以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
はじめに、本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームにおいて、ゲームの各ユーザは、それぞれゲームを進行させるフィールド(ゲームフィールド)に対応付けられている。各ユーザは、自らに対応付けられたゲーム媒体(例えばキャラクタ)を、自らに対応付けられたゲームフィールド又は他ユーザに対応付けられたゲームフィールドに配置し、ゲーム媒体を操作して移動又は攻撃等の行動を実行させることによって、ゲームを進行させる。また、ユーザは、ゲームフィールドに配置されたゲーム媒体(例えばアイテム)を取得することによって所有できる。本実施形態に係るゲームにおいて、ユーザは、所有しているアイテム等のゲーム媒体を、自らに対応付けられたキャラクタ等のゲーム媒体に装備させることができる。
本実施形態に係るゲームにおいて、ユーザがゲームフィールドで取得したゲーム媒体(アイテム)は、当該ゲームフィールド内でのみ取得した状態を維持可能な、一時的に取得した状態でユーザに対応付けられる。従って、ユーザは、自らに対応付けられたゲーム媒体(キャラクタ)の当該ゲームフィールドへの配置を解除すると、ユーザによるゲーム媒体(アイテム)の取得状態は解消される。但し、ユーザが当該ゲームフィールド内で所定の条件を満たすと、ユーザが当該ゲームフィールド内で取得したゲーム媒体(アイテム)の所有が確定する。つまり、この場合、ユーザが当該ゲームフィールド外にユーザに対応付けられたゲーム媒体(キャラクタ)を配置しても、取得したゲーム媒体(アイテム)を取得した状態が維持される。
本実施形態に係るゲームにおいて、各ユーザは、第1ゲームフィールド及び第2ゲームフィールドという2つのゲームフィールドに対応付けられている。第1ゲームフィールドは、当該第1及び第2ゲームフィールドに対応付けられたユーザがゲームを進行させる場合に使用されるゲームフィールドである。第2ゲームフィールドは、当該第1及び第2ゲームフィールドに対応付けられていないユーザがゲームを進行させる場合に使用されるゲームフィールドである。
言い換えれば、あるユーザは、自らに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行させる場合、第1ゲームフィールドでゲームを進行させ、自らに対応付けられていない(他ユーザに対応付けられた)ゲームフィールドでゲームを進行させる場合、当該他ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させる。
本実施形態に係るゲームにおいて、各ゲームフィールドは、例えば建造物として表現される。つまり、ユーザは、キャラクタを建造物の中で移動させることができる。建造物は、1つ以上のエリアを有する。好ましくは、建造物は、2つ以上のエリアを有する。本実施形態に係るゲームにおいて、エリアは、例えば建造物のフロア(階)として設定される。ユーザは、各エリアにおいて、例えば所定の敵キャラクタに勝利する等の所定の条件を満たすと、次のエリア(例えば上層階)に進むことができる。
本明細書において、ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ及びアバタ等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じて、ユーザによって取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。本実施形態では、ユーザがゲームフィールドに配置してゲームを進行させるために使用するゲーム媒体をキャラクタであるとして、以下説明する。また、本実施形態では、ユーザがゲームフィールドで取得可能なゲーム媒体をアイテムであるとして、以下説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す機能ブロック図である。情報処理システム10は、サーバ装置20と、複数の端末装置30とを備える。サーバ装置20は、個々のユーザが所有する端末装置30に対してゲームを提供する。サーバ装置20と端末装置30とは、例えばインターネット等のネットワーク40を介して通信可能に接続される。
サーバ装置20は、各ユーザが端末装置30の入力部34を使用して行う入力操作に基づいて、ゲームを進行させる。また、サーバ装置20は、ゲームの進行状態を各ユーザの端末装置30の表示部35に表示させる。具体的には、サーバ装置20は、端末装置30の表示部35に表示させるための情報を生成し、端末装置30に送信(出力)する。
サーバ装置20は、サーバ通信部21と、サーバ記憶部22と、サーバ制御部23とを備える。
サーバ通信部21は、外部装置と無線又は有線によって通信し、ゲームに使用される情報の送受信を行うインターフェースである。本実施形態において、サーバ通信部21は、ネットワーク40を介して、外部装置である端末装置30との間で情報の送受信を行う。
サーバ記憶部22は、例えば記憶装置であり、ゲームの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラム等を記憶する。
サーバ記憶部22は、例えば、ユーザに関する情報を記憶する。サーバ記憶部22は、ユーザに関する情報として、例えば図2に一例として示すように、ユーザIDに対応付けて、ユーザ名と、第1ゲームフィールドを特定する情報(第1ゲームフィールド特定情報)と、第2ゲームフィールドを特定する情報(第2ゲームフィールド特定情報)と、ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報(キャラクタ情報)とを記憶する。
ユーザIDは、ゲームのユーザを一意に特定する、各ユーザに固有のコード又はID等である。ユーザ名は、ゲームにおけるユーザの名前(呼称)である。ユーザ名は、例えばユーザが入力することによって登録(決定)したり、サーバ制御部23により自動的に決定されたりする。第1ゲームフィールド特定情報は、ユーザIDにより特定されるユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドを特定する、各第1ゲームフィールドに固有のコード又はID等である。第2ゲームフィールド特定情報は、ユーザIDにより特定されるユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドを特定する、各第2ゲームフィールドに固有のコード又はID等である。
キャラクタ情報は、ユーザIDにより特定されるユーザに対応付けられたキャラクタ等のゲーム媒体に関する情報である。キャラクタ情報は、例えば、当該キャラクタを一意に特定する、各キャラクタに固有のコード又はID等を含んでいてもよい。また、キャラクタ情報は、例えば、当該キャラクタのキャラクタ名、キャラクタの画像及び各種パラメータ等を含んでいてもよい。各種パラメータは、例えば、ゲーム媒体の攻撃手段及び防御手段等の戦闘手段、ゲーム媒体のスキル情報、ゲーム媒体のアバタに関する情報、ゲーム媒体の属性、ゲーム媒体の希少度を示す指標等を含んでいてもよい。ゲーム媒体の希少度を示す指標は、ノーマル、レア、スーパーレア、ウルトラレア等の階層により表されてもよい。なお、キャラクタは、例えばユーザが選択したり、サーバ制御部23により自動的に付与されたりすることにより決定される。
また、サーバ記憶部22は、ゲームフィールドに関する情報を記憶する。サーバ記憶部22は、ゲームフィールドに関する情報として、例えば図3に示すように、エリアIDに対応付けて、マップに関する情報(マップ情報)と、アイテムテーブルと、敵キャラクタテーブルと、他ユーザテーブルとを記憶する。図3に示すゲームフィールドに関する情報は、1つのゲームフィールドに関する情報を示すものであり、サーバ記憶部22は、ゲームフィールドごとに、図3に示すゲームフィールドに関する情報を記憶する。図3に示すゲームフィールドに関する情報は、例えば、図2において第1ゲームフィールド特定情報が「GF0011」により特定されるゲームフィールドに関する情報である。
図3において、エリアIDは、ゲームフィールドにおけるエリアを一意に特定する、各エリアに固有のコード又はID等である。エリアIDは、エリアごとに割り当てられる。エリアは、ゲームフィールドが所定の範囲で細分化されて設定されるものである。本実施形態において、エリアは、例えばフロアごとに設定されてもよい。また、エリアは、例えば所定のフロア数ごと(例えば3フロアごと)に設定されてもよい。エリアは、その他任意の方法で設定されることができる。
マップ情報は、エリアIDにより特定されるエリアのマップに関する情報である。エリアが、例えば3フロアごとに設定されている場合には、エリアIDに対応するマップ情報は、3フロア分のマップを含む。アイテムテーブルは、エリアIDにより特定されるエリアに配置されるアイテムに関する情報である。敵キャラクタテーブルは、エリアIDにより特定されるエリアに配置される敵キャラクタに関する情報である。他ユーザテーブルは、エリアIDにより特定されるエリアに配置されるユーザのキャラクタに関する情報である。エリアIDに配置されるユーザは、当該フィールドに対応付けられたユーザ以外のユーザ(他ユーザ)である。
各エリアIDに対応付けられるアイテムテーブル、敵キャラクタテーブル及び他ユーザテーブルとして記憶される、各ゲーム媒体(アイテム、敵キャラクタ及び他キャラクタ)は、当該エリアIDにより特定されるエリア同士の配置に応じて異なっていてもよい。例えば、ゲームフィールドである建造物の、より高層階に配置されるエリアに対応付けられたアイテムテーブルには、より低層階に配置されるエリアに対応付けられたアイテムテーブルよりも、後述するパラメータ値がより高いアイテムが記憶される。
