JP2019031621A - 光学用粘着シート、フレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐屈曲性に優れ、粘着剤層のズレが生じにくく、透明性の高い光学用粘着シートを提供する。また、該光学用粘着シートを含むフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置を提供する。【解決手段】少なくとも一方の面に粘着剤層を有する光学用粘着シートであって、前記粘着剤層は、粘着成分と、前記粘着剤層の厚みに対して50〜100%の平均粒子径を有する粒子とを含有し、前記粒子の含有量は、前記粘着成分100重量部に対して10重量部以下であり、前記粘着剤層は、前記粒子を添加せず測定したゲル分率が30重量%以下、厚みが100μm以下である光学用粘着シート。【選択図】なし
Description
本発明は、耐屈曲性に優れ、粘着剤層のズレが生じにくく、透明性の高い光学用粘着シートに関する。また、本発明は、該光学用粘着シートを含むフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置に関する。
タッチパネル及び表示装置においては、部材間を固定して組み立てるため、通常、光学用粘着シートが用いられている(例えば、特許文献1、2)。光学用粘着シートには、用途に応じて、例えば、接着強度、衝撃吸収性、透明性等の性能に優れることが求められている。
近年、表示部分が柔軟に変形するフレキシブルタイプのタッチパネル及び表示装置が開発されている(例えば、特許文献3)。
しかしながら、このようなフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置に従来の光学用粘着シートを用いた場合、変形(屈曲)させた際の変形(屈曲)部分の外径と内径との差により、部材又は光学用粘着シートにシワ、折れ、剥離等が生じたり、タッチパネルセンサー部分が破壊されたりする(即ち、耐屈曲性が低い)という課題がある。
しかしながら、このようなフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置に従来の光学用粘着シートを用いた場合、変形(屈曲)させた際の変形(屈曲)部分の外径と内径との差により、部材又は光学用粘着シートにシワ、折れ、剥離等が生じたり、タッチパネルセンサー部分が破壊されたりする(即ち、耐屈曲性が低い)という課題がある。
本発明は、耐屈曲性に優れ、粘着剤層のズレが生じにくく、透明性の高い光学用粘着シートを提供することを目的とする。また、本発明は、該光学用粘着シートを含むフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも一方の面に粘着剤層を有する光学用粘着シートであって、前記粘着剤層は、粘着成分と、前記粘着剤層の厚みに対して50〜100%の平均粒子径を有する粒子とを含有し、前記粒子の含有量は、前記粘着成分100重量部に対して10重量部以下であり、前記粘着剤層は、前記粒子を添加せず測定したゲル分率が30重量%以下、厚みが100μm以下である光学用粘着シートである。
以下、本発明を詳述する。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、耐屈曲性を向上させるため、光学用粘着シートの粘着剤層のゲル分率を下げて流動性を高めることを検討した。しかしながら、粘着剤層の流動性を高めると、粘着剤層の凝集力が低下して粘着剤層のズレが生じ、厚みが不均一になるという課題が生じた。特に、変形(屈曲)部分の粘着剤層は、厚みが薄くなる傾向にあり、その結果、例えばタッチパネルセンサー感度が低下する等の不具合が生じることがあった。
本発明者らは、粘着剤層に特定範囲の平均粒子径を有する粒子を特定範囲の配合量で含有させ、かつ、粘着剤層の粒子を添加せず測定したゲル分率を特定範囲に調整することにより、粘着剤層の流動性を高めて耐屈曲性を向上させつつ、粘着剤層のズレを抑制できることを見出した。本発明者らは、このような粘着剤層は、高い透明性を維持することもできることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明者らは、粘着剤層に特定範囲の平均粒子径を有する粒子を特定範囲の配合量で含有させ、かつ、粘着剤層の粒子を添加せず測定したゲル分率を特定範囲に調整することにより、粘着剤層の流動性を高めて耐屈曲性を向上させつつ、粘着剤層のズレを抑制できることを見出した。本発明者らは、このような粘着剤層は、高い透明性を維持することもできることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の光学用粘着シートは、少なくとも一方の面に粘着剤層を有する光学用粘着シートである。上記粘着剤層は、粘着成分と、上記粘着剤層の厚みに対して50〜100%の平均粒子径を有する粒子とを含有する。
本明細書中、粘着成分とは、上記粘着剤層の主成分として粘着性を発揮する例えばアクリル共重合体等の樹脂又はポリマーに、必要に応じて、架橋剤、粘着付与樹脂等を添加した成分を意味する。
上記粘着成分は特に限定されず、例えば、アクリル共重合体、ビニル共重合体、シリコーン共重合体、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート等を含む粘着成分が挙げられる。なかでも、耐熱性及び耐候性に優れることから、アクリル共重合体を含むことが好ましい。
