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JP2016132756A - 昇華転写用インクセット、並びに、染色物及びその製造方法 - Google Patents

昇華転写用インクセット、並びに、染色物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】にじみが少なく、高い黒濃度、及び優れた黒色階調性を有する染色物を与えることのできる昇華転写用インクセット、並びに、染色物及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】イエロー染料を含むイエローインク組成物、マゼンタ染料を含むマゼンタインク組成物、シアン染料を含むシアンインク組成物、第1のブラックインク組成物、及び第2のブラックインク組成物を備え、前記第1のブラックインク組成物が、前記イエロー染料、前記マゼンタ染料、及び前記シアン染料を含み、前記第2のブラックインク組成物が、C.I.ディスパースブルー360を含む、昇華転写用インクセット。【選択図】なし

Description

本発明は、昇華転写用インクセット、並びに、染色物及びその製造方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、得られる記録物の画質等について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、印刷時にカスレ、ドット欠け、飛行曲がりが生じず、印刷された昇華転写紙にべたつきがなく、ポリエステル生地に熱プレスして、転写画像が歪むことなく、高濃度で鮮明なフルカラー画像を得ることができるインク組成物を提供することを目的として、少なくとも昇華性染料、アセチレングリコール系界面活性剤、水溶性有機溶剤および水を含有するポリエステル生地昇華転写用インクジェットインクにおいて、水溶性有機溶剤は、グリセリン、グリコール類およびグリコールエーテル類の少なくとも3種からなり、インクにおいて、グリセリンの含有量が5重量%以上30重量%以下の範囲であり、グリコール類の含有量が1重量%以上15重量%以下の範囲であり、グリコールエーテル類の含有量が0.1重量%以上5重量%以下の範囲であるポリエステル生地昇華転写用インクジェットインクが開示されている。
特開2010−53197号公報
しかしながら、特許文献1のインク組成物でもなお、にじみが少なく、高い黒濃度、及び優れた黒色階調性を有する染色物を得ることが困難であるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、にじみが少なく、高い黒濃度、及び優れた黒色階調性を有する染色物を与えることのできる昇華転写用インクセット、並びに、染色物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、所定の染料を用いることにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
イエロー染料を含むイエローインク組成物、マゼンタ染料を含むマゼンタインク組成物、シアン染料を含むシアンインク組成物、第1のブラックインク組成物、及び第2のブラックインク組成物を備え、
前記第1のブラックインク組成物が、前記イエロー染料、前記マゼンタ染料、及び前記シアン染料を含み、
前記第2のブラックインク組成物が、C.I.ディスパースブルー360を含む、
昇華転写用インクセット。
〔2〕
前記イエロー染料が、C.I.ディスパースイエロー54を含み、
前記マゼンタ染料が、C.I.ディスパースレッド60を含み、
前記シアン染料が、C.I.ディスパースブルー359を含む、
前項〔1〕に記載の昇華転写用インクセット。
〔3〕
前記イエローインク組成物、前記マゼンタインク組成物、前記シアンインク組成物、前記第1のブラックインク組成物、及び前記第2のブラックインク組成物の中で、
最大のLogP値を有する染料を主たる染料とするインク組成物の界面活性剤の含有量が、他のインク組成物の界面活性剤の含有量と同等又は少ない
前項〔1〕又は〔2〕に記載の昇華転写用インクセット。
〔4〕
前記第1のブラックインク組成物に含まれる染料の総含有量と、前記第2のブラックインク組成物に含まれる染料の総含有量との差Aが、1.0質量%以下である、
前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の昇華転写用インクセット。
〔5〕
インクジェット法により、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の昇華転写用インクセットの各インク組成物を中間転写媒体に付着させる付着工程と、
前記中間転写媒体の前記各インク組成物が付着した面と、被記録媒体の染色させる面と、を対向させた状態で加熱し、前記各インク組成物に含まれる各染料を前記被記録媒体に転写させる転写工程と、を有する、
染色物の製造方法。
〔6〕
前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の昇華転写用インクセットを用いて得られた、染色物。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔昇華転写用インクセット〕
