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JP2018174283A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構造で、端子電極と外部端子との接合部分の信頼性を確保でき、ESRの低減あるいは音鳴きの抑制を図ることが可能な電子部品を提供すること。
【解決手段】内部電極4が内蔵してあるコンデンサ素体26の端面に端子電極22が形成されたチップ部品20と、第1端部が端子電極22に電気的に接続され、第2端部が実装面60に接続される外部端子30とを有する電子部品である。外部端子30は、第1金属310と、第1金属310とは異なる第2金属320とを有する。第1金属310および第2金属320は、外部端子30の表面に沿って交互に露出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、たとえば金属端子からなる外部端子が接続してある電子部品に関する。
セラミックコンデンサ等のセラミック素体を持つ電子部品としては、単体で直接に基板等に面実装する通常のチップ部品の他に、チップ部品に金属端子などの外部端子が取り付けられたものが提案されている。外部端子が取り付けられている電子部品は、実装後において、チップ部品が基板から受ける変形応力を緩和したり、チップ部品を衝撃等から保護する効果を有することが報告されており、耐久性および信頼性等が要求される分野において使用されている。
外部端子を用いた電子部品では、外部端子の一端がチップ部品の端子電極に接続され、他端が回路基板などの実装面にハンダなどで接続される。外部端子としては、たとえば特許文献1に示すように、CuやFe等の異なる種類の金属を組み合わせて形成される場合がある。特許文献1の電子部品では、このような外部端子を用いることにより、必要な機械的強度を確保しつつ、電流容量を確保することが可能となる。
しかしながら、特許文献1の電子部品では、各金属の配置によっては、チップ部品の端子電極と外部端子との接合部分の信頼性が不十分であったり、等価直列抵抗(ESR)の上昇、あるいは電子部品の電歪現象に起因する音鳴きが悪化する等の課題を有する。
特開2000−235932号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、単純な構造で、端子電極と外部端子との接合部分の信頼性を確保でき、ESRの低減あるいは音鳴きの抑制を図ることが可能な電子部品を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る電子部品は、
内部電極が内蔵してあるセラミック素体の端面に端子電極が形成されたチップ部品と、一端が前記端子電極に電気的に接続され、他端が実装面に接続される外部端子とを有する電子部品であって、
前記外部端子は、第1金属と、前記第1金属とは異なる第2金属とを有し、
前記第1金属および前記第2金属は、前記外部端子の表面に沿って交互に露出することを特徴とする。
本発明に係る電子部品では、外部端子が第1金属と第2金属とを有し、第1金属および第2金属は、外部端子の表面に沿って交互に露出する。本発明者等は、このような構成を採用することで、端子電極と外部端子との接合部分の信頼性を確保することができ、ESRの低減または音鳴きの抑制を図ることが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
たとえば、第1金属が、第2金属よりも、熱膨張係数の小さい金属で構成されている場合、第2金属のみで外部端子を形成する場合に比べて、端子電極と外部端子との接合部分(たとえばハンダ接続部)における応力が低減され、当該接合部分の信頼性(あるいは耐久性)を確保することができる。また、熱衝撃性などの信頼性が向上する。
また、たとえば、第2金属が、第1金属よりも、電気抵抗の低い金属で構成されている場合、第1金属のみで外部端子を形成する場合に比べて、電子部品のESRを改善することができる。この場合、第2金属が、電子部品のESRの改善に寄与する。
さらに、この第2金属のバネ定数(縦弾性係数)が、第1金属のバネ定数(縦弾性係数)よりも小さい場合には、第2金属での振動吸収作用が向上し、セラミック素体から実装面に伝達される振動あるいはその逆方向に伝達される振動を第2金属で減衰させることが可能となり、音鳴きを抑制することができる。
好ましくは、前記第1金属および前記第2金属は、前記セラミック素体の端面と対向する面に沿って交互に露出する。このような構成とした場合、第1金属と第2金属の両方を端子電極に接続することが可能になり、上述した作用効果が向上する。
好ましくは、前記第2金属は、前記外部端子の第1端部から前記第2端部に向かう方向に延びている。このような構成とした場合、外部端子の第1端部(端子電極側)から第2端部(実装面側)に向けて第2金属による電気的経路が形成される。そのため、第2金属が、第1金属よりも、電気抵抗の低い金属で構成されている場合、電気抵抗の低い電気的経路で端子電極と実装面とを接続することになる。その結果、第1金属のみで外部端子を形成する場合に比べて、電子部品のESRを効果的に低減することができる。
前記第2金属は、前記外部端子の前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に垂直な方向に延びていてもよい。このような構成とした場合、外部端子の第1端部から第2端部へ向かう経路を横切るように、第2金属が配置される。そのため、セラミック素体から実装面に伝達される振動あるいはその逆方向に伝達される振動は、第2金属を必ず通ることになる。したがって、第2金属のバネ定数が第1金属のそれよりも低い場合には、第2金属での振動吸収作用が向上し、振動を第2金属で減衰させることが可能となり、音鳴きを効果的に抑制することができる。
