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JP2019197119A - 眼用器具 - Google Patents

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JP2019197119A JP2018090347A JP2018090347A JP2019197119A JP 2019197119 A JP2019197119 A JP 2019197119A JP 2018090347 A JP2018090347 A JP 2018090347A JP 2018090347 A JP2018090347 A JP 2018090347A JP 2019197119 A JP2019197119 A JP 2019197119A
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Abstract

【課題】 形状を安定させるのに好適な眼用器具を提供する。【解決手段】 薬剤供給補助具10は、上眼瞼裏側及び下眼瞼裏側に分離された上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14と、上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14を連結するブリッジ部16a、16bと、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bの形状を保持するフレーム18a〜18eとを備える。フレーム18a〜18eは、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bよりも高い強度又は剛性の材質で線状に構成されている。フレーム18aは、薬剤供給補助具10の周縁に設けられている。フレーム18bは、開口孔の外周に設けられている。【選択図】 図3

Description

本発明は、眼に装着可能な眼用器具に係り、特に、形状を安定させるのに好適な眼用器具に関する。
従来、例えば、結膜円蓋部まで及ぶ大きさのコンタクトレンズ(特許文献1)や、瞳孔領域に透光用の孔が形成されたコンタクトレンズ(特許文献2)が知られている。
特表2014−514613号公報 特表2016−502130号公報
しかしながら、結膜円蓋部まで及ぶ大きさのコンタクトレンズや、孔が形成されたコンタクトレンズにあっては、装着時に形状が安定しづらく、装着しにくいという問題があった。取り外し時も同様の問題があり、形状が安定しづらく、取り外しにくいという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、形状を安定させるのに好適な眼用器具を提供することを目的としている。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の眼用器具は、眼に装着可能な装着部と、前記装着部の形状を保持するフレームとを備える。
ここで、装着部を眼に装着する態様としては、装着部を眼に直接装着すること、眼との間に1又は複数の媒体(例えば、部材)を介在させて装着部を眼に間接的に装着することが含まれる。以下、発明2の眼用器具において同じである。
また、装着部は、人又は動物の眼球に装着可能なものとして、より具体的には、眼球に形状適合性を有する曲面状又は眼球の表面形状に沿った球面形状のものとして構成することができる。以下、発明2の眼用器具において同じである。
また、眼用器具としては、例えば、眼用デバイス、薬剤供給補助具及び矯正具が含まれる。眼用デバイスとしては、例えば、(1)眼に対し情報の提供を行うデバイス、(2)眼に関する情報の収集を行うデバイス、(3)眼の外側に対し情報の提供を行うデバイス、(4)眼の外側に関する情報の収集を行うデバイス、(5)眼に対し機能の維持、回復若しくは付与又は作用を行うデバイス、及び(6)眼の外側に対し機能の付与又は作用を行うデバイスが含まれる。これらのうち(3)の機能としては、例えば、認証装置等に対し認証情報を投影する機能が挙げられる。また、眼用デバイスとしては、例えば、(1)光学デバイス(例えば、レンズ、光ファイバー、光導波路、光アイソレータ、半導体レーザ)、及び(2)電子デバイス(例えば、カメラ、投影機、センサ)が含まれる。以下、発明2の眼用器具において同じである。
〔発明2〕 さらに、発明2の眼用器具は、眼に装着可能な装着部を備え、前記装着部は、前記装着部よりも高い強度又は剛性のフレームが設けられている。
このような構成であれば、高い強度又は剛性のフレームが装着部に設けられているので、フレームにより装着部の形状が保持される。
〔発明3〕 さらに、発明3の眼用器具は、発明1及び2のいずれか1の眼用器具において、前記フレームは、前記装着部の周縁に設けられている。
〔発明4〕 さらに、発明4の眼用器具は、発明1乃至3のいずれか1の眼用器具において、前記装着部に孔が形成され、前記フレームは、前記孔の外周に設けられている。
