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JP2018019533A - 電源システム及び電源システム制御方法 - Google Patents

電源システム及び電源システム制御方法 Download PDF

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JP2018019533A JP2016149299A JP2016149299A JP2018019533A JP 2018019533 A JP2018019533 A JP 2018019533A JP 2016149299 A JP2016149299 A JP 2016149299A JP 2016149299 A JP2016149299 A JP 2016149299A JP 2018019533 A JP2018019533 A JP 2018019533A
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Abstract

【課題】突入電流の発生が回避されるタイミングでバッテリと補助電源部の間のリレーをオンにすることができる車両用の電源システム及び電源システム制御方法を提供すること。
【解決手段】車両の負荷に電力を供給するバッテリと、バッテリに接続される補助電源部と、バッテリと補助電源部の間の接続状態のオン/オフを切り替えるリレーと、リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断するリレー制御部と、バッテリの電圧変動の情報を取得するバッテリ電圧変動情報取得部と、を備え、リレー制御部は、バッテリの電圧変動の情報に基づいて、リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する車両用の電源システムを提供する。
【選択図】図3

Description

この発明は、車両用の電源システム及びその制御方法に関する。
車両用の電源システムにおいて、モータ等の負荷に電力を供給するバッテリと他の負荷や補助電源等の他の回路構成要素の間に配置されるリレーは、バッテリ−回路構成要素間の電圧の差ができるだけ小さい状態であるときにオンにして、突入電流の発生による接点荒れや溶着を防止する必要がある。
このような突入電流を抑制するための構成として、いわゆるチャージリレーが知られている(例えば特許文献1参照)。このチャージリレーは、スイッチと抵抗器からなる回路であり、リレーに対して並列に接続される。そして、予めチャージリレーをオンにすることでバッテリ−回路構成要素間の電圧の差を緩やかに解消させることができ、上記リレーをオンにした際の突入電流の発生を抑制することができる。
特開2007−60816号公報
しかしながら、車両の走行状態などの要因によっては、負荷の要求電圧が変動し、これに応じてバッテリ電圧も変動する。
したがって、例えば、バッテリと他の回路構成要素、特にバッテリ以外の補助電源部(DC/DCコンバータ及び燃料電池など)を備える車両において、バッテリと補助電源の間のリレーに上記チャージリレーを設け、当該チャージリレーをオンにしても、上記バッテリ電圧の変動によりバッテリと補助電源部の間に電圧の差が解消されず、リレーに突入電流が流れ得る状態となる恐れがある。すなわち、チャージリレーを用いても、突入電流が発生し得る状況を回避できず、リレーをオンにすることができない状況が生じることがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、突入電流の発生が回避されるタイミングでバッテリと補助電源部の間のリレーをオンにすることができる車両用の電源システム及び電源システム制御方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、車両の負荷に電力を供給するバッテリと、バッテリに接続される補助電源部と、バッテリと補助電源部の間の接続状態のオン/オフを切り替えるリレーと、リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断するリレー制御部と、を備えた車両用の電源システムが提供される。そして、この電源システムは、バッテリの電圧変動の情報を取得するバッテリ電圧変動情報取得部を備えている。さらに、リレー制御部は、バッテリの電圧変動の情報に基づいて、リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する。
これによれば、突入電流の発生を抑制する観点から、バッテリと補助電源部の間のリレーをオン状態とする好適なタイミングを判断することができる。
図1は、本発明の第1実施形態における車両用電源システムの構成を示す図である。 図2は、バッテリ電圧の変動及びこれにより生じるバッテリ‐補助電源部電圧差の変動を概略的に示すグラフである。 図3は、第1実施形態のリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。 図4は、本発明の第2実施形態における車両用電源システムの構成を示す図である。 図5は、第2実施形態のリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。 図6は、本発明の第3実施形態のリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。 図7は、本発明の第4実施形態における車両用電源システムの構成を示す図である。 図8は、第4実施形態におけるチャージリレーのオン/オフ制御及びリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。 図9は、チャージリレーをオンにした後のバッテリ電圧等の挙動の概要を示すグラフである。 図10は、本発明の第5実施形態における車両用電源システムの構成を示す図である。 図11は、第5実施形態のリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。 図12は、本発明の第6実施形態における車両用電源システムの構成を示す図である。 図13は、第6実施形態のリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる車両用の電源システムの概略構成を説明する図である。
図示のように、電源システム100は、車両の負荷である駆動モータ10に電力を供給するバッテリとしてのメインバッテリ12と、メインバッテリ12に接続される補助電源部13と、メインバッテリ12と補助電源部13の間の接続状態のオン/オフを切り替えるリレーとしての補助電源部接続切替リレー18と、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断するリレー制御部としてのコントローラ20と、メインバッテリ12の電圧を検出するメインバッテリ電圧センサ22と、を備えている。
なお、本実施形態では、コントローラ20とメインバッテリ電圧センサ22が、バッテリ電圧変動情報取得部を構成する。また、補助電源部13は、DCDCコンバータ14と、SOFC(固体酸化物形燃料電池:solid oxide fuel cell)16と、を有している。
駆動モータ10は、三相交流モータで構成されており、メインバッテリ12やSOFC16からの電力供給を受けて電源システム100が搭載される車両の駆動力を生成する。なお、駆動モータ10は、例えば回生ブレーキの作動状態などの走行状態に応じて発電機として機能し、メインバッテリ12に回生電力を供給する。
また、駆動モータ10には、メインバッテリ12及びSOFC16から供給される直流電力を交流電力に変換する一方で、当該駆動モータ10で発電した交流の回生電力を直流電力に変換する駆動インバータ24が設けられている。
メインバッテリ12は、例えば、リチウムイオンバッテリー等の二次電池で構成される。また、メインバッテリ12は、図示しない外部充電装置からの電力やSOFC16の発電電力の供給を受けて充電する一方で、充電されている電力を駆動モータ10からの要求に基づき、当該駆動モータ10に供給する。
また、メインバッテリ12と駆動モータ10の接続状態と非接続状態の切り替えは、メインバッテリ12と駆動インバータ24の間に設けられた主リレー26のオン/オフによって制御される。
DCDCコンバータ14は、SOFC16の発電電力を昇圧してメインバッテリ12や駆動モータ10に供給する。DCDCコンバータ14は、キャパシタ素子を備えた昇圧チョッパ方式やチャージポンプ方式等の回路構成を有している。
SOFC16は、セラミック等の固体酸化物で形成された電解質層を、アノード(燃料極)とカソード(空気極)により挟み込んで得られるセルを積層して構成される。SOFC16は、燃料極に燃料ガスの供給を受けるとともに、空気極に酸化ガスの供給を受けることで発電する。なお、本実施形態におけるSOFC16は、例えばメインバッテリ12の充電電力が走行要求に対して不足している場合に発電を行い、当該発電電力をメインバッテリ12に供給する補助電源として用いられる。
