JP2018100921A - 移動軌跡に応じて地図上の経路を推定するプログラム、装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】経路推定装置は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積手段と、滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する地図重畳手段と、滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第1の経路選択手段と、選択された経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する補間地点選定手段と、複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第2の経路選択手段としてコンピュータを機能させる。
【選択図】図1
Description
特許文献2に記載の技術によれば、人物の動線のエリアに、通信デバイスを搭載した設備装置を配置する必要がある。設備装置の通信デバイスは、移動体が近接又は接触する毎に、そのデータをサーバへ送信する必要がある。
このように、従来技術によれば、移動体の軌跡を高精度に検出するために、カメラや設備装置のような他の装置を必要としている。
特許文献4に記載の技術によれば、移動時の位置情報があることを前提としているため、道路と線路が並行している区間にのみ移動の位置情報があった場合、正しく推定することは難しい。
非特許文献1に記載の技術によれば、補間区間と一定の距離以内かつ一定の時刻差の時のログを用いているが、移動速度を考慮していないため、単純に人が最も多く通った道路が選定される可能性が高い。
しかしながら、GPS(Global Positioning System)を用いた場合、携帯端末は、そのGPSを常時起動し、位置情報を常時送信しなければならず、携帯端末の消費電力や無線リソースの観点から負担が大きい。
また、基地局測位の場合、基地局配置の空間的粒度が粗く、GPSのように高い測位精度は得られない。
更に、無線LANやBLE(Bluetooth Low Energy)の場合、測位精度は高いが、狭域の屋内を対象とした位置情報しか検出できない。
更に、PDR(Pedestrian Dead Reckoning、歩行者向け自律航法)の場合、ユーザの移動軌跡を取得するために常時起動しておく必要があり、測位のために起点や向きのような他の情報を要する。
更に、低密度な位置情報を用いて、地図にマッピングして経路を推定することもできるが、最短距離や最短時間の経路が推定されやすい。また、推定された経路も、例えば道路幅が広い道路に限定的されやすい。
過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積手段と、
滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する地図重畳手段と、
滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第1の経路選択手段と、
選択された経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する補間地点選定手段と、
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する第2の経路選択手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
第1の経路選択手段は、1つ以上の移動地点と、滞在地間の地図上の各経路との間の最短距離を算出し、該最短距離の積算値が最小となる経路を選択し、
第2の経路選択手段は、複数の補間地点それぞれと、滞在地間の地図上の所定経路種別以外の経路との間の最短距離を算出し、該最短距離の積算値が最小となる経路を選択する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
補間地点選定手段における所定経路種別は、線路である
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
経路推定対象の移動軌跡における時系列の位置情報から、所定時間以上の滞留状態を判定し、該滞留状態の位置情報を滞在地として推定する滞在地推定手段と
して更にコンピュータを機能させることも好ましい。
補間地点選定手段によって選定された補間地点に、第2の経路選択手段によって選択された経路の経路種別をラベル付けし、当該補間地点を履歴地点として履歴地点蓄積手段へ再度蓄積する経路種別付与手段と
して更にコンピュータを機能させ、
補間地点選定手段は、第1の経路選択手段によって選択された経路の経路種別と同じ経路種別のラベルが付与された履歴地点のみを、補間地点として選定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
所定方位角を予め設定した選定条件設定手段と、
経路推定対象の移動軌跡に沿って、移動地点間毎に、移動前地点から移動後地点への移動方位を算出する移動方位算出手段と
して更にコンピュータを機能させ、
