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JP2018042424A - 電力変換装置 - Google Patents

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JP2018042424A
JP2018042424A JP2016176509A JP2016176509A JP2018042424A JP 2018042424 A JP2018042424 A JP 2018042424A JP 2016176509 A JP2016176509 A JP 2016176509A JP 2016176509 A JP2016176509 A JP 2016176509A JP 2018042424 A JP2018042424 A JP 2018042424A
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健太郎 広瀬
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Abstract

【課題】本明細書は、近接対向する正極バスバと負極バスバの変形を軽減する技術を提供する。【解決手段】正極バスバ30と負極バスバ40は、夫々、複数の半導体モジュール8の正極端子25aと負極端子25bをコンデンサ素子61に接続する。正極バスバ30は、平板部31と、平板部31から延びており、正極端子25aと接続される複数の枝部33を備えている。負極バスバ40は、平板部41と、平板部41から延びており、負極端子25bと接続される複数の枝部43を備えている。平板部31と平板部41の夫々の両端に、直角に折れ曲がっているリブ37、38、47、48が設けられている。リブ37、38、47、48の一部は、コンデンサユニット内の充填材に埋設されている。【選択図】図3

Description

本明細書が開示する技術は、電力変換装置に関する。特に、複数の冷却器が平行に配置されており、隣り合う冷却器の間に半導体モジュールが挟まれている積層ユニットを有する電力変換装置に関する。
上記した積層ユニットを備えた電力変換装置が例えば特許文献1に開示されている。各半導体モジュールは、1個乃至数個のスイッチング素子を収容している。半導体モジュールの本体からは、内部でスイッチング素子と導通している複数の端子(正極端子と負極端子)が延びている。複数の半導体モジュールの夫々の端子は、半導体モジュールと冷却器の積層方向に一例に並ぶことになる。正極端子群と負極端子群が2列に並ぶことになる。積層ユニットの隣には、コンデンサが配置されている。夫々の半導体モジュールの正極端子とコンデンサの一方の電極が正極バスバで接続され、夫々の半導体モジュールの負極端子とコンデンサの他方の電極が負極バスバで接続される。正極バスバと負極バスバは、夫々、板状の平板部(基部)を有しており、その平板部から、夫々の端子と接合される複数の枝部が延びている。正極バスバの平板部と負極バスバの平板部は近接して対向配置される。2枚の平板部を近接して対向配置することで、バスバのインダクタンスが低減される。
特開2014−110400号公報
正極バスバは、一枚の平板部から複数の枝部が延びている。平板部が変形していると、各枝部と正極端子の相対位置がばらつき、両者を接続する作業が難しくなる。負極バスバについても同様である。本明細書は、平板部から複数の枝部が延びているバスバを有する電力変換装置に関し、バスバの平板部の変形を抑える技術を提供する。
