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JP2017223925A - 予備加熱装置、定着システム及び画像形成装置 - Google Patents

予備加熱装置、定着システム及び画像形成装置 Download PDF

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JP2017223925A JP2016142971A JP2016142971A JP2017223925A JP 2017223925 A JP2017223925 A JP 2017223925A JP 2016142971 A JP2016142971 A JP 2016142971A JP 2016142971 A JP2016142971 A JP 2016142971A JP 2017223925 A JP2017223925 A JP 2017223925A
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Abstract

【課題】未定着像が形成された連続する記録媒体の未定着像の形成されていない裏面を加熱ロール等の加熱回転体により定着処理前に予め加熱する際、その加熱回転体からの排熱が周辺部分に悪影響を及ぼすことを抑制しつつ記録媒体の裏面を加熱することができる予備加熱装置等を提供する。
【解決手段】予備加熱装置5は、未定着像が形成された連続する記録媒体9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、記録媒体9の未定着像が形成されていない裏面9bを定着処理前に通過させて記録媒体9の表裏面9a,9bを反転させる2つの第1反転部材51,52と、記録媒体9の送り方向Aにおける側端部9c,9dの外側の位置に配置され、記録媒体9のうち前記2つの第1反転部材51,52の間に存在する部分の裏面9bを巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する少なくとも1つの加熱回転体53とを備えている。
【選択図】図3

Description

この発明は、予備加熱装置、定着システム及び画像形成装置に関するものである。
従来、トナー像等の未定着像が形成された連続する記録媒体が定着装置に導入される前にその記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を予備加熱する予備加熱装置としては、以下に例示するものが知られている。
例えば、特許文献1には、印字部でトナー像が転写されたウェブ(連続する記録媒体)は、加熱ローラと加圧ローラからなる定着装置のニップ部に導入される前に、その記録媒体のトナー像が形成されていない裏面を予備加熱プレートからなるプレヒータにエアー吸引で密着させて通過させながら予熱する予備加熱装置が示されている。
特許文献1には、ウェブの第1の面に画像を形成する第1印刷装置と、その第1印刷装置の後段に設けられてウェブの第2の面に画像を形成する第2印刷装置からなる両面印刷システムにおいて、その第1印刷装置と第2印刷装置の双方に定着装置のウェブ搬送方向の上流側にプレヒータをそれぞれ配置して予備加熱を行うことや、第1印刷装置から送り出されてきたウェブはその表裏が反転装置で反転された後に第2印刷装置へ送り込まれることも示されている。
また、特許文献2には、画像形成ユニットでトナー像が形成された連続紙(連続する記録媒体)は、加熱ロールと加圧ロールからなる定着器に導入される前に、その連続紙のトナー像が形成されていない裏面をヒータが内蔵されたロールに巻き付けた状態で搬送しながら事前加熱する事前加熱装置が示されている。
特許文献2には、第1画像形成装置と第2画像形成装置が直列に配置された画像形成システムにおいて、その第1画像形成装置と第2画像形成装置の双方に定着器の連続紙搬送方向の上流側に事前加熱装置(ロール等)をそれぞれ配置して事前加熱を行うことや、第1画像形成装置から送り出された連続紙はその表裏面が反転装置で反転された後に第2画像形成装置に送られることも示されている。
この他、長尺帯状のシート材であるウェブ(連続する記録媒体)を搬送する際、搬送路上に配置したターンバーに巻き掛けて排出することにより搬送状態を変更調整するターンバー装置として、次のものが知られている。
特許文献3には、ウェブを搬入し、そのウェブの進行方向に対してほぼ角45度に配置されたターンバーに巻き掛けることにより表裏を裏返すウェブ反転を行うと共にウェブの搬出位置を変更調整して搬入方向と直交する方向へ搬出するターンバー装置において、ウェブの進行方向に対して平行移動自在となるようにベース部に装着された前記ターンバーを配置したテーブル部と、そのテーブル部を平行移動操作する移動手段と、そのテーブル部がホームポジションに移動したことを検出する検出手段と、そのテーブル部をウェブ幅情報に応じて移動調整する際、そのテーブル部を一旦ホームポジションに戻してからホームポジションを基準にウェブ幅調整位置まで移動させるよう前記移動手段を制御する制御手段と、を有するターンバー装置が示されている。
特開2009−53288号公報 特開2013−167715号公報 特開2006−219226号公報
この発明は、未定着像が形成された連続する記録媒体の未定着像の形成されていない裏面を加熱ロール等の加熱回転体により定着処理前に予め加熱する際、その加熱回転体からの排熱が周辺部分に悪影響を及ぼすことを抑制しつつ記録媒体の裏面を加熱することができる予備加熱装置とその予備加熱装置を用いた定着システム及び画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)の予備加熱装置は、
未定着像が形成された連続する記録媒体の送り方向に対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を定着処理前に通過させて記録媒体の表裏面を反転させる2つの第1反転部材と、
記録媒体の送り方向における側端部の外側の位置に配置され、記録媒体のうち前記2つの第1反転部材の間に存在する部分の裏面を巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する少なくとも1つの加熱回転体と、
を備えたものである。
この発明(A2)の予備加熱装置は、上記発明A1の予備加熱装置において、
前記2つの第1反転部材のうち記録媒体の送り方向上流側に配置される上流側の第1反転部材よりも記録媒体の送り方向上流側になる手前側位置において記録媒体の送り方向に対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、記録媒体の裏面を通過させて記録媒体の表裏面を反転させる2つの第2反転部材と、
記録媒体の送り方向における側端部の外側になる位置に配置され、記録媒体のうち前記2つの第2反転部材の間に存在する部分の裏面を巻き付けるように通過させる中継回転体と、
で構成される反転機構を備えたものである。
この発明(A3)の予備加熱装置は、上記発明A1の予備加熱装置において、
前記2つの第1反転部材のうち記録媒体の送り方向上流側に配置される上流側の第1反転部材よりも記録媒体の送り方向上流側になる手前側位置において記録媒体の送り方向に対して軸方向が直交する状態で配置され、記録媒体の裏面を巻き付けるように通過させて異なる方向に案内する案内回転体を備えたものである。
また、この発明(B1)の定着システムは、未定着像が形成された連続する記録媒体を通過させて未定着像の定着処理を行う定着装置と、前記定着装置よりも記録媒体の送り方向上流側の位置に配置されて記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を定着処理前に予め加熱する予備加熱装置と、を備え、前記予備加熱装置が上記発明A1からA3のいずれかの予備加熱装置で構成されているものである。
この発明(B2)の定着システムは、上記発明B1の定着システムにおいて、前記予備加熱装置における2つの第1反転部材のうち記録媒体の送り方向の下流側に配置される下流側の第1反転部材を、前記定着装置における記録媒体の搬送時基準案内位置に適合させる方向に変位可能に設けているものである。
さらに、この発明(C1)の画像形成装置は、連続する記録媒体に未定着像を形成する像形成装置と、前記像形成装置で未定着像が形成された記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を定着処理前に予め加熱した後に未定着像の定着処理を行う上記発明B1又はB2の定着システムと、を備えたものである。
上記発明A1の予備加熱装置によれば、未定着像が形成された連続する記録媒体の未定着像の形成されていない裏面を加熱回転体により定着処理前に予め加熱する際、その加熱回転体からの排熱が周辺部分に悪影響を及ぼすことを抑制しつつ記録媒体の裏面を加熱することができる。
上記発明A2の予備加熱装置では、反転機構を備えていない場合に比べて、記録媒体の送り方向と直交する方向における設置スペースの増大を抑制しつつ、記録媒体の裏面を定着処理する位置に近い位置で加熱して定着処理前での温度低下を抑制することができる。
上記発明A3の予備加熱装置では、案内ロールを備えていない場合に比べて、記録媒体の送り方向における設置スペースの増大を抑制しつつ、記録媒体の裏面を定着処理する位置に近い位置で加熱して定着処理前での温度低下を抑制することができる。
上記発明B1の定着システムによれば、予備加熱装置において加熱回転体からの排熱が周辺部分に悪影響を及ぼすことを抑制しつつ記録媒体の裏面を加熱することができ、しかる後、その記録媒体の未定着像を定着装置において定着処理することができる。
上記発明B2の定着システムでは、予備加熱装置における下流側の第1反転部材を変位可能に設けていない場合に比べて、定着装置における記録媒体の搬送時基準案内位置を変更させることなく定着装置の定着処理をそのまま行うことができる。
上記発明C1の画像形成装置によれば、定着システムの予備加熱装置において加熱回転体からの排熱が周辺部分に悪影響を及ぼすことを抑制しつつ記録媒体の裏面を加熱することができ、しかる後、その記録媒体の未定着像を定着システムの定着装置において定着処理することができる。
