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JP2017102344A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2017102344A JP2015236888A JP2015236888A JP2017102344A JP 2017102344 A JP2017102344 A JP 2017102344A JP 2015236888 A JP2015236888 A JP 2015236888A JP 2015236888 A JP2015236888 A JP 2015236888A JP 2017102344 A JP2017102344 A JP 2017102344A
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Shinya Suzuki
慎也 鈴木
浩司 重廣
Koji Shigehiro
浩司 重廣
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Abstract

【課題】共通の駆動源により複数の現像装置への現像剤の供給を択一的に切り替えて行う構成において、単位時間当たりの供給量を多くし過ぎることなく、十分な量を供給することのできる画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体1、現像装置4、現像装置4に供給する現像剤を排出する供給手段63、及び供給手段63と現像装置4との間に設けられ供給手段63によって排出された現像剤が通る搬送部15を各々が備えた第1、第2の画像形成部Pa、Pbと、第1、第2の画像形成部Pa、Pbの供給手段63a、63bを駆動する共通の駆動源を備え、供給手段63a、63bを択一的に切り替えて駆動する駆動部70と、を有し、被転写体11の移動方向において第1の画像形成部Paは第2の画像形成部Pbより上流に配置されている画像形成装置100は、供給手段63a、63bによって排出された現像剤が搬送部15a、15bを通って現像装置4a、4bに到達するまでにかかる時間が、第1の画像形成部Paの方が第2の画像形成部Pbよりも長い構成とする。【選択図】図6

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式などを利用した画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式や静電記録方式などを利用した画像形成装置では、感光体(電子写真感光体)や静電記録誘電体などとされる像担持体に形成された静電潜像(静電像)が、現像装置によって現像剤を用いて現像(可視化)される。現像装置においては、現像により現像剤が消費されるので、現像剤が適宜補給される。
特に、現像剤としてトナーとキャリアとを混合した二成分現像剤を用いる現像装置では、画像不良の防止や画像濃度の安定化のために、現像装置内の現像剤のトナーとキャリアの混合比であるトナー濃度を所定の範囲内に保つことが重要である。以下、二成分現像剤を用いる現像装置を例に更に説明する。
二成分現像剤を用いる現像装置では、現像によりトナーが消費されるのに応じて、トナーを収容する収容部(補給容器)から現像装置へトナーの補給が行われ、トナー濃度の安定化が図られている。収容部から現像装置へのトナーの補給は、補給部材を駆動して行うものが多く、補給部材としてはスクリュー形状の部材やパドル形状の部材などが用いられる。
現像装置内に補給されたトナーは、現像装置内に設けられた撹拌スクリューなどの撹拌部材により、現像装置内に収容されている二成分現像剤と共に撹拌され、これによりトナーの所望の帯電量が得られるようになっている。
ここで、像担持体と現像装置とを各々が備えた画像形成部を複数有し、複数色のトナー像を被転写体上で重ね合わせるタンデム型の画像形成装置は、複数の現像装置及び収容部を有している。各現像装置に撹拌部材が設けられ、各収容部には補給部材が設けられている。そして、画像形成装置には、これらの部材を駆動するためのモータなどの駆動源が設けられている。各現像装置から消費されるトナーの量は、画像形成装置で出力される画像により異なるので、各現像装置へ補給されるトナーの量もそれぞれ異なり、各補給部材の駆動時間はそれぞれ制御される。
このとき、低コスト化や省スペース化を図るために、複数の補給部材を共通の駆動源により駆動する構成がある(特許文献1、2)。特許文献1、2に記載の構成では、共通の駆動源からの駆動力を2つの補給部材に択一的に切り替えて伝達し、2つの現像装置へ適宜トナーを補給している。
特開2006−201314号公報 実用新案登録第3060562号公報
ところで、現像装置へのトナーの補給は、現像装置内の撹拌部材が駆動されているときに行うことが好ましい。これは、次のような理由による。
現像装置内では、一般に複数の撹拌部材により二成分現像剤が循環搬送されながら撹拌されている。そして、現像装置内の現像剤の循環経路の一部に対向して設けられた補給口から現像装置内にトナーが補給される。現像装置内の撹拌部材の駆動が停止されているときに補給口から現像装置内にトナーが補給されると、補給口の付近の一部の二成分現像剤に対してのみトナーが補給されることになる。そして、このときに補給されるトナーの量が多い場合には、一部の二成分現像剤のトナー濃度が高くなり過ぎ、トナーの帯電量が低くなり過ぎて、トナーの飛散やカブリ(非画像部にトナーが付着する現象)といった問題が発生することがある。
また、例えば現像装置が画像形成装置の装置本体に対して着脱可能な場合などに、現像装置を装置本体から取り出した状態で現像装置から現像剤が漏れ出ないように、補給口にシャッターが設けられることがある。このような現像装置において、撹拌部材の駆動が停止されている状態で補給口から現像装置内にトナーが補給されると、補給口の付近にトナーが山状に積っているときに現像装置の取り出しが行われることがある。そして、この場合に、トナーをシャッターで挟み込んで、トナーの凝集塊ができたり、トナーが現像装置から溢れたりすることがある。
上述のような理由から、現像装置へのトナーの補給は、現像装置内の撹拌部材が駆動されているときに行うことが好ましい。複数の画像形成部を有するタンデム型の画像形成装置では、各画像形成部の各現像装置の撹拌部材の駆動も略同時進行で行われる。そのため、上記特許文献1、2に記載の構成のように共通の駆動源で2つの補給部材を適宜切り替えて駆動する場合には、1つの現像装置へのトナーの補給に費やせる時間が短いという問題がある。1つの画像形成部の補給部材を駆動しているときには他の画像形成部の補給部材を駆動することができず、略同時進行で行われる各現像装置内の撹拌部材の駆動期間中に2つの補給部材を駆動する時間を分配する必要があるためである。
トナーの補給に費やせる時間が短いと、高画像比率の画像出力を行うときなど、現像装置から多量のトナーを消費するときの二成分現像剤のトナー濃度の低下を抑制するために、単位時間当たりのトナーの補給量を増やすことが必要になる場合がある。その場合、現像装置内を循環搬送されている二成分現像剤の一部のトナー濃度が局所的に高くなり、トナーの帯電量が低くなって、トナーの飛散やカブリといった問題が発生することがある。逆に、単位時間当たりのトナーの補給量を増やさなければ、高画像比率の画像出力が続いた場合に、現像装置へのトナーの補給が間に合わず、二成分現像剤のトナー濃度が低下し、画像濃度の低下やキャリア付着といった問題が発生することがある。
また、高画像比率の画像出力を行わない場合でも、所定量のトナーを現像装置に補給するにあたって、次のようなことが言える。つまり、単位時間当たりのトナーの補給量を多くして短い時間で補給する場合の方が、その逆の場合よりも、現像装置内の二成分現像剤の局所的なトナー濃度ムラが発生しやすく、濃度変動に対して不利である。