補助電源部接続切替リレー18は、メインバッテリ12とDCDCコンバータ14の間に設けられ、当該メインバッテリ12とDCDCコンバータ14(補助電源部13)の間の接続のオン/オフを切り替えるリレーである。
コントローラ20は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたコンピュータ、特にマイクロコンピュータで構成される。
特に本実施形態においてコントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
メインバッテリ電圧センサ22は、メインバッテリ12の正極端子と負極端子の間の電圧(以下では、「バッテリ電圧Vb_d」とも記載する)を検出する。メインバッテリ電圧センサ22は、バッテリ電圧Vb_dの検出値をコントローラ20に出力する。
以上説明した電源システム100において、例えば、メインバッテリ12の充電電力が不足しておらず、SOFC16を停止させている場合には、補助電源部接続切替リレー18がオフ状態に維持されている。
一方で、メインバッテリ12の充電電力が不足してSOFC16による補助的な電力供給が要求される場合には、補助電源部接続切替リレー18がオンに操作されてSOFC16の発電電力がメインバッテリ12に供給される。
このとき、補助電源部接続切替リレー18の両端間の電圧が大きいと、当該リレーのオン操作時に突入電流が発生する恐れがある。したがって、当該両端間の電圧の差を減少させるべく、DCDCコンバータ14は、SOFC16の出力電圧をバッテリ電圧Vb_dに近づくように昇圧する。以下では、DCDCコンバータ14により昇圧されるSOFC16の出力電圧、すなわちDCDCコンバータ14の出力電圧を「補助電源部電圧Va_d」とも記載する。
しかしながら、駆動モータ10の要求電力は車両の走行状況等に応じて逐次変動する。したがって、この駆動モータ10の要求電力の変動に合わせてメインバッテリ12の電力の入出力が頻繁に行われることとなり、メインバッテリ12の充電電力が変動するのでバッテリ電圧Vb_dも変動する。
したがって、上述した補助電源部接続切替リレー18の両端間の電圧に相当する、補助電源部電圧Va_dに対するバッテリ電圧Vb_dの差(以下では、「バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔV」とも記載する)が変動する。
図2は、バッテリ電圧Vb_dの変動及びこれにより生じるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動を概略的に示すグラフである。なお、図において、補助電源部電圧Va_dを点線で示している。
本実施形態では、図示のように、DCDCコンバータ14によって補助電源部電圧Va_dがバッテリ電圧Vb_dに近い値に調節されている状況を想定している。しかしながら、このような状況であっても、上述した駆動モータ10の要求電力の変動に起因するバッテリ電圧Vb_dの変動によって、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが変動する。
ここで、例えばバッテリ電圧Vb_dが補助電源部電圧Va_dに対して一定以上大きくなったタイミング(バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVがプラス側に一定以上に増大したタイミング)で、補助電源部接続切替リレー18に対してオン操作を行うと、メインバッテリ12からDCDCコンバータ14の図示しないキャパシタ等に向かって突入電流が流れる恐れがある。
また、逆に補助電源部電圧Va_dがバッテリ電圧Vb_dに対して一定以上大きくなったタイミング(バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVがマイナス側に一定以上に増大したタイミング)で、補助電源部接続切替リレー18に対してオン操作を行うと、DCDCコンバータ14のキャパシタ等からメインバッテリ12に向かって突入電流が流れる恐れがある。
本実施形態にかかる電源システム100では、上述した要因で生じる突入電流を抑制すべく、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する処理を実行する。
図3は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する処理(以下、単に「リレーオン状態許可判断処理」とも記載する)を説明するフローチャートである。
なお、以下で説明するリレーオン状態許可判断処理は、例えば、SOFC16の起動シーケンス処理が終了した後などに発せられる補助電源部接続切替リレー18の接続要求を受けて行われる。
ステップS110において、コントローラ20は、バッテリ電圧Vb_dを取得する。具体的に、コントローラ20は、メインバッテリ電圧センサ22で検出されるバッテリ電圧Vb_dを所定の制御周期(例えば数msec)ごとに受信し、メモリ等の記憶領域に格納する。
ステップS120において、コントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を演算する。具体的に、コントローラ20は、上記メモリ等に制御周期ごとに格納されたバッテリ電圧Vb_dを参照して、連続する制御周期の間におけるバッテリ電圧Vb_dの変化をバッテリ電圧微分値として求め、その絶対値をとってバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を演算する。つまり、このバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|は、バッテリ電圧Vb_dの単位時間当たりの変化に相当する。
したがって、本実施形態では、コントローラ20は、バッテリ電圧Vb_dの変動の情報であるバッテリ電圧変動情報として、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を取得することとなる。
ステップS130において、コントローラ20は、演算したバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が、所定の電圧微分閾値α1より小さいか否かを判定する。ここで、電圧微分閾値α1は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることで突入電流を生じさせる程度のバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動をもたらすかどうかという観点から設定される。
すなわち、電圧微分閾値α1は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とした場合に、補助電源部接続切替リレー18に流れる電流が接点荒れや溶着を回避する観点から許容される電流以下となるようなバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|の上限値として定められる。
そして、上記ステップS130においてバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が電圧微分閾値α1より小さいと判定されると、ステップS140において、コントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断し、リレーオン操作を許可する。なお、その後は、コントローラ20のリレーオン許可判断に基づいて、コントローラ20自身又は他の図示しないリレー操作制御部が補助電源部接続切替リレー18をオンにする操作を実行する。
一方で、上記ステップS130においてコントローラ20はバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が電圧微分閾値α1以上であると判断されると、ステップS150において、コントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができないと判断し、リレーオン操作を不許可とする。すなわち、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とする操作が禁止されることとなる。
そして、コントローラ20は、ステップS150の処理を実行した後にステップS130に戻り、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が、電圧微分閾値α1より小さいか否かの判断を再び実行する。
したがって、コントローラ20は、リレーオン操作を不許可と判断した場合であっても、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断されるまで、ステップS130以降の処理を繰り返すこととなる。すなわち、これは、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができるタイミングになったら、リレーオン操作が許可されることを意味する。