本実施形態の昇華転写用インクセットは、イエロー染料を含むイエローインク組成物、マゼンタ染料を含むマゼンタインク組成物、シアン染料を含むシアンインク組成物、第1のブラックインク組成物、及び第2のブラックインク組成物を備え、前記第1のブラックインク組成物が、前記イエロー染料、前記マゼンタ染料、及び前記シアン染料を含み、前記第2のブラックインク組成物が、C.I.ディスパースブルー360を含む。
本実施形態の昇華転写用インクセットは、カラーインクに使用される染料を混合して構成される第1のブラックインク組成物を備えることにより黒色階調性に優れ、第2のブラックインク組成物を備えることにより黒濃度に優れ、上記構成を有することにより、にじみを抑制することができる。
〔イエローインク組成物〕
(イエロー染料)
イエローインク組成物はイエロー染料を含む。イエロー染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパースイエロー3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50、51、54、56、58、60、63、64、66、68、71、74、76、79、82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232が挙げられる。このなかでも、C.I.ディスパースイエロー54が好ましい。このようなイエロー染料を用いることにより、染色物の発色性がより向上する傾向にある。
イエロー染料の含有量は、イエローインク組成物の総量に対して、好ましくは1.0〜4.0質量%であり、より好ましくは1.5〜3.5質量%であり、さらに好ましくは2.0〜3.0質量%である。イエロー染料の含有量が上記範囲内であることにより、インクの打ち込み量を低減しつつ、十分な染色物の発色性を得られる傾向にある。
(界面活性剤)
イエローインク組成物は、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメチル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキレンオキサイド付加物から選択される一種以上が好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、サーフィノール465やサーフィノール61(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)などが挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルスルホカルボン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。アニオン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、ペレックスSS−H、ペレックスSS−L(以上商品名、花王株式会社製)などが挙げられる。アニオン系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(溶剤)
イエローインク組成物は、水又は水溶性有機溶剤などの溶剤を含んでもよい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
水の含有量は、イエローインク組成物の総量に対して、好ましくは50〜90質量%であり、より好ましくは55〜85質量%であり、さらに好ましくは60〜80質量%である。水の含有量が上記範囲内であることにより、インクの粘度をより容易に調整することができ、かつ吐出後に容易に除去することができるため、記録物は生産性により優れるものとなる。
水溶性有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコールのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、のグリコールの低級アルキルエーテル類;グリセリン、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、などが挙げられる。このなかでも、グリセリン、ジエチレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールまたはトリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。また、これらの水溶性有機溶剤は、1種類または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性有機溶剤の含有量は、イエローインク組成物の総量に対して、好ましくは5.0〜40.0質量%であり、より好ましくは10.0〜30.0質量%であり、さらに好ましくは15.0〜25.0質量%である。水溶性有機溶剤の含有量が上記範囲内であることにより、ノズル近傍でのインク中の水分蒸発によるインクの粘度上昇を抑制できる傾向にある。
(分散剤)
イエローインク組成物は分散剤を含んでもよい。イエローインク組成物が分散剤を含むことにより、イエローインク組成物における染料の分散安定性がより優れる傾向にあり、イエローインク組成物の保存安定性、長期にわたる吐出安定性等がより優れる傾向にある。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、アニオン系分散剤、ノニオン系分散剤、高分子分散剤が挙げられる。
