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JP2019526909A - 高温の反応性材料装置用シール - Google Patents

高温の反応性材料装置用シール Download PDF

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JP2019526909A JP2019512778A JP2019512778A JP2019526909A JP 2019526909 A JP2019526909 A JP 2019526909A JP 2019512778 A JP2019512778 A JP 2019512778A JP 2019512778 A JP2019512778 A JP 2019512778A JP 2019526909 A JP2019526909 A JP 2019526909A
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Abstract

本開示は、高温で動作し、リチウム、ナトリウムまたはマグネシウムなどの反応性金属蒸気を有する装置用のシールを提供する。いくつかの例では、そのような装置は、電力グリッド内でまたは独立型システムの一部として使用され得るエネルギー貯蔵装置を含む。エネルギー貯蔵装置は、電気エネルギー消費の需要がある場合など、後の放電のために発電源から充電され得る。【選択図】図3

Description

関連技術の相互参照
本出願は、参照により全体的に本明細書に組み入れられる、2016年9月7日に出願された米国仮特許出願第62/384,662号明細書の利益を主張する。
様々な装置が昇温(または高温)で使用するために構成されている。そのような装置の例には昇温電池が含まれ、それらは、貯蔵された化学エネルギーを電気エネルギーに変換することができる装置である。電池は、多くの家庭用および工業用用途で使用され得る。高温装置の別の例は、半導体装置の製造に使用されるものなどの化学蒸着チャンバである。高温装置の別の例は、反応性金属を処理、輸送、収容および/または貯蔵するように設計された化学処理容器、移送パイプ、または貯蔵容器である。高温装置の別の例は、電気エネルギーおよび/または電気信号を装置の中に通過させ、または装置から電気エネルギーおよび/または電気信号を受信するために、装置の外面の2つの部分間の電気的絶縁を必要とする任意の高温装置であり得る。これらの装置は、典型的には200℃以上の温度で動作することができる。
本明細書で認識されるのは、昇温(または高温)装置に関連する様々な制限である。例えば、いくつかの電池は、高温(例えば、少なくとも約100℃または300℃)で動作し、反応性材料の蒸気(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、またはカルシウムの蒸気のような反応性金属蒸気)を有し、それらは装置内に十分に収容され得る。高温反応性材料装置の他の例には、冷却剤として溶融塩または金属(例えば溶融ナトリウムまたはリチウムまたは溶融ナトリウム含有合金またはリチウム含有合金)を使用する原子炉(例えば核融合および/または核分裂)、半導体製造のための装置、非均質原子炉、ならびに反応性材料(例えば、強い化学的還元能力を有する化学物質などの反応性化学物質、あるいは、例えばリチウムまたはナトリウムなどの反応性金属など)を製造する(例えば、処理する)および/または取り扱う(例えば輸送または保存する)ための装置が含まれる。そのような装置は、反応性材料の蒸気が装置から出るのを防ぐために(例えば、装置の故障を防止し、装置の使用を引き延ばし、またはそのような装置の使用者または操作者に対する健康への悪影響を回避するために)、使用中に外部環境から十分に密封されることが可能であり、および/または容器の腐食を防ぐために、装置内に保護ライニングを有することができる。さらに、これらの装置のシール自体が、高温の反応性材料が存在する場合の使用の影響から保護され得る。
本開示は、高温装置および/または他の装置の中で使用可能であり、例えば、防弾システムおよび装置(例えば、耐弾貫通性防護具)内に使用される強化セラミックを含むセラミック材料を提供する。
本開示は、エネルギー貯蔵装置用、ならびに反応性材料(例えば反応性金属)を有し(例えば、含有する、または備える)、かつ高温(例えば少なくとも約100℃または300℃)で動作する他の装置用のシールおよび/または原子炉容器ライニングを提供する。エネルギー貯蔵装置(例えば電池)は、電力グリッド内で、または独立型システムの一部として使用され得る。電池は、電気エネルギー消費の需要がある場合、後の放電のために発電源から充電され得る。
一態様では、本開示は、内部キャビティを備える容器であって、内部キャビティが反応性材料を備え、反応性材料が少なくとも約200℃の温度に維持される容器と、容器の内部キャビティを容器の外部環境から密封するシールであって、シールがセラミック部品を備え、シールが反応性材料および容器の外部環境の両方にさらされている、シールと、容器の外部環境から、シールを通って容器の内部キャビティまで延在する導体と、導体およびセラミック部品に結合された第1の金属スリーブであって、第1の金属スリーブが、第1のろう付けを備える第1のろう付け接合部によってセラミック部品に結合され、第1のろう付けが、銀とアルミニウムの合金を備える、第1の金属スリーブとを備える高温装置を提供する。
いくつかの実施形態では、導体は負極電流リードである。いくつかの実施形態では、装置が容器内に負極集電体をさらに備え、負極集電体は反応性材料と接触し、負極電流リードに取り付けられている。
いくつかの実施形態では、装置は、セラミック部品に結合された第2の金属スリーブをさらに備え、第2の金属スリーブが、容器または容器に接合されたカラーに結合され、第2の金属スリーブが、第2のろう付けを備える第2のろう付け接合部によってセラミック部品に結合され、第2のろう付けが、銀とアルミニウムの合金を備える。いくつかの実施形態では、銀とアルミニウムの合金が、約19対1以下の銀対アルミニウムの比を備える。いくつかの実施形態では、第1のろう付けおよび第2のろう付けの一方または両方が、チタンろう付け合金をさらに備える。いくつかの実施形態では、チタンろう付け合金が、約19〜21重量%のジルコニウム、19〜21重量%のニッケル、19〜21重量%の銅を備え、残りの重量%が少なくともチタンを備える。
いくつかの実施形態では、装置は、第1のろう付け接合部、第2のろう付け接合部、または第1および第2のろう付け接合部の両方に隣接して配置された内部ろう付けをさらに備え、内部ろう付けが、容器の内部キャビティにさらされている。いくつかの実施形態では、内部ろう付けはチタンろう付け合金を備える。
いくつかの実施形態では、第2の金属スリーブが、第3のろう付けによって容器またはカラーに結合されている。いくつかの実施形態では、第3のろう付けが、ニッケル系ろう付けまたはチタン系ろう付けを備え、ニッケル系ろう付けが約70重量%以上のニッケルを備える。いくつかの実施形態では、ニッケル系ろう付けが、BNi−2ろう付け、BNi−5bろう付け、またはBNi−9ろう付けを備える。
いくつかの実施形態では、第1の金属スリーブが、第4のろう付けによって導体に結合されている。いくつかの実施形態では、第4のろう付けが、ニッケル系ろう付け、チタン系ろう付け、または銀とアルミニウムの合金である。
いくつかの実施形態では、銀とアルミニウムの合金が湿潤剤をさらに備える。いくつかの実施形態では、湿潤剤はチタンを備える。いくつかの実施形態では、セラミック部品は窒化アルミニウムを備える。いくつかの実施形態では、セラミック部品が、約3重量%以上の酸化イットリウムをさらに備える。いくつかの実施形態では、セラミック部品が、約1重量%から約4重量%の酸化イットリウムをさらに備える。
いくつかの実施形態では、第1および第2の金属スリーブは合金42を備え、導体およびカラーはステンレス鋼を備える。いくつかの実施形態では、ステンレス鋼は304Lステンレス鋼を備える。いくつかの実施形態では、第1および第2の金属スリーブが、約0.020インチ以下の厚さを有する。
一態様では、本開示は、内部キャビティを備える容器であって、内部キャビティが反応性材料を備え、反応性材料が少なくとも約200℃の温度に維持される容器と、容器の内部キャビティを容器の外部環境から密封するシールであって、反応性材料および容器の外部環境の両方にさらされているセラミック部品を備えるシールと、容器の内部キャビティから、シールを通って容器の外部環境まで延在する電流リードと、電流リードおよびセラミック部品に結合された第1の金属スリーブと、セラミック部品に、および容器に、または容器に接合されたカラーに結合された第2の金属スリーブとを備える電気化学セルであって、セラミック部品が、セラミック部品の表面上に物理的イオンブロッカーを備える、電気化学セルを提供する。
いくつかの実施形態では、物理的イオンブロッカーが、セラミック部品の表面に沿ったエレクトロマイグレーションを抑制するように成形されている。いくつかの実施形態では、物理的イオンブロッカーが、セラミック部品の表面を横切る金属デンドライトの形成を抑制するように成形されている。いくつかの実施形態では、第1の金属スリーブおよび第2の金属スリーブが、それぞれ第1のろう付けおよび第2のろう付けによってセラミック部品に結合されている。いくつかの実施形態では、セラミック部品の表面が、第1のろう付けと第2のろう付けとの間のセラミック部品の露出面であり、第1のろう付けから第2のろう付けまで、セラミック部品の露出面に沿った最短経路が、第1のろう付けおよび第2のろう付けの両方から少なくとも部分的に離れる方向に向けられた経路セグメントを含むように、物理的イオンブロッカーが成形されている。
いくつかの実施形態では、第1および第2のろう付けはそれぞれ銀とアルミニウムの合金を備える。いくつかの実施形態では、電流リードは負極電流リードである。いくつかの実施形態では、物理的イオンブロッカーはセラミック部品の表面に取り付けられている。いくつかの実施形態では、物理的イオンブロッカーはセラミック部品の露出面に配置されている。いくつかの実施形態では、物理的イオンブロッカーが、セラミック部品の一体部分であり、物理的イオンブロッカーが、セラミック部品の露出面の一部として1つまたは複数の突起を備え、1つまたは複数の突起がセラミック部品の基準面から延在する。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の突起が、溝を画定する複数の突起を備える。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の突起が、セラミック部品の基準面から約2mm以上の距離にわたって延在する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の突起が、長寸法と短寸法とを備え、長寸法が、セラミック部品の基準面に対して実質的に直交する角度で配置された傾斜を画定する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の突起が、セラミック部品の基準面に対して鋭角に配置され、かつ正電界源に向かって面している傾斜を画定する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の突起が、セラミック部品の基準面から延在する第1の部分と、セラミック部品の基準面と平行な傾斜を画定し、正電界源に向かって延在する第2の部分とを備える。いくつかの実施形態では、正電界源が、正極と電気的に連通する容器の本体である。
一態様では、本開示は、内部キャビティを備える容器であって、内部キャビティが反応性材料を備え、反応性材料が少なくとも約200℃の温度に維持される、容器と、容器の内部キャビティを容器の外部環境から密封するシールであって、シールがセラミック部品を備え、シールが反応性材料および容器の外部環境の両方にさらされている、シールと、容器の外部環境から、シールを通って容器の内部キャビティまで延在する導体と、導体およびセラミック部品に結合された金属スリーブであって、金属スリーブが、ろう付けを備えるろう付け接合部によってセラミック部品に結合され、反応性材料が少なくとも約1日の期間にわたって少なくとも約200℃の温度に維持される場合、空気に対して実質的に反応せず、容器内に空気の拡散を防止する材料でろう付けが形成される、金属スリーブとを備える高温装置を提供する。
いくつかの実施形態では、ろう付けは延性である。いくつかの実施形態では、装置が、内部ろう付けをさらに備え、内部ろう付けが反応性材料と接触し、ろう付けを反応性材料から保護する。いくつかの実施形態では、内部ろう付けは活性金属ろう付けである。いくつかの実施形態では、容器内への空気の拡散が、最大で約1×10−8気圧−立方センチメートル/秒である。いくつかの実施形態では、ろう付けが、少なくとも2つの異なる金属の合金である。
一態様では、本開示は、ガス部分と液体部分とを備える反応性材料を収容するチャンバを有する容器と、少なくとも約200℃の温度に維持される反応性材料と、容器のチャンバを容器の外部環境から密封するシールであって、ガス部分に露出したセラミック部品を備えるシールと、容器の外部環境から容器のチャンバまでシールを通って延在する導体であって、液体部分と電気的に連通する導体と、導体に接続され、シールと液体部分との間のガス部分内に配置されている第1のシールドとを備える高温装置を提供する。
いくつかの実施形態では、第1のシールドが、シールと液体部分とを互いに少なくとも部分的に遮断する。いくつかの実施形態では、第1のシールドが、シールと液体部分とを互いに完全に遮断する。いくつかの実施形態では、第1のシールドが、導体からある距離だけ延在し、その距離は導体の幅の約1.5倍以上である。いくつかの実施形態では、第1のシールドが、シールドのない同じ高温装置と比べて、液体部分からシールまでの有効ガス拡散経路を約10パーセント以上増加させるように形成されている。いくつかの実施形態では、第1のシールドが、液体部分からシールまで、約7cm−1以上の有効ガス拡散経路を提供するように形成されている。
いくつかの実施形態では、第1のシールドが、シールドのない同じ高温装置と比べて、液体部分からシールまでの有効イオン経路長を約30パーセント以上増加させるように形成されている。いくつかの実施形態では、有効イオン拡散経路長の増加は、約75パーセント以上である。いくつかの実施形態では、第1のシールドが、約1.5以上の有効イオン拡散経路長を提供するように形成されている。いくつかの実施形態では、第1のシールドが、約2以上の有効イオン拡散経路長を提供するように形成されている。
いくつかの実施形態では、導体は負極電流リードである。いくつかの実施形態では、装置は、第1のシールドとシールとの間に配置された第2のシールドをさらに備える。いくつかの実施形態では、第1のシールドおよび第2のシールドが、液体部分からシールまで、容器の幅の少なくとも1.5倍の拡散経路を生成するように形成された凸部および凹部を交互に備える。いくつかの実施形態では、第2のシールドはチャンバの壁に結合されている。いくつかの実施形態では、第1のシールドは負極電流リードと電気的に接触しており、第2シールドは正極電流リードと電気的に接触している。
いくつかの実施形態では、装置は、正極電流リードと電気的に接触し、第1のシールドと液体部分との間に配置された第2のシールドをさらに備える。いくつかの実施形態では、液体部分は蒸気を生成し、第2のシールドは接触時に蒸気を塩に変換する。いくつかの実施形態では、ガス部分にさらされる容器の内面は、正電流源と電気的に連通するイオン伝導性膜を備え、第1のシールドは、液体部分とシールとの間を流れる蒸気が内面に沿って流れるように形成されている。いくつかの実施形態では、第1のシールドは、その周囲に縁部を備え、縁部は、液体部分からシールまでの経路に沿って、液体部分からの液体の毛細管流動を抑制するようにチャンバ内に形成され、配置される。
一態様では、本開示は、少なくとも約200℃の温度に維持される反応性材料を収容するチャンバを有する容器と、容器のチャンバを容器の外部環境から密封するシールであって、シールが反応性材料に露出したセラミック部品と、ろう付けによってセラミック部品に結合された金属スリーブとを備えるシールと、容器の外部環境から容器のチャンバまでシールを通って延在する電流リードであって、電流リードが反応性材料と電気的に接触しており、電流リードが、電流リードと同じ材料を備える肩部を備え、肩部がスリーブを電流リードに結合する、電流リードとを備える電気化学セルを提供する。
いくつかの実施形態では、電流リードは負極電流リードである。いくつかの実施形態では、電気化学セルは、チャンバ内にあり、負極電流リードの端部に取り付けられた負極集電体をさらに備える。いくつかの実施形態では、負極電流リードは、シールを通って延在する円筒体と、負極電流リードを負極集電体に取り付けるねじ部とを備え、負極電流リードは、容器の外側で負極電流リードの端部の反対側上に配置された2つの平行な、略平坦な表面をさらに備える。いくつかの実施形態では、負極集電体は発泡体を備える。
いくつかの実施形態では、高温装置が電池であり、電池が負極、正極、および液体電解質を備える。いくつかの実施形態では、負極および正極の少なくとも一方が、液体金属電極である。いくつかの実施形態では、液体電解質は溶融ハロゲン化物電解質である。
本開示のさらなる態様および利点は、本開示の例示的な実施形態のみが示され、説明されている以下の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるであろう。理解されるように、本開示は他の、および異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は全て開示から逸脱することなく、様々な明白な点で修正が可能である。したがって、図面および説明は、本質的に例示と見なされるべきであり、限定と見なされるべきではない。
参照による組み込み
本明細書で言及された全ての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれの個々の刊行物、特許、または特許出願が具体的かつ個別に参照により組み込まれることが示された場合と同様に、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本発明の特徴および利点のよりよい理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、および添付の図面(本明細書では「図」または「図面」もまた)を参照することによって得られるであろう。
電気化学セル(A)および電気化学セル(BおよびC)の集まり(例えば電池)の図である。 ハウジング内の開口部を通過している集電体と電気的に連通している導体を有するハウジングの概略断面図である。 1つまたは複数の金属スリーブの間に配置されたセラミック部品を有するシール設計を示す図である。 反応性材料を収容し、シール腐食を抑制するための追加の部品を含むシールを備える電気化学セルを示す図である。 有効ガス拡散経路を増加させるように構成されたシールドを有する電気化学セルを示す図である。 拡散経路長をさらに増加させるように構成された複数のシールドを有する電気化学セルを示す図である。 シールへの液体の流れおよびはねかけを抑制するためのリップを有するシールドを備える電気化学セルを示す図である。 有効イオン拡散経路を増加させるように構成されたシールドを有する電気化学セルを示す図である。 液体部分と負に分極されたシールドとの間に配置された正に分極されたシールドを有するセルの画像である。 物理的イオンブロッカーの異なる構成を示す図である。 物理的イオンブロッカーの異なる構成を示す図である。 物理的イオンブロッカーの異なる構成を示す図である。 負極電流リード(NCL)カプラを備える負極電流リードを示す図である。 一方の端部に1対の略平坦で平行な表面を備える電流リードの正面図および側面図である。 材料がセルの内部環境および外部環境に対して熱力学的に安定している、ろう付けされたセラミックシールの概略図である。 セラミックおよび/またはろう付け材料が内部環境および外部環境に対して熱力学的に安定していないシールを示す図である。 ろう付けされたセラミックシールの一例を示す図である。 ろう付けされたセラミックシールの一例を示す図である。 ろう付けされたセラミックシールの一例を示す図である。 ろう付けされたセラミックシールの一例を示す図である。
本明細書では本発明の様々な実施形態を示し説明してきたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されていることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、多数の変形形態、変更形態、および代替形態に思い当たる可能性がある。本明細書に記載されている本発明の実施形態に対する様々な代替形態が採用され得ることを理解されたい。本発明の異なる態様は、個別に、集合的に、または互いに組み合わせて理解され得ることを理解されたい。
本明細書で使用される「直接金属対金属の接合」または「直接金属対金属の接合部」という用語は、一般に、2つの金属表面が接触する(例えば、ろう付けまたは溶接を形成することによって)電気接続を指す。いくつかの例では、直接金属対金属の接合部はワイヤを含まない。
本明細書で使用される「電子的に」という用語は、一般に、電子がほとんど抵抗なく2つ以上の部品間を容易に流れることができる状況を指す。互いに電子接続する部品は、互いに電気的に連通することができる。
本明細書で使用される「垂直」という用語は、一般に、重力に平行な方向を指す。
