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JP2018041746A - リチウム二次電池用正極材料 - Google Patents

リチウム二次電池用正極材料 Download PDF

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JP2018041746A JP2017233463A JP2017233463A JP2018041746A JP 2018041746 A JP2018041746 A JP 2018041746A JP 2017233463 A JP2017233463 A JP 2017233463A JP 2017233463 A JP2017233463 A JP 2017233463A JP 2018041746 A JP2018041746 A JP 2018041746A
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Abstract

【課題】本発明は、安全性が高く容量が大きく、レート特性に優れ、特定雰囲気下での質量増加率が小さい新規なリチウム二次電池用正極材料(活物質)及びその製造方法を提供する。【解決手段】全体組成がLiaNibMcNdLeOxで表される複合酸化物であることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料:但し、M:MnおよびCoから選ばれる1種又は2種の元素、N:Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素、L:B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素であり、a/(b+c+d) : 0.80〜1.30、b/(b+c+d) : 0.30〜0.95、c/(b+c+d) : 0.05〜0.60、d/(b+c+d) : 0.005〜0.10、e/(b+c+d) : 0.0005〜0.010、b+c+d=1、x : 1.5〜2.5である。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム含有複合酸化物からなる新規なリチウム二次電池用正極材料およびその製造方法に関する。
近年、機器のポータブル化、コードレス化が進むにつれ、小型、軽量でかつ高エネルギー密度を有する非水電解液二次電池、特にリチウム二次電池に対する期待が高まっている。リチウム二次電池用の正極活物質には、LiCoO2、LiNiO2、LiNi0.8Co0.22、LiMn24、LiMnO2などのリチウムと遷移金属の複合酸化物が知られている。LiNi0.8Co0.22のようにコバルトやニッケルを固溶させた岩塩層状複合酸化物を正極活物質に用いたリチウム二次電池は、180〜200mAh/gと比較的高い容量密度を達成できる。また、2.5〜4.5Vといった高い電圧域で良好な可逆性を示す。
特に最近では、高容量を発現できる材料として、LiNi0.8Co0.22に代表されるリチウム−ニッケル−コバルト複合酸化物の採用が始まっている。これらを正極材料に用い、リチウムを吸蔵、放出することができる炭素材料等を負極材料として使用することによる、高電圧、高エネルギー密度のリチウム二次電池の商品化が進められている。
正極材料は、リチウム二次電池の電池特性および安全性に最も重要な役割を果たす物質である。近年 LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiNi1−xCo、LiMnO2等の複合金属酸化物が研究されている。
これらの正極材料のうちLiMn24、LiMnO2等のMn系正極材料は合成が容易であり、比較的安価であるが、放電容量が小さいという欠点を持っている。LiCoO2、等のCo系正極材料は、良好な電気伝導度と高い電池電圧、さらに優れた電極特性を持つが、主原料であるCo金属が希少であり、高価であるという問題がある。LiNiO2、等のNi系正極材料は、上述した正極材料のうちでは比較的安価なNi金属を主原料として使用し、理論放電量においてはLiCoO2と大差がないが、電池を構成した場合に実際に取り出すことのできる容量である実効容量において優れる。しかし合成が困難であるという欠点がある。
特許文献1には、Liよりなる電極活物質で、M =AzA’z’M’1- z - z’であり、M’は、Mn,Ni,Coであり、Aは、Al、Mg、Ti、Crから選ばれた金属であり、A’ は、F、Cl、S、Zr、Ba、Y、Ca、B、Be、Sn、Sb、Na、Znから選ばれたマイナードーパントである電極活物質が記載されている(請求項3)。この電極活物質は粒度分布を有する粉体であり、粒度に応じて組成Mを変化させる(請求項5)技術である。
