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JP2019218041A - シートベルトリトラクタ - Google Patents

シートベルトリトラクタ Download PDF

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JP2019218041A
JP2019218041A JP2018147771A JP2018147771A JP2019218041A JP 2019218041 A JP2019218041 A JP 2019218041A JP 2018147771 A JP2018147771 A JP 2018147771A JP 2018147771 A JP2018147771 A JP 2018147771A JP 2019218041 A JP2019218041 A JP 2019218041A
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pawl
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竜也 樋口
Tatsuya Higuchi
竜也 樋口
康二 田中
Koji Tanaka
康二 田中
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Joyson Safety Systems Japan GK
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Joyson Safety Systems Japan GK
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Abstract

【課題】EA作動時のトーションバーのねじれ量が確保されるプリテンショナ付きシートベルトリトラクタを提供する。【解決手段】プリテンショナ60の作動に伴ってウェビングのたるみが除去された後も、トーションバー70に対してプリテンショナ60からウェビング巻き取り方向に力が加えられ、これにより、トーションバー70がねじれる。この段階では、プラネットギア101からサンギア82に対し回転力が加えられず、サンギア82は元位置に止まっている。トーションバー70をねじりながらスプール20が回転し、ウェビングが引き出される。これに伴って第2パウル110が突出して第2鋸歯17aに係合し、キャリア90が停止し、プラネットギア101を介してサンギア82が回転してスラスト移動する。【選択図】図17

Description

本発明は自動車等の車両に用いられるプリテンショナ付きのシートベルトリトラクタに関するものであり、特にスプールにトーションバーが組み込まれたシートベルトリトラクタに関する。
プリテンショナ付きのシートベルトリトラクタとして、トーションバーをスプールの内孔に挿通し、該トーションバーの一端をスプールに固定可能とし、トーションバーの他端をシートベルトリトラクタのフレームに係止可能としたシートベルトリトラクタが公知である(特許文献1,2)。車両の衝突時等の緊急時には、スプールがプリテンショナによって回転駆動されてウェビングが巻き取られる。その後、該スプールに対しウェビング巻出し方向の力が加えられることによりトーションバーがねじられ、スプールが徐々に回転し、ウェビングが徐々に引き出される。これにより、乗員の身体に加えられる運動エネルギーの一部がトーションバーのねじりによって吸収され、衝撃が緩和される。
特許文献1には、トーションバーのねじり量を該トーションバーに螺合したストッパの移動によって制限することが記載されている。
特開平11−222100号公報 特開2017−154525号公報
特許文献1のプリテンショナ付きシートベルトリトラクタは、プリテンショナ作動時にトーションバーがねじられ、ストッパの位置がずれてしまい、トーションバーのねじれ量が制約されるおそれがあった。
本発明は、EA作動時のトーションバーのねじれ量が確保されるプリテンショナ付きシートベルトリトラクタを提供することを目的とする。
本発明のシートベルトリトラクタは、スプール及びロッキングベースを支持するフレームと、
ウェビングを巻き取る、第1内孔を有した筒状の該スプールと、
該スプールと同軸に隣接配置され、第2内孔を有し、トーションバーによってスプールと連結された該ロッキングベースと、
該スプールの第1内孔及びロッキングベースの第2内孔に挿通され、該スプールに対し一端側が回転不能に連結され、該ロッキングベースに対し他端側が回転不能に連結された該トーションバーと、
該ロッキングベースをウェビング巻き取り方向に回転させるプリテンショナと
を備え、
該ロッキングベースがロックされた状態においてウェビングに所定値以上の引張力が加えられると該トーションバーがねじり変形するシートベルトリトラクタであって、
前記ロッキングベースの外周面に雄ネジが設けられており、
該雄ネジにギアの内周面の雌ネジが螺合しており、
プリテンショナ駆動によってロッキングベースが回転し、かつスプールが回転を停止している時に、該ギアが前記ロッキングベースと一体に回転し、EA動作によってスプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止している時に、前記ギアが前記ロッキングベースに沿って螺進する。
本発明の一態様では、前記ギアはサンギアであり、
前記ロッキングベースは、フランジ部と、該フランジ部の中央部から突設された、前記内孔を有した筒状のシャフト部と、該シャフト部の突出方向先端側の外周面に設けられた前記雄ネジと、該シャフト部に設けられた、前記プリテンショナからの力を受ける受承部とを有しており、
該雄ネジに該サンギアの内周面の前記雌ネジが螺合しており、
前記スプールは、インターナルギアを有しており、
該インターナルギアと前記サンギアとの間にプラネットギアが配置されており、
前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止する時に該プラネットギアの公転を停止させて該インターナルギアの回転力を該サンギアに伝達するための公転停止手段を備える。
本発明の一態様では、前記フレームは、正面壁と、該正面壁の左側辺から前方に延出した左側壁と、該正面壁の右側辺から前方に延出した第1右側壁と、該第1右側壁よりも左側において該正面壁から前方に延出する第2右側壁とを備えており、