〔発明5〕 さらに、発明5の眼用器具は、発明1乃至4のいずれか1の眼用器具において、複数の前記フレーム及びこれらフレーム間を連結するフレームが設けられている。
〔発明6〕 さらに、発明6の眼用器具は、発明1、3乃至5のいずれか1の眼用器具において、複数の前記フレームが所定方向に沿って設けられている。
〔発明7〕 さらに、発明7の眼用器具は、発明1、3乃至6のいずれか1の眼用器具において、前記フレームは、装着時に角膜又は眼角を回避する経路に形成されている。
以上説明したように、発明1又は2の眼用器具によれば、フレームにより装着部の形状が保持されるので、従来に比して、形状が安定しやすい。
さらに、発明3の眼用器具によれば、装着部の周縁及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、発明4の眼用器具によれば、装着部の孔及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、発明5の眼用器具によれば、フレーム間がフレームで連結されているので、フレーム間及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、発明6の眼用器具によれば、複数のフレームが所定方向に沿って設けられているので、所定方向に沿った形状が安定しやすい。
さらに、発明7の眼用器具によれば、フレームが角膜又は眼角を回避する経路に形成されているので、角膜又は眼角への干渉が生じる可能性又は度合いを低減することができる。
薬剤供給補助具10の正面図である。 薬剤40の形状を示す図であり、(a)は薬剤40の正面図、(b)は正面からみた薬剤40の斜視図、(c)は背面からみた薬剤40の斜視図、(d)は(a)のA−A線に沿った断面図である。 薬剤40の装着方法を説明するための図であり、(a)は眼20の正面図、(b)は眼20の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図3は、本実施の形態を示す図である。
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1は、薬剤供給補助具10の正面図である。
薬剤供給補助具10は、ソフトコンタクトレンズと同一の材質からなり、図1に示すように、装着時に上眼瞼裏側に位置し下弦三日月形状(三日月形状の2つの弧のうち短い弧を下に向けた形状)の上眼瞼装着部12と、装着時に下眼瞼裏側に位置し上弦三日月形状(三日月形状の2つの弧のうち短い弧を上に向けた形状)の下眼瞼装着部14と、上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14を連結するブリッジ部16a、16bとを有して構成されている。薬剤供給補助具10は、平面形状が全体としてくびれ形状となっている。
上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14は、公知のコンタクトレンズと同様に眼球の表面形状に沿った球面形状となっている。その後面は、眼球の表面にフィットするように眼球の表面と同一又は近い曲率となる球面形状となっている。
ブリッジ部16a、16bは、上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14よりも幅狭であり、装着時に角膜及び眼角を回避する経路に形成されている。そして、ブリッジ部16a、16bの一端が上眼瞼装着部12に、他端が下眼瞼装着部14に接合されている。ブリッジ部16a、16bで区画される開口孔(以下「開口孔」という。)の径は、角膜よりもやや大径となっている。
薬剤供給補助具10は、薬剤供給補助具10の周縁に沿って形成されたフレーム18aと、開口孔の外周に沿って形成されたフレーム18bと、フレーム18a、18bの上端の間を連結するフレーム18cと、フレーム18a、18bの下端の間を連結するフレーム18dと、フレーム18cの途中から盲端として突出するフレーム18eとを有して構成されている。フレーム18a〜18eは、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bよりも高い強度又は剛性の材質で線状に構成されている。
図2は、薬剤40の形状を示す図であり、(a)は薬剤40の正面図、(b)は正面からみた薬剤40の斜視図、(c)は背面からみた薬剤40の斜視図、(d)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
薬剤40は、図2に示すように、扁平楕円板状に形成されている。薬剤40の後面は、上眼瞼装着部12又は下眼瞼装着部14の前面にフィットするように上眼瞼装着部12又は下眼瞼装着部14の前面と同一又は近い曲率となる球面形状となっている。薬剤40の後面には、楕円形状の吸盤孔42が形成されている。吸盤孔42は吸盤構造となっている。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図3は、薬剤40の装着方法を説明するための図であり、(a)は眼20の正面図、(b)は眼20の縦断面図である。図3(a)中、点線で示す最外円は結膜の外縁を示している。
