決定した抽選個数、すなわち、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数を用いて、図8に示す報知テーブルから報知情報を取得する。
そのため、上記のように、RAM_B1から取得した設定値を「1」とし、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数を「5個」とした場合、メイン側報知手段280は、図8に示す報知テーブルから、報知情報として「$01」を取得する。そして、次のステップS24に進む。
ステップS24において、送信手段310により、報知情報送信処理が行われる。まず、送信手段310は、ステップS23にてメイン側報知手段280が取得した報知情報を取得する(例:「$01」)。次に、送信手段310は、取得した報知情報をサブ制御手段500に送信する。そして、次のステップS25に進む。
ステップS25において、管理手段300により、第2設定値格納領域更新処理が行われる。
第2設定値格納領域更新処理では、管理手段300により、ステップS22で取得した5個のRAM領域(RAM_B1〜RAM_B5)のうち、ステップS23で取得した除外対象として決定される設定値が格納されたRAMよりも下の行のRAMに格納された設定値が1行上のRAMに順々に書き込まれる。
以下、図14を用いて、第2設定値格納領域更新処理の流れについて説明する。なお、当該第2設定値格納領域更新処理では、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数を「5個」とし、予め設定された設定値を「6」とし、ステップS23で取得した除外対象として決定される設定値を「1」としている。
図14(A)に示すように、第2設定値格納領域更新処理が行われる前においては、RAM_B1に設定値「1」が格納され、RAM_B2に設定値「2」が格納され、RAM_B3に設定値「3」が格納され、RAM_B4に設定値「4」が格納され、RAM_B5に設定値「5」が格納されている。
管理手段300は、第2設定値格納領域更新処理において、まず、設定値「1」が格納されたRAM_B1の一行下のRAM_B2に格納された設定値「2」をRAM_B1に書き込む。次に、管理手段300は、設定値「2」が格納されたRAM_B2の一行下のRAM_B3に格納された設定値「3」をRAM_B2に書き込む。次に、管理手段300は、設定値「3」が格納されたRAM_B3の一行下のRAM_B4に格納された設定値「4」をRAM_B3に書き込む。次に、管理手段300は、設定値「4」が格納されたRAM_B4の一行下のRAM_B5に格納された設定値「5」をRAM_B4に書き込む。
その後、管理手段300は、設定値「5」が格納されたRAM_B5のデータを消去する。
管理手段300により上記の第2設定値格納領域更新処理が行われた結果、5個のRAM領域(RAM_B1〜RAM_B5)は、図14(B)に示すように更新される。具体的には、更新後は、図14(B)に示すように、RAM_B1に設定値「2」が格納され、RAM_B2に設定値「3」が格納され、RAM_B3に設定値「4」が格納され、RAM_B4に設定値「5」が格納され、RAM_B5が空値の状態となる。つまり、第2設定値格納領域更新処理が行われる前は、設定値「1」〜「5」の5個が除外対象として決定され得る示唆候補(設定値)となっていたが、第2設定値格納領域更新処理が行われた後は、設定値「2」〜「5」の4個が除外対象として決定され得る示唆候補(設定値)となる。
そして、第2設定値格納領域更新処理が行われた後、図13に示すフローチャートの処理を終了する。
なお、上記の第2設定値格納領域更新処理は、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「5個」である場合を説明したが、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が「4個」等の他の数である場合も同様の流れで第2設定値格納領域更新処理が行われる。つまり、決定済みの除外対象が次回以降の示唆候補から除外されるため、示唆候補(設定値)の数は、設定排除抽選が実行される度に減少するが、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数にかかわらず、同様の流れで第2設定値格納領域更新処理が行われる。
他の例として、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数を「4個」とし、予め設定された設定値を「6」とし、ステップS23で取得した設定値を「4」とした場合の第2設定値格納領域更新処理の流れについて説明する。
図14(C)に示すように、第2設定値格納領域更新処理が行われる前においては、RAM_B1に設定値「2」が格納され、RAM_B2に設定値「3」が格納され、RAM_B3に設定値「4」が格納され、RAM_B4に設定値「5」が格納され、RAM_B5が空値となっている。
管理手段300は、第2設定値格納領域更新処理において、まず、設定値「4」が格納されたRAM_B3の一行下のRAM_B4に格納された設定値「5」をRAM_B3に書き込む。その後、管理手段300は、設定値「5」が格納されたRAM_B4のデータを消去する。
管理手段300により上記の第2設定値格納領域更新処理が行われた結果、5個のRAM領域(RAM_B1〜RAM_B5)は、図14(D)に示すように更新される。具体的には、更新後は、図14(D)に示すように、RAM_B1に設定値「2」が格納され、RAM_B2に設定値「3」が格納され、RAM_B3に設定値「5」が格納され、RAM_B4及びRAM_B5が空値の状態となる。
また、図13に示すフローチャートでは図示を省略しているが、ステップS23にて報知情報を取得したことに基づいて、メイン側報知手段280は、当該報知情報に対応する報知態様を、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様として払出枚数表示器88に報知させる。上記のように、メイン側報知手段280は、示唆抽選手段270により設定排除抽選が実行された後の500msだけ、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様を払出枚数表示器88に報知させる。
さらに、サブ制御手段500は、ステップS24において送信手段310から送信された報知情報を受信手段510が受信したことに基づいて、サブ側報知手段520により、当該報知情報に対応する報知態様を表示部84に表示させる。このとき、サブ側報知手段520は、当該遊技における所謂第3停止後において、当該報知情報に対応する報知態様を表示部84に表示させる。つまり、表示部84に当該報知情報に対応する報知態様が表示されるのは、払出枚数表示器88に当該報知情報に対応する報知態様が報知された後となっている。
以下、図15及び図16を用いて、設定示唆演出における払出枚数表示器88及び表示部84の報知態様について説明する。