アニオン系分散剤としては、特に限定されないが、例えば、芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物、β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、及び、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物が挙げられる。
上記芳香族スルホン酸としては、特に限定されないが、例えば、クレオソート油スルホン酸、クレゾールスルホン酸、フェノールスルホン酸、β−ナフトールスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸等のアルキルナフタレンスルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸とβ−ナフトールスルホン酸との混合物、クレゾールスルホン酸と2−ナフトール−6−スルホン酸との混合物、リグニンスルホン酸等が挙げられる。
ノニオン系分散剤としては、特に限定されないが、例えば、フィトステロールのエチレンオキサイド付加物、コレスタノールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
高分子分散剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物等が挙げられる。
分散剤の含有量は、イエローインク組成物に含まれる染料の総量に対して、好ましくは50質量%〜200質量%であり、より好ましくは100質量%〜150質量%である。分散剤の含有量が上記範囲であることにより、染料の分散安定性がより向上する傾向にある。
(その他の成分)
イエローインク組成物は、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持するため、目詰まり改善のため、又はインク組成物の劣化を防止するため、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
〔マゼンタインク組成物〕
(マゼンタ染料)
マゼンタインク組成物はマゼンタ染料を含む。マゼンタ染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパースレッド1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、225、227、229、239、240、257、258、266、277、278、279、281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、328が挙げられる。このなかでも、C.I.ディスパースレッド60が好ましい。このようなマゼンタ染料を用いることにより、染色物の発色性がより向上する傾向にある。
マゼンタ染料の含有量は、マゼンタインク組成物の総量に対して、好ましくは4.0〜8.0質量%であり、より好ましくは4.5〜7.0質量%であり、さらに好ましくは5.0〜6.0質量%である。マゼンタ染料の含有量が上記範囲内であることにより、インクの打ち込み量を低減しつつ、十分な染色物の発色性を得られる傾向にある。
(その他の成分)
マゼンタインク組成物は、界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分を含んでもよい。界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分としては、イエローインク組成物で例示したものと同様のものが挙げられる。マゼンタインク組成物に含まれる界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分はイエローインク組成物に含まれるものと同一であっても異なっていてもよい。また、マゼンタインク組成物に含まれる、界面活性剤、溶剤、分散剤の含有量は、イエローインク組成物で記載した範囲と同様のものが挙げられる。
〔シアンインク組成物〕
(シアン染料)
シアンインク組成物はシアン染料を含む。シアン染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパースブルー3、7、9、14、16、19、20、26、27、35、43、44、54、55、56、58、60、62、64、71、72、73、75、79、81、82、83、87、91、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115、118、120、122、125、128、130、134、139、141、142、143、146、148、149、153、154、158、165、167、171、173、174、176、181、183、185、186、187、189、197、198、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259、266、267、268、270、284、285、287、288、291、293、295、297、301、315、330、333、359、360が挙げられる。このなかでも、C.I.ディスパースブルー14、359が好ましく、C.I.ディスパースブルー359がより好ましい。このようなシアン染料を用いることにより、染色物の発色性がより向上する傾向にある。
