JP2016123424A - 血圧測定システムおよび血行パラメータ決定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の血行パラメータを簡便に精度よく決定する方法と、これを用いた精度のよい血圧値の得られる血圧測定システムを提供する。【解決手段】血圧測定システムは、血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出する脈波検出部2と、カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定する血圧測定部3と、複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ—タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正する処理部4と、を有し、前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む。【選択図】図2
Description
本発明は、血行パラメータを求める方法、および、これを用いた血圧測定システムに関する。
血行パラメータを簡単に把握できることは、個々人の健康管理にとって有用である。また、血圧と血流速度との関係を表すウインドケッセル方程式は血行パラメータを有し、血行パラメータを得ることで血流速度から血圧値を求めることができる。血行パラメータを推定する方法として、例えばインピーダンス脈波計と超音波血流計とを組み合わせた方法が、特許文献1に開示されている。
図12は、特許文献1に開示された血行パラメータ推定装置の概要図を示す。上肢10の動脈の血流11の直上に、インピーダンス脈波計90と超音波血流計80とを装着する。インピーダンス脈波計90は直下の動脈の血管容量の変化を検出し、超音波血流計80は直下の動脈の血流速度を検出する。マイクロコンピュータ100は、これらの検出結果を用いて、以下に基づいた演算処理を行い血行パラメータを求める。
すなわち、血管容量をV、血圧をPとすると、血行パラメータのひとつである血管コンプライアンスCは、
C=dV/dP (数式1)
で与えられる。さらに、血圧Pと血流速度Iとの間にはウインドケッセル方程式が成り立つことが知られている。インピーダンス脈波計90から得られるVと超音波血流計80から得られるI、および数式1を使うことで、ウインドケッセル方程式に含まれる血行パラメータを決定することができる。
C=dV/dP (数式1)
で与えられる。さらに、血圧Pと血流速度Iとの間にはウインドケッセル方程式が成り立つことが知られている。インピーダンス脈波計90から得られるVと超音波血流計80から得られるI、および数式1を使うことで、ウインドケッセル方程式に含まれる血行パラメータを決定することができる。
しかしながら、特許文献1の手法では正確な血行パラメータを得ることが難しいという問題があった。インピーダンス脈波計90は、生体組織のインピーダンスを測定するものであるが、装着状態によってインピーダンスは変化する。したがってインピーダンス脈波計90によって得られる血管容量もしくはその変化は、相対値としては使えるが、正確な絶対値としては使えない。そこで、特許文献1の血行パラメータ推定法では、超音波血流計80が正確な血流速度を与えるものと仮定した上で、インピーダンス脈波計90の装着状態に対応した係数や、ウインドケッセル方程式に含まれる血行パラメータを決定するというものであった。
しかしながら、超音波血流計80を正確な血流速度を与えるものとするのは危険である。図13は、超音波血流計80の原理を説明する図であり、生体との関係を示す図である。生体14の皮膚表面15の直下に血管12(動脈)が通っており、血液13が血流11の方向に流れている。皮膚表面15に装着された超音波血流計80において、超音波送信器81から血液13に向かって照射超音波82が照射され、血液13からの反射超音波84が超音波受信器83によって受信される。照射超音波82と反射超音波84の周波数差は血流速度に応じて決まるため、その周波数差より血流速度を決定することができる。しかしながら、この周波数差は、照射超音波82の血流11に対する入射角にも依存する。この入射角の不確実さのため、超音波血流計80によって得られる血流速度は不正確なものとなっている。
そのため、超音波血流計80によって得られる血流速度とインピーダンス脈波計90によって得られる血管容量とから求めた血行パラメータは、不正確なものとなっている。よって、この血行パラメータを用いてウインドケッセル方程式により血流速度から血圧値を求める場合、正確な血圧値は得られない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、血行パラメータを簡便に精度よく決定する方法と、これを用いた精度のよい血圧値の得られる血圧測定システムを提供することにある。
本発明の血圧測定システムは、血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出する脈波検出部と、カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定する血圧測定部と、複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正する処理部と、を有し、前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む。
