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JP2019502729A - 4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸を製造する方法 - Google Patents

4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸を製造する方法 Download PDF

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Abstract

4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸は、シングルポット法(single pot process)として実施される、ブロモ置換、ニトリル加水分解およびハロゲン還元から選択される一連の化学的ステップにおいて、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルから好都合に製造可能である。4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルは、シアノ−アミノ化(cyano-amination)、アミン塩形成および臭素化−転移から選択される一連の化学的ステップにおいてフルフラールから製造可能である。4−アルコキシ−3−アセトキシピコリン酸は、無水酢酸を用いた処理により、4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸から好都合に製造可能である。

Description

本開示は、4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸を製造する方法に関する。より詳細には、本開示は、4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸をフルフラールから製造する方法に関する。
米国特許第6,521,622号明細書および米国特許出願公開第61/747,723号明細書には、とりわけ、一般式:
の特定の複素環式芳香族アミド化合物および殺真菌剤としてのその使用が記載されている。
また、これらの開示には、これらの複素環式芳香族アミド化合物の製造において鍵となる中間体としての4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸およびその誘導体の製造も記載されている。安価な原材料からの4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸への効率的かつスケーラブルなプロセス経路を有することが有用であろう。
本開示は、
式H:
(式中、RはC〜Cアルキルである)
の4−アルコキシ−3−アセトキシピコリン酸を、式A:
の化合物から製造する方法に関する。
式Hの化合物は、以下のステップ:
a)式Aの化合物およびアセチル化剤を含有する混合物を作成するステップ、ならびに
b)式Hの化合物を混合物から単離するステップ
を含む方法において製造可能である。
本開示の別の態様は、本方法において生成される新たな中間体、すなわち
(式中、RはC〜Cアルキルである)
の化合物である。
本明細書で使用されている「単離(isolate、isolatingまたはisolation)」という用語は、標準的な方法、例えば限定するものではないが、濾過、抽出、蒸留、結晶化、遠心分離、粉砕(trituration)、液−液相分離または当業者に公知のその他の方法を使用して、終了した化学的プロセスの混合物のその他の成分から所望の生成物を部分的または完全に取り出すまたは分離することを意味する。単離された生成物は、50%未満から50%超の範囲にある純度を有することができ、かつ標準的な精製方法を使用して、より高い純度レベルに精製可能である。また、単離された生成物は、次のプロセスのステップにおいて、精製ありまたはなしで使用可能である。
本明細書に記載される方法において、4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸は、ブロモ置換、ニトリル加水分解およびハロゲン還元を含む一連の化学的ステップにおいて、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルから製造される。現在の開示には、より効率的な「ワンポット」法を利用して、4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸を4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルから製造する改善された方法が記載されている。
本明細書には、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルをフルフラールから製造する改善された方法も記載されている。これらの方法は、臭素をその場で生成する試薬の組合せである臭化物/酸化剤による臭素の部分的または完全な置き換えを利用している。このような方法の改善により、臭素元素を処理する必要性が減り、臭素原子利用の効率が改善される。
