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JP2017151818A - 硬貨入出金機 - Google Patents

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JP2017151818A
JP2017151818A JP2016034797A JP2016034797A JP2017151818A JP 2017151818 A JP2017151818 A JP 2017151818A JP 2016034797 A JP2016034797 A JP 2016034797A JP 2016034797 A JP2016034797 A JP 2016034797A JP 2017151818 A JP2017151818 A JP 2017151818A
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Hiroshi Abe
寛 安部
正義 梅田
Masayoshi Umeda
正義 梅田
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Asahi Seiko Co Ltd
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Asahi Seiko Co Ltd
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Abstract

【課題】大量の硬貨を投入した場合であっても、硬貨詰まりや硬貨の取り残しを生ずることなく硬貨の入金を確実に行うことができる硬貨入出金機を提供する。【解決手段】硬貨入出金機は、複数金種の硬貨を一括投入可能な入金口と、入金口を介して投入された硬貨をばら積み状態で貯留すると共に、貯留された硬貨を一枚ずつ分離して送り出す硬貨送出装置と、硬貨送出装置から送り出された硬貨を、上方に向けて搬送する硬貨揚送装置と、硬貨揚送装置によって搬送された硬貨を一枚ずつ整列して硬貨移動経路に送り出す硬貨整列送出装置と、硬貨整列送出装置から送り出された硬貨を硬貨移動経路に沿って移動させる硬貨移動装置と、硬貨移動経路にそって移動される硬貨の真偽および金種を識別する硬貨識別装置と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、受け入れた複数金種の硬貨を金種毎に硬貨払出装置に保留し、かつ、関連する機器からの指令を受けて所定金種の硬貨を所定数払い出す硬貨入出金機に関する。さらに詳細には、一度に大量の硬貨を一括投入できる硬貨入出金機に関する。
なお、本明細書で使用する「硬貨」は、通貨の硬貨、トークンおよびメダル等を含み、かつ、形状は円形、多角形を含んでいる。
複数金種の硬貨を一括投入できる硬貨出金装置は、従来から種々提案されており、第1の従来技術として、特許文献1(特許第3390242号)に開示された循環式硬貨処理装置がある。特許文献1の循環式硬貨処理装置は、入金された硬貨又は出金された硬貨を一時的に保留する硬貨入出金部と、硬貨入出金部に入金された硬貨を下方に搬送する第1搬送部と、硬貨入出金部の下方に配置されており、第1搬送部から送られてきた硬貨を一枚ずつ分離して繰り出す硬貨繰出部と、硬貨繰出部から繰り出された硬貨を搬送すべく、硬貨繰出部から上方に延びる第2搬送部と、第2搬送部中に設けられ、硬貨の真偽及び金種を鑑別する硬貨鑑別部と、第2搬送部から送られてきた硬貨を金種別に振り分ける硬貨振分部と、硬貨鑑別部と硬貨振分部との間の分岐部で第2搬送部から分岐し、硬貨入出金部に延びる第3搬送部と、分岐部に設けられた分岐手段であり、硬貨鑑別部を経て送られてきた硬貨を硬貨鑑別部による鑑別結果に従って選択的に第3搬送部に分岐させる分岐手段と、硬貨振分部で振り分けられた硬貨を金種別に収納する硬貨収納部と、硬貨収納部から指定金種の硬貨を指定枚数だけ取り出す硬貨取出部と、硬貨取出部により取り出された硬貨を硬貨繰出部に搬送する第4搬送部と、を備えている。
第1の従来技術の硬貨処理装置では、硬貨入出金部が装置フレームの上面に設けられた硬貨入出金口の直下位置に設けられており、当該入金硬貨或は出金硬貨を受けて保持する略半円筒形のトレイを有している。このトレイは、硬貨が投入されて硬貨入出金口のシャッターを閉じた場合等に約180度回転して、その上の硬貨を落下させるようになっている。第1搬送部は、ほぼ垂直下方に延びるシュートから成り、硬貨入出金部からの硬貨をそのまま落下させ、装置フレームの下部に配設された硬貨繰出部に送り込むことができる。硬貨繰出部には、硬貨を受け入れて個々に分離して一枚ずつ繰り出すことのできる硬貨繰出装置が配設されている。硬貨繰出装置は一括ホッパー型と称されるものであり、シュートからの硬貨を受け入れるホッパーと、表面がホッパーの内面の一部となるように斜めに配置された回転ディスクとから構成されている。第2搬送部は、硬貨繰出部のレールから続きほぼ垂直上方に延びる搬送路を有している。この搬送路は、装置フレームに固定された平坦で表面が極めて滑らかな搬送プレートと、搬送プレートの表面上に固定されたガイドプレートとによって画成され、この搬送路に沿って硬貨が搬送ベルトにより押し付けられて上方に搬送されるようになっている。
他方、第2の従来技術として、特許文献2(特許第4997374号)に開示された硬貨処理装置がある。この硬貨処理装置は、投入口にバラ状態で投入された複数金種の硬貨を一枚ずつ分離して送り出す入金装置と、入金装置からバラ状態で受け入れた硬貨を一つずつ分離して次行程へ送り出す分離送出装置と、分離送出装置から送り出された硬貨の真偽及び金種を判別する金種判別装置と、金種判別装置で真偽及び金種を判別された硬貨を搬送する搬送装置と、搬送装置によって移動される硬貨を金種毎に選別する選別部と、選別部において金種毎に選別された硬貨を金種別に保留すると共に指定金種及び指定枚数の硬貨を払い出す保留部と、保留部から払い出された硬貨を出金トレイに搬送する出金装置を含んでいる。
第2の従来技術の硬貨処理装置では、入金装置が入金平ベルト、崩しローラおよび入金ベルトを駆動するモータにより構成される。入金平ベルトは、モータにより硬貨を前方に搬送する正転方向および硬貨を戻す逆転方向に移動可能である。入金平ベルトは、最大硬貨直径の約二倍の幅を有し、一対のローラ間に張設され、かつ、僅かに上り傾斜に設けられている。崩しローラは、入金平ベルトの中間部の上方に、入金平ベルトとの間に最薄硬貨の約3倍の隙間を空けて配置されている。複数金種の硬貨を投入口に投入した場合、投入硬貨は入金平ベルト上に落下する。崩しローラは、入金平ベルトが搬送方向に進行する場合、その下面が入金平ベルトの進行方向と逆方向に回転し、入金平ベルトが戻り方向に移動した場合、静止状態になるよう構成されている。モータにより入金平ベルトが正転方向に移動されると、入金平ベルトの上面が分離送出装置側へ移動するので、硬貨は入金平ベルトの端部から落下して分離送出装置内に落下する。硬貨が重なって搬送される場合、崩しローラが逆転しているのでローラの下面が入金平ベルトの上面と逆方向に移動するので、積み上がっている硬貨は、崩しローラによって進行を阻止され、落下させられる。落下させられた硬貨は、入金平ベルトの進行によって再度分離送出装置に向かって同様に搬送される。これにより、硬貨を一枚ずつ分離して送り出すことができる。
特許第3390242号公報(図1〜図3、段落番号0008、0014〜0016、0019) 特許第4997374号公報(図1〜図4、段落番号0016、0018、0079、0080)
第1の従来技術では、第2搬送部がほぼ垂直上方に延びる搬送路を有しており、この搬送路に沿って硬貨が搬送ベルトにより押し付けられて上方に搬送される。一般に、ベルト式の搬送路では、搬送距離を延ばし難いという問題がある。すなわち、搬送距離を延ばすためにベルト長を長くすると、ベルト上に載置される最大硬貨数が増加することになり、それに応じてベルトにかかる負荷も増大する。ベルトへの動力伝達はプーリからの摩擦力によるため、ベルトへの負荷が大きいとプーリとベルトとの間でスリップが生じてしまうので、ベルト長の延長には限界がある。歯付きベルトを使用すればスリップを抑制できるが、コストアップとなり容易に採用できない。また、プーリの回転速度を高めた場合にも、プーリとベルトとの間でスリップが生じてしまい、回転速度を十分に高めることができず、所望の搬送速度が得られないという問題がある。さらに、硬貨を垂直上方に搬送する場合、ベルトと硬貨との間でスリップが生じ易くなり、特にベルトの劣化により、摩擦力が低下して所望の搬送速度が得られなくなるという問題がある。したがって、短期間でベルトを交換する必要があり、メンテナンスの頻度が高くなるという問題がある。
他方、第2の従来技術では、入金平ベルトおよび崩しローラにより構成されるので、多量の硬貨を一括投入する場合、入金平ベルトにかかる荷重が高くなり、入金平ベルトを駆動できなくなるという問題がある。加重を減少させるには、入金平ベルト上に投入される硬貨の数量を制限すればよい。その場合、大量の硬貨を一括して投入することが困難になるという問題がある。入金平ベルトの上部に硬貨投入用の容器を配置することも考えられるが、その場合にはオペレータが手作業で容器内の硬貨を平ベルト上に案内する必要があり、操作が煩雑となるという難点がある。
本発明は、上記状況を鑑みなされたものであり、その目的とするところは、大量の硬貨を投入した場合であっても、硬貨を搬送する搬送路において硬貨詰まりや硬貨の取り残しを生ずることなく、硬貨の入金を確実に行うことができる硬貨入出金機を提供することにある。ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明および添付図面から明らかである。
この目的を達成するため、本発明に係る硬貨入出金機は以下のように構成されている。
本発明の硬貨入出金機は、複数金種の硬貨を一括投入可能な入金口と、前記入金口の下方に配置されると共に前記入金口を介して投入された硬貨をバラ積み状態で貯留する第1硬貨容器を有し、前記第1硬貨容器に貯留された硬貨を回転ディスクの回転に伴って一枚ずつ分離して送り出す硬貨送出装置と、入口から出口へ向けて上下方向に延在する硬貨案内通路、前記硬貨案内通路に沿って所定の順に配置された複数の回転円盤および前記複数の回転円盤の各々において表面に配置され且つ前記硬貨案内通路内に突出して前記複数の回転円盤の各々の回転に伴って硬貨の周面を押動する硬貨押動体を有し、前記硬貨送出装置から送り出された硬貨を前記入口で受けて前記出口に向けて揚送し、当該揚送された硬貨を前記出口から放出する硬貨揚送装置と、前記硬貨揚送装置の出口の下方に配置されると共に前記硬貨揚送装置の出口から放出された硬貨をバラ積み状態で貯留する第2硬貨容器を有し、前記第2硬貨容器に貯留された硬貨を一枚ずつ整列して硬貨移動経路に送り出す硬貨整列送出装置と、前記硬貨整列送出装置から送り出された硬貨を前記硬貨移動経路に沿って移動させる硬貨移動装置と、前記硬貨移動経路において硬貨の真偽および金種を識別する硬貨識別装置と、前記硬貨識別装置で真正硬貨と識別された硬貨を所定の方向に搬送しつつ金種別に振り分ける硬貨搬送振分装置と、前記硬貨搬送振分装置で振り分けられた硬貨を金種別に収納すると共に収納された硬貨を指定枚数払い出す複数の硬貨払出装置と、前記複数の硬貨払出装置から払い出された硬貨を出金口へ搬送する出金搬送装置と、を備える硬貨入出金機である。
本発明の硬貨入出金機では、入金口から第1硬貨容器に一括投入された複数金種の硬貨は、硬貨送出装置で一枚ずつに分離され、硬貨揚送装置に送り出される。硬貨揚送装置は、硬貨が案内される硬貨案内通路と、硬貨案内通路内に突出する硬貨押動体が設けられた複数の回転円盤を有している。硬貨送出装置から送り出された硬貨は、硬貨押動体にその周面が押動され、硬貨案内通路に沿って入口から出口に向けて揚送され、出口から硬貨整列送出装置の第2硬貨容器に放出される。硬貨は、硬貨整列送出装置に一枚ずつ整列した状態で硬貨移動経路に送り出され、硬貨識別装置によって硬貨の真偽および金種が識別された後、硬貨識別装置での識別結果に基づいて硬貨搬送振分装置で金種別に振り分けられ、複数の硬貨払出装置の各々に金種別に収納される。このように、本発明の硬貨入出金機は、入金口に投入された硬貨が、一枚ずつ確実に各硬貨払出装置まで搬送される。したがって、本発明の硬貨入出金機は、硬貨を搬送する搬送路において硬貨詰まりや硬貨の取り残しを生ずることなく、硬貨の入金を確実に行うことができる。
本発明の実施例に係る硬貨入出金機の概略図である。 本発明の実施例に係る硬貨入出金機の(a)右斜視図および(b)左斜視図である。 本発明の実施例に係る硬貨入出金機の(a)右側面および(b)左側面である。 図2の硬貨入出金機の上部フレームを取り除いた(a)右斜視図および(b)左斜視図である。 図4の硬貨入出金機の(a)右側面および(b)左側面である。 図2の硬貨入出金機のフレームを取り除いた背面斜視図である。 図2の硬貨入出金機の第1硬貨ガイド、硬貨送出装置および硬貨揚送装置の斜視図である。 図7の硬貨送出装置の第1硬貨ガイドの斜視図である。 図7の硬貨送出装置および硬貨揚送装置の斜視図である。 図9の硬貨送出装置および硬貨揚送装置の正面図である。 図9の硬貨送出装置および硬貨揚送装置の分解斜視図である。 図9の硬貨送出装置および硬貨揚送装置の分解斜視図である。 図9の硬貨送出装置の回転ディスクの正面図である。 図9の硬貨送出装置および硬貨揚送装置のA−A線に沿って、硬貨揚送装置のトッププレートを取り除いた断面図である。 図9の硬貨揚送装置のトッププレートの背面図である。 図10の硬貨揚送装置のB−B線に沿った断面図である。 図2の硬貨入出金機の硬貨整列送出装置、硬貨移動装置および硬貨識別装置の(a)斜視図および(b)カバーを取り除いた斜視図である。 図17の硬貨整列送出装置、硬貨移動装置および硬貨識別装置の第2硬貨容器およびカバーを取り除いた平面図である。 図17の硬貨整列送出装置の保持凹部の拡大斜視図である。 図17の硬貨整列送出装置、硬貨移動装置および硬貨識別装置の駆動手段の平面図である。 図17の硬貨整列送出装置のカム機構の斜視図である。 図21のカム機構のカムホイールの平面図である。 図21のカム機構の移動体の(a)斜視図、(b)平面図および(c)側面図である。 図17の硬貨移動装置および硬貨識別装置のカバー内部を露出した(a)斜視図および(b)平面図である。 図17の硬貨移動装置および硬貨識別装置のカバーを取り除いた平面図である。 図17の硬貨移動装置および硬貨識別装置のC−C線に沿った断面図である 図2の硬貨入出金機の硬貨搬送振分装置の斜視図である。 図27の硬貨搬送振分装置の硬貨搬送部を露出した斜視図である。 図28の硬貨搬送振分装置の硬貨振分部を露出した斜視図である。 図28の硬貨搬送振分装置の背面斜視図である。 図27の硬貨搬送振分装置の硬貨搬送部の正面図である。 図29の硬貨搬送振分装置の硬貨押さえ機構の拡大正面図である。 図2の硬貨入出金機の硬貨収納部の斜視図である。 図33の硬貨収納部の硬貨払出装置の硬貨容器を取り除いた平面図である。 図2の硬貨入出金機の硬貨収納部および出金搬送装置の硬貨を払い出す状態の斜視図である。 図34の硬貨収納部および出金搬送装置の硬貨を払い出す状態の正面図である。 図34の硬貨収納部および出金搬送装置のD−D線に沿った断面図である。 図2の硬貨入出金機の硬貨収納部および出金搬送装置の硬貨を回収する状態の斜視図である。 図34の硬貨収納部および出金搬送装置のE−E線に沿った断面図である。 本発明の一変形例に係る硬貨入出金機の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(硬貨入出金機)
図1は、本発明の実施例に係る硬貨入出金機1の構成を概略的に示したものである。硬貨入出金機1は、多量の硬貨を一括で投入可能な入金口20と、硬貨を一枚ずつ分離して送り出す硬貨送出装置100と、硬貨を一枚ずつ整列して硬貨移動経路402に送り出す硬貨整列送出装置300と、硬貨移動経路402において硬貨の真偽および金種を識別する硬貨識別装置500と、硬貨識別装置500で真正硬貨と識別された硬貨を金種別に振り分ける硬貨搬送振分装置600と、硬貨搬送振分装置600で振り分けられた硬貨を金種別に収納すると共に収納された出金硬貨として払い出す硬貨収納部700と、を備えている。また、硬貨入出金機1は、硬貨送出装置100から送り出された硬貨を硬貨整列送出装置300に向けて搬送する硬貨揚送装置200と、硬貨を硬貨移動経路402に沿って移動させる硬貨移動装置400と、硬貨収納部700から払い出された硬貨を出金口40に向けて搬送する出金搬送装置800と、を備えている。
上部フレーム10の上面には、図2に示すように、入金口20が設けられている。入金口20は、上部フレーム10の上面から硬貨入出金機1の内部に至るまで、上部フレーム10を貫通している。入金口20は、少なくとも三面が鉛直方向に延在する側壁を有する略四角柱状に形成されている。