従来技術では、成分の異なる種々の正極材料が検討されている、しかし、従来技術の正極材料で得られるリチウム二次電池では、放電容量、充放電効率、レート特性および安全性について、さらなる改良が求められている。特に正極材料が大気雰囲気下で経時の質量変化が大きい組成物であるとそれを使用したリチウム二次電池の品質に影響するという問題がある。
特表2007−517368号公報
本発明は、安全性が高く容量が大きく、レート特性に優れ、劣化しない、Li−Ni−Co−O系、Li−Ni−Mn−O系、またはLi−Ni−Mn−Co−O系の組成を有する新規なリチウム二次電池の正極活物質に用いられる材料(以下、正極材料という)を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、Li−Ni−Co(またはMn)−O材料に、さらに2種以上の他元素成分を有する複合酸化物組成よりなるリチウム二次電池用正極材料、その製造方法、及びこの新規な材料を用いたリチウム二次電池を提供する。
(1)全体組成がLiNiで表される複合酸化物であることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料:
但し、
M:MnおよびCoから選ばれる1種又は2種の元素、
N:Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素、
L:B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素であり、
a/(b+c+d) : 0.80〜1.30
b/(b+c+d) : 0.30〜0.95
c/(b+c+d) : 0.05〜0.60
d/(b+c+d) : 0.005〜0.10
e/(b+c+d) : 0.0005〜0.010
b+c+d=1、
x : 1.5〜2.5
である。
(2)大気雰囲気、25℃、湿度60%の環境下において、240時間後の質量変化が0.60質量%以下である、(1)に記載のリチウム二次電池用正極材料。
(3)荷重を95.5MPa与えた時の成型体の密度が3.20g/cc以上である、(1)または(2)に記載のリチウム二次電池用正極材料。
(4)平均粒径が0.1μm以上の一次粒子が凝集して二次粒子を形成している、(1)〜(3)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。
(5)前記複合酸化物の二次粒子の粒度分布において、個数基準のD90とD10との差が5.0μm以上である(4)に記載のリチウム二次電池用正極材料。
(6)上記(1)に記載のリチウム二次電池用正極材料の製造方法であって、原料元素または原料元素を含む化合物を混合し、700〜950℃で焼成する焼成工程の後に水洗工程を含むリチウム二次電池用正極材料の製造方法。
(7)上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料を含む正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えたリチウム二次電池。
(8)前記複合酸化物が、Li化合物と、Ni元素と共に、MnおよびCoから選ばれた1種又は2種以上の元素を共沈させた水酸化物と、前記以外の元素の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、およびリン酸塩から選ばれた1種又は2種以上の化合物を混合、焼成して製造される複合酸化物である(1)〜(5)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、安全性が高く、容量が大きく、レート特性に優れ、劣化しないバランスの良い優れた正極材料である。
以下に本発明を説明する。
〔リチウム二次電池用正極材料〕
本発明の正極材料は、全体組成がLiNiで表される複合酸化物である。ここで、
M:MnおよびCoから選ばれた1種又は2種の元素
N:Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素
L:B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素であり、
a/(b+c+d) : 0.80〜1.30
b/(b+c+d) : 0.30〜0.95
c/(b+c+d) : 0.05〜0.60
d/(b+c+d) : 0.005〜0.10
e/(b+c+d) : 0.0005〜0.010
b+c+d=1、および x : 1.5〜2.5である。
ここで、Li(リチウム)、Ni(ニッケル)、Mn(マンガン)、Co(コバルト)、Mg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Fe(鉄)、B(ホウ素)、C(炭素)、Na(ナトリウム)、Si(ケイ素)、P(リン)、S(硫黄)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、Ba(バリウム)、O(酸素)である。
