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JP2017228360A - 加熱部材及び静電チャック - Google Patents

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JP2017228360A JP2016121802A JP2016121802A JP2017228360A JP 2017228360 A JP2017228360 A JP 2017228360A JP 2016121802 A JP2016121802 A JP 2016121802A JP 2016121802 A JP2016121802 A JP 2016121802A JP 2017228360 A JP2017228360 A JP 2017228360A
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Abstract

【課題】焼成時にセラミック基板等が収縮した場合でも、端子パッドに対する外部からの電気的接続が容易な加熱部材及び静電チャックを提供する。【解決手段】端子パッド81は、平面視で、セラミック基板17の周方向に沿って複数配置されるとともに、周方向に沿った長さよりセラミック基板17の径方向に沿った長さの方が長い形状であるので、焼成によって端子パッド81の位置がずれた場合でも、コネクタの導電部材との電気的接続が容易である。つまり、端子パッド81は、径方向に長い形状であるので、焼成による位置ずれがあっても、端子パッド81上の規定位置に端子ピンを配置することができる。従って、端子パッド81と導電部材との電気的接続を容易に得ることができる。【選択図】図6

Description

本発明は、例えば半導体ウェハ等の被加工物を加熱できるセラミックヒータ等の加熱部材と、その加熱部材を備えた静電チャックに関するものである。
従来、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対して、ドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチングの精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要があるので、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが用いられている。
具体的には、静電チャックでは、例えば、セラミック基板内に吸着用電極を備えており、この吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック基板の上面(吸着面)に吸着させる。なお、静電チャックでは、例えば、セラミック基板の下面(接合面)に金属ベースが接合されている。
また、静電チャックには、吸着面に吸着された半導体ウェハの温度を調節(加熱または冷却)する機能を有するものがある。例えば、セラミック基板内に発熱体を配置し、この発熱体によってセラミック基板を加熱することにより、吸着面上の半導体ウェハを加熱する技術がある。
さらに、静電チャックの加熱を精密に行うために、セラミック基板を複数の加熱ゾーン(加熱領域)に区分したセラミックヒータも開発されている。具体的には、各加熱ゾーンに各加熱ゾーンを独立して加熱することができる発熱体(部分発熱体)を配置して、セラミック基板の温度調節機能を向上させた多ゾーンヒータ付きセラミックヒータも提案されている(特許文献1参照)。
また、近年では、この多ゾーンヒータ付きセラミックヒータについて、より精度良く温度調節を行う等の目的で、セラミック基板の内部に、厚み方向に2層の発熱体を配置したセラミックヒータが開発されている。
このような多数の発熱体を配置したセラミックヒータでは、各発熱体に外部より電力を供給するための端子部も多数設ける必要がある。そのため、例えば図11に示すように、セラミックヒータP1(従ってセラミック基板P2)の吸着面と反対側の表面に、周方向に沿って多数の端子部P3を配置したものが知られている。
この端子部P3は、例えば、セラミックヒータP1上に形成された円形の端子パッドP4と、端子パッドP4上に接合された(コネクタの挿入孔に挿入される)端子ピンP5とから構成されている。
前記端子パッドP4は、例えば、セラミックグリーンシート上に導電ペーストにより端子パターンを形成し、その端子パターンとセラミックグリーンシートとを同時焼成することにより形成されている。
