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JP2017015063A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の回転停止直前に不快な振動を緩和し、内燃機関の再始動に要する時間を短縮する。
【解決手段】内燃機関は、機械的圧縮比を変更する可変圧縮比機構を備えている。制御装置は、内燃機関の停止要求(ステップ1)に従って内燃機関の停止処理を実行するとき(ステップ4)に圧縮比を所定の停止時目標圧縮比に制御する(ステップ3)。内燃機関の停止に伴う機関回転速度の低下中に再始動要求がある場合(ステップ5)に、制御装置は、機関回転速度が所定の共振帯域の下限に到達したとき(ステップ6)に、圧縮比を所定の再始動時目標圧縮比に変更する(ステップ8)。これにより、内燃機関の回転停止直前に振動が緩和され、内燃機関の再始動に要する時間が短縮される。
【選択図】図5

Description

本発明は、可変圧縮比機構を有した内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、機械的圧縮比を変更する可変圧縮比機構を有した内燃機関が開示されている。この内燃機関では、信号待ちや踏切停止等の車両の一時停止の際に内燃機関を自動停止する所謂アイドル停止時に、圧縮比を低圧縮比である所定の停止時目標圧縮比に低下させてから、内燃機関の停止処理が開始される。
特開2004−293411号公報
しかし、特許文献1の内燃機関において、上記内燃機関のアイドル停止に伴う機関回転速度の低下中に再始動要求がある場合に、低圧縮比から内燃機関の再始動に適した比較的高い圧縮比に圧縮比を直ちに変更してしまうと、圧縮比が高い状態で機関回転速度が所定の共振帯域を通過することがある。このように所定の共振帯域を通過すると、機関回転速度低下中の駆動力伝達系の共振が生じ、内燃機関の回転停止直前に不快な振動が生じる虞がある。
本発明は、圧縮比を変更する可変圧縮比機構を備え、内燃機関の停止要求に従って内燃機関の停止処理を実行するときに所定の停止時目標圧縮比に制御する内燃機関の制御装置であって、この制御装置は、内燃機関の停止に伴う機関回転速度の低下中に再始動要求がある場合に、機関回転速度が所定の共振帯域を通過してから、圧縮比を所定の再始動時目標圧縮比に変更する。
本発明によれば、機関回転速度が共振帯域を通過してから再始動時目標圧縮比への変更が開始されるので、機関回転速度低下中の共振帯域における駆動力伝達系の共振が抑制され、内燃機関の回転停止直前に不快な振動が緩和される。
本発明の実施例に係る制御装置のシステム構成を示す構成説明図である。 アイドル停止処理時の種々のパラメータの変化を示す、本発明の第1の実施例のタイムチャートである。 アイドル停止処理時の種々のパラメータの変化を示す、比較例のタイムチャートである。 本発明の第2の実施例を示すタイムチャートである。 内燃機関のアイドル停止処理を示すフローチャートである。 気圧と停止時目標圧縮比との相関関係を示すマップである。 アクセル開度と再始動時目標圧縮比との相関関係を示すマップである。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について説明する。
図1は、本発明が適用された車両用内燃機関1のシステム構成を示している。この内燃機関1は、例えば複リンク式ピストンクランク機構を利用した可変圧縮比機構2を備えた4ストロークサイクルの火花点火内燃機関であって、燃焼室3の天井壁面に、一対の吸気弁4および一対の排気弁5が配置されるとともに、これらの吸気弁4および排気弁5に囲まれた中央部に点火プラグ6が配置されている。
上記吸気弁4によって開閉される吸気ポート7の下方には、燃焼室3内に燃料を直接に噴射する燃料噴射弁8が配置されている。燃料噴射弁8は、駆動パルス信号が印加されることによって開弁する電磁式ないし圧電式の噴射弁であって、駆動パルス信号のパルス幅に実質的に比例した量の燃料を噴射する。
上記吸気ポート7に接続された吸気通路9のコレクタ部9a上流側には、エンジンコントローラ10からの制御信号によって開度が制御される電子制御型スロットルバルブ11が介装されており、さらに、その上流側に、吸入空気量を検出するエアフロメータ12が配設されている。
また、排気ポート13に接続された排気通路14には、三元触媒からなる触媒装置15が介装されており、その上流側に、空燃比を検出する空燃比センサ16が配置されている。