第1硬貨ガイド22は、入金口20の直下位置に配置されている。第1硬貨ガイド22は、入金口20に投入された硬貨を硬貨送出装置100に案内する機能を有している。第1硬貨ガイド22は、図8に示すように、平面視略L字状に構成され、スロープ状の案内面24を有する漏斗状に形成されている。これにより、入金口20に投入された硬貨が硬貨送出装置100の周囲に散乱せずに、硬貨送出装置100に確実に案内される。第1硬貨ガイド22の案内面24には、多数の貫通孔26が形成されている。貫通孔26は、入金口20から流入した水分や粉塵などの異物を除去する機能を有している。これにより、入金口20から流入した液体が原因で内部機器の故障の発生が防止できる。硬貨入出金機1内の各装置が外部からの異物により故障するといった不具合を低減することができ、特に、異物が水分である場合にはこの作用は顕著となる。なお、第1硬貨ガイド22は、略四角錐の漏斗状に限定されるものではなく、硬貨送出装置100の第1硬貨容器102に硬貨を案内する機能を有していればよく、例えば円錐状または三角錐などの多角錐状に形成することもできる。
硬貨送出装置100は、第1硬貨ガイド22の直下位置に配置されている。硬貨送出装置100は、硬貨をばら積み状態で貯留すると共に、その硬貨を一枚ずつに分離して送り出す機能を有している。硬貨送出装置100の構成の詳細については後述する。硬貨送出装置100は、図9および図10に示すように、硬貨を受け入れる第1硬貨容器102と第1硬貨容器102の内面の一部となるように配置された回転ディスク110とを有して構成される。第1硬貨容器102は、入金口20から投入された硬貨を、上方に向かって開口した上部開口102aから受け入れ、第1硬貨容器102内部にばら積み状態で貯留する。回転ディスク110の表面には、回転ディスク110の半径方向に延在する複数の硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hが回転ディスク110の周方向に等間隔で設けられている。回転ディスク110が第1回転方向D1に向かって回転するのに伴って、硬貨は、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hに一枚ずつ係止されると共に、第1回転方向D1に向かって押動される。各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hに押動された硬貨は、回転ディスク110の上部において、回転ディスク110の表面と相対して配置された硬貨受取手段114によって、硬貨揚送装置200に向かって送り出される。
硬貨揚送装置200は、硬貨送出装置100に接続されている。硬貨揚送装置200は、硬貨送出装置100から受け取った硬貨を略鉛直上方に向けて搬送する機能を有している。硬貨揚送装置200の構成の詳細は後述する。硬貨揚送装置200は、図9および図10に示すように、下部の入口204から上部の出口206へ延在する硬貨案内通路208を有する硬貨案内部202と、一対の第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fのそれぞれを備えた複数の回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fを有する硬貨押動機構210と、を含んで構成される。各回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fは、隣接する各回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fと互いに駆動連結されている。最下位の回転円盤212aは、硬貨送出装置100の駆動手段150と駆動連結され、回転ディスク110の回転と同期して回転するように構成されている。硬貨は、最下位の回転円盤212aの第1および第2硬貨押動体216a、218aのいずれかに押動され、最下位の回転円盤212aの第1および第2硬貨押動体216a、218aのいずれかから上位の回転円盤212bの対応する第1および第2硬貨押動体216b、218bに受け渡され、さらに上位の回転円盤212c、212d、212e、212fの対応する第1および第2硬貨押動体216c、216d、216e、216f、218c、218d、218e、218fに押動されることによって、入口204から出口206まで硬貨案内通路208に沿って搬送される。
第2硬貨ガイド30は、硬貨揚送装置200の出口206に隣接して配置されている。第2硬貨ガイド30は、硬貨揚送装置200の出口206から放出された硬貨を硬貨整列送出装置300に向けて案内する機能を有している。第2硬貨ガイド30は、図4〜図6に示すように、鉛直方向に延在する略中空四角柱形状に形成されている。硬貨揚送装置200の出口206から放出された硬貨は、出口206と相対する第2硬貨ガイド30の内壁に衝突した後、第2硬貨ガイド30内を下方に向かって案内され、下端部の開口から排出される。なお、第2硬貨ガイド30は、例えば略中空円柱形状または三角柱などの略中空多角柱形状に形成することもできる。また、硬貨整列送出装置300を配置する位置に応じて、硬貨を案内する方向、換言すれば、第2硬貨ガイド30延在方向を斜め下方向などに適宜変更することもできる。
上部フレーム10の前面には、図2〜図6に示すように、第2入金部50が設けられている。硬貨を一枚ずつ受け入れ、第2硬貨ガイド30に案内する機能を有し、硬貨が投入される第2入金口52と、硬貨を第2硬貨ガイド30に向けて案内する案内樋54とを有している。第2入金口52は、細長い矩形状のスリットであり、硬貨入出金機1の上下方向に延在している。第2入金口52は、長辺が使用が想定される硬貨の最大径硬貨の外径より大きく設定され、短辺が使用が想定される硬貨の最大厚硬貨の厚みより大きく設定されている。案内樋54は、一方の端部が第2入金口52に接続され、他方の端部が第2硬貨ガイド30に接続されている。案内樋54は、硬貨を起立姿勢で支持して第2硬貨ガイド30に向けて移動させる底面と、案内樋54の底板の両側端縁からそれぞれ起立した一対の側壁とを備えている。案内樋54の底板の幅は、使用が想定される硬貨の最大厚硬貨の厚みより大きく設定されている。これにより、硬貨は、第2入金口52に一枚ずつ投入され、案内樋54に起立姿勢で支持されて第2硬貨ガイド30に一枚ずつ案内される。
硬貨整列送出装置300は、第2硬貨ガイド30の下端部の開口の直下位置に配置されている。硬貨整列送出装置300は、硬貨を一枚ずつ整列して硬貨移動経路402に向けて送り出す機能を有している。硬貨整列送出装置300の構成の詳細は後述する。硬貨整列送出装置300は、図17および図18に示すように、第2硬貨容器302と回転ディスク304とを有して構成されている。第2硬貨容器302は、硬貨揚送装置200から放出された硬貨を受け入れ、ばら積み状態で貯留する。回転ディスク304の表面には、回転ディスク304の表面側および外周縁側が開放され、回転ディスク304の半径方向に延伸する保持凹部306a、306b、306cが、周方向に等間隔で設けられている。各保持凹部306a、306b、306cには、対応する移動体350a、350b、350cがそれぞれ配置されている。各移動体350a、350b、350cは、回転ディスク304の回転軸線328側の保持位置P1と回転ディスク304の外周縁側の押出位置P2との間を、回転ディスク304の半径方向に沿って直線的に往復動可能に構成されている。各移動体350a、350b、350cは、回転ディスク304の回転に伴って保持位置P1と押出位置P2の間を往復動する。回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転すると、第2硬貨容器302にばら積み状態で貯留された硬貨は、一枚ずつに分離されると共に各保持凹部306a、306b、306cに保持される。各保持凹部306a、306b、306cに保持された硬貨は、回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転するのに伴って、第3回転方向D3に向かって押動されると共に、各移動体350a、350b、350cによって外周縁側の開口から硬貨移動装置400の硬貨移動経路402に向けて送り出される。
硬貨移動装置400は、硬貨整列送出装置300に隣接して配置されている。硬貨移動装置400は、硬貨を一枚ずつ略直線的に搬送する機能を有している。硬貨移動装置400の構成の詳細は後述する。硬貨移動装置400は、図17および図18に示すように、硬貨が通過する硬貨移動経路402と、硬貨移動経路402に沿って硬貨を搬送する回転体404を有して構成される。回転体404は、硬貨移動経路402の表面に垂直な回転軸線406の周りを回転可能に構成されている。回転体404は、回転軸線406に略垂直な方向に延在するブレード状の複数の押動体408a、408b、408cが回転方向に等間隔で設けられている。硬貨整列送出装置300から送り出された硬貨は、回転体404の回転に伴って、回転体404の各押動体408a、408b、408cに押動されて、硬貨移動経路402上を移動され、硬貨搬送振分装置600に送り出される。
硬貨識別装置500は、図25に示すように、硬貨移動経路402に配置されている。硬貨識別装置500は、硬貨の真偽および金種を識別する機能を有している。硬貨識別装置500の構成の詳細は後述する。硬貨識別装置500は、硬貨の材質、厚みおよび外径などの物理的性質を検出する検出部502を有している。検出部502は、硬貨移動経路402に沿って配置される第1〜第5硬貨センサ504、506、508、510、512から構成されている。硬貨は、回転体404の各押動体408a、408b、408cによって硬貨移動経路402上を押動され、第1〜第5硬貨センサ504、506、508、510、512のそれぞれを通過する時に、硬貨の物理的特性が検出され、硬貨の真偽および金種が識別される。
硬貨搬送振分装置600は、硬貨移動装置400に隣接して配置されている。硬貨搬送振分装置600は、硬貨識別装置500によって金種を識別された硬貨を、金種別に振り分ける機能を有している。硬貨搬送振分装置600の構成の詳細は後述する。硬貨搬送振分装置600は、図29および図31に示すように、硬貨搬送部602および硬貨振分部604を有している。硬貨搬送部602は、一対のプーリ610a、610bに巻き掛けられて張設された無端ベルト606と、無端ベルト606に取り付けられた複数の押動体608とを含んで構成されている。硬貨振分部604は、無端ベルト606の張設方向に直状に延在する第1ガイドレール612および第2ガイドレール614と、硬貨を金種別に振り分ける第1〜第4振分ゲート620、622、624、626、リジェクトゲート628およびオーバーフローゲート630と、を含んで構成されている。第1ガイドレール612は、硬貨搬送部602に押動される硬貨の周面を案内し、第2ガイドレール614は硬貨の平面を案内する。硬貨は、第1および第2ガイドレール612、614のそれぞれに硬貨の周面および平面のそれぞれが案内されながら、無端ベルト606の循環に伴って押動体608に押動され、搬送方向D6に向かって搬送される。搬送方向D6に向かって搬送される硬貨は、硬貨識別装置500での識別結果に基づいて、対応する第1〜第4振分ゲート620、622、624、626、リジェクトゲート628およびオーバーフローゲート630のいずれかに金種別に振り分けられる。
硬貨識別装置500で真正硬貨である第1〜第4金種のいずれかと識別された硬貨は、第1〜第4振分ゲート620、622、624、626のそれぞれを介して各金種に対応した硬貨払出装置702a、702b、702c、702dのそれぞれに振り分けられる。硬貨識別装置500で識別できなかった硬貨および不正硬貨と識別された硬貨は、リジェクトゲート628を介して出金搬送装置800に案内される。硬貨払出装置702a、702b、702c、702dのいずれかが満杯状態の時、対応する金種の硬貨はオーバーフローゲート630を介してオーバーフローボックス640に案内される。
硬貨収納部700は、硬貨搬送振分装置600の下方に配置されている。硬貨収納部700は、硬貨搬送振分装置600によって金種別に振り分けられた硬貨を貯留し、出金指令によって一枚ずつ所定枚数を払い出す機能を有している。硬貨収納部700は、図33および図34に示すように、硬貨搬送振分装置600で搬送される硬貨の搬送方向に沿って並設された複数の硬貨払出装置702a、702b、702c、702dから構成されている。各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dは、例えば特開2014−203313号公報および特許第4849368号公報で開示される公知の硬貨払出装置を使用することができる。各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dは、硬貨搬送振分装置600の第1〜第4振分ゲート620、622、624、626のそれぞれに対応して設けられている。各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dは、硬貨が払い出される払出口708a、708b、708c、708dが同じ方向、換言すると出金搬送装置800側に向くように配置されている。各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dは、硬貨をばら積み状態で貯留する硬貨容器704a、704b、704c、704dのそれぞれと、ばら積み状態の硬貨を一枚ずつに分離する回転ディスク706a、706b、706c、706dのそれぞれとを有して構成される。硬貨搬送振分装置600で振り分けられた硬貨は、金種別に各硬貨容器704a、704b、704c、704dに貯留される。各硬貨容器704a、704b、704c、704dに貯留された硬貨は、各回転ディスク706a、706b、706c、706dが回転するのに伴って一枚ずつに分離され、出金指令に基づいて各払出口708a、708b、708c、708dから一枚ずつ払い出される。
硬貨回収機構720が、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dの各払出口708a、708b、708c、708dの側方に配置されている。硬貨回収機構720は、図35〜図39に示すように、回転軸722を中心に回動するフラップ724と、フラップ724を回動させるソレノイド732と、フラップ724の位置を検知するセンサ726と、硬貨を硬貨入出金機1の外部に案内する回収路730a、730b、730c、730dを有して構成されている。硬貨回収機構720は、各硬貨払出装置702a、702、702c、702dから払い出される硬貨を、出金搬送装置800と払い出される硬貨に対応する回収路730a、730b、730c、730dのいずれかに選択的に案内する機能を有している。フラップ724は、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dが並設される方向に沿って延在している。フラップ724は、硬貨が出金搬送装置800に案内される払出位置P3と、硬貨が対応する回収路730a、730b、730c、730dに案内される回収位置P4との間を、回転軸722を中心に回動可能に構成されている。フラップ724には、フラップ724が払出位置P3と回収位置P4との間を回動するのに連動して、直線的に移動する被検知部材728が配置されている。被検知部材728は、略矩形状の板状部材から形成されている。被検知部材728の一端側にはフラップ724が連結され、他端側にはソレノイド732が連結されている。フラップ724は、ソレノイド732によって被検知部材728を介して払出位置P3と回収位置P4との間を回動される。センサ726は、被検知部材728に対して配置され、被検知部材728の移動を検知することによって、フラップ724が払出位置P3と回収位置P4とのいずれに位置しているかが検知される。
フラップ724が払出位置P3に位置する時、図35に示すように、各硬貨払出装置702a、702、702c、702dの各払出口708a、708b、708c、708dと出金搬送装置800とが連通され、各払出口708a、708b、708c、708dと対応する各回収路730a、730b、730c、730dとの間がフラップ724によって閉鎖される。これにより各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dから払い出された硬貨は、出金搬送装置800の平ベルト804上に払い出される。一方、フラップ724が回収位置P4に位置する時、図37に示すように、各払出口708a、708b、708c、708dと出金搬送装置800との間がフラップ724によって遮断され、各払出口708a、708b、708c、708dと対応する各回収路730a、730b、730c、730dとが連通される。これにより各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dから払い出された硬貨は、フラップ724によって各回収路730a、730b、730c、730dに案内される。各回収路730a、730b、730c、730dに案内された硬貨は、各回収路730a、730b、730c、730dの下端から硬貨入出金機1の外部に排出され、図示されない外部金庫などに回収される。
