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JP2019011470A - 粉体塗料、粉体塗料の製造方法、塗膜付き基材の製造方法、および塗膜付き基材 - Google Patents

粉体塗料、粉体塗料の製造方法、塗膜付き基材の製造方法、および塗膜付き基材 Download PDF

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JP2019011470A JP2018124756A JP2018124756A JP2019011470A JP 2019011470 A JP2019011470 A JP 2019011470A JP 2018124756 A JP2018124756 A JP 2018124756A JP 2018124756 A JP2018124756 A JP 2018124756A JP 2019011470 A JP2019011470 A JP 2019011470A
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Takashi Saito
俊 齋藤
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健 守角
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Abstract

【課題】層間密着性に優れた塗膜を形成できる粉体塗料、粉体塗料の製造方法、塗膜付き基材の製造方法、および、塗膜付き基材の提供。【解決手段】本発明の粉体塗料は、側鎖にポリエステル鎖を有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素変性重合体であって、その水酸基価または酸価が1〜200mgKOH/gである含フッ素変性重合体を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素変性重合体を含む粉体塗料、粉体塗料の製造方法、塗膜付き基材の製造方法、および塗膜付き基材に関する。
粉体塗料は、環境負荷低減の観点から注目されており、多様な用途への対応が求められている。特許文献1には、含フッ素重合体およびポリエステルを溶融混練した後、冷却および粉砕を経て得られる、含フッ素重合体の粒子とポリエステルの粒子とを含む粉体塗料が開示されている。
国際公開第2013/186832号
本発明者らは、特許文献1に記載された粉体塗料を用いて得られた塗膜は、含フッ素重合体の層と、ポリエステルの層とが剥離して、塗膜の層間密着性が劣る場合があるのを知見した。
本発明は、上記課題に鑑みて、層間密着性に優れた塗膜を形成できる粉体塗料、粉体塗料の製造方法、塗膜付き基材の製造方法、および塗膜付き基材の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、フルオロオレフィンに基づく単位と、ポリエステル鎖を側鎖に有する単位とを含む、所定の水酸基価または所定の酸価を有する含フッ素変性重合体を含む粉体塗料を用いれば、層間密着性に優れた塗膜が得られるのを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
[1]ポリエステル鎖を側鎖に有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素変性重合体であって、水酸基価または酸価が1〜200mgKOH/gである含フッ素変性重合体を含むことを特徴とする粉体塗料。
[2]前記ポリエステル鎖を側鎖に有する単位が、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位の該側鎖官能基と、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有するポリエステルの該末端基と、がエステル結合した構造の単位である、[1]に記載の粉体塗料。
[3]前記ポリエステル鎖を側鎖に有する単位が、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位の該側鎖官能基と、多価カルボン酸と、多価アルコールと、が脱水縮重合した構造の単位である、[1]に記載の粉体塗料。
[4] 前記側鎖にポリエステル鎖を有する単位が、下式(P1)で表される単位である、[1]〜[3]のいずれかに記載の粉体塗料。
式中の記号は、以下の意味を示す。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
Lは、前記側鎖官能基を有する単量体に基づく単位における側鎖に由来する基である。
Aは、ポリエステル鎖である。
Zは、水酸基またはカルボキシ基である。
[5]前記含フッ素変性重合体の水酸基価が10〜150mgKOH/gであるか、または、前記含フッ素変性重合体の酸価が5〜150mgKOH/gである、[1]〜[4]のいずれかに記載の粉体塗料。
[6]前記含フッ素変性重合体が水酸基とカルボキシ基を有し、その水酸基価が10〜150mgKOH/gであり、かつその酸価が5〜150mgKOH/gである、[1]〜[5]のいずれかに記載の粉体塗料。
[7]前記含フッ素変性重合体のガラス転移温度が45〜120℃である、[1]〜[6]のいずれかに記載の粉体塗料。
[8]前記ポリエステル鎖を側鎖に有する単位の含有量が、前記含フッ素変性重合体の全単位に対して、1〜40モル%である、[1]〜[7]のいずれかに記載の粉体塗料。
[9]前記ポリエステル鎖を除く前記含フッ素変性重合体の質量に対する前記ポリエステル鎖の質量の割合が、2.0〜9.0である、[1]〜[8]のいずれかに記載の粉体塗料。
[10]硬化剤を含む、[1]〜[9]のいずれかに記載の粉体塗料。
[11]前記[1]〜[10]のいずれかに記載の粉体塗料の製造方法であって、
水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素重合体と、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有するポリエステルと、を反応させて、固形状の含フッ素変性重合体を得て、次いで前記含フッ素変性重合体を粉砕することを特徴とする粉体塗料の製造方法。
[12]前記含フッ素重合体の質量に対する前記ポリエステルの質量の比が、2.0〜9.0である、[11]に記載の製造方法。
[13]前記反応が、縮合剤の存在下で実施される、[11]または[12]に記載の製造方法。
[14]前記[1]〜[10]のいずれかに記載の粉体塗料の製造方法であって、
水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素重合体、多価カルボン酸および多価アルコールを反応させて、固形状の含フッ素変性重合体を得て、次いで前記含フッ素変性重合体を粉砕することを特徴とする粉体塗料の製造方法。
[15]前記含フッ素重合体の質量に対する、前記多価カルボン酸および前記多価アルコールの合計質量の比が、2.0〜9.0である、[14]に記載の製造方法。
[16]前記[1]〜[10]のいずれかに記載の粉体塗料を基材上に付与して塗装層を形成し、前記塗装層を加熱処理して前記基材上に塗膜を形成することを特徴とする塗膜付き基材の製造方法。
[17]基材と、[1]〜[10]のいずれかに記載の粉体塗料により前記基材上に形成されてなる塗膜とを有することを特徴とする塗膜付き基材。
以下に示すように、本発明によれば、層間密着性に優れた塗膜を形成できる粉体塗料、粉体塗料の製造方法、塗膜付き基材の製造方法、および、塗膜付き基材を提供できる。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
「単位」とは、単量体が重合により直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。「単量体に基づく単位」は、以下、単に「単位」ともいう。なお、重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められ、重合体の製造に際して使用する成分の仕込み量からも推測できる。
粒子の「平均粒子径」は、レーザー回折法を測定原理とした公知の粒度分布測定装置(Sympatec社製、商品名「Helos−Rodos」等)を用いて測定される粒度分布より体積平均を算出して求められる50%径の値である。
「酸価」と「水酸基価」は、それぞれ、JIS K 0070−3(1992)の方法に準じて測定される値である。