図4は、サーバ記憶部22が記憶するアイテムテーブルの一例を示す図である。図4は、例えば、図3においてアイテムテーブルが「IT1101」により特定されるアイテムテーブルを示す。サーバ記憶部22は、アイテムテーブルとして、例えば、1つ以上のアイテムのアイテムIDと、アイテム名と、アイテム画像と、アイテムパラメータと、パラメータ値と、アイテム提供者とを含む。
アイテムIDは、アイテムを一意に特定する、各アイテムに固有のコード又はID等である。アイテム名は、ゲームにおいて使用されるアイテムの名前(呼称)である。アイテム画像は、端末装置30の表示部35に表示されるアイテムの画像に関する情報である。アイテムパラメータは、アイテムに関する各種パラメータである。アイテムパラメータは、アイテムに関する各種情報を数値化したものであり、例えば、アイテムの攻撃力及び防御力等の戦闘力、アイテムの属性、アイテムのレベル等を含む。パラメータ値は、各アイテムのアイテムパラメータの合計値である。アイテム提供者は、各アイテムの提供元に関する情報である。アイテム提供者は、例えばサーバ装置20自身(CPU)又はゲームのユーザである。ゲームのユーザがアイテム提供者となる場合についての詳細は、後述する。
アイテムテーブルとして記憶された各アイテムは、サーバ制御部23により、ゲームの進行中に、該当するエリア内に配置される。サーバ制御部23は、アイテムテーブルとして記憶された全てのアイテムをエリア内に配置してもよく、アイテムテーブルとして記憶されたアイテムの一部をエリア内に配置してもよい。サーバ制御部23は、アイテムテーブルとして記憶されたアイテムの一部をエリア内に配置する場合、例えば、各アイテムについて所定の確率でエリア内に配置してもよい。ユーザは、ゲームフィールドのエリア内に配置されたアイテムを取得することによって所有できる。
サーバ記憶部22は、図4に一例として示したアイテムテーブルと同様のアイテムテーブルを、各エリアIDに対応付けて記憶している。なお、サーバ記憶部22に記憶されるアイテムテーブルは、各アイテムテーブルにおけるアイテムのパラメータ値の合計が、それぞれ等しくなるように、各アイテムを記憶していてもよく、また、各アイテムテーブルにおけるアイテムのパラメータ値の合計が、それぞれ異なるように(例えば、ユーザがエリアを進むごとにアイテムのパラメータ値の合計が増加するように)、各アイテムを記憶してもよい。なお、アイテムが複数種類のアイテムパラメータを有する場合、サーバ記憶部22に記憶されるアイテムテーブルは、複数種類のアイテムパラメータのうち、特定のパラメータ(例えば希少度)のパラメータ値の合計がそれぞれ等しくなるように、各アイテムを記憶してもよい。また、アイテムが複数種類のアイテムパラメータを有する場合、サーバ記憶部22に記憶されるアイテムテーブルは、複数種類のアイテムパラメータのうち、特定のパラメータのパラメータ値の合計がそれぞれ異なるように、各アイテムを記憶してもよい。
図5は、サーバ記憶部22が記憶する敵キャラクタテーブルの一例を示す図である。図5は、例えば、図3において敵キャラクタテーブルが「ECT1101」により特定される敵キャラクタテーブルを示す。サーバ記憶部22は、敵キャラクタテーブルとして、例えば、1つ以上の敵キャラクタの敵キャラクタIDと、敵キャラクタ名と、敵キャラクタ画像と、敵キャラクタパラメータと、パラメータ値とを含む。
敵キャラクタIDは、敵キャラクタを一意に特定する、各敵キャラクタに固有のコード又はID等である。敵キャラクタ名は、ゲームにおいて使用される敵キャラクタの名前(呼称)である。敵キャラクタ画像は、端末装置30の表示部35に表示される敵キャラクタの画像に関する情報である。敵キャラクタパラメータは、敵キャラクタに関する各種パラメータである。敵キャラクタパラメータは、例えば、敵キャラクタの攻撃手段及び防御手段等の戦闘手段、敵キャラクタのスキル情報、敵キャラクタの属性、敵キャラクタの希少度を示す指標等を含んでいてもよい。パラメータ値は、各敵キャラクタの敵キャラクタパラメータの合計値である。
敵キャラクタテーブルとして記憶された各敵キャラクタは、サーバ制御部23により、ゲームの進行中に、該当するエリア内に配置される。サーバ制御部23は、敵キャラクタテーブルとして記憶された全ての敵キャラクタをエリア内に配置してもよく、敵キャラクタテーブルとして記憶された敵キャラクタの一部をエリア内に配置してもよい。サーバ制御部23は、敵キャラクタテーブルとして記憶された敵キャラクタの一部をエリア内に配置する場合、例えば、各敵キャラクタについて所定の確率でエリア内に配置してもよい。ユーザは、ゲームフィールドのエリア内に配置された敵キャラクタと遭遇した場合、例えば、当該敵キャラクタと対戦を行う。ユーザが対戦に勝利した場合、当該ユーザには、特典が付与されてもよい。
サーバ記憶部22は、図5に一例として示した敵キャラクタテーブルと同様の敵キャラクタテーブルを、各エリアIDに対応付けて記憶している。なお、サーバ記憶部22に記憶される敵キャラクタテーブルは、各敵キャラクタテーブルにおける敵キャラクタのパラメータ値の合計が、それぞれ等しくなるように、各敵キャラクタを記憶していてもよく、また、各敵キャラクタテーブルにおける敵キャラクタのパラメータ値の合計が、それぞれ異なるように(例えば、ユーザがエリアを進むごとに敵キャラクタのパラメータ値の合計が増加するように)、各敵キャラクタを記憶してもよい。なお、敵キャラクタが複数種類の敵キャラクタパラメータを有する場合、サーバ記憶部22に記憶される敵キャラクタテーブルは、複数種類の敵キャラクタパラメータのうち、特定のパラメータ(例えば希少度)のパラメータ値の合計がそれぞれ等しくなるように、各敵キャラクタを記憶してもよい。また、敵キャラクタが複数種類の敵キャラクタパラメータを有する場合、サーバ記憶部22に記憶される敵キャラクタテーブルは、複数種類の敵キャラクタパラメータのうち、特定のパラメータのパラメータ値の合計がそれぞれ異なるように、各敵キャラクタを記憶してもよい。
図6は、サーバ記憶部22が記憶する他ユーザテーブルの一例を示す図である。図6は、例えば、図3において他ユーザテーブルが「UT1101」により特定される他ユーザテーブルを示す。サーバ記憶部22は、他ユーザテーブルとして、例えば、1つ以上の他ユーザのユーザIDと、ユーザ名と、キャラクタ情報とを含む。他ユーザのユーザID、ユーザ名及びキャラクタ情報は、他ユーザに対応付けられた、それぞれ図2で説明したユーザID、ユーザ名及びキャラクタ情報である。
他ユーザテーブルとして記憶された各他ユーザに対応付けられたキャラクタ(他のキャラクタ)は、サーバ制御部23により、ゲームの進行中に、該当するエリア内に配置される。サーバ制御部23は、他ユーザテーブルに記憶された全ての他のキャラクタをエリア内に配置してもよく、他ユーザテーブルに記憶された他のキャラクタの一部をエリア内に配置してもよい。サーバ制御部23は、他ユーザテーブルとして記憶された他のキャラクタの一部をエリア内に配置する場合、例えば、各他のキャラクタについて所定の確率でエリア内に配置してもよい。ユーザがゲームフィールドのエリア内に配置された他のキャラクタと遭遇した場合、当該他のキャラクタは、例えばユーザに所定のゲーム媒体を付与する。他のキャラクタが付与するゲーム媒体は、例えば、当該他のキャラクタに対応付けられたユーザのゲームフィールドに行くために必要なアイテム(例えば地図)等である。他のキャラクタに対応付けられたユーザのゲームフィールドに行くために必要なアイテムについての詳細は、後述する。
また、サーバ記憶部22は、アイテム等のゲーム媒体を、各ユーザに対応付けて記憶する。図7は、サーバ記憶部22が記憶する、ユーザに対応付けられたアイテムに関する情報(ユーザアイテムテーブル)の一例を示す。図7に示すように、サーバ記憶部22が記憶するユーザアイテムテーブルは、アイテムIDと、アイテム名と、アイテム画像と、アイテムパラメータと、アイテム状態と、装備状態とを含む。アイテムID、アイテム名、アイテム画像及びアイテムパラメータは、上述の通りである。
アイテム状態は、アイテムの状態を示すパラメータであり、第1状態又は第2状態のいずれかによって示される。第1状態は、ゲームの進行中に、ユーザアイテムテーブルに対応付けられたユーザが、当該アイテムを操作可能な状態である。第2状態は、ゲームの進行中に、ユーザアイテムテーブルに対応付けられたユーザが、当該アイテムを操作不可能な状態である。
アイテムが操作可能な第1状態である場合、ユーザは、当該アイテムを所有している。ユーザは、所有しているアイテムを、所有しない状態にする行動を実行することができる。ユーザは、所有しない状態にする行動として、例えばユーザに対応付けられたキャラクタに装備したり、売却したり、捨てたりすることができる。また、ユーザは、所有しているアイテムを、他のアイテムと合成したり、他ユーザに譲渡したり、ゲームの進行において消耗したりできる。一方、アイテムが操作不可能な第2状態である場合、ユーザは、当該アイテムを所有していない。そのため、ユーザは、当該アイテムを、ユーザに対応付けられたキャラクタに装備することも、売却することも、捨てたりすることもできない。
ユーザが、ゲームを進行させることにより、ゲームフィールドの所定のエリアでアイテムを取得すると、サーバ制御部23により、取得したアイテムに関する情報が、第1状態で、サーバ記憶部22のユーザアイテムテーブルに記憶される。ユーザが取得したアイテム、つまり第1状態のアイテムを、売却したり捨てたりすることにより所有を放棄する操作を行った場合、サーバ制御部23は、所有が放棄されたアイテムについて、アイテム状態を第1状態から第2状態に切り換えて更新する。ユーザは、アイテム状態が第2状態に切り換わったアイテムについて、操作できない状態となる。