実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示す概略説明図である。 図1の画像形成装置における定着システムの構成を示す概略説明図である。 図2の定着システムにおける予備加熱装置の構成を示す概略斜視図である。 図2の定着システムにおける反転装置の構成を示す概略斜視図である。 図2の定着システムを上方側から見たときの状態を示す概略説明図である。 実施の形態2に係る画像形成装置の構成を示す概略説明図である。 図6の画像形成装置における定着システムの構成を示す概略説明図である。 図7の定着システムにおける予備加熱装置の構成を示す概略斜視図である。 図7の定着システムを上方側から見たときの状態を示す概略説明図である。 実施の形態3に係る定着システムの構成を示す概略説明図である。 図10の定着システムを上方側から見たときの状態を示す概略説明図である。 実施の形態4に係る画像形成装置の構成を示す概略説明図である。 実施の形態4に係る定着システムの構成を示す概略説明図である。 図13の定着システムを上方側から見たときの状態を示す概略説明図である。 実施の形態5に係る定着システムの構成を示す概略説明図である。 図15の定着システムを斜め上方側から見たときの状態を示す概略説明図である。 図15の定着システムを上方側から見たときの状態を示す概略説明図である。 図2等の定着システムにおける予備加熱装置の他の構成例を示す概略説明図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という)について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1から図3は、実施の形態1に係る画像形成装置等を示している。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置が備える定着システムを示し、図3はその画像形成装置又は定着システムが備える予備加熱装置を示している。図1等の各図面に記載の符号X,Y,Zを付した矢印は、各図面において想定した3次元空間の幅、高さ及び奥行の各方向を示す直交座標軸(の方向)である。
<画像形成装置の全体の構成>
画像形成装置1は、ロールに巻かれた連続する記録媒体の一例としての連続紙9に現像剤としてのトナーで構成される画像を形成する装置である。
この画像形成装置1は、図1に概略的に示されるように、連続紙9を供給する供給装置11と、供給装置11から供給される連続紙9に未定着像の一例としてのトナー像を形成する像形成装置2と、像形成装置2でトナー像が形成された連続紙9のトナー像が形成されていない裏面9bを定着処理前に予め加熱した後にトナー像の定着処理を行う定着システム4と、定着システム4で定着処理されて得られる画像が形成された連続紙9を収容する収容装置16とを備えている。
供給装置11は、ロール状に巻かれた連続紙9を繰り出すための繰出ロール12と、繰出ロール12の繰り出し動作を調整する調整機構13と、調整機構13を通して繰り出される連続紙9を像形成装置2に供給するよう搬送する導入用の搬送ロール対14とを有している。
繰出ロール12は、図示しない駆動装置の駆動力を受けて繰り出し方向に回転駆動するように構成されている。調整機構13は、連続紙9の搬送方向(送り方向)Aに間隔をあけて平行状態に配置される2つの搬送ロール13a,13bと、2つの搬送ロール13a,13bの間においてほぼ重力方向に沿って昇降動する昇降ロール13cと、昇降ロール13cの上下方向における規定位置に達することを検知する図示しない位置検知センサとで構成されている。連続紙9は、調整機構13において、2つの搬送ロール13a,13bに架け渡される状態で支持されるとともに、その搬送ロール13a,13bの間で昇降ロール13cによりほぼ重力方向に下方にむけて引き込まれた後に折り返すような状態で搬送される。
搬送ロール対14は、回転駆動ロールと従動ロールとが圧接する状態で配置されたものであり、その回転駆動ロールが図示しない駆動装置の駆動力を受けて搬送方向Aに適合する方向に回転駆動されることにより、その両ロールの圧接部に挟まれて通過する連続紙9を搬送するように構成されている。搬送ロール対14は、実際には像形成装置2側に存在するよう配置される。
この供給装置11は、繰出ロール12が停止しているとともに調整機構13における昇降ロール13cが下方の規定位置に移動しているときに、連続紙9が搬送ロール対14により搬送される。
一方、連続紙9が搬送ロール対14により搬送されると、昇降ロール13cが上昇し始めて最終的に上方の規定位置に達するまで上昇し、その段階で繰出ロール12が回転駆動して連続紙9を繰り出す。また、連続紙9が繰出ロール12から繰り出されると、昇降ロール13cが下降し始めて最終的に下方の規定位置に達するまで下降し、その段階で繰出ロール12が停止して連続紙9の繰り出しを中断する。なお、連続紙9の像形成装置2への供給量は、搬送ロール対14の回転駆動量に対応している。
連続紙9としては、例えば、上質紙、グラシン紙等の紙類やポリプロピレン等の合成樹脂等の材料からなる帯状に連続した長尺な部材が使用される。また、連続紙9としては、この他にも、例えば、剥離紙上に接着層を介して表面基材(画像形成面)が設けられた構造のラベル紙も適用される。
収容装置16は、画像が形成された連続紙9を巻き取るための巻取ロール17と、巻取ロール17の巻き取り動作を調整する調整機構18と、画像が形成された後の連続紙9を調整機構18に送るよう搬送する排出用の搬送ロール対19とを有している。
巻取ロール17は、図示しない駆動装置の駆動力を受けて巻き取り方向に回転駆動するように構成されている。調整機構18は、供給装置11における調整機構13とほぼ同様に、2つの搬送ロール18a,18bと昇降ロール18cと昇降ロール18cの上下の規定位置を検知する検知手段とで構成されている。搬送ロール対19は、供給装置11における搬送ロール対14とほぼ同様に構成されている。この搬送ロール対19についても、搬送ロール対14の場合と同様に実際には像形成装置2側に存在するよう配置される。
像形成装置2は、外部から種々の手段を介して入力される画像情報に基づいて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色からなるトナーの一部又は全部を用いて構成されるトナー像を形成して連続紙9に転写する装置である。
実施の形態1における像形成装置2は、上記4色(Y,M,C,K)のいずれか1色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置20Y,20M,20C,20Kと、各作像装置20(Y,M,C,K)で形成される各色のトナー像をそれぞれ保持して最終的に連続紙9に転写させる二次転写位置P2まで搬送する中間転写装置30等を備えている。
このうち作像装置20(Y,M,C,K)はいずれも、所定の方向(矢印Bで示す方向)に回転駆動される感光ドラム21をそれぞれ備えている。また、作像装置20(Y,M,C,K)はいずれも、その各感光ドラム21の周囲に、感光ドラム21の周面を帯電させる帯電装置22と、感光ドラム21の帯電後の周面に画像情報に基づく光を露光して静電潜像を形成する露光装置23と、感光ドラム21の周面に形成された静電潜像を現像剤のトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置24と、感光ドラム21の周面に在留するトナー等の不要物を除去して清掃する清掃装置26等を配置している。
現像装置24については、上記4色(Y,M,C,K)のいずれか1色のトナーを収容し、そのトナーにより対応する色の静電潜像を現像する4つの現像装置24Y,24M,24C,24Kとして構成されている。
また、中間転写装置30は、4つの作像装置20(Y,M,C,K)の下方側になる位置に配置されている。
実施の形態1における中間転写装置30は、各作像装置20(Y,M,C,K)における感光ドラム21の一次転写位置をそれぞれ通過しながら矢印Cで示す方向に回転する中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31を回転自在に支持する複数の支持ロール32A〜32Eと、各作像装置20(Y,M,C,K)における感光ドラム21の一次転写位置に中間転写ベルト31の外表面を押し付けて各感光ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト31の外表面に静電作用等によって一次転写させるロール形態等の一次転写装置33と、中間転写ベルト31上のトナー像を連続紙9に静電作用等によって二次転写させるロール形態等の二次転写装置35と、中間転写ベルト31の外表面に残留するトナー等の不要物を除去して清掃する清掃装置36等を備えている。
支持ロール32Aは駆動ロール、支持ロール32Dは張力付与ロール、支持ロール32Eは二次転写バックアップロールとしてそれぞれ構成されている。二次転写装置35は、二次転写バックアップロール32Eに支持されている中間転写ベルト31に対して接触及び離間するよう変位可能に設けられている。これにより、二次転写装置35は、例えば、二次転写動作が行われる時期だけ中間転写ベルト31と接触する位置に移動し、それ以外の必要な時期に中間転写ベルト31から離間する位置に移動するようになっている。
一次転写位置は、各作像装置20の感光ドラム21と一次転写装置33とが対峙する位置(厳密には感光ドラム21と中間転写ベルト31が接触する位置)になる。また、二次転写位置P2は、中間転写装置30の中間転写ベルト31と二次転写装置35とが対峙して接触する位置になる。
<定着システムの構成>
定着システム4は、図1や図2等に示されるように、未定着像としてのトナー像が形成された連続紙9を通過させてトナー像の定着処理を行う定着装置40と、定着装置40よりも連続紙9の送り方向Aの上流側の位置に配置されて連続紙9のトナー像が形成されていない裏面9bを定着処理前に予め加熱する予備加熱装置5とを備えている。
この定着システム4は、像形成装置2(の二次転写位置P2)と収容装置16との間に配置される。また、定着システム4における定着装置40は、図1に示されるように、少なくとも加熱用回転体41と加圧用回転体42とを備えたものである。図2における二点鎖線のVL1は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40の定着処理部である後述する定着ニップ部FNとを最短で結ぶ仮想の直線である。
実施の形態1における定着装置40は、図2に示されるように、ベルト形態の加熱用回転体41と、ロール形態の加圧用回転体(加圧ロール)42を適用した構成になっている。ベルト形態の加熱用回転体41は、加熱部材としての無端状の加熱ベルト43と、加熱ベルト43の内周面に接触して支持するよう配置される、押圧部材としての定着ロール44、第1の支持ロール45、内部加熱ロール46、及び第2の支持ロール47と、加熱ベルト43のうち第1の支持ロール45と内部加熱ロール46の間における外周面を内周面側にむけて押し付けるように接触する外部加熱ロール48とで構成されている。
また、この定着装置40は、加熱用回転体41における加熱ベルト43が定着ロール44の外周面に巻き付けられた部位において加圧ロール42と圧接されている。これにより、その加熱ベルト43と加圧ロール42との圧接部が、連続紙9に形成された未定着のトナー像を加熱及び加圧して定着処理するための定着ニップ部FNとして構成されている。
加熱ベルト43は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等からなるベルト基材と、そのベルト基材の外周面に積層されたシリコーンゴム等からなる弾性体層と、その弾性体層の表面に積載されたテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等からなる離型層とから構成されている。