上記粘着成分は特に限定されず、例えば、アクリル共重合体、ビニル共重合体、シリコーン共重合体、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート等を含む粘着成分が挙げられる。なかでも、耐熱性及び耐候性に優れることから、アクリル共重合体を含むことが好ましい。
上記アクリル共重合体は、単量体成分を共重合して得られるものである。上記単量体成分は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘプチル、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。更に、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。更に、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリルアミド等の官能性モノマーが挙げられる。これらの単量体成分は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、上記アクリル共重合体の粘着性が高くなることから、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましい。
上記単量体成分が炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルを含有する場合、その含有量は特に限定されないが、単量体成分全体に占める好ましい下限は40重量%、好ましい上限は100重量%である。上記含有量が40重量%以上であれば、上記アクリル共重合体が充分な粘着性能を発揮できる。上記含有量のより好ましい下限は70重量%である。
上記単量体成分を共重合して上記アクリル共重合体を得るには、上記単量体成分を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記単量体成分をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましい上限が150万である。上記重量平均分子量が150万以下であれば、上記粘着剤層の流動性が高くなり、耐屈曲性が向上する。上記重量平均分子量のより好ましい上限は120万、更に好ましい上限は80万である。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量の下限は特に限定されないが、好ましい下限は20万である。上記重量平均分子量が20万以上であれば、上記粘着剤層が適度な硬さとなって凝集力が充分となり、接着強度が高くなる。上記重量平均分子量のより好ましい下限は40万である。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量の下限は特に限定されないが、好ましい下限は20万である。上記重量平均分子量が20万以上であれば、上記粘着剤層が適度な硬さとなって凝集力が充分となり、接着強度が高くなる。上記重量平均分子量のより好ましい下限は40万である。
上記アクリル共重合体の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、好ましい上限が10.0である。Mw/Mnが10.0以下であれば、低分子量成分等の含有量が少なくなるため、上記粘着剤層の凝集力及び濡れ性(被着体との界面の接着強度)が高くなり、接着強度が高くなる。Mw/Mnのより好ましい上限は5.0である。
上記重量平均分子量及びMw/Mnを上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法による標準ポリスチレン換算の分子量である。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Waters社製)等を使用できる。
なお、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法による標準ポリスチレン換算の分子量である。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Waters社製)等を使用できる。
上記粒子は、上記粘着剤層において厚み保持材又はスペーサーとして働くものである。上記粘着剤層に上記粒子を含有させることにより、上記粘着剤層の流動性を高めて耐屈曲性を向上させつつ、上記粘着剤層のズレを抑制することができる。
上記粒子は、上記粘着剤層の厚みに対して50〜100%の平均粒子径を有する。上記平均粒子径が上記粘着剤層の厚みに対して50%以上であれば、上記粘着剤層は、高い流動性を有しつつズレが生じにくいものとなる。上記平均粒子径が上記粘着剤層の厚みに対して100%以下であれば、上記粒子の平均粒子径が上記粘着剤層の厚みよりも大きくなることにより接着強度が低下する等の不具合を抑制することができる。上記平均粒子径の上記粘着剤層の厚みに対する好ましい下限は60%、好ましい上限は99%であり、より好ましい下限は70%、より好ましい上限は95%である。
上記粒子の粒子径のCV値は、好ましい上限が10%である。上記粒子径のCV値が10%以下であれば、上記粒子の粒子径のばらつきが小さいため、上記粘着剤層のズレがよりいっそう生じにくくなるとともに、上記粘着剤層の厚みがより均一となる。上記粒子径のCV値のより好ましい上限は7%である。上記粒子径のCV値の下限は特に限定されない。
上記粒子の平均粒子径は、例えば、任意の粒子50個の粒子径を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求めることができる。また、上記粒子の粒子径のCV値は、例えば、下記式(2)により求めることができる。