シアン染料の含有量は、シアンインク組成物の総量に対して、好ましくは3.0〜7.0質量%であり、より好ましくは4.0〜6.0質量%であり、さらに好ましくは4.50〜5.0質量%である。シアン染料の含有量が上記範囲内であることにより、インクの打ち込み量を低減しつつ、十分な染色物の発色性を得られる傾向にある。
(その他の成分)
シアンインク組成物は、界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分を含んでもよい。界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分としては、イエローインク組成物で例示したものと同様のものが挙げられる。シアンインク組成物に含まれる界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分はイエローインク組成物に含まれるものと同一であっても異なっていてもよい。また、シアンインク組成物に含まれる、界面活性剤、溶剤、分散剤の含有量は、イエローインク組成物で記載した範囲と同様のものが挙げられる。
〔第1のブラックインク組成物〕
(染料)
第1のブラックインク組成物は、上記イエロー染料、上記マゼンタ染料、及び上記シアン染料を含む。イエロー染料、マゼンタ染料、及びシアン染料としては、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物に含まれる各染料と同一物が挙げられる。
イエロー染料の含有量は、第1のブラックインク組成物の総量に対して、好ましくは0.10〜1.0質量%であり、より好ましくは0.20〜0.80質量%であり、さらに好ましくは0.40〜0.60質量%である。
マゼンタ染料の含有量は、第1のブラックインク組成物の総量に対して、好ましくは1.5〜2.5質量%であり、より好ましくは1.7〜2.3質量%であり、さらに好ましくは1.9〜2.1質量%である。
シアン染料の含有量は、第1のブラックインク組成物の総量に対して、好ましくは3.75〜4.75質量%であり、より好ましくは3.5〜4.5質量%であり、さらに好ましくは3.8〜4.2質量%である。イエロー染料、マゼンタ染料、シアン染料の各染料の含有量が上記範囲内であることにより、黒色階調性がより向上する傾向にある。
シアン染料を用いた昇華転写後の染色物において得られる明度L*は、好ましくは20以上であり、より好ましくは24以上であり、さらに好ましくは27以上である。シアン染料を用いた昇華転写後の染色物において得られる明度L*が上記範囲内であることにより、染色物の色再現範囲がより向上する傾向にある。明度L*は実施例に記載の方法により測定することができる。
(その他の成分)
第1のブラックインク組成物は、界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分を含んでもよい。界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分としては、イエローインク組成物で例示したものと同様のものが挙げられる。第1のブラックインク組成物に含まれる界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分はイエローインク組成物に含まれるものと同一であっても異なっていてもよい。また、第1のブラックインク組成物に含まれる、界面活性剤、溶剤、分散剤の含有量は、イエローインク組成物で記載した範囲と同様のものが挙げられる。
〔第2のブラックインク組成物〕
(染料)
第2のブラックインク組成物はC.I.ディスパースブルー360を含み、必要に応じて、他の染料を含んでもよい。他の染料としては、特に限定されないが、例えば、上記イエロー染料;上記マゼンタ染料;上記シアン染料;C.I.ディスパースオレンジ1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、33、37、38、42、43、44、45、46、47、48、49、50、53、54、55、56、57、58、59、61、66、71、73、76、78、80、89、90、91、93、96、97、119、127、130、139、142等のオレンジ染料;C.I.ディスパースブラウン1、2、4、9、13、19、27等のブラウン染料が挙げられる。このなかでも、イエロー染料、オレンジ染料、及びブラウン染料からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、C.I.ディスパースイエロー54、C.I.ディスパースオレンジ25、及びC.I.ディスパースブラウン27からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。
C.I.ディスパースブルー360の含有量は、第2のブラックインク組成物の総量に対して、好ましくは1.00〜4.00質量%であり、より好ましくは1.5〜3.5質量%であり、さらに好ましくは2.0〜3.0質量%である。C.I.ディスパースブルー360の含有量が上記範囲内であることにより、インクの打ち込み量を低減しつつ、黒濃度がより向上する傾向にある。