材料を説明するために本明細書で使用される「安定した」という用語は、一般に、熱力学的に安定し、化学的に安定し、熱化学的に安定し、電気化学的に安定し、動的に安定しており、またはそれらの任意の組み合わせである材料を指す。安定した材料は、実質的に熱力学的、化学的、熱化学的、電気化学的および/または動的に安定していることが可能である。安定した材料は、実質的に化学的または電気化学的に還元されず、攻撃されず、または腐食されない可能性がある。安定した、熱力学的に安定した、または化学的に安定した材料に関して説明した本開示の任意の態様は、少なくともいくつかの構成において、熱力学的に安定した、化学的に安定した、熱化学的に安定した、および/または電気化学的に安定した材料に等しく適用できる。
高温装置用セラミック材料およびシール
本開示は、高温装置用のシールまたは耐食ライニングを提供する。装置は、1つまたは複数の反応性材料を収容する、または備える高温反応性材料装置とすることができる。例えば、高温装置は反応性材料を収容することができる。場合によっては、装置は高温反応性金属装置とすることができる。限定されないが、装置は、例えば、反応性金属(例えば、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタンおよび/または他の反応性金属)のような反応性材料の製造用および/または取り扱い用、および/または半導体製造用、原子炉用(例えば核融合/核分裂反応炉、例えば、冷却剤として溶融ナトリウムまたは溶融リチウム、あるいは溶融ナトリウムまたはリチウム含有合金などの例えば溶融塩または金属を使用する原子炉)、非均質原子炉用、化学処理装置用、化学輸送装置用、化学貯蔵装置用、または電池用(例えば、液体金属電池)の強い化学的還元能力を有する化学物質(例えば、反応性化学物質)であり得る。例えば、いくつかの電池は、高温(例えば、少なくとも約100℃または300℃)で動作し、反応性金属の蒸気(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、またはカルシウム)を有するが、それらは故障を低減するために電池内で十分に収容され得る。いくつかの例では、そのような高温装置は、少なくとも約100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃またはそれ以上の温度で動作し、加熱され、および/または維持される。そのような温度では、装置の1つまたは複数の部品は、液体(または溶融)または気化状態になり得る。
装置は、セラミック材料を備えることができる。セラミック材料は、1つまたは複数の反応性材料を収容する装置内の誘電絶縁体として機能することができる。装置は、例えば少なくとも約300℃または400℃の温度で動作し得る。装置は、核分裂または核融合炉に付随することが可能である。誘電絶縁体は、シール(例えば、気密シール)の一部であり得る。セラミック材料は、反応性材料を収容し、約300℃より高い温度で動作する装置のシールに使用され得る。
シールは、装置に含まれる反応性材料(例えば、反応性金属または溶融塩)と接触しているセラミック材料(例えば、窒化アルミニウム(AlN))を備えることができる。セラミック材料は、反応性材料(例えば、装置内に収容される反応性材料、例えば、反応性金属または溶融塩)に対して化学的耐性を有することができる。装置が高温(例えば、少なくとも約100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃または900℃)で動作する場合、セラミック材料は反応性材料に対して化学的耐性を有することができる。
シールは、セラミック材料と、少なくとも1つの金属カラー/スリーブおよび装置との間に配置された活性金属ろう付けを備えることができる。活性金属ろう付けは、セラミック材料を化学的に還元する金属種(例えば、チタン(Ti)またはジルコニウム(Zr))を備えることができる。
シールは、導電性フィードスルー、熱電対または電圧センサを封入することができる(かつ装置のハウジングからフィードスルーを電気的に絶縁することができる)。例えば、セラミック材料は絶縁体であり得る。
いくつかの例では、シールは、少なくとも約100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃または900℃の温度で装置内の反応性材料に対して化学的耐性を有することができる。いくつかの例では、シールは、そのような温度で少なくとも約6ヶ月、1年、2年、5年、10年、20年以上の間、反応性材料に対して化学的耐性を有することができる。いくつかの例では、装置は高温反応性金属装置とすることができ、シールは反応性金属を備える装置内の材料に対して化学的耐性を有することができる。一例では、シールは、少なくとも約300℃の温度で少なくとも約1年間、リチウム蒸気に対して耐性を有することができる。シールは反応性材料(例えば反応性材料の蒸気)を装置内に保持することができる。例えば、シールは反応性金属蒸気および/または溶融塩蒸気を装置内に保持することができる。
電気化学セル、装置、およびシステム
本開示は、電気化学エネルギー貯蔵装置(例えば電池)およびシステムを提供する。エネルギー貯蔵装置は、エネルギー貯蔵システムを形成することができ、またはエネルギー貯蔵システムの中に設けられることができる。電気化学エネルギー貯蔵装置は、一般に、少なくとも1つの電気化学セル、本明細書の「セル」および「電池セル」もまた含み、ハウジング内に密封されている(例えば、密封封止されている)。セルは、例えば電子装置、別のエネルギー貯蔵装置または電力グリッドなどの負荷に電気エネルギー(例えば、電位下にある電子)を供給するように構成され得る。
本開示の電気化学セルは、負極、負極に隣接する電解質、および電解質に隣接する正極を含むことができる。負極は、電解質によって正極から分離され得る。負極は、放電中にアノードになることができる。正極は、放電中にカソードになることができる。セルは、材料「A」の負極および材料「B」の正極を含むことができ、A||Bとして示される。正極および負極は、電解質によって分離され得る。セルは、ハウジング、1つまたは複数の集電体、およびシール(例えば、高温電気絶縁シール)をさらに含むことができる。
いくつかの例では、電気化学セルは液体金属電池セルである。いくつかの例では、液体金属電池セルは、負の液体(例えば、溶融)金属電極と、正の固体、半固体、または液体(例えば、溶融)金属、半金属および/または非金属電極との間に配置された液体電解質を含むことができる。場合によっては、液体金属電池セルは、溶融アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca))および/またはアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、負極、電解質、および金属正極を有する。金属正極は、例えば、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、およびセレン(Se)のうちの1つまたは複数を含むことができる。例えば、正極は、液体Pb、固体Sb、液体もしくは半固体のPb−Sb合金、または液体Biを含むことができる。正極は、単独で、または他の金属、半金属もしくは非金属と組み合わせて、1つまたは複数の遷移金属またはd−ブロック元素(例えば、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、および水銀(Hg))を含むこともでき、例えば、Zn−Sn合金またはCd−Sn合金などが挙げられる。いくつかの例では、正極は、1つの安定した酸化状態を有する金属または半金属(例えば、単一または単一の酸化状態を有する金属)を備えることができる。本明細書における金属もしくは溶融金属正極、または正極の任意の説明は、金属、半金属および非金属のうちの1つまたは複数を含む電極を指すことができる。正極は、材料の列挙された例の1つまたは複数を収容することができる。一例では、金属正極は、鉛および/またはアンチモンを含むことができる。いくつかの例では、金属正極は、正極で合金化されたアルカリおよび/またはアルカリ土類金属を含むことができる。
電解質は、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などの塩(例えば溶融塩)を含むことができる。アルカリまたはアルカリ土類金属塩は、活性アルカリまたはアルカリ土類金属のフッ化物(F)、塩化物(Cl)、臭化物(Br)、またはヨウ化物(I)などのハロゲン化物、またはそれらの組み合わせであり得る。一例では、電解質(例えば、タイプ1またはタイプ2の化学的性質において)は、塩化リチウム(LiCl)を含む。いくつかの例では、電解質は、フッ化ナトリウム(NaF)、塩化ナトリウム(NaCl)、臭化ナトリウム(NaBr)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、フッ化リチウム(LiF)、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)を備え得る。ヨウ化リチウム(LiI)、フッ化カリウム(KF)、塩化カリウム(KCl)、臭化カリウム(KBr)、ヨウ化カリウム(KI)、フッ化カルシウム(CaF)、塩化カルシウム(CaCl)、臭化カルシウム(CaBr)、ヨウ化カルシウム(CaI)、フッ化ストロンチウム(SrF)、塩化ストロンチウム(SrCl)、臭化ストロンチウム(SrBr)、ヨウ化ストロンチウム(SrI)またはそれらの任意の組み合わせを備えることができる。いくつかの例では、電解質は塩化マグネシウム(MgCl)を含む。代替形態として、活性アルカリ金属の塩は、例えば、非塩化物ハロゲン化物、ビストリフルイミド(bistriflimide)、フルオロスルファノアミン、過塩素酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、炭酸塩、水酸化物、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、またはそれらの組み合わせであり得る。場合によっては、電解質は塩の混合物(例えば、25:55:20モル%のLiF:LiCl:LiBr、50:37:14モル%のLiCl:LiF:LiBr、34:32.5:33.5モル%のLiCl−LiBr−KBrなど)を備えることができる。いくつかの例では、電解質は、約30:15:55モル%のCaCl:KCl:LiClを備える。いくつかの例では、電解質は、約35:65モル%のCaCl:LiClを備える。いくつかの例では、電解質は、約24:38:39重量%のLiCl:CaCl:SrClを備える。いくつかの例では、電解質は、少なくとも約20重量%のCaCl、20重量%のSrCl、および10重量%のKClを備える。いくつかの例では、電解質は、少なくとも約10重量%のLiCl、30重量%のCaCl、30重量%のSrCl、および10重量%のKClを備える。電解質は、低い(例えば、最小の)電子伝導性を示し得る。例えば、電解質は、約0.03%または0.3%以下の電子移動数(すなわち、電子の移動による電気(電子およびイオン)電荷の割合)を有することができる。
場合によっては、電気化学エネルギー貯蔵装置の負極および/または正極は、エネルギー貯蔵装置の動作温度で液体状態にある。(1または複数の)電極を(1または複数の)液体状態に維持するために、電池セルを任意の適切な温度に加熱することができる。いくつかの例では、電池セルは、約100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、450℃、475℃、500℃、550℃、600℃、650℃または約700℃の温度に加熱および/または維持される。電池セルは、少なくとも約100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、450℃、475℃、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃、800℃または900℃の温度に加熱および/または維持され得る。そのような場合、負極、電解質および/または正極は、液体(または溶融)状態であり得る。一例では、負極および電解質は液体状態にあり、正極は固体または半固体状態にある。いくつかの状況では、電池セルは、約200℃〜600℃、500℃〜550℃または450℃〜575℃に加熱される。
いくつかの実施形態では、電気化学セルまたはエネルギー貯蔵装置は、少なくとも部分的にまたは完全に自己発熱することができる。例えば、電池は、十分な速度で十分に絶縁、充電、放電および/または調整され、かつ/またはサイクル動作の非効率性の中でもシステムが十分な熱を発生させるのに十分な時間割合でサイクルされることができて、その結果、セルは、システムに追加のエネルギーを印加することなく、所与の動作温度(例えば、液体成分のうちの少なくとも1つの凝固点を超えるセル動作温度)で維持される。
本開示の電気化学セルは、充電(またはエネルギー貯蔵)モードと放電モードとの間でサイクルするように適合され得る。いくつかの例では、電気化学セルは、完全充電、部分充電または部分放電、または完全放電され得る。
セルは、電圧を有することができる。充電カットオフ電圧(CCV)は、定電流モードでサイクルされる場合、電池で使用される電圧カットオフ限界など、セルが完全に、または実質的に完全に充電される電圧を指すことができる。開路電圧(OCV)は、セルが任意の回路または外部負荷から切断されている場合(すなわち、セルを通って電流が流れていない場合)のセルの電圧(例えば、完全にまたは部分的に充電されている)を指すことができる。本明細書で使用される電圧またはセル電圧は、セルの電圧(例えば、任意の充電状態または充電/放電条件における)を指すことができる。場合によっては、電圧またはセル電圧は開路電圧であり得る。場合によっては、電圧またはセル電圧は、充電中または放電中の電圧であり得る。本開示の電圧は、接地(0ボルト(V))などの基準電圧、または電気化学セル内の対向電極の電圧に関して取得され、または表示され得る。
本開示は、活性成分(例えば、負極、電解質および正極)の組成に基づき、それによって定義され、かつセルの動作モード(例えば、低電圧モード対高電圧モード)に基づいて変動し得る、タイプ1およびタイプ2のセルを提供する。セルは、タイプ2の動作モードで使用するように構成されている材料を備えることができる。セルは、タイプ1の動作モードで使用するように構成されている材料を備えることができる。場合によっては、セルは、高電圧(タイプ2)動作モードと低電圧(タイプ1)動作モードの両方で動作可能である。例えば、タイプ1モードで使用するために通常構成されている正極および負極材料を有するセルは、タイプ2の動作モードで動作され得る。セルは、タイプ1とタイプ2の動作モード間でサイクルされ得る。セルは、最初にタイプ1モードで所与の電圧(例えば0.5Vから1V)まで充電(または放電)され、続いてタイプ2モードでより高い電圧(例えば1.5Vから2.5Vまたは1.5Vから3V)まで充電(その後放電)され得る。場合によっては、タイプ2モードで動作されているセルは、タイプ1モードで動作されているセルの電圧を超えることができる電極間電圧で動作することができる。場合によっては、タイプ2セルの化学的性質は、タイプ1モードで動作されているタイプ1セルの化学的性質のものを超えることができる電極間電圧で動作することができる。タイプ2セルは、タイプ2モードで動作され得る。
例示的なタイプ1の電池では、放電すると、負極で形成されたカチオンが電解質中に移動する可能性がある。同時に、電解質は、カチオンから中性に帯電した金属種に、および正極を含む合金に還元することができる、同じ種のカチオン(例えば、負極材料のカチオン)を正極(例えば、Sb、Pb、Bi、Sn、またはそれらの任意の組み合わせ)に供給することができる。いくつかの例では、電解質中の異なるカチオン種が正極上に共析出することができる(例えば、カルシウム2+(Ca2+)およびリチウム(Li)がSb上に析出し、(1または複数の)Ca−Li−Sb合金を形成する)。放電状態において、負極は、負極材料(例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、Mg、Ca)を(例えば、部分的にまたは完全に)枯渇させる可能性がある。充電中、正極で合金は分離して、負極材料の1つまたは複数の異なる種のカチオン(例えば、Li、Na、K、Mg2+、Ca2+)を生成することができ、それが電解質中に移動する。次いで電解質はカチオン(例えば、負極材料のカチオン)を負極に提供することができ、カチオンは外部回路から1つまたは複数の電子を受け取り、中性金属種に変換され、それが負極を補充して、充電状態のセルを提供する。いくつかの例では、充電中に電解質中の異なるカチオン種が負極上に共析出され得る。タイプ1セルは、プッシュ−ポップ方式で動作することができ、電解液の中への1つまたは1組のカチオンの進入により、電解液から同じカチオンまたは同じ組のカチオン種の放電をもたらす。
例示的なタイプ2のセルでは、放電状態で、電解質は負極材料のカチオン(例えば、Li、Na、K、Mg2+、Ca2+)を備え、正極は正極材料(例えば、Sb、Pb、Sn、Zn、Hg)を備える。充電中、電解質からの負極材料のカチオンは、1つまたは複数の電子(例えば、負極集電体からの)を受け取って、負極材料を備える負極を形成する。いくつかの例では、負極材料は液体であり、負極集電体の発泡体(または多孔質)構造の中に浸かっている。いくつかの例では、負極集電体は発泡体(または多孔質)構造を含まない可能性がある。いくつかの例では、負極集電体は、例えば、タングステン(W)(例えば、Znからの腐食を避けるため)、タングステンカーバイド(WC)、または鉄−ニッケル(Fe−Ni)発泡体を含まないモリブデン(Mo)負極集電体のような金属を備えることができる。同時に、正極からの正極材料は、電子を放出し(例えば、正極集電体に)、正極材料のカチオン(例えば、Sb3+、Pb2+、Sn2+、Zn2+、Hg2+)として電解質の中に溶解する。正極材料のカチオンの濃度は、電解質中のカチオン材料の原子量および拡散動力学に基づいて、電解質内で垂直方向に近接して変化することができる(例えば、正極材料の上方の距離の関数として)。いくつかの例では、正極材料のカチオンは、正極近傍の電解質の中に集中される。
いくつかの実施形態では、タイプ2モードで動作され得るセルの組み立て時に、負極材料が提供されない可能性がある。例えば、そのような(1または複数の)セルを備えるLi||Pbセルまたはエネルギー貯蔵装置は、Li塩電解質およびPbまたはPb合金(例えば、Pb−Sb)正極を有する放電状態に組み立て可能である(すなわち、Li金属は組み立て中に含まれない可能性がある)。
本開示の電気化学セルは、いくつかの例では、タイプ1モードまたはタイプ2モードで動作するものとして説明されているが、他の動作モードも可能である。タイプ1モードおよびタイプ2モードは例として提供されており、本明細書に開示されている電気化学セルの様々な動作モードを限定することを意図するものではない。
場合によっては、電気化学セルは、液体金属負極(例えば、ナトリウム(Na)またはリチウム(Li))、液体(例えば、LiF−LiCl−LiBr、LiCl−KClまたはLiCl−LiBr−KBr)または固体イオン伝導性電解質(例えば、β’’−アルミナセラミック)、および固体、液体、または半固体の正極(例えば、液体または溶融電解質を含浸させた固体マトリックスまたは粒子床)を備える。そのようなセルは、高温電池であり得る。1つまたは複数のそのようなセルは、電気化学エネルギー貯蔵装置内に提供され得る。負極は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、またはそれらの任意の組み合わせなどのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属を備えることができる。正極および/または電解質は、液体カルコゲンまたは溶融カルコゲン−ハロゲン化合物(例えば、元素状、イオン性または他の形態の硫黄(S)、セレン(Se)またはテルル(Te))、遷移金属ハロゲン化物(例えば、Ni、Fe、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)またはバナジウム(V)を備えるハロゲン化物、例えば、塩化ニッケル(NiCl)または塩化鉄(FeCl))を備える溶融塩、固体遷移金属(例えば、Ni、Fe、Cr、Mn、CoまたはVの粒子)、硫黄、1つまたは複数の金属硫化物(例えば、FeS、FeS、NiS、CoS、またはそれらの任意の組み合わせ)、液体または溶融アルカリハロメタレート(例えば、アルミニウム(Al)、ZnまたはSnを備える)および/または他の(例えば、支持)化合物(例えば、NaCl、NaF、NaBr、NaI、KCl、LiClまたは他のアルカリハライド、臭化物塩、元素亜鉛、亜鉛−カルコゲンまたは亜鉛−ハロゲン化合物、または金属主族金属、または例えばアルミニウムもしくは遷移金属−アルミニウム合金などの脱酸素剤)、またはそれらの任意の組み合わせを備えることができる。固体イオン伝導性電解質は、ナトリウムイオンを昇温または高温で伝導することができるベータアルミナ(例えば、β’’−アルミナ)セラミックを備えることができる。いくつかの例では、固体イオン伝導性電解質は、約100℃、150℃、200℃、250℃、300℃または350℃を超えて動作する。
一例では、充電状態の電気化学セルは、カルシウムを備える負極、CaClを備える電解質、およびアンチモンを備える正極を備える。セルは、約600℃、550℃、500℃、450℃、400℃、350℃、300℃、250℃、または200℃未満の動作温度を有することができる。いくつかの例では、セルは少なくとも約200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃、またはそれより高い動作温度を有することができる。充電状態の正極またはカソードは、固体アンチモンおよび/または固体アンチモン合金を備えることができ、かつ液体金属を全く備えないことが可能性である。充電状態の負極、またはアノードは、リチウムおよび/またはマグネシウム金属を備えることができる。負極は、通常の動作(例えば、充電、放電)状態の間、依然として液体または半固体の状態であることができる。