なお、ユーザに対応付けられるアイテムは、所定の条件に基づいて制限されてもよい。例えば、ユーザに対応付けられるアイテムの個数は、所定の個数に制限されていてもよい。また、例えば、ユーザに対応付けられるアイテムは、所定のアイテムパラメータに基づいて制限されてもよい。具体的には、ユーザに対応付けられるアイテムは、アイテムパラメータであるアイテムの大きさ、アイテムの重量、アイテムのレベルの総量を示す値、アイテムの希少度の総量を示す値、及びアイテムの所有量を示す値(例えばアイテムのコストを示す値)等が、所定値以下となるように制限されてもよい。
また、例えば、ユーザに対応付けられる第1状態のアイテムが、所定の条件に基づいて制限されてもよい。例えば、ユーザに対応付けられる第1状態のアイテムの個数が、所定の個数(例えば8個等)に制限されてもよい。
図7に示すユーザアイテムテーブルにおいて、取得状態は、ユーザによるアイテムの取得が確定しているか否かを示す情報である。図7に示す例では、ユーザによるアイテムの取得が確定した状態が「確定」として示されている。つまり、取得状態が「確定」となっているアイテムは、ユーザが当該アイテムを取得したゲームフィールドで所定の条件を満たしたことにより、ゲームフィールド外においても、取得した状態が維持される。一方、図7において、ユーザによるアイテムの取得が確定していない状態は「未確定」として示されている。つまり、取得状態が「未確定」となっているアイテムは、ユーザがゲームフィールド内で一時的に所有した状態であり、ユーザが所定の条件を満たさずにゲームフィールド外にキャラクタを配置した場合、所有状態は解消される。
再び図1を参照すると、サーバ制御部23は、サーバ装置20の各機能ブロックをはじめとして、サーバ装置20の全体を制御及び管理する。サーバ制御部23は、ゲームの制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成される。このようなプログラムは、サーバ記憶部22又は外部の記憶媒体に格納される。なお、サーバ制御部23がゲームにおいて実行する具体的な制御については後述する。
端末装置30は、端末通信部31と、端末記憶部32と、端末制御部33と、入力部34と、表示部35とを備える。端末装置30は、ゲームを実行可能な専用の装置であってもよい。また、端末装置30は、携帯電話機又はタブレット端末等の電子機器(情報処理装置)を用いて構成してもよい。
端末通信部31は、外部装置と無線または有線によって通信し、ゲームに使用される情報の送受信を行うインターフェースである。本実施形態において、端末通信部31は、ネットワーク40を介して、外部装置であるサーバ装置20との間で情報の送受信を行う。
端末記憶部32は、例えば記憶装置であり、サーバ装置20から提供されるゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラム等を記憶する。例えば、端末記憶部24は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを予め記憶する。
端末制御部33は、端末装置30の各機能ブロックをはじめとして、端末装置30の全体を制御及び管理する。端末制御部33は、専用のマイクロプロセッサ又は特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPU等のプロセッサで構成される。端末制御部33は、入力部34に対するユーザからの操作入力に応じてゲームのアプリケーションを実行する。なお、本明細書において、サーバ制御部23により実行されるということが明記されていない処理については、原則として、端末制御部33が実行する。具体的には、端末制御部33は、実質的なゲームの進行処理を行う。
入力部34は、プレイヤからの操作入力を受け付ける。入力部34は、操作ボタン(操作キー)から構成されていてもよい。端末装置30がタッチパネルを有する場合には、タッチパネルが、プレイヤの指及びスタイラスペン等の接触を検出して操作入力を受け付けることにより、入力部34として機能する。
表示部35は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部35は、ゲームの進行状態に応じて、サーバ装置20から受信したゲームに関する各種情報を表示する。
次に、サーバ制御部23がゲームにおいて実行する具体的な制御について、表示部35に表示される画面例を参照しながら説明する。
図8は、表示部35に表示される画面の一例を示す図であり、具体的には、ユーザが、ゲームを進行させるゲームフィールドを選択する画面である。以下の説明においては、このユーザを、第1ユーザという。表示部35には、第1ユーザによる所定の入力操作に基づき、図8に示すゲームフィールドを選択する画面が表示される。
図8に示すように、ゲームフィールドを選択する画面は、自分のゲームフィールドを選択する自己ゲームフィールド選択部100と、他ユーザのゲームフィールドを選択する他ユーザゲームフィールド選択部101とを含む。
第1ユーザが、図8に示すゲームフィールドを選択する画面において、タップ操作等により自己ゲームフィールド選択部100を選択すると、サーバ制御部23は、第1ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドを設定する。具体的には、サーバ制御部23は、まず第1ゲームフィールドのうち、ゲームを開始するエリアを特定する。ゲームを開始するエリアは、例えば、ゲームの進行状況に応じた第1ユーザの入力に基づいて決定されてもよく、サーバ制御部23が自動的に決定してもよい。サーバ制御部23は、決定したエリアのエリアIDに対応付けられたマップ情報を参照し、マップを生成する。
次に、サーバ制御部23は、決定したエリアにおける、ゲーム媒体(ここでは、アイテム、敵キャラクタ及び他のキャラクタ)の配置を決定する。具体的には、サーバ制御部23は、決定したエリアのエリアIDに対応付けられたアイテムテーブル、敵キャラクタテーブル及び他ユーザテーブルを参照し、これらの各テーブルに記憶されたデータ(記憶データ)に基づいて、第1ゲームフィールドの上記決定したエリアに配置するゲーム媒体に関するデータ(配置データ)を生成する。生成される配置データは、ゲーム媒体の配置に関する情報(配置される位置)を含む。配置データは、記憶データに記憶された全てのゲーム媒体を含むものであってもよく、記憶データに記憶された一部のゲーム媒体のみを含むものであってもよい。例えば、配置データが記憶データに記憶された一部のゲーム媒体のみを含むものである場合、サーバ制御部23は、記憶データに記憶されたゲーム媒体を所定のアルゴリズムで抽出することにより、一部のゲーム媒体を決定できる。また、配置データが記憶データに記憶された一部のゲーム媒体のみを含むものである場合、サーバ制御部23は、記憶データに記憶された各ゲーム媒体を、所定の確率で配置データに含めるよう抽出してもよい。
サーバ制御部23は、配置データの生成において、ゲーム媒体のパラメータ(例えば図4に示すアイテムのパラメータ値)に応じて、配置に関する情報を生成してもよい。例えば、サーバ制御部23は、アイテムのパラメータ値が低いほど、エリアの手前側、つまりエリアにおいてゲームの開始時に第1ユーザのキャラクタが配置される地点に近い側に配置してもよい。
第1ユーザは、エリアに配置されたキャラクタを移動させてゲームを進行させる。本実施形態に係るゲームにおいて、サーバ制御部23は、決定したゲームフィールドでのゲーム開始時に、キャラクタの移動を制限するパラメータ(移動制限パラメータ)を設定してもよい。移動制限パラメータは、例えば、ゲームがターン制で進行する場合、キャラクタが移動可能なターン数を制限するパラメータである。この他、移動制限パラメータは、例えば、キャラクタが移動可能な距離又はキャラクタを移動させることが可能な時間等であってもよい。サーバ制御部23は、移動制限パラメータがなくなり(「0」になり)、キャラクタが移動できない状態になると、ゲームフィールドでのゲームの進行を終了する。ゲームフィールドでのゲームの進行を終了するとは、サーバ制御部23が、ゲームフィールドに配置されたユーザのキャラクタについて、当該ゲームフィールド内における配置を解除することをいう。この場合、第1ユーザが一時的にゲームフィールド内で所有していたアイテムの所有状態は、解消される。つまり、この場合、第1ユーザは、ゲームフィールド内で一時的に所有していたアイテムについて、所有していない状態となる。
なお、サーバ制御部23は、上述の例の他、任意の条件に基づいて、ゲームフィールドでのゲームの進行を終了してもよい。サーバ制御部23は、例えばキャラクタに対応付けられた所定のパラメータが所定値(例えば0)を下回った場合にゲームフィールドでのゲームの進行を終了してもよい。この場合における所定のパラメータは、例えばキャラクタのHPであるが、これに限られない。
ゲームの進行により、第1ユーザが、エリア内においてアイテムが配置された位置にキャラクタを移動させた場合、サーバ制御部23の制御により、アイテムを取得するか否かを選択させるための画面が、表示部35に表示される。図9は、アイテムを取得するか否かを選択させるための画面の一例を示す図である。
図9に示すように、アイテムを取得するか否かを選択させるための画面は、アイテムに関する情報を表示するアイテム情報表示部110と、アイテムを取得するか否かを決定させるアイテム取得選択部111とを含む。アイテム情報表示部110には、第1ユーザの操作によりキャラクタが移動した位置に配置されたアイテムに関する情報が表示される。図9に示す例では、アイテムに関する情報として、アイテム画像と、アイテム名と、アイテムパラメータである攻撃力が表示されているが、アイテム情報表示部110に表示されるアイテムに関する情報は、これに限られない。アイテム取得選択部111には、例えば図9に示すように、第1ユーザに、アイテムを取得するか否かを確認する質問文と、アイテムを取得するか否かを入力により決定する「はい」及び「いいえ」の入力表示とを含む。