図15及び図16は、共に予め設定された設定値が「6」である場合の設定示唆演出を示している。なお、図15及び図16では、設定示唆演出における表示部84の報知態様として、設定値表示84A及び排除表示84Bのみを図示し、ステージ表示84Cの図示を省略している。また、図15及び図16では、斜線が施されたセグメントが点灯していることを示し、斜線が施されていないセグメントが消灯していることを示している。
図15(A)は、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われる前の表示部84の報知態様を示している。この場合、表示部84には、設定値表示84Aのみが表示され、排除表示84Bは表示されていない。なお、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われる前は、設定示唆演出において払出枚数表示器88が点灯することがないため、図15(A)では、払出枚数表示器88の図示を省略している。
図15(B)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$02」に対応する報知態様として、右上部B(図2参照)のみが点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$02」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「2」の上に排除表示84Bが重畳されている。
図15(C)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$09」に対応する報知態様として、中上部A及び中下部D(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$09」に対応する報知態様として、図15(B)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「3」の上に排除表示84Bが重畳されている。
図15(D)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が900ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$10」に対応する報知態様として、左下部E(図2参照)のみが点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$10」に対応する報知態様として、図15(C)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「4」の上に排除表示84Bが重畳されている。
図15(E)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1200ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$17」に対応する報知態様として、中上部A、右上部B、右下部C、及び左下部E(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$17」に対応する報知態様として、図15(D)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「5」の上に排除表示84Bが重畳されている。
図15(F)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1500ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$19」に対応する報知態様として、中上部A、中下部D、及び左下部E(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$19」に対応する報知態様として、図15(E)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「1」の上に排除表示84Bが重畳されている。これにより、設定示唆演出の結果、すなわち、予め設定された設定値が「6」であることが遊技者に判明する。
図16(A)は、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われる前の表示部84の報知態様を示している。この場合、表示部84には、設定値表示84Aのみが表示され、排除表示84Bは表示されていない。なお、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われる前は、設定示唆演出において払出枚数表示器88が点灯することがないため、図16(A)では、払出枚数表示器88の図示を省略している。
図16(B)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$03」に対応する報知態様として、中上部A及び右上部B(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$03」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「3」の上に排除表示84Bが重畳されている。
このとき、図16(B)は、図15(C)と同様に、設定値表示84Aとして示された数字「3」の上に排除表示84Bが重畳されるが、払出枚数表示器88に報知されるメイン報知態様は図15(C)と異なっている。
図16(C)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$08」に対応する報知態様として、中下部D(図2参照)のみが点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$08」に対応する報知態様として、図16(B)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「2」の上に排除表示84Bが重畳されている。
このとき、図16(C)は、図15(B)と同様に、設定値表示84Aとして示された数字「2」の上に排除表示84Bが重畳されるが、払出枚数表示器88に報知されるメイン報知態様は図15(B)と異なっている。
図16(D)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が900ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$11」に対応する報知態様として、中上部A及び左下部E(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$11」に対応する報知態様として、図16(C)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「5」の上に排除表示84Bが重畳されている。
このとき、図16(D)は、図15(E)と同様に、設定値表示84Aとして示された数字「5」の上に排除表示84Bが重畳されるが、払出枚数表示器88に報知されるメイン報知態様は図15(E)と異なっている。