カソードに関して説明した本開示の任意の態様は、少なくともいくつかの構成ではアノードに等しく応用することができる。同様に、1つまたは複数の電池電極および/または電解質は、代替構成では液体ではない可能性がある。一例では、電解質はポリマー、ゲルまたはペーストであり得る。さらなる例では、少なくとも1つの電池電極は、固体、ゲルまたはペーストであり得る。さらに、いくつかの例では、電極および/または電解質は金属を含まない可能性がある。本開示の態様は、液体金属電池に限定されることなく、様々なエネルギー貯蔵/変換装置に応用可能である。
電池およびハウジング
本開示の電気化学セルは、様々な使用および動作に適合され得るハウジングを含むことができる。ハウジングは、1つのセルまたは複数のセルを含むことができる。ハウジングは、電極をスイッチに電気的に結合するように構成可能であり、スイッチは外部電源および電気負荷に接続され得る。セルハウジングは、例えば、スイッチの第1の極および/または別のセルハウジングに電気的に結合された導電性電流フィードスルー導体(例えば、電流リードロッド)、ならびにスイッチおよび/または他のセルハウジングの第2の極に電気的に結合される導電性容器蓋を含むことができる。セルは、容器のキャビティ内に配置され得る。セルの電極のうちの第1の電極(例えば、正極)は、容器の端壁と接触し、これと電気的に結合され得る。セルの電極のうちの第2の電極(例えば、負極)は、容器蓋(本明細書ではまとめて「セル蓋アセンブリ」、「蓋アセンブリ」または「キャップアセンブリ」と呼ばれる)上の導電性フィードスルーまたは導体(例えば、負極電流リード)と接触し、電気的に結合され得る。電気絶縁シール(例えば、結合セラミックリング)は、セルの負電位部分をセルの正部分から電気的に絶縁することができる(例えば、負極電流リードを正極電流リードから電気的に絶縁するか、または正極電流リードを負極セル蓋/セルハウジングから電気的に絶縁する)。一例では、負極電流リードと容器蓋(例えばセルキャップ)とは互いに電気的に絶縁されることが可能であり、誘電性シーラント材料が負極電流リードとセルキャップとの間に配置され得る。代替形態として、ハウジングは、電気絶縁シース(例えば、アルミナシース)または耐腐食性で導電性のシースまたはるつぼ(例えば、グラファイトシースまたはるつぼ)を含む。いくつかの例では、ハウジングおよび/または容器は電池ハウジングおよび/または容器であり得る。
セルは、本明細書に開示されている任意のセルおよびシール構成を有することができる。例えば、活性セル材料は、セル蓋上に高温シールを用いて密封された鋼/ステンレス鋼容器内に保持され得る。電流リード(例えば、負極電流リードロッド)は、セル蓋を通過し(かつ誘電性高温シールによりセル蓋に密封される)、電解質中に懸濁されている多孔質集電体(例えば、金属発泡体などの負極集電体)と結合することができる。いくつかの例では、セルは、セルるつぼ(例えば容器)の内壁上にグラファイトシース、コーティング、るつぼ、表面処理またはライニング(またはそれらの任意の組み合わせ)を使用することができる。いくつかの例では、セルは、セルるつぼ(例えば容器)の内壁上にグラファイトシース、コーティング、るつぼ、表面処理またはライニングを使用しない可能性がある。
セルは、1組の寸法を有することができる。いくつかの例では、セルは、幅約4インチ、深さ4インチ、および高さ2.5インチ以上であり得る。いくつかの例では、セルは、幅約8インチ、深さ8インチ、および高さ2.5インチ以上であり得る。いくつかの例では、セルの高さおよび幅は、シールがセルの頂部水平面に配置された状態でセルの深さよりも大きくすることができ、「プリズム型」セル幾何学的形状と呼ばれ得る。プリズム型セル幾何学的形状は、少なくとも約4、6、8、10、12、14インチ以上の幅、少なくとも約4、6、8、10、12、14インチ以上の高さ、および約8、6、4、2インチまたはそれ未満の深さを有することができる。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約4インチ、高さ約6インチ、および深さ約2インチを有する。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約6インチ、高さ約6インチ、および深さ約2インチを有する。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約6インチ、高さ約6インチ、および深さ約3インチを有する。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約8インチ、高さ約8インチ、および深さ約2インチを有する。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約8インチ、高さ約8インチ、および深さ約3インチを有する。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約9インチ、高さ約9インチ、および深さ約2インチを有する。いくつかの例では、プリズム型セル幾何学的形状は、幅約9インチ、高さ約9インチ、および深さ約3インチを有する。いくつかの例では、電気化学セルの任意の所与の寸法(例えば、高さ、幅、または深さ)は、少なくとも約1、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、12、14、16、18または20インチであり得る。一例では、セル(例えば、各セル)は、約4インチX4インチX2インチ以上の寸法を有することができる。いくつかの例では、セル(例えば、各セル)は、約8インチX8インチX2.5インチ以上の寸法を有することができる。いくつかの例では、セルは、約50ワット時以上のエネルギー貯蔵容量を有することができる。いくつかの例では、セルは、少なくとも約200ワット時のエネルギー貯蔵容量を有することができる。
正極は、正極集電体と電気的に連通していることが可能である。いくつかの実施形態では、正極はハウジングと電気的に連通していることが可能である。いくつかの実施形態では、正極はアンチモンを備えることができる。いくつかの実施形態では、正極はアンチモン合金を備えることができる。いくつかの実施形態では、正極は固体金属電極であり得る。いくつかの実施形態では、固体金属正極は板状構成であり得る。別法として、またはそれに加えて、固体金属正極は粒子を備えることができる。粒子は、顆粒、フレーク、針、またはそれらの任意の組み合わせの固体材料を備えることができる。いくつかの実施形態では、正極は固体アンチモンであり得る。固体アンチモンは、板状構成であり得る。別法として、またはそれに加えて、固体アンチモンは、顆粒、フレーク、針、またはそれらの任意の組み合わせの固体材料を備える粒子であり得る。固体金属正極粒子は、少なくとも約0.001mm、少なくとも約0.01mm、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも2mm、少なくとも約3mm、少なくとも約5mm以上の寸法を備えることができる。いくつかの実施形態では、電解質は正極の頂部上にある。別法として、またはそれに加えて、正極を電解質に浸漬するか、または電解質によって取り囲むことができる。
電気化学セルは、イオンの平均流路が容器蓋の平面に対して略垂直になるようにハウジング内に配置され得る(例えば、蓋が上方向に面している場合、イオンは負極と正極との間で垂直に流れる)。この構成は、負極電流リードによってハウジングのキャビティ内に懸濁された負極集電体内に収容される負極を備えることができる。この構成では、負極集電体の幅は高さより大きくすることができる。負極は、溶融塩電解質中に部分的にまたは完全に浸漬され得る。ガス状のヘッドスペースが、負極の上方(すなわち、負極と容器蓋との間)に存在することができる。溶融塩電解質は、負極と正極との間に存在し、かつそれらを分離することができる。正極は、キャビティの底部または底部近傍(すなわち、容器蓋の反対側)に配置され得る。正極は、固体板状幾何学的形状を備えることができ、または固体材料の粒子を備えることができる。正極は、電解質の下に配置可能であり、または電解質によって浸漬され、または取り囲まれることが可能である。放電中、イオンは、容器蓋に対して垂直であり、かつ容器蓋から離れる平均的流路によって負極から正極へ流れることができる。放電中、イオンは、容器蓋に対して垂直であり、かつ容器蓋に向かう平均的流路によって正極から負極へ流れることができる。
電気化学セルは、イオンの平均流路が容器蓋の平面に対して略平行になるように、ハウジング内に配置され得る(例えば、蓋が上方向に面している場合、イオンは負極と正極との間で水平に流れる)。いくつかの例では、電気化学セルは、負極電流リードによってハウジングのキャビティ内に懸濁された負極集電体内に収容された負極を備える。この構成では、負極集電体の高さは幅より大きくすることができる。負極は、溶融塩電解質中に部分的にまたは完全に浸漬され得る。ガス状のヘッドスペースが、負極と容器蓋との間に存在することができる。いくつかの実施形態では、負極は溶融電解質によって浸漬され、覆われることができ、ガス状のヘッドスペースが電解質と容器蓋との間に存在することができる。正極は、キャビティの底部と容器蓋との間のハウジングの側壁に沿って配置され得る。正極は、内部側壁の一部に沿って配置されることができ、またはキャビティの(1または複数の)内部側壁全体のうちの1つまたは複数を覆うことができる。正極は、側壁の少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、またはそれ以上の面積を覆うことができる。
セルまたは電池の断面幾何学的形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形、湾曲形、対称形、非対称形、または電池の設計要件に基づく任意の他の複合形状であり得る。いくつかの例では、セルまたは電池は、円形または正方形の断面で軸対称である。セルまたは電池の構成要素(例えば、負極集電体)は、軸対称の様式でセルまたは電池内に配置され得る。場合によっては、1つまたは複数の構成要素は、例えば軸の中心から外れるように、非対称に配置され得る。
1つまたは複数の電気化学セル(「セル」)は、グループに配置され得る。電気化学セルのグループの例には、モジュール、パック、コア、CEおよびシステムが含まれる。
モジュールは、例えば、1つのセルのセルハウジングを隣接するセル(例えば、略水平の充填面で互いに接続されるセル)のセルハウジングと機械的に結合することによって、並列に一体に取り付けられるセルを備えることができる。いくつかの例では、モジュールは、例えば、1つのセルのセルハウジングを隣接するセルのシールから突出する電流リードロッドと機械的に結合することによって、直列に一体に取り付けられるセルを備えることができる。いくつかの例では、セルは、セル本体の一部であり、および/またはセル本体に結合されている機構(例えば、セル本体の主要部分から突き出ているタブ)を接合することによって互いに結合される。モジュールは、並列または直列に複数のセルを含むことができる。モジュールは、任意の数のセル、例えば少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上のセルを備えることができる。いくつかの例では、モジュールは少なくとも約4、9、12または16のセルを備える。いくつかの例では、モジュールは、約700ワット時以上のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約175ワットの電力を供給することができる。いくつかの例では、モジュールは少なくとも約1080ワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約500ワットの電力を供給することができる。いくつかの例では、モジュールは少なくとも約1080ワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約200ワット(例えば、約500ワット以上)の電力を供給することができる。いくつかの例では、モジュールは単一のセルを含むことができる。
パックは、異なる電気的接続を介して取り付けられる(例えば垂直に)モジュールを備えることができる。パックは、任意の数のモジュール、例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上のモジュールを備えることができる。いくつかの例では、パックは少なくとも約3つのモジュールを備える。いくつかの例では、パックは、少なくとも約2キロワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約0.4キロワット(例えば、少なくとも約0.5キロワットまたは1.0キロワット)の電力を供給することができる。いくつかの例では、パックは、少なくとも約3キロワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約0.75キロワット(例えば、少なくとも約1.5キロワット)の電力を供給することができる。いくつかの例では、パックは少なくとも約6つのモジュールを備える。いくつかの例では、パックは、約6キロワット時以上のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約1.5キロワット(例えば、約3キロワット以上)の電力を供給することができる。いくつかの例では、モジュールは直列接続でパックに一体に接続される。
コアは、異なる電気接続(例えば、直列および/または並列に)を介して取り付けられた複数のモジュールまたはパックを備えることができる。コアは、任意の数のモジュールまたはパック、例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、または50以上のパックを備えることができる。いくつかの例では、コアはさらに、コアが制御された方法で電気エネルギーを効率的に貯蔵し、かつ回収することができる機械システム、電気システムおよび熱システムを備える。いくつかの例では、コアは少なくとも約12個のパックを備える。いくつかの例では、コアは少なくとも約25キロワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約6.25キロワットの電力を供給することができる。いくつかの例では、コアは少なくとも約36個のパックを備える。いくつかの例では、コアは、少なくとも約200キロワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約40、50、60、70、80、90、100、200、500、1000キロワット以上の電力を供給することができる。
コアエンクロージャ(CE)は、異なる電気接続(例えば、直列および/または並列に)を介して取り付けられる複数のコアを備えることができる。CEは任意の数のコア、例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上のコアを備えることができる。いくつかの例では、CEは、適切なバイパス電子回路と並列に接続されるコアを収容するので、それによって他のコアがエネルギーを貯蔵し、回収することを引き続き可能にしながら、1つのコアが切り離されることが可能になる。いくつかの例では、CEは少なくとも4つのコアを備える。いくつかの例では、CEは、少なくとも約100キロワット時のエネルギーを貯蔵すること、および/または約25キロワット以上の電力を供給することができる。いくつかの例では、CEは4つのコアを備える。いくつかの例では、CEは、約100キロワット時以上のエネルギーを貯蔵すること、および/または約25キロワット以上の電力を供給することができる。いくつかの例では、CEは、約400キロワット時以上のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約80キロワット、例えば、約80、100、120、140、160、180、200、250、300、500、1000キロワット以上の電力を供給することができる。
システムは、異なる電気接続(例えば、直列および/または並列に)を介して取り付けられる複数のコアまたはCEを備えることができる。システムは、任意の数のコアまたはCE、例えば少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上のコアを備えることができる。いくつかの例では、システムは20のCEを備える。いくつかの例では、システムは、約2メガワット時以上のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約400キロワット(例えば、約または少なくとも約500キロワットまたは1000キロワット)の電力を供給することができる。いくつかの例では、システムは5つのCEを備える。いくつかの例では、システムは、約2メガワット時以上のエネルギーを貯蔵すること、および/または少なくとも約400キロワット、例えば少なくとも約400、500、600、700、800、900、1,000、1,200、1,500、2,000、2,500、3,000、または5,000キロワット以上の電力を供給することができる。
所与のエネルギー容量および電力容量(例えば、所与の量のエネルギーを貯蔵することができるCEまたはシステム)を有するセルのグループ(例えば、コア、CE、システムなど)は、所与の(例えば、定格)電力レベルの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%、あるいは約100%を供給するように構成され得る。例えば、1000kWシステムは、500kWでも動作可能であり得るが、しかし500kWシステムは、1000kWで動作することができない可能性がある。いくつかの例では、所与のエネルギー容量および電力容量を有するシステム(例えば、所与の量のエネルギーを貯蔵することができるCEまたはシステム)は、所与の(例えば、定格)電力レベルの約100%、110%、125%、150%、175%または200%未満などを供給するように構成され得る。例えば、システムは、供給されている電力レベルでそのエネルギー容量を消費するのにかかる時間よりも短い期間にわたって、その定格電力容量よりも多く供給するように構成され得る(例えば、定格エネルギー容量の約1%、10%、または50%未満に相当する期間にわたって、システムの定格電力よりも大きい電力を供給する)。
電池は、直列および/または並列に接続された1つまたは複数の電気化学セルを備えることができる。電池は、任意の数の電気化学セル、モジュール、パック、コア、CEまたはシステムを備えることができる。電池は、少なくとも1回の充電/放電または放電/充電サイクル(「サイクル」)を経ることができる。
電池は、1つまたは複数(例えば、複数)の電気化学セルを備えることができる。(1または複数の)セルは、ハウジングを含むことができる。個々のセルは、直列および/または並列に互いに電気的に接続され得る。直列接続では、第1のセルの正端子は、第2のセルの負端子に接続されている。並列接続では、第1のセルの正端子は、(1または複数の)第2のセルおよび/または追加のセルの正端子に接続され得る。同様に、セルモジュール、パック、コア、CEおよびシステムは、セルについて記載したのと同じ方法で直列および/または並列に接続され得る。
ここで図面を参照するが、全体を通して、類似の番号は類似の部分を指す。図およびその中の機構は、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことを理解されたい。
図1を参照すると、電気化学セル(A)は、アノードおよびカソードを備えるユニットである。セルは、本明細書に記載のように電解質を備えることができ、ハウジング内に密封され得る。いくつかの例では、電気化学セルは積み重ねられて(B)、電池を形成することができる(すなわち、1つまたは複数の電気化学セルの集積)。セルは、並列に、直列に、または並列と直列の両方に配置され得る(C)。さらに、本明細書の他の箇所でより詳細に説明されるように、セルはグループ(例えば、モジュール、パック、コア、CE、システム、あるいは1つまたは複数の電気化学セルを備える任意の他のグループ)に配置され得る。いくつかの例では、そのようなグループの電気化学セルは、所与の数のセルがグループレベルで一体に制御され、または調整されることを可能にする(例えば、個々のセルの調整/制御と共に、またはその代わりとして)。
本開示の電気化学セル(例えば、タイプ2モードで動作するタイプ1セル、タイプ1モードで動作するタイプ1セル、またはタイプ2セル)は、適切に大量のエネルギー(例えば、実質的に大量のエネルギー)を貯蔵すること、その入力を受けること(「取り込むこと」)、および/またはそれを放電することができる。いくつかの例では、セルは、約1ワット時(Wh)、5Wh、25Wh、50Wh、100Wh、250Wh、500Wh、1キロワット時(kWh)、1.5kWh、2kWh、3kWh、5kWh、10kWh、15kWh、20kWh、30kWh、40kWh、または50kWh以上の貯蔵、取り込み、および/または放電をすることができる。電気化学セルおよび/または電池に貯蔵されたエネルギー量は、電気化学セルおよび/または電池に取り込まれるエネルギー量よりも少ない(例えば、非効率性および損失のために)可能性があることが認識されている。セルは、本明細書の任意の電流密度で動作すると、そのようなエネルギー貯蔵容量を有することができる。
