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JP2017190675A - 斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法 - Google Patents

斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法 Download PDF

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JP2017190675A
JP2017190675A JP2016079047A JP2016079047A JP2017190675A JP 2017190675 A JP2017190675 A JP 2017190675A JP 2016079047 A JP2016079047 A JP 2016079047A JP 2016079047 A JP2016079047 A JP 2016079047A JP 2017190675 A JP2017190675 A JP 2017190675A
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福澤 覚
Satoru Fukuzawa
覚 福澤
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NTN Corp
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Abstract

【課題】斜板とピストンとの摺動面に耐久性等に優れる摺動性樹脂層を設けた半球シューを容易に製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】硬質部材を基材とし、斜板と摺動する平面部の表面およびピストンと摺動する球面部の表面に樹脂層を有する斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法であり、平面部の樹脂層となる成形体と、球面部の樹脂層となる成形体を、それぞれ別個に射出成形で成形する樹脂層成形工程と、平面部の樹脂層となる成形体と、球面部の樹脂層となる成形体とで、上記基材を中に挟むように包み込んで一体化する一体化工程とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車用エアコンなどに用いられる斜板式コンプレッサにおいて、斜板とピストンとの間に介在して斜板の回転運動をピストンの往復運動に変換するための半球シューの製造方法に関する。
斜板式コンプレッサは、冷媒が存在するハウジング内で、回転軸に直接固定するように、または連結部材を介して間接的に、直角および斜めに取り付けた斜板に半球シューを摺動させている。この半球シューを介して斜板の回転運動をピストンの往復運動に変換して、冷媒を圧縮、膨張させている。斜板式コンプレッサには、両頭形のピストンを用いて冷媒を両側で圧縮、膨張させる両斜板タイプのものと、片頭形のピストンを用いて冷媒を片側のみで圧縮、膨張させる片斜板タイプのものとがある。また、半球シューは斜板の片側面のみで摺動するものと、斜板の両側面で摺動するものとがある。これらの斜板式コンプレッサでは、斜板と半球シューの摺動面に毎秒20m以上の大きな相対速度の滑りが発生して、半球シューは非常に過酷な環境で使用される。
また、潤滑については、潤滑油は冷媒に溶け込みながら薄められハウジング内を循環し、ミスト状となって摺動部に供給される。しかし、運転休止状態から運転を再開した場合において、液化した冷媒により潤滑油が洗い流されてしまい、運転開始時の斜板と半球シューとの摺動面は、潤滑油のないドライ状態となり、焼付きが発生しやすいという問題がある。
この焼付きを防止する手段としては、例えば、斜板および半球シューの少なくとも摺動面にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂被膜を静電粉体塗装法により直接形成したもの(特許文献1参照)、固体潤滑剤を含有する熱可塑性ポリイミド被膜を静電粉体塗装法により形成したもの(特許文献2参照)が提案されている。
また、高速・高温条件において高い摺動性を確保するため、斜板、半球シューおよびピストンの少なくとも一の摺接部位にPEEK樹脂からなるバインダと、該バインダ中に分散された固体潤滑剤とからなる摺動層を形成したもの(特許文献3参照)が提案されている。