特開2005−166354号公報
しかしながら、上述した従来技術では、セラミック基板P2などは焼成の際に(特に径方向に)収縮するので、端子パッドP4(従って端子ピンP5)を所定の位置に配置することが容易ではないという問題があった。
つまり、端子ピンP5はコネクタの挿入孔の位置(規定位置)に合わせて配置する必要があるが、焼成によってセラミック基板P2が収縮すると、端子ピンP5を設ける端子パッドP4の位置がずれてしまう。そのため、端子ピンP5を端子パッドP4に接合する際に、端子ピンP5をコネクタに対応した規定位置に配置することができないことがあった。
この対策として、端子パッドP4を大きくすることが考えられるが、その場合には、多数の端子パッドP4を規定位置に対応した目的の位置に配置することが難しいという別の問題が生じる。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、セラミック基板が焼成によって収縮する場合でも、端子パッドに対する外部からの電気的接続が容易な加熱部材及び静電チャックを提供することにある。
(1)本発明の第1局面は、被加工物が搭載される第1の主面と第1の主面の反対側の第2の主面とを有するとともに電気絶縁性を有するセラミック基板と、セラミック基板の内部に配置されて通電により発熱する発熱部と、を備えるとともに、発熱部は、独立して温度調節が可能な複数の発熱体を有する加熱部材に関するものである。
この加熱部材は、セラミック基板の第2の主面に、複数の発熱体にそれぞれ電気的に接続された複数の端子パッドを備えている。この複数の端子パッドは、セラミック基板を厚み方向から見た平面視で、セラミック基板の周方向に沿って複数配置されるとともに、周方向に沿った長さよりセラミック基板の径方向に沿った長さの方が長い形状を有する。
本第1局面では、端子パッドは、発熱体に対して電力を供給するために用いられるので、この端子パッド(詳しくは例えば端子ピン等)には、外部から給電するために、例えばコネクタの導電部材が接続される。従って、端子パッドを所定の位置(即ち相手部材である導電部材と接続可能な規定位置)に設けることが必要である。
ところで、セラミック基板と端子パッドとを同時焼成によって形成する場合には、セラミック基板は、周方向に比べて径方向に大きく収縮するので、端子パッドの位置が目的とする位置(規定位置)からずれることがある。
これに対して、本第1局面では、端子パッドは、平面視で、セラミック基板の周方向に沿って複数配置されるとともに、周方向に沿った長さよりセラミック基板の径方向(即ちセラミック基板の中心方向に向かう収縮ズレが大きな方向)に沿った長さの方が長い形状であるので、焼成によって端子パッドの位置が規定位置からずれた場合でも、例えばコネクタの導電部材との電気的接続が容易である。
つまり、端子パッドは、径方向に長い形状であるので、焼成による位置ずれがあっても、例えばコネクタの導電部材に向かい合う位置に端子パッドが配置されるようにすることができる。従って、焼成による位置ずれがあっても、端子パッドと導電部材との電気的接続を容易に得ることが可能である。
また、端子パッドは、径方向に長く周方向に短い形状であるので、端子パッドを複数配置する場合には、(円形の端子パッドに比べて)狭い面積でも、周方向に多くの端子パッドを密集して配置することができる。
さらに、加熱部材(従ってセラミック基板)は、平面方向における温度分布の均一化を要求されることが多いが、例えば端子パッドを規則性なく(例えば同心状に配置された発熱体を横断するように)径方向に沿って配置した場合には、温度分布の均一化のために、発熱体の配置や形状等を調節することが容易ではない。つまり、端子パッドが配置された各位置において、それぞれ温度分布がどのようになるかを、一つ一つ確認する必要があり、その手間が大変である。
それに対して、本第1局面では、端子パッドはセラミック基板の周方向に沿って複数配置されているので、端子パッドの配置に規則性があり、よって、端子パッドの配置に起因する温度変化に対する調節も容易である。つまり、端子パッドは周方向に沿って規則的に配置されているので、それぞれ温度の変化はほぼ同様であり、よって、温度分布を均一化するための手間を軽減することができる。
(2)本発明の第2局面では、セラミック基板の内部に、発熱部と端子パッドとを電気的に接続する複数のビアを備えるとともに、端子パッドに接続された複数のビアは、径方向に沿って配置されている。