上記成分は、NiとMとNの合計が1モル(すなわちb+c+d=1)とした時の成分のモル数を表す。
Li成分は、0.80〜1.30モルとする。Liが少ないとリチウム欠損が多い結晶構造となり、リチウム二次電池用正極に用いたときに電池の容量が低下する。多すぎると水酸化リチウムや炭酸リチウム等の水和物や炭酸化物を生成し、電極製造時にゲル化状態となるため、0.80〜1.30モルの範囲とする。好ましくは0.85〜1.20モルの範囲とする。
Ni成分は、0.30〜0.95モルとする。少なすぎると電池の容量が低下し、多すぎると安定性が劣る。好ましくは0.50〜0.95モルの範囲、より好ましくは0.60〜0.95モルの範囲とする。
M成分のMnおよびCoは、熱安定性を高めるが、多すぎると放電容量を低下させるため、0.05〜0.60モルの範囲とする。好ましくは0.05〜0.40モルである。M成分とN成分とは、予めNiと共沈水和物を生成し、正極材料用原料とすることもできる。
N成分のMg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれた1種又は2種以上の成分は、0.005〜0.10モルの範囲とする。好ましくは0.005〜0.07モルである。この範囲であると結晶性が適度に低下しLiイオン拡散を良好にできる効果がある。0.10モルを超えて配分すると電池の容量低下を招く。
L成分のB、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素を含むと、得られる正極材料が、大気雰囲気、常温環境下において、経時の質量変化が少ない。L成分としてC、S、Baが好ましい。L成分は熱安定性を向上させるために、0.0005〜0.010モルの範囲で含有させる。少な過ぎると、製造される二次電池の正極が適正な熱安定性を得ることが困難であり、大気雰囲気、常温環境下において、経時の質量変化が大きくなる。また、0.010モルを超えて配分すると容量が極度に低下する。好ましくは0.001〜0.008モルの範囲とする。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、Li、Ni、Mnおよび・またはCoを基本とする酸化物組成に、N成分として、Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素と、L成分としてのB、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素を加えることが特徴である。N成分とL成分とを加えることによる作用効果については必ずしも明らかではないが、N成分の添加によって高率放電性能に特に顕著な効果が得られるため、好ましい。しかし、成分の組合せとそれらの量比によっては電池の性能のバランスや安全性を損なう場合があり、そのような場合はN成分の添加によっても放電性能が上がらない場合がある。このためN成分とL成分とを組み合わせることが有効である。
N成分元素を添加することで、正極材料の結晶性が適度に低下して、Liイオンの移動経路へ影響し、Liイオン伝導性が向上するのではないかと考えられる。L成分元素は、余剰に存在するLiを固定化する効果と正極材料結晶系における各主要元素の結合状態に影響を及ぼし、正極材料結晶中のLiの脱落を防ぐ効果があると考えられ、その結果、大気雰囲気、常温環境下において経時の質量変化を少なくして大気中における正極材料の劣化を防止するものと推定している。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、Niの一部をCoおよび・またはMnで置換する際に、少量のN成分を含有させ、さらにN成分より少量のL成分を組み合わせて含有させて得られる複合酸化物とするのが特徴である。本発明では、Co,Mn,Baは、リチウム二次電池として高い安全性に寄与している。Al,Mgは、本発明の系に添加するとサイクル特性を向上させる効果があり、Al、Ti,Cr,Feは、レート特性を上げる効果があると考えられる。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、大気雰囲気、25℃、湿度60%の環境下において、240時間後の質量変化が、好ましくは0.60質量%以下である。より好ましくは0.50質量%以下、さらに好ましくは0.45質量%以下である。測定は、大気雰囲気、温度25±3℃、湿度60±5%に制御した環境下に、240時間経過前後の質量変化を測定する。
一般にニッケルを含むリチウム二次電池用正極材料は、水と二酸化炭素を吸収し易いと言われる。大気中の水分を吸収すると、リチウム水和物が生成し、生成したリチウム水和物が炭酸ガスを吸収した後、炭酸水素リチウムや炭酸リチウムが生成する。