図16(E)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1200ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$16」に対応する報知態様として、右上部B、右下部C、及び左下部E(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$16」に対応する報知態様として、図16(D)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「4」の上に排除表示84Bが重畳されている。
このとき、図16(E)は、図15(D)と同様に、設定値表示84Aとして示された数字「4」の上に排除表示84Bが重畳されるが、払出枚数表示器88に報知されるメイン報知態様は図15(D)と異なっている。
図16(F)は、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1500ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われた後の設定示唆演出を示している。この場合、左側の払出枚数表示器88は、報知情報「$19」に対応する報知態様として、中上部A、中下部D、及び左下部E(図2参照)が点灯されている。また、この場合、表示部84は、報知情報「$19」に対応する報知態様として、図16(E)に示す状態から更に、設定値表示84Aとして示された数字「1」の上に排除表示84Bが重畳されている。これにより、設定示唆演出の結果、すなわち、予め設定された設定値が「6」であることが遊技者に判明する。
(作用効果)
第1の実施形態は、6段階の設定値の中から1つ以上の除外対象が決定され、決定済みの除外対象が次回以降の示唆候補(設定値)から除外される設定排除抽選を実行する示唆抽選手段270と、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象に対応する報知態様を報知するメイン側報知手段280及びサブ側報知手段520と、を備える。そして、メイン側報知手段280及びサブ側報知手段520は、示唆抽選手段270による設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様であっても、設定排除抽選の実行時における抽選状況が異なる場合には、抽選状況に応じて異なる報知態様を報知する。
そのため、第1の実施形態によれば、設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様であっても、設定排除抽選の実行時における抽選状況が異なる場合には、抽選状況に応じて異なる報知態様がメイン側報知手段280及びサブ側報知手段520に報知されるため、種々の報知態様を遊技者に提供することができ、設定値を遊技者に示唆する場合における遊技の興趣を高めることができる。
第1の実施形態では、示唆候補(設定値)の数は、設定排除抽選が実行される度に減少する。また、第1の実施形態では、抽選状況は、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数である。
そのため、第1の実施形態によれば、設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様であっても、設定排除抽選の実行時における示唆候補(設定値)の数が異なる場合には、示唆候補の数に応じて異なる報知態様がメイン側報知手段280及びサブ側報知手段520に報知されるため、種々の報知態様を遊技者に提供することができ、設定値を遊技者に示唆する場合における遊技の興趣を高めることができる。
示唆抽選は、設定示唆演出において、予め設定された設定値とは異なる設定値の中から1つ以上を除外対象として決定するための設定排除抽選である。そのため、第1の実施形態によれば、設定排除抽選が実行される都度、予め設定された設定値とは異なる設定値が判明していくため、判明した設定値に応じて引き続き遊技を継続する動機を与えることができる。
第1の実施形態では、示唆抽選手段270は、ボーナス移行役に当選することなく、300ゲームの遊技期間が継続される都度、設定排除抽選を実行する。そのため、第1の実施形態によれば、設定排除抽選の実行回数が増えるほど、残された設定値の数が減るため、長期間に渡ってボーナス移行役に当選しない場合でも、有益な情報を提供することができ、遊技者の興味を維持させることができる。
第1の実施形態では、メイン側報知手段280は、示唆抽選手段270により設定排除抽選が実行された後の500msにおいて、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様を払出枚数表示器88に報知させる。
そのため、第1の実施形態によれば、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様の報知を払出枚数表示器88に長期間継続する場合に比べて、払出枚数表示器88に報知される設定示唆演出に対する注目度を高め、設定値を遊技者に示唆する場合における遊技の興趣を高めることができる。
第1の実施形態では、示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値を示唆候補から除外した状態で設定排除抽選を実行する。つまり、第1の実施形態では、予め設定された設定値が設定示唆演出の途中で判明することがなく、設定示唆演出の最終結果として判明することとなる。
そのため、第1の実施形態によれば、設定示唆演出において、予め設定された設定値が途中で判明する構成に比べて、遊技進行に一喜一憂させ、設定値を遊技者に示唆する場合における遊技の興趣を高めることができる。
第1の実施形態は、メイン制御手段200からサブ制御手段500に送信される情報に、設定排除抽選に基づき決定された設定値に対応する払出枚数表示器88の報知態様を示す報知情報が含まれている。そして、第1の実施形態における設定示唆演出では、メイン側報知手段280により設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様が払出枚数表示器88に報知されるとともに、サブ側報知手段520によりメイン制御手段200から送信された報知情報に対応する報知態様が表示部84に表示される。
つまり、第1の実施形態は、メイン制御手段200からサブ制御手段500に送信される報知情報に基づいて、表示部84に表示される報知態様が制御されている。そのため、第1の実施形態によれば、表示部84に表示された報知態様が報知情報に対応していなかった場合に、サブ制御手段500に異常が生じたことを発見することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、第1の実施形態との重複部分を省略又は簡略化しつつ説明する。
第2の実施形態における設定排除抽選は、6段階の設定値の中から、設定値の数に応じた均等な抽選確率で1つ以上の除外対象が決定され、決定済みの除外対象が次回以降の示唆候補(設定値)から除外されて、設定排除抽選が実行される都度、抽選確率が高まるものとされている。
そして、第2の実施形態では、抽選状況を「設定排除抽選の実行時における抽選確率」としている。そのため、「抽選状況が異なる」とは、例えば、設定排除抽選の実行時における抽選確率が「20%」となる場合と「25%」となる場合である。