補間地点選定手段は、履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、移動前地点から移動方位に向かって「所定方位角」の地域範囲に含まれる履歴地点を、補間地点として選定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
補間地点選定手段は、移動後地点から移動前地点への逆向きの移動方位に向かって所定方位角の地域範囲に含まれる履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
履歴地点蓄積手段は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から移動後履歴地点への第1の履歴方位を更に対応付けて蓄積しており、
選定条件設定手段は、「第1の所定方位差」を更に設定しており、
補間地点選定手段は、経路推定対象の移動方位との差が、第1の所定方位差以下となる第1の履歴方位の履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
履歴地点蓄積手段は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から、経路推定対象の移動後地点への第2の履歴方位を更に対応付けて蓄積しており、
選定条件設定手段は、「第2の所定方位差」を更に設定しており、
補間地点選定手段は、経路推定対象の移動方位との差が、第2の所定方位差以下となる第2の履歴方位の履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
履歴地点蓄積手段は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から移動後履歴地点への時間経過に伴う履歴速度を更に対応付けて蓄積しており、
経路推定対象の移動軌跡に沿って、移動前地点から移動後地点への移動速度を算出する移動速度算出手段として更に機能させ、
選定条件設定手段は、「所定速度差」を更に設定しており、
補間地点選定手段は、経路推定対象の移動速度との差が、所定速度差以下となる履歴速度の履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
経路推定対象の移動軌跡に沿った移動地点と、履歴地点蓄積手段に蓄積された過去の複数の移動軌跡に基づく履歴地点とは、同一ユーザによって又は異なるユーザによって記録されたものであり、
選定条件設定手段は、同一ユーザに対する選定条件と、異なるユーザに対する選定条件とを別々に設定する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積手段と、
滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する地図重畳手段と、
滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第1の経路選択手段と、
選択された経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する補間地点選定手段と、
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する第2の経路選択手段と
を有することを特徴とする。
装置は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積部を有し、
装置は、
滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する第1のステップと、
滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における複数の移動地点を抽出する第2のステップと、
複数の移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第3のステップと、
選択された経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する第4のステップと、
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する第5のステップと
を実行することを特徴とする。
ここで、携帯端末2を所持したユーザが、例えば線路上を電車で移動していると判断できる場合、収集した移動地点が少なくても、その経路は明確に特定することができる。
一方で、携帯端末2を所持したユーザが、例えば道路を移動していると判断できる場合、収集した移動地点が少ないほど、その経路は不明確となってしまう。
本発明の経路推定装置1は、携帯端末の移動軌跡の中で、収集すべき移動地点の数と、経路推定のための計算量と、経路の推定精度とのトレードオフを考慮して、経路推定の処理を実行することができる。
滞在地推定部11は、携帯端末2によって測位された時系列の位置情報(移動地点)を収集する。位置情報は、携帯端末2から直接的に受信するものであってもよいし、特定の位置情報サーバから取得するものであってもよい。
具体的には、滞在地推定部11は、時系列の位置情報における所定時間(例えば30分)以上の滞留を抽出し、当該滞留の位置を「滞在地」と推定する。
