JP2016192766A - 放射線撮像装置及び放射線撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線撮像装置に放射線が照射されているか否かの判定の誤検知を抑制する技術を提供する。
【解決手段】放射線を電荷に変換し蓄積する画素アレイ101と、画素PIXにバイアス電位を与えるバイアス線Vsと、スイッチ素子Tの制御端子に接続された複数の駆動線Gと、駆動線のグループごとに駆動信号を供給し、各駆動信号を、スイッチ素子を非導通状態にするオフ電圧から導通状態にするオン電圧に切り替え、オフ電圧に戻す初期化動作を繰り返す駆動部102と、ある駆動線グループへの駆動信号をオン電圧へ切り替えてから、次の駆動線グループへの駆動信号をオン電圧へ切り替えるまでの駆動周期毎に、バイアス線を流れる電流を表す信号値を複数回取得する取得部120と、複数個の信号値に基づいて放射線情報を算出する算出部130と、放射線情報に基づいて画素アレイへの放射線の照射の有無を判定する判定部131とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】放射線を電荷に変換し蓄積する画素アレイ101と、画素PIXにバイアス電位を与えるバイアス線Vsと、スイッチ素子Tの制御端子に接続された複数の駆動線Gと、駆動線のグループごとに駆動信号を供給し、各駆動信号を、スイッチ素子を非導通状態にするオフ電圧から導通状態にするオン電圧に切り替え、オフ電圧に戻す初期化動作を繰り返す駆動部102と、ある駆動線グループへの駆動信号をオン電圧へ切り替えてから、次の駆動線グループへの駆動信号をオン電圧へ切り替えるまでの駆動周期毎に、バイアス線を流れる電流を表す信号値を複数回取得する取得部120と、複数個の信号値に基づいて放射線情報を算出する算出部130と、放射線情報に基づいて画素アレイへの放射線の照射の有無を判定する判定部131とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、放射線撮像装置及び放射線撮像システムに関する。
放射線発生装置と放射線撮像装置との間の同期を取るために、放射線撮像装置が放射線照射の有無を検知する構成が提案されている。特許文献1は、放射線撮像装置に放射線が照射された場合に、バイアス電位を画素へ供給するバイアス線に電流が流れることを利用して、放射線照射の有無を検知する放射線撮像装置を提案する。具体的には、バイアス線を流れる電流が所定の閾値を超えた場合に、放射線が照射されていると判定される。バイアス線には、放射線に起因する電流以外にも様々な要因でノイズ電流が流れる。このノイズ電流が大きい場合に、放射線撮像装置に放射線が照射されていないにもかかわらず、照射されたと誤検知してしまうことがある。誤検知を防ぐために、特許文献1では、バイアス線に流れる暗電流を保持するためのサンプルホールド回路を有し、ある時点でバイアス線に流れている電流から、この保持された暗電流を減じた値を閾値と比較する。
特許文献1の提案するような暗電流を減じる方法では、バイアス電流の温度ドリフトのような非常に遅い周波数成分(例えば1Hz以下)のノイズしか除去できない。従って、商用電源から混入するノイズ(50〜60Hz)や、筺体に圧力や衝撃を加えた際に生じるノイズ(数Hz〜数kHz)による誤検知に対応できない。そこで、本発明の1つの側面は、放射線撮像装置に放射線が照射されているか否かの判定の誤検知を抑制するための技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の1つの側面は、放射線を電荷に変換し蓄積する変換素子及び前記変換素子を信号線に接続するスイッチ素子を含む複数の画素が複数の行および複数の列を構成するように配列された画素アレイと、前記複数の画素の前記変換素子にバイアス電位を与えるためのバイアス線と、前記複数の画素の前記スイッチ素子の制御端子に接続された複数の駆動線と、1つ以上の駆動線を含む駆動線グループごとに駆動信号を供給し、各駆動信号を、前記スイッチ素子を非導通状態にするオフ電圧から、前記スイッチ素子を導通状態にするオン電圧に切り替え、前記オフ電圧に戻す初期化動作を繰り返す駆動部と、ある駆動線グループへの駆動信号を前記オン電圧へ切り替えてから、次の駆動線グループへの駆動信号を前記オン電圧へ切り替えるまでの駆動周期ごとに、前記バイアス線を流れる電流を表す信号値を複数回取得する取得部と、複数個の前記信号値に基づいて放射線情報を算出する算出部と、前記放射線情報に基づいて前記画素アレイへの放射線の照射の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とする放射線撮像装置を提供する。
