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JP2018526090A - 組織工学のための三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法 - Google Patents

組織工学のための三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法 Download PDF

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JP2018526090A JP2018510458A JP2018510458A JP2018526090A JP 2018526090 A JP2018526090 A JP 2018526090A JP 2018510458 A JP2018510458 A JP 2018510458A JP 2018510458 A JP2018510458 A JP 2018510458A JP 2018526090 A JP2018526090 A JP 2018526090A
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Abstract

本発明は組織工学に用いるための三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を調製する方法に関し、この方法は
a)少なくとも1種の生分解性天然ポリマー(P)を含むポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を準備する工程、
b)前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を、グルタルアルデヒドを含む架橋剤で処理して、天然ポリマー(P)の架橋を誘導し、これにより架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を形成する工程、および
c)前記工程b)の架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)に対して、10−3〜10−6barの範囲の圧力および40℃未満の温度で前記ポリマースキャフォールドをイオン化酸素含有気体プラズマへ曝露することを含む低圧力プラズマ処理に供する工程、を含む。

Description

本発明は、請求項1に記載の組織工学のための三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法に関する。
組織工学は、工学および材料科学を医薬品と組み合わせて、機能不全に陥ったあるいは失われた臓器の治療に代替え方法を提供する学際的な一分野である。この方法では、一時的な三次元スキャフォールド(マトリックスとも言う)は、播種した細胞のための付着基材および新たな臓器形成を導くための物理的な支持体として働く。従って、このような三次元スキャフォールドは、体内の所望の部位に細胞を送達し、設計された組織のための可能な空間を規定し、細胞増殖を促進することで組織発達の過程を導くために、利用される。これらの過程を可能にするには、組織工学用スキャフォールドは以下の基準を満たすべきである。
その表面は、細胞接着を許容し、細胞増殖を促進し、そして分化細胞の機能の保持を可能にすべきである。さらに、三次元スキャフォールドは、炎症を起こす、あるいは毒性の分解副生成物を生成することなく最終的にインビボで消えてなくなることができるように、生体適合性かつ生分解性であるべきである。三次元スキャフォールドの構造については、スキャフォールドの多孔性は、細胞の付着、細胞外マトリックスの再生、および培養時の拡散を最少に抑制するために十分な空間を提供するのに十分な高くあるべきである。その細孔構造は、均質な組織の形成を容易にするために、スキャフォールド全体に渡って空間的な細胞分布さえも可能すべきであり、また、この材料は、三次元構造に再現良く加工可能であり、また機械的な強度を有すべきである。
様々な生分解性材料から作製された、数多くの三次元多孔性スキャフォールドまたは「マトリックス」が開発されている。例えば、EP−A−2256155には、生体適合性ポリマーまたはポリマー混合物に基づいた多孔性マトリックスが開示されている。この文献によれば、上記多孔性マトリックスは、少なくとも部分的に溶解したポリマー粒子および所定の粒径を有する固体の塩粒子からなる混合物を圧縮し、次いで塩粒子を浸出させる、いわゆる微粒子浸出法により調製される。あるいは、例えば、D.J. Mooney et al "Novel approach to fabricate porous sponges of poly(D,L-lactic-co-glycolic acid) without the use of organic solvents" in Biomaterials, 17, 1417-1422, 1996に記載されているような、いわゆる「気体発泡」法を用いてもよい。
今日、組織工学のための多孔性スキャフォールドは、合成生分解性ポリマーを含むことが多い。というのは、これらは容易に所望の形状に形成することができ、また天然に派生したポリマーよりも高い機械強度を持っているからである。合成生分解性ポリマーは、結晶性、分子量、およびコポリマー比率を制御して分解期間をも操作することができるというさらなる利点を有する。
しかしながら、このような利点にもかかわらず、合成ポリマーを含む三次元スキャフォールドは、細胞認識シグナルの欠如、毒性、限定的な生物学的受容性および機能的能力など、いくつかの制限事項をも抱えている。さらなる制限事項として、水との大きな接触角が示すように、合成ポリマーは一般に疎水性である。疎水性は、細胞の付着およびスキャフォールドでの細胞播種活動に及ぼす悪影響が大きいことが分かっている。特に、疎水性の移植片をヒトの体に移植した場合、組織の炎症、浮腫、および傷を生じ得る。
スキャフォールドの親水性特性を向上させる方法を求めて、過去数十年に亘って組織工学の分野でのコラーゲン系生体材料の使用が集中的に伸びてきている。その親水性特性を除き、コラーゲンは主要な利点として、生分解性、生体適合性、入手の容易さ、および非常に広い用途という特徴を有する。また、三次元繊維スキャフォールドにコラーゲンを重合することができることから、コラーゲンは高価な治療用途にとって魅力的な材料となっている。しかしながら、コラーゲンは天然のタンパク質であるので、その構造を変えずに殺菌することが依然として困難である。さらなる欠点として、コラーゲンのスキャフォールド構築物は、組織工学に用いるための医療用移植材の調製に望ましい機械特性を欠いている。特に、水和した再構成コラーゲンのスキャフォールドは機械的に弱く、硬い。従って、得られるスキャフォールドの組織機能および機械的安定性を向上させるため、複数の架橋方法を検討して、他の(バイオ)ポリマーとの異なった組み合わせが追求された。