粒子径のCV値(%)=(σ2/Dn2)×100 (2)
上記式(2)中、σ2は粒子径の標準偏差を表し、Dn2は数平均粒子径を表す。
粒子径のCV値(%)=(σ2/Dn2)×100 (2)
上記式(2)中、σ2は粒子径の標準偏差を表し、Dn2は数平均粒子径を表す。
上記粒子の形状は、球状であることが好ましく、アスペクト比の好ましい上限は1.1である。上記アスペクト比が1.1以下であれば、上記粘着剤層のズレがよりいっそう生じにくくなるとともに、上記粘着剤層の厚みがより均一となる。
なお、アスペクト比とは、粒子の短径の長さに対する長径の長さの比(長径の長さを短径の長さで割った値)を意味する。このアスペクト比の値が1に近いほど粒子の形状は真球に近くなる。
なお、アスペクト比とは、粒子の短径の長さに対する長径の長さの比(長径の長さを短径の長さで割った値)を意味する。このアスペクト比の値が1に近いほど粒子の形状は真球に近くなる。
上記粒子の材質は特に限定されないが、上記粒子が樹脂粒子であることが好ましい。これにより、上記粘着剤層における上記粒子の分散性が向上し、上記粒子がより均一に存在することができるため、上記粘着剤層のズレがよりいっそう生じにくくなる。また、上記粘着成分と上記粒子との間の屈折率差が小さくなり、上記粘着剤層の透明性も向上する。
上記樹脂粒子を構成する樹脂は特に限定されず、例えば、アクリル共重合体、ビニル共重合体、シリコーン共重合体、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、上記粘着成分がアクリル共重合体を含む場合には、分散性及び屈折率差の観点から、上記樹脂粒子もまたアクリル共重合体からなることが好ましい。
上記樹脂粒子を構成するアクリル共重合体は、単量体成分を共重合して得られるものである。
上記単量体成分は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等が挙げられる。なかでも、屈折率差の観点から、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ブチル等の上記アクリル共重合体と同等の単量体成分が好ましい。
上記単量体成分は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等が挙げられる。なかでも、屈折率差の観点から、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ブチル等の上記アクリル共重合体と同等の単量体成分が好ましい。
上記粒子は、必要に応じて、表面処理されていることが好ましい。上記粒子に表面処理を施すことにより、上記粘着剤層における上記粒子の分散性が向上し、上記粒子がより均一に存在することができるため、上記粘着剤層のズレがよりいっそう生じにくくなる。
上記表面処理の方法は特に限定されず、例えば、上記粒子が上記樹脂粒子である場合、親水性基を有するカップリング剤で上記樹脂粒子の表面を処理する等により上記樹脂粒子の表面に親水性基を付与する方法が挙げられる。
上記表面処理の方法は特に限定されず、例えば、上記粒子が上記樹脂粒子である場合、親水性基を有するカップリング剤で上記樹脂粒子の表面を処理する等により上記樹脂粒子の表面に親水性基を付与する方法が挙げられる。
上記粒子の含有量は、上記粘着成分100重量部に対して10重量部以下である。上記粒子の含有量が10重量部以下であれば、上記粘着剤層のズレが生じにくくなるとともに、上記粘着剤層の透明性が充分に高くなる。上記粒子の含有量の好ましい上限は5重量部、より好ましい上限は1重量部である。
上記粒子の含有量の下限は特に限定されないが、上記粘着成分100重量部に対する好ましい下限は0.01重量部である。上記粒子の含有量が0.01重量部以上であれば、上記粘着剤層のズレがよりいっそう生じにくくなる。上記粒子の含有量のより好ましい下限は0.1重量部である。
上記粒子の含有量の下限は特に限定されないが、上記粘着成分100重量部に対する好ましい下限は0.01重量部である。上記粒子の含有量が0.01重量部以上であれば、上記粘着剤層のズレがよりいっそう生じにくくなる。上記粒子の含有量のより好ましい下限は0.1重量部である。
上記粘着剤層は、粘着付与樹脂を含有してもよい。上記粘着剤層に粘着付与樹脂を含有させることにより、上記粘着剤層の接着強度を高めることができる。
上記粘着付与樹脂は特に限定されず、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂は特に限定されず、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記粘着剤層の主成分(例えばアクリル共重合体等の樹脂又はポリマー)100重量部に対する好ましい下限は1重量部、好ましい上限は60重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量が1重量部以上であれば、上記粘着剤層の接着強度が高くなる。上記粘着付与樹脂の含有量が60重量部以下であれば、上記粘着剤層が硬くなりすぎてタック性又は濡れ性(被着体との界面の接着強度)が低下することを抑制することができる。
上記粘着剤層は、接着強度を向上させる目的で、シランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は特に限定されず、例えば、エポキシシラン類、アクリルシラン類、メタクリルシラン類、アミノシラン類、イソシアネートシラン類等が挙げられる。