第1ユーザがアイテム取得選択部111の「はい」を選択する入力操作を行うと、サーバ制御部23は、当該アイテムを、第1状態かつ取得状態が未確定の状態で、第1ユーザのユーザアイテムテーブルに記憶する。アイテムが第1状態でユーザアイテムテーブルに記憶されると、第1ユーザは、当該アイテムを操作可能な状態になる。なお、例えば第1ユーザに対応付けられる第1状態のアイテムの個数が、所定の個数に制限されている場合であって、第1状態のアイテムの個数が既に上限数に達している場合、サーバ制御部23は、第1ユーザに対応付けられた第1状態のいずれかのアイテムの所有を放棄する(捨てる)か否かを確認する画面を、表示部35に表示してもよい。
第1ユーザがアイテム取得選択部111の「いいえ」を選択する入力操作を行うと、サーバ制御部23は、このアイテムを第1ユーザのユーザアイテムテーブルに記憶しない。
ゲームの進行により、第1ユーザが、エリア内において敵キャラクタが配置された位置に第1ユーザに対応付けられたキャラクタを移動させた場合、サーバ制御部23の制御により、当該敵キャラクタが表示部35に表示される。そして、サーバ制御部23の制御により、第1ユーザに対応付けられたキャラクタと、当該敵キャラクタとの対戦が実行される。
第1ユーザに対応付けられたキャラクタが対戦に勝利した場合、サーバ制御部23は、第1ユーザに特典を付与する。特典は、第1ユーザがゲームを有利に進めるための任意のものである。特典は、例えば、移動制限パラメータを増大させることにより付与される。これにより、第1ユーザがゲームフィールド内でキャラクタを移動可能な範囲を拡大し得る。また、特典は、例えば、アイテムとして付与される。
第1ユーザに対応付けられたキャラクタが対戦に敗北した場合、サーバ制御部23は、例えば第1ユーザの移動制限パラメータを減少させた状態で、ゲームフィールド内におけるゲームの進行を再開する。
ゲームの進行により、第1ユーザが、エリア内において他のキャラクタが配置された位置に第1ユーザに対応付けられたキャラクタを移動させた場合、サーバ制御部23の制御により、当該他のキャラクタが表示部35に表示される。第1ユーザは、当該他のキャラクタから、当該他のキャラクタに対応付けられた他ユーザのゲームフィールドに行くための地図を、アイテムとして取得することができる。つまり、第1ユーザが地図を取得した場合、取得した地図は、第1状態かつ取得状態が未確定の状態で、第1ユーザのユーザアイテムテーブルに記憶される。第1ユーザによる地図の取得状態が確定した場合、第1ユーザは、当該他のキャラクタに対応付けられた他ユーザのゲームフィールドに、自らに対応付けられたキャラクタを配置することができるようになる。つまり、第1ユーザは、当該他ユーザのゲームフィールドでゲームを進行することができるようになる。具体的には、第1ユーザによる地図の取得状態が確定した場合、サーバ制御部23が、図8に示すゲームフィールドを選択する画面において、他ユーザゲームフィールド選択部101に、当該他ユーザのゲームフィールドを表示し、当該他ユーザのゲームフィールドの選択を可能な状態にする。第1ユーザは、当該他ユーザのゲームフィールドを選択することにより、当該他ユーザのゲームフィールドでゲームを進行することができる。
第1ユーザは、第1ゲームフィールドでゲームを進行している際に、所定の入力操作を行うことにより、所有するアイテム(つまり第1状態のアイテム)を売却したり捨てたりして、所有を放棄することができる。図10は、第1ユーザが所有するアイテム一覧画面である。第1ユーザは、所定の操作により、図10に示す所有アイテム一覧画面120を表示部35に表示させる。所有アイテム一覧画面120には、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて第1状態のアイテムの一覧が、例えばアイテム画像、アイテム名及びアイテムパラメータ等のアイテムに関する情報とともに、表示される。第1ユーザは、アイテムを放棄する場合、所有アイテム一覧画面120において、放棄するアイテムをタップ操作等により選択する。
図11は、選択されたアイテムについて、放棄するか否かを決定させるための画面の一例を示す図である。図11に示すように、アイテムを放棄するか否かを選択させるための画面は、アイテムに関する情報を表示するアイテム情報表示部130と、アイテムを放棄するか否かを決定させるアイテム放棄決定部131とを含む。アイテム情報表示部130には、第1ユーザが所有アイテム一覧画面120において選択したアイテムの、アイテムに関する情報が表示される。図11に示す例では、アイテムに関する情報として、アイテム画像と、アイテム名と、アイテムパラメータである攻撃力が表示されているが、アイテム情報表示部130に表示されるアイテムに関する情報は、これに限られない。アイテム放棄決定部131には、例えば図11に示すように、第1ユーザに、アイテムを放棄するか否かを確認する質問文と、アイテムを放棄するか否かを入力により決定する「はい」及び「いいえ」の入力表示とを含む。
第1ユーザがアイテム放棄決定部131の「はい」を選択する入力操作を行うと、サーバ制御部23は、第1ユーザのユーザアイテムテーブルに記憶された当該アイテムの状態を第1状態から第2状態に切り換えて更新する。このとき、サーバ制御部23は、第1状態から第2状態に切り換えたアイテムに関する情報を、第1ユーザの第2ゲームフィールドに関する情報における所定のアイテムテーブルに記憶する。つまり、第1ユーザがアイテムを放棄した場合、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムに関する情報を、図4に一例として示したアイテムテーブルとして、サーバ記憶部22に追加して記憶する。このとき、サーバ制御部23は、追加されたアイテムのアイテム提供者として、当該アイテムを放棄した第1ユーザのユーザIDを、アイテムテーブルに記憶する。
サーバ制御部23は、当該放棄されたアイテムを記憶するアイテムテーブルを、自動的に決定してもよく、例えば放棄されたアイテムのパラメータ値に応じて、当該放棄されたアイテムを記憶するアイテムテーブルを決定してもよい。
サーバ制御部23は、放棄されたアイテムのパラメータが、放棄した第2ユーザが当該アイテムを使用していたことにより、パラメータが変動(上昇)している場合には、変動前の(初期値の)パラメータで、放棄されたアイテムをアイテムテーブルに記憶してもよい。また、サーバ制御部23は、パラメータが変動している場合、第2ユーザが放棄した時点でのパラメータで、放棄されたアイテムをアイテムテーブルに記憶してもよい。
また、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムのパラメータを、初期値のパラメータ又は放棄された時点でのパラメータに対して所定の演算を行った結果得られるパラメータで、アイテムテーブルに記憶してもよい。例えば、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムのパラメータを、放棄された時点でのパラメータに対して、0.8を乗ずる演算を行い、演算の結果得られる値を、放棄されたアイテムのアイテムパラメータとして、アイテムテーブルに記憶してもよい。なお、演算は、乗算に限られず、任意の演算とすることができる。このように、サーバ制御部23が所定の演算を行ってアイテムパラメータを算出することにより、アイテムのバリエーションを増やすことができる。
アイテムがアイテムテーブルに追加して記憶されると、サーバ制御部23は、第2ゲームフィールドの所定のエリアにおけるアイテムの配置を決定する際に、当該追加されたアイテムを含むアイテムテーブルに基づいて、アイテムの配置を決定する。サーバ制御部23が上述のように、第2ユーザが放棄した時点でのパラメータで、放棄されたアイテムをアイテムテーブルに記憶している場合、このアイテムは、第2ユーザが放棄した時点でのパラメータで、ゲームフィールドに配置される。
第1ユーザが第1ゲームフィールドにおいて所定の条件を満たすと、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて取得状態が「未確定」のアイテムの取得状態が「確定」となる。所定の条件は、例えば、第1ユーザに対応付けられたキャラクタが、所定の敵キャラクタ(例えばいわゆるボスキャラクタ)との対戦で勝利することである。この場合、第1ユーザに対応付けられたキャラクタが、ボスキャラクタとの対戦に勝利すると、サーバ制御部23は、図7に示すユーザアイテムテーブルにおいて、取得状態が「未確定」となっているアイテムの取得状態を、「確定」に切り換えて記憶する。なお、所定の条件は、ボスキャラクタとの対戦に勝利することに限られず、他の任意の設定された条件であってもよい。
第1ユーザが上記所定の条件を満たすことなく第1ゲームフィールドにおけるゲームの進行が終了すると、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて取得状態が「未確定」のアイテムが、第1ユーザのユーザアイテムテーブルから削除される。上記所定の条件を満たすことなく第1ゲームフィールドにおけるゲームの進行が終了する場合は、例えば、第1ユーザが、所定の入力操作により自発的に第1ゲームフィールドにおけるゲームの進行を終了する場合、及び、例えば移動制限パラメータがなくなり、ゲーム制御部23が第1ゲームフィールドにおけるゲームの進行を終了する場合等を含む。この場合、ゲーム制御部23は、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて取得状態が「未確定」のアイテムを、当該ユーザアイテムテーブルから削除する。
