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JP2018100642A - 噴射制御装置 - Google Patents

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JP2018100642A
JP2018100642A JP2016247969A JP2016247969A JP2018100642A JP 2018100642 A JP2018100642 A JP 2018100642A JP 2016247969 A JP2016247969 A JP 2016247969A JP 2016247969 A JP2016247969 A JP 2016247969A JP 2018100642 A JP2018100642 A JP 2018100642A
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JP2016247969A
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明 稲垣
Akira Inagaki
明 稲垣
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Denso Corp
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Abstract

【課題】低温条件又は/及び低電源電圧となる過酷な条件下においても、信頼性良くスムーズに内燃機関を始動できるようにした噴射制御装置を提供する。【解決手段】放電スイッチ6がオフされることで噴射弁が閉弁されているときに、制御部4はMOSトランジスタによる気筒選択スイッチ8a、8bをオン制御すると共に噴射弁を開弁しない条件を満たす所定電流より低くなるように定電流スイッチ7をオン・オフ制御するようにしている。すると、気筒選択スイッチ8a、8bを温めることができ、気筒選択スイッチ8a、8bを構成するMOSトランジスタへのゲート供給電圧が低下したとしても、昇圧電圧を噴射弁の開弁用電圧としてコイル3a、3bとしてコイルに印加したときに噴射弁の開弁に必要な駆動電流をコイル3a、3bに供給できる。【選択図】図3

Description

本発明は、噴射弁を開弁・閉弁制御する噴射制御装置に関する。
この種の噴射制御装置は、噴射弁を開弁・閉弁し燃料を噴射するために用いられる装置である。例えば、環境温度が低温条件となるときや車両内蔵バッテリ電源の電圧が低電圧となるときには、通常条件下よりも厳しい条件下で内燃機関を動作させることになる。本願に関連する技術が特許文献1に記載されている。なおこの特許文献1は、スイッチング電源用のMOSFETのゲートしきい値温度補償回路に関する文献である。
特開2001−168699号公報
発明者らは、低温条件又は/及び低電源電圧となる過酷な条件下においても、信頼性良くスムーズに内燃機関を動作させることができるように改良を試みている。
噴射制御装置は、電源電圧を昇圧した昇圧電圧を噴射弁の開弁用電圧として印加するための第1スイッチと、噴射弁の開弁を保持するための電流を通電するための第2スイッチと、内燃機関の気筒を選択するための第3スイッチとを備えており、これらの第1から第3スイッチをオン・オフすることで噴射弁を開弁・閉弁することに応じて内燃機関を制御するものがある。
ここで、第3スイッチがMOSトランジスタにより構成されていると、前記の過酷な条件ではMOSトランジスタへのゲート供給電圧が低下し、さらに開弁に必要な駆動電流を十分に供給できない可能性を生じている。この場合、前述の過酷な条件下においても噴射弁を開弁可能な駆動電流となるような仕様を満たすようにMOSトランジスタを選定しなければならず、部品を選定するのに制約を伴うことになる。