上記粘着剤層は、遮光性を付与する目的で、着色材を含有してもよい。上記着色材は特に限定されず、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、酸化チタン等が挙げられる。なかでも、比較的安価で化学的に安定であることから、カーボンブラックが好ましい。
上記粘着剤層は、更に、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤層は、上記粒子を添加せず測定したゲル分率が30重量%以下である。上記ゲル分率が30重量%以下であれば、上記粘着剤層の流動性が高くなり、耐屈曲性が向上する。上記ゲル分率の好ましい上限は25重量%、より好ましい上限は20重量%である。
上記ゲル分率の下限は特に限定されず、上記粘着剤層に上記粒子を含有させることにより上記粘着剤層のズレを抑制することができれば、上記ゲル分率は0重量%であってもよい。
上記ゲル分率の下限は特に限定されず、上記粘着剤層に上記粒子を含有させることにより上記粘着剤層のズレを抑制することができれば、上記ゲル分率は0重量%であってもよい。
上記粘着剤層の上記粒子を添加せず測定したゲル分率は、例えば、下記の方法により求めることができる。
即ち、まず、粒子を添加せずに粘着剤層を形成し、その粘着剤層(粒子なし)の重量(W1)を測定する。この粘着剤層(粒子なし)を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を110℃の条件下で2時間乾燥させる。乾燥後の残渣の重量(W2)を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=W2/W1×100 (1)
即ち、まず、粒子を添加せずに粘着剤層を形成し、その粘着剤層(粒子なし)の重量(W1)を測定する。この粘着剤層(粒子なし)を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を110℃の条件下で2時間乾燥させる。乾燥後の残渣の重量(W2)を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=W2/W1×100 (1)
上記粘着剤層の上記粒子を添加せず測定したゲル分率を上記範囲に調整する方法は特に限定されないが、上記粘着剤層に架橋剤を添加して、上記粘着剤層の主成分(例えばアクリル共重合体等の樹脂又はポリマー)及び必要に応じて添加される上記粘着付与樹脂の分子間に架橋構造を形成し、その際の架橋剤の種類、配合量等を調整する方法が好ましい。即ち、上記粘着剤層は、架橋剤を含有することが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記粘着剤層の主成分及び必要に応じて添加される上記粘着付与樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、接着強度がより向上する。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記粘着剤層の主成分及び必要に応じて添加される上記粘着付与樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、接着強度がより向上する。
上記架橋剤の含有量は特に限定されないが、上記粘着剤層の主成分(例えばアクリル共重合体等の樹脂又はポリマー)100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が1.5重量部であり、より好ましい下限が0.1重量部、より好ましい上限が1重量部である。
上記粘着剤層は、厚みが100μm以下である。上記厚みが100μm以下であれば、上記粘着剤層のズレが生じにくくなるとともに、フレキシブルタッチパネル又はフレキシブル表示装置に好適に用いることのできる光学用粘着シートとなる。上記厚みの好ましい上限は75μm、より好ましい上限は50μmである。
上記粘着剤層の厚みの下限は特に限定されないが、好ましい下限は1μmである。上記厚みが1μm以上であれば、上記粘着剤層が充分な接着強度を有することができる。上記厚みのより好ましい下限は10μmである。
上記粘着剤層の厚みの下限は特に限定されないが、好ましい下限は1μmである。上記厚みが1μm以上であれば、上記粘着剤層が充分な接着強度を有することができる。上記厚みのより好ましい下限は10μmである。
本発明の光学用粘着シートは、少なくとも一方の面に上述したような粘着剤層を有していれば、片面のみに粘着剤層を有していてもよく、両面に粘着剤層を有していてもよい。両面に粘着剤層を有する場合、両面の粘着剤層は、同じ組成であってもよいし、それぞれ異なる組成であってもよい。
本発明の光学用粘着シートは、基材を有していなくてもよいし、基材を有していてもよい。
上記基材は特に限定されず、単層構造であっても多層構造であってもよく、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリオレフィン発泡体、アクリル発泡体等の発泡体や、ゴム系樹脂からなる基材や、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィン等からなる基材が挙げられる。
上記基材は特に限定されず、単層構造であっても多層構造であってもよく、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリオレフィン発泡体、アクリル発泡体等の発泡体や、ゴム系樹脂からなる基材や、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィン等からなる基材が挙げられる。