「ガラス転移温度」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される中間点ガラス転移温度である。「ガラス転移温度」は、「Tg」ともいう。
「数平均分子量」および「重量平均分子量」は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。「数平均分子量」は「Mn」ともいい、「重量平均分子量」は「Mw」ともいう。
本発明の粉体塗料は、ポリエステル鎖を側鎖に有する単位(以下、「単位P」ともいう。)とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素変性重合体を含む、粉体塗料である。該含フッ素変性重合体の水酸基価または酸価は1〜200mgKOH/gである。かかる含フッ素変性重合体を、以下、「変性重合体」ともいう。
変性重合体の単位Pは、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位(以下、「単位1」ともいう。)とフルオロオレフィンに基づく単位(以下、「単位F」ともいう。)とを含む含フッ素重合体(以下、「特定含フッ素重合体」ともいう。)の上記側鎖官能基と、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有するポリエステルの前記末端基と、がエステル結合した構造の単位であることが好ましい。
変性重合体の単位Pは、また、特定含フッ素重合体の単位1と、多価カルボン酸と、多価アルコールと、が脱水縮重合した構造の単位であることも好ましい。
変性重合体が含む単位Pの含有量は、変性重合体の分子間で異なっていてもよい。具体的には、変性重合体は、単位1の側鎖官能基およびポリエステルの末端基が高度にエステル結合して単位Pを形成している重合体と、単位1の側鎖官能基およびポリエステルの末端基が低度にエステル結合して単位Pを形成している重合体との混合物であってもよい。さらに、単位Pのポリエステル鎖も変性重合体の分子間で異なっていてもよく、具体的には、変性重合体は、ポリエステルの末端基同士が高度に連結したポリエステル鎖を有していてもよく、ポリエステルの末端基同士が低度に連結したポリエステル鎖を有していてもよく、これらの重合体の混合物であってもよい。つまり、本発明における変性重合体の、単位Pの含有量とポリエステル鎖とは変性重合体の分子間で異なっていてもよく、通常は異なる。
なお、上述した単位1の側鎖官能基およびポリエステルの末端基とのエステル結合の高低は、単位1が有する側鎖官能基の全数に対する、ポリエステルの末端基がエステル結合した割合の高低を指す。また、上述したポリエステルの末端基同士の連結の高低、および後述するポリエステル鎖の連結の高低は、ポリエステル鎖における、多価カルボン酸残基と多価アルコール残基との重合度の大小を指す。
一般に、含フッ素重合体の粒子およびポリエステルの粒子を含む粉体塗料から形成されてなる塗膜は、含フッ素重合体が空気側に、ポリエステルが基材側に配置され、2層構造を形成する。上記2層構造において、含フッ素重合体を含む層が、ポリエステルを含む層を保護するため、高耐候性を発揮する。しかしながら上記塗膜において、含フッ素重合体を含む層と、ポリエステルを含む層との層間密着性に劣る傾向があり、上記層間で剥離が生じて耐候性が損なわれる場合があるのを、本発明者らは知見した。
本発明の粉体塗料により形成されてなる塗膜(以下、「本塗膜」ともいう。)は、変性重合体のうち、フッ素含有量の高い重合体分子(換言すると、低度に連結したポリエステル鎖を有する変性重合体の分子。)が空気側に、フッ素含有量の低い重合体分子(換言すると、高度に連結したポリエステル鎖を有する変性重合体の分子。)が基材側に偏析した塗膜構成となると考えられる。つまり、本塗膜内でフッ素含有量の濃度勾配が生じた疑似的な2層構造を形成しているといえる。そのため、本塗膜は、従来の含フッ素重合体を含む層とポリエステルを含む層との2層構造の塗膜が有する高耐候性を発現しつつ、従来の2層構造の塗膜を用いた際に問題であった層間剥離が生じにくい。したがって、本発明の粉体塗料によれば、高耐候性を維持しつつ、層間密着性に優れた塗膜を形成できると考えられる。
また、粉体塗料には、耐ブロッキング性も要求される。粉体塗料の耐ブロッキング性は、例えばTgの高い含フッ素重合体を用いれば向上するため、含フッ素重合体に含まれる単位として、Tgを向上させる成分を選択する必要があった。一方で、変性重合体のTgは、嵩高いポリエステル鎖を導入することにより高く調節することが可能である。つまり、本発明の粉体塗料の製造においては、変性重合体に他の単位を導入したい場合でも、他の単位の導入に用いる単量体の選択の自由度が高いという利点がある。
変性重合体は、水酸基およびカルボキシ基の少なくとも一方を有し、それら両方を有することがより好ましい。
変性重合体は、水酸基価および酸価のうち少なくとも一方が1〜200mgKOH/gであればよく、水酸基価および酸価の両方が1〜200mgKOH/gであってもよい。
変性重合体の酸価は、5〜150mgKOH/gが好ましく、20〜60mgKOH/gが特に好ましい。また、変性重合体の水酸基価は、10〜150mgKOH/gが好ましく、20〜60mgKOH/gが特に好ましい。
水酸基およびカルボキシ基を有する変性重合体においては、その水酸基価が5〜150mgKOH/gでありかつその酸価が10〜150mgKOH/gであることが好ましく、その水酸基価が20〜60mgKOH/gでありかつその酸価が20〜60mgKOH/gであることが特に好ましい。
変性重合体の酸価または水酸基価が上記範囲内であれば、本塗膜の基材密着性が向上するとともに、変性重合体を含む粉体塗料が好適に溶融して緻密な塗膜を形成できる。
変性重合体が有する水酸基またはカルボキシ基は、単位Pの側鎖末端のみに由来するか、単位Pの側鎖末端およびポリエステルと未反応の単位1に由来する。
すなわち、本発明における変性重合体がとり得る態様の具体例としては、次の2つの態様が挙げられる。
第1態様:変性重合体が、単位F、単位Pおよび単位1を含み、単位Pの水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基と、単位1の水酸基またはカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基と、を有する態様。
第2態様:変性重合体が、単位Fおよび単位Pを含み、単位1を含まず、単位Pの水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有する態様。
ここで、単位1の水酸基およびカルボキシ基、ならびに、単位Pの水酸基またはカルボキシ基はいずれも、本塗膜を形成する際の架橋点となり得るので、本塗膜の硬化性を向上できる。本発明の含フッ素重合体は、本塗膜の硬化性がより向上する観点から、上記2つの態様の中でも第1態様が好ましい。
単位Pは、側鎖にポリエステル鎖を有する単位である。単位Pは、フッ素原子を有さないことが好ましい。
単位Pは、単位1の水酸基またはカルボキシ基と、ポリエステルの末端基とがエステル結合している単位であってよい。また、単位Pは、単位1の水酸基またはカルボキシ基と、ポリエステルの末端基とが直接エステル結合している単位であることが好ましい。単位Pは、単位1の水酸基とポリエステルのカルボキシ基とが直接エステル結合している単位、または、単位1のカルボキシ基とポリエステルの水酸基とが直接エステル結合している単位が好ましい。
ポリエステル鎖は、多価カルボン酸と多価アルコールとの脱水反応物に基づく単位を含むのが好ましく、必要に応じて、これ以外の単位(例えば、ヒドロキシカルボン酸に基づく単位)を含んでいてもよい。
ポリエステル鎖は、エステル交換反応によって得られる鎖であってもよい。また、ポリエステル鎖は、ラクトン等の開環重合によって生成される鎖であってもよい。
多価カルボン酸の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、フタル酸無水物等の芳香族多価カルボン酸、ならびに、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸無水物等の非芳香族多価カルボン酸が挙げられる。なお、非芳香族多価カルボン酸とは、芳香族環を有しない多価カルボン酸を意味する。
多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、スピログリコール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂環族多価アルコールが挙げられる。