特開2002−180964号公報 特開2003−049766号公報 特開2002−039062号公報
従来技術では、斜板と半球シューの潤滑特性の向上のために、上記したとおり、斜板や半球シューの摺動面に潤滑性被膜を形成する方法が提案されてきたが、現実には斜板への潤滑性被膜の形成はあっても、半球シューへの潤滑性被膜の形成は皆無であった。
この理由は、斜板に比べて半球シューは非常に小さく、斜板と摺動する平面部やピストンと摺動する球面部への潤滑性被膜(潤滑性樹脂層)の形成において困難性が高いためであると考えられる。また、半球シューは斜板との摺動面積が小さいうえに、ピストンの球面座との摺動も受けるため、摩擦熱によって潤滑性被膜の耐久性が十分に得られていないということが推測される。また、半球シューの摺動面は面圧が高いために、潤滑性被膜には強度的にも高いレベルが要求される。さらには、斜板とピストンの材料が異なることも要因と考えられる。
一方、潤滑性被膜を有する斜板は、摺動面の平面度、平行度、厚さ精度の加工精度が厳しいだけでなく、高価な材料からなる潤滑性被膜の被膜面積が大きいため低価格化できないという問題がある。
本発明はこれらの問題に対処するためになされたものであり、斜板とピストンとの摺動面に耐久性等に優れる摺動性樹脂層を設けた半球シューを容易に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明の斜板式コンプレッサの半球シューの製造方法は、冷媒が存在するハウジング内で、回転軸に直接固定するように、または連結部材を介して間接的に、直角および斜めに取り付けた斜板に半球シューを摺動させ、この半球シューを介して前記斜板の回転運動をピストンの往復運動に変換して、冷媒を圧縮、膨張させる斜板式コンプレッサの半球シューの製造方法であって、上記半球シューは、硬質部材を基材とし、上記斜板と摺動する平面部の表面および上記ピストンと摺動する球面部の表面に樹脂層を有し、該製造方法は、上記平面部の樹脂層となる成形体と、上記球面部の樹脂層となる成形体を、それぞれ別個に射出成形で成形する樹脂層成形工程と、上記平面部の樹脂層となる成形体と、上記球面部の樹脂層となる成形体とで、上記基材を中に挟むように包み込んで一体化する一体化工程とを有することを特徴とする。
上記基材は、中心軸部分に中空部を有し、上記樹脂層成形工程において、上記平面部の樹脂層となる成形体および上記球面部の樹脂層となる成形体の各成形体の反摺動面側中心部に脚部を形成し、上記一体化工程において、上記基材の中空部に、上記各成形体の脚部を嵌合しつつ、上記各成形体で上記基材を中に挟むように包み込んで一体化することを特徴とする。また、上記一体化工程において、(1)上記各成形体の外周部同士を超音波溶着する、または、(2)上記各成形体の外周部同士を弾性嵌合する、ことを特徴とする。
本発明の斜板式コンプレッサの半球シューの製造方法は、硬質部材を基材とし、斜板と摺動する平面部の表面およびピストンと摺動する球面部の表面に樹脂層を有する半球シューを製造する方法であり、平面部の樹脂層となる成形体Aと、球面部の樹脂層となる成形体Bを、それぞれ別個に射出成形で成形する樹脂層成形工程と、成形体Aと成形体Bとで基材を中に挟むように包み込んで一体化する一体化工程とを有するので、半球シューの摺動面に対する樹脂層の形成が容易である。
また、樹脂層成形工程において、樹脂層を形成する樹脂組成物に、潤滑性に優れ、耐熱性や機械強度の高いエンジニアリングプラスチックを採用することで、運転開始時の潤滑油のないドライ状態においても、焼付きが発生せず、摩擦発熱による潤滑特性の低下や剥離がなく耐久性が十分に確保された樹脂層を形成できる。また、平面部の成形体Aと球面部の成形体Bとを、それぞれ別個の射出成形体として製造するので、半球シューに応じた種々の形状やサイズの樹脂層として容易に形成でき、量産性にも優れる。
上記基材は、中心軸部分に中空部を有し、樹脂層成形工程において、平面部の成形体Aおよび球面部の成形体Bの各成形体の反摺動面側中心部に脚部を形成し、一体化工程において、該基材の中空部に、各成形体の脚部を嵌合しつつ、各成形体で上記基材を中に挟むように包み込んで一体化するので、製造時に各成形体を基材に対して容易に位置決めできる。また、得られた半球シューにおいて、基材と成形体とが外れることを防止でき、強固に一体化させることができる。
