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JP2019145047A - 流体制御装置、制御プログラム及び流体制御システム - Google Patents

流体制御装置、制御プログラム及び流体制御システム Download PDF

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JP2019145047A JP2018031359A JP2018031359A JP2019145047A JP 2019145047 A JP2019145047 A JP 2019145047A JP 2018031359 A JP2018031359 A JP 2018031359A JP 2018031359 A JP2018031359 A JP 2018031359A JP 2019145047 A JP2019145047 A JP 2019145047A
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Abstract

【課題】流体制御システムにおいてフィードバック制御が継続しながら開閉弁が閉じられた状態が継続する異常状態になった場合においても、制御不良が生じ難い流体制御装置を提供する。【解決手段】流路を流れる流体を測定する流体センサと、前記流体を制御する流体制御弁と、前記流体センサで測定される測定値が予め定められた目標値に近づくように前記流体制御弁をフィードバック制御する流体制御部とを具備し、前記流体制御部が、前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を継続する異常状態になったか否かを判定する判定部と、前記判定部によって前記異常状態になったと判定された場合に、前記フィードバック制御に用いられるゲイン値を、前記異常状態でない場合に前記フィードバック制御に用いられるゲイン値よりも小さな値に変更するゲイン変更部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、流体制御装置、制御プログラム及び流体制御システムに関するものである。
従来から半導体製造プロセスにおいては、成膜室(チャンバ)へ流体を供給するための流路に流体制御装置を設置し、この流体制御装置によって流路を流れる流体の流量を精度良く制御する流体制御システムが使用されている。なお、前記流体制御装置は、所謂マスフローコントローラであり、流路を流れる流体を測定する流体センサと、当該流体を制御する流体制御弁とを備え、流体センサの測定値が予め定められた目標値に近づくように流体制御弁をフィードバック制御する構成のものである。
ところで、前記流体制御装置が備える流体制御弁は、その構造上の問題からシャットオフ性が低く、この点を改善するため、特許文献1に示すように、流体制御装置の上流側又は下流側のいずれか一方又は双方に開閉弁を設置し、この開閉弁の開閉させることによって流体制御弁のシャットオフ性を補う対応がなされている。
しかし、このような流体制御システムにおいては、流体制御装置のフィードバック制御を継続しながら、開閉弁を全閉状態にする操作がなされると、その後、開閉弁を開状態に戻した場合に、流体制御装置が制御不良を起こすという問題があった。
詳述すると、流体制御装置がフィードバック制御を継続している状態で、開閉弁を全閉状態にすると、当然に流路に流体が流れなくなり、これに伴って流体制御装置は、フィードバック制御によって流路を流れる流体の流量を維持しようと流体制御弁の弁開度をより大きくするように制御する。そして、この制御が続くと、流体制御弁は、全開状態又はそれに近い状態(以下、両状態をまとめて全開状態ともいう)を維持した状態になる。この状態で、開閉弁を開状態に戻すと、全開状態の流体制御弁に対して流体が一気に流れ込むことになり、オーバーシュートやハンチングが発生し、結果として、制御不良が生じてしまう。
特に、近年主流になりつつあるALD(Atomic Layer Deposition)なる成膜技術(成膜室に対して材料となる流体をパルス状に供給する成膜技術)においては、その流体制御システムに使用される流体制御装置として、応答性を向上させるために従来のものに比べてフィードバック制御のゲイン値を大きな値に設定したものが使用されるようになっており、前記問題がより顕著に現れ、その改善が求められている。
特開2010−084785 特開平10−55201
そこで、本発明は、前記流体制御システムにおいて前記操作がなされた場合においても、制御不良が生じ難い流体制御装置を提供することを主な課題とするものである。