該第1右側壁及び第2右側壁に開口が設けられ、該第2右側壁の開口の内周に第2鋸歯が設けられており、
前記公転停止手段として、前記第2鋸歯に係合して該プラネットギアの公転を停止するためのキャリアが設けられている。
本発明の一態様では、前記スプールは、ウェビングが巻き付けられる筒部と、該筒部の一端側から設けられた前記第1内孔と、該筒部の該一端側から拡開するフランジと、該フランジの外周縁から前記ロッキングベース側に張り出し、該フランジを周回する環状壁と、該環状壁の内周面に設けられた前記インターナルギアとを有している。
本発明の一態様では、前記ロッキングベースのシャフト部の先端が前記スプールの該一端に当接している。
本発明の一態様では、前記キャリアは、前記シャフト部を周回する環形円板状であり、
該キャリアに前記プラネットギアが自転自在に取り付けられており、
該キャリアの外周に、前記第2右側壁の前記第2鋸歯に係合して該キャリアのウェビング引き出し方向への回転を阻止する第2パウルが設けられている。
本発明の一態様では、前記第2パウルと第2鋸歯との係合は、前記キャリアのウェビング巻き取り方向への回転を許容する。
本発明の一態様では、前記第2パウルは、基端側が前記キャリアに回転自在に支持されており、該第2パウルの先端側を該キャリアの外周面から突出する方向に付勢するようにバネが設けられている。
本発明の一態様では、前記スプールの前記環状壁から、前記第2パウルを押さえるための凸壁が突設されており、該凸壁が第2パウル押え位置から移動することにより該第2パウルが前記キャリアの外周面から突出する。
本発明の一態様では、前記第2パウルの先端側に、前記環状部に向って突出する突起が設けられており、前記凸壁は、該突起を押えるように配置されている。
本発明の一態様では、前記サンギアは、車両衝突前の状態にあっては、前記シャフト部外周面の前記雄ネジのうち該シャフト部の基端側に位置しており、EA動作によって前記トーションバーがねじれながら前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止している時に、該サンギアが該シャフト部の先端側に向って螺進する。
本発明の一態様では、前記プラネットギアは、前記キャリアの周方向等分位置に複数個設けられており、
該プラネットギアを挟んで該キャリアと反対側に円環形のリンクプレートが配置されており、
前記プラネットギアを該キャリアに回転可能に取り付けるピンが該リンクプレートのピン挿通孔に嵌合している。
本発明の一態様では、前記フレームの前記第1右側壁の開口の内周に第1鋸歯が設けられており、
所定値以上の加速度が検知されたときに該第1鋸歯に対し係合する第1パウルが設けられている。
本発明の一態様では、前記第1パウルと第1鋸歯との係合は、前記ロッキングベースのウェビング引き出し方向への回転を阻止し、ウェビング巻き取り方向への回転を許容する。
本発明の一態様では、前記ギアはストップギアであり、前記ロッキングベースは、フランジ部と、該フランジ部の中央部から突設された、前記内孔を有した筒状のシャフト部と、該シャフト部の突出方向先端側の外周面に設けられた雄ネジと、該シャフト部に設けられた、前記プリテンショナからの力を受ける受承部とを有しており、該雄ネジに該ストップギアの内周面の前記雌ネジが螺合しており、前記スプールの前記第1内孔の内部に前記ストップギアの少なくとも一部が配置されており、該第1内孔の内周面と該ストップギアとの間にウェッジパウルが配置されており、前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止する時に該ウェッジパウルが該第1内孔の内周面に沿って移動して該内周面と該ストップギアとの間に噛み込まれ、該スプールの回転力が該ストップギアに伝達され、該ストップギアが螺進するよう構成されており、該ウェッジパウルを前記噛み込み方向と反対方向に付勢する付勢部材が設けられている。
本発明の一態様では、前記第1内孔の内周面に、前記スプールの軸心線と平行方向に延在するウェッジパウル保持溝が設けられており、前記ウェッジパウルは該ウェッジパウル保持溝に係合し、該第1内孔の内周面に沿って周方向移動可能となっている。
本発明の一態様では、前記ウェッジパウル保持溝は、それぞれ前記第1内孔の内周面から立ち下がる第1溝面及び第2溝面を有しており、前記ウェッジパウルは、該第1溝面に当接する第1背面と、該第2溝面に摺動自在に重なる第2背面と、前記ストップギアの外周面と噛合する歯部とを備えている。
本発明の一態様では、前記付勢部材は、前記第1背面を前記第1溝面に押し付けるように設けられている。
本発明の一態様では、前記ウェッジパウル保持溝は、前記スプールの一端側から前記軸心線方向と平行方向に延在しており、該ウェッジパウル保持溝の一端側に凹欠部が設けられ、該凹欠部と前記ウェッジパウルの一端とにそれぞれ突起が設けられ、これらの突起同士の間に、前記付勢部材としての引張コイルバネが架設されている。
本発明の一態様では、前記ストップギアの外周面に前記ウェッジパウルの前記歯部が係合する外向歯が設けられている。
本発明の一態様では、前記ロッキングベースの前記シャフト部の基端側に非円形部が設けられ、該非円形部に前記受承部としてパドルホイールが設けられており、
前記プリテンショナからの動力伝達部材が該パドルホイールの外周面に沿って移動することにより、前記ロッキングベース、トーションバー及びスプールがウェビング巻き取り方向に回転する。
本発明のシートベルトリトラクタでは、車両衝突等の緊急時(以下、車両衝突という。)前の状態においては、スプール、トーションバー及びロッキングベースが一体となって回転し、ウェビングの引き出し及び巻き取りが行われる。
車両衝突時には、プリテンショナが作動し、ロッキングベース、トーションバー及びスプールがウェビング巻き取り方向に回転し、ウェビングのたるみが解消される。ウェビングのたるみが解消した後も、プリテンショナはトーションバーに対しさらに巻き取り方向の力を加えるので、トーションバーが巻き取り方向に若干さらにねじれるが、この際はロッキングベースと共にギアも回転するので、ギアは螺進しない。
その後、乗員身体からウェビングに加えられる引き出し方向の力がプリテンショナから加えられる巻き取り方向の力以上になると、ロッキングベースはプリテンショナの保圧作用によって回転停止状態に保たれ、スプールがトーションバーをねじりながら回転し、ウェビングが引き出され、乗員のEA(エネルギー吸収)が行われる。