本発明の開示の目的は、低温条件又は/及び低電源電圧となる過酷な条件下においても、信頼性良くスムーズに内燃機関を動作させることができるようにした噴射制御装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、内燃機関に燃料を噴射する噴射弁を駆動する噴射制御装置を対象としているが、第1スイッチがオフされることで噴射弁が閉弁されているときに、制御部はMOSトランジスタによる第3スイッチをオン制御すると共にコイルの電流が噴射弁を開弁しない条件を満たす所定電流より低くなるように第2スイッチをオン・オフ制御するようにしている。このため、第3スイッチを構成するMOSトランジスタに通電することで当該MOSトランジスタを温めることができる。
これにより、低温条件又は/及び低電源電圧条件下において、気筒選択スイッチを構成するMOSトランジスタへのゲート供給電圧が低下したとしても、昇圧電圧を噴射弁の開弁用電圧としてコイルに印加したときに噴射弁の開弁に必要な駆動電流を当該コイルに供給でき、たとえ低温条件又は/及び低電源電圧となる過酷な条件下においても、信頼性良くスムーズに内燃機関を始動できるようになる。
第1実施形態における噴射制御装置の電気的構成図 第1実施形態における気筒選択スイッチを構成するMOSトランジスタのドレイン電流−ゲートソース間電圧の温度特性図 第1実施形態における各部の電圧、電流の時間変化を示すタイミングチャート 第2実施形態における噴射制御装置の電気的構成図
以下、噴射制御装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する各実施形態において、同一又は類似の動作を行う構成については、同一又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略する。
(第1実施形態)
図1から図3は第1実施形態の説明図を示している。図1は燃料噴射制御装置としての電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)101の電気的構成例を概略的に示す。電子制御装置101は、例えば自動車などの車両に搭載されたN気筒のエンジンに燃料を噴射供給するN個の例えばソレノイド式のインジェクタ2を駆動する装置であり、そのインジェクタ2を構成する噴射弁の開弁・閉弁用に設けられた電磁コイル(以下コイルと略す)3a、3bの通電開始タイミング及び通電時間を制御する。本実施形態では、N=2気筒の例を示している。
図1に示すように、電子制御装置101は、制御部4、昇圧回路5、第1スイッチとしての放電スイッチ6、第2スイッチとしての定電流制御用スイッチ(以下、定電流スイッチと略す)7、第3スイッチとしてのMOSトランジスタによる気筒選択スイッチ8a及び8bを主構成として備え、内燃機関に燃料を噴射する噴射弁を駆動するように構成される。また電子制御装置101は、これらの主構成に付随する周辺回路、例えばダイオード9〜12、電流検出抵抗R1、R2、R3などを備える。
電子制御装置101の外部にはイグニッションスイッチ等の電源スイッチ13が接続されており始動信号を入力する。また電子制御装置101はリレー駆動部14を備える。リレー駆動部14は、電源スイッチ13の始動信号が入力されると、バッテリ15に接続されたメインリレー16をオン制御する。これにより、バッテリ15による電源電圧VBが第1電圧として電子制御装置101に与えられる。
メインリレー16がオンされると、電子制御装置101には電源電圧VBが供給されるが、昇圧回路5は、この電源電圧VBよりも高い昇圧電圧を第2電圧として生成出力する。放電スイッチ6は、昇圧回路5の昇圧電圧を噴射弁の開弁用電圧として印加するために設けられている。また、定電流スイッチ7は、電源電圧VBを用いて噴射弁の開弁を保持するための電流を通電するために設けられている。また、気筒選択スイッチ8a及び8bは、気筒を選択するために設けられている。
制御部4は、例えばマイクロコンピュータ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等による1又は複数の集積回路装置により構成され、例えばロジック回路、CPUなどによる制御主体、RAM、ROM、EEPROMなどのメモリ、予め定められる所定の閾値と電流検出抵抗R1、R2、R3による検出電流とを比較する比較部、信号を増幅する各種増幅部など(何れも図示せず)を備え、ハードウェア、ソフトウェアに基づいて各種制御を実行するように構成される。