以上説明した第1実施形態にかかる車両用の電源システム100及び電源システム制御方法によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の電源システム100は、車両の負荷としての駆動モータ10に電力を供給するバッテリとしてのメインバッテリ12と、メインバッテリ12に接続される補助電源部13としてのDCDCコンバータ14及びSOFC16と、メインバッテリ12と補助電源部13との間の接続状態のオン/オフを切り替えるリレーとしての補助電源部接続切替リレー18と、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断するリレー制御部としてのコントローラ20と、を備える。
さらに、電源システム100は、メインバッテリ12の電圧変動の情報としてのバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を取得するバッテリ電圧変動情報取得部(メインバッテリ電圧センサ22及びコントローラ20)を備える。そして、リレー制御部としてのコントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|に基づいて、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する(図3のステップS130)。
これによれば、メインバッテリ12の電圧変動を示すバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を参照して、バッテリ電圧Vb_dと補助電源部電圧Va_dの差であるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動状態を把握することができる。したがって、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動が小さくなって上記突入電流が生じ難いタイミングを狙って、補助電源部接続切替リレー18のオン操作を許可することができる。これにより、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが小さく突入電流の発生を抑制し得る好適なタイミングで、補助電源部接続切替リレー18のオン操作が実行されることとなる。
また、本実施形態では、メインバッテリ12の電圧変動の情報は、メインバッテリ12の単位時間当たりの電圧の変化であるバッテリ電圧微分値に基づく。より具体的には、メインバッテリ12の電圧変動が直接的に反映されるバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|をバッテリ電圧変動情報として用いるので、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かの判断をより高精度に実行することができる。
さらに、本実施形態の電源システム100では、リレー制御部としてのコントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が所定の電圧微分閾値α1より小さいか否かを判定し(図3のステップS130)、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が電圧微分閾値α1より小さい場合に補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断する(図3のステップS130及びステップS140)。
これにより、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができるか否かの判断を、高精度且つ容易な演算処理で実行することができる。
そして、上記電圧微分閾値α1は、補助電源部接続切替リレー18において許容される電流以下の電流が補助電源部接続切替リレー18に流れるように定められる。
すなわち、電圧微分閾値α1が、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることで突入電流を生じさせる程度のバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動をもたらすかどうかという観点から設定されるので、補助電源部接続切替リレー18に対してオン操作を実行した際の突入電流の発生をより確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、メインバッテリ12の電圧変動の情報としてバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を採用し、これに基づき補助電源部接続切替リレー18のオン操作の許可判断を実行する態様を説明した。
しかしながら、突入電流をより一層安全に防止する観点から、上記リレーオン操作の許可判断において、コントローラ20がリレーオン操作の許可を出した時点から実際に補助電源部接続切替リレー18がオン状態となるまでの時間(ディレイ時間)を考慮するようにしても良い。
例えば、補助電源部接続切替リレー18やコントローラ20等の仕様に応じた上記ディレイ時間を予め実験等により求めておき、ディレイ時間が長いほど電圧微分閾値α1を低くして、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるとの判断がより厳しく行われるようにしても良い。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態では、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVをバッテリ電圧変動情報として取得し、バッテリ電圧変動情報から得られる後述のバッテリ電圧変動予測値ΔVexpを演算し、このバッテリ電圧変動予測値ΔVexpに基づいて補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かの判断を行う。
図4は、第2実施形態にかかる車両用の電源システム100の概略構成を説明する図である。図示のように本実施形態の電源システム100には、DCDCコンバータ14の出力電圧に相当する補助電源部電圧Va_dを検出する補助電源部電圧検出センサ28が設けられている。この補助電源部電圧検出センサ28は、補助電源部電圧Va_dの検出値をコントローラ20に出力する。
図5は、本実施形態におけるリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。
ステップS210〜ステップS220において、コントローラ20は、図3のステップS110〜ステップS120と同様に、バッテリ電圧Vb_dを取得してバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|の演算を実行する。
ステップS230において、コントローラ20は、補助電源部電圧Va_dを取得する。具体的に、コントローラ20は、補助電源部電圧検出センサ28で検出される補助電源部電圧Va_dを受信する。
ステップS240において、コントローラ20は、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVを演算する。具体的に、コントローラ20は、ステップS210で取得したバッテリ電圧Vb_dからステップS230で取得した補助電源部電圧Va_dを減算して、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVを求める。
ステップS250において、コントローラ20は、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVにバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|を加算してバッテリ電圧変動予測値ΔVexpを演算する。すなわち、このバッテリ電圧変動予測値ΔVexpとは、バッテリ電圧Vb_dの変動を考慮した次回以降の制御周期におけるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの予測値に相当する。
ステップS260において、コントローラ20は、演算したバッテリ電圧変動予測値ΔVexpが、所定の変動予測値閾値α2より小さいか否かを判定する。ここで、変動予測値閾値α2とは、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることで突入電流を発生する程度にバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが大きくなるかという観点から定められるバッテリ電圧変動予測値ΔVexpの値である。
すなわち、変動予測値閾値α2は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とした場合に、補助電源部接続切替リレー18に流れる電流が接点荒れや溶着を回避する観点から許容される電流以下となるようなバッテリ電圧変動予測値ΔVexpの上限値として定められる。
そして、コントローラ20はバッテリ電圧変動予測値ΔVexpが所定の変動予測値閾値α2より小さいと判定すると、ステップS270において、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断し、リレーオン操作を許可する。なお、その後は、コントローラ20のリレーオン許可判断に基づいて、コントローラ20自身又は他のリレー操作制御部が補助電源部接続切替リレー18をオンにする制御を実行する。
