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JP2017114556A - 包装容器 - Google Patents

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JP2017114556A
JP2017114556A JP2015255254A JP2015255254A JP2017114556A JP 2017114556 A JP2017114556 A JP 2017114556A JP 2015255254 A JP2015255254 A JP 2015255254A JP 2015255254 A JP2015255254 A JP 2015255254A JP 2017114556 A JP2017114556 A JP 2017114556A
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朱実 湯地
Akemi Yuji
朱実 湯地
前田 実
Minoru Maeda
実 前田
八島 昇
Noboru Yashima
昇 八島
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Kao Corp
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Abstract

【課題】包装容器に積層状態で収容されているシートを包装容器の開口から取り出す動作をより容易に行うことが可能な包装容器を提供する。
【解決手段】包装容器100は、シートの取り出し用の開口12を有し相互に積み重ねられた複数枚のシートを収容する本体部10と、開口12を開閉可能に本体部10に設けられている蓋部21と、蓋部21に設けられシートに対して係脱可能に係合する係合部30と、を備えている。蓋部21は、当該蓋部21を開くための操作部(例えば摘み部26)を一端側に有している。係合部30は、蓋部21を閉じた状態で開口12において操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるよう、蓋部21の内面側に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装容器及び包装容器詰め品に関する。
複数枚のシートを順次に取り出し可能に積層状態で収容する包装容器としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1の包装容器は、シートを収容する本体部と、本体部に形成された開口を開閉可能に本体部に貼り付けられている蓋部と、を備えている。この包装容器は、開口からシートを容易に取り出すことができるように、蓋部の内面において本体部の開口と対応する箇所にはシートと係合可能な係合部が設けられている。この係合部は、開口の中央部に配置されている。
特開2010−42826号公報
本発明者等が検討したところ、特許文献1の技術のように係合部が開口の中央部に配置されている場合には、シートに対する係合部の係合動作の確実性が必ずしも十分ではなく、したがって、開口からのシートの取り出しが必ずしも容易ではない。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、包装容器に積層状態で収容されているシートを包装容器の開口から取り出す動作をより容易に行うことが可能な包装容器及び包装容器詰め品に関する。
本発明は、シートの取り出し用の開口を有し、相互に積み重ねられた複数枚の前記シートを収容する本体部と、前記開口を開閉可能に前記本体部に設けられている蓋部と、前記蓋部に設けられ、前記シートに対して係脱可能に係合する係合部と、を備え、前記蓋部は、当該蓋部を開くための操作部を一端側に有し、前記係合部は、前記蓋部を閉じた状態で前記開口において前記操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるよう、前記蓋部の内面側に設けられている包装容器を提供するものである。
また、本発明は、本発明の包装容器と、相互に積み重ねられた状態で前記包装容器に収容されている複数枚の前記シートと、を備える包装容器詰め品を提供するものである。
本発明によれば、包装容器に積層状態で収容されているシートを包装容器の開口から取り出す動作をより容易に行うことが可能となる。