また、上記一体化工程において、各成形体の外周部同士を超音波溶着することで、各成形体同士を強固に結合でき、基材と樹脂層の密着性に優れる。また、各成形体の脚部同士も超音波溶着することで、各成形体と基材とをさらに強固に一体化できる。
また、上記一体化工程において、各成形体の外周部同士を弾性嵌合することで、各成形体と基材とを容易に一体化でき、基材と樹脂層の密着性にも優れる。
斜板式コンプレッサの一例を示す断面図である。 本発明で得られる半球シューの一例を示す縦断面図と分解図である。 本発明の製造方法のフロー図である。 本発明で得られる半球シューの他の例を示す縦断面図である。 半球シューの基材の一例を示す正面図と平面図である。 半球シューの基材の他の例を示す正面図と平面図である。
本発明の製造方法で得られる半球シューを備えた斜板式コンプレッサの一実施例を図面に基づき説明する。図1は、斜板式コンプレッサの一例を示す縦断面図である。図1に示す斜板式コンプレッサは、炭酸ガスを冷媒に用いるものであり、両斜板タイプのものである。この斜板式コンプレッサは、冷媒が存在するハウジング1内で、回転軸2に直接固定するように斜めに取り付けた斜板3の回転運動を、斜板3の両側面で摺動する半球シュー4を介して両頭形ピストン9の往復運動に変換する。そして、ハウジング1の周方向に等間隔で形成されたシリンダボア10内の各ピストン9の両側で、冷媒を圧縮、膨張させる。高速で回転駆動される回転軸2は、ラジアル方向を針状ころ軸受11で支持され、スラスト方向をスラスト針状ころ軸受12で支持されている。この構成において、斜板3は、連結部材を介して間接的に回転軸2に固定される態様でもよい。また、斜めではなく直角に取り付けられる態様であってもよい。
各ピストン9には斜板3の外周部を跨ぐように凹部9aが形成され、この凹部9aの軸方向対向面に形成された球面座13に、半球シュー4が着座されており、ピストン9を斜板3の回転に対して相対移動自在に支持する。これによって、斜板3の回転運動からピストン9の往復運動への変換が円滑に行われる。半球シュー4は、平面部が斜板3と摺動し、球面部がピストン9(球面座13)と摺動する。
本発明の製造方法で得られる半球シューを図2に基づき詳細に説明する。図2は半球シューの一例を示す縦断面図と分解図である。なお、図2における右図が縦断面図であり、左図がその分解図である。この形態の半球シュー4は、球体の一部を構成する球面部4aと、球面部4aの反対側において該球体を略平面でカットした形態の平面部4bと、球面部4aと平面部4bとを繋ぐ外周部4cとを備えた略半球状の構造を有する。半球シュー4は、平面形状が円形状となる。半球シュー4の全体形状は、円柱体の一方の底面を半球の一部を構成する凸形状とした形状である。なお、半球シュー4の全体形状は、これに限定されるものではなく、少なくとも、斜板と摺動する平面部とピストンと摺動する球面部とを有していればよい。
半球シュー4は、金属製などの硬質部材を基材5とし、斜板と摺動する平面部4bの表面およびピストン(球面座)と摺動する球面部4aの表面に樹脂層6が設けられている。樹脂層6は樹脂の成形体であり、該樹脂層のうち、球面部4aの表面に形成されるものが樹脂層6aであり、平面部4bの表面に形成されるものが樹脂層6bである。
本発明の半球シューの製造方法は、このような樹脂層と基材とから構成される半球シューの製造方法である。本発明の半球シューの製造方法のフロー図を図3に示す。図2と図3に示すように、この製造方法は、まず、樹脂層成形工程として、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体と、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体を、それぞれ別個に射出成形で成形する。その後、一体化工程として、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体と、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体とで、基材5を中に挟むように包み込んで一体化している。