セルは、少なくとも約10ミリアンペア/平方センチメートル(mA/cm)、20mA/cm、30mA/cm、40mA/cm、50mA/cm、60mA/cm、70mA/cm、80mA/cm、90mA/cm、100mA/cm、200mA/cm、300mA/cm、400mA/cm、500mA/cm、600mA/cm、700mA/cm、800mA/cm、900mA/cm、1A/cm、2A/cm、3A/cm、4A/cm、5A/cm、または約10A/cmの電流密度で電流を供給することができ、電流密度は、電解質の有効断面積に基づいて決定され、この断面積は、充電または放電プロセス中に電解質を通るイオンの正味の流れ方向に直交する面積である。場合によっては、セルは、少なくとも約10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、90%、95%などの直流(DC)効率で動作可能であり得る。いくつかの事例では、セルは、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.9%、99.95%、99.99%などの充電効率(例えば、クーロン充電効率)で動作することが可能であり得る。
充電状態では、本開示の電気化学セル(例えば、タイプ2モードで動作するタイプ1セル、タイプ1モードで動作するタイプ1セル、またはタイプ2セル)は、少なくとも約0V、0.1V、0.2V、0.3V、0.4V、0.5V、0.6V、0.7V、0.8V、0.9V、1.0V、1.1V、1.2V、1.3V、1.4V、1.5V、1.6V、1.7V、1.8V、1.9V、2.0V、2.1V、2.2V、2.3V、2.4V、2.5V、2.6V、2.7V、2.8V、2.9V、または3.0Vの電圧を有することができる(またはそれで動作することができる)。いくつかの例では、セルは、少なくとも約0.2V、0.3V、0.4V、0.5V、0.6V、0.7V、0.8V、0.9V、1.0V、1.1V、1.2V、1.3V、1.4V、1.5V、1.6V、1.7V、1.8V、1.9V、2.0V、2.1V、2.2V、2.3V、2.4V、2.5V、2.6V、2.7V、2.8V、2.9V、または3.0Vの開路電圧(OCV)を有することができる。一例では、セルは、約0.5V、1V、2Vまたは3Vを超える開路電圧を有する。いくつかの例では、セルの充電カットオフ電圧(CCV)は、充電状態で、約0.5V〜1.5V、1V〜3V、1.5V〜2.5V、1.5V〜3V、または2V〜3V以上である。いくつかの例では、セルの充電カットオフ電圧(CCV)は、少なくとも約0.5V、0.6V、0.7V、0.8V、0.9V、1.0V、1.1V、1.2V、1.3V、1.4V、1.5V、1.6V、1.7V、1.8V、1.9V、2.0V、2.1V、2.2V、2.3V、2.4V、2.5V、2.6V、2.7V、2.8V、2.9V、または3.0Vである。いくつかの例では、セルの電圧(例えば、動作電圧)は、充電状態で約0.5V〜1.5V、1V〜2V、1V〜2.5V、1.5V〜2.0V、1V〜3V、1.5V〜2.5V、1.5V〜3V、または2V〜3Vである。セルは、最大で、約10サイクル、20サイクル、30サイクル、40サイクル、50サイクル、100サイクル、200サイクル、300サイクル、400サイクル、500サイクル、600サイクル、700サイクル、800サイクル、900サイクル、1,000サイクル、2,000サイクル、3,000サイクル、4,000サイクル、5,000サイクル、10,000サイクル、20,000サイクル、50,000サイクル、100,000サイクルまたは1,000,000以上サイクル(本明細書では「充電/放電サイクル」も)までで、またはそれを超えて動作すると、そのような(1または複数の)電圧(例えば、電圧、OCVおよび/またはCCV)を供給することができる。
いくつかの例では、サイクル数の制限要因は、負極、電解質および/または正極の化学的性質とは反対に、例えばハウジングおよび/またはシールに依存する可能性がある。サイクル数の制限は、電気化学ではなく、容器またはシールなどのセルの非活性構成要素の劣化によって規定される可能性がある。セルは、容量を実質的に減少させることなく動作され得る。セルの動作寿命は、場合によっては、セルの容器、シールおよび/またはキャップの寿命によって制限される可能性がある。セルの動作温度での動作中、セルは、液体(または溶融)状態の負極、電解質および正極を有することができる。
本開示の電気化学セルは、任意の適切な値(例えば、電力グリッド内の外乱に応答するのに適した)の応答時間を有することができる。いくつかの例では、応答時間は、約100ミリ秒(ms)、50ms、10ms、1ms以下などである。いくつかの例では、応答時間は最大で約100ms、50ms、10ms、1msなどである。
セルは、密封封止または非密封封止され得る。さらに、1グループのセル(例えば、電池)において、セルの各々は、密封封止または非密封封止され得る。セルが密封封止されていない場合、セルのグループまたは電池(例えば、直列または並列のいくつかのセル)は、密封封止され得る。
シールは、1つまたは複数の方法によって密封にされ得る。例えば、電気的絶縁に加えてシールを提供するために、シールは、容器の蓋と容器との間で比較的高い圧縮力(例えば、約1,000psiまたは10,000psi超)にさらされる可能性がある。別法として、シールは、溶接、ろう付け、または関連するセル構成要素を絶縁シーラント材料に接合する他の化学的接着材料を介して接合され得る。
一例では、セルハウジングは、導電性容器、容器開口部、および集電体と電気的に連通している導体を備える。導体は、容器開口部を通過することができ、導電性容器から電気的に絶縁され得る。ハウジングは、少なくとも約10Whのエネルギーを貯蔵することができるセルを密封封止することができる可能性がある。
図2は、集電体203と電気的に連通している導電性ハウジング201および導体202を備える電池を概略的に示す。図2の電池は、エネルギー貯蔵装置のセルであり得る。導体は、ハウジングから電気的に絶縁されることができ、第1および第2のセルが積み重ねられた場合、第1のセルの導体が第2のセルのハウジングと電気的に連通するように、ハウジングの開口部を通ってハウジングを通して突出することができる。
いくつかの例では、セルは、負極集電体、負極、電解質、正極および正極集電体を備える。負極は、負極集電体の一部とすることができる。代替形態として、負極は、負極集電体から分離されているが、そうでなければ負極集電体と電子的に連通した状態に維持される。正極は、正極集電体の一部とすることができる。代替形態として、正極は、正極集電体から分離され得るが、そうでなければ正極集電体と電子的に連通した状態に維持される。
セルは、電子伝導性ハウジングと、集電体と電子的に連通している導体とを備えることができる。導体は、ハウジングの開口部を通ってハウジングを通して突出しており、ハウジングから電子的に絶縁され得る。
セルハウジングは、導電性容器と、集電体と電気的に連通している導体とを備えることができる。導体は、容器内の開口部を通ってハウジングおよび/または容器を通して突出することができ、容器から電気的に絶縁され得る。第1のハウジングおよび第2のハウジングが積み重ねられる場合、第1のハウジングの導体は、第2のハウジングの容器と接触することができる。
いくつかの例では、導体がハウジングおよび/または容器から突出する開口部の面積は、ハウジングおよび/または容器の面積に比べて小さい。容器および/またはハウジングの面積に対する開口部の面積の比は、約0.5、0.4、0.3、0.2、0.15、0.1、0.05、0.01、0.005または0.001以下(例えば、約0.1未満)であり得る。
本明細書の他の箇所でより詳細に説明されるように、ハウジングは、任意の適切な量のエネルギーを貯蔵し、取り込み、および/または放出することが可能であるセルを封入することが可能であり得る。例えば、ハウジングは、約100Wh未満、約100Whに等しい、約100Whを超えて、または少なくとも約10Whもしくは25Whのエネルギーを貯蔵、取り込みおよび/または放出することができるセルを封入することが可能であり得る。
シールの機構および特性
シールは、反応性金属を備える高温システム(例えば液体金属電池)の重要な部分となり得る。本明細書で提供されるのは、シールを形成するのに適した材料を選択する方法、ならびに例えば液体金属電池(例えば、これらの材料の選択、ならびに熱的、機械的および電気的特性の考慮事項に基づく)など、反応性液体金属または液体金属蒸気および/または(1または複数の)反応性溶融塩または反応性溶融塩蒸気を収容するシステムに適したシールを設計する方法である。シールはまた、溶融または高圧Li蒸気を備える核融合炉、あるいは液体ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、および/またはリチウムを含む他の用途など、エネルギー貯蔵以外の用途のための反応性液体金属または反応性金属蒸気を備える容器に接続された電気絶縁フィードスルーの一部として使用され得る。安定したセラミックおよび電子伝導性材料の使用はまた、半導体材料処理またはデバイス製造において使用されるもののような反応性ガスを伴う用途にも適切である可能性がある。
シールは、電気絶縁性であり、気密(例えば、密封性)であり得る。シールは、例えば、溶融ナトリウム(Na)、溶融カリウム(K)、溶融マグネシウム(Mg)、溶融カルシウム(Ca)、溶融リチウム(Li)、Na蒸気、K蒸気、Mg蒸気、Ca蒸気、Li蒸気、またはそれらの任意の組み合わせなど、システム/容器構成要素(例えばセル構成要素)の液相および気相によって攻撃されない材料で作製され得る。この方法は、窒化アルミニウム(AlN)または窒化ケイ素(Si)セラミックおよび活性ろう付け合金(例えば、Ti、Fe、Ni、B、SiまたはZr合金系)を備えるシールが、ほとんどの反応性金属蒸気に対して熱力学的に安定していると確認しており、したがって金属または金属蒸気によって認識できるほどには攻撃されないシールの設計を可能にする。
いくつかの実施形態では、シールは、逆極性(例えば正極性)のセル本体(例えば、セル(本明細書におけるやはり「容器」および蓋)から電流リード(例えば、セルキャビティ内に延在する金属ロッドなどの負極集電体)を物理的に分離することができる。シールは、これらのセル構成要素間の電気絶縁体として作用し、かつ活性セル構成要素(例えば、液体金属電極、液体電解質、およびこれらの液体の蒸気)を密封絶縁することができる。いくつかの例では、シールは外部要素(例えば、湿気、酸素、窒素、およびセルの性能に悪影響を及ぼす可能性がある他の汚染物質)がセルに入るのを防ぐ。一般的なシールの仕様のいくつかの例が、表1に列挙される。そのような仕様(例えば、特性および/または測定基準)は、密封性、電気絶縁性、耐久性、クーロン効率(例えば、充電効率または往復効率)、DC−DC効率、放電時間、および容量低下率を含むことができるが、それらに限定されない。
Figure 2019526909
シールは、例えば、ヘリウム(He)の漏れ速度(例えば、Heで満たされた動作条件(例えば動作温度、動作圧力など)での装置からの漏れ速度)によって定量化される程度まで密封であり得る。いくつかの例では、ヘリウム(He)の漏れ速度は、毎秒約1×10−6大気圧立方センチメートル(atm cc/s)、5×10−7 atm cc/s、1×10−7 atm cc/s、5×10−8atm cc/sまたは1×10−8 atm cc/s未満であり得る。いくつかの例では、Heの漏れ速度は、システム(例えば、セル、シール)を出るHeの総漏れ速度に等しい。いくつかの例では、密封された界面を横切るHeの実際の圧力/濃度差および測定されたHeの漏れ速度から決定されるように、1気圧のHe圧力が密封界面を横切って配置された場合、Heの漏れ速度は、総Heの漏れ速度に等しい。
シールは、任意の適切に遅いヘリウム漏れ速度を提供することができる。いくつかの例では、シールは、約−25℃、0℃、25℃、50℃、200℃、350℃、450℃、550℃または750℃以上の温度(例えば、セルの貯蔵温度、セルの動作温度、および/またはシールの温度)で、約1×10−10、1×10−9、1×10−8、1×10−7、5×10−7、1×10−6、5×10−6、1×10−5または5×10−5気圧−立方センチメートル/秒(atm−cc/s)以上のヘリウム漏れ速度を提供する。シールは、電気化学セルが、例えば、少なくとも約1時間、12時間、1日、2日、3日、4日、5日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年、10年、20年以上の期間動作した(例えば定格容量で)場合、そのようなヘリウム漏れ速度を提供する可能性がある。いくつかの例では、シールは、電気化学セルが少なくとも約350回の充電/放電サイクル(または複数サイクル)、500サイクル、1,000サイクル、3,000サイクル、10,000サイクル、50,000サイクル、75,000サイクル、または150,000サイクル運転された場合、そのようなヘリウム漏れ速度を提供する。
一例では、反応性材料が少なくとも約200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃またはそれ以上の温度に維持される場合、シールは空気に対して実質的に非反応性であり、容器内への空気の拡散を防ぐ。シールは、少なくとも約1時間、12時間、1日、2日、3日、4日、5日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、6ヶ月間、1年、2年、5年、10年、20年以上の間、容器内への空気の拡散を防止することができる。容器内への空気の拡散は、最大で約1×10−4、1×10−5、1×10−6、1×10−7、1×10−8、1×10−9、1×10−10、またはそれ未満の気圧−立方センチメートル/毎秒であることができる。
シールは、導体を導電性ハウジングから電気的に絶縁することができる。電気絶縁の程度は、シールを横切るインピーダンスを測定することによって定量化され得る。いくつかの例では、シールを横切るインピーダンスは、任意の動作温度、休止温度、または貯蔵温度において、約0.05キロオーム(kOhm)、0.1kOhm、0.5kOhm、1kOhm、1.5kOhm、2kOhm、3kOhm、5kOhm、10kOhm、50kOhm、100kOhm、500kOhm、1,000kOhm、5,000kOhm、10,000kOhm、50,000kOhm、100,000kOhm、または1,000,000kOhm以上である。いくつかの例では、シールを横切るインピーダンスは、任意の動作温度、休止温度、または貯蔵温度において、約0.1kOhm、1kOhm、5kOhm、10kOhm、50kOhm、100kOhm、500kOhm、1,000kOhm、5,000kOhm、10,000kOhm、50,000kOhm、100,000kOhm、または1,000,000kOhm未満である。シールは、例えば少なくとも約1ヶ月、6ヶ月、1年以上の期間電気化学セルが動作した場合(例えば定格容量で)、電気的絶縁を提供することができる。いくつかの例では、シールは、電気化学セルが少なくとも約350充電/放電サイクル(または複数サイクル)、500サイクル、1,000サイクル、3,000サイクル、10,000サイクル、50,000サイクル、75,000サイクルまたは150,000サイクル動作した場合に電気絶縁を提供する。シールは、電気化学セルが少なくとも約1年、5年、10年、20年、50年または100年の期間動作した場合、電気的絶縁を提供することができる。いくつかの例では、シールは、電気化学セルが約350以上の充電/放電サイクルで動作した場合、電気的絶縁を提供する。
シールは、耐久性であることができる。いくつかの例では、シールは、少なくとも約1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年、10年、15年、20年以上の間、完全な状態を維持することができる。シールは、動作条件下でそのような特性および/または測定基準を有することができる。
いくつかの例では、シールを備える電池または装置は、少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%またはそれ以上のクーロン効率(例えば、約20mA/cm、200mA/cmまたは2,000mA/cmの電流密度で測定される)を有することができる。いくつかの例では、シールを備える電池または装置は、少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%またはそれ以上のDC−DC効率(例えば、約200mA/cmまたは220mA/cmの電流密度で測定される)を有することができる。いくつかの例では、シールを備える電池または装置は、少なくとも約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間またはそれ以上の放電時間(例えば、約200mA/cmまたは220mA/cmの電流密度で測定される)を有することができる。いくつかの例では、シールを備える電池または装置は、約4時間〜6時間、2時間〜6時間、4時間〜8時間または1時間〜10時間の放電時間(例えば、約200mA/cmまたは220mA/cmの電流密度で測定される)を有することができる。いくつかの例では、シールを備える電池または装置は、約10%/サイクル、5%/サイクル、1%/サイクル、0.5%/サイクル、0.1%/サイクル、0.08%/サイクル、0.06%/サイクル、0.04%/サイクル、0.02%/サイクル、0.01%/サイクル、0.005%/サイクル、0.001%/サイクル、0.0005%/サイクル、0.0002%/サイクル、0.0001%/サイクル、0.00001%/サイクルまたはそれ未満の容量低下率(例えば、放電容量低下率)を有することができる。容量低下率は、「サイクル当たりの%」で(例えば、充電/放電サイクル当たりの%で)放電容量における変化(減少)の尺度を提供することができる。
いくつかの例では、シールは、電気化学セルが1つまたは複数の所与の動作条件(例えば、動作温度、温度サイクル、電圧、電流、内部雰囲気、内部圧力、振動など)で達成することを可能にする。動作条件のいくつかのが、表2に記載されている。そのような動作条件は、例えば動作温度、アイドル温度、温度サイクリング、電圧、電流、内部雰囲気、外部雰囲気、内部圧力、振動、および寿命などの測定基準を含むことができるが、それらに限定されない。
Figure 2019526909
いくつかの例では、動作温度(例えば、動作中にシールが経験する温度)は、少なくとも約100℃、200℃、300℃、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃以上である。いくつかの例では、動作中にシールが経験する温度は、約440℃〜550℃、475℃〜550℃、350℃〜600℃、または250℃〜650℃である。一例では、約400℃〜約500℃、約450℃〜約550℃、約450℃〜約500℃、または約500℃〜約600℃の動作温度、または少なくとも約200℃の動作温度(例えば、200℃の低い温度で動作することができるセル化学に適している)を達成することができる。いくつかの例では、シールが経験する温度は、電気化学セルまたは高温装置(例えば、エネルギー貯蔵装置)の動作温度とほぼ等しい可能性がある。いくつかの例では、シールが経験する温度は、電気化学セルまたは高温装置の動作温度(例えば、少なくとも、約1℃、5℃、10℃、20℃、50℃、100℃、150℃、200℃以下などで)とは異なる可能性がある。一例では、電気化学セルは少なくとも約200℃の温度(例えばセルの動作温度)に維持された反応性材料を備え、シールの温度は少なくとも約200℃(例えば、セルの動作温度と同じ、またはセルの動作温度とは異なる)である。いくつかの例では、シールの動作温度は、電気化学セルまたは高温装置の動作温度より低い、または高い可能性がある。
材料(例えば、セル蓋アセンブリ材料、(1または複数の)接着シール材料など)の化学的安定性が考慮され得る(例えば、システムが到達する可能性のある全ての可能な温度の間中にシールの耐久性を確実にするため)。シールは、セル内部(内部雰囲気)および外気(外部雰囲気)を含む1つまたは複数の異なる雰囲気にさらされる可能性がある。例えば、シールは、湿気を含む典型的な空気成分、ならびにセル内の潜在的に腐食性の活性物質にさらされる可能性がある。いくつかの実施形態では、密封封止が提供される。密封封止された電池または電池ハウジングは、不適切な量の空気、酸素、窒素、および/または水が漏れること、または他の方法で電池の中に入ることを防ぐことができる。密封封止された電池または電池ハウジングは、電池を取り囲む不適切な量の1つまたは複数のガス(例えば、空気またはその任意の(1または複数の)構成要素、あるいは別の種類の周囲の雰囲気またはその(1または複数の)構成要素)が漏れること、または他の方法で電池の中に入ることを防ぐことができる。いくつかの例では、密封封止されたセルまたはセルハウジングは、ガスまたは金属/塩の蒸気(例えば、ヘリウム、アルゴン、負極蒸気、電解質蒸気)がセルから漏れるのを防ぐことができる。
密封封止された電池または電池ハウジングは、不適切な量の空気、酸素、窒素、および/または水が電池内に入るのを防ぐことができる(例えば、電池がそのエネルギー貯蔵容量の少なくとも約80%を維持する、ならびに/あるいは少なくとも約1年、2年、5年、10年または20年の間、少なくとも約100mA/cmで充電および放電される場合、サイクル当たり少なくとも約90%の往復クーロン効率を維持するような量である)。いくつかの例では、少なくとも約(または約未満)0気圧(atm)、0.1気圧、0.2気圧、0.3気圧、0.4気圧、0.5気圧、0.6気圧、0.7気圧、0.8気圧、0.9気圧または0.99気圧、電池内部の圧力よりもより高く、または少なくとも約(または約未満)0.1気圧、0.2気圧、0.5気圧または1気圧、電池内部の圧力よりもより低い圧力で、かつ約400℃〜700℃の温度で電池が空気と接触する場合、電池内への酸素、窒素、および/または水蒸気の移動速度は、1時間当たり約0.25ミリリットル(mL)、1時間当たり0.02mL、1時間当たり0.002mL、または1時間当たり0.0002mL未満である。電池内部の圧力より低い約0.5気圧以上、1気圧、1.5気圧、2気圧、2.5気圧、3気圧、3.5気圧または4気圧未満の圧力で、かつ約400℃〜700℃の間の温度で電池が空気に接触する場合、場合によっては、電池から外への金属蒸気、溶融塩蒸気、または不活性ガスの移動速度は、1時間当たり約0.25mL、1時間当たり0.02mL、1時間当たり0.002mLまたは1時間当たり0.0002mL未満である。いくつかの例では、所与の期間(例えば、少なくとも約1ヶ月間、6ヶ月間、1年間、2年間、5年間、10年間以上)にわたって、セル内に漏れる酸素、窒素、または水蒸気のモル数は、セル内の活性材料(例えば、活性金属材料)のモル数の約10%、5%、3%、1%、0.5%、0.1%、0.05%または0.5%未満である。