第2局面では、端子パッドに接続された複数のビアは、端子パッドの寸法の長い径方向に沿って配置されているので、端子パッドが焼成によって位置がずれた場合でも(或いは端子パッド自体が収縮した場合でも)、端子パッドに複数のビアを容易に配置することができる。
(3)本発明の第3局面では、発熱体と端子パッドとの間に、内部配線層が配置されており、内部配線層と端子パッドとが複数のビアにより接続されている。
第3局面では、内部配線層と端子パッドとが複数のビアにより接続されているので、内部配線層と端子パッドとの導通を確実に得ることができる。
(4)本発明の第4局面では、端子パッドには、導電性を有する他の部材が接合されている。
第4局面では、端子パッドには、例えば端子ピンのような他の部材(他の導電部材)が接合されているので、この端子ピン等を用いて例えばコネクタと容易に接続することができる。
(5)本発明の第5局面は、第1〜第4局面のいずれかの加熱部材を備えるとともに、セラミック基板に静電電極を備えた静電チャックである。
この静電チャックにより、被加工物を吸着して加熱することができる。
なお、本発明としては、更に下記(a)〜(d)の構成を採用することもできる。
(a)前記導電性を有する他の部材は、金属製のピンである加熱部材。
(b)前記発熱部の構成として、前記周方向に延びるライン(線状部分)を有する加熱部材。
(c)前記発熱部の構成として、前記周方向に前記複数の発熱体が配置された構成を有する加熱部材。
(d)前記発熱部の構成として、前記厚み方向において異なる位置に配置された複数の発熱部を有する加熱部材。
<以下に、本発明の各構成について説明する>
・周方向とは、平面視で、セラミック基板の中心の回りを回る方向である。ここで、セラミック基板の中心とは重心を意味し、セラミック基板が円形の場合には、円の中心を意味する。つまり、セラミック基板が円形の場合には、周方向は円周方向を意味する。
・径方向とは、平面視で、セラミック基板の中心から外周に向かう方向である。ここで、セラミック基板の中心とは重心を意味し、セラミック基板が円形の場合には、円の中心を意味する。つまり、セラミック基板が円形の場合には、径方向は半径方向を意味する。
・セラミック基板とは、セラミックを主成分(50質量%以上)とする基板(板状の部材)である。このセラミックの材料としては、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、酸化イットリウム(イットリア)等が挙げられる。
なお、静電チャックに用いられるセラミック基板は、電気絶縁性を有するセラミック絶縁板である。
・主面とは、板材(基板)の厚み方向における端部をなす表面のことである。
・端子パッドは、例えばタングステン、モリブデン等からなる導電層である。
・発熱部(従って発熱体)は、通電によって発熱する抵抗発熱体であり、この発熱体の材料としては、タングステン、タングステンカーバイド、モリブデン、モリブデンカーバイド、タンタル、白金等が挙げられる。
・静電電極の材料としては、タングステン、モリブデン等が挙げられる。
実施形態の静電チャックを一部破断して示す斜視図である。 実施形態の静電チャックを厚み方向に破断しその一部を示す断面図である。 セラミックヒータの第1発熱部の第1発熱体及び加熱領域を示す平面図である。 セラミックヒータの第2発熱部の第2発熱体及び加熱領域を示す平面図である。 コネクタ及びその周囲の構成を一部破断し拡大して示す説明図である。 セラミックヒータの第2の主面における端子パッドの配置を示す平面図である。 セラミックヒータを厚み方向に破断し、端子パッド、ビア、内部配線層等を示す断面図である。 (a)は図7のX−X断面における内部配線層等を示す説明図、(b)は図7のY−Y断面における端子パッド等を示す説明図、(c)は第2の主面における端子パッド及び端子ピンを示す平面図である。 他の実施形態のセラミックヒータを厚み方向に破断し、端子パッド、ビア、内部配線層等を示す断面図である。 その他の実施形態の変形例を模式的に示し、(a)は変形例1の静電チャックを厚み方向に破断して示す断面図、(b)は変形例2の静電チャックを厚み方向に破断して示す断面図、(c)は変形例3の静電チャックを厚み方向に破断して示す断面図、(d)は変形例4のセラミックヒータを厚み方向に破断して示す断面図である。 従来技術の説明図である。
[1.実施形態]
ここでは、実施形態として、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