本発明の血行パラメータ決定方法は、血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出し、カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定し、複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正し、前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む。
本発明によれば、血行パラメータを簡便に精度よく決定する方法と、これを用いた精度のよい血圧値の得られる血圧測定システムを提供することができる。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態の血圧測定システムの構成を示すブロック図である。血圧測定システム1は、血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出する脈波検出部2と、カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定する血圧測定部3とを備える。さらに、複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、血圧時系列データから求めた第2の血圧が第1の血圧に等しくなるように、血行パラメータを較正する処理部4を備える。さらに、前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む。
血圧測定システム1は、脈波検出部2が継続的に検出する脈波時系列データにより、血圧値を継続的にモニタリングすることができる血圧測定システムである。
図2は、血圧測定システム1を被検者の上肢10に装着した時の構成を示す図である。図2において、血流11は動脈の血流方向を示す。脈波検出部2は、血流11の脈波を検出しやすい部分、たとえば上肢10の橈骨動脈直上の皮膚表面などに装着することができる。血圧測定部3(較正用)は、血流11の正確な血圧を測定できる部位に装着することができる。
血圧測定部3は較正に用いるための正確な血圧が測れる部位に装着すればよく、必ずしも脈波検出部3の近傍に装着する必要はない。また、脈波検出部2と血圧測定部3は、四肢のいずれかに装着することができ、さらに、四肢には限定されない。脈波検出部2で検出した脈波時系列データと、血圧測定部3で測定した血圧値とは、処理部4に転送される。
図3は、脈波検出部2の構成を示すブロック図である。脈波検出部2は、磁力線を横切る被検者の血流によって発生する電圧を時系列に検出することにより脈波を検出する、電磁型の脈波センサを有する検出部21を備える。さらに、検出部21で検出された前記電圧を時系列のデータとする回路部22と、回路部22で得られた前記時系列データを処理部4に送信する通信部23とを備える。前記送信は無線もしくは有線で行うことができる。
図4は、検出部21の有する電磁型の脈波センサの構造を示す断面図である。生体14は、血流11に沿う断面を表す。皮膚表面15の直下に血管12(動脈)があり、血液13が血流11の方向に流れている。この血流11に沿って、検出部21は馬蹄形の永久磁石50を有する。永久磁石50のN極からS極に向かって磁力線55が発生する。N極の直下では、磁力線55は上から下へ血液13を貫き、S極の直下では下から上へ血液13を貫く。血液13は伝導性液体であるため、血液13が磁力線を垂直に横切ると、フレミングの法則に従って血流11および磁力線55の両者に垂直な向きに、血流速度Iに比例した起電力が生じる。N極直下とS極直下とでは、血流11に対して反対向きの磁力線が貫くため、生じる起電力は互いに逆向きとなる。
図5は、図4の電磁型の脈波センサの構造を下側から見た底面図を示す。N極である磁極51直下の磁力線55Nは血液13を紙面手前方向に貫き、S極である磁極52直下の磁力線55Sは血液13を紙面奥方向に貫く。このため、電極62と電極61の間に生じる電圧と、電極62と電極63の間に生じる電圧の極性は逆方向となる。電極62は磁極51と磁極52とが共有する電極である。よって、電極62を基準にして電極61と電極63には互いに反対方向の極性を有する電圧が生じる。この電圧を時系列に測定し、電極62を計装アンプの基準入力、電極61と電極63をそれぞれ計装アンプのプラス入力とマイナス入力に接続することで、血流速度Iに比例した時系列の脈波信号i(電圧信号)が得られる。前記計装アンプは、図3の回路部22に組み込むことができる。なお、図4および図5に示す構造において、永久磁石50の磁極の配置の方向、すなわち、磁力線55の方向は、逆方向であってもよい。
本実施形態の脈波検出部2は、永久磁石を使った電磁型脈波センサを有する検出部21を有するため低消費電力である。さらに、電磁型の検出部21は、構造が簡単なため小型化が容易である。よって、脈波検出部2を皮膚表面に貼るなどして装着しても、小型であるため違和感なく日常生活をしながら、脈波を継続的に検出することができる。
図6は、血圧測定部3(較正用)の構成を示すブロック図である。血圧測定部3は、被検者の上肢などにカフを装着して圧力を印加し(カフ圧と呼ぶ)、脈波によるカフ圧の振動成分である圧脈波を測定するカフ測定部31を備える。さらに、カフ測定部31で測定された圧脈波とカフ圧とから較正用の血圧値を求める回路部32、回路部32で得られた血圧値を処理部4に送信する通信部33とを備える。前記送信は無線もしくは有線で行うことができる。