実施形態に係る包装容器の平面図である。 実施形態に係る包装容器の斜視図である。 実施形態に係る包装容器の側断面図である。 実施形態に係る包装容器の斜視図であり、蓋部を開いた状態を示す。 実施形態に係る包装容器の側断面図であり、蓋部を開いた状態を示す。 係合部の一例を示す側断面図である。 係合部の挙動の例を示す模式図である。 指当て指標部の配置の変形例を示す平面図である。 係合部の配置の変形例を示す側断面図である。 係合部の配置の他の変形例を示す側断面図である。 蓋部の変形例を示す側断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
図1ないしは図5に示すように、本実施形態に係る包装容器100は、シート51の取り出し用の開口12を有し相互に積み重ねられた複数枚のシート51を収容する本体部10と、開口12を開閉可能に本体部10に設けられている蓋部21と、蓋部21に設けられシート51に対して係脱可能に係合する係合部30と、を備えている。蓋部21は、当該蓋部21を開くための操作部(例えば摘み部26)を一端側に有している。係合部30は、蓋部21を閉じた状態で開口12において操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるよう、蓋部21の内面側に設けられている。
ここで、シート51としては、例えば、ウェットティッシュなどのように、不織布、ガーゼ、コットン、或いは、ティッシュペーパーなどの紙等からなるシート材料に、液体(アルコール、消毒液、界面活性剤等を含む洗浄液、化粧水など)が含浸したものが挙げられる。
また、本実施形態に係る包装容器詰め品150は、本実施形態に係る包装容器100と、相互に積み重ねられた状態で包装容器100に収容されている複数枚のシート51と、を備えている。
以下の説明では、便宜的に、本体部10において開口12が形成されている側が上であるものとし、蓋部21が閉じられた状態において開口12を基準として摘み部26側の方向を前であるものとし、図1における左方を左、図1における右方を右であるものとする。なお、これらの方向は、包装容器100及び包装容器詰め品150の製造時並びに使用時の方向を制限するものではない。
本体部10は、例えば、1枚の可撓性のフィルムである本体構成フィルム60に対し、折り曲げ加工及びシール加工(ヒートシール)を施すことによって、袋体として構成されている。本体部10の形状は特に限定されないが、例えば、扁平な直方体形状とすることができる。
本体部10は、例えば、左右両側部にそれぞれ側部シール部13、14(図1、図2、図4)が形成されるとともに、本体部10の底面側に底部シール部15(図3、図5参照)が形成されることにより、開口12を除く部位が密閉された形態の袋体となっている。左側の側部シール部13は、本体部10の左端部において前後方向に延在しており、右側の側部シール部14は、本体部10の右端部において前後方向に延在している。底部シール部15は、側部シール部13の長手方向(前後方向)における中央部から、側部シール部14の長手方向(前後方向)における中央部に亘って連続的に形成されている。本体部10の左右の側面及び前後の面がそれぞれマチとなっており、所定の高さ寸法を有する収容空間11が本体部10の内部に形成されている。
開口12の平面形状は特に限定されないが、開口12は、例えば平面視矩形状などの形状とされている。本体部10の上面における開口12の配置は特に限定されないが、例えば、本体部10の上面の中央部に開口12が配置されている。
ここで、本体構成フィルム60は、例えば、アルミシート(アルミ箔)やシリカ蒸着フィルムなどのバリア層を挟んでその表裏両面を例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等により構成された合成樹脂フィルム層で覆った積層フィルムである。外側の合成樹脂フィルム層の表面又は裏面には、印刷等によって、模様又は文字などが付されている。
本体構成フィルム60の具体的な層構造の例としては、外側層から順に、層厚12μmのポリエチレンテレフタレート層と、接着層と、層厚7μmのアルミシート(アルミ箔)層と、接着層と、層厚30μmの無軸延伸ポリプロピレン層と、を備える構造が挙げられる。
なお、本実施形態のように本体部10の本体構成フィルム60が可撓性フィルムにより構成されている場合には、包装容器100の可撓性及び保形性の観点から、本体構成フィルム60のヤング率は40MPa(0.04GPa)以上5500MPa(5.5GPa)以下であることがより好ましい。