[1−1.全体構成]
まず、本実施形態の静電チャックの構造について説明する。
図1に示す様に、本実施形態の静電チャック1は、図1の上側にて被加工物である半導体ウェハ3を吸着する装置であり、セラミックヒータ(加熱部材)5と金属ベース7とが積層されて接着剤層9により接合されたものである。
なお、セラミックヒータ5の図1の上方の面(上面:吸着面)が第1の主面Aであり、下面が第2の主面Bである。また、金属ベース7の上面が第3の主面Cであり、下面が第4の主面Dである。
このうち、セラミックヒータ5は、円盤形状であり、吸着用電極(静電電極)11、第1発熱部13、第2発熱部15等を備えたセラミック基板(絶縁基板)17から構成されている。なお、吸着用電極11、第1発熱部13、第2発熱部15は、セラミック基板17に埋設されている。
金属ベース7は、セラミックヒータ5より大径の円盤形状であり、セラミックヒータ5と同軸に接合されている。この金属ベース7には、セラミック基板17(従って半導体ウェハ3)を冷却するために、冷却用流体(冷媒)が流される流路(冷却路)19が設けられている。なお、冷却用流体としては、例えばフッ化液又は純水等の冷却用液体などを用いることができる。
また、静電チャック1には、リフトピン(図示せず)が挿入されるリフトピン孔21等が、静電チャック1を厚み方向に貫くように、複数箇所に設けられている。このリフトピン孔21は、半導体ウェハ3を冷却するために第1の主面A側に供給される冷却用ガスの流路(冷却用ガス孔)としても用いられる。
なお、リフトピン孔21とは別に、冷却用ガス孔(図示せず)を設けてもよい。冷却用ガスとしては、例えばヘリウムガスや窒素ガス等の不活性ガスなどを用いることができる。
次に、静電チャック1の各構成について、図2に基づいて詳細に説明する。
<セラミックヒータ>
図2に模式的に示すように、セラミックヒータ5(従ってセラミック基板17)は、その第2の主面B側が、例えばインジウムからなる接着剤層9により、金属ベース7の第3の主面C側に接合されている。
このセラミック基板17は、複数のセラミック層(図示せず)が積層されたものであり、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体である。なお、アルミナ質焼結体は、絶縁体(誘電体)である。
セラミック基板17の内部には、図2の上方より、後に詳述するように、吸着用電極11、第1発熱部13を構成する複数の第1発熱体23、第2発熱部15を構成する複数の第2発熱体25等が配置されている。
このうち、吸着用電極11は、電圧を印加する周知の電極用端子(図示せず)に電気的に接続されている。また、第1、第2発熱体23、25は、後述する内部配線等を介して、それぞれ給電用端子29又はコネクタ31に電気的に接続されている。
詳しくは、第1発熱体23は、独自に温度制御が可能なように、第1発熱体23の一端がビア33や共通の内部配線層35aに接続されるとともに、他端がビア33や個別の内部配線層35bに接続されている。そして、共通の内部配線層35aと個別の内部配線層35bは、後に詳述するように、セラミック基板17の第2の主面B側の表面に設けられた端子部39を介して、コネクタ31の各導電部材41(図5参照)に接続されている。
一方、第2発熱体25は、独自に温度制御が可能なように、第2発熱体25の一端がビア33や共通の内部配線層35cに接続されるとともに、他端がビア33や個別の内部配線層35dに接続されている。そして、共通の内部配線層35cと個別の内部配線層35dは、セラミック基板17の第2の主面B側の表面に設けられた端子部51を介して、給電用端子29に接続されている。
なお、この端子部51は、例えば端子パッド53等を備えている。また、ビア33、内部配線層35a、35b、35c、35d(35と総称する)は、例えばタングステンからなる。
<金属ベース>
金属ベース7は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製である。金属ベース7には、前記冷却路19やリフトピン孔21以外に、前記電極用端子、給電用端子29、コネクタ31等が配置される貫通孔である貫通部55がそれぞれ形成されている。
なお、静電チャック1の第4の主面D側には、給電用端子29やコネクタ31等を収容するために、第4の主面Dからセラミックヒータ5の内部に到るような内部孔57が複数設けられており、金属ベース7の貫通部55は、この内部孔57の一部を構成している。