上記手段により、放射線撮像装置に放射線が照射されているか否かの判定の誤検知を抑制するための技術が提供される。
添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について以下に説明する。様々な実施形態を通じて同様の要素には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。また、各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
[第1実施形態]
図1を参照しながら本発明の1つの実施形態の放射線撮像装置100の全体構成を説明する。放射線撮像装置100は、放射線によって形成される像を撮像するように構成されている。像は、不図示の放射線源から放射され被検体を透過した放射線によって形成されうる。放射線は、例えば、X線、α線、β線またはγ線でありうる。
図1を参照しながら本発明の1つの実施形態の放射線撮像装置100の全体構成を説明する。放射線撮像装置100は、放射線によって形成される像を撮像するように構成されている。像は、不図示の放射線源から放射され被検体を透過した放射線によって形成されうる。放射線は、例えば、X線、α線、β線またはγ線でありうる。
放射線撮像装置100は、画素アレイ101と、駆動回路(駆動部)102と、読み出し回路103と、検知回路120と、基準バイアス電位発生回路126と、制御部106、算出部130と、判定部131とを含む。放射線撮像装置100は、その他、信号処理部(プロセッサ)105を含みうる。
画素アレイ101は、複数の行および複数の列を構成するように二次元状に配列された複数の画素PIXを有する。図1に示す例では、画素PIXが3行3列を構成するように配列されているが、実際には、より多くの行および列を構成するように、より多くの画素PIXが配列される。例えば17インチの放射線撮像装置では約2800行・約2800列の画素を有する。各画素PIXは、放射線または光を電荷に変換する変換素子201と、その電荷に応じた電気信号を信号線Sigに出力するスイッチ素子Tとを含み、放射線を検知するように構成される。
変換素子201は、例えば、光を電荷に変換する光電変換素子Sと、放射線を光電変換素子が検知可能な波長の光に変換する波長変換体(シンチレータ)とを含む間接型の変換素子でありうる。あるいは、変換素子201は、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子でありうる。光電変換素子Sは、例えば、ガラス基板等の絶縁性基板の上に配置されたアモルファスシリコンを主材料とするPIN型フォトダイオードでありうる。変換素子201の光電変換素子がPIN型フォトダイオードである場合、変換素子201は、容量Csを有しうる。
スイッチ素子Tは、制御端子と2つの主端子とを有するトランジスタ、例えば薄膜トランジスタ(TFT)でありうる。変換素子201の一方の電極はスイッチ素子Tの2つの主端子の一方の電極に電気的に接続され、変換素子201の他方の電極は共通のバイアス線Vsに電気的に接続される。バイアス線Vsには、検知回路120によってバイアス電位VVsが供給される。
スイッチ素子Tの制御端子(ゲート)は、駆動回路102によって駆動される駆動線Gに接続されている。駆動回路102は、画素アレイ101における選択すべき行の駆動線Gをアクティブレベルに駆動する。駆動線Gを通してアクティブレベルの駆動信号がスイッチ素子Tのゲートに供給されると、そのスイッチ素子Tが導通状態となる。これによって、選択された行の画素PIXの変換素子201に蓄積されていた電荷に応じた信号が複数の信号線Sigに並列に出力される。