図7は、圧脈波とカフ圧とから較正用の血圧値を求める方法を説明するグラフである。図7では、カフ圧(1)の時間変化と、カフ圧に対応した圧脈波(2)の時間変化を示す。まず、カフ圧によって動脈流が止まる程度に十分に加圧した後、カフ圧を減圧していく。このとき、圧脈波は最初きわめて小さい振幅であるが、あるカフ圧で急激に振幅が大きくなる。このときのカフ圧を最高血圧(収縮期血圧)とする。さらにカフ圧を減圧していくと、あるカフ圧で圧脈波の振幅が最大になる。このときのカフ圧を平均血圧とする。さらにカフ圧を減圧すると、あるカフ圧で圧脈波が非常に小さくなる。このときのカフ圧を最低血圧(拡張期血圧)とする。
なお、血圧値の測定精度をさらに高めるために、上記の血圧測定プロセスを複数回行い、測定した最高血圧、最低血圧、平均血圧ごとに平均値をとってもよい。カフ圧を用いた血圧測定方法によれば、簡便でかつ高い精度で較正用の血圧値を得ることができる。
図8は、処理部4の構成を示すブロック図である。処理部4は、脈波検出部2の通信部23から送信された脈波時系列データと、血圧測定部3の通信部33から送信された較正用の血圧値とを受信する通信部41を備える。さらに、前記脈波時系列データと前記血圧値に基づいて、血圧時系列データを算出する算出部42を備える。さらに、算出部42で算出された血圧時系列データなどを表示する表示部43を備えることができる。
処理部4は、例えばサーバ装置を用いることができる。サーバ装置の中央演算処理装置(Central Processing Unit、CPU)の計算資源とメモリなどの記憶資源を用いて、CPUでプログラムを動作させることにより、算出部42を実現することができる。また、サーバ装置の無線や有線の通信資源により通信部41を、ディスプレイなどの表示資源により表示部43を、各々実現することができる。
処理部4はまた、スマートフォンなどの携帯端末を用いることができる。処理部4を携帯端末とすることで、被検者が移動した場合でも、血圧の継続的な測定が可能となる。
次に、処理部4の算出部42における動作を説明する。算出部42は、複数の血行パラメータを有する血圧Pと血流速度Iの関係式を用いて、脈波検出部2から送信された血流速度Iに比例する脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出する。さらに、血圧時系列データから求めた血圧値が血圧測定部3から送信された較正用の血圧値に等しくなるように、血行パラメータを較正する。
脈波検出部2により取得される脈波時系列データである脈波信号i(t)と血流速度I(t)とには次式の関係がある。
I(t)=u×i(t) (数式2)
ここで、tは時間、比例係数uは脈波検出部2の装着状態や各人の生体パラメータに依存するパラメータである。
I(t)=u×i(t) (数式2)
ここで、tは時間、比例係数uは脈波検出部2の装着状態や各人の生体パラメータに依存するパラメータである。
血流速度Iと血圧Pとの関係は、次式の修正ウインドケッセル方程式によって与えられる。
I(t)=C×dp(t)/dt+p(t)/R (数式3)
P(t)=Z×I(t)+p(t) (数式4)
ここで、Cは血管コンプライアンス、Rは末梢血管抵抗、Zは特性インピーダンスと呼ばれる血行パラメータである。修正ウインドケッセル方程式では、単なるウインドケッセル方程式に比べて血行パラメータの数が増えている。
I(t)=C×dp(t)/dt+p(t)/R (数式3)
P(t)=Z×I(t)+p(t) (数式4)
ここで、Cは血管コンプライアンス、Rは末梢血管抵抗、Zは特性インピーダンスと呼ばれる血行パラメータである。修正ウインドケッセル方程式では、単なるウインドケッセル方程式に比べて血行パラメータの数が増えている。
図9に、脈波時系列データに比例する血流速度Iと、血圧時系列デ―タである血圧Pの時系列グラフの概略図を示す。これらは心拍に応じてほぼ周期的な波形になる。心拍周期(T1、T2、T3、、、)は大まかには一定であるが、一般には心拍ごとに変動する。血圧Pの時系列グラフの最小値が最低血圧(拡張期血圧)、最大値が最高血圧(収縮期血圧)、平均値が平均血圧である。ここで平均血圧は1つまたは複数の心拍周期に渡る平均値とすることができる。血圧のグラフにおいて最高血圧のあとにくぼみが現れるが、これは大動脈弁が閉じたタイミングtCを示すものである。tCから次の最低血圧までの期間、血流速度Iはほぼ0になる。
次に、血行パラメータを決定する方法について説明する。数式2を使うと、数式3と数式4は、それぞれ次式のように書き換えられる。
γ×i(t)=τ×dp(t)/dt+p(t) (数式5)
P(t)=ζ×i(t)+p(t) (数式6)
ここで、血行パラメータγ、τ、ζは上述の血行パラメータと以下の関係がある。
γ=u×R (数式7)
τ=C×R (数式8)
ζ=u×Z (数式9)
数式6と数式5を使ってp(t)を消去すると次式を得る。
τ×ζ×di(t)/dt+(γ+ζ)×i(t)=τ×dP(t)/dt+P(t) (数式10)
数式10の両辺を時刻t0からt0+Tまで積分してTで割ると次式を得る。
τ×ζ×(i(t0+T)−i(t0))/T+(γ+ζ)×<i>
=τ×(P(t0+T)−P(t0))/T+<P> (数式11)
ここで<f>は関数f(t)の期間Tに渡る平均値(fはiもしくはP)、
を意味する。i(t)もP(t)も心拍周期に関する周期関数とほぼ見なすことができるので、Tとして1つもしくは複数の心拍周期をとると、i(t0+T)=i(t0)、P(t0+T)=P(t0)がほぼ成り立つ。これを利用すると数式11は次式となる。