使用者は、まず、図3に示すように、薬剤40の後面を上眼瞼装着部12の前面に押し当てると、吸盤孔42の吸盤室内が陰圧となって吸盤孔42が上眼瞼装着部12の前面に吸着し、薬剤40が上眼瞼装着部12に装着される。同様に、薬剤40の後面を下眼瞼装着部14の前面に押し当てると、吸盤孔42の吸盤室内が陰圧となって吸盤孔42が下眼瞼装着部14の前面に吸着し、薬剤40が下眼瞼装着部14に装着される。次に、使用者は、薬剤供給補助具10を装着する。薬剤供給補助具10は、ブリッジ部16a、16bの内側に角膜24が収まるようにして装着する。装用時は、上眼瞼装着部12が上眼瞼裏側の深部まで及ぶので、上眼瞼装着部12に装着された薬剤40が溶け出すと、上眼瞼裏側の部位にその成分が供給される。同様に、下眼瞼装着部14が下眼瞼裏側の深部まで及ぶので、下眼瞼装着部14に装着された薬剤40が溶け出すと、下眼瞼裏側の部位にその成分が供給される。また、薬剤40の成分が上眼瞼装着部12から下方に流出し又は下眼瞼装着部14から上方に流出すれば、開口孔を通じて角膜24周辺の部位にも薬剤40の成分が供給される。
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、薬剤供給補助具10は、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bの形状を保持するフレーム18a〜18eを備える。
これにより、従来に比して、形状が安定しやすい。例えば、薬剤供給補助具10の装着時や取り外し時又は装用中に形状の安定性が期待される。
さらに、本実施の形態では、フレーム18a〜18eは、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bよりも高い強度又は剛性の材質で構成されている。
これにより、形状がさらに安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、フレーム18aは、薬剤供給補助具10の周縁に設けられている。
これにより、薬剤供給補助具10の周縁及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、フレーム18bは、開口孔の外周に設けられている。
これにより、開口孔及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、フレーム18a、18bの上端の間を連結するフレーム18cが設けられている。
これにより、フレーム18a、18bの上端の間及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、フレーム18a、18bの下端の間を連結するフレーム18dが設けられている。
これにより、フレーム18a、18bの下端の間及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、ブリッジ部16aにおいて複数のフレーム18a、18bがブリッジ部16aの伸長方向に沿って設けられている。
これにより、ブリッジ部16aのように幅狭な箇所の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、ブリッジ部16bにおいて複数のフレーム18a、18bがブリッジ部16bの伸長方向に沿って設けられている。
これにより、ブリッジ部16bのように幅狭な箇所の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、ブリッジ部16a、16b及びフレーム18a、18bは、装着時に角膜24を回避する経路に形成されている。
これにより、角膜24への干渉が生じる可能性又は度合いを低減することができる。レンズやフレーム等の媒体が角膜24に位置することによる角膜24への干渉としては、例えば、酸素透過性を低下させること、涙液の交換を阻害すること、角膜24に障害を与えること、異物感を増加させることが考えられる。
さらに、本実施の形態では、ブリッジ部16a、16b及びフレーム18a、18bは、装着時に眼角を回避する経路に形成されている。
これにより、眼角への干渉が生じる可能性又は度合いを低減することができる。レンズやフレーム等の媒体が眼角に位置することによる眼角への干渉としては、例えば、眼角に障害を与えること、異物感を増加させることが考えられる。
さらに、本実施の形態では、フレーム18cの途中から盲端として突出するフレーム18eを備える。
これにより、フレーム18cの途中及びその周辺の形状が安定しやすい。