半球シューの基材となる硬質部材の材質としては、金属、セラミックス、硬質な合成樹脂などが挙げられる。硬質部材に金属を採用する場合は、プレス加工、機械加工、ダイカストなどにより製造された溶製金属製や焼結金属製が採用できる。特に、生産性、強度、コストなどのバランスが良いことから、基材を焼結金属製の金属焼結体とすることが好ましい。溶製金属としては、例えば、軸受鋼(SUJ1〜5など)、クロムモリブデン鋼、機械構造用炭素鋼、軟鋼、ステンレス鋼、もしくは高速度鋼などの鋼や、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金が挙げられる。焼結金属としては、例えば、鉄系、銅鉄系、銅系、ステンレス系などが挙げられる。また、基材を焼結金属とする場合の密度は、材質の理論密度比0.7〜0.9とすることが好ましく、この範囲内にすることで、高い緻密性を有し、基材の熱伝導性を十分に確保できる。
樹脂層成形工程において、平面部の樹脂層と球面部の樹脂層は、潤滑性に優れ耐熱性および機械強度の高いエンジニアリングプラスチックを用いて射出成形によって製造される。樹脂層を潤滑性に優れ、耐熱性および機械強度の高いエンジニアリングプラスチックで形成することにより、運転開始時の潤滑油のないドライ状態においても、焼付きが発生せず、摩擦発熱による潤滑特性の低下や樹脂層の剥離がなく耐久性が十分に確保される。樹脂層を形成する合成樹脂(ベース樹脂)としては、半球シューに要求される潤滑特性および耐熱性を確保できるものであれば特に限定されず、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。これらの各合成樹脂は単独で使用してもよく、2種類以上混合したポリマーアロイであってもよい。これらの中でも、耐熱性、耐摩耗性に優れたPAI樹脂、PEEK樹脂、PI樹脂、PPS樹脂が好ましい。
平面部の樹脂層と球面部の樹脂層とを別個の射出成形体とすることで、樹脂層の形成が容易となる。射出成形は、樹脂組成物に溶融状態で圧力を加えるため、樹脂層が緻密に形成され、耐荷重性や耐摩耗性が高くなる。なお、射出成形で樹脂層を形成する際、射出成形で所望の寸法に一発成形する他、射出成形後に所望の寸法に機械加工してもよい。
また、平面部の樹脂層と球面部の樹脂層とを別個に成形することで、それぞれを異なった樹脂材料で成形することができる。例えば、平面部は鉄系材料からなる斜板と摺動するため耐摩耗性の優れた樹脂組成物を採用し、球面部はアルミニウム系材料からなるピストンと摺動するため軟質材への攻撃性の低い樹脂組成物を採用するという材料選定が可能となる。
平面部には、疲労特性および射出成形時の流動性に優れるPEEK樹脂が特に好ましい。これらの合成樹脂には、機械強度や耐摩耗性を向上させる目的で、炭素繊維、ガラス繊維、マイカ、タルクなどを配合してもよい。また、低摩擦化、油枯渇時の焼付き性向上させる目的で、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、黒鉛、二硫化モリブデンなどを配合してもよい。
これに対して、球面部はピストンと摺動するため、ピストンの材料であるアルミに対して攻撃性の低い材料選定が必要となる。少なくとも、ガラス繊維や炭素繊維を含まない樹脂である必要がある。平面部の材料と同様に摩擦化、油枯渇時の焼付き性向上させる目的で、PTFE樹脂、黒鉛、二硫化モリブデンなどを配合してもよい。補強のためにマイカ、タルクなどを配合してもよい。
また、平面部と球面部はその運動量が異なり、平面部より球面部の方が運動量が小さいことから、平面部の樹脂層よりも球面部の樹脂層の硬度を低く軟質にした方が、半球シューの平面部と球面部および斜板とピストンの摩耗を低く抑えることができる。ここで「硬度」は、ロックウェル硬度やショア硬度などの樹脂成形体に一般に使用される硬度であり、硬度の高低は同じ測定基準により硬度測定した場合の比較である。
例えば、同じベース樹脂を用いた場合であれば、(1)平面部の樹脂層に炭素繊維を配合し、球面部の樹脂層にアラミド繊維を配合する構成、(2)平面部の樹脂層に黒鉛を配合し、球面部の樹脂層にPTFE樹脂を配合する構成、とすることで特にピストンに対する攻撃性を小さくし、平面部と球面部および斜板とピストンの摩耗を均一にすることが可能となる。また、上述のように、平面部の樹脂層には炭素系材料(炭素繊維や黒鉛)を配合することで、運動量の大きい平面部樹脂層での耐摩耗性を向上し、球面部の樹脂層には炭素系材料を未配合とすることで、アルミニウム系材料からなるピストンの摩耗を防止することができる。
一体化工程では、以上の樹脂層成形工程で得られた各成形体を用意し、平面部の成形体と、球面部の成形体とで基材をサンドイッチ状に挟み込んで一体化している。一体化(固定)方法は特に限定されず、嵌合、接着、溶着などが採用できる。例えば、(1)基材に嵌合凹部(中心軸の中空部や基材外周の溝)を設けて、成形体をこの凹部に圧入すること、(2)一方の成形体に嵌合凹部を設けて他方の成形体をこの凹部に圧入すること、(3)成形体同士を超音波溶着すること、(4)基材に対して成形体を接着剤にて接着すること、等が挙げられる。