一方で、コントローラ20はバッテリ電圧変動予測値ΔVexpが所定の変動予測値閾値α2以上であると判断すると、ステップS280において、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができないと判断し、リレーオン操作を不許可とする。
そして、コントローラ20は、ステップS280の処理を実行した後にステップS260に戻り、バッテリ電圧変動予測値ΔVexpが、所定の変動予測値閾値α2より小さいか否かの判断を再び実行する。
したがって、コントローラ20は、リレーオン操作を不許可と判断した場合であっても、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断されるまで、ステップS260以降の処理を繰り返すこととなる。すなわち、これは、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができるタイミングになったら、リレーオン操作が許可されることを意味する。
以上説明した第2実施形態にかかる車両用の電源システム100によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の電源システム100では、メインバッテリ12の電圧変動の情報が、バッテリ電圧Vb_dと補助電源部電圧Va_dの差であるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVをさらに含む。そして、リレー制御部としてのコントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|及びバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVに基づいて、バッテリ電圧Vb_dが所定時間後の予測値であるバッテリ電圧変動予測値ΔVexpを演算し(図5のステップS250)、バッテリ電圧変動予測値ΔVexpに基づいて補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する(図5のステップS260)。
特に、本実施形態では、上記バッテリ電圧変動予測値ΔVexpは、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|とバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの和である。
これにより、補助電源部接続切替リレー18における突入電流の発生要因であるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動を考慮した予測値であるバッテリ電圧変動予測値ΔVexpに基づいて、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるかどうかの判断が行われることとなる。したがって、補助電源部接続切替リレー18における突入電流の発生を抑制し得るタイミングをより的確に把握することができるので、補助電源部接続切替リレー18の接点荒れや溶着の問題をより確実に防止することができる。
特に、本実施形態では、コントローラ20は、バッテリ電圧変動予測値ΔVexpが所定の変動予測値閾値α2より小さいか否かを判定し(図5のステップS260)、バッテリ電圧変動予測値ΔVexpが変動予測値閾値α2より小さい場合に補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断する(図5のステップS260及びステップS270)。
これにより、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができるか否かの判断を、高精度且つ容易な演算処理で実行することができる。
そして、上記変動予測値閾値α2は、補助電源部接続切替リレー18において許容される電流以下の電流が補助電源部接続切替リレー18に流れるように定められる。
すなわち、変動予測値閾値α2が、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることで突入電流を生じさせる程度のバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動をもたらすかどうかという観点から設定されるので、補助電源部接続切替リレー18に対してオン操作を実行した際の突入電流の発生をより確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、バッテリ電圧変動予測値ΔVexpを、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|とバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの和をとって求めている。しかしながら、これに限らず、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|とバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの和に適宜補正を加えた演算、又は他の演算方法によってバッテリ電圧変動予測値ΔVexpを求めるようにしても良い。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。特に、本実施形態では、第1実施形態におけるバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|に基づいたリレーオン状態許可判断処理をベースとして、リレーオン操作が不許可とされた場合にメインバッテリ12への電力の入出力を制限する処理が行われる。
図6は、本実施形態におけるリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。
図示のように、本実施形態において、コントローラ20は、図3のステップS110〜ステップS150の処理と同様にステップS310〜ステップS350を実行する。
そして、本実施形態では、コントローラ20は、ステップS350においてリレーオンの不許可とした後に、ステップS360においてメインバッテリ12への電力の入出力を制限する処理を行う。
具体的に、メインバッテリ12への電力の入力を制限する処理としては、例えば、車両の回生ブレーキをオフにし、ブレーキ操作に対して通常の摩擦ブレーキのみを作動させるようにして、メインバッテリ12への回生電力の供給を停止する処理である。
また、メインバッテリ12から電力の出力を制限する処理としては、例えば駆動モータ10からのメインバッテリ12への電力要求に対して、駆動インバータ24によるメインバッテリ12からの取り出し電力を制限する処理である。
そして、コントローラ20は、ステップS360の処理を実行した後にステップS330に戻り、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が、電圧微分閾値α1より小さいか否かの判断を再び実行する。
したがって、コントローラ20は、リレーオン操作を不許可と判断した場合であっても、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断されるまで、ステップS360におけるメインバッテリ12への電力の入出力を制限が継続されることとなる。
以上説明した第3実施形態にかかる車両用の電源システム100によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の電源システム100では、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断するまで、メインバッテリ12への電力の入出力を制限する(図6のステップS330〜ステップS360)。
これにより、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能ではないと判断される状態、すなわち突入電流が発生し得る状態においては、メインバッテリ12からの電力の入出力を制限してバッテリ電圧Vb_dの変動を抑制し、補助電源部接続切替リレー18の突入電流が発生し難い状況に移行させることができる。すなわち、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能なタイミングを積極的に作り出すことができるので、バッテリ電圧Vb_dの変動が長時間継続するシーンにおいても、この状態を解消し、適切なタイミングで補助電源部接続切替リレー18をオンとすることができる。
なお、本実施形態では、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が電圧微分閾値α1より大きい場合にリレー操作を不許可と判断して、メインバッテリ12への電力の入出力を制限している。しかしながら、上記第2実施形態で説明したように、バッテリ電圧変動予測値ΔVexpが変動予測値閾値α2より大きい場合にリレー操作を不許可と判断して、メインバッテリ12への電力の入出力を制限するようにしても良い。