ポリエステル鎖がエステル交換反応により生成される場合、ジメチルテレフタレートやビフェニルメチルジカルボキシラート等のエステルを使用し、多価アルコールとエステル交換反応させてもよい。
ポリエステル鎖がラクトン等の開環重合によって生成される鎖である場合、ラクトンとしては、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、メチル−ε−カプロラクトン、α−メチル−β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、メトキシ−ε−カプロラクトン、エトキシ−ε−カプロラクトン等が挙げられる。
単位Pは、製造上の観点から、下式(P1)で表される単位が好ましい。
式中の記号は、以下の意味を示す。
およびRはそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
Lは、単位1における側鎖に由来する基である。
Aは、ポリエステル鎖である。
Zは、水酸基またはカルボキシ基である。
式(P1)で表される単位は、製造上の観点から、下式(P1−1)で表される単位、または、下式(P1−2)で表される単位が好ましい。
式中の記号は、以下の意味を示す。
、R、Zはそれぞれ、式(P1)のR、R、Zと同義である。
およびAはいずれも、ポリエステル鎖である。
およびLは、単位1における側鎖に由来する基の残基である。すなわち、Lは単位1における側鎖から、その末端にあるカルボキシ基を取り除いた残基であり、Lは単位1における側鎖から、その末端にある水酸基を取り除いた残基である。ただし、単位1の側鎖が水酸基またはカルボキシ基のみからなる場合には、LおよびLは、単結合である。
ポリエステル鎖がHO−A11−OHで表されるジオールとH−OC(O)−A12−C(O)OHで表されるジカルボン酸の脱水縮重合物の鎖である場合、
−A−Zは、−(A11−OC(O)−A12−C(O)O)n1−A11−OH、または、−(A11−OC(O)−A12−C(O)O)n1−A11−OC(O)−A12−COOHで表されるポリエステル鎖を有する基であることが好ましい。
また、−A−Zは、−(A12−C(O)O−A11−OC(O))n2−A12−COOH、または、−(A12−C(O)O−A11−OC(O))n2−A12−C(O)O−A11−OHで表されるポリエステル鎖を有する基であることが好ましい。
式中、A11およびA12は、それぞれ独立に、2価の有機基である。2価の有機基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、および、これらを組み合わせた基が挙げられる。なお、アルキレン基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。また、式中に複数存在するA11は、それぞれ種類の異なるA11であってよく、式中に複数存在するA12も、それぞれ種類の異なるA12であってよい。
n1およびn2は、平均値であり、2以上の整数を表し、上限値は、特に限定されず、通常100である。
およびLの具体例としては、−(CH−(ただし、aは1〜10の整数を示す。)、−O−CH−cycloC10−CH−、−CHO−CH−cycloC10−CH−、−OCHCH−、−CHOCHCH−、−OCHCHCHCH−、−CHOCHCHCHCH−、−O(CH−OC(O)−(CH−が挙げられる。ただし、bおよびcは、それぞれ独立して1〜10の整数を示す。
変性重合体は、単位Pを二種以上含んでもよい。
単位Pの含有量は、変性重合体が含む全単位に対して、0モル%超であり、かつ、特定含フッ素重合体が含む全単位に対する単位1の含有量以下である。単位Pの含有量は、変性重合体が含む全単位に対して、層間密着性がより向上する観点から、1〜40モル%が好ましく、1〜25モル%がより好ましく、3〜23モル%がさらに好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
また、変性重合体における、ポリエステル鎖を除く変性重合体の質量に対するポリエステル鎖の質量の割合は、本塗膜の耐候性の観点および本塗膜においてフッ素含有量の濃度勾配が生じやすい観点から、0.01〜20が好ましく、0.1〜9がより好ましく、2.0〜9.0がさらに好ましく、2.0〜5.0が特に好ましい。
なお、上記ポリエステル鎖を除く変性重合体の質量とは、特定含フッ素重合体の質量に相当し、ポリエステル鎖の質量とは導入したポリエステル鎖(前記Zで表される末端基を含む)の質量である。
単位1は、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有す単位である。単位1は、ポリエステル鎖を有さない。また単位1は、フッ素原子を有さないことが好ましい。
単位1は、上記側鎖官能基を有する単量体(以下、「単量体1」ともいう。)に基づく単位であってもよく、単位1を含む特定含フッ素重合体が有する上記側鎖官能基を、異なる側鎖官能基に変換させて得られる単位であってもよい。このような単位としては、水酸基を有する単位を含む特定含フッ素重合体に、多価カルボン酸やその酸無水物等を反応させて、水酸基の一部または全部がカルボキシ基に変換された単位等が挙げられる。
単位1は、単量体1に基づく単位であることが好ましい。
カルボキシ基を有する単量体1としては、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸が挙げられ、式X11−Y11で表される単量体(以下、「単量体11」ともいう。)が好ましい。
11は、CH=CH−、CH(CH)=CH−またはCH=C(CH)−であり、CH=CH−またはCH(CH)=CH−であることが好ましい。
11は、カルボキシ基またはカルボキシ基を有する炭素数1〜12の1価の飽和炭化水素基であり、カルボキシ基または炭素数1〜10のカルボキシアルキル基であることが好ましい。
単量体11の具体例としては、CH=CHCOOH、CH(CH)=CHCOOH、CH=C(CH)COOHおよび式CH=CH(CHm1COOHで表される化合物(ただし、m1は1〜10の整数を示す。)が挙げられる。
ヒドロキシ基を有する単量体2としては、ヒドロキシ基を有する、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、(メタ)アクリル酸エステル、アリルアルコールが挙げられ、式X12−Y12で表される単量体(以下、「単量体12」ともいう。)またはアリルアルコールが好ましい。
12は、CH=CHC(O)O−、CH=C(CH)C(O)O−、CH=CHOC(O)−、CH=CHCHOC(O)−、CH=CHO−またはCH=CHCHO−であり、CH=CHO−またはCH=CHCHO−であることが好ましい。
12は、水酸基を有する炭素数2〜12の1価の飽和炭化水素基である。1価の飽和炭化水素基は、直鎖状であってもよく分岐状であってもよい。また、1価の飽和炭化水素基は、環構造からなっていてもよく、環構造を含んでいてもよい。
1価の飽和炭化水素基は、炭素数2〜6のアルキル基または炭素数6〜8のシクロアルキレン基を含むアルキル基であることが好ましい。
単量体12の具体例としては、CH=CHO−CH−cycloC10−CHOH、CH=CHCHO−CH−cycloC10−CHOH、CH=CHOCHCHOH、CH=CHCHOCHCHOH、CH=CHOCHCHCHCHOH、およびCH=CHCHOCHCHCHCHOHが挙げられる。
単量体1は、2種以上を併用してもよい。
粉体塗料が硬化剤を含む場合、単位1の水酸基またはカルボキシ基、もしくは単位Pの水酸基またはカルボキシ基が架橋点となって、変性重合体間の架橋反応が硬化剤を介して進行し、本塗膜の硬化性が向上するので、その耐候性、耐水性、耐薬品性、耐熱性等の塗膜物性が向上する。
変性重合体が単位1を含む場合、単位1の含有量は、変性重合体が含む全単位に対して、1〜35モル%が好ましく、1〜25モル%がより好ましく、3〜23モル%がさらに好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
フルオロオレフィンは、水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンの具体例としては、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHF、CH=CF、CF=CFCF、CF=CHCF、CFCH=CHF、CFCF=CHが挙げられる。単位Pが効率的に形成される観点から、フルオロオレフィンとしては、CF=CFまたはCF=CFClを用いることが好ましく、CF=CFClを用いることが特に好ましい。フルオロオレフィンは、2種以上を併用してもよい。