他の実施形態として、滞在地推定部11は、携帯端末毎に、滞留する時間帯から、駅やバス停のような交通分岐位置を推定するものであってもよい。少なくとも交通分岐位置は、滞在地となる。
また、滞在地推定部11は、多数の携帯端末の滞留する時間帯の傾向から、交通分岐位置か否かを推定するものであってもよい。
例えば、時系列の位置情報について、「例えば半径50mの地域範囲に連続して10分以上滞留する携帯端末が、所定数以上存在する」場合、その地域範囲を「交通分岐位置」と推定することができる。また、「その滞留している日が、毎日の所定時間範囲で発生する」とする条件を更に加えて、その地域範囲を「交通分岐位置」と推定することも好ましい。
尚、滞在地推定部11によって、携帯端末2の位置情報について、滞在地以外は、移動地点と判定される。
地図重畳部12は、滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する。
図2によれば、携帯端末2を所持したユーザの移動軌跡の中で、滞在地推定部11によって、移動地点Aと移動地点Bとが表されている。そして、推定された滞在地間に、線路及び道路のような、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図が重畳されている。
そして、滞在地間で、携帯端末2の移動軌跡における1つ以上の移動地点が抽出される。
第1の経路選択部13は、移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する。具体的には、第1の経路選択部13は、1つ以上の移動地点と、滞在地間の地図上の各経路との間の最短距離を算出し、該最短距離の積算値が最小となる経路を選択する。
尚、図2によれば、移動地点それぞれと距離が最も近い経路として、「線路1」が選択されている。
図3によれば、携帯端末2に対して、最短距離としては道路2が選択されている。ここで、道路が選択された場合、移動地点間の距離が長いほど、いずれの道路を経路としているか、不明なものとなる。一方で、携帯端末2から収集する移動地点の数を増やせば、携帯端末2の処理負荷や、位置情報を転送するネットワークの処理負荷が増大することとなる。
そこで、図3のように携帯端末2の経路として、「線路」以外、即ち例えば「道路」が推定された場合、過去の他のユーザの複数の履歴地点の中から補間地点を選定し、その補間地点を用いて、滞在地間の地図上の経路を選択する。
履歴地点蓄積部101は、過去の複数の移動軌跡に基づく各「履歴地点」を蓄積したものである。
これら「履歴地点」は、後述する経路種別付与部17に基づく経路種別のラベルが付与されたものであってもよい。
選定条件設定部102は、例えば以下のような条件を設定している。
<条件1:履歴地点の選定>
(条件11)「所定方位角」の地域範囲に含まれる履歴地点の選定
(条件12)逆向き「所定方位角」の地域範囲に含まれる履歴地点の選定
(条件13)移動方位に対する「第1の所定方位差」に含まれる履歴地点の選定
(条件14)移動方位に対する「第2の所定方位差」に含まれる履歴地点の選定
(条件15)移動速度に対する「所定速度差」に含まれる履歴地点の選定
(条件16)「所定日時刻範囲」に含まれる履歴地点の選定
<条件2:履歴地点の間引き>
(条件21)履歴地点同士で「所定時間差」以下となる履歴地点の間引き
(条件22)履歴地点同士で「所定距離」以下となる履歴地点の間引き
(条件23)移動前地点から移動後地点までの距離以上となる履歴地点の間引き
(条件24)移動前地点から移動後地点までの時間差以上となる履歴地点の間引き
そのとき、選定条件設定部102は、同一ユーザに対する選定条件と、異なるユーザに対する選定条件とを別々に設定することが好ましい。
即ち、同一ユーザの過去の移動軌跡に基づく履歴地点を用いて補間する場合、高い精度で経路を推定することができる。この場合、選定条件の許容範囲が広くてもよいと考えられる。
一方で、異なるユーザの過去の移動軌跡に基づく多数の履歴地点を用いる場合、同一ユーザの場合ほど高い精度で経路を推定することはできない。この場合、選定条件の許容範囲を狭くした方がよいと考えられる。
同一ユーザに対する選定条件の許容範囲
> 異なるユーザに対する選定条件の許容範囲
経路推定対象となる携帯端末の移動前地点A及び移動後地点B
過去の複数の移動履歴に基づく補間用の履歴地点1〜15
「移動地点」 :経路推定対象の携帯端末の移動軌跡に沿って測位された地点
「移動前地点」:移動地点であって、経路推定対象区間における移動前の地点
「移動後地点」:移動地点であって、経路推定対象区間における移動後の地点
尚、移動前地点又は移動後地点の一方が、滞在地となる場合もある。
また、移動前地点及び移動後地点との間の経路を推定するために、補間用に選定される履歴地点について、以下のように用語を定義する。
「履歴地点」 :過去の複数の移動軌跡に沿った地点
「移動後履歴地点」:過去の移動軌跡の中で、当該履歴地点の次に移動した地点
<位置情報(緯度・経度)、日時刻、移動方位、移動速度>
「移動方位」は、移動前地点の緯度経度から、北を基準として、移動後地点の緯度経度へ向かう角度である。
「移動速度」は、移動前地点の日時刻から移動後地点の日時刻までの移動時間に対して、緯度経度に基づく移動距離から算出された速度である。
