JP2018027508A - ハニカムフィルタの製造方法 - Google Patents
ハニカムフィルタの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018027508A JP2018027508A JP2015001747A JP2015001747A JP2018027508A JP 2018027508 A JP2018027508 A JP 2018027508A JP 2015001747 A JP2015001747 A JP 2015001747A JP 2015001747 A JP2015001747 A JP 2015001747A JP 2018027508 A JP2018027508 A JP 2018027508A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot air
- honeycomb structure
- flow rate
- gas
- organic polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D39/00—Filtering material for liquid or gaseous fluids
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D39/00—Filtering material for liquid or gaseous fluids
- B01D39/14—Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
- B01D39/20—Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of inorganic material, e.g. asbestos paper, metallic filtering material of non-woven wires
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D46/00—Filters or filtering processes specially modified for separating dispersed particles from gases or vapours
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B38/00—Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/80—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone of only ceramics
- C04B41/81—Coating or impregnation
- C04B41/82—Coating or impregnation with organic materials
- C04B41/83—Macromolecular compounds
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F26—DRYING
- F26B—DRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
- F26B3/00—Drying solid materials or objects by processes involving the application of heat
- F26B3/02—Drying solid materials or objects by processes involving the application of heat by convection, i.e. heat being conveyed from a heat source to the materials or objects to be dried by a gas or vapour, e.g. air
- F26B3/06—Drying solid materials or objects by processes involving the application of heat by convection, i.e. heat being conveyed from a heat source to the materials or objects to be dried by a gas or vapour, e.g. air the gas or vapour flowing through the materials or objects to be dried