すなわち、本発明に係る流体制御装置は、流路を流れる流体を測定する流体センサと、前記流体を制御する流体制御弁と、前記流体センサで測定される測定値が予め定められた目標値に近づくように前記流体制御弁をフィードバック制御する流体制御部とを具備し、前記流体制御部が、前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を継続する異常状態になったか否かを判定する判定部を備えることを特徴とするものである。
このようなものであれば、流体制御装置によってフィードバック制御を継続しながら開閉弁が閉じられた状態が維持される異常状態になったことを即座に検知でき、必要な対応を講じることができるようになる。
また、前記判定部によって前記異常状態になったと判定された場合に、前記フィードバック制御に用いられるゲイン値を、前記異常状態でない場合に前記フィードバック制御に用いられるゲイン値よりも小さな値に変更するゲイン変更部をさらに備えるものであってもよい。
このようなものであれば、流体制御装置によってフィードバック制御を継続しながら開閉弁が閉じられた状態が維持される異常状態が生じた場合に、ゲイン変更部によってフィードバック制御に用いられるゲイン値が小さな値に変更される。これにより、前記異常状態から再び開閉弁を開いた場合に、弁開度が限界値以上になっている状態の流体制御弁に対して流体が一気に流れ込んだとしても、フィードバック制御が比較的小さなゲイン値を用いて実行されることから、大きなオーバーシュートやハンチングが生じ難くなり、その結果、流体制御装置に制御不良が生じ難くなる。
なお、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態には、流体制御弁の弁開度が機構上定まる限界値になっている状態、言い換えれば、所謂全開になっている状態のみならず、流体制御弁の弁開度がユーザの定める限界値以上になっている状態も含まれる。また、流体制御弁の弁開度が全開になっている状態には、弁開度が100%になった状態だけでなく、当該弁開度が100%近傍になった状態も含まれる。すなわち、前記流体制御弁の弁開度が全開になっている状態には、当該弁開度が100%よりも小さく、かつ、100%に近い閾値以上になった状態(例えば、弁開度が98%〜100%の状態)も含まれる。この場合、前記100%に近い閾値(例えば、98%)が限界値となるともいえる。
また、前記判定部が、前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を所定時間以上継続した場合に異常状態になったと判定する構成になっているものであってもよい。
このようなものであれば、流路に流れる流体の流量をフィードバック制御している場合に、前記異常状態以外の状態でも何等かの原因により、流体制御弁の弁開度が一時的に限界値以上になることもあり得るが、このような場合には、フィードバック制御に用いられるゲイン値が、前記異常状態になっていない場合にフィードバック制御に用いられるゲイン値に維持される。
また、前記判定部が、前記流体制御弁に印加される電圧値又は電流値に基づき前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態であるか否かを判定する構成になっているものであてもよい。
また、前記ゲイン変更部が、前記流体センサで測定される測定値と前記目標値との偏差が所定範囲に納まる安定状態においてフィードバック制御に用いられる安定ゲイン値よりも小さい値のゲイン値に変更する構成になっているものであってもよく、また、前記ゲイン変更部が、前記目標値を変更した後の過渡状態においてフィードバック制御に用いられる過渡ゲイン値よりも小さい値のゲイン値に変更する構成になっているものであってもよい。
このようなものであれば、ALDのように応答速度が要求される流体制御装置においては、安定ゲイン値や過渡ゲイン値として比較的高い値が設定されているが、異常状態になった場合に、これらのゲイン値よりも小さい値に変更することにより、その後、異常状態が解消された場合における制御不良の発生を抑制できる。
また、本発明に係る流体制御システムは、前記いずれかの流体制御装置と、前記流体制御装置の上流側又は下流側のいずれか一方又は双方に設置される開閉弁とを具備するものである。
また、本発明に係る流体制御装置に用いられる制御プログラムは、流路を流れる流体を測定する流体センサと、前記流体を制御する流体制御弁と、前記流体センサで測定される測定値が予め定められた目標値に近づくように前記流体制御弁をフィードバック制御する流体制御部とを具備する流体制御装置に用いられる制御プログラムであって、前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を継続する異常状態になったか否かを判定し、前記判定部によって前記異常状態になったと判定された場合に、前記フィードバック制御に用いられるゲイン値を、前記異常状態でない場合に前記フィードバック制御に用いられるゲイン値よりも小さな値に変更することを特徴とするものである。