図2に示す形態では、基材5は、中心軸部分に中空部7が設けられている。平面部4bの樹脂層6bとなる成形体は、非摺動側の中心軸に棒状の脚部6dを有する。同様に、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体は、非摺動側の中心軸に棒状の脚部6cを有する。一体化工程において、基材5の中空部7に、これらの脚部6c、6dが圧入される。また、この形態の半球シュー4では、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体の外周部と、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体の外周部とが弾性嵌合にて固定されている。詳細には、一方の成形体の外周部に凹部8aが設けられており、他方の成形体の外周部にはそれに対応する凸部8bが設けられており、一方の成形体の外周部の凹部8aに、他方の成形体の外周部の凸部8bが組み合わされて弾性嵌合されている。図中の8が弾性嵌合部である。弾性嵌合部における凹凸関係は、図2に示す場合と反対であってもよい。これにより、成形体同士がその中心軸部と外周部の両方において基材をサンドイッチ状に保持した状態で強固に固定される。この結果、半球シューの基材を挟んで平面部と球面部の樹脂層(成形体)が一体化され、基材と樹脂層の密着性が向上する。
また、図2に示すように、この形態の半球シュー4では、基材5の表面のほぼ全体を覆うように樹脂層6が設けられている。半球シューの直径10mm程度(5〜15mm)の場合において、基材5の外側を覆う樹脂層6の厚みは0.1〜0.7mm程度の薄肉であり、基材5の形状は半球シュー4の全体形状に沿った形状である。このため、基材5は、半球シュー4の球面部4a、平面部4b、外周部4cにそれぞれ対応する、球面部5a、平面部5b、外周部5cを有する。樹脂層を上記範囲のような薄肉とすることで、摩擦熱が摩擦摺動面から基材側に逃げ易く、蓄熱し難いので、好ましい。
一体化工程に超音波溶着を用いた例を図4に基づき説明する。図4に示す形態の半球シュー4は、平面部4bの樹脂層6bと球面部4aの樹脂層6aとが基材5を挟んでそれぞれ別個の成形体から形成されており、各成形体の外周部の弾性嵌合部(凹凸部)がないことを除いて、その構成は図2に示す半球シューと同じである。また、樹脂層成形工程も同じである。この形態では、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体の外周部端面と、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体の外周部端面とが超音波溶着により結着されている。詳細には、まず、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体の棒状の脚部6dと、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体の棒状の脚部6cとを基材5の中空部7に圧入する。そして、棒状脚部6c、6dの先端同士を超音波溶着で結着させるとともに、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体の外周部端面と、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体の外周部端面とを超音波溶着で結着させる。図中の14が超音波溶着部である。これにより、成形体同士がその中心軸部と外周部の両方において基材をサンドイッチ状に保持した状態で強固に結着されて固定され、基材と樹脂層の密着性が向上する。
図2と図4のいずれの場合においても、平面部4bの樹脂層6bとなる成形体と、球面部4aの樹脂層6aとなる成形体との接合箇所が、半球シューの外周部4cに位置している。外周部4cは、球面部や平面部と異なり、ピストンや斜板と摺接しない部位である。このため、当該箇所において、弾性嵌合や超音波溶着により両部材を接合することで、接合部が摺接面に位置することにより摺動特性に悪影響を与えるなどの懸念がない。
半球シューは非常に過酷な環境で使用されるため、なんらかの理由で異常発熱などが生じて基材と樹脂層の密着性が低下した場合など、基材に対して樹脂層が相対的に回転するおそれがある。これを防止するために、基材において各成形体が設けられる面に、その成形体の基材に対する回転を防止するための凹部を形成することが好ましい。