さらに、本実施の形態では、薬剤供給補助具10は、上眼瞼裏側及び下眼瞼裏側に分離された上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14と、上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14を連結するブリッジ部16a、16bとを備える。
これにより、上眼瞼装着部12周辺の部位及び下眼瞼装着部14周辺の部位に薬剤40の成分が供給されるので、薬剤40の成分を効果的に供給することができる。また、上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14がブリッジ部16a、16bで連結されているので、ブリッジ部16a、16bがない構成に比して、眼瞼や眼球の動き等によって上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14の位置がずれる可能性又は度合いを低減することができる。
さらに、本実施の形態では、ブリッジ部16a、16bは、上眼瞼装着部12及び下眼瞼装着部14よりも幅狭である。
これにより、装着時にブリッジ部16a、16bが目立ちにくく、見た目の違和感が少ない。
さらに、本実施の形態では、薬剤供給補助具10は、平面形状が全体としてくびれ形状となっている。
これにより、平面形状が非円形状であるくびれ形状となっているので、円形状の構成に比して、眼瞼や眼球の動き等により薬剤供給補助具10が眼球の表面上で回転する可能性又は度合いを低減することができる。
本実施の形態において、薬剤供給補助具10は、発明1乃至7の眼用器具に対応し、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bは、発明1乃至4の装着部に対応している。
〔変形例〕
なお、上記実施の形態の変形例として、次の構成を単独又は組み合わせて採用することができる。
〔サンドイッチ構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、内レンズと、内レンズの前面に対面して配置される外レンズとを備え、内レンズと外レンズとの間に薬剤を挿入可能な開口を有して内レンズ及び外レンズが接合されている。この構成においては、次の構成(1)〜(5)を単独又は組み合わせて採用することができる。
(1)内レンズ及び外レンズの一方の外周に沿ってフレームが設けられている。
(2)内レンズの外周に沿って第1フレームが、外レンズの外周に沿って第2フレームがそれぞれ設けられている。各フレームは、1又は複数の箇所で連結されていてもよい。例えば、内レンズと外レンズの接合部において連結する構成を採用することができる。これにより、接合部及びその周辺の形状が安定しやすい。
(3)内レンズの前面又は外レンズの後面に、薬剤を収容可能な貫通孔又は凹部が形成されている。貫通孔又は凹部の周面に沿ってフレームが設けられている。フレームを設ける周面上の位置は任意であり、例えば、底面と同じ高さに設けてもよい。貫通孔又は凹部の周りを囲う形状も任意であり、矩形、円形その他の幾何学形状、貫通孔又は凹部の周りに断片的に配置される1又は複数の直線又は曲線として構成することができる。これにより、貫通孔又は凹部及びその周辺の形状が安定しやすい。
(4)外レンズの後面には突起が形成されている。内レンズの前面には、外レンズの突起を受けるための孔(凹部)が形成されている。外レンズの突起が内レンズの孔に嵌め込まれることにより内レンズと外レンズが固定される。内レンズの孔の周面に沿ってフレームが設けられている。また、これに代えて又はこれとともに、外レンズの突起にフレームが設けられていてもよい。これにより、孔又は突起及びその周辺の形状が安定しやすい。
(5)外レンズが内レンズよりも小径となっている。内レンズの外周に沿って第1フレームが、外レンズの外周に沿って第2フレームがそれぞれ設けられている。第1フレームの一点と他点を連結する第3フレームが設けられている。第3フレームは、例えば、内レンズと外レンズの接合部において前後方向にみて第2フレームと交差し、この交差点で第2フレームと連結されている。もっとも、第3フレームは第2フレームとは連結しなくてもよい。これにより、接合部及びその周辺の形状が安定しやすい。
〔ケース構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、ハードコンタクトレンズからなる内レンズと、内レンズの前面に対面して配置されるハードコンタクトレンズからなる外レンズとを有して構成されている。内レンズの前面周縁にはフランジが形成されている。フランジは、内レンズの内側に向けて斜め前方に立ち上がっている。外レンズの径は、内レンズの内径(フランジの内側付け根の径)とほぼ同径となっている。使用者は、外レンズを折り曲げた状態で内レンズから取り外し、内レンズの前面に被収容物を取り付け、外レンズを折り曲げた状態でフランジの内側に嵌め込むことにより内レンズに取り付ける。この構成においては、次の構成(1)〜(2)を単独又は組み合わせて採用することができる。