出金搬送装置800は硬貨収納部700に隣接して配置されている。出金搬送装置800は、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dの払出口708a、708b、708c、708d側、かつ、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dの払出口708a、708b、708c、708dより下方に配置されている。出金搬送装置800は、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dから払い出された硬貨を出金口40に向けて搬送する機能を有している。出金搬送装置800は、一対のプーリ802a、802bに巻き掛けられて張設された平ベルト804を有して構成される。平ベルト804は、無端状のベルトであり、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dが併設される方向と平行に配置されている。平ベルト804の上側部分の上面は、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dの払出口708a、708b、708c、708dから払い出された硬貨および硬貨搬送振分装置600のリジェクトゲート628から案内されたリジェクト硬貨を受けて搬送する搬送面となっている。平ベルト804の上面に払い出された硬貨は、平ベルト804が出金搬送方向D7に向かう方向に循環するのに伴って出金口40まで搬送される。
(硬貨送出装置)
硬貨送出装置100について図9〜図14を参照して説明する。硬貨送出装置100は、ばら積みされた外径および厚みが異なる複数種類の硬貨を一枚ずつに分離し、送り出す機能を有している。硬貨送出装置100は、多数の硬貨を貯留する第1硬貨容器102と、第1硬貨容器102を上向きに傾斜して支持し固定する取付ベース104と、硬貨を一枚ずつ区分けする回転ディスク110と、回転ディスク110を駆動する駆動手段150と、回転ディスク110から硬貨を受け取る硬貨受取手段114と、硬貨落下手段116と、を有している。硬貨送出装置100は、例えば特許第5732640号公報で開示されるコイン送出装置を使用することができる。
第1硬貨容器102は、多数の硬貨をばら積み状態で貯留し、回転ディスク110に向けて送り込む機能を有している。第1硬貨容器102は、硬貨を第1硬貨容器102に投入するための、上方に向かって開口した上部開口102aと、回転ディスク110に向かって傾斜した底壁102bと、底壁102bの傾斜下端部で、回転ディスク110に硬貨を案内するための後壁102c、および回転ディスク110に硬貨を供給するために回転ディスク110側に開口した供給口102dを備えている。
底壁102bの傾斜は、硬貨が自重によって回転ディスク110に向かって滑落できる角度を有している。後壁102cは、底壁102bを滑落した硬貨を起立状態にする機能を有している。後壁102cは、供給口102dを挟んで回転ディスク110と相対し、その上端部と回転ディスク110の表面との間隔が使用が想定される硬貨の最小硬貨の外径以下に設定され、その下端部と回転ディスク110の表面との間隔は使用が想定される硬貨の最厚硬貨の厚み以上に設定されている。硬貨が起立状態の時に、硬貨の表面と回転ディスク110の表面とが相対するため、硬貨を最後の一枚まで後述の回転ディスク110の各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持させて、払い出すことができる。供給口102dは、略中空円柱形状に形成され、回転ディスク110の外周に近接配置されている。これにより、第1硬貨容器102内にバラ積み状態に保留された硬貨は、傾斜する底壁102b上を自重によって滑り落ち、供給口102dを介して回転ディスク110に送り込まれる。
取付ベース104は、回転ディスク110を回転自在に支持し、第1硬貨容器102が固定される等の機能を有している。取付ベース104は、2つの水平な載置台部104aと、載置台部104aに対し傾斜する第1取付部104bと、第1取付部104bの上端から鉛直上方に延びる第2取付部104cと、載置台部104aに対して略直角に立設された一対の支持側壁104L、104Rとを含んでいる。載置台部104aは、矩形の平板状であり、一対の支持側壁104L、104Rと一体に形成されている。第1取付部104bは、平板状であり、載置台部104aに対し約60度の角度で傾斜し、その上面側には、回転ディスク110が配置され、裏面側には駆動手段150が取り付けられている。なお、第1取付部104bの傾斜角は、50度〜70度の範囲が好ましい。50度よりも小さい場合、硬貨の貯留量が少なくなり、70度よりも大きい場合、硬貨が後述の各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hから落下し易くなるからである。第2取付部104cは第1取付部104bと一体的に形成され、硬貨揚送装置200を支持している。
回転ディスク110は、第1硬貨容器102にばら積みされた硬貨を一枚ずつに分離して、硬貨受取手段114に搬送する機能を有している。回転ディスク110は、リング状の硬貨保持板120と、硬貨保持板120の中央部に配置された円形の中央突起118と、硬貨保持板120の裏面側に配置される被動ギヤ134と、を有して構成されている。硬貨保持板120、中央突起118および被動ギヤ134は、同軸状態で固定されている。回転ディスク110は、後述される駆動手段150から出力される駆動力によって被動ギヤ134が第1回転方向D1に向かって回転するのに伴って、取付ベース104の第1取付部104bの表面に略垂直な回転軸線162周りを第1回転方向D1に向かって回転可能に構成されている。回転ディスク110には、その表面側において、回転軸線162と同軸に略茸形の突起164が配置されている。突起164は、回転ディスク110と共に回転するように構成されているので、突起164の回転に伴って第1硬貨容器102にばら積みされた硬貨が攪拌される。
中央突起118は、硬貨保持板120の表面から突出し、硬貨保持板120の表面に対して略直角の関係をなす外周壁を有している。硬貨保持板120には、その表面から突出する共に、中央突起118の外周壁から硬貨保持板120の外周縁まで回転ディスク110の半径方向に沿って延在する複数の硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hが形成されている。各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hは、回転軸線162の周りに等間隔に形成されている。硬貨保持板120の表面には、硬貨係止体124h、硬貨係止体124aおよび中央突起118の外周壁が協働して硬貨保持部112aが構成されている。同様に、硬貨係止体124aと硬貨係止体124b、硬貨係止体124bと硬貨係止体124c、硬貨係止体124cと硬貨係止体124d、硬貨係止体124dと硬貨係止体124e、硬貨係止体124eと硬貨係止体124f、硬貨係止体124fと硬貨係止体124gおよび硬貨係止体124gと硬貨係止体124hのそれぞれと、中央突起118の外周壁とが協働して、硬貨保持板120の表面に各硬貨保持部112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hが構成されている。
各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hは硬貨を一枚ずつ保持する機能を有している。各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hにおいて、硬貨は、硬貨保持板120の表面(以下、保持面122a、122b、122c、122d、122e、122f、122g、122hと記載する。)と硬貨の平面とが面接触した状態で支持され、中央突起118の外周壁(以下、支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hと記載する。)に硬貨の周面が支持される。各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hは、硬貨保持板120の表面からの突出量が、使用が想定される硬貨の最薄硬貨の厚みよりも小さく設定されている。これにより、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持された硬貨は、各保持面122a、122b、122c、122d、122e、122f、122g、122hと面接触している下側の硬貨のみが各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hに支持され、下側の硬貨の上に乗っている硬貨、換言すれば各保持面122a、122b、122c、122d、122e、122f、122g、122hと面接触していない硬貨は各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hに支持されない。そのため、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hにおいて、硬貨は、各保持面122a、122b、122c、122d、122e、122f、122g、122h(硬貨保持板120の表面)に垂直な方向に二枚以上重なった状態で保持されることなく、一枚のみの硬貨が保持される。そのため、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hで厚みが異なる複数種類の硬貨を一枚ずつに分離することができる。
各硬貨保持部112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hは、回転ディスク110の周方向の長さが、回転軸線162側から回転ディスク110の外周縁側に向かうにつれて大きくなる略扇形状に形成されている。各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hは、回転ディスク110の周方向の長さが、使用が想定される硬貨の最小径硬貨の2倍以下に設定されている。そのため、各硬貨保持部112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hにおいて、硬貨の平面が各保持面122a、122b、122c、122d、122e、122f、122g、122hに支持された複数枚の硬貨が、各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hに同時に支持されない。換言すれば、各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hに近接した位置において、使用が想定される硬貨の最小径硬貨が2個以上硬貨保持板120に面接触しないように設定されている。これにより、二枚の硬貨が連続して払い出されることが防止される。
各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hは、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持された硬貨の周面に接し、硬貨を第1回転方向D1に向かって押動する機能を有している。回転ディスク110が第1回転方向D1に向かって回転する時、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持された硬貨は、第1回転方向D1の上流側の各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hに押動される。
各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hは、第1回転方向D1の下流側に押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hが形成されている。各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hは、硬貨を第1回転方向D1に向かって押動する機能を有している。各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hは、硬貨保持板120の表面に対し垂直、かつ中央突起118の外周壁の接面に対して垂直な平面状に形成されている。換言すれば、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hは、回転ディスク110の半径方向に沿って延在する平面状に形成されている。本発明の実施例において、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hは、硬貨保持板120と一体に形成されているが、硬貨保持板120と別体に形成することもできる。
各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hの硬貨保持板120からの高さは、硬貨を押動できる高さであればよい。しかしながら、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hの高さが低い場合、硬貨を押動する際の単位長さ当たりの接触圧力が高まるので、可及的に高いことが好ましい。他方、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hの高さが所定量以上に高い場合、後述する硬貨受取手段114を構成する硬貨受取体140が各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hを乗り越えるための各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hの長さが長くなる。そのため、硬貨が第1回転方向D1に向かって押動される時、使用が想定される硬貨の最小径硬貨が各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hに押し上げられ、硬貨受取手段114から落下し易くなる。したがって、硬貨が第1回転方向D1に向かって押動されている時に、使用が想定される硬貨の最小径硬貨が各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hに押し上げられない範囲で、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hの高さは可及的に高く形成されることが好ましい。実験によれば、外径が20ミリメートル以上の硬貨を対象にする場合、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hの高さは約2ミリメートルが好ましい。
各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hは、第1回転方向D1の上流側に直線状の上流側縁132a、132b、132c、132d、132e、132f、132g、132hが形成されている。各上流側縁132a、132b、132c、132d、132e、132f、132g、132hは、硬貨受取体140が各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hを乗り越えた後、硬貨受取体140の受取縁142の全長が同時に硬貨保持板120に近接するように、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hが延在する方向に対し傾斜して形成することが好ましい。硬貨受取体140が硬貨保持板120に近接した時、硬貨保持板120と硬貨受取体140との間に硬貨が挟まれないためである。各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hの頂部と各上流側縁132a、132b、132c、132d、132e、132f、132g、132hは段付斜面状に形成されている。
各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hの第1回転方向D1の下流側かつ中央突起118側の端部、換言すれば、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hと中央突起118の外周壁との間には、乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hが形成されている。各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hは、硬貨受取体140の受取縁142の各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126h側の端部の下方に潜り込み、硬貨受取体140を各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hに乗り上げさせる機能を有している。各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hは、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hの頂部から第1回転方向D1に向かって下降するスロープ状に形成されている。各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hは、各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hおよび各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hに支持された状態の使用が想定される硬貨の最小径硬貨の周面、各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126h、および各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hによって形成される三角形状の空間内に収まる所定の大きさに形成される。これにより、硬貨が各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hに乗り上げずに、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持される。各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hが前記三角形状の空間内に収まらない大きさで形成された場合、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持された硬貨が各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hに載り上げるため、硬貨が各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hから落下しやすくなる。