このような凹部の一形態として放射状に形成された溝を図5に基づき説明する。図5(a)は基材の正面図であり、図5(b)は基材の底面図(平面部側からみた図)である。図5(a)および図5(b)に示すように、基材5の表面には基材中心軸から放射状に凹部である溝15が形成されている。溝15は、平面部5bおよび球面部5aの両方の基材表面に形成されている。平面部5bにおける放射状の溝15は、中心軸に対して等角度(90度)毎に4本配置されており、4本ともに同一形状である。同様に、球面部5aにおける放射状の溝15も、基材の中心軸から放射状に等配分で4本配置されている。
凹部の他形態として軸方向に形成された溝を図6に基づき説明する。図6(a)は基材の正面図であり、図6(b)は基材の底面図(平面部側からみた図)である。図6(a)および図6(b)に示すように、基材5の外径面(外周部5cの表面)に軸方向の溝16が形成されている。軸方向の溝16は、基材中心軸に対して等角度(90度)毎に4本配置されており、4本ともに同一形状である。
平面部の樹脂層(成形体)と球面部の樹脂層(成形体)は、これら溝に対応する凸部を基材との接触面に有しており、この樹脂層の凸部と、基材の凹部である溝とが嵌合する。これにより、基材に対する樹脂層の相対的な回転を防止できる。また、一体化工程時において、位置決めができ、組み込み性が向上する。樹脂層(成形体)の凸部は、凹部である溝と相補的な形状であり、樹脂層成形工程時において容易に形成できる。
放射状の溝を形成する場合、基材への形成が容易であり、かつ、樹脂層に薄肉部分ができないため、樹脂層の強度低下を防ぎ、該樹脂層の割れなどを防止できる。軸方向の溝を形成する場合、回転防止と同時に、基材に対する成形体の組み込み性が特に向上する。
また、軸方向の溝を設ける形態において、該溝部分に上述の弾性嵌合部を配置する構成とすることが好ましい(図2参照)。この溝部分に、上述の弾性嵌合部を配置することで、弾性嵌合する凹部と凸部の肉厚を厚くでき、弾性嵌合部の割れなどを防止でき、強固な接合が可能となる。
溝は基材の各表面(15については球面部5aの表面、平面部5bの表面のそれぞれ、16については外周部5cの表面)に2〜8本形成することが好ましい。等配分された放射状の溝が1本であると基材の重心位置が中心軸からずれるため、半球シューの動きに何らかの悪影響が生じるおそれがある。また、9本以上であると基材表面に対して溝をはっきりと形成することが難しくなる。
溝の深さは、最も深い部分が0.2〜1.3mmであることが好ましい。基材の溝の深さを0.2〜1.3mmにすることで、確実に基材に対して樹脂層のずれによる相対的な回転を防止できる。0.2mmより浅いと溝に対応する樹脂層の凸部が溝を乗り越えるおそれがある。また、1.3mmより深いと、対応する樹脂層の凸部を形成する際に、その凸部裏側の樹脂層表面に射出成形のヒケが生じるなどのおそれがある。なお、放射状の溝については、摺動面である球面部と平面部の樹脂層に対応する位置に形成するため、深すぎる場合の上記悪影響を極力避けるため、その深さは0.2〜1.0mmであることがより好ましい。
溝の基材表面とのエッジ部は、0.05mm以下の面取りを設けることが好ましい。溝のエッジ部に0.05mmをこえる面取りを設けると、溝に対応する樹脂層の凸部が溝を乗り越え易くなる。
斜板またはピストンとの摺動面となる樹脂層の表面は、樹脂層の成形後(樹脂層成形工程内)、またはこれを基材に固定した後に、研磨加工してもよい。研磨加工により、個々の高さ寸法にばらつきがなくなり精度が向上する。また、樹脂層の該表面の表面粗さRaは、0.05μm〜1.0μm(JIS B0601)に調整することが好ましい。この範囲内にすることで、斜板またはピストンと摺動する樹脂層摺動面における真実接触面積が大きくなり、実面圧を下げることができ、焼き付きを防止できる。表面粗さRaが、0.05μm未満では摺動面への潤滑油の供給が不足し、1.0μmをこえると摺動面での真実接触面積の低下により、局部的に高面圧となり、焼き付くおそれがある。さらに好ましくは、表面粗さRaが、0.1μm〜0.5μmである。
斜板またはピストンとの摺動面となる樹脂層の表面には、希薄潤滑時における潤滑作用を補うため、上述の中空部以外にオイルポケットや動圧溝を形成してもよい。オイルポケットの形態としては、斑点状または筋状の凹部が挙げられる。斑点状または筋状としては、平行な直線状、格子状、渦巻状、放射状または環状などが挙げられる。オイルポケットの深さは、樹脂層の厚み未満で適宜決定できる。