シールは、電気絶縁性および密封性、寿命の存続期間の動作温度で機能する能力、熱サイクル能力、導体(例えば、負極電流リード)の十分に高い導電率、セル本体から過度に突出しない構成、活性成分の液体および蒸気で化学的に安定した内面、空気中で安定した外面、高電位下でのアーク放電を回避する能力などを含む1つまたは複数の仕様を満たすことができるが、それらに限定されない。
材料、化学的適合性、および熱膨張係数
本明細書におけるシールの材料および機能は、適切な材料(例えば、化学的、機械的、熱的)適合性を達成するように構成され得る。材料の適合性は、例えば、熱膨張係数(CTE)、適切なヤング率特性(例えば、低ヤング率金属材料)および/または適切な延性特性(例えば、高い延性を有する1つまたは複数の部品)の適切な整合性を含むことができる。シールは、CTEの不一致を補償することができる構造的特徴を組み込むことができる。
材料は、様々な(例えば対の)シール材料および/またはハウジング(例えば、セル蓋および/または本体)材料の間でCTEの不一致が低くなるように選択され得る。材料は、様々な(例えば、対の)シール材料および/またはハウジング材料の間の(1または複数の)接合部において低い応力(例えば、CTE不一致による応力)を達成するように選択され得る。様々なシール材料および/またはハウジング材料の間の接合部は、所与の種類(例えば、セラミック対金属または金属対金属)であり得る。一例では、セラミック材料は、セル蓋または本体のCTEと適切に(例えば、実質的に)一致するCTEを有し、それによって応力(例えば、セラミック材料とセル蓋または本体との間における、(1または複数の)セラミック対金属接合部での応力)を低減または最小化する。いくつかの例では、セラミック材料は、セルの蓋または本体のCTEと適切に(例えば、実質的に)異なるCTEを有する。この場合、CTE整合性がより良好であり、またはセラミック対金属接合部の応力を低減する1つまたは複数の他の特性を有する金属カラーまたはスリーブが使用され得る。金属カラーまたはスリーブは、CTE応力をセラミック接合部(例えば、セラミックと金属カラーまたはスリーブとの間のセラミック対金属接合部から)から、セル蓋または本体接合部に(例えば、金属カラーまたはスリーブとセルの蓋または本体との間の金属対金属接合部に)移動させることができる。セラミック材料は、適切に(例えば、実質的に)金属カラーまたはスリーブのCTEと一致するCTEを有することができる。セラミック材料は、金属カラーまたはスリーブのCTEと適切に(例えば、実質的に)異なるCTEを有することができる。例えば、延性金属カラーまたはスリーブ(例えば、少なくとも約95%または99%のNiを備える)を使用することによって、および/または延性ろう付け材料(例えば、少なくとも約95%または99%のAg、CuまたはNiを備える)を使用することによって、セラミック対金属シール接合部応力が低減され得る。延性ろう付け材料は、セラミックとセルの蓋または本体との間のセラミック対金属の接合部での応力を低減するために、またはセラミックと金属カラーまたはスリーブとの間のセラミック対金属接合部での応力を低減するために使用され得る。
シールは、(例えば、シールが密封封止および電気絶縁を形成するように)任意の適切な材料で作製され得る。いくつかの例では、シールはセラミック材料およびろう付け材料を備える。セラミック材料は、電気化学セルが電池の動作中および/または起動中に適切な気密性および/または電気絶縁性を維持するように、ハウジング材料に一致するCTEを有することができる。セラミック材料は、ろう付け材料および/またはセル頂部(例えば、蓋またはキャップ、あるいはセル蓋アセンブリの任意の構成要素)または本体のCTEに一致するCTEを有することができる。いくつかの例では、セラミック材料、ろう付け材料およびセル頂部または本体のCTEは、完全に同じには一致しない可能性があるが、ろう付け作業およびその後の作業中の熱サイクル中の応力を最小限に抑えるために十分に近くすることができる。いくつかの例では、セラミック材料のCTEは、セルの頂部または本体のCTEに十分に近くない可能性がある(例えば、場合によっては、その漏出防止特性を失う可能性がある不安定な、および/または信頼性の低いセラミック対金属接合部をもたらす)。シールは、カラー(例えば、薄い金属カラー)またはスリーブを備えることができる(例えば、セラミック材料とセル蓋またはセル本体との間のCTEの不一致を克服するために)。カラーまたはスリーブは金属製のカラーまたはスリーブとすることができる。カラーまたはスリーブは、セラミックにろう付けすることができ(例えば、ろう付け材料を介して)、セル蓋、および/またはセル蓋を通ってセルキャビティの中に突出する電流リードに接合され得る。セラミック対金属接合部に生じる応力を(例えば、CTEの不一致を低減することによって)低減し、カラーまたはスリーブ対セル蓋または本体接合部で生じる応力を増大させるために(例えば、CTE不一致を増大させることによる)、あるいはそれらの組み合わせのために、適切なカラーまたはスリーブの材料および/または設計が選択され得る。シールは、セラミックとセル蓋および/または電流リードロッドとの間のCTEの不一致を軽減する特徴を備えることができる。セルの頂部または本体に関連して説明された本開示の任意の態様(例えば、CTE、接合部応力、構成および/または形成など)は、少なくともいくつかの構成でセルの頂部および本体に等しく応用することができる。セル頂部に関して説明した本開示の任意の態様は、少なくともいくつかの構成ではセル本体に等しく応用することができ、逆もまた同様である。
金属カラーまたはスリーブのCTEは、少なくとも約5μm/m/℃、6μm/m/℃、7μm/m/℃、8μm/m/℃、9μm/m/℃、10μm/m/℃、11μm/m/℃、12μm/m/℃、13μm/m/℃、14μm/m/℃、15μm/m/℃、16μm/m/℃、17μm/m/℃、18μm/m/℃、19μm/m/℃、または20μm/m/℃であり得る。金属カラーまたはスリーブのCTEは、約20μm/m/℃、19μm/m/℃、18μm/m/℃、17μm/m/℃、16μm/m/℃、15μm/m/℃、14μm/m/℃、13μm/m/℃、12μm/m/℃、11μm/m/℃、10μm/m/℃、9μm/m/℃、8μm/m/℃、7μm/m/℃、6μm/m/℃、または5μm/m/℃以下であり得る。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブはZrを備え、約7μm/m/℃以下のCTEを有する。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、Ni(例えば、少なくとも約95重量%または99重量%のNi、または少なくとも約40重量%のNiおよび少なくとも約40重量%のFe)を備え、約6μm/m/℃、7μm/m/℃、8μm/m/℃、9μm/m/℃、10μm/m/℃、11μm/m/℃、12μm/m/℃、13μm/m/℃、14μm/m/℃、15μm/m/℃、16μm/m/℃、17μm/m/℃、18μm/m/℃、19μm/m/℃、または20μm/m/℃以上のCTEを有する。金属カラーまたはスリーブは、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または99%以上のNi(例えば、重量基準)を備えることができる。金属カラーまたはスリーブは、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または99%以上のFe(例えば重量基準)と組み合わせて、そのようなNi組成を備えることができる。そのようなNiまたはNi−Fe組成物(例えば、合金)は、約1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.15%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.025%、0.01%または0.005%以下の個々の濃度または合計濃度を有する1つまたは複数の他の元素(例えば、C、Co、Mn、P、S、Si、Crおよび/またはAl)を備えることができる。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、約50.5%以上のNi、約48%以上のFe、および約0.60%以下のMn、約0.30%以下のSi、約0.005%以下のC、約0.25%以下のCr、約0.10%以下Co、約0.025%以下のPおよび/または約0.025%以下のS(例えば、合金52)を備える。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、約41%以上のNi、約58%以上のFe、および約0.05%以下のC、約0.80%以下のMn、約0.40%以下のP、約0.025%以下のS、約0.30%以下のSi、約0.250%以下のCrおよび/または約0.10%以下のAl(例えば、合金42)を備える。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、約17.5%〜19.5%のCr、約0.10%〜0.50%のTi、約0.5%〜0.90%のニオブ、約1%以下のNi、約1%以下のSi、約1%以下のMn、約0.04%以下のリン、約0.03%以下の窒素、約0.03%以下の硫黄および/または約0.03%以下の炭素、ならびに残部Fe(例えば、18CrCbフェライト系ステンレス鋼)を有するFe合金を備える。そのようなFe合金(例えば、18CrCbフェライト系ステンレス鋼)は、約8ppm/K、9ppm/K、10ppm/K、11ppm/Kまたは12ppm/KのCTEを有することができる。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、約17.5%〜18.5%のCr、約0.10%〜0.60%のTi、約0.3%〜0.90%のニオブ、約1%未満のSi、約1%未満のMn、約0.04%未満のリン、約0.015%未満の硫黄および/または約0.03%未満の炭素、ならびに残部Fe(例えば、グレード441のステンレス鋼)を有するFe合金を備える。そのようなFe合金(例えば、441ステンレス鋼)は、約9ppm/K、10ppm/K、11ppm/K、12ppm/K、13ppm/Kまたは14ppm/KのCTEを有することができる。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、少なくとも約72%のNi、約14%〜17%のCr、約6%〜10%のFe、および約0.15%未満のC、約1%未満のMn、約0.015%未満のS、約0.50%未満のSiおよび/または約0.5%未満のCu(例えば、インコネル600)を有するNi合金を備える。そのようなNi合金(例えば、インコネル600)は、約12ppm/K、13ppm/K、14ppm/K、15ppm/K、16ppm/Kまたは17ppm/KのCTEを有することができる。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、約0.05%未満のC、約0.25%未満のMnおよび/または約0.002%未満のS、約0.20%以下のSi、約15.5%以下のCr、約8%の以下のFeおよび/または約0.1%以下のCu、ならびに残部NiおよびCo(例えば、ATI合金600)を有するNi合金を備える。そのようなNi合金(例えば、ATI合金600)は、約12ppm/K、13ppm/K、14ppm/K、15ppm/K、16ppm/Kまたは17ppm/KのCTEを有することができる。いくつかの例では、金属カラーまたはスリーブは、約67%以上のNi、約2%未満のCo、約0.02%未満のC、約0.015%未満のB、約0.35%未満のCu、約1.0%未満のW、約0.020%未満のPおよび/または約0.015%未満のS、約14.5%〜17%のCr、約14%〜16.5%のMo、約0.2%〜0.75%のSi、約0.30%〜1.0%のMn、約0.10%〜0.50%のAl、0.01%〜0.10%のLa、および約3%以下のFe(例えば、ハステロイS)を備える。そのような合金(例えば、ハステロイS)は、約12ppm/K、13ppm/K、14ppm/K、15ppm/K、16ppm/Kまたは17ppm/KのCTEを有することができる。金属カラーまたはスリーブは、例えば、約25℃〜400℃、20℃〜500℃、25℃〜500℃、25℃〜600℃、25℃〜900℃、または25℃〜1000℃の温度範囲について上述のCTE値を有することができる。
シールは、1つまたは複数のろう付け材料(例えば、金属カラーまたはスリーブを使用する場合は、異なる接合部で同じまたは異なるろう付け材料、あるいはセラミック材料をセル蓋または本体に直接接合する場合は、1つのろう付け材料)を備えることができる。ろう付け材料のCTEは、摂氏1度当たり1メートルにつき少なくとも約3ミクロン(μm/m/℃)、4μm/m/℃、5μm/m/℃、6μm/m/℃、7μm/m/℃、8μm/m/℃、9μm/m/℃、10μm/m/℃、11μm/m/℃、12μm/m/℃、13μm/m/℃、14μm/m/℃、15μm/m/℃、16μm/m/℃、17μm/m/℃、18μm/m/℃、19μm/m/℃、または20μm/m/℃であり得る。ろう付け材料のCTEは、摂氏1度当たり1メートルにつき約3ミクロン(μm/m/℃)、4μm/m/℃、5μm/m/℃、6μm/m/℃、7μm/m/℃、8μm/m/℃、9μm/m/℃、10μm/m/℃、11μm/m/℃、12μm/m/℃、13μm/m/℃、14μm/m/℃、15μm/m/℃、16μm/m/℃、17μm/m/℃、18μm/m/℃、19μm/m/℃、または20μm/m/℃以下であり得る。ろう付け材料は、例えば、約25℃〜400℃、20℃〜500℃、25℃〜500℃、25℃〜600℃、25℃〜900℃、または25℃〜1000℃の温度範囲について上述のCTE値を有することができる。
セラミック対金属接合部における応力は、適切に(例えば、十分に)延性であるろう付け材料を使用することによって低減され得る。延性ろう付け材料は、銀(Ag)、銅(Cu)および/またはニッケル(Ni)を備えることができる。ろう付け材料は、例えば、少なくとも約95%または99%のAg(例えば、重量基準)、少なくとも約95%または99%のCu(例えば、重量基準)、または少なくとも約95%または99%のNiを備えることができる(例えば、重量基準)。ろう付け材料は、本明細書に記載の任意の適切な延性ろう付け材料を備えることができる。延性ろう付け材料は、約10MPa、20MPa、30MPa、40MPa、50MPa、60MPa、70MPa、80MPa、90MPa、100MPa、150MPa、200MPa、250MPa、300MPa、350MPa、400MPa、450MPa、500MPa、600MPa、700MPa、800MPa、900MPaまたは1000MPa以下の降伏強度を有することができる。ろう付け材料は、例えば、約25℃、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃、1000℃または1100℃以上の温度でそのような降伏強度を有することができる。いくつかの例では、ろう付け材料は被覆され得る(例えば、Ni被覆)。
シールは、1つまたは複数の金属化材料(例えば、金属化粉末)を備えることができる。金属化材料のCTE(例えば、金属化層が形成された後)は、少なくとも約3μm/m/℃、4μm/m/℃、5μm/m/℃、6μm/m/℃、7μm/m/℃、8μm/m/℃、9μm/m/℃、10μm/m/℃、11μm/m/℃、12μm/m/℃、13μm/m/℃、14μm/m/℃、15μm/m/℃、16μm/m/℃、17μm/m/℃、18μm/m/℃、19μm/m/℃または20μm/m/℃であり得る。金属化材料のCTE(例えば、金属化層が形成された後)は、摂氏1度当たり1メートルにつき少なくとも約3ミクロン(μm/m/℃)、4μm/m/℃、5μm/m/℃、6μm/m/℃、7μm/m/℃、8μm/m/℃、9μm/m/℃、10μm/m/℃、11μm/m/℃、12μm/m/℃、13μm/m/℃、14μm/m/℃、15μm/m/℃、16μm/m/℃、17μm/m/℃、18μm/m/℃、19μm/m/℃、または20μm/m/℃以下であり得る。金属化材料は、例えば、約25℃〜400℃、20℃〜500℃、25℃〜500℃、25℃〜600℃、25℃〜900℃、または25℃〜1000℃の温度範囲についてそのようなCTE値を有することができる。金属化材料のヤング率は、約50ギガパスカル(GPa)、75GPa、100GPa、150GPaまたは500GPa未満であり得る。金属化材料は、例えば、25℃、300℃、400℃、500℃、600℃、900℃または1000℃の温度に対して、そのようなヤング率値を有することができる。金属化材料は、空気中でおよび/または装置内の反応性材料に約200℃、300℃、400℃、500℃、600℃、900℃または1000℃以上の温度でさらされる場合、化学的に安定していることができる。
シールは、セラミック材料およびろう付け材料を備えることができる。いくつかの例では、セラミック材料は、1つまたは複数の反応性材料(例えば、反応性液体金属または反応性液体金属蒸気、例えば、溶融リチウム、リチウム蒸気、またはカルシウム金属など)と接触している場合(例えば、化学的に反応しない)、安定している(例えば熱力学的に安定している)。いくつかの例では、セラミック材料(例えば、AlN、Nd)は、空気(または任意の他の種類の外部雰囲気)と接触している場合に安定している。いくつかの例では、セラミック材料は安定しており、実質的に攻撃されず(例えば、材料はわずかな表面反応を有する可能性があるが、しかし材料の大部分の劣化または攻撃に進行しない)、実質的に溶融塩の中に溶解しない。セラミック材料の例としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ベリリウム(Be)、窒化ホウ素(BN)、窒化カルシウム(Ca)、窒化ケイ素(Si)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ベリリウム(BeO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化セリウム(CeOまたはCe)、酸化エルビウム(Er)、酸化ランタン(La)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ネオジム(Nd)、酸化サマリウム(Sm)、酸化スカンジウム(Sc)、酸化イッテルビウム(Yb)、酸化イットリウム(Y)、酸化ジルコニウム(ZrO)、イットリア部分安定化ジルコニア(YPSZ)、炭化ホウ素(BC)、炭化ケイ素(SiC)、炭化チタン(TiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、二ホウ化チタン(TiB)、カルコゲナイド、石英、ガラス、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定されない。セラミック材料は電気的に絶縁性であり得る(例えば、セラミック材料は、約10オーム−cm、10オーム−cm、10オーム−cm、10オーム−cm、1010オーム−cm、1012オーム−cm、1014オーム−cm、1016オーム−cmを超える抵抗率を有することができる)。セラミック材料は、ステンレス鋼(例えばグレード430のステンレス鋼、441ステンレス鋼または18CrCbフェライト系ステンレス鋼)、またはニッケル合金(例えば、約50%以上のNiおよび約48%以上のFeを備える合金、例えば、合金52など)のCTEと同様である(例えば、実質的に)CTE(例えば、約0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%以下異なる)を有することができる。
いくつかの例では、少なくとも1つのろう付け成分が反応性材料内で低い溶解度を有し、反応性材料が少なくとも1つのろう付け成分内で低い溶解度を有し、少なくとも1つのろう付け成分が、装置の動作温度で反応性材料と反応する(例えば、共に金属間合金を形成する)ことなく、および/またはろう付け材料が装置の動作温度を超えて溶融するように、ろう付け材料は1つまたは複数のろう付け成分を備える。反応性材料は、例えば、反応性金属とすることができる。いくつかの例では、ろう付け材料は、反応性金属内で低い溶解度を有する少なくとも1つのろう付け成分を備える。いくつかの例では、反応性金属は、ろう付け成分内で低い溶解度を有する。いくつかの例では、ろう付け成分は、装置の動作温度で反応性金属と金属間合金を形成しない。いくつかの例では、ろう付け成分および/またはろう付け材料は、装置の動作温度を超えて溶融する。いくつかの例では、(1または複数の)ろう付け成分は、Ti、Ni、Y、Re、Cr、Zr、および/またはFeを含むことができ、反応性金属は、リチウム(Li)および/またはカルシウム(Ca)を含むことができる。