上記基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は100μmである。上記基材の厚みが1μm以上であれば、光学用粘着シートの機械的強度が向上する。上記基材の厚みが100μm以下であれば、光学用粘着シートの柔軟性が充分となって耐屈曲性が向上するとともに、フレキシブルタッチパネル又はフレキシブル表示装置に好適に用いることのできる光学用粘着シートとなる。上記基材の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は50μmである。
本発明の光学用粘着シート全体の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は0.001mm、好ましい上限は5mmである。本発明の光学用粘着シート全体の厚みが上記範囲内であれば、フレキシブルタッチパネル又はフレキシブル表示装置に好適に用いることのできる光学用粘着シートとなる。本発明の光学用粘着シート全体の厚みのより好ましい下限は0.01mm、より好ましい上限は2mmである。
本発明の光学用粘着シートの製造方法は特に限定されず、基材を有さない場合、例えば、下記の方法が挙げられる。
まず、アクリル共重合体、所定の平均粒子径を有する粒子、必要に応じて架橋剤、粘着付与樹脂等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を離型フィルムの離型処理面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に上記離型フィルムとは別の離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせて、粘着剤層の両面が離型フィルムで覆われた光学用粘着シートを得ることができる。
まず、アクリル共重合体、所定の平均粒子径を有する粒子、必要に応じて架橋剤、粘着付与樹脂等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を離型フィルムの離型処理面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に上記離型フィルムとは別の離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせて、粘着剤層の両面が離型フィルムで覆われた光学用粘着シートを得ることができる。
また、基材を有する場合、本発明の光学用粘着シートの製造方法として、例えば、下記の方法が挙げられる。
まず、アクリル共重合体、所定の平均粒子径を有する粒子、必要に応じて架橋剤、粘着付与樹脂等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた光学用粘着シートを得ることができる。
まず、アクリル共重合体、所定の平均粒子径を有する粒子、必要に応じて架橋剤、粘着付与樹脂等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた光学用粘着シートを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた光学用粘着シートを得てもよい。
本発明の光学用粘着シートの用途は特に限定されないが、例えば、タッチパネル及び表示装置に用いることができる。なかでも、本発明の光学用粘着シートは、フレキシブルタッチパネル又はフレキシブル表示装置に好適に用いることができる。これらの場合の本発明の光学用粘着シートの形状は特に限定されず、例えば、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
本発明の光学用粘着シートを含むフレキシブルタッチパネルもまた、本発明の1つである。
本発明のフレキシブルタッチパネルの構成は特に限定されず、例えば、フレキシブル基板上に少なくともディスプレイモジュール(例えば、有機ELディスプレイモジュール)、及び、タッチパネル機能を有する透明導電フィルム(例えば、ITOフィルム)を有し、最表面が表面保護材で覆われている構成等が挙げられる。
本発明のフレキシブルタッチパネルにおいて、本発明の光学用粘着シートは、例えば、ディスプレイモジュールとタッチパネル機能を有する透明導電フィルムとを貼り合わせて固定する、タッチパネル機能を有する透明導電フィルムと表面保護材とを貼り合わせて固定する等の用途に用いられる。
本発明のフレキシブルタッチパネルの構成は特に限定されず、例えば、フレキシブル基板上に少なくともディスプレイモジュール(例えば、有機ELディスプレイモジュール)、及び、タッチパネル機能を有する透明導電フィルム(例えば、ITOフィルム)を有し、最表面が表面保護材で覆われている構成等が挙げられる。
本発明のフレキシブルタッチパネルにおいて、本発明の光学用粘着シートは、例えば、ディスプレイモジュールとタッチパネル機能を有する透明導電フィルムとを貼り合わせて固定する、タッチパネル機能を有する透明導電フィルムと表面保護材とを貼り合わせて固定する等の用途に用いられる。
図1は、本発明のフレキシブルタッチパネルの一例を部分的に模式的に示す断面図である。図1に示すフレキシブルタッチパネル5は、少なくとも、ディスプレイモジュール3、タッチパネル機能を有する透明導電フィルム2、及び、表面保護材4を有するものである。そして、ディスプレイモジュール3とタッチパネル機能を有する透明導電フィルム2とが光学用粘着シート1によって貼り合わされて固定されている。また、タッチパネル機能を有する透明導電フィルム2と表面保護材4とが光学用粘着シート1によって貼り合わされて固定されている。