本明細書に記載されるフルフラールからの4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルの製造において臭素をその場で生成することは、臭素元素を使用することと同等であり、また驚くべきことに、酸化剤の存在は、ストレッカー反応または転移反応に不利な影響を与えない。それに加えて、酸化剤が4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルのピリジン環またはニトリル基の分解または酸化を導かないことも驚くべきことであった。
A.式Aの化合物の製造
より効率的な「ワンポット」法を利用して、式Aの4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸を4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(化合物B)から製造する改善された方法を記載する。この方法は、式Bの化合物を、まずナトリウムアルコキシドで、その後、亜鉛金属、水性強塩基で処理し、場合によってさらなる水性強塩基を添加し、最後に、最終的な反応混合物を水性強酸により酸性化して、式A(式中、RはC〜Cアルキルである)の化合物を生成することが含む。
本方法の一実施形態では、式Bの化合物とナトリウムメトキシドとの反応は、場合によってメタノールを添加して、二極性の非プロトン性溶媒、例えばDMSOもしくはスルホラン中で実施され得るか、または溶媒としてのメタノール中で実施され得る。少なくとも2モル当量、好ましくは2.5〜3モル当量のナトリウムメトキシドを利用して、約50から約80℃で約1時間から約24時間にわたり加熱することにより、メトキシドによる4−ブロモ基の置換が完了する。その後、得られた反応混合物を水および水性強塩基、例えば水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム(2〜3モル当量)で希釈し、約1から約3モル当量の亜鉛金属(すなわち、10μm未満の粒径を有するZn末、150μm未満の粒径を有するZn粉末または別の高表面積のZn固体)で処理し、6−ブロモ基の還元が完了するまで、約20℃から約70℃で撹拌することができる。その後、さらなる水性強塩基(2〜3モル当量)を添加し、得られた混合物を約80℃から約95℃で約4から約24時間にわたり加熱することができる。
式A(式中、Rはメチルである)の所望の化合物は、反応混合物を酸性化させ、標準的な単離および精製技術を用いることにより、単離可能である。
本方法の別の実施形態では、式Bの化合物とナトリウムメトキシドとの反応が完了した後に、得られた反応混合物を次いで、水、水性強塩基(4〜6モル当量)および亜鉛金属で希釈し、その後、約20℃から約95℃の範囲にある温度で約2から約48時間にわたり維持することができる。亜鉛還元および塩基加水分解反応の完了後、反応混合物を酸性化させ、標準的な単離および精製技術を用いることにより、所望の生成物を単離することができる。
本方法の別の実施形態では、式Bの化合物とナトリウムメトキシドとの反応が完了した後に、得られた反応混合物を水および水性強塩基(4〜6モル当量)で希釈し、得られた混合物を、約80℃から約95℃で約4から約24時間にわたり加熱し、ニトリル基の加水分解を完了させることができる。その後、得られた混合物を亜鉛金属で処理し、その後、6−ブロモ基の還元が完了するまで、約20℃から約70℃の範囲にある温度で維持することができる。亜鉛還元および塩基加水分解反応の完了後、反応混合物を酸性化させ、標準的な単離および精製技術を用いることにより、所望の生成物を単離することができる。
本方法の別の実施形態では、式Bの化合物とナトリウムメトキシドとの反応が完了した後に、水、水性強塩基および亜鉛金属を(一回で、または一定時間にわたる添加により)反応容器に添加して、これを約80℃から約95℃で、ニトリル基の加水分解および6−ブロモ基の還元を完了するのに必要な時間にわたり加熱することにより、ニトリル基の加水分解および6−ブロモ基の還元を同時に行うことができる。
B.式Bの化合物の製造
スキームIIに示されているように、化学的ステップa、bおよびcを使用する方法において、フルフラール(式D)を4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(式B)に転化させることができる。
式Fのシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムハロゲン化物塩は、二相法(有機−水性の二相溶媒系)において、まずフルフラール(式D)と、少なくとも1当量のアンモニア源およびシアニド源(ステップa)とを、当技術分野においてα−アミノニトリルのストレッカー合成(これは、Organic Syntheses, Coll. Vol. I, page 21 and Coll. Vol. III, pages 84 and 88に記載されている)として知られる反応:
において反応させ、式Eのアミノ(フラン−2−イル)アセトニトリルをもたらすことにより製造される。適切なアンモニア源にはアンモニウム塩が含まれ、これには、例えば酢酸アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、ギ酸アンモニウム、硫酸アンモニウムおよびシアン化アンモニウム、有機溶媒中に溶解したアンモニア、例えばメタノール中のアンモニア、エタノール中のアンモニアおよびジオキサン中のアンモニア、水中のアンモニア(すなわち水酸化アンモニウム)、ならびに、液体アンモニア、無水アンモニアまたは気体アンモニアがあるが、これらに限定されることはない。適切なシアニド源にはシアニド塩が含まれ、これには、例えばシアン化ナトリウム、シアン化カリウムおよびシアン化アンモニウム、ならびにシアン化水素があるが、これらに限定されることはなく、これらは、アンモニアを用いた連続的な添加法でフルフラールに添加可能である。反応(ステップa)は、水と、以下のものから選択される水非混和性溶媒とから成る二相溶媒系中で行われる:エーテル、例えばジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン(THF)および2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)、エステル、例えば酢酸エチルおよび酢酸イソプロピル、アルカン、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンおよびオクタン、芳香族化合物、例えばアニソール、トルエンおよびキシレンまたはキシレン混合物、ならびにこれらの混合物。このような反応は、国際公開出願第2000049008号パンフレットの55頁に記載されている。一般的に、本反応は、実質的に均質な反応物混合物を維持するのに十分な撹拌により実施される。このような反応は、約1から約50時間にわたり、約15℃から約30℃の間で実施可能である。
式Eのアミノ(フラン−2−イル)アセトニトリルを製造する反応の完了後、式Eの化合物を含有する二相溶媒系の有機相は、標準的な相分離および抽出方法により水性相から容易に分離される。その後、有機相中の溶液としての式Eの化合物を、無機酸の水溶液で処理することにより式Fの塩に転化させる。適切な無機酸には、臭化水素酸(HBr)、塩酸(HCl)、硝酸(HNO)、硫酸(HSO)およびリン酸(HPO)が含まれるが、これらに限定されることはない。本反応は、約0℃から約25℃で実施可能である。式Eの化合物を含有する有機相と無機酸の水溶液とを適切に混合した後に、式Fのシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムハロゲン化物塩を含有する酸水溶液は、標準的な相分離および抽出方法により有機相から分離され、式Bの化合物を製造するための最終的な臭素化/転移反応(スキームII、ステップc)の準備が整う。
本方法の臭素化/転移反応のステップでは、式Fのシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム塩を、臭素化剤、例えば臭素で処理して、式Bの生成物をもたらす。
式F(式中、Xは、Br、Cl、NO、HSOまたはHPOである)の出発材料を適切な臭素化剤で処理することができる。約3から約6モル当量の臭素を使用することができる。好ましくは、臭素および式F(X=Br)の化合物の臭化物塩を約3〜5モル当量使用して、反応を実施する。反応が完了するまで進行することを保証するためには、過剰な、例えば5%、10%または15%モル過剰の臭素化剤を使用することが、しばしば好都合である。好ましくは、プロトン性溶媒または反応媒体、例えば水または水と、例えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンもしくはアセトニトリルのような水溶性有機溶媒との混合物中で反応を行う。一般的に、反応が実施される温度は、約10℃から約25℃の間である。臭素の添加が完了したら、反応混合物をゆっくりと室温に温め、10〜48時間にわたり撹拌するか、または反応混合物を約30〜40℃で加熱して、反応を完了させることができる。場合によって、塩基、例えば2〜4モル当量の酢酸ナトリウムを反応混合物に添加することにより、反応時間を短縮することができる。反応完了後、標準的な単離および精製技術を用いることにより、所望の生成物を回収する。
本開示の幾つかの実施形態では、式Fの化合物の臭素化/転移には、(1)臭素、および(2)酸化剤と組み合わされた臭化化合物から選択される1つまたは複数の臭素化剤の使用が含まれ得る。臭化化合物、例えばHBr、KBrおよびNaBrが、酸化剤、例えば過酸化水素、ペルオキシ一硫酸カリウム(すなわちOxone(登録商標))、DMSOまたはt−ブチルヒドロペルオキシドと組み合わされると、適切な反応条件下で臭素を生成できること(本明細書において、これは、その場での臭素の生成を指す)が文献において知られている。また、臭素をその場で生成するために例えばNaBrまたはKBrのような塩である臭化化合物を使用するには、臭素形成のための酸の使用が必要となる。この酸は、HBr、HCl、HSO、HNO、HPO、酢酸およびこれらの混合物を含む群から選択され得る。臭素をその場で生成することを含むこのような手法により、臭素元素の使用の限定または除外、本方法の臭素原子効率の改善、ならびに臭化物廃流の形成および処理の低減という利点がもたらされる。