ろう付け構成材料の例としては、限定はしないが、アルミニウム(Al)、ベリリウム(Be)、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)、ルビジウム(Rb)、スカンジウム(Sc)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)、ケイ素(Si)またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。いくつかの例では、セラミック材料は窒化アルミニウム(AlN)を備え、ろう付け材料はチタン(Ti)を備える。いくつかの例では、ろう付け材料は、2つ以上の材料(例えば3つの材料)の混合物を備える。材料は、任意の割合で提供され得る。例えば、ろう付けは、3つの材料を約30:30:40または40:40:20の比率(例えば、重量%、原子%、モル%または体積%)で備えることができる。いくつかの例では、ろう付け材料は、チタン、ニッケル、銅、および/またはジルコニウムの混合物を備える。いくつかの例では、ろう付けは、少なくとも約20、30または40重量%のチタン、少なくとも約20、30%または40重量%のニッケル、および少なくとも約20、30、40、50または60重量%のジルコニウムを備える。いくつかの例では、ろう付けは、約20、30または40重量%未満のチタン、約20、30%または40重量%未満のニッケル、および約20、30、40、50または60重量%未満のジルコニウムを備える。いくつかの例では、ろう付けは、約18%のTi、約60%のZr、約22%のNiを備える(例えば、重量%、原子%、モル%または体積%基準)。いくつかの例では、ろう付けは、約7%のTi、約67%のZr、約26%のNiを備える(例えば、重量%、原子%、モル%または体積%基準)。いくつかの例では、ろう付けは少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95重量%、原子%、モル%または体積%以上のチタン、ニッケルまたはジルコニウム(または本明細書中の任意の他のろう付け材料)を備える。いくつかの例では、ろう付けは、約19〜21重量%(wt%)のZr、19〜21wt%のNi、19〜21wt%のCuを備え、残りはTiのほとんど、または全部を備える(すなわち、「TiBraze200」)。いくつかの例では、ろう付けは、約61〜63重量%(wt%)のZr、19〜21wt%のNiを備え、残りはTiのほとんど、または全部を備える(すなわち、「TiZrNi」ろう付け」)。いくつかの例では、ろう付けは、約29〜31重量%のNiを備え、残りはTiのほとんど、または全部を備える(すなわち、「TiNi−70」ろう付け」)。いくつかの例では、ろう付けは少なくとも約10重量%または15重量%のTi(すなわち、「Tiろう付け合金」)を備える。いくつかの例では、ろう付けは、チタン、ニッケルまたはジルコニウム(または本明細書中の任意の他のろう付け材料)の約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95以下またはそれを超える重量%、原子%、モル%または体積%を備える。いくつかの例では、ろう付けは、約70重量%超、約74重量%超、約78重量%超、約82重量%超、約86重量%超、約90重量%超、約94重量%超、またはそれを超えるニッケルを備える。いくつかの例では、ろう付けは、約70重量%〜80重量%、約70重量%〜90重量%、約70重量%〜95重量%、約80重量%〜90重量%、または約80重量%〜約95重量%のニッケルを備える。いくつかの例では、ろう付けは、約82重量%〜94重量%のニッケルを備える。いくつかの例では、ろう付けは、約70重量%以上のNiを備える(本明細書では「BNiろう付け」)。いくつかの例では、ろう付けは、約82%以上のNi、および約7%以下のCr、約3%以下のFe、約4.5%以下のSi、約3.2%以下のBおよび/または約0.06%以下のC(例えば、BNi−2ろう付け)を備える。いくつかの例では、ろう付けは約82%以上のNi、および約15%以下のCr、約4.0%以下のBおよび/または約0.06%以下のC(例えばBNi−9ろう付け)を備える。いくつかの例では、ろう付けは約82%以上のNi、および約15%以下のCr、約7.3%以下のSi、約0.06%以下のC、および/または約1.4%以下のB(例えば、BNi−5bろう付け)を備える。いくつかの例では、ろう付けはイットリウム、クロムまたはレニウム、およびニッケルを備える。いくつかの例では、ろうは銀(Ag)およびアルミニウム(Al)を備え、チタンも備えることができる。ろう付けは、約5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、25:1、またはそれを超える銀対アルミニウムの比(Ag:Al)を備えることができる。いくつかの例では、ろう付けは、重量または体積で約19:1のAg:Alの比(例えば、約95重量%のAg対約5重量%のAl)を備え、Tiなどの他の添加剤も備えることができる。
セラミック材料を金属カラーまたはスリーブに接着するための特定のろう付け材料(例えば、非活性ろう付け材料)の使用を容易にするために、金属を備える層(本明細書では「金属化層」および「プレ金属化層」もまた)は、最初にプレ金属化ステップを介してセラミック材料に付着され得る(例えば、金属化層は、コーティングプロセスによってセラミック材料に付着され得る)。例えば、層厚が制御された金属化層は、スパッタコーティングによって、または真空もしくは制御された雰囲気(例えば、Hガスを含むArまたはN)の高温熱処理(例えば、セラミック上に金属化層を焼結すること)によって、金属製のカラーまたはスリーブをろう付け材料に接着せずに、セラミック材料上に付着され得る。プレ金属化ステップは、例えば、セラミック材料に直接接着することができない(例えば、ろう付け材料は、金属化層のないセラミック材料に接着することができない)ろう付け材料を使用することによる、プレ金属化されたセラミック表面を金属カラーまたはスリーブに接着する後続のろう付けステップを可能にすることができる。
金属化層は、金属化材料(本明細書では「プレ金属化材料」もまた)を備えることができる。本明細書の他の箇所でより詳細に説明されるように、金属化材料は、1つまたは複数の金属および/または非金属材料(例えば、1つまたは複数の金属、セラミック、酸化ケイ素ガラスなど)を備えることができる。金属化材料の付着は、1つまたは複数の層のプレ金属化層を形成することにつながる。(1または複数の)副層は、1つのステップで形成されてもよく(例えば、単一の金属化材料を使用する加工ステップは、2つの副層の形成をもたらすことができる)、または複数の加工ステップからもたらされることが可能である(例えば、異なる金属化材料を使用する複数の加工ステップ)。金属化材料は、ろう付け材料を含むことができる。例えば、ろう付け材料(例えば、イットリウム、チタンまたはアルミニウム)の少なくとも一部(例えば、いくつかの部分)は、プレ金属化ステップを介して金属化材料として付着され得る。いくつかの例では、プレ金属化材料は、プレ金属化ろう付け材料と呼ばれ得る。金属化材料は、ろう付け材料とは異なり得る。場合によっては、材料は、ろう付け材料の代わりに金属化材料と呼ばれ得る。例えば、金属コーティングを粉末として付着させ、その粉末をセラミックに接着する場合、その粉末はろう付け粉末ではなく金属化粉末と呼ばれ得る。そのような命名法は、熱処理中にセラミックおよび/または金属上に溶融し得るろう付け材料と、熱処理中にセラミック上に効果的に焼結することができるが、熱処理中に溶融し得ない(例えば、完全に溶融できない)金属化材料(例えば粉末)とを区別することができる。
いくつかの実施形態では、セラミック対金属ろう付け接合部は、金属化プロセスとそれに続くろう付けプロセスによって形成され得る。いくつかの実施形態では、金属化ステップは含まれない可能性があり、セラミック対金属ろう付け接合部は、活性ろう付けステップ(例えば、Ti含有ろう付けを使用すること)によって直接形成され得る。
セラミック材料は、AlNを備えることができる。セラミック材料は、一次セラミック材料(例えば、AlN)、および1つまたは複数の二次セラミック材料(例えば、Y、SiC、またはそれらの組み合わせ)を備えることができる。セラミック材料は、実質的にまたは全体的に一次セラミック材料から形成され得る。セラミック材料は、様々なレベルの(1または複数の)二次セラミック材料を備えることができる。例えば、セラミック材料は、第1の二次セラミック材料および第2の二次セラミック材料を備えることができる。セラミック材料は、約3重量%以上の濃度で第1の二次セラミック材料(例えば、Y)を備えることができる。代替形態として、セラミック材料は、約3重量%未満の濃度で第1の二次セラミック材料(例えば、Y)を備えることができる。セラミック材料は、少なくとも第2の二次セラミック材料(例えば、SiC)と組み合わせて第1の二次セラミック材料を備えることができ、第2の二次セラミック材料は、約25重量%(または25体積%(また、本明細書における「v%」、「vol%」および「体積百分率」)以上の濃度である。いくつかの例では、セラミック材料は、一次セラミック材料としてのAlN、および第2のセラミック材料としての約1重量%から5重量%のYを備えることができる。
ろう付けは、不活性ろう付けまたは活性ろう付けであり得る。不活性ろう付けは、セラミック材料を溶融して濡らすこと、またはその上に析出された金属化層を有するセラミック材料を濡らすこともできる。銅および銀は、不活性ろう付けの例である。活性ろう付けは、セラミックと反応することができる(例えば、セラミックの金属成分を化学的に還元する(例えば、AlはAlNから還元される))。いくつかの例では、活性ろう付けは、セラミック材料と反応するチタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)などの活性金属種を有する金属合金(例えば、AlN+Ti→Al+TiNまたはAlN+Zr→Al+ZrNまたは2Nd+3Ti→4Nd+3TiO)を備えることができる。活性ろう付けは、1つまたは複数の不活性成分(例えば、Ni)をさらに備えることができる。(1または複数の)不活性成分は、例えば、ろう付けの融点を低下させ、および/またはろう付けの化学的安定性を向上させることができる。いくつかの例では、活性金属ろう付けはセラミック上で玉状になり、および/またはセラミックを濡らさない。
シールは、導電性ハウジング、セル(ハウジング)蓋、および/または導体に溶接またはろう付けされ得る。いくつかの例では、導電性ハウジングおよび/または導体は、400系ステンレス鋼、300系ステンレス鋼、ニッケル、鋼、またはそれらの任意の組み合わせを備える。いくつかの例では、導電性ハウジングおよび/または導体は、例えば304Lステンレス鋼(304L SS)などの低炭素ステンレス鋼を備える。低炭素ステンレス鋼(例えば304L SS)は、シールの金属カラーおよび/またはスリーブにもまた使用され得る。いくつかの例では、スリーブは合金42を備え、カラーおよび導体は低炭素ステンレス鋼(例えば304L SS)および/または鋼(例えば軟鋼)を備える。いくつかの例では、導体はNiコーティング(例えば、Niメッキ軟鋼)を備える。いくつかの例では、低炭素ステンレス鋼は、セル内の反応性材料との望ましくない化学反応を低減することができる。
いくつかの例では、スリーブまたはカラー材料は、例えば、304ステンレス鋼、304Lステンレス鋼、430ステンレス鋼(430SS)、410ステンレス鋼、合金42、合金52、およびニッケル−コバルト鉄合金を含むことができる。いくつかの例では、スリーブまたはカラー構成要素は、Niコーティング(例えば、Niコーティングされた合金42)などのコーティングを含むことができる。ろう付け材料は、例えば、ニッケル100、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)を含むことができる。セラミック材料は、例えば、粒子配向に平行な方向に窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、窒化ホウ素(BN)、粒子配向に垂直な方向に窒化ホウ素(BN)、酸化イットリウム(Y)およびイットリア部分安定化ジルコニア(YPSZ)を備えることができる。
いくつかの例では、シールの導電性構成要素は、低CTE(例えば、約1ppm/℃、2ppm/℃、3ppm/℃、4ppm/℃、5ppm/℃、6ppm/℃、7ppm/℃、8ppm/℃、9ppm/℃、10ppm/℃、11ppm/℃、12ppm/℃、または15ppm/℃未満)、低ヤング率(例えば、約0.1GPa、0.5GPa、1GPa、10GPa、50GPa、100GPa、150GPa、200GPaまたは500GPa未満)、高延性(例えば、その降伏強度の約100%、200%、300%、400%または500を超える極限強度)、またはそれらの任意の組み合わせを有する金属を備える。いくつかの例では、極限強度は、材料が十分な延性を有するための材料の降伏強度の約50%、100%または200%超えることができる。いくつかの例では、導電性構成要素は、導電性セラミックを備えない。低CTE、低ヤング率、および/または高い延性の構成要素特性は、セラミック内で低い応力集中につながる可能性がある。低ヤング率構成要素特性は、異なるCTE値を有する部品間で発生する応力が少なくなることにつながり(例えば、少なくとも1つの材料が低ヤング率を有する場合、一体に接着される2つの材料間の所与のCTE不一致について、CTEの相違によって生成されるひずみは低ヤング率を有する材料が「伸びる」原因となる可能性があり、その結果として、2つの材料間の応力は比較的小さくなる)。低CTE、低ヤング率および/または高い延性構成要素特性によって、破損の可能性を低減することができる(例えば、応力集中の低減および/または生成される応力の減少のために)。これらの仕様を満たす(内部および外部セル環境に対する耐食性に加えて)金属は、例えば、ジルコニウム(Zr)、高ジルコニウム含有合金、タングステン(W)、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)および/またはモリブデン(Mo)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、シールは、セラミック、1つまたは複数のろう付け材料、および1つまたは複数の金属カラーを備える。例えば、2つの金属カラーをセラミックに接合することができ、セラミックの両側に1つずつ接合することができる。そのような各金属カラーは、(1または複数の)追加の金属カラーにさらに接合され得る。したがって、2つ以上の金属カラーを備える複合金属カラーが生成され得る。いくつかの例では、複合金属カラーは、少なくとも2つの金属カラーを備え、そのうちの少なくとも1つの金属カラーはセラミックに(例えば1つの種類のろう付けを使用して)適切に接合される材料を備え、少なくとも1つの金属カラーは、シールまたはセルの他の構成要素に適切に接合される(例えば、他の種類のろう付けを使用して)材料を備える。2つの金属カラーは、さらに接合され得る(例えば、さらに別の種類のろう付けを使用して)。いくつかの例では、シールの金属カラーを互いにおよび/またはセルの他の部分に接合するために使用されるろう付けの少なくとも一部(例えば、全部)は、同じ種類のものであり得る。いくつかの例では、ろう付けの少なくとも一部または全部は、異なる種類のものであり得る。さらに、金属カラーのうちの1つまたは複数は、ろう付けではなく溶接されることができ、または溶接およびろう付けされることができる。シールは、1つまたは複数の複合金属カラーを備えることができる。いくつかの例では、シールは少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20以上の個々の金属カラーを備える。一例では、シールは、2つの複合金属カラーを形成する3つまたは4つの個々の金属カラーを備える。いくつかの例では、個々の金属カラーの少なくとも一部は同じ材料を備えることができる。例えば、同じ材料を備える金属カラーは、金属カラーを類似の材料(例えば、類似のセルハウジングまたは導体材料)に接合するために使用され得る。
いくつかの例では、シールは、セラミック、ろう付け材料、第1の(例えば、薄い)金属カラー、および/または第2の金属カラーを備える。第1の金属カラーをセラミックにろう付けすることができ、第2の金属カラーを第1の金属カラーにろう付けすることができる。いくつかの例では、第1の金属カラーは、合金42、ジルコニウム(Zr)またはタングステン(W)などの低CTE材料であり、第2の金属カラーは、鋼、ステンレス鋼、300系ステンレス鋼(例えば、304Lステンレス鋼)、または400系ステンレス鋼(例えば、430ステンレス鋼)などの鉄合金である。いくつかの例では、第1の金属カラーは、約2マイクロメートル(μm、またはミクロン)厚、5μm、10μm、20μm、50μm、100μm、150μm、250μm、500μm、1,000μm、1,500μmまたは2,000μm厚未満である。
いくつかの例では、シールは、セラミック、ろう付け、第1の金属カラー、第2の金属カラー、および第3の金属カラーを備える。第1の金属カラーは、セラミックの一部に接合可能であり、第2の金属カラーは第1の金属カラーに接合可能である。第1の金属カラーおよび第3の金属カラーが電子絶縁セラミック材料によって分離されるように、第3の金属カラーはセラミックの異なる部分に接合され得る。第1の金属カラーとセラミックとの間の接合部、および第3の金属カラーとセラミックとの間の接合部は、両方とも密封性であり得る。いくつかの例では、シールは、第3の金属カラーに接合される第4の金属カラーをさらに備える(例えば、第1の金属カラーはセラミックの一部に接合され、第2の金属カラーは第1の金属カラーに接合され、第3の金属カラーはセラミックの他の部分に接合され、第4の金属カラーは第3の金属カラーに接合される)。第1の金属カラーを第2の金属カラーに接合するのに使用されるろう付け材料は、本明細書に記載されている任意のろう付け組成物を備えるか、またはそれに類似していることが可能である。第1の金属カラーまたは第2の金属カラーは、(例えば、本明細書に記載のろう付け組成物のいずれかに類似するろう付け組成物を使用して、または溶接されて)セル蓋に接合され得る。第3の金属カラーは、第4の金属カラーに接合されることができ、または負極電流リードに直接接合され得る(例えば、本開示の任意のろう付け組成物を使用してろう付けされる)。
図3は、セラミック部品305を備えるシール300の径方向に対称な例の断面図である。セラミック部品は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)を備えることができる。いくつかの例では、セラミック成分は酸化イットリウム(Y)を備えることができる。一例では、セラミック部品は、約3重量%以上の酸化イットリウムを備える。いくつかの例では、セラミック成分は、約1パーセントから約4パーセントの酸化イットリウムを備える。セラミック部品305は、第1の金属対セラミック接合部(例えば、ろう付け)355を介して、第1の金属スリーブ(例えば、Niメッキ合金42)310と接合されている。シールはさらに、第2の金属対セラミック接合部(例えば、第1のろう付け合金)315を介して、セラミック部品305に接合された第2の金属スリーブ(例えば、Niメッキ合金42)340を備える。第1の金属対セラミック接合部355および第2の金属対セラミック接合部315は、例えば、銀およびアルミニウムの第1のろう付け合金(Ag−Al)を備えることができる。第1の金属対セラミック接合部355および第2の金属対セラミック接合部315は、第1のろう付け合金および内部ろう付け合金を備えることができる。第1のろう付け合金は、容器の外部環境(例えば周囲空気)にさらされる可能性があり、内部のろう付け合金は、容器の内部環境(例えば高温反応性材料)にさらされる可能性がある。第1のろう付け合金は、延性材料を備えることができる。第1のろう付けは、少なくとも2つの異なる金属の合金であり得る。第1のろう付け合金は、19:1未満の銀対アルミニウムの比を有することができ、例えば、第1のろう付け合金は、約95%以下の銀を含有することができる。第1のろう合金は、さらに湿潤剤を備えることができる。例えば、湿潤剤は、チタンまたは水素化チタンを備えることができる。いくつかの例では、湿潤剤は、第1のろう付け合金のための金属化層として提供され得る。金属スリーブ310および340は、例えばセラミック部品の外面にろう付けされ得る。
(1または複数の)第1の金属対セラミック接合部355および/または第2の金属対セラミック接合部315は、さらに内部ろう付け合金を備えることができる。内部ろう付け合金は、(1または複数の)第1の金属対セラミック接合部355および/または第2の金属対セラミック接合部315の内部表面にあり、または内部表面に隣接していることができる。内部ろう付け合金は、第1のろう付け合金よりも化学的に安定していることができる。内部ろう付けは、少なくとも2つの異なる金属の合金であり得る。内部ろう付け合金は、脆い材料を備えることができる。内部ろう付け合金は、活性金属ろう付けであり得る。内部ろう付け合金は、密封容器の内部の反応性金属材料(例えば、高温電池セル)にさらされる場合、安定していることができる。内部ろう付け合金は、反応性材料と第1のろう付け合金との間に保護バリアを形成することができる。第1のろう付け合金は、密封容器の外部空気にさらされる可能性があり、周囲空気と内部のろう付け合金との間にバリアを提供することができる。内部ろう付け合金は、Ni系ろう付け合金(例えば、BNi−2、BNi−7、BNi−9)またはTiろう付け合金(例えば、TiBraze200、TiZrNi、TiNi−70)を備えることができる。底部金属対セラミック接合部315は、銀とアルミニウムの第1のろう付け合金を備えることができ、頂部金属対セラミック接合部355は、銀とアルミニウムの第1のろう付け合金(例えば、約95%のAgと5%のAl)およびTiろう付け合金の内部ろう付け合金(例えばTiBraze200)の両方を備えることができる。内部ろう付け合金は、密封容器内の反応性材料(例えば、反応性金属蒸気および/または塩蒸気および/または液体)にさらされる可能性があるが、密封容器の外部空気にさらされる可能性はない。頂部金属対セラミック接合部355内の第1のろう付け合金は、密封容器の外部空気にさらされる可能性があるが、密封容器内の反応性材料にさらされない可能性がある。いくつかの例では、底部金属対セラミック接合部315は、(接合部355に関して上述したように)第1のろう付け合金および内部ろう付け合金をさらに備えることができる。