また、この際のスプールの回転に伴ってギアが螺進し、やがてギアが所定位置まで螺進して停止し、スプールが停止する。
本発明の一実施形態にあっては、EA時のスプールの引き出し方向への回転開始に伴って、キャリアから突出した第2パウルが、第2右側壁の第2鋸歯に係合する。これにより、スプールの回転力がプラネットギアを介してサンギアに伝達され、サンギアが螺進する。サンギアが所定位置まで螺進すると、スプールが停止する。
本発明の別の一実施形態にあっては、EA時のスプールの引き出し方向への回転開始に伴って、ウェッジパウルがスプール内周面とストップギアとの間に噛み込まれ、これにより、スプールの回転力がストップギアに伝達され、ストップギアが螺進する。ストップギアが所定位置まで螺進すると、スプールが停止する。
実施の形態に係るシートベルトリトラクタの正面側からの分解斜視図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタの背面側からの分解斜視図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタの正面図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタの左側面図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタの右側面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 図8のIX部の拡大図である。 図9のX−X線断面図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタのプリテンショナ動作終了時の断面図である。 図11のXII−XII線断面図である。 第3パウルのスプール軸心線方向の断面図である。 図13のパウル係合時の断面図である。 スプールの正面図である。 図15のXVI−XVI線断面図である。 スプールの軸心線方向の断面図である。 スプールの左側から見た分解斜視図である。 スプールの右側から見た分解斜視図である。 シートベルトリトラクタの経時的作動を示す説明図である。 第2の実施の形態に係るシートベルトリトラクタの正面側からの分解斜視図である。 第2の実施の形態に係るシートベルトリトラクタの背面側からの分解斜視図である。 スプールの左側から見た分解斜視図である。 スプールの右側から見た分解斜視図である。 スプールとウェッジパウルとの係合関係を示す分解斜視図である。 ウェッジパウルの作動を示す説明図である。 ウェッジパウルの作動を示す説明図である。 第2の実施の形態のスプール、トーションバー及びロッキングベースの組付け状態を示す軸心線方向の断面図である。
図1〜20を参照して第1の実施の形態について説明する。
シートベルトリトラクタ1は、フレーム10と、該フレーム10に回転可能に保持されたスプール20と、スプール20をウェビング巻き取り方向に付勢するリターンスプリングユニット(ゼンマイバネユニット)30と、スプール20に同軸状に隣接配置され、トーションバー70によってスプール20に連結されたロッキングベース40と、スプール20のロックを起動させるロック起動ユニット50と、プリテンショナ60と、スプール20とロッキングベース40とを連結するようにスプール20及びロッキングベース40内に挿入されたトーションバー70等を備えている。
フレーム10は、正面壁11と、該正面壁11の左側辺から前方に延出する左側壁12と、右側辺から前方へ延出する第1右側壁13と、第1右側壁13よりも所定距離だけ左側において前方へ延出する第2右側壁14と、各側壁12〜14にそれぞれ設けられたスプール挿通穴15,16,17等を有する。スプール挿通穴15,16,17の内周面には、鋸歯15a,16a,17aが設けられている。鋸歯16aが第1鋸歯であり、鋸歯17aが第2鋸歯である。
リターンバネユニット30は、ケース31内にゼンマイバネ32を収容したものであり、該ゼンマイバネ32の一端はスプール20の左端側の突軸20tに連結されている。リターンバネユニット30は、スペーサ33を介してフレーム左側壁12に取り付けられている。
ロック起動ユニット50は、フレーム第1右側壁13に保持された振り子51(図2)が外周面に係合するロックアッシー52とを有する。ロックアッシー52の回転角加速度が所定値以上となったり、振り子51がロックアッシー52の外周面に係合したときにロックアッシー52がロッキングベース40の外周面から第1パウル43を突出させて鋸歯16aに係合させる。
ロックアッシー52及び振り子51はカバー55によって覆われている。
このロック起動ユニット50は、周知構造のものである。
プリテンショナ60は、車両衝突時にスプール20をウェビング巻取り方向に大トルクにて巻取り、ウェビングの緩みを除去するためのものである。このプリテンショナ60は、車両衝突時にガスを発生させるガス発生器61と、ダクト62と、ダクト62内に装填された合成樹脂等よりなる動力伝達部材等を備えている。ガス発生器61からのガス圧によって動力伝達部材が後述のパドルホイール80の外周に周回方向に送り込まれ、スプール20がウェビング巻き取り方向に回転する。この構成は、例えば特許文献2に記載のものとすることができる。
次に、スプール20及びロッキングベース40の構造について詳細に説明する。
図15〜19に明示の通り、スプール20は、ウェビングが巻き掛けられる筒部21と、筒部21の左端側の左フランジ22と、右端側の右フランジ23とを有する。
右フランジ23の外周縁からは右方すなわち筒部21と反対方向に環状壁24が突設されている。環状壁24の内周面にはラック(インターナルギア)24aが全周にわたって設けられている。環状壁24には、直径方向に対峙する2箇所から、右方すなわち筒部21と反対方向に凸壁24bが突設されている。凸壁24bは、環状壁24の周方向に所定長さだけ延在している。
スプール20の左フランジ22の外向き面には、第3パウル(ストッパパウル)25を保持するピン22aが突設されている。図13,14にも示される通り、第3パウル25は、基端側の小孔25aが該ピン22aに嵌合している。第3パウル25の先端側は、スプリング26によって左フランジ22の外周から突出する方向に付勢されている。