γ+ζ=<P>/<i> (数式13)
ここで、<P>は平均血圧であり、血圧測定部3で平均血圧として得られる値である。また、<i>は脈波検出部2の測定結果から求められる。よって、数式13の右辺は、測定結果から定められる定数である。
γ×i(t)=τ×dp(t)/dt+p(t) (数式5)
P(t)=ζ×i(t)+p(t) (数式6)
ここで、血行パラメータγ、τ、ζは上述の血行パラメータと以下の関係がある。
γ=u×R (数式7)
τ=C×R (数式8)
ζ=u×Z (数式9)
数式6と数式5を使ってp(t)を消去すると次式を得る。
τ×ζ×di(t)/dt+(γ+ζ)×i(t)=τ×dP(t)/dt+P(t) (数式10)
数式10の両辺を時刻t0からt0+Tまで積分してTで割ると次式を得る。
τ×ζ×(i(t0+T)−i(t0))/T+(γ+ζ)×<i>
=τ×(P(t0+T)−P(t0))/T+<P> (数式11)
ここで<f>は関数f(t)の期間Tに渡る平均値(fはiもしくはP)、
を意味する。i(t)もP(t)も心拍周期に関する周期関数とほぼ見なすことができるので、Tとして1つもしくは複数の心拍周期をとると、i(t0+T)=i(t0)、P(t0+T)=P(t0)がほぼ成り立つ。これを利用すると数式11は次式となる。
γ+ζ=<P>/<i> (数式13)
ここで、<P>は平均血圧であり、血圧測定部3で平均血圧として得られる値である。また、<i>は脈波検出部2の測定結果から求められる。よって、数式13の右辺は、測定結果から定められる定数である。
数式5はp(t)に関する微分方程式であるが、それを解くとp(t)は次式で与えられる。
ここで、p0=p(t0)はp(t)の初期値である。数式6より次式が得られる。
P(t0)=ζ×i(t0)+p0 (数式15)
t0として図9に示したように最低血圧の時刻をとると、血流速度Iはほぼ0となり、従ってi(t0)もほぼ0になるので、数式15は次式となる。
p0=最低血圧 (数式16)
最低血圧は、血圧測定部3で最低血圧として得られた値を使う。
ここで、p0=p(t0)はp(t)の初期値である。数式6より次式が得られる。
P(t0)=ζ×i(t0)+p0 (数式15)
t0として図9に示したように最低血圧の時刻をとると、血流速度Iはほぼ0となり、従ってi(t0)もほぼ0になるので、数式15は次式となる。
p0=最低血圧 (数式16)
最低血圧は、血圧測定部3で最低血圧として得られた値を使う。
また、時刻tとして最高血圧となる時刻tSをとると、次式を得る。
最高血圧=ζ×i(tS)+p(tS) (数式17)
ここで、p(t)は数式14で与えられる。tSは、数式17の右辺すなわちウインドケッセル方程式を使って計算される血圧が最高血圧を与える時刻である。また、数式17の最高血圧は、血圧測定部3で最高血圧として得られた値を使う。
最高血圧=ζ×i(tS)+p(tS) (数式17)
ここで、p(t)は数式14で与えられる。tSは、数式17の右辺すなわちウインドケッセル方程式を使って計算される血圧が最高血圧を与える時刻である。また、数式17の最高血圧は、血圧測定部3で最高血圧として得られた値を使う。
同様に、時刻tとして最低血圧となる時刻t0+T(TはT1、T2、T3のような1もしくは複数の心拍周期)をとると、次式を得る。
最低血圧=ζ×i(t0+T)+p(t0+T)=p(t0+T) (数式18)
ここで最低血圧は、血圧測定部3で最低血圧として得られた値を使う。
最低血圧=ζ×i(t0+T)+p(t0+T)=p(t0+T) (数式18)
ここで最低血圧は、血圧測定部3で最低血圧として得られた値を使う。
数式13と数式16を使うことで、数式17と数式18に含まれる未定血行パラメータの数を2つにすることができる。これら二つの式を満たす2つの未定血行パラメータを決めることで、すべての血行パラメータを決定することができる。
しかしながら、数式17においてtSすなわち右辺が最高血圧を与える時間は、それら2つの未定血行パラメータに依存する。このため、図10に示すアルゴリズムで、tSと2つの未定血行パラメータを決める。以下では数式13を使って数式17と数式18からパラメータζを消去し、未定血行パラメータとしてτとγのみが数式17と数式18に残っている例で説明する。
まず、数式17に未定血行パラメータγ、τの初期値を与える(ステップS100)。初期値としては、例えば、既に得られている複数の人の血行パラメータの平均値などとすることができる。次に、この初期値を使って、数式17右辺の最高血圧時刻tSを求める(ステップS110)。次に、ステップS110で求めたtSを使い、γ、τを未定パラメータとして、数式17と数式18を満たすようにそれらのパラメータを決める(ステップS120)。このようにして求めたγ、τと前回のγ、τとの差が、予め定められた閾値以下であれば、計算は収束したとして終了する。前記閾値以下でなければ、ステップS120で求めたγ、τを使って、ステップS110に進む。
以上のようにして、計算が収束したときのγ、τが求めるパラメータ値である。なお、ここではγを未定パラメータとしてイタレーションで求める例で説明したが、数式13を使ってγを消去しζを未定パラメータとして残した場合でも同様のアルゴリズムでパラメータ値を決定できる。
以上のように、すべての血行パラメータζ、γ、τ、p0が決定されれば、数式6と数式14を用いて、脈波検出部2によって得られる脈波時系列データi(t)から血圧時系列データP(t)を算出することができる。本実施形態の血圧測定部3は、カフ圧により血圧を測定しているために、高い測定精度で較正用の血圧値を得ることができる。この血圧値により血行パラメータを較正しているので、精度の高い血行パラメータを求めることが可能である。