単位Fの含有量は、本塗膜の耐候性の観点から、変性重合体が含む全単位に対して、20〜70モル%であり、40〜60モル%が好ましい。
変性重合体は、本塗膜の塗膜物性を調整するために、式X−Zで表される単量体(以下、「単量体2」ともいう。)に基づく単位(以下、「単位2」ともいう。)を含んでいてもよい。単量体2は、フッ素原子を有さないことが好ましい。
は、CH=CHC(O)O−、CH=C(CH)C(O)O−、CH=CHOC(O)−、CH=CHCHOC(O)−、CH=CHO−またはCH=CHCHO−であり、本塗膜の耐候性の観点から、CH=CHOC(O)−、CH=CHCHOC(O)−、CH=CHO−またはCH=CHCHO−が好ましい。
は炭素数1〜24の1価の炭化水素基である。1価の炭化水素基は、直鎖状であってもよく分岐鎖状であってもよい。また、1価の炭化水素基は、環構造からなっていてもよく、環構造を含んでいてもよい。また、1価の炭化水素基は、1価の飽和炭化水素基であってもよく1価の不飽和炭化水素基であってもよい。
1価の炭化水素基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基が好ましく、炭素数2〜12のアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜12のアラルキル基がより好ましい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基が挙げられる。
シクロアルキル基の具体例としては、シクロヘキシル基が挙げられる。
シクロアルキルアルキル基の具体例としては、シクロヘキシルメチル基が挙げられる。
アラルキル基の具体例としては、ベンジル基が挙げられる。
アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。
単量体2は、2種以上を併用してもよい。
単量体2の具体例としては、エチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、酢酸ビニル、ピバル酸ビニルエステル、ネオノナン酸ビニルエステル(HEXION社製、商品名「ベオバ9」)、ネオデカン酸ビニルエステル(HEXION社製、商品名「ベオバ10」)、安息香酸ビニルエステル、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
変性重合体が単位2を含む場合、単位2の含有量は、変性重合体が含む全単位に対して、1〜70モル%が好ましく、10〜50モル%がより好ましい。
本発明における変性重合体の製造方法としては、特定含フッ素重合体と、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有するポリエステルとを反応させる方法(以下、「製造方法1」ともいう。)、特定含フッ素重合体を、上記ポリエステルの製造過程において添加して反応させる方法(以下、「製造方法2」ともいう。)、ならびに、単量体F、単量体1、および、単位Pとなり得る単量体とを反応させる方法(以下、「製造方法3」ともいう。)が挙げられる。このうち、製造方法1は均質な単位Pを含む変性重合体が得られやすい点で好ましく、製造方法2は生産効率および反応率の点で好ましい。
ここで、製造方法2の具体例としては、多価カルボン酸、多価アルコールおよび特定含フッ素重合体を反応させて変性重合体を得る方法、エステルと特定含フッ素重合体とのエステル交換反応によって変性重合体を得る方法、ラクトンの開環重合およびラクトンの開環重合物と特定含フッ素重合体との反応によって変性重合体を得る方法等が挙げられる。製造方法2としては、単位Pの生成効率に優れる点から、多価カルボン酸、多価アルコールおよび特定含フッ素重合体を反応させて変性重合体を得る方法が好ましい。多価カルボン酸、多価アルコール、エステルおよびラクトンの具体例は、単位Pで説明した通りである。
いずれの製造方法においても、原料(製造方法1における特定含フッ素重合体およびポリエステル、製造方法2における特定含フッ素重合体、多価カルボン酸および多価アルコール、製造方法3における各単量体)を、水や有機溶媒等に溶解して反応させて変性重合体を製造してもよく、上記原料を固体のまま混合し、加熱し溶融して反応させて変性重合体を製造してもよい。単位Pの生成が効率的に進行する観点からは、固体状態の特定含フッ素重合体、多価アルコールおよび多価カルボン酸を、200℃〜300℃(好ましくは200℃〜250℃)で加熱し溶融しながら反応させたのちに冷却し、固体状態の変性重合体を得ることが好ましい。
なお、上記方法により製造された変性重合体は、公知の粉砕装置によって粉砕して、粉末状にしてもよい。
特定含フッ素重合体は、単位Fおよび単位1を含み、単位2をさらに含んでいてもよい。特定含フッ素重合体の製造方法としては、溶媒とラジカル重合開始剤の存在下、各単量体を共重合させて得る方法が挙げられる。
単位Fの含有量は、特定含フッ素重合体が含む全単位に対して、本塗膜の耐候性の観点から、20〜70モル%であり、40〜60モル%が好ましい。
単位1の含有量は、特定含フッ素重合体が含む全単位に対して、1〜40モル%が好ましく、1〜25モル%がより好ましく、5〜25モル%がさらに好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
特定含フッ素重合体が単位2を含む場合、単位2の含有量は、特定含フッ素重合体が含む全単位に対して、1〜70モル%が好ましく、10〜50モル%がより好ましい。
特定含フッ素重合体が単位11を含む場合、特定含フッ素重合体の酸価は、1〜250mgKOH/gが好ましい。
特定含フッ素重合体が単位12を含む場合、特定含フッ素重合体の水酸基価は、1〜250mgKOH/gが好ましい。
特定含フッ素重合体の酸価および水酸基価が上記範囲にあれば、特定含フッ素重合体およびポリエステルとの反応性に優れる。
特定含フッ素重合体のMwは、5,000〜100,000が好ましく、8,000〜80,000がより好ましい。
製造方法1による変性重合体の製造に使用し得るポリエステルは、末端基として水酸基のみまたはカルボキシ基のみを有するポリエステルであってもよく、末端基として水酸基およびカルボキシ基を有するポリエステルであってもよい。特に、後者のポリエステル(すなわち、一方の末端基が水酸基であり、他方の末端基がカルボキシ基であるポリエステル)が好ましい。
ポリエステルとしては、多価カルボン酸残基と多価アルコール残基とを含む重合体が用いられ、必要に応じて、これ以外の残基(例えば、ヒドロキシカルボン酸残基)を含んでいてもよい。多価カルボン酸および多価アルコールの具体例は、単位Pで説明した通りである。
ポリエステルは市販品を用いてもよく、具体例には、ダイセル・オルネクス社製の「CRYLCOAT(登録商標) 4642−3」、「CRYLCOAT(登録商標) 4890−0」、「CRYLCOAT(登録商標) 4842−3」、日本ユピカ社製の「ユピカコート(登録商標) GV−250」、「ユピカコート(登録商標) GV−740」、「ユピカコート(登録商標) GV−175」、「ユピカコート(登録商標) GV−110」、DSM社製の「Uralac(登録商標) 1680」が挙げられる。
ポリエステルの酸価および水酸基価はそれぞれ、特定含フッ素重合体との反応性および塗膜強度の観点から、1〜250mgKOH/gが好ましい。
ポリエステルのMnは、粉体塗料が好適に溶融して緻密な塗膜を形成する観点から、100〜100,000が好ましく、100〜10,000がより好ましく、500〜8,000が特に好ましい。
特定含フッ素重合体とポリエステルとの反応は、脱水反応が挙げられる。
ここで、上記第1態様および第2態様の変性重合体は、単位P(例えば、上記式(P1)で表される単位)を含む。
上記第1態様の変性重合体の製造方法の具体例としては、特定含フッ素重合体と、一方の末端に水酸基またはカルボキシ基を有し、他方の末端に水酸基またはカルボキシ基を有するポリエステルと、を用いて、特定含フッ素重合体の単位1と、ポリエステルの末端基とを反応させる方法、特定含フッ素重合体の単位1と、多価カルボン酸および多価アルコールとを反応させる方法が挙げられる。これらの方法としては、例えば、特定含フッ素重合体の水酸基とポリエステルの一方の末端基であるカルボキシ基とを反応させる方法、特定含フッ素重合体のカルボキシ基とポリエステルの一方の末端基である水酸基とを反応させる方法が挙げられる。この場合、特定含フッ素重合体の単位1の一部が未反応のまま変性重合体に導入されるように、反応条件または各原料の使用量等を適宜調整すればよい。
