JP2018098140A - 蓄電素子 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、高空隙層8は、例えば、無機粒子とバインダと溶媒とを含む組成物を、セパレータ基材41の面に塗布するか、又は、正極11又は負極12の少なくともいずれかの活物質層の表面に塗布することによって形成できる。そして、上記のごとく巻回するときに、高空隙層8も積層された積層体22を巻回する。
(1)正極の作製
有機溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、導電助剤(アセチレンブラック)と、バインダ(PVdF)と、活物質粒子(LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2)とを混合し、混練することで、正極用の2種類の合剤を調製した。まず、導電助剤、バインダ、活物質粒子の配合量を、それぞれ4.5質量%、4.5質量%、91質量%とした低固形分の合剤を調製した。次に、導電助剤、バインダ、活物質粒子の配合量を、それぞれ4.5質量%、4.5質量%、91質量%とした高固形分の合剤を調製した。このとき、有機溶媒の量を低固形分の合剤よりも少なくすることで、高固形分の合剤を調製した。調製した低固形分の合剤を、アルミニウム箔(厚さ15μm)の両面に、乾燥後の塗布量(目付量 1層分)が4.3mg/cm2となるようにそれぞれ塗布した。塗布した合剤のうえに、高固形分の合剤を乾燥後の塗布量(目付量 1層分)が4.3mg/cm2となるようそれぞれ塗布した。乾燥後、所定の圧力でロールプレスを行った。その後、真空乾燥して、水分等を除去した。活物質層(1層分)の厚さは、32μmであった。活物質層の密度は、2.69g/cm3であった。
活物質粒子としては、天然黒鉛の粒子を用いた。バインダとしては、スチレンブタジエンゴムを用いた。負極用の合剤は、溶剤としての水と、バインダと、カルボキシメチルセルロース(CMC)と、活物質粒子とを混合、混練することで調製した。CMCは、1.0質量%となるように配合し、バインダは、2.0質量%となるように配合し、活物質粒子は、97.0質量%となるように配合した。調製した負極用の合剤を、乾燥後の塗布量(目付量 1層分)が3.8mg/cm2となるように、銅箔(厚さ10μm)の両面にそれぞれ塗布した。乾燥後、ロールプレスを行い、真空乾燥して、水分等を除去した。活物質層(1層分)の厚さは、39μmであった。活物質層の密度は、0.974g/cm3であった。
セパレータ基材として厚さが22μmのポリエチレン製微多孔膜を用いた。ポリエチレン製微多孔膜の透気抵抗度は、100秒/100ccであった。
無機粒子(アルミナ粒子)95質量%と、バインダ(具体的にポリフッ化ビニリデン)5質量%と、溶媒とを含む組成物を調製し、斯かる組成物をセパレータ基材の片方の面に塗布した。加熱によって溶媒を揮発させ、セパレータ基材上に高空隙層(無機多孔層)を形成した。なお、下記のごとく電極体を巻回する前に、高空隙層を正極活物質層に接触するように配置した。
電解液としては、以下の方法で調製したものを用いた。非水溶媒として、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートを、いずれも1容量部ずつ混合した溶媒を用い、この非水溶媒に、塩濃度が1mol/LとなるようにLiPF6を溶解させ、電解液を調製した。
上記の正極、上記の負極、上記の電解液、セパレータ、高空隙層、及びケースを用いて、一般的な方法によって電池を製造した。
まず、セパレータが上記の正極および負極の間に配されて積層されてなるシート状物を巻回した。次に、巻回されてなる電極体を、ケースとしてのアルミニウム製の角形電槽缶のケース本体内に配置した。続いて、正極及び負極を2つの外部端子それぞれに電気的に接続させた。さらに、ケース本体に蓋板を取り付けた。上記の電解液を、ケースの蓋板に形成された注液口からケース内に注入した。最後に、ケースの注液口を封止することにより、ケースを密閉した。
正極活物質層、セパレータ基材、高空隙層の各空隙率を表1に示すように変えた点以外は、実施例1と同様にして電池を製造した。
詳しくは、実施例1〜15、比較例1〜10(比較例2,6,8を除く)では、上記のごとく、低固形分の合剤を塗布したあとに、高固形分の合剤を塗布することによって、厚み方向で空隙率が異なる正極活物質層を作製した。
一方、比較例2,6,8では、所定の固形分の合剤を1回のみ塗布することによって、厚み方向で空隙率が異ならない正極活物質層を作製した。
また、表1に示す各実施例、各比較例(ただし、比較例1,5は除く)では、セパレータ基材の片方の面上に高空隙層を形成した。
