JP2017084725A - 溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程の複雑化を抑制しつつも、溶接中に集電箔の一部が飛散したり溶融した集電箔が飛散することを抑制することができる二次電池の溶接方法を提供する。【解決手段】二次電池の製造方法は、電極部10が延びる方向に挿入部67が延びるように、挿入部67を電極部10間に配置する工程と、電極部10を挿入部67の側面に押圧する工程と、電極部10が挿入部67に押圧された状態で、電極部10間に位置する挿入部67にレーザ光Lを照射して、挿入部67と電極部10とを溶接する工程とを備える。【選択図】図19
Description
本発明は、溶接方法に関する。
一般に、二次電池の製造方法は、第1電極合材層が塗布された第1電極シートと、第2電極合材層が塗布された第2電極体とセパレータと準備する工程と、第1電極シート、セパレータおよび第2電極シートを順次積層して電極体を形成する工程とを含む。
第1電極シートは、第1金属箔と、第1金属箔に塗布された第1電極合材層と、第1電極合材層が塗布されていない第1電極部とを含む。第2電極シートは、第2金属箔と、第2金属箔に塗布された第2電極合材層と、第2電極合材層が塗布されていない第2電極部とを含む。
電極体の一端に第1電極部が形成されており、電極体の他端に第2電極部が形成されている。そして、第1電極部および第2電極部に集電端子を接続する。
集電端子と各電極部との接続状態は、二次電池の出力特性に大きな影響を与えることから、従来から各種の接続方法が提案されている。
特開平10−261441号公報に記載された方法は、断面形状が逆V字形状とされると共に、頂点部にスリットが形成された集電端子を準備する工程と、集電端子のスリットに電極部を挿入する工程と、このスリットから突出する電極部にレーザを照射して、集電箔と集電端子とを溶接する工程とを含む。
特開2011−113811号公報に記載された方法は、電極体の端面に配置される集電端子を準備する工程を含み、この集電端子には複数のスリットが形成されている。
そして、当該方法においては、集電端子を電極体の端面に押し付けて、スリットから集電箔を突出させる工程と、スリットから突出した集電箔を押圧変形する工程と、押圧変形された集電箔にレーザを照射して、電極部よび集電端子を溶接する工程とを含む。
特開2002−100340号公報に記載された方法は、電極体の端面に配置される集電端子を準備する工程を含み、この集電端子は、軸部と、軸部に一体に形成された突起部とを含む。
そして、当該工程においては、集電端子の軸部を電極体の端面に配置する工程と、電極体の側面に集電端子の突起部を配置した状態で集電端子の突起部にレーザを照射して、突起部を溶融させる工程と、突起部の溶融液が毛細管現象によって集電箔間に染み渡った後に、溶融液を冷却する工程とを含む。
特開2011−243575号公報に記載された方法は、電極体の端面に、第1集電端子および第2集電端子を配置する工程を含む。
第1集電端子は、第1プレート部と、第1プレート部から突出する複数の突出部を含む。第2集電端子は、第2プレート部と、第2プレート部から突出する複数の突出部とを含む。
そして、上記方法においては、第1集電端子の突出部および第2集電端子の突出部を電極部間に配置し、電極部を第1集電端子の突出部および第2集電端子の突出部で挟み込む工程と、電極部を挟み込んだ状態で第1集電端子および第2集電端子に溶接ビームを照射して、第1集電端子および第2集電端子に突合せ溶接を施す工程とを含む。
上記突合せ溶接を実施することで、第1集電端子、第2集電端子および電極部とが一体的に溶接される。
特開2015−82499号公報に記載された方法は、第1電極合材層が塗布された第1電極シートと、第2電極合材層が塗布された第2電極体とセパレータと準備する工程と、セパレータを間に挟んで第1電極合材層および第2電極合材層が対向する電極体を形成する工程とを含む。
第1電極体は、第1電極合材層が塗布されていない第1電極部と、第1電極部の先端部に塗布された第1光吸収部材とを含む。第2電極体は、第2電極合材層が塗布されていない第2電極部と、第2電極部の先端部に塗布された第2光吸収部材とを含む。
そして、第1電極体、セパレータおよび第2電極体を順次積層して、巻回すると、第1電極部の先端部間に第1光吸収部材が位置し、第2電極部の先端部間に第2光吸収部材が位置することになる。
そして、光吸収部材を覆うように集電端子を嵌め込み、この集電端子にレーザを照射して、集電端子と光吸収部材と電極部とを溶接する。この際、光吸収部材によって、電極体本体が覆われており、溶接の際にスパッタなどが生じたとしても電極体本体内にスパッタなどが入り込むことを抑制することができる。
特開平10−261441号公報に記載された方法においては、集電箔に直接レーザを照射することになる。集電箔にレーザが照射されると、集電箔の一部が飛散したり、溶融した集電箔の一部が飛散したりする。このように、集電箔や溶融部の一部が飛散して、電極体内に入り込むと、製造された二次電に不具合が生じるおそれがある。
特開2011−113811号公報に記載された方法においても、集電箔に直接レーザが照射されるため、集電箔の一部が飛散したり、溶融した集電箔の一部が飛散したりするおそれがある。その結果、製造された二次電池に不具合が生じるおそれがある。
特開2002−100340号公報に記載された方法においては、突起部にレーザを照射して突起部を溶融される際に、溶融した突起部が飛散する場合がある。飛散した溶融液が電極体に付着などすると、製造された二次電池に不具合が生じる可能性がある。
特開2011−243575号公報に記載された方法においては、第1集電端子および第2集電端子に突合せ溶接を施す際に、第1集電端子および第2集電端子によって挟み込まれた電極部にも溶接ビームが照射される。
電極部に溶接ビームが照射されることで、電極部の一部が飛散したり、溶融した電極部が飛散したりするおそれがある。その結果、製造された二次電池に不具合が生じるおそれがある。