本明細書が開示する電力変換装置は、積層ユニットと、コンデンサユニットと、正極バスバと、負極バスバを備えている。積層ユニットは、複数の冷却器が並んで配置されており、隣り合う冷却器の間に、スイッチング素子を収容している半導体モジュールが挟まれているデバイスである。コンデンサユニットは、積層ユニットの隣りに配置されており、コンデンサ素子を収容しているとともにコンデンサ素子の周囲に充填材が充填されている。正極バスバは、複数の半導体モジュールの夫々の側面から延びている正極端子と接合しているとともに、コンデンサ素子の一方の電極と接続している。負極バスバは、夫々の半導体モジュールの側面から延びている負極端子と接合しているとともに、コンデンサ素子の他方の電極と接続している。複数の半導体モジュールの正極端子は、積層ユニットにおける冷却器と半導体モジュールの積層方向に沿って一列に並んでおり、複数の負極端子は、正極端子の列と平行に一列に並んでいる。正極バスバは、コンデンサユニットから半導体モジュールの側面に沿って延びている板状の正極バスバ平板部と、正極バスバ平板部から各正極端子へ向けて延びているとともに各正極端子と接続されている複数の正極枝部を備えている。負極バスバは、コンデンサユニットから正極バスバ平板部と平行に延びている板状の負極バスバ平板部と、負極バスバ平板部から各負極端子へ向けて延びているとともに各負極端子と接続されている複数の負極枝部を備えている。正極バスバ平板部と負極バスバ平板部は、夫々、積層方向の両端が直角に折り曲げられているとともにその折り曲げられた部分の一部がコンデンサユニットの充填材に埋設されている。
上記の電力変換装置では、バスバの平板部の両端が直角に折り曲げられているので、平板部の剛性が向上し、変形し難くなる。その上、折り曲げられた部分の一部がコンデンサユニットの充填材に埋設されることで、平板部の両端がしっかりと保持される。この点も、平板部の変形防止に貢献する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電力変換装置を含む電気自動車の電力系のブロック図である。 積層ユニットとバスバとコンデンサユニットのアセンブリの斜視図である。 積層ユニットとバスバとコンデンサユニットのアセンブリの分解斜視図である。 図2のIV−IV線に沿った断面図である。
図面を参照して実施例の電力変換装置を説明する。実施例の電力変換装置は電気自動車に搭載され、バッテリの電力を走行用モータの駆動電力に変換するデバイスである。図1に、電力変換装置2を含む電気自動車100の電力系のブロック図を示す。電気自動車100は、2個の走行用モータ83a、83bを備える。それゆえ、電力変換装置2は、2セットのインバータ回路13a、13bを備える。なお、2個のモータ83a、83bの出力は、ギアボックス85で合成/分配されて車軸86(即ち駆動輪)へと伝達される。
電力変換装置2は、システムメインリレー82を介してバッテリ81と接続されている。電力変換装置2は、バッテリ81の電圧を昇圧する電圧コンバータ回路12と、昇圧後の直流電力を交流に変換する2セットのインバータ回路13a、13bを備えている。
電圧コンバータ回路12は、バッテリ側の端子に印加された電圧を昇圧してインバータ側の端子に出力する昇圧動作と、インバータ側の端子に印加された電圧を降圧してバッテリ側の端子に出力する降圧動作の双方を行うことが可能な双方向DC−DCコンバータである。説明の便宜上、以下では、バッテリ側(低電圧側)の端子を入力端18と称し、インバータ側(高電圧側)の端子を出力端19と称する。また、入力端18の正極と負極を夫々、入力正極端18aと入力負極端18bと称する。出力端19の正極と負極を夫々、出力正極端19aと出力負極端19bと称する。「入力端18」、「出力端19」との表記は説明の便宜を図るためのものであり、先に述べたように、電圧コンバータ回路12は双方向DC−DCコンバータであるので、出力端19から入力端18へ電力が流れる場合がある。
電圧コンバータ回路12は、2個のスイッチング素子9a、9bの直列回路、リアクトル7、フィルタコンデンサ5、各スイッチング素子に逆並列に接続されているダイオードで構成されている。リアクトル7は、一端が入力正極端18aに接続されており、他端は直列回路の中点に接続されている。フィルタコンデンサ5は、入力正極端18aと入力負極端18bの間に接続されている。入力負極端18bは、出力負極端19bと直接に接続されている。スイッチング素子9bが主に昇圧動作に関与し、スイッチング素子9aが主に降圧動作に関与する。図1の電圧コンバータ回路12はよく知られているので詳細な説明は省略する。なお、符号8aが示す破線矩形の範囲の回路が、後述する半導体モジュール8aに対応する。符号25a、25bは、半導体モジュール8aから延出している端子を示している。符号25aは、スイッチング素子9a、9bの直列回路の高電位側と導通している端子(正極端子25a)を示している。符号25bは、スイッチング素子9a、9bの直列回路の低電位側と導通している端子(負極端子25b)を表している。次に説明するように、正極端子25a、負極端子25bという表記は、他の半導体モジュールでも用いる。