また、電極用端子や給電用端子29を収容する内部孔57には、各端子29の外周を囲むように、電気絶縁性を有する絶縁筒59が配置されている。
なお、コネクタ31は、そのまま(コネクタ31用の)内部孔57に収容されている。
<吸着用電極>
吸着用電極11は、例えば平面形状が円形の電極から構成されている。この吸着用電極11とは、静電チャック1を使用する場合には、直流高電圧が印加され、これにより、半導体ウェハ3を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ3を吸着して固定するものである。なお、吸着用電極11については、これ以外に、周知の各種の構成(単極性や双極性の電極など)を採用できる。なお、吸着用電極11は、例えばタングステン等の導電材料からなる。
<第1発熱部及び第2発熱部>
次に、第1発熱部13及び第2発熱部15について説明する。
第2発熱部15は、第1発熱部13より発熱量の大きなメインヒータであり、第1発熱部13はサブヒータである。なお、第1、第2発熱体23、25は、電圧が印加されて電流が流れると発熱する金属材料(タングステン等)からなる抵抗発熱体である。
図2に示すように、第1発熱部13の各第1発熱体23は、吸着用電極11より第2の主面B側(図2の下方)にて、同一平面(第1平面H1:図3参照)上に配置されている。
一方、第2発熱部15の各第2発熱体25は、第1発熱部13と第2の主面Bとの間にて、同一平面(第2平面H2:図4参照)上に配置されている。
従って、第1発熱部13と第2発熱部15とは、セラミック基板17(従って静電チャック1)の厚み方向から見た平面視で、重ね合されるように配置されている。
以下、各発熱部13、15について詳しく説明する。
まず、図3に基づいて、第1平面H1上において第1発熱部13を構成する複数の第1発熱体23の配置を説明する。
セラミック基板17には、第1平面H1における各領域をそれぞれ加熱(従って温度調節)できるように、平面視で、同心状に複数の加熱ゾーン61が設けられている。
各加熱ゾーン61には、それぞれ1又は複数の加熱領域63が設定されている。各加熱領域63には、各加熱領域63の形状に対応して、それぞれ(略円形や略U字形状の)第1発熱体23が配置されている。なお、図3では、一部の第1発熱体23のみを示している。
次に、図4に基づいて、第2平面H2上において第2発熱部15を構成する複数の第2発熱体25の配置を説明する。
セラミック基板17には、第2平面H2における各領域をそれぞれ加熱(従って温度調節)できるように、平面視で、同心状に複数の加熱ゾーン71が設けられている。
各加熱ゾーン71には、それぞれ1又は複数の加熱領域73が設定されている。各加熱領域73には、各加熱領域73の形状に対応して、それぞれ(略円形や略U字形状の)第2発熱体25が配置されている。
<コネクタ>
次に、コネクタ31及びその周囲の構成について説明する。
前記図2及び図5に示すように、コネクタ31が配置される内部孔57の底面57a(図5の上方の表面)には、ビア33と接続される複数の端子パッド81が設けられている。なお、端子パッド81は、例えばタングステンからなる。
この端子パッド81は、多数の第1発熱体23にそれぞれ電力を供給するように、多数の第1発熱体23にそれぞれ接続された各内部配線層35に対応してそれぞれ設けられている。
また、各端子パッド81上には、それぞれコネクタ31と接続される端子ピン83が立設されてロウ付けされている。この端子ピン83は、円盤状の基板83aの中央に円柱状のピン83bが立設されたものである。なお、端子パッド81と端子ピン83とから端子部39が構成されている。
コネクタ31は、内部孔57の奥(図5の上方)に配置される電気絶縁性を有する樹脂製の先端コネクタ部85と、内部孔57の開口部分(図5の下方)に配置される同様な後端コネクタ部87(図2参照)と、先端コネクタ部85と後端コネクタ部87とを接続するケーブル部89とから構成されている。
先端コネクタ部85は、略直方体であり、その先端面91には、端子ピン83(詳しくはピン83b)が挿入可能な多数のピン孔93を備えている。
ピン孔93の内周面には、ピン83bと接触する円筒形状の導電部材41が配置されている。この導電部材41は、ケーブル部89側に延びる導電材(図示せず)によって、後端コネクタ部87の導電部材(図示せず)と電気的に接続されている。