左フランジ22に、C字環形状のベアリングリング27Aを介してパウルウォール27が装着されている。パウルウォール27は、扇形であり、扇の要部分には、スプール20の突軸20tが挿通された小孔27aが設けられている。パネルウォール27の外周縁には、パウル25を押える(図13参照)ための周壁部27bが設けられている。周壁部27bには切欠部27cが設けられている。
この実施の形態では、スプール20の筒部21に、軸心線と平行方向に貫通するロッド挿通孔28aが設けられており、該ロッド挿通孔28aにプッシュロッド28が挿通されている。プッシュロッド28の長さは、スプール左フランジ22の左端面から右フランジ23の右端面までの距離よりも若干大きいものとなっている。
図17等に明示の通り、スプール20の筒部21には、右端側すなわち環状壁24側から左端側に向って第1内孔29が設けられている。該内孔29の最奥部すなわち左端側にセレーション部29aが設けられており、トーションバー70の歯車形状部71が該セレーション部29aに係合している。
スプール20の右側に隣接して、筒部21と同軸状となるようにロッキングベース40が配置されている。ロッキングベース40は、フランジ部41と、該フランジ部41の中央部に連なる筒状のシャフト部42と、フランジ部41に設けられた第1パウル43等を有する。
シャフト部42の内孔(第2内孔)先端側の内周面にセレーション42aが設けられており、トーションバー70の右端の歯車形状部72が該セレーション部42aに係合している。
ロッキングベース40のシャフト部42の基端側(フランジ41側)外周に非円形部としての六角部42bが設けられ、先端側の外周面に雄ネジ42cが設けられている。雄ネジ42cと六角部42bとの間の外周面は平滑面となっている。
六角部42bにパドルホイール80の六角形の内孔80aが係合しており、パドルホイール80がシャフト部42に周方向回転不能に装着されている。
このパドルホイール80の外周囲に、プリテンショナ60のダクト62から合成樹脂等よりなる動力伝達部材が供給されることにより、パドルホイール80が回転し、ロッキングベース40が回転する。
雄ネジ42cにサンギア82の中心孔内周面の雌ネジ82aが螺合している。サンギア82は、該雄ネジ42cに沿って螺進可能となっている。
サンギア82は、プラネットギア101及び第2パウル110を保持するキャリア90の円形の内孔91内に配置されている。キャリア90は、円環形の板状であり、その中央に該内孔91が設けられている。キャリア90には、周方向3等分位置に3個のピン孔92が設けられている。各ピン孔92にそれぞれプラネットギア101がピン102を介して保持されている。プラネットギア101は、図16の通り、サンギア82と前記インターナルギア24aとに噛合している。
キャリア90の外周縁の2箇所には、凹部よりなるパウル収容部93が設けられており、各パウル収容部93内に第2パウル110が配置されている。パウル収容部93には、第2パウル110の基端側のピン状軸部111(図18)が差し込まれた小孔94が設けられている。
パウル収容部93の近傍に、突起95(図19)が設けられており、パウル110に装着されたループバネ112の一端が該突起95に係止されている。ループバネ112の他端は、パウル110の先端側に係止されている。ループバネ112はパウル110のピン状突起113(図9,19)に巻き掛けられている。
パウル110は、ループバネ113によって先端側がキャリア90の外周から突出する方向に付勢されている。
パウル110の先端側からはフランジ23側に向って突起115(図10,17〜19)が突設されている。
前記スプール20の環状壁24から張り出した凸壁24bは、図10,17の通り突起115の外周側に配置されている。
キャリア90とフランジ23との間に、リンクプレート120が配置されている。リンクプレート120は、サンギア82よりも大径の内孔121を有した円環形の板状である。リンクプレート120には、周方向3等分位置にピン挿通孔122が設けられている。各ピン挿通孔122に嵌合したピン102がプラネットギア101に挿通され、キャリア90のピン孔92に差し込まれて固定されている。プラネットギア101は、ピン102に対して回転自在となっている。
上記のシートベルトリトラクタにおいて、通常時にはサンギア82はロッキングベース40の雄ネジ42cの最も基端側(右側)に螺合している。通常時には、各パウル25,43,110は鋸歯15a,16a,17aに係合しておらず、ロッキングベース40、トーションバー70およびスプール20は一体的に回転可能である。従って、ウェビングは乗員の体位に応じて引出し及び巻取りされる。
上記の通り、車両衝突前の状態では、サンギア82は、雄ネジ42cの最も右側に位置している。また、この状態では、キャリア90の第2パウル110は、図8〜10の通り、スプール20の凸壁24bで押え込まれており、スプール20、トーションバー70及びロッキングベース40は一体的に回転する。また、この状態では、第2パウル110が鋸歯17aに係合しておらず、キャリア90は第2側壁部14からフリーとなっているので、プラネットギア101の公転に追随してキャリア90が回転する。そのため、サンギア82に対しプラネットギア101からは回転力は加えられず、サンギア82は図17に示す最右側位置に停止している。
車両衝突時には、振り子51がロックアッシー52の外周面に係合し、ロック起動ユニット50が第1パウル43をロッキングベース40の外周面から突出させる。突出した第1パウル43が第1右側壁13の第1鋸歯16aに係合する。
また、車両衝突時には、プリテンショナ60のガス発生器61が作動し、パドルホイール80を介してロッキングベース40にウェビング巻き取り方向の強力なトルクが加えられ、ロッキングベース40、トーションバー70及びスプール20が一体となってウェビング巻き取り方向に回転する。これにより、ウェビングがスプール20に巻き取られ、ウェビングのたるみが除去される。
この状態にあっては、ロッキングベース40は鋸歯16aに拘束されることなくウェビング巻き取り方向に回転する。また、スプール20とロッキングベース40とが一体となって同速度で回転するので、第2パウル110は環状壁24の凸壁24bによって押え込まれた状態のままとなっている。
従って、この状態では、第2パウル110が鋸歯17aに係合しておらず、キャリア90は第2側壁部14からフリーとなっているので、プラネットギア101の公転に追随してキャリア90が回転する。そのため、サンギア82に対しプラネットギア101からは回転力は加えられず、サンギア82は図17に示す最右側位置に停止している。