したがって、本発明の目的は、共通の駆動源により複数の現像装置への現像剤の供給を択一的に切り替えて行う構成において、単位時間当たりの供給量を多くし過ぎることなく、十分な量を供給することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体、前記像担持体に形成された静電像を現像剤で現像する現像装置、前記現像装置に供給する現像剤を排出する供給手段、及び前記供給手段と前記現像装置との間に設けられ前記供給手段によって排出された現像剤が通る搬送部を各々が備えた第1、第2の画像形成部と、前記第1、第2の画像形成部の前記供給手段を駆動する共通の駆動源を備え、前記第1、第2の画像形成部の前記供給手段を択一的に切り替えて駆動する駆動部と、を有し、前記第1、第2の画像形成部の前記像担持体から現像剤で形成された画像が転写される被転写体の移動方向において、前記第1の画像形成部は前記第2の画像形成部より上流に配置されている画像形成装置において、前記供給手段によって排出された現像剤が前記搬送部を通って前記現像装置に到達するまでにかかる時間は、前記第1の画像形成部の方が前記第2の画像形成部よりも長いことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、共通の駆動源により複数の現像装置への現像剤の供給を択一的に切り替えて行う構成において、単位時間当たりの供給量を多くし過ぎることなく、十分な量を供給することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成部の概略断面図である。 現像装置及び補給装置の概略断面図である。 補給スクリューの駆動機構の概略正面図である。 補給スクリューの駆動機構の他の例の概略正面図である。 搬送部の模式的な斜視図及び断面図である。 トナー補給制御の概略制御態様を示すブロック図である。 トナー補給制御の概略制御態様を示すブロック図である。 トナー補給動作のタイミングチャート図である。 比較例におけるトナー補給動作のタイミングチャート図である。 画像形成装置の他の例の概略断面図である。 搬送部の他の例の模式的な斜視図及び断面図である。 搬送部の更に他の例の模式的な断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型の複合機である。この画像形成装置100は、複写機、プリンター、ファクシミリ装置の機能を兼ね備えている。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを有する。これらの画像形成部Pa〜Pdは、被転写体としての後述する中間転写ベルト11の移動方向(画像送り方向)に沿って直列に並んで配置されている。
なお、各画像形成部Pa〜Pdに設けられた同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdに対応する要素であることを表す符号の末尾のa、b、c、dは省略して総括的に説明することがある。また、第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdのそれぞれに対応する要素を、語頭にY、M、C、Kを付して区別することがある。本実施例では、各画像形成部Pでは、接触帯電方式、二成分接触現像方式が採用されている。
画像形成部Pは、像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向(反時計回り)に回転駆動される。画像形成部Pにおいて、感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各機器が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ7が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置5が配置されている。また、画像形成部Pには、現像装置4に現像剤を補給する補給装置6が設けられている。露光装置3は、各画像形成部Pの感光ドラム1を露光できるように1つのユニットとして構成されていてもよい。
回転する感光ドラム1の表面は、感光ドラム1に接触して配置された帯電ローラ2に所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加されることによって、所定の極性(本実施例では負極性)に一様に帯電される。帯電された感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像信号に応じて走査露光される。露光装置3は、光源装置、ポリゴンミラー、結像レンズなどを有して構成される。露光装置3は、光源装置から発せられたレーザ光を、回転するポリゴンミラーによって走査し、その走査光の光束を複数の反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより感光ドラム1の母線上に集光して露光する。これにより、感光ドラム1上に画像信号に応じた静電潜像(静電像)が形成される。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像装置4によってトナー像として現像(可視化)される。現像装置4には、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とが所定の混合比で混合された二成分現像剤が所定量充填されている。また、補給装置6には、現像装置4に補給する現像剤として非磁性トナー粒子(トナー)が充填されており、現像装置4内からのトナーの使用量に応じて補給装置6から現像装置4へのトナーの補給が行なわれる。第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdの現像装置4a〜4d、補給装置6a〜6dには、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーが充填されている。本実施例では、現像装置4は、反転現像方式により静電潜像を現像する。つまり、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する。現像装置4及び補給装置6については、後述して更に詳しく説明する。
各画像形成部Pa〜Pdの各感光ドラム1a〜1dと対向するように、回転可能(移動可能)な中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト11が配置されている。中間転写ベルト11は、複数の支持部材(張架ローラ)に掛け回されて張架されており、該支持部材のうち1つである駆動ローラが回転駆動されることによって、図中矢印R2方向(時計回り)に回転(周回移動)する。中間転写ベルト11の内周面側において、各感光ドラム1に対応する位置に、上述の各一次転写ローラ7が配置されている。一次転写ローラ7は、中間転写ベルト11を介して感光ドラム1に向けて押圧(付勢)され、感光ドラム1と中間転写ベルト11とが接触する一次転写部N1が形成される。中間転写ベルト11の外周面側において、上記支持部材のうちの1つである二次転写対向ローラに対応する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ12が配置されている。二次転写ローラ12は、中間転写ベルト11を介して上記二次転写対向ローラに向けて押圧(付勢)され、中間転写ベルト11と二次転写ローラ12とが接触する二次転写部N2が形成される。
上述のようにして感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ7の作用により中間転写ベルト11上に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ7には、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdの各感光ドラム1a〜1d上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト11上に重ね合わせるようにして順次転写される。
中間転写ベルト11上に転写されたトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ12の作用により、中間転写ベルト11と二次転写ローラ12とに挟持されて搬送される記録用紙などの転写材(記録材、シート)S上に転写(二次転写)される。転写材Sは転写材カセット14に収容されており、中間転写ベルト11上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部N2へ搬送される。
トナー像が転写された転写材Sは、定着手段としての定着装置9に搬送されて、定着装置9により加熱及び加圧されることによりその上にトナー像が定着(固着)された後に、記録画像として画像形成装置100の装置本体の外部に排出(出力)される。
一方、一次転写工程後に感光ドラム1上に残留した一次転写残トナーやカブリトナーは、ドラムクリーニング装置5によって感光ドラム1上から除去されて回収される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト11上に残留した二次転写残トナーやカブリトナーは、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置13によって中間転写ベルト11上から除去されて回収される。
2.現像装置及び補給装置