上記第2態様の変性重合体の製造方法としては、上記第1態様で記載した方法が挙げられる。この場合、特定含フッ素重合体の単位1が全て失活するように、反応条件または各原料の使用量等を適宜調整すればよい。
上記式(P1−1)で表される単位または上記式(P1−2)で表される単位を含む変性重合体は、例えば、次のようにして製造できる。
具体的には、単位11を含む特定含フッ素重合体と、一方の末端に水酸基を有し、他方の末端に上記式(P1)中のZで表される基を有するポリエステルとを用いる場合、ポリエステルの水酸基と単位11のカルボキシ基とが脱水反応して、上記式(P1−1)で表される単位を含む変性重合体が得られる。
また、単位12を含む特定含フッ素重合体と、一方の末端にカルボキシ基を有し、他方の末端に上記式(P1)中のZで表される基を有するポリエステルとを用いる場合、単位12の水酸基とポリエステルのカルボキシ基とが脱水反応して、上記式(P1−2)で表される単位を含む変性重合体が得られる。
特定含フッ素重合体とポリエステルとの脱水反応は、反応が促進される観点から、縮合剤の存在下で実施されるのが好ましい。縮合剤としては、脱水縮合剤および脱水縮合剤以外の縮合剤が挙げられる。
脱水縮合剤の具体例としては、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、ピペリジン、ジエチルアミン、アルカリ金属アミド、塩化水素、塩化亜鉛、亜硫酸水素カリウムシリカゲル、イオン交換樹脂、モレキュラーシーブが挙げられる。脱水縮合剤は、2種以上を併用してもよい。
脱水縮合剤以外の縮合剤の具体例としては、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、亜鉛、酸化ゲルマニウム等が挙げられる。
縮合剤の使用量は、含フッ素重合体とポリエステルとの使用量、または含フッ素重合体と多価カルボン酸および多価アルコールとの使用量の合計100質量部に対して、0.001〜20質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましい。
特定含フッ素重合体とポリエステルとの反応温度は、特定含フッ素重合体が溶融して反応が促進する観点から、30〜300℃が好ましく、100〜270℃がより好ましく、170〜250℃が特に好ましい。反応時間は、2〜20時間が好ましく、2〜15時間がより好ましい。
製造方法1による変性重合体の製造における、特定含フッ素重合体の使用量(質量)に対するポリエステルの使用量(質量)の比(ポリエステルの質量/特定含フッ素重合体の質量)は、本塗膜の耐候性の観点および本塗膜においてフッ素含有量の濃度勾配が生じやすい観点から、0.01〜20が好ましく、0.1〜9がより好ましく、2.0〜9.0がさらに好ましく、2.0〜5.0が特に好ましい。
製造方法2による変性重合体の製造における、特定含フッ素重合体の使用量(質量)に対する、多価カルボン酸および多価アルコールの合計使用量(質量)の比(多価カルボン酸および多価アルコールの合計質量/特定含フッ素重合体の質量)は、本塗膜の耐候性の観点および本塗膜においてフッ素含有量の濃度勾配が生じやすい観点から、0.01〜20が好ましく、0.1〜9がより好ましく、2.0〜9.0がさらに好ましく、2.0〜5.0が特に好ましい。
変性重合体のTgは、粉体塗料の耐ブロッキング性が向上する観点から、40〜120℃が好ましく、45〜120℃がより好ましく、50〜100℃がさらに好ましく、50〜80℃が特に好ましく、50〜75℃が最も好ましい。
変性重合体のMwは、粉体塗料が好適に溶融して緻密な塗膜を形成する観点から、1000〜100,000が好ましく、5,000〜80,000がより好ましい。
変性重合体の含有量は、粉体塗料の全質量に対して、1〜100質量%が好ましい。
本発明の粉体塗料は、変性重合体を粉砕して粉体状とし、必要に応じて変性重合体以外の粉体状の樹脂や添加剤を混合して製造できる。また、本発明の粉体塗料は、変性重合体と、必要に応じて粉体状の他の樹脂や添加剤とを溶融混練し、粉砕して粉体状としても製造できる。
なお、本発明の粉体塗料は、変性重合体の製造において未反応のまま残存している特定含フッ素重合体やポリエステルを含んでいてもよい。
本発明の粉体塗料は、変性重合体とは異なる含フッ素重合体(以下、「他の含フッ素重合体」ともいう。)を含んでいてもよい。他の含フッ素重合体としては、上述した変性重合体の製造に使用した特定含フッ素重合体が挙げられる。
この場合、基材上に、変性重合体を主とする層と、他の含フッ素重合体を主とする層とがこの順に配置した塗膜が得られる。このとき、変性重合体を主とする層のうち、フッ素含有量の高い単位Fを主とする部分が、他の含フッ素重合体を主とする層に接するので、変性重合体を主とする層と、他の含フッ素重合体を主とする層と、の層間密着性が優れる。また、変性重合体を主とする層のうち、フッ素含有量の低い単位Pを主とする部分が基材に密着するので、本塗膜の基材密着性が優れる。
本発明の粉体塗料が他の含フッ素重合体を含む場合、他の含フッ素重合体の含有量は、粉体塗料の全質量に対して、1〜90質量%が好ましく、1〜70質量%がより好ましい。
なお、変性重合体を主とする層とは、変性重合体以外の重合体を含まないか、含む場合は、変性重合体よりも少ない質量含む層である。同様に、含フッ素重合体を主とする層とは、含フッ素重合体以外の重合体を含まないか、含む場合は、含フッ素重合体よりも少ない質量含む層であり、ポリエステルを主とする層とは、ポリエステル以外の重合体を含まないか、含む場合は、ポリエステルよりも少ない質量含む層である。
本発明の粉体塗料は、変性重合体とは異なるポリエステル(以下、「他のポリエステル」ともいう。)を含んでいてもよい。他のポリエステルとしては、上述した変性重合体の製造に使用したポリエステルが挙げられる。
この場合、基材上に、他のポリエステルを主とする層と、変性重合体を主とする層と、がこの順に配置した塗膜が得られる。このとき、変性重合体を主とする層のうち、フッ素含有量の低い単位Pを主とする部分が、他のポリエステルを主とする層と接するので、変性重合体を主とする層と、他のポリエステルを主とする層と、の層間密着性が優れる。
本発明の粉体塗料が他のポリエステルを含む場合、他のポリエステルの含有量は、粉体塗料の全質量に対して、1〜90質量%が好ましく、1〜70質量%がより好ましい。
本発明の粉体塗料は、他の含フッ素重合体および他のポリエステルの両方を含んでいてもよい。この場合、基材上に、他のポリエステルを主とする層と、変性重合体を主とする層と、他の含フッ素重合体を主とする層と、がこの順に配置された塗膜が得られる。このように、変性重合体を主とする層が、他のポリエステルを主とする層と、他の含フッ素重合体を主とする層との間に位置するので、各層の層間密着性が優れる。さらには、基材側に配置する他のポリエステルを主とする層によって本塗膜の基材密着性が優れ、塗膜表面に配置する他の含フッ素重合体を主とする層によって本塗膜の耐候性が優れる。
本発明の粉体塗料は、上記以外の樹脂を含んでもよい。上記以外の樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂等、ウレタン樹脂等が挙げられる。
本発明の粉体塗料は、必要に応じて上記以外の成分(以下、「添加剤」と称する。)を含んでもよい。添加剤の具体例としては、硬化剤、顔料、紫外線吸収剤(各種の有機系紫外線吸収剤、無機系紫外線吸収剤等)、光安定剤(ヒンダードアミン光安定剤等)、つや消し剤(超微粉合成シリカ等)、レベリング剤、表面調整剤(本塗膜の表面平滑性を向上させる。)、硬化触媒、脱ガス剤、可塑剤、充填剤、熱安定剤、分散剤、帯電防止剤、防錆剤、シランカップリング剤、防汚剤、低汚染化処理剤が挙げられる。
本発明の粉体塗料は、添加剤として硬化剤を含むのが好ましい。
硬化剤は、水酸基またはカルボキシ基と反応し得る基を1分子中に2以上有する化合物であって、変性重合体を架橋させる化合物である。硬化剤は、上記反応し得る基を、通常2〜30有する。
変性重合体が水酸基を有する場合の硬化剤は、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物が好ましい。