このように構成した流体測定装置によれば、前記流体制御システムにおいて流体制御装置がフィードバック制御を継続している状態で、開閉弁を開閉する操作がなされた場合においても、制御不良が生じ難い。
実施形態1に係る流体制御システムの全体構成を示す模式図である。 実施形態1に係る流体制御システムの流体制御装置の構成を示す模式図である。 実施形態1に係る流体制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態1に係る流量センサの測定値と目標値との関係を示すグラフである。
以下に、本発明に係る流体制御装置及びその流体制御装置を用いた流体制御システムを図面に基づいて説明する。
本発明に係る流体制御システムは、半導体製造プロセスに使用される成膜室(チャンバ)等の供給先に対し、その成膜の材料になる特定成分を含む流体を供給するために使用されるものである。なお、本発明に係る流体測定システムは、半導体制御プロセスだけでなく、その他のプロセスにおいても使用することができる。
<実施形態1>
本実施形態に係る流体制御システム100は、図1に示すように、流体供給装置Tから成膜室Cに対して流体を供給するための流路Lに設置された流体制御装置10と、流体制御装置10の上流側及び下流側に設置される開閉弁Vと、を備えている。なお、流路Lの上流側には、流体供給装置Tが接続されており、流路Lの下流側には、成膜室Cが接続されている。
前記流体制御装置10は、所謂マスフローコントローラであり、本実施形態においては熱式のものを使用している。具体的には、図2に示すように、流体制御装置10は、流路Lが設けられたブロック体20と、ブロック体20に設置されて流路Lを流れる流体の流量を測定する流量センサ30と、ブロック体20の流量センサ30よりも下流側に設置される流体制御弁40と、流量センサ30で測定される測定値に基づき流体制御弁40の弁開度を調節して流路Lに流れる流体の流量を制御する流体制御部50と、を備えている。
前記流量センサ30は、流路Lを流れる流体の流量を測定するものであり、所謂熱式流量センサである。具体的には、流量センサ30は、流路Lをバイパスする測定管31と、測定管31の上流側及び下流側に巻き付けられた一対の発熱抵抗体32と、を備えている。なお、流量センサ30は、測定管31に流体が流れることによって生じる一対の発熱抵抗体32の温度差に基づき、測定管32を流れる流体の流量を算出する流量算出部33をさらに備えている。なお、流量算出部33は、流路Lと測定管31との分流比に基づいて、流路Lを流れる流量を算出する。なお、流路Lにおける測定管31との分岐点及び合流点の間には、層流素子34が設けられている。
前記流体制御弁40は、弁座41と、弁座41の弁座面41sに対して接離方向へ移動する弁体42と、弁体42に接続されるプランジャ43と、弁体42をプランジャ43を介して移動させるアクチュエータ44と、これらの各部材を収容するケース45と、を備えている。そして、流体制御弁40は、弁座41の弁座面41sに対して弁体42の接触面42sを接触させることにより、全閉状態となり、この弁座面41sと接触面42sとの間の距離が弁開度となる。なお、本実施形態においては、アクチュエータ44としてピエゾ素子を使用している。
前記流量制御部50は、CPU、メモリ、A/D・D/Aコンバータ等を備えた所謂コンピュータを有し、前記メモリに格納されているプログラムが実行され、各種機器が協働することによって前記各機能が実現されるようにしてある。なお、流体制御部50には、入力部60や図示しない出力部が接続されている。
詳述すると、前記流量制御部50は、予め入力部60から入力された目標値を記憶する目標値記憶部51と、流量センサ30で測定される測定値に基づき流体制御弁40の弁開度をフィードバック制御するフィードバック制御部52と、流体制御装置10が異常状態になっていないか否かを判定する判定部53、判定部53における判定に基づきフィードバック制御に用いられるゲイン値を変更するゲイン変更部54と、を備えている。
前記目標値記憶部51は、流体制御装置10によって制御する流体の目標流量となる目標値を記憶するものである。なお、目標値記憶部51は、入力部60に接続されており、予めユーザが入力部60から目標値を入力して設定できるようになっている。
前記フィードバック制御部52は、流量センサ30の測定値が目標値に近づくように流体制御弁40をPID制御するものである。なお、フィードバック制御に用いられるゲイン値は、次の三つのものがあり、それぞれの状態に合わせて設定される。