再び図8を参照すると、第1ユーザが、図8に示すゲームフィールドを選択する画面において、タップ操作等により他ユーザゲームフィールド選択部101を選択すると、サーバ制御部23は、選択された他ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドを設定する。ここで、第1ユーザは、第2ユーザに対応付けられたゲームフィールドを選択したとして、以下説明する。この場合、サーバ制御部23は、上記説明した第1ゲームフィールドの設定と同様にして、第2ユーザの第2ゲームフィールドのうち、ゲームを開始するエリアを特定する。そして、サーバ制御部23は、決定したエリアのエリアIDに対応付けられたマップ情報を参照し、マップを生成する。以下、第2ゲームフィールドでゲームを進行させる場合の処理について、上記説明した第1ゲームフィールドでゲームを進行させる場合の処理と同様の処理については、適宜説明を省略し、異なる点について、特に詳細に説明する。
次に、サーバ制御部23は、決定したエリアにおける、ゲーム媒体(アイテム、敵キャラクタ及び他のキャラクタ)の配置を決定する。具体的には、サーバ制御部23は、決定したエリアのエリアIDに対応付けられたアイテムテーブル、敵キャラクタテーブル及び他ユーザテーブルを参照し、これらの各テーブルに記憶された記憶データに基づいて、第1ゲームフィールドの上記決定したエリアに配置するゲーム媒体に関する配置データを生成する。このとき、決定したエリアのエリアIDに対応付けられたアイテムテーブルが、他ユーザが所有を放棄したアイテムを含む場合、サーバ制御部23は、この他ユーザが所有を放棄したアイテムも含めて、上記エリアに配置するゲーム媒体に関する配置データを生成する。アイテムテーブルには、他ユーザがアイテムを所有を放棄することによって、他ユーザ(第2ユーザ)のユーザアイテムテーブルにおけるアイテム状態が第1状態から第2状態になった場合に、当該所有を放棄されたアイテムが追加される。つまり、アイテムテーブルが他ユーザが放棄したアイテムを含む場合とは、このように当該所有を放棄されたことにより追加されたアイテムをアイテムテーブルが含む場合をいう。
第1ユーザは、第1ゲームフィールドで説明したのと同様に、エリアに配置されたキャラクタを移動させてゲームを進行させる。ゲームの進行により、第1ユーザが、エリア内においてアイテムが配置された位置にキャラクタを移動させた場合、サーバ制御部23の制御により、アイテムを取得するか否かを選択させるための画面が、表示部35に表示される。このとき、配置されたアイテムが、サーバ装置20(サーバ制御部23)により提供されたものである場合、つまり、図4に示したアイテムテーブルにおいて提供者がCPUである場合、表示部35には、図9で説明した画面と同様の画面が表示される。
一方、第2ゲームフィールドでゲームを進行している際にキャラクタが移動した位置に配置されたアイテムが、当該第2ゲームフィールドに対応付けられた第2ユーザが放棄したものである場合、つまり図4に示したアイテムテーブルにおいて提供者が第2ユーザのIDである場合、表示部35には、図12に一例として示す画面が表示される。図12は、提供者が第2ユーザであるアイテムについて、当該アイテムを取得するか否かを選択させるための画面の一例を示す図である。
図12に示すアイテムを取得するか否かを選択させるための画面は、図9に示した画面と同様に、アイテムに関する情報を表示するアイテム情報表示部140と、アイテムを取得するか否かを決定させるアイテム取得選択部141とを含んでいてもよい。図12のアイテム情報表示部140は、図9のアイテム情報表示部110と異ならせてもよい。例えば、アイテム情報表示部140は、アイテムを提供した第2ユーザのユーザ名(アイテム提供者名)に関する情報を含んでいてもよい。また、アイテム情報表示部140は、第2ユーザのユーザに関する情報を含んでいてもよい。第2ユーザのユーザに関する情報は、第2ユーザに関係する任意の情報であってよく、例えば、第2ユーザがゲームをプレイした時間、第2ユーザのゲーム内におけるレベル、第2ユーザに対応付けられたゲームフィールドに関する情報、第2ユーザが当該アイテムを取得した場所(ゲームフィールド上の位置)及び時間等を含んでいてもよい。
さらに、アイテム情報表示部140は、当該アイテムに関する履歴情報を含んでいてもよい。履歴情報は、例えば、アイテムが複数のユーザによって取得及び放棄を繰り返された場合、当該アイテムを過去に取得したことのある一部又は全部のユーザ(履歴ユーザ)のユーザに関する情報である。すなわち、履歴情報は、履歴ユーザに関する、ユーザ名、履歴ユーザがゲームをプレイした時間、履歴ユーザのゲーム内におけるレベル、履歴ユーザに対応付けられたゲームフィールドに関する情報、履歴ユーザが当該アイテムを取得した場所及び時間等を含んでいてよい。
第1ユーザが図12に示す画面において、アイテム取得選択部111の「はい」を選択する入力操作を行うと、サーバ制御部23は、当該アイテムを、第1状態かつ取得状態が未確定の状態で、第1ユーザのユーザアイテムテーブルに記憶する。すなわち、サーバ制御部23は、第2ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドに配置されたアイテムを、第1ユーザに対応付けてサーバ記憶部22に記憶する。なお、このとき、サーバ制御部23は、アイテム提供者名についてもユーザアイテムテーブルに記憶してもよい。
第2ゲームフィールドにおいても、第1ゲームフィールドと同様に、所定の条件が満たされると、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて取得状態が「未確定」のアイテムの取得状態が「確定」となる。つまり、所定の条件が満たされると、サーバ制御部23は、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて、取得状態が「未確定」となっているアイテムの取得状態を、「確定」に切り換えて記憶する。取得状態が「未確定」となっているアイテムに、提供者が第2ユーザであるアイテムが含まれる場合、第1ユーザは、第2ユーザが放棄したアイテムを取得したこととなる。
第1ユーザが所定の条件を満たすことなく第2ゲームフィールドにおけるゲームの進行が終了すると、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて取得状態が「未確定」のアイテムが、第1ユーザのユーザアイテムテーブルから削除される。すなわち、ゲーム制御部23は、第1ユーザのユーザアイテムテーブルにおいて取得状態が「未確定」のアイテムを、当該ユーザアイテムテーブルから削除する。
次に、本実施形態のサーバ制御部23が行う処理について、図13に一例として示すフローチャートを参照して説明する。図13のゲームフィールドは、ユーザが自分に対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行する場合、第1ゲームフィールドと読み替えることができ、ユーザが他ユーザに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行する場合、第2ゲームフィールドと読み替えることができる。
まず、サーバ制御部23は、ユーザの入力操作に基づいて、第1ゲームフィールド又は第2ゲームフィールドのどちらのゲームフィールドでゲームを進行するかを決定すると、決定したゲームフィールドを設定する(ステップS11)。サーバ制御部23は、ゲームを開始するエリアを特定し、マップを生成することによりゲームフィールドの設定を行う。
次に、サーバ制御部23は、ゲームフィールドに配置するゲーム媒体(アイテム、敵キャラクタ及び他のキャラクタ)に関する配置データを生成する(ステップS12)。サーバ制御部23は、サーバ記憶部22に記憶されたアイテムテーブル、敵キャラクタテーブル及び他ユーザテーブルに基づき、ゲーム媒体に関する配置データを生成する。
ユーザがゲームにおいてアイテムを取得する所定の入力操作を行うと、サーバ制御部23は、アイテム状態が第1状態であり、且つ取得状態が未確定の状態で、当該アイテムをユーザアイテムテーブルに記憶する(ステップS13)。ユーザは、例えば、キャラクタをゲームフィールドで移動させることにより、アイテムが配置された位置にキャラクタが移動した場合に、表示部35の表示に従い、アイテムを取得する所定の入力操作行う。
また、ユーザが、所有しているアイテム、つまり第1状態でユーザアイテムテーブルに記憶されているアイテムについて、所有を放棄する所定の操作を行った場合、サーバ制御部23は、所有が放棄されたアイテムのアイテム状態を、第1状態から第2状態に更新する(ステップS14)。
そして、サーバ制御部23は、アイテム状態を第1状態から第2状態に更新したアイテムを、アイテムテーブルに追加して記憶する(ステップS15)。このようにしてアイテムテーブルに追加されたアイテムは、その後、サーバ制御部23が第2のゲームフィールドに配置するゲーム媒体に関する配置データを生成する際に、反映される。
サーバ制御部23は、ゲームを進行しているゲームフィールドにおけるゲームの進行を終了するに際し、ユーザが当該ゲームフィールドで所定の条件を満たすか否かを判断する(ステップS16)。
サーバ制御部23は、所定の条件が満たされていると判断した場合(ステップS16のYes)、ユーザアイテムテーブルに記憶されたアイテムであって、取得状態が未確定のアイテムの取得状態を、確定に更新する(ステップS17)。
一方、サーバ制御部23は、所定の条件が満たされていないと判断した場合(ステップS16)、ユーザアイテムテーブルに記憶されたアイテムであって、取得状態が未確定のアイテムを、ユーザアイテムテーブルから削除する(ステップS18)。
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム10によれば、第1ゲームフィールドには、サーバ装置20(サーバ制御部23)が提供するゲーム媒体が配置され、第2ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドには、サーバ装置20(サーバ制御部23)が提供するゲーム媒体の他に、第2ユーザが所有を放棄したゲーム媒体(アイテム)が配置される。そのため、第1ユーザは、第2ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行することにより、第2ユーザが放棄したゲーム媒体を取得し得る。このようにして、上記実施形態に係る情報処理システムによれば、ゲーム媒体の取得方法のバリエーションを増やし、ゲームに対する興味を向上可能である。