本実施形態では、2気筒分のインジェクタ2a、2bのコイル3a、3bが同一の一のコモンラインL1に接続されることにより構成されている。この一のコモンラインL1には、昇圧回路5、放電スイッチ6、及び、定電流スイッチ7が電気的に接続されている。
昇圧回路5は、インダクタ17、昇圧スイッチ18、ダイオード19、及び、充電コンデンサ20を主とした昇圧型のDCDCコンバータにより構成されている。昇圧スイッチ18の通電経路には電流検出抵抗R2が接続されており、充電コンデンサ20の充電経路には電流検出抵抗R3が接続されている。
昇圧スイッチ18は、例えばNチャネル型のMOSトランジスタにより構成され、制御部4からオン/オフ駆動される。バッテリ15による電源電圧VBの供給ノードNBとグランド電位のノードNSとの間には、インダクタ17、昇圧スイッチ18を構成するMOSトランジスタのドレインソース間、及び、電流検出抵抗R2が直列接続されている。
制御部4には電流検出抵抗R2の端子間電圧が入力されており、これにより制御部4は昇圧スイッチ18、インダクタ17に流れる電流を検出可能になっている。インダクタ17と昇圧スイッチ18との共通接続ノードにはダイオード19のアノードが接続されており、ダイオード19のカソードのノードN1とグランド電位のノードNSとの間には、充電コンデンサ20と電流検出抵抗R3とが直列接続されている。
充電コンデンサ20は、例えばアルミ電解コンデンサにより構成され、インダクタ17からダイオード19を通じて供給される電力を充電する。電流検出抵抗R3が充電コンデンサ20と直列接続されており、制御部4にはこの電流検出抵抗R3の端子間電圧が入力されている。これにより、制御部4は充電コンデンサ20の充電電流を検出可能になっている。
この充電コンデンサ20の後段には放電スイッチ6が接続されている。この放電スイッチ6は、充電コンデンサ20と上流側の端子1cとの間を通電/分離可能に構成されており、本実施形態ではNチャネル型のMOSトランジスタにより構成されている。放電スイッチ6を構成するMOSトランジスタのゲートは制御部4に接続され、そのドレインはダイオード19のカソードに接続され、ソースは上流側の端子1cに接続されている。
制御部4は、この放電スイッチ6のトランジスタのゲートに制御信号を入力することでドレインソース間を通電オン/通電オフに制御する。なお、放電スイッチ6のオン期間と昇圧スイッチ18のオン期間との関係を述べると、例えば制御部4は放電スイッチ6がオンする期間よりも短い期間を単位周期として昇圧スイッチ18をオン・オフする。
また、電源電圧VBの供給ノードNBと上流側の端子1cとの間には、定電流スイッチ7とダイオード9とが直列接続されている。定電流スイッチ7はNチャネル型のMOSトランジスタを用いて構成される。定電流スイッチ7を構成するMOSトランジスタのゲートは制御部4に接続され、ドレインは電源電圧VBの供給ノードNBに接続され、ソースはダイオード9を通じて電子制御装置101の上流側の端子1cに接続されている。
この定電流スイッチ7のトランジスタのソースと上流側の端子1cとの間にはダイオード9が順方向接続されている。また、この上流側の端子1cとグランド電位のノードNSとの間には還流用のダイオード10が逆方向接続されている。
電子制御装置101の上流側の端子1cと下流側の端子1a、1bとの間には、駆動対象となるインジェクタ2a、2bのコイル3a、3bがそれぞれ接続されている。ここで一のコモンラインL1に対して一対のインジェクタ2a、2bのコイル3a、3bが接続されている。下流側の端子1aとグランド電位のノードNSとの間には、気筒選択スイッチ8aが構成されている。また下流側の端子1bとグランド電位のノードNSとの間には気筒選択スイッチ8bが構成されている。これらの気筒選択スイッチ8a、8bはNチャネル型のMOSトランジスタにより構成されている。