変性重合体がカルボキシ基を有する場合の硬化剤は、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基またはβ−ヒドロキシアルキルアミド基を、1分子中に2以上有する化合物が好ましい。
変性重合体が水酸基およびカルボキシ基の両方を有する場合は、イソシアネート基またはブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物と、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基またはβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する化合物と、を併用するのが好ましい。
イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物は、ポリイソシアネート単量体またはポリイソシアネート誘導体が好ましい。
ポリイソシアネート単量体は、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、および芳香族ポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネート誘導体は、ポリイソシアネート単量体の多量体または変性体が好ましい。
脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、およびリジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、ならびに、リジントリイソシアネート、4−イソシアナトメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネート、およびビス(2−イソシアナトエチル)2−イソシアナトグルタレートが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
ブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物は、上述したポリイソシアネート単量体またはポリイソシアネート誘導体が有する2以上のイソシアネート基が、ブロック化剤によってブロックされている化合物が好ましい。
ブロック化剤は、活性水素を有する化合物であり、具体例としては、アルコール、フェノール、活性メチレン、アミン、イミン、酸アミド、ラクタム、オキシム、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピリミジン、グアニジンが挙げられる。
エポキシ基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、ビスフェノール型エポキシ化合物(A型、F型、S型等)、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物、ハイドロキノン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ化合物、ポリプロピレングリコール型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、グリオキザール型エポキシ化合物、脂環型エポキシ化合物、脂環式多官能エポキシ化合物、複素環型エポキシ化合物(トリグリシジルイソシアヌレート等)が挙げられる。
カルボジイミド基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、脂環族カルボジイミド、脂肪族カルボジイミド、および芳香族カルボジイミド、ならびにこれらの多量体および変性体が挙げられる。
オキサゾリン基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、2−オキサゾリン基を有する付加重合性オキサゾリン、該付加重合性オキサゾリンの重合体が挙げられる。
β−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する化合物の具体例としては、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシエチル)−アジパミド(PrimidXL−552、EMS社製)、N,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)−アジパミド(Primid QM1260PrimidXL−552、EMS社製)が挙げられる。
本発明の粉体塗料が硬化剤を含む場合、硬化剤の含有量は、粉体塗料中の変性重合体100質量部に対して、1〜100質量部が好ましく、1〜50質量部がより好ましい。
本発明の粉体塗料は、添加剤として、防錆顔料、体質顔料、着色顔料等の顔料を含むのが好ましい。
防錆顔料の具体例としては、シアナミド亜鉛、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、リン酸カルシウムマグネシウム、モリブデン酸亜鉛、ホウ酸バリウム、シアナミド亜鉛カルシウムが挙げられる。
体質顔料の具体例としては、タルク、硫酸バリウム、マイカ、炭酸カルシウムが挙げられる。
着色顔料の具体例としては、キナクリドン、ジケトピロロピロール、イソインドリノン、インダンスロン、ペリレン、ペリノン、アントラキノン、ジオキサジン、ベンゾイミダゾロン、トリフェニルメタンキノフタロン、アントラピリミジン、黄鉛、フタロシアニン、ハロゲン化フタロシアニン、アゾ顔料(アゾメチン金属錯体、縮合アゾ等)、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、銅フタロシアニン、縮合多環顔料が挙げられる。
また、着色顔料としては、光輝顔料が挙げられ、具体例としては、金属粒子(アルミニウム、亜鉛、銅、ブロンズ、ニッケル、チタン、ステンレス等の金属およびそれらの合金)、マイカ粒子(雲母粉)、パール粒子、グラファイト粒子、ガラスフレーク、鱗片状酸化鉄粒子が挙げられる。
本発明の粉体塗料が顔料を含む場合の含有量は、本塗膜の耐候性の観点から、粉体塗料の全質量に対して、50質量%以下が好ましい。
本発明における粉体塗料の製造方法の具体例としては、以下の方法が挙げられる。
まず、上記のようにして得られた変性重合体と、必要に応じて、他の成分(他の樹脂、顔料、硬化剤、硬化触媒、およびその他の添加剤)と、を80〜130℃で溶融混練して溶融混練物を得る。次いで、得られた溶融混練物を冷却して、固化した溶融混練物を得る。そして、固化した溶融混練物を粉砕して分級すれば、所望の粒径の粉体塗料が得られる。
または、上記のようにして得られた変性重合体の粉体と、必要に応じて、他の成分(他の樹脂の粉体、顔料、硬化剤、硬化触媒、およびその他の添加剤)の少なくとも一種を含む粉体の少なくとも一種と、をドライブレンドして、粉体塗料を得てもよい。
本発明の粉体塗料を構成する粉体粒子の平均粒子径は、1〜100μmが好ましい。粉体塗料の平均粒子径は、25μm以上がより好ましく、50μm以下がより好ましい。
平均粒子径が1μm以上であれば、粉体塗料の凝集性が低くなり、粉体塗装の際に均一に塗装しやすい。また、平均粒子径が100μm以下であれば、本塗膜の表面平滑性がより良好になり、本塗膜の外観に優れる。
本発明の塗膜付き基材は、基材と、上記粉体塗料により基材上に形成されてなる塗膜(本塗膜)と、を有する。
基材の材質の具体例としては、無機物、有機物、有機無機複合材が挙げられる。
無機物の具体例としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
有機物の具体例としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材が挙げられる。
有機無機複合材の具体例としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリートが挙げられる。
また、基材は、公知の表面処理(化成処理等)が施されていてもよい。また、基材の表面には、樹脂層(ポリエステル、アクリル樹脂等)が形成されていてもよい。
上記の中でも、基材の材質は、金属が好ましく、アルミニウムがより好ましい。アルミニウム製の基材は、防食性に優れ、軽量で、外装部材等の建築材料用途に適している。
基材の形状、サイズ等は、特に限定されない。
基材の具体例としては、コンポジットパネル、カーテンウォール用パネル、カーテンウォール用フレーム、ウィンドウフレーム等の建築用の外装部材、タイヤホイール、ワイパーブレード、自動車外装等の自動車部材、建機、自動2輪のフレームが挙げられる。