図3に示すように、収容空間11の内部には、積層体50、すなわち積層状態とされた複数枚のシート51が収容されている。シート51は、例えば、不織布により構成されている。ただし、シート51は、ガーゼなど、織布により構成されたものであっても良い。
シート51の折り畳み方は特に限定されないが、一例として、図3に示すような折り方とすることができる。すなわち、個々のシート51は、例えば、シート51の中央部である第1部分51aの上に、シート51の両端部である第2部分51b及び第3部分51cがそれぞれ折り重なるように、3つ折りされている。より詳細には、例えば、第1部分51a、第2部分51b及び第3部分51cの各々は平面視矩形状であり、第2部分51bは第1部分51aの前部の上に重なっており、第3部分51cは第1部分51aの後部の上に重なっている。
各シート51は、互いに同じ向きに配置され、相互に重ねられている。従って、上下に隣接するシート51のうち、下側のシート51の第2部分51bの上方に、上側のシート51の第2部分51bが配置され、且つ、例えば、それら第2部分51bの間には上側のシート51の第1部分51aの前部が介在している。同様に、上下に隣接するシート51のうち、下側のシート51の第3部分51cの上方に、上側のシート51の第3部分51cが配置され、且つ、例えば、それら第3部分51cの間には上側のシート51の第1部分51aの後部が介在している。
ただし、シート51は他の形状に折り畳まれていても良い。
例えば、第2部分51bと第3部分51cとの端部どうしが重なるような折り方であっても良い。
また、シート51は2つ折りとなっていても良い。この場合に、折り畳まれたシート51の2つの部分の大きさは均等であっても良いし、不均等であっても良い。
また、シート51は、上記の第2部分51b又は第3部分51cの一方が、第1部分51aを基準として図3のような折り方の場合とは反対側(第1部分51aの下側)に位置する折り畳み方になっていても良いし、或いは、当該折り畳み方から更に第2部分51b及び第3部分51cが2つ折りされてシート51全体がジグザグに折り畳まれていても良い。
また、シート51は、ジグザグに5つ折りされていても(5枚重ねに折り畳まれていても)良い。
また、シート51は、図3に示すような折り方にされた後、更に2つ折り(第1部分51aの半分ずつが背中合わせに接するような2つ折り)されていてもよい。つまり、図3に示すような折り方にした後で、折り目に対して直交する方向にシート51が折り畳まれていても良い。同様に、シート51は、上述した各々の折り畳み方にされた後、更に2つ折りされていてもよい。
ただし、これらは例示に過ぎず、シート51は更に他の形状に折り畳まれていても良い。
さらに、シート51は、必ずしも折り畳まれていなくても良い。
本体部10の上面側の外面には、可撓性フィルムにより構成されたラベル20が貼り付けられている。
ラベル20は、リシールラベルとも称されるものであり、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムの単材か又は複合材、或いはこれらの合成樹脂フィルムとアルミシート(アルミ箔)等とを貼り合わせた積層フィルムにより構成されている。
ラベル20には、例えばスリット20aが形成されている。ラベル20においてスリット20aの内側の部分は蓋部21を構成しており、スリット20aの外側の部分は粘着部22を構成している。すなわち、例えば、ラベル20の中央部によって蓋部21が構成されており、粘着部22は蓋部21の周囲を囲んでいる。スリット20aは、蓋部21の他端側(後側)において不連続に形成されており、これにより蓋部21の他端は粘着部22と繋がっている。
蓋部21のヤング率は、本実施形態のように可撓性フィルムにより構成されたラベル20で構成されている場合には、開けやすさの観点から、40MPa(0.04GPa)以上5500MPa(5.5GPa)以下であることが好ましい。
粘着部22は、内面側に設けられた粘着層を介して、本体部10の外面に対して粘着固定されている。
蓋部21は、内面に粘着層が設けられており、開口12を塞ぐ状態で本体部10の外面における開口12の縁部(例えば周囲縁部)に対して剥離可能に貼り付けられている。これにより、本体部10の内部の収容空間11を外気から密閉された状態にできるようになっている。なお、粘着層の材料としては、例えばポリエステル系、アクリル系、ゴム系等の感圧接着剤を用いることができる。
