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JP2019097672A - 調理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の調理装置を用いて調理を完成させるときに、効率よく円滑に調理作業を進めることができる調理システムを提供する。【解決手段】調理装置1,2,3と、通信端末4とを備える。通信端末4は、調理名情報と、調理工程情報と、加熱制御情報とからなる調理情報を記憶する。通信端末4の操作部29を操作して調理情報が選択される。通信端末4は、選択された調理情報の調理工程情報に基づいて、該当する調理装置1,2,3に加熱制御情報を送信し、加熱制御情報を受信した調理装置1,2,3の制御部は、受信した加熱制御情報に基づいて調理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の加熱調理機器を通信端末を介して連携させることにより調理を行う調理システムに関する。
従来、スマートフォン等の通信端末と調理装置との間で通信を行い、通信端末で選択された調理レシピに対応した調理情報を通信端末から受信して、自動加熱調理を行うようにした加熱調理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、複数の加熱部(3つのバーナと1つのグリル)を有するガスコンロ(調理装置)において、調理メニューにより選択された複数の品目の加熱調理(ほうれん草の茹で、味噌汁、炊飯、焼き魚)をほぼ同時期に完了するように調理スケジュールを生成する構成が記載されている。そして、ガスコンロは、このようにして生成された調理スケジュールに従って、複数の加熱部を使用して複数種の自動調理を並行して実行している。
特開2014−163541号公報
自動加熱調理には、上述した複数の加熱部により複数種の加熱調理を並行して行う場合の他に、1つの調理を完成するために複数の調理装置(例えば、ガスコンロ、オーブン、炊飯器等)を順番に或いは同時に使用する場合がある。
複数の調理装置を用いて1つの調理を完成させるときには、複数の調理装置を所定の順番で使用する必要があるだけでなく、各調理装置毎の火加減や加熱時間等の管理が必要であり、これらを誤ると調理が効率よく行えず、調理失敗を招くおそれもある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、複数の調理装置を用いて調理を完成させるときに、効率よく円滑に調理作業を進めることができる調理システムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、加熱形態の異なる複数の調理装置と、各調理装置と通信可能な通信端末とを備え、各調理装置は、夫々、調理物を加熱する加熱部と、該加熱部を制御する加熱制御部とを備え、前記通信端末は、複数の調理情報を記憶する記憶部と、所望の調理情報を選択操作する操作部とを備え、各調理情報は、調理名情報と、調理の手順に関する情報である調理工程情報と、各調理工程毎の各調理装置の加熱部の制御に関する情報である加熱制御情報とを備えて構成され、前記通信端末の前記操作部の操作により調理情報が選択されたとき、前記通信端末は、選択された調理情報の前記調理工程情報に基づいて、該当する調理装置に加熱制御情報を送信し、該加熱制御情報を受信した調理装置の制御部は、受信した加熱制御情報に基づいて、加熱部を制御して調理を実行することを特徴とする。
本発明によれば、通信端末の操作部で所望の調理情報(例えば調理名)を選択すると、通信端末は、選択された調理で使用する複数の調理装置の各々に、各調理装置が担当する夫々の調理に応じた加熱制御情報を送信する。そして、通信端末からの加熱制御情報を受信した各調理装置は、加熱制御情報に基づいて制御される加熱部により、調理を実行する。これによれば、通信端末を介して選択した調理の工程を容易に把握することができるだけでなく、各調理装置が担当する工程での調理を正確に管理することができる。よって、複数の調理装置を用いる必要のある調理を選択しても、効率よく円滑に調理作業を進めて調理を完成させることができ、各調理装置の設定も通信端末から送信される加熱制御情報に基づいて行われるから調理失敗を防止することができる。
また、本発明の調理システムにおいて、前記各調理装置のうちの少なくとも何れか1つは、複数の加熱部を備え、前記加熱制御情報は、当該調理装置における複数の加熱部の夫々の制御に関する情報を備えることを特徴とする。
複数の調理装置の中の少なくとも1つが複数の加熱部を備えるとき、通信端末から送信される加熱制御情報がそれらの加熱部に対応することにより、複数の調理装置同士の連携に加えて、1つの調理装置の各加熱部同士を連携させて調理を行うことができる。よって、一層複雑な調理であっても円滑に行うことができ、調理の効率も向上させることができる。