架橋は、物理的または化学的架橋剤の使用を含み、それは、天然のポリマーが有する特徴的な化学基同士の共有結合を形成する。移植目的にその機械的特性および酵素耐性を高めるため、架橋技術は天然のポリマースキャフォールド(例えば、コラーゲン系の生体材料由来のスキャフォールド)の調製に特に重要である。
タンパク質化学における最も主要なタンパク質架橋剤の一つは、低コストであること、高い反応性、および水溶液中での高い溶解度を有する、グルタルアルデヒドである。これらの利点は別にして、グルタルアルデヒドは、組織工学の目的に、天然のポリマー、特にコラーゲンから三次元スキャフォールドを調製するのに非常に価値が高いことが証明されている。というのは、グルタルアルデヒドは、抗原性および生分解を大きく低下させつつ、架橋された組織の安定性を大きく高めるからである。具体的には、グルタルアルデヒドで架橋されたコラーゲンを含む天然のポリマースキャフォールドは、機械的特性および酵素耐性が高められているが、生体補綴物(bioprostheses)に好適な天然コラーゲンの繊維網目の粘弾性特性の多くを保持している。
欠点としては、グルタルアルデヒドは比較的低濃度でも幾分毒性があり、また、グルタルアルデヒドで処理した生体補綴物または移植片は、炎症性反応を引き起こして、長い目で見れば石灰化の主体であることが分かった。さらに、グルタルアルデヒド処理の有害な副作用の一つとして、そのような処理をした組織は周囲の環境に細胞毒性副生成物(例えば、単量体のグルタルアルデヒド、ヘミアセタール、およびアルコール縮合生成物)を放出する傾向がある。これら副生成物の結果として、持続する軽度の局所組織炎症が共通しており、これらの処理生体材料での細胞増殖は著しく減少する。
結果的にグルタルアルデヒドで処理したスキャフォールドの組織工学での使用は非常に限定されている。従って、現在、グルタルアルデヒドに取って代わる毒性の低い化学架橋剤を開発するという目標の下で集中的な研究がなされている。可能性のある候補はカルボジイミド族(Everaerts, F. et al, J. Biomed. Mater. Res. A 2008, 85, 547-555)の中に発見されている。また、イソシアナート化合物、特にヘキサメチレンジイソシアナートを用いて天然のポリマー、特にコラーゲンスキャフォールドを架橋している(Zeugolis, D.I. et al, J. Biomed. Mater. Res. A 2009, 89, 895-908)。さらに興味深い代替え方法は、ゲニピン(Genipin)である。これは、植物に由来する化学架橋剤で、その低い毒性のためにグルタルアルデヒドに取って代わる可能性が高い(Sundararaghavan, H.G. et al, J. Biomed. Mater. Res.A 2008, 87, 308-320)。にもかかわらず、これらすべての化学的安定化技術は、架橋された生体材料に毒性残留物を残す可能性があり、未だに、安定な三次元架橋ポリマー網目を製造するための別の方法が強く求められている。
従って、本発明の目的は、本質的に毒性残留物がなく、効率的な細胞保持および増殖が可能な、組織工学に用いるための生体適合性かつ生分解性の三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法を提供することである。
この目的は、少なくとも1種の天然のポリマー、すなわち、天然由来のポリマーを含む、請求項1に記載の三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法により達成される。好ましい態様は、従属項の主題である。
一側面によれば、本発明は、組織工学で用いるための三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法を提供し、この方法は、
a)好ましくはコラーゲン、ゼラチン、ラミニン、フィブリノゲン、アルブミン、キチン、キトサン、アガロース、ヒアルロン酸、アルギネート、およびこれらの混合物からなる群より選択される、少なくとも1種の天然の生分解性ポリマー(P)を含むポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を準備する工程、
b)前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を、グルタルアルデヒドを含む架橋剤で処理して、天然のポリマー(P)の架橋を誘導し、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を形成する工程、および
c)工程b)の架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)に対して、10−3〜10−6barの範囲の圧力および40℃未満の温度で前記ポリマースキャフォールドをイオン化酸素含有気体プラズマに曝露することを含む低圧力プラズマ処理に供し、三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を提供する工程を含む。
従って、本発明は、少なくとも1種の天然のポリマー(P)から、架橋されたスキャフォールド(x−PS)を調製することができる方法を提供するものであり、それによって、前記架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)が、親水性が高く、毒性物質を含まない生体適合性の三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を提供するために、次いで、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)をプラズマ処理に供するものであり、それが、医療用途、特に組織工学に用いるのに特に適合させる。
図1は、プラズマ処理工程の概略を示す。
用語「プラズマ処理」は、様々な有機および合成基材の表面の洗浄、コーティング、および/または改変など、プラズマの各種工業用途に共通する名称である。例えば、プラズマ材料に応じて、様々なコーティングを施してもよい。プラズマ処理のより具体的な例としては、半導体チップのエッチング、太陽電池の製造のためのケイ素の蒸着、表面の不動態化のための二酸化ケイ素の蒸着、プラズマアークによる溶解および溶着などが挙げられる。
用語「プラズマ」は、これにより一般に励起したラジカル化気体、すなわち、電子およびイオンを含む、電気を通す処理ガスを言う。プラズマは一般に、真空チャンバー内の電極により発生させるが(いわゆる、「RFプラズマ法」)、容量法、誘導法、あるいはマイクロ波放射線を用いて発生させてもよい。最も重要な処理ガスは、酸素、水素、窒素、テトラフルオロメタン、アルゴン、ヘリウム、六フッ化硫黄、空気、水、およびこれら気体の混合物である。