次に、本実施例における現像装置4及び補給装置6について更に詳しく説明する。図2は、画像形成装置100の正面(図1の紙面手前側)から見た第2の画像形成部Pbの概略断面図である。図3は、画像形成装置100の左側面(図1の左側)から見た第2の画像形成部Pbの現像装置4b及び補給装置6bの概略断面図である。ここでは、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdを代表して、第2の画像形成部Pbの現像装置4b及び補給装置6bについて説明するが、他の画像形成部Pa、Pc、Pdについても同様の構成である。また、ここでは、「上方」、「下方」とは、重力方向(鉛直方向)における上方、下方を意味するが、直上、直下のみを意味するものではなく、対象とする要素又は位置を通る水平面よりも上側、下側も含むものである。
図2及び図3に示すように、現像装置4bは、二成分現像剤Dを収容した現像容器40bを有する。現像容器(現像装置本体)40bには、その感光ドラム1bと対向する開口部から一部露出するようにして、現像剤担持体としての現像スリーブ41bが回転可能に配置されている。現像スリーブ41bは、感光ドラム1bと所定距離をあけて配置されている。また、現像スリーブ41bの中空部には、磁界発生手段としてのマグネットローラ42bが、現像容器40bに対し固定して配置されている。現像スリーブ41bは、感光ドラム1bと現像スリーブ41bとの対向部で感光ドラム1bと現像スリーブ41bのそれぞれの表面の移動方向が逆方向となるように図中矢印R3方向(反時計回り)に回転駆動される(カウンター現像方式)。
現像容器40bの内部には、二成分現像剤Dを撹拌しつつ搬送する撹拌搬送手段として、撹拌搬送部材(搬送部材)である第1、第2の現像スクリュー43b、44bが回転可能に配置されている。現像容器40bの内部は、隔壁45bによって、現像スリーブ41bの長手方向(回転軸線方向)に沿って現像スリーブ41b側の現像室40Abと、その反対側の撹拌室40Bbと、に区画されている。現像室40Ab内に第1の現像スクリュー43bが配置され、撹拌室40Bb内に第2の現像スクリュー44bが配置されている。隔壁45bの長手方向の両端部は、現像容器40bの内壁までは達しておらず、該隔壁45bの両端部に、現像室40Abと撹拌室40Bbとの間での二成分現像剤Dの通過を許す連通部が形成されている。第1の現像スクリュー43bと第2の現像スクリュー44bとは、それぞれの長手方向(回転軸線方向)に沿って互いに逆方向に二成分現像剤Dを搬送する。第1、第2の現像スクリュー43b、44bが回転駆動されることで、二成分現像剤Dが現像容器40b内を循環して搬送される。現像容器40b内の二成分現像剤Dは、マグネットローラ42bの生成する磁界の作用により現像スリーブ41b上に磁気拘束されて担持される。
現像スリーブ41bと、第1の現像スクリュー43bと、第2の現像スクリュー44bとは、ギアにより連結されており、共通の駆動源としての現像モータ50bにより同期して駆動される。
現像容器40bには、現像スリーブ41bと感光ドラム1bとの対向部よりも現像スリーブ41bの回転方向において上流側で現像スリーブ41bに対向するように、現像剤規制部材としての規制ブレード46bが配置されている。規制ブレード46bは、現像スリーブ41bの表面に担持される二成分現像剤Dの量(層厚)を規制して、現像スリーブ41b上に二成分現像剤Dの薄層を形成する。現像スリーブ41b上に形成された二成分現像剤Dの薄層から、静電潜像に応じて感光ドラム1bにトナーが転移し、静電潜像がトナー像(現像剤像)として現像される。
また、現像容器40bには、撹拌室40Bb内の第2の現像スクリュー44bに対向して、二成分現像剤Dのキャリアとトナーとの混合比であるトナー濃度を測定するトナー濃度検出手段としてのトナー濃度センサ47bが配置されている。本実施例では、トナー濃度センサ47bは、二成分現像剤Dの透磁率を検出することによりトナー濃度を検出するインダクタンスセンサである。なお、トナー濃度センサ47bは、インダクタンスセンサに限定されるものではなく、例えば二成分現像剤Dに参照光を照射して現像剤からの反射光出力の大きさからトナー濃度を検出する光濃度センサなどを使用しても構わない。
さらに、現像容器40bには、撹拌室40Bb内の第2の現像スクリュー44bの上方に、補給装置6bから補給されるトナーの通過を許す開口部である補給口48bが形成されている。そして、現像容器40bには、この補給口48bを開閉するシャッター49bが設けられている。シャッター49bは、現像装置4bが後述する搬送部15bから取り外される際に補給口48bを閉鎖し、取り付けられる際に補給口48bを開放する。
本実施例では、現像スリーブ41b、第1、第2の現像スクリュー43b、44bなどを備えた現像容器40b、及び現像スリーブ41bなどに駆動を伝達するギアの一部は、一体的に画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能とされている。
図2及び図3に示すように、現像装置4bの上方に、現像装置4bにトナーを補給(供給)する補給装置(供給装置)6bが配置されている。補給装置6bは、現像装置4bに補給するトナーTを収容する収容部(補給容器)60bを有する。収容部60bは、収納室60Abと、収納室60Abの下方に配置された補給室60Bbと、を有する。収納室60Abと補給室60Bbとは、収納室60Abの底部に設けられた開口部である連通口62bによって連通されている。
収納室60Abの内部には、撹拌手段としての撹拌翼61bが配置されている。本実施例では、撹拌翼61bは、回転軸と、この回転軸に取り付けられた厚さ300μmのPET製のシートと、を有して構成されている。この撹拌翼61bが回転駆動されることによって、収納室60Ab内のトナーTが撹拌されてその沈降やブロッキングが抑制されると共に、連通口62bから下方の補給室60BbへトナーTが搬送される。
補給室60Bbの内部には、供給手段としての供給部材(補給部材)である補給スクリュー63bが回転可能に配置されている。補給スクリュー63bが回転駆動されることによって、補給室60Bb内のトナーTは、補給室60Bbに底部に設けられた開口部である排出口64bまで搬送される。なお、現像装置4に供給する現像剤を排出する供給手段は、スクリューに限定されるものではなく、例えば撹拌翼、ベルトコンベアなどの、他の形態のものであってもよい。
また、図2及び図3に示すように、補給装置6bの排出口64bと現像装置4bの補給口48bとを連結するように、搬送部15bが設けられている。上述のようにして補給装置6bの補給室60Bb内を補給スクリュー63bによって搬送されて排出口64bを通過したトナーTは、搬送部15bの内部を自重により落下し、補給口48bを通過して、現像装置4b内の二成分現像剤Dに補給される。搬送部15bについては後述して更に詳しく説明する。
撹拌翼61bと、補給スクリュー63bとは、ギアにより連結されており、共通の駆動源としての後述する第1の補給モータ65により同期して駆動される。つまり、現像装置4bへのトナーTの補給のために補給スクリュー63bが補給モータ65により駆動されると、撹拌翼61bも同期して駆動されて、収納室60Ab内のトナーTの撹拌及び搬送が行われる。
本実施例では、撹拌翼61bや補給スクリュー63bを備えた収容部60b、及び後述する撹拌翼61bや補給スクリュー63bに駆動を伝達するギアの一部は、一体的に画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能なトナーカートリッジを構成している。
3.補給装置の駆動機構
次に、補給装置6の駆動機構について説明する。図4は、第1、第2の画像形成部Pa、Pbの補給装置6a、6bの駆動部としての駆動機構70を画像形成装置本体100の背面(図1の紙面奥側)から見た概略正面図である。
本実施例では、共通の駆動源としての第1の補給モータ65によって、第1の画像形成部Paの補給スクリュー(Y補給スクリュー)63aと、第2の画像形成部Pbの補給スクリュー(M補給スクリュー)63bと、が駆動される。また、第1の補給モータ65の回転方向が切り換えられることによって、Y補給スクリュー63a又はM補給スクリュー63bのいずれか一方が択一的に駆動される。同様に、本実施例では、共通の駆動源としての第2の補給モータ66(図7参照)によって、第3の画像形成部Pcの補給スクリュー(C補給スクリュー)63cと、第4の画像形成部Pdの補給スクリュー(K補給スクリュー)63dと、が駆動される。また、第2の補給モータ66の回転方向が切り替えられることによって、C補給スクリュー63c又はK補給スクリュー63dのいずれか一方が択一的に駆動される。ここでは、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdを代表して、第1、第2の画像形成部Pa、Pbの補給装置6a、6bの駆動機構70について説明するが、第3、第4の画像形成部Pc、Pdの駆動機構70についても同様の構成である。