これにより、より高精度に突入電流の要因となるバッテリ電圧Vb_dの変動を検知しつつ、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とするタイミングを積極的に作り出すことができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について説明する。なお、上記各実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態では、上記第2実施形態の電源システム100の構成をベースとして、補助電源部接続切替リレー18に並列に接続されたチャージリレーをさらに有し、チャージリレーをオンにした後に、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かの判断を行う。
図7は、第4実施形態にかかる車両用の電源システム100の概略構成を説明する図である。図示のように、本実施形態の電源システム100では、第2実施形態の電源システム100の各構成に加えて、補助電源部接続切替リレー18に並列に接続されたスイッチ30aと抵抗器30bからなるチャージリレー30を備えている。
このチャージリレー30では、補助電源部接続切替リレー18がオフ状態である場合にスイッチ30aがオンにされると、比較的高い抵抗値を有する抵抗器30bの作用によって、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの正負に応じてDCDCコンバータ14のキャパシタの充放電を行うように緩やかに電流が流れる。なお、以下の説明において、チャージリレー30のオン又はオフとは、チャージリレー30のスイッチ30aのオン又はオフと同義である。
したがって、チャージリレー30をオンにすることにより、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが緩やかに減少する。なお、チャージリレー30のオン/オフは、コントローラ20により制御される。
図8は、本実施形態におけるチャージリレー30のオン/オフ制御及びリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。
本実施形態では、ステップS410において、コントローラ20が、補助電源部接続切替リレー18の接続要求を受けると、チャージリレー30をオンにする。補助電源部電圧Va_dがバッテリ電圧Vb_dに緩やかに近づく。
そして、補助電源部電圧Va_dがバッテリ電圧Vb_dに近づいて、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが所定値以下となると、コントローラ20は、ステップS420〜ステップS460のリレーオン状態許可判断処理を実行する。なお、リレーオン状態許可判断処理の具体的内容は、第1実施形態における図3のステップS110〜ステップS150の処理の内容と同様である。
そして、本実施形態では、コントローラ20は、ステップS460においてリレーオンを不許可にした場合、ステップS470において、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が、所定値α3よりも大きいか否かを判定する。すなわち、発生しているバッテリ電圧Vb_dの変動が一定以上に大きいか否かを判定することを意味する。
そして、コントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が所定値α3よりも大きいと判定すると、ステップS480に進み、チャージリレー30をオフにする。すなわち、メインバッテリ12への電力の入出力が頻繁に行われていてバッテリ電圧Vb_dの変動が一定以上に大きく、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVがゼロに近づくまでに時間がかかると予想される場合には、チャージリレー30をオフにして当該チャージリレー30にかかる負担を軽減する。
一方、コントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が所定値α3以下であると判定すると、ステップS440に戻って以降の処理を実行する。すなわち、補助電源部接続切替リレー18をオンとすることが可能になるまで、チャージリレー30をオンにしたまま待機する状態になる。
さらに、コントローラ20は、上記ステップS450においてリレーオンを許可した場合には、実際に補助電源部接続切替リレー18をオンする操作が終了する所定時間の経過を待って、ステップS480に進み、チャージリレー30をオフにする。
以下、本実施形態において、チャージリレー30をオンにした後のバッテリ電圧Vb_d、補助電源部電圧Va_d、及びバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの挙動の一例について説明する。
図9は、チャージリレー30をオンにした後のバッテリ電圧Vb_d、補助電源部電圧Va_d、及びバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの挙動の概要を示すグラフである。なお、図の一点鎖線は、バッテリ電圧Vb_dの変動が生じていない場合の定常バッテリ電圧Vb_d_stとして示している。
図9の例では、バッテリ電圧Vb_dに対して補助電源部電圧Va_dが比較的低い状態でチャージリレー30をオンにすることが想定されている。そして、図の時刻t0においてチャージリレー30がオンにされると、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVに起因してDCDCコンバータ14のキャパシタへの充電が開始される。
特に、図においては、チャージリレー30をオンにした後の所定時間は、メインバッテリ12がほぼ定常バッテリ電圧Vb_d_stをとっており、補助電源部電圧Va_dがこの値に近づくように増加している。
そして、時刻t1において補助電源部電圧Va_dがほぼ定常バッテリ電圧Vb_d_stに到達する。すなわち、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが比較的小さくなる。
しかしながら、時刻t1付近ではバッテリ電圧Vb_dの変動が生じ始めている。この状態ではチャージリレー30をオンにしていても、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが生じているので、補助電源部接続切替リレー18をオンにすると突入電流が発生する恐れがある。
これに対して、本実施形態では、コントローラ20は、チャージリレー30をオンにした後に、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が、電圧微分閾値α1より小さいか否かを判定し(ステップS440)、小さいと判定されると補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断し、リレーオン操作を許可している(ステップS450)。
したがって、チャージリレー30をオンにして、補助電源部電圧Va_dがバッテリ電圧Vb_dにある程度近づくまでの間の突入電流の発生を抑制しつつ、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVの変動による突入電流の発生も防止することができる。
特に、コントローラ20は、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|が所定値α3よりも大きく、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVがゼロに近づくまでに時間がかかると予想される場合には、チャージリレー30をオフにしている(ステップS480)。これにより、長時間の間、チャージリレー30をオン状態に維持することによる当該チャージリレー30に与える負担が軽減される。
以上説明した第4実施形態にかかる車両用の電源システム100によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の電源システム100は、補助電源部接続切替リレー18に接続されて、リレー制御部としてのコントローラ20によりオン/オフが制御されるチャージリレー30をさらに備える。そして、コントローラ20は、チャージリレー30をオンにした後に、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する(図8のステップS410及びステップS440)。
すなわち、コントローラ20は、先ず、チャージリレー30をオンすることで、補助電源部電圧Va_dをバッテリ電圧Vb_dに緩やかに近づけて、この状態でリレーオン状態許可判断処理(ステップS420〜ステップS460)を実行することができる。