なお、図4に示すように、蓋部21の内面の中央部には、フィルム24が粘着固定されており、蓋部21において内面にフィルム24が固定されている部位は非粘着性の糊殺し部25となっている。
蓋部21は、蓋部21を開くための摘み部26を一端側(前側)に有している。摘み部26の内面には所謂糊殺し処理(粘着剤面に印刷を施すことにより、粘着剤の粘着性を不活性にする処理)が施されており、摘み部26は本体部10に対して非粘着性のフィルム片として構成されている。
ここで、蓋部21において、内面に粘着層が設けられていて本体部10の外面に対して剥離可能に貼り付けられている部位を粘着部23と称する。例えば、蓋部21において糊殺し部25と摘み部26とを除く部位が粘着部23となっている。
なお、本体部10に対する粘着部23の粘着強度は、本体部10に対する粘着部22の粘着強度よりも弱く設定されている。
ここでは、ラベル20が蓋部21の周囲を囲む枠状の粘着部22を有する例を説明したが、粘着部22は蓋部21を囲んでおらず蓋部21における片側の端部(摘み部26側とは反対側の端部)に設けられていても良い。
使用者が摘み部26を摘まんで上に持ち上げることにより、蓋部21の粘着部23が摘み部26側(一端側)から徐々に本体部10の外面から剥離し、図4に示すように蓋部21が開いた状態(開口12が開いた状態)とすることができるようになっている。
ここで、本実施形態の場合、平面視において、本体部10の長手方向は、例えば、左右方向となっており、蓋部21を開く方向は、当該長手方向に対して直交する短手方向となっている。換言すれば、摘み部26は、本体部10の短手方向における蓋部21の一端部に形成されている。
ただし、蓋部21を開く方向は、長手方向になっていても良い。すなわち、摘み部26は、本体部10の長手方向における蓋部21の一端部に形成されていても良い。
図3に示すように、蓋部21の内面側、すなわち蓋部21を閉じた状態における蓋部21の下面側には、シート51に対して係脱可能に係合する係合部30が設けられている。
本実施形態の場合、例えば、蓋部21の内面には蓋部21の厚み方向に弾性変形可能な嵩上げ部40が接着固定などにより設けられている。そして、係合部30は、嵩上げ部40における蓋部21の内面の側とは反対側面に、接着固定などにより設けられている。すなわち、蓋部21の内面には、嵩上げ部40を介して係合部30が設けられている。
上述のように、係合部30は、蓋部21を閉じた状態で開口12において操作部側とは反対側の端部側の位置、すなわち開口12における後側の端部に配置されるように、蓋部21に設けられている。一例として、嵩上げ部40及び係合部30は、蓋部21において、フィルム24が貼り付けられている部位の内面に設けられている。
ここで、係合部30が開口12において操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるとは、平面視において、係合部30の中心が、開口12の中心よりも後側にオフセットされていることを意味する。
係合部30は、平面視において、開口12の内側に収まっていることが好ましい。ただし、係合部30の一部分は、開口12の後端よりも後側に配置されていても良い。
また、平面視において、係合部30の少なくとも一部分が、開口12の後端に位置しているか、又は、開口12の後端に近接していることが好ましい。例えば、嵩上げ部40と係合部30との合計の高さT(図7(a))よりも、係合部30と開口12の後端との距離D2(図7(a))が短いことが好ましい。
なお、係合部30の下方には、例えば、第3部分51cの前端部が位置するようになっている。
係合部30としては、例えば、面ファスナーを用いることができる。図6に示すように、係合部30は、例えば、シート状に形成された可撓性の基材31と、基材31の一方の面に立設された複数の係合フック32と、を備えて構成されている。係合フック32の形状は特に限定されないが、図6に示すように、基材31の一方の面から起立する柱状部と、柱状部の先端に設けられ柱状部に対してほぼ直交している盤状部と、を有するT字型のものを例示することができる。
なお、係合部30は、この例に限らない。係合部30は、例えば、硬質の基材に複数の係合フック32が設けられたものであっても良いし、硬質の1つ又は複数の突起を有するものであっても良い。