ウェビングの巻き取りが進行し、ウェビングのたるみが除去されると、スプール20によるウェビングの巻き取りは停止する。このように、ウェビングのたるみが除去された後も、トーションバー70に対してはプリテンショナ60からウェビング巻き取り方向に力が加えられ、これにより、トーションバー70がねじれる。また、スプール20の凸壁24bの位置が第2パウル110の突起115上から周方向にずれる。これにより、第2パウル110がキャリア90の外周面から突出するが、第2右側壁14の鋸歯17aに係合しないので、この段階では、キャリア90は回転が拘束されておらず、プラネットギア101からサンギア82に対し回転力が加えられないので、サンギア82は元位置に止まっている。
その後、スプール20に対しウェビングから加えられるウェビング引き出し方向の力によって、スプール20がトーションバー70をねじりながらウェビング引き出し方向に回転し始める(EA動作)。すなわち、スプール20にトーションバー70を介して連結されたロッキングベース40は、プリテンショナ60の保圧作用によって、ウェビング引き出し方向への回転が阻止される。この結果、トーションバー70をねじりながらスプール20が回転し、ウェビングが引き出される。トーションバー70がねじれ変形することにより、乗員の前方移動の運転エネルギーが吸収される。
また、このようにロッキングベース40が停止した状態で、スプール20がウェビング引き出し方向に回転すると、キャリア90がウェビング引き出し方向に回転するので、第2パウル110が、第2右側壁14の鋸歯17aに係合する。図12等に明示の通り、第2パウル110と鋸歯17aとの係合関係も、スプール20のウェビング巻き取り方向への回転を許容し、ウェビング引き出し方向への回転を阻止するものであるので、第2パウル110が鋸歯17aに係合すると、キャリア90が停止し、スプール20の回転がプラネットギア101を介してサンギア82に伝達され、サンギア82が回転し、図11に示すように左方向に螺進(スラスト移動)する。
サンギア82が左方向に螺進すると、サンギア82がプッシュロッド28の右端に当接し、その後プッシュロッド28が左方向に移動する。プッシュロッド28の左端は、パウルウォール27を押して左方向に移動させる。これにより、周壁部27bが第3パウル25から外れ、図14の通り、第3パウル25が左フランジ22の外周面から突出し、左側壁12の鋸歯15aに係合し、スプール20のウェビング引き出し方向への回転を阻止する。これにより、乗員の前方移動が停止する。
図20は、このシートベルトリトラクタの作動時におけるベルト(ウェビング)張力、スプール及びロッキングベースの回転、並びにサンギアの動きの経時変化を示すものである。図中PTはプリテンション、T/Bはトーションバーを表わす。
以下、図21〜27を参照して第2の実施の形態について説明する。
シートベルトリトラクタ1Aは、フレーム10Aと、該フレーム10Aに回転可能に保持されたスプール20Aと、スプール20Aをウェビング巻き取り方向に付勢するリターンスプリングユニット(ゼンマイバネユニット)30と、スプール20Aに同軸状に隣接配置され、トーションバー70によってスプール20Aに連結されたロッキングベース40と、スプール20Aのロックを起動させるロック起動ユニット50と、プリテンショナ60と、スプール20Aとロッキングベース40とを連結するようにスプール20A及びロッキングベース40内に挿入されたトーションバー70と、ロッキングベース40に外嵌したベアリングプレート171(図28参照。図23,24では図示略)等を備えている。
フレーム10Aは、正面壁11と、該正面壁11の左側辺から前方に延出する左側壁12と、右側辺から前方へ延出する右側壁13と、各側壁12,13にそれぞれ設けられたスプール挿通穴15,16等を有する。スプール挿通穴16の内周面には、鋸歯16aが設けられている。スプール挿通孔15の内周面は平滑であり、スプール20Aの左フランジ22の外周面22eが該スプール挿通孔15の内周面に対面するように配置されている。
リターンバネユニット30は、第1の実施の形態と同じく、ケース31内にゼンマイバネを収容したものであり、該ゼンマイバネの一端はスプール20Aの左端側の突軸20tに連結されている。リターンバネユニット30は、フレーム左側壁12に取り付けられている。
ロック起動ユニット50は、フレーム右側壁13に保持された振り子51(図22)が外周面に係合するロックアッシー52を有する。ロックアッシー52の回転角加速度が所定値以上となったり、振り子51がロックアッシー52の外周面に係合したときにロックアッシー52がロッキングベース40の外周面から第1パウル43を突出させて鋸歯16aに係合させる。
ロックアッシー52及び振り子51はカバー55によって覆われている。
このロック起動ユニット50は、周知構造のものである。
プリテンショナ60は、車両衝突時にスプール20Aをウェビング巻取り方向に大トルクにて巻取り、ウェビングの緩みを除去するためのものである。このプリテンショナ60は、車両衝突時にガスを発生させるガス発生器61と、ダクト62と、ダクト62内に装填された合成樹脂等よりなる動力伝達部材等を備えている。ガス発生器61からのガス圧によって動力伝達部材がパドルホイール80の外周に周回方向に送り込まれ、スプール20Aがウェビング巻き取り方向に回転する。この構成は、例えば特許文献2に記載のものとすることができる。
次に、スプール20A及びロッキングベース40の構造について詳細に説明する。
スプール20Aは、ウェビングが巻き掛けられる筒部21と、筒部21の左端側の左フランジ22と、右端側の右フランジ23とを有する。
スプール20Aの左フランジ22の外周面22eは、スプール挿通孔15の内周面に対面している。左フランジ22の筒部21側の外周縁には、放射方向に張り出す外向きの鍔部22fが周設されている。鍔部22fは、スプール挿通孔15の周縁部に沿う側壁12内面に摺動自在に接している。
スプール20Aと同様に、スプール20Aの筒部21には、右端側から左端側に向って第1内孔29が設けられている。該内孔29の最奥部すなわち左端側にセレーション部29a(図28)が設けられており、トーションバー70の歯車形状部71が該セレーション部29aに係合している。この実施の形態では、左フランジ22の軸心部を貫通する中心孔20yに、トーションバー70の先端に設けられた突軸20tが挿通されている。