気筒選択スイッチ8aを構成するMOSトランジスタは、そのドレインが端子1aに接続されており、そのソースが電流検出抵抗R1の一端子に接続されている。気筒選択スイッチ8bを構成するMOSトランジスタは、そのドレインが端子1bに接続されており、そのソースが電流検出抵抗R1の一端子に接続されると共に、気筒選択スイッチ8aのMOSトランジスタのソースに共通接続されている。
電流検出抵抗R1は、これらの一対の気筒選択スイッチ8a、8bを構成するMOSトランジスタのドレインソース間に直列接続されている。この電流検出抵抗R1の端子間電圧は、制御部4に入力され、制御部4は、電流検出抵抗R1の端子間電圧を検出することにより、気筒選択スイッチ8a、8b、コイル3a、3bに流れる電流の情報を取得できる。
下流側の端子1aと充電コンデンサ20の充電ノードN1との間にはダイオード11が順方向接続されている。このため、下流側の端子1aの電圧が、充電コンデンサ20の充電ノードN1の電圧よりダイオード11の順方向電圧Vf以上に上昇するときには、電流がダイオード11を通じて充電コンデンサ20に流れることになり、充電コンデンサ20を充電できる。
また、下流側の端子1bと充電コンデンサ20の充電ノードN1との間にもダイオード12が順方向接続されている。このため、下流側の端子1bの電圧が、充電コンデンサ20の充電ノードN1の電圧よりダイオード12の順方向電圧Vf以上に上昇するときには、電流がダイオード12を通じて充電コンデンサ20に流れることになり、充電コンデンサ20を充電できる。これらのダイオード11、12はフライバック電流に応じたエネルギを回収する回収回路として用いられる。
特に、制御部4は、昇圧スイッチ18、放電スイッチ6、定電流スイッチ7、及び、気筒選択スイッチ8a、8bをオン・オフ制御し、電流検出抵抗R1、R2、R3に流れる電流を当該電流検出抵抗R1、R2、R3の端子間電圧により検出し、この検出信号に応じてインジェクタ2a、2bの噴射制御を実行する。
図2は気筒選択スイッチ8a、8bを構成するMOSトランジスタのドレイン電流Id−ゲートソース間電圧Vgsの温度特性を概略的に示している。この図2の特性に示されるように、温度が上昇すればするほど(LT→RT→HT)、必要なゲートソース間電圧Vgsを低くしながら同一の電流を流すことができる。逆に言えば、温度が低温になると同一電流を流すために必要なゲートソース間電圧Vgsを高くしなければならない。したがって、噴射弁の開弁に必要な電流(図2には開弁ピーク電流と図示)を通電するときに、環境温度が低温になればなるほど、ゲートソース間電圧Vgs(HT,RT,LT)を大きくしなければ開弁ピーク電流に達する電流を通電することができない。
このため、特に低温環境下(例えば−30°C〜−40°C)においてバッテリ15が低電圧(例えば標準値12Vの場合に6V未満)となるときには、制御部4が噴射弁の開弁用電圧として生成する昇圧電圧が正常に動作可能な下限値を下回ることが想定される。このため、本実施形態では電源投入時から予備運転を行うようにしている。
前述構成の動作について説明する。図3は全体の流れをタイミングチャートにより概略的に示している。
電源スイッチ13がオン操作されると始動信号が入力され、リレー駆動部14はメインリレー16をオンする。これにより、バッテリ15が電源電圧VBとして供給される。電源電圧VBが供給されると、制御部4は起動するが、このとき制御部4は内部に別途構成された図示しないブートストラップ回路を用いて昇圧電圧(標準値約20V)を生成しMOSトランジスタ(昇圧スイッチ18、放電スイッチ6、定電流スイッチ7、及び、気筒選択スイッチ8a、8b)のゲートソース間電圧を印加するために用意する。
<予備運転の説明>
そして、電源スイッチ13がIGオンされ内燃機関が作動されるまでの間、電子制御装置101は予備運転を行う。制御部4が、この予備運転するときには、図3の内燃機関非作動期間T1のタイミングtaに示すように、気筒選択スイッチ8a、8bの制御電圧(例えば20V)を印加することで気筒選択スイッチ8a、8bをオンさせる。このタイミングと同時またはその直後のタイミングtb以降において、制御部4は、定電流スイッチ7の制御電圧(例えば20V)をパルス状に切り替えることで定電流スイッチ7をオン・オフさせる。このとき、制御部4は、放電スイッチ6のゲートソース間にはオン制御電圧(例えば20V)を印加しない。