一方、上記可変圧縮比機構2は、公知の複リンク式ピストンクランク機構を利用したものであって、クランクシャフト17のクランクピン17aに回転自在に支持されたロアリンク18と、このロアリンク18の一端部のアッパピン19とピストン20のピストンピン20aとを互いに連結するアッパリンク21と、ロアリンク18の他端部のコントロールピン22に一端が連結されたコントロールリンク23と、このコントロールリンク23の他端を揺動可能に支持するコントロールシャフト24と、を主体として構成されている。上記クランクシャフト17および上記コントロールシャフト24は、シリンダブロック25下部のクランクケース内で図示せぬ軸受構造を介して回転自在に支持されている。上記コントロールシャフト24は、該コントロールシャフト24の回動に伴って位置が変化する偏心軸部24aを有し、上記コントロールリンク23の端部は、詳しくは、この偏心軸部24aに回転可能に嵌合している。上記可変圧縮比機構2においては、上記コントロールシャフト24の回動に伴ってピストン20の上死点位置が上下に変位し、従って、機械的圧縮比が変化する。
また、上記可変圧縮比機構2の圧縮比を可変制御する駆動機構として、クランクシャフト17と平行な出力軸26aを有するアクチュエータ26がシリンダブロック25側面に配置されている。アクチュエータ26は、ケース27内に例えば電動モータまたは油圧機構等のアクチュエータ本体や減速機等を収容してユニット化するようにして構成されている。上記出力軸26aと上記コントロールシャフト24とは互いに平行に位置しており、両者が連動して回動するように、出力軸26aに固定された第1のアーム28とコントロールシャフト24に固定された第2のアーム29とが中間リンク30によって互いに連結されている。
即ち、アクチュエータ26の出力軸26aが回転すると、この回転が第1のアーム28から中間リンク30を介して第2のアーム29へ伝達され、コントロールシャフト24が回動する。これにより、上述したように、内燃機関1の機械的圧縮比が変化する。
上記可変圧縮比機構2の目標圧縮比は、エンジンコントローラ10において、機関運転条件(例えば要求負荷および機関回転速度)に基づいて設定され、この目標圧縮比を実現するように上記アクチュエータ26が駆動制御される。
上記エンジンコントローラ10には、上記エアフロメータ12、空燃比センサ16のほか、運転者により操作されるアクセルペダルの踏込量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ31、車速Vを検出する車速センサ32、気圧Patmを検出する気圧センサ33、圧縮比εを検出する圧縮比センサ34、運転者によるブレーキの踏み込みを検出するブレーキスイッチ35、機関の回転速度を検出する回転速度センサ36等のセンサ類の信号が入力されている。上記エンジンコントローラ10は、これらの検出信号に基づき、可変圧縮比機構2の圧縮比、燃料噴射弁8による燃料噴射量および噴射時期、点火プラグ6による点火時期、スロットルバルブ11の開度、等を最適に制御している。なお、圧縮比センサ34は、コントロールシャフト24の回転角度から圧縮比εを検出している。
また、上記エンジンコントローラ10は、例えば信号待ちや踏切停止等の車両の一時停止のために運転者がアクセルペダルから足を離しブレーキペダルを踏み込んだことにより、ブレーキスイッチ35がブレーキペダルの踏み込みを検出したこと、アクセル開度センサ31により検出したアクセル開度APOがゼロになったこと、および車速センサ32により検出した車速Vがゼロになったこと、が同時に成立することを条件として、内燃機関1の所定のアイドル停止要求があると判定する。エンジンコントローラ10は、このアイドル停止要求に従って、車両の一時停止中に内燃機関1を自動停止する所謂アイドル停止処理を行う。
次に、図2のタイムチャートを参照して、本発明の第1の実施例のアイドル停止処理による動作を説明する。このタイムチャートは、アイドル停止要求から内燃機関1の再始動に至るまでの機関回転速度Nおよび圧縮比εの変化を示している。
この図の例では、駆動力伝達系の共振が発生する共振帯域Z(例えば7〜10Hz)が存在しており、この共振帯域Zは、内燃機関1のアイドリング時の機関回転速度Nよりも低い回転速度範囲例えば200〜400rpmに対応している。
アイドル停止要求がある時間t1の直前までは、圧縮比εが比較的高い圧縮比に維持されている。