第1のブラックインク組成物に含まれる染料の総含有量と、第2のブラックインク組成物に含まれる染料の総含有量との差Aは、下限は特に限定されないが、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.75質量%以下であり、さらに好ましくは0.50質量%以下である。差Aが上記範囲内であることにより、記録物および染色物上での滲みがより低減する傾向にある。
(その他の成分)
第2のブラックインク組成物は、界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分を含んでもよい。界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分としては、イエローインク組成物で例示したものと同様のものが挙げられる。第2のブラックインク組成物に含まれる界面活性剤、溶剤、分散剤、及びその他の成分はイエローインク組成物に含まれるものと同一であっても異なっていてもよい。また、第2のブラックインク組成物に含まれる、界面活性剤、溶剤、分散剤の含有量は、イエローインク組成物で記載した範囲と同様のものが挙げられる。
イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物、第1のブラックインク組成物、及び第2のブラックインク組成物の中で、最大のLogP値を有する染料を主たる染料とするインク組成物の界面活性剤の含有量が、他のインク組成物の界面活性剤の含有量と同等又は少ないことが好ましい。ここで、「主たる染料とする」とは、インク組成物が1種の染料を含む場合にはその染料をいい、インク組成物が2種以上の染料を含む場合には染料のなかで最大の含有量を有するものをいう。
〔染色物の製造方法〕
本実施形態の染色物の製造方法は、インクジェット法により、上記昇華転写用インクセットの各インク組成物を中間転写媒体に付着させる付着工程と、前記中間転写媒体の前記各インク組成物が付着した面と、被記録媒体の染色面と、を対向させた状態で加熱し、前記各インク組成物に含まれる各染料を前記被記録媒体に転写させる転写工程と、を有する。
〔付着工程〕
付着工程は、インクジェット法により、上記昇華転写用インクセットの各インク組成物を中間転写媒体に付着させる工程である。インクジェット法によるインク組成物の吐出は、公知のインクジェット記録装置を用いて行うことができる。吐出方法としては、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡(バブル)によりインクを吐出させる方式等を用いることができる。このなかでも、インク組成物の変質のし難さ等の観点から、ピエゾ方式が好ましい。
(中間転写媒体)
中間転写媒体としては、特に限定されないが、例えば、普通紙等の紙、インク受容層が設けられた被記録媒体(インクジェット用専用紙、コート紙等で呼称される)等を用いることができる。このなかでも、シリカ等の無機微粒子でインク受容層が設けられた紙が好ましい。これにより、中間転写媒体に付着したインク組成物が乾燥する過程で、滲み等が抑制された中間転写媒体を得ることができ、また、後の転写工程において、染料の昇華がより円滑に進行する傾向にある。
〔転写工程〕
転写工程は、前記中間転写媒体の各インク組成物が付着した面と、被記録媒体の染色面と、を対向させた状態で加熱し、各インク組成物に含まれる各染料を被記録媒体に転写させる工程である。
転写工程における加熱温度は、特に限定されないが、好ましくは160℃以上220℃以下であり、より好ましくは170℃以上200℃以下である。加熱温度が上記範囲内であることにより、転写に要するエネルギーをより少なくすることができ、染色物の生産性により優れる傾向にある。また、得られる染色物の発色性がより優れる傾向にある。
本工程での加熱時間は、加熱温度にもよるが、好ましくは30秒以上90秒以下であり、より好ましくは45秒以上60秒以下である。加熱時間が上記範囲内であることにより、転写に要するエネルギーをより少なくすることができ、染色物の生産性により優れる傾向にある。また、得られる染色物の発色性がより優れる傾向にある。
また、本工程は、インク組成物が付着された中間転写媒体の表面を、被記録媒体と一定間隔で離間して対向させた状態で加熱することにより行うことも、中間転写媒体と被記録媒体とを密着させた状態で加熱することにより行うこともできる。このなかでも、中間転写媒体と被記録媒体とを密着させた状態で加熱することにより行うことが好ましい。これにより、転写に要するエネルギーをより少なくすることができ、染色物の生産性により優れる傾向にある。また、本工程における被記録媒体と中間転写媒体の位置ずれがより生じにくくなるため、染料を所望の位置により正確に転写した染色物が得られる上、得られる染色物の発色性がより向上する傾向にある。
(被記録媒体)
被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、布帛(疎水性繊維布帛等)、樹脂(プラスチック)フィルム、紙、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。また、被記録媒体としては、シート状、球状又は直方体形状等の立体的な形状を有する物を用いてもよい。