インバータ回路13aは、2個のスイッチング素子の直列回路が3セット並列に接続された構成を有している。スイッチング素子9cと9d、スイッチング素子9eと9f、スイッチング素子9gと9hがそれぞれ直列回路を構成している。各スイッチング素子にはダイオードが逆並列に接続されている。3セットの直列回路の高電位側の端子(正極端子25a)が電圧コンバータ回路12の出力正極端19aに接続されており、3セットの直列回路の低電位側の端子(負極端子25b)が電圧コンバータ回路12の出力負極端19bに接続されている。3セットの直列回路の中点から3相交流(U相、V相、W相)が出力される。3セットの直列回路の夫々が、後述する半導体モジュール8b、8c、8dに対応する。
インバータ回路13bの構成はインバータ回路13aと同じであるため、図1では具体的な回路の図示を省略している。インバータ回路13bもインバータ回路13aと同様に、2個のスイッチング素子の直列回路が3セット並列に接続された構成を有している。3セットの直列回路の高電位側の端子が電圧コンバータ回路12の出力正極端19aに接続されており、3セットの直列回路の低電位側の端子が電圧コンバータ回路12の出力負極端19bに接続されている。各直列回路に対応するハードウエアを半導体モジュール8e、8f、8gと称する。
インバータ回路13a、13bの入力端に平滑コンデンサ6が並列に接続されている。平滑コンデンサ6は、別言すれば、電圧コンバータ回路12の出力端19に並列に接続されている。平滑コンデンサ6は、電圧コンバータ回路12の出力電流の脈動を除去する。
スイッチング素子9a−9hは、トランジスタであり、典型的にはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であるが、他のトランジスタ、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であってもよい。また、ここでいうスイッチング素子は、電力変換に用いられるものであり、パワー半導体素子と呼ばれることもある。
図1において、破線8a−8gの夫々が半導体モジュールに相当する。電力変換装置2は、2個のスイッチング素子の直列回路を7セット備えている。ハードウエアとしては、直列回路を構成する2個のスイッチング素子、および各スイッチング素子に逆並列に接続されているダイオードが一つのパッケージに収容されている。以下では、半導体モジュール8a−8gのいずれか一つを区別なく示すときには半導体モジュール8と表記する。
7個の半導体モジュール(7セットの直列回路)の高電位側の端子(正極端子25a)が平滑コンデンサ6の正極電極に接続され、低電位側の端子(負極端子25b)が平滑コンデンサ6の負極電極に接続される。図1において、符号30が示す破線内の導電経路は、複数の半導体モジュール8の正極端子25aと平滑コンデンサ6の正極電極を相互に接続するバスバ(正極バスバ)に対応する。符号40が示す破線内の導電経路は、複数の負極端子25bと平滑コンデンサ6の負極電極を相互に接続するバスバ(負極バスバ)に対応する。次に、複数の半導体モジュール8と正極バスバ30、負極バスバ40の構造について説明する。
図2に電力変換装置2のハードウエアの斜視図を示す。なお、図2では、電力変換装置2のハウジングと一部の部品の図示を省略している。複数の半導体モジュール8(8a−8g)は、複数の冷却器22とともに積層ユニット20を構成している。半導体モジュール8a−8gは全て同じ形状であるので、図2と後述する図3では、代表して左端の半導体モジュールにのみ、符号8を付し、他の半導体モジュールには符号を省略した。また、図2と後述する図3では、左端の2個の冷却器にのみ、符号22を付し、他の冷却器には符号を省略した。