本発明の製造方法で得られる半球シューが使用される斜板式コンプレッサは、冷媒が存在するハウジング内で、回転軸に直接固定するように、または連結部材を介して間接的に、直角および斜めに取り付けた斜板に半球シューを摺動させ、この半球シューを介して上記斜板の回転運動をピストンの往復運動に変換して、冷媒を圧縮、膨張させる斜板式コンプレッサである。この斜板式コンプレッサに本発明で得られる半球シュー(樹脂層あり)を使用することによって、半球シューと摺動する斜板およびピストンにおいては、潤滑性被膜を除くことができる。すなわち、斜板などの表面は基材の研磨面のままの状態で斜板式コンプレッサに組み込み半球シューと摺動させることが可能となる。このため、機能面で同等でありながら、低価格の斜板式コンプレッサを提供できる。また、運転開始時の潤滑油のないドライ状態においても、半球シューの摺動面での焼付きが発生せず、摩擦発熱による潤滑特性の低下や樹脂層の剥離がなく耐久性に優れ、安心、長寿命な斜板式コンプレッサとなる。
なお、斜板やピストンの半球シューとの摺動面には、樹脂製などの潤滑性被膜が形成されていてもよいが、潤滑性被膜が無くても十分な摺動特性が発揮できるものである。
本発明の斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法は、斜板とピストンとの摺動面に耐久性等に優れる摺動性樹脂層を設けた半球シューを容易に製造できるので、種々の斜板式コンプレッサ用半球シューの製造に利用できる。特に、炭酸ガスやHFC1234yfを冷媒とし、高速高負荷仕様(例えば、面圧が8MPaをこえる)である近年の斜板式コンプレッサに用いる半球シューの製造にも好適に利用できる。
1 ハウジング
2 回転軸
3 斜板
4 半球シュー
5 基材
6 樹脂層
7 中空部
8 弾性嵌合部
9 ピストン
10 シリンダボア
11 針状ころ軸受
12 スラスト針状ころ軸受
13 球面座
14 超音波溶着部
15 放射状の溝
16 軸方向の溝

Claims (5)

  1. 冷媒が存在するハウジング内で、回転軸に直接固定するように、または連結部材を介して間接的に、直角および斜めに取り付けた斜板に半球シューを摺動させ、この半球シューを介して前記斜板の回転運動をピストンの往復運動に変換して、冷媒を圧縮、膨張させる斜板式コンプレッサの半球シューの製造方法であって、
    前記半球シューは、硬質部材を基材とし、前記斜板と摺動する平面部の表面および前記ピストンと摺動する球面部の表面に樹脂層を有し、
    前記製造方法は、前記平面部の樹脂層となる成形体と、前記球面部の樹脂層となる成形体を、それぞれ別個に射出成形で成形する樹脂層成形工程と、
    前記平面部の樹脂層となる成形体と、前記球面部の樹脂層となる成形体とで、前記基材を中に挟むように包み込んで一体化する一体化工程とを有することを特徴とする斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法。
  2. 前記基材は、中心軸部分に中空部を有し、
    前記樹脂層成形工程において、前記平面部の樹脂層となる成形体および前記球面部の樹脂層となる成形体の各成形体の反摺動面側中心部に脚部を形成し、
    前記一体化工程において、前記基材の中空部に、前記各成形体の脚部を嵌合しつつ、前記各成形体で前記基材を中に挟むように包み込んで一体化することを特徴とする請求項1記載の斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法。
  3. 前記一体化工程において、前記各成形体の外周部同士を超音波溶着することを特徴とする請求項2記載の斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法。
  4. 前記一体化工程において、前記各成形体の脚部同士を超音波溶着することを特徴とする請求項2または請求項3記載の斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法。
  5. 前記一体化工程において、前記各成形体の外周部同士を弾性嵌合することを特徴とする請求項2記載の斜板式コンプレッサ用半球シューの製造方法。
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