時間t1において、運転者が、信号待ちや踏切停止のためにブレーキペダルを踏み込んだことにより、車両が一時停止する。このとき、エンジンコントローラ10は、所定のアイドル停止要求があると判定する。そして、エンジンコントローラ10は、アイドル停止要求に従って、圧縮比εが比較的高い圧縮比から停止時目標圧縮比εaへと低下するように、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御する。上記停止時目標圧縮比εaは、図示例では、可変圧縮比機構2を用いて制御可能な圧縮比の中の最も低い圧縮比(以下、「最低圧縮比」と呼ぶ)である。なお、停止時目標圧縮比εaは、最低圧縮比以外の圧縮比に設定することもできる。
時間t2において、圧縮比εが最低圧縮比に到達すると、エンジンコントローラ10は、内燃機関1のアイドル停止処理を開始する。つまり、燃料噴射ならびに点火を停止する。これにより、機関回転速度Nが低下する。
時間t3において、エンジンコントローラ10は、内燃機関のアイドル停止に伴う機関回転速度低下中に、内燃機関1の所定の再始動要求があると判定する。ここで、再始動要求は、例えば機関回転速度低下中における運転者によるブレーキペダルの解放、アクセルペダルの踏み込み、エアコンの作動要求、電力負荷に伴う発電要求、などが挙げられる。
また、時間t3では、内燃機関1の再始動の開始基準となる再始動時目標圧縮比εbが、再始動要求における加速要求に応じて設定される。ここで、加速要求の大きさは、アクセル開度APOの大きさによって判断される。
例えば、再始動時目標圧縮比εbは、図7に示したような特性のアクセル開度APOをパラメータとする所定のマップを参照することにより求められる。図示したように、アクセル開度APOが比較的小さいときには、再始動時目標圧縮比εbが比較的高くなっており、アクセル開度APOが比較的大きいときには、再始動時目標圧縮比εbは最低圧縮比となっている。アクセル開度がゼロつまり機関回転速度低下中のエアコンの作動要求、電力負荷に伴う発電要求などのときには、再始動時目標圧縮比εbは最低圧縮比となる。なお、アクセル開度APOが比較的大きいとき、およびアクセル開度がゼロのときの再始動時目標圧縮比εbは、最低圧縮比以外の圧縮比に設定することもできる。
図示例では、アクセル開度APOが比較的小さい場合即ち加速要求が比較的低い場合の再始動時目標圧縮比εbが示されている。この再始動時目標圧縮比εbは、時間t1における圧縮比よりも低いが、最低圧縮比よりも高い圧縮比に設定されている。
時間t3では、圧縮比εは、最低圧縮比のままであり、時間t4に到達するまで最低圧縮比に維持される。
時間t4において、機関回転速度Nが共振帯域Zの下限つまり200rpmに到達したときに、エンジンコントローラ10は、圧縮比εが最低圧縮比から再始動時目標圧縮比εbへと上昇するように、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御する。このとき、圧縮比εは、最低圧縮比から上昇し、時間t5よりも少し前に再始動時目標圧縮比εbに到達し、これ以降は、この圧縮比が維持される。つまり、図示例は加速要求が比較的低い場合であり、運転者からの加速意図があるものの、燃費の向上を考慮して、内燃機関1の再始動前までに最低圧縮比から再始動時目標圧縮比εbに圧縮比を上昇させてある。
時間t5において、機関回転速度Nがゼロになる。そして、エンジンコントローラ10は、機関回転速度Nがゼロであることを条件として、内燃機関1の再始動を開始する。つまり、燃料噴射弁8による燃料噴射および点火プラグ6による点火を開始する。
次に、図3のタイムチャートを参照して、図2の実施例に対する比較例のアイドル停止処理による動作を説明する。ここで、図3の時間t1から時間t3における機関回転速度Nおよび圧縮比εの変化の挙動は、図2と同様である。
時間t3において、エンジンコントローラ10は、内燃機関のアイドル停止に伴う機関回転速度低下中に、内燃機関1の所定の再始動要求があると判定する。そして、エンジンコントローラ10は、圧縮比εが最低圧縮比から再始動時目標圧縮比εbへと上昇するように、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御する。このとき、圧縮比εは、最低圧縮比から上昇し、時間t4よりも前に再始動時目標圧縮比εbに到達し、これ以降は、この再始動時目標圧縮比εbが維持される。ここで、再始動時目標圧縮比εbは、図2の実施例と同様の圧縮比である。