特開2015−82499号公報に記載された方法においては、第1電極シートおよび第2電極シートに光吸収部材を形成する工程が発生し、製造工程の工程数が増えて、製造工程は複雑化する。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、製造工程の複雑化を抑制しつつも、溶接中に飛散した集電箔や溶融物が電極体内に入り込むことを抑制することができる二次電池の溶接方法を提供することである。
二次電池の製造方法は、1つの局面では、電極合材層が形成された塗布部分と、塗布部分よりも外縁側に位置すると共に電極合材層が形成されていない未塗布部とを有する第1電極シートと、未塗布部に接続された集電体と、第2電極シートと、セパレータとを備えた二次電池において、未塗布部と集電体とを電気的につなぐための溶接方法である。上記第2電極シートとセパレータとを間に挟んで第1電極シートが隣り合うように第1電極シートが重なり合うと共に、重ね合わされた第1電極シートの外縁が一端において揃う電極体を形成する工程と、集電体のビーム照射面が外縁よりも塗布部分側に位置するように、集電体を重ね合わされた第1電極シートの未塗布部間に挿入する工程と、重ね合わされた第1電極シートの各未塗布部を押して、未塗布部を集電体に密着させる工程と、未塗布部を集電体に密着させた状態で、ビーム照射面にエネルギビームを照射する工程と、エネルギビームからビーム照射面に加えられる熱によって、集電体の両側にある未塗布部を溶かして、集電体と未塗布部とを溶接する。
上記の溶接方法によれば、集電体のビーム照射面が外縁よりも塗布部分側に位置するように、集電体を重ね合わされた第1電極シートの未塗布部間に挿入されている。このため、未塗布部分を集電体に密着させたときには、未塗布部分が集電体よりも外方に突出した状態になる。そのため、スパッタなどが発生したとしても、電池本体側にスパッタが入り込むことを抑制することができる。
本発明に係る二次電池の製造方法によれば、製造工程の複雑化を抑制しつつも、溶接中に飛散した集電箔や溶融物が電極体内に入り込むことを抑制することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施に形態1に係る二次電池1を示す斜視図である。この図1に示すように二次電池1は、電極体2と、電極体2を内部に収容する電池ケース3と、電池ケース3の上面に設けられた正極端子4および負極端子5とを含む。
図1は、実施に形態1に係る二次電池1を示す斜視図である。この図1に示すように二次電池1は、電極体2と、電極体2を内部に収容する電池ケース3と、電池ケース3の上面に設けられた正極端子4および負極端子5とを含む。
図2は、二次電池1を模式的に示す断面図である。この図2に示すように、電極体2は、端部6に形成された正極部10と、電極体2の端部7に形成された負極部11とを含む。二次電池1は、正極部10および正極端子4に接続された集電体12と、負極部11および負極端子5に接続された集電体13とを含む。
図3は、集電体12および電極体2を示す斜視図であり、図4は、集電体13および電極体2を示す斜視図である。図3および図4に示すように、電極体2は扁平形状に形成されると共に中空状に形成されている。電極体2には、端部6から端部7に達するように形成さた中空部60が形成されている。電極体2は、平坦面状の平坦部45と、中空部60を挟んで平坦部45と対向する平坦部46と、平坦部45と平坦部46とを接続する湾曲部47と、平坦部45と平坦部46とを接続する湾曲部48とを含む。集電体12は、正極部10に電気的に接続されており、集電体12は、正極部10に溶接されている。集電体13は、負極部11に電気的に接続されており、集電体13は、負極部11に溶接されている。
図5は、電極体2の一部を展開した状態における電極体2を示す斜視図である。この図5に示すように、電極体2は、負極シート27と、セパレータ28と、正極シート29と、セパレータ30とを順次積層した積層体75を巻回することで形成されている。具体的には、仮想巻軸O1の周囲を取り囲むように積層体75を巻回して巻回体を形成した後、この巻回体を扁平形状に変形することで電極体2が形成されている。
図6は、展開した状態における正極シート29を示す斜視図である。この図6に示すように、正極シート29は、金属箔35と、金属箔35の表裏面に形成された正極合材層36と、正極部10とを含む。
金属箔35は、長方形形状に形成されており、金属箔35は、一対の長辺37と、一対の短辺38とを含む。金属箔35は、たとえば、アルミニウムから形成されている。正極合材層36は、正極活物質粒子およびバインダ樹脂を含有する。正極活物質粒子は、典型的にはリチウム(Li)含有金属酸化物の粒子である。正極合材層は、たとえばバインダ樹脂を1〜20質量%程度含有する。
正極部10は、金属箔35のうち正極合材層36から露出する未塗布部分であり、正極合材層36よりも、長辺37側に形成されている。
図7は、展開した状態における負極シート27を示す斜視図である。この図7に示すように、負極シート27は、長方形形状の金属箔40と、金属箔40の表裏面に形成された負極合材層41と、負極部11とを含む。
金属箔40は、一対の長辺42と、一対の短辺43とを含み、金属箔40は、たとえば、銅から形成されている。
負極合材層41は、負極活物質粒子と、バインダとを含む。負極活物質粒子は、たとえば、黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素等の炭素系負極活物質でもよいし、珪素(Si)、錫(Sn)等を含有する合金系負極活物質でもよい。
負極部11は、金属箔40のうち負極合材層41から露出する未塗布部分であり、負極部11は、負極合材層41よりも長辺42側に形成されている。
図8は、セパレータ28を展開した状態におけるセパレータ28の斜視図である。セパレータ28およびセパレータ30は、たとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンなどから形成されている。
図5において、負極シート27、セパレータ28、正極シート29およびセパレータ30を順次積層して積層体を形成し、この積層体を複数回巻回して巻回体を形成し、この巻回体を扁平状に変形させることで、図3に示す電極体2が形成されている。