図4に示すように、第1の補給モータ65の回転軸71にはモータギア72が固着されている。また、Y補給スクリュー63aの回転軸73には第1の駆動ギア74が固着され、M補給スクリュー63bの回転軸75には第2の駆動ギア76が固着されている。そして、モータギア72から複数のギアを介して第1の駆動ギア74と第2の駆動ギア76とに駆動力が伝達される。
モータギア72から第1の駆動ギア74へは、第1の伝達ギア77、第2の伝達ギア78及び第1のクラッチ接続ギア79を介して、駆動力が伝達される。第1の伝達ギア77は、モータギア72と噛み合わされている。また、第2の伝達ギア78は、第1の伝達ギア77と噛み合わされている。第1のクラッチ接続ギア79は、第2の伝達ギア78と同軸上で第1のワンウェイクラッチ91を介して接続されている。第1のワンウェイクラッチ91は、一方向の回転方向にのみ回転駆動力を伝達することができ、Y補給スクリュー63aを、トナーを排出口64aから排出する方向(図4では時計回り)に回転させる方向にのみ回転駆動力を伝達する。
一方、モータギア72から第2の駆動ギア76へは、第3の伝達ギア80、第4の伝達ギア81、第5の伝達ギア82、第2のクラッチ接続ギア83を介して、駆動力が伝達される。第3の伝達ギア80は、モータギア72と噛み合わされている。第4の伝達ギア81は、第3の伝達ギア80と噛み合わされている。第5の伝達ギア82は、第4の伝達ギア81と噛み合わされている。第2のクラッチ接続ギア83は、第5の伝達ギア82と同軸上で第2のワンウェイクラッチ92を介して接続されている。第2のワンウェイクラッチ92は、第1のワンウェイクラッチ91と同じ方向に回転駆動力を伝達するものである。つまり、M補給スクリュー63bを、トナーを排出口64bから排出する方向(図4では時計回り)に回転させる方向にのみ回転駆動力を伝達する。しかし、モータギア72から第2のクラッチ接続ギア83に回転駆動力が伝達されるまでの伝達ギアの数が、モータギア72から第1のクラッチ接続ギア79に回転駆動力が伝達されるまでの伝達ギアの数よりも1つ多くなっている。そのため、補給モータ65が一方へ回転したときに第1のクラッチ接続ギア79の支持軸84と第2のクラッチ接続ギア83の支持軸85に伝達される回転駆動力の方向は逆方向となる。
したがって、補給モータ65が図4で反時計回りに回転駆動されたときには、Y補給スクリュー63aのみに回転駆動力が伝達され、M補給スクリュー63bへは第2のワンウェイクラッチ92によって回転駆動力の伝達が遮断される。また、補給モータ65が逆方向、つまり図4で時計回りに回転駆動されたときには、M補給スクリュー63bのみに回転駆動力が伝達され、Y補給スクリュー63aへは第1のワンウェイクラッチ91によって回転駆動力の伝達が遮断される。
なお、補給装置6の駆動機構70は、上記ワンウェイクラッチを用いるものに限定されるものではない。補給装置6の駆動機構70は、共通の補給モータ65からの回転駆動力を複数の補給スクリュー63のいずれか1つに択一的に切り替えて伝達できる機構であればよい。例えば、図5に示すように、補給モータ65の回転方向が変更されることによって噛み合わされる伝達ギアが切り換えられる揺動ギア86を用いるものであってもよい。この駆動機構70では、モータギア72に噛み合わされた揺動ギア86が、補給モータ65の回転方向に応じて移動し、2つの伝達ギア87、88のいずれかと噛み合わされる。つまり、モータギア72が図5で反時計回りに回転駆動されるときには、揺動ギア86が図5で右方に移動して伝達ギア87と噛み合わされ、伝達ギア93を介して第1の駆動ギア74に駆動力が伝達されて、Y補給スクリュー63aが回転駆動される。一方、モータギア72が図5で時計回りに回転駆動されるときには、揺動ギア86が図5で左方に移動して伝達ギア88と噛み合わされ、伝達ギア89、94を介して第2の駆動ギア75に駆動力が伝達されて、M補給スクリュー63bが回転駆動される。
4.搬送部
図6は、本実施例における補給装置6と現像装置4とを連結する搬送部15を示す模式図である。図6(a)は、第1、第3の画像形成部Pa、Pcの搬送部(Y搬送部、M搬送部)15a、15cを示し、図6(b)は、第2、第4の画像形成部Pb、Pdの搬送部(C搬送部、K搬送部)15b、15dを示す。図6(a)、(b)のそれぞれにおいて、左図は模式的な外観斜視図、右図は模式的な断面図である。
図6(a)、(b)に示すように、本実施例では、第1、第3の画像形成部Pa、Pcの搬送部(Y搬送部、C搬送部)15a、15cと、第2、第4の画像形成部Pb、Pdの搬送部(M搬送部、K搬送部)15b、15dとでは、外形が異なる。ここでは、Y、M、C、K搬送部15a、15b、15c、15dを代表して、Y、M搬送部15a、15bについて説明するが、C搬送部15c、K搬送部15dはそれぞれY搬送部15a、M搬送部15bと同様の構成である。
図6(a)に示すように、Y搬送部15aは、内部(中空部)をトナーが通過する管状部材(延長方向と略直交する断面が略円形の円管状部材)である。Y搬送部15aは、内径d1が10mm、高さ(重力方向)L1が100mmで、延長方向の中央部(高さ方向の長さ80mmの部分)は重力方向に対して45度の傾きを有する。Y搬送部15aにおいてY現像装置4aに到達するまでにトナーが通る経路の長さである搬送経路長(本実施例では管状部材の管路長)は133mmである。
また、図6(b)に示すように、M搬送部15bは、内部(中空部)をトナーが通過する管状部材(延長方向と略直交する断面が略円形の円管状部材)である。M搬送部15bは、内径d2が10mm、高さ(重力方向)L2が100mmで、延長方向が垂直方向(重力方向)となるように配置されている。つまり、M搬送部15bは、重力方向に略直線状に延びた円筒形状を有する。M搬送部15bにおいてM現像装置4bに到達するまでにトナーが通る経路の長さである搬送経路長(本実施例では管状部材の管路長)は100mmである。
Y搬送部15a、M搬送部15bのいずれにおいても、Y、M搬送装置6a、6bの排出口64a、64bから排出されたトナーは、自重によりY、M現像装置4a、4bの補給口48a、48bまで搬送される。また、Y搬送部15a、M搬送部15bは、プラスチック材料であるABSで形成されている。
上述のように、Y搬送部15aの搬送経路長は133mmであり、M搬送部15bの搬送経路長は100mmであり、Y搬送部15aの搬送経路長の方が、M搬送部15bの搬送経路長よりも33mm長い。そして、Y補給装置6aの排出口64aから排出されたトナーがY現像装置4aの補給口48aに到達するまでにかかる時間は、0.9secである。一方、M補給装置6bの排出口64bから排出されたトナーがM現像装置4bの補給口48bに到達するまでにかかる時間は、0.5secである。このように、Y搬送部15aをトナーが搬送されるのにかかる時間の方が、M搬送部15bをトナーが搬送される時間よりも0.4sec長い。
つまり、共通の補給モータ65でトナーの補給を行う2つの画像形成部Pa、Pbにおいて、中間転写ベルト11の移動方向において上流側の画像形成部Paの方が下流側の画像形成部Pbよりも、搬送部15の搬送経路長が長い。そして、共通の補給モータ65でトナーの補給を行う2つの画像形成部Pa、Pbにおいて、中間転写ベルト11の移動方向において上流側の画像形成部Paの方が下流側の画像形成部Pbよりも、搬送部15をトナーが搬送されるのにかかる時間が長い。
なお、例えば図13(a)に示すように傾斜方向を互い違いにした複数の傾斜部150を設けて搬送経路長を更に延ばすなどして、Y、C搬送部15a、15cをトナーが搬送されるのにかかる時間を適宜設定することができる。また、管状部材の断面形状は円形に限定されるものではなく、長円、楕円、多角形など任意の形状であってよい。
5.トナー補給制御の概要
次に、本実施例におけるトナー補給制御の概要について説明する。図7及び図8は、本実施例におけるトナー補給制御の概略制御態様を示すブロック図である。本実施例では、トナー補給制御は、ビデオカウントと、トナー濃度センサ(インダクタンスセンサ)47により検出されたトナー濃度と、に基づいて行われる。
リーダー部51は、被複写原稿Gを投影し、原稿像を多数の画素部に分解し、各画素の濃度に対応した光電変換信号を出力する。リーダー部51からの出力は、画像信号処理回路52に伝達される。画像信号処理回路52は、各画素毎にその画素の濃度に対応した出力レベルを有する画素画像信号を形成する。各現像装置4a〜4dに補給するトナーの量をビデオカウント方式で制御するために、画像信号処理回路52の出力信号のレベルが画素毎にカウントされ、ビデオカウンタ53で積算される。この画素毎の出力信号が積算された積算値が、1つの原稿Gに対応する画像(トナー像)を1つ形成するために、各現像装置4a〜4dで消費されるトナーの量に対応している。ビデオカウンタ53によって積算された上記積算値を示す積算信号C1は、CPU54に送られる。また、画像形成動作が開始されると、各現像装置4a〜4dの現像スリーブ41及び現像スクリュー43、44の駆動が開始される。すると、各現像装置4a〜4dに設けられたトナー濃度センサ47a〜47dにより各現像装置4a〜4d内の二成分現像剤Dのトナー濃度が検出される。各トナー濃度センサ47a〜47dの検出結果を示す検出信号C2は、CPU54に送られる。積算信号C1及び検出信号C2は、CPU54に印加されると共にRAM55に記憶される。