・流量センサ30の測定値が、目標値からの許容可能なずれの上限値を示す過大流量閾値及び下限値を示す過少流量閾値の間に納まる安定状態になった場合に設定される安定ゲイン値。(なお、安定状態は、流量センサ30の測定値と目標値との偏差が過大流量閾値と過少流量閾値との差の範囲に納まる状態とも言える。)
・流量センサ30の測定値が、過渡状態になった場合に設定される過渡ゲイン値。(なお、過渡状態は、目標値が変更された後の過渡的な状態である。)
・流量センサ30の測定値が、過少流量閾値以下であり、かつ、流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態が所定時間以上継続する異常状態になった場合に設定される異常ゲイン値。
前記判定部53は、流量センサ30の測定値が過少流量閾値以下になっているか否かを判定する流量判定部53aと、流体制御弁40の弁開度が限界値以上になっているか否かを判定する弁開度判定部53bと、流量判定部53a及び弁開度判定部53bの判定結果に基づき、流量センサ30の測定値が過少流量閾値以下になっており、かつ、流体制御弁40の弁開度が限界値以上になっている状態が維持されている継続時間を計測する時間計測部53cと、を備えている。そして、判定部53は、流量判定部53aによる判定と弁開度判定部53bによる判定とをこの順番で順次実行すると共に、時間計測部53cで計測された継続時間を参照することにより、流体制御装置10が異常状態になっているか否かを判定するように構成されている。なお、異常状態は、流路Lに流体が流れておらず、流体制御弁40の弁開度が限界値以上になっている状態が所定時間以上継続している状態である。なお、流体制御装置10は、例えば、開閉弁Vが閉じられているにもかかわらず、フィードバック制御部においてフィードバック制御が継続されることにより、異常状態となる。
前記弁開度判定部53bは、具体的には、弁体42を移動させるアクチュエータ44に印加される電圧値に基づき流体制御弁40の弁開度が限界値以上になっている状態か否かを判定するものである。なお、弁開度が限界値以上になっている状態には、流体制御弁40の弁開度が機構上定まる限界値以上になっている状態、言い換えれば、所謂全開になっている状態のみならず、流体制御弁の弁開度がユーザの定める限界値以上になっている状態も含まれる。
前記ゲイン変更部54は、判定部53において異常状態と判定された場合に、ゲイン値を当該異常状態になっていない場合にフィードバック制御に用いられるゲイン値よりも小さい値に変更するものである。具体的には、異常ゲイン値は、少なくとも安定ゲイン値又は過少過渡ゲイン値よりも小さい値に設定されている。そして、ゲイン変更部54は、判定部53において異常状態と判定された場合に、安定ゲイン値又は過少過渡ゲイン値から異常ゲイン値に変更するものである。具体的には、ゲイン変更部54は、PID制御におけるPゲインを変更するものとし、異常ゲイン値は安定ゲイン値又は過渡ゲイン値の半分の値とするように設定すればよい。
前記開閉弁Vは、流路Lを流れる流体の流れを完全に遮断するものであり、シャットオフ性が低い流体制御弁40を補助するものである。具体的には、空圧弁等を使用することができる。
次に、本実施形態に係る流体制御システムにおける流体制御装置の判定動作を図3に基づいて説明する。なお、当該判定動作は、所定周期毎に単位判定動作を繰り返し実行し、図3は単位判定動作の一連の流れを示すフローチャートである。また、図4は、流量判定部53aにおける判定動作に用いられる各値を説明するためのグラフである。
判定部53の判定動作を説明するに先立ち、図4に基づき流量判定部53aにおける判定動作に用いられる各値について説明する。図4は、縦軸を流量センサ30の測定値とし、横軸を目標値としたグラフである。そして、図4中、実線Xは、測定値と目標値とが一致する理想的な安定状態を示しており、また、破線Yは、安定状態として許容できる測定値の目標値からの過少側へのずれの範囲を示している。よって、安定状態は、測定値が少なくとも破線Xと破線Yとの間に納まる状態といえる。なお、所定の目標値に着目した場合に、その所定の目標値における破線Xと破線Yとの差が過少流量許容値となる。すなわち、過少流量許容値とは、所定の目標値において安定状態として許容可能な測定値の目標値からの過少側へのずれの範囲を示す値である。
ところで、流量判定部53aにおいては、流量センサ30の測定値が、目標値から過少流量許容値を差し引いた値である過少流量閾値以下になるか否かを判定することになる。ところが、図4から分かるように、目標値が、過少流量許容値と等しい値(図4中、αで示す)以下になると、過少流量閾値がマイナスの値になってしまい正しく判定できなくなる。そこで、このような事態を回避するために、過少流量下限値(図4中、βで示す)を設定し、目標値から過少流量許容値を差し引いた値が過少流量下限値以下になった場合には、当該過少流量下限値を過少流量閾値とするようになっている。以上を踏まえて判定部53の判定動作を具体的に説明する。