以下、図17から図19を用いて、第2の実施形態における設定示唆演出の流れについて説明する。なお、図17から図19では、設定示唆演出における表示部84の報知態様として、設定値表示84A及び排除表示84Bのみを図示し、ステージ表示84Cの図示を省略している。
図17では、設定変更状態において、設定変更スイッチ46の操作により選択された予め設定された設定値が「5」となり、予め設定された設定値とは異なる設定値が「1、2、3、4、6」となっている。そして、設定変更状態が解除されて、ノーマル遊技状態が開始された場合に設定示唆演出が実行される。また、ノーマル遊技状態が開始された場合には、ノーマル遊技状態制御手段251によりノーマル遊技状態のゲーム数の計数が開始される。ノーマル遊技状態の開始時では、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われていないため、表示部84には、設定値表示84Aのみが表示され、排除表示84Bは表示されていない。さらに、ノーマル遊技状態の開始時では、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われていないため、設定示唆演出において払出枚数表示器88が点灯していない(すなわち、消灯している)。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、2、3、4、6」の5つの中から1つの設定値が20%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「2」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$02」に対応する報知態様として、右上部B(図2参照)のみが点灯される。また、表示部84には、報知情報「$02」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「2」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」及び決定済みの除外対象である設定値「2」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、3、4、6」の4つの中から1つの設定値が25%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「3」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$09」に対応する報知態様として、中上部A及び中下部D(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$09」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「3」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が900ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」並びに決定済みの除外対象である設定値「2」及び「3」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、4、6」の3つの中から1つの設定値が約33%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「4」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$10」に対応する報知態様として、左下部E(図2参照)のみが点灯される。また、表示部84には、報知情報「$10」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「4」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1200ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」並びに決定済みの除外対象である設定値「2」、「3」及び「4」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、6」の2つの中から1つの設定値が50%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「6」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$18」に対応する報知態様として、中下部D及び左下部E(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$18」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「6」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1500ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」並びに決定済みの除外対象である設定値「2」、「3」、「4」及び「6」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1」が100%の抽選確率で除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$19」に対応する報知態様として、中上部A、中下部D、及び左下部E(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$19」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「1」の上に排除表示84Bが重畳される。これにより、設定示唆演出の結果、すなわち、予め設定された設定値が「5」であることが遊技者に判明する。
図18では、設定変更状態において、設定変更スイッチ46の操作により選択された予め設定された設定値が「5」となり、予め設定された設定値とは異なる設定値が「1、2、3、4、6」となっている。そして、設定変更状態が解除されて、ノーマル遊技状態が開始された場合に設定示唆演出が実行される。また、ノーマル遊技状態が開始された場合には、ノーマル遊技状態制御手段251によりノーマル遊技状態のゲーム数の計数が開始される。ノーマル遊技状態の開始時では、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われていないため、表示部84には、設定値表示84Aのみが表示され、排除表示84Bは表示されていない。さらに、ノーマル遊技状態の開始時では、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われていないため、設定示唆演出において払出枚数表示器88が点灯していない(すなわち、消灯している)。