制御手段としてのCPU54は、積算信号C1に基づき、各現像装置4a〜4dで消費されるトナーの量に見合う量のトナーを求める。そして、CPU54は、この消費されるトナーの量に見合う量のトナーを補給した場合に、検出信号C2に基づくトナー濃度が適正値に対して高いのか低いのかを判断する。この適正値は、予め設定されて、ROM56に記憶されている。そして、CPU54は、上記判断の結果求めた、各現像装置4a〜4d内の二成分現像剤Dを適正なトナー濃度にするのに必要なトナーの量に基づいて、各補給装置6a〜6dの各補給スクリュー63a〜63dの必要な回転駆動時間を算出する。
そして、次の画像形成動作が開始されると、CPU54から補給モータ制御回路651、661に補給信号が送られ、第1、第2の補給モータ65、66が駆動され、各補給スクリュー63a〜63dが回転駆動される。これによって、各現像装置4a〜4dへのトナーの補給が行われる。各現像装置4a〜4dに対するトナー補給動作のタイミングについては後述して詳しく説明する。
なお、CPU54、RAM55、ROM56、第1、第2の補給モータ65、66の駆動回路である補給モータ制御回路651、661、現像モータ50a〜50dの駆動回路である現像モータ制御回路501は、制御基板101に設けられている。また、制御基板101には、CPU57の制御下で、トナー濃度センサ47a〜47dによるトナー濃度の測定、及び補給モータ制御回路651、661、現像モータ制御回路501による各モータの駆動の指令を行うASIC57が設けられている。
6.トナー補給動作のタイミング
次に、本実施例におけるトナー補給動作のタイミングについて説明する。ここでは、まず、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdを代表して、第1、第2の画像形成部Pa、Pbにおけるトナー補給動作のタイミングについて説明する。
本実施例では、共通の第1の補給モータ65でY、M補給スクリュー63a、63bを択一的に切り替えて駆動する。そのため、Y、M補給スクリュー63a、63bのうち一方を駆動しているときには他方を駆動することができない。また、前述のように、Y、M現像装置4a、4bへのトナーの補給は、Y、M現像装置4a、4bにおいて現像スクリュー43、44が駆動されているときに行うことが好ましい。しかし、Y、M現像装置4a、4bの現像スクリュー43、44の駆動は略同時進行で行われるため、これらの駆動期間中にY、M現像装置4a、4bへトナーを補給する時間を分配する必要がある。
そこで、本実施例では、補給スクリュー63a、63bによって排出されたトナーが搬送部15a、15bを通って現像装置4a、4bに到達するまでにかかる時間は、第1の画像形成部Paの方が第2の画像形成部Pbよりも長い構成とされている。特に、本実施例では、補給スクリュー63a、63bによって排出されたトナーが搬送部15a、15bにおいて現像装置4a、4bに到達するまでに通る経路の長さは、第1の画像形成部Paの方が第2の画像形成部Pbよりも長い構成とされている。
このように、第1の画像形成部Paの方が第2の画像形成部Pbよりも、補給スクリュー63a、63bにより排出されたトナーが現像装置4a、4bに到達するのに長い時間を要する構成とする。これにより、第1の画像形成部Paでは、補給スクリュー63aの駆動開始からトナーが現像装置4aに到達するまでの時間を長くできるので、第1の画像形成部Paの補給スクリュー63aをより速いタイミングから駆動できるようになる。典型的には、第1の画像形成部Paでは、補給スクリュー63aによるトナーの排出を、現像装置4a内の第1、第2の現像スクリュー43a、44aの駆動を開始する前から行うことができる。その結果、Y、M現像装置4a、4bのそれぞれへのトナーの補給に費やせる時間、すなわちY、M補給スクリュー63a、63bのそれぞれを駆動できる時間を長くとることが可能となる。したがって、本実施例によれば、Y、M現像装置4a、4bに対し、単位時間当たりのトナーの補給量(供給量)を多くし過ぎることなく、十分な量のトナーを供給することができる。以下、更に詳しく説明する。
ここで、本実施例では、プロセススピード(感光ドラム1、中間転写ベルト11の周速度に対応)は140mm/secである。また、隣り合う画像形成部Pの感光ドラム1の中心間距離(中間転写ベルト11の移動方向における隣り合う一次転写部N1の中央間の距離)は70mmである。そして、本実施例では、A4サイズ記録紙(普通紙)の連続画像形成時の印字速度はで30イメージ/min、A4サイズ記録紙(普通紙)の連続画像形成時の紙間距離は70mmである。
図9は、本実施例におけるトナー補給動作を示すタイミングチャート図である。図9は、1枚の画像を出力するジョブにおけるトナー補給動作の例を示している。図9において、「画像形成」は、各画像形成部Pa〜Pdにおいて、現像装置4の現像スリーブ41と感光ドラム1との対向部を、感光ドラム1上の画像形成領域(静電潜像が形成され得る領域)が通過している期間を示す。また、「現像駆動」は、各画像形成部Pa〜Pdにおける現像モータ50a〜50dのON/OFFのタイミングを示す。また、「補給駆動」は、第1、第2の補給モータ65、66のON/OFFのタイミングを示す。なお、この「補給駆動」のONの期間は、ONすることが可能な期間を示しており、後述する具体例に示すように常時ONとすることのみを意味するものではない。また、第1、第2の補給モータ65、66は、図4で反時計回りの回転(上流側の画像形成部の補給スクリューに駆動を伝達する場合の回転)を「正回転」、その逆の回転を「逆回転」とする。さらに、図9において「1st」、「2st」、「3st」、「4st」は、それぞれ第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを意味する。
まず、第1の補給モータ65の駆動を開始するタイミングについて説明する。画像形成動作が開始されると、1枚前の画像出力時にCPU54で決定されたY、M補給スクリュー63a、63bの回転時間に基づき、CPU54から補給モータ制御回路651に駆動信号が送られて、第1の補給モータ65の駆動が制御される。このとき、タイミングT0に第1の補給モータ65の正回転方向の駆動が開始され、Y補給スクリュー63aの回転駆動が開始される。そして、Y感光ドラム1a上の静電潜像のY現像装置4aによる現像が開始するタイミングT2に先立って、タイミングT1にY現像モータ50aの駆動が開始され、Y現像スリーブ41a及びY現像スクリュー43a、44aの回転駆動が開始される。このように、Y現像スクリュー43a、44aの駆動が開始される前に駆動機構70によるY補給スクリュー63aの駆動が開始される。
ここで、本実施例では、タイミングT0とT1との時間差は900msecである。この時間差は、Y補給スクリュー63aの駆動が開始され、Y補給装置6aの排出口64aから排出されたトナーがY搬送部15aを通過してY現像装置4aの補給口48aに到達するまでの時間に基づいて決定されている。これは、Y補給装置6aからY現像装置4aに補給されるトナーがY現像装置4aに到達したときに、Y現像スクリュー43a、44aが回転駆動されていることが好ましいからである。
つまり、前述のように、現像装置4では、現像装置4内の現像剤の循環経路の一部に対向して設けられた補給口48から現像装置4内にトナーが補給される。現像装置4内の現像スクリュー43、44の駆動が停止されているときに補給口48から現像装置4内にトナーが補給されると、補給口48の付近の一部の二成分現像剤Dに対してのみトナーが補給されることになる。そして、このときに補給されるトナーの量が多い場合には、一部の二成分現像剤Dのトナー濃度が高くなり過ぎ、トナーの帯電量が低くなり過ぎて、トナーの飛散やカブリといった問題が発生することがある。また、現像装置4を画像形成装置100の装置本体から取り出した状態で現像装置4から現像剤が漏れ出ないように、補給口48にシャッター49が設けられている。この場合、現像スクリュー43、44の駆動が停止されている状態で補給口48から現像装置4内にトナーが補給されると、補給口48の付近にトナーが山状に積っているときに現像装置4の取り出しが行われることがある。そして、この場合に、トナーをシャッター49で挟み込んで、トナーの凝集塊ができたり、トナーが現像装置4から溢れたりすることがある。したがって、タイミングT0とT1との時間差は、Y搬送部15aをトナーが搬送されるのにかかる時間である0.9sec(900msec)以下であることが好ましい。つまり、タイミングT0とT1との時間差は、Y補給スクリュー63aによって排出されたトナーがY搬送部15aを通ってY現像装置4aに到達するまでにかかる時間以下であることが好ましい。