ニッケルを含むリチウム二次電池用正極材料を使用した二次電池において、正極材料が水分を吸収すると一般に用いられる電解質塩であるLiPFの加水分解が発生し、加水分解によりフッ酸やリン酸などの酸が生成する。生成した酸は、電池の構成材料の一部を分解し種々のガスを放出する。そのため、発生したガスの影響で二次電池に膨れが発生し、安全性の低下を招くことがある。
大気雰囲気、25℃、湿度60%の一定の環境下において、240時間後の質量変化が0.60質量%以下であれば、上記の現象が起因となる正極合剤ペースト(塗料)のゲル化および電池の膨れが低減する。本発明の系では、L成分元素である、Ba、Ca、K、Na、S、C、Si、P、Bの少なくとも1つの添加によって、質量変化率を抑えることができる。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、平均粒径が0.1μm以上の一次粒子が凝集して二次粒子を形成しているのが好ましい。0.1μm未満の粒子の存在により、熱安定性が低下することから、平均粒径が0.1μm以上の一次粒子が凝集して二次粒子を形成している正極材料が好ましい。本発明の正極材料では、電子顕微鏡で3000倍で観察して多面体の1次粒子が略球状に凝集している2次粒子が観察される。
本発明は正極に用いる合剤全体の密度を増加させて正極電極の体積当たりの容量を高め、電池特性を最大限に満足できるリチウム二次電池用正極材料を提供する。
このためには正極材料の粒子間の充填率を増大させることが有効であり、粒子間に適切な粒度分布があることが好ましい。
本発明では、全体組成がLiNiで表される複合酸化物で、
M:MnおよびCoから選ばれた1種又は2種の元素
N:Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素、
L:B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素であり、
a/(b+c+d) : 0.80〜1.30
b/(b+c+d) : 0.30〜0.95
c/(b+c+d) : 0.05〜0.60
d/(b+c+d) : 0.005〜0.10
e/(b+c+d) : 0.0005〜0.010
b+c+d=1、および x : 1.5〜2.5
である正極材料の1次粒子の平均粒径を0.1μm以上として、1次粒子が凝集した2次粒子を形成させ、その2次粒子が比較的広い粒度分布を持つと粒子の充填率が高い。粒子の充填率は粉末をプレスしてペレットに製造した後、ペレットの密度を測定したプレス密度として測定することができる。1次粒子の平均粒径の上限は特に限定されないが、5μm以下とするのが実際的である。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、荷重を95.5MPa与えた時の成型体の密度が好ましくは3.20g/cc以上である。上限は高いほどよいが4.50g/ccを越えるのは実際的ではない。プレス密度がこの範囲であると、電極の容積当たりの容量が増加する。より好ましくは、プレス密度は3.40g/cc以上である。
加圧成形体の密度は、プレス密度、加圧密度、またはペレット密度(錠剤形としたとき)とも呼ばれるもので、リチウム二次電池正極用材料ではタップ密度より製品に近い特性を示す。本発明の正極材料では、タップ密度と比較するとタップ密度大、小の2つの製品がプレス密度小、大と逆転する場合がある。これは表面状態と粒度分布との総合的な特性をプレス密度が示しているからであると考えられる。本発明の系ではMg、Ba,Ca,K,Naの添加がプレス密度を向上させ、Ba、Ca、K,Na,S,C,Si,P,Bの添加で質量増加率を抑えられると考えられる。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、プレス密度が高くなるように二次粒子の粒度分布を調製することができる。プレス密度が高い正極材料を用いると、正極の電極密度が高くなり、体積当たりの放電容量が高くなる。3μm未満の二次粒子の割合が多くなると、電極の塗工性が悪くなるので、二次粒子の平均粒子径が3μm以上である方が電極の塗工性に優れているため望ましい。
粒度分布の測定は、レーザー回折散乱式測定方法によって全粒度範囲の分布を求める。「D10,D90」は、個数基準の粒度分布における積算値10%および90%での粒径を意味し、レーザー回折散乱式測定方法によって求める。本発明の正極材料では、D90−D10が5.0μm以上であるのがより好ましい。この範囲であるとプレス密度が高くなり、正極材料の体積当たりの容量が増加し、得られる電池容量が高くなる。D90−D10が7.0μm以上20.0μm以下であるのがさらに好ましい。
粒径分布を適切な範囲に調製する方法は、焼成前の粒径範囲を適切に調整したり、焼結後に必要な場合は解砕し、フィルター等で分級して粒径分布の調整を行ってもよい。