図3において、正極部10は、平坦部45に位置すると共に直線状に延びる直線部52と、平坦部46に位置すると共に直線状に延びる直線部51とを含む。正極部10は、直線部52の一端および直線部51の一端を接続する湾曲部53と、直線部52の他端および直線部51の他端を接続する湾曲部54とを含む。
負極部11は、平坦部46,45に位置する直線部56,55と、直線部56,55の一端同士を接続する湾曲部57と、直線部56,55の他端同士を接続する湾曲部58とを含む。なお、負極部11も正極部10と同様に巻回されている。
正極シート29が複数回巻回された状態になっているため、正極部10および負極部11も巻回された状態となっている。図9は、図3に示すIX−IX線における断面図であり、正極部10を模式的に示す断面図である。この図9に示すように、正極部10は、端部88から仮想巻軸O1の周囲を一周する巻回部分10aと、巻回部分10aの外周側を巻回部分10aから間隔をあけて仮想巻軸O1の周囲を取り囲むように形成された巻回部分10bとを含む。同様に、巻回部分10bの外周側に巻かれた巻回部分10c〜10jを含む。そして、巻回部分10jの終端に端部89が位置している。なお、各巻回部分10a〜10jは、互いに間隔があけられた状態で巻回されている。なお、負極部11も正極部10と同様に形成されている。
図10は、図3に示す仮想平面90で電極体2を断面視したときの断面図である。仮想平面90は、電極体2の端部6および端部7を通る仮想平面であり、図10に示す断面図は、電極体2のうち平坦部46の表面から中空部60の内表面までの間に位置する部分を示す断面図である。
ここで、正極部10は、図5に示すように、仮想巻軸O1の周囲を取り囲むように形成されているため、仮想平面90で断面視すると正極部10が間隔をあけて配列するように形成されている。具体的には、正極部10の巻回部分10a〜10jが間隔をあけて配列している。
同様に、仮想平面90で断面視すると、負極部11の巻回部分11a〜11jも中空部60から平坦部46の間に間隔をあけて複数配列している。
図2に示すように、二次電池1は、電極体2の正極部10に溶接された集電体12と、負極部11に溶接された集電体13とを含む。
図3に示すように、集電体12は、正極部10に溶接された溶接部15および溶接部16と、溶接部15に接続された脚部17と、溶接部16に接続された脚部18と、脚部17および脚部18が接続された天板部19と、天板部19の上面に設けられた接続部20とを含む。
図10に示すように、集電体12は、溶接部15に一体的に形成された挿入部50を含む。挿入部50は、溶接部15よりも正極合材層36側に位置しており、挿入部50の端部は脚部17に接続されている。
ここで、セパレータ30、正極シート29、セパレータ28および負極シート27が配列する方向を配列方向D1とすると、挿入部50は、配列方向D1に配列する内側面31および外側面32を含む。
内側面31は、電極体2の中空部60側に配置されており、外側面32は、電極体2の平坦部46側に配置されている。
そして、巻回部分10a〜10eは、内側面31よりも中空部60(電極体2の中心)側の位置に位置しており、巻回部分10f〜10jは、外側面32よりも平坦部46側に配置されている。そして、各巻回部分10a〜10jの先端部が、溶接部15に溶接されている。
図3に示すように、溶接部15と脚部17との間には段差部が形成されており、脚部17,18は、正極部10から離れた位置に配置されている。天板部19も、正極部10から少し離れた位置に配置されている。接続部20は、図1に示す正極端子4に接続されている。なお、集電体12の挿入部50と、図3に示す脚部17,18と、天板部19と、接続部20とは、金属箔35と同じアルミニウムから形成されている。溶接部15は、アルミニウムやアルミニウム化合物から形成されており、溶接部15は、電気を良好に導通する導電体である。溶接部15に、正極部10a〜10lが接続されているため、溶接部15と挿入部50とを通って、図1に示す正極端子4と、正極部10とが電気的に良好に接続されている。
図4に示すように、集電体13は、負極部11に接続された溶接部21および溶接部22と、溶接部21に接続された脚部23と、溶接部22が接続された脚部24と、脚部23および脚部24が接続された天板部25と、天板部25の上面に設けられた接続部26とを含む。
図10に示すように、集電体13は、溶接部22に一体的に形成された挿入部61を含む。挿入部61は、溶接部22よりも負極合材層41側に位置している。溶接部22には、負極部11の巻回部分11a〜11jの各先端部が溶接されている。
そして、図4に示すように、溶接部21,22と、脚部23,24との間には、段差部が形成されており、溶接部21,22は、負極部11から離れた位置に配置されている。なお、天板部25も負極部11から少し離れた位置に配置されている。接続部26は、図1に示す負極端子5に接続されている。
集電体13の挿入部61と、脚部23と、天板部25と、接続部26とは、金属箔40と同じ金属材料によって形成されており、たとえば、銅から形成されている。溶接部22は、銅や酸化銅などから形成されている。
このように、溶接部22および負極部11は、導電性の金属材料によって形成されている。各負極部11a〜11jの先端部が溶接部22に溶接されているため、負極部11と負極端子5とが電気的に良好に接続されている。
上記のように構成された電極体2の製造方法について説明する。図11は、二次電池1の製造工程を示す工程フロー図である。
この図11に示すように、二次電池1の製造工程のシート形成工程S10は、図6に示す正極シート29を形成する工程と、図7に示す負極シート27を形成する工程と、図8に示すセパレータ28およびセパレータ30を形成する工程とを含む。
正極シート29を形成する工程は、金属箔35の表裏面の一部に正極合材層36を塗布すると共に、正極合材層36が塗布されていない正極部10を形成する工程と、当該工程後に、金属箔35を所定の長さで裁断する工程とを含む。負極シート27を形成する工程は、金属箔40の表裏面の一部に負極合材層41を塗布すると共に、負極合材層41が塗布されていない負極部11を形成する工程と、当該工程後に、金属箔40を所定の長さで裁断する工程とを含む。