被記録媒体が布帛である場合に、布帛を構成する繊維としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、トリアセテート繊維、ジアセテート繊維、ポリアミド繊維及びこれらの繊維を2種以上用いた混紡品等が挙げられる。また、これらとレーヨン等の再生繊維あるいは木綿、絹、羊毛等の天然繊維との混紡品を用いてもよい。
また、被記録媒体が樹脂(プラスチック)フィルムである場合、用い得る樹脂(プラスチック)フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム等が挙げられる。樹脂(プラスチック)フィルムは、複数の層が積層された積層体であってもよいし、材料の組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
(他の工程)
本実施形態の染色物の製造方法は、上述したような工程に加え、さらに他の工程(前処理工程、中間処理工程、後処理工程)を有するものであってもよい。前処理工程としては、特に限定されないが、例えば、被記録媒体にコート層を塗布する工程が挙げられる。中間処理工程としては、特に限定されないが、例えば、中間転写工程の前又は転写工程の前に被記録媒体を予備加熱する工程が挙げられる。後処理工程としては、特に限定されないが、例えば、被記録媒体を洗浄する工程が挙げられる。
また、本実施形態のインク組成物は、中間転写媒体を用いない昇華転写においても好適に使用できる。中間転写媒体を用いない昇華転写は、特に限定されないが、例えば、剥離可能なインク受容層が設けられた被記録媒体(フィルム製品等)のインク受容層に、インクジェット方式により本実施形態のインク組成物を付着させる工程と、インク組成物が付着されたインク受容層が設けられた被記録媒体をそのまま加熱して、インク受容層から、その下層側の被記録媒体に昇華拡散染色する工程と、インク受容層を被記録媒体から剥離して染色物を得る工程とを有する方法が挙げられる。
〔染色物〕
本実施形態の染色物は、上記昇華転写用インクセットを用いて得られたものである。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[インク組成物用の材料]
下記の実施例及び比較例において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りである。
〔染料〕
DY54 :C.I.ディスパースイエロー54
DR60 :C.I.ディスパースレッド60
DB359:C.I.ディスパースブルー359
DB14 :C.I.ディスパースブルー14
DB360:C.I.ディスパースブルー360
DO25 :C.I.ディスパースオレンジ25
DBr27:C.I.ディスパースブラウン27
〔分散剤〕
NS:β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物
〔界面活性剤〕
BYK348:ビックケミー・ジャパン社製、シリコーン界面活性剤)
〔水溶性有機溶剤〕
GL :グリセリン
TEGMME:トリエチレングリコールモノメチルエーテル
[インク組成物の調製]
各材料を下記の表1に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。なお、下記の表1中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
〔明度L*〕
シアン染料を用いた昇華転写後の染色物において得られるLab表示系における明度L*は、シアン染料を4質量%含むインクを下記の黒階調性評価方法と同様にインクジェット方法により出力し、同じ条件で転写された記録物を用いて測定した。その結果、C.I.ディスパースブルー359の明度L*は、27以上であった。
〔LogP値〕
各染料のLogP値は、JIS7260−107:2000に従って算出した。
Figure 2016132756
Figure 2016132756
〔黒濃度〕
インクジェットプリンタSureColor SC−F7000、セイコーエプソン社製)を用いて、中間転写媒体であるTRANSJET Classic(Cham Paper社)に対して解像度1440×720dpiにて記録を行い、20階調のパッチを持つグレースケールを出力した。尚、打ち込める最大インク量をDuty100%と定義した場合、Duty5%から5%刻みでDuty100%までの20階調を形成した。その際、第1のブラックインク組成物及び第2のブラックインク組成物のみを用いてそれぞれ出力物を得た。
その後、中間転写媒体のインク付着側を白色記録媒体である布帛(ポリエステル100%、アミーナ、東レ社製)と密着させ、この状態で、ヒートプレス機(TP−608M、太陽精機社製)を用いて200℃で60秒の条件で加熱し、昇華転写を行い、各染色物を得た。
得られた各染色物のDuty100%のパッチのOD値を反射濃度計(商品名:Spectrolino、Gretag社製)を用いて測定した。下記評価基準に従い、OD値に基づいて黒濃度を評価した。
(評価基準)
A: OD値が1.60以上である。
B: OD値が1.58以上1.60未満である。
C: OD値が1.56以上1.58未満である。
D: OD値が1.56未満である。
〔黒色階調性〕