正極材料のプレス密度が高いと、正極の体積当たりの容量が増加して電池容量の増大に寄与できる。しかし圧延工程時に正極材料の粒径および種類によっては、破壊、剥離脱落などが起こり密度を上げられないことがある。必要な場合は製造条件を変えて異なった平均粒径を有する2種以上の粉体を製造し、それを適性範囲で混合してもよい。製造条件における焼成温度、粉砕条件を調製してプレス密度の高い正極材料を得ることができる。
〔リチウム二次電池用正極材料の製造方法〕
本発明の正極材料の製造方法を以下に説明するが、以下の説明に限定されるものではない。
本発明の正極材料である複合酸化物を製造するのに用いる原料としては、酸化物又は製造工程における合成時の焼成反応により酸化物となるものを用いることができる。
本発明の正極材料である複合酸化物を製造するのに用いる原料に、Liおよび、MnおよびCoから選ばれた1種又は2種の元素および、Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素および、B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素からなる成分を混合し、これを焼成する。これにより、リチウム二次電池用正極材料を製造することができる。
本発明の複合酸化物の合成方法は、特に限定されるものでなく、固相反応法、溶液からの析出を経てそれを焼成する方法、噴霧燃焼法、溶融塩法等種々の方法によって合成することができる。
その一例を示せば、リチウム源、ニッケル源等を、目的とするリチウムニッケル複合酸化物の組成に応じた割合でそれぞれ混合し、形成させる複合酸化物の種類により、焼成温度は適宜選択するが、酸素、窒素、アルゴンおよびヘリウムからなる群から選ばれた1種または2種以上の気体の雰囲気下で700〜950℃程度の温度で焼成することによって合成することができる。上記焼成は酸素雰囲気において300〜500℃で2〜6時間の保持を行う予備焼成と、予備焼成後5〜30℃/minで昇温する昇温段階と、該昇温段階に引き続き700〜950℃で2〜30時間の保持を行う最終焼成段階を順次行う焼成工程であって、焼成した複合酸化物と水とを混合し攪拌する水洗工程と脱水工程および乾燥工程を含む製造方法で複合酸化物を製造することも好ましい。
Ni系正極材料は水分を吸収しやすいので、通常水で洗浄しない。しかし、本工程では水洗工程で未反応のLiを除去すると、この正極材料を用いて得られるリチウム二次電池の合剤ペースト(塗料)のゲル化および電池の膨れが低減する。
Ni源、Co源、Mn源としては酸化物、水酸化物、硝酸塩等を利用することができ、Ni、Co、Mnを含む場合は、均一な混合が重要となるため、例えば、湿式合成法によるNi−Co−(OH)2、Ni−Mn−(OH)2、Ni−Co−Mn−(OH)2、が原料として特に好ましい。Ni−Co−(OH)2、Ni−Mn−(OH)2、Ni−Co−Mn−(OH)2 は、Ni、CoおよびMnの合計量に対するCoおよびMnの割合がモル比で0.05〜0.60に調製する。その製造に当っては、例えば湿式合成法によって緻密なNi−Co−(OH)2、Ni−Mn−(OH)2、Ni−Co−Mn−(OH)2 の二次粒子状の粉状物を製造し、その際平均粒径が5〜20μm、かつタップ密度が1.8g/cc以上となるように調整することが望ましい。
Li源としては、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩等が好ましい。N成分のMg、Al、Ti、CrおよびFe、およびL成分のB、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaから選択される一つ以上の元素の化合物としては、それぞれの元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩及び有機酸塩などが用いられる。
好ましい製造方法は、Li化合物と、Niと共にM元素(MnおよびCoから選ばれた1種又は2種の元素)を共沈させた水酸化物と、その他の元素の原料の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、リン酸塩から選ばれた1種又は2種以上の各成分の化合物を混合、焼成して複合酸化物を製造することができる。
更に、N元素(Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素)あるいは、L元素(B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素)を共沈させた水酸化物と、その他の元素の原料の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、リン酸塩から選ばれた1種又は2種以上の各成分の化合物を混合し、焼成して複合酸化物を製造してもよい。
〔リチウム二次電池〕