(1)内レンズのフランジの周面に沿ってフレームが設けられている。また、これに代えて又はこれとともに、外レンズの周縁に沿ってフレームが設けられている。これにより、フランジ及びその周辺の形状が安定しやすい。
(2)内レンズに対し、格子状、放射状、盲端状又はらせん状にフレームが設けられている。また、これに代えて又はこれとともに、外レンズに対し、格子状、放射状、盲端状又はらせん状にフレームが設けられている。これにより、内レンズ又は外レンズ及びその周辺の形状がさらに安定しやすい。
〔吸盤構造〕
この変形例では、薬剤は、薬剤供給補助具10に吸着する吸盤構造を有する。使用者は、薬剤の後面を薬剤供給補助具10の前面に押し当てると、吸盤室内が陰圧となって薬剤の吸盤部が薬剤供給補助具10の前面に吸着し、薬剤が薬剤供給補助具10に装着される。この構成においては、次の構成(1)を採用することができる。
(1)薬剤の吸盤部にフレームが設けられている。また、これに代えて又はこれとともに、薬剤供給補助具10の吸盤部が吸着する箇所にフレームが設けられている。これにより、吸盤部又は被吸盤部及びその周辺の形状が安定しやすい。
〔プール構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、装着時に上眼瞼裏側に位置し眼球に装着可能な上眼瞼装着部を備え、上眼瞼装着部には、眼球の表面上で流動する薬剤が流入可能な開口及びその薬剤を貯留可能な内空を有する貫通孔であるプールが形成されている。この構成においては、次の構成(1)〜(3)を単独又は組み合わせて採用することができる。
(1)プールの外周に沿ってフレームが設けられている。これにより、プール及びその周辺の形状が安定しやすい。
(2)プールの外周の一部(例えば、プールの屈曲部や上眼瞼装着部の幅狭部)にフレームが設けられている。
(3)プールを横断又は縦断するようにフレームが設けられている。
〔環部プール構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、眼球の表面に装着可能な装着部と、装着部の外縁から外側に張り出しその外縁の一部を囲うとともに、薬剤が流入可能な開口及びその薬剤を貯留可能な領域を有するプールを区画する環部とを備える。この構成においては、次の構成(1)を採用することができる。
(1)環部に対し、環部の伸長方向に沿ってフレームが設けられている。これにより、環部のように幅狭な箇所の形状が安定しやすい。
〔4面プール構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、装着時に上眼瞼結膜円蓋部及び上辺により、薬剤を貯留可能なプールが区画され、上眼瞼結膜及び眼球の表面が蓋となってプールの開口が閉鎖される。また、下眼瞼結膜円蓋部及び下辺により、薬剤を貯留可能なプールが区画され、下眼瞼結膜及び眼球の表面が蓋となってプールの開口が閉鎖される。また、薬剤供給補助具10は、平面形状が全体として、角丸矩形の各辺が弓形凸部となる形状となっている。薬剤供給補助具10の中央には、角膜領域を開口する貫通孔が形成されている。この構成においては、次の構成(1)〜(3)を単独又は組み合わせて採用することができる。
(1)装着時に上眼瞼結膜円蓋部に接する左上肩又は右上肩にフレームが設けられている。また、これに代えて又はこれとともに、貫通孔の外周のうち左上肩又は右上肩に対向する位置にフレームが設けられている。これにより、左上肩又は右上肩及びその周辺の形状が安定しやすい。
(2)装着時に下眼瞼結膜円蓋部に接する左下肩又は右下肩にフレームが設けられている。また、これに代えて又はこれとともに、貫通孔の外周のうち左下肩又は右下肩に対向する位置にフレームが設けられている。これにより、左下肩又は右下肩及びその周辺の形状が安定しやすい。
(3)前後方向に複数のフレームが設けられている。
〔流路構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、装着時に上眼瞼裏側に位置し眼球に装着可能な上眼瞼装着部を備え、上眼瞼装着部には、眼球の表面上で流動する薬剤が流入可能な開口及びその薬剤を貯留可能な内空を有する貫通孔であるプールが形成されている。薬剤供給補助具10の中央には、角膜領域を開口する貫通孔が形成されている。そして、プールから貫通孔に薬剤を案内する流路が面方向に形成されている。この構成においては、次の構成(1)〜(2)を単独又は組み合わせて採用することができる。
(1)プールと貫通孔との間がフレームで連結され、フレームの同軸上に流路が形成されている。これにより、流路及びその周辺の形状が安定しやすい。
(2)流路が貫通孔として形成され、流路を横断するようにフレームが形成されている。これにより、流路及びその周辺の形状が安定しやすい。
〔配線構造〕
この変形例では、薬剤供給補助具10は、電子デバイスの配線が設けられている。電子デバイスは、薬剤供給補助具10に予め組み込まれているものであってもよいし、薬剤供給補助具10に装着するものであってもよい。この構成においては、次の構成(1)〜(2)を単独又は組み合わせて採用することができる。