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、2、3、4、6」の5つの中から1つの設定値が20%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「2」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$02」に対応する報知態様として、右上部B(図2参照)のみが点灯される。また、表示部84には、報知情報「$02」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「2」の上に排除表示84Bが重畳される。このとき、図17及び図18では、設定値「2」が除外対象として決定されたときの抽選確率が同様の「20%」となっている。また、図17及び図18は、5つの示唆候補(設定値)の中から決定された除外対象が設定値「2」である点で共通している。そのため、この場合は、図17及び図18の双方とも同様の報知情報「$02」に対応する報知態様が払出枚数表示器88及び表示部84に報知されることとなっている。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」及び決定済みの除外対象である設定値「2」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、3、4、6」の4つの中から1つの設定値が25%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「4」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$0A」に対応する報知態様として、右上部B及び中下部D(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$0A」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「4」の上に排除表示84Bが重畳される。このとき、図17において、設定値「4」が除外対象として決定されたときの抽選確率は約33%であるのに対し、図18において、設定値「4」が除外対象として決定されたときの抽選確率は25%となっている。つまり、図17は、3つの示唆候補(設定値)の中から決定された除外対象が設定値「4」であり、図18は、4つの示唆候補(設定値)の中から決定された除外対象が設定値「4」である点で異なっている。そのため、この場合は、図17では報知情報「$10」に対応する報知態様が払出枚数表示器88及び表示部84に報知され、図18では報知情報「$0A」に対応する報知態様が払出枚数表示器88及び表示部84に報知され、双方で報知される報知態様が異なっている。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が900ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」並びに決定済みの除外対象である設定値「2」及び「4」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、3、6」の3つの中から1つの設定値が約33%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「3」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$0F」に対応する報知態様として、中上部A、右上部B、右下部C、及び中下部D(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$0F」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「3」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1200ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」並びに決定済みの除外対象である設定値「2」、「3」及び「4」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、6」の2つの中から1つの設定値が50%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「6」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$18」に対応する報知態様として、中下部D及び左下部E(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$18」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「6」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が1500ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」並びに決定済みの除外対象である設定値「2」、「3」、「4」及び「6」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1」が100%の抽選確率で除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$19」に対応する報知態様として、中上部A、中下部D、及び左下部E(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$19」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「1」の上に排除表示84Bが重畳される。これにより、設定示唆演出の結果、すなわち、予め設定された設定値が「5」であることが遊技者に判明する。
図19では、ボーナス遊技状態が終了して、ノーマル遊技状態が開始された場合に設定示唆演出が実行される。また、ノーマル遊技状態が開始された場合には、ノーマル遊技状態制御手段251によりノーマル遊技状態のゲーム数の計数が開始される。ノーマル遊技状態の開始時では、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われていないため、表示部84には、設定値表示84Aのみが表示され、排除表示84Bは表示されていない。さらに、ノーマル遊技状態の開始時では、示唆抽選手段270による設定排除抽選が行われていないため、設定示唆演出において払出枚数表示器88が点灯していない(すなわち、消灯している)。