本開示の幾つかの実施形態では、酸化剤、例えば過酸化水素と組み合わされた臭化化合物、例えばHBr、KBrまたはNaBrを本方法において使用して、式Bの化合物を式F(X=Br)の化合物から製造することは、過酸化水素(酸化剤)を式Fの化合物および臭化化合物(すなわち、その場で臭素を形成するために酸の使用を必要とする臭化化合物としてのKBrまたはNaBr)に周囲温度でゆっくりと添加し、かつ添加の間に約50℃未満の温度を維持することにより実施可能である。本方法では、十分な量の臭化化合物(2〜5モル当量)および酸の存在下で、式Bの化合物に対して約3〜5モル当量の過酸化水素を使用することができる。
臭化化合物を酸化剤と一緒に使用して臭素化化学作用を起こすことを記載している化学文献には、a)"Simple and Practical Halogenation of Arenes, Alkenes, and Alkynes with Hydrohalic Acid/H2O2 (or TBHP)," Tetrahedron, 55, (1999) 1127-1142、b)"Oxidative Halogenation with "Green" Oxidants: Oxygen and Hydrogen Peroxide," Angew. Chem. Int. Ed., 2009, 48, 8424およびそれらの参考文献が含まれる。臭化物塩またはHBrと過酸化水素との反応からの臭素の生成を記載している特許には、米国特許第5,266,295号明細書、米国特許第4,029,732号明細書および米国特許第2,772,302号明細書が含まれる。
C.式Gの化合物の製造
本開示の別の実施形態には、式Gの化合物をフルフラールから製造する方法が含まれる。本方法の最初の部分において、本明細書に記載される二相法を使用して、フルフラールを、式F(XはBrである)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物塩に転化させる。本方法の次のステップにおいて、式Fの臭化物塩をさらなる水性HBr(1.5当量)と合わせ、その後、(式Fの臭化物塩に対して)約3から約4モル当量の過酸化水素と反応させて、3−ヒドロキシ−ピコリノニトリル(式G)をもたらす。
過酸化水素の添加が実施可能な温度は、約0℃から約50℃の間である。過酸化水素の添加が完了したら、反応混合物を室温で約1〜約24時間にわたり撹拌する。反応完了後、標準的な単離および精製技術を用いることにより、所望の生成物を回収する。
D.式Hの化合物の製造
式Hの3−アセトキシ化合物への式Aの4−アルコキシ−3−ヒドロキシピコリン酸の転化は、無水酢酸および塩化アセチルから選択される1つもしくは複数のアセチル化試薬、ピリジン、アルキル置換ピリジンおよびトリアルキルアミンから選択される塩基を用いて式Aの化合物をアセチル化するか、またはショッテン・バウマン反応条件を利用することにより達成することができる。
これらのプロセスのいずれかにより得られる生成物は、従来の手段、例えば蒸発、濾過または抽出により回収可能であり、かつ標準的な手順、例えば再結晶化またはクロマトグラフィーにより精製可能である。
本開示を説明するために、以下の実施例を提示する。
[実施例1a]
3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
ナトリウムメトキシド(25g、0.45mol)のスラリーを50mLの無水DMSOおよび1mLのMeOHにより製造した。このスラリーに、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシ−2−ピコリノニトリル(50グラム、0.181mol)および約50mLの無水DMSOの溶液を30分にわたり添加した。添加の間、反応混合物を50〜65℃の間に維持した。添加完了後、反応混合物をさらに1時間にわたり50℃超で撹拌した。H NMR分析により反応の完了を決定した。反応混合物を35℃に冷却し、その後、反応溶液に100mLの水を添加した後、45%のKOH(40mL、468mmol)を添加した。その後、Zn末(15.4g、234mmol;粒径10ミクロン未満)を5グラムずつ15分間隔で添加すると、これにより、温度が約45℃に上昇した。反応混合物を終夜、周囲温度で撹拌した。反応が完了していなかったため、反応混合物を50℃に加熱し、その後、さらなるZn末(4.8グラム、74mmol)を添加した。反応は3時間後に完了した。さらなるKOH(45%の水溶液、40mL、468mmol)を反応混合物に添加した。その後、反応混合物を94℃で12時間にわたり加熱して、加水分解を完了させた。反応混合物を周囲温度に冷却し、その後、濾過して固体を除去した。この固体を約100mLの水で洗浄し、反応溶液に入れた。その後、濾液および洗浄物を合した溶液のpHを、12NのHClで0.4に調整した。pHが安定であることを保証するために、得られた混合物を約1時間にわたり撹拌し、その後、固体を濾過により集めた。得られたオフホワイトの固体をアセトンで洗浄した。材料を真空炉内にて50℃で乾燥させると、4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリン酸が非常に淡い黄色の粉末(19.22g、純度96%で収率63.2%、これは収率60.7%に相当)として得られた。有機物の純度は、HPLCにより決定したところ、99.75%であった。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.03 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H).