従って、コネクタ31の先端コネクタ部85を内部孔57に押し込むことにより、各端子部39の端子ピン83とコネクタ31の各導電部材41とを接続させて、導通を得ることができる。
なお、前記図5では、コネクタ31に3個の端子ピン83が接続される状態を示しているが、実際には、紙面に垂直方向な底面57aに複数列(例えば4列)端子ピン83が配置されているので、例えば合計12個の端子ピン83がコネクタ31に接続されるようになっている。
[1−2.端子パッドの構成]
次に、本実施形態の要部である端子パッド81の構成について説明する。
図6に示すように、端子パッド81は、セラミックヒータ5(従ってセラミック基板17)の第2の主面Bの表面に多数配置されている。
詳しくは、端子パッド81は、平面視で、セラミック基板17の周方向(円周方向)に沿って、複数列(例えば3列)に配置されるとともに、各列には多数の端子パッド81が複数配置されている。
この端子パッド81は、平面視で、周方向に沿った長さ(図6の上下方向の長さ)よりセラミック基板17の径方向(半径方向)に沿った長さ(図6の左右方向)の方が長い形状(長円形状)を有する。なお、周方向の長さは例えば1mm、径方向の長さは例えば2mmである。
つまり、端子パッド81の形状は、セラミックヒータ5を焼成する際に、平面視で、最も収縮率が大きな方向(径方向)の長さよりも、径方向に対して垂直の方向(周方向)の長さが短いように設定されている。
なお、図6では、複数列の端子パッド81のうち1列のみを示すとともに、その1列の端子パッド81の一部のみを示している。また、図6では、一点鎖線にて、後述するように、端子パッド81に対して直接又は間接的に接続されるビア33の位置を示している。
図7に示すように、端子パッド81は、セラミック基板17内に設けられた複数(例えば2個)のビア33により、対向する内部配線層35eに接続されており、更に、この内部配線層35eは、他の複数(例えば2個)のビア33により、対向する他の内部配線層35fに接続されている。
つまり、図8(a)に示すように、内部配線層35eの第1の主面A側(表側)は、ビア33により他の内部配線層35fに接続されており、内部配線層35eの第2の主面B側(裏側)は、ビア33により端子パッド81に接続されている。
また、図8(b)に示すように、端子パッド81の第1の主面A側(表側)は、複数のビア33により内部配線層35eに接続されており、図8(c)に示すように、端子パッド81の第4の主面D側(裏側)には、端子ピン83がろう付けされている。
なお、端子パッド81や内部配線層35に接続された複数のビア33は、端子パッド81や内部配線層35e、35fの長手方向(径方向)に沿って一列に配置されている。
前記内部配線層35e、35fは、ビア33等を介して、第1発熱体23と電気的に接続されている。
この内部配線層35e、35fの形状としては、例えば端子パッド81と同様な平面形状を採用でき、この場合は、平面視で、内部配線層35e、35fと端子パッド81とは重なっている。
[1−3.製造方法]
次に、本実施形態の静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
(1)セラミック基板17の原料として、主成分であるAl:92重量%、MgO:1重量%、CaO:1重量%、SiO:6重量%の各粉末を混合して、ボールミルで、50〜80時間湿式粉砕した後、脱水乾燥する。
(2)次に、この粉末に溶剤等を加え、ボールミルで混合して、スラリーとする。
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、(各セラミック層に対応する)各アルミナグリーンシートを形成する。
そして、各アルミナグリーンシートに対して、リフトピン孔21等となる空間、更にはビア33となるスルーホールを、必要箇所に開ける。
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、スラリー状にして、メタライズインクとする。
(5)そして、吸着用電極11、第1、第2発熱体23、25、内部配線層35、端子パッド53、81等を形成するために、前記メタライズインクを用いて、吸着用電極11、第1、第2発熱体23、25、内部配線層35、端子パッド53、81等の形成箇所に対応したアルミナグリーンシート上に、通常のスクリーン印刷法により、各パターンを印刷する。なお、ビア33を形成するために、スルーホールに対して、メタライズインクを充填する。