本発明の光学用粘着シートを用いることにより、フレキシブルタッチパネル5を変形(屈曲)させた際にも、変形(屈曲)部分Aにおけるシワ、折れ、剥離等の発生が抑制され、光学用粘着シート1の粘着剤層のズレも抑制され、優れた接着信頼性を得ることができる。
本発明の光学用粘着シートを用いることにより、フレキシブルタッチパネル5を変形(屈曲)させた際にも、変形(屈曲)部分Aにおけるシワ、折れ、剥離等の発生が抑制され、光学用粘着シート1の粘着剤層のズレも抑制され、優れた接着信頼性を得ることができる。
本発明の光学用粘着シートを含むフレキシブル表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明のフレキシブル表示装置の構成は特に限定されず、例えば、フレキシブル基板上に少なくともディスプレイモジュール(例えば、有機ELディスプレイモジュール)を有し、最表面が表面保護材で覆われている構成等が挙げられる。
本発明のフレキシブル表示装置において、本発明の光学用粘着シートは、例えば、ディスプレイモジュールと表面保護材とを貼り合わせて固定する等の用途に用いられる。
本発明のフレキシブル表示装置の構成は特に限定されず、例えば、フレキシブル基板上に少なくともディスプレイモジュール(例えば、有機ELディスプレイモジュール)を有し、最表面が表面保護材で覆われている構成等が挙げられる。
本発明のフレキシブル表示装置において、本発明の光学用粘着シートは、例えば、ディスプレイモジュールと表面保護材とを貼り合わせて固定する等の用途に用いられる。
本発明によれば、耐屈曲性に優れ、粘着剤層のズレが生じにくく、透明性の高い光学用粘着シートを提供することができる。また、本発明によれば、該光学用粘着シートを含むフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(アクリル共重合体Aの製造)
温度計、攪拌機及び冷却管を備えた反応器内に、アクリル酸2−エチルヘキシルを70重量部、アクリル酸イソボルニルを20重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを10重量部と、これら単量体成分100重量部に対して酢酸エチル60重量部とを加えた。窒素ガスを30分間吹き込んで窒素置換した後、反応器を70℃に加熱した。30分後、単量体成分100重量部に対して0.12重量部のt−ヘキシルパーオキシピバレートを40重量部の酢酸エチルで希釈し、得られた溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、70℃にて、滴下添加開始から8時間反応させて、固形分50重量%のアクリル共重合体Aの溶液を得た。
得られたアクリル共重合体Aについて、「2690 Separations Model」(Waters社製)を用いて、GPC法によって標準ポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、100万であった。
温度計、攪拌機及び冷却管を備えた反応器内に、アクリル酸2−エチルヘキシルを70重量部、アクリル酸イソボルニルを20重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを10重量部と、これら単量体成分100重量部に対して酢酸エチル60重量部とを加えた。窒素ガスを30分間吹き込んで窒素置換した後、反応器を70℃に加熱した。30分後、単量体成分100重量部に対して0.12重量部のt−ヘキシルパーオキシピバレートを40重量部の酢酸エチルで希釈し、得られた溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、70℃にて、滴下添加開始から8時間反応させて、固形分50重量%のアクリル共重合体Aの溶液を得た。
得られたアクリル共重合体Aについて、「2690 Separations Model」(Waters社製)を用いて、GPC法によって標準ポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、100万であった。
(アクリル共重合体Bの製造)
単量体成分100重量部に対して0.10重量部のt−ヘキシルパーオキシピバレートを用いたこと、及び、60℃で反応させたこと以外はアクリル共重合体Aと同様にして、固形分50重量%のアクリル共重合体Bの溶液を得た。
得られたアクリル共重合体Bについて、アクリル共重合体Aと同様にして重量平均分子量を測定したところ、150万であった。
単量体成分100重量部に対して0.10重量部のt−ヘキシルパーオキシピバレートを用いたこと、及び、60℃で反応させたこと以外はアクリル共重合体Aと同様にして、固形分50重量%のアクリル共重合体Bの溶液を得た。
得られたアクリル共重合体Bについて、アクリル共重合体Aと同様にして重量平均分子量を測定したところ、150万であった。
(実施例1)
(1)粘着シートの製造