図2は、電力変換装置2の斜視図であるが、積層ユニット20、正極バスバ30、負極バスバ40、及び、コンデンサユニット60のアセンブリのみを描いてあり、他の部品は図示を省略した。積層ユニット20は、複数のカードタイプの冷却器22が平行に配置されているとともに、隣り合う冷却器22の間にカードタイプの半導体モジュール8が挟まれているデバイスである。カードタイプの半導体モジュール8は、その幅広面を冷却器22に対向させて積層されている。各半導体モジュール8の一つの側面80aから3個の端子(正極端子25a、負極端子25b、中点端子25c)が延びている。図2と後述する図3では、積層ユニット20の左端に位置する半導体モジュール8の端子にのみ符号25a、25b、25cを付し、残りの半導体モジュール8には端子を示す符号を省略した。
正極端子25aと負極端子25bは、先に述べたように、半導体モジュール8に収容されている直列回路の高電位側の端子と低電位側の端子である。中点端子25cは、直列回路の中点と導通している端子である。別言すれば、3個の端子25a−25cは、いずれも、半導体モジュール8の内部でスイッチング素子と導通している。3個の端子25a−25cは、半導体モジュール8の幅広面と交差する一側面80aから図中のZ軸正方向に延びている。一側面80aの反対側の側面から複数の制御端子が図中のZ軸負方向に延びている。制御端子は、半導体モジュール8に内蔵されているスイッチング素子のゲート電極と導通しているゲート端子、及び、半導体モジュール8に内蔵されている温度センサや電流センサと導通している信号端子などである。
以下、説明の便宜上、積層ユニット20における冷却器22と半導体モジュール8の積層方向を単純に「積層方向」と称する。図中のX方向が積層方向に相当する。
図中の右端の冷却器22には、冷媒供給口28と冷媒排出口29が設けられている。隣接する冷却器22同士は、2個の連結管で接続されている。一方の連結管は、積層方向からみて冷媒供給口28と重なるように位置している。他方の連結管は、積層方向からみて冷媒排出口29と重なるように位置している。冷媒供給口28と冷媒排出口29には、不図示の冷媒循環装置が接続される。冷媒供給口28から供給される冷媒は、一方の連結管を通じて全ての冷却器22に分配される。冷媒は冷却器22を通る間に隣接する半導体モジュール8から熱を吸収する。熱を吸収した冷媒は、他方の連結管と冷媒排出口29を通じて積層ユニット20から排出される。各半導体モジュール8は、その両側から冷却されるので、積層ユニット20は冷却性能が高い。
各半導体モジュール8の3個の端子25a−25cはいずれも平板状である。複数の半導体モジュール8の正極端子25aは、隣接する半導体モジュール8の正極端子25aの平坦面と対向するように、積層方向に一列に並んでいる。複数の半導体モジュール8の負極端子25bも、隣接する半導体モジュール8の負極端子25bの平坦面と対向するように、積層方向に一列に並んでいる。複数の半導体モジュール8の中点端子25cも同様である。複数の半導体モジュール8の正極端子25a、負極端子25b、中点端子25cは、3列に並んでいる。
積層ユニット20の横にコンデンサユニット60が配置されている。コンデンサユニット60は、積層ユニット20の冷却器22と半導体モジュール8の積層方向(図中のX方向)に長尺であり、積層方向と交差する方向で積層ユニットと並んでいる。コンデンサユニット60のケースの中には、2個のコンデンサ素子61(後述)が収容されている。正極バスバ30は、複数の半導体モジュール8の夫々の正極端子25aと、コンデンサユニット60の中のコンデンサ素子を接続する導体であり、負極バスバ40は、複数の半導体モジュール8の夫々の負極端子25bとコンデンサユニット60の中のコンデンサ素子を接続する導体である。
図3に、正極バスバ30と負極バスバ40と積層ユニット20とコンデンサ素子61(コンデンサユニット60)のアセンブリの分解斜視図を示す。なお、図2のコンデンサユニット60には、2個のコンデンサ素子61が収容されている。図3では、コンデンサユニット60のケースを省略し、内部のコンデンサ素子61を描いてある。詳しくは後述するが、コンデンサユニット60のケースの中でコンデンサ素子61の周囲は充填材で満たされている。コンデンサ素子61は、図1の平滑コンデンサ6に相当する。