なお、図19に示す設定示唆演出においては、予め設定された設定値が「5」となり、予め設定された設定値とは異なる設定値が「1、2、3、4、6」となっている。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、2、3、4、6」の5つの中から1つの設定値が20%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「3」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$03」に対応する報知態様として、中上部A及び右上部B(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$03」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「3」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」及び決定済みの除外対象である設定値「3」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、2、4、6」の4つの中から1つの設定値が25%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「1」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$07」に対応する報知態様として、中上部A、右上部B及び右下部C(図2参照)が点灯される。また、表示部84には、報知情報「$07」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「1」の上に排除表示84Bが重畳される。
その後、特定条件が成立、すなわち、ボーナス移行役に当選したことに基づいて、ノーマル遊技状態制御手段251によるノーマル遊技状態のゲーム数の計数がリセットされる。また、ボーナス移行役に当選したことに基づいて、設定示唆演出が終了し、表示部84や払出枚数表示器88を用いた報知態様の報知も終了する。そして、ボーナス内部中状態及びボーナス遊技状態を経て、再び、ノーマル遊技状態が開始された場合に設定示唆演出が実行され、ノーマル遊技状態制御手段251によりノーマル遊技状態のゲーム数の計数が開始される。
その後、ノーマル遊技状態制御手段251により計数されるノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達したことに基づいて、示唆抽選手段270により設定排除抽選が行われる。
示唆抽選手段270は、6段階の設定値のうち、予め設定された設定値「5」を示唆候補(設定値)から除外した状態で設定排除抽選を実行する。この場合、設定排除抽選では、設定値「1、2、3、4、6」の5つの中から1つの設定値が20%の抽選確率で除外対象として決定される。そして、この設定排除抽選では、設定値「4」が除外対象として決定される。
その結果、払出枚数表示器88には、報知情報「$04」に対応する報知態様として、右下部C(図2参照)のみが点灯される。また、表示部84には、報知情報「$04」に対応する報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字「4」の上に排除表示84Bが重畳される。なお、以降の流れは、図17及び図18に示す流れと同様のため、説明を省略する。
(作用効果)
第2の実施形態における設定排除抽選は、6段階の設定値の中から、設定値の数に応じた均等な抽選確率で1つ以上の除外対象が決定され、決定済みの除外対象が次回以降の示唆候補(設定値)から除外されて、設定排除抽選が実行される都度、抽選確率が高まるものとされている。また、第2の実施形態では、抽選状況は、設定排除抽選の実行時における抽選確率である。
そのため、第2の実施形態によれば、設定排除抽選に基づき決定された除外対象が同様であっても、設定排除抽選の実行時における抽選確率が異なる場合には、抽選確率に応じて異なる報知態様がメイン側報知手段280及びサブ側報知手段520に報知されるため、種々の報知態様を遊技者に提供することができ、設定値を遊技者に示唆する場合における遊技の興趣を高めることができる。
(その他)
上記の実施形態では、設定示唆演出において、払出枚数表示器88に当該報知情報に対応する報知態様が報知された後に、表示部84に当該報知情報に対応する報知態様が表示されることとした。しかし、これに限らず、払出枚数表示器88及び表示部84に当該報知情報に対応する報知態様が報知される契機は同時であってもよい。
上記の実施形態では、設定示唆演出において、6段階の設定値の各々に対応する表示(設定値表示84A)として、表示部84に「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の数字を表示することとした。しかし、これに限らず、設定値表示84Aとして、表示部84に、6段階の設定値の各々に対応する複数種類のキャラクターを表示させてもよい。例えば、設定示唆演出において、当初は複数種類のキャラクターを全て表示部84に表示しておき、設定排除抽選が実行される都度、当該設定排除抽選に基づき決定された設定値に対応するキャラクターが表示部84上から消去されることとしてもよい。
上記の実施形態では、所定数の示唆候補を「6段階の設定値」としたが、これに限らず、示唆候補を以下のようにしてもよい。
例えば、示唆候補は「AT状態中に獲得したAT状態の継続回数」であってもよい。この場合は、AT状態中に、AT状態の継続回数を決定する継続抽選を実行し、また、当該AT状態の終了後に4ゲーム間の引き戻し状態へ移行させる。そして、引き戻し状態では、示唆候補が遊技者に示唆される示唆演出として、AT状態の継続回数を示唆する継続示唆演出が行われる。この場合も上記の実施形態と同様に、獲得可能なAT状態の継続回数(例:1回〜5回)の各々に対応する数字である「1」、「2」、「3」、「4」、「5」を表示部84に表示し、当該AT状態で獲得したAT状態の継続回数(例:3回)を示唆候補から除外した状態で示唆抽選手段270により示唆抽選が実行される。そのため、引き戻し状態の最終ゲームである4ゲーム目において、当該AT状態で獲得したAT状態の継続回数(例:3回)に対応する表示(3)と、他の数字(例:2)とが残った状態となり、当該遊技における所謂第3停止後に他の数字(例:2)に排除表示84Bを重畳させることで、当該AT状態で獲得したAT状態の継続回数が「3回」であることを遊技者に示唆することができる。
以上のように、上記の示唆演出を行う場合において、表示部84上に最後まで残る表示は、上記の実施形態のように遊技開始前(電源投入時)に決定されることに限らず、遊技中に決定してもよい。また、上記の最後まで残る数字は、複数回の遊技又は一定期間内で決定してもよい。また、上記の最後まで残る数字は、上記の実施形態のように外部入力スイッチ(設定変更スイッチ46)にて設定されることに限らず、所定の抽選(継続抽選)により決定してもよい。また、上記の最後まで残る数字は、上記の実施形態のように1回確定すると二度と変わらないとすることに限らず、ある状態と別の状態とで異なることがある等、遊技の経過によって変化してもよい。
上記の実施形態では、所定数の遊技(300ゲーム)が継続される都度、示唆抽選手段270により設定排除抽選が実行されることとした。しかし、これに限らず、所定数の遊技は、300ゲームより多くても少なくてもよい。
また、上記の実施形態では、300ゲームの遊技期間が5回継続することで、示唆候補が遊技者に示唆される示唆演出としての設定示唆演出の結果、すなわち、予め設定された設定値が遊技者に判明することとしたが、これに限らず、1ゲームの遊技内で示唆演出の結果が遊技者に判明することとしてもよい。