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Abstract
【課題】分散媒を効率よく乾燥させることのできるハニカムフィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】分散媒及び有機ポリマー分散質を含有するエマルジョンが含浸されたハニカム構造体100の入口端100aに熱風源12から熱風を供給する工程、及び、ハニカム構造体100の出口端100bからガスを吸引する工程を備える。吸引する工程では、入口端100aに供給された熱風が、入口流路、多孔質隔壁、及び、出口流路の順に通過し、出口端100bから吸引するガスの流量が、熱風源12から供給される熱風の流量を超えないように、出口端100bから吸引するガスの流量が制御される。
【選択図】図2
【解決手段】分散媒及び有機ポリマー分散質を含有するエマルジョンが含浸されたハニカム構造体100の入口端100aに熱風源12から熱風を供給する工程、及び、ハニカム構造体100の出口端100bからガスを吸引する工程を備える。吸引する工程では、入口端100aに供給された熱風が、入口流路、多孔質隔壁、及び、出口流路の順に通過し、出口端100bから吸引するガスの流量が、熱風源12から供給される熱風の流量を超えないように、出口端100bから吸引するガスの流量が制御される。
【選択図】図2
Description
本発明は、ハニカムフィルタの製造方法に関する。
従来より、エンジン排ガスのフィルタとして、DPFと呼ばれる多孔質セラミック製のハニカムフィルタが知られている。このようなセラミックフィルタはマイクロクラックを有しており、マイクロクラックの存在により熱膨張率が低く抑えられている。しかしながら、このようなセラミックフィルタに無機触媒を担持させるべく、触媒及び触媒支持剤を含む触媒コート液を塗布すると、マイクロクラック内に触媒及び触媒支持剤が供給されてマイクロクラックが消失するため、マイクロクラックによる熱膨張率の低減効果が減殺される。
これを解決する手段として、触媒コート液を塗布する前に、セラミックフィルタの表面に分散媒及び有機ポリマー分散質を含有するエマルジョンを塗布し、分散媒をマイクロ波で乾燥させてマイクロクラックを有機ポリマー樹脂で予め埋め、触媒コート液の塗布後に有機ポリマー樹脂を焼成する方法が開示されている。
しかしながら、従来の方法では、マイクロ波で分散媒を乾燥させるために時間を要していた。本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、分散媒を効率よく乾燥させることのできるハニカムフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るハニカムフィルタの製造方法は、分散媒及び有機ポリマー分散質を含有するエマルジョンが含浸されたハニカム構造体の一端に熱風源から熱風を供給する工程、及び、前記ハニカム構造体の他端からガスを吸引する工程を備える。
前記ハニカム構造体は、前記一端で開口され前記他端で閉じられた複数の第1流路、前記一端で閉じられ前記他端で開口された複数の第2流路、及び、互いに隣接する前記第1流路及び前記第2流路をそれぞれ隔てる多孔質隔壁を備える。
前記吸引する工程では、前記一端に供給された熱風が、前記第1流路、前記多孔質隔壁、及び、前記第2流路の順に通過し、前記他端から吸引するガスの流量が、前記熱風源から供給される熱風の流量を超えないように、前記他端から吸引するガスの流量が制御される。
前記ハニカム構造体は、前記一端で開口され前記他端で閉じられた複数の第1流路、前記一端で閉じられ前記他端で開口された複数の第2流路、及び、互いに隣接する前記第1流路及び前記第2流路をそれぞれ隔てる多孔質隔壁を備える。
前記吸引する工程では、前記一端に供給された熱風が、前記第1流路、前記多孔質隔壁、及び、前記第2流路の順に通過し、前記他端から吸引するガスの流量が、前記熱風源から供給される熱風の流量を超えないように、前記他端から吸引するガスの流量が制御される。
熱風の通過によりハニカム構造体に含浸したエマルジョンの分散媒が乾燥するにつれて、ハニカムフィルタの圧力損失が減少するため、ハニカムフィルタの他端から吸引されるガスの流量が増えていく。本発明によれば、熱風源から供給される熱風の流量を超えないように、他端から吸引するガスの量が制御される。したがって、熱風以外のガスがハニカムフィルタに引き込まれることが抑制され、効率よく短時間で液体の乾燥が可能となる。
本発明によれば、分散媒を効率よく乾燥させることのできるハニカムフィルタの製造方法が提供される。
図面を参照して、本発明の実施形態に係るハニカムフィルタの製造方法を説明する。