また、本発明の調理システムにおいて、前記調理情報は、代替可能な異なる複数の調理装置の前記加熱制御情報を併用して構成され、前記通信端末は、選択された前記調理情報に対応する調理で使用する調理装置を使用者が所有していないとき、代替可能な調理装置を選択して当該調理装置の前記加熱制御情報を用いることを特徴とする。
これによれば、使用者が所有していない調理装置を使用する調理であっても、代替可能な調理装置がある場合には、当該調理装置の加熱制御情報を用いて調理を行うことができる。
また、本発明の調理システムにおいて、前記通信端末は、前記調理情報が表示可能な表示部と、該表示部に前記調理情報を選択的に表示させる表示制御部とを備え、前記表示制御部は、使用者が所有する調理装置を用いる調理情報のみを前記表示部に表示させることを特徴とする。
通信端末の表示部に表示される調理情報は、使用者が所有する調理装置を用いる調理情報のみであるため、使用者が所有していない調理装置を用いる調理情報は選択不能となる。従って、通信端末において使用者が所有していない調理装置を用いる調理を誤って選択する事態が生じることを確実に防止することができる。
本発明の実施形態の調理システムの構成図。 本実施形態の調理システムの各調理装置の構成図。 本実施形態の調理システムにおけるカツカレーの調理手順を示すチャート。 スマートフォンによるカツカレーの設定手順を示した説明図。 カツカレーの調理時の各調理装置のタイミングチャート。 本実施形態の調理システムにおけるパスタの調理手順を示すチャート。 本実施形態の調理システムにおけるビーフシチューの調理手順を示すチャート。 本実施形態の調理システムにおけるドリアの調理手順を示すチャート。 本実施形態の調理システムにおいてオーブンの代替えとしてグリルを用いたドリアの調理手順を示すチャート。 本実施形態の調理システムにおけるパエリアの調理手順を示すチャート。 スマートフォンによるパエリアの設定手順を示した説明図。 パエリアの調理時の各調理装置のタイミングチャート。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の調理システムは、図1に示すように、ガスコンロ1と、炊飯器2と、オーブン3と、スマートフォン4とで構成される。ガスコンロ1、炊飯器2、オーブン3は、本発明における加熱形態の異なる複数の調理装置に相当する。スマートフォン4は本発明における通信端末に相当する。なお、通信端末としてスマートフォン4を用いているが、それ以外に、図示しないが、タブレット型端末や通信機能を有するモバイル型パーソナルコンピュータ等を用いることもできる。
ガスコンロ1は、グリル5が収容されたコンロ本体1aと、コンロ本体1aの上部に設けた天板1b上に露出する3つのコンロバーナ(左コンロバーナ6、後コンロバーナ7、右コンロバーナ8)とを備えている。
コンロ本体1aには、グリル5及びコンロバーナ6,7,8を各別に操作する操作ボタン9,10,11,12と、開閉パネル13を閉じると非露出状態となる設定操作スイッチ部(図示省略)と、電子回路からなるコンロコントローラ14(図2参照)と、各種の報知を行うためのスピーカ15(図2参照)とが設けられている。
ガスコンロ1における各コンロバーナ6,7,8及びグリル5内の図示しないグリルバーナは本発明における加熱部に相当する。コンロコントローラ14は、本発明における加熱制御部としての機能を有する。そして、ガスコンロ1は、本発明における複数の加熱部を備える調理装置に相当する。
炊飯器2は、図示しないが、内部に炊飯釜と、炊飯釜を加熱するバーナ或いはヒータ等の加熱部とを備えている。炊飯器2の上部には、炊飯釜を閉塞する開閉蓋16と、米の炊き具合等を設定するための操作部17とが設けられ、内部には設定された炊き具合等を制御する炊飯コントローラ18(図2参照)と、各種の報知を行うためのスピーカ19(図2参照)とが設けられている。炊飯コントローラ18は、本発明における加熱制御部としての機能を有する。
オーブン3は、前面に設けられた開閉扉20と、複数の設定スイッチからなる操作部21と、内部の図示しない加熱部であるヒータの温度、予熱時間、及び加熱時間等を制御するオーブンコントローラ22(図2参照)と、各種の報知を行うためのスピーカ23(図2参照)とを備えている。オーブンコントローラ22は、本発明における加熱制御部としての機能を有する。
ガスコンロ1、オーブン3、炊飯器2、及びスマートフォン4は、何れも、Bluetooth(Bluetooth SIC,Inc.USAの登録商標)やWi−Fi(Wi−Fi Allianceの登録商標)等による無線通信を行う機能を有している。