好ましくは、前記端子電極には、前記外部端子の前記第1金属が少なくとも接合してある。このような構成とすることにより、第1金属が、第2金属よりも、熱膨張係数が小さい金属で構成されている場合、第2金属のみで外部端子を形成する場合に比べて、外部端子と端子電極との接合部分の信頼性を十分に確保することができる。
好ましくは、前記第2金属の電気抵抗は、前記第1金属の電気抵抗よりも低い。このような構成とすることにより、電子部品のESRを効果的に改善することができる。
好ましくは、前記第2金属のバネ定数は、前記第1金属のバネ定数よりも低い。このような構成とすることにより、第2金属には、第1金属よりも、高い振動吸収作用が備わり、セラミック素体から実装面に伝達される振動あるいはその逆方向に伝達される振動を第2金属で減衰させることが可能となり、音鳴きを効果的に抑制することができる。
前記外部端子は、前記端子電極に向き合うように配置される端子電極接続部と、前記実装面に接続可能な実装接続部と、を有し、前記第1金属および前記第2金属は、前記端子電極接続部と前記実装接続部とに跨がって形成してあってもよい。
前記第1金属は鉄系の金属からなり、前記第2金属は銅系の金属からなっていてもよい。鉄系の金属は、銅系の金属よりも、小さい熱膨張係数を有する。また、銅系の金属は、鉄系の金属よりも、電気抵抗が低く、高い振動吸収作用を有する場合がある。なお、本発明において、金属とは、合金も含む概念で用いられる。
図1は本発明の第1実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図2は図1に示す電子部品の他の斜視図である。 図3Aは図1に示す電子部品のIIIA−IIIA線に沿う断面図である。 図3Bは図1に示す電子部品の変形例の要部概略断面図である。 図4は本発明の他の実施形態に係る電子部品の要部概略断面図である。 図5(a)は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図、図5(b)は図5(a)に示す電子部品を異なる角度から見た斜視図である。 図6Aは本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図6Bは図6Aに示す電子部品の要部概略断面図である。 図7Aは本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図7Bは図7Aに示す電子部品の変形例の斜視図である。 図8は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図9は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図10は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図11は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図12は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。 図13は本発明のさらに他の実施形態に係る電子部品の斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子部品10を示す概略斜視図である。電子部品10は、チップ部品としてのチップコンデンサ20と、チップコンデンサ20のX軸方向の両端面にそれぞれ取り付けられた一対の金属端子(外部端子)30とを有する。
なお、各実施形態の説明では、チップコンデンサ20に一対の金属端子30が取り付けられた電子部品を例に説明を行うが、本発明のセラミック電子部品としてはこれに限らず、コンデンサ以外のチップ部品に金属端子30が取り付けられたものであっても良い。
チップコンデンサ20は、コンデンサ素体(セラミック素体)26と、コンデンサ素体26のX軸方向の両端面にそれぞれ形成してある一対の端子電極22とを有する。コンデンサ素体26は、X軸方向の端面に対して略垂直な4つの側面26a,26b,26c,26dを有する。図3Aに示すように、これらの側面の内、1つの側面26aが、回路基板の実装面60に対して最も近づく底側面となる。本実施形態では、底側面26aと平行に対向する側面26bが上側面となる。その他の側面26c,26dは、実装面60に対して略垂直に配置される。
なお、各図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、実装面60に対して垂直方向をZ軸とし、X軸は、素体26の端面に垂直な方向であり、Y軸は、側面26cおよび側面26dに垂直な方向である。
図3Aに示すように、コンデンサ素体26は、内部にセラミック層としての誘電体層2と内部電極層4とを有し、これらの誘電体層2と内部電極層4とが交互に積層してある。隣接する一方の内部電極層4は、X軸方向に対向する一方の端子電極22に接続してあり、他方の内部電極4は、他方の端子電極22に接続してある。なお、図3Aでは、Z軸方向に沿って誘電体層2と内部電極層4とが交互に積層してあるが、Y軸方向に沿って誘電体層2と内部電極層4とが交互に積層してあっても良い。積層方向は特に限定されない。
誘電体層2の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムまたはこれらの混合物などの誘電体材料で構成される。各誘電体層2の厚みは、特に限定されないが、コンマ数μm〜数十μmのものが一般的である。
内部電極層に含有される導電体材料は特に限定されないが、誘電体層の構成材料が耐還元性を有する場合には、比較的安価な卑金属を用いることができる。卑金属としては、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金としては、Mn,Cr,CoおよびAlから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。また、内部電極層は、市販の電極用ペーストを使用して形成してもよい。内部電極層の厚みは用途等に応じて適宜決定すればよい。