例えば、この場合は、示唆候補を「AT状態の上乗せゲーム数」とし、所定のレア役の当選に基づきAT状態から移行可能な上乗せ状態を設ける。そして、上乗せ状態では、有利区間制御手段260によりAT状態の上乗せゲーム数を決定する上乗せ抽選が実行される。
また、上乗せ状態では、示唆候補が遊技者に示唆される示唆演出として、AT状態の上乗せゲーム数を示唆する上乗せ示唆演出が行われる。この場合も上記の実施形態と同様に、獲得可能なAT状態の上乗せゲーム数(例:「5ゲーム」、「10ゲーム」、「15ゲーム」、「20ゲーム」)の各々に対応する数字である「5」、「10」、「15」、「20」が表示部84に表示される。
まず、スタートスイッチ40の操作を契機に、有利区間制御手段260により上乗せ抽選が実行され、当該上乗せ状態において獲得する上乗せゲーム数(例:15ゲーム)が決定される。
次に、当該遊技における所謂第1停止を契機に、当該上乗せ状態で決定されたAT状態の上乗せゲーム数(例:15ゲーム)を示唆候補から除外した状態で、示唆抽選手段270により1回目の示唆抽選が実行される。そして、1回目の示唆抽選に基づき決定された除外対象(例:5ゲーム)に対応する報知態様が払出枚数表示器88及び表示部84に報知される。つまり、払出枚数表示器88は当該示唆抽選に基づき決定された除外対象に対応する点灯パターンで点灯し、表示部84は「5」の数字に排除表示84Bが重畳される。
次に、当該遊技における所謂第2停止を契機に、当該上乗せ状態で決定されたAT状態の上乗せゲーム数(例:15ゲーム)及び決定済みの除外対象である上乗せゲーム数「5」を示唆候補から除外した状態で、示唆抽選手段270により2回目の示唆抽選が実行される。そして、2回目の示唆抽選に基づき決定された除外対象(例:10ゲーム)に対応する報知態様が払出枚数表示器88及び表示部84に報知される。つまり、払出枚数表示器88は当該示唆抽選に基づき決定された除外対象に対応する点灯パターンで点灯し、表示部84は「10」の数字に排除表示84Bが重畳される。
次に、当該遊技における所謂第3停止を契機に、当該上乗せ状態で決定されたAT状態の上乗せゲーム数(例:15ゲーム)並びに決定済みの除外対象である上乗せゲーム数「5」及び「10」を示唆候補から除外した状態で、示唆抽選手段270により3回目の示唆抽選が実行される。そして、3回目の示唆抽選に基づき決定された除外対象(例:20ゲーム)に対応する報知態様が払出枚数表示器88及び表示部84に報知される。つまり、払出枚数表示器88は当該示唆抽選に基づき決定された除外対象に対応する点灯パターンで点灯し、表示部84は「20」の数字に排除表示84Bが重畳される。
そのため、上乗せ状態の第3停止を契機に、当該上乗せ状態で獲得したAT状態の上乗せゲーム数(例:15ゲーム)に対応する表示(15)のみが表示部84に残った状態となり、当該上乗せ状態で獲得したAT状態の上乗せゲーム数が「15ゲーム」であることを遊技者に示唆することができる。
なお、上記で説明した上乗せ抽選の抽選結果として、「0ゲーム」、すなわち、「上乗せなし」を含めてもよい。この場合には、上乗せ抽選の抽選結果に対応する数字(0)を含む4つの数字(例:「0」、「5」、「10」、「20」)が表示部84に表示されることとなる。
上記の実施形態では、1回の設定排除抽選において決定される除外対象を1つとしたが、これに限らず、1回の設定排除抽選において2つ以上の除外対象を決定してもよい。
また、1回の設定示唆演出における報知回数を所定の抽選により決定してもよい。例えば、設定示唆演出の実行時に、有利区間制御手段260により当該設定示唆演出における報知回数を決定する報知回数決定抽選が実行される。以下では、予め設定された設定値を「6」とし、予め設定された設定値とは異なる設定値を「1、2、3、4、5」とした場合について説明している。
その結果、当該報知回数が「4回」に決定された場合には、報知回数の1回目として、1回目の設定排除抽選に基づき決定された除外対象(例:設定値1)に対応する「1」の数字に排除表示84Bが重畳される。次に、報知回数の2回目として、2回目の設定排除抽選に基づき決定された除外対象(例:設定値2)に対応する「2」の数字に排除表示84Bが重畳される。次に、報知回数の3回目として、3回目の設定排除抽選に基づき決定された除外対象(例:設定値3)に対応する「3」の数字に排除表示84Bが重畳される。
そして、報知回数の4回目として、予め設定された設定値「6」とは異なる設定値の残り全てに対応する数字(例:「4」、「5」)に排除表示84Bが重畳される。そのため、報知回数の4回目において、設定示唆演出の結果、すなわち、予め設定された設定値を遊技者に判明させることができる。
つまり、予め設定された設定値が設定示唆演出における最後の報知時において、予め設定された設定値とは異なる設定値との二者択一の状態となることに限らず、設定示唆演出における最後の報知時において、予め設定された設定値と予め設定された設定値とは異なる設定値とが合計3つ以上残った状態から一気に予め設定された設定値を遊技者に判明させることとしてもよい。
なお、一度の契機において複数の数字に排除表示84Bを重畳させる場合には、複数の数字に排除表示84Bを同時に重畳させてもよいし、遊技者には判別し難い速度で複数の数字に順番に排除表示84Bを重畳させてもよい。また、上記の遊技者には判別し難い速度で複数の数字に順番に排除表示84Bを重畳させる場合には、設定排除抽選を継続して実行し、設定排除抽選で決定した数字を順番に消去するようにしてもよい。
上記の実施形態では、特定条件を「ボーナス移行役の当選」としたが、遊技者にとって有利なものであれば、特定条件は他の条件であってもよい。例えば、特定条件を「AT状態への移行確定」や「上乗せ状態への移行確定」等としてもよい。また、特定条件を「遊技者にとって有利なもの」としたが、これに限らず、特定条件を「遊技者にとって不利なもの」としてもよい。例えば、特定条件を「遊技者にとって不利なもの」とした場合は、AT状態のゲーム数であるATゲーム数(例:100ゲーム)が規定のゲーム数に達する毎に(例:80ゲーム、60ゲーム、40ゲーム、20ゲーム、0ゲーム)、設定排除抽選を実行してもよい。
上記の実施形態では、メイン報知態様を図6に示す点灯パターンとしたが、これには限らない。また、メイン報知態様として、左側の払出枚数表示器88を用いることに限らず、右側の払出枚数表示器88を用いてもよいし、左側及び右側の払出枚数表示器88を用いてもよい。さらに、メイン報知態様として、払出枚数表示器88を用いることに限らず、クレジット表示器87を用いてもよいし、クレジット表示器87及び払出枚数表示器88を用いてもよい。
上記の実施形態では、所定期間を「500ms」とし、メイン側報知手段280は、示唆抽選手段270により設定排除抽選が実行された後の500msにおいて、設定排除抽選に基づき決定されたメイン報知態様を払出枚数表示器88に報知させることとした。しかし、払出枚数表示器88に当該報知情報に対応する報知態様が報知された後に、表示部84に当該報知情報に対応する報知態様が表示されることとすれば、所定期間は「500ms」に限らず、これより長くても短くてもよい(例:50ms〜1000msの範囲内)。