図12は、図10の積層工程S11を示す斜視図である。この図12に示すように、積層工程S11は、セパレータ30と、負極シート27と、セパレータ28と、正極シート29とを順次積層して、積層体75を形成する工程である。
図11に示す電極体形成工程S12は、積層体75を巻回して巻回体76を形成する工程と、巻回体76を扁平形状に変形する変形工程とを含む。
図13は、巻回体76を形成する工程を示す斜視図であり、この図13に示すように、図12に示す積層体75を仮想巻軸O1の周囲を取り囲むように巻回することで、巻回体76を形成する。このように巻回体76を形成することで、巻回体76の一端に正極部10が位置し、正極部10の外縁9が巻回体76の一端において揃う。
図14は、巻回体76を変形する工程を示す側面図であり、プレス機77を用いて、巻回体76を扁平形状にプレスする。プレス機77は、押圧金型78,79を含み、押圧金型78および押圧金型79の間に巻回体76を配置して、巻回体76を扁平形状に変形する。これにより、図15に示すような電極体2が形成される。図16は、電極体2の断面図であり、この図16に示すように、同一の正極シート29が巻回されることで、同一の正極シート29の巻回部分10d、10e,10f,10gが負極シート27およびセパレータ30,28を間に挟んで隣り合うように巻回されている。そして、正極部10の外縁9は、電極体2の一端において揃うように形成されている。同様に、同一の負極シート27の巻回部分が、正極シート29およびセパレータ30,28を間に挟んで隣り合うように巻回されており、負極部11の外縁も電極体2の他端で揃うように形成される。
図11に示す第1挿入工程S13は、集電体65を準備する工程と、集電体65の挿入部67,68を正極部10間に配置する工程とを含む。
図17は、集電体65を示す斜視図である。この図17に示すように、集電体65は、天板部19と、天板部19の上面に形成された接続部20と、天板部19の下面に形成された脚部17,18と、脚部17,18に接続された段差部69,70と、段差部69,70に接続された挿入部67,68とを含む。
図18は、挿入部67,68を正極部10の巻回部分の間に挿入する工程を示す斜視図である。この図18に示すように、正極部10の直線部52に挿入部68を挿入し、正極部10の直線部51に挿入部67を挿入する。このように、直線部51が直線状に形成されているため、挿入部67を直線状に形成することができ、集電体65の構成を簡易なものとすることができる。これにより、集電体65の製造コストの低減を図ることができる。さらに、直線状に形成された直線部51の間に、直線状の挿入部67,68を挿入することは、円弧状に曲げられ正極部10の間に、円弧状に曲げられた挿入部67,68を挿入する場合と比較して、比較的容易である。
図19は、挿入部67,68を正極部10の間に挿入した状態における正極部10を模式的に示す平面図である。
この図19に示すように、正極部10は、端部88から端部87に向かうにつれて仮想巻軸O1からの距離が大きくなるように、仮想巻軸O1の周囲を取り囲むように形成されている。
この図19に示す例においては、正極部10は、端部88から仮想巻軸O1の周囲を一周する巻回部分10aと、巻回部分10aの外周側を巻回部分10aから間隔をあけて仮想巻軸O1の周囲を取り囲むように形成された巻回部分10bとを含む。同様に、巻回部分10bの外周側に巻かれた巻回部分10c〜10jを含む。そして、巻回部分10jの終端に端部87が位置している。
図20は、挿入部67,68を正極部10間に挿入した状態を示す斜視図であり、図18に示す仮想平面91で電極体2を切断したときの斜視図である。この図20に示すように、挿入部67は、配列方向D1に配列する外側面32および内側面31と、ビーム照射面34および下面33とを含む。外側面32は、電極体2の外側面(平坦部46)側に位置しており、内側面31は電極体2の中空部60側に位置している。ビーム照射面34は、正極部10の外縁9側に位置しており、下面33は、正極合材層36側に位置している。
同様に、挿入部68は、内側面62および外側面63と、ビーム照射面86および下面64とを含む。
ここで、図19および図20において、挿入部67の内側面31側には、巻回部分10a〜10eが位置しており、挿入部67の外側面32側には、巻回部分10f〜10jが位置している。同様に、挿入部68の内側面62側には、巻回部分10e〜10aが位置しており、挿入部68の外側面63側には、巻回部分10f〜10jが位置している。
図21は、図10に示す第1押圧工程S14を示す斜視図である。図20に示す状態から巻回部分10aの外縁9側から金型80を図21に示す挿入方向D2に挿入して、挿入部67,68に正極部10を押圧する。
なお、挿入方向D2は、正極部10の外縁9側から正極合材層36に向かう方向である。
金型80は、外金型81と、外金型82と、内金型83とを含む。そして、外金型82が挿入部67の内側面31に巻回部分10a〜10eを押圧し、外金型82が挿入部67の外側面32に巻回部分10f〜10jを押圧する。さらに、内金型83が挿入部68の内側面62に巻回部分10a〜10eを押圧し、外金型81が挿入部68の外側面63に巻回部分10f〜10jを押圧する。
図22は、挿入部67およびその周囲の構造を示す断面図である。この図22に示すように、外金型82は、主面92と、押圧面94と、傾斜面96とを含む。
外金型82が挿入された状態において、押圧面94の上端部に主面92が位置しており、この主面92は最も正極部10の先端部に近い位置に設けられている。傾斜面96は、押圧面94の下端部側に接続されており、押圧面94の下端部から正極合材層36側に向かうにつれて、挿入部67の外側面32から離れるように形成されている。
この外金型82が正極部10間に挿入される過程において、まず、傾斜面96が巻回部分10f〜10jの先端部を挿入部67側に向けて寄せていく。そして、最終的に押圧面94が巻回部分10f〜10jを外側面32に押し付ける。そして、主面92がビーム照射面34よりも僅かに正極合材層36側に位置した時点で、外金型82の挿入方向D2の移動が停止する。