定着ロール44は、アルミニウム、ステンレス等の金属製の円筒状部材からなるものであり、図示しない回転駆動手段によって矢印で示す方向に回転駆動する。定着ロール44は、その内部にハロゲンランプ等の加熱源49Aが配置されており、その加熱源49Aにより定着ロール44の表面温度が所要の温度になるよう加熱される。
内部加熱ロール46は、定着ロール44とほぼ同様に、アルミニウム、ステンレス等の金属製の円筒状部材からなるものである。内部加熱ロール46は、その内部にハロゲンランプ等の加熱源49Bが配置されており、その加熱源49Bにより内部加熱ロール46の表面温度が所要の温度になるよう加熱される。また、内部加熱ロール46は、加熱ベルト43の内側から外側に向けて弾性的に変位するよう図示しないスプリング等の弾性部材によって力が付加されており、加熱ベルト43に所要の張力を付与するようになっている。
外部加熱ロール48は、定着ロール44とほぼ同様に、アルミニウム、ステンレス等の金属製の円筒状部材からなるものである。外部加熱ロール48は、その内部にハロゲンランプ等の加熱源49Cが配置されており、その加熱源49Cにより外部加熱ロール48の表面温度が所要の温度になるよう加熱される。
加熱ベルト43は、複数のロールの間に掛け渡されて循環するように移動して回転する間に、定着ロール44、外部加熱ロール48及び内部加熱ロール46によって内周面側及び外周面側からそれぞれ加熱されることにより、そのベルト外周面が所要の温度になるよう加熱される。
加圧ロール42は、アルミニウム、ステンレス等の金属製の円筒状ロール基材と、そのロール基材の外表面に積層されたシリコーンゴム等からなる弾性体層と、その弾性体層の表面に積層されたPFA等からなる離型層とから構成されている。
<予備加熱装置の構成>
予備加熱装置5は、図2や図3等に示されるように、トナー像が形成された連続紙9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、連続紙9のトナー像が形成されていない裏面9bを定着処理前に通過させて連続紙9の表裏面を反転させる2つの第1反転部材51,52と、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの外側の位置に配置され、連続紙9のうち第1反転部材51,52の間に存在する部分の裏面9bを巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する加熱回転体の一例である加熱ロール53と、を備えている。
2つの第1反転部材51,52は、例えば、金属等の材料で形成される円筒形状の部材である。連続紙9の送り方向Aの上流側に配置される上流側の第1反転部材51は、第1反転部材51に送られる連続紙9をその裏面9bが加熱ロール53の外周面に接して送られるように、その表裏面の反転を行うものである。また、連続紙9の送り方向Aの下流側に配置される下流側の第1反転部材52は、加熱ロール53から第1反転部材52に送られる連続紙9をその表面9aが定着装置40の加熱用回転体41(加熱ベルト43)と向き合う状態になって送られるように、その表裏面の反転を行うものである。
実施の形態1における第1反転部材51,52は、連続紙9の送り方向Aに対して45度傾斜して交差するよう固定して配置されている。
詳しくは、上流側の第1反転部材51は、下流側の第1反転部材52よりも相対的に上方側になる位置に交差した状態で配置されている。この上流側の第1反転部材51は、予備加熱装置5に送り込まれる連続紙9をその反転部材51の下方側から導入させてからその上方側を通して通過させるよう使用される。
また、下流側の第1反転部材52は、上流側の第1反転部材51よりも相対的に下方になる位置において、上流側の第1反転部材51とはほぼ直交するよう交差した状態で配置されている。この下流側の第1反転部材52は、加熱ロール53から送り込まれる連続紙9をその反転部材52の下方側から導入させてからその上方側を通して通過させるよう使用される。
第1反転部材51,52については、この他にも例えば、連続紙9が接触する部分のみが断面円弧状の曲面形状であって全体がかまぼこ型の形状の部材であってもよい。また、後述する他の反転部材の形状についても、この第1反転部材51,52の場合と同様である。
加熱ロール53は、図3や図5に示されるように、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの一方(本例では側端部9d)から所定の距離S1だけ離れた外側の位置に、その軸方向が連続紙9の送り方向Aとほぼ平行する状態で配置される。
この加熱ロール53は、金属等の材料で円筒状に形成されるロール基材と、ロール基材の内部空間に配置されるハロゲンランプ等の加熱源54とで構成されている。また、この加熱ロール53は、そのロール基材が回転自在に配置されており、加熱ロール53に巻き付けられるように通過する連続紙9の動き(搬送移動)に対応して従動回転するようになっている。実施の形態1では、連続紙9の裏面9bを確実に加熱する等の観点から、連続紙9の裏面9bの加熱ロール53に対する巻き付け角度が180度以上の角度になるよう構成している。
ただし、この連続紙9の裏面9bの加熱ロール53に対する巻き付け角度については、90度未満の角度に比べると、90度以上の角度であっても有効である。つまり、この巻き付け角度が90度未満の角度になると、例えば、加熱する長さの確保の観点や、連続紙9の加熱ロール53との巻き付きの前後が鈍角で開いた状態になって第1反転部材51,52の配置が難しくなり予備加熱装置5の設置スペースの増大抑制の観点などで不利になる。この巻き付け角度に関する条件については、後述する加熱ロール57等の加熱回転体においても同様である。
図5等における符号Eを付した一点鎖線は、送り方向Aで送られているときの連続紙9の幅方向におけるほぼ中央の位置(中央線)を示している。
また、定着システム4は、図1や図2に示されるように、予備加熱装置5から定着装置40に送り出す連続紙9を、その表裏面のうちトナー像が形成された表面9aが上方にむいた状態になるよう反転させて送り出す必要があるため、予備加熱装置5よりも連続紙9の送り方向Aの上流側に反転装置6を配置している。
反転装置6は、図2や図4等に示されるように、予備加熱装置5における上流側の第1反転部材51よりも連続紙9の送り方向Aの上流側になる手前側位置において連続紙9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、連続紙9の裏面9bを通過させて連続紙9の表裏面を反転させる2つの第2反転部材61,62と、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの外側になる位置に配置され、連続紙9のうち2つの第2反転部材61,62の間に存在する部分の裏面9bを巻き付けるように通過させる中継回転体の一例である中継ロール63とで構成されるものである。
2つの第2反転部材61,62は、例えば、金属等の材料で形成される円筒形状の部材である。連続紙9の送り方向Aの上流側に配置される上流側の第2反転部材61は、第2反転部材61に送られる連続紙9をその裏面9bが中継ロール63の外周面に接した状態で送られるように、その表裏面の反転を行うものである。また、連続紙9の送り方向Aの下流側に配置される下流側の第2反転部材62は、中継ロール63から第2反転部材62に送られる連続紙9を、上流側の第2反転部材61に送られるときの表裏面とは反対になって送られるように、その表裏面の反転を行うものである。実施の形態1における第2反転部材62は、連続紙9の裏面9bが上側にむくように表裏面の反転を行うようになっている。
実施の形態1における第2反転部材61,62は、連続紙9の送り方向Aに対して45度傾斜して交差するよう固定して配置されている。
詳しくは、上流側の第2反転部材61は、下流側の第2反転部材62よりも相対的に下方側になる位置に交差した状態で配置されている。この上流側の第2反転部材61は、像形成装置2の二次転写位置P2を通過して送り込まれる連続紙9をその反転部材61の上方側から導入させてからその下方側を通して通過させるよう使用される。
また、下流側の第2反転部材62は、上流側の第2反転部材61よりも相対的に上方になる位置において、上流側の第2反転部材61とはほぼ直交するよう交差した状態で配置されている。この下流側の第2反転部材62は、中継ロール63から送り込まれる連続紙9をその反転部材62の上方側から導入させてからその下方側を通して通過させるよう使用される。
中継ロール63は、図4や図5に示されるように、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの一方から所定の距離だけ離れた外側の位置に、その軸方向が連続紙9の送り方向Aとほぼ平行する状態で配置される。
この中継ロール63は、金属等の材料で円筒状に形成されるロール基材で構成されている。また、この中継ロール63は、回転自在に配置されており、中継ロール63に巻き付けられるように通過する連続紙9の動き(搬送移動)に対応して従動回転するようになっている。
<画像形成の動作(予備加熱及び定着の動作を含む)>
次に、予備加熱装置5等を備えた画像形成装置1による画像形成の動作について説明する。ここでは、上記4色(Y,M,C,K)のトナーを組み合わせて構成される多色(フルカラー)の画像を形成する場合について説明する。
まず、像形成装置2において未定着像としてのトナー像の形成とそのトナー像の連続紙9への転写が行われる。
各作像装置20(Y,M,C,K)では、図1に示されるように、回転する各感光ドラム21の周面が帯電装置22により所要の極性及び電位になるよう帯電された後、その帯電された周面に露光装置23から(多色の)画像情報から得た色成分に基づく露光が行われて各色成分の静電潜像がそれぞれ形成され、しかる後、その各静電潜像が各現像装置24(Y,M,C,K)により対応する色の帯電されたトナーで現像されて各色のトナー像としてそれぞれ顕像化される。
続いて、各作像装置20(Y,M,C,K)の感光ドラム21上に形成された各色のトナー像が、中間転写装置30の回転する中間転写ベルト31上に一次転写装置33の転写作用を受けて順次一次転写された後、二次転写位置P2まで搬送される。
最後に、中間転写ベルト31上に一次転写されたトナー像が、二次転写位置P2に搬送される連続紙9上に二次転写装置35の転写作用を受けて一括して二次転写される。
供給装置11から繰り出された連続紙9は、像形成装置2におけるトナー像形成動作と連動して、搬送ロール対14により二次転写位置P2にむけて搬送される。この際、供給装置11では、前述したように、連続紙9が搬送ロール対14により搬送されると、調整機構13における昇降ロール13cが下方の規定位置から上昇し始めて最終的に上方の規定位置に達するまで上昇し、その段階で繰出ロール12が回転駆動して連続紙9を繰り出す。連続紙9は、例えばトナー像形成動作中は連続して搬送される。