信号線Sigに出力された信号は、読み出し回路103によって読み出される。読み出し回路103は、複数の増幅回路207と、マルチプレクサ208とを含む。複数の増幅回路207は、1つの増幅回路207が1つの信号線Sigに対応するように設けられている。複数の信号線Sigに並列に出力されてくる選択された行の画素PIXの信号は、複数の増幅回路207によって並列に増幅される。
各増幅回路207は、例えば、積分増幅器203と、積分増幅器203からの信号を増幅する可変増幅器204と、可変増幅器204からの信号をサンプルしホールドするサンプルホールド回路205と、バッファアンプ206とを含みうる。積分増幅器203は、例えば、信号線Sigに出力された信号と基準電源107からの基準電位Vref1との差分を増幅する演算増幅器と、積分容量と、リセットスイッチとを含みうる。積分増幅器203は、積分容量の値を変えることで増幅率を変更することができる。演算増幅器の反転入力端子には、信号線Sigに出力された信号が供給され、非反転入力端子には、基準電源107から基準電圧Vref1が供給され、出力端子は、可変増幅器204の入力端子に接続されている。積分容量およびリセットスイッチは、演算増幅器の反転入力端子と出力端子との間に並列に接続されている。サンプルホールド回路205は、例えば、サンプリングスイッチと、サンプリング容量とによって構成されうる。
マルチプレクサ208は、複数の信号線Sigにそれぞれ対応する複数の増幅回路207から並列に読み出された信号を順次に選択して出力する。読み出し回路103は、マルチプレクサ208からの信号をバッファリングするバッファ増幅器209を含みうる。バッファ増幅器209は、インピーダンス変換器として機能しうる。読み出し回路103は、A/D変換器210を有しうる。A/D変換器210は、例えば、バッファ増幅器209から出力されたアナログの信号をディジタル信号に変換するように配置されうる。
読み出し回路103から出力された信号は、信号処理部105に提供されうる。信号処理部105は、読み出し回路103から出力された信号を処理してコンピュータ108に供給するように構成されうる。信号処理部105は、図1に示されるように放射線撮像装置100に内蔵されてもよいし、放射線撮像装置100の外部装置として提供されてもよい。
制御部106は、放射線撮像装置100全体の動作を制御し、例えば駆動回路102を制御する制御信号や読み出し回路103を制御する制御信号などを生成する。図1では制御部106から各回路への接続を表す線を省略する。駆動回路102は、制御部106からの制御信号に応じて、信号を読み出すべき行の画素PIXのスイッチ素子Tを導通状態にする。読み出し回路103を制御する制御信号は、例えば、リセット信号RC、サンプルホールド信号SH、クロック信号CLKを含みうる。リセット信号RCは積分増幅器203のリセットスイッチを制御する信号、サンプルホールド信号SHはサンプルホールド回路205を制御する信号、クロック信号CLKはマルチプレクサ208を制御する信号である。
以下、図2を参照しながら検知回路120について説明する。検知回路120は、バイアス線Vsを流れる電流(以下、バイアス電流)を検知して、該電流を示すバイアス電流信号VSDを算出部130に提供する。すなわち、検知回路120はバイアス電流信号VSDを取得する取得部として機能しうる。検知回路120は、例えば、電流電圧変換アンプ310と、電圧増幅アンプ320と、フィルタ回路330と、A/D変換器340とを含みうる。電流電圧変換アンプ310は、バイアス線Vsを流れる電流を電圧に変換する。電圧増幅アンプ320は、電流電圧変換アンプ310から出力される信号(電圧信号)を増幅する。電圧増幅アンプ320は、例えば、計装アンプで構成されうる。フィルタ回路330は、電圧増幅アンプ320から出力された信号の帯域を制限するフィルタであり、例えば、ローパスフィルタでありうる。A/D変換器340は、フィルタ回路330から出力された信号(アナログ信号値)をディジタル信号値に変換したバイアス電流信号VSDを算出部130に供給する。