上記の実施形態では、排除表示84Bを設定値表示84Aとして示された数字の上に重畳されたバツ印の表示としたが、これには限られない。例えば、排除表示84Bは、設定値表示84Aとして示された数字の上に重畳された取り消し線や二重取り消し線の表示であってもよい。また、排除表示84Bは、設定値表示84Aとして示された数字の上に重畳された他の画像であってもよい。この他の画像は、設定値表示84Aに重畳されることで、設定値表示84Aの一部を遊技者に視認可能としてもよいし、設定値表示84Aの全部を遊技者に視認不能としてもよい。
上記の実施形態では、設定排除抽選に基づき決定された除外対象に対応する表示部84における報知態様を「排除表示84B」としたが、この報知態様として排除表示84Bを用いなくてもよい。例えば、設定排除抽選に基づき決定された除外対象に対応する表示部84における報知態様として、設定値表示84Aとして示された数字の一部が削除された表示としてもよい。つまり、設定値表示84Aとして、一部の数字が削除された映像を予め複数用意しておくことで、排除表示84Bを用いなくてもよい。
上記の実施形態では、ストップスイッチ50の押し順を報知不可能な非有利区間と、ストップスイッチ50の押し順を報知可能な有利区間とを設けたが、有利区間を備えない構成としてもよい。つまり、上記の設定示唆演出が行われる遊技機10は、AT状態を備えない構成としてもよい。
上記の実施形態では、設定排除抽選が実行された遊技内で、設定排除抽選に基づき決定された除外対象に対応する報知態様を、払出枚数表示器88及び表示部84に報知させることとした。しかし、これに限らず、上記の報知態様が報知される契機を、設定排除抽選が実行された遊技以外に設けてもよい。
例えば、ノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達時の設定排除抽選で、設定値2が除外対象として決定された場合は、ノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達する前の350ゲーム目、400ゲーム目、450ゲーム目、500ゲーム目等において、設定排除抽選を実行することなく、設定値2に対応する報知態様を払出枚数表示器88及び表示部84に報知させてもよい。
また、ノーマル遊技状態のゲーム数が300ゲームに到達時の設定排除抽選で、設定値2が除外対象として決定され、ノーマル遊技状態のゲーム数が600ゲームに到達時の設定排除抽選で、設定値4が除外対象として決定された場合は、ノーマル遊技状態のゲーム数が900ゲームに到達する前の650ゲーム目、700ゲーム目、750ゲーム目、800ゲーム目等において、設定排除抽選を実行することなく、設定値2及び設定値4に対応する報知態様を払出枚数表示器88及び表示部84に報知させてもよい。
上記の実施形態では、設定排除抽選の実行に基づく設定示唆演出のみを行うこととしたが、これに限らず、この設定示唆演出の他に、設定排除抽選の実行とは別の条件の成立により行われる他の設定示唆演出を設けてもよい。
例えば、他の設定示唆演出は、ボーナス遊技状態の終了時に行ってもよい。そして、他の設定示唆演出では、表示部84に表示されたキャラクターの種類によって設定値を示唆してもよい。
そして、他の設定示唆演出では、設定排除抽選の実行に基づき行われる設定示唆演出において設定値2が除外対象として決定された場合、偶数の設定値を示唆するキャラクターを表示部84に表示し、双方の設定示唆演出で示唆する設定値を合わせることが考えられる。ただし、他の設定示唆演出では、設定排除抽選の実行に基づき行われる設定示唆演出において設定値2が除外対象として決定された場合に奇数の設定値を示唆するキャラクターを表示部84に表示することで、双方の設定示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
上記の実施形態では、設定示唆演出中は、表示部84に設定値表示84A及び排除表示84Bを常時表示させることとした。しかし、これに限らず、設定値表示84A及び排除表示84Bは、設定示唆演出中の一定期間は表示部84に表示されないこととしたり、設定示唆演出中に遊技者が演出用ボタンスイッチ42を操作した場合にのみ表示部84に表示されることとしたりしてもよい。
上記の実施形態では、非有利区間に滞在中のノーマル遊技状態のゲーム数に応じて、設定排除抽選及び設定示唆演出を実行することとした。しかし、これに限らず、設定排除抽選及び設定示唆演出は、有利区間の経過ゲーム数や有利区間における差枚数(所謂MY)等、有利区間に関連した契機に応じて実行されてもよい。
例えば、有利区間の経過ゲーム数に応じて、設定排除抽選及び設定示唆演出を実行する場合は、500ゲーム目、1000ゲーム目、1200ゲーム目、1400ゲーム目等のように、有利区間の上限ゲーム数(1500ゲーム)に到達する前のゲームで実行することが望ましい。
例えば、有利区間における差枚数(所謂MY)に応じて、設定排除抽選及び設定示唆演出を実行する場合は、500枚、1000枚、1500枚、2000枚等のように、差枚数の上限枚数(所謂MY2400枚)に到達する前のゲームで実行することが望ましい。
上記の実施形態では、ノーマル遊技状態のゲーム数が既定のゲーム数に到達した場合に設定示唆演出が実行されることとした。しかし、これに限らず、ノーマル遊技状態のゲーム数が既定のゲーム数に到達した場合に、規定ゲーム数の前兆演出等の他の演出が実行されているときには、その演出が終了するまで設定示唆演出の実行を延期してもよい。つまり、ノーマル遊技状態のゲーム数が既定のゲーム数に到達した際の演出を参照して、設定示唆演出の実行タイミングを調整することで、他の演出を阻害しないようにしてもよい。
また、上記とは逆に、ノーマル遊技状態のゲーム数が既定のゲーム数に到達した場合に、規定ゲーム数の前兆演出等の他の演出が実行されていても、設定示唆演出を優先して実行してもよい。つまり、ノーマル遊技状態のゲーム数が既定のゲーム数に到達した場合には、他の演出が設定示唆演出を阻害しないようにしてもよい。
また、本発明に係る遊技機の具体例としては、さらに、複数のセグメントで構成され、前記メイン制御手段により各セグメントの点灯又は消灯が制御される7セグメント表示器と、前記サブ制御手段により制御される表示部と、を備え、前記メイン制御手段は、前記示唆抽選手段により前記設定排除抽選が実行された後の所定期間において、前記設定排除抽選に基づき前記除外対象として決定された前記設定値に対応する報知態様を前記7セグメント表示器に報知させるメイン側報知手段を備え、前記サブ制御手段は、前記示唆抽選手段による前記設定排除抽選に基づき前記除外対象として決定された前記設定値に対応する報知態様を前記表示部に報知させるサブ側報知手段を備え、前記設定示唆演出では、前記メイン側報知手段により前記設定排除抽選に基づき決定された前記設定値に対応する前記報知態様が前記7セグメント表示器に報知され、前記メイン制御手段から前記サブ制御手段に送信される前記情報には、前記設定排除抽選に基づき決定された前記設定値に対応する前記7セグメント表示器の前記報知態様を示す報知情報が含まれており、前記サブ側報知手段は、前記設定示唆演出において、前記メイン制御手段から送信された前記報知情報に対応する前記報知態様を前記表示部に表示し、前記設定排除抽選に基づき決定された前記設定値に対応する前記7セグメント表示器の前記報知態様は、数字以外の態様であることを特徴とする。