[実施例1b]
3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
純粋なナトリウムメトキシド(14.7g、271mmol)を4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(30.2g、109mmol)およびスルホラン(120g)の溶液に30分の時間にわたり添加すると、これにより、温度が50℃に上昇した。その後、反応混合物を60℃で18時間にわたり加熱した。反応溶液を周囲温度に冷却し、その後、150mLの脱イオン水を反応混合物に添加し、引き続き、45重量%のKOH(5.4当量、586mmol)50mLを添加した。Zn末(113mmol、7.5グラム)を添加し、その後、反応混合物を40℃に加熱した。2時間後、さらなるZn末(2.5グラム、38mmol)を添加し、その後、反応混合物をさらに2時間にわたり60℃に加熱した。反応混合物を終夜、周囲温度で撹拌した。反応混合物のH NMR分析により、脱臭素化が完了したことが示された。反応混合物を濾過して固体を除去し、45%のKOH(50mL、596mmol)を濾液に添加し、その後、得られた溶液を約90℃に加熱した。反応混合物を約90℃で5.5時間にわたり撹拌すると、これにより、ほぼ完全な転化がもたらされた。反応混合物を約90℃で終夜、撹拌した。反応混合物を30℃未満に冷却し、その後、pHを40%の硫酸で0.8に調整すると、これにより、固体が形成された。固体を濾過により単離し、その後、乾燥させると、収率100%超の固体が得られた。pH0.5の塩酸中で終夜、材料をスラリー化した。その後、この材料を濾過して、乾燥させることにより単離すると、10.3グラムの4−メトキシ−3−ヒドロキシピコリン酸がオフホワイトの粉末として得られ、これは、純度が94%であるとHPLCにより決定された(収率53%)。
[実施例1c]
3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸
500mLの三つ口フラスコにナトリウムメトキシド(25g、0.462mol)および25mLのジメチルスルホキシドを装入した。ナトリウムメトキシド/DMSO混合物を不活性ガス下に置き、機械的に撹拌して、自由流動性スラリー(free flowing slurry)を作成した。4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(50.3グラム、0.181mol、DBHP、純度96.2重量%)を約25mLの無水DMSOに入れた溶液を別個の容器内で製造した。50分にわたり、シリンジポンプによりDBHP溶液をナトリウムメトキシド/DMSO混合物に添加した。添加の間、温度を60℃未満に維持した。添加完了後、反応混合物をさらに1時間にわたり撹拌した。その時間の間、反応混合物が凝固した。凝固した反応混合物に、100mLの水を添加し、引き続き、50%のKOH(50mL、941mmol)を添加した。得られた混合物を約1.5時間にわたり撹拌し、固体をほぐして粘稠なスラリーにした。その後、Zn末(14.8g、226mmol)を約5グラムずつ約20分置きに添加すると、これにより、温度が約40℃に上昇した。Zn温浸(Zn digestion)の過程で、反応混合物が薄まり、簡単に混合されるスラリーになった。反応混合物を終夜、周囲温度で撹拌した。その後、反応混合物を24時間にわたり95℃まで加熱した。反応混合物を20℃未満に冷却し、その後、溶液のpHを水性HCl(12N)で0.6に調整すると、これにより、生成物が沈殿した。固体を濾過し、約50mLの水で洗浄することにより単離し、その後、約25mLのアセトンで洗浄した。得られたやや黄色がかった粉末をフード内で乾燥させると、これにより、23.3グラムの生成物がもたらされた。この生成物は、H NMR(内部標準に対する)により決定したところ、出発材料および最終的な生成物の純度を基準として純度96%であり、これは、所望の生成物の76%の収率に相当するものであった。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.03 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H).