図25,28に明示の通り、スプール20Aの第1内孔29には、該第1内孔29の入口側から、段差面148までの範囲が大径となっている。この大径部分の内周面に、スプール20Aの軸心線と平行方向に延在するウェッジパウル保持溝140が設けられている。図25の通り、この実施の形態では、ウェッジパウル保持溝140はスプール20Aの軸心を挟んで2条設けられている。ウェッジパウル保持溝140は、それぞれ第1内孔29の内周面から立ち下がる第1溝面141と第2溝面142とを有した略々V字形の溝である。
図25の通り、第1溝面141とフランジ部23のフランジ面との交差部に凹欠部144が設けられている。この凹欠部144には、スプール20Aの軸心線と平行方向に起立する突起143が設けられている。
各ウェッジパウル保持溝140内にウェッジパウル150が配置されている。ウェッジパウル150は、第1溝面141に当接する第1背面151と、第2溝面142に摺動自在に重なっている第2背面152とを有する。ウェッジパウル150の一方の端面には、スプール20Aの軸心線と平行方向に起立する突起153が設けられている。
ウェッジパウル150には、ストップギア82Aの外向歯82Tと係合する歯部154,155が設けられている。歯部154,155は、スプール29Aの軸心線と平行方向に延在している。
ウェッジパウル150は、前記一方の端面が凹欠部144と面一状となるようにウェッジパウル保持溝140に係合配置される。ウェッジパウル150の突起153と、スプール20Aの突起143との間に付勢部材としての引張コイルバネ160が架け渡される。該バネ160の一方のフック部161が突起143に係合され、他方のフック部162が突起153に係合されている。該バネ160によって引っ張られることにより、ウェッジパウル150は第1背面151が第1溝面141に押し付けられる方向に付勢されている。
スプール20Aの右側に隣接して、ロッキングベース40が配置されている。ロッキングベース40は、フランジ部41と、該フランジ部41の中央部に連なる筒状のシャフト部42と、フランジ部41に設けられた第1パウル43等を有する。シャフト部42の先端側がスプール20Aの内孔29内に同軸状に差し込まれている。
シャフト部42の内孔(第2内孔)の先端側の内周面にセレーション部42a(図28)が設けられており、トーションバー70の右端の歯車形状部72が該セレーション部42aに係合している。
ロッキングベース40のシャフト部42の基端側(フランジ41側)外周に非円形部としての六角部42bが設けられている。シャフト部42の先端側の外周面に雄ネジ42cが設けられている。
図28の通り、六角部42bにパドルホイール80の六角形の内孔80a及びベアリングプレート171の内孔171aが係合しており、パドルホイール80及びベアリングプレート171がシャフト部42に周方向回転不能に装着されている。
このパドルホイール80の外周囲に、プリテンショナ60のダクト62から合成樹脂等よりなる動力伝達部材が供給されることにより、パドルホイール80が回転し、ロッキングベース40が回転する。
雄ネジ42cにストップギア82Aの内周面の雌ネジ82aが螺合している。ストップギア82Aは、該雄ネジ42cに沿って螺進可能となっている。ストップギア82Aの外周面には、前述の通り、鋸歯状の外向歯82Tが設けられている。外向歯82Tは、該ストップギア82Aの外周面において、ストップギア82Aの軸心線と平行方向に延在している。外向歯82Tは、ストップギア82Aの周方向の一方に向って傾斜する鋸歯状となっている。
上記のシートベルトリトラクタにおいて、通常時にはストップギア82Aはロッキングベース40の雄ネジ42cの最も先端側(左側)に螺合している。通常時には、パウル43は鋸歯16aに係合しておらず、ロッキングベース40、トーションバー70およびスプール20Aは一体的に回転可能である。従って、ウェビングは乗員の体位に応じて引出し及び巻取りされる。
上記の通り、車両衝突前の状態では、ストップギア82Aは、雄ネジ42cの最も左側に位置している。また、この状態では、ウェッジパウル150はバネ160によって引っ張られて第1溝面141に当接しており、ウェッジパウル150とストップギア82Aとは離反している。
なお、車両衝突以外の状態でウェビングが所定以上の加速度で引き出されてスプール29Aが所定角加速度以上で図25のθ方向に回転すると、ウェッジパウル150は、その慣性力がバネ160の引張力に打ち勝って第1溝面141から離れる方向(反θ方向)に第2溝面142に沿って移動する。しかしながら、この場合、ストップギア82Aはスプール20Aと同方向に同一回転速度で回転しているので、ウェッジパウル150がストップギア82Aと第1内孔29の内周面との間に噛み込まれることはない。そして、ウェビングの引出加速度(スプール20Aの回転角加速度)が小さくなる(ウェビング引出停止を含む)と、バネ160の引張力によってウェッジパウル150は第1溝面141に当接した状態(元の状態)に復帰する。
車両衝突時には、振り子51がロックアッシー52の外周面に係合し、ロック起動ユニット50が第1パウル43をロッキングベース40の外周面から突出させる。突出した第1パウル43が右側壁13の鋸歯16aに係合する。
また、車両衝突時には、プリテンショナ60のガス発生器61が作動し、パドルホイール80を介してロッキングベース40にウェビング巻き取り方向の強力なトルクが加えられ、ロッキングベース40、トーションバー70及びスプール20Aが一体となってウェビング巻き取り方向に回転する。これにより、ウェビングがスプール20Aに巻き取られ、ウェビングのたるみが除去される。
この状態にあっては、ロッキングベース40は鋸歯16aに拘束されることなくウェビング巻き取り方向に回転する。また、スプール20Aとロッキングベース40とが一体となって同方向に同一回転速度で回転し、ストップギア82Aもロッキングベース40と一体に同方向に同一回転速度で回転するので、ストップギア82Aは、図28の通り、ロッキングベース40最先端側に停止している。
ウェビングの巻き取りが進行し、ウェビングのたるみが除去されると、スプール20Aによるウェビングの巻き取りは停止する。このように、ウェビングのたるみが除去された後も、トーションバー70に対してはプリテンショナ60からウェビング巻き取り方向に力が加えられ、これにより、トーションバー70がねじれる。この段階では、スプール20Aが停止しており、ウェッジパウル150はストップギア82Aから離反している。ストップギア82Aに対し回転力が加えられないので、ストップギア82Aは元位置に止まっている。