アクリル共重合体Aの溶液に、アクリル共重合体Aの固形分100重量部に対して0.5重量部の「HX」(イソシアネート系架橋剤、東ソー社製)を架橋剤として添加し、更に0.1重量部の樹脂粒子a(アクリル粒子、平均粒子径75μm、粒子径のCV値3.5%、積水化学工業社製)を添加した後、攪拌し、真空脱泡して粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に塗工し、100℃で10分間乾燥させて粘着剤組成物中の酢酸エチルを除去して、厚み100μmの粘着剤層を形成した。得られた粘着剤層上に、離型処理面が粘着剤層に接するように新たに離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合わせて、粘着剤層の両面に離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが積層された粘着シートを得た。
(1)粘着シートの製造
アクリル共重合体Aの溶液に、アクリル共重合体Aの固形分100重量部に対して0.5重量部の「HX」(イソシアネート系架橋剤、東ソー社製)を架橋剤として添加し、更に0.1重量部の樹脂粒子a(アクリル粒子、平均粒子径75μm、粒子径のCV値3.5%、積水化学工業社製)を添加した後、攪拌し、真空脱泡して粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に塗工し、100℃で10分間乾燥させて粘着剤組成物中の酢酸エチルを除去して、厚み100μmの粘着剤層を形成した。得られた粘着剤層上に、離型処理面が粘着剤層に接するように新たに離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合わせて、粘着剤層の両面に離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが積層された粘着シートを得た。
(2)粘着剤層(粒子なし)のゲル分率の測定
樹脂粒子aを添加しなかったこと以外は上記「(1)粘着シートの製造」と同様にして、粘着剤層(粒子なし)の両面に離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが積層された粘着シートを得た。
粘着シートを50mm×50mmに裁断し、その粘着剤層(粒子なし)の重量(W1)を測定した。この粘着剤層(粒子なし)を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を110℃の条件下で2時間乾燥させた。乾燥後の残渣の重量(W2)を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=W2/W1×100 (1)
樹脂粒子aを添加しなかったこと以外は上記「(1)粘着シートの製造」と同様にして、粘着剤層(粒子なし)の両面に離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが積層された粘着シートを得た。
粘着シートを50mm×50mmに裁断し、その粘着剤層(粒子なし)の重量(W1)を測定した。この粘着剤層(粒子なし)を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を110℃の条件下で2時間乾燥させた。乾燥後の残渣の重量(W2)を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=W2/W1×100 (1)
(実施例2〜5、比較例1〜5)
アクリル共重合体の種類、架橋剤の配合量、粒子の種類及び配合量、粘着剤層(粒子なし)のゲル分率等を表1に示すように変更したこと以外は実施例と同様にして、粘着シートを得た。
アクリル共重合体の種類、架橋剤の配合量、粒子の種類及び配合量、粘着剤層(粒子なし)のゲル分率等を表1に示すように変更したこと以外は実施例と同様にして、粘着シートを得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて下記の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて下記の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)ヘイズ値(透明性)
粘着シートを50mm×50mmに裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層を、ガラス板「S9112」(松浪硝子工業社製、52mm×76mm×厚み1.1mm)に気泡が混入しないように貼り合わせた。もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、これを試験サンプルとした。
試験サンプルのヘイズ値を、「CM−3700d」(コニカミノルタ社製)を用いて測定した。ヘイズ値が5%未満であった場合を〇とし、5%以上であった場合を×とした。
粘着シートを50mm×50mmに裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層を、ガラス板「S9112」(松浪硝子工業社製、52mm×76mm×厚み1.1mm)に気泡が混入しないように貼り合わせた。もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、これを試験サンプルとした。
試験サンプルのヘイズ値を、「CM−3700d」(コニカミノルタ社製)を用いて測定した。ヘイズ値が5%未満であった場合を〇とし、5%以上であった場合を×とした。
(2)粘着剤層のズレ