まず、図1に示す多孔質のセラミック製のハニカム構造体100を準備する。ハニカム構造体100は、柱形状を有し、入口端(一端)100a及び出口端(他端)100bを有する。
まず、図1に示す多孔質のセラミック製のハニカム構造体100を準備する。ハニカム構造体100は、柱形状を有し、入口端(一端)100a及び出口端(他端)100bを有する。
ハニカム構造体100は多孔質隔壁120及び封口部130を有し、多孔質隔壁120は、複数の入口流路(複数の第1流路)110a及び複数の出口流路(複数の第2流路)110bを有する。入口流路110a及び出口流路110bの断面形状は、例えば、円形、楕円形、四角形、六角形、八角形であることができる。多孔質隔壁120は、互いに隣接する入口流路110a及び出口流路110bをそれぞれ隔てる。
入口流路110aは、入口端100aにおいて開口し、出口端100bにおいて封口されている。また、出口流路110bは、出口端100bにおいて開口し、入口端100aにおいて閉じられている。なお、図1では、入口流路110a及び出口流路110bは、プラグ状の封口部130により閉じられているが、ハニカム構造体100の壁を変形することによって閉じられることもできる。
セラミックの例は、チタン酸アルミニウム系セラミック、炭化ケイ素系セラミック、コージェライト系セラミックである。
なかでも、セラミックは、チタン酸アルミニウム系セラミックであることが好ましい。チタン酸アルミニウム系セラミックは、マグネシウムやケイ素などを含むことができる。セラミックは、原料由来の微量成分又は製造工程において不可避的に含まれる微量成分を含有し得る。
下塗り前のハニカム構造体の気孔率は、50〜75%であることができる。圧損性能の保持および触媒活性の向上させる上で、気孔率は55〜70%であることが好ましく、55〜65%であることがより好ましい。気孔率が75%を超えるとハニカムフィルタの強度が低下する場合がある。
セル密度は、例えば、35〜80cell/cm2とすることができる。
このようなハニカム構造体は、例えば、セラミック原料と、有機バインダと、造孔剤と、溶媒と、必要に応じて添加される添加物を混合し、成形し、焼成、焼結させ、その後、封口することにより得ることができる。
ハニカム構造体100の各流路、あるいは、細孔の表面にはマイクロクラックが存在する。マイクロクラックの存在により、ハニカム構造体の熱膨張係数は低くなる。マイクロクラックの幅は、0.1〜2μmであり、平均で0.5μmと考えられている。なお、表面とは、入口流路110a及び出口流路110bの表面、及び、多孔質隔壁120の空孔の表面を意味することができる。
続いて、ハニカム構造体100に、下塗り剤を塗布する。塗布された下塗り剤は、マイクロクラックを有するハニカム構造体の表面を被覆する。
下塗り剤は、分散媒(液体)と、この分散媒中に分散された分散質としての有機ポリマー分散質とを含むエマルジョンである。下塗り剤は、いわゆる、エマルジョン系接着剤、あるいは、ラテックス系接着剤であることができる。
液体の例は、水、ヘキサン、アセトン、クロロホルムである。
有機ポリマー分散質の平均径は、例えば、0.1〜0.8μmとすることができる。有機ポリマー分散質の平均径は、レーザ回折式粒度分布測定装置で測定した体積基準の粒度分布におけるD50とすることができる。
有機ポリマー分散質の例は、ゴムである。ゴムの例は、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)等である。
また、有機ポリマー分散質は、ゴム以外の有機ポリマー、例えば、アクリル樹脂(アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのポリマー)、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂であることもできる。
有機ポリマーの末端部を、特定の官能基で置換して、特定の物質(モノマー等)と反応することを可能とする変性体とすることもでき、これにより下塗り剤の物性を調整できる。
変性体としては、エポキシ変性体、カルボキシル変性体、イソシアネート変性体、水素変性体等が挙げられる。また、上記の変性はグラフト変性体であってもよい。エマルジョン中の有機ポリマー分散質のゼータ電位を負に安定させることができ、製造も容易であることからカルボキシル変性体が好ましく用いられる。
下塗り剤のpHは5〜9とすることができる。
下塗り剤は、乳化剤(界面活性剤)等の添加剤を含むこともできる。乳化剤の例は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤。分散安定剤である。などが挙げられ、エマルジョンのゼータ電位を負とする観点から、負の電荷を帯びているアニオン性界面活性剤が好ましい。