端子電極22の材質も特に限定されず、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極22の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。なお、端子電極22の表面には、Ni、Cu、Sn等から選ばれる少なくとも1種の金属被膜が形成されていても良い。特に、Cu焼付層/Niめっき層/Snめっき層の多層構造とするのが好ましい。
また、本実施形態では、端子電極22は、少なくとも樹脂電極層を有する多層電極膜で構成してあってもよい。樹脂電極層を有する端子電極22としては、たとえば素体26に接触する側から焼付層/樹脂電極層/Niめっき層/Snめっき層からなることが好ましい。
また、端子電極22は、図3Aに示すように、素体26のX軸方向の両端面にそれぞれ位置して端面を覆う端面電極部22aと、素体26の端面から当該端面近くの複数の側面26a〜26dを所定被覆幅L1で被覆するように端面電極部22aと一体に形成される側面電極部22bとを有する。本実施形態では、側面電極部22bは、実質的に形成されていなくとも良く、端子電極22は、端面電極部22aのみで実質的に構成してあっても良い。
図3Aに示すように、各金属端子30は、素体26のX軸方向の端面に形成してある端子電極22の端面電極部22aと向き合うように配置される端子電極接続部(第1端部)32と、実装面60に接続可能な実装接続部(第2端部)34と、を有する。すなわち、各金属端子30の第1端部は、端子電極22に電気的に接続され、第2端部は実装面60に接続される。
図3Aに示すように、実装面60から最も近い素体26の底側面26aを実装面60から所定距離で離すように端子電極接続部32と実装接続部34とは、これらと一体に成形してある連結部36により連結してある。
連結部36は、実装接続部34が底側面26aに所定距離で向き合うように、端子電極接続部32から底側面26a方向(内側)に折り曲げられた曲折形状(L字形状)を有する。ただし、本実施形態の変形として、図3Bに示すように、実装接続部34は、端子電極接続部32から底側面26a方向とは逆方向(外側)に折り曲げられていてもよい。
図3Aに示すように、それぞれの金属端子30は、面方向に異種金属材料の第1金属310と第2金属320とが交互に並ぶように接続されて配置されるクラッド材で構成され、略L字型の断面形状を有する。図2に示すように、本実施形態では、それぞれの金属端子30は、第1金属310と、第1金属310とは異なる第2金属320とを有し、第1金属310および第2金属320は、金属端子30におけるコンデンサ素体26の端面(端面電極部22a)と対向する面に交互に露出している。
なお、金属端子30におけるコンデンサ素体26の端面と対向する面とは反対側の面には、第1金属310のみが露出している。金属端子30の表面には、めっきによる金属被膜を形成してもよい。
第2金属320は、帯状の金属からなり、後述する製造方法にしたがって第1金属310のY軸方向中央部に埋め込まれるような態様で配置される。金属端子30のY軸方向中央部には、X軸方向に、第2金属320と、その外側に配置される第1金属310の二層の積層構造が形成されている。また、各金属端子30のX軸方向の内側(素子側)表面では、Y軸方向に、第1金属310、第2金属320および第1金属310が、この順番で並んで配置されてなる三層の積層構造が形成されている。
第2金属320は、金属端子30の端子電極接続部32から実装接続部34に向かう方向に延びている。より詳細には、図2に示すように、第2金属320は、金属端子30が呈するL字形状に沿って、端子電極接続部32と実装接続部34とに跨がって形成されている。本実施形態では、図3Aに示す端面電極部22aに端子電極接続部32を接続すると、第1金属310と第2金属320の両方が、ハンダ50を介して端面電極部22aに接続(接合)される。
金属端子30の横幅(Y軸方向幅)は、端面電極部22aの横幅と略同一である。図2では、第2金属320の横幅は、端面電極部22aの横幅の約1/3程度であるが、特に限定されず、1/10〜9/10であってもよい。また、図2に示す例では、端子電極接続部32において、第2金属320のZ軸方向幅は、第1金属310のZ軸方向幅と等しくなっているが、これよりも短くてもよい。また、実装電極接続部34において、第2金属320のX軸方向幅は、第1金属310のX軸方向幅と等しくなっているが、これよりも短くてもよい。
本実施形態では、第1金属310は、鉄系の金属からなる。第1金属310としては、熱膨張係数が小さい金属が用いられる。本実施形態では、第1金属310の熱膨張係数は、第2金属320の熱膨張係数よりも小さく、さらには、コンデンサ素体26の熱膨張係数よりも小さい。好ましくは、第1金属310の熱膨張係数と、コンデンサ素体26の熱膨張係数との差異は、0.5ppm以上である。
具体的には、第1金属310としては、たとえば42Ni−Fe、36Ni−Fe、52Ni−Fe、50Ni−Fe、30Ni−Fe、32Ni−5Co−Fe、29Ni−16Co−Feなどの鉄系合金が好ましく用いられる。これらの鉄系合金は、コンデンサ素体26の熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を持つ。また、第1金属310としては、その熱膨張係数がコンデンサ素体26の熱膨張係数よりも小さいものであれば、鉄系金属に限らず、SUS410、SUS430、Niなどを用いることができる。
より詳細には、第1金属310として熱膨張係数は3〜11の金属が好ましく用いられ、第2金属320としては熱膨張係数が17〜19の金属(Cu系の金属)が好ましく用いられ、コンデンサ素体26としては熱膨張係数が9〜11のコンデンサ素体が好ましく用いられる。