[実施例1d]
シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物
撹拌棒を備える500mLフラスコに、33.65グラムの酢酸アンモニウム(436mmol)、150mLの酢酸エチル、30mLの脱イオン水および10グラムのKCN(154mmol)を添加した。その後、フルフラール(14g、145mmol)をシリンジにより反応器に添加した。反応器内の温度は、約15℃から24℃に上昇した。反応混合物を終夜、周囲温度で撹拌した。酢酸エチル相のH NMR分析により、転化が95%超完了したことが示された。20%の水性炭酸ナトリウム75mLを反応器に添加し、10分にわたり撹拌した。炭酸ナトリウム溶液を除去し、その後、反応混合物を40mLの飽和ブラインで洗浄した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.53 (dd, J = 2.0, 1.0 Hz, 1H), 6.47 (dd, J = 3.4, 1.1 Hz, 1H), 6.42 (dd, J = 3.3, 1.7 Hz, 1H), 5.08 (s, 1H).
ブライン相の除去後、約130mlの脱イオン水中で希釈した24.5mLの48%の水性HBr(1当量、145mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を15分にわたり混合した。水性層を除去し、別個の容器内に置いた。その後、有機層を25mLの脱イオン水で2回洗浄した。各洗浄物を、最初のHBr抽出相を有する保持容器に添加した。約14.06重量%のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物を含有する合計210.5グラムの水性相が得られた。
[実施例1e]
4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
7.38g(36mmol)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物(水中14.06重量%)を含有する52.5gの水性相を、撹拌棒を備える250mLフラスコ内に置いた。その後、フラスコを氷浴中に置いた。その後、10℃未満に冷却した後に、5.8gの臭素(36mmol)を15分にわたり反応混合物に滴加すると、固体が形成された。1時間にわたる撹拌後に、反応混合物を周囲温度に温めた。Oxone(登録商標)(27g、87.8mmol)を何回かで反応混合物に添加すると、固体が溶解して、赤茶色の液相が生じ、これは、1時間にわたる撹拌後に、ゆっくりと丸いペレット状の材料になった。反応を飽和水性重亜硫酸ナトリウムで停止させた。その後、固体を濾過により単離し、脱イオン水で洗浄し、その後、終夜、乾燥させると、6.25グラムの黄褐色の粉末が得られた。H NMR分析により、生成物が4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(96.6mol%、収率60.3%)および6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(3.4mol%、収率2.2%)から成ることが示された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (s, 1.00H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 0.034H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 0.034H).HRMS(m/z)正イオンモード[M+1]、CBrOについての計算値276.8612;実測値276.8611。
[実施例1f]
4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
7.38g(36mmol)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物(水中14.06重量%)を含有する52.5gの水性相を、撹拌棒を備える250mLフラスコ内に置いた。その後、フラスコを氷浴中に置いた。その後、10℃未満に冷却した後に、5.8gの臭素(36mmol)を約15分にわたり反応混合物に滴加すると、固体が形成された。1時間にわたる撹拌後に、30%の過酸化水素(9.4mL)をシリンジにより20〜30分にわたり反応混合物に添加した。これにより、固体が溶解し、その後、1〜2時間の時間にわたり微細な粉末が沈殿した。この反応を飽和重亜硫酸ナトリウムで停止させた。その後、固体を濾過により単離し、脱イオン水で洗浄し、その後、終夜、乾燥させると、6.03グラムの黄褐色の粉末が得られた。H NMR分析により、生成物が4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(94.5mol%、収率57.3%)および6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(5.5mol%、収率3.2%)から成ることが示された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (s, 1.00H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 0.075H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 0.075H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 157.65, 141.95, 135.55, 128.76, 124.37, 120.34, 115.97.HRMS(m/z)正イオンモード[M+1]、CBrについての計算値276.8612;実測値276.8609。
[実施例1g]
3−ヒドロキシピコリノニトリル