判定部53で判定動作が開始されると、それと同時に時間計測部53cにおける計測が開始される。そして、判定部53は、流量判定部53aによる判定動作を実行した後、弁開度判定部53bによる判定動作を実行して単位判定動作を終了する。
先ず、流量判定部53aは、流量センサ40の測定値が過少流量閾値以下になっているか否かを判定する。具体的には、流量判定部53aは、目標値から過少流量許容値を差し引いた値と過少流量下限値とを比較する(ステップ1)。そして、流量判定部53aは、ステップ1において前記値が過少流量下限値よりも大きいと判断した場合には、当該値を過少流量閾値と認定し(ステップ2)、続いて、流量センサ40の測定値と当該過少流量閾値とを比較する(ステップ3)。そして、流量判定部53aは、ステップ3において測定値が過少流量閾値以下と判断した場合には、弁開度判定部53bにおける判定に移行し、測定値が過少流量閾値よりも大きいと判断した場合には、時間計測部53cで計測されている継続時間をリセットして単位判定動作を終了する(ステップ4)。
一方、流量判定部53aは、ステップ1において前記値が過少流量下限値よりも小さいと判断した場合には、当該過少流量下限値を過少流量閾値と認定し(ステップ5)、続いて、流量センサ40の測定値と当該過少流量閾値とを比較する(ステップ3)。そして、流量判定部53aは、ステップ3において測定値が過少流量閾値以下と判断した場合には、弁開度判定部53bにおける判定に移行し、測定値が過少流量閾値よりも大きいと判断した場合には、時間計測部53cで計測されている継続時間をリセットして単位判定動作を終了する(ステップ4)。
次に、ステップ3において弁開度判定部53bにおける判定に移行すると、弁開度判定部53bは、流体制御弁40に印加されている電圧値に基づき算出される算出弁開度が限界値以上になっているか否かを判定する(ステップ6)。そして、弁開度判定部53bは、ステップ6において算出弁開度が限界値以上になっていると認定した場合には、時間計測部53cで計測される継続時間に対し、判定動作を開始してからの経過時間を加算する(ステップ7)。一方、弁開度判定部53bは、ステップ6において算出弁開度が限界値以上になっていないと認定した場合には、時間計測部53cで計測されている継続時間をリセットして単位判定動作を終了する(ステップ4)。
次に、弁開度判定部53bは、ステップ7において経過時間を加算した後の継続時間が所定時間以上になったか否かを判定する(ステップ8)そして、弁開度判定部53bは、ステップ8において継続時間が所定時間以上になったと判断した場合に、異常状態になったと判定して単位判定動作を終了する(ステップ9)。一方、弁開度判定部53bは、ステップ8において継続時間が所定時間以上になっていないと判断した場合には、継続時間をリセットせずに維持した状態で単位判定動作を終了する(ステップ10)。
すなわち、判定部53においては、流量センサ30で測定された測定値が過少流量閾値以下になっている状態と、流体制御弁40の弁開度が限界値以上になっている状態と、が同時に生じる事態が所定時間以上経過したか否かを判定することにより、流体制御装置10が異常状態になったか否かを判定している。
そして、ゲイン変更部54は、判定部50で異常状態と判定された場合に、フィードバック制御に用いられるゲイン値を異常ゲイン値に変更する。これにより、流体制御装置10が異常状態になった後、開閉弁Vが開放され、弁開度が限界値以上になっている状態の流体制御弁40に流体が一気に流れ込んだとしても、フィードバック制御に用いられるゲイン値が比較的小さい値に設定されているため、オーバーシュートやハンチングの度合いを低減でき、制御不良が生じ難くなる。
<その他の実施形態> 前記実施形態における弁開度判定部53bにおいて、流体制御弁40がノーマルオープンタイプかノーマルクローズタイプであるかを判定するステップを追加し、このステップを追加した後にステップ7を実行するように構成してもよい。前記ステップを追加することにより、いずれのタイプの流体制御弁40が使用されても電圧値に基づき正しい弁開度を算出することができる。
前記実施形態における弁開度判定部53bにおいては、流体制御弁40の弁開度をアクチュエータ44に印加される電圧値に基づき算出しているが、アクチュエータ44に印加される電流値に基づき算出してもよい。さらに、流体制御弁40に弁座41に対する弁体42の位置を検出する位置センサを設け、当該位置センサの出力値に基づき弁開度を算出してもよい。この場合、前記流体制御弁40が、弁座41に対する弁体42の位置を測定する位置センサを備えており、前記判定部53が、前記位置センサの出力値に基づき前記異常状態になったか否かを判定する弁開度判定部53bを備えるようにすればよい。また、位置センサの出力値に基づき流体制御弁40の弁開度が限界値以上になっているか否かを判定してもよい。