基本的にすべての材料の表面はプラズマ処理することができるが、熱に高感度な材料の処理は困難であることが証明されている。というのも、プラズマ処理のエネルギー変換効率は一般に温度と伴に高くなるからである。従って、より低温でのプラズマ処理には長い処理時間が必要であり、処理した材料の構造が処理中に損なわれる危険性が高まる。
これらの事実にもかかわらず、驚くべきことに、本発明の方法の工程c)で規定した条件下でのプラズマ処理は、ポリマーのスキャフォールドの生体適合性または安定性に悪影響を及ぼすことがなく、細胞の付着および増殖にとってとりわけ好ましい特性が得られることが分かった。
特に、本発明の方法の工程b)で得られた架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)のプラズマ処理は、表面を活性化してスキャフォールドの親水性を高めるだけでなく、天然ポリマー(P)の構造を変えずに架橋ポリマースキャフォールドから架橋剤のいかなるグルタルアルデヒド残留物をも本質的に完全に除去することができることが分かった。本発明の方法によって得ることができる三次元ポリマースキャフォールドは組織工学の分野で用いられるので、これらの発見は非常に重要である。
一方、スキャフォールド表面の活性化およびポリマースキャフォールドの親水性向上は、細胞培養のマトリックスとして用いることを意図した材料にとって特に重要である。というのは、親水性表面は、それへの細胞の付着を促進するからである。
一方、調製された三次元ポリマースキャフォールド上に存在するグルタルアルデヒド残留物が、上記の細胞毒性副生成物の放出およびグルタルアルデヒド処理材料の石灰化が起こるために医療用途の移植マトリックスとしての意図した使用を制限するため、架橋ポリマースキャフォールドからグルタルアルデヒドを本質的に完全に除去すること、すなわち、本質的に完全な無毒化は、グルタルアルデヒド処理ポリマースキャフォールドを治療に用いることが可能になるという点で大きな利点である。
従って、本出願の請求項1に規定されたプラズマ処理工程c)が、医療用途、特に組織工学のための細胞を播種する基材として容易に用いることができる安定な生分解性かつ生体適合性多孔性スキャフォールドを調製するために、好ましい生体適合性特性および優れたグルタルアルデヒド架橋能を有する天然ポリマーを用いることを可能にする鍵を提供する。
本発明の方法の工程c)のプラズマ処理では、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)は、0.5〜60分間、好ましくは2〜30分間、最も好ましくは約10分間プラズマ処理に供されることが好ましい。プラズマ処理が30秒未満であると、上記の効果、すなわち、グルタルアルデヒドの除去、表面の活性化、およびポリマースキャフォールドの洗浄が達成されない。処理が1時間を超えると、三次元ポリマースキャフォールドが損傷する場合がある。
架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)の無毒化をさらに促進するため、すなわち、グルタルアルデヒド残留物の本質的に完全な除去を促進するため、工程b)は以下の工程b’)〜b’’’’)のうち、少なくとも1つを含むことが好ましい。
−工程b’)架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を水性ブロッキング剤、好ましくはグリシンおよび/またはグルタミン酸水溶液を用いる処理を含む工程、
−工程b’’)架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を通した、気体(または気体混合物)、好ましくは気体のグリシン、気体のグルタミン酸、酸素、および/または不活性ガスからなる群より選択される気体(または気体混合物)の吸引を含む工程、
−工程b’’’)1秒未満、好ましくは1ミリ秒未満、最も好ましくは約0.1ミリ秒間、複数回、吸引適用した減圧下における、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)の処理を含む工程、および
−工程b’’’’)架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を凍結乾燥して過剰なグルタルアルデヒドを除去することを含む工程。
従って、本発明の方法の工程b)は、好ましい工程b’)、b’’)、およびb’’’)のうちの1つまたは全てを包含していてもよい。
工程b’)は、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を、未反応のグルタルアルデヒド基をブロックするための水性ブロッキング剤で処理することを含む。好ましいブロッキング剤としては、グリシンおよびグルタミン酸が挙げられる。最も好ましいのは、スキャフォールドをまずグリシン水溶液、次いでグルタミン酸水溶液で処理することである。しかしながら、他のブロッキング剤、例えば、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、またはメタノール無水酢酸を用いてもよい。
工程b’’)は、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を通して気体を吸引することを含む。好ましい気体としては、気体のブロッキング剤、特に、気体のグリシンまたはグルタミン酸、酸素、および/または不活性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン)などが挙げられる。従って、工程b’)で上記の水性ブロッキング剤を用いる代わりに気体のブロッキング剤を用いて、架橋ポリマースキャフォールドを通過させるように気体のブロッキング剤を吸引してもよい。吸引による気体のスキャフォールドの通過は、例えば、チューブの中にスキャフォールドを入れて、一方の端から気体を供給し、もう一方の端から気体を吸い出して、行ってもよい。水溶液の代わりに気体のブロッキング剤を用いると、追加の乾燥手順(例えば、凍結乾燥など)を促進する、あるいは省くことができるという利点がある。
工程b’’’)は、非常に短時間の間、複数回、吸引適用した減圧下における、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)の処理を含む。処理時間は短いことが重要である。というのは、吸引が数秒以上適用されると、ポリマースキャフォールドの表面温度が上昇して40℃を超え、天然ポリマー(P)の構造に損傷を与えるからである。このため、1秒未満、好ましくは0.5秒未満、より好ましくは約1ミリ秒、最も好ましくは約0.1ミリ秒の間スキャフォールドを減圧下に設定することが好ましい。この手順を複数回、好ましくは50回以上繰り返す。これにより、ポリマースキャフォールドの架橋構造を損なわずに、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)の乾燥と過剰な天然ポリマーおよびグルタルアルデヒドの除去を行うことができる。