本実施形態では、第2金属320は、銅系の金属からなる。第2金属320としては、電気抵抗が小さい(すなわち、導電率が高い)金属が用いられる。本実施形態では、第2金属320の電気抵抗は、第1金属310の電気抵抗よりも小さい。なお、第1金属の電気抵抗は、体積抵抗率で、好ましくは、(5〜100)×10−8Ω・mである。たとえば好ましくは、第1金属310の電気抵抗と第2金属320の電気抵抗との差異は、3×10−8Ω・m 以上である。
また、第2金属320としては、バネ定数(縦弾性係数)が低い(柔らかい)金属が用いられる。本実施形態では、第2金属320のバネ定数は、第1金属310のバネ定数よりも小さく、第2金属320には、振動吸収作用が備わっている。
より具体的には、第2金属320としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、亜鉛合金などの金属(非鉄金属)が用いられる。これらの金属は、上述した第1金属310よりも電気抵抗が小さい。
好ましい組合せとしては、第2金属320が銅または銅合金であり、第1金属310が42Ni−Feまたは36Ni−Feである。第1金属310と第2金属320とを含む金属端子30のトータル厚みt0(図3A参照)は、特に限定されないが、好ましくは0.05〜0.2mmである。このトータル厚みt0は、第2金属320が積層されていない部分では、第1金属310自体の厚みに一致する。
第2金属320が積層されている部分では、第1金属310の厚みt1は、最小で20μm以上が好ましい。また、この部分における第1金属310の厚みt1の最大値は、トータル厚みt0とのバランスにより決定され、好ましくは、t1/t0が9/10以下、さらに好ましくは8/10以下となるように決定される。
第2金属320の厚みt2は、第1金属310の厚みt1よりも薄くても厚くてもよく、最小で10μm以上が好ましい。また、第2金属320の厚みt2の最大値は、トータル厚みt0とのバランスにより決定され、好ましくは、t2/t0が9/10以下、さらに好ましくは8/10以下となるように決定される。
以上のように設定することで、外部端子の接続部(たとえばハンダ50による接続部)における応力を低減する効果が向上すると共に、ESRの改善効果および音鳴きの抑制効果が高くなる。
チップコンデンサ20の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。チップコンデンサ20が直方体形状の場合は、通常、縦(0.6〜7.5mm)×横(0.3〜6.3mm)×厚み(0.1〜3.2mm)程度である。
電子部品10の製造方法
以下に、電子部品10の製造方法について説明する。まず、チップコンデンサ20を製造する。焼成後に誘電体層となるグリーンシートを形成するために、グリーンシート用塗料を準備する。グリーンシート用塗料は、本実施形態では、誘電体材料の原料と有機ビヒクルとを混練して得られた有機溶剤系ペースト、または水系ペーストで構成される。
誘電体材料の原料としては、焼成後にチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムとなる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。
次に、上述のグリーンシート用塗料を用いて、キャリアシート上に、グリーンシートを形成する。次に、グリーンシートの一方の表面に、焼成後に内部電極層となる電極パターンを形成する。電極パターンの形成方法としては、特に限定されないが、印刷法、転写法、薄膜法などが例示される。グリーンシートの上に電極パターンを形成した後、乾燥することにより、電極パターンが形成されたグリーンシートを得る。
内部電極層用塗料を製造する際に用いる導電体材料としては、NiやNi合金、さらにはこれらの混合物を用いることが好ましい。このような導電体材料は、球状、リン片状等、その形状に特に制限はなく、また、これらの形状のものが混合したものであってもよい。
次に、内部電極パターンが形成されたグリーンシートを、キャリアシートから剥離しつつ所望の積層数まで積層し、グリーン積層体を得る。なお、積層の最初と最後には、内部電極パターンが形成されていない外層用グリーンシートを、積層する。
その後、このグリーン積層体を最終加圧し、必要に応じて研磨処理を行い、脱バインダ処理を行う。続いて、グリーンチップの焼成を実施する。焼成条件は特に限定されない。焼成後に、必要に応じてアニール処理、研磨等を施すことにより、図1に示すコンデンサ素体26を得る。
その後、コンデンサ素体26に端子電極22を形成する。端子電極22は、たとえば端子電極用塗料を焼きつけて下地電極を形成した後、下地電極の表面にめっきによる金属被膜を形成することにより、作製する。なお、端子電極用塗料は、上記した内部電極層用塗料と同様にして調製することができる。
また、樹脂電極層を有する端子電極22を形成する場合には、たとえば素体26の端面に焼付層から成る下地電極を形成した後、樹脂電極ペースト膜を塗布して樹脂電極層を形成する。その後に、Niめっき層およびSnめっき層を形成すれば良い。
金属端子30の製造では、まず所定の大きさを有する2つの平板状の金属板材を準備する。次に、金属板材を機械加工することにより、図2および図3Aに示す金属端子30を得る。具体的な加工方法は特に限定されないが、たとえばプレス加工が好ましく用いられる。金属端子30の表面には、めっきによる金属被膜を形成してもよい。
めっきに用いる材料としては、特に限定されないが、たとえばNi、Cu、Sn等が挙げられる。めっきによる金属被膜の厚みは、第2金属320の厚みの1/3以下であることが好ましい。
上述のようにして得られたチップコンデンサ20のX軸方向の両端面に形成してある端子電極22の端面電極部22aに、金属端子30の端子電極接続部32を接続する。図3Aに示すように、本実施形態では、これらをハンダ50により接続する。
本実施形態では、金属端子30が第1金属310と第2金属320とを有し、第1金属310および第2金属320は、金属端子30におけるコンデンサ素体26の端面と対向する面で、Y軸方向に交互に配置され、ハンダ50により端面電極部22aに接続してある。