なお、内金型83も外金型82と同様に、主面93と、押圧面95と、傾斜面97とを含む。そして、主面93がビーム照射面34よりも僅かに正極合材層36側に達した時点で、挿入方向D2の移動が停止する。ここで、図20に示すように、挿入部67,68のビーム照射面34,86が巻回部分10aなどの外縁9よりも正極合材層36側に位置するように、挿入部67,68が配置されている。このため、図23に示すように、巻回部分10a〜10jを挿入部67,68の側面に密着させると、巻回部分10a〜10jは、ビーム照射面34から突出した状態になる。
図23は、図11に示す第1溶接工程S15を示す斜視図であり、図24は、第1溶接工程S15を開始した直後の様子を示す断面図である。
図23および図24に示すように、挿入部67のビーム照射面34にレーザ光(エネルギビーム)Lを照射する。なお、本実施の形態においては、挿入部67と正極部10との溶接方法としてレーザ溶接を採用した例について説明するが、溶接方法としては、電子ビーム溶接を採用してもよい。すなわち、挿入部67のビーム照射面34にエネルギビームを照射して、正極部10と挿入部67とを溶接するようにする。
図24において、挿入部67の幅方向を図21に示す負極シート27、セパレータ28および正極シート29の配列方向D1と同じ方向とすると、レーザ光Lは、ビーム照射面34の幅方向の中央部に照射される。これにより、正極部10にレーザ光Lがあたることが抑制される。仮に、正極部10にレーザ光Lが照射されると、正極部10の一部が溶融し、当該溶融した部分が電極体2の内部に付着し、電極体2内で短絡などの弊害が発生するおそれがある。さらに、レーザ光Lが正極部10に照射されると、正極部10の一部が破断して、破断した正極部10の一部が電極体2内に入り込むおそれがある。
その一方で、上記のようにレーザ光Lを挿入部67の幅方向の中央部に照射するようにすることで、上記のような弊害が発生することを抑制することができる。
なお、レーザ光Lがの照射ポイントは、ビーム照射面34の幅方向の中央部に設定され、レーザ光Lの照射ポイントの照射径は、たとえば、0.1mm以上幅W1/4の範囲内に設定される。そして、図23に示すように、レーザ光Lの照射ポイントが走査方向D3(挿入部67が延びる方向)に移動するようにレーザ光Lが走査される。
ここで、図24において、挿入部67のビーム照射面34にレーザ光Lが照射されると、挿入部67の一部が溶融して、溶融池84が形成される。さらに、レーザ光Lの照射位置では、金属ガスのプルームが発生し、このプルームが外方に向かう反力によってキーホール85が形成される。
溶融池84が小さい状態において、キーホール85が急速に成長すると、溶融池84の一部が飛散してスパッタが生じる場合がある。
その一方で、挿入部67の両側には、巻回部分10e,10fが配置されている。このため、溶融池84の一部が飛散したとしても、当該溶融池84の一部が巻回部分10e,10fによって、外部に飛散することを抑制することができる。
なお、巻回部分10e,10fの外縁9がビーム照射面34から突出する突出長さH1は、好ましくは、0.5mm以上3mm以下である。0.5mmよりも突出長さH1が低くなると、スパッタが発生した際に、溶融物が巻回部分10e,10fを飛び越えて電極体2の本体部分に付着する可能性が高くなるためである。また、3mmよりも高くなると、巻回部分10e,10fの先端部が撓み、レーザ光Lが直接、巻回部分10e,10fに照射される可能性が高くなるためである。巻回部分10e,10fにレーザ光Lが照射されると、巻回部分10e,10fの一部が破断する可能性が高くなるためである。
図25は、レーザ光Lの照射を開始してから少し時間が経過した状態を示す断面図である。この図25に示すように、挿入部67の加工面が高温となり、溶融池84が形成されると共に、溶融池84にキーホール85が形成される。
挿入部67の加工面が高温となると、挿入部67の熱が挿入部67を通して、挿入部67の直ぐ隣りに位置する巻回部分10eおよび巻回部分10fに伝達される。この熱伝達による熱によって、巻回部分10eや巻回部分10fの先端部付近の一部が溶融する。
巻回部分10e,10fが溶融し始める際には、巻回部分10e,10fに溶融池84が接触する。そのため、溶融し始めた巻回部分10e,10fが溶融池84の表面張力によって、溶融池84に引き付けられる。
これにより、溶融した巻回部分10e、10fが外側に垂れることが抑制されており、溶融した巻回部分10e、10fが溶融池84と一体となる。
図26は、図25に示す状態から僅かに時間が経過した状態における断面図である。この図26に示す状態においては、挿入部67からの熱が巻回部分10d、10gに伝達され、巻回部分10d、10gが溶融し始める。この際、巻回部分10e、10fは、溶融池84と一体となっている。そして、溶融し始めた巻回部分10d,10gも、溶融池84の表面張力によって引き付けられ、溶融池84と一体となる。
このようにして、挿入部67と、挿入部67の側面に押圧された巻回部分10a〜10jが順次溶融池84と一体化する。そして、溶融池84が冷え固まることで、図9や図3に示す溶接部15が形成される。
上記のように、内側面31から巻回部分10a〜10eに熱を伝達すると共に、外側面32からも巻回部分10f〜10jに熱を伝達しているため、溶接時間の短縮化を図ることができると共に、レーザ光Lのエネルギを低く抑えることができる。
仮に、挿入部67の外側面32側に巻回部分10a〜10jが位置するように、挿入部67を配置した場合には、外側面32からしか巻回部分10a〜10jに熱を伝達することができず、巻回部分10jにまで熱を伝達させて巻回部分10jを溶融させるまでに要する時間が長くなる。さらに、外側面32と巻回部分10jの間に位置する巻回部分10a〜10iの枚数が多くなり、外側面32と巻回部分10jとの間の距離が長くなる。そのため、巻回部分10jが溶融する程度にまで巻回部分10jに伝達される熱量を確保するためには、レーザ光Lの出力を大きくする必要が生じる。その一方で、本実施の形態1に係る二次電池1の製造方法によれば、上記のような課題を回避することができる。