本塗膜の膜厚は、20〜1000μmが好ましく、20〜500μmがより好ましい。アルミニウムカーテンウォール等の高層ビル用の部材等の用途では、20〜90μmが好ましい。海岸沿いに設置されたエアコンの室外機、信号機のポール、標識等の耐候性の要求が高い用途では、100〜200μmが好ましい。
本発明の塗膜付き基材の製造方法は、本発明の粉体塗料を基材上に付与して塗装層を形成し、塗装層を加熱処理して基材上に本塗膜を形成して製造するのが好ましい。なお、塗膜付き基材は、塗装物品と換言できる。
塗装層の形成方法としては、静電塗装法、静電吹付法、静電浸漬法、噴霧法、流動浸漬法、吹付法、スプレー法等の塗装法によって、本発明の粉体塗料を基材上に塗装する方法が好ましい。本塗膜の表面平滑性と隠蔽性とにより優れる点から、粉体塗装ガンを用いた静電塗装法が好ましい。
粉体塗装ガンの具体例としては、コロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガンが挙げられる。コロナ帯電型塗装ガンは、粉体塗料をコロナ放電処理して吹き付ける塗装ガンである。摩擦帯電型塗装ガンは、粉体塗料を摩擦帯電処理して吹き付ける塗装ガンである。
塗装層を加熱処理する際は、基材上の塗装層を加熱して、基材上に粉体塗料の溶融物からなる溶融膜を形成するのが好ましい。なお、溶融膜の形成は、基材への塗装層の形成と同時にしてもよく、塗装層を形成した後に別途行ってもよい。
粉体塗料を加熱して溶融し、その溶融状態を所定時間維持するための加熱温度と加熱維持時間は、粉体塗料の原料成分の種類や組成、所望する塗膜の厚さ等により適宜設定される。
例えば、本発明の粉体塗料における変性重合体がカルボキシ基を有する場合、カルボキシ基が硬化剤(エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、またはβ−ヒドロキシアルキルアミド基を1分子中に2以上有する化合物)と反応して、塗装層がより低温で硬化する。カルボキシ基と硬化剤との反応は、イソシアネート基を有する硬化剤を使用する場合のような高温(200℃程度)を必要としない利点がある。
加熱温度は、120℃〜200℃が好ましい。加熱維持時間は、通常2〜60分間である。
基材上に形成された溶融膜を20〜25℃まで冷却することにより、本塗膜を形成するのが好ましい。冷却は、急冷してもよく徐冷してもよく、本塗膜の基材密着性の観点から、徐冷が好ましい。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。例8〜12は実施例であり、例13および14は比較例である。
<使用した成分>
(特定含フッ素重合体)
フルオロオレフィン:クロロトリフルオロエチレン(CTFE)
単量体1:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)、10−ウンデシレン酸(UDA)
単量体2:ネオノナン酸ビニルエステル(V9)(HEXION社製、商品名「ベオバ9」)、シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)、エチルビニルエーテル(EVE)
(ポリエステル)
ポリエステル1:Mnが2,500、軟化点が120℃であり、エチレングリコールに基づく単位、ネオペンチルグリコールに基づく単位、テレフタル酸に基づく単位、イソフタル酸に基づく単位をこの順に5モル%、45モル%、18モル%、32モル%含むポリエステルであって、一方の重合体末端基がカルボキシ基であり、もう一方の重合体末端基が水酸基であるポリエステル
(添加剤)
脱水縮合剤1:ドデシルベンゼンスルホン酸
硬化剤1:ブロック化イソシアネート基を1分子中に2以上有する化合物(エボニック社製、ベスタゴン(登録商標)B1530)
硬化剤2:エポキシ基を1分子中に2以上有する化合物(HUNTSMAN社製、PT−910(商品名))
表面調整剤:ビックケミー社製、BYK−360P(商品名)
脱ガス剤:ベンゾイン
顔料:酸化チタン顔料(デュポン社製、Ti−Pure R960(商品名)、酸化チタン含有量:89質量%)
硬化触媒:ジブチルスズジラウレートのキシレン溶液(100倍希釈品)
<特定含フッ素重合体の製造>
〔例1〕
オートクレーブ内に、キシレン(503g)、エタノール(142g)、CTFE(387g)、CHVE(326g)、HBVE(84.9g)、炭酸カリウム(12.3g)、およびtert−ブチルペルオキシピバレートの50質量%キシレン溶液(20mL)を導入して昇温し、65℃で11時間重合した。続いて、オートクレーブ内溶液をろ過し、特定含フッ素重合体1を含む溶液を得た。
特定含フッ素重合体1を含む溶液を、65℃にて24時間真空乾燥して溶媒を除去し、さらに130℃にて20分間真空乾燥して得られるブロック状の特定含フッ素重合体を粉砕して、粉体状の特定含フッ素重合体1を得た。
特定含フッ素重合体1は、CTFEに基づく単位、CHVEに基づく単位、HBVEに基づく単位をこの順に50モル%、39モル%、11モル%含む重合体であった。特定含フッ素重合体1の水酸基価は50mgKOH/gであり、Tgは52℃であり、Mwは45,500であった。
〔例2〕
使用する単量体を、CTFE(465g)、V9(631g)、およびUDA(103g)に変更し、かつ溶媒を、tert−ブチルアルコール(422g)およびエタノール(106g)に変更する以外は例1と同様にして、粉体状の特定含フッ素重合体2を得た。
特定含フッ素重合体2は、CTFEに基づく単位、V9に基づく単位、UDAに基づく単位をこの順に50モル%、43モル%、7モル%含む重合体であった。特定含フッ素重合体2の酸価は33mgKOH/gであり、Tgは50℃であり、Mwは49,000であった。
〔例3〕
使用する単量体を、CTFE(465g)、CHVE(151g)、EVE(138g)およびHBVE(102g)に変更する以外は例1と同様にして、粉体状の特定含フッ素重合体3を得た。
特定含フッ素重合体3は、CTFEに基づく単位、CHVEに基づく単位、EVEに基づく単位、HBVEに基づく単位をこの順に50モル%、15モル%、24モル%、11モル%含む重合体であった。特定含フッ素重合体3の水酸基価は57mgKOH/gであり、Tgは40℃であり、Mwは45,000であった。
<変性重合体の製造>
〔例4〕
反応器に粉体状の特定含フッ素重合体1(120g)と脱水縮合剤1(5g)を入れ、反応器内を撹拌しながら内温を130℃に保持して、さらにポリエステル1(280g)を添加して4時間反応させた。反応器を徐冷して得られる固形物を回収し、粉砕して水洗、乾燥して粉体を得た。得られた粉体は、Mwが49,000であり、酸価が20mgKOH/gであり、水酸基価が30mgKOH/gであり、Tgが57℃であり、特定含フッ素重合体1とポリエステルとが脱水反応して形成された、下式(P1−2a)で表される単位を有する変性重合体1であることが確認された。
式(P1−2a)中、A2aは−(A12−C(O)O−A11−OC(O))n2−A12−C(O)O−A11−であり、Z2aは−OHである。
なお、式中、A11はエチレングリコールまたはネオペンチルグリコールから水酸基を除いた残基であり、A12はテレフタル酸またはイソフタル酸からカルボキシ基を除いた残基であり、n2は平均値であり2以上の整数である。
〔例5〕
オートクレーブ内に、テレフタル酸(209g)、イソフタル酸(371g)、エチレングリコール(279g)、およびネオペンチルグリコール(52g)を導入して100℃から徐々に昇温し、250℃で4時間反応させたのち、三酸化アンチモンの0.15gを添加して280℃で3時間反応させた。その後230℃に降温し、特定含フッ素重合体1(360g)を添加してさらに4時間反応させた。反応器を徐冷して得られる固形物を回収し、粉砕して水洗、乾燥して、上記式(P1−2a)で表される単位を含む粉体状の変性重合体2を得た。変性重合体2は、Mwが49,500であり、酸価が22mgKOH/gであり、水酸基価が28mgKOH/gであり、Tgが59℃であった。
〔例6〜7〕
特定含フッ素重合体1の代わりに特定含フッ素重合体2または特定含フッ素重合体3を用いる以外は例4と同様にして、特定含フッ素重合体2とポリエステルとが脱水反応して形成された下式(P1−1a)で表される単位を有する粉末状の変性重合体3と、特定含フッ素重合体3とポリエステルとが脱水縮合して形成された上記式(P1−2a)で表される単位を有する粉末状の変性重合体4とをそれぞれ得た。変性重合体3および変性重合体4は、Mwがこの順に、53,000、54,000であり、酸価がこの順に20mgKOH/g、23mgKOH/gであり、水酸基価がこの順に13mgKOH/g、34mgKOH/gであり、Tgがこの順に53℃、48℃であった。