(1)フレームの同軸上に配線が設けられている。
(2)電子デバイスと配線の接続部にフレームが設けられている。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、フレームの形状等を例示したが、これに限らず、フレームは、任意の数、任意の大きさ、任意の形状で、任意の箇所に設けることができる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、フレームの太さについて特に説明しなかったが、フレームの太さは任意であり、伸長方向に一定であってもよいし、伸長方向に変化していてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例において、フレーム18a〜18eは、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bに一体に設けたが、これに限らず、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bの形状を保持する態様であれば、上眼瞼装着部12、下眼瞼装着部14及びブリッジ部16a、16bとは別体に設けることもできる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、薬剤供給補助具10を眼球に直接装着したが、これに限らず、1又は複数の媒体(例えば、部材)を介して薬剤供給補助具10を間接的に眼球に装着することもできる。上記〔サンドイッチ構造〕がその一例である。
また、上記実施の形態及びその変形例において、薬剤供給補助具10は、ソフトコンタクトレンズと同一の材質で構成したが、これに限らず、ハードコンタクトレンズと同一の材質その他の材質で構成することもできる。例えば、薬剤その他の眼用装着物として構成することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例において、薬剤供給補助具10は、平面形状を全体としてくびれ形状又は縦長楕円形状に形成したが、これに限らず、任意の形状を採用することができる。例えば、全体として非円形状に形成すれば、眼瞼や眼球の動き等により薬剤供給補助具10が眼球の表面上で回転する可能性又は度合いを低減することができる。また、全体として横長楕円形状に形成すれば、結膜炎等の症状時に眼瞼結膜への干渉が生じる可能性又は度合いを低減することができる。このほか、薬剤供給補助具10の全体の大きさについても任意の大きさを採用することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例において、開口孔は、角膜領域を開口する孔として形成したが、これに限らず、任意の数、任意の大きさ、任意の形状で、任意の箇所に形成することができる。例えば、開口孔は、少なくとも瞳孔領域(装着時に瞳孔22に位置する領域)を開口する孔として形成することもできるし、薬剤供給補助具10の面方向に開口させることもできる。また、眼球の動き量は上下方向よりも左右方向の方が大きいので、角膜24への干渉が生じる可能性又は度合いを低減する観点からは、開口孔の幅(横方向の長さ)は開口孔の高さ(縦方向の長さ)よりも大きくする構成を採用することができる。同様の観点から、眼球の上下方向の動き量は下方向よりも上方向の方が大きいので、開口孔において装着時に正面を向いた角膜24の中心に位置する基準点から上端までの長さは、同基準点から下端までの長さよりも大きくする構成を採用することができる。この2点を考慮すると、開口孔は、例えば、上部が膨張する横長楕円形状(幅が高さよりも大きく、基準点から上端までの長さが下端までの長さよりも大きい形状)とする構成を採用することができる。この場合、眼瞼や眼球の動き等により薬剤供給補助具10が眼球の表面上で回転すると、角膜24に対する開口孔の相対位置が変化してしまうので、薬剤供給補助具10が回転する可能性又は度合いを低減する観点からは、例えば、薬剤供給補助具10の上縁が上眼瞼結膜円蓋部に、下縁が眼瞼結膜円蓋部に位置(接触又は近接)するように薬剤供給補助具10の大きさを設定する構成を採用することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例において、開口孔は貫通孔として形成したが、これに限らず、凹部として形成することもできる。薬剤の成分が薬剤供給補助具10を拡散等により透過する場合は、必ずしも貫通している必要はないからである。また、開口孔そのものを設けなくてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、薬剤供給補助具10の材質について説明しなかったが、可溶性の材質で構成することができる。これにより、薬剤供給補助具10に薬剤を装着する構成においては、薬剤供給補助具10を薬剤とともに溶解させることができる。この場合、薬剤供給補助具10の材質として薬剤よりも溶解速度が遅い材質を採用することができる。