第1溶接工程S15において、主面92は、挿入部67のビーム照射面34よりも正極合材層36側に位置している。このため、巻回部分10aや巻回部分10jが溶融する際に、溶融した巻回部分10a,10jが、外金型82および内金型83と接触することを抑制することができる。これにより、溶接部15を形成した後に金型を電極体2から退避させる際に、溶接部15が剥離したり、割れたりすることを抑制することができ、良好な溶接部15を形成することができる。
図24に示す挿入部67の幅W1は、好ましくは、0.5mmよりも大きく、1.5mm以下である。0.5mmよりも小さい場合には、レーザ光Lが直接、巻回部分10a〜10jに照射される可能性が高くなるためである。また、1.5mmよりも大きくなると、巻回部分10a〜10jに伝達される熱量が不足しやすいためである。巻回部分10a〜10jに伝達される熱量が不足すると、挿入部67の近くに位置する巻回部分10e,10fしか溶接されず、たとえば、巻回部分10a〜10dや巻回部分10g〜10jなどが溶接されない可能性が高くなるためである。
さらに、好ましくは、幅W1を0,8mm以上1.2mm以下とする。幅W1を当該範囲に設定することで、巻回部分10a〜10jと挿入部67との溶接の確実性を高めることができる。
なお、巻回部分10a〜10jの外縁9が挿入部67より電極体2の正極合材層36側に位置すると、巻回部分10a〜10jと挿入部67との接触面積が小さくなり、挿入部67を通して正極部10に伝達される熱量が少なくなる。このため、巻回部分10a〜10jが溶融し難くなるため、巻回部分10a〜10jの先端部が挿入部67よりも外方に突出するように巻回部分10a〜10jを配置する必要がある。
図27は、図11に示す第2挿入工程S16を示す斜視図である。この図27に示すように、集電体65の挿入部71および挿入部72を負極部11の間に挿入する。
図28は、図11に示す第2押圧工程S17を示す斜視図である。この図28に示すように、金型80を用いて、負極部11を挿入部71または挿入部72の側面に押圧する。
図29は、図11に示す第2溶接工程S18を示す断面図である。この図29に示すように、挿入部71の上面にレーザ光Lを照射する。これにより、挿入部71と負極部11とが溶接される。このようにして、図4に示すように、溶接部21および溶接部22が形成される。
このように、集電体12および集電体13が溶接された電極体2を形成した後、正極端子4および負極端子5が形成された蓋と、電極体2とを接続する。具体的には、蓋に設けられた正極端子4と集電体12とを接続し、集電体13と負極端子5とを接続する。
そして、蓋と接続された電極体2を開口部が形成されたケース内に収容して、当該蓋とケースとを溶接する。そして、蓋に形成された電解液注入口からケース内に電解液を供給する。電解液を注入した後、電解液注入口を密封することで、図1に示す二次電池1を製造することができる。
ここで、本実施の形態においては、負極シート27と、セパレータ28と、正極シート29と、セパレータ30とを積層した積層体を巻回した電極体2について説明したが、電極体としては、他の構成の電極体を採用することができる。
(実施の形態2)
図30は、実施の形態2に係る二次電池1Aを示す断面図である。この図30に示すように、二次電池1Aは、複数の正極部102および複数の負極部103を含む電極体100と、電極体100を内部に収容する電池ケース101と、正極部102に設けられた集電体110と、負極部103に設けられた集電体111と、集電体110に接続された接続部125と、負極部103に接続された接続部126とを含む。
(実施の形態2)
図30は、実施の形態2に係る二次電池1Aを示す断面図である。この図30に示すように、二次電池1Aは、複数の正極部102および複数の負極部103を含む電極体100と、電極体100を内部に収容する電池ケース101と、正極部102に設けられた集電体110と、負極部103に設けられた集電体111と、集電体110に接続された接続部125と、負極部103に接続された接続部126とを含む。
電極体100は、正極シート105と、セパレータ106と、負極シート107と、セパレータ108とを順次積層して形成された積層体118を複数積層することで形成されている。
このため、複数の正極部102は、電極体100の一端に形成され、正極シート105などの積層方向に間隔をあけて設けられている。集電体110には、各正極部102の先端部が溶接されている。複数の負極部103は、電極体100の他端に形成され、正極シート105などの積層方向に間隔をあけて設けられている。集電体111には、各負極部103の先端部が溶接されている。
図31は、正極シート105を示す斜視図であり、この図31に示すように、正極シート105は、金属箔115と、金属箔115の表裏面に形成された正極合材層116と、正極部117とを含む。正極部117は、金属箔115のうち正極合材層116から露出する部分であり、正極部117は、金属箔115の一辺部が正極合材層116から露出することで形成されている。
図32は、負極シート107を示す斜視図である。この図32に示すように、負極シート107は、金属箔120と、金属箔120の表裏面に形成された負極合材層121と、負極部122とを含む。負極部122は、金属箔120の一辺部が負極合材層121から露出することで形成されている。
上記のように構成された二次電池1の製造方法について説明する。図33は、二次電池1Aの製造フローを示すフロー図である。この図33に示すシート形成工程S20においては、図31および図32に示す正極シート105および負極シート107を形成する。
図34は、電極体形成工程S22を示す断面図である。この図34に示すように、正極シート105と、セパレータ106と、負極シート107と、セパレータ108とを順次積層して形成された積層体118を複数積層する。この電極体100においては、異なる正極シート105がセパレータ106,108および負極シート107を間に挟んで隣り合うように形成される。そして、正極部117は、電極体100の一端に間隔をあけて設けられ、正極部117の外縁は、電極体100の一端で揃うように配置される。同様に、異なる負極シート107が、セパレータ106,108および正極シート105を間に挟んで隣り合うように積層される。この際、負極部122の外縁も電極体100の他端側で揃うように形成される。