続いて、トナー像が形成された連続紙9は、二次転写位置P2から送り出されて定着システム4にむけて搬送され、定着システム4において予備加熱とトナー像の定着が行われる。
定着システム4では、図1や図2に示されるように、二次転写位置P2から送り出された連続紙9が、反転装置6、予備加熱装置5及び定着装置40をこの順で通過するよう搬送される。
はじめに、連続紙9は、図4や図5に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で反転装置6に送り込まれた後、その表裏面が反転されて裏面9bを上方にむけた状態で反転装置6から送り出される。
この際、反転装置6では、連続紙9が、その裏面9bを上流側の第2反転部材61の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で中継ロール63にむけて送り出される。しかる後、連続紙9が、その裏面9bを中継ロール63の下方側から巻き付けられるよう接触して中継ロール63の回転に合わせて送られた後、下流側の第2反転部材62に戻されるよう送り出される。最後に、連続紙9が、その裏面9bを下流側の第2反転部材62の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて裏面9bを上側にむけた状態で反転装置6から送り出され、しかる後、その下流側に存在する予備加熱装置5にむけて送られる。
続いて、反転装置6で反転された連続紙9は、図3や図5に示されるように、そのトナー像が形成されていない裏面9bを上方にむけた状態で予備加熱装置5に送り込まれた後、その裏面9bから定着処理前に予め加熱されるとともに、その表裏面が反転されて表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5から送り出される。
この際、予備加熱装置5では、連続紙9が、その裏面9bを上流側の第1反転部材51の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で加熱ロール53にむけて送り出される。しかる後、連続紙9が、その裏面9bを加熱ロール53の上方側から巻き付けられるよう接触して加熱ロール53の矢印で示す方向への回転に合わせて送られた後、下流側の第1反転部材52に戻されるよう送り出される。最後に、加熱された後の連続紙9が、その裏面9bを下流側の第1反転部材52の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて表面9aを上側にむけた状態で予備加熱装置5から送り出され、その下流側に存在する定着装置40にむけて送られる。予備加熱装置5では、加熱ロール53によって連続紙9がその裏面9bから所要の温度(例えば、90〜180℃の範囲内で設定される温度)で加熱される。
続いて、予備加熱装置5で予備加熱された連続紙9は、図2や図5に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で定着装置40(の定着ニップ部FN)に送り込まれてトナー像の定着処理がなされた後、定着装置40から送り出される。
この際、定着装置40では、連続紙9が、その表面9aを加熱用回転体41の加熱ベルト43に接触させる状態で定着ニップ部FNに導入されて通過させられる。これにより、連続紙9上の未定着のトナー像が定着ニップ部FNにおいて加熱及び加圧による定着処理を受けて定着される。このときの定着ニップ部FNでのトナー像の定着処理は、連続紙9がその裏面から予備加熱装置5において事前に加熱されているため、トナー像も加熱されて溶融し始めている状態で定着ニップ部FNにおける正式な定着処理を受けることになり、予備加熱されていない場合に比べてより迅速で確実に行われる。
定着システム4で未定着のトナー像が定着された後の連続紙9は、搬送ロール対19により収容装置16にむけて搬送される。この際、収容装置16では、連続紙9が搬送ロール対19により搬送されると、調整機構18における昇降ロール18cが上方の規定位置から下降し始めて最終的に下方の規定位置に達するまで下降し、その段階で巻取ロール17が回転駆動して連続紙9を巻き取る。これにより、連続紙9が収容される。
以上の動作を繰り返すことにより、連続紙9の片面(表面9a)に、4色のトナーを組み合わせて構成されたフルカラー画像が連続して形成される。
この画像形成装置1は、定着システム4が予備加熱装置5を備えているものであるが、その予備加熱装置5の加熱ロール53が連続紙9の側端部9dの外側に配置されていることから(図5等を参照)、加熱ロール53の排熱が加熱ロール53の上方側に配置されている周辺部分に達して悪影響を及ぼすことを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを確実に予備加熱することができる。その周辺部分とは、主に、トナーを扱う関係で加熱されることにより悪影響を受けやすいものであり、例えば、中間転写ベルト31の清掃装置36や、作像装置20Yの現像装置24Yなどの周辺機器が挙げられる。この予備加熱装置5では、その予備加熱の工程において連続紙9の片面(表面9a)に形成された未定着のトナー像が第1反転部材51,52や加熱ロール53に接触して乱されるというおそれがない。
また、この画像形成装置1では、定着システム4が予備加熱装置5の上流側に反転装置6を配置した構成であることから、反転装置6を備えていない場合に比べて、連続紙9の送り方向Aと直交する方向(例えば高さ方向)D(図1を参照)における設置スペースが増大することを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを定着処理する位置(定着ニップ部FN)に近い位置で予備加熱して定着装置40の定着ニップ部FNによる定着処理を行う前に温度が低下してしまうことを抑制することができる。この結果、定着システム4によれば、連続紙9におけるトナー像の定着を、温度低下に起因した定着不良を誘発させることなく良好に行うことが可能になる。
[実施の形態2]
図6から図8は、実施の形態2に係る画像形成装置等を示している。図6はその画像形成装置の全体の概要を示し、図7はその画像形成装置が備える定着システムを示し、図8はその画像形成装置又は定着システムが備える予備加熱装置を示している。
この画像形成装置1Bは、図6に概略的に示されるように、供給装置11と像形成装置2と定着システム4Bと収容装置16を備えたものであり、実施の形態1に係る画像形成装置1と比べた場合、定着システム4Bが実施の形態1に係る定着システム4と一部異なる構成になっているものの、それ以外の供給装置11、像形成装置2及び収容装置16については同じ構成になっている。
実施の形態2に係る定着システム4Bは、図6や図7等に示されるように、定着装置40と、予備加熱装置5Bと、案内ロール71とを備えている。このうち定着装置40については、実施の形態1に係る定着システム4における定着装置40(図2)と同じ構成からなるものである。
<予備加熱装置の構成>
予備加熱装置5Bは、図7や図8等に示されるように、トナー像が形成された連続紙9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、連続紙9のトナー像が形成されていない裏面9bを定着処理前に通過させて連続紙9の表裏面を反転させる2つの第1反転部材55,56と、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの外側の位置に配置され、連続紙9のうち第1反転部材55,56の間に存在する部分の裏面9bを巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する加熱回転体の一例である加熱ロール57と、を備えている。
図7における一点鎖線のVL2は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40の定着ニップ部FNとを最短で結ぶ仮想の直線である。
2つの第1反転部材55,56は、実施の形態1に係る予備加熱装置5における第1反転部材51,52とほぼ同様の構成からなるものであるが、予備加熱装置5Bの上流側に後述する上記案内ロール71を配置する関係上、その配置の仕方が以下に示すように少し異なっている。
つまり、実施の形態2における第1反転部材55,56は、連続紙9の送り方向Aに対して45度傾斜して交差するよう固定して配置されるが、以下の点で少し異なっている。
まず、連続紙9の送り方向Aの上流側に配置する上流側の第1反転部材55は、その下流側に配置する下流側の第1反転部材56よりも相対的に上方側になる位置に交差した状態で配置されている。この上流側の第1反転部材55は、予備加熱装置5Bに送り込まれる連続紙9をその反転部材55の下方側から導入させてからその上方側を通して通過させるよう使用される。
これに対して、下流側の第1反転部材56は、上流側の第1反転部材55よりも相対的に下方になる位置において、上流側の第1反転部材55とほぼ平行する状態で配置されており、この点で異なっている。この下流側の第1反転部材56は、加熱ロール57から送り込まれる連続紙9をその反転部材56の下方側から導入させてからその上方側を通して通過させるよう使用される。これにより、下流側の第1反転部材56で反転されて送り出される連続紙9は、図8等に示されるように、上流側の第1反転部材55に送り込まれるときの連続紙9の送り方向Aとは正反対の方向となる送り方向に送り出される。
加熱ロール57は、図8や図9に示されるように、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの一方(本例では側端部9d)から所定の距離S2だけ離れた外側の位置に、その軸方向が連続紙9の送り方向Aとほぼ平行する状態で配置される。このときの距離S2は、実施の形態1に係る予備加熱装置5における加熱ロール53の距離S1と同じ値であるが、異なる値に設定されたものであっても構わない。
この加熱ロール57は、実施の形態1に係る予備加熱装置5における加熱ロール53と同様に、金属等の材料で円筒状に形成されるロール基材と、ロール基材の内部空間に配置されるハロゲンランプ等の加熱源58とで構成されている。また、この加熱ロール57は、上記加熱ロール53と同様に、そのロール基材が回転自在に配置されており、加熱ロール57に巻き付けられるように通過する連続紙9の動き(搬送移動)に対応して従動回転するようになっている。実施の形態2でも、連続紙9の裏面9bを確実に加熱する等の観点から、連続紙9の裏面9bの加熱ロール57に対する巻き付け角度が180度以上の角度になるよう構成している。
また、定着システム4Bは、図6や図7に示されるように、予備加熱装置5Bの上流側に連続紙9の裏面9bを巻き付けるように通過させて異なる方向に案内する案内回転体の一例である案内ロール71を備えている。