複数の半導体モジュール8の正極端子25aとコンデンサ素子61の正極電極61aが正極バスバ30で接続され、複数の負極端子25bとコンデンサ素子61の負極電極61bが負極バスバ40で接続される。
正極バスバ30は、板状の電極部39、板状の平板部31、及び、複数の正極端子孔32、及び、複数の枝部33を備えている。電極部39が、コンデンサ素子61の正極電極61aに接続される。正極バスバ30の平板部31には、複数の正極端子孔32が設けられており、各正極端子孔32の縁から枝部33がZ方向に延びている。各正極端子孔32を各半導体モジュール8の正極端子25aが通り、その正極端子25aと枝部33が溶接にて接合される。
負極バスバ40は、板状の電極部49、板状の平板部41、複数の負極端子孔42、及び、複数の枝部43を備えている。電極部49が、コンデンサ素子61の負極電極61bに接続される。負極バスバ40の平板部41には、複数の負極端子孔42が設けられており、各負極端子孔42の縁から枝部43がZ方向に延びている。各負極端子孔42を各半導体モジュール8の負極端子25bが通り、その負極端子25bと枝部43が接合される。
負極バスバ40は、正極バスバ30の積層ユニット20とは反対側に位置している。負極バスバ40には、複数の正極端子孔45が設けられており、各正極端子孔45を、半導体モジュール8の正極端子25aと、正極バスバ30の枝部33が通過する。正極バスバ30の平板部31と、負極バスバ40の平板部41は、共に板状であり、相互に近接対向する。一方のバスバに電流が流れると、その電流に起因してバスバの周囲に磁界が発生する。磁界の大きさとバスバのインダクタンスには正の相関がある(磁界が大きいほど、インダクタンスも大きくなる)。正極バスバ30と負極バスバ40の平板部が対向していると、一方のバスバの磁界によって他方のバスバに渦電流が生じる。渦電流の発生は、一方のバスバの磁界を弱める。磁界が弱まるということは、インダクタンスが小さくなることを意味する。バスバの平板部31、41を近接配置することで、バスバのインダクタンスを小さくすることができる。
正極バスバ30の平板部31の積層方向(X方向)の両端は、直角に折り曲げられている。直角に折り曲げられた部分を補強リブ37、38と称する。負極バスバ40の平板部41の積層方向(X方向)の両端も、直角に折り曲げられている。直角に折り曲げられた部分を補強リブ47、48と称する。先に述べたように、コンデンサ素子61は、ケース68(図4参照)に収容されるとともに、ケース68の中で充填材に埋設される。従って、正極バスバ30の一部と負極バスバ40の一部もコンデンサユニット60のケース68の中で充填材に埋設される。当然、電極部39、49は、充填材に埋設されることになる。正極バスバ30の平板部31の一部31aも充填材に埋設され、負極バスバ40の平板部41の一部41aも充填材に埋設される。符号31b、41bが示す箇所は、平板部31、41のなかでコンデンサユニット60から露出する露出部である。
補強リブ37、38、47、48の一部37a、38a、47a、48aも、充填材に埋設される。図4に、図2のII−II線に沿った断面図を示す。図4の断面図は、積層方向において積層ユニット20の手前でコンデンサユニット60をカットした断面である。図4では、半導体モジュール8(積層ユニット20)の一部の図示を省略した。図4に示すように、補強リブ37、47の一部37a、47aが、充填材69に埋設されている。図4では見えないが、反対側で補強リブ37、48の一部38a、48aも、充填材69に埋設されている。グレーの塗りつぶしが充填材69を示している。充填材69は、例えば、シリコン含有のポッティング材である。