硬貨受取手段114は、回転ディスク110によって一枚ずつ区分けして送られる硬貨を、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hと協働して回転ディスク110の外周縁に向かって移動させる機能を有している。硬貨受取手段114は、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hに乗り上げ、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hが硬貨受取手段114の下方を通過可能に構成されている。硬貨受取手段114は、平面視で略五角形の板状体の硬貨受取体140から構成されている。硬貨受取体140は、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hに面する端縁に直線状の受取縁142が形成されている。硬貨受取体140は、受取縁142と反対側の端部が遊動支持手段144によって遊動可能に支持され、かつ、中間部に設けられた付勢手段(図示せず)によって受取縁142を回転ディスク110に向けて付勢されている。
受取縁142は、各支持棚126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126hの近傍から回転ディスク110の外周縁に向かって一直線に延在している。受取縁142は、受取縁142が延在する方向と回転ディスク110の直径方向とがなす角度が鋭角となるように構成されている。受取縁142は、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hと対向する時、各押動縁128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128hと交差するように構成されている。
遊動支持手段144は、硬貨受取手段114を所定の範囲において、硬貨保持板120に対して垂直方向および平行方向の如何なる方向にも姿勢を変更できるように支持する機能を有している。これにより、硬貨受取体140の受取縁142は、硬貨保持板120に近接した位置から各乗上スロープ130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hによって各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hの頂部まで持ち上げられ、各硬貨係止体124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124hを乗り越えることができる。遊動支持手段144は、例えば特許第5066673号公報で開示される遊動支持手段を使用することが可能であり、ここでは具体的な構成についての説明を省略する。
硬貨落下手段116は、各硬貨保持部112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112hに保持された硬貨が重なった状態で硬貨受取手段114に到達しないよう、硬貨保持板120に接して保持されている硬貨の上に載っている硬貨を落下させる機能を有している。硬貨落下手段116は、回転ディスク110の回転軸線162よりも上方であって、かつ、回転ディスク110の外周縁に相対して配置されている。硬貨落下手段116は、回転ディスク110に対しおおよそ2時の位置に配置されている。硬貨落下手段116は、回転ディスク110の硬貨保持板120に近接し、かつ、硬貨保持板120に平行な平面内において進退可能に構成されている。硬貨落下手段116は、例えば特許第5066673号公報で開示される硬貨落下手段を使用することが可能であり、ここでは具体的な構成についての説明を省略する。
駆動手段150は、回転ディスク110を所定の速度で回転駆動する機能を有している。本発明の実施例において駆動手段150は、モータ152、減速機154および駆動ギヤ156を含んでいる。減速機154が第1取付部104bの裏面に固定され、その入力ギヤには減速機154に固定されたモータ152の出力ギヤ(図示せず)が駆動連結されている。減速機154の出力軸(図示せず)は、第1取付部104bを貫通し、第1取付部104bの表面側に配置された駆動ギヤ156に連結されている。駆動ギヤ156は、回転ディスク110の被動ギヤ134に駆動連結されている。これにより、モータ152から出力される駆動力は、減速機154、駆動ギヤ156および被動ギヤ134を介して、回転ディスク110に伝達される。
駆動手段150は過負荷防止機能を有している。すなわち、硬貨詰まり等の異常により駆動手段150が過負荷状態となった場合、図示されない制御装置によってモータ152に逆極性の電流が流れ、回転ディスク110が第1回転方向D1と反対方向に回転される。これにより、異常が解消されて駆動手段150の負荷状態が正常になると、制御装置により回転ディスク110が再び第1回転方向D1に向かって回転される。
(硬貨揚送装置)
硬貨揚送装置200について図9〜図16を参照して説明する。硬貨揚送装置200は、硬貨送出装置100から送り出された硬貨を受け取り、所定の払出位置まで搬送し、一枚ずつ払い出す機能を有している。硬貨揚送装置200は、例えば特許第5732640号公報で開示されるコイン搬送装置を使用することができる。
硬貨揚送装置200は、入口204から出口206へ延在する硬貨案内通路208を有する硬貨案内部202と、第1硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216fおよび第2硬貨押動体218a、218b、218c、218d、218e、218fをそれぞれ備えた複数の回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fを有する硬貨押動機構210と、を含んで構成されている。硬貨案内部202はベース体220とベース体220の上に設けられたトッププレート222から構成されている。
回転円盤212aは、取付ベース104の第1取付部104bの表面に配置され、第1取付部104bの表面に垂直な回転軸線AXaの周りを回転可能に支持されている。回転円盤212aは、硬貨送出装置100から一枚ずつ送り出される硬貨を受け取る機能を有している。各回転円盤212b、212c、212d、212e、212fは、ベース体220の表面220aに対して略直角な各回転軸線AXb、AXc、AXd、AXe、AXfの回りを回転可能に、ベース体220に配置されている。各回転円盤212b、212c、212d、212e、212fは、その表面とベース体220の表面220aとが面一となるよう構成されている。また、各回転軸線AXb、AXc、AXd、AXe、AXfのうち隣接する二つの回転軸線は互いに水平方向に所定距離オフセットされて配置されている。換言すれば、各回転軸線AXb、AXc、AXd、AXe、AXfは、上下方向にジグザグ状に配置されている。
トッププレート222の裏面222b側には、入口204から出口206まで延在している案内溝224が形成される。案内溝224は底面224aと第1および第2側面224b、224cを有し、底面224aは各回転軸線AXb、AXc、AXd、AXe、AXfに対してほぼ垂直である。
案内溝224の幅および深さは、搬送される硬貨の外径および厚みよりわずかに大きく設定されている。換言すれば、搬送される硬貨が底面224aと第1および第2側面224b、224cに導かれながら案内溝224の内部を通行することができるように、案内溝224の幅と深さが設定されている。異なる外径および厚みを有する複数の種類の硬貨が搬送される時、案内溝224の幅と深さは使用が想定される硬貨の最大径硬貨の外径および最厚硬貨の厚みに基づいて設定される。
案内溝224の第1側面224bは、対応する回転軸線AXb、AXd、AXfを中心とする複数の円弧が接続されてなる曲線226aに沿って形成されている。案内溝224の第2側面224cは、対応する回転軸線AXc、AXeを中心とする複数の円弧が接続されてなる曲線226bに沿って形成されている。
さらに、トッププレート222の裏面222bにおいて、各回転円盤212b、212c、212d、212e、212fの各第1硬貨押動体216b、216c、216d、216e、216fおよび各第2硬貨押動体218b、218c、218d、218e、218fが周回する際に、トッププレート222への接触を防止する円環状の溝228が回転軸線AXb、AXc、AXd、AXe、AXfのそれぞれに対応して形成されている。
硬貨案内通路208は、ベース体220の表面220a、トッププレート222の案内溝224の底面224aと第1および第2側面224b、224cから構成されている。換言すれば、ベース体220の表面220aは硬貨案内通路208の裏案内面208dとして機能し、トッププレート222の案内溝224の底面224aは硬貨案内通路208の表案内面208aとして機能し、そして、トッププレート222の案内溝224の第1および第2側面224b、224cは、硬貨案内通路208の左右案内面208b、208cとして機能する。硬貨案内通路208において、入口204から導入される硬貨の周面は、硬貨案内通路208の左右案内面208b、208c(すなわち、案内溝224の第1および第2側面224b、224c)によって案内される。また、硬貨の表面と裏面は硬貨案内通路208の表裏案内面208a、208d(すなわち、案内溝224の底面224aとベース体220の表面220a)によって案内される。
硬貨押動機構210は、支軸230a、230b、230c、230d、230e、230fのそれぞれに挿入される回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fを有している。回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fそれぞれは平面視でおよそ円形の外形を有し、対応する支軸230a、230b、230c、230d、230e、230fのそれぞれに正転および逆転の両方向に回転可能に支持されている。換言すれば、回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fはそれぞれ、対応する回転軸線AXa、AXb、AXc、AXd、AXe、AXfの回りを回転することができる。
回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fはそれぞれ、外周に沿って屈曲した台形の平面形状を有し、かつ、回転軸線AXa、AXb、AXc、AXd、AXe、AXfに平行な方向に突出する柱状の外形状を有する一対の第1硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216fと第2硬貨押動体218a、218b、218c、218d、218e、218fとを備えている。すなわち、回転円盤212aの外周端において、回転円盤212aの表面から突出している第1および第2硬貨押動体216a、218aが設けられている。第1および第2硬貨押動体216a、218aは支軸230aを挟むように配置されている。換言すれば、第1および第2硬貨押動体216a、218aは、回転円盤212aにおいて回転軸線AXaと直行する直線上に配置されている。
また、各回転円盤212b、212c、212d、212e、212fに関して、回転円盤212aと同様に、各回転円盤212b、212c、212d、212e、212fの周縁部において、各回転円盤212b、212c、212d、212e、212fの表面から突出している第1および第2硬貨押動体216b、216c、216d、216e、216f、218b、218c、218d、218e、218fのそれぞれが設けられる。第1および第2硬貨押動体216b、216c、216d、216e、216f、218b、218c、218d、218e、218fは、それぞれ、支軸230b、230c、230d、230e、230fを挟むように配置されている。換言すれば、第1および第2硬貨押動体216b、216c、216d、216e、216f、218b、218c、218d、218e、218fは、それぞれ、回転円盤212b、212c、212d、212e、212fの上に回転軸線AXb、AXc、AXd、AXe、AXfと直行する直線の上に配置されている。
回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fが回転される時、第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fそれぞれは回転軸線AXa、AXb、AXc、AXd、AXe、AXfの回りを回転運動する。
各第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fは略台形の傾斜面で硬貨の周面を押動する機能を有するため、このような平面形状とすることにより各第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fの機械的強度および磨耗に対する耐久性を高めることができる。各第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fは、対応する回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fと一体で形成してもよいし、別体で作製したものを適宜の方法により回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fに固定して形成することもできる。本発明の実施例では、作製コストを低減する観点から一体で形成されている。また、各第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fは、円柱体であってもよいし、支持軸に円筒形のカラーを被せた回転自在なローラタイプとしてもよい。ローラタイプとした場合には、第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fの磨耗が抑制されて耐久性を高められる利点がある。
各回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fの裏面には、各回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fを回転駆動するためのギヤ240a、240b、240c、240d、240e、240fがそれぞれ同軸で設けられている。各ギヤ240a、240b、240c、240d、240e、240fと、対応する各回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fとは、対応する各支軸230a、230b、230c、230d、230e、230fに固定される。
回転円盤212aのギヤ240aは、硬貨送出装置100の駆動手段150のモータ152と減速機154および駆動ギヤ158を介して駆動連結されている。さらにギヤ240aは、回転円盤212bのギヤ240bに駆動連結している。ギヤ240bは、ギヤ240aおよびギヤ240cと駆動連結している。各ギヤ240c、240d、240e、240fは、ギヤ240a、240bと同様に、隣接するギヤ240b、240c、240d、240e、240fと互いに駆動連結している。したがって、モータ152が回転駆動すると、モータ152の駆動力がギヤ240aに伝達され、回転円盤212aとギヤ240aが回転される。隣接する各ギヤ240a、240b、240c、240d、240e、240fは互いに駆動連結しているため、ギヤ240aの回転は順番に各ギヤ240b、240c、240d、240e、240fに伝達される。すなわち、ギヤ240b、240c、240d、240e、240fは被動歯車として機能する。このように、硬貨押動機構210が駆動され、各回転円盤212a、212b、212c、212d、212e、212fが回転することにより、第1および第2硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216f、218a、218b、218c、218d、218e、218fが回転運動する。これにより、硬貨送出装置100から一枚ずつ送り出された硬貨は、回転円盤212aに受け渡された後、第1硬貨押動体216a、216b、216c、216d、216e、216fおよび第2硬貨押動体218a、218b、218c、218d、218e、218fにその周面が押動され、硬貨案内通路208を入口204から出口206まで搬送される。