案内ロール71は、予備加熱装置5Bにおける2つの第1反転部材55,56のうち上流側の第1反転部材55よりも連続紙9の送り方向Aの上流側になる手前側位置に、連続紙9の送り方向Aに対して軸方向が直交する状態で配置されている。この案内ロール71は、例えば、金属等の材料で形成される円筒形状の部材である。また、案内ロール71は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40との間において定着装置40寄りになる位置に回転自在に配置されている。実施の形態2における案内ロール71は、像形成装置2の二次転写位置P2から送り出される連続紙9を、その裏面9bが接触して巻き付くような状態で折り返して通過させることにより二次転写位置P2に戻すような方向に案内するように使用される。
<定着システムの動作>
この定着システム4Bでは、図6や図7に示されるように、像形成装置2の二次転写位置P2から送り出された連続紙9が、案内ロール71、予備加熱装置5B及び定着装置40をこの順で通過するよう搬送される。
はじめに、連続紙9は、図7等に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で案内ロール71まで送られた後、その裏面9bを巻き付けるように通過させられる。これにより、連続紙9は、二次転写位置P2から送り出されたときの送り方向Aとは正反対で二次転写位置P2に再び戻されるような異なる方向(ただし送り方向Aの一部である)に案内される。
続いて、案内ロール71で二次転写位置P2に戻されるように送られる連続紙9は、図7や図8に示されるように、そのトナー像が形成されていない裏面9bを上方にむけた状態で予備加熱装置5Bに送り込まれた後、その裏面9bから定着処理前に予め加熱されるとともに、その表裏面が反転されて表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5Bから送り出される。
この際、予備加熱装置5Bでは、連続紙9が、その裏面9bを上流側の第1反転部材55の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で加熱ロール57にむけて送り出される。しかる後、連続紙9が、その裏面9bを加熱ロール57の上方側から巻き付けられるよう接触して加熱ロール57の矢印で示す方向への回転に合わせて送られた後、下流側の第1反転部材56に戻されるよう送り出される。最後に、加熱された後の連続紙9が、その裏面9bを下流側の第1反転部材56の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて表面9aを上側にむけた状態で予備加熱装置5Bから送り出され、その下流側に存在する定着装置40にむけて送られる。予備加熱装置5Bでは、加熱ロール57により連続紙9がその裏面9bから所要の温度(例えば、90〜180℃の範囲内で設定される温度)で加熱される。
最後に、予備加熱装置5Bで予備加熱された連続紙9は、図7や図9に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で定着装置40(の定着ニップ部FN)に送り込まれてトナー像の定着処理がなされた後、定着装置40から送り出される。
この画像形成装置1Bは、定着システム4Bが予備加熱装置5Bを備えているものであるが、その予備加熱装置5Bの加熱ロール57が連続紙9の側端部9dの外側に配置されていることから(図9等を参照)、加熱ロール57の排熱が加熱ロール57の上方側に配置されている周辺部分に達して悪影響を及ぼすことを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを確実に予備加熱することができる。この予備加熱装置5Bにおいても、その予備加熱の工程において連続紙9の片面(表面9a)に形成された未定着のトナー像が第1反転部材55,56や加熱ロール57に接触して乱されるというおそれがない。
また、この画像形成装置1Bでは、定着システム4Bが予備加熱装置5Bの上流側に案内ロール71を配置した構成であることから、案内ロール71を備えていない場合に比べて、連続紙9の送り方向Aにおける設置スペース(図6等を参照)が増大することを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを定着処理する位置(定着ニップ部FN)に近い位置で予備加熱して定着装置40の定着ニップ部FNによる定着処理を行う前に温度が低下してしまうことを抑制することができる。この結果、この定着システム4Bによれば、連続紙9におけるトナー像の定着を良好に行うことが可能になる。
[実施の形態3]
図10は、実施の形態3に係る定着システムを示している。
実施の形態3に係る定着システム4Cは、図10に示されるように、定着装置40と、予備加熱装置5Cと、反転装置6Bと、第1案内ロール75と、第2案内ロール76とを備えている。
このうち定着装置40は、実施の形態1に係る定着システム4における定着装置40(図2)と同じ構成からなるものである。また、予備加熱装置5Cと反転装置6Bは、実施の形態1に係る予備加熱装置5(図3等)と反転装置6(図4等)とそれぞれ同じ構成からなるものである。さらに、第1案内ロール75は、実施の形態2における案内ロール71(図7等)と同じ構成からなるものである。
図10における一点鎖線のVL3は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40の定着ニップ部FNとを最短で結ぶ仮想の直線である。
第2案内ロール76は、第1案内ロール75を基準にして見た場合、第1案内ロール75で案内されて二次転写位置P2側に再び戻されて反転装置6Bを通過することで表裏面が反転された連続紙9の裏面9bを巻き付けるように通過させ、最終的に定着装置40(の定着ニップ部FN)にむけた異なる方向に案内するよう、連続紙9の送り方向Aに対して軸方向が直交する状態で配置されている。この第2案内ロール76は、その回転軸の方向が第1案内ロール75の回転軸方向とほぼ平行する状態で配置されている。
また、この第2案内ロール76は、予備加熱装置5Cを基準にして見た場合、予備加熱装置5Cにおける第1反転部材51,52のうち上流側の第1反転部材51よりも連続紙9の送り方向Aの上流側になる手前側位置に配置されている。
さらに、この第2案内ロール76は、例えば、金属等の材料で形成される円筒形状の部材である。そして、この第2案内ロール76は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40との間において二次転写位置P2寄りになる位置に回転自在に配置されている。
<定着システムの動作>
この定着システム4Cでは、図10や図11に示されるように、像形成装置2の二次転写位置P2から送り出された連続紙9が、第1案内ロール75、反転装置6B、第2案内ロール76、予備加熱装置5C及び定着装置40をこの順で通過するよう搬送される。図11では反転装置6Bを省略している。
はじめに、連続紙9は、図10等に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で第1案内ロール75まで送られた後、その裏面9bを巻き付けるように通過させられる。これにより、連続紙9は、二次転写位置P2から送り出されたときの送り方向Aとは正反対で二次転写位置P2に再び戻されるような異なる方向に案内される。
続いて、第1案内ロール75で二次転写位置P2に戻されるように送られる連続紙9は、図10に示されるように、そのトナー像が形成されていない裏面9bを上方にむけた状態で反転装置6Bに送り込まれた後、その表裏面が反転されて表面9aを上方にむけた状態で反転装置6Bから送り出される。
この際、反転装置6Bでは、実施の形態1における反転装置6の場合とほぼ同様に、連続紙9が、その裏面9bを上流側の第2反転部材61の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で中継ロール63にむけて送り出される。しかる後、連続紙9が、その裏面9bを中継ロール63の下方側から巻き付けられるよう接触して中継ロール63の回転に合わせて送られた後、下流側の第2反転部材62に戻されるよう送り出される。最後に、連続紙9が、その裏面9bを下流側の第2反転部材62の表面に斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて裏面9bを上側にむけた状態で反転装置6Bから送り出され、その下流側に存在する第2案内ロール76にむけて送られる。
続いて、反転装置6Bで反転された連続紙9は、図10や図11に示されるように、反転装置6Bの下流側にある第2案内ロール76まで送られた後、その裏面9bを巻き付けるようにして通過させられる。これにより、連続紙9は、第1案内ロール75から反転装置6Bを経由して送られるときの送り方向とは正反対で定着装置40の定着ニップ部FNに向けた異なる方向(本来の送り方向A)に案内される。
続いて、第2案内ロール76で案内された連続紙9は、そのトナー像が形成されていない裏面9bを上方にむけた状態で予備加熱装置5Cに送り込まれた後、その裏面9bから定着処理前に予め加熱されるとともに、その表裏面が反転されて表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5Cから送り出される。
この際、予備加熱装置5Cでは、図3、図10、図11等に示されるように、連続紙9が、その裏面9bを上流側の第1反転部材51の表面に下側から斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で加熱ロール53にむけて送り出される。しかる後、連続紙9が、その裏面9bを加熱ロール53の上方側から巻き付けられるよう接触して加熱ロール53の矢印で示す方向への回転に合わせて送られた後、下流側の第1反転部材52に戻されるよう送り出される。最後に、加熱された後の連続紙9が、その裏面9bを下流側の第1反転部材52の表面に下側から斜めに巻き掛けられるよう接触して通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて表面9aを上側にむけた状態で予備加熱装置5Cから送り出され、その下流側に存在する定着装置40にむけて送られる。予備加熱装置5Cでは、加熱ロール53によって連続紙9がその裏面9bから所要の温度で加熱される。
最後に、予備加熱装置5Cで予備加熱された連続紙9は、図10や図11に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で定着装置40(の定着ニップ部FN)に送り込まれてトナー像の定着処理がなされた後、定着装置40から送り出される。
この定着システム4Cにおいても、予備加熱装置5Cの加熱ロール53が連続紙9の側端部9dから所定の距離S3だけ離れた外側に配置されていることから(図11等を参照)、加熱ロール53の排熱が加熱ロール53の上方側に配置されている周辺部分に達して悪影響を及ぼすことを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを確実に予備加熱することができる。また、この予備加熱装置5Cにおいても、その予備加熱の工程において連続紙9の片面(表面9a)に形成された未定着のトナー像が第1反転部材51,52や加熱ロール53に接触して乱されるというおそれがない。距離S3は、実施の形態1における距離S1と同じ値に設定されているが、異なる値に設定してもよい。