インクジェットプリンタSureColor SC−F7000、セイコーエプソン社製)を用いて、中間転写媒体であるTRANSJET Classic(Cham Paper社)に対して解像度1440×720dpiにて記録を行い、20階調のパッチを持つグレースケールを出力した。尚、打ち込める最大インク量をDuty100%と定義した場合、Duty5%から5%刻みでDuty100%までの20階調を形成した。その際、出力色がほぼ同一となるような出力データを使用した上で、全色を用いて記録した出力物1と、第1のブラックインク組成物のみを用いて記録した出力物2とを得た。尚、第1のブラックインク組成物を持たないインクセットにおいては、第2のブラックインク組成物のみを用いて記録した出力物2を得た。
その後、中間転写媒体のインク付着側を白色記録媒体である布帛(ポリエステル100%、アミーナ、東レ社製)と密着させ、この状態で、ヒートプレス機(TP−608M、太陽精機社製)を用いて200℃で60秒の条件で加熱し、昇華転写を行い、各染色物を得た。
得られた各染色物を、それぞれ測色機(Gretag Macbeth Spectrolino、X−Rite社製)を用いてa*値b*値の測色を行った。下記評価基準に従い、出力物1と出力物2とのa*値b*値を比較して、黒色階調性を評価した。
(評価基準)
A:Δa*またはΔb*が2を越えるパッチが4個未満
B:Δa*またはΔb*が2を越えるパッチが4個以上7個未満
C:Δa*またはΔb*が2を越えるパッチが7個以上
〔滲み〕
インクジェットプリンタSureColor SC−F7000、セイコーエプソン社製)を用いて、中間転写媒体であるTRANSJET Classic(Cham Paper社)に対して解像度1440×720dpiにて記録を行い、イエローインク組成物の打ち込み量を10%から100%まで変化させた10階調のグラデーションパターンと、第1のブラックインク組成物の打ち込み量を10%から100%まで変化させた10階調のグラデーションパターンとを、それぞれ直接接するように印刷し、中間転写媒体を得た。第1のブラックインク組成物の代わりに第2のブラックインク組成物を用いて、同様の中間記録媒体を得た。また、マゼンタインク組成物及びシアンインク組成物を用いて、第1のブラックインク組成及び第2のブラックインク組成とで、同様の中間記録媒体を得た。尚、各パターンは2枚ずつ印刷した。
その後、印刷した2枚のうち一方の中間転写媒体を用いて、中間記録媒体のインク付着側を白色記録媒体である布帛(ポリエステル100%、アミーナ、東レ社製)と密着させ、この状態で、ヒートプレス機(TP−608M、太陽精機社製)を用いて200℃で60秒の条件で加熱し、昇華転写を行い、各染色物を得た。
得られた染色物と、記録後の中間転写媒体のにじみを目視にて観察し、下記評価基準に従いにじみを評価した。
(評価基準)
A: 第1のブラックインク組成物または第2のブラックインク組成物において、
染色物上、中間転写媒体上ともに滲みが確認されない。
B: 第1のブラックインク組成物または第2のブラックインク組成物において、
染色物上では滲みが確認されないが、中間転写媒体上では滲みが確認される。
C: 第1のブラックインク組成物または第2のブラックインク組成物において、
染色物上、中間転写媒体上ともに滲みが確認される。

Claims (6)

  1. イエロー染料を含むイエローインク組成物、マゼンタ染料を含むマゼンタインク組成物、シアン染料を含むシアンインク組成物、第1のブラックインク組成物、及び第2のブラックインク組成物を備え、
    前記第1のブラックインク組成物が、前記イエロー染料、前記マゼンタ染料、及び前記シアン染料を含み、
    前記第2のブラックインク組成物が、C.I.ディスパースブルー360を含む、
    昇華転写用インクセット。
  2. 前記イエロー染料が、C.I.ディスパースイエロー54を含み、
    前記マゼンタ染料が、C.I.ディスパースレッド60を含み、
    前記シアン染料が、C.I.ディスパースブルー359を含む、
    請求項1に記載の昇華転写用インクセット。
  3. 前記イエローインク組成物、前記マゼンタインク組成物、前記シアンインク組成物、前記第1のブラックインク組成物、及び前記第2のブラックインク組成物の中で、
    最大のLogP値を有する染料を主たる染料とするインク組成物の界面活性剤の含有量が、他のインク組成物の界面活性剤の含有量と同等又は少ない
    請求項1又は2に記載の昇華転写用インクセット。
  4. 前記第1のブラックインク組成物に含まれる染料の総含有量と、前記第2のブラックインク組成物に含まれる染料の総含有量との差Aが、1.0質量%以下である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の昇華転写用インクセット。
  5. インクジェット法により、請求項1〜4のいずれか1項に記載の昇華転写用インクセットの各インク組成物を中間転写媒体に付着させる付着工程と、
    前記中間転写媒体の前記各インク組成物が付着した面と、被記録媒体の染色させる面と、を対向させた状態で加熱し、前記各インク組成物に含まれる各染料を前記被記録媒体に転写させる転写工程と、を有する、
    染色物の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の昇華転写用インクセットを用いて得られた、染色物。
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