本発明の正極材料を用いて、リチウム二次電池用の正極を得る方法は、常法に従って実施できる。例えば、本発明の正極活物質の粉末に、アセチレンブラック、黒鉛、ケッチェンブラック等のカーボン系導電材と、結合材とを混合することにより正極合剤が形成される。結合材には、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、アクリル樹脂等が用いられる。
上記の正極合剤を、N−メチルピロリドンなどの分散媒に分散させたスラリーをアルミニウム箔等の正極集電体に塗工・乾燥及びプレス圧延して正極活物質層を正極集電体上に形成する。
本発明の正極活物質を正極に使用するリチウム二次電池において、電解質溶液の溶質としては、ClO4−、CF3SO3−、BF4−、PF6−、AsF6−、SbF6−、CF3CO2−、(CF3SO22N−等をアニオンとするリチウム塩のいずれか1種以上を使用することが好ましい。炭酸エステルは環状、鎖状いずれも使用できる。環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(EC)等が例示される。鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等が例示される。
セパレータには多孔質ポリエチレン、多孔質ポリプロピレンフィルムなどが使用される。
本発明の正極材料を正極に使用するリチウム電池の負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な材料である。負極活物質を形成する材料は特に限定されないが、例えばリチウム金属、リチウム合金、炭素材料、炭素化合物、炭化ケイ素化合物、酸化ケイ素化合物、硫化チタン、炭化ホウ素化合物、周期表14、15族の金属を主体とした酸化物等が挙げられる。
本発明における正極材料を使用するリチウム二次電池の形状には、特に制約はない。筒形(円筒形や角筒形)の外装缶を使用した筒形電池や、扁平形(平面視で円形や角形の扁平形)の外装缶を使用した扁平形電池、ラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池等が用途に応じて選択される。
(実施例1)
原料のNi源とCo源としてNiおよびCoのモル比を調整して得たNi−Co−(OH)を湿式溶液合成法によって作製した。その他の出発原料には市販の試薬を使用した。Li源にはリチウム水和物、Al源にはAl、Ba源にはBa(NOを用いた。
これらの出発原料を目的の配合組成になるように秤量後、十分に混合し、焼成用の原料とした。焼成は酸素雰囲気で行い、まず400℃で4時間保持し、主に原料中の水分を除去した後、5℃/分の昇温速度で昇温し、800℃の焼成温度および保持時間4時間で保持し、冷却後炉内から焼成物を取り出した。取り出した焼成物を解砕して正極材料粉末を得た。得られた粉末と水とを混合し攪拌後、脱水、乾燥した。後に記載する条件で、粒度分布測定、化学組成分析、およびその他の評価測定を行った。評価結果を表1に示す。表における「―」は、その項目が未実施であり、測定されていないことを示している。
(実施例2〜22、比較例1〜9)
原料のNi源、Co源、Li源、Al源、Ba源については、実施例1と同様の原料を用いた。なお、実施例11、12、13、22および比較例7のMn源には、Ni、CoおよびMnのモル比を調整して得たNi−Co−Mn−(OH)を湿式溶液合成法によって作製した原料を用いた。また、比較例5のNi源にはNi−(OH)、比較例6のNi源、Mn源にはNiおよびMnのモル比を調整して得たNi−Mn−(OH)を湿式溶液合成法によって作製した原料を用いた。その他の出発原料は市販の試薬を使用した。S源には硫黄粉末、C源にはカーボンブラック、Si源にはSiO、K源にはKNO、Mn源にはMn、Mg源にはMgO、Ti源にはTiO、Fe源にはFe、P源にはP、Ca源にはCa(NO・4HO、Cr源にはCr、Na源にはNaNO、B源にはHBOを用いた。配合組成の変更以外は、焼成工程、水洗工程は実施例1と同様に行って正極材料粉末を製造した。また、実施例1と同様の条件で評価し、結果を表1に示す。なお、実施例13、実施例22および比較例9は水洗工程を行わなかった。
次に、これらからリチウム二次電池用正極を製作し、後述のように電池特性を評価し、表1に示す。
実施例、比較例のリチウム二次電池用正極材料粉末90質量%、アセチレンブラック5質量%及びポリ弗化ビニリデン5質量%にN−メチル−2−ピロリドンを添加し、十分混練した後、アルミニウム集電体に約150μmの厚さに塗布し、200kg/cm程度で加圧後、直径14mmの円板に打ち抜いたものを150℃ にて15時間の真空乾燥し正極とした。負極にはリチウム金属シートを用い、セパレーターにはポリプロピレン製多孔質膜(商品名セルガード#2400)を用いた。また、エチレンカーボネート(EC)/ジメチルカーボネート(DMC)を体積比で1:1の混合溶液1LにLiClOを1モル溶解させ非水電解液とした。