特に、第2ユーザが第1ユーザよりも、長く当該ゲームをプレイした経験がある場合には、第2ユーザの方が、よりパラメータが高いゲーム媒体を所有している可能性が高い。そのため、第1ユーザは、第2ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させることにより、第1ユーザ自身に対応付けられた第1ゲームフィールドでゲームを進行させる場合よりも、よりパラメータが高いゲーム媒体を取得する可能性が高まる。そのため、特に初心者プレイヤによるゲームに対する興味を向上可能である。
以上、本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、1人のユーザに、ゲームフィールドとして、第1ゲームフィールドと第2ゲームフィールドとが、対応付けられたが、1人のユーザに対応付けられるゲームフィールドは、2つに限られない。例えば、1人のユーザに対応付けられるゲームフィールドは、1つであってもよい。この場合、当該ゲームフィールドに対応付けられたユーザも、当該ゲームフィールドに対応付けられていないユーザも、共通の1つのゲームフィールドでゲームを進行させる。また、1人のユーザに対応付けられるゲームフィールドは、3つ以上であってもよい。
1人のユーザに複数のゲームフィールドが対応付けられる場合、当該複数のゲームフィールドは、ユーザによる選択入力に基づいて、切替え可能に設定されてもよい。また、1人のユーザに複数のゲームフィールドが対応付けられる場合、当該複数のゲームフィールドは、対象となるゲームシステムや、ユーザに応じてそれぞれ設定されてもよい。例えば、複数のゲームフィールドは、上記実施形態において説明したようにゲームフィールドに対応付けられたユーザにより使用されるか否かに基づいて設定される他、例えば、ゲームフィールドの用途又は進行されるゲームの方式等に応じて、複数のゲームフィールドのうち予め設定されたゲームフィールドが選択されて設定されてもよい。具体的には、例えば、複数のユーザにより構成されたグループでゲームを進行させる場合と、1人でゲームを進行させる場合とで、それぞれ異なるゲームフィールドが設定されており、進行されるゲームの方式(グループか又は1人か)に応じて、ゲームフィールドが設定されてもよい。複数のゲームフィールドは、上述の例の他、任意の方法により設定可能である。このように、複数のゲームフィールドが、ゲームフィールドの用途又は進行されるゲームの方式等に応じて設定されることにより、ユーザは、多様な形態において適宜設定されるゲームフィールドでゲームを進行させることができるため、ユーザビリティが向上する。
また、サーバ制御部23は、ゲームをプレイするユーザ同士の関係に応じて、制御を行ってもよい。ユーザ同士の関係は、上記ゲームにおいて、例えば互いの親しさの度合いをパラメータとして数値化した親密度により表現される。親密度は、例えば、互いのユーザが、相手のユーザに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行した回数又は時間、相手のユーザと送受信したメッセージの数、相手のユーザとアイテムの授受を行った回数、相手のユーザと一緒にゲームを進めた時間又は回数等により規定される。また、親密度は、例えば、相手のユーザに対応付けられたゲームフィールドにおけるゲームの進行度、つまり、相手のユーザに対応付けられたゲームフィールド(建造物)において、どの程度の階数まで到達したか、に基づいて規定されてもよい。親密度が、例えば相手のユーザに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行した回数又は時間により規定される場合、第1ユーザが第2ユーザに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行した回数又は時間と、第2ユーザが第1ユーザに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行した回数又は時間との合計値により親密度が決定される。合計値が、高いほど親密度は高く、小さいほど親密度は低い。
なお、親密度は、他の要素により決定又は変動してもよい。例えば、ユーザ同士がグループを形成可能なゲームにおいて、同一のグループに所属するユーザ同士の親密度を、同一のグループに所属していないユーザとの親密度よりも高くしてもよい。
サーバ制御部23は、例えば、ユーザ同士の関係に応じて、配置に関する情報を決定してもよい。具体的には、サーバ制御部23は、例えば、親密度が高いほど、パラメータ値が高いアイテムをエリアの手前側に配置する。この場合、親密度が高いほど、第1ユーザは、第2ユーザに対応付けられたゲームフィールドにおいてゲームを進行する場合に、より早い段階でパラメータ値がより高いアイテムを取得しやすくなる。そのため、各ユーザは、よりパラメータ値が高いアイテムを取得するために、他ユーザとの間で親密度を高めようとする。これにより、各ユーザにおけるゲームフィールドでのゲームの進行が促進され、ゲームを活性化させやすくなる。
また、サーバ制御部23は、例えば、記憶データに記憶された一部のゲーム媒体を、所定の確率で配置データに含めるように抽出する場合に、ユーザ同士の関係に応じて、当該所定の確率を決定又は変動させてもよい。具体的には、サーバ制御部23は、例えば、親密度が高いほど、ゲーム媒体(アイテム)を配置データとして抽出する確率を高くする。例えば、第1ユーザ及び第2ユーザの2人のユーザが、第3ユーザに対応付けられたゲームフィールドでゲームを進行させるとし、第1ユーザの方が、第2ユーザよりも、第3ユーザに対する親密度が高いとする。この場合、サーバ制御部23は、第2ユーザに対する配置データの生成よりも、第1ユーザに対する配置データの生成において、ゲーム媒体(アイテム)を配置データとして抽出する確率が高く設定される。そのため、第1ユーザが第3ユーザのゲームフィールドでゲームを進行させる場合の方が、第2ユーザが第3ユーザのゲームフィールドでゲームを進行させる場合と比較して、より多くのゲーム媒体(アイテム)が配置されやすくなる。なお、サーバ制御部23は、例えば、ユーザ同士の関係に加えて、さらにゲーム媒体のパラメータ値に基づいて、所定の確率を決定してもよい。この構成によれば、各ユーザは、アイテムが配置データとして抽出される確率を向上させるために、他ユーザとの間で親密度を高めようとする。これにより、各ユーザにおけるゲームフィールドでのゲームの進行が促進され、ゲームを活性化させやすくなる。
また、サーバ制御部23は、記憶データに関する情報を、表示部35に表示することにより、ユーザに通知してもよい。サーバ制御部23は、特に、アイテムテーブルに関する情報を表示部35に表示してもよい。例えば、サーバ制御部23は、所定のゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに含まれるアイテムのうち、第1ユーザに対応付けられているアイテムの数を、第1ユーザが有する端末装置30の表示部35に表示する。第1ユーザに対応付けられているアイテムの数は、すなわち、ユーザアイテムテーブルに含まれるアイテムの数であり、第1状態であるか第2状態であるかを問わない。この場合、表示部35に表示されるアイテムの数は、第1ユーザがゲームフィールドにおいて取得を確定させたことのあるアイテムの数であり、現在ユーザが所有しているか所有していないかを問わない。この構成によれば、ユーザはアイテムテーブルに関する情報を知ることができる。
サーバ制御部23は、第1ユーザに対応付けられているアイテムのうち、第1状態であるアイテムの数及び第2状態であるアイテムの数の少なくともいずれかを表示部35に表示してもよい。
また、サーバ制御部23は、所定のゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに含まれるアイテムのうち、第1ユーザに対応付けられていないアイテムの数を、第1ユーザが有する端末装置30の表示部35に表示してもよい。この場合、表示部35に表示されるアイテムの数は、第1ユーザが、当該ゲームフィールドに配置され得るゲーム媒体のうち、未だ取得を確定させたことのないアイテムの数である。この構成によれば、ユーザは、未だ取得を確定させたことのないアイテムの数を確認できるため、この数を確認して、当該所定のゲームフィールドでゲームを進行させるか否かを決定することができる。例えば、ユーザは、あるゲームフィールドにおいて未だ取得を確定させたことのないアイテムの数よりも、他のゲームフィールドにおいて未だ取得を確定させたことのないアイテムの数の方が多い場合、未取得のアイテム数が多い他のゲームフィールドでゲームを進行させることを決定できる。
サーバ制御部23は、所定のゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに含まれるアイテムのうち、第1ユーザに対応付けられているアイテムの数及び第1ユーザに対応付けられていないアイテムの数の双方を、表示部35に表示してもよい。また、サーバ制御部23は、所定のゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに含まれるアイテムのうち、特にアイテム提供者が当該所定のゲームフィールドに対応付けられたユーザであるアイテムであって、第1ユーザに対応付けられているアイテムの数及び第1ユーザに対応付けられていないアイテムの数の少なくともいずれかを表示部35に表示させてもよい。この構成によれば、サーバ制御部23は、多様な態様でアイテムテーブルに関する情報をユーザに提供できる。