したがって、補助電源部電圧Va_dとバッテリ電圧Vb_dとの差が大きい状態で、補助電源部接続切替リレー18の接続要求が発生した場合であっても、この補助電源部電圧Va_dとバッテリ電圧Vb_dとの差が大きい状態を緩やかに解消しつつ、バッテリ電圧Vb_dの変動による突入電流の発生を抑制し得る好適なタイミングで、補助電源部接続切替リレー18のオン操作を実行することができる。
特に、本実施形態では、コントローラ20は、チャージリレー30をオンにした後のバッテリ電圧Vb_dの変動が所定値α3より大きい場合に、チャージリレー30をオフにする(ステップ470及びステップS480)。
これにより、例えば、高負荷時や回生時等のメインバッテリ12への電力の入出力が頻繁に行われていてバッテリ電圧Vb_dの変動が一定以上に大きく、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVがゼロに近づくまでに時間がかかると予想される場合には、チャージリレー30をオフにすることとなる。したがって、長時間の間、チャージリレー30をオン状態に維持することによって、チャージリレー30に電流が流れ続けて抵抗器30bが過熱してしまうことを回避することができる。すなわち、チャージリレー30に与える負担が軽減される。
なお、車両の走行中に補助電源部接続切替リレー18の接続要求が出された場合、バッテリ電圧Vb_dの変動が生じているときに補助電源部接続切替リレー18のオン操作を実行する必要がある。
このような状況においても、本実施形態にかかる制御によって、突入電流の発生を抑制し得る好適なタイミングで補助電源部接続切替リレー18をオンさせることができる。
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様にバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|と電圧微分閾値α1の大小を判定によって、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断している(図8のステップS440〜ステップS460)。
しかしながら、これに代えて、第2実施形態の図5におけるバッテリ電圧変動予測値ΔVexpと変動予測値閾値α2の大小を判定によって、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断しても良い。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について説明する。なお、上記各実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態では、上記第1実施形態〜第4実施形態において演算したバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|に代えて、車両のシフト状態をバッテリ電圧変動情報として取得し、当該シフト状態に基づいて補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かの判断を行う。
図10は、第5実施形態にかかる車両用の電源システム100の概略構成を説明する図である。図示のように、本実施形態の電源システム100では、第1実施形態の電源システム100の構成に対してメインバッテリ電圧センサ22が省かれているとともに、電源システム100が搭載される車両のシフトの状態を検出するシフト状態検出部32が設けられている。
シフト状態検出部32は、検出したシフトの状態(パーキングレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジ、又はリバースレンジ等)の信号をコントローラ20に送信する。
図11は、本実施形態におけるリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。
本実施形態では、ステップS510において、コントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18の接続要求を受けると、シフト状態検出部32から車両のシフト状態を取得する。
ステップS520において、コントローラ20は、取得した車両のシフト状態に基づいて、シフトがパーキングレンジ又はニュートラルレンジであるか否かを判断する。
そして、コントローラ20はシフトがパーキングレンジ又はニュートラルレンジであると判断すると、ステップS530において、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断し、リレーオン操作を許可する。
一方で、コントローラ20はシフトがパーキングレンジ及びニュートラルレンジのいずれでも無いと判断すると、ステップS540において、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができないと判断し、リレーオン操作を不許可とする。
以上説明した第5実施形態にかかる車両用の電源システム100によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の電源システム100では、バッテリ電圧変動情報取得部としてのシフト状態検出部32は、バッテリ電圧変動情報として車両のシフトの状態を検出する。そして、リレー制御部としてのコントローラ20は、シフトの状態がパーキングレンジ又はニュートラルレンジであるか否かを判定し(ステップS520)、シフトの状態がパーキングレンジ又はニュートラルレンジである場合に補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断する(ステップS530)。
これにより、車両の要求負荷の変動がほぼ無いと考えられるパーキングレンジ又はニュートラルレンジを狙って、補助電源部接続切替リレー18をオンにすることができるので、補助電源部接続切替リレー18における突入電流の発生及びこれに起因する補助電源部接続切替リレー18の接点荒れや溶着をより確実に抑制することができる。
特に、上述の突入電流の発生をより効果的に抑制しつつも、メインバッテリ12の電圧変動の演算を実行するための構成であるメインバッテリ電圧センサ22を省略することができるとともに、当該演算によるコントローラ20への負荷も低減することができる。
なお、本実施形態の電源システム100において、上記第4実施形態で説明したチャージリレー30を設け、コントローラ20が補助電源部接続切替リレー18の接続要求を受けてチャージリレー30をオンにした後に、図11のステップS510以降の処理を行うようにしても良い。
また、本実施形態の電源システム100の構成に、メインバッテリ電圧センサ22や補助電源部電圧検出センサ28を付加し、図11のステップS520のシフト状態がパーキングレンジ及びニュートラルレンジのいずれでも無いと判断された場合に、図3で示す第1実施形態のリレーオン状態許可判断処理、又は図5で示す第2実施形態のリレーオン状態許可判断処理を実行するようにしても良い。
これにより、負荷変動がほぼ無いシフト状態がパーキングレンジ又はニュートラルレンジを検知したら、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|やバッテリ電圧変動予測値ΔVexp等の演算処理を行うことなく補助電源部接続切替リレー18のオン操作を許可することができる。また、シフト状態がパーキングレンジ及びニュートラルレンジのいずれでも無い場合には、負荷変動が生じる可能性があるので、この場合にのみバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|やバッテリ電圧変動予測値ΔVexp等の演算を行うようにして、より高精度な補助電源部接続切替リレー18のオン/オフ制御を実行することができる。
さらに、図11のステップS520のシフト状態がパーキングレンジ及びニュートラルレンジのいずれでも無いと判断された場合に、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVと所定の閾値の大小判定を行っても良い。すなわち、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが閾値より高い場合には補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能ではないと判断し、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが閾値より低い場合に補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断する。