式(P1−1a)中、A1aは−(A11−OC(O)−A12−C(O)O)n1−A11−OC(O)−A12−であり、Z1aは−C(O)OHである。
なお、式中、A11はエチレングリコールまたはネオペンチルグリコールから水酸基を除いた残基であり、A12はテレフタル酸またはイソフタル酸からカルボキシ基を除いた残基であり、n1は平均値であり2以上の整数である。
<粉体塗料、塗膜付き基材の製造および評価>
〔例8〜14〕
表1に記載の各成分を高速ミキサにて混合し、2軸押出機を用いて、120℃のバレル設定温度にて溶融混練して、ペレットを得た。ペレットを粉砕機を用いて25℃にて粉砕し、さらに150メッシュの網を用いて分級して、平均粒子径が40μmの粒子からなる粉体塗料1〜7を得た。
〔粉体塗料の評価例〕
各粉体塗料を、それぞれクロメート処理されたアルミニウム板(基材)の一面に、静電塗装機(小野田セメント社製、GX3600C)を用いて静電塗装し、200℃雰囲気中で20分間保持して、各粉体塗料1〜7から形成されてなる塗膜付きアルミニウム板1〜7を得た。塗膜付きアルミニウム板を試験片1〜7として、後述の評価に供した。
〔粉体塗料の耐ブロッキング性〕
各粉体塗料をそれぞれ瓶に入れて密閉し、密閉された瓶を30℃で保存し、粉体塗料がブロッキングするまでの時間を観測した。
S:15日経過時にブロッキングしていない。
A:2〜14日経過時にブロッキングしている。
B:1日以内にブロッキングしている。
〔塗膜の層間密着性〕
プルオフ法(JIS K5600−5−7)によって判定した。試験板から塗膜を剥離させ、剥離後の基材表面の状態から、以下の基準で評価した。なお、本評価試験において、塗膜が基材から剥離して、基材の表面に塗膜が残っていない状態が、塗膜の層間密着性に最も優れるといえる。
S:基材の表面積の5%未満に、剥離試験前の塗膜の膜厚未満の厚みである塗膜の一部が残っている。
A:基材の表面積の5%以上15%未満に、剥離試験前の塗膜の膜厚未満の厚みである塗膜の一部が見られる。
B:基材の表面積の15%以上に、剥離試験前の塗膜の膜厚未満の厚みである塗膜の一部が見られる。
〔塗膜の耐候性〕
キセノンウェザーメーター(スガ試験機社製)を用い、塗膜に1質量%過酸化水素水を噴霧した場合の塗膜が剥離するまでの時間を測定した。
<試験条件>
相対湿度:70%RH、
温度:50℃、
光源:80W/m(波長:300〜400nm)。
<判定基準>
SS:300時間超で剥離が初めて生じた。
S:270時間超300時間以下で剥離が初めて生じた。
A:100時間超、270時間以下で剥離が初めて生じた。
B:100時間以下で剥離が初めて生じた。
評価結果を表1にあわせて示す。
例13および例14の試験片の耐候性評価においては、特定含フッ素重合体を主とする層と考えられる塗膜の表層部の剥がれが顕著に見られた。
以上より、フルオロオレフィンに基づく単位と、側鎖にポリエステル鎖を有する単位とを含む、所定の水酸基価または所定の酸価を有する含フッ素変性重合体を含む粉体塗料を用いれば、層間密着性に優れた塗膜が得られる(例8〜例12)。

Claims (17)

  1. ポリエステル鎖を側鎖に有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素変性重合体であって、水酸基価または酸価が1〜200mgKOH/gである含フッ素変性重合体を含むことを特徴とする粉体塗料。
  2. 前記ポリエステル鎖を側鎖に有する単位が、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位の該側鎖官能基と、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有するポリエステルの該末端基と、がエステル結合した構造の単位である、請求項1に記載の粉体塗料。
  3. 前記ポリエステル鎖を側鎖に有する単位が、水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位の該側鎖官能基と、多価カルボン酸と、多価アルコールと、が脱水縮重合した構造の単位である、請求項1に記載の粉体塗料。
  4. 前記側鎖にポリエステル鎖を有する単位が、下式(P1)で表される単位である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体塗料。
    式中の記号は、以下の意味を示す。
    およびRは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
    Lは、前記側鎖官能基を有する単量体に基づく単位における側鎖に由来する基である。
    Aは、ポリエステル鎖である。
    Zは、水酸基またはカルボキシ基である。
  5. 前記含フッ素変性重合体の水酸基価が10〜150mgKOH/gであるか、または、前記含フッ素変性重合体の酸価が5〜150mgKOH/gである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体塗料。
  6. 前記含フッ素変性重合体が水酸基とカルボキシ基を有し、その水酸基価が10〜150mgKOH/gであり、かつその酸価が5〜150mgKOH/gである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体塗料。
  7. 前記含フッ素変性重合体のガラス転移温度が45〜120℃である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉体塗料。
  8. 前記ポリエステル鎖を側鎖に有する単位の含有量が、前記含フッ素変性重合体の全単位に対して、1〜40モル%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉体塗料。
  9. 前記ポリエステル鎖を除く前記含フッ素変性重合体の質量に対する前記ポリエステル鎖の質量の割合が、2.0〜9.0である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粉体塗料。
  10. 硬化剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の粉体塗料。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の粉体塗料の製造方法であって、
    水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素重合体と、
    水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の末端基を有するポリエステルと、を反応させて、固形状の含フッ素変性重合体を得て、
    次いで前記含フッ素変性重合体を粉砕することを特徴とする粉体塗料の製造方法。
  12. 前記含フッ素重合体の質量に対する前記ポリエステルの質量の比が、2.0〜9.0である、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記反応が、縮合剤の存在下で実施される、請求項11または12に記載の製造方法。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の粉体塗料の製造方法であって、
    水酸基およびカルボキシ基のうち少なくとも一種の側鎖官能基を有する単位とフルオロオレフィンに基づく単位とを含む含フッ素重合体、多価カルボン酸および多価アルコールを反応させて、
    固形状の含フッ素変性重合体を得て、次いで前記含フッ素変性重合体を粉砕することを特徴とする粉体塗料の製造方法。
  15. 前記含フッ素重合体の質量に対する、前記多価カルボン酸および前記多価アルコールの合計質量の比が、2.0〜9.0である、請求項14に記載の製造方法。
  16. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の粉体塗料を基材上に付与して塗装層を形成し、前記塗装層を加熱処理して前記基材上に塗膜を形成することを特徴とする塗膜付き基材の製造方法。
  17. 基材と、請求項1〜10のいずれか1項に記載の粉体塗料により前記基材上に形成されてなる塗膜とを有することを特徴とする塗膜付き基材。
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