ところで、血圧測定部3のカフ測定部31は、図7の(1)のようにゆっくりと変化するカフ圧と、(2)のように短い周期で変化する圧脈波との双方を測定する必要がある。そのため高性能で高コストな圧力センサが必要となる。そこで、(1)のゆっくりと変化するカフ圧の測定用に低コストの圧力センサを使用し、(2)の短い周期で変化する圧脈波の測定用に、図4や図5に示した電磁型の脈波センサを使用することで、低コストで精度の高い血行パラメータを求めることができる。
図11は、電磁型の脈波センサを使ったカフ式血圧測定を説明するグラフである。図11の(1)はカフ圧の時間変化、(2)はカフ圧の時間変化に対応した電磁型脈波センサで取得した脈波信号iを示す。カフによって動脈流が止まる程度に十分な圧力を加えた後、カフ圧を減圧して行く。このときiは、最初はきわめて小さい振幅であるが、あるカフ圧で振幅の変化率が急に大きくなる。このときのカフ圧を最高血圧(収縮期血圧)とする。さらにカフ圧を減圧して行くと、あるカフ圧でiの振幅の変化率が最大になる。このときのカフ圧を平均血圧とする。さらにカフ圧を減圧すると、あるカフ圧でiの振幅の変化率が急に小さくなる。このときのカフ圧を最低血圧(拡張期血圧)とする。
図11の(3)はiの振幅の包絡線、(4)は包絡線の微分、(5)は包絡線の二階微分を示す。(4)のグラフのピークに対応するカフ圧が平均血圧である。また、(5)のグラフの極大値もしくはその極大値の1以下のある定数倍に最初に達する時点のカフ圧が最高血圧である。さらに、(5)のグラフの極小値もしくはその極小値の1以下のある定数倍に最後に達する時点のカフ圧が最低血圧である。
以上のように、カフ式血圧測定における脈波の検出に電磁型の脈波センサを使用することで、最高血圧、平均血圧、最低血圧を得ることができる。本実施形態で用いた修正ウインドケッセル方程式では、単なるウインドケッセル方程式に比べて血行パラメータの数が増えている。そのため全ての血行パラメータの値を決定するためには、最低血圧(拡張期血圧)、最高血圧(収縮期血圧)、平均血圧の3つの血圧値が必要となる。本実施形態によれば、この修正ウインドケッセル方程式に含まれる複数の血行パラメータの決定が可能である。
なお、本実施形態では、血行パラメータの決定を行った後に、血圧測定部3を取り外してもよい。本実施形態の脈波検出部2は小型で軽量であることから、皮膚表面に貼るなどして装着したときの違和感の少ない状態で、日常生活をしながら血圧値を継続的にモニタリングすることが可能である。
本実施形態によれば、血行パラメータを簡便に精度よく決定する方法と、これを用いた精度のよい血圧値の得られる血圧測定システムを提供することができる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものである。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
付記
(付記1)
血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出する脈波検出部と、
カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定する血圧測定部と、
複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正する処理部と、を有し、
前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む、血圧測定システム。
(付記2)
前記血行パラメータは第1と第2の血行パラメータを有し、
前記第1と第2の血行パラメータの和は、前記第1の血圧の前記平均血圧と前記脈波時系列データの平均値との比に等しく、
前記第1と第2の血行パラメータは、前記血流速度と前記脈波時系列データの比に比例する、付記1記載の血圧測定システム。
(付記3)
血圧と血流速度の前記関係式は2つの前記血行パラメータと時刻パラメータとを有し、前記第2の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とが、前記第1の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とにそれぞれ等しくなるように、前記2つの血行パラメータと前記収縮期血圧の前記時刻パラメータとを決定する、付記1または2記載の血圧測定システム。
(付記4)
前記脈波検出部は、磁力線を横切る血流により生じる電圧を前記脈波時系列データとして検出する、付記1から3の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記5)
前記脈波検出部は、前記磁力線を発生する永久磁石と、前記電圧を検出する電極と、を有する電磁型脈波センサを有する、付記4記載の血圧測定システム。
(付記6)
前記永久磁石は、被検者の皮膚表面に配置されたN極とS極とを有し、
前記電極は、
前記N極側と前記S極側とでそれぞれ発生する前記起電力の基準電位となる、前記N極側と前記S極側との共通電極と、
前記共通電極に対して、前記N極側で発生する前記起電力による第1の電位を検出する第1の電極と、前記第1の電位とは逆極性の、前記S極側で発生する前記起電力による第2の電位を検出する第2の電極と、を有し、
前記基準電位と前記第1と第2の電位とにより前記電圧を検出する、付記5記載の血圧測定システム。