このとき、バッテリ15の電源電圧VBが、定電流スイッチ7、インジェクタ2a、2bの各コイル3a、3b、気筒選択スイッチ8a、8bを通じて印加されることになり、電流がこの経路を通じて流れる。この期間T1中には、昇圧回路5の昇圧電圧は、放電スイッチ6により遮断されているため、インジェクタ2a、2bのコイル3a、3bに印加されることはない。このため、コイル3a、3b、気筒選択スイッチ8a、8bには、噴射弁を開弁しない条件を満たす所定電流(例えば、7A)よりも低く流れるようになる。図3には、噴射弁の開弁に必要なコイル3a、3bの電流の下限閾値Itを破線により示している。このとき、各スイッチ7、8a、8bは通電時に生じる熱によりその温度が上昇する。この予備運転は、電源スイッチ13がIGオンされ内燃機関が作動されるタイミングtcまで行われる。
他方、電源スイッチ13がオン操作されると、この予備運転と並行して、制御部4は、昇圧回路5に昇圧動作を行わせる。このとき制御部4は、昇圧スイッチ18をオン・オフする(図3には図示せず)。昇圧スイッチ18がオンするときには、インダクタ17はエネルギを蓄積し、昇圧スイッチ18がオフするときにはインダクタ17のエネルギが充電コンデンサ20に充電される。この動作が繰り返されることで、充電コンデンサ20の充電ノードN1の電圧がバッテリ15の標準電圧(例えば12V)を超える所定電圧(例えば60〜70V)に達するように上昇する。これにより、内燃機関が作動するまでの間の予備運転中に、充電コンデンサ20には所定の昇圧電圧が充電される。
<本運転の説明>
ある気筒に燃料を噴射するときには、制御部4は、図3のタイミングt1において、その気筒に対応した気筒選択スイッチ8aのゲートソース間に制御電圧(例えば20V)を印加することで気筒選択スイッチ8aをオンする。このタイミングt1と同時またはその直後のタイミングt2において、制御部4は、放電スイッチ6及び定電流スイッチ7のゲートにオン制御電圧を印加することでオンさせる。
気筒選択スイッチ8a、放電スイッチ6及び定電流スイッチ7がオンされると、充電コンデンサ20の充電電圧がコイル3aに放電され、図3に示すように、コイル3aの電流、すなわちインジェクタ駆動電流が上昇する。制御部4は、電流検出抵抗R1の端子間電圧を検出し、このコイル3aの電流の上昇を検出する。そして、制御部4は、図3のタイミングt3において、コイル3aの負荷電流がピーク電流閾値に達したことを検知すると放電スイッチ6をオフさせる。
放電スイッチ6がオフしたときには、インジェクタ2aのコイル3aの両端には誘導起電圧を生じているため、その後、このコイル3aの接続経路にフライバック電流を生じる。このフライバック電流は、ダイオード10、インジェクタ2aのコイル3a、ダイオード11、及び、充電コンデンサ20を通じて流れる。すなわち本実施形態の回路構成を適用すると、フライバックエネルギを充電コンデンサ20に回収できる。
このフライバックエネルギの回収に応じて、図3のタイミングt3〜t4に示すように、コイル3aの電流は低下する。その後、制御部4は、図3のタイミングt4〜t5に示すように、電流検出抵抗R1により検出されるコイル3aの電流が予め定められた定電流の範囲になるように定電流スイッチ7をオン・オフ制御する。その後、制御部4は、図3のタイミングt6において気筒選択スイッチ8aをオフ制御し、当該気筒に対する噴射制御を停止する。
噴射制御は、このような基本的流れにより行われる。その後、制御部4が一対の他の気筒を選択するときには、気筒選択スイッチ8bをオン制御し、前述と同様の流れにより、放電スイッチ6、定電流スイッチ7をオン/オフ制御することで、図3のタイミングt11〜t16に示すように、コイル3aの電流と同様の負荷電流をコイル3bに通電できる。この結果、一対の気筒、すなわち2気筒分のインジェクタ2a、2bのコイル3a、3bに通電制御できる。
<本実施形態の概念的なまとめ>
以下、本実施形態の特徴を概念的にまとめる。