アニオン性界面活性剤の例は、ロジン酸カリウム、ロジン酸ナトリウム等のロジン酸塩;オレイン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリルスルホン酸塩;ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等のリン酸エステルである。乳化剤を組み合わせることもできる。
下塗り剤のハニカム構造体への塗布方法の例は、ディップ法、刷毛塗り法、エアスプレー法、ローラー塗り法等である。下塗り剤の塗布量は、有機ポリマー分散質の塗布量がハニカム構造体100の見かけの単位体積1Lあたり1〜20gとなるように調節することができる。有機ポリマー分散質の塗布量の調整は、下塗り剤中の有機ポリマー分散質の濃度、下塗り剤の粘度の調整等により容易に行える。塗布量の確認は、塗布及び乾燥後のハニカム構造体の質量と、塗布前のハニカム構造体の質量を測定することにより容易に行える。
続いて、下塗り液を乾燥させて液体を除去する。これにより、有機ポリマー分散質同士が凝集/融着しマイクロクラックが有機ポリマーにより充填される。
特に、本実施形態では、図2に示す装置を用いて、ハニカム構造体100の分散媒の乾燥を行う。
この装置は、熱風供給部10、及び、ガス吸引部20を備える。
熱風供給部10は、熱風源12、ラインL1、及び、拡径パイプ14を有する。
熱風供給部10は、熱風源12、ラインL1、及び、拡径パイプ14を有する。
熱風源12は、燃料の燃焼により得る熱風をラインL1に供給する。熱風源12は、一定の流量の熱風をラインL1に供給する。熱風の温度は、例えば、70〜180℃とすることができる。熱風の流量は、0℃、1気圧に換算して、ハニカム構造体1個あたり1.0〜10m3/minとすることができる。拡径パイプ14は、ラインL1よりもパイプの径を拡げてハニカム構造体100の入口端100aの端面と同等の径にし、熱風を効率よく端面に当てる。
ガス吸引部20は、チャンバ21、ラインL2、ブロア30、流量計32、バルブ34、及び、コントローラ36を備える。
チャンバ21は、天板22、及び、天板22の下にチャンバ空間20Aを形成する壁23を有する。天板22は、貫通孔22pを有する。貫通孔22pの径は、ハニカム構造体100の径よりもやや小さい。壁23及び天板22により形成されるチャンバ空間20aには、ラインL2が接続されている。ラインL2には、ブロア30、バルブ34、及び、流量計32が設けられている。コントローラ36は、流量計32の流量に基づいて、ブロア30が吸引するガスの流量が、熱風源12が供給する熱風の流量を超えないように、ラインL2に設けられたバルブ34の開閉を制御する。
ここでは、比較対象となる熱風の流量及びガスの流量は、それぞれ、標準状態(0℃、1気圧)の値である。
つづいて、この装置を使用した乾燥方法を示す。
ます、下塗り液が浸漬されたハニカム構造体100を入口端100aが上向き、出口端100bが下向きとなるように、チャンバ21の天板22上に載置する。ここでは、ハニカム構造体100の出口端100bの周辺部が、天板22における貫通孔22pまわりの縁に接触するように、ハニカム構造体100を載置する。
ます、下塗り液が浸漬されたハニカム構造体100を入口端100aが上向き、出口端100bが下向きとなるように、チャンバ21の天板22上に載置する。ここでは、ハニカム構造体100の出口端100bの周辺部が、天板22における貫通孔22pまわりの縁に接触するように、ハニカム構造体100を載置する。
続いて、熱風源12から、ラインL1及び拡径パイプ14を通して一定流量の熱風をハニカム構造体の入口端100aに供給する。この熱風の供給を続けながら、ブロア30を駆動して、チャンバ空間20A内のガスを排気する。これにより、熱風は、入口流路110a、多孔質隔壁120、及び、出口流路110bの順で流れる。ガスが流通することにより、多孔質隔壁120に含浸した下塗り液の分散媒の乾燥が進む。ハニカム構造体100をガスが通過するときの圧力損失は、分散媒の乾燥が進むにつれて小さくなる。したがって、ハニカム構造体の圧力損失は、乾燥開始時点で最大であり乾燥終了時点で最小となる。バルブ34の開度が一定の場合、乾燥開始時点での吸引ガスの流量が最小となり、乾燥開始時点での吸引ガスの流量は最大となる。本実施形態では、コントローラ36が、乾燥が進んで圧力損失が低下しても、吸引ガスの流量が熱風源12による熱風の供給量を超えないようにバルブ34を制御し、この状態が維持されて分散媒が乾燥する。図3に、ガスの流量の時間変化の概念図を示す。線aは熱風の供給流量を示し、線b−b2はバルブを全開に維持した場合の吸引ガスの流量を示し、線b−b1は、吸引ガスの流量が熱風の供給量を超えないようにバルブの開度を制御した場合の吸引ガスの流量を示す。線b−b1において、時刻t1において、バルブの開度の制御を開始している。