なお、サーバ制御部23は、上述のアイテムの数に関する情報の表示に際し、対象となるアイテムのうち所定の条件を満たす一部のアイテムに関する情報を表示してもよい。例えば、サーバ制御部23は、所定のパラメータが所定値以上(例えば希少度が所定のパラメータ以上)という条件を満たすアイテムの数を表示部35に表示してもよい。
また、サーバ制御部23は、上述のアイテムの数に関する情報を表示する代わりに、アイテムをリストで表示してもよい。当該リストには、例えばアイテムに関する情報(アイテム名、及びレベル又は希少度等のパラメータ等)が含まれていてもよい。アイテムをリストで表示することにより、ユーザは、アイテムに関する具体的な情報を知ることができる。
また、サーバ制御部23は、表示部35に表示される表示画面のうち他ユーザに関する情報を表示する領域に、記憶データに関する情報の表示を決定してもよい。他ユーザに関する情報を表示する領域は、例えば、ユーザに対応付けられたゲーム内のマイページ、掲示板及びメッセージ欄等である。このように他ユーザに関する情報を表示することにより、ユーザは、他ユーザに関する情報を知ることができ、この情報に基づいて、ゲームを進行させるゲームフィールドを決定できる。
また、サーバ制御部23は、上記ユーザ同士の関係に応じて、表示する他ユーザに関する情報の表示態様を異ならせてもよい。具体的には、例えば、サーバ制御部23は、親密度を示すパラメータが所定値以上である関係を有するユーザのゲームフィールドに対応付けられたアイテムテーブルに関する情報を、他ユーザに関する情報を表示する領域に表示してもよい。また、例えばサーバ制御部23は、親密度を示すパラメータが高いほど、放棄によりアイテムテーブルに新たに記憶されたアイテムに関する情報を早く表示させてもよい。この構成によれば、各ユーザは、他ユーザに関する情報を閲覧するために、他ユーザとの間で親密度を高めようとする。これにより、各ユーザにおけるゲームフィールドでのゲームの進行が促進され、ゲームを活性化させやすくなる。
また、サーバ制御部23は、ユーザがアイテムを放棄したことにより、当該放棄されたアイテムを当該ユーザに対応付けられたゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに記憶してから、所定期間経過後に、当該アイテムテーブルから削除してもよい。これにより、放棄されたアイテムを他ユーザが取得し得る期間が所定期間に制限される。この構成により、各ユーザは、放棄されたアイテムがアイテムテーブルから削除される前に、当該放棄されたアイテムを取得しようとする場合、当該所定期間におけるゲームの進行が促進される。
また、サーバ制御部23は、ユーザが放棄したことにより、他ユーザが取得可能なアイテムについて、アイテムを取得可能な人数を制限してもよい。ここで、サーバ制御部23による、アイテムを取得可能な人数の制限の方法について、説明する。ここでは、サーバ制御部23は、一例として、第1ユーザが放棄したアイテムを取得可能な人数を3人に制限するとする。
サーバ制御部23は、例えば、第1ユーザがアイテムを放棄する入力操作を行うと、当該放棄されたアイテムを、第1ユーザの第2ゲームフィールドに関する情報におけるアイテムテーブルに記憶する。そして、第1ユーザ以外の他ユーザ(第2ユーザ)が、第1ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させることを選択すると、サーバ制御部23は、アイテムテーブルに基づいて、配置データを生成する。さらに別のユーザ(第3ユーザ)が、第1ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させることを選択すると、サーバ制御部23は、アイテムテーブルに基づいて、配置データを生成する。このようにして、サーバ制御部23は、第1ユーザ以外の他ユーザが第1ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させることを選択するたびに、配置データを生成する。サーバ制御部23は、このようにして生成した配置データに、上記放棄されたアイテムが3回含められた場合、アイテムテーブルから当該放棄されたアイテムに関する情報を削除する。これにより、当該放棄されたアイテムは、3人のユーザに対して、ゲームフィールド内に出現させることができ、それ以外のユーザに対しては、ゲームフィールド内に出現させない。このようにして、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムを取得可能な人数を制限することができる。
サーバ制御部23は、他の方法により、アイテムを取得可能な人数を制限してもよい。サーバ制御部23は、例えば、上述の方法と同様にして、第1ユーザ以外の他ユーザ(第2ユーザ)が、第1ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させることを選択すると、アイテムテーブルに基づいて配置データを生成する。第2ゲームフィールドにおいて、第2ユーザが当該放棄されたアイテムを取得する入力操作を実行すると、サーバ制御部23は、当該放棄されたアイテムを第2ユーザに対応付けられたユーザアイテムテーブルに、第1状態かつ未確定状態で記憶する。第2ユーザが第2ゲームフィールドで所定の条件を満たすと、サーバ制御部23は、第2ユーザに対応付けられた未確定のアイテムの取得状態を確定に更新する。サーバ制御部23は、第1ユーザにより放棄されたアイテムについて、このように取得状態を確定に更新する処理を3回実行した場合、第1ユーザの第2ゲームフィールドのアイテムテーブルから、放棄されたアイテムに関する情報を削除する。これにより、サーバ制御部23は、少なくとも3人のユーザに当該放棄されたアイテムを対応付けるとともに、放棄されたアイテムに関する情報をアイテムテーブルから削除した後に、第1ユーザ以外の他ユーザが第1ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドでゲームを進行させることを選択しても、当該放棄されたアイテムを配置データとして抽出することがないため、第2ゲームフィールドに抽出されない。このようにして、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムを取得可能な人数を制限することができる。
なお、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムを取得可能な人数を制限してもよいと説明したが、放棄されたアイテムの取得を、人数以外の他の条件に基づいて制限してもよい。例えば、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムを取得可能な回数を制限してもよい。具体的には、サーバ制御部23は、放棄されたアイテムを取得可能な回数を3回に制限する場合、取得したユーザによらず、当該放棄されたアイテムが3回取得されると、アイテムテーブルから、放棄されたアイテムに関する情報を削除する。この場合、放棄されたアイテムは、例えば同一のユーザによって複数回取得される場合があり得る。
このように、放棄されたアイテムの取得を人数又は回数等で制限することにより、各ユーザは、放棄されたアイテムがアイテムテーブルから削除される前に、当該放棄されたアイテムを取得しようとするため、アイテムが放棄されてから制限に達するまでの期間におけるゲームの進行が促進される。
また、上記実施形態において、ユーザは、ゲームフィールド内でアイテムを一時的に所有した状態(未確定の状態)となると説明したが、アイテムは必ずしも未確定の状態にならなくてもよい。つまり、アイテムは、未確定の状態を経ることなく、ユーザが所有した段階で、取得状態が確定してもよい。
また、上記実施形態において、サーバ制御部23は、ユーザが放棄したアイテムを、当該ユーザに対応付けられた第2ゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに記憶すると説明したが、サーバ制御部23は、ユーザが放棄したアイテムを、当該ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに記憶してもよい。サーバ制御部23は、ユーザが放棄したアイテムを、当該ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに記憶する場合、ユーザが第1ゲームフィールドでゲームを進行する場合に、放棄されたアイテムを含むアイテムテーブルに基づいて配置データを生成する。そのため、この場合においては、ユーザが、自らに対応付けられた第1ゲームフィールドでゲームを進行させる場合、自分が放棄したアイテムを、自分に対応付けられたゲームフィールドで取得することができる。つまり、ユーザは、自ら放棄したアイテムを、再度獲得する機会を得ることができる。
なお、ユーザが放棄したアイテムを、当該ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドに関する情報のアイテムテーブルに記憶して、第1ゲームフィールドに当該アイテムを配置する場合、第2ゲームフィールドに当該アイテムを配置する場合と比較して、アイテムの配置を異ならせてもよい。例えば、第1ゲームフィールドにおいては、ユーザが放棄したアイテムは、ユーザによる入力操作に基づいて又はサーバにより選択されたアイテムが配置される等の構成であってもよい。
また、上記実施形態において、サーバ記憶部22は、図2を参照して説明したユーザに関する情報として、上記説明した情報以外の他の情報をさらに記憶してもよい。例えば、サーバ記憶部22は、ユーザに関する情報として、各ユーザIDに対応付けて、他ユーザとの関係に関する情報を含んでいてもよい。他ユーザとの関係に関する情報は、例えば、あるユーザ(第1ユーザ)が、他ユーザ(第2ユーザ)が放棄したアイテムを取得した場合に、第1ユーザと第2ユーザとを関係づけた情報として、サーバ記憶部22に記憶される。