その後、スプール20Aに対しウェビングから加えられるウェビング引き出し方向の力によって、スプール20Aがトーションバー70をねじりながらウェビング引き出し方向に回転し始める(EA動作)。スプール20Aにトーションバー70を介して連結されたロッキングベース40は、プリテンショナ60の保圧作用によって、ウェビング引き出し方向への回転が阻止される。この結果、トーションバー70をねじりながらスプール20Aが回転し、ウェビングが引き出される。トーションバー70がねじれ変形することにより、乗員の前方移動の運転エネルギーが吸収される。
また、このようにロッキングベース40が停止した状態で、スプール20Aがウェビング引き出し方向(図25のθ方向)に回転すると、ウェッジパウル150は、それ自体の慣性力によって第1溝面141から離れる方向(反θ方向)に、第2溝面142に沿って移動する。これにより、歯部154,155がストップギア82Aの外向歯82Tに係合し、ウェッジパウル150が第1内孔29の内周面とストップギア82Aとの間に噛み込まれる。この結果、スプール20Aの回転がウェッジパウル150を介してストップギア82Aに伝達され、ストップギア82Aが回転する。このとき、ロッキングベース40が停止しているので、ストップギア82Aは、ロッキングベース40の基端側、すなわち図28における右方向に螺進(スラスト移動)する。
ストップギア82Aが所定回数回転すると、ストップギア82Aがベアリングプレート171に当接し、それ以上の螺進が不能となる。これにより、スプール29Aはウェッジパウル150及びストップギア82Aを介してロッキングベース40に回転阻止された状態となる。このように、スプール20Aのウェビング引き出し方向への回転が阻止されることにより、乗員の前方移動が停止する。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記以外の態様とされてもよい。
1,1A シートベルトリトラクタ
10,10A フレーム
11 正面壁
12 左側壁
13 第1右側壁
14 第2右側壁
15a,16a,17a 鋸歯
20,20A スプール
22 左フランジ
23 右フランジ
24 環状壁
24a インターナルギア
24b 凸壁
25 第3パウル
26 スプリング
29 内孔
30 リターンスプリングユニット
40 ロッキングベース
41 フランジ部
42 シャフト部
42c 雄ネジ
43 第1パウル
50 ロック起動ユニット
52 ロックアッシー
60 プリテンショナ
70 トーションバー
80 パドルホイール
82 サンギア
82A ストップギア
82T 外向歯
90 キャリア
101 プラネットギア
110 第2パウル
120 リンクプレート
140 ウェッジパウル保持溝
141 第1溝面
142 第2溝面
143 突起
144 凹欠部
150 ウェッジパウル
151 第1背面
152 第2背面
153 突起
154,155 歯部
160 引張コイルバネ
171 ベアリングプレート

Claims (21)

  1. スプール及びロッキングベースを支持するフレームと、
    ウェビングを巻き取る、第1内孔を有した筒状の該スプールと、
    該スプールと同軸に隣接配置され、第2内孔を有し、トーションバーによってスプールと連結された該ロッキングベースと、
    該スプールの第1内孔及びロッキングベースの第2内孔に挿通され、該スプールに対し一端側が回転不能に連結され、該ロッキングベースに対し他端側が回転不能に連結された該トーションバーと、
    該ロッキングベースをウェビング巻き取り方向に回転させるプリテンショナと
    を備え、
    該ロッキングベースがロックされた状態においてウェビングに所定値以上の引張力が加えられると該トーションバーがねじり変形するシートベルトリトラクタであって、
    前記ロッキングベースの外周面に雄ネジが設けられており、
    該雄ネジにギアの内周面の雌ネジが螺合しており、
    プリテンショナ駆動によってロッキングベースが回転し、かつスプールが回転を停止している時に、該ギアが前記ロッキングベースと一体に回転し、EA動作によってスプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止している時に、前記ギアが前記ロッキングベースに沿って螺進するシートベルトリトラクタ。
  2. 前記ギアはサンギアであり、
    前記ロッキングベースは、フランジ部と、該フランジ部の中央部から突設された、前記内孔を有した筒状のシャフト部と、該シャフト部の突出方向先端側の外周面に設けられた前記雄ネジと、該シャフト部に設けられた、前記プリテンショナからの力を受ける受承部とを有しており、
    該雄ネジに該サンギアの内周面の前記雌ネジが螺合しており、
    前記スプールは、インターナルギアを有しており、
    該インターナルギアと前記サンギアとの間にプラネットギアが配置されており、
    前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止する時に該プラネットギアの公転を停止させて該インターナルギアの回転力を該サンギアに伝達するための公転停止手段を備えたことを特徴とする請求項1のシートベルトリトラクタ。
  3. 前記フレームは、正面壁と、該正面壁の左側辺から前方に延出した左側壁と、該正面壁の右側辺から前方に延出した第1右側壁と、該第1右側壁よりも左側において該正面壁から前方に延出する第2右側壁とを備えており、
    該第1右側壁及び第2右側壁に開口が設けられ、該第2右側壁の開口の内周に第2鋸歯が設けられており、
    前記公転停止手段として、前記第2鋸歯に係合して該プラネットギアの公転を停止するためのキャリアが設けられていることを特徴とする請求項2のシートベルトリトラクタ。
  4. 前記スプールは、ウェビングが巻き付けられる筒部と、該筒部の一端側から設けられた前記第1内孔と、該筒部の該一端側から拡開するフランジと、該フランジの外周縁から前記ロッキングベース側に張り出し、該フランジを周回する環状壁と、該環状壁の内周面に設けられた前記インターナルギアとを有していることを特徴とする請求項3のシートベルトリトラクタ。