また、この定着システム4Cでは、予備加熱装置5Cの上流側に2つの案内ロール75,76と反転装置6Bとを組み合わせて配置した構成であることから、案内ロール75,76等を備えていない場合に比べて、連続紙9の送り方向Aにおける設置スペース(図10等を参照)が増大することを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを定着処理する位置(定着ニップ部FN)に近い位置で予備加熱して定着装置40の定着ニップ部FNによる定着処理を行う前に温度が低下してしまうことを抑制することができる。この結果、この定着システム4Cによっても、連続紙9におけるトナー像の定着を良好に行うことが可能になる。
[実施の形態4]
図12から図14は、実施の形態4に係る画像形成装置等を示している。図12はその画像形成装置の全体の概要を示し、図13はその画像形成装置が備える定着システムを示し、図14はその画像形成装置又は定着システムが備える予備加熱装置を示している。
この画像形成装置1Cは、図12に概略的に示されるように、供給装置11と像形成装置2と定着システム4Dと収容装置16を備えたものであり、実施の形態1に係る画像形成装置1と比べた場合、定着システム4Dが実施の形態1に係る定着システム4と一部異なる構成になっているものの、それ以外の供給装置11、像形成装置2及び収容装置16については同じ構成になっている。
実施の形態4に係る定着システム4Dは、図12や図13に示されるように、定着装置40と予備加熱装置5Dとを備えている。このうち定着装置40については、実施の形態1に係る定着システム4における定着装置40(図2)と同じ構成からなるものである。
<予備加熱装置の構成>
予備加熱装置5Dは、図13と図14に示されるように、トナー像が形成された連続紙9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、連続紙9のトナー像が形成されていない裏面9bを定着処理前に通過させて連続紙9の表裏面を反転させる2つの第1反転部材510,520と、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9dの外側の位置に配置され、連続紙9のうち第1反転部材510,520の間に存在する部分の裏面9bを巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する加熱回転体の一例である2つの加熱ロール530A,530Bと、を備えている。
図13における一点鎖線のVL1は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40の定着ニップ部FNとを最短で結ぶ仮想の直線である。
2つの第1反転部材510,520は、実施の形態1に係る予備加熱装置5における第1反転部材51,52とほぼ同様の構成からなるものであり、連続紙9の送り方向Aに対して45度傾斜して交差するようそれぞれ固定して配置されている。
また、2つの第1反転部材510,520は、2つの加熱ロール530A,530Bを配置する関係上、実施の形態1に係る予備加熱装置5における第1反転部材51,52と比べた場合、その配置の仕方が以下に示すように少し異なっている。
つまり、2つの加熱ロール530A,530Bをほぼ水平方向の状態で配置するため、2つの第1反転部材510,520はいずれも、図13に示されるように、その上端(頂部)が上記像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40の定着ニップ部FNとを最短で結ぶ仮想の直線VL1に沿うよう同じ高さになるよう配置されており、その仮想の直線VL1に対して高低差のない状態になる。この点、実施の形態1に係る予備加熱装置5における第1反転部材51,52は、その上端が仮想の直線VL1に対して高低差のある状態になるよう配置される(図2)。
2つの加熱ロール530A,530Bは、実施の形態1に係る予備加熱装置5における加熱ロール53と同様に、金属等の材料で円筒状に形成されるロール基材と、ロール基材の内部空間に配置されるハロゲンランプ等の加熱源540とで構成されている。また、この加熱ロール530A,530Bは、上記加熱ロール53と同様に、そのロール基材が回転自在に配置されており、各加熱ロール530A,530Bにそれぞれ巻き付けられるように通過する連続紙9の動き(搬送移動)に対応して従動回転するようになっている。
また、2つの加熱ロール530A,530Bは、図14に示されるように、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9c、9dの一方(本例では側端部9d)から所定の距離S4だけ離れた外側の位置において、その軸方向が連続紙9の送り方向Aと斜めに交差するような状態で配置される。
具体的には、連続紙9の搬送される方向の上流側に配置される第1加熱ロール530Aは、上流側の第1反転部材510から送り出されるときの連続紙9の送り方向に対して軸方向がほぼ45度傾斜して交差するよう配置されており、換言すればその第1反転部材510と軸方向が互いに平行する状態になる関係で配置されている。この第1加熱ロール530Aは、第1反転部材510から送り込まれる連続紙9をその下方側から導入させてからロール周面に巻き掛けた後にその上方側から送り出すように使用される。このとき連続紙9の裏面9bの第1加熱ロール530Aに対する巻き付け角度は約180度の角度になる。
また、第1加熱ロール530Aよりも連続紙9の搬送される方向の下流側に配置される第2加熱ロール530Bは、第1加熱ロール530Aから送り出されるときの連続紙9の送り方向に対して軸方向がほぼ45度傾斜して交差するよう配置されており、また、換言すれば下流側の第1反転部材520と軸方向が互いに平行する状態になる関係で配置されている。この第2加熱ロール530Bは、第1加熱ロール530Aから送り込まれる連続紙9をその上方側から導入させてからロール周面に巻き掛けた後にその下方側から送り出すように使用される。このとき連続紙9の裏面9bの第2加熱ロール530Bに対する巻き付け角度も約180度の角度になる。
<定着システムの動作>
この定着システム4Dでは、図13や図14に示されるように、像形成装置2の二次転写位置P2から送り出された連続紙9が、予備加熱装置5D及び定着装置40をこの順で通過するよう搬送される。
はじめに、連続紙9は、図13等に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5Dに送り込まれた後、その裏面9bから定着処理前に予め加熱されるとともに、その表裏面が反転されて表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5Dから送り出される。
この際、予備加熱装置5Dでは、連続紙9が、その表面9aを上流側の第1反転部材510の表面にその上方側から斜めに巻き掛けられるよう接触させて通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で第1反転部材510の下側から第1加熱ロール530Aにむけて送り出される。
第1反転部材510から送り出された連続紙9は、その裏面9bを第1加熱ロール530Aの下方側から巻き付けられるよう接触して加熱されながら第1加熱ロール530Aの従動回転に合わせて送られることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で第1加熱ロール530Aの上方側から第2加熱ロール530Bにむけて送り出される。また、第1加熱ロール530Aから送り出された連続紙9は、その裏面9bを第2加熱ロール530Bの上方側から巻き付けられるよう接触して加熱されながら第2加熱ロール530Bの従動回転に合わせて送られることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で第2加熱ロール530Bの下方側から下流側の第1反転部材520にむけて送り出される。
最後に、2つの加熱ロール530A,530Bで加熱された後の連続紙9が、その裏面9bを下流側の第1反転部材520の表面にその下方側から斜めに巻き掛けられるよう接触させて通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて表面9aを上側にむけた状態で予備加熱装置5Dから送り出され、その下流側に存在する定着装置40にむけて送られる。
そして、この予備加熱装置5Dにおいては、2つの加熱ロール530A,530Bによって連続紙9がその裏面9bから所要の温度(例えば、90〜180℃の範囲内で設定される温度)でそれぞれ加熱される。
続いて、予備加熱装置5Dで予備加熱された連続紙9は、図13に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で定着装置40(の定着ニップ部FN)に送り込まれてトナー像の定着処理がなされた後、定着装置40から送り出される。
この画像形成装置1Cは、定着システム4Dが予備加熱装置5Dを備えているものであるが、その予備加熱装置5Dにおける2つの加熱ロール530A,530Bがいずれも連続紙9の側端部9dの外側に配置されている(図14等を参照)。このため、画像形成装置1Cでは、加熱ロール530A,530Bの各排熱がその加熱ロール530A,530Bの上方側に配置されている周辺部分に達して悪影響を及ぼすことを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを確実に予備加熱することができる。ちなみに、この予備加熱装置5Dにおいても、その予備加熱の工程において連続紙9の片面(表面9a)に形成された未定着のトナー像が第1反転部材510,520や加熱ロール530A,530Bに接触して乱されるというおそれがない。
また、この画像形成装置1Cでは、定着システム4Dにおける予備加熱装置5Dが第1反転部材510,520の間に2つの加熱ロール530A,530Bを配置しているので、その予備加熱装置5Dによる予備加熱は、連続紙9の裏面9bが2つの加熱ロール530A,530Bの周面にそれぞれ約180度の角度で巻き付けられて順次接触することで行われることになる。このため、予備加熱装置5Dによる予備加熱は、連続紙9の裏面9bを加熱ロール530A,530Bにそれぞれ約180度の角度の周面領域(合計すると約360度の周面領域)に接触させて行われるので、例えば、実施の形態1に係る予備加熱装置5のように1つの加熱ロール53で予備加熱する場合に比べて、約2倍の加熱時間を確保することができる。これにより、定着システム4Dでは、連続紙9の裏面9bを定着処理する位置(定着ニップ部FN)に近い位置で十分に予備加熱して定着装置40の定着ニップ部FNによる定着処理を行う前に温度が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、この画像形成装置1Cでは、定着システム4Dにおける予備加熱装置5Dが図12や図13に示されるように、2つの第1反転部材510,520と2つの加熱ロール530A,530Bのすべてが仮想の直線VL1にほぼ沿った状態となり仮想の直線VL1に対して高低差の少ない状態で配置されているので、連続紙9の送り方向Aと直交する方向(例えば高さ方向)D(図12を参照)における設置スペースが増大することをより多く抑制することができる。