第1の金属スリーブ310は、第1の金属対金属接合部(例えば、溶接、ろう付け)345を介して導体(例えば、負極電流リードなどの電流リード)350と接合される。導体は、例えば304Lステンレス鋼などの低炭素ステンレス鋼、または軟鋼またはNi合金(例えばNi201)を備えることができる。第2の金属スリーブ340は、第2の金属対金属接合部(例えば、溶接、ろう付け)325を介して金属カラー(例えば、304L SS)320と接合される。金属カラー320は、第3の金属対金属接合部(例えば、溶接、ろう付け)335を介して容器330に接合される(例えば、304L SSを備えるセル蓋に)。シールは、例えば、反応性液体および電気化学セルのガスなどの反応性材料を収容することができる容器のチャンバ360を封入する。
金属対金属接合部は、70重量%以上のNiを備えるBNiろう付けを備えることができ、例えば、BNi−2、BNi−5b、またはBNi−9ろう付け、チタン系ろう付け合金(例えば、TiBraze200、TiZrNi、TiNi−70、銀−アルミニウムろう付け合金(例えば、19:1のAg:Al比を有する合金)、銀合金、アルミニウム合金、少なくとも銀を含有する合金、および/または少なくともアルミニウムを含有する合金などである。いくつかの実施形態では、第2の金属対金属接合部は、BNiろう付けまたはチタン系ろう付け合金(例えば、TiBraze200)を備える。いくつかの実施形態では、第1および第2の金属対金属接合部は、BNiろう付け合金またはTiろう付け合金を備える。いくつかの実施形態では、各金属対金属接合部は、BNiろう付け、Tiろう付け合金、および/またはAg−Alろう付け合金を備える。いくつかの例では、金属カラー320は容器に溶接されるか、または容器の一部として一体的に形成される。
金属製スリーブとして説明されているが、いくつかの実施形態では、金属製スリーブ310および340の一方または両方が、金属製カラーとして提供され得る。様々な実施形態において、図3に示されるシールは様々な材料を備えることができる。一例では、セラミック部品305はAlセラミックを備え、接合部315および355はCu−Agろう付けを備え、金属スリーブ310および340はFe−Ni合金(例えば、Fe−Niスリーブまたはカラー)を備える。一例では、セラミック部品305はAlNセラミックを備え、接合部315および355はNiめっきを備える金属化層を有する銅ろう付けを備え、金属スリーブ310および340はニッケル金属(例えばNi金属スリーブまたはカラー)を備える。一例では、セラミック部品305はAlNセラミックを備え、接合部315および355は金属化層を有するCr−Niろう付けを備え、金属スリーブ310および340はニッケル金属(例えばNi金属スリーブまたはカラー)を備える。
シール300は、電気化学セル400に組み込まれ得るが、図4に示すような追加の機構と組み合わされてもよい。電気化学セル400は、蓋330および缶430を含む容器を備える。容器は、動作時に高温(例えば、200℃超)に保たれた反応性材料を収容する。反応性材料は、正極420(例えば、Pb−Sb、Bi、Sb、またはFeS)および負極440(例えば、Li、Na、Mg、Ca)と接触する電解質410(例えば、塩)を備える。負極集電体450(例えば発泡体)は、負極を負極電流リード350に接続し、負極電流リード350はシール300を通って外部環境に延在する。ライナ460(例えば、グラファイトるつぼ)は、缶430と活性セル構成要素(例えば、電解質410および正極420)との間に設けられ得る。
シール300は、図4に示されるように複数の機構を備えることができる。一例では、セラミック部品305はAlNセラミックを備え、接合部315および355はTi、TiH、および/またはTiろう付け合金で活性化されたAl−Agろう付けを備え、金属スリーブ310および340は、その表面にニッケル層(例えば、合金42でNiメッキされた(1または複数の)金属スリーブ)を有する合金42金属合金を備える。金属スリーブ構成要素310および340の厚さは、約0.030インチ未満であり得る。いくつかの例では、金属スリーブの厚さは、約0.025インチ、0.02インチ、0.015インチ、0.01インチ以下である。いくつかの例では、金属スリーブの厚さは、約0.01インチ〜0.015インチ、約0.01インチ〜0.02インチ、または約0.01インチ〜0.025インチである。一例では、セラミック部品は、セラミックの表面に沿った金属デンドライトの形成を防止または抑制することができる物理的イオン遮断機構1000(以下でさらに説明する)を備える。一例では、電流リード350(例えば、負極電流リード)は、Ni合金、鋼(例えば、軟鋼)、またはステンレス鋼(例えば、304L SS合金)、およびステンレス鋼(例えば、304L SS)の金属カラー320を備える。電流リード350は、電流リードの一体部分であり、頂部金属スリーブ310をろう付けするための表面として機能する、肩部のような機構を備えることができる。電流リード350と頂部金属スリーブ310との間の頂部金属対金属接合部345は、Ag−Alろう付け(例えば、約95%のAgおよび約5%のAl)を備え、Ni系ろう付け合金(例えば、BNi−9ろう付け)を備えることができ、またはTi系ろう付け合金(例えば、TiBraze200)を備えることができる。底部金属スリーブ340と頂部金属カプラ320との間の底部金属対金属接合部325は、Ag−Alろう付け(例えば、約95%のAgおよび約5%のAl)を備えることができ、またはNi系ろう付け合金(例えば、BNi−9ろう付け)、または例えば、Tiろう付け合金(例えば、TiBraze200)を備えることができる。
セルの容器は、液体部分とシールとの間に気体部分を備えることができる。いくつかの例では、液体部分からの反応性材料が気体部分内に蒸発し、最終的にシールと接触する可能性がある。さらに、液体および/またはイオンは、負極から負極電流リードの表面に沿って、シールに向かって流れることができる。反応性材料の粒子がシールと接触する場合、これらのプロセスは望ましくない腐食を引き起こす可能性がある。したがって、シールド500が設けられて、液体部分からシールへの蒸気、液体、および/またはイオンの流れを阻止することができる。
図5は、液体部分からシールへの蒸気の流れを阻止し、または遮るように成形されたシールド500を備える電気化学セルを示す。シールド500は、液体部分とシールとの間の気体部分内に延在する。蒸気が、画像の底部の液体部分(例えば、中央近傍の点で)から頂部のシールに流れるためには、蒸気は、シールドの周りの外側へ、次いで中心に向かって内側へ戻り、シールの頂部に至るまでの経路をたどることができる。この経路は、経路510、520、530、および540によってそれぞれ示されている。シールドは、シールおよび液体部分を互いに部分的にまたは完全に遮り、かつ/または塞ぐことができる。対照的に、シールドが存在しない場合、ガスは経路550に沿って直接上方に流れ、次いでシールまで経路540を共有する。以下に詳述するように、後者の経路はガスの流れに対してより少ないインピーダンスを提供することができる。
シールドと周囲の壁との間に小さな間隙を与えることによって、シールドによってガスは各セグメントの狭い経路に沿って流れることができ、一般に、この経路の幅は、可変値を有することができるパラメータwに指定され得る(例えば、場合によっては、wは約1cm以下、または約2mm以下、または約1mm以下である)。1つの経路の無限小距離dLに沿って流れるガスの量は、経路が流れる断面積に比例し得る。面積が小さければ小さいほど、ガス流はより一層制限されることができ、加えて、ガスが流れる長さが長いほど、その流れはより遅くなり得る。シールドは、導体から延在することができる。シールドは、導体から約1倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍以上の距離で延在することができ、または導体の幅を変更することができる。いくつかの例では、シールドは、導体から容器壁の無限小距離内まで延在する。
シールドの結果として、ガス流がより長い経路にさらされる程度は、「有効ガス拡散経路」またはEGDPと呼ばれるパラメータによって推定され得る。EGDPは、経路をたどるガスが流れることができる逆断面積の2点間(例えば、液体からシールまで)の経路に沿った積分として定義され得る。例えば、円形対称のセル内の経路510上で、中心から半径rで、経路幅wを備える場合、面積は、幅wに半径rの円の円周を乗じたものとして推定され得る。半径方向に対称なセル/シールド幾何学的形状のこの仮定の下では、そのとき無限小のEGDPは、
Figure 2019526909
のように概算されることができ、全EGDPは各経路にわたって積分
Figure 2019526909
によって推定され得る。EGDPの単位は1/長さであり、より大きい値のEGDPは、蒸気が流れることができるより長い有効距離に相当することができる。例えば、電流リードの内径rから缶の外径rおよび背部までの経路(半径rで長さLに沿った経路520を備える、経路510、520および530を概算する)を与えられると、液体からシールまでの経路の部分に対するEGDPは、
Figure 2019526909
(2次項を無視して、例えば0(w))として推定され得る。経路550について実行され、rとrとの間の環状領域内を距離Lだけ進む同様の積分により、
Figure 2019526909
のEGDPが得られ、これはシールドを有する場合よりも著しく小さい値になる可能性がある。シール内の経路540は両方の構成に共通であり、したがって無視され得る。例えば、シールドは、シールドなしの同じセルに対して、約10パーセント、約15パーセント、約20パーセント、約30パーセント、または約50パーセント以上、液体部分からシールまでのEGDPを増加させることができる。例えば、図5に示すもののような単純なシールドは、セルのEGDPを約6.35cm−1から約7.30cm−1以上まで増加させることができる。いくつかの例では、液体部分からシールまでのEGDPは、少なくとも約1cm−1、2cm−1、3cm−1、4cm−1、5cm−1、6cm−1、7cm−1以上である。一例では、液体部分からシールまでのEGDPは、7cm−1以上である。
EGDPのさらなる増加は、より複雑なシールド設計を使用して達成され得る。例えば、図6は、複数のシールドを備えるより複雑なシールドシステムを備えるセルを示す。第1のシールド502が、中央の負極電流リードに取り付けられ、第2のシールド504が、蓋に接合されたセル容器の壁に取り付けられる。2つのシールドは、液体部分からシールまでの長い曲がりくねった経路を提供するために、複数の凸凹部分を交互に備える。経路は、例えばS字形とすることができる。そのような経路は、例えば、容器の幅の約1.2倍、1.5倍、1.7倍、2倍、3倍、または5倍以上の長さを有することができる。
本明細書で提供されるシールドは、追加の利点を提供するように成形され得る。例えば、図7はその端部にリップ508を備えるシールド506を示す。リップは、液体部分からシールへの液体の流れ(例えば、毛管力などによる固体表面に沿った液体の飛散または這い上がり)を抑制するように成形されている。例えば、適度な表面濡れ角を有する液体によって、シールドの縁部の周りを流れることを防止するか、または抵抗することができる。
シールドはまた、負電流導体の表面に沿ったシールへのイオンの流れに対する保護を提供することができる。例えば、図8は、画像の底部の液体部分から頂部のシールまで移動するイオンの有効イオン拡散経路(EIDP)を増加させるように構成されたシールド512を示す。シールド512の表面およびシールまでの負極電流リードに沿った第1の経路514は、負極電流リードの表面に沿って進む第2の経路516と比較される。EIDPは、表面に沿った経路をたどる粒子がそれを通って流れることができる(例えば、液体からシールまで)2点間の経路に沿った円周の逆数の積分によって与えられる無次元パラメータとして定義され得る。例えば、円の中心からその周囲への半径方向の経路に沿って流れる場合、無限小のEIDPは
Figure 2019526909
のように概算可能であり、ここでrは円の半径である。その場合、経路全体の完全積分は、
Figure 2019526909
となる。図8の液体部分からシールまでの距離がLである場合、電流リードの半径はrであり、シールドの半径はrであり、円対称性が仮定され、次いで経路516のEIDPは
Figure 2019526909
のように概算可能であり、経路514のEIDPは同じ値に約
Figure 2019526909
を加えたものであり、シールドからの追加のEIDPを表す。追加のシールドは、イオンを繰り返し前後に流すことによってEIDPをさらに増加させることができる。例えば、そのようなシステムにおける1つまたは複数のシールドは、シールドなしの同じシステムと比較して、約30パーセント、約40パーセント、約50パーセント、約70パーセント、約75パーセント、約80パーセント、約90パーセントまたは約100パーセント以上のEIDPの増加をもたらすことができる。いくつかの例では、有効イオン拡散経路長は約75パーセント以上増加される。例えば、シールドを有するEIDPは、約1、約1.5、約2、約3、約4、または約5以上であり得る。一例では、シールドのないセルは1.17のEIDPを有し、図示のようにシールドを有する同じセルは1.60のEIDPを有する。第2の例では、複数のシールドが設けられ、2.24のEIDPを生成する。図6のS字型構造などのより複雑な構造は、EIDPをさらに増加させることができる。
本明細書に開示されるシールドによって提供され得る追加の機能は、カソードの保護である。例えば、図4を参照すると、シールド500は液体部分410から蒸気がシール300まで直線経路を移動することを阻止する。その代わりに、蒸気は容器の外縁部に向けられ、缶430の壁に極めて接近する。缶430の壁は、正極と電気的に連通していることができる。したがって、液体部分からの原子金属の蒸気は、壁の正電流源と接触することによって酸化され得る。液体金属原子が壁との接触時に酸化されて塩になることができるように、壁は、イオン伝導性膜(例えば、電解質および/または以前の蒸気−壁相互作用からの塩を備える)を含むことができる。例えば、イオン伝導性膜は、壁と液体部分との間でイオンを伝導することができる。これらの相互作用は、液体部分からシールへの反応性金属原子の流れを抑制することができる。極めて近接して(例えば、約5mm以下)、長い距離(例えば、約1cm以上)の間、導電性容器の壁に沿って蒸気を向けるように構成されたシールドは、この効果を高めることができる。
図9は、第1のシールド522が負極電流リードに取り付けられ、第2のシールド524が第1のシールド522と液体部分526との間に配置され、第2のシールド524が正極電流リードと接触する複数のシールドを備える構成を示す。画像の頂部のシールに到達するために、蒸気は第2のシールド524を通過することができ、それが反応性金属蒸気を反応性のより低い塩イオンに酸化するように作用し、それによってシールの腐食を低減する。
シールのセラミック部分は、セラミック部品の表面に沿った、ろう付け材料からの金属イオンのエレクトロマイグレーションを含む、金属種の流れを低減するための手段を含むことができる。シールは、管状構造を有するセラミック部品を備えることができる。管状構造は、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、または多角形を含むが、これらに限定されない任意の断面幾何学的形状を有することができる。いくつかの実施形態では、セラミック部品は環状または「リング状」である。管状構造の内径は、セラミック部品が電流リードの周囲を囲むことができるように、電流リードの外側寸法以上であり得る(例えば、セラミック部品は、電流リードの外面上を覆う嵌合するリングであり得る)。セラミック部品は、電流リードの外面の一部と接触していることができ、または電流リードの外面の一部と部分的に接触している、または接触していない可能性がある。シールは、セラミック部品の外部表面(例えば、密封容器の内側にある反応性材料にさらされていないセラミック部品の表面)の頂部および底部に金属スリーブをろう付けすることによって形成されることができ、第1ろう付け接合部および第2ろう付け接合部を形成する。別法として、またはそれに加えて、第1および第2のろう付け接合部は、金属スリーブをセラミック部品の内側表面の頂部および底部にろう付けすることによって、セラミック部品の内側頂部縁および外側頂部縁にろう付けすることによって、セラミック部品の内側底部縁および外側底部縁にろう付けすることによって、または金属スリーブをセラミック部品の頂部縁および底部縁にろう付けすることによって形成され得る。第1のろう付け接合部および第2のろう付け接合部は、セラミック部品を囲み、セラミック部品の外面に沿って密封した、気密シールを形成することができる。ろう付け接合部は、セラミック部品の外面の一部を隠すかまたは覆うことができる。第1のろう付け接合部と第2のろう付け接合部との間のセラミック部品の一部は、第1のろう付け接合部および第2のろう付け接合部によって覆われていなくてもよく、周囲環境にさらされることができる。周囲環境は、セルに対する任意の外部環境であり得る。例えば、第1のろう付けと第2のろう付けとの間のセラミック部品の露出面はセルの外側にあることができ、セル内の反応性蒸気または反応性材料と接触していない可能性がある。周囲環境にさらされるセラミック部品は、第1のろう付け接合部から第2のろう付け接合部まで延在し、電流リードの周りを囲む表面を有することができる。セラミック部品は、電流リードと接触している可能性があり、または接触していない可能性がある。いくつかの例では、第1のろう付け接合部と第2のろう付け接合部との間に延在するセラミック部品の表面は滑らかであり(例えば、表面は第1のろう付け接合部と第2のろう付け接合部との間の直線切片を含み得る)、第1のろう付け接合部および第2のろう付け接合部の両方を遮断する他の可能な表面と比較される場合、最も小さい表面積をもたらすことができる。いくつかの例では、第1のろう付け接合部と第2のろう付け接合部との間に延在するセラミック部品の表面は、セラミック部品の露出面の面積を増加させる突起を有する。突起は、シールの第1のろう付け接合部および第2のろう付け接合部の間に延在する理論的または仮想的な滑らかな表面(例えば、基準面)から離れるように延在する(例えば、少なくとも部分的に直交する)1つまたは複数の機構として定義され得る。いくつかの実施形態では、突起は、シールの第1のろう付け接合部および第2のろう付け接合部の両方から少なくとも部分的に離れて同時に延在する1つまたは複数の機構としてもまた定義され得る。
いくつかのろう付け材料は、いくつかの動作条件下で、セラミック部品の表面を横切る金属イオンの流れを許容するが、それによって、例えばイオンが遠い電極に到達し、中性金属に還元する場合の金属デンドライトの形成に起因して、望ましくない短絡をもたらす可能性がある。このプロセスが繰り返されると、デンドライトがセラミック部品の表面を横切って成長し、最終的には反対極性の導体間に金属リンクを形成し、短絡を引き起こす。これを抑制するために、物理的イオンブロッカーをセラミック部品の露出面上に設けることができ、および/またはセラミック部品の設計の中に組み込むことができる。例えば、図4のシール300は、第1のろう付け接合部と第2のろう付け接合部との間に延在する基準面に対して実質的に直交して延在する表面上に複数の突起を備える物理的イオンブロッカー1000を示す。突起は、第1のろう付け接合部から第2のろう付け接合部まで延在する基準面に対して実質的に平行であり、実質的に直交し、および/または鋭角であるセラミック部品の1つまたは複数の露出面によって形成され得る。複数の突起はそれぞれ、第1、第2、および/または第3の表面部分を備えることができる。第1の表面部分は、第1のろう付け接合部から第2のろう付け接合部まで延在するセラミック部品の基準面に対して垂直に、実質的に垂直に、または基準面に対してある角度でセラミック部品の露出面から離れるように延在することができる。例えば、突起は、直角から約20度以下、直角から約5度以下、または直角から約1度以下の角度に曲げられることが可能である。第2の表面部分は、第1のろう付け接合部から第2のろう付け接合部まで延在するセラミック部品の基準面に対して平行であり、実質的に平行であり、またはその基準面に対して所定の傾斜であり得る。第3の表面部分は、セラミック部品の基準面に向かって延在することができる。電界ベクトルは、基準面と平行であることができ、第1のセラミック対金属ろう付け接合部から第2のセラミック対金属ろう付け接合部へ配向され得る。セラミック対金属ろう付け接合部の1つは、正極と電気的に連通していることができる。突起がない場合、イオンは、正に分極されたスリーブのろう付け(例えば、340)と負に分極されたスリーブのろう付け(例えば、310)との間の電界によって引っ張られる可能性がある。突起は、セラミック部品の露出面に沿って移動するイオンを電界に対して直角に、または少なくとも部分的に反対方向に移動させ、それによってイオンの進行を遅くするかまたは停止させることができる。2つの突起が示されているが、単一の突起(例えば、セラミック部品の外周を囲む)、または3つ以上のそのような突起など、より多い、またはより少ない突起もまた使用され得る。セラミック部品および突起は、単一の構成要素であり得る(すなわち、セラミック部品および突起は1つの連続材料であり得る)。別法として、またはそれに加えて、突起は、溶接、ろう付け、セラミック接着剤またはセメント、あるいは他の接着方法によって一体に接着される、および/またはセラミック部品に接着される複数の部品であり得る。いくつかの例では、突起は長さ、または角度において互いに異なり得る。突起は、第1のろう付け接合部から第2のろう付け接合部まで延在するセラミック部品の基準面から、約0.5ミリメートル(mm)、1mm、2mm、3mm、4mm、6mm、8mm、10mm、またはそれ以上の距離だけ延在することができる。