(6)次に、各アルミナグリーンシートを、リフトピン孔21等の必要な空間が形成されるように位置合わせして、熱圧着し、積層シートを形成する。
(7)次に、熱圧着した各積層シートを、それぞれ所定の形状(即ち円板形状)にカットする。
(8)次に、カットした各積層シートを、還元雰囲気にて、1400〜1600℃の範囲(例えば、1550℃)にて5時間焼成(本焼成)し、各アルミナ質焼結体を作製する。
(9)そして、焼成後に、各アルミナ焼結体に対して、例えば第1の主面A側の加工など必要な加工を行って、セラミック基板17を作製する。
(10)次に、セラミック基板17の第2の主面B上の端子パッド81に端子ピン83をろう付けする。
(11)これとは別に、金属ベース7を製造する。具体的には、金属板に対して切削加工等を行うことにより、内部孔57等を備えた金属ベース7を形成する。
(12)次に、金属ベース7とセラミック基板17とを接合して一体化する。
(13)次に、各内部孔57に対応して、コネクタ31等を配置して、静電チャック1を完成する。
[1−4.効果]
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、端子パッド81は、第1発熱体23に対して電力を供給するために用いられるので、この端子パッド81の端子ピン83には、外部から給電するために、コネクタ31の導電部材41が接続される。従って、端子パッド81を所定の位置(規定位置)に設けることが必要である。
このため、本実施形態では、端子パッド81は、平面視で、セラミック基板17の周方向に沿って複数配置されるとともに、周方向に沿った長さよりセラミック基板17の径方向に沿った長さの方が長い形状になっている。
従って、セラミック基板17と端子パッド81とを同時焼成した際に、セラミック基板17等が径方向に大きく収縮した場合でも、端子パッド81上の規定位置に端子ピン83を配置することが可能である。
つまり、端子パッド81は、径方向に長い形状であるので、焼成によって径方向に位置がずれた場合でも、端子パッド81上の規定位置に端子ピン83を配置することができる。即ち、コネクタ31の導電部材41に向かい合う位置に端子ピン83を配置することができる。従って、焼成による位置ずれがあっても、端子パッド81と導電部材41との電気的接続を容易に得ることが可能である。
また、本実施形態では、端子パッド81は、径方向に長く径方向に短い形状であるので、端子パッド81を複数配置する場合には、(円形の端子パッドに比べて)狭い面積でも、周方向に多くの端子パッド81を密集して配置することができる。
さらに、本実施形態では、端子パッド81はセラミック基板17の周方向に沿って複数配置されているので、端子パッド81の配置に規則性があり、よって、端子パッド81の配置に起因する温度変化に対する調節(即ち各発熱体23、25の配置や形状の調節)も容易である。
つまり、端子パッド81は、(環状に配置された)各発熱体23、25が伸びる方向である周方向に沿って規則的に配置されているので、各端子パッド81による温度の変化はほぼ同様であり、よって、温度分布を均一化するための前記調節の手間を軽減することができる。
また、本実施形態では、端子パッド81に接続された複数のビア33は、寸法の長い端子パッド81の径方向に沿って配置されているので、複数のビア33を容易に配置することができる。
[2.他の実施形態]
本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、前記実施形態では、第1発熱体に接続される端子パッド(詳しくは端子ピン)にコネクタを接続する例を挙げたが、第2発熱体に接続される端子パッドも、第1発熱体の端子パッドと同様な構成(形状や配置)としてもよい。さらに、第2発熱体の端子パッドに端子ピン等を設けて、前記実施形態のようなコネクタと接続するようにしてもよい。
(2)また、コネクタは前記実施形態のコネクタに限らず、1つのコネクタに接続される端子ピンの数も前記実施形態に限定されるものではない。例えば、1つのコネクタに1つの端子ピンを接続する構成とすることもできる。
(3)さらに、端子パッドにビアを介して接続される内部配線層は、平面視で、端子パッドの位置や形状とは異なっていてもよい。
例えば図9に示すように、端子パッド81にビア33を介して接続される内部配線層35gは、端子パッド81の中心側(同図左側)の端部よりも中心側に延びるように配置されていてもよい。