図35は、集電体130を示す斜視図である。この図35に示すように、集電体130は、基板131と、基板131に接続されると共に長尺に延びる挿入部132とを含む。
挿入部132は、板状に形成されており、挿入部132の厚さ方向に配列する側面140および側面141と、ビーム照射面142とを含む。
図36は、第1挿入工程S23を示す正面図である。この図36は、電極体2の一端および他端を通る仮想平面で断面視したときの断面図である。この図36に示すように、電極体100の積層方向に間隔をあけて配置された正極部102間に、挿入部132を挿入する。この際、集電体130のビーム照射面142は、正極部102の先端部109よりも、正極合材層116側に位置するように、挿入部132が配置される。
この際、保持機構150が電極体100を保持しており、正極部102が上方に向けて突出するように、保持機構150は、電極体100を保持する。
図37は、第1押圧工程S24を示す断面図である。この図37に示すように、押圧装置135を用いて複数の正極部102を集電体130の側面140,141に押圧する。押圧装置135は、金型136および金型137を含む。金型136は集電体130の側面141に複数の正極部102を押圧し、金型137は、側面140に複数の正極部102を押圧する。
図38は、図37に示す挿入部132およびその周囲の構成を示す断面図である。この図38に示すように、金型136は、複数の正極部102を側面141に押圧する押圧面147と、主面148とを含む。また、金型137は、複数の正極部102を側面140に押圧する押圧面145と、主面146とを含む。
そして、主面148,146は、ビーム照射面142よりも、図37に示す正極合材層116側に位置している。
図39は、第1溶接工程S25を示す断面図である。この図39に示すように、ビーム照射面142の幅方向の中央部にレーザ光Lを照射する。
これにより、挿入部132が溶融すると共に、挿入部132の両側に位置する複数の正極部102が順次溶融して、挿入部132に溶接される。これにより、図30に示す集電体110が形成される。
次に、図33に示すように、第2挿入工程S26において、集電体111となる集電体を負極部103の間に配置する。その後、第2押圧工程S27において、集電体の挿入部に負極部103を押圧する。その後、第2溶接工程S28において、集電体の加工面にレーザ光Lを照射して、図30に示す集電体111を形成する。
このようにして、本実施の形態2に係る二次電池1Aを製造することができる。
発明者等は、金型80を用いて、正極部10を挿入部67または挿入部68に押圧した状態でレーザ光Lを挿入部67,68に照射して、正極部10と、挿入部67,68とを溶接する際に、溶接条件を各種変更して溶接実験を行った。
下記表1は、当該溶接実験の実験結果を示す。この表1に示す溶接実験においては、図20に示す挿入部67をアルミニウム(A1050)で形成されたものと使用した。
図20において、挿入部67の高さH2は、2mmである。そして、正極部10を構成する金属箔は、アルミニウム(A1050)であり、当該金属箔の厚さは、15μmである。図20において、挿入部67の一方の側面に20枚の金属箔(正極部10)を密着させ、他方の側面にも20枚の金属箔(正極部10)を密着させた状態で溶接を実施した。
溶接装置としては、シングルFBL(シングルモードファイバレーザ)を用いた。この溶接装置のモードフィールド径は、40μmである。そして、加工速度は、100mm/secであり、ビーム径は、0.6mmである。そして、図19において、レーザ光Lを挿入部67の上面で10mm走査して、溶接状況の検討を行った。
下記表1において「集電板B寸」とは、図20に示す「幅W1」である。「集電箔出しろ」とは、図20に示す突出長さである。「集電箔接合枚数」とは、溶接された金属箔(正極部10)の枚数である。
「スパッタ」とは、溶接時の溶融物が飛散することを意味する。「スパッタ」の「○」とは、スパッタによって飛散した溶融物が電極体2内に入り込まなかったことを意味する。「△」とは、スパッタによって飛散した溶融物の一部が僅かに入り込んだことを意味する。「×」とは、スパッタによって大量の溶融物が電極体2内に入り込んだことを意味する。
「箔飛び」とは、金属箔(正極部10)の一部が破断することを意味する。そして、「箔飛び」の「○」とは、破断した金属箔が電極体2内に入り込まなかったことを意味する。「△」とは、破断した金属箔が僅かにじ電極体2内に入り込んだことを意味する。「×」とは破断した金属箔が大量に電極体2内に入り込んだことを意味する。
実施例1〜4においては、飛散した溶融物や破断した金属箔が電極体2内に入り込むことはなかった。
実施例5においては、飛散した溶融物が電極体2内に僅かに入り込み、また、破断した金属箔が電極体2内に入り込んだ。このような現象が生じた原因は、挿入部67の幅W1が短いため、正極部10の一部にレーザ光Lが直接照射されたためである。
実施例6においては、飛散した溶融物や破断した金属箔が電極体2内に入り込むことはなかった。しかし、挿入部67の側面に押圧された40枚の金属箔の一部の金属箔しか溶接されなかった。このような現象が生じた原因は、挿入部67の幅W1が大きく、金属箔に伝達される熱量が不十分であったためである。
実施例7においては、飛散した溶融物や破断した金属箔が電極体2内に入り込むことはなかった。しかし、挿入部67の側面に押圧された40枚の金属箔の一部の金属箔しか溶接されなかった。このような現象が生じた原因は、金属箔の先端部が挿入部67の上面(溶接面)よりも下方に位置しており、金属箔に十分な熱量が伝達されなかったためである。
実施例8においては、飛散した溶融物が電極体2内に僅かに入り込み、また、破断した金属箔が電極体2内に入り込んだ。このような現象が生じた原因は、金属箔(正極部10)の突出長さH1が高く、金属箔の先端部側が撓み、金属箔に直接レーザ光Lが照射されたためである。
実施例9において、飛散した溶融物や破断した金属箔が電極体2内に入り込むことはなかった。しかし、挿入部67の側面に押圧された40枚の金属箔の一部の金属箔しか溶接されなかった。このような現象が生じた原因は、レーザ光Lの出力が低かったため、金属箔に十分な熱が伝達されなかったためである。