本実施形態によれば、吸引ガスの流量が熱風源12による熱風の供給量を超えないように吸引ガスの流量が制御されることにより、乾燥の全行程に渡って、熱風以外のガスがハニカム構造体100に引き込まれることが抑制され、効率よく短時間で分散媒の乾燥が可能となる。乾燥工程の後半において、吸引ガスの流量が熱風の供給量を超えると熱風以外のガスがハニカム構造体100に引き込まれ、ガスの温度が下がって乾燥効率が低下する。
また、乾燥工程の途中でバルブ34を閉めることによって、吸引ガスの流量が熱風の供給量を超えないように吸引ガスの量を制御しているので、圧力損失の高い乾燥工程初期の吸引ガスの量を高くすることができ、より一層乾燥時間の短期化を図ることができる。
さらに、熱風を強制的に多孔質隔壁を通して流しているので、強制通風しない乾燥方法に比べてより一層乾燥時間の短縮が可能である。また、本実施形態によれば、有機ポリマーによるマイクロクラックの充填率の均一性を高めることができる場合もある。
続いて、上記ハニカム構造体100に対して、触媒を担持する。担持方法の例は、まず、ハニカム構造体100の表面に触媒支持剤を形成し、その後、触媒支持剤上に触媒を担持させる方法である。また、触媒が支持された触媒支持材をハニカム構造体100の表面に担持しても良い。さらに、触媒支持剤を形成させずに、直接ハニカム構造体に触媒304を担持しても良い。
触媒支持剤の例は、アルミナ、シリカ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、セリア、La2O3、BaO、ゼオライト等の酸化物、あるいは、これらの内の1種以上を含む複合酸化物である。触媒支持剤は、上記の酸化物の粒子及び液体を含むスラリーをハニカム構造体100に塗布し、液体を乾燥させ、必要に応じて熱処理することにより形成できる。
上記スラリー中の酸化物の粒子は、予め触媒を担持していても良い。触媒の例は、Pt、Pd、Rh、銀、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅からなる群より選択される少なくとも1つの金属元素、又は、ゼオライト触媒の粒子である。上記酸化物の粒子がこれらの触媒を担持していない場合には、触媒支持材の担持後に、触媒支持剤に対して、触媒を担持させることができる。触媒の担持方法の例は、触媒及び液体を含むスラリーを塗布し、液体を乾燥させ、必要に応じて熱処理すればよい。
これにより、ハニカム構造体100の表面に、触媒支持剤及び触媒を含む触媒層が付与される。
続いて、このハニカム構造体100を、大気中等の酸化雰囲気中で400℃以上で行うことにより、マイクロクラック内に充填された有機ポリマー部を焼失させ、マイクロクラック内を空隙の状態に戻す。このようにして、触媒層を担持しつつ、マイクロクラックの容積も維持されたハニカムフィルタが完成する。なお、触媒を担持する工程での熱処理が、有機ポリマーを焼失させる熱処理を兼ねることもできる。
以上のようにして、ハニカムフィルタを製造することができる。
以上のようにして、ハニカムフィルタを製造することができる。
本発明は上記実施形態に限定されず様々な変形態様が可能である。
例えば、上記実施形態では、コントローラ36により自動的に流量を制御しているが、人が流量を確認して適宜バルブ34を調節しても良い。
例えば、上記実施形態では、コントローラ36により自動的に流量を制御しているが、人が流量を確認して適宜バルブ34を調節しても良い。
また、上記実施形態では、乾燥工程の途中でバルブ34を閉じることにより、吸引するガスの流量が熱風源から供給される熱風の流量を超えないように、吸引ガスの流量を制御しているが、バルブ34を制御せず、図3の線cのように、吸引ガスの流量が最大になる乾燥終了時点での吸引ガスの流量が、熱風の供給流量を超えないように、予め、吸引ガスの流量を低めに設定することによっても、実施は可能である。
熱風源も燃料の燃焼により得る熱風でなく、例えば、電気ヒータにより得る熱風を供給するものでも良い。
また、上記実施形態では、入口端100aを上面として天板22上に載置しているが、出口端100bを上面として天板22上に載置しても良い。
さらに、熱風供給部及びガス吸引部の形態も、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
また、ハニカムフィルタの外形形状、流路の断面形状、流路の配置についても特段の限定はない。
(実施例1)
チタン酸アルミニウム製のハニカム構造体を用意した。各流路の断面は六角形であり、セル密度は380cpsiであった。外径は163.3mmであり、高さは140.4mmであった。
下塗り剤としてカルボキシ変性スチレンブタジエンゴムラテックス(水系エマルジョン)を用意し、水で希釈した後に、ディップ法によりハニカム構造体100に塗布した。塗布時に、ハニカム構造体100の端面を吸引することにより過剰な下塗り剤を除去した。