また、前記内部配線層35gとビア33を介して接続される他の内部配線層35hは、内部配線層35gの中心側(同図左側)の端部よりも中心側に延びるように配置されていてもよい。この場合、両内部配線層35g、35hを接続するビア33は、平面視で、端子パッド81と重ならないように配置されていてもよい。
或いは、その逆に(図示しないが)、内部配線層35gは、端子パッド81の(中心側と反対側の)外周側の端部よりも外周側に延びるように配置されていてもよい。また、他の内部配線層35hは、内部配線層35gの外周側の端部よりも外周側に延びるように配置されていてもよい。
(4)前記実施形態では、端子パッドに端子ピンを接合したが、端子パッドに他の導電部材(例えばリード線等)を接合し、この導電部材を介して、各発熱体に電力を供給してもよい。
或いは、端子パッドに他の部材を接合することなく、コネクタ側に(例えばばねで付勢した)ピン等を配置し、このピン等の先端を端子パッドに接触させて導通を得る方法も採用できる。
(5)また、例えば、図10(a)に変形例1を示すように、セラミック基板17内に第1発熱部13を配置し、セラミック基板17の外側(即ち第2の主面B側)に第2発熱部15を配置してもよい。
(6)さらに、図10(b)に変形例2を示すように、例えば第2発熱部15を、厚み方向に配置した複数層(例えば第1の主面A側の上層15aと第2の主面B側の下層15bの2層)によって構成してもよい。また、第1発熱部13を複数層で構成してもよい。
或いは、発熱部として、第1発熱部又は第2発熱部のどちらか一方のように、一層の発熱部のみを用いてもよい。
(7)また、図10(c)に変形例3を示すように、本発明は、金属ベース7を備えない静電チャック1にも適用できる。つまり、本発明は、セラミックヒータ5に、吸着用電極11、第1発熱部13、第2発熱部15を備えた静電チャック1にも適用できる。
(8)さらに、本発明は、静電チャックではないセラミックヒータにも適用できる。
例えば、図10(d)に変形例4を示すように、セラミック基板17内に、前記実施形態と同様な第1発熱部13及び第2発熱部15を備えたセラミックヒータ5に適用できる。
(9)各本実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。
1…静電チャック
5…セラミックヒータ
11…吸着用電極(静電電極)
13…第1発熱部
15…第2発熱部
17…セラミック基板
23…第1発熱体
25…第2発熱体
17…セラミック基板
29…コネクタ
33…ビア
35、35a、35b、35c、35d、35e、35f、35g、35h…内部配線層
53、81…端子パッド

Claims (5)

  1. 被加工物が搭載される第1の主面と該第1の主面の反対側の第2の主面とを有するとともに電気絶縁性を有するセラミック基板と、該セラミック基板の内部に配置されて通電により発熱する発熱部と、を備えるとともに、
    前記発熱部は、独立して温度調節が可能な複数の発熱体を有する加熱部材において、
    前記セラミック基板の前記第2の主面に、前記複数の発熱体にそれぞれ電気的に接続された複数の端子パッドを備え、
    前記複数の端子パッドは、前記セラミック基板を厚み方向から見た平面視で、
    前記セラミック基板の周方向に沿って複数配置されるとともに、前記周方向に沿った長さより前記セラミック基板の径方向に沿った長さの方が長い形状を有することを特徴とする加熱部材。
  2. 前記セラミック基板の内部に、前記発熱部と前記端子パッドとを電気的に接続する複数のビアを備えるとともに、
    前記端子パッドに接続された前記複数のビアは、前記径方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱部材。
  3. 前記発熱体と前記端子パッドとの間に、内部配線層が配置されており、該内部配線層と前記端子パッドとが前記複数のビアにより接続されていることを特徴とする請求項2に記載の加熱部材。
  4. 前記端子パッドには、導電性を有する他の部材が接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱部材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱部材を備えるとともに、前記セラミック基板に静電電極を備えたことを特徴とする静電チャック。
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