スマートフォン4には、使用者によって、インターネット等のネットワークを介して取得した調理選択用のアプリケーション(以下、調理選択アプリという)がインストールされている。
調理選択アプリは、選択可能な調理に対応する調理情報と共にスマートフォン4が備えている記憶部24(図2参照)に格納される。なお、調理選択アプリを介して選択された調理に対応する調理情報のみを、その都度インターネット等のネットワークを介して取得し記憶部24に記憶させてもよい。調理情報は、後述するが、調理名情報、調理工程情報、及び加熱制御情報を備えて構成されている。
図2に示すように、ガスコンロ1は、ガスコンロ1の全体的な作動を制御するコンロコントローラ14と、通信回路25とを備えている。
同じように、炊飯器2は、炊飯器2の全体的な作動を制御する炊飯コントローラ18と、通信回路26とを備えており、オーブン3は、オーブン3の全体的な作動を制御するオーブンコントローラ22と、通信回路27とを備えている。
各コントローラ14,18,22は、CPU及び各種インターフェース回路等により構成され、制御用プログラムをCPUにより実行することによって、所定の加熱動作を行う。また、各コントローラ14,18,22は、夫々の通信回路25,26,27を介して各種情報の送受信を行うことができるようになっている。
スマートフォン4は、スマートフォン4の全体的な作動を制御するスマホコントローラ28と、使用者によるタッチ操作が可能な操作部であると共に各種の画面が表示される表示部であるタッチパネル29と、音声等が出力されるスピーカ30と、通信回路31とを備えている。スマホコントローラ28は、通信回路31を介してガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2との間で通信を行う。
スマホコントローラ28は、CPUや各種インターフェース回路等により構成された電子回路ユニットであり、スマートフォン4の制御用プログラムを、CPUにより実行する。また、スマホコントローラ28は、タッチパネル29を制御するパネル制御部32を機能として備えている。なお、パネル制御部32は、その一部が本発明における表示制御部として機能するようになっている。
上記構成の調理システムにおいて、先ず、使用者による準備が行われる。即ち、使用者は、調理選択アプリをスマートフォン4にインストールしたとき、初期設定としてガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2の例えば機種名を登録する操作を行う。この登録により、調理選択アプリは、ガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2の機種名が入力されると、インターネット等のネットワークを介して、ガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2の夫々の加熱部を制御するための加熱制御情報は取得する。このとき取得された加熱制御情報は、ガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2の夫々の仕様(加熱部の加熱能力等)に対応した情報である。
更に、使用者は、調理選択アプリにより、スマートフォン4とガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2との無線による双方向通信を確立する。
また、ガスコンロ1、オーブン3、及び炊飯器2を登録するとき、使用者が例えばオーブン3を所有していない場合(オーブン3の登録操作をキャンセルした時)、調理選択アプリにより、ガスコンロ1のグリル5がオーブン3の代替え品として登録される。ガスコンロ1のグリル5がオーブン3の代替え品として登録したとき、調理選択アプリは、オーブン3の加熱部を制御するための加熱制御情報を併用してガスコンロ1のグリル5に適用させる。
しかし、調理内容によっては、ガスコンロ1のグリル5がオーブン3の代替え品として利用できない場合がある。この場合に、調理選択アプリは、オーブン3を用いてガスコンロ1のグリル5を代替えできない調理を選択できないように除外し、当該調理に関する情報をスマートフォン4のタッチパネル29に表示しない。
次に、本実施形態の調理システムによる調理例1〜6について具体的に説明する。調理例1はカツカレー、調理例2はパスタ、調理例3はビーフシチュー、調理例4はドリア1(オーブン使用)、調理例5はドリア2(グリル使用)、調理例6はパエリアである。これらの調理は、スマートフォン4のタッチパネル29から選択することができる一部の調理である。
[調理例1:カツカレー]
使用者がスマートフォン4のタッチパネル29から調理名情報であるカツカレーを選択すると、「カレールーを煮る」、「ご飯を炊く」、及び「ノンフライとんかつを加熱する」という加熱調理が3つの調理装置により実行される。