また、本実施例では、タイミングT1とT2との時間差は200msecである。この時間差は、Y現像モータ50aの回転駆動が安定するための立ち上げ時間から決定されている。これは、次のような問題が生じることがあるからである。
つまり、現像が開始されたときに現像スリーブ41の回転速度が安定していないと、画像の先端部で現像性が変動して、濃度ムラなどの画像不良が発生することがある。逆に、現像の開始に対して必要以上に早いタイミングで現像モータ50の駆動が開始されると、現像装置4内の二成分現像剤Dの撹拌時間が必要以上に長くなる。その結果、二成分現像剤D中のキャリアの表面のコートが剥がれたり、トナーの帯電量の調整や転写性の向上などの目的でトナーに外添された外添剤がトナーに埋め込まれたりして、現像剤の劣化が進んでしまうことがある。
次に、第1の補給モータ65の駆動を停止するタイミングについて説明する。この第1の補給モータ65を停止させるタイミングでは、第1の補給モータ65は逆回転方向に回転駆動されている(第1の補給モータ65の回転方向を正回転方向から逆回転方向に切り替えるタイミングについては後述する。)。M感光ドラム1b上の静電潜像のM現像装置4bによる現像が終了するタイミングT6に先立って、遅くともタイミングT5には第1の補給モータ65の駆動が停止され、M補給スクリュー63bの回転駆動が終了される。そして、M感光ドラム1b上の静電潜像のM現像装置4bによる現像が終了するタイミングT6の後、タイミングT7にM現像モータ50bの駆動が停止され、M現像スリーブ41b及びM現像スクリュー43b、44bの回転駆動が終了される。このように、M現像スクリュー43b、44bが駆動されている間に駆動機構70によるM補給スクリュー63bの駆動が停止される。
ここで、本実施例では、タイミングT5とT7との時間差は、500msecである。この時間差は、M補給スクリュー63bの駆動が停止され、M補給装置6bの排出口64bから排出されたトナーの実質的に全てがM搬送部15bを通過してM現像装置4bの補給口48bに到達するまでの時間に基づいて決定されている。これは、上述のタイミングT0とT1との時間差の場合と同様の理由による。したがって、タイミングT5とT7との時間差は、M搬送部15bをトナーが搬送されるのにかかる時間である0.5sec(500msec)以上であることが好ましい。
また、本実施例では、タイミングT6とT7との時間差は100msecである。これは、現像スリーブ41の回転を停止させるタイミングをより確実に現像が終了した後にするためである。
次に、第1の補給モータ65の回転方向を正回転方向から逆回転方向に切り替えるタイミングについて説明する。Y、M現像装置4a、4bのそれぞれへのトナーの補給に費やせる時間を最大化するためには、上述の第1の補給モータ65の駆動の開始から停止までの期間を、Y、M現像装置4a、4bのそれぞれへのトナーの補給のために略均等に分配することが好ましい。つまり、第1の補給モータ65の回転方向は、タイミングT0とT5との間の時間の半分のタイミングで正回転方向から逆回転方向に切り替えて、Y補給スクリュー63aの回転駆動を終了し、M補給スクリュー63bの回転駆動を開始することが好ましい。ただし、本実施例では、第1の補給モータ65の回転方向の切り替えには200msecの時間を必要とする。そのため、その切り替えに要する時間を考慮して、遅くともタイミングT3には、第1の補給モータ65の回転方向を正回転方向から逆回転方向に切り替える。タイミングT3は、Y現像モータ50aが駆動されている間のタイミングである。つまり、Y現像スクリュー43a、44aが駆動されている間に駆動機構70によるY補給スクリュー63aの駆動が停止される。また、タイミングT4は、M現像モータ50bが駆動されている間のタイミングである。つまり、M現像スクリュー43b、44bが駆動されている間に駆動機構70によるM補給スクリュー63bの駆動が開始される。
A4サイズの画像形成動作を行う場合、タイミングT0を0msecとすると、T1は900msec、T2は1100msec、T3は1250msec、T4は1450msecである。また、T5は2700msec、T6は3100msec、T7は3200msecである。つまり、本実施例では、1つの画像形成部P当たりの最大補給可能時間(1つの画像を形成する間に補給スクリュー63を駆動できる時間の最大値)は、タイミングT0からタイミングT3の間の1250msecである。
図10は、本実施例との対比のための比較例におけるトナー補給動作を示すタイミングチャート図である。比較例の画像形成装置100では、全ての画像形成部Pa〜Pdで、搬送部15a〜15dが本実施例における第2、第4の画像形成部Pb、Pdの搬送部15b、15dと同様の形状とされている。その他の点については、比較例の画像形成装置100の構成及び動作は、本実施例のものと実質的に同じである。図10においてタイミングT1’〜T7’は、それぞれ本実施例における上記タイミングT1〜T7に対応する動作を行うタイミングである。
比較例では、A4サイズの画像形成動作を行う場合、タイミングT0’を0とすると、T1’は500msec、T2’は700msec、T3’は1050msec、T4’は1250msecである。また、T5’は2300msec、T6’は2700msec、T7’は2800msecである。つまり、比較例では、1つの画像形成部P当たりの最大補給可能時間は、タイミングT0’からT3’の間の1050msecである。
このように、本実施例によれば、比較例よりも1つの画像形成部P当たりの最大補給可能時間を長くとることができる。
第3、第4の画像形成部Pc、Pdについても、第1、第2の画像形成部Pa、Pbと同様にして、第2の補給モータ66の駆動の開始及び停止、並びに、正回転方向から逆回転方向への切り替えを行うことができる。第3、第4の画像形成部Pc、PdにおけるC、K現像モータ50c、50dの駆動タイミングと第2の補給モータ66の駆動(回転方向切り替え)タイミングとの関係を、次のようにすればよい。つまり、上述の第1、第2の画像形成部Pa、PbにおけるY、M現像モータ50a、50bの駆動タイミングと第1の補給モータ65の駆動(回転方向切り替え)タイミングとの関係と同様に設定すればよい。
なお、複数の画像を連続して出力するときには、それぞれの画像出力時の1枚前の画像出力時に決定された各現像装置4へのトナーの補給量に基づいて、各補給スクリュー63を回転させればよい。このとき、各画像出力時の現像モータ50の駆動タイミングに対する補給モータ65の駆動(回転方向切り替え)タイミングの関係を図9と同様として、上記最大補給可能時間内にY、M補給スクリュー63a、63bをそれぞれ回転させることができる。連続画像出力時に紙間に対応する期間にも現像モータ50を駆動させ続ける場合は、各画像出力時の現像タイミングに対する補給モータ65の駆動(回転方向切り替え)タイミングの関係を図9と同様とすればよい。
7.トナー補給動作の具体例
次に、本実施例におけるトナー補給動作の具体例について説明する。ここでは、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdを代表して、第1、第2の画像形成部Pa、Pbのトナー補給動作について説明するが、第3、第4の画像形成部Pc、Pdのトナー補給動作についても同様である。
本実施例では、A4サイズの転写材Sに対して全面ベタ画像(画像形成領域の全域に最大濃度の画像)を形成する場合に、感光ドラム1上の静電潜像を現像するために現像装置4から消費されるトナーの量は360mgである。また、本実施例では、補給スクリュー63a〜63dの200msecの駆動当たり、平均90mgのトナーが補給装置6a〜6dから排出される。この場合に、次のようなトナー補給制御を行った。
1枚前の画像出力時にCPU54で決定されたY、M補給スクリュー63a、63bの回転時間に基づき、CPU54により最大補給可能時間の範囲における第1の補給スクリュー65の駆動動作が決定される。そして、CPU54から補給モータ制御回路651に駆動信号が送られて、第1の補給モータ65の駆動が制御される。
例えば、高画像比率の画像出力を行った場合や、現像装置4内の二成分現像剤Dのトナー濃度が低かった場合などで、第1、第2の画像形成部Pa、Pbにおいてそれぞれ360mgのトナーの補給が必要な場合を考える。この場合、第1の補給モータ65は、200msec正回転した後に100msec停止することを3回繰り返し、もう一度200msec正回転した後に停止して、第1の画像形成部Paのトナー補給動作を終了する。次に、第1の補給モータ65は、200msec逆回転した後に100msec停止することを3回繰り返し、もう一度200msec逆回転した後に停止して、第2の画像形成部Pbのトナー補給動作を終了する。