これにより、負荷変動がほぼ無いシフト状態がパーキングレンジ又はニュートラルレンジを検知したら、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVを演算することなく補助電源部接続切替リレー18のオン操作を許可することができる。また、シフト状態がパーキングレンジ及びニュートラルレンジのいずれでも無く負荷変動が生じる可能性がある場合には、簡易な演算方法で求めることのできるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVに基づいてリレーオン許可判断を実行するので、コントローラ20の処理負担をできるだけ軽減しつつ、高精度な補助電源部接続切替リレー18のオン/オフ制御を実行することができる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について説明する。なお、上記各実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態では、上記第1実施形態〜第4実施形態において演算したバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|に代えて、車速Va、アクセル開度Ap、及びブレーキ操作量Boをバッテリ電圧変動情報として取得し、当該バッテリ電圧増減示唆量に基づいて補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かの判断を行う。
図12は、第6実施形態にかかる車両用の電源システム100の概略構成を説明する図である。図示のように、本実施形態の電源システム100では、第1実施形態の電源システム100の構成に対してメインバッテリ電圧センサ22が省かれている。
そして、電源システム100には、当該電源システム100が搭載される車両の車速Vaを検出する車速センサ40、アクセル開度Apを検出するアクセル開度センサ42、ブレーキ操作量Boを検出するブレーキ操作量センサ44が設けられている。
車速センサ40は、例えば駆動モータ10の回転数等に基づいて車速Vaを検出する。アクセル開度センサ42は、運転者によるアクセルペダルの操作量に基づいてアクセル開度Apを検出する。ブレーキ操作量センサ44は、運転者によるブレーキペダルの操作量に基づいてブレーキ操作量Boを検出する。
図13は、本実施形態におけるリレーオン状態許可判断処理を説明するフローチャートである。
本実施形態では、ステップS610において、コントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18の接続要求を受けると、車速センサ40で検出された車速Vaを取得する。
ステップS620において、コントローラ20は、アクセル開度センサ42で検出されたアクセル開度Apを取得する。
さらに、ステップS630において、コントローラ20は、ブレーキ操作量センサ44で検出されたブレーキ操作量Boを取得する。
ステップS640において、コントローラ20は、取得したアクセル開度Apが、所定の閾値β未満であるか否かを判断する。ここで、閾値βは、アクセル開度Apの増大に応じたメインバッテリ12からの取り出し電力(駆動モータ10への供給電力)の増大が、上記突入電流を発生させるバッテリ電圧Vb_dの過剰な減少を回避するように定められる。
そして、コントローラ20は、アクセル開度Apが閾値β未満であると判断すると、ステップS650に進む。
ステップS650において、コントローラ20は、取得したブレーキ操作量Boが、所定の閾値γ未満であるか否かを判断する。ここで、閾値γは、ブレーキ操作量Boの増大に応じたメインバッテリ12への回生電力(メインバッテリ12へ入力される電力)の増大が、上記突入電流を発生させるバッテリ電圧Vb_dの過剰な増大を回避するように定められる。
そして、コントローラ20は、ブレーキ操作量Boが閾値γ未満であると判断すると、ステップS660に進む。
ステップS660において、コントローラ20は、取得した車速Vaが、所定の閾値γ未満であるか否かを判断する。ここで、閾値γは、車速Vaの増大に応じたメインバッテリ12からの取り出し電力(駆動モータ10への供給電力)の増大が、上記突入電流を発生させるバッテリ電圧Vb_dの過剰な減少を回避するように定められる。
そして、コントローラ20は、ブレーキ操作量Boが閾値γ未満であると判断すると、ステップS670に進む。
ステップS670において、コントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断し、リレーオン操作を許可する。なお、その後は、コントローラ20のリレーオン操作の許可判断に基づいて、コントローラ20自身又は他のリレー操作制御部が補助電源部接続切替リレー18をオンにする制御を実行する。
一方、コントローラ20は、上記ステップS640〜ステップS660の何れかでNoと判断した場合、すなわちアクセル開度Apが閾値βより大きい場合、ブレーキ操作量Boが閾値γより大きい場合、又は車速Vaが閾値γより大きい場合の何れかの場合には、ステップS680に進む。
ステップS680において、コントローラ20は、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることができないと判断し、リレーオン操作を不許可とする。すなわち、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とする制御が禁止されることとなる。
以上説明した第6実施形態にかかる車両用の電源システム100によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態の電源システム100では、バッテリ電圧変動情報取得部としての車速センサ40、アクセル開度センサ42、及びブレーキ操作量センサ44が、それぞれ、メインバッテリ12の電圧変動の情報として、車速Va、アクセル開度Ap、及びブレーキ操作量Boからなるバッテリ電圧増減示唆量を取得し(図13のステップS610〜ステップS630)、リレー制御部としてのコントローラ20は、バッテリ電圧増減示唆量に基づいて補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断する(ステップS640〜ステップS680)。
これにより、メインバッテリ12からの取り出し電力の増減(バッテリ電圧Vb_dの増減)に相関する車速Va、アクセル開度Ap、及びブレーキ操作量Boを取得して、これらに基づいて補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であるか否かを判断することができる。
したがって、車両の走行中であっても、車両の要求負荷の変動が少ないタイミングを検知して、補助電源部接続切替リレー18をオンにすることができ、補助電源部接続切替リレー18における突入電流の発生及びこれに起因する補助電源部接続切替リレー18の接点荒れや溶着をより確実に抑制することができる。
なお、本実施形態の電源システム100において、上記第4実施形態で説明したチャージリレー30を設け、コントローラ20が補助電源部接続切替リレー18の接続要求を受けてチャージリレー30をオンにした後に、図13のステップS610以降の処理を行うようにしても良い。
また、本実施形態の電源システム100の構成に、メインバッテリ電圧センサ22や補助電源部電圧検出センサ28を付加し、図13のステップS640〜ステップS660の何れかでNoと判断された場合に、図3で示す第1実施形態のリレーオン状態許可判断処理、又は図5で示す第2実施形態のリレーオン状態許可判断処理を実行するようにしても良い。
これにより、図13のステップS640〜ステップS660が全てYesとなる状況、すなわちメインバッテリ12からの取り出し電力の増減が発生しないと推測される場合には、バッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|やバッテリ電圧変動予測値ΔVexp等の演算処理を行うことなく補助電源部接続切替リレー18のオン操作を許可することができる。
一方で、ステップS640〜ステップS660の何れかでNoと判断された場合には、メインバッテリ12からの取り出し電力の増減が生じる可能性があるので、この場合にのみバッテリ電圧微分絶対値|dVb_d/dt|やバッテリ電圧変動予測値ΔVexp等の演算を行うようにして、より高精度な補助電源部接続切替リレー18のオン/オフ制御を実行することができる。
さらに、図13のステップS640〜ステップS660の何れかでNoと判断された場合に、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVと所定の閾値の大小判定を行っても良い。すなわち、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが閾値より高い場合には補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能ではないと判断し、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVが閾値より低い場合に補助電源部接続切替リレー18をオン状態とすることが可能であると判断する。
これにより、図13のステップS640〜ステップS660が全てYesとなる状況、すなわちメインバッテリ12からの取り出し電力の増減が発生しないと推測される場合には、バッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVを演算することなく補助電源部接続切替リレー18のオン操作を許可することができる。