これらを用いてアルゴンで置換したグローブボックス内で試験セルに組み立て、電流密度を0.5mA/cmの一定値とし、かつ電圧を2.75〜4.25Vの範囲で充放電を行い、初回放電容量を測定した。さらに次式により初回充放電効率を算出した。
初回充放電効率=[(初回の放電容量)/(初回の充電容量)]×100
レート特性の測定では、さらに2.0mA/cm2の定電流密度にて2.75〜4.25Vで充放電測定を行い次式により算出した。
レート特性(%)=[(2.0mA/cm2での放電容量値)
/(0.5mA/cm2での放電容量値)]×100
<評価方法>
(1)粉体特性
1)一次粒子の平均粒子径:得られた正極用材料を、電子顕微鏡で観察し、粒子径を測定する。
2)二次粒子の粒度分布
レーザー回折散乱式測定装置によって全粒度範囲の分布を求める。「D10,D90」は、個数基準の粒度分布における積算値10%および90%での粒径を意味する。
3)プレス密度
直径20mm の金型に一定量の試料を入れて、95.5MPaの圧力を加えた時、試料の高さの測定値と試料質量から密度を算出した。
タップ密度は、特に加圧することなく自然に粗粒と微粒が混合している粉体が充填する特性を示す。プレス密度は、加圧下で粗粒と微粒がどのように充填するかの特性を示す。
(2)化学組成
得られた粉末を定量組成分析し、Ni+M成分+N成分=1モルに対する各元素のモル比を求め表1に全体組成を示した。
(3)質量増加
得られた正極材料をサンプル瓶に所定量秤量し、大気雰囲気、25±3℃、湿度60±5%で一定とした環境に保持した恒温恒湿槽に保管し、240時間後の質量の増加率を測定する。複数の試料の測定値の平均値からの計算値を質量増加率とする。
(4)釘さし試験
釘さし試験用電池は、以下のように試作を行った。合成したリチウム二次電池用正極材料粉末89質量%とアセチレンブラック6質量%およびポリフッ化ビニリデン5質量%の割合で混合し、N−メチル−2−ピロリドンを添加し十分混練した後、20μm厚みのアルミニウム集電体に塗布・乾燥・加圧して正極を作製した。負極はカーボンブラック92質量%、アセチレンブラック3質量%およびポリフッ化ビニリデン5質量%にN−メチル−2−ピロリドンを添加し十分混練した後、14μm厚みの銅集電体に塗布・乾燥・加圧して作製した。正極および負極のそれぞれの電極厚みは75μmおよび100μmであった。電解液はエチレンカーボネート(EC)/メチルエチルカーボネート(MEC)との体積比1:1の混合溶液1リットルにLiPFを1mol溶解したもので、セパレータはポリプロピレン製多孔質膜、アルミニウムラミネートを用いて60mm×35mm×厚み4mm寸法の角型電池を試作した。160mAの電流値で4.2Vまで充電し、同じ電流値にて3.0Vまで放電容量を測定した結果、800mAであった。
電池を定電圧にて8時間充電した後、電池の中央部に直径2.5mmの釘を貫通させ、この時の電池の状態を観察した。発火がない場合は合格とし、発火が認められたときは不合格とした。
Figure 2018041746
<実施例・比較例の説明>
比較例2のLi−Ni−Co−O系に対してN成分としてAl、L成分としてBaを添加した本発明の実施例1は、初回放電容量および初回充放電効率は若干低下したものの、レート特性、プレス密度が向上し、質量増加率が低く、釘刺し試験でも合格した特性バランスの優れた正極材料が得られた。さらにM成分としてMn、N成分としてMgを追加添加した実施例5は、各々の特性がさらに向上している。
質量増加率の低減に効果のあるL成分を添加している実施例に対してL成分の添加のない比較例1、2、8および水洗工程を省略している比較例9は、質量増加率が非常に大きな値を示しており、比較例1、2、8および9を正極材料に使用した場合に、正極電極の製造工程におけるゲル化発生や電池における膨れなどの懸念がある。
個数基準の粒度分布であるD90−D10が5.0μm以上である実施例1、3、4、5、17と5.0μm未満である比較例3、4、9でプレス密度の測定結果を比較するとその差は顕著であり、例え、質量当りの放電容量が高くても容積当りの容量の向上は困難であり、実施例1、3、4、5、17は優れた容量特性であると言える。
比較例1、2、8の複合酸化物は、L成分元素を含まない正極材料であり、熱安定性が低く釘刺し試験が不合格で得られる電池の安全性に問題がある。
実施例1、3、11,20,22は、二次粒子の分布が十分広い。実施例3,4,8,9,18はプレス密度が高い。実施例6,7,11,12,13は、質量増加率が低い。実施例5,7〜10は初回放電容量が高い。実施例1,5〜11、16,22は初回充放電効率が高い。実施例8,11,13,15〜17,20はレート特性が高い。