本実施形態におけるカツカレーの調理手順は、図3に示すように、ガスコンロ1によりカレールーを調理し、炊飯器2によりご飯を炊き、オーブン3によりノンフライとんかつを作って最後に皿に盛り付け、完成となる。
スマートフォン4においては、図4に示すように、タッチパネル29に、カツカレーの材料や調理手順を示す調理情報が表示される。そして、使用者が調理実行の確定操作を行うと、ガスコンロ1の各コンロバーナ6,7,8、グリル5、炊飯器2、及びオーブン3を選択する選択画面R1が、調理工程情報に従ってタッチパネル29に表示される。
選択画面R1では、左コンロバーナ6と右コンロバーナ8のみが選択可能であるため、左コンロバーナ6の対応表示、右コンロバーナ8の対応表示、後コンロバーナ7の対応表示、及びグリル5の対応表示のうち、左コンロバーナ6の対応表示と右コンロバーナ8の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者が左コンロバーナ6と右コンロバーナ8のうちの何れかを選択すると、タッチパネル29の表示が炊飯器2の選択画面R2に切り替わり、炊飯器2の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者が炊飯器2を選択すると、タッチパネル29の表示が、とんかつ(ノンフライとんかつ)の加熱調理に使用するオーブン3の選択画面R3に切り替わる。選択画面R3では、オーブン3のみが選択可能であるため、オーブン3の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者がオーブン3を選択すると、タッチパネル29に加熱制御情報の送信状況を示す画面が表示され、スマートフォン4からガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3に、夫々の加熱制御情報が送信される。
ガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3は、スマートフォン4から加熱制御情報を受信すると、コンロコントローラ14、炊飯コントローラ18、及びオーブンコントローラ22は夫々、図5に示すタイミングチャートに従って加熱調理を行う。タイミングチャートの各調理タイミングにおいては、ガスコンロ1、炊飯器2、オーブン3又はスマートフォン4から音声ガイダンスにより使用者に点火・消火やON/OFFの指示を行う。
即ち、ガスコンロ1が加熱制御情報を受信すると、カレールーの加熱調理の開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「鍋を右コンロバーナに置いて点火して下さい」との音声ガイダンスをスピーカ15から出力することによって行う。
そして、使用者が、食材を入れた鍋を右コンロバーナ8の五徳に載置して、点火操作を行ったときに、コンロコントローラ14は加熱制御情報に従ってカレールーの加熱調理運転を行う。カレールーの加熱調理は、図5に示すように、「食材炒め」「煮込み及び煮込み保温」「ルー投入」からなり、各タイミング毎に使用者に対する音声ガイダンスが行われる。このとき、スピーカ15から「食材をかき混ぜながら調理して下さい」との音声ガイダンスを適宜のタイミングで出力することで、調理失敗を防止して円滑に調理を進行させることができる。
ご飯の加熱調理(炊飯)の開始タイミングになった時には、炊飯器2の炊飯コントローラ18は、炊飯開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「開始スイッチをONして下さい」との音声ガイダンスをスピーカ19から出力することによって行う。
続いてノンフライとんかつの加熱開始タイミングになった時には、オーブン3のオーブンコントローラ22は、加熱開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「とんかつをオーブンに入れてスイッチをONして下さい」との音声ガイダンスをスピーカ23から出力することによって行われる。なお、上記の音声ガイダンスは、スマートフォン4のスピーカ30から出力させてもよい。
図5に示すように、とんかつの加熱調理運転が完了するタイミングが、カレールーの調理完了及びご飯の炊きあがるタイミングと合致するように設定されている。
加熱制御情報は、全体の調理完了時間を合わせる制御機能を備える。炊飯器2による炊飯開始時間及びオーブン3による調理開始時間に応じてガスコンロ1のカレールー調理における煮込み保温時間を増減させる。即ち、保温に適さない調理が最後に完了するように調理工程情報を組み立てておき、保温可能な調理の保温時間を調整することで調理完了時間を合わせる設定が可能となる。