(硬貨整列送出装置)
硬貨整列送出装置300について図17〜図23を参照して説明する。硬貨整列送出装置300は、硬貨を一枚ずつ整列して硬貨移動経路402に向けて送り出す機能を有している。硬貨整列送出装置300は、例えば特許第5756953号公報で開示される硬貨の分離・送出装置を使用することができる。
硬貨整列送出装置300は、第2硬貨容器302、回転ディスク304およびカム機構360を含んで構成されている。第2硬貨容器302は、硬貨揚送装置200から放出された硬貨を、ばら積み状態で貯留する機能を有している。第2硬貨容器302は、椀型に形成され、回転ディスク304の回転中心より下方の回転ディスク304の周囲を囲うように構成されている。これにより、回転ディスク304の上面と第2硬貨容器302とで囲われた貯留部310が回転ディスク304の前方に形成される。
回転ディスク304は、貯留部310における硬貨を一枚ずつ区分けした後、硬貨を硬貨移動経路402へ一枚ずつ送り出す機能を有している。回転ディスク304は、水平面に対し所定の角度、例えばおおよそ45度の角度で傾斜配置され、所定の速度で第3回転方向D3に向かって回転可能に構成されている。回転ディスク304は、ベースとなる所定の厚みを有する回転円盤320と、この回転円盤320の上面322に押動ディスク330と、移動体350a、350b、350cと、を有して構成されている。押動ディスク330は、回転円盤320の上面322に回転円盤320の回転軸線328と同軸に固定されている。押動ディスク330は、その周方向に等間隔に凹溝338a、338b、338cが設けられている。各移動体350a、350b、350cは、対応する各凹溝338a、338b、338cに配置されている。回転円盤320の上面322、押動ディスク330の各凹溝338a、338b、338c、および各移動体350a、350b、350cによって、略半円状の保持凹部306a、306b、306cが構成されている。各保持凹部306a、306b、306cは、硬貨を一枚ずつに区分けして保持すると共に、硬貨移動経路402に向けて硬貨を押動する機能を有している。
回転円盤320は、所定の厚みを有する円盤状体であって、その周面に被動ギヤ324が形成されている。回転円盤320は、被動ギヤ324が駆動手段392と連結され、回転軸線328の周りを回転可能に構成されている。回転円盤320は、上面322に押動ディスク330が配置され、裏面側にカム機構360が配置されている。回転円盤320の上面322は平面状に形成されている。これにより、硬貨は、その平面が各保持凹部306a、306b、306cにおいて上面322と面接触する。回転円盤320は、各保持凹部306a、306b、306c内に、各移動体350a、350b、350cが案内される案内溝326a、326b、326cが形成されている。回転円盤320は、対摩耗性を有する樹脂により一体成型することが好ましい。複雑な形状を一回で成型することにより、所定の精度を保ちつつ安価に製造するためである。しかし、さらに耐摩耗性向上のため、金属製にすることができる。
押動ディスク330は、回転円盤320の回転に伴って、貯留部310に貯留された硬貨を攪拌すると共に一枚ずつに区分けし、硬貨を一枚ずつ第3回転方向D3に向けて押動する機能を有している。押動ディスク330は、その外径が回転円盤320の外径よりも小径に形成されている。押動ディスク330は、回転円盤320の回転中心と同心状態、換言すれば回転円盤320の回転軸線328と同軸に、回転円盤320の上面322に固定されている。これにより、押動ディスク330は、回転円盤320と共に回転軸線328の周りを回転する。押動ディスク330は、周方向に等間隔に形成され、外周縁から中心に向かって延伸する凹溝338a、338b、338cを有している。
各凹溝338a、338b、338cは、押動ディスク330の外終端が解放された開口338aa、338ba、338caと、押動ディスク330の上面側が解放された開口338ab、338bb、338cbとを有している。各凹溝338a、338b、338cは、押動ディスク330の外周端から押動ディスク330の中心、すなわち回転軸線328に向かって延伸し、略U字状に形成されている。各凹溝338a、338b、338cは、押動ディスク330の周方向に等間隔に設けられている。各凹溝338a、338b、338cは、押動ディスク330の中心近傍に略V字形状の底部344a、344b、344cと、第3回転方向D3の上流側に回転円盤320の直径に平行に延在する側壁342au、342bu、342cuと、第3回転方向D3の下流側に回転ディスクの直径に平行に延在する側壁342ad、342bd、342cdを有して形成されている。
回転円盤320は、各凹溝338a、338b、338cにおいて、回転軸線328近傍から外周縁に向かって回転円盤320の直径方向にそって延伸し、回転円盤320の上面322から所定の深さを有する案内溝326a、326b、326cが形成されている。各案内溝326a、326b、326cは、各案内溝326a、326b、326cが延伸する方向に沿って延在し、上面322の裏面側まで貫通する長孔状の案内孔346a、346b、346cが形成されている。各案内溝326a、326b、326cは、対応する移動体350a、350b、350cそれぞれの受動片356a、356b、356cが配置される。各案内孔346a、346b、346cは、対応する移動体350a、350b、350cそれぞれの第1フォロアピン366a、366b、366cおよび第2フォロアピン368a、368b、368cが挿入される。
本発明の実施例において、凹溝338a、338b、338cは3つ形成されているが、凹溝の個数は、2つ以下あるいは4つ以上など、硬貨の処理速度、硬貨のサイズおよび硬貨整列送出装置300のサイズなどに応じて適宜変更することができる。また、押動ディスク330は、硬貨を攪拌し、および、押動することから、ステンレス板等の金属板で構成することが好ましいが、対摩耗性を有する樹脂、または、焼結製造法によって回転円盤320と一体に成型することもできる。
押動ディスク330の厚みは、使用が想定される硬貨の最薄硬貨の厚みより薄く設定されている。これにより、各保持凹部306a、306b、306cに保持された硬貨は、回転円盤320の上面322と面接触している下側の硬貨のみが押動ディスク330に支持され、下側の硬貨の上に乗っている硬貨、換言すれば上面322と面接触していない硬貨は押動ディスク330に支持されない。そのため、各保持凹部306a、306b、306cにおいて、上面322に垂直な方向に二枚以上重なった状態で保持されることなく、一枚のみの硬貨が保持される。そのため、各保持凹部306a、306b、306cで厚みが異なる複数種類の硬貨を一枚ずつに分離することができる。
各移動体350a、350b、350cは、対応する凹溝338a、338b、338cに配置されている。各移動体350a、350b、350cは、各凹溝338a、338b、338cが延在する方向に沿って往復移動可能に設けられている。各移動体350a、350b、350cは、後述するカム機構360によって、各凹溝338a、338b、338cの各底部344a、344b、344c側の保持位置P1と回転円盤320の外周縁側の押出位置P2との間を往復移動可能に構成されている。各移動体350a、350b、350cが保持位置P1に位置する場合に、各移動体350a、350b、350cは、各凹溝338a、338b、338cと協働して硬貨が一枚ずつ保持される保持凹部306a、306b、306cを構成する。各移動体350a、350b、350cは、各保持凹部306a、306b、306cに保持された硬貨を回転円盤320の外周縁に向かって押動する機能を有している。
各移動体350a、350b、350cは、押動部354a、354b、354cと受動片356a、356b、356cから構成されている。各押動部354a、354b、354cは、平面視略V字型に構成されている。各押動部354a、354b、354cは、各凹溝338a、338b、338c内に配置され、裏面が回転円盤320の上面322と面接触している。各押動部354a、354b、354cの厚みは、押動ディスク330の厚みとほぼ同じ厚みに設定されている。
各押動部354a、354b、354cは、各開口338aa、338ab、338ac側の硬貨の周面を押動する押動面354aa、354ba、354caと、各底部344a、344b、344c側の後端面354ab、354bb、354cbを有している。各押動面354aa、354ba、354caは、各開口338aa、338ab、338acに対して凹状に形成され、使用が想定される硬貨の最大径硬貨の外径よりも僅かに大きい曲率に形成されている。各後端面354ab、354bb、354cbは、各底部344a、344b、344cとほぼ同じ略V字状に形成されている。なお、本発明の実施例において、各凹溝338a、338b、338cの各底部344a、344b、344c、および各押動部354a、354b、354cの各後端面354ab、354bb、354cbは略V字状に形成されているが、円弧、U字状、矩形状など適宜変更できる。
各受動片356a、356b、356cは、対応する押動面354aa、354ba、354caの中間部から各押動部354a、354b、354cの裏面側に突出する共に、各後端面354ab、354bb、354cbと反対側、換言すれば各開口338aa、338ab、338acに向かって延在して、各押動部354a、354b、354cと一体的に形成されている。各受動片356a、356b、356cは各案内溝326a、326b、326cに配置され、各案内溝326a、326b、326cに沿って直線的に移動可能に構成されている。
各押動部354a、354b、354cには、対応する第2フォロアピン368a、368b、368cのそれぞれが固定され、各受動片356a、356b、356cには対応する第1フォロアピン366a、366b、366cのそれぞれが固定されている。各第1フォロアピン366a、366b、366cには、対応する第1カムフォロア362a、362b、362cが固定されている。各第2フォロアピン368a、368b、368cには、対応する第2カムフォロア364a、364b、364cが固定されている。これによって、各移動体350a、350b、350cは、後述するカム機構360に追従して保持位置P1と押出位置P2との間を往復移動する。
各保持凹部306a、306b、306cは、各移動体350a、350b、350cが保持位置P1に位置する場合に、各移動体350a、350b、350cの各押動面354aa、354ba、354caと、各凹溝338a、338b、338cと、回転円盤320の上面322とによって形成される。各保持凹部306a、306b、306cは、回転円盤320の外周縁側に開口306aa、306ba、306ca(各凹溝338a、338b、338cの対応する開口338aa、388ba、388ca)を有し、上面322の上方に開口306ab、306bb、306cb(各凹溝338a、338b、338cの対応する開口338ab、388bb、388cb)を有している。各保持凹部306a、306b、306cは、平面視で略半円形状に形成され、使用が想定される硬貨の最大径硬貨の外径より大きく、かつ使用が想定される硬貨の最小径硬貨の外径の2倍より小さく構成されている。これにより、各保持凹部306a、306b、306cに、使用が想定される硬貨の最小径硬貨が二枚以上並列して保持されず、硬貨は一部が重なり合った状態で各保持凹部306a、306b、306cに保持される。すなわち、一枚目の硬貨はその平面と上面322とが面接触した状態で各保持凹部306a、306b、306cに保持され、二枚目の硬貨はその一部が一枚目の硬貨と重なり合った状態となる。そのため、回転ディスク304が第2回転方向D2に向かって回転すると、一枚目の硬貨はその周面が各保持凹部306a、306b、306cの側壁、すなわち各凹溝338a、338b、338cの各側壁342au、342bu、342cuに支持され、二枚目の硬貨は各側壁342au、342bu、342cuに支持されずに落下する。これにより、各保持凹部306a、306b、306cには硬貨が一枚ずつ保持される。
カム機構360は、回転ディスク304の所定の位相で各移動体350a、350b、350cを保持位置P1と押出位置P2との間で往復移動させる機能を有している。カム機構360は、リブカム370、第1カムフォロア362a、362b、362c、第2カムフォロア364a、364b、364c、第1フォロアピン366a、366b、366c、および第2フォロアピン368a、368b、368cを有している。
リブカム370は、略円盤状のカムホイール372と、カムホイール372の表面から垂立状態に突出する帯状のリブ374によりカム曲線が形成されている。リブ374は、平面視略卵型のリング状に形成され、その厚さは均等に形成されている。リブカム370は、リブ374が回転円盤に向くように、回転円盤320の裏面側に固定状態で配置されている。
各第1フォロアピン366a、366b、366cおよび各第2フォロアピン368a、368b、368cは、各案内孔346a、346b、346cに挿入される。各第1フォロアピン366a、366b、366cは、回転円盤320の表面側の端部に各移動体350a、350b、350cの各受動片356a、356b、356cが固定され、他方(裏面側)の端部に各第1カムフォロア362a、362b、362cが固定されている。各第2フォロアピン368a、368b、368cは、回転円盤320の表面側の端部に各移動体350a、350b、350cの各押動部354a、354b、354cが固定され、他方(裏面側)の端部に各第2カムフォロア364a、364b、364cが固定されている。
各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cは、棒状体であって、外径が各案内孔346a、346b、346cの幅より小さい小径部と、外径が各案内孔346a、346b、346cの幅より外径が大きく、かつ各案内溝326a、326b、326cより小さい大径部を有している。各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cの大径部は、各移動体350a、350b、350cと各案内孔346a、346b、346cとの間に位置するように形成されている。
各第1および第2カムフォロア362a、362b、362c、364a、364b、364cは、頂部が面取りされた平面視略菱形状に形成されている。
各第1カムフォロア362a、362b、362cおよび対応する各第2カムフォロア364a、364b、364cは、リブ374の厚みより僅かに大きい間隔をおいてブリッジ363a、363b、363cを介して一体的に形成されている。各第1および第2カムフォロア362a、362b、362c、364a、364b、364cは、各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cの大径部の下端から各案内孔346a、346b、346cの厚みよりわずかに大きい間隔を有して、各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cに配置されている。換言すれば、各第1および第2カムフォロア362a、362b、362c、364a、364b、364cは、各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cの大径部と共働して回転円盤320を略挟持するように、各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cに固定される。これにより、各移動体350a、350b、350cの回転円盤320の表面に垂直な方向への移動が規制される。
各第1カムフォロア362a、362b、362cはリブ374の外周側に配置されている。一方、各第2カムフォロア364a、364b、364cはリブ374の内周側に配置されている。換言すれば、各第1カムフォロア362a、362b、362cおよび対応する各第2カムフォロア364a、364b、364cは、リブ374を略挟持するように配置されている。なお、各第1および第2カムフォロア362a、362b、362c、364a、364b、364cは、各第1および第2フォロアピン366a、366b、366c、368a、368b、368cの周りを回転可能なローラを使用することもできる。