また、上記実施の形態の変形例においては、薬剤を、薬剤供給補助具10に装着する眼用装着物として採用したが、これに限らず、眼に装着可能な眼用装着物であれば任意の眼用装着物を採用することができる。眼用装着物としては、例えば、(1)電子デバイス、(2)ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズその他のレンズ、光ファイバー、光導波路、光アイソレータ、半導体レーザ等の光学デバイス、(3)薬剤供給補助具、(4)矯正具、(5)薬剤、(6)サプリメント、(7)磁性流体、又は(8)その他の眼用装着物を採用することができる。ここで、眼用装着物が電子デバイスの場合、(1)眼に対し情報の提供を行うデバイス(例えば、投影機)、(2)眼に関する情報の収集を行うデバイス(例えば、カメラ、生体センサその他のセンサ)、(3)眼の外側に対し情報の提供を行うデバイス(例えば、ディスプレイ)、(4)眼の外側に関する情報の収集を行うデバイス(例えば、カメラ、生体センサその他のセンサ)、(5)眼に対し機能の維持、回復若しくは付与又は作用を行うデバイス(例えば、医療機器、発光素子、圧電素子、振動素子、発熱素子)、又は(6)眼の外側に対し機能の付与又は作用を行うデバイス(例えば、医療機器、発光素子、圧電素子、振動素子、発熱素子)を採用することができる。また、電子デバイスに代えて光学デバイスその他の眼用デバイスを採用する場合も、同様に上記(1)〜(6)の機能を備えるデバイスを採用することができる。また、眼用装着物がハードコンタクトレンズの場合、ハードコンタクトレンズが眼球に直接接触しにくいので装用感を向上することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、薬剤供給補助具10を眼用器具として採用したが、これに限らず、眼に装着可能な眼用器具であれば任意の眼用器具を採用することができる。眼用器具としては、例えば、(1)電子デバイス、(2)ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズその他のレンズ、光ファイバー、光導波路、光アイソレータ、半導体レーザ等の光学デバイス、(3)薬剤供給補助具、(4)矯正具、又は(5)その他の眼用器具を採用することができる。また、薬剤供給補助具10としては、これら(1)〜(5)以外に、眼に装着可能な眼用装着物を採用することができる。眼用装着物としては、例えば、これら(1)〜(5)以外に、(6)薬剤、(7)サプリメント、(8)磁性流体、又は(9)その他の眼用装着物を採用することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、本発明に係る眼用器具を眼球の表面に装着したが、これに限らず、例えば、人工水晶体又はその機能を補完するものとして構成し、眼球内に装着することもできる。
また、上記実施の形態及びその変形例は相互に適用することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、薬剤供給補助具10に本発明を適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。
10…薬剤供給補助具、 12…上眼瞼装着部、 14…下眼瞼装着部、 16a、16b…ブリッジ部、 18a〜18e…フレーム、 20…眼、 22…瞳孔、 24…角膜

Claims (7)

  1. 眼に装着可能な装着部と、
    前記装着部の形状を保持するフレームとを備えることを特徴とする眼用器具。
  2. 眼に装着可能な装着部を備え、
    前記装着部は、前記装着部よりも高い強度又は剛性のフレームが設けられていることを特徴とする眼用器具。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項において、
    前記フレームは、前記装着部の周縁に設けられていることを特徴とする眼用器具。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記装着部に孔が形成され、
    前記フレームは、前記孔の外周に設けられていることを特徴とする眼用器具。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    複数の前記フレーム及びこれらフレーム間を連結するフレームが設けられていることを特徴とする眼用器具。
  6. 請求項1、3乃至5のいずれか1項において、
    複数の前記フレームが所定方向に沿って設けられていることを特徴とする眼用器具。
  7. 請求項1、3乃至6のいずれか1項において、
    前記フレームは、装着時に角膜又は眼角を回避する経路に形成されていることを特徴とする眼用器具。
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