図3の比較例では、時間t3と時間t4との間において、圧縮比εが比較的高い状態で機関回転速度Nが共振帯域Zを通過するので、機関回転速度低下中に駆動力伝達系の共振が生じ、これにより生じる振動が、車両内にいる運転者に不快感を与える要因となる。
次に、図4のタイムチャートを参照して、本発明の第2の実施例のアイドル停止処理による動作を説明する。図4の実施例の時間t1から時間t4における機関回転数Nおよび圧縮比εの変化の挙動は、図2に示した第1の実施例と同様である。図示例では、時間t3における加速要求が比較的高い場合の再始動時目標圧縮比εbが示されており、この再始動時目標圧縮比εbは、停止時目標圧縮比εaに等しく、最低圧縮比に設定されている。
時間t4において、機関回転速度Nが共振帯域Zの下限つまり200rpmに到達したときに、エンジンコントローラ10は、圧縮比εが最低圧縮比を維持するように、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御する。図示例のように加速要求が比較的高い場合には、ノッキング回避のために内燃機関1の再始動(時間t5)後も最低圧縮比を維持することが望ましいから、時間t4以降も圧縮比を最低圧縮比に維持している。
また、加速要求を伴わない再始動要求の場合、即ち再始動要求が機関回転速度低下中のエアコンの作動要求、電力負荷に伴う発電要求などである場合にも、第2の実施例と同様に、エンジンコントローラ10は、圧縮比εが時間t4以降も最低圧縮比を維持するように、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御する。このような場合には、運転者による加速意図がないので、内燃機関1の再始動時の振動の低減を優先させるために、圧縮比を最低圧縮比に維持している。
次に、図5のフローチャートを参照して、内燃機関1のアイドル停止処理の一実施例を説明する。このフローチャートに示すルーチンは、所定時間ごとに繰り返し実行される。ステップ1では、エンジンコントローラ10は、内燃機関1の運転中にアイドル停止要求があるか否かを判定する。ここで、このアイドル停止要求の判定は、繰り返し行われている。
ステップ2では、気圧Patmに応じた停止時目標圧縮比εaを演算する。気圧Patmが比較的高い場合には、図2のように圧縮比を最低圧縮比へと低下させる必要があるが、気圧Patmが比較的低い場合には、これに応じて有効圧縮比が小さくなるため、機械的圧縮比を最低圧縮比まで低下させずに適度に低い圧縮比とし、圧縮比の変更量を小さくする。従って、ステップ2では、気圧Patmに応じた適切な停止時目標圧縮比εaを求める。例えば、停止時目標圧縮比εaは、図6に示したような特性の気圧Patmをパラメータとする所定のマップを参照することにより求められる。図示したように、停止時目標圧縮比εaは、気圧Patmが高いほど最低圧縮比に近くなっている。
ステップ3では、エンジンコントローラ10は、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御することにより、可変圧縮比機構2の停止時目標圧縮比εa、例えば最低圧縮比へ向けた作動を開始する。ステップ3における可変圧縮比機構2の作動は、ステップ1におけるアイドル停止要求と実質的に同時に開始される。
ステップ4では、内燃機関1のアイドル停止処理を開始する。つまり、燃料噴射弁8からの燃料噴射および点火プラグ6による点火を停止する。
ステップ5では、エンジンコントローラ10は、内燃機関1の所定の再始動要求があるか否かを判断する。つまり、運転者によるアクセルペダルの踏み込みを伴う再始動要求があるか否か、およびアクセルペダルの踏み込みを伴わない再始動要求があるか否かを判定する。
再始動要求がある場合には、ステップ6に進み、エンジンコントローラ10は、機関回転速度Nが共振帯域Zを通過したか否かを判定する。つまり、エンジンコントローラ10は、機関回転速度Nが、共振帯域Z(機関回転速度範囲200〜400rpm)の下限である200rpmに到達したか否かを判定する。ここで、上記判定は、繰り返し行われている。
機関回転速度Nが200rpmに到達した場合には、機関回転速度Nが共振帯域Zを通過したものとし、ステップ7に進み、エンジンコントローラ10は、運転者からの加速要求に応じた再始動時目標圧縮比εbを算出する。
ステップ8では、エンジンコントローラ10は、可変圧縮比機構2のアクチュエータ26を駆動制御することにより、可変圧縮比機構2の再始動時目標圧縮比εbへ向けた作動を開始する。