また、他ユーザとの関係に関する情報は、第2ユーザが放棄したアイテムを、第1ユーザが取得してキャラクタに装備させる等により当該アイテムを使用した場合に、アイテムを放棄した第2ユーザに付与される所定の特典として、サーバ記憶部22に記憶されてもよい。第2ユーザに付与される所定の特典は、例えば、第2ユーザに対応付けられたキャラクタ又はアイテム等のパラメータを上昇させたり、第2ユーザにアイテムを付与したりすることにより、与えられる。このとき、サーバ記憶部22には、第1ユーザと第2ユーザとを関連付ける情報が記憶されてもよい。例えば、サーバ記憶部22において、第1ユーザと第2ユーザとの親密度が変更(上昇)されてもよく、第1ユーザと第2ユーザとが所定の関係(例えばフレンド関係)として記憶されてもよい。
また、本実施形態に係るゲームは、上記実施形態に係る情報処理システム10において端末装置30が行う処理の一部又は全部を、サーバ制御部20が実行するウェブゲームとすることもできる。
また、上記実施形態に係る情報処理システム10において、ゲームの進行画面を、サーバ装置20が生成したデータに基づき、端末装置30に表示されるウェブ表示とし、その他のメニュー画面等を、端末装置30にインストールされているネイティブアプリによって表示されるネイティブ表示とすることもできる。このように、情報処理システム10は、サーバ装置20と端末装置30のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、上記実施形態において、各ゲームフィールドは、建造物として表現されると説明したが、ゲームフィールドの表現は、建造物に限られない。ゲームフィールドは、任意の態様で表現されてよい。例えば、ゲームフィールドは、キャラクタを配置可能な町として表現されていてもよい。ゲームフィールドが町として表現される場合、町は例えば複数のエリアに分割されている。ユーザは、各エリアにおいて、例えば所定の敵キャラクタに勝利する等の所定の条件を満たすと、次のエリアに進むことができる。また、ゲームフィールドが町である場合、例えばゲームフィールド上に、建造物及び敵キャラクタ等が配置される。ユーザは、例えば、キャラクタを町の中で移動させながら、建造物を建てたり破壊したり、又は敵キャラクタと対戦を行ったりすることにより、ゲームを進行させる。
この態様のゲームにおいては、ユーザは、上記実施形態で説明した方法に加え、例えば建造物を建てたり破壊したりした場合に、アイテムを取得する。なお、ユーザによるアイテムの取得方法は、これに限られず、ユーザは他の多様な方法でアイテムを取得できてもよい。
また、この態様のゲームにおいては、ユーザ同士の親密度は、例えば、相手のユーザに対応付けられたゲームフィールドにおけるゲームの進行度、つまり、相手のユーザに対応付けられたゲームフィールド(マップ)において、どの領域まで到達したか、に基づいて規定されてもよい。また、親密度は、相手のユーザに対応付けられたゲームフィールドにおいて建てたり破壊したりした建造物の数に基づいて、規定されてもよい。
また、上記実施形態に係るサーバ装置20として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施の形態に係るサーバ装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、サーバ装置20のサーバ記憶部22に格納し、サーバ装置20のCPUによって当該プログラムを読出して実行させることにより実現可能である。
以下に、本願の原出願の特許査定時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
複数のユーザがプレイするゲームを実行する情報処理装置に、
前記複数のユーザのうち第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体を、第1状態又は該第1状態とは相違する第2状態として記憶部に記憶するステップと、
前記第1ユーザの入力に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられた第1状態のゲーム媒体を用いて前記ゲームを進行するステップと、
前記第1ユーザの所定の入力に基づいて、前記記憶部において、前記第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体の状態を、第1状態から第2状態に更新するステップと、
前記第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体のみを対象として、前記記憶部に記憶された前記第2状態のゲーム媒体の、前記第1ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドにおける配置を決定するステップと、
を実行させるプログラム。
[2]
前記第1状態は、前記ゲームの進行中に前記第1ユーザが前記ゲーム媒体を操作可能な状態であり、前記第2状態は、前記ゲームの進行中に該第1ユーザが前記ゲーム媒体を操作不可能な状態である、[1]に記載のプログラム。
[3]
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザによる所定の入力に基づいて、前記第1ゲームフィールドに配置された前記ゲーム媒体を、前記第2ユーザに対応付けて前記記憶部に記憶するステップをさらに実行させる、[1]に記載のプログラム。
[4]
前記決定するステップは、前記ゲーム媒体のパラメータに応じて前記配置を決定する、[3]に記載のプログラム。
[5]
前記決定するステップは、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係に応じて前記配置を決定する、[3]に記載のプログラム。
[6]
前記決定するステップは、前記第1状態から第2状態に更新された前記ゲーム媒体を、所定の確率で前記第1ゲームフィールドに配置するように決定する、[3]乃至[5]のいずれか一項に記載のプログラム。
[7]
前記所定の確率は、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの関係に応じて定まる、[6]に記載のプログラム。
[8]
前記第2ユーザに対応付けられた前記ゲーム媒体のうち少なくとも一部のゲーム媒体の数と、前記第2ユーザに対応付けられていない前記ゲーム媒体のうち少なくとも一部のゲーム媒体の数との、少なくともいずれかを表示部に表示するステップをさらに実行させる、[3]乃至[7]のいずれか一項に記載のプログラム。
[9]
前記決定するステップは、前記第1状態から第2状態に更新された前記ゲーム媒体の前記第1ゲームフィールドにおける配置を、該更新されてから所定期間内に限り決定する、[1]乃至[8]のいずれか一項に記載のプログラム。
[10]
前記第1ゲームフィールドは、前記第1ユーザが前記ゲームを進行可能なゲームフィールドであり、
前記第2ユーザが前記ゲームの進行において使用する第2ゲームフィールドを設定するステップを含む、[3]乃至[9]のいずれか一項に記載のプログラム。
[11]
前記設定するステップは、前記更新するステップにおいて前記第1ユーザの所定の入力に基づいて前記第1状態から第2状態に更新されたゲーム媒体の、前記第2ゲームフィールドにおける配置を決定する、[10]に記載のプログラム。
[12]
複数のユーザがプレイするゲームを実行する情報処理装置の制御方法であって、
前記複数のユーザのうち第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体を、第1状態又は該第1状態とは相違する第2状態として記憶部に記憶するステップと、
前記第1ユーザの入力に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられた第1状態のゲーム媒体を用いて前記ゲームを進行するステップと、
前記第1ユーザの所定の入力に基づいて、前記記憶部において、前記第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体の状態を、第1状態から第2状態に更新するステップと、
前記第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体のみを対象として、前記記憶部に記憶された前記第2状態のゲーム媒体の、前記第1ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドにおける配置を決定するステップと、
を含む制御方法。
[13]
複数のユーザがプレイするゲームを、ネットワークを介して前記ユーザの通信端末に対して提供する情報処理装置であって、
前記複数のユーザのうち第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体を、第1状態又は該第1状態とは相違する第2状態として記憶する記憶部と、
前記第1ユーザの入力に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられた第1状態のゲーム媒体を用いて前記ゲームを進行し、前記第1ユーザの所定の入力に基づいて、前記記憶部において、前記第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体の状態を、第1状態から第2状態に更新し、前記第1ユーザに対応付けられたゲーム媒体のみを対象として、前記記憶部に記憶された前記第2状態のゲーム媒体の、前記第1ユーザに対応付けられた第1ゲームフィールドにおける配置を決定する制御部と、
を備える情報処理装置。