7.38g(36mmol)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物(水中14.06重量%)を含有する52.5gの水性相を、撹拌棒を備える250mLフラスコ内に置いた。撹拌しながら、48%のHBr(6.2mL、55mmol)をフラスコに添加した。その後、フラスコを氷浴中に置いた。5℃未満に冷却した後に、約7mLの30%の過酸化水素をシリンジにより20〜30分にわたり反応混合物に添加した。これにより、非常に僅かな発熱が生じた。反応混合物を周囲温度に温めると、その時点で、反応混合物は自ら約50℃に発熱し始めた。反応混合物を20℃に冷却し、その後、7mLの30%の過酸化物を添加すると、これにより、沈殿物が形成した。反応混合物を約20分にわたり撹拌し、その後、反応を飽和重亜硫酸ナトリウムで停止させると、これにより、温度が約40℃に上昇した。温度上昇の間に固体が溶解した。その後、反応混合物を氷浴中に置いた。約45分にわたる撹拌後に、固体が生じた。この固体を濾過により集め、脱イオン水で洗浄した。3−ヒドロキシピコリノニトリル(1.63グラム)が、黄褐色の結晶質固体(収率37.3%)として単離された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.67 (s, 1H), 8.19 (dd, J = 4.4, 1.3 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.6, 4.4 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.7, 1.4 Hz, 1H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 157.67, 141.93, 135.56, 128.75, 125.99, 124.37, 120.34, 115.97.HRMS(m/z)負イオンモード[M−1]、COについての計算値119.0246;実測値119.0240。
[実施例1h]
4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
7.45g(37mmol)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウム臭化物(水中14.06重量%)を含有する53gの水性相を、撹拌棒を備える250mLフラスコ内に置いた。撹拌しながら、48%のHBr(8.2mL、73mmol)をフラスコに添加した。フラスコを氷浴中に置いた。5℃未満に冷却した後に、6から7mLの30%の過酸化水素をシリンジにより20〜30分にわたり反応混合物に添加した。これにより、非常に僅かな発熱が生じた。反応混合物を周囲温度に温めると、その時点で、反応混合物は自ら約46〜48℃に発熱し始め、色が、黄色がかったオレンジになった(均質)。反応混合物を20℃に冷却し、その後、別の7mLの30%の過酸化水素をシリンジにより15〜20分にわたり添加すると、これにより、沈殿物が形成された。反応混合物を終夜、撹拌した。反応を重亜硫酸ナトリウムで停止させると、やや黄色がかった溶液が固体と一緒に得られた。過酸化物試験紙により残留過酸化物は示されなかった。固体を濾過により集め、水で洗浄し、乾燥させると、6.22グラムの淡い黄褐色の粉末が得られた。H NMR分析により、生成物が4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率58.1%)および6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率3.8%)から成ることが示された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (s, 1.00H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 0.064H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 0.064H).
[実施例1i]
4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
39.21グラムのフルフラール、20グラムのシアン化ナトリウム、96グラムの酢酸アンモニウムを300mLの酢酸エチルおよび260mLの水中で使用して、シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムクロライドの原液を製造した。α−アミノニトリルの形成後に、75mLの飽和炭酸ナトリウムを混合物に添加し、20〜30分にわたり混合した。水性相を除去し、その後、引き続き、有機相を50mLの飽和水性ブラインで2回洗浄した。約260mlの脱イオン水中で希釈した34mLの12Nの水性HCl(1当量、408mmol)を有機相に添加した。得られた混合物を15分にわたり混合した(500rpm超)。静置後に、シアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムクロライドを含有する水性層を除去し、プラスチック保持容器内に置いて、原液を形成した。その後、有機層を44mLの脱イオン水で抽出し、引き続き、46mLの脱イオン水で抽出した。各水性抽出液を保持容器内に置くと、約460gの水性相が得られた。水性相を希釈して、約64.70g(13.5重量%)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムクロライドを含有する480グラムの総量にした。
約8.1g(51mmol)のシアノ(フラン−2−イル)メタンアミニウムクロライドを含有する60グラムの原液を、撹拌棒を備える250mLのRBフラスコ内に置いた。約4.2mL(50.4mmol)の12NのHClおよび10.4g(101mmol)のNaBrをフラスコに添加した。30%の過酸化水素(20g、176mmol)を50分にわたりフラスコに滴加した。添加(約7.5gの過酸化物を添加した)の間、25分の時間にわたり、反応混合物は自ら56℃に発熱し、その時点で、反応混合物を約36℃に冷却した。40分後、固体が形成し始めた。反応混合物をさらに6時間にわたり撹拌した。固体を濾過により集め、脱イオン水で洗浄し、その後、乾燥させた。6.28グラムの淡い黄褐色の自由流動性粉末は、H NMRにより決定したところ、4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率39.1重量%)と、6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率3.0重量%)と、6−クロロ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率6.23重量%)と、4/6−クロロ/ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル異性体(収率0.4重量%)のうち1つとの混合物として得られた。51%の全収率が観察された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)、所望の生成物: δ 8.27 (s, 1.00H), δ 8.18 (s, 0.11H), δ 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 0.64H), 7.65 (d, J = 8.9 Hz, 0.01H), 7.53 (d, J = 8.9 Hz, 0.01H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 0.064H).