(付記7)
前記共通電極と前記第1の電極と前記第2の電極とを計装アンプに接続する、付記6記載の血圧測定システム。
(付記8)
前記血圧測定部は、前記カフの加圧により変化する脈波の振幅を前記電磁型脈波センサにより検出する、付記5から7の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記9)
前記処理部が前記血行パラメータを較正した後に、前記血圧測定部を取り外す、付記1から8の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記10)
前記関係式はウインドケッセル方程式である、付記1から9の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記11)
血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出し、
カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定し、
複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正し、
前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む、血行パラメータ決定方法。
(付記12)
前記血行パラメータは第1と第2の血行パラメータを有し、
前記第1と第2の血行パラメータの和は、前記第1の血圧の前記平均血圧と前記脈波時系列データの平均値との比に等しく、
前記第1と第2の血行パラメータは、前記血流速度と前記脈波時系列データの比に比例する、付記11記載の血行パラメータ決定方法。
(付記13)
血圧と血流速度の前記関係式は2つの前記血行パラメータと時刻パラメータとを有し、前記第2の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とが、前記第1の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とにそれぞれ等しくなるように、前記2つの血行パラメータと前記収縮期血圧の前記時刻パラメータとを決定する、付記11または12記載の血行パラメータ決定方法。
(付記14)
前記脈波時系列データを、磁力線を横切る血流により生じる電圧として検出する、付記11から13の内の1項記載の血行パラメータ決定方法。
(付記15)
前記脈波時系列データを、前記磁力線を発生する永久磁石と前記電圧を検出する電極とを有する電磁型脈波センサにより検出し、
前記永久磁石は、被検者の皮膚表面に配置されたN極とS極とを有し、
前記電極は、
前記N極側と前記S極側とでそれぞれ発生する前記起電力の基準電位となる、前記N極側と前記S極側との共通電極と、
前記共通電極に対して、前記N極側で発生する前記起電力による第1の電位を検出する第1の電極と、前記第1の電位とは逆極性の、前記S極側で発生する前記起電力による第2の電位を検出する第2の電極と、を有し、
前記基準電位と前記第1と第2の電位とにより前記電圧を検出する、付記14記載の血行パラメータ決定方法。
(付記16)
前記共通電極と前記第1の電極と前記第2の電極とを計装アンプに接続して前記電圧を検出する、付記15記載の血行パラメータ決定方法。
(付記17)
前記カフの加圧により変化する脈波の振幅を前記電磁型脈波センサにより検出する、付記15または16記載の血行パラメータ決定方法。
(付記18)
前記関係式はウインドケッセル方程式である、付記11から17の内の1項記載の血行パラメータ決定方法。
(付記1)
血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出する脈波検出部と、
カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定する血圧測定部と、
複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正する処理部と、を有し、
前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む、血圧測定システム。
(付記2)
前記血行パラメータは第1と第2の血行パラメータを有し、
前記第1と第2の血行パラメータの和は、前記第1の血圧の前記平均血圧と前記脈波時系列データの平均値との比に等しく、
前記第1と第2の血行パラメータは、前記血流速度と前記脈波時系列データの比に比例する、付記1記載の血圧測定システム。
(付記3)
血圧と血流速度の前記関係式は2つの前記血行パラメータと時刻パラメータとを有し、前記第2の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とが、前記第1の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とにそれぞれ等しくなるように、前記2つの血行パラメータと前記収縮期血圧の前記時刻パラメータとを決定する、付記1または2記載の血圧測定システム。
(付記4)
前記脈波検出部は、磁力線を横切る血流により生じる電圧を前記脈波時系列データとして検出する、付記1から3の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記5)
前記脈波検出部は、前記磁力線を発生する永久磁石と、前記電圧を検出する電極と、を有する電磁型脈波センサを有する、付記4記載の血圧測定システム。
(付記6)