ステップ9では、機関回転速度Nがゼロであること、つまり内燃機関1の回転が完全に停止していることを条件として、内燃機関1の再始動処理を開始する。つまり、クランキングを行うとともに、燃料噴射弁8からの燃料噴射および点火プラグ6による点火を開始する。
また、ステップ1において、アイドル停止要求が無い場合には、ステップ5〜9を経て、ルーチンを繰り返す。
上記のように、上記実施例では、機関回転速度Nが共振帯域Zを通過してから再始動時目標圧縮比εbへの変更が開始され、すなわち、機関回転速度Nが共振帯域Zを通過するまでは再始動時目標圧縮比へ変更させないので、機関回転速度低下中の共振帯域Zにおける駆動力伝達系の共振が抑制され、内燃機関1の回転停止直前に不快な振動が緩和される。
また、上記実施例では、加速要求が比較的低い場合に再始動時目標圧縮比εbを比較的高い圧縮比に設定するようにしたことから、燃焼圧の影響を受けない状態で圧縮比εが比較的高い圧縮比に変更され、内燃機関1の再始動後に比較的高い圧縮比で内燃機関1が運転される。これにより、燃費を向上させることができる。
さらに、上記実施例では、加速要求が比較的高い場合に再始動時目標圧縮比εbを最低圧縮比に設定するようにしたことから、圧縮比εが最低圧縮比のまま内燃機関1が再始動される。これにより、始動後の圧縮比εの変更が少なくなる。
また、上記実施例では、加速要求が無い場合に再始動時目標圧縮比εbを最低圧縮比に設定するようにしたことから、内燃機関1の再始動時の振動を低減することができる。
さらに、上記実施例では、気圧Patmに応じて停止時目標圧縮比εaを設定するようにしたことから、気圧Pairが比較的低い場合には、停止時目標圧縮比εaを最低圧縮比まで低下させる必要が無くなり、圧縮比εの変更時間が短縮される。これにより、内燃機関1の停止ならびに再始動に要する時間を短縮することができる。
また、内燃機関1の回転停止を待たずに、機関回転速度が共振帯域の下限に到達したときに再始動時目標圧縮比εbへ向けて圧縮比の変更を開始するので、内燃機関1の再始動に要する時間が短縮される。
なお、上記各実施例では、内燃機関1の回転停止を待って内燃機関1を再始動する例を開示したが、内燃機関1の回転停止を待たずに内燃機関1を再始動するようにしても良い。
また、上記実施例では、内燃機関1の停止要求があって圧縮比が停止時目標圧縮比に到達した後に内燃機関1の停止処理を開始したが、圧縮比が停止時目標圧縮比に到達する前から内燃機関1の停止処理を開始しても構わない。
1・・・内燃機関
2・・・可変圧縮比機構
10・・・エンジンコントローラ
18・・・ロアリンク
26・・・アクチュエータ
31・・・アクセル開度センサ
32・・・車速センサ
33・・・気圧センサ
34・・・圧縮比センサ
35・・・ブレーキスイッチ

Claims (6)

  1. 圧縮比を変更する可変圧縮比機構を備え、内燃機関の停止要求に従って内燃機関の停止処理を実行するときに所定の停止時目標圧縮比に制御する内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関の停止に伴う機関回転速度の低下中に再始動要求がある場合に、機関回転速度が所定の共振帯域を通過してから、圧縮比を所定の再始動時目標圧縮比に変更する、内燃機関の制御装置。
  2. 上記再始動時目標圧縮比は、再始動要求時における加速要求の大きさに応じて設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 上記再始動時目標圧縮比は、加速要求を伴わない再始動要求であれば、比較的低い圧縮比に設定され、加速要求が低い場合は、比較的高い圧縮比に設定され、加速要求が高い場合は、比較的低い圧縮比に設定されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 上記停止時目標圧縮比は、気圧に応じて設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 上記停止処理は、所定のアイドル停止要求があると判定されたときの自動停止であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 内燃機関の回転停止前に、圧縮比を所定の再始動時目標圧縮比に変更することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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