工程b’’’’)は、典型的には凍結乾燥(lyophilization)としても知られている凍結乾燥(freeze-drying)を含む。凍結乾燥は、典型的には痛みやすい材料を保存する、または、材料を輸送に都合よくするのに用いられる脱水工程である。凍結乾燥は、材料を冷凍して、周囲の圧力を下げて材料内の氷った水を固相から気相に直接昇華させることによって行われる。
好ましい一態様では、上記方法は、工程d)をさらに含む。工程d)では、工程c)のプラズマ処理した三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)が、第一の気体プラズマとは異なり、かつ、ヘリウム、アルゴン、窒素、ネオン、シラン、水素、酸素、およびこれらの混合物からなる群より選択される第二のイオン化気体プラズマに曝露される。最も好ましくは、第二のイオン化気体プラズマは水素または窒素である。三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を第二の気体プラズマで処理すると、スキャフォールド表面の活性化をさらに促進して、ポリマースキャフォールドでの細胞の付着および増殖を容易にする。
特に好ましい態様では、工程c)または工程d)の後に得られた三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を、次に、40℃未満、好ましくは35℃未満の温度で、過酸化水素、好ましくはイオン化過酸化水素気体プラズマの形態で処理して、殺菌する。過酸化水素気体プラズマは、本発明による方法の工程c)でイオン化酸素含有気体プラズマを生成するのに用いられるのと同じ装置で生成されるのが好ましい。殺菌目的のため、三次元ポリマースキャフォールドの過酸化水素処理は、少なくとも1時間、好ましくは約10時間、最も好ましくは約16時間行うのが好ましい。
驚くべきことに、熱水蒸気、γ線、電子線照射、または強い化学処理を含む従来の殺菌技術のいずれも用いずに上記の殺菌条件によりスキャフォールドを完全に殺菌することができることが分かった。上記従来の殺菌手段の回避は、天然ポリマースキャフォールド、例えば、コラーゲンスキャフォールドにとって特に重要である。というのは、架橋または脱細胞化されたかのいずれかの天然ポリマースキャフォールドの構造は、比較的脆く、温度感受性である。この感受性のため、従来の殺菌方法は、天然ポリマースキャフォールドの分子構造変化あるいは分解を引き起こして、機械的耐性および酵素耐性を低下させるばかりか、親水性をも低下させることが示された。
従って、従来の技術に比べて、本発明による三次元ポリマースキャフォールドは、反応性気体、具体的には、過酸化水素気体プラズマの直接効果により殺菌することができる。必要であれば、これに加えて、あるいはこれに代えて、プラズマ生成UV光を照射してバクテリアを殺してもよい。従って、本発明の方法により、生体材料の3D構造を損なわずに、熱感受性の生体材料(例えば、天然ポリマーを含むスキャフォールド)の洗浄および殺菌を行うことができる。
上記天然ポリマー(P)は、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、フィブリノゲン、アルブミン、キチン、キトサン、アガロース、ヒアルロン酸、アルギネート、およびこれらの混合物からなる群より選択されることが好ましく、コラーゲンおよびラミニンが好ましい。
上記天然ポリマー(P)の中ではコラーゲンが最も好ましい。ナノ繊維状構造のおかげで、組織培養での細胞の付着、増殖、および分化した機能を促進する点でコラーゲンは特に有効である。しかしながら、天然ポリマー(P)がコラーゲンを含む場合、本発明による三次元ポリマースキャフォールドの親水性特性が特に高められることが分かった。これに関して、本発明の文脈で用いられる用語「コラーゲン」は、天然由来のコラーゲン、合成コラーゲン、およびコラーゲン由来物質(例えば、コラーゲンの加水分解形態であるゼラチンなど)を包含する。
好ましい一態様では、上記天然ポリマー(P)は本質的にコラーゲンからなる。これに関して、上記天然ポリマー(P)は、1種のコラーゲン、すなわちI型のみからなっていてもよく、あるいは数種のコラーゲンの混合物、例えば、I型コラーゲンおよびIV型コラーゲンの混合物からなっていてもよい。後者の場合、ほぼ等しい重量パーセントでこれらのタンパク質を含む混合物が好ましい。I型コラーゲンが最も好ましい。というのは、I型コラーゲンは天然の血管の主成分の1つであり、細胞付着部位を有する二次構造と引張強度をもたらすからである。
特に好ましい一態様によれば、本発明の方法の工程a)で準備する上記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)は、天然ポリマー(P)とは異なる第二の生分解性ポリマー(P)をさらに含み、これにより、前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)は、以下の工程を含む方法で調製される。
i)少なくとも前記第二の生分解性ポリマー(P)から作製された基礎多孔性スキャフォールド(bPS)を準備する工程、
ii)ポリマー溶媒(S)に溶解させた前記生分解性天然ポリマー(P)を含むポリマー溶液を前記基礎多孔性スキャフォールド(bPS)の細孔に導入して、ポリマー溶媒(S)中の天然ポリマー(P)濃度を好ましくは0.1〜5.0(w/v)%、より好ましくは0.1〜1.5(w/v)%の範囲にする工程、および
iii)減圧下で好ましくは凍結乾燥により前記ポリマー溶媒(S)を除去する工程。
本発明の方法において上記記載した工程によって調製されたポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を用いると、好ましくは天然ポリマー(P)が含まれる細孔を含む第二のポリマー(P)によって形成された多孔性構造を含む三次元ポリマースキャフォールドが得られる。上記天然ポリマー(P)はまた、多孔性構造、例えば、第二のポリマー(P)の細孔内で小線維、繊維、または発泡体の形態を形成していることが好ましい。この特殊な「“スキャフォールドの中のスキャフォールド」マトリックスでは、第二のポリマー(P)のポリマー構造により、一般にマトリックスに物理的安定性がもたらされる。一方、天然ポリマー(P)は、細胞に好ましい環境を提供し、三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)内での細胞の生存率および増殖率を増加させる。