嵩上げ部40は、例えば、合成樹脂製のスポンジ等の多孔質体により構成されている。嵩上げ部40の形状は特に限定されないが、一例として、扁平な直方体形状の嵩上げ部40を用いることができる。係合部30は、例えば、矩形状に形成されており、平面視において、係合部30の外形線と嵩上げ部40の外形線とが一致するように、嵩上げ部40の下面の全面に亘って係合部30の基材31が接着固定されている。
更に、本体部10の外面には、係合部30と対応する部位を示す指当て指標部80が付されている。本実施形態の場合、図1等に示すように、指当て指標部80は、本体部10の外面において係合部30と対応する部位に配置されている。より詳細には、例えば、指当て指標部80は、平面視における係合部30の外形線を囲むように配置されている。
指当て指標部80は、例えば、係合部30と対応する部位を示すマーク、記号、文字などとすることができる。
なお、指当て指標部80は、本体部10の外面において係合部30と対応する部位の周囲など、上記以外の部位に配置されていても良い。
次に、包装容器詰め品150からシート51を取り出す動作の例を説明する。
シート51を取り出すためには、使用者は、先ず、例えば、図5に示すように、指当て指標部80を指70で押さえながら、摘み部26を引っ張り上げて、蓋部21の粘着部23を本体部10の外面から剥離させ、蓋部21を開く。これにより、シート51の一部分(例えば第3部分51cの一部分)が係合部30に係合して上に持ち上げられる(図4も参照)。よって、使用者は、シート51において係合部30によって持ち上げられた部分を摘まんで、シート51を開口12から容易に取り出すことができる。
図7(a)は、嵩上げ部40を上下方向に圧縮させずに蓋部21を開いたときの動作の例を模式的に示す側断面図である。また、図7(b)は、指当て指標部80を下方に押圧することにより嵩上げ部40を上下方向に圧縮させた状態で、蓋部21を開いたときの動作の例を模式的に示す側断面図である。図7(a)及び(b)において、蓋部21を開く前の嵩上げ部40及び係合部30は二点鎖線で示されており、蓋部21を開いた状態での嵩上げ部40及び係合部30は実線で示されている。
図7(a)の動作では、蓋部21を開くことにより、係合部30の後端は、図7(a)に示す距離D1だけ前方に移動することが分かる。このため、最上層のシート51において係合部30と係合している部位を、係合部30に伴って前方に押し出すことが可能である。したがって、シート51を前方にずらしながら上方に持ち上げることが容易となる。一例として、最上層のシート51の第3部分51cが、最上層のシート51の第1部分51aに対して前方にずれながら、係合部30に伴って上に持ち上がる動作となる。なお、嵩上げ部40によって係合部30が嵩上げされている(嵩上げ部40が存在しない場合と比べて蓋部21の内面と係合部30との距離が大きくなっている)ことにより、距離D1を大きくすることができるようになっている。
図7(b)の動作でも、蓋部21を開くことにより、係合部30の後端は、図7(b)に示す距離D1だけ前方に移動するため、図7(a)の場合と同様に、最上層のシート51において係合部30と係合している部位を、係合部30に伴って前方に押し出しながら、上に持ち上げることが可能となる。また、図7(b)の動作では、蓋部21を開くのに伴い、嵩上げ部40が徐々に弾性復帰して嵩上げ部40の厚みが増大する。このため、嵩上げ部40が弾性復帰する動作によって、シート51を前方に押し出す動作が加速されることが期待できる。よって、より確実に、シート51が前方に押し出されるので、シート51を取り出しやすくなることが期待できる。
以上のような実施形態に係る包装容器100及び包装容器詰め品150は、蓋部21に設けられシート51に対して係脱可能に係合する係合部30を備えている。蓋部21は、当該蓋部21を開くための操作部(例えば摘み部26)を一端側に有している。そして、係合部30は、蓋部21を閉じた状態で開口12において操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるよう、蓋部21の内面側に設けられている。
このように、本実施形態の場合、係合部30は、開口12の中央部ではなく、開口12において摘み部26側とは反対側の端部側の位置に配置されている。このため、開口12からシート51を取り出すために開口12のほぼ全体を開く自然な動作を行ったときに、シート51において係合部30と係合している部位を前方に押し出しながら、上に持ち上げることが容易になる(図4、図5参照)。よって、シート51の一部分を容易に開口12の外側に引き出すことができるため、包装容器100に収容されているシート51を包装容器100の開口12から取り出す動作をより容易に行うことが可能となる。