本実施形態によれば、電源電圧VBが給電されてから内燃機関を始動するまでの間、内燃機関が非作動状態とされている期間T1中において、制御部4は放電スイッチ6がオフすると共に定電流スイッチ7をオン・オフ制御するようにしている。
したがって、電源電圧VBが給電されてから内燃機関を始動するまでの間、噴射弁を閉弁したまま開弁しない程度にコイル3a、3bに電流を通電することができる。電流が流れることにより熱を発生するため、特に気筒選択スイッチ8a、8bの温度を上げることができる。噴射弁を信頼性良く開弁するためには、図2に示す開弁ピーク電流をコイル3a、3bに流すことが必要となるが、気筒選択スイッチ8a、8bの温度が上がれば、その分、必要なゲートソース間電圧Vgsを下げることができる。したがって、たとえバッテリ15の電圧が低電源電圧であり、又は/及び、低温環境下で内燃機関を始動した場合であっても、放電スイッチ6及び気筒選択スイッチ8a、8bを通じてコイル3a、3bに昇圧電圧を印加することで正常に噴射弁を開弁でき、信頼性良くスムーズに内燃機関を始動できるようになる。またこのとき、必要に応じて温度補償回路等の追加回路を要することなく構成できる。MOSトランジスタの部品選定の幅を拡張でき、より安価な部品を選定しても良くなる。
本実施形態では、複数気筒に対応して気筒選択スイッチ8a、8bが複数設けられているが、制御部4が定電流スイッチ7をオン・オフ駆動するときには、複数の気筒選択スイッチ8a、8bを同時にオンするようにしている。このため、後述の第2実施形態に比較して素早く気筒選択スイッチ8a、8bを温めることができる。
(第2実施形態)
図4は第2実施形態の追加説明図を示している。第2実施形態においては、制御部4が定電流スイッチ7をオン・オフ駆動するときには、複数の気筒選択スイッチ8a、8bを交互にオンするようにしているところに特徴を備える。
図4の期間T1中のタイミングta21、ta22、ta23、ta24に示すように、制御部4は、定電流スイッチ7をオン・オフ制御している間に、気筒選択スイッチ8a、8bを交互にオンするようにしている。
このとき、図4に示すように、気筒選択スイッチ8a、8bの交互オン・オフの周期は、定電流スイッチ7のオン・オフの周期よりも長くなるように設定しても良いが、これらの周期に関連性はない。すなわち、定電流スイッチ7のオン・オフの周期は、気筒選択スイッチ8a、8bの周期と独立に決定しても良い。なお、気筒選択スイッチ8a、8bは何れか少なくとも一方をオンすることで少なくとも何れか一つをオンする期間を設けることができ、気筒選択スイッチ8a又は8bに電流を流すことができ望ましい。
この後、内燃機関作動期間T12中における動作は第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
本実施形態でも前述実施形態と同様に、複数気筒に対応して気筒選択スイッチ8a、8bが複数設けられているが、制御部4が定電流スイッチ7をオン・オフ駆動するときには、複数の気筒選択スイッチ8a、8bを交互にオンするようにしている。このため、前述の第1実施形態に比較してバッテリ15の消費電力を少なくしながら気筒選択スイッチ8a、8bを温めることができる。
(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。例えば以下に示す変形又は拡張が可能である。前述した複数の実施形態を組み合わせて構成することができる。
電源電圧VBが電子制御装置101に供給されてから内燃機関を始動するまでの期間T1中に、制御部4が定電流スイッチ7、及び気筒選択スイッチ8a、8bをオン駆動する形態を示しているが、これに限定されるものではない。例えば、内燃機関が一旦始動された後IGオフされたときにも電源電圧VBが電子制御装置101に供給されていることがある。このような場合、電源電圧VBが供給されていたとしても気筒選択スイッチ8a、8bに通電されないため時間経過と共に気筒選択スイッチ8a、8bの温度が低下する。