そして、本実施形態では、第1金属310が、第2金属320よりも、熱膨張係数の小さい金属で構成されているため、第2金属320のみで金属端子30を形成する場合に比べて、端子電極22と金属端子30との接合部分(たとえばハンダ50による接続部)の接合強度が向上し、当該接合部分の信頼性(あるいは耐久性)を確保することができる。また、熱衝撃性などの信頼性が向上するという効果も得られる。
また、本実施形態では、第2金属320が、第1金属310よりも電気抵抗の低い金属で構成されているため、第1金属310のみで金属端子30を形成する場合に比べて、電子部品10のESRを改善することができる。この場合、第2金属320が、電子部品10のESRの改善に寄与する。
さらに、この第2金属320は、第1金属よりもバネ定数が低い金属で構成されており、第2金属には高い振動吸収作用が具備されているため、コンデンサ素体26から実装面60に伝達される振動あるいはその逆方向に伝達される振動を第2金属320で減衰させることが可能となり、音鳴きを効果的に抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、端子電極22と金属端子30との接合部分の信頼性を確保しつつ、ESRの低減および音鳴きの抑制を図ることが可能となる。なお、上記の効果をより効果的に得るという観点では、図2に示すように、第1金属310および第2金属320は、コンデンサ素体26の端面と対向する面に露出していた方が望ましい。
また、本実施形態では、第2金属320は、金属端子30の端子電極接続部(第1端部)32から実装接続部(第2端部)34に向けて延びている。このような構成としたため、金属端子30の一端(端子電極22側)と他端(実装面60側)とを結ぶ方向に、第2金属320による電気的経路が形成される。第2金属320は、第1金属310よりも、電気抵抗の低い金属で構成されているため、この電気抵抗の低い電気的経路でコンデンサ素体26と実装面60とを接続することにより、第1金属310のみで金属端子30を形成する場合に比べて、電子部品10のESRを効果的に低減することができる。
また、本実施形態では、少なくとも第1金属310が、端子電極22に接合してある。また、第1金属310は、第2金属320よりも、熱膨張係数が小さい金属で構成してある。このため、第2金属320のみで金属端子30を形成する場合に比べて、金属端子30と端子電極22との接合部分の接合強度がより一層向上する。すなわち、端子電極22と金属端子30との接合部分の信頼性を十分に確保することができる。
特に本実施形態では、第2金属320のY軸方向の両側位置で、一対の第1金属310が端子電極22と接続してあることから、それらの接続部分の安定性が向上すると共に、接続信頼性も向上する。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る電子部品10Aの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Aは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態では、金属端子30Aのうちの端子電極接続部32に対応する部分のみに、第2金属320Aが形成してあり、実装接続部34および連結部36は、第1金属310のみで構成してある。その他の構成は、上述した実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。
(第3実施形態)
図5(a)および図5(b)は、本発明の第3実施形態に係る電子部品10Bの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Bは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図5(a)および図5(b)に示すように、本実施形態では、金属端子30Bは、第1金属310と、第2金属320とを有し、第1金属310および第2金属320は、金属端子30Bにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面とは反対側の面(Y軸方向の外側)に交互に露出している。なお、金属端子30Bにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面には、第1金属310のみ露出しており、端子電極22には、第1金属310のみが直接に接続してある。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本実施形態においても上述した実施形態と同様の効果が得られる。特に、本実施形態では、端子電極22の端面電極部22aの全体に第1金属310を当接させることが可能であり、端子電極22と金属端子30Bとの接合部分(たとえばハンダ50による接続部)における応力が低減され、接合部分での接合強度がより一層向上し、端子電極22と金属端子30との接合部分の信頼性を十分に確保することができる。
(第4実施形態)
図6Aおよび図6Bに示すように、本発明の第4実施形態に係る電子部品10Cは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図6Aおよび図6Bに示すように、本実施形態では、X軸方向の両端に配置される金属端子30C(第1金属310Cおよび第2金属320C)のZ軸方向の高さが比較的に高くなっている。端子電極接続部32には、Z軸方向に2つ以上に並んで配置されるチップコンデンサ20の端子電極22がそれぞれハンダ50を介して接続可能である。なお、図6Bでは、ハンダ50は、各端子電極22毎にZ軸方向に不連続であるが、連続して形成してあっても良い。
本実施形態の電子部品10Cは、Z軸方向にチップコンデンサ20が並んで配置される以外は、第1実施形態の電子部品10と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。
(第5実施形態)