<位置情報(緯度・経度)、日時刻、第1の履歴方位、第2の履歴方位、履歴速度>
「第1の履歴方位」は、過去の移動軌跡に基づく当該履歴地点の緯度経度から、北を基準として、移動後履歴地点の緯度経度へ向かう角度である。
「第2の履歴方位」は、過去の移動軌跡に基づく当該履歴地点の緯度経度から、北を基準として、経路推定対象の移動後地点の緯度経度へ向かう角度である。
「履歴速度」は、過去の移動軌跡に基づく当該履歴地点の日時刻から移動後履歴地点の日時刻までの移動時間と、履歴地点間の履歴距離とから算出された速度である。
また、図4(b)の履歴地点の情報として、路線や道路等を示す「経路種別のラベル」(後述)の項目が追加されてもよい。
移動方位算出部141は、経路推定対象の移動軌跡に沿って、移動前地点から移動後地点への「移動方位」を算出する。具体的には、前述した図4(a)の「移動方位」を算出する。
移動速度算出部142は、経路推定対象の移動軌跡に沿って、移動前地点から移動後地点への移動速度を算出する。
移動速度=移動距離/(移動後地点の日時刻−移動前地点の日時刻)
移動速度は、例えば後述する図7で用いられる。
補間地点選定部15は、最初に、選択された経路の経路種別が、所定経路種別(例えば路線)以外であるか否かを判定する。
即ち、補間地点選定部15は、所定経路種別(例えば路線)である場合、その電車による移動経路は明確であって、以下のように補間地点を用いて移動経路を推定するまでもない。
一方で、補間地点選定部15は、所定経路種別(例えば路線)以外、例えば「道路」である場合、履歴地点蓄積部101に蓄積された複数の履歴地点の中から、以下の条件のいずれか又はそれらの組み合わせに一致する履歴地点を、「補間地点」として選定する。
(条件11)「所定方位角」の地域範囲に含まれる履歴地点の選定
図5は、本発明における移動方位に対する所定方位角の地理範囲を表す説明図である。
このとき、補間地点選定部15は、履歴地点蓄積部101に蓄積された複数の履歴地点の中から、移動前地点から移動方位に向かって「所定方位角」の地域範囲に含まれる履歴地点を選定する。
このとき、移動前地点Aから移動後地点Bに向かう移動方位に対する45度の地域範囲に含まれる履歴地点1、3、4、5、6、7、8、9、10、12、13、14が選定される。
一方で、移動方位に対する45度の地域範囲に含まれない履歴地点2、11、15は、携帯端末2の経路を推定する補間対象の履歴地点としては選定しない。
図6は、本発明における逆向きの移動方位に対する所定方位角の地理範囲を表す説明図である。
一方で、逆向きの移動方位に対する45度の地域範囲に含まれない履歴地点6、14は、携帯端末2の経路を推定する補間対象の履歴地点としては選定しない。
図7は、本発明における移動方位に対する第1の所定方位差以内の履歴地点を表す説明図である。
また、履歴地点蓄積部101は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から移動後履歴地点への第1の履歴方位を更に対応付けて蓄積している。
このとき、補間地点選定部15は、経路推定対象の移動方位との差が、第1の所定方位差以下となる第1の履歴方位の履歴地点に更に絞り込んで選定する。
このとき、移動前地点Aから移動後地点Bに向かう移動方位に対する45度の方位差以内となる履歴地点1、4、5、7、8、10、12が選定される。
一方で、移動方位に対する45度の第1の所定方位差以内とならない第1の履歴方位の履歴地点3、9、13は、携帯端末2の経路を推定する補間対象の履歴地点としては選定しない。
選定条件設定部102には、「第2の所定方位差」が更に設定されている。
また、履歴地点蓄積部101は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から、経路推定対象の移動後地点への第2の履歴方位を更に対応付けて蓄積している。
このとき、補間地点選定部15は、経路推定対象の移動方位との差が、第2の所定方位差以下となる第2の履歴方位の履歴地点に更に絞り込んで選定する。
このとき、移動前地点Aから移動後地点Bに向かう移動方位に対する45度の方位差以内となる履歴地点1、4、5、7、8、10、12が選定される。
一方で、図示しないが、移動方位に対する45度の第2の所定方位差以内とならない第2の履歴方位の履歴地点は、携帯端末2の経路を推定する補間対象の履歴地点としては選定しない。
図8は、本発明における移動速度に対する所定速度差以内の履歴地点を表す説明図である。
また、履歴地点蓄積部101は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から移動後履歴地点への時間経過に伴う履歴速度を更に対応付けて蓄積している。
このとき、補間地点選定部15は、経路推定対象の移動速度との差が、所定速度差以下となる履歴速度の履歴地点に更に絞り込んで選定する。
このとき、移動前地点Aから移動後地点Bに向かう移動速度に対して、10km/hの速度差以内となる履歴地点1、4、5、8、9が選定される。
一方で、移動速度に対する10km/hの速度差以内とならない履歴地点3、7、10、12,13は、携帯端末2の経路を推定する補間対象の履歴地点としては選定しない。
選定条件設定部102には、「所定日時刻範囲」が更に設定されている。