また、表2に示す各実施例、各比較例(ただし、比較例7は除く)では、正極活物質層の表面に、高空隙層用の組成物を塗布することによって、正極活物質層の上に高空隙層を形成した。
なお、いずれの負極活物質層も、厚み方向の空隙率が異なるように形成しなかった。
4.2Vまで充電した電池を40Aの放電電流で2.4Vまで放電することで、40A放電時の放電電気量C1を測定した。
上記の測定を行った電池を4.2Vまで充電し、200Aの放電電流で2.4Vまで放電することで、200A放電時の放電電気量C2を測定した。
そして、[C2/C1]×100の計算式によって算出された値を放電レート特性とした。
2:電極体、
26:非被覆積層部、
3:ケース、 31:ケース本体、 32:蓋板、
4:セパレータ、
5:集電体、 50:クリップ部材、
6:絶縁カバー、
7:外部端子、 71:面、
8:高空隙層(無機多孔層)、
11:正極、
111:正極の金属箔(集電箔)、 112:正極活物質層、
12:負極、
121:負極の金属箔(集電箔)、 122:負極活物質層、
91:バスバ部材、
100:蓄電装置。
Claims (3)
- 正極と負極とを電極として有する電極体と、電解液と、を含み、
前記電極体は、前記正極及び前記負極の間に配置されたセパレータ基材を有し、
前記正極及び負極は、活物質粒子を含有する活物質層をそれぞれ有し、
前記正極の活物質層及び前記負極の活物質層は、前記セパレータ基材を介して互いに対向し、
少なくともいずれかの電極の活物質層の空隙率は、厚さ方向の一方と他方とで異なり、且つ、前記セパレータ基材に近い前記一方にて前記他方よりも低く、
前記電極体は、前記セパレータ基材よりも空隙率が高く、且つ、前記空隙率の異なる前記活物質層と前記セパレータ基材との間に配置された高空隙層をさらに有する、蓄電素子。 - 前記セパレータ基材に近い前記一方の空隙率は、38%以上である、請求項1に記載の蓄電素子。
- 前記正極及び前記負極のいずれも、前記空隙率が厚み方向で前記他方よりも前記一方にて低い活物質層をそれぞれ有し、
前記高空隙層は、前記正極の活物質層と前記セパレータ基材との間、及び、前記負極の活物質層と前記セパレータ基材との間の両方に、それぞれ配置されている、請求項1又は2に記載の蓄電素子。
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JP2016244689A JP6667142B2 (ja) | 2016-12-16 | 2016-12-16 | 蓄電素子 |
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JP2016244689A JP6667142B2 (ja) | 2016-12-16 | 2016-12-16 | 蓄電素子 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112242258A (zh) * | 2020-10-20 | 2021-01-19 | 上海海事大学 | 一种变孔隙下的非对称多孔电极结构的电双层超级电容 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007280781A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Sony Corp | 非水電解質二次電池 |
JP2016042460A (ja) * | 2014-08-13 | 2016-03-31 | 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co.,Ltd. | リチウム二次電池用正極および負極、そしてこれらの製造方法 |
-
2016
- 2016-12-16 JP JP2016244689A patent/JP6667142B2/ja active Active
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JP2007280781A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Sony Corp | 非水電解質二次電池 |
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CN112242258A (zh) * | 2020-10-20 | 2021-01-19 | 上海海事大学 | 一种变孔隙下的非对称多孔电极结构的电双层超级电容 |
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