また、調理の開始時間で完了時間を合わせることができる場合には、開始時間を調節してもよい。例えば、炊飯器2による炊飯開始時間及びカレールー調理における煮込み開始時間に応じて、オーブン3による調理開始時間を調整することでも、完了時間を合わせることができる。
このように、スマートフォン4からガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3に加熱制御情報を送信することにより、調理失敗の発生が防止でき、円滑に効率よく調理を完成させることができる。
なお、上記の例では、スマートフォン4は、タッチパネル29によるガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3の選択操作を経た後に、ガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3の夫々に加熱制御情報の送信が行われるようになっているが、加熱制御情報の送信タイミングはこれに限るものではない。例えば、スマートフォン4においては、調理工程情報に従って、各調理装置による調理の実行段階で、当該調理装置の加熱制御情報の送信を行うようになっていてもよい。
[調理例2:パスタ]
使用者がスマートフォン4のタッチパネル29から調理名情報であるパスタを選択すると、「パスタを茹でる」、「パスタソースを作る」という加熱調理が2つの調理装置を用いて実行される。
本実施形態におけるパスタの調理手順は、図6に示すように、ガスコンロ1によりパスタを茹で、オーブン3によりパスタソースを煮込み、最後に皿に盛り付け、完成となる。図示しないが、使用者は、スマートフォン4に表示される選択画面を操作することで、ガスコンロ1とオーブン3との夫々に加熱制御情報を送信することで、調理例1の場合と同じように、調理工程情報に沿った調理を行うことができる。そして、少なくとも2つの調理装置を用いた加熱調理を並行して行う調理スケジュールが設定される調理であっても、本発明を好適に採用することができる。
[調理例3:ビーフシチュー]
ビーフシチューの場合も、2つの調理装置を用いた加熱調理が実行される。即ち、使用者がスマートフォン4のタッチパネル29から調理名情報であるビーフシチューを選択すると、「肉・野菜を炒める」、「水、ワインを入れて煮込む」という調理が行われる。
本実施形態におけるビーフシチューの調理手順は、図7に示すように、ガスコンロ1により肉・野菜を炒めて、オーブン3により煮込み、最後に皿に盛り付け、完成となる。この場合にも、使用者は、スマートフォン4に表示される選択画面を操作することで、ガスコンロ1とオーブン3との夫々に加熱制御情報が送信され、調理工程情報に沿った調理が行われる。
[調理例4:ドリア1]
使用者がスマートフォン4のタッチパネル29から調理名情報であるドリアを選択すると、「ソースを作る」、「ご飯を炊く」、及び「皿に移して焼く」という加熱調理が3つの調理装置により実行される。
ドリアの調理手順は、図8に示すように、ガスコンロ1により肉(魚介)・野菜を炒めて、ソースを作り、炊飯器2によりご飯を炊き、ご飯を皿に移して上からソースとチーズをかけ、オーブン3の予熱の後に続いてご飯に載せたチーズを焼き、完成となる。使用者によるスマートフォン4の選択操作及びガスコンロ1、炊飯器2、オーブン3の操作は前述の調理と同様に音声ガイダンス等の指示に従って円滑に進めることができる。
[調理例5:ドリア2]
スマートフォン4の記憶部24に記憶される調理情報は、代替可能な異なる複数の調理装置の加熱制御情報が併用される。
ここで、ドリアを作るにあたり、使用者がオーブンを所有していなかった場合、ガスコンロ1が備えているグリル5を用いてオーブンに代えることができる。このとき、スマートフォン4は、オーブンとの通信が確立されていない場合、ガスコンロ1にグリル5を制御するための加熱制御情報を送信する。
グリル5を用いたドリアの調理手順は、図9に示すように、ガスコンロ1により肉(魚介)・野菜を炒めて、ソースを作り、炊飯器2によりご飯を炊き、ご飯を皿に移して上からソースとチーズをかけ、グリル5でご飯に載せたチーズを焼き、完成となる。
このように、使用者がオーブンを所有していなくても、グリル5を用いて調理を行うことができる場合には、支障なく調理を行うことができる。
なお、詳しい説明は省略するが、併用される加熱制御情報として、ガスコンロ1の代替え可能となるIHクッキングヒータ等であっても適用が可能である。
また、使用者がオーブンを所有しておらず、ガスコンロ1のグリル5で代用ができない調理である場合には、当該調理名をスマートフォン4の選択画面に表示しないようになっている。これにより、誤って選択されることを防止することができる。
[調理例6:パエリア]
使用者がスマートフォン4のタッチパネル29から調理名情報であるパエリアを選択すると、「肉・野菜を炒める」、「ご飯を炒める」、「魚・エビを焼く」、「ご飯を炊く」、「ドライトマトを作る」及び「盛り付けて焼く(仕上げ焼き)」という加熱調理が3つの調理装置により実行される。