リブカム370は、直線L1を基準に反時計回りの方向(回転円盤320の第3回転方向D3)向かって、角度θ1の第1区画376(直線L1〜直線L2間)、角度θ2の第2区画378(直線L2〜直線L3間)、角度θ3の第3区画380(直線L3〜直線L4間)、角度θ4の第4区画382(直線L4〜直線L5間)、角度θ5の第3区画384(直線L5〜直線L6間)および角度θ6の第6区画386(直線L6〜直線L1間)の6区画で構成されている。第1区画376は、各移動体350a、350b、350cを保持位置P1に維持させる区間である。第2区画378および第3区画380は、各移動体350a、350b、350cを保持位置P1から押出位置P2に移動させる区間である。第4区画382は、各移動体350a、350b、350cを押出位置P2に維持させる区間である。第5区画384および第6区画386は、各移動体350a、350b、350cを押出位置P2から保持位置P1に移動させる区間である。
第1区画376のカム曲線は、回転軸線328からの距離が最小の第1距離r1を半径とする最小円弧であって、各移動体350a、350b、350cは保持位置P1に維持される。第2区画378のカム曲線は、第1距離r1から、第1距離r1より大きく第3距離r3より小さい第2距離r2(r1<r2<r3)まで、連続的に変化する略直線で構成され、各移動体350a、350b、350cは保持位置P1から押出位置P2に向けて直線的に移動する。第3区画380のカム曲線は、第2距離r2から第3距離r3に変化する曲線で構成され、各移動体350a、350b、350cは第2区画378より緩速度で押出位置P2に向けて直線的に移動する。第4区画382のカム曲線は、第3距離r3を半径とする最大円弧であって、各移動体350a、350b、350cは押出位置P2に維持される。第5区画384のカム曲線は第3距離r3から第2距離r2に変化する曲線で構成され、各移動体350a、350b、350cは押出位置P2から保持位置P1に向けて直線的に移動する。第6区画386のカム曲線は第2距離r2から第1距離r1に変化する略直線で構成され、各移動体350a、350b、350cは第5区画より急速度で保持位置P1に向けて直線的に移動する。
硬貨整列送出装置300の駆動手段392は、モータ(図示されない)と、モータから出力された駆動力を伝達する駆動ギヤ394と、回転ディスク304を回転させる被動ギヤ324と、を有している。駆動ギヤ394は、駆動手段392のモータ(図示されない)の出力軸に連結されている。被動ギヤ324は、平歯車状をなし、回転ディスク304の裏面側で、回転ディスク304と一体的に構成されている。これにより、被動ギヤ324が回転すると共に回転ディスク304が回転する。
駆動ギヤ394は、被動ギヤ324と駆動連結されている。そのため、駆動ギヤ394が第2回転方向D2に向かって回転すると、その回転に伴って被動ギヤ324が第3回転方向D3に向かって回転する。したがって、駆動ギヤ394の第2回転方向D2への回転に伴って、被動ギヤ324と共に回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転する。
硬貨整列送出装置300の動作について説明する。回転ディスク304が回転すると、第2硬貨容器302内に貯留されている硬貨は押動ディスク330による段差等により攪拌される。各保持凹部306a、306b、306cが第1区画376にある時、各移動体350a、350b、350cは保持位置P1に留まるので、硬貨は各開口306ab、306bb、306cbを介して各保持凹部306a、306b、306cに一枚ずつ保持される。回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転すると、各保持凹部306a、306b、306cに保持された硬貨は、その周面が各凹溝338a、338b、338cの対応する各側壁342au、342bu、342cuによって第3回転方向D3に向けて押動される。
回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転し、各保持凹部306a、306b、306cが第2および第3区画378、380を移動すると、各移動体350a、350b、350cは保持位置P1から押出位置P2に向かって移動する。これにより、各保持凹部306a、306b、306cに保持された硬貨は、その周面が各凹溝338a、338b、338cの各側壁342au、342bu、342cuによって第3回転方向D3に向けて押動されると共に、各移動体350a、350b、350cの各押動面354aa、354ba、354caによって各保持凹部306a、306b、306cの開口306aa、306ba、306caに向けて押動される。
さらに回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転し、各保持凹部306a、306b、306cが第4区画382を移動する時、各移動体350a、350b、350cは押出位置P2に留まる。これにより、各保持凹部306a、306b、306cが第4区画382を移動する間に、硬貨は各保持凹部306a、306b、306cの開口306aa、306ba、306caから押し出され、各移動体350a、350b、350cから硬貨移動装置400の回転体404に受け渡される。
回転ディスク304が第3回転方向D3に向かって回転して、各保持凹部306a、306b、306cが第5および第6区画384、386を移動すると、各移動体350a、350b、350cは押出位置P2から保持位置P1に向けて移動する。各保持凹部306a、306b、306cが第1区画376に到達すると、各移動体350a、350b、350cは押出位置P2から保持位置P1への移動が完了する。これにより、各保持凹部306a、306b、306cは硬貨を受け入れ可能な状態になり、各保持凹部306a、306b、306cが第1区画376を移動する間に、各保持凹部306a、306b、306cに硬貨が保持される。
(硬貨移動装置)
硬貨移動装置400について図17、図18、図20および図26を参照して説明する。硬貨移動装置400は硬貨整列送出装置300に隣接して配置されている。硬貨移動装置400は、硬貨整列送出装置300から送り出された硬貨を一枚ずつ略直線的に搬送する機能を有している。硬貨移動装置400は、例えば特許第4780494号公報で開示される金種判別装置を使用することができる。
硬貨移動装置400は、硬貨を押動する回転体404と、硬貨が移動される硬貨移動経路402とを有して構成されている。硬貨移動装置400は、硬貨整列送出装置300から一枚ずつ送り出された硬貨を硬貨移動経路402に沿って一枚ずつ移動させる機能を有している。硬貨移動経路402は、硬貨の平面を案内するスライドベース420と、硬貨の周面を案内するガイド440と、スライドベース420と相対して配置されるカバー460とを有して構成されている。
スライドベース420は、合成樹脂などの非磁性材料により構成されている。スライドベース420の表面422は平面状に形成されている。表面422上には、表面422に垂直な回転軸線回りを回転可能な回転体404が配置されている。表面422は、硬貨整列送出装置300の回転ディスク304の上面322と略面一に構成されている。これにより、硬貨は硬貨整列送出装置300から硬貨移動装置400に円滑に受け渡される。換言すると、硬貨は、硬貨整列送出装置300の保持凹部306a、306b、306cのそれぞれから硬貨移動経路402まで円滑に搬送される。なお、表面422には、硬貨の一面と表面422との間の摩擦力を低減するために、硬貨が案内される方向に延びる凸条を設けても構わない。
回転体404は、硬貨整列送出装置300から受け取った硬貨の周面を押動して、次工程に受け渡す機能を有している。回転体404は、合成樹脂などの非磁性材料により形成されている。回転体404は、スライドベース420の表面422と平行に配置され、表面422に垂直な回転軸線406周りを回転可能に構成されている。回転体404は、回転軸線406を中心に、回転軸線406に略垂直な方向に延伸するブレード状の複数の押動体408a、408b、408cを有している。各押動体408a、408b、408cは、硬貨整列送出装置300から一枚ずつ送り出された硬貨を受け取る必要があるため、硬貨整列送出装置300の回転ディスク304の各保持凹部306a、306b、306cと対応して設けられている。換言すると、回転体404は、回転ディスク304の各保持凹部306a、306b、306cに対応して設けられた押動体408a、408b、408cを有している。硬貨整列送出装置300の各保持凹部306a、306b、306cのそれぞれから送り出された硬貨は、第4回転方向D4に向かって回転する回転体404の各押動体408a、408b、408cのそれぞれによって押動され、スライドベース420上を硬貨移動経路402に沿って搬送される。なお、回転体404の押動体の個数は、回転ディスク304の保持凹部の個数および回転ディスク304の回転速度と回転体404の回転速度との関係によって適宜変更できる。
ガイド440は、回転体404に押動される硬貨の周面を案内する機能を有している。ガイド440は、各押動体408a、408b、408cの外周縁側端部の回転経路の外周に位置し、受取体312に続いて設けられている。ガイド440は、受取体312に続いて形成された弧状部442および弧状部442に続いて形成された直線部444を有している。硬貨は、スライドベース420上を回転体404に押動されると共に、その周面がガイド440の直線部444に案内される。これにより、硬貨は、回転体404およびガイド440によって略直線状の硬貨移動経路402に沿って案内される。なお、本発明の実施例において、ガイド440はスライドベース420と一体的に形成されているが、ガイド440をスライドベース420と別体で構成することもできる。
スライドベース420の表面422側にはカバー460が設けられている。カバー460には、硬貨整列送出装置300、硬貨移動装置400および硬貨識別装置500を制御する制御部520が配置されている。カバー460は、スライドベース420に対して開閉可能に構成され、閉状態では回転体404および硬貨移動経路402を覆い、開状態では回転体404および硬貨移動経路402を露出する。カバー460は、閉状態においてスライドベース420の表面422と相対する底面462は平坦に形成されている。カバー460の底面462とスライドベース420の表面422との間隔は、使用が想定される硬貨の最も厚い硬貨の厚みより僅かに大きく設定されている。これにより、回転体404に押動される硬貨のスライドベース420の表面422に垂直な方向への変位が防止され、硬貨が安定して搬送される。
硬貨移動装置400は、回転体404を回転させる被動ギヤ470を有している。被動ギヤ470は、平歯車状をなし、スライドベース420の裏面側に配置されている。被動ギヤ470は、スライドベース402を貫通して配置される回転軸を介して回転体404と連結され、回転軸線406の周りを回転可能に構成されている。これにより、被動ギヤ470が回転すると共に回転体404が回転する。
被動ギヤ470は、硬貨整列送出装置300の被動ギヤ324と駆動連結されている。そのため、被動ギヤ324が第3回転方向D3に向かって回転すると、その回転に伴って被動ギヤ470が第4回転方向D4に向かって回転する。さらに、上述したとおり、硬貨整列送出装置300の駆動ギヤ394は被動ギヤ324と駆動連結しているので、被動ギヤ470は被動ギヤ324を介して駆動ギヤ394と駆動連結されている。これにより、駆動ギヤ394の第2回転方向D2への回転に伴って、被動ギヤ324が第3回転方向D3に向かって回転するのに連動して、被動ギヤ470および回転体404が第4回転方向D4に向かって回転する。
硬貨整列送出装置300の被動ギヤ324と硬貨移動装置400の被動ギヤ470とのギヤ比は1対1に設定され、硬貨が、回転ディスク304の回転に伴って各保持凹部306a、306b、306cから送り出され、受取体312に受け渡された直後に、回転体404の各押動体408a、408b、408cによって押動されるように、回転ディスク304の回転と回転体404の回転とは同期されている。なお、被動ギヤ324と被動ギヤ470とのギヤ比は1対1であることに限定されず、回転ディスク304の保持凹部の数と回転体404の押動体の数との比率、および、回転ディスク304の直径と回転体404の直径との比率等に応じて適宜変更できる。
(硬貨識別装置)
硬貨識別装置500について、図24〜図26を参照して説明する。硬貨識別装置500は、硬貨移動経路402に沿って配置されている検出部502と、硬貨移動装置400のカバー460に配置される制御部520とを含んで構成されている。硬貨識別装置500は、検出部502で取得された硬貨の物理的特性に基づいて硬貨の金種および真贋を識別する機能を有している。硬貨識別装置500は、例えば特許第4780494号公報で開示される金種判別装置を使用することができる。
検出部502は、複数の硬貨センサから構成され、本発明の実施例においては、第1〜第5硬貨センサ504、506、508、510、512から構成されている。各第1〜第5硬貨センサ504、506、508、510、512は、一対の磁性体コアと当該一対の磁性体コアのそれぞれに巻き付けられたコイルとを含んで構成される磁気センサより構成されている。第1硬貨センサ504は、一対の磁性体コア504a、504bと、一対の磁性体コア504a、504bのそれぞれの中心コア504aa、504baに巻き付けられたコイル504ab、504bbと、を有して構成されている。第2硬貨センサ506は、一対の磁性体コア506a、506bと、一対の磁性体コア506a、506bのそれぞれの中心コア506aa、506baに巻き付けられたコイル506ab、506bbと、を有して構成されている。第3硬貨センサ508は、一対の磁性体コア508a、508bと、一対の磁性体コア508a、508bのそれぞれの中心コア508aa、508baに巻き付けられたコイル508ab、508bbと、を有して構成されている。第4硬貨センサ510は、一対の磁性体コア510a、510bと、一対の磁性体コア510a、510bのそれぞれの中心コア510aa、510baに巻き付けられたコイル510ab、510bbと、を有して構成されている。第5硬貨センサ512は、一対の磁性体コア512a、512bと、一対の磁性体コア512a、512bのそれぞれの中心コア512aa、512baに巻き付けられたコイル512ab、512bbと、を有して構成されている。
各磁性体コア504a、506a、508a、510a、512aは、スライドベース420の裏面側に配置されている。一方、各磁性体コア504b、506b、508b、510b、512bは、硬貨移動装置400のカバー460内、詳細には底面462の硬貨移動経路402と反対側の面に配置されている。さらに、各磁性体コア504a、506a、508a、510a、512aと、対応する各磁性体コア504b、506b、508b、510b、512bとは、硬貨移動経路402を挟んで相対して配置されている。すなわち、硬貨移動経路402を搬送される硬貨は、各磁性体コア504a、506a、508a、510a、512aと、対応する各磁性体コア504b、506b、508b、510b、512bとの間を通過しながら搬送される。
第1硬貨センサ504は、硬貨の厚みに関するデータを取得する機能を有している。第1硬貨センサ504は、ガイド440の直線部444の近傍に配置され、一対の中心コア504aa、504baのそれぞれが硬貨の平面と相対するように構成されている。
第2硬貨センサ506は、硬貨の材質に関するデータを取得する機能を有している。第2硬貨センサ506は、第1硬貨センサ504に対して硬貨移動経路402の下流側に所定の距離を置いて配置されている。さらに、第2硬貨センサ506は、ガイド440の直線部444の近傍に配置され、一対の中心コア506aa、506baのそれぞれが硬貨の平面と相対するように構成されている。
第3硬貨センサ508、第4硬貨センサ510および第5硬貨センサ512のそれぞれは、硬貨の外径に関する物理的特性を取得する機能を有している。第3硬貨センサ508、第4硬貨センサ510および第5硬貨センサ512のそれぞれは、硬貨移動経路402を搬送される硬貨のガイド440と反対側の外周縁と相対するように配置されている。第3硬貨センサ508は、使用が想定される硬貨の小径の硬貨の外径に関する物理的特性が取得できるように配置されている。換言すれば、第3硬貨センサ508の一対の中心コア508aa、508baのそれぞれと小径の硬貨のガイド440と反対側の外周縁とが相対するように配置されている。第3硬貨センサ508の一対の中心コア508aa、508baのそれぞれのガイド440側の端部とガイド440の直線部444との距離は、最小径の硬貨の外径より小さく設定される。
第4硬貨センサ510は、使用が想定される硬貨の大径の硬貨の外径に関する物理的特性を取得できるように配置されている。換言すれば、第4硬貨センサ510の一対の中心コア510aa、510baのそれぞれと大径の硬貨のガイド440と反対側の外周縁とが相対するように配置されている。第4硬貨センサ510の一対の中心コア510aa、510baのそれぞれのガイド440と反対側の端部とガイド440の直線部444との距離は、最大径の硬貨の外径より大きく設定される。