[実施の形態5]
図15から図17は、実施の形態5に係る定着システム等を示している。図15はその定着システムの全体の概要を示し、図16はその定着システムが備える予備加熱装置を斜め上方から見たときの状態で示し、図17はその予備加熱装置等を示している。
実施の形態5に係る定着システム4Eは、図15に示されるように、定着装置40と予備加熱装置5Eとを備えている。このうち定着装置40については、実施の形態1に係る定着システム4における定着装置40(図2)と同じ構成からなるものである。
<予備加熱装置の構成>
予備加熱装置5Eは、図15と図16等に示されるように、トナー像が形成された連続紙9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、連続紙9のトナー像が形成されていない裏面9bを定着処理前に通過させて連続紙9の表裏面を反転させる2つの第1反転部材510,520と、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9dの外側の位置に配置され、連続紙9のうち第1反転部材510,520の間に存在する部分の裏面9bを巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する加熱回転体の一例である4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fと、を備えている。
図15における一点鎖線のVL1は、像形成装置2の二次転写位置P2と定着装置40の定着ニップ部FNとを最短で結ぶ仮想の直線である。
2つの第1反転部材510,520は、実施の形態4に係る予備加熱装置5Dにおける第1反転部材510,520とほぼ同様の構成からなるものであり、連続紙9の送り方向Aに対して45度傾斜して交差するようそれぞれ固定して配置されている。
4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fはいずれも、実施の形態4に係る予備加熱装置5Dにおける2つの加熱ロール530A,530Bと同様に、金属等の材料で円筒状に形成されるロール基材と、ロール基材の内部空間に配置されるハロゲンランプ等の加熱源540とで構成されている。また、この加熱ロール530C,530D,530E,530Fはいずれも、上記2つの加熱ロール530A,530Bと同様に、そのロール基材が回転自在に配置されており、各加熱ロール530C,530D,530E,530Fにそれぞれ巻き付けられるように通過する連続紙9の動き(搬送移動)に対応して従動回転するようになっている。
また、4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fは、図17に示されるように、連続紙9の送り方向Aにおける側端部9dから所定の距離S5だけ離れた外側の位置において、その軸方向が連続紙9の送り方向Aと平行する状態及び斜めに交差するような状態で配置される。
具体的には、連続紙9の搬送される方向の最も上流側に配置される第1加熱ロール530Cは、その軸方向が上流側の第1反転部材510の軸を通る同じ平面に存在する状態で配置されているとともに、その軸方向が連続紙9の送り方向Aとほぼ平行する状態で配置されている。この第1加熱ロール530Cは、第1反転部材510から送り込まれる連続紙9をその下方側から導入させてからロール周面に巻き掛けた後にその後方側面側から鉛直状に送り出すように使用される。このとき連続紙9の裏面9bの第1加熱ロール530Cに対する巻き付け角度は約90度の角度になる。
また、第1加熱ロール530Cよりも連続紙9の搬送される方向の下流側に配置される第2加熱ロール530Dは、第1加熱ロール530Cの鉛直上方側において、その軸方向が第1加熱ロール530Cの回転軸を通る同じ平面に存在する状態で配置されているとともに、一端がその他端よりも上方に位置するよう45度等の角度でもって傾いた状態で配置されている。この第2加熱ロール530Dは、第1加熱ロール530Cから鉛直方向に上昇するよう送り込まれる連続紙9をその背面側側面から導入させてからロール周面に巻き掛けた後にその前方側面からほぼ水平方向(仮想の直線VL1に沿う方向)に送り出すように使用される。このとき連続紙9の裏面9bの第2加熱ロール530Dに対する巻き付け角度は約180度の角度になる。
また、第2加熱ロール530Dよりも連続紙9の搬送される方向の下流側に配置される第3加熱ロール530Eは、その軸方向が第2加熱ロール530Dの回転軸を通る同じ平面に存在する状態で配置されているとともに、一端がその他端よりも上方に位置するよう45度等の角度でもって傾いた状態で配置されている。第2加熱ロール530Dと第3加熱ロール530Eは、正面側から見た場合、ハの字状に見える状態で配置されている。この第3加熱ロール530Eは、第2加熱ロール530Dから鉛直方向に立てられた状態でほぼ水平方向に移動するよう送り込まれる連続紙6を、その前方側面から導入させてからロール周面に巻き掛けた後にその後方側面からほぼ鉛直方向下方に下降させるよう送り出すように使用される。このとき連続紙9の裏面9bの第3加熱ロール530Eに対する巻き付け角度は約180度の角度になる。
さらに、第3加熱ロール530Eよりも連続紙9の搬送される方向の最も下流側に配置される第4加熱ロール530Fは、その軸方向が下流側の第1反転部材520の軸を通る同じ平面に存在する状態で配置されているとともに、その軸方向が連続紙9の送り方向Aとほぼ平行する状態で配置されている。この第4加熱ロール530Fは、第3加熱ロール530Eから送り込まれる連続紙9をその後方側面から導入させてからロール周面に巻き掛けた後にその下方側からほぼ水平に送り出すように使用される。このとき連続紙9の裏面9bの第4加熱ロール530Fに対する巻き付け角度は約90度の角度になる。
<定着システムの動作>
この定着システム4Eでは、図15から図17に示されるように、像形成装置2の二次転写位置P2から送り出された連続紙9が、予備加熱装置5E及び定着装置40をこの順で通過するよう搬送される。
はじめに、連続紙9は、図16等に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5Eに送り込まれた後、その裏面9bから定着処理前に予め加熱されるとともに、その表裏面が反転されて表面9aを上方にむけた状態で予備加熱装置5Eから送り出される。
この際、予備加熱装置5Eでは、連続紙9が、その表面9aを上流側の第1反転部材510の表面にその上方側から斜めに巻き掛けられるよう接触させて通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転された状態で第1反転部材510の下側から第1加熱ロール530Cにむけて送り出される。
第1反転部材510から送り出された連続紙9は、その裏面9bを第1加熱ロール530Cの下方側から巻き付けられるよう接触して加熱されながら第1加熱ロール530Cの従動回転に合わせて送られることにより、その送り方向が90度曲げられて後方側面から第2加熱ロール530Dにむけて鉛直上方に送り出される。続いて、連続紙9は、その裏面9bを傾斜した第2加熱ロール530Dの後方側面側から巻き付けられるよう接触して加熱されながら第2加熱ロール530Dの従動回転に合わせて送られることにより、その送り方向が90度捻じられるとともに表裏面が反転された状態で第3加熱ロール530Eにむけてほぼ水平上方に送り出される。続いて、連続紙9は、その裏面9bを傾斜した第3加熱ロール530Eの前方側面側から巻き付けられるよう接触して加熱されながら第3加熱ロール530Eの従動回転に合わせて送られることにより、その送り方向が90度捻じられるとともに表裏面が反転された状態で第4加熱ロール530Fにむけて鉛直下方に送り出される。
最後に、4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fで順次加熱された後の連続紙9が、その裏面9bを下流側の第1反転部材520の表面にその下方側から斜めに巻き掛けられるよう接触させて通過させられることにより、90度捻られるとともに表裏面が反転されて表面9aを上側にむけた状態で予備加熱装置5Eから送り出され、その下流側に存在する定着装置40にむけて送られる。
そして、この予備加熱装置5Eにおいては、4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fによって連続紙9がその裏面9bから所要の温度(例えば、90〜180℃の範囲内で設定される温度)でそれぞれ加熱される。
続いて、予備加熱装置5Eで予備加熱された連続紙9は、図17に示されるように、そのトナー像が形成されている表面9aを上方にむけた状態で定着装置40(の定着ニップ部FN)に送り込まれてトナー像の定着処理がなされた後、定着装置40から送り出される。
この画像形成装置1Cは、定着システム4Eが予備加熱装置5Eを備えているものであるが、その予備加熱装置5Eにおける4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fがいずれも連続紙9の側端部9dの外側に配置されている(図17等を参照)。このため、画像形成装置1Cでは、それら加熱ロール530C〜530Fの各排熱がその加熱ロール530C〜530Fの上方側に配置されている周辺部分に達して悪影響を及ぼすことを抑制しつつ、連続紙9の裏面9bを確実に予備加熱することができる。ちなみに、この予備加熱装置5Eにおいても、その予備加熱の工程において連続紙9の片面(表面9a)に形成された未定着のトナー像が第1反転部材510,520や加熱ロール530C〜530Fに接触して乱されるというおそれがない。
また、この定着システム4Eでは、予備加熱装置5Eが第1反転部材510,520の間に4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fを配置しているので、予備加熱装置5Eによる予備加熱は、連続紙9の裏面9bが4つの加熱ロール530C〜530Fの周面にそれぞれ約90度、約180度、約180度及び約90度の角度でそれぞれ巻き付けられて順次接触することで行われることになる。このため、予備加熱装置5Eによる予備加熱は、連続紙9の裏面9bを加熱ロール530C,530D,530E,530Fに約90度、約180度、約180度及び約90度の角度の周面領域(合計すると1周分と約180度の周面領域)に接触させて行われるので、例えば、実施の形態4に係る予備加熱装置5Dのように2つの加熱ロール530A,530Bで予備加熱する場合に比べて、更に約1.5倍の加熱時間を確保することができる。