また、例えば、画像比率が高くない画像出力を行った場合や、現像装置4内の二成分現像剤Dのトナー濃度が若干低かった場合などで、第1の画像形成部Paにおいて90mg、第2の画像形成部Pbにおいて45mgのトナーの補給が必要な場合を考える。この場合、第1の補給モータ65は、100msec正回転した後に900msec停止し、もう一度100msec正回転した後に停止して、第1の画像形成部Paのトナー補給動作を終了する。次に、第1の補給モータ65は、100msec逆回転した後に停止して、第2の画像形成部Pbのトナー補給動作を終了する。
なお、上記各例の場合とは逆に、現像装置4内の二成分現像剤Dのトナー濃度が高い場合など、トナーの補給が必要ない場合は、第1の補給モータ65の駆動は行わない。
以上説明した構成及び制御により、トナー補給時間を長くとることができ、高画像比率の画像出力に対しても十分な量のトナーを、撹拌不良にならない適切な単位時間当たりの補給量で現像装置4に補給することができる。これにより、トナーの飛散やカブリといった問題を抑制し、良好な画像を得ることができる。また、高画像比率の画像出力を行わない場合でも、長くなったトナー補給時間の中でトナーを分散して補給することができ、局所的なトナー濃度変動を低減することにより、画像濃度をより安定させることができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において実施例1のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、搬送部15を構成する管状部材の長さと角度を変えて、補給装置6の排出口64から現像装置4の補給口48までトナーが搬送されるのにかかる時間を変えた。これに対し、本実施例では、搬送部15を構成する管状部材の内部の形状を変えて、補給装置6の排出口64から現像装置4の補給口48までトナーが搬送されるのにかかる時間を変える。
図11は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。また、図12は、本実施例における補給装置6と現像装置4とを連結する搬送部15示す模式図である。図12(a)は、第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdの搬送部15a〜15dの模式的な外観斜視図である。また、図12(b)は、第1、第3の画像形成部Pa、Pcの搬送部15a、15cの模式的な断面図である。図12(c)は、第2、第4の画像形成部Pb、Pdの搬送部15b、15dの模式的な断面図である。
図11、図12(a)に示すように、本実施例では、全ての画像形成部Pa〜Pdで、搬送部15a〜15dの外形は略同一である。ここで、外形が略同一であるとは、厳密に形状、寸法が同じであることのみを意味するものではなく、例えば後述する画像形成部Pにおける配置関係を同じとし得る程度に同じ(例えば、公称の外径が同一で、いずれも直線状であるなど)であればよい。一方、図12(b)、(c)に示すように、第1、第3の画像形成部Pa、Pcの搬送部(Y搬送部、C搬送部)15a、15cと、第2、第4の画像形成部Pb、Pdの搬送部(M搬送部、K搬送部)15b、15dとでは、内部の形状が異なる。ここでは、Y、M、C、K搬送部15a、15b、15c、15dを代表して、Y、M搬送部15a、15bについて説明するが、C搬送部15c、K搬送部15dはそれぞれY搬送部15a、M搬送部15bと同様の構成である。
図12(a)、(b)に示すように、Y搬送部15aは、内部(中空部)をトナーが通過する管状部材(延長方向と略直交する断面が略円形の円管状部材)である。Y搬送部15aは、内径d3が10mm、高さ(重力方向)Lが100mmで、延長方向が垂直方向(重力方向)となるように配置されている。つまり、Y搬送部15bは、重力方向に略直線状に延びた円筒形状を有する。そして、Y搬送部15aの内部には、Y搬送部15aの延長方向と交差する方向に突出した突出部が設けられている。本実施例では、該突出部としてY搬送部15aの延長方向において異なる位置に、4枚のリブ151が設けられている。4枚のリブ151は、Y搬送部15aの内面の対向する略半周から半径方向内側に向けて突出するように、Y搬送部15aの延長方向に沿って上方から下方へと互い違いに設けられている。リブ151の長さL3は8mmで、リブ151はその上面151AがY搬送部15aの内壁面に対して135度(下向き)になるようにY搬送部15aの内壁に固定されている。
また、図12(a)、(c)に示すように、M搬送部15bも、Y搬送部15aと同様に、内径d4が10mm、高さ(重力方向)Lが100mmで、延長方向が垂直方向(重力方向)となるように配置された管状部材(円管状部材)である。ただし、M搬送部15bの内部には、M搬送部15bの延長方向と交差する方向に突出した突出部は設けられていない。
Y搬送部15a、M搬送部15bのいずれにおいても、Y、M搬送装置6a、6bの排出口64a、64bから排出されたトナーは、自重によりY、M現像装置4a、4bの補給口48a、48bまで搬送される。また、Y搬送部15a、M搬送部15bは、プラスチック材料であるABSで形成されている。
Y搬送部15aの搬送経路長は、リブ151が設けられていることによって、M搬送部15bの搬送経路長よりも長い。そして、Y搬送装置6aの排出口64aから排出されたトナーがY現像装置4aの補給口48aに到達するまでにかかる時間は、0.9secである。一方、M補給装置6bの排出口64bから排出されたトナーがM現像装置4bの補給口48bに到達するまでにかかる時間は、0.5secである。このように、Y搬送部15aをトナーが搬送されるのにかかる時間の方が、M搬送部15bをトナーが搬送される時間よりも0.4sec長い。
つまり、共通の補給モータ65でトナーの補給を行う2つの画像形成部Pa、Pbにおいて、中間転写ベルト11の移動方向において上流側の画像形成部Paの方が下流側の画像形成部Pbよりも、搬送部15の搬送経路長が長い。そして、共通の補給モータ65でトナーの補給を行う2つの画像形成部Pa、Pbにおいて、中間転写ベルト11の移動方向において上流側の画像形成部Paの方が下流側の画像形成部Pbよりも、搬送部15をトナーが搬送されるのにかかる時間が長い。
なお、Y、C搬送部15a、15cの内部に設ける突出部は、本実施例のようなリブに限定されるものではない。例えば、図13(b)に示すように、管状部材の壁部が内側に隆起するように変形されて突出部が形成されているなど、突出部(搬送遅延部)はトナーの搬送経路を変更する(トナーの搬送を遅延させる)任意の形状、構造であってよい。また、突出部の数や高さなどを適宜変更して、Y、C搬送部15a、15cをトナーが搬送されるのにかかる時間を適宜設定することができる。
以上説明した構成において、実施例1と同様のトナー補給制御を行うことによって、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、搬送部15a〜15dの外形を共通化することにより、画像形成装置100の内部における各画像形成部Pの配置関係を共通化できるなど、装置構成の簡素化を図ることができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、搬送部の外形や内部の形状を変えることで、搬送部において現像剤が現像装置に到達するまでに通る経路の長さを変更し、現像剤が現像装置に到達するまでにかかる時間を変更したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、搬送部における現像剤の搬送は、空気圧(風)、搬送部材(スクリュー、ベルトコンベアなど)などによって行われてもよい。この場合、空気圧(風)の強さや搬送部材の駆動速度を変更することで、搬送部における現像剤の搬送速度を変更して、現像剤が現像装置に到達するまでにかかる時間を変更してもよい。共通の駆動源で現像剤の供給を行う複数の画像形成部のうち上流側の画像形成部において下流側の画像形成部よりも、搬送部における搬送経路を長くしたり現像剤の搬送速度を遅くしたりして、現像剤が現像装置に到達するタイミングを遅くできればよい。また、実施例1における搬送部の外形を変えることと、実施例2における搬送部の内部の形状を変えることとを組み合わせて用いてもよい。
上述の実施例では、補給装置内には補給用の現像剤としてトナーのみが収容されているものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。補給用の現像剤は、トナーとキャリアとが混合されたものであってもよい。この場合、補給装置に収容された補給用の現像剤のトナー濃度は、現像装置内に収容された二成分現像剤のトナー濃度よりも高くすることができる。