このような低温環境下で開弁ピーク電流を流すことができないことが考慮される場合には、この旨を温度センサ等のセンサ(図示せず)で検出し、放電スイッチ6をオフしている間に、定電流スイッチ7及び気筒選択スイッチ8a、8bをオンして当該気筒選択スイッチ8a、8bに通電し当該気筒選択スイッチ8a、8bの温度を上げるようにしても良い。
制御部4に代えて各種の制御装置を用いても良い。この制御装置が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェア、ハードウェア、あるいはそれらの組み合わせによって提供することができる。例えば制御装置がハードウェアである電子回路により提供される場合、1又は複数の論理回路を含むデジタル回路、または、アナログ回路により構成できる。また、例えば制御装置がソフトウェアにより各種制御を実行する場合には、記憶部にはプログラムが記憶されており、制御主体がこのプログラムを実行することで当該プログラムに対応する方法が実施される。
前述実施形態では、2気筒分のインジェクタ2a、2bを例に挙げて説明を行ったが、1気筒、4気筒、6気筒などの他の複数気筒の場合においても同様の内容を実施できる。
前述実施形態では、各種のスイッチとしてのトランジスタはMOSトランジスタを用いて説明を行ったが、第3スイッチとしての気筒選択スイッチ8a、8b以外のスイッチについては、バイポーラトランジスタなど他種類のトランジスタを用いても良い。
特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。前述実施形態の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も実施形態と見做すことが可能である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において、考え得るあらゆる態様も実施形態と見做すことが可能である。
また本発明は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本発明は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、101は電子制御装置、4は制御部、6は放電スイッチ(第1スイッチ)、7は定電流制御用スイッチ(第2スイッチ)、8a、8bは気筒選択スイッチ(第3スイッチ)、T1は内燃機関の非作動期間、T2は内燃機関の作動期間、VBは電源電圧(第1電圧)、を示す。

Claims (4)

  1. 第1電圧(VB)より高い第2電圧を噴射弁の開弁用電圧としてコイル(3a、3b)に印加するための第1スイッチ(6)と、
    前記第1電圧を用いて前記噴射弁の開弁を保持するための電流を通電するための第2スイッチ(7)と、
    内燃機関の気筒を選択するためのMOSトランジスタによる第3スイッチ(8a,8b)と、
    前記第1スイッチがオフされることで前記噴射弁が閉弁されているときに、前記第3スイッチをオン制御すると共に前記コイルの電流が前記噴射弁を開弁しない条件を満たす所定電流より低くなるように前記第2スイッチをオン・オフ制御する制御部(4)と、
    を備え、
    前記内燃機関に燃料を噴射する噴射弁を駆動する噴射制御装置。
  2. 前記第1電圧は電源電圧であり、
    前記制御部が前記第2スイッチをオン・オフ駆動する期間は、前記第1電圧が給電されてから前記内燃機関を始動するまで当該内燃機関が非作動状態とされている期間(T1)を含む請求項1記載の噴射制御装置。
  3. 前記気筒は複数気筒だけ設けられると共に、前記第3スイッチは複数気筒に対応して複数設けられ、
    前記制御部が前記第2スイッチをオン・オフ駆動するときには、前記複数の第3スイッチを同時にオンする請求項1または2記載の噴射制御装置。
  4. 前記気筒は複数気筒だけ設けられると共に、前記第3スイッチは複数気筒に対応して複数設けられ、
    前記制御部が前記第2スイッチをオン・オフ駆動するときには、前記複数の第3スイッチを交互にオンする請求項1または2記載の噴射制御装置。
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