本明細書で使用される用語「細孔」は、本発明による三次元ポリマースキャフォールドに存在する空洞または隙間領域を言う。これらの細孔は、二次元の断面が丸い形状および/または角度のある、特に八角形形状および/または三次元で見た時に傾斜した形状を有していてもよい。この形状は、空洞の形状が神経細胞の形状と比較することができるような伸長部により特徴付けられることがさらにより好ましい。従って、用語「細孔」は、隙間領域を囲むフィラメントで形成された空洞をも言う。また、これらの細孔または空洞は互いに連結していてもよい。これは、2つの隣接する細孔の間の孔壁は穴を含んでいてもよく、これら2つの隣接する細孔同士の連結を形成していることを意味する。なお、これに関して、天然ポリマー(P)によって形成される細孔および第二のポリマー(P)の細孔は、例えば、形状、寸法、および/または相互連結性について、構造的に互いに異なっていてもよい。従って、単一の孔および/または相互に連結した孔により形成される空洞は、1つ以上の異なる種類の細胞を収容することができる。例えば、一態様では、第二のポリマー(P)で形成された細孔は、より大きな寸法の細胞を収容するための十分な間隙空間を提供し、第二のポリマー(P)によって形成された細孔内に天然ポリマー(P)により形成された多孔性構造は、より小さな細胞を保持する、より小さい細孔を提供してもよい。従って、本発明による三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)はまた、特に1種以上の細胞を埋め込む、かつ播種するのに適している。
さらに、空洞の形状および寸法は三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)で培養する細胞の増殖挙動および生物学的相互作用に影響を及ぼす可能性があることが分かった。具体的には、第二のポリマー(P)および天然ポリマー(P)の細孔によって形成された相互連結多孔性構造により、三次元ポリマースキャフォールド内で細胞同士の相互作用が可能になる。これにより、ポリマースキャフォールドで培養する細胞の生存率が高まるだけでなく、細胞が様々な体組織を模倣する機能的微細組織を自然発生的に形成することが分かった。例えば、肝細胞は、肝臓組織を模倣する自己組織化相互作用細胞が一続きになったものを形成することが分かった。一方、内皮由来細胞を三次元ポリマースキャフォールドで培養すると、ポリマースキャフォールド内で自然発生的に微細な毛細血管を形成することが分かった。従って、ポリマースキャフォールドを生体組織に移植すると、新たに形成された微細な毛細血管は移植部位に存在する毛細血管と連結することができ、生体組織と三次元ポリマースキャフォールドとの循環が可能になる。
上記の方法の工程ii)で用いられるポリマー溶媒(S)は、好ましくは水性溶媒、より好ましくは酸性の水性溶媒である。水性溶媒を用いることで、−80℃での冷凍および/または減圧下での凍結乾燥により水性溶媒を除去することができる。減圧下、約3時間〜60時間、特に約12時間〜36時間の範囲の時間が、ポリマー溶媒(S)の除去に都合がよいことが分かった。
ポリマー溶媒(S)を減圧除去する前に、遠心分離工程を行うことが好ましい。遠心分離工程は、第二のポリマー(P)の基礎多孔性スキャフォールド(bPS)に付着していない、過剰の未溶解天然ポリマー(P)を除去するものである。
特に好ましい一態様では、天然ポリマー(P)は、I型コラーゲンを含み、またはI型コラーゲンからなり、例えば、pHが約3の酸性水溶液からなるポリマー溶媒(S)に溶解している。ポリマー溶液(S)中のコラーゲンの有効濃度は、0.1〜1.5(w/v)%の範囲であることが好ましい。
第二のポリマー(P)は、好ましくは合成ポリマー、より好ましくはポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ(グリコール酸−乳酸)、およびこれらの混合物からなる群より選択される。乳酸(PLA)のポリマー成分、例えば、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリ−D,L−乳酸(L−およびD−ラクチドのラセミ混合物;PDLLA)、ポリグリコール酸(PGA)またはその混合物(PLGA;ポリ(ラクチド−co−グリコリド)またはPLGとも言う)は、その柔軟性とよく定義された物性、および相対的な生体適合性のため、生分解性マトリックスを作製するための魅力的な候補である。また、これらの分解生成物は、例えば、乳酸およびグリコール酸などの低分子量化合物であり、通常の代謝性経路に入る。さらに、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)のコポリマーは、単に乳酸のグリコール酸に対するコポリマー比率を変えるだけで数日から数年の分解率の分布が大きくなるという利点がある。
特に好ましい一態様では、第二のポリマー(P)は、PLLAとPGLAのコポリマーである。これらポリマーの特性は、基本的なPLLA/PLGAのテーマ内でポリマー組成を変えることで調整することができる。一態様では、第二のポリマー(P)は、約85モル%の乳酸と約15モル%のグリコール酸を含むポリ(グリコール酸−乳酸)であることが好ましい。このようなポリ乳酸(PLLA)とポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)の85/15混合物は、例えば、Evonik Industries社(独国エッセン)またはDurect社(米国カリフォルニア州クパチーノ)から購入することができる。第二のポリマー(P)として用いるのにさらに好ましいポリマー混合物は、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)50:50、例えばRESOMER(登録商標)RG502;ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)65:35、例えばRESOMER(登録商標)RG653;ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)75:25、例えばRESOMER(登録商標)RG752;ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)85:15、例えばRESOMER(登録商標)RG858またはLACTEL(登録商標)吸収性ポリマーである。
本願の導入部で述べたように、上記の合成ポリマーから多孔性スキャフォールドを調製する方法は、当該分野でよく知られている。1つの可能性は、例えば、EP2256155号に記載された塩浸出技術の使用である。
さらに本出願の請求項1に記載の方法に加えて、本発明はまた、この方法によって得ることができる三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)に関する。特に、本発明は、本発明の方法に従って調製された本質的にグルタルアルデヒドを含まない三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)に関する。