本実施形態におけるパエリアの調理手順は、図10に示すように、ガスコンロ1の右コンロバーナ8又は左コンロバーナ6により炒め調理を行い、ガスコンロ1のグリル5により魚やエビを焼き、炊飯器2によりご飯を炊き、オーブン3によりドライトマトを作り、同じくオーブンにより盛り付けて焼いて、完成となる。
スマートフォン4においては、図11に示すように、タッチパネル29に、パエリアの材料や調理手順を示す調理情報が表示される。そして、使用者が調理実行の確定操作を行うと、ガスコンロ1の各コンロバーナ6,7,8、グリル5、炊飯器2、及びオーブン3の選択画面P1が、調理工程情報に従ってタッチパネル29に表示される。
選択画面P1では、左コンロバーナ6と右コンロバーナ8のみが選択可能であるため、左コンロバーナ6の対応表示、右コンロバーナ8の対応表示、後コンロバーナ7の対応表示、及びグリル5の対応表示のうち、左コンロバーナ6の対応表示と右コンロバーナ8の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者が左コンロバーナ6と右コンロバーナ8のうちの何れかを選択すると、タッチパネル29の表示が炊飯器2の選択画面P2に切り替わり、炊飯器2の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者が炊飯器2を選択すると、タッチパネル29の表示がガスコンロ1のグリル5の選択画面P3に切り替わり、タッチパネル29におけるグリル5の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者がグリル5を選択すると、オーブン3(ドライトマト)の選択画面P4に切り替わり、オーブン3の対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者がグリル5を選択すると、オーブン3(仕上げ焼き)の選択画面P5で対応表示が強調表示(網掛け表示等)される。
使用者が再度オーブン3を選択すると、タッチパネル29に加熱制御情報の送信状況を示す画面が表示され、スマートフォン4からガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3に、夫々の加熱制御情報が送信される。
ガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3は、スマートフォン4から加熱制御情報を受信すると、コンロコントローラ14、炊飯コントローラ18、及びオーブンコントローラ22は夫々、図12に示すタイミングチャートに従って加熱調理を行う。タイミングチャートの各調理タイミングにおいては、ガスコンロ1、炊飯器2、オーブン3又はスマートフォン4から音声ガイダンスにより使用者に点火・消火やON/OFFの指示を行う。
図12に示すように、先ず、炊飯器2により、ご飯の加熱調理(炊飯)を開始する。これに応じて、炊飯器2の炊飯コントローラ18は、炊飯開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「開始スイッチをONして下さい」との音声ガイダンスをスピーカ19から出力することによって行う。
次いで、ドライトマトを作るための加熱開始タイミングになると、オーブン3のオーブンコントローラ22は、ドライトマト作りを促す報知を行う。この報知は、例えば、「刻みトマトをオーブンに入れてスイッチをONして下さい」との音声ガイダンスをスピーカ23から出力することによって行われる。
続いて、肉・野菜炒めの開始タイミングになると、ガスコンロ1のコンロコントローラ14は、食材を炒める調理開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「フライパンを右コンロバーナに置いて点火し、食材を投入して下さい」との音声ガイダンスをスピーカ15から出力することによって行う。
そして、使用者が、食材を入れたフライパンを右コンロバーナ8の五徳に載置して、点火操作を行ったときに、コンロコントローラ14は加熱制御情報に従って肉・野菜炒めの加熱調理運転を行う。この間に炊飯が終了し、保温状態(炊飯器における保温機能を用いる)で待機させる。
その後、コンロコントローラ14は右コンロバーナ8の消火を使用者に指示し、右コンロバーナ8上で炒められた食材の保温を行う。続いて、ご飯の炒め開始のタイミングになったとき、ガスコンロ1のコンロコントローラ14は、食材を炒める調理開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「ご飯を混ぜて、右コンロバーナを点火してください」との音声ガイダンスをスピーカ15から出力することによって行う。