本発明のリチウム二次電池用正極材料を用いる正極は、安全性が高く容量が大きく、レート特性に優れ、特定雰囲気下での質量増加率が小さい。かかる正極を使用したリチウム二次電池は、情報関連機器、通信機器、車輌などにおける小型、軽量でかつ高エネルギー密度の電源として広く使用される。本発明のリチウム二次電池用正極材料を用いて製造される二次電池は、筒形(円筒形や角筒形)の外装缶を使用した筒形電池や、扁平形(平面視で円形や角形の扁平形)の外装缶を使用した扁平形電池、ラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池についても同様に適用することができる。

Claims (7)

  1. 全体組成がLiNiで表される複合酸化物であることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料:
    但し、
    M:MnおよびCoから選ばれる1種又は2種の元素、
    N:Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素、
    L:B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素であり、
    a/(b+c+d) : 0.80〜1.30
    b/(b+c+d) : 0.30〜0.95
    c/(b+c+d) : 0.05〜0.60
    d/(b+c+d) : 0.005〜0.10
    e/(b+c+d) : 0.0005〜0.010
    b+c+d=1、
    x : 1.5〜2.5
    であり、前記複合酸化物の二次粒子の粒度分布において、個数基準のD90とD10との差が5.0μm以上であり、大気雰囲気、25℃、湿度60%の環境下において、240時間後の質量変化が0.60質量%以下である。
  2. 荷重を95.5MPa与えた時の成型体の密度が3.20g/cc以上である、請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  3. 前記複合酸化物の平均粒径が0.1μm以上の一次粒子が凝集して二次粒子を形成している、請求項1または2に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  4. 原料元素または原料元素を含む化合物を混合し、700〜950℃で焼成する焼成工程の後に水洗工程を含む、以下のリチウム二次電池用正極材料の製造方法;
    全体組成がLiNiで表される複合酸化物であるリチウム二次電池用正極材料:
    但し、
    M:MnおよびCoから選ばれる1種又は2種の元素、
    N:Mg、Al、Ti、CrおよびFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素、
    L:B、C、Na、Si、P、S、K、CaおよびBaからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素であり、
    a/(b+c+d) : 0.80〜1.30
    b/(b+c+d) : 0.30〜0.95
    c/(b+c+d) : 0.05〜0.60
    d/(b+c+d) : 0.005〜0.10
    e/(b+c+d) : 0.0005〜0.010
    b+c+d=1、
    x : 1.5〜2.5
    である。
  5. 前記複合酸化物が、Li化合物と、Ni元素と共にMnおよびCoから選ばれた1種又は2種以上の元素を共沈させた水酸化物と、前記以外の元素の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、およびリン酸塩から選ばれた1種又は2種以上の化合物を混合、焼成して製造される複合酸化物である請求項4に記載のリチウム二次電池用正極材料の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極材料を含む正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、前記正極と前記負極との間に介在しリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えたリチウム二次電池。
  7. Li化合物と、Ni元素と共にMnおよびCoから選ばれた1種又は2種以上の元素を共沈させた水酸化物と、前記以外の元素の酸化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、およびリン酸塩から選ばれた1種又は2種以上の化合物を混合、焼成する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の複合酸化物の製造方法。
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