これに関して、用語「本質的に含まない(essentially free)」は、三次元ポリマースキャフォールドのグルタルアルデヒド濃度が、最高で0.21mg/mであることを意味する。これは、グルタルアルデヒド濃度が、限界値(TLV)である0.05ppm未満であることを意味する。グルタルアルデヒド濃度は、好ましくは0.0001ppm未満、最も好ましくは1×10−6ppmである。
本発明の方法に従って調製された三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)は親水性であることがさらに好ましい。これは、三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)が、水との接触角が35°未満、より好ましくは30°未満である親水性表面を有することを意味する。一般に、本発明の三次元ポリマースキャフォールドの接触角は、15°から25°の範囲内である。
三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)、すなわち、本発明の方法の直接の生成物の構造は、全体の孔隙率が少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%であることが好ましい。これにより、気体(例えば、酸素)、液体、および(巨大)分子(例えば、細胞、栄養素、および排泄物)をポリマースキャフォールド全体に拡散させることができる。このような拡散は、ポリマースキャフォールドでの細胞増殖を可能にし、かつ促進するのに重要である。
本発明の方法により得ることができる三次元ポリマースキャフォールドは、10〜900μm、好ましくは50〜600μm、最も好ましくは200〜400μmの範囲の孔径を有する孔を含むことがさらに好ましい。
孔径は、その平均孔径、すなわち、二次元断面で識別できる孔の最長径と最短径の平均により規定することができる。孔径および孔分布は、例えば、当業者によく知られている方法で走査電子顕微鏡(SEM)により決定することができる。
さらなる側面として、本発明はまた、ヒトや動物の体を治療する方法において、好ましくは組織工学の移植片として、細胞と共に浸潤させるための、上記の方法に従って調製した三次元ポリマースキャフォールドの使用に関する。
三次元ポリマースキャフォールドの表面への細胞の付着をさらに促進するために、ポリマースキャフォールドは、さらに、細胞をスキャフォールドに充填する前に、プラズマ処理により親水性プラズマコーティングが提供されてもよい。ポリマースキャフォールドは、好ましくはアクリル酸メチル(MA)、アクリル酸メチル無水物(MAA)、およびポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)(PHEMA)の群より選択されるポリマー物質のプラズマ蒸着により薄いコーティングが提供されることが最も好ましい。
三次元ポリマースキャフォールドはまた、ポリマースキャフォールド内に細い血管(毛細血管)の形成及び内部成長を導く細胞を刺激及び引きつけることを助ける、追加の刺激または成長因子(例えば、血管成長因子(vessel growth factor、VGF))を備えていてもよい。
ポリマースキャフォールドに充填することができる細胞数を増やすために、本発明の方法で得ることができる三次元ポリマースキャフォールドを薄いシート(例えば、高さまたは厚さが1mm)として提供してもよく、それは、少なくとも一方の面、好ましくは両面(上面および底面)に細胞が充填され、そしてそれはその後、折り畳まれて、管状構造および/または多層構造にしてもよい。例えば、一態様では、細胞を充填した三次元ポリマースキャフォールドから形成された複数のチューブを組み立てて、血管などを模倣した管系を形成してもよい。
さらなる側面では、本発明はさらに、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、フィブリノゲン、アルブミン、キチン、キトサン、アガロース、ヒアルロン酸、アルギネート、およびこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の生分解性天然ポリマー(P)を含むポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を40℃未満の温度でイオン化酸素含有気体プラズマに曝露することによって、前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)からグルタルアルデヒドを除去するための低圧力プラズマ処理の使用に関する。
以下、本発明による方法および三次元ポリマースキャフォールドの好ましい態様を添付図面および以下の実施例により例示及び記載する。
塩浸出法による基礎ポリマースキャフォールドの調製
第一の生体適合性ポリマー(PLGAまたはPLLA)のポリマー材料(1g)をガラス管に充填して、クロロホルム(5ml)に溶解して20(w/v)%溶液を調製した。ガラス管を軌道振とうインキュベーターにて37℃、150rpmで3時間〜5時間インキュベートした。
篩いにかける前に乳鉢および乳棒を用いて塩化ナトリウム(NaCl)粒子をすりつぶし、355〜425μmの範囲のNaCl粒子を得た。9gのNaCl粒子を遠心分離管に入れて、デシケータで乾燥した。次いで、NaCl粒子をアルミパンに入れて、PLGA/PLLAのクロロホルム溶解液をNaCl粒子に注いだ。クロロホルムをドラフト内で蒸発させた。PLLA/PLGA−NaCl複合体をアルミパンから取り出して、真空チャンバー内で−0.1MPaで3〜4日間乾燥した。
得られたスキャフォールドをビーカーに入れて、ddHO(二段脱イオン水)に浸し、NaCl粒子を浸出・洗浄するために25℃(室温)、60rpmで48時間線形移動振とうバス中に保った。ビーカーの水を1〜2時間ごとに交換した。スキャフォールドをビーカーから取り出して、ドラフト内で一晩乾燥して、基礎ポリマースキャフォールド(bPS)を得た。

コラーゲンによる基礎ポリマースキャフォールドの表面コーティング
基礎ポリマースキャフォールドを切って、直径が2cmの丸いスキャフォールドを得た。これらの丸い形状の基礎ポリマースキャフォールドを遠心分離管内の20mlのコラーゲン溶液(0.5%I型コラーゲン溶液、和光純薬)に浸した。真空凍結乾燥器を用いて減圧して、一次細孔にコラーゲン溶液が充填されるように一次細孔から空気を除去した。次いで、コラーゲン溶液からスキャフォールドを取り出して、50mlの遠心分離管の細胞濾過膜の上に載せた。スキャフォールドを2000G、4℃で5分間遠心分離にかけて、過剰なコラーゲン溶液を除去し、ひっくり返して、再度5分間遠心分離にかけた。スキャフォールドを55mmのペトリ皿に入れて、5Pa未満の真空下で少なくとも24時間凍結乾燥する前に−80℃の箱形冷凍庫で数時間氷らせた。コラーゲンでコーティングしたポリマースキャフォールド、すなわち前駆体ポリマースキャフォールド(p−PS)をプラスチック袋に入れて密封し、さらに使用するまで冷蔵庫で保存した。