また、魚・エビを焼くタイミングになったとき、ガスコンロ1のコンロコントローラ14は、魚・エビを焼く調理開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「グリルに魚・エビを投入して点火して下さい」との音声ガイダンスをスピーカ15から出力することによって行う。
この間、オーブン3によるドライトマトが出来たら、オーブンコントローラ22は、オーブン3からのドライトマトの取り出しを促す報知を行う。そして、グリル5内の魚・エビが焼けたら、コンロコントローラ14はグリル5を消火させる。
パエリアの場合においては、ガスコンロ1のコンロバーナ6又は8によるご飯の炒め完了時間と、グリル5による魚・エビの焼き完了時間とを合わせる制御が行われる。即ち、グリル5による魚・エビの焼きが完了するまでの時間に応じて、ご飯を炒める前の時間を保温時間として加入させ、炊飯器2においてはご飯の保温を加入する。これにより、オーブン3による仕上げ焼きの開始時には、魚・エビの焼き上がりとご飯の炒めが完了する。
そして、仕上げ焼きの開始タイミングになると、オーブンコントローラ22は、仕上げ焼きの開始を促す報知を行う。この報知は、例えば、「皿に盛りつけ、オーブンに入れてスイッチをONして下さい」との音声ガイダンスをスピーカ23から出力することによって行われる。
以上のように、ガスコンロ1、炊飯器2、及びオーブン3を連携させるだけでなく、ガスコンロ1の各コンロバーナ6,7,8とグリル5とを連携させて、パエリア等の比較的複雑な料理であっても円滑に調理を完成させることができる。
なお、上記の調理例1〜6において示した調理手順は、専ら本実施形態において採用したものであり、調理例1〜6が必ず上記の手順によって調理を行うとは限らない。
また、本実施形態においては、ガスコンロ、炊飯器、及びオーブンの3つの調理装置を連携させた例を挙げたが、これ以外の調理装置を選択的に連携させることも可能である。本発明において採用することができる調理装置は、ガスコンロ、炊飯器、オーブン以外に、IHクッキングヒータ、電子レンジ、ホームベーカリー等を挙げることができ、所望の調理に応じて、これらの調理装置を連携させるようにすることができる。
1…ガスコンロ(調理装置)、2…炊飯器(調理装置)、3…オーブン(調理装置)、4…スマートフォン(通信端末)、8…右コンロバーナ(加熱部)、7…後コンロバーナ(加熱部)、6…左コンロバーナ(加熱部)、5…グリル(加熱部)、14…コンロコントローラ(加熱制御部)、18…炊飯コントローラ(加熱制御部)、22…オーブンコントローラ(加熱制御部)、24…記憶部、29…タッチパネル(操作部、表示部)、32…パネル制御部(表示制御部)。

Claims (4)

  1. 加熱形態の異なる複数の調理装置と、各調理装置と通信可能な通信端末とを備え、
    各調理装置は、夫々、調理物を加熱する加熱部と、該加熱部を制御する加熱制御部とを備え、
    前記通信端末は、複数の調理情報を記憶する記憶部と、所望の調理情報を選択操作する操作部とを備え、
    各調理情報は、調理名情報と、調理の手順に関する情報である調理工程情報と、各調理工程毎の各調理装置の加熱部の制御に関する情報である加熱制御情報とを備えて構成され、
    前記通信端末の前記操作部の操作により調理情報が選択されたとき、前記通信端末は、選択された調理情報の前記調理工程情報に基づいて、該当する調理装置に加熱制御情報を送信し、該加熱制御情報を受信した調理装置の制御部は、受信した加熱制御情報に基づいて、加熱部を制御して調理を実行することを特徴とする調理システム。
  2. 請求項1記載の調理システムにおいて、
    前記各調理装置のうちの少なくとも何れか1つは、複数の加熱部を備え、
    前記加熱制御情報は、当該調理装置における複数の加熱部の夫々の制御に関する情報を備えることを特徴とする調理システム。
  3. 請求項1又は2記載の調理システムにおいて、
    前記調理情報は、代替可能な異なる複数の調理装置の前記加熱制御情報を併用して構成され、
    前記通信端末は、選択された前記調理情報に対応する調理で使用する調理装置を使用者が所有していないとき、代替可能な調理装置を選択して当該調理装置の前記加熱制御情報を用いることを特徴とする調理システム。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載の調理システムにおいて、
    前記通信端末は、前記調理情報が表示可能な表示部と、該表示部に前記調理情報を選択的に表示させる表示制御部とを備え、
    前記表示制御部は、使用者が所有する調理装置を用いる調理情報のみを前記表示部に表示させることを特徴とする調理システム。
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