上述の実施例では、ビデオカウントと、トナー濃度センサにより検出されたトナー濃度と、に基づきトナー補給制御を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、像担持体(感光体や中間転写体)上にテストパッチ(試験トナー像)を形成して、テストパッチの画像濃度を検出した結果に基づいてトナー補給制御を行ってもよい。また、ビデオカウント、トナー濃度センサの検出結果、テストパッチの画像濃度の検出結果のいずれか1つ又は2つ以上の組合せに基づいてトナー補給制御を行ってもよい。
上述の実施例では、画像形成装置は中間転写方式を採用していたが、本発明は斯界にて周知の直接転写方式の画像形成装置にも適用できるものである。直接転写方式の画像形成装置は、上述の中間転写方式の画像形成装置における中間転写体に代えて、転写材担持体としての例えば無端状のベルトで構成された転写材担持ベルトを有する。そして、複数の画像形成部で形成されたトナー像が、転写材担持体に担持されて搬送される被転写体としての転写材に順次重ね合わせるようにして転写される。このような直接転写方式の画像形成装置においても、複数の画像形成部の現像装置に共通の駆動源で択一的に切り替えて駆動される供給手段により現像剤を供給する場合には、上述の中間転写方式の画像形成装置と同様の問題が生じ得る。したがって、このような直接転写方式の画像形成装置にも本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、二成分現像方式を採用した画像形成装置に好ましく適用できるものであるが、本発明は一成分現像方式を採用した画像形成装置にも適用できるものである。一成分現像方式を採用した画像形成装置の場合は、現像装置に収容された現像剤、現像装置に供給する現像剤はいずれも、キャリアを含まないトナーからなる一成分現像剤である。一成分現像剤の場合にも、現像剤の補給に費やせる時間が短く、単位時間当たりの補給量を多くする場合には、現像装置内の現像剤に撹拌不足による局所的な帯電ムラが生じるなどして、トナーの飛散、カブリ、画像濃度ムラなどが懸念される。したがって、一成分現像方式を採用した画像形成装置にも本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、上述の実施例では、複数の画像形成部として2つの画像形成部の供給手段の駆動源が共通化されている場合について説明したが、3つ以上の画像形成部の供給手段の駆動源が共通化されていてもよい。この場合、供給手段によって排出された現像剤が搬送部を通って現像装置に到達するまでにかかる時間を、被転写体の移動方向に沿って並べて配置された複数の画像形成部のうち該移動方向において上流側に配置された画像形成部ほど長くすることができる。典型的には、搬送部において現像装置に到達するまでに現像剤が通る経路の長さを、被転写体の移動方向において上流側に配置された画像形成部ほど長くすることができる。そして、それぞれの画像形成部の現像装置において搬送部材の駆動が開始されるタイミング以降に、供給手段によって排出された現像剤が現像装置に到達するように、各供給手段を駆動するようにすればよい。この場合も、上流側の少なくとも一つ(例えば最上流)の画像形成部では、現像装置内の現像剤を搬送する搬送部材の駆動が開始される前に、供給手段の駆動を開始することができる。これにより、各現像装置への現像剤の補給(供給手段の駆動)にかけられる時間(最大補給可能時間)を長くすることができる。
1 感光ドラム
4 現像装置
6 補給装置
15 搬送部
43、44 現像スクリュー
50 現像モータ
65、66 補給モータ

Claims (11)

  1. 像担持体、前記像担持体に形成された静電像を現像剤で現像する現像装置、前記現像装置に供給する現像剤を排出する供給手段、及び前記供給手段と前記現像装置との間に設けられ前記供給手段によって排出された現像剤が通る搬送部を各々が備えた第1、第2の画像形成部と、
    前記第1、第2の画像形成部の前記供給手段を駆動する共通の駆動源を備え、前記第1、第2の画像形成部の前記供給手段を択一的に切り替えて駆動する駆動部と、
    を有し、
    前記第1、第2の画像形成部の前記像担持体から現像剤で形成された画像が転写される被転写体の移動方向において、前記第1の画像形成部は前記第2の画像形成部より上流に配置されている画像形成装置において、
    前記供給手段によって排出された現像剤が前記搬送部を通って前記現像装置に到達するまでにかかる時間は、前記第1の画像形成部の方が前記第2の画像形成部よりも長いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記搬送部において前記現像装置に到達するまでに現像剤が通る経路の長さは、前記第1の画像形成部の方が前記第2の画像形成部よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送部において現像剤は自重で落下して前記現像装置に到達することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1、第2の画像形成部の前記搬送部は内部を現像剤が通過する管状部材で構成されており、前記管状部材の管路長は、前記第1の画像形成部の方が前記第2の画像形成部よりも長いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1、第2の画像形成部の前記搬送部は内部を現像剤が通過する管状部材で構成されており、前記第1の画像形成部の前記管状部材の内部には前記管状部材の延長方向と交差する方向に突出した突出部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1、第2の画像形成部の前記搬送部の外形は略同一であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像装置内には、現像剤としてトナーとキャリアとを含む二成分現像剤が収容され、前記供給手段は、現像剤としてトナー、又はトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を排出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1、第2の画像形成部の前記現像装置の内部の現像剤をそれぞれ搬送する第1、第2の搬送部材と、
    前記第1の画像形成部の前記搬送部材の駆動が開始される前に前記駆動部による前記第1の画像形成部の前記供給手段の駆動を開始させ、前記第2の画像形成部の前記搬送部材が駆動されている間に前記駆動部による前記第2の画像形成部の前記供給手段の駆動を開始させる制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1の画像形成部における前記撹拌部材の駆動が開始されるタイミングと前記供給手段の駆動が開始されるタイミングとの時間差は、前記第1の画像形成部において前記供給手段によって排出された現像剤が前記搬送部を通って前記現像装置に到達するまでにかかる時間以下であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 像担持体、前記像担持体に形成された静電像を現像剤で現像する現像装置、前記現像装置に供給する現像剤を排出する供給手段、及び前記供給手段と前記現像装置との間に設けられ前記供給手段によって排出された現像剤が通る搬送部を各々が備えた複数の画像形成部と、
    前記複数の画像形成部の前記供給手段を駆動する共通の駆動源を備え、前記複数の画像形成部の前記供給手段を択一的に切り替えて駆動する駆動部と、
    を有し、
    前記複数の画像形成部は、前記複数の画像形成部の前記像担持体から現像剤で形成された画像が転写される被転写体の移動方向に沿って並んで配置されている画像形成装置において、
    前記供給手段によって排出された現像剤が前記搬送部を通って前記現像装置に到達するまでにかかる時間は、前記被転写体の移動方向において上流側に配置された画像形成部ほど長いことを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記搬送部において前記現像装置に到達するまでに現像剤が通る経路の長さは、前記被転写体の移動方向において上流側に配置された画像形成部ほど長いことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
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