その後、図2に示す方法で乾燥を行った。ここでは、熱風供給源から110℃の熱風を5.7m3/minの量で一端に供給する一方、他端からブロアでガスを吸引し、コントローラ36によるバルブ34の制御により、吸引ガスの流量が熱風の供給量と略同じになるように制御した。
チタン酸アルミニウム製のハニカム構造体を用意した。各流路の断面は六角形であり、セル密度は380cpsiであった。外径は163.3mmであり、高さは140.4mmであった。
下塗り剤としてカルボキシ変性スチレンブタジエンゴムラテックス(水系エマルジョン)を用意し、水で希釈した後に、ディップ法によりハニカム構造体100に塗布した。塗布時に、ハニカム構造体100の端面を吸引することにより過剰な下塗り剤を除去した。
その後、図2に示す方法で乾燥を行った。ここでは、熱風供給源から110℃の熱風を5.7m3/minの量で一端に供給する一方、他端からブロアでガスを吸引し、コントローラ36によるバルブ34の制御により、吸引ガスの流量が熱風の供給量と略同じになるように制御した。
(比較例1)
コントローラ36によるバルブ34の制御をせず、バルブ34を開放したまま乾燥を行う以外は、実施例1と同様とした。乾燥終了時点では吸引ガスの流量は、熱風の供給流量の約5.9倍に達した。
コントローラ36によるバルブ34の制御をせず、バルブ34を開放したまま乾燥を行う以外は、実施例1と同様とした。乾燥終了時点では吸引ガスの流量は、熱風の供給流量の約5.9倍に達した。
(評価)
ハニカム構造体100内に設けた熱電対の温度の経時変化を図4の(a)に示す。ここで、実線は実施例1の結果を示し、点線は比較例1の結果を示す。また、熱電対の設置場所について表1及び図4の(b)に示す。
実施例1は、比較例1に比較して乾燥に要する時間が短縮された。
ハニカム構造体100内に設けた熱電対の温度の経時変化を図4の(a)に示す。ここで、実線は実施例1の結果を示し、点線は比較例1の結果を示す。また、熱電対の設置場所について表1及び図4の(b)に示す。
実施例1は、比較例1に比較して乾燥に要する時間が短縮された。
100a…入口端(一端)、100b…出口端(他端)、110a…入口流路(第1流路)、110b…出口流路(第2流路)、120…多孔質隔壁、12…熱風源。
Claims (1)
- 分散媒及び有機ポリマー分散質を含有するエマルジョンが含浸されたハニカム構造体の一端に熱風源から熱風を供給する工程、及び、
前記ハニカム構造体の他端からガスを吸引する工程を備え、
前記ハニカム構造体は、前記一端で開口され前記他端で閉じられた複数の第1流路、前記一端で閉じられ前記他端で開口された複数の第2流路、及び、互いに隣接する前記第1流路及び前記第2流路をそれぞれ隔てる多孔質隔壁を備え、
前記吸引する工程では、前記一端に供給された熱風が、前記第1流路、前記多孔質隔壁、及び、前記第2流路の順に通過し、
前記他端から吸引するガスの流量が、前記熱風源から供給される熱風の流量を超えないように、前記他端から吸引するガスの流量が制御される、ハニカムフィルタの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015001747A JP2018027508A (ja) | 2015-01-07 | 2015-01-07 | ハニカムフィルタの製造方法 |
PCT/JP2016/050224 WO2016111311A1 (ja) | 2015-01-07 | 2016-01-06 | ハニカムフィルタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015001747A JP2018027508A (ja) | 2015-01-07 | 2015-01-07 | ハニカムフィルタの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018027508A true JP2018027508A (ja) | 2018-02-22 |
Family
ID=56355997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015001747A Pending JP2018027508A (ja) | 2015-01-07 | 2015-01-07 | ハニカムフィルタの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018027508A (ja) |
WO (1) | WO2016111311A1 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5939346A (ja) * | 1982-08-27 | 1984-03-03 | Kiyataraa Kogyo Kk | セラミツクハニカム触媒担体の製造方法 |