基礎PLLA/PGLAスキャフォールドの一次細孔内のコラーゲンの共有結合架橋
25%グルタルアルデヒド水溶液(25〜30ml)を蓋のできるプラスチックの箱の中のペトリ皿(100mm)に入れた。蓋をしたプラスチックの箱をドラフトに移して、その中で0.5時間保ち、グルタルアルデヒドを水溶液から蒸発させながらプラスチックの箱の中をグルタルアルデヒド雰囲気にした。次いで、コラーゲンでコーティングした前駆体PLLA/PGLAスキャフォールド(p−PS)を、プラスチックの箱の中のグルタルアルデヒド溶液を入れたペトリ皿の回りに入れて、箱の中でグルタルアルデヒド蒸気と共に37℃で4時間インキュベートした。これにより、コラーゲンを一次細孔内の基礎PLLA/PGLAスキャフォールドに共有結合架橋して、架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を得た。

未反応のグルタルアルデヒド基をブロックするためのグリシンブロッキング工程
以下のようにしてグリシン溶液を調製した。ddHO(100ml)を充填したガラス瓶にグリシン(0.75g)を注いだ。この瓶を30分間、線形移動振とうバス(60rpm)内に置いて、グリシンを溶解した。
架橋コラーゲン−PLLA/PGLAスキャフォールド(x−PS)を遠心分離管内の0.1Mグリシン溶液(20ml)に加えて、真空凍結乾燥器内を脱気し、スキャフォールドをグリシン溶液に浸した。遠心分離管を少なくとも4時間、線形移動振とうバス(60rpm)内に置いた。次いで、遠心分離管内で超純水(ddHO、25ml)を用いてスキャフォールドを洗浄し、さらに4時間線形移動振とうバス(60rpm)内に置いた(遠心分離管内の水を1時間ごとに交換した)。
スキャフォールドを洗浄溶液から取り出して、真空(5Pa未満)で少なくとも24時間凍結乾燥する前に−80℃で少なくとも4時間冷凍した。得られた架橋ポリマースキャフォールドをデシケータまたは冷蔵庫(プラスチック袋に入れて)内で保管した。
あるいは、水性グリシン溶液の代わりに、気体のグリシンをブロッキング剤として用いた。この目的で、一方の端に入口、他方の端に出口を有する管状容器に架橋ポリマースキャフォールドを入れた。液体のグリシンをガラス瓶に注いで、隔壁で蓋をした。この隔壁に2本の管を差し込んだ。導入管の一方の端は酸素およびアルゴン源に接続されており、他方の端は瓶内のグリシンに浸かっており、排出管は瓶から出て、ポリマースキャフォールドを含む管状容器内に延びていた。次いで、グリシンが蒸発し始めるまで、グリシンを含む瓶を加熱した。酸素、アルゴン、および気体のグリシンの混合物が管状容器から排出管を通って排出されるように、導入管からアルゴンおよび酸素を瓶内のグリシンに供給した。排出管から入口を通って、酸素/アルゴン/グリシン気体を管状容器内に供給し、ポリマースキャフォールドを通して、出口から排出した。管状容器の出口に接続した真空ポンプが、ポリマースキャフォールドを通して酸素/アルゴン/グリシン気体を吸引して、管状容器から排出するのを助けた。

プラズマ処理
臨床への応用では、グリシンブロッキング工程後に得られた架橋ポリマースキャフォールドをさらにプラズマ処理して、所望の三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を得た。まず、スキャフォールドを真空で脱気して、グルタルアルデヒド残留物が残っている場合はそれらを除去または真空排気した。
プラズマ処理は、Diener Electronics GmbH & CO KG(独国)製フェムト低圧プラズマシステムを用いて行った。
一般に、プラズマ処理は、真空チャンバー内で低圧プラズマを発生させる発生器および電極を備えた排気可能な真空チャンバーを含む装置内で行う。
発生器は、プラズマを励起するための電圧(ほとんどの場合、交流)を供給する装置である。交流電圧の周波数により、低周波発生器(40kHz)、高周波発生器(13.56/27.12MHz)、およびマイクロ波発生器(2.45GHz)に分類される。電極は、導電体を提供する。処理ガスの電離のために発生器で発生した電流を導電体中に流して、プラズマを発生させる。
プラズマ処理工程は、一般に以下の主要工程を含む。
1.工程:真空チャンバー(受容器)の排気
2.工程:処理ガスの導入およびプラズマの点火
3.工程:受容器の通気および試料の取り出し
本発明の観点から、図1を参照してプラズマ処理について説明する。
図1は、プラズマ処理工程の概略を示す。
第一の工程では、スキャフォールド試料1を受容器3に入れて、受容器を真空ポンプ5で真空排気し、これによって受容器3内の圧力を低く、すなわち負の値の圧力にした。
工程2では、約0.1mbarの圧力で供給槽9から受容器3に処理ガス(すなわち、酸素)8を供給した。作業圧力が0.1〜1.0mbarの範囲に達したら、高周波発生器(13.56MHz)9のスイッチを入れて、発生器9から電極11を通って入力されたエネルギーにより受容器3内の処理ガス8を励起させた。これにより、他の反応性粒子と共に発生させるために、高エネルギーイオンおよび電子を発生させて、受容器3内で酸素プラズマ13を形成した。スキャフォールド試料1の表面が酸素プラズマ13に曝露されている間、酸素プラズマ13は、スキャフォールド試料1の表面と化学的に反応した。新たな処理ガス8を連続してプラズマ工程に供給し、汚染気体14を取り出した。
2〜30分間の範囲で曝露した後、スキャフォールド試料1の表面の洗浄と活性化が確認された。
その後、工程3で、処理ガスとして過酸化水素15を真空チャンバー3に導入して受容器3を通気し、スキャフォールド試料1を過酸化水素雰囲気内で16時間殺菌した。
プラズマ処理工程および殺菌工程全体を通して、受容器内の温度を35℃未満に保った。

Claims (15)

  1. 組織工学で用いるための三次元ポリマースキャフォールドを調製する方法であって、前記方法は、前記方法は、以下:
    a)少なくとも1種の生分解性天然ポリマー(P)を含むポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を準備する工程、
    b)前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を、グルタルアルデヒドを含む架橋剤で処理して、天然ポリマー(P)の架橋を誘導し、これにより架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を形成する工程、および