[実施例1j]
4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル
撹拌棒を備える500mLフラスコに、36グラムの酢酸アンモニウム(467mmol)、200mLの酢酸エチルおよび7.5グラムのNaCN(153mmol)を添加した。75mLの水を利用して、残留シアン化ナトリウムを洗浄し、フラスコ内に入れ、漏斗から出した。その後、フルフラール(12.7mL、14.7グラム、153mmol)をシリンジにより迅速に反応器に添加した。反応器内の温度は、約15℃から24℃に上昇した。反応混合物を終夜、周囲温度(18℃)で撹拌した。撹拌のスイッチを切り、2つの液相を分離させた。その後、H NMR分析のために、有機相からサンプルを取り、反応が約80%だけ完了したと決定された。その後、反応混合物を25℃でさらに6時間にわたり撹拌した(水浴を使用)。H NMRにより、反応が約90%が完了したことが示された。75mLの20%の水性炭酸ナトリウムを反応器に添加し、30分にわたり撹拌し、その後、20〜30分にわたり、混合物を撹拌することなく、そのままにした。水性相を除去し、その後、フルフラールのα−アミノニトリルを酢酸エチル中に含有する有機相を50mLの飽和ブラインで2回洗浄した。
10Nの硫酸(15mL、1当量、153mmol)を約225mlの脱イオン水中で希釈した。フルフラールのα−アミノニトリルを含有する酢酸エチル溶液を希硫酸溶液で約1/3回に分けて抽出した。各抽出液を、撹拌棒を備える500mLのRB内に置いた。有機溶液をさらなる5mLの脱イオン水で抽出した。合した水性酸抽出液に、47gの臭化ナトリウム(459mmol)を添加し、その後、過酸化水素(30%、360mmol)を2時間の時間にわたり添加すると、これにより、温度が19℃から約50℃に上昇した。反応混合物を終夜、撹拌した。H NMR分析により、反応が6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルと4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリルとの1:1の混合物であることが示された。さらなる15mLの10Nの硫酸および13.5グラムの30%の過酸化物(107mmol)を反応溶液に添加し、反応混合物を45℃に加熱した。2時間後、H NMR分析により反応が完了したことが示された。固体を濾過により集め、水で洗浄し、乾燥させると、21.9グラムの淡い黄褐色の粉末が得られた。H NMR分析により、粉末が4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率49.8%)および6−ブロモ−3−ヒドロキシピコリノニトリル(収率2.4%)から成ることが示された。
[実施例1k]
3−(アセチルオキシ)−4−メトキシピコリン酸
3−ヒドロキシ−4−メトキシピコリン酸(5.0g、29.6mmol)を、50mLのピリジンおよび50mLの無水酢酸中で周囲温度にてスラリー化した。1時間後、黄色の溶液が形成され、その後、これを終夜、撹拌した。この溶液を45℃で蒸発(2mmのHg)させると、6.28gの黄褐色の固体(収率99%、mp=132〜134℃)がもたらされた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.32 (s, 1H), 8.43 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.27 (s, 3H). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 167.95, 164.81, 158.34, 147.87, 142.77, 136.18, 110.87, 56.59, 20.27.HRMS(m/z)、CNOについての計算値211.0478、実測値211.0481([M])。

Claims (3)

  1. 式H:
    (式中、RはC〜Cアルキルである)
    の化合物を、式A:
    の化合物から製造する方法であって、
    以下のステップ:
    a)式Aの前記化合物およびアセチル化剤を含有する混合物を作成するステップ、ならびに
    b)式Hの前記化合物を前記混合物から単離するステップ
    を含む、方法。
  2. 前記アセチル化剤が無水酢酸および塩化アセチルから選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の式:
    (式中、RはC〜Cアルキルである)
    の化合物。
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