これに対し、特許文献1の技術のように係合部が開口の中央部に配置されている場合には、開口からシートを取り出すために開口のほぼ全体を開く自然な動作を行ったときに、係合部は、前方にではなく、ほぼ上方に移動する。このため、シートを前方に押し出すことが困難となるため、シートが上方に持ち上げられる前に係合部とシートとの係合状態が解除されてしまう可能性が高まると考えられる。
<指当て指標部80の配置の変形例>
図8は指当て指標部80の配置の変形例を示す平面図である。
本体部10の外面において、係合部30の後端部と対応する部位を押さえながら蓋部21を開くことによって、より確実に、距離D1(図7)を大きくすることができる。このため、指当て指標部80は、蓋部21を閉じた状態で係合部30において摘み部26側とは反対側の端部(係合部30の後端部)と対応する部位を示すものであることが好ましい。一例として、図8に示すように、指当て指標部80は、係合部30の後端部と対応する位置に配置することができる。
なお、指当て指標部80は、本体部10の外面において係合部30の後端部と対応する部位の周囲など、上記以外の部位に配置されていても良い。
<係合部30の配置の変形例>
図9は係合部30の配置の変形例を示す側断面図である。
本変形例の場合、嵩上げ部40の内面は、前側(図9の左側)、すなわち摘み部26(図9では不図示)側に向けて蓋部21の内面に近づくように傾斜している。したがって、係合部30も、摘み部(操作部)26側に向けて蓋部21の内面に近づくように傾斜して配置されている。このため、上記の実施形態と比べて係合部30の内面の傾斜が大きくなるため、蓋部21を開くことにより、係合部30の内面によってシート51を前方及び上方に蹴り上げるような動作が可能となる。よって、シート51において係合部30と係合している部位をよりスムーズに前方に移動させながら上方に持ち上げることが容易となる。なお、図9の例では、嵩上げ部40が弾性変形可能な材料ではなく、硬質プラスチックなどの硬質材料により構成されている例を示しているが、本変形例においても、嵩上げ部40はスポンジなどの弾性変形可能な材料に構成されていても良い。
<係合部30の配置の他の変形例>
図10は係合部30の他の変形例を示す側断面図である。
本変形例の場合、係合部30は、嵩上げ部40を介さずにフィルム24の内面に直接接着固定されている。この場合、距離D1(図7参照)が上記の実施形態よりも短くなるものの、係合部30自体にも厚みがあるため、蓋部21を開く動作によって、ある程度の距離D1だけ係合部30が前方に移動する。よって、上記の実施形態と同様のメカニズムによって、係合部30に伴わせてシート51を前方にずらしつつ上に持ち上げることが可能となる。
<蓋部21の変形例>
図11は蓋部21の変形例を示す側断面図である。
本変形例の場合、蓋部21は剛体のものである。蓋部21の材料は特に限定されないが、蓋部21は、例えば、硬質プラスチックなどにより構成されている。なお、本変形例の場合、蓋部21の操作部(不図示)は、蓋部21の前端部(図11における左端部)に設けられた指掛け部となる。
本変形例の場合、蓋部21は、図11の右端が本体部(不図示)に対してヒンジ部(不図示)を介して連結されている。蓋部21を開くことにより、蓋部21はヒンジ部を支点として揺動し、蓋部21、嵩上げ部40及び係合部30の姿勢は、図11に示す実線、点線、一点鎖線の順に変化する。
ここで、図11に示す距離D11は、嵩上げ部40及び係合部30が蓋部21におけるヒンジ部側の端部に配置されている場合に蓋部21を開くときの係合部30の後端部の前進距離を示す。
一方、図11に示す距離D12は、嵩上げ部40及び係合部30が蓋部21における中央部寄りに配置されている場合に蓋部21を開くときの係合部30の後端部の前進距離を示す。
図11に示すように、距離D11は距離D12よりも長くなる。よって、本変形例のように蓋部21が剛体の場合にも、係合部30が蓋部21を閉じた状態で開口12において操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されていることにより、上記の実施形態と同様のメカニズムによって、蓋部21を自然に開くことによって、シート51を容易に開口12から取り出すことが可能となる。