粘着シートを50mm×50mmに裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層に、離型処理されていないポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み25μm)を気泡が混入しないように貼り合わせた。もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層に、離型処理されていないポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み25μm)を気泡が混入しないように貼り合わせた。これを試験サンプルとした。
試験サンプルを地面と垂直になるようにぶら下げて、23℃24時間静置し、粘着剤層のズレを観察した。粘着剤層のズレがポリエチレンテレフタレートフィルムに対して1mm未満であった場合を〇とし、1mm以上であった場合を×とした。
粘着シートを50mm×50mmに裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層に、離型処理されていないポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み25μm)を気泡が混入しないように貼り合わせた。もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層に、離型処理されていないポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み25μm)を気泡が混入しないように貼り合わせた。これを試験サンプルとした。
試験サンプルを地面と垂直になるようにぶら下げて、23℃24時間静置し、粘着剤層のズレを観察した。粘着剤層のズレがポリエチレンテレフタレートフィルムに対して1mm未満であった場合を〇とし、1mm以上であった場合を×とした。
(3)屈曲試験(耐屈曲性)
上記「(2)粘着剤層のズレ」と同様にして得られた試験サンプルを曲率1mmで10回屈曲させて、シワ、折れ、剥離等の外観上の悪化が見られるかどうかを観察した。外観上の悪化が見られなかった場合を〇とし、見られた場合を×とした。なお、外観上の多少の悪化が見られたものの、実使用上問題ないと判断したものを△とした。
上記「(2)粘着剤層のズレ」と同様にして得られた試験サンプルを曲率1mmで10回屈曲させて、シワ、折れ、剥離等の外観上の悪化が見られるかどうかを観察した。外観上の悪化が見られなかった場合を〇とし、見られた場合を×とした。なお、外観上の多少の悪化が見られたものの、実使用上問題ないと判断したものを△とした。
本発明によれば、耐屈曲性に優れ、粘着剤層のズレが生じにくく、透明性の高い光学用粘着シートを提供することができる。また、本発明によれば、該光学用粘着シートを含むフレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置を提供することができる。
1 光学用粘着シート
2 タッチパネル機能を有する透明導電フィルム
3 ディスプレイモジュール
4 表面保護材
5 フレキシブルタッチパネル
A 変形(屈曲)部分
2 タッチパネル機能を有する透明導電フィルム
3 ディスプレイモジュール
4 表面保護材
5 フレキシブルタッチパネル
A 変形(屈曲)部分
Claims (5)
- 少なくとも一方の面に粘着剤層を有する光学用粘着シートであって、
前記粘着剤層は、粘着成分と、前記粘着剤層の厚みに対して50〜100%の平均粒子径を有する粒子とを含有し、
前記粒子の含有量は、前記粘着成分100重量部に対して10重量部以下であり、
前記粘着剤層は、前記粒子を添加せず測定したゲル分率が30重量%以下、厚みが100μm以下である
ことを特徴とする光学用粘着シート。 - 粒子の粒子径のCV値が10%以下であることを特徴とする請求項1記載の光学用粘着シート。
- フレキシブルタッチパネル又はフレキシブル表示装置に用いられることを特徴とする請求項1又は2記載の光学用粘着シート。
- 請求項1又は2記載の光学用粘着シートを含むことを特徴とするフレキシブルタッチパネル。
- 請求項1又は2記載の光学用粘着シートを含むことを特徴とするフレキシブル表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017153573A JP2019031621A (ja) | 2017-08-08 | 2017-08-08 | 光学用粘着シート、フレキシブルタッチパネル及びフレキシブル表示装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7464194B1 (ja) | 2022-12-23 | 2024-04-09 | artience株式会社 | 粘着剤層、それを用いた粘着シート、積層体及びフレキシブル画像表示装置 |
-
2017
- 2017-08-08 JP JP2017153573A patent/JP2019031621A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP7464194B1 (ja) | 2022-12-23 | 2024-04-09 | artience株式会社 | 粘着剤層、それを用いた粘着シート、積層体及びフレキシブル画像表示装置 |
WO2024134868A1 (ja) * | 2022-12-23 | 2024-06-27 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 粘着剤層、それを用いた粘着シート、積層体及びフレキシブル画像表示装置 |
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