一方、図13のステップS640〜ステップS660の何れかでNoと判断されてメインバッテリ12からの取り出し電力の増減が生じる可能性がある場合には、簡易な演算方法で求めることのできるバッテリ‐補助電源部間電圧差ΔVに基づいてリレーオン許可判断を実行するので、コントローラ20の処理負担をできるだけ軽減しつつ、高精度な補助電源部接続切替リレー18のオン/オフ制御を実行することができる。
さらに、本実施形態では、車速Va、アクセル開度Ap、及びブレーキ操作量Boの全てをバッテリ電圧増減示唆量として取得している。しかしながら、これらの内の2つ又は1つのみをバッテリ電圧増減示唆量として取得し、取得したバッテリ電圧増減示唆量以外の量を検出するセンサを適宜省略しても良い。
また、車速Va、アクセル開度Ap、及びブレーキ操作量Boに代えて、又はこれらとともに、車両の加速度や傾斜角等をバッテリ電圧増減示唆量として取得しても良い。特に、少なくとも車速Va、加速度、及び車体傾斜角をバッテリ電圧増減示唆量として採用することにより、補助電源部接続切替リレー18をオン状態とする許可判断の精度より向上する。
具体的に、車速Vaが大きい場合であっても、車両が定常状態である場合や下り坂を走行している場合など、メインバッテリ12からの取り出し電力が上記突入電流を発生させるほど大きいとは限らない場合が考えられる。この場合には、加速度センサによる加速度検出値や傾斜センサによる車体傾斜角検出値を、補助電源部接続切替リレー18のオン操作の許可判断に用いることで、より高精度にメインバッテリ12からの取り出し電力が記突入電流を発生させる程度に大きくなるシーンを特定することができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、上記各実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記各実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、補助電源部13としてDCDCコンバータ14及び燃料電池の一種である固体酸化物形燃料電池としてのSOFC16が用いられているが、他の発電機、例えばエンジン及びオルタネータからなる発電機を用いるようにしても良い。また、SOFC16に代えて、高分子電解質膜型燃料電池(PEMFC)等の他のタイプの燃料電池を採用しても良い。
また、補助電源部13を発電機以外の補助バッテリとして構成しても良い。さらに、車両の負荷としては、駆動モータ10に限らず、車両の走行状態等に応じて負荷が変動し得る空気コンプレッサや冷却水循環ポンプ等の種々の装置を採用しても良い。
さらに、上記各実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
10 駆動モータ(車両の負荷)
12 メインバッテリ(バッテリ)
14 DCDCコンバータ(補助電源部)
16 SOFC(補助電源部)
18 補助電源部接続切替リレー(リレー)
20 コントローラ(リレー制御部)
22 メインバッテリ電圧センサ(バッテリ電圧変動情報取得部)
24 駆動インバータ
28 コンバータ電圧検出センサ(バッテリ電圧変動情報取得部)
30 チャージリレー
32 シフト状態検出部(バッテリ電圧変動情報取得部)
40 車速センサ(バッテリ電圧変動情報取得部)
42 アクセル開度センサ(バッテリ電圧変動情報取得部)
44 ブレーキ操作量センサ(バッテリ電圧変動情報取得部)
100 電源システム

Claims (16)

  1. 車両の負荷に電力を供給するバッテリと、
    前記バッテリに接続される補助電源部と、
    前記バッテリと前記補助電源部の間の接続状態のオン/オフを切り替えるリレーと、
    前記リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断するリレー制御部と、
    前記バッテリの電圧変動の情報を取得するバッテリ電圧変動情報取得部と、を備え、
    前記リレー制御部は、前記バッテリの電圧変動の情報に基づいて、前記リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する、
    車両用の電源システム。
  2. 請求項1に記載の電源システムであって、
    前記バッテリの電圧変動の情報は、前記バッテリの単位時間当たりの電圧の変化であるバッテリ電圧微分値を含む、
    電源システム。
  3. 請求項2に記載の電源システムであって、
    前記リレー制御部は、
    前記バッテリ電圧微分値の絶対値が所定の電圧微分閾値より小さいか否かを判定し、
    前記バッテリ電圧微分値の絶対値が前記電圧微分閾値より小さい場合に前記リレーをオン状態とすることが可能であると判断する、
    電源システム。
  4. 請求項3に記載の電源システムであって、
    前記電圧微分閾値は、前記リレーにおいて許容される電流以下の電流が前記リレーに流れるように定められる、
    電源システム。
  5. 請求項2に記載の電源システムであって、
    前記バッテリの電圧変動の情報は、前記バッテリの電圧と前記補助電源部の電圧の差であるバッテリ‐補助電源部間電圧差をさらに含み、
    前記リレー制御部は、
    前記バッテリ電圧微分値の絶対値及び前記バッテリ‐補助電源部間電圧差に基づいて、前記バッテリの電圧の所定時間後の予測値であるバッテリ電圧変動予測値を演算し、
    前記バッテリ電圧変動予測値に基づいて、前記リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する、
    電源システム。
  6. 請求項5に記載の電源システムであって、
    前記バッテリ電圧変動予測値は、前記バッテリ電圧微分値の絶対値と前記バッテリ‐補助電源部間電圧差の和である、
    電源システム。
  7. 請求項5又は6に記載の電源システムであって、
    前記リレー制御部は、
    前記バッテリ電圧変動予測値が所定の変動予測値閾値より小さいか否かを判定し、
    前記バッテリ電圧変動予測値が所定の変動予測値閾値より小さい場合に前記リレーをオン状態とすることが可能であると判断する、
    電源システム。
  8. 請求項7に記載の電源システムであって、
    前記変動予測値閾値は、前記リレーにおいて許容される電流以下の電流が前記リレーに流れるように定められる、
    電源システム。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の電源システムであって、
    前記リレー制御部は、前記リレーをオン状態とすることが可能であると判断するまで、前記バッテリへの電力の入出力を制限する、
    電源システム。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の電源システムであって、
    前記リレーに並列に接続されて、前記リレー制御部によりオン/オフが制御されるチャージリレーをさらに備え、
    前記リレー制御部は、前記チャージリレーをオンにした後に、前記リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する、
    電源システム。
  11. 請求項10に記載の電源システムであって、
    前記リレー制御部は、前記チャージリレーをオンにした後の前記バッテリの電圧の変動が所定値より大きい場合に、前記チャージリレーをオフにする、
    電源システム。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の電源システムであって、
    前記バッテリ電圧変動情報取得部は、前記バッテリの電圧変動の情報として車両のシフトの状態を取得し、
    前記リレー制御部は、
    前記シフトの状態がパーキングレンジ又はニュートラルレンジであるか否かを判定し、
    前記シフトの状態がパーキングレンジ又はニュートラルレンジである場合に前記リレーをオン状態とすることが可能であると判断する、
    電源システム。
  13. 請求項1〜12の何れか1項に記載の電源システムであって、
    前記バッテリ電圧変動情報取得部は、前記バッテリの電圧変動の情報として車速、アクセル開度、ブレーキ操作量のうちの少なくとも一つを含むバッテリ電圧増減示唆量を取得し、
    前記リレー制御部は、前記バッテリ電圧増減示唆量に基づいて前記リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する、
    電源システム。
  14. 請求項1〜13の何れか1項に記載の電源システムであって、
    前記補助電源部は燃料電池を含む、
    電源システム。
  15. 請求項14に記載の電源システムであって、
    前記燃料電池は、固体酸化物形燃料電池を含む、
    電源システム。
  16. 車両の負荷に電力を供給するバッテリと補助電源部の間のリレーの制御を実行する車両用の電源システム制御方法であって、
    前記バッテリの電圧変動の情報を取得し、
    前記バッテリの電圧変動の情報に基づいて、前記リレーをオン状態とすることが可能であるか否かを判断する、
    車両用の電源システム制御方法。
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