実施例10においては、レーザ光Lの出力が高く、レーザ光Lが挿入部67を突き抜けた。また、飛散した溶融物の一部が電極体2内に入り込んだ。このような現象が生じたのは、レーザ光Lの出力が高く、スパッタが激しくなるためである。
上記実施例1〜10に示すように、溶接過程において、大量の溶接物が電極体2内に入り込んだり、大量の金属箔が電極体2内に入り込むことはないことが分かった。
その一方で、実施例5から分かるように、挿入部67の幅W1は、0.5mmよりも大きくするのが好ましいことが分かる。
また、実施例2および実施例6から明らかなように、挿入部67の幅W1は、1.5mm以下であることが好ましいことが分かる。
すなわち、幅W1を0.5mmよりも大きく、1.5mm以下にすることで、金属の溶融物が電極体2内に入り込んだり、破断した金属箔が電極体2内に入り込んだりすることを抑制することができ、さらに、金属箔(正極部10)を良好に挿入部67と溶接することができる。
実施例1〜4と、実施例7から明らかなように、金属箔(正極部10)の突出長さH1は、0.5mm以上であることが好ましいことが分かる。
さらに、実施例1〜4と、実施例8から明らかなように、突出長さH1は、3.0mm以下であることが好ましいことが分かる。突出長さH1が3.0mmよりも高くなると、金属箔に直接レーザ光Lが照射され、溶融物や金属箔の一部が電極体2内に入り込む可能性が大きくなるためである。
なお、実施例1〜4と、実施例9,10から明らかなように、レーザ光Lの出力は、1500W以上2000W以下であることが好ましいことが分かる。
以上、本発明に基づいた実施の形態について説明したが、今回開示された事項はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、二次電池1の製造方法に適用することができる。
1 二次電池、2 電極体、3 電池ケース、4 正極端子、5 負極端子、10 正極部、11 負極部、12,13,65,66 集電体、15,16,21,22 溶接部、17,18,23,24 脚部、19,25 天板部、20,26 接続部、27 負極シート、28,30 セパレータ、29 正極シート、35,40 金属箔、36 正極合材層、37,42 長辺、38,43 短辺、41 負極合材層、50,61,67,68,71,72 挿入部、51,52,55,56 直線部、53,54,57,58 湾曲部、60 中空部、69,70,73,74 段差部、75 積層体、80 金型、81,82 外金型、83 内金型、84 溶融池、85 キーホール、H1 突出長さ、H2 高さ、L レーザ光、S11 積層工程、S12 電極体形成工程、S13 第1挿入工程、S14 第1押圧工程、S15 第1溶接工程、S16 第2挿入工程、S17 第2押圧工程、S18 第2溶接工程、W1 幅。
Claims (6)
- 電極合材層が形成された塗布部分と、前記塗布部分よりも外縁側に位置すると共に前記電極合材層が形成されていない未塗布部とを有する第1電極シートと、
前記未塗布部に接続された集電体と、
第2電極シートと、
セパレータとを備えた二次電池において、前記未塗布部と前記集電体とを電気的につなぐための溶接方法であって、
前記第2電極シートと前記セパレータとを間に挟んで前記第1電極シートが隣り合うように前記第1電極シートが重なり合わせる共に、前記重ね合わされた第1電極シートの各前記外縁が一端において揃う電極体を形成する工程と、
前記集電体のビーム照射面が前記揃えらえた外縁よりも前記塗布部分側に位置するように、前記集電体を前記重ね合わされた第1電極シートの前記未塗布部間に挿入する工程と、
前記重ね合わされた第1電極シートの各前記未塗布部を押して、前記未塗布部を前記集電体に密着させる工程と、
前記未塗布部を前記集電体に密着させた状態で、前記ビーム照射面にエネルギビームを照射する工程と、
前記エネルギビームから前記ビーム照射面に加えられる熱によって、前記集電体の両側にある各前記未塗布部を溶かして、前記集電体と前記未塗布部とを溶接する、溶接方法。 - 前記電極体を形成する工程は、
前記第1電極シートと、前記セパレータと、前記第2電極シートとを順次積層して積層体を形成する工程と、
前記積層体を巻回する工程とを含み、
前記積層体を巻回する工程において、同一の第1電極シートが、前記第2電極シートと前記セパレータとを間に挟んで重なり合うように巻回され、
前記集電体を挿入する工程において、巻回された前記第1電極シートの前記未塗布部の間に前記集電体を挿入する、請求項1に記載の溶接方法。 - 前記電極体を形成する工程は、前記積層体を巻回して巻回体を形成した後に前記巻回体を扁平形状に変形する工程を含み、
扁平形状に変形する工程において、前記未塗布部に、直線状に延びる直線部と、前記直線部に接続されると共に円弧状に湾曲する円弧部とを形成し、
前記集電体を挿入する工程において、前記直線部の間に前記集電体を挿入する、請求項2に記載の溶接方法。 - 前記電極体を形成する工程は、前記第1電極シートの前記外縁が揃うように、第1電極シートと、セパレータと、前記第2電極シートとを順次複数積層して、積層体を形成する工程を含み、
前記積層体を形成する工程において、前記第2電極シートと前記セパレータとを間に挟んで、異なる前記第1電極シートが前記積層体の積層方向に隣り合うように積層し、
前記集電体を挿入する工程において、前記積層方向に隣り合う各前記第1電極シートの前記未塗布部間に、前記集電体を挿入する、請求項1に記載の溶接方法。 - 前記未塗布部を前記集電体に密着させる工程において、金型が前記未塗布部を押圧することで、前記未塗布部を前記集電体に密着させ、
前記金型が前記未塗布部を前記集電体に密着させた状態において、前記金型は前記ビーム照射面よりも前記電極合材層側に位置する、請求項1に記載の溶接方法。 - 前記エネルギビームを照射する工程において、前記ビーム照射面の中央部に前記エネルギビームを照射する、請求項1に記載の溶接方法。
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