図7Aは、本発明の第5実施形態に係る電子部品10Dの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Dは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図7Aに示すように、本実施形態では、端子電極接続部32には、Y軸方向に2つ以上に並んで交互に配置されるチップコンデンサ20の端子電極22がそれぞれハンダ50(図示略)を介して接続される。
本実施形態では、各チップコンデンサ20の端子電極22には、第1金属310と第2金属320の両方が当接する。すなわち、各チップコンデンサ20の端子電極22は、第1金属310と第2金属320の両方に跨がるように、金属端子30に接続されている。
本実施形態の電子部品10Dは、Y軸方向にチップコンデンサ20が並んで配置される以外は、第1実施形態の電子部品10と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。
なお、図7Bに示すように、第2金属320の横幅(Y軸方向幅)を、図7Aに示す第2金属320の横幅よりも狭くしてもよい。このような構成とすることにより、各チップコンデンサ20の端子電極22に、第1金属310のみ接続させることが可能となり、各チップコンデンサ20につき、上記第3実施形態と同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
図8は、本発明の第6実施形態に係る電子部品10Eの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Eは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10Eと下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
本実施形態における金属端子30Eは、第1金属310と、複数(図示の例では6個)の第2金属320Eとを有し、第1金属310および複数の第2金属320Eは、金属端子30Eにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面で、Y軸方向に交互に露出し、端子電極22と交互に接続してある。なお、金属端子30Eにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面とは反対側の面には、第1金属310のみ露出している。
各第2金属320Eは、その横幅(Y軸方向幅)が、第1実施形態における第2金属320の横幅よりも狭く、第1金属310のY軸方向各部に所定の間隔をあけて配置してある(埋め込まれている)。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本実施形態においても上述した実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では、チップコンデンサ20の端子電極22と金属端子30Eとの接続部において、Y軸方向に沿って第1金属310と第2金属320とが繰り返し交互に端子電極22に接続するため、接続がさらに安定すると共に、信頼性がさらに向上する。また、第2金属320EのY軸方向露出幅w1と第1金属310のY軸方向の露出幅w2との比w1/w2を変更するのみで、接続強度またはESRの調整が容易になる。さらに、第2金属320Eと第1金属310とが繰り返して交互に表面に露出する構造を採用することで、金属端子30Eの反りが防止されるという効果も得られる。
(第7実施形態)
図9は、本発明の第7実施形態に係る電子部品10Fの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Fは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
本実施形態における金属端子30Fは、それぞれ同一形状および同一サイズからなる第1金属310Fと第2金属320Fとを有し、各金属310F,320Fは、Y軸方向に交互に並んで配置されて接続され、金属端子30Eにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面およびその反対側の面にY軸方向に交互に並んで露出している。
図9に示すように、各金属310F,320FのY軸方向の一端はそれぞれ接続されており、各金属310F,320FはY軸方向に隣り合うように配置されている。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。なお、本実施形態では、各金属310F,320FのY軸方向の幅を必ずしも同一とする必要はなく、異なる幅に設定してもよい。また、図9に示す実施形態では、一対の金属310F,320Fで金属端子30Fを構成してあるが、3つ以上の金属をY軸方向に交互に並んで接続させてもよい。あるいは、端子電極接続部32から実装接続部34に向かう方向に沿って交互に2つ以上の金属を並んで接続させてもよい。
(第8実施形態)
図10は、本発明の第8実施形態に係る電子部品10Gの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Gは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
本実施形態における金属端子30Gは、第2金属320Gと、複数(図示の例では2個)の第金属310Gとを有し、各金属310G,320Gは、金属端子30Gにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面にY軸方向に沿って交互に露出している。なお、金属端子30Gにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面とは反対側の面には、第2金属320Gのみ露出している。