このとき、補間地点選定部15は、所定日時刻範囲に含まれる履歴日時刻の履歴地点に更に絞り込んで選定する。
ここでは、多数の履歴地点が選定され過ぎないようにするものであって、以下の条件のいずれか又はそれらの組み合わせに一致する履歴地点同士は、いずれか一方の履歴地点しか選定されないようにする。
履歴地点蓄積部101は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点を記録した「履歴時刻(1日24時間の中での時刻)」を更に対応付けて蓄積している。
そして、補間地点選定部15は、第1の履歴地点の履歴時刻と第2の履歴地点の履歴時刻との間の時間差が「所定時間差」以上となるように、履歴地点を間引いて選定する。これによって、類似の時間帯で取得された履歴地点を選定しないようにする。
補間地点選定部15は、第1の履歴地点と第2の履歴地点との間の距離が「所定距離」以上となるように、履歴地点を間引いて選定する。履歴地点同士の距離が短い履歴地点を選定しないようにする。
補間地点選定部15は、移動前地点から履歴地点までの距離が、移動前地点から移動後地点までの「移動距離」以下となるように、履歴地点を間引いて選定する。移動距離よりも離れた履歴地点を選定しないようにする。
補間地点選定部15は、移動前地点の時刻から履歴地点の時刻までの時間が、移動前地点の時刻から移動後地点の時刻までの「移動時間」以下となるように、履歴地点を更に絞り込んで選定する。移動前地点の時刻よりも離れた時間帯の履歴地点を選定しないようにする。
第2の経路選択部16は、選択された滞在地間の経路の種別が所定経路種別(例えば路線)以外、例えば「道路」である場合には、経路推定対象の移動前地点と移動後地点との間の経路を、補間地点選定部15によって選定された履歴地点によって補間して推定する。
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する。
経路種別付与部17は、補間地点選定部15によって選定された補間地点に、第2の経路選択部16によって選択された経路の経路種別を、ラベル付けする。例えば図8によれば、補間地点に、経路種別「道路」が付与される。そして、その補間地点を履歴地点として履歴地点蓄積部101へ再度蓄積する。
これによって、補間地点選定部15は、第1の経路選択部13によって選択された経路の経路種別と同じ経路種別のラベルが付与された履歴地点のみを、補間地点として選定することができる。
101 履歴地点蓄積部
102 選定条件設定部
11 滞在地推定部
12 地図重畳部
13 第1の経路選択部
141 移動方位算出部
142 移動速度算出部
15 補間地点選定部
16 第2の経路選択部
17 経路種別付与部
2 携帯端末
Claims (13)
- 経路推定対象の移動軌跡に沿って滞在地間の経路を推定するように、コンピュータを機能させるプログラムであって、
過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積手段と、
滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する地図重畳手段と、
滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第1の経路選択手段と、
選択された前記経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、前記履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する補間地点選定手段と、
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する第2の経路選択手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - 第1の経路選択手段は、1つ以上の移動地点と、滞在地間の地図上の各経路との間の最短距離を算出し、該最短距離の積算値が最小となる経路を選択し、
第2の経路選択手段は、複数の補間地点それぞれと、滞在地間の地図上の所定経路種別以外の経路との間の最短距離を算出し、該最短距離の積算値が最小となる経路を選択する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。 - 前記補間地点選定手段における前記所定経路種別は、線路である
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。 - 経路推定対象の移動軌跡における時系列の位置情報から、所定時間以上の滞留状態を判定し、該滞留状態の位置情報を滞在地として推定する滞在地推定手段と
して更にコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。 - 前記補間地点選定手段によって選定された補間地点に、第2の経路選択手段によって選択された経路の経路種別をラベル付けし、当該補間地点を履歴地点として前記履歴地点蓄積手段へ再度蓄積する経路種別付与手段と
して更にコンピュータを機能させ、
前記補間地点選定手段は、第1の経路選択手段によって選択された経路の経路種別と同じ経路種別のラベルが付与された履歴地点のみを、補間地点として選定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。 - 所定方位角を予め設定した選定条件設定手段と、