JP2003206188A (ja) * | 2002-01-15 | 2003-07-22 | Wicera Co Ltd | セラミックス複合体及びその製造方法 |
FR2904939B1 (fr) * | 2006-08-18 | 2009-10-02 | Inst Francais Du Petrole | Procede d'impregnation d'un corps poreux par une suspension et installation pour mettre en oeuvre un tel procede. |
EP2158956B1 (en) * | 2007-04-27 | 2014-10-08 | NGK Insulators, Ltd. | Honeycomb filter |
MX2011010797A (es) * | 2009-04-16 | 2011-10-28 | Saint Gobain Ct Recherches | Sustrato de catalizador en panal y metodo para producirlo. |
US8999448B2 (en) * | 2011-07-22 | 2015-04-07 | Dow Global Technologies Llc | Process for producing cemented and skinned ceramic honeycomb structures |
-
2015
- 2015-01-07 JP JP2015001747A patent/JP2018027508A/ja active Pending
-
2016
- 2016-01-06 WO PCT/JP2016/050224 patent/WO2016111311A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2016111311A1 (ja) | 2016-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6918807B2 (ja) | ハニカム構造体、ハニカム構造体の製造方法、およびハニカム構造型触媒の製造方法 | |
JP2014208346A (ja) | 被覆された微粒子フィルタおよび方法 | |
JP5775512B2 (ja) | ハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法 | |
CN104998697B (zh) | 一种整体式催化剂活性涂层的涂敷方法 | |
RU2698811C2 (ru) | Способ быстрого и равномерного нанесения покрытия | |
JP6403931B1 (ja) | 排ガス浄化装置の製造方法 | |
JP4470554B2 (ja) | 排ガス浄化用触媒の製造方法 | |
WO2016111311A1 (ja) | ハニカムフィルタの製造方法 | |
WO2017094640A1 (ja) | ハニカムフィルタ中間体、ハニカムフィルタ、及び、これらの製造方法 | |
JP4480414B2 (ja) | フィルタ触媒の製造方法 | |
WO2015182773A1 (ja) | ハニカムフィルタ中間体、ハニカムフィルタ、及び、これらの製造方法 | |
JP2018153720A (ja) | 排ガス浄化触媒の製造方法 | |
JP2005224667A (ja) | フィルタ触媒 | |
JP2018079433A (ja) | 排ガス浄化触媒の製造方法 | |
JP6968972B2 (ja) | 排ガス浄化触媒装置 | |
JP5932416B2 (ja) | ハニカム構造体、及びハニカム触媒体 | |
JP2009247995A (ja) | 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 | |
JP2012200612A (ja) | ハニカムフィルタの製造方法 | |
JP2018153719A (ja) | 排ガス浄化触媒の製造方法 | |
JP4964634B2 (ja) | 乾燥セラミック成形体の製造方法 | |
JPWO2017208794A1 (ja) | 被膜付円柱形ハニカム構造体の製造方法および触媒の製造方法 | |
JP2018086615A (ja) | 触媒コート層の形成方法 | |
JP2010207708A (ja) | ハニカム構造体 | |
JP2018069113A (ja) | 排ガス浄化触媒の製造方法 | |
JP2015144983A (ja) | ハニカム構造体、及びその製造方法 |