図10に示すように、本実施形態では、各第1金属310Gは、第2金属320Gにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面に配置してある。そして、一対の第1金属310Gの間(Y軸方向に沿って)には、第1金属310Gの厚みと同一長の深さからなる溝40が形成してある。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本実施形態においても上述した実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では、チップコンデンサ20の端子電極22に金属端子30Gを接続する際に、ハンダ50などの接続部材が溝40に充填し、このハンダ50を介して金属端子30Gが端子電極22に強固に接続される。すなわち、第2金属320と第2金属320との間の溝40がハンダ溜まりとなり、金属端子30Gが端子電極22に強固に接続される。また、第2金属320Gの厚みを調整して溝40の深さを調整し、溝40に充填されるハンダ50の量を制御してもよい。
なお、本実施形態では、ハンダなどの接続部材を介して一対の第1金属310Gが端子電極22に直接に接続され、第2金属320Gは、第1金属310Gまたは溝40に存在するハンダなどの接続部材を介して端子電極22に接続してある。第1金属310Gは、一対に限定されず、3つ以上でもよく、その場合には、各第1金属310Gの間に隙間40が形成される。また、本実施形態では、端子電極接続部32から実装接続部34に向かう方向に沿って交互に2つ以上の第1金属310Gを並んで配置してもよい。また、他の実施形態でも同様であるが、第1金属と第2金属とは逆であっても良い。
(第9実施形態)
図11は、本発明の第9実施形態に係る電子部品10Hの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Hは、図1〜図3Aに示す第1実施形態に係る電子部品10と下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
金属端子30Hは、第1金属310と、第1金属310の横幅(Y軸方向幅)と同一の横幅を有する第2金属320Hとを有し、各金属310,320Hは、金属端子30Hにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面に露出している。なお、金属端子30Hにおけるコンデンサ素体26の端面と対向する面とは反対側の面には、第1金属310Hのみ露出している。
図11に示すように、本実施形態では、金属端子30Hの端子電極側表面において、第1金属310と第2金属320Hとは、金属端子30Hの端子電極接続部32から実装接続部34に向かう方向に沿って交互に露出している。しかも、本実施形態では、第1金属310と第2金属320Hとの双方が端子電極接続部32において、端子電極22に接続してある。また、第2金属320Hは、金属端子30Hの実装接続部34に向けて、端子電極22に直接に接続する部分と、端子電極22には直接には接続していない部分を有する。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
本実施形態においても上述した実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では、第2金属320Hが、端子電極接続部32から実装接続部34に向かう方向を交差するY軸方向に延びている。そのため、コンデンサ素体26から実装面60に伝達される振動あるいはその逆方向に伝達される振動は、第2金属320を必ず通ることになる。しかも、第2金属320Hは、端子電極22に直接に接続する部分と、端子電極22には直接には接続していない部分との双方を有している。
第2金属320Hは、第1金属310よりもバネ定数が低い金属で構成され、第2金属320Hには第1金属310よりも高い振動吸収作用が具備され、上記振動を第2金属320Hで減衰させることが可能となり、音鳴きを効果的に抑制することができる。
なお、図11に示す例では、第2金属320Hは端子電極接続部32に形成してあるが、第2金属320Hを実装接続部34に形成してもよい。この場合でも、実装面60からコンデンサ素体26に伝達される振動を、第2金属320Hで効果的に減衰させることが可能となり、音鳴きの抑制の効果を高めることができる。
(第10実施形態)
図12は、本発明の第10実施形態に係る電子部品10Iの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Iは、図11に示す第9実施形態に係る電子部品10Hと下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図12に示すように、本実施形態では、X軸方向の両端に配置される金属端子30I(第1金属310Iおよび第2金属320I)のZ軸方向の高さが高くなっており、端子電極接続部32には、Z軸方向に2つ以上に並んで配置されるチップコンデンサ20の端子電極22がそれぞれハンダ(図示省略)を介して接続される。
本実施形態の電子部品10Iは、Z軸方向にチップコンデンサ20が並んで配置される以外は、第9実施形態の電子部品10Hと同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。
(第11実施形態)
図13は、本発明の第11実施形態に係る電子部品10Jの斜視図である。本実施形態に係る電子部品10Jは、図11に示す第9実施形態に係る電子部品10Hと下記に示す以外は、同様な構成を有し、同様な作用効果を奏するので、共通する部分には、共通する部材符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
図13に示すように、本実施形態では、端子電極接続部32には、Y軸方向に2つ以上に並んで配置されるチップコンデンサ20の端子電極22がそれぞれハンダ(図示省略)を介して接続される。