また、前記実施形態における判定部53においては、流量判定部53aによる判定を実行した後、弁開度判定部53bによる判定を実行しているが、弁開度判定部53bによる判定を先に実行し、流量判定部53aによる判定をその後実行してもよい。
前記実施形態においては、流体制御装置として熱式のものを使用しているが、圧力式のものや、位置センサ式のものを使用してもよい。
その他、本発明は前記各実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100 流体制御システム
L 流路
V 開閉弁
10 流体制御装置
30 流体センサ
40 流体制御弁
50 流体制御部
51 目標値記憶部
52 フィードバック制御部
53 判定部
53a 流量判定部
53b 弁開度判定部
53c 時間計測部
54 ゲイン変更部

Claims (8)

  1. 流路を流れる流体を測定する流体センサと、
    前記流体を制御する流体制御弁と、
    前記流体センサで測定される測定値が予め定められた目標値に近づくように前記流体制御弁をフィードバック制御する流体制御部とを具備し、
    前記流体制御部が、
    前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を継続する異常状態になったか否かを判定する判定部を備えることを特徴とする流体制御装置。
  2. 前記判定部によって前記異常状態になったと判定された場合に、前記フィードバック制御に用いられるゲイン値を、前記異常状態でない場合に前記フィードバック制御に用いられるゲイン値よりも小さな値に変更するゲイン変更部をさらに備える請求項1記載の流体制御装置。
  3. 前記判定部が、前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を所定時間以上継続した場合に異常状態になったと判定するように構成されている請求項1又は2のいずれかに記載の流体制御装置。
  4. 前記判定部が、前記流体制御弁に印加される電圧値又は電流値に基づき前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態であるか否かを判定するように構成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の流体制御装置。
  5. 前記ゲイン変更部が、前記流体センサで測定される測定値と前記目標値との偏差が所定範囲に納まる安定状態においてフィードバック制御に用いられる安定ゲイン値よりも小さい値のゲイン値に変更するように構成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の流体制御装置。
  6. 前記ゲイン変更部が、前記目標値を変更した後の過渡状態においてフィードバック制御に用いられる過渡ゲイン値よりも小さい値のゲイン値に変更するように構成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の流体制御装置。
  7. 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の流体制御装置と、
    前記流体制御装置の上流側又は下流側のいずれか一方又は双方に設置される開閉弁とを具備することを特徴とする流体制御システム。
  8. 流路を流れる流体を測定する流体センサと、前記流体を制御する流体制御弁と、前記流体センサで測定される測定値が予め定められた目標値に近づくように前記流体制御弁をフィードバック制御する流体制御部とを具備する流体制御装置に用いられる制御プログラムであって、
    前記流体センサで測定された測定値が前記目標値よりも小さい値である過少流量閾値以下であり、かつ、前記流体制御弁の弁開度が限界値以上になっている状態を継続する異常状態になったか否かを判定し、前記判定部によって前記異常状態になったと判定された場合に、前記フィードバック制御に用いられるゲイン値を、前記異常状態でない場合に前記フィードバック制御に用いられるゲイン値よりも小さな値に変更することを特徴とする流体制御装置に用いられる制御プログラム。

JP2018031359A 2018-02-23 2018-02-23 流体制御装置、制御プログラム及び流体制御システム Active JP7051211B2 (ja)

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