経路推定対象の移動軌跡に沿って、移動地点間毎に、移動前地点から移動後地点への移動方位を算出する移動方位算出手段と
して更にコンピュータを機能させ、
前記補間地点選定手段は、前記履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、前記移動前地点から前記移動方位に向かって「所定方位角」の地域範囲に含まれる履歴地点を、補間地点として選定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプログラム。 - 前記補間地点選定手段は、前記移動後地点から前記移動前地点への逆向きの移動方位に向かって所定方位角の地域範囲に含まれる履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。 - 前記履歴地点蓄積手段は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から移動後履歴地点への第1の履歴方位を更に対応付けて蓄積しており、
前記選定条件設定手段は、「第1の所定方位差」を更に設定しており、
前記補間地点選定手段は、経路推定対象の前記移動方位との差が、第1の所定方位差以下となる第1の履歴方位の履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項6又は7に記載のプログラム。 - 前記履歴地点蓄積手段は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から、前記経路推定対象の移動後地点への第2の履歴方位を更に対応付けて蓄積しており、
前記選定条件設定手段は、「第2の所定方位差」を更に設定しており、
前記補間地点選定手段は、経路推定対象の前記移動方位との差が、第2の所定方位差以下となる第2の履歴方位の履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のプログラム。 - 前記履歴地点蓄積手段は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点に、当該履歴地点から移動後履歴地点への時間経過に伴う履歴速度を更に対応付けて蓄積しており、
経路推定対象の移動軌跡に沿って、移動前地点から移動後地点への移動速度を算出する移動速度算出手段として更に機能させ、
前記選定条件設定手段は、「所定速度差」を更に設定しており、
前記補間地点選定手段は、経路推定対象の前記移動速度との差が、所定速度差以下となる履歴速度の履歴地点に更に絞り込んで選定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のプログラム。 - 経路推定対象の移動軌跡に沿った移動地点と、前記履歴地点蓄積手段に蓄積された過去の複数の移動軌跡に基づく履歴地点とは、同一ユーザによって又は異なるユーザによって記録されたものであり、
前記選定条件設定手段は、同一ユーザに対する選定条件と、異なるユーザに対する選定条件とを別々に設定する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載のプログラム。 - 経路推定対象の移動軌跡に沿って滞在地間の経路を推定する装置であって、
過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積手段と、
滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する地図重畳手段と、
滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第1の経路選択手段と、
選択された前記経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、前記履歴地点蓄積手段に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する補間地点選定手段と、
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する第2の経路選択手段と
を有することを特徴とする装置。 - 経路推定対象の移動軌跡に沿って滞在地間の経路を推定する装置の経路推定方法であって、
前記装置は、過去の複数の移動軌跡に基づく各履歴地点を蓄積した履歴地点蓄積部を有し、
前記装置は、
滞在地間に、異なる経路種別の複数の経路が表示された地図を重畳する第1のステップと、
滞在地間で、経路推定対象の移動軌跡における移動地点それぞれと距離が最も近い、滞在地間の地図上の経路を選択する第2のステップと、
選択された前記経路の経路種別が、所定経路種別以外である場合に、前記履歴地点蓄積部に蓄積された複数の履歴地点の中から、所定条件に一致する履歴地点を、補間地点として選定する第3のステップと、
複数の補間地点それぞれと距離が最も近い、移動地点同士の間又は滞在地と移動地点との間の、地図上の経路を選択する第4のステップと
を実行することを特徴とする装置の経路推定方法。
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