    c)前記工程b)の架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)に対して、10−3〜10−6barの範囲の圧力および40℃未満の温度で前記ポリマースキャフォールドをイオン化酸素含有気体プラズマへ曝露することを含む低圧力プラズマ処理に供し、三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を提供する工程、
    を含む、方法。
  2. 前記工程c)で前記架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)が、0.5〜60分間、好ましくは2〜30分間、最も好ましくは約10分間、プラズマ処理に供される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程b)は、
    b’)前記架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を水性ブロッキング剤、好ましくはグリシンおよび/またはグルタミン酸水溶液で処理して、未反応のグルタルアルデヒド基をブロックする工程、
    b’’)気体、好ましくは気体のグリシン、気体のグルタミン酸、酸素、および/または不活性ガスからなる群より選択される気体を、前記架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を通して吸引する工程、
    b’’’)1秒未満、好ましくは1ミリ秒未満、最も好ましくは約0.1ミリ秒間、複数回、吸引適用した減圧下で、前記架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を処理する工程、および
    b’’’’)前記架橋ポリマースキャフォールド(x−PS)を凍結乾燥して、過剰なグルタルアルデヒドを除去する工程、
    のうち少なくとも1つの工程をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程d)をさらに含むものであり、前記工程d)が、前記第一の気体プラズマとは異なるものであり、かつ、ヘリウム、アルゴン、窒素、ネオン、シラン、水素、酸素、およびこれらの混合物からなる群より選択される第二のイオン化気体プラズマに、前記工程c)の三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を曝露する工程である、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記工程c)または工程d)後に得られた三次元ポリマースキャフォールド(3D−PS)を40℃未満、好ましくは35℃未満の温度で少なくとも1時間、好ましくは少なくとも2時間、より好ましくは約10時間、最も好ましくは約16時間過酸化水素に曝露する殺菌工程をさらに含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
  6. イオン化過酸化水素気体プラズマが用いられる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記天然ポリマー(P)は、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、フィブリノゲン、アルブミン、キチン、キトサン、アガロース、ヒアルロン酸、アルギネート、およびこれらの混合物からなる群より選択され、好ましくはコラーゲンまたはラミニン、最も好ましくはコラーゲンである、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 前記工程a)で準備されたポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)は、前記天然ポリマー(P)とは異なる第二の生分解性ポリマー(P)をさらに含み、これにより前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)は
    i)少なくとも前記第二の生分解性ポリマー(P)から作製された基礎多孔性ポリマースキャフォールド(bPS)を準備する工程、
    ii)ポリマー溶媒(S)に溶解させた前記生分解性天然ポリマー(P)を含むポリマー溶液を前記基礎多孔性スキャフォールド(bPS)の細孔に導入して、前記ポリマー溶媒(S)中の前記天然ポリマー(P)の濃度を好ましくは0.1〜5.0(w/v)%、より好ましくは0.1〜1.5(w/v)%の範囲にする工程、および
    iii)減圧下で好ましくは凍結乾燥により前記ポリマー溶媒(S)を除去する工程、
    により調製される、請求項1〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記第二のポリマー(P)は、合成ポリマー、好ましくはポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ(グリコール酸−乳酸)、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の方法により得られる三次元ポリマースキャフォールド。
  11. 本質的にグルタルアルデヒドを含まない、請求項10に記載の三次元ポリマースキャフォールド。
  12. 水との接触角が10°〜35°、好ましくは15°〜25°の範囲である親水性表面を有する、請求項10または11に記載の三次元ポリマースキャフォールド。
  13. 全体の孔隙率が少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%である、請求項10〜12の何れか一項に記載の三次元ポリマースキャフォールド。
  14. ヒトまたは動物の体を治療する方法において、細胞と共に浸潤させるための請求項10〜13の何れか一項に記載の三次元ポリマースキャフォールドの使用。
  15. コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、フィブリノゲン、アルブミン、キチン、キトサン、アガロース、ヒアルロン酸、アルギネート、およびこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の生分解性天然ポリマー(P)を含むポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)を40℃未満の温度でイオン化酸素含有気体プラズマに曝露することによって、前記ポリマー前駆体スキャフォールド(p−PS)からグルタルアルデヒドを除去するための低圧力プラズマ処理の使用。
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