前記永久磁石は、被検者の皮膚表面に配置されたN極とS極とを有し、
前記電極は、
前記N極側と前記S極側とでそれぞれ発生する前記起電力の基準電位となる、前記N極側と前記S極側との共通電極と、
前記共通電極に対して、前記N極側で発生する前記起電力による第1の電位を検出する第1の電極と、前記第1の電位とは逆極性の、前記S極側で発生する前記起電力による第2の電位を検出する第2の電極と、を有し、
前記基準電位と前記第1と第2の電位とにより前記電圧を検出する、付記5記載の血圧測定システム。
(付記7)
前記共通電極と前記第1の電極と前記第2の電極とを計装アンプに接続する、付記6記載の血圧測定システム。
(付記8)
前記血圧測定部は、前記カフの加圧により変化する脈波の振幅を前記電磁型脈波センサにより検出する、付記5から7の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記9)
前記処理部が前記血行パラメータを較正した後に、前記血圧測定部を取り外す、付記1から8の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記10)
前記関係式はウインドケッセル方程式である、付記1から9の内の1項記載の血圧測定システム。
(付記11)
血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出し、
カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定し、
複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正し、
前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む、血行パラメータ決定方法。
(付記12)
前記血行パラメータは第1と第2の血行パラメータを有し、
前記第1と第2の血行パラメータの和は、前記第1の血圧の前記平均血圧と前記脈波時系列データの平均値との比に等しく、
前記第1と第2の血行パラメータは、前記血流速度と前記脈波時系列データの比に比例する、付記11記載の血行パラメータ決定方法。
(付記13)
血圧と血流速度の前記関係式は2つの前記血行パラメータと時刻パラメータとを有し、前記第2の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とが、前記第1の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とにそれぞれ等しくなるように、前記2つの血行パラメータと前記収縮期血圧の前記時刻パラメータとを決定する、付記11または12記載の血行パラメータ決定方法。
(付記14)
前記脈波時系列データを、磁力線を横切る血流により生じる電圧として検出する、付記11から13の内の1項記載の血行パラメータ決定方法。
(付記15)
前記脈波時系列データを、前記磁力線を発生する永久磁石と前記電圧を検出する電極とを有する電磁型脈波センサにより検出し、
前記永久磁石は、被検者の皮膚表面に配置されたN極とS極とを有し、
前記電極は、
前記N極側と前記S極側とでそれぞれ発生する前記起電力の基準電位となる、前記N極側と前記S極側との共通電極と、
前記共通電極に対して、前記N極側で発生する前記起電力による第1の電位を検出する第1の電極と、前記第1の電位とは逆極性の、前記S極側で発生する前記起電力による第2の電位を検出する第2の電極と、を有し、
前記基準電位と前記第1と第2の電位とにより前記電圧を検出する、付記14記載の血行パラメータ決定方法。
(付記16)
前記共通電極と前記第1の電極と前記第2の電極とを計装アンプに接続して前記電圧を検出する、付記15記載の血行パラメータ決定方法。
(付記17)
前記カフの加圧により変化する脈波の振幅を前記電磁型脈波センサにより検出する、付記15または16記載の血行パラメータ決定方法。
(付記18)
前記関係式はウインドケッセル方程式である、付記11から17の内の1項記載の血行パラメータ決定方法。
1 血圧測定システム
2 脈波検出部
3 血圧測定部
4 処理部
10 上肢
11 血流
12 血管
13 血液
14 生体
15 皮膚表面
21 検出部
22 回路部
23 通信部
31 カフ測定部
32 回路部
33 通信部
41 通信部
42 算出部
43 表示部
50 永久磁石
51、52 磁極
55、55N、55S 磁力線
61、62、63 電極
80 超音波血流計
81 超音波送信器
82 照射超音波
83 超音波受信器
84 反射超音波
90 インピーダンス脈波計
100 マイクロコンピュータ
2 脈波検出部
3 血圧測定部
4 処理部
10 上肢
11 血流
12 血管
13 血液
14 生体
15 皮膚表面
21 検出部
22 回路部
23 通信部
31 カフ測定部
32 回路部
33 通信部
41 通信部
42 算出部
43 表示部
50 永久磁石
51、52 磁極
55、55N、55S 磁力線
61、62、63 電極
80 超音波血流計
81 超音波送信器
82 照射超音波
83 超音波受信器
84 反射超音波
90 インピーダンス脈波計
100 マイクロコンピュータ
Claims (10)
- 血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出する脈波検出部と、
カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定する血圧測定部と、