  5. 前記ロッキングベースのシャフト部の先端が前記スプールの該一端に当接していることを特徴とする請求項4のシートベルトリトラクタ。
  6. 前記キャリアは、前記シャフト部を周回する環形円板状であり、
    該キャリアに前記プラネットギアが自転自在に取り付けられており、
    該キャリアの外周に、前記第2右側壁の前記第2鋸歯に係合して該キャリアのウェビング引き出し方向への回転を阻止する第2パウルが設けられていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかのシートベルトリトラクタ。
  7. 前記第2パウルと第2鋸歯との係合は、前記キャリアのウェビング巻き取り方向への回転を許容するものである請求項6のシートベルトリトラクタ。
  8. 前記第2パウルは、基端側が前記キャリアに回転自在に支持されており、該第2パウルの先端側を該キャリアの外周面から突出する方向に付勢するようにバネが設けられていることを特徴とする請求項6又は7のシートベルトリトラクタ。
  9. 前記スプールの前記環状壁から、前記第2パウルを押さえるための凸壁が突設されており、該凸壁が第2パウル押え位置から移動することにより該第2パウルが前記キャリアの外周面から突出する請求項8のシートベルトリトラクタ。
  10. 前記第2パウルの先端側に、前記環状部に向って突出する突起が設けられており、前記凸壁は、該突起を押えるように配置されている請求項9のシートベルトリトラクタ。
  11. 前記サンギアは、車両衝突前の状態にあっては、前記シャフト部外周面の前記雄ネジのうち該シャフト部の基端側に位置しており、
    EA動作によって、前記トーションバーがねじれながら前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止している時に、該サンギアが該シャフト部の先端側に向って螺進することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  12. 前記プラネットギアは、前記キャリアの周方向等分位置に複数個設けられており、
    該プラネットギアを挟んで該キャリアと反対側に円環形のリンクプレートが配置されており、
    前記プラネットギアを該キャリアに回転可能に取り付けるピンが該リンクプレートのピン挿通孔に嵌合していることを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  13. 前記フレームの前記第1右側壁の開口の内周に第1鋸歯が設けられており、
    所定値以上の加速度が検知されたときに該第1鋸歯に対し係合する第1パウルが設けられていることを特徴とする請求項3〜12のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  14. 前記第1パウルと第1鋸歯との係合は、前記ロッキングベースのウェビング引き出し方向への回転を阻止し、ウェビング巻き取り方向への回転を許容するものである請求項14のシートベルトリトラクタ。
  15. 前記ギアはストップギアであり、
    前記ロッキングベースは、フランジ部と、該フランジ部の中央部から突設された、前記内孔を有した筒状のシャフト部と、該シャフト部の突出方向先端側の外周面に設けられた雄ネジと、該シャフト部に設けられた、前記プリテンショナからの力を受ける受承部とを有しており、
    該雄ネジに該ストップギアの内周面の前記雌ネジが螺合しており、
    前記スプールの前記第1内孔の内部に前記ストップギアの少なくとも一部が配置されており、
    該第1内孔の内周面と該ストップギアとの間にウェッジパウルが配置されており、
    前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止する時に該ウェッジパウルが該第1内孔の内周面に沿って移動して該内周面と該ストップギアとの間に噛み込まれ、該スプールの回転力が該ストップギアに伝達され、該ストップギアが螺進するよう構成されており、
    該ウェッジパウルを前記噛み込み方向と反対方向に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1のシートベルトリトラクタ。
  16. 前記第1内孔の内周面に、前記スプールの軸心線と平行方向に延在するウェッジパウル保持溝が設けられており、
    前記ウェッジパウルは該ウェッジパウル保持溝に係合し、該第1内孔の内周面に沿って周方向移動可能となっていることを特徴とする請求項15のシートベルトリトラクタ。
  17. 前記ウェッジパウル保持溝は、それぞれ前記第1内孔の内周面から立ち下がる第1溝面及び第2溝面を有しており、前記ウェッジパウルは、該第1溝面に当接する第1背面と、該第2溝面に摺動自在に重なる第2背面と、前記ストップギアの外周面と噛合する歯部とを備えていることを特徴とする請求項16のシートベルトリトラクタ。
  18. 前記付勢部材は、前記第1背面を前記第1溝面に押し付けるように設けられていることを特徴とする請求項17のシートベルトリトラクタ。
  19. 前記ウェッジパウル保持溝は、前記スプールの一端側から前記軸心線方向と平行方向に延在しており、
    該ウェッジパウル保持溝の一端側に凹欠部が設けられ、
    該凹欠部と前記ウェッジパウルの一端とにそれぞれ突起が設けられ、
    これらの突起同士の間に、前記付勢部材としての引張コイルバネが架設されていることを特徴とする請求項18のシートベルトリトラクタ。
  20. 前記ストップギアの外周面に前記ウェッジパウルの前記歯部が係合する外向歯が設けられていることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  21. 前記ロッキングベースの前記シャフト部の基端側に非円形部が設けられ、該非円形部に前記受承部としてパドルホイールが設けられており、
    前記プリテンショナからの動力伝達部材が該パドルホイールの外周面に沿って移動することにより、前記ロッキングベース、トーションバー及びスプールがウェビング巻き取り方向に回転することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
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