図10A、10Bおよび10Cは、物理的イオンブロッカーを備える様々なセラミック部品を示す。図10A、図10Bおよび図10Cは、物理的イオンブロッカーを備えるセラミック部品の半径方向に対称な二次元断面を示し、半径方向の対称線は各画像の中心を通って垂直に走っている。図10Aは、物理的イオンブロッカー1012を備えるセラミック部品1010を示す。物理的イオンブロッカー1012は、電界1016の正側に向かう方向に下向きに配向された空隙または溝1014を形成するような角度に曲げられた突起を備える。電界1016の方向に表面に沿って移動するイオンが物理的イオンブロッカーに到達すると、それらは、逆矢印1018によって示されるように、電界ベクトルと反対のベクトル成分を有する方向に向け直される。したがって、底部端から頂部端への経路は最初に頂部に近づき、次いでコースを逆転させ、その後頂部方向への運動を再開する。この移動は電界と反対の方向であるので、陽イオンは電界によって効果的に抵抗を受け、エレクトロマイグレーションを抑制する。図10Bは、セラミック部品1020が、セラミック部品の表面に対して鋭角の傾斜を画定し、正の電界源に概ね向かって(下向きに)面する角度に曲げられた溝1024を形成する突起を有する物理的イオンブロッカー1022を備えるさらなる実施形態を示す。溝を越えて表面に沿って移動するイオンが、セラミック部品の表面に沿った垂直の電界に逆らって少なくとも部分的に移動する可能性があるので、この傾斜した溝(または空隙)は平行な溝1014に対して同様の効果を提供する。図10Cは第3の例を示し、セラミック部品1030は、溝1034を画定する突起を含む物理的イオンブロッカー1032を備え、溝はセラミック部品の表面に対して実質的に直交する傾斜を画定する。本明細書に示されるように、物理的イオンブロッカーは、セラミック部品の一体部分として形成され得るか、またはセラミック部品と一体となるように形成され得る。別法として、物理的イオンブロッカーをセラミック部品に付着させることができる。
電流リード(例えば、負極電流リード)に対する改良が、図11Aに示されている。図11Aは、金属スリーブに接合するためのカプラを備える負極電流リード(NCL)の2つの実施形態を図示する。第1の実施形態1110において、カプラ1115は、NCLに取り付けられる(例えば、溶接される)別個の部品として提供される。第2の実施形態1120では、カプラ1825がNCLの一体部分として提供され、スリーブが接合され得る(例えばろう付けされ、または溶接される)肩部を形成する。
図11Bは、NCLなどの電流リードに含まれ得る追加の機能を示す。いくつかの実施形態では、均一な円筒形の頂部を備えるNCLが提供され得る。例えば、NCLの反対側に(例えば、ねじ付きコネクタに)負極集電体を取り付ける場合、またはNCLに他の取り付けを行う場合、このような頂部を拘束するのは困難となる可能性がある。NCLをより効率的に拘束するために、1対の実質的に平らで平行な表面をNCLの端部に設けることができる。図11Bは、正面図1130および側面図1140によって示されるそのような機構を示す。円筒対称性を壊すことによって、これらの表面は、例えばレンチなどによって効果的なグリップポイントを提供する。これにより、セルまたはNCLを調整する場合、または他の部品(例えば、負極集電体)を取り付ける場合、トルクをかけて、NCLを回転させ、または安定させることができる。
いくつかの例では、ろう付けセラミックシールはサブアセンブリを備える。サブアセンブリは、1つまたは複数(例えば2つ)の可撓性、ばね状、またはアコーディオン状の構成要素に接着された絶縁セラミックを備えることができ、本明細書で金属スリーブと呼ばれる。サブアセンブリが製造された後、スリーブは、負極電流リード、セル蓋、および/またはセルの蓋に接合(例えば、溶接)されるカラーなどの他のセル構成要素にろう付け、または溶接され得る。別法として、接合部の全ては、ろう付けによって完全なキャップアセンブリ上に生成され得る(例えば、許容限界が十分にきつい場合)。ろう付け材料と、材料がさらされる雰囲気との間の化学的適合性、および高温動作中および熱サイクル中の熱的堅牢性は、サブアセンブリの設計中に評価され得る。場合によっては、セラミック材料は窒化アルミニウム(AlN)または窒化ケイ素(Si)であり、ろう付けはチタン合金、チタンドープニッケル合金、ジルコニウム合金またはジルコニウムドープニッケル合金である。場合によっては、セラミック材料は窒化アルミニウム(AlN)であり、ろう付けは銀−アルミニウム合金である。
図12は、セルの内部環境1205および/または外部環境1210に対して熱力学的に安定している材料を備えるろう付けセラミックシールの概略図を示す。そのような材料は、コーティングを含まない可能性がある。様々な材料は、1つまたは複数の幾何学的または構造的機能1215(例えば、可撓性金属の曲がり、ひれ、または折り目)を用いて調節することができる不適合CTEを有する可能性がある。CTE調節機能1215は、一方の端部でセルハウジング1220(例えば、400系ステンレス鋼)に溶接され、他方の端部でセラミック材料1235の第1の金属化表面1230にろう付け1225されることが可能である。セラミック材料1235は、本明細書に記載のように、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)または酸化イットリウム(Y)であることができる。セラミック材料は、ろう付け1245によって集電体(導電性フィードスルー)1240にろう付けされ得る。ろう付け1245は、例えば、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)を備えることができる。ろう付け1245は、セラミック1250の第2の金属化表面(例えば、チタンまたは窒化チタン)と接触することができる。互いに隣接して配置された材料のいくつかの層は、不適合を軽減することができるCTE勾配をもたらすことができる。
図13は、セラミックおよび/またはろう付け材料が内部環境1205および外部環境1210に対して熱力学的に安定していないシールを示す。いくつかの例では、コーティングは、シールまたは収容構成要素の内側1305および/または外側1310に付着され得る。
図14、図15、図16および図17は、ろう付けされたセラミックシールのさらなる例を示す。いくつかの例では、シールはより大きな距離でハウジングの上方に延在する。図14は、有利にはコーティングを含まず、CTE不適合調節機能を含まず、および/または動作、製造または輸送中の振動および機械的力に対する構造安定性の増加を提供することができるセル上のシールの例を示す。この例では、ハウジング1405は、集電体1410から密封され得る。この配置は、セルの外側1420からセルの内側1415を密封封止することができる。シールの構成要素は垂直に配置可能であり、第1のろう付け1425、セラミック1435、セラミックの第1の金属化表面1430、第2のろう付け1440、およびセラミックの第2の金属化表面1445を含むことができる。
図15は、動作中、製造中および輸送中に振動および機械的力に対する構造的安定性を提供することができるシール1520を示す。この例では、CTE調節機構1505は、ハウジング1510と集電体1515との間に配置されている。シール1520は、セラミックと、セラミックの金属化表面と接触する2つのろう付けとを備えることができる。いくつかの例では、シールは内側1525および/または外側1530上にコーティングされている。いくつかの例では、(1または複数の)コーティングは酸化イットリウム(Y)を備えることができる。
図16は、二次的な機械的耐荷重構成要素1605を有するシール1610を示す。耐荷重構成要素は、場合によっては電気絶縁性である。場合によっては、耐荷重構成要素は密封封止を形成しない。シール1610(例えば、セラミック、セラミックの金属化表面と接触する2つのろう付けなどを含む)は、セルハウジング1615を集電体1620から密封封止することができる。
図17は、(例えば、一次シール1710が故障した場合の)二次バックアップシール1705の一例を示す。二次シールは、一次シールが故障した場合に、一次シール上に落下する、および/または一次シールの上に接着することができる。いくつかの例では、二次シールは、一次シールが故障した場合に溶融して流動可能となるガラスを備える。溶融した二次シールは、故障した一次シール上に降下し、漏れを防ぐことができる。いくつかの例では、シール1705および/またはシール1710は、軸対称(例えば、セル蓋の開口部を通る垂直軸の周りのドーナツ形状)であり得る。
本開示の装置、システム、および方法は、例えば、米国特許第3,663,295号明細書(「貯蔵電池用電解質」)、米国特許第3,775,181号明細書(「溶融した電解質を有するリチウム蓄電セル」)、米国特許第8,268,471号明細書(「液体金属負極を有する高アンペアエネルギー貯蔵装置および方法」)、米国特許公開第2011/0014503号明細書(「アルカリ土類金属イオン電池」、米国特許出願公開第2011/0014505号明細書(「液体電極電池」)、米国特許公開第2012/0104990号明細書(「二元金属電極を有するアルカリ金属イオン電池」)、米国特許公開第2014/0099522号明細書(「グリッドスケールの貯蔵用の低温液体金属電池」)、および国際出願第PCT/US2016/021048号明細書(「高温反応性材料装置用セラミック材料およびシール」)に記載されている、例えば電池および電池構成要素などの他の装置、システムおよび/または方法と組み合わされ、またはそれらによって修正されることが可能であり、そのそれぞれが本明細書に参照により全体的に組み入れられる。
本開示のエネルギー貯蔵装置は、グリッドスケールの設定または独立型設定において使用され得る。本開示のエネルギー貯蔵装置は、場合によっては、スクーター、オートバイ、自動車、トラック、列車、ヘリコプター、飛行機などの乗り物、およびロボットなどの他の機械装置に動力を供給するために使用され得る。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的で使用されており、本発明の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。本明細書で使用されるとき、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の参照を含むことに留意されたい。さらに、そうでないと定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書では本発明の好ましい実施形態を示し、説明してきたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されていることは当業者には明らかであろう。ここで当業者であれば、本発明から逸脱することなく、多数の変形形態、変更形態、および代替形態に思い当たるであろう。本明細書中に記載された本発明の実施形態に対する種々の代替物が本発明を実施する際に採用され得ることを理解すべきである。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を規定し、これらの特許請求の範囲の範囲内の方法および構造ならびにそれらの均等物がそれによって包含されることが意図される。

Claims (50)

  1. 内部キャビティを備える容器であって、前記内部キャビティが反応性材料を備え、前記反応性材料が少なくとも約200℃の温度に維持される容器と、
    前記容器の前記内部キャビティを前記容器の外部環境から密封するシールであって、セラミック部品を備え、前記反応性材料および前記容器の前記外部環境の両方にさらされているシールと、
    前記容器の前記外部環境から、前記シールを通って前記容器の前記内部キャビティまで延在する導体と、
    前記導体および前記セラミック部品に結合された第1の金属スリーブであって、前記第1の金属スリーブが、第1のろう付けを備える第1のろう付け接合部によって前記セラミック部品に結合され、前記第1のろう付けが、銀とアルミニウムの合金を備える、第1の金属スリーブと
    を備える高温装置。
  2. 前記導体が負極電流リードである、請求項1に記載の高温装置。
  3. 前記容器内に負極集電体をさらに備え、前記負極集電体が前記反応性材料と接触し、前記負極電流リードに取り付けられている、請求項2に記載の高温装置。
  4. 前記セラミック部品に結合された第2の金属スリーブをさらに備え、前記第2の金属スリーブが、前記容器または前記容器に接合されたカラーに結合され、前記第2の金属スリーブが、第2のろう付けを備える第2のろう付け接合部によって前記セラミック部品に結合され、前記第2のろう付けが、前記銀とアルミニウムの合金を備える、請求項1に記載の高温装置。
  5. 前記銀とアルミニウムの合金が、約19対1以下の銀対アルミニウムの比を備える、請求項1または4のいずれか一項に記載の高温装置。
  6. 前記第1のろう付けおよび前記第2のろう付けの一方または両方が、チタンろう付け合金をさらに備える、請求項5に記載の高温装置。
  7. 前記第1のろう付け接合部、前記第2のろう付け接合部、または前記第1および第2のろう付け接合部の両方に隣接して配置された内部ろう付けをさらに備え、前記内部ろう付けが、前記容器の前記内部キャビティにさらされている、請求項4に記載の高温装置。
  8. 前記内部ろう付けが、チタンろう付け合金を備える、請求項7に記載の高温装置。
  9. 前記チタンろう付け合金が、約19〜21重量%のジルコニウム、19〜21重量%のニッケル、19〜21重量%の銅を備え、残りの重量%が少なくともチタンを備える、請求項8に記載の高温装置。
  10. 前記第2の金属スリーブが、第3のろう付けによって前記容器または前記カラーに結合されている、請求項4に記載の高温装置。
  11. 前記第3のろう付けが、ニッケル系ろう付けまたはチタン系ろう付けを備え、前記ニッケル系ろう付けが約70重量%以上のニッケルを備える、請求項10に記載の高温装置。
  12. 前記ニッケル系ろう付けが、BNi−2ろう付け、BNi−5bろう付け、またはBNi−9ろう付けを備える、請求項11に記載の高温装置。
  13. 前記第1の金属スリーブが、第4のろう付けによって前記導体に結合されている、請求項11に記載の高温装置。
  14. 前記第4のろう付けが、ニッケル系ろう付け、チタン系ろう付け、または前記銀とアルミニウムの合金である、請求項13に記載の高温装置。
  15. 前記銀とアルミニウムの合金が湿潤剤をさらに備える、請求項1に記載の高温装置。
  16. 前記湿潤剤が、チタンを備える、請求項15に記載の高温装置。
  17. 前記セラミック部品が、窒化アルミニウムを備える、請求項1に記載の高温装置。
  18. 前記セラミック部品が、約3重量%以上の酸化イットリウムをさらに備える、請求項17に記載の高温装置。
  19. 前記セラミック部品が、約1重量%から約4重量%の酸化イットリウムをさらに備える、請求項17に記載の高温装置。
  20. 前記第1の金属スリーブおよび前記第2の金属スリーブが、合金42を備える、請求項4に記載の高温装置。
  21. 前記導体または前記カラーが、ステンレス鋼を備え、前記ステンレス鋼が、304Lステンレス鋼を備える、請求項20に記載の高温装置。
  22. 前記第1の金属スリーブおよび前記第2の金属スリーブが、約0.020インチ以下の厚さを有する、請求項20に記載の高温装置。
  23. 内部キャビティを備える容器であって、前記内部キャビティが反応性材料を備え、前記反応性材料が少なくとも約200℃の温度に維持される容器と、
    前記容器の前記内部キャビティを前記容器の外部環境から密封するシールであって、前記反応性材料および前記容器の前記外部環境の両方にさらされているセラミック部品を備えるシールと、
    前記容器の前記内部キャビティから、前記シールを通って前記容器の前記外部環境まで延在する電流リードと、
    前記電流リードおよび前記セラミック部品に結合された第1の金属スリーブと、
    前記セラミック部品に、および前記容器に、または前記容器に接合されたカラーに結合された第2の金属スリーブと
    を備え、
    前記セラミック部品が、前記セラミック部品の表面上に物理的イオンブロッカーを備える、電気化学セル。
  24. 前記物理的イオンブロッカーが、前記セラミック部品の前記表面に沿ったエレクトロマイグレーションを抑制するように成形されている、請求項23に記載の電気化学セル。
  25. 前記物理的イオンブロッカーが、前記セラミック部品の前記表面を横切る金属デンドライトの形成を抑制するように成形されている、請求項23に記載の電気化学セル。
  26. 前記第1の金属スリーブおよび前記第2の金属スリーブが、それぞれ第1のろう付けおよび第2のろう付けによって前記セラミック部品に結合されている、請求項23に記載の電気化学セル。
  27. 前記セラミック部品の前記表面が、前記第1のろう付けと前記第2のろう付けとの間の前記セラミック部品の露出面であり、前記第1のろう付けから前記第2のろう付けまで、前記セラミック部品の前記露出面に沿った最短経路が、前記第1のろう付けおよび前記第2のろう付けの両方から少なくとも部分的に離れる方向に向けられた経路セグメントを含むように、前記物理的イオンブロッカーが成形されている、請求項26に記載の電気化学セル。
  28. 前記第1のろう付けおよび前記第2のろう付けが、それぞれ銀とアルミニウムの合金を備える、請求項26に記載の電気化学セル。
  29. 前記電流リードが負極電流リードである、請求項23に記載の電気化学セル。
  30. 前記物理的イオンブロッカーが、前記セラミック部品の前記表面に取り付けられている、請求項23に記載の電気化学セル。
  31. 前記物理的イオンブロッカーが、前記セラミック部品の露出面上に配置されている、請求項23に記載の電気化学セル。
  32. 前記物理的イオンブロッカーが、前記セラミック部品の一体部分であり、前記物理的イオンブロッカーが、前記セラミック部品の前記露出面の一部として1つまたは複数の突起を備え、前記1つまたは複数の突起が前記セラミック部品の基準面から延在する、請求項31に記載の電気化学セル。
  33. 前記1つまたは複数の突起が、溝を画定する複数の突起を備える、請求項32に記載の電気化学セル。
  34. 前記1つまたは複数の突起が、前記セラミック部品の前記基準面から約2mm以上の距離にわたって延在する、請求項32に記載の電気化学セル。
  35. 前記1つまたは複数の突起が、長寸法と短寸法とを備え、前記長寸法が、前記セラミック部品の前記基準面に対して実質的に直交する角度で配置された傾斜を画定する、請求項32に記載の電気化学セル。
  36. 前記1つまたは複数の突起が、前記セラミック部品の前記基準面に対して鋭角に配置され、かつ正電界源に向かって面している傾斜を画定する、請求項32に記載の電気化学セル。
  37. 前記1つまたは複数の突起が、前記セラミック部品の前記基準面から延在する第1の部分と、前記セラミック部品の前記基準面と平行な傾斜を画定し、正電界源に向かって延在する第2の部分とを備える、請求項32に記載の電気化学セル。
  38. 前記正電界源が、正極と電気的に連通する前記容器の本体である、請求項37に記載の電気化学セル。
  39. 内部キャビティを備える容器であって、前記内部キャビティが反応性材料を備え、前記反応性材料が少なくとも約200℃の温度に維持される容器と、
    前記容器の前記内部キャビティを前記容器の外部環境から密封するシールであって、セラミック部品を備え、前記反応性材料および前記容器の前記外部環境の両方にさらされているシールと、
    前記容器の前記外部環境から、前記シールを通って前記容器の前記内部キャビティまで延在する導体と、
    前記導体および前記セラミック部品に結合された金属スリーブであって、前記金属スリーブが、ろう付けを備えるろう付け接合部によって前記セラミック部品に結合され、前記反応性材料が少なくとも約1日の期間にわたって少なくとも約200℃の温度に維持される場合、空気に対して実質的に反応せず、前記容器内への空気の拡散を防止する材料で前記ろう付けが形成される、金属スリーブと
    を備える高温装置。
  40. 前記ろう付けが延性である、請求項39に記載の高温装置。
  41. 内部ろう付けをさらに備え、前記内部ろう付けが前記反応性材料と接触し、前記ろう付けを前記反応性材料から保護する、請求項39に記載の高温装置。
  42. 前記内部ろう付けが、活性金属ろう付けである、請求項41に記載の高温装置。
  43. 前記容器内への空気の拡散が、最大で約1×10−8気圧−立方センチメートル/秒である、請求項39に記載の高温装置。
  44. 前記ろう付けが、少なくとも2つの異なる金属の合金である、請求項40に記載の高温装置。
  45. 前記高温装置が電池であり、前記電池が負極、正極および液体電解質を備える、請求項1または39に記載の高温装置。
  46. 前記負極および前記正極の少なくとも一方が液体金属電極である、請求項45に記載の高温装置。
  47. 前記液体電解質が溶融ハロゲン化物電解質である、請求項45に記載の高温装置。
  48. 前記電気化学セルが電池であり、前記電池が負極、正極および液体電解質を備える、請求項23に記載の電気化学セル。
  49. 前記負極および前記正極の少なくとも一方が、液体金属電極である、請求項48に記載の電気化学セル。
  50. 前記液体電解質が、溶融ハロゲン化物電解質である、請求項48に記載の電気化学セル。
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