本実施形態の電子部品10Jは、Y軸方向にチップコンデンサ20が並んで配置される以外は、第10実施形態の電子部品10Iと同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば上述した実施形態では、ハンダ50を用いて端子電極22と金属端子30,30A〜30C,30E〜30Iとを接続してあるが、導電性接着剤、あるいはその他の接続手段により接続しても良い。
上記各実施形態では、異なる2種類の金属を組み合わせて金属端子を形成する場合について示したが、異なる3種類以上の金属を組み合わせて金属端子を形成してもよい。
上記各実施形態において、第1金属と第2金属の役割を逆にしてもよい。たとえば図1〜図3に示す第1実施形態において、第1金属310を銅系の金属で構成し、第2金属320を鉄系の金属で構成してもよい。このような構成とした場合、金属端子30の第2金属320のY軸方向の両側に、銅系の金属である第1金属310が端子電極接続部32から実装接続部34に向けて連続して大面積で形成されるため、ESRの改善効果をさらに高めることができる。
また、各実施形態では、第1金属310として鉄系の金属を用い、第2金属320として銅系の金属を用いたが、第1金属310および第2金属320に用いる金属の種類はこれに限定されるものではない。
図2および図3A等では、略L字に折り曲げられた略長方形状を有する第2金属320について示したが、第2金属320の形状はこれに限定されるものではない。たとえば、第2金属320として、三角形や楕円形、あるいはその他の多角形状を有する金属を用いてもよい。また、第2金属320の位置および大きさは適宜変更してもよい。さらに、チップコンデンサ20の大きさも適宜変更してもよい。
上記第1実施形態において、金属端子30に、チップコンデンサ20の端子電極22を挟み込んで把持する嵌合アーム部を設けてもよい(たとえば、特開2014−146642号公報に記載の嵌合アーム部参照)。その他の実施形態についても同様である。
このような構成とすることにより、金属端子30とチップコンデンサ20とが固定され、これと同時にチップコンデンサ20と金属端子30との導通が確保されるため、ハンダ50や接着材を使って金属端子30とチップコンデンサ20を接合する場合に比べて、製造が容易である。
また、嵌合アーム部がチップコンデンサ20の端子電極22を把持することによって金属端子30とチップコンデンサ20とが固定されているため、当該電子部品を実装する際に接合部分に伝わる熱により、金属端子30とチップコンデンサ20の固定が外れてしまうおそれがない。さらに、金属端子30とチップコンデンサ20の接合に高温はんだ等を使用する必要がないため、環境負荷のある材質の使用を抑制することができる。
上記各実施形態では、チップコンデンサ20を1個または2個有する電子部品について示したが、電子部品には、チップコンデンサ20を3個以上具備させてもよい
2… 誘電体層
4… 内部電極層
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10I,10J…電子部品
20…チップコンデンサ
22…端子電極
22a…端面電極部
22b…側面電極部
26…素体
26a…底側面
26b…上側面
20c…側面
20d…側面
30,30A,30B,30C,30E,30F,30G,30H,30I…金属端子
310,310C,310F,310G,310I…第1金属
320,320A,320C,320E,320F,310G,320H,320I…第2金属
32…端子電極接続部
34…実装接続部
36…連結部
40…溝
50…ハンダ
60…実装面

Claims (9)

  1. 内部電極が内蔵してあるセラミック素体の端面に端子電極が形成されたチップ部品と、第1端部が前記端子電極に電気的に接続され、前記第1端部と反対側に位置する第2端部が実装面に接続される外部端子とを有する電子部品であって、
    前記外部端子は、第1金属と、前記第1金属とは異なる第2金属とを有し、
    前記第1金属および前記第2金属は、前記外部端子の表面に沿って交互に露出することを特徴とする電子部品。
  2. 前記第1金属および前記第2金属は、前記セラミック素体の端面と対向する面に沿って交互に露出する請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第2金属は、前記外部端子の前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に延びている請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記第2金属は、前記外部端子の第1端部から前記第2端部に向かう方向に垂直な方向に延びている請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の電子部品。
  5. 前記端子電極には、前記外部端子の前記第1金属が少なくとも接続してある請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の電子部品。
  6. 前記第2金属の電気抵抗は、前記第1金属の電気抵抗よりも低い請求項1〜5のいずれかの請求項に記載の電子部品。
  7. 前記第2金属のバネ定数は、前記第1金属のバネ定数よりも低い請求項1〜6のいずれかの請求項に記載の電子部品。
  8. 前記外部端子は、
    前記端子電極に向き合うように配置される端子電極接続部と、
    前記実装面に接続可能な実装接続部と、を有し、
    前記第1金属および前記第2金属は、前記端子電極接続部と前記実装接続部とに跨がって形成してある請求項1〜7のいずれかの請求項に記載の電子部品。
  9. 前記第1金属は鉄系の金属からなり、前記第2金属は銅系の金属からなる請求項1〜8のいずれかに記載の電子部品。
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