第5硬貨センサ512は、使用が想定される硬貨の中径の硬貨の外径に関する物理的特性を取得できるように配置されている。換言すれば、第5硬貨センサ512の一対の中心コア512aa、512baのそれぞれと中径の硬貨のガイド440と反対側の外周縁とが相対するように配置されている。これにより、第3硬貨センサ508は小径の硬貨の外径に関する物理的特性を取得でき、第4硬貨センサ510は大径の硬貨の外径に関する物理的特性を取得でき、第5硬貨センサ512は中径の硬貨の外径に関する物理的特性が取得できるように構成されている。換言すれば、硬貨の外径に応じて第3乃至第5硬貨センサ508、510、512のいずれかで硬貨の外径に関する物理的特性が取得される。したがって、1個の硬貨センサで小径から大径の硬貨の外径に関する物理的特性を取得する場合に対して、詳細な外径に関する物理的特性を得ることができ、精度よく硬貨の金種および真偽の識別を行うことができる。
第5硬貨センサ512の一対の中心コア512aa、512baのそれぞれのガイド440側の端部と、第3硬貨センサ508の一対の中心コア508aa、508baのそれぞれのガイド440と反対側の端部とは、ガイド440の直線部444が延在する方向に垂直かつスライドベース420の表面422に平行な方向において所定の長さオーバーラップして配置されている。また、第5硬貨センサ512の一対の中心コア512aa、512baのそれぞれのガイド440と反対側の端部と、第4硬貨センサ510の一対の中心コア510aa、510baのそれぞれのガイド440側の端部とは、ガイド440の直線部444が延在する方向に垂直かつスライドベース420に表面422に平行な方向において所定の長さオーバーラップして配置されている。これにより、第3乃至第5硬貨センサ508、510、512のそれぞれは、ガイド440の直線部444が延在する方向に垂直かつスライドベース420に表面422に平行な方向において、第3硬貨センサ508の一対の中心コア508aa、508baのそれぞれと第5硬貨センサ512の一対の中心コア512aa、512baのそれぞれとの境界および第4硬貨センサ510の一対の中心コア510aa、510baのそれぞれと第5硬貨センサ512の一対の中心コア512aa、512baのそれぞれとの境界のいずれかと、硬貨の外周縁が相対した場合でも、硬貨の外径に関する物理的特性が取得できる。
なお、硬貨識別装置500の検出部502の第1乃至第5硬貨センサ504、506、508、510、512のそれぞれの配置は、硬貨移動経路402の長さおよび使用が想定される硬貨の外径等に基づいて適宜変更できる。例えば、第1および第2硬貨センサ504、506を硬貨移動経路402の上流側に配置し、第3乃至第5硬貨センサ508、510、512を硬貨移動経路402の下流側に配置する構成でも構わない。
(硬貨搬送振分装置)
硬貨搬送振分装置600について図27〜図32を参照して説明する。硬貨搬送振分装置600は、硬貨識別装置500で金種を識別された硬貨を、金種別に振り分ける機能を有している。硬貨搬送振分装置600は、例えば特許第4997374号公報で開示される硬貨の金種別振り分け装置を使用することができる。
硬貨搬送振分装置600は、硬貨移動装置400に隣接して配置されている。硬貨搬送振分装置600は、硬貨搬送部602および硬貨振分部604を有している。硬貨搬送部602は、無端ベルト606と複数の押動体608とを含んで構成されている。無端ベルト606は、一対のプーリ610a、610bに巻き掛けられて張設され、略扁平楕円形の経路を循環する。無端ベルト606は、複数の押動体608のそれぞれが所定の間隔をおいて取り付けられている。各押動体608は、無端ベルト606が移動するのに伴って、略扁平楕円形の経路を循環する。各押動体608は、硬貨移動装置400の回転体404の各押動体408a、408b、408cから硬貨を受け取り、無端ベルト606が張設される方向(以下、搬送方向D6と記載する)に沿って硬貨を押動する。
一対のプーリ610a、610bのうち、硬貨移動装置400側のプーリ610aには、平歯車状の被動ギヤ618がプーリ610aと同軸に固定されている。被動ギヤ618は、硬貨移動装置400の被動ギヤ470と駆動連結されている。そのため、被動ギヤ470が第4回転方向D4に向かって回転するのに伴って、被動ギヤ618は第5回転方向D5に向かって回転する。被動ギヤ618は、硬貨整列送出装置300の被動ギヤ324および硬貨移動装置400の被動ギヤ470を介して、硬貨整列送出装置300の駆動ギヤ394と駆動連結される。そのため、駆動ギヤ394の第2回転方向D2への回転が、被動ギヤ324および被動ギヤ470を介して被動ギヤ618に伝達されることによって、被動ギヤ618が第5回転方向D5に向かって回転される。被動ギヤ618が第5回転方向D5に向かって回転することにより、無端ベルト606および各押動体608は搬送方向D6に向かって移動する。
硬貨搬送部602は、硬貨移動装置400の回転体404の各押動体408a、408b、408cによって硬貨移動装置400から硬貨が送り出される毎に、各押動体608が硬貨を受け取ることができるように構成されている。硬貨搬送部602の被動ギヤ618と硬貨移動装置400の被動ギヤ470とのギヤ比は、無端ベルト606の全長と、硬貨搬送部602の押動体608の数および取付間隔と、硬貨移動装置400の回転体404の直径および押動体の数とに基づいて設定される。
硬貨振分部604は、第1ガイドレール612と、第2ガイドレール614と、第1〜第4振分ゲート620、622、624、626と、リジェクトゲート628と、オーバーフローゲート630とを含んで構成されている。第1および第2ガイドレール612、614は、無端ベルト606の張設方向(搬送方向D6)に沿って直線状に延在している。第1ガイドレール612は、硬貨搬送部602に押動される硬貨の周面を案内する。第2ガイドレール614は、硬貨搬送部602に押動される硬貨の平面を案内する。硬貨移動装置400から送り出された硬貨は、硬貨搬送部602の各押動体608に受け渡され、第1および第2ガイドレール612、614に周面および平面のそれぞれを支持されながら、搬送方向D6に向かって各押動体608に押動される。
第1〜第4振分ゲート620、622、624、626のそれぞれには、硬貨識別装置500で識別された金種に基づいて、第1〜第4金種硬貨のそれぞれが振り分けられる。リジェクトゲート628には、硬貨識別装置500で識別できなかった硬貨および不正硬貨と識別された硬貨(以下、リジェクト硬貨と記載する)が振り分けられる。オーバーフローゲート630には、硬貨払出装置702a、702b、702c、702dが満杯状態の硬貨が振り分けられ、オーバーフローボックス640に案内される。
第1振分ゲート620およびオーバーフローゲート630のそれぞれは、第2ガイドレール614に形成された開口620a、630aのそれぞれに設けられる。第2〜第4振分ゲート622、624、626およびリジェクトゲート628のそれぞれは、第1ガイドレール612に形成された開口622a、624a、626a、628aのそれぞれに設けられる。第1〜第4振分ゲート620、622、624、626およびリジェクトゲート628のそれぞれは、開口620a、622a、624a、626a、628aのそれぞれに配置されるフラップ620b、622b、624b、626b、628bと、各フラップ620b、622b、624b、626b、628bと駆動連結して第1〜第4振分ゲート620、622、624、626およびリジェクトゲート628のそれぞれを開閉するソレノイド620c、622c、624c、626c、628cを有して構成される。
第2〜第4振分ゲート622、624、626およびリジェクトゲート628のそれぞれは、搬送方向D6の上流側から順に、リジェクトゲート628、第2振分ゲート622、第3振分ゲート624および第4振分ゲート626が配置される。第1振分ゲート620は、第2ガイドレール614側において、リジェクトゲート628とほぼ同じ位置に配置される。オーバーフローゲート630は第4振分ゲート626より下流に配置される。
硬貨識別装置500による識別結果がリジェクト硬貨であった場合、第1振分ゲート620は閉状態に維持され、リジェクトゲート628が開状態に変化される。これにより、リジェクト硬貨の平面は第1振分ゲート620のフラップ620bに支持されるが、硬貨の周面はリジェクトゲート628のフラップ628bに支持されないため、硬貨はリジェクトゲート628の開口628aから落下し、リジェクト硬貨として出金搬送装置800に案内される。
硬貨識別装置500による識別結果が第1金種の硬貨であった場合、第1振分ゲート620は開状態に変化され、リジェクトゲート628が閉状態に変化される。これにより、リジェクトゲート628において、硬貨の周面はフラップ628bに支持されている。一方、第1振分ゲート620において、硬貨の平面はフラップ620bに支持されない。そのため、硬貨は第1振分ゲート620の開口620aから落下し、硬貨収納部700の第1金種用の硬貨払出装置702aに案内される。
硬貨識別装置500による識別結果が第2金種の硬貨であった場合、第1振分ゲート620およびリジェクトゲート628のそれぞれは閉状態に維持され、第2振分ゲート622は開状態に変化される。これにより、第1振分ゲート620において、硬貨の平面はフラップ620bに支持されている。また、リジェクトゲート628において、硬貨の周面はフラップ628bに支持されている。一方、第2振分ゲート622において、硬貨の周面はフラップ622bに支持されない。そのため、硬貨は、第1振分ゲート620およびリジェクトゲート628のそれぞれを通過するが、第2振分ゲート622の開口622aから落下し、硬貨収納部700の第2金種用の硬貨払出装置702bに案内される。
硬貨識別装置500による識別結果が第3金種の硬貨であった場合、第1振分ゲート620、第2振分ゲート622およびリジェクトゲート628のそれぞれは閉状態に維持され、第3振分ゲート624は開状態に変化される。これにより、第1振分ゲート620において、硬貨の平面は第1振分ゲート620のフラップ620bに支持されている。また、第2振分ゲート622およびリジェクトゲート628のそれぞれにおいて、硬貨の周面はフラップ622bおよびフラップ628bのそれぞれに支持されている。一方、第3振分ゲート624において、硬貨の周面は第3振分ゲート624のフラップ624bに支持されない。そのため、硬貨は、第1振分ゲート620、第2振分ゲート622およびリジェクトゲート628のそれぞれを通過するが、第3振分ゲート624の開口624aから落下し、硬貨収納部700の第3金種用の硬貨払出装置702cに案内される。
硬貨識別装置500による識別結果が第4金種の硬貨であった場合、第1振分ゲート620、第2振分ゲート622、第3振分ゲート624およびリジェクトゲート628のそれぞれは閉状態に維持され、第4振分ゲート626は開状態に変化される。これにより、第1振分ゲート620において、硬貨の平面はフラップ620bに支持されている。また、第2振分ゲート622、第3振分ゲート624およびリジェクトゲート628のそれぞれにおいて、硬貨の周面はフラップ622b、フラップ624bおよびフラップ628bのそれぞれに支持されている。一方、第4振分ゲート626において、硬貨の周面はフラップ626bに支持されない。そのため、硬貨は、第1振分ゲート620、第2振分ゲート622、第3振分ゲート624およびリジェクトゲート628のそれぞれを通過するが、第4振分ゲート626の開口626aから落下し、硬貨収納部700の第4金種用の硬貨払出装置702dに案内される。
硬貨識別装置500による識別結果が第1〜第4金種のいずれかの硬貨であって、対応する硬貨収納部700の各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dのいずれかが満杯状態の時、第1〜第4振分ゲート620、622、624、626およびリジェクトゲート628のそれぞれは閉状態に維持される。これにより、第1振分ゲート620において、硬貨の平面はフラップ620bに支持されている。また、第2振分ゲート622、第3振分ゲート624、第4振分ゲート626およびリジェクトゲート628のそれぞれにおいて、硬貨の周面はフラップ622b、フラップ624b、フラップ626bおよびフラップ628bのそれぞれに支持されている。そのため、硬貨は、第1振分ゲート620、第2振分ゲート622、第3振分ゲート624、第4振分ゲート626およびリジェクトゲート628のそれぞれを通過し、オーバーフローゲート630まで搬送される。硬貨は、オーバーフローゲート630の開口630aから落下し、オーバーフローボックス640に案内される。
硬貨搬送振分装置600は硬貨押さえ機構650を有している。硬貨移動装置400から送り出された硬貨は、ガイド440の直線部444が延伸する方向(硬貨移動装置400で硬貨が搬送される方向)に対して所定の角度を有する搬送方向D6に向けて延伸する第1および第2ガイドレール612、614に沿って直線的に搬送される。そのため、使用が想定される硬貨の小径硬貨や軽量な硬貨の場合、硬貨が搬送される方向が変化した時に、第1ガイドレール612に硬貨の周面が当接せず、硬貨の挙動が不安定になることがある。硬貨押さえ機構650は、硬貨移動装置400から送り出され、各押動体608によって第1および第2ガイドレール612、614に搬送された硬貨の挙動を安定させる機能を有している。
硬貨押さえ機構650は、第2ガイドレール614の第1ガイドレール612と反対側の上端部、かつ硬貨移動装置400側の端部に配置されている。硬貨押さえ機構650は、第2ガイドレール614の表面に垂直な側壁656を有する硬貨押さえ部652と、硬貨押さえ部652と一体的に形成された支軸654と、硬貨押さえ部652を第1ガイドレール612に向かう方向(以下、付勢方向658と記載する。)に付勢する弾性部材(図示されない)と、を備えている。硬貨押さえ部652は、第2ガイドレール614の表面に垂直に支持された支軸654を中心に回動可能に構成されている。なお、硬貨押さえ部652は、第2ガイドレール614に形成された支軸によって支持されるように構成することもできる。
硬貨が第1および第2ガイドレール612、614を通過しない時、硬貨押さえ部652は、第2ガイドレール614に進入した初期位置に位置するように弾性部材(図示されない)に付勢されている。硬貨押さえ部652が初期位置に位置する時、硬貨押さえ部652の側壁656は、第1および第2ガイドレール612、614を通過する硬貨の周面が当接する。
硬貨押さえ部652は、搬送方向D6に向けて搬送される硬貨の周面が側壁656に当接した後、側壁656に沿って硬貨を第1ガイドレール612に向けて移動させる。硬貨押さえ部652は、側壁656に当接し、搬送方向D6に向けた搬送される硬貨によって、側壁656が押圧され、弾性部材(図示されない)の付勢力に逆らって付勢方向658と反対の方向に向かって回動する。硬貨が硬貨押さえ部652を通過すると、硬貨押さえ部652は、弾性部材(図示されない)の付勢力によって初期位置まで回動する。なお、硬貨押さえ機構650は、弾性部材を使用せず、硬貨押さえ部652の自重により初期位置に向けて回動するようにすることもできる。また、硬貨押さえ部652は、板バネなどの弾性部材で形成することもできる。
(硬貨収納部)
硬貨収納部700について図33および図34を参照して説明する。硬貨収納部700は、硬貨搬送振分装置600で金種毎に振分られた硬貨を金種別に貯留する機能を有している。硬貨収納部700は、硬貨搬送振分装置600の下方に配置されている。本発明の実施例において、硬貨収納部700は、第1〜第4金種それぞれを貯留する複数の硬貨払出装置702a、702b、702c、702dから構成されている。各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dは、硬貨搬送振分装置600の搬送方向D6に沿った直線上に一列に配置されている。
各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dは、硬貨を貯留する硬貨容器704a、704b、704c、704dと、各硬貨容器704a、704b、704c、704dに貯留された硬貨を一枚ずつに分離する回転ディスク706a、706b、706c、706dと、硬貨が一枚ずつ払い出される払出口708a、708b、708c、708dと、各払出口708a、708b、708c、708dから払い出される硬貨を検知する計数センサ710a、710b、710c、710dと、を有している。
硬貨搬送振分装置600で金種毎に振分られた硬貨は、対応する各硬貨容器704a、704b、704c、704dに貯留される。硬貨入出金機1の制御部(図示されない)から硬貨払出信号が出力されると、対応する各回転ディスク706a、706b、706c、706dが回転される。各硬貨容器704a、704b、704c、704dに貯留された硬貨は、各回転ディスク706a、706b、706c、706dの回転によって、攪拌されながら一枚ずつに分離され、各払出口708a、708b、708c、708dから払い出される。各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dから払い出される硬貨の枚数は、各計数センサ710a、710b、710c、710dから出力される信号に基づいて計数される。硬貨払出信号に基づいて各金種の硬貨が所定の枚数払い出されると、各回転ディスク706a、706b、706c、706dは停止され、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dからの硬貨の払い出しが終了する。
(出金搬送装置)