これにより、定着システム4Eでは、連続紙9の裏面9bを定着処理する位置(定着ニップ部FN)に近い位置で十分に予備加熱して定着装置40の定着ニップ部FNによる定着処理を行う前に温度が低下してしまうことをより一層抑制することができる。
さらに、この画像形成装置1Cでは、定着システム4Eにおける予備加熱装置5Eが4つの加熱ロール530C,530D,530E,530Fを配置する構成であるにもかかわらず、連続紙9の一側端部9dから突出する配置スペースが、実施の形態1に係る予備加熱装置5の1つの加熱ロール53を配置する構成の場合と、ほぼ同じ配置スペースに納めることができる。
[他の実施の形態]
実施の形態1等では、予備加熱装置5については、その下流側の第1反転部材52を連続紙9の送り方向Aに対して斜めに交差する状態で固定して配置する構成例を示したが、図18に代表して例示するように、2つの第1反転部材51,52のうち下流側の第1反転部材52を定着装置40における連続紙9の搬送時基準案内位置(例えば中央部案内=CR:Center Registration)に適合させる方向D(本例ではD2)に変位可能に設けるよう構成してもよい。
これは、例えば、画像形成装置1を構成する場合、供給装置11や像形成装置2が連続紙9の搬送時基準案内位置として例えば中央部案内(CR)と異なる側端部案内(SR:Side Registration)を採用するものである一方で、定着装置40が中央部案内(CR)を採用したものを適用する必要があるときに有効である。つまり、このときには、その供給装置11や像形成装置2における搬送時基準案内位置を中央部案内(CR)に変更する必要がなく、予備加熱装置5における一部品(下流側の第1反転部材52)の位置を変更するのみで中央部案内(CR)を採用する定着装置40と組み合わせることができる。
この場合は、図18に例示するように、予備加熱装置5における下流側の第1反転部材52を、その元の配置位置(矢印D1の方向に変位した状態にある第1反転部材52Aの位置)から、適合する配置位置(矢印D2の方向に変位した状態にある第1反転部材52Bの位置)に変位させることができるように構成すればよい。
これにより、供給装置11や像形成装置2において側端部案内(SR)で送られる連続紙9Aは、予備加熱装置5において適合する配置位置に変位させられた後の下流側の第1反転部材52Bを通過する際に、側端部案内(SR)から定着装置40における中央部案内(CR)に変更された状態の連続紙9Bとして送り出される。この結果、その中央部案内(CR)に変更されて定着装置40に送られる連続紙9Bは、定着装置40において中央部案内(CR)で搬送されながら定着ニップ部FNを通過するので、正常な定着処理がなされる。図18では、便宜上、側端部案内(SR)で搬送される連続紙9Aの規制を受ける側端部9cがその側端部案内(SR)を示す二点鎖線から少し離れた状態で示しているが、実際には、連続紙9Aの側端部9cはその側端部案内(SR)を示す二点鎖線に沿った(ほぼ一致した)状態で搬送される。
この予備加熱装置5における下流側の第1反転部材52を定着装置40における連続紙9の搬送時基準案内位置に適合させるよう変位可能に設ける構成は、実施の形態2〜5に係る予備加熱装置5B〜5Eに同様に適用できる。予備加熱装置5Bの場合は、その下流側の第1反転部材56を定着装置40における連続紙9の搬送時基準案内位置に適合させるよう変位可能に設けるようにすればよい。予備加熱装置5E,5Fの場合は、その下流側の第1反転部材520を定着装置40における連続紙9の搬送時基準案内位置に適合させるよう変位可能に設けるようにすればよい。
実施の形態1に係る定着システム4(図2等)においては、必要であれば、反転装置6における中継ロール63を加熱ロールとして構成すること(例えば、中継ロール63のロール基材の内部空間に加熱源を配置すること)も可能である。
また、実施の形態2に係る定着システム4B(図7等)においても、必要であれば、案内ロール71を加熱ロールとして構成することも可能である。
さらに、実施の形態3に係る定着システム4C(図10等)においても、反転装置6Bにおける中継ロール63を加熱ロールとして構成することと、第1案内ロール75及び第2案内ロール76の少なくとも一方を加熱ロールとして構成することの一方又は双方を採用することが可能である。
以上のように予備加熱装置5(5B,5C)における加熱ロール53,57に加えて、他のロール等を加熱回転体として構成した場合は、連続紙9の裏面の予備加熱をより的確に効率よく行うことができる。その一方で、この場合において追加した加熱回転体からの排熱による悪影響が発生するおそれがあるときには、例えば、追加する加熱ロールの加熱温度を予備加熱装置5等における加熱ロール53等の加熱回転体の加熱温度よりも低い温度に設定して対応すればよい。なお、加熱回転体は、ロール形態に限らず、他の形態の加熱回転体を適用することもできる。他の形態の加熱回転体としては、例えば、加熱ベルトを掛け回す複数の支持ロールとで構成されるベルト形態の加熱回転体である。この形態については、案内ロール71等の案内回転体についても同様である。
また、実施の形態5に係る定着システム4E(図15〜図17)においては、必要であれば、その予備加熱装置5Eにおける傾斜する第2加熱ロール530D及び第3加熱ロール530Eを反転部材として構成してもよい。この場合は、上流側の第1反転部材510と第1加熱ロール530Cと(第2加熱ロール530Dであった)反転部材とで1つの予備加熱装置(5Ea)が成立し、また、残りの(第3加熱ロール530Eであった)反転部材と第4加熱ロール530Fと下流側の第1反転部材520とで1つの予備加熱装置(5Eb)が成立する。このため、この構成の予備加熱装置は、例えば2つの予備加熱装置(5Ea,5Eb)を直列状に接続させた構成からなる予備加熱装置(5Ea+5Eb)として扱うことが可能である。
また、実施の形態4,5では、上流側の第1反転部材510と下流側の第1反転部材520との間に配置する加熱ロール(530A〜530F)として2つの加熱ロール(530A,530B)と4つの加熱ロール(530C〜530F)の場合について例示したが、必要に応じて、連続紙9の所望の状態での搬送とその裏面9bの予備加熱が可能であれば、3つの加熱ロールや5以上の加熱ロールを配置しても構わない。
さらに、実施の形態1,2等では、定着システム4における定着装置40としてベルト形態の加熱用回転体41とロール形態の加圧用回転体42を備えたものを例示したが、定着装置40としては、ベルト形態やロール形態の加熱用回転体41とロール形態やベルト形態の加圧用回転体42とを任意に組み合わせたものを適用することができる。
この他、画像形成装置1については、像形成装置2として、他の多色の画像を形成する装置(作像装置20の種類や数などを変更したもの)や、単色の画像(例えば白黒画像)を形成する装置(作像装置20K単独で構成するもの)や、中間転写装置30を適用しない装置などを採用した画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置1における供給装置11と収容装置16としては、実施の形態1,2で例示した調整機構13,18を採用したものに限定されず、他の方式の機構を採用したものであってもよい。その他の方式の機構としては、例えば、供給装置11の搬送ロール対14で連続紙9の搬送量を調整しつつ、収容装置16側における搬送ロール対19を一定のトルクで駆動して連続紙9に付与する張力等を調整する方式の機構などが挙げられる。さらに、画像形成装置としては、トナー以外の材料から構成される未定着像を形成する装置であっても構わない。
1,1B,1C…画像形成装置
2 …像形成装置
4,4B,4C,4D,4E…定着システム
5,5B,5C,5D,5E…予備加熱装置
9 …連続紙(連続する記録媒体の一例)
9b…裏面
9c,9d…側端部
40…定着装置
51,52,55,56,510,520…第1反転部材
52,56,520…下流側の第1反転部材
53,57,530A〜530F…加熱ロール(加熱回転体の一例)
61,62…第2反転部材
63…中継ロール(中継回転体の一例)
71,75,76…案内ロール(案内回転体の一例)
A …搬送方向(送り方向)
FN…定着ニップ部(定着処理部)

Claims (6)

  1. 未定着像が形成された連続する記録媒体の送り方向に対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を定着処理前に通過させて記録媒体の表裏面を反転させる2つの第1反転部材と、
    記録媒体の送り方向における側端部の外側の位置に配置され、記録媒体のうち前記2つの第1反転部材の間に存在する部分の裏面を巻き付けるように通過させて定着処理前に予め加熱する少なくとも1つの加熱回転体と、
    を備えた予備加熱装置。
  2. 前記2つの第1反転部材のうち記録媒体の送り方向上流側に配置される上流側の第1反転部材よりも記録媒体の送り方向上流側になる手前側位置において記録媒体の送り方向に対して斜めに交差する状態でかつ異なる位置に配置され、記録媒体の裏面を通過させて記録媒体の表裏面を反転させる2つの第2反転部材と、
    記録媒体の送り方向における側端部の外側になる位置に配置され、記録媒体のうち前記2つの第2反転部材の間に存在する部分の裏面を巻き付けるように通過させる中継回転体と、
    で構成される反転機構を備えた請求項1に記載の予備加熱装置。
  3. 前記2つの第1反転部材のうち記録媒体の送り方向上流側に配置される上流側の第1反転部材よりも記録媒体の送り方向上流側になる手前側位置において記録媒体の送り方向に対して軸方向が直交する状態で配置され、記録媒体の裏面を巻き付けるように通過させて異なる方向に案内する案内回転体を備えた請求項1に記載の予備加熱装置。
  4. 未定着像が形成された連続する記録媒体を通過させて未定着像の定着処理を行う定着装置と、
    前記定着装置よりも記録媒体の送り方向上流側の位置に配置されて記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を定着処理前に予め加熱する予備加熱装置と、
    を備え、
    前記予備加熱装置が請求項1乃至3のいずれかに記載の予備加熱装置で構成されている定着システム。
  5. 前記予備加熱装置における2つの第1反転部材のうち記録媒体の送り方向の下流側に配置される下流側の第1反転部材を、前記定着装置における記録媒体の搬送時基準案内位置に適合させる方向に変位可能に設けている請求項4に記載の定着システム。
  6. 連続する記録媒体に未定着像を形成する像形成装置と、
    前記像形成装置で未定着像が形成された記録媒体の未定着像が形成されていない裏面を定着処理前に予め加熱した後に未定着像の定着処理を行う請求項4又は5に記載の定着システムと、
    を備えた画像形成装置。
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