正極バスバ30の補強リブ37、38の効果を説明する。図3によく示されているように、正極バスバ30は1個の平板部31から複数の枝部33が一列に延びている。各枝部33に各半導体モジュール8の正極端子25aが接続される。平板部31が変形していると、各枝部33と各正極端子25aの相対位置がばらつき、各枝部33と各正極端子25aの接合作業に要するコストが嵩む。また、各枝部33と各正極端子25aは、接合時にチャックにより挟まれるが、各枝部33と各正極端子25aの相対位置がばらついていると、全ての正極端子25aと枝部33の組をチャックで挟む結果、平板部31の変形が大きくなる。平板部31の変形により、平板部31の一部が半導体モジュール8の本体に近づくと、バスバと半導体モジュールとの間の絶縁性能が低下してしまう。正極バスバ30の補強リブ37、38は、平板部31の剛性を高め、平板部31の変形を小さくする。補強リブ37、38の一部がコンデンサユニット60の充填材69に埋設されていることも、補強リブ37、38がしっかりと固定されることになるので、平板部31の剛性を高めることに貢献する。負極バスバ40の平板部41の補強リブ47、48についても同様の利点が得られる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例の正極バスバ30の平板部31と枝部33が、夫々、請求項の「正極バスバ平板部」と「正極枝部」の一例に相当する。実施例の負極バスバ40の平板部41と枝部43が、夫々、請求項の「負極バスバ平板部」と「負極枝部」の一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電力変換装置
5:フィルタコンデンサ
6:平滑コンデンサ
7:リアクトル
8、8a−8g:半導体モジュール
9a−9h:スイッチング素子
12:電圧コンバータ回路
13a、13b:インバータ回路
20:積層ユニット
22:冷却器
25a:正極端子
25b:負極端子
25c:中点端子
30:正極バスバ
31、41:平板部
32、45:正極端子孔
33、43:枝部
39、49:電極部
40:負極バスバ
42:負極端子孔
60:コンデンサユニット
61:コンデンサ素子
61a:正極電極
61b:負極電極
68:ケース
69:充填材
81:バッテリ
82:システムメインリレー
83a、83b:モータ
85:ギアボックス
100:電気自動車

Claims (1)

  1. 複数の冷却器が並んで配置されており、隣り合う前記冷却器の間に、スイッチング素子を収容している半導体モジュールが挟まれている積層ユニットと、
    前記積層ユニットの隣りに配置されており、コンデンサ素子を収容しているとともに前記コンデンサ素子の周囲に充填材が充填されているコンデンサユニットと、
    複数の前記半導体モジュールの夫々の側面から延びている正極端子と接合しているとともに、前記コンデンサ素子の一方の電極と接続している正極バスバと、
    夫々の前記半導体モジュールの前記側面から延びている負極端子と接合しているとともに、前記コンデンサ素子の他方の電極と接続している負極バスバと、
    を備えており、
    複数の前記半導体モジュールの前記正極端子は、前記冷却器と前記半導体モジュールの積層方向に沿って一列に並んでおり、複数の前記負極端子は、前記正極端子の列と平行に一列に並んでおり、
    前記正極バスバは、前記コンデンサユニットから前記半導体モジュールの前記側面に沿って延びている板状の正極バスバ平板部と、当該正極バスバ平板部から各前記正極端子へ向けて延びているとともに各前記正極端子と接続されている複数の正極枝部と、を備えており、
    前記負極バスバは、前記コンデンサユニットから前記正極バスバ平板部と平行に延びている板状の負極バスバ平板部と、当該負極バスバ平板部から各前記負極端子へ向けて延びているとともに各前記負極端子と接続されている複数の負極枝部とを備えており、
    前記正極バスバ平板部と前記負極バスバ平板部は、夫々、前記積層方向の両端が直角に折り曲げられているとともに当該折り曲げられた部分の一部が前記コンデンサユニットの充填材に埋設されている、電力変換装置。
JP2016176509A 2016-09-09 2016-09-09 電力変換装置 Active JP6690478B2 (ja)

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