複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正する処理部と、を有し、
前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む、血圧測定システム。 - 前記血行パラメータは第1と第2の血行パラメータを有し、
前記第1と第2の血行パラメータの和は、前記第1の血圧の前記平均血圧と前記脈波時系列データの平均値との比に等しく、
前記第1と第2の血行パラメータは、前記血流速度と前記脈波時系列データの比に比例する、請求項1記載の血圧測定システム。 - 血圧と血流速度の前記関係式は2つの前記血行パラメータと時刻パラメータとを有し、前記第2の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とが、前記第1の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とにそれぞれ等しくなるように、前記2つの血行パラメータと前記収縮期血圧の前記時刻パラメータとを決定する、請求項1または2記載の血圧測定システム。
- 前記脈波検出部は、磁力線を横切る血流により生じる電圧を前記脈波時系列データとして検出する、請求項1から3の内の1項記載の血圧測定システム。
- 前記脈波検出部は、前記磁力線を発生する永久磁石と、前記電圧を検出する電極と、を有する電磁型脈波センサを有する、請求項4記載の血圧測定システム。
- 前記永久磁石は、被検者の皮膚表面に配置されたN極とS極とを有し、
前記電極は、
前記N極側と前記S極側とでそれぞれ発生する前記起電力の基準電位となる、前記N極側と前記S極側との共通電極と、
前記共通電極に対して、前記N極側で発生する前記起電力による第1の電位を検出する第1の電極と、前記第1の電位とは逆極性の、前記S極側で発生する前記起電力による第2の電位を検出する第2の電極と、を有し、
前記基準電位と前記第1と第2の電位とにより前記電圧を検出する、請求項5記載の血圧測定システム。 - 前記血圧測定部は、前記カフの加圧により変化する脈波の振幅を前記電磁型脈波センサにより検出する、請求項5または6記載の血圧測定システム。
- 血流速度に比例する脈波時系列データを少なくとも一心拍分検出し、
カフの加圧により変化する脈波の振幅に基づいて第1の血圧を測定し、
複数の血行パラメータを有する血圧と血流速度の関係式を用いて、前記脈波時系列データから血圧時系列デ―タを算出し、前記血圧時系列データから求めた第2の血圧が前記第1の血圧に等しくなるように、前記血行パラメータを較正し、
前記第1と第2の血圧は、各々、収縮期血圧と平均血圧と拡張期血圧とを含む、血行パラメータ決定方法。 - 前記血行パラメータは第1と第2の血行パラメータを有し、
前記第1と第2の血行パラメータの和は、前記第1の血圧の前記平均血圧と前記脈波時系列データの平均値との比に等しく、
前記第1と第2の血行パラメータは、前記血流速度と前記脈波時系列データの比に比例する、請求項8記載の血行パラメータ決定方法。 - 血圧と血流速度の前記関係式は2つの前記血行パラメータと時刻パラメータとを有し、前記第2の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とが、前記第1の血圧の収縮期血圧と拡張期血圧とにそれぞれ等しくなるように、前記2つの血行パラメータと前記収縮期血圧の前記時刻パラメータとを決定する、請求項8または9記載の血行パラメータ決定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014263781A JP2016123424A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 血圧測定システムおよび血行パラメータ決定方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014263781A JP2016123424A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 血圧測定システムおよび血行パラメータ決定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016123424A true JP2016123424A (ja) | 2016-07-11 |
Family
ID=56356613
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014263781A Pending JP2016123424A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 血圧測定システムおよび血行パラメータ決定方法 |
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JP (1) | JP2016123424A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2014
- 2014-12-26 JP JP2014263781A patent/JP2016123424A/ja active Pending
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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