本発明は上述の実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。実施形態及び各変形例において説明された事項は適宜、組み合わせることが可能である。
例えば、蓋部21は、押しボタンを操作することによって、本体部10に対する係止状態が解除されて、本体部10に対して開くように構成されていても良い。この場合、蓋部21の操作部は、例えば、本体部10側の係止部に対して係止される被係止部となる。
包装容器100及び包装容器詰め品150の各構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含する。
<1>シートの取り出し用の開口を有し、相互に積み重ねられた複数枚の前記シートを収容する本体部と、前記開口を開閉可能に前記本体部に設けられている蓋部と、前記蓋部に設けられ、前記シートに対して係脱可能に係合する係合部と、を備え、前記蓋部は、当該蓋部を開くための操作部を一端側に有し、前記係合部は、前記蓋部を閉じた状態で前記開口において前記操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるよう、前記蓋部の内面側に設けられている包装容器。
<2>前記蓋部は、可撓性フィルムにより構成され、前記開口を塞ぐ状態で前記本体部の外面における前記開口の縁部に対して剥離可能に貼り付けられており、前記操作部は、前記本体部に対して非粘着性のフィルム片により構成された摘み部である<1>に記載の包装容器。
<3>前記係合部は、前記操作部側に向けて前記蓋部の内面に近づくように傾斜している<1>又は<2>に記載の包装容器。
<4>前記蓋部の内面に設けられ、前記蓋部の厚み方向に弾性変形可能な嵩上げ部を更に備え、前記係合部は、前記嵩上げ部における前記蓋部の内面の側とは反対側面に設けられている<1>から<3>のいずれか一項に記載の包装容器。
<5><1>から<4>のいずれか一項に記載の包装容器と、相互に積み重ねられた状態で前記包装容器に収容されている複数枚の前記シートと、を備える包装容器詰め品。
10 本体部
11 収容空間
12 開口
13 側部シール部
14 側部シール部
15 底部シール部
20 ラベル
20a スリット
21 蓋部
22 粘着部
23 粘着部
24 フィルム
25 糊殺し部
26 摘み部(操作部)
30 係合部
31 基材
32 係合フック
40 嵩上げ部
50 積層体
51 シート
51a 第1部分
51b 第2部分
51c 第3部分
60 本体構成フィルム
70 指
80 指当て指標部
100 包装容器
150 包装容器詰め品

Claims (5)

  1. シートの取り出し用の開口を有し、相互に積み重ねられた複数枚の前記シートを収容する本体部と、
    前記開口を開閉可能に前記本体部に設けられている蓋部と、
    前記蓋部に設けられ、前記シートに対して係脱可能に係合する係合部と、
    を備え、
    前記蓋部は、当該蓋部を開くための操作部を一端側に有し、
    前記係合部は、前記蓋部を閉じた状態で前記開口において前記操作部側とは反対側の端部側の位置に配置されるよう、前記蓋部の内面側に設けられている包装容器。
  2. 前記蓋部は、可撓性フィルムにより構成され、前記開口を塞ぐ状態で前記本体部の外面における前記開口の縁部に対して剥離可能に貼り付けられており、
    前記操作部は、前記本体部に対して非粘着性のフィルム片により構成された摘み部である請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記係合部は、前記操作部側に向けて前記蓋部の内面に近づくように傾斜している請求項1又は2に記載の包装容器。
  4. 前記蓋部の内面に設けられ、前記蓋部の厚み方向に弾性変形可能な嵩上げ部を更に備え、
    前記係合部は、前記嵩上げ部における前記蓋部の内面の側とは反対側面に設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の包装容器。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の包装容器と、
    相互に積み重ねられた状態で前記包装容器に収容されている複数枚の前記シートと、
    を備える包装容器詰め品。
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