出金搬送装置800について図35〜図37を参照して説明する。出金搬送装置800は、硬貨収納部700に隣接して配置されている。出金搬送装置800は、硬貨収納部700から払い出された硬貨および硬貨搬送振分装置600でリジェクト硬貨として振り分けられた硬貨を出金口に搬送する機能を有している。出金搬送装置800は、一対のプーリ802a、802bと、一対のプーリ802a、802bに巻き掛けられて張設される平ベルト804と、一対のプーリ802a、802bのいずれか一方に連結されたモータ(図示されない)を有して構成されている。平ベルト804は、硬貨収納部700の各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dが整列する方向に沿って張設される。平ベルト804は、各硬貨払出装置702a、702b、702c、702dの各払出口708a、708b、708c、708dより下方に配置されている。平ベルト804は、出金口40に向かって下方に傾斜して配置されている。なお、平ベルト804の配置は、出金口40に向かって上方に傾斜して配置することもでき、水平状態に配置することもできる。
平ベルト804の上側部の上面は、硬貨収納部700から払い出された硬貨および硬貨搬送振分装置600でリジェクト硬貨として振り分けられた硬貨を受けて搬送する搬送面として機能する。平ベルト804が出金搬送方向D7に向けて移動されると、平ベルト804の搬送面上の硬貨が出金口40に向けて搬送され、平ベルト804の搬送面上の硬貨は出金搬送方向D7の下流端から出金口40に落下する。
出金搬送装置800は、平ベルト804が張設される方向に沿って延伸する案内壁810を有している。案内壁810は、平ベルト804の硬貨収納部700と反対側の端部に配置されている。案内壁810は、例えば特開2015−049700号公報に開示される硬貨搬送案内装置を使用することができる。案内壁810は、平ベルト804の搬送面に対して所定の角度を有する傾斜面と、該傾斜面の上端から鉛直方向に延在する鉛直壁とを有して構成されている。これにより、各貨払出装置702a、702b、702c、702dから払い出された硬貨は、
案内壁810の鉛直壁に寄りかかった立姿状態を維持されず、案内壁810の傾斜面に沿って硬貨が滑落して硬貨の平面が平ベルト804の搬送面に面接触状態で支持されやすくなる。また、案内壁810の傾斜面は、硬貨入出金機1の奥部から前部、すなわち出金搬送方向D7の上流側から下流側に向かうにつれて、案内壁810の傾斜面の下端編と硬貨収納付700側の側壁との間隔が広くなるように形成されている。換言すれば、平ベルト804の搬送面の露出部、すなわち硬貨と接する領域の面積が、出金搬送方向D7の上流側よりも出金搬送方向D7の下流側の方が、大きくなるように構成されている。これにより、複数枚の硬貨が平ベルト804の搬送面と面接触すると共に出金搬送方向D7に直交する方向に並列状態となっても、該並列状態となった位置より出金搬送方向D7の下流側では、並列状態の硬貨は案内壁810の傾斜面と硬貨収納付700側の側壁とによって挟まれない。そのため、出金搬送装置800で出金搬送中の硬貨が詰まることが防止できる。
硬貨入出金機1の制御部(図示されない)から硬貨払出信号が出力されると、平ベルト804は出金搬送方向D7に向かって移動を開始する。硬貨収納部700から硬貨が払い出される間、平ベルト804は出金搬送方向D7への移動を継続する。硬貨収納部700からの硬貨の払い出しが完了しても、平ベルト804は出金搬送方向D7への移動が所定の時間継続される。換言すれば、出金口40から最も遠い硬貨払出装置702dから払い出された硬貨が出金口40まで搬送されるのに要する時間、平ベルト804は出金搬送方向D7への移動が継続される。
(変形例)
上述した実施例は、本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、硬貨入出金機1は、図39に示すように、オーバーフローボックス640の代わりにオーバーフローシュート900を配置することができる。これにより、硬貨収納部700の硬貨払出装置702a、702b、702c、702dのいずれかが満杯状態の時、対応する金種の硬貨は、オーバーフローゲート630およびオーバーフローシュート900を介して硬貨入出金機1の外部に排出され、図示されない外部金庫などに回収される。
例えば、硬貨入出金機1は、硬貨を一枚ずつ投入する第2入金部50を設けず、投入される硬貨の量の多少に関係なく、硬貨を入金口20のみに投入することができる。
例えば、硬貨入出金機1は、第2入金部50の代わりに、特許第4899084号公報および特開2015−097001号公報に開示される、硬貨入出金機の上面に設けられた開口と、該開口の下方に配置された平ベルトとを有する硬貨受入装置を使用することができる。
例えば、硬貨入出金機1は、入金口20にシャッターなどの開閉部材を配置することができる。硬貨を投入する必要がない時は開閉部材を閉鎖することで、入金口20への硬貨の誤投入すること、および入金口20にゴミなどが侵入することが防止できる。
例えば、硬貨入出金機1は、出金口40の代わりに、特開2015−106321号公報に開示された硬貨受取皿を使用することができる。硬貨受取皿は、硬貨入出金機1の筐体全面より突出して配置されるので、払い出された硬貨の取り忘れが防止できる。
例えば、硬貨送出装置100は、本願出願人の先願である特願2015−116939に開示されたコインホッパを使用することができる。当該コインホッパは、回転盤の表面に形成され、硬貨を一枚ずつ受け入れて保持する複数の凹部と、各凹部に対応して配置された複数の移動体とを有して構成されている。前記各移動体は、前記回転盤の中央部に位置して前記凹部の底部を構成する保持位置と前記回転盤の外周側の押出位置との間を往復移動可能に構成されている。これにより、硬貨は、前記各移動体が前記保持位置にある場合に、前記各移動体は前記各凹部と協働して硬貨を一枚ずつ受け入れる。また、前記移動体が前記保持位置から前記押出位置に向けて移動することにより、前記凹部に保持された前記硬貨が前記回転盤の外周へ向けて押し出される。
例えば、硬貨整列送出装置300は、特許第4844081号公報で開示されるコイン送り出し装置を使用することができる。このコイン送り出し装置は、回転盤の上面に形成され、硬貨を受け入れる複数の凹部と、各凹部に対応して配置された複数の押出体と、を有し、各凹部および各押出体とが協働して硬貨を受け入れる複数の硬貨受入部を構成している。各押出体は、一端が各凹部の周縁側の各開口側、他端が回転盤の中心側に位置し、各凹部の一側に沿って配置されている。各押出体は、回転盤の回転に伴って、各端部を中心にピボット運動し、回転盤の中心側の各押出体の端部が、回転盤の外周縁側に向かって移動するように構成されている。これにより、各硬貨受入部に受け入れられた硬貨は、回転盤の第1回転方向に向かう回転に伴ってピボット運動する各押出体によって、各硬貨受入部の外周縁側の開口から押し出される。
例えば、硬貨識別装置500は、本願出願人の先願である特願2014−253853号公報に開示された硬貨識別装置を使用することが可能である。当該硬貨識別装置は、第1〜第7硬貨センサを有している。第1硬貨センサは、ガイドの近傍に配置され、硬貨の周縁部の厚みに関する物理的特性を取得する機能を有している。第2硬貨センサは、ガイドから所定の間隔を置いて配置され、硬貨の中央部の材質に関する物理的特性を取得する機能を有している。第3硬貨センサは、第1硬貨センサに対して搬送経路の下流側に所定の間隔を置いて配置され、硬貨の周縁部の材質に関する物理的特性を取得する機能を有している。第4硬貨センサは、第2硬貨センサに対して搬送経路の下流側に所定の間隔を置いて配置され、硬貨の中央部の厚みに関する物理的特性を取得する機能を有している。これにより、硬貨の周縁部の厚みおよび材質に関する物理的特性のそれぞれと、硬貨の中央部の厚みおよび材質に関する物理的特性のそれぞれとを硬貨識別に使用できるので、より精度よく硬貨の金種および真偽の識別を行うことができる。特に硬貨がバイメタル貨の場合、バイメタル貨のリング部の厚みおよび材質に関する物理的特性と、コア部の厚みおよび材質に関する物理的特性を個別に検出できるので、より精度よくバイメタル貨の金種および真偽の識別を行うことができる。第5〜7硬貨センサのそれぞれは、硬貨の直径の関する物理的特性を取得する機能を有している。第2硬貨センサおよび第3硬貨センサは、硬貨が第3硬貨センサに達した時に、協働して硬貨の周縁部の材質および直径に関する物理的特性を取得する機能を有している。これにより、第2および第3硬貨センサで取得された硬貨の直径に関する物理的特性を、第5〜第7硬貨センサのそれぞれで取得された硬貨の直径に関する物理的特性と共に用いることによって、より精度よく硬貨の金種および真偽の識別を行うことができる。
本発明は、硬貨を処理する硬貨処理装置に好適に利用でき、例えば、釣銭機、両替機、自動販売機、現金自動預け払い機、券売機などへの使用が好適である。
1 硬貨入出金機
10 上部フレーム
20 入金口
22 第1硬貨ガイド
24 案内面
26 貫通孔
30 第2硬貨ガイド
40 出金口
50 第2入金部
52 第2入金口
54 案内樋
100 硬貨送出装置
102 第1硬貨容器
102a 上部開口
102b 底壁
102c 後壁
102d 供給口
104 取付ベース
104a 載置台部
104b 第1取付部
104c 第2取付部
104L、104R 支持側壁
110 回転ディスク
112a、112b、112c、112d、112e、112f、112g、112h 硬貨保持部
114 硬貨受取手段
116 硬貨落下手段
118 中央突起
120 硬貨保持板
122a、122b、122c、122d、122e、122f、122g、122h 保持面
124a、124b、124c、124d、124e、124f、124g、124h 硬貨係止体
126a、126b、126c、126d、126e、126f、126g、126h 支持棚
128a、128b、128c、128d、128e、128f、128g、128h 押動縁
130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130h 乗上スロープ
132a、132b、132c、132d、132e、132f、132g、132h 上流側縁
134 被動ギヤ
140 硬貨受取体
142 受取縁
144 遊動支持手段
150 駆動手段
152 モータ
154 減速機
156 駆動ギヤ
158 駆動ギヤ
162 回転軸線
164 突起
200 硬貨揚送装置
202 硬貨案内部
204 入口
206 出口
208 硬貨案内通路
208a 表案内面
208b 左案内面
208c 右案内面
208d 裏案内面
210 硬貨押動機構
212a、212b、212c、212d、212e、212f 回転円盤
216a、216b、216c、216d、216e、216f 第1硬貨押動体
218a、218b、218c、218d、218e、218f 第2硬貨押動体
220 ベース体
220a 表面
222 トッププレート
222b 裏面
224 案内溝
224a 底面
224b 第1側面
224c 第2側面
226a、226b 曲線
228 溝
230a、230b、230c、230d、230e、230f 支軸
240a、240b、240c、240d、240e、240f ギヤ
300 硬貨整列送出装置
302 第2硬貨容器
304 回転ディスク
306a、306b、306c 保持凹部
306aa、306ba、306ca 開口
306ab、306bb、306cb 開口
310 貯留部
312 受取体
320 回転円盤
322 上面
324 被動ギヤ
326a、326b、326c 案内溝
328 回転軸線
330 押動ディスク
338a、338b、338c 凹溝
338aa、338ba、338ca 開口
338ab、338bb、338cb 開口
342au、342ad、342bu、342bd、342cu、342cd 側壁
344a、344b、344c 底部
346a、346b、346c 案内孔
350a、350b、350c 移動体
354a、354b、354c 押動部
354aa、354ba、354ca 押動面
354ab、354bb、354cb 後端面
356a、356b、356c 受動片
360 カム機構
362a、362b、362c 第1カムフォロア
363a、363b、363c ブリッジ
364a、364b、364c 第2カムフォロア
366a、366b、366c 第1フォロアピン
368a、368b、368c 第2フォロアピン
370 リブカム
372 カムホイール
374 リブ
376 第1区画
378 第2区画
380 第3区画
382 第4区画
384 第5区画
386 第6区画
392 駆動手段
394 駆動ギヤ
400 硬貨移動装置
402 硬貨移動経路
404 回転体
406 回転軸線
408a、408b、408c 押動体
420 スライドベース
422 表面
440 ガイド
442 弧状部
444 直線部
460 カバー
462 底面
470 被動ギヤ
500 硬貨識別装置
502 検出部
504 第1硬貨センサ
506 第2硬貨センサ
508 第3硬貨センサ
510 第4硬貨センサ
512 第5硬貨センサ
504a、504b、506a、506b、508a、508b、510a、510b、512a、512b 磁性体コア
504aa、504ba、506aa、506ba、508aa、508ba、510aa、510ba、512aa、512ba 中心コア
504ab、504bb、506ab、506bb、508ab、508bb、510ab、510bb、512ab、512bb コイル
520 制御部
600 硬貨搬送振分装置
602 硬貨搬送部
604 硬貨振分部
606 無端ベルト
608 押動体
610a、610b プーリ
612 第1ガイドレール
614 第2ガイドレール
618 被動ギヤ
620 第1振分ゲート
620a 開口
620b フラップ
620c ソレノイド
622 第2振分ゲート
622a 開口
622b フラップ
622c ソレノイド
624 第3振分ゲート
624a 開口
624b フラップ
624c ソレノイド
626 第4振分ゲート
626a 開口
626b フラップ
626c ソレノイド
628 リジェクトゲート
628a シュート
628b フラップ
628c ソレノイド
630 オーバーフローゲート
630a 開口
640 オーバーフローボックス
642 キャンセル通路
650 硬貨押さえ機構
652 硬貨押さえ部
654 支軸
656 側壁
658 付勢方向
700 硬貨収納部
702a、702b、702c、702d 硬貨払出装置
704a、704b、704c、704d 硬貨容器
706a、706b、706c、706d 回転ディスク
708a、708b、708c、708d 払出口
710a、710b、710c、710d 計数センサ
720 硬貨回収機構
722 回転軸
724 フラップ
726 センサ
728 検知部材
730a、730b、730c、730d 回収路
732 ソレノイド
800 出金搬送装置
802a、802b プーリ
804 平ベルト
810 案内壁
900 オーバーフローシュート
D1 第1回転方向
D2 第2回転方向
D3 第3回転方向
D4 第4回転方向
D5 第5回転方向
D6 搬送方向
D7 出金搬送方向
P1 保持位置
P2 押出位置
P3 払出位置
P4 回収位置
AXa、AXb、AXc、AXd、AXe、AXf 回転軸線
L1、L2、L3、L4、L5、L6 直線

Claims (1)

  1. 複数金種の硬貨を一括投入可能な入金口と、
    前記入金口の下方に配置されると共に前記入金口を介して投入された硬貨をバラ積み状態で貯留する第1硬貨容器を有し、前記第1硬貨容器に貯留された硬貨を回転ディスクの回転に伴って一枚ずつ分離して送り出す硬貨送出装置と、
    入口から出口へ向けて上下方向に延在する硬貨案内通路、前記硬貨案内通路に沿って所定の順に配置された複数の回転円盤および前記複数の回転円盤の各々において表面に配置され且つ前記硬貨案内通路内に突出して前記複数の回転円盤の各々の回転に伴って硬貨の周面を押動する硬貨押動体を有し、前記硬貨送出装置から送り出された硬貨を前記入口で受けて前記出口に向けて揚送し、当該揚送された硬貨を前記出口から放出する硬貨揚送装置と、
    前記硬貨揚送装置の出口の下方に配置されると共に前記硬貨揚送装置の出口から放出された硬貨をバラ積み状態で貯留する第2硬貨容器を有し、前記第2硬貨容器に貯留された硬貨を一枚ずつ整列して硬貨移動経路に送り出す硬貨整列送出装置と、
    前記硬貨整列送出装置から送り出された硬貨を前記硬貨移動経路に沿って移動させる硬貨移動装置と、
    前記硬貨移動経路において硬貨の真偽および金種を識別する硬貨識別装置と、
    前記硬貨識別装置で真正硬貨と識別された硬貨を所定の方向に搬送しつつ金種別に振り分ける硬貨搬送振分装置と、
    前記硬貨搬送振分装置で振り分けられた硬貨を金種別に収納すると共に収納された硬貨を指定枚数払い出す複数の硬貨払出装置と、
    前記複数の硬貨払出装置から払い出された硬貨を出金口へ搬送する出金搬送装置と、
    を備える硬貨入出金機。
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