検知回路120、具体的にはその電流電圧変換アンプ310は、バイアス線Vsを流れる電流を検知するほか、基準バイアス電位発生回路126から与えられる基準バイアス電位Vs_refに応じた電位をバイアス線Vsに供給する。電流電圧変換アンプ310は、トランスインピーダンスアンプでありうる。電流電圧変換アンプ310は、例えば、演算増幅器311と、演算増幅器311の反転入力端子(第2入力端子)と出力端子との間に配置されたフィードバック経路312とを含む。演算増幅器311の非反転入力端子(第1入力端子)には、基準バイアス電位Vs_refが与えられる。フィードバック経路は、例えば、演算増幅器311の反転入力端子と出力端子とを抵抗Rf1で短絡する第1経路と、該反転入力端子と該出力端子とを抵抗Rf2で短絡する第2経路と、該反転入力端子と該出力端子とを導電線CLで短絡する第3経路とを含みうる。
抵抗Rf1には、位相補償容量Cf1が並列に接続されうる。抵抗Rf2には、位相補償容量Cf2が並列に接続されうる。位相補償容量Cf1、Cf2は、例えば、電流電圧変換アンプ310が発振することを防止するために効果的である。抵抗Rf2を含む経路には、スイッチSWCが直列に配置されうる。導電線CLで構成された経路には、スイッチSWBが直列に配置されうる。
制御部106は、制御信号VSXを検知回路120に供給することによって第1経路、第2経路および第3経路を含む複数の経路のうち有効にする経路を選択することによってフィードバックインピーダンスを制御する。ここで、スイッチSWBを閉じると、導電線CLで構成された第3経路が有効になり、抵抗Rf1を含む第1経路、および、抵抗Rf2を含む第2経路が無効になる。スイッチSWBを開き、スイッチSWCを閉じると、第3経路が無効になり、第1経路と第2経路が有効になる。
演算増幅器311の反転入力端子と接地との間には、スイッチSWAと抵抗Rとが直列に配置されてもよい。演算増幅器311の反転入力端子と接地との間には、容量Cが配置されてもよい。電流電圧変換アンプ310は、フィードバック経路312を有することにより、演算増幅器311の非反転入力端子(第1入力端子)に与えられる基準バイアス電位Vs_refに応じた電位を反転入力端子(第2入力端子)に発生するように機能する。より具体的には、電流電圧変換アンプ310は、差動増幅回路211の非反転入力端子に与えられる基準バイアス電位Vs_refとほぼ同一の電位を反転入力端子に発生するように機能する。ここで、電流電圧変換アンプ310のフィードバック経路312のインピーダンス(以下、フィードバックインピーダンス)は、制御部106によって制御される。
フィードバックインピーダンスが大きいことは、電流電圧変換アンプ310のゲインが大きいことを意味する。一方で、フィードバックインピーダンスが大きいと、これによってバイアス電流I_Vsの大きさが制限され、バイアス線Vsの電位が不安定になりうる。そこで、放射線撮像装置100の動作、例えば、画素アレイ101への放射線の照射を検知する検知動作および画素PIXからの信号の読み出し動作などの動作に応じてフィードバックインピーダンスが制御されることが望まれる。以下、これをより具体的に説明する。
この実施形態では、算出部130が検知回路120からの出力、即ちバイアス電流信号VSDに基づいて放射線情報を算出し、この放射線情報に基づいて判定部131が画素アレイ101への放射線の照射の開始を検知する。該検知に応じて制御部106が複数の画素PIXによる電荷の蓄積動作を制御する。つまり、画素アレイ101への放射線の照射の開始を速やかに検知するためには、バイアス線Vsを流れる電流を検知回路120によって高い感度で検知する必要がある。そこで、画素アレイ101への放射線の照射を検知する検知動作においては、フィードバックインピーダンスが大きいことが望ましい。
一方、変換素子201の容量Csに蓄積された電荷をスイッチ素子Tを介して信号線Sigに転送する際、フィードバックインピーダンスが大きいと、変換素子201の第2電極s2側へのバイアス線Vsからの電流供給が遅くなる。特に、画素アレイ101に対して部分的に強い放射線が入射している場合には、変換素子201の第2電極s2側へのバイアス線Vsからの電流供給の遅れによって、撮像された画像にノイズが生じやすい。そこで、変換素子201の容量Csに蓄積された電荷をスイッチ素子Tを介して信号線Sigに転送する際は、フィードバックインピーダンスを小さくすることが望ましい。
そこで、制御部106は、放射線の照射を検知する検知動作時におけるフィードバックインピーダンスが画素PIXからの信号の読み出し動作時におけるフィードバックインピーダンスよりも大きくなるようにフィードバックインピーダンスを制御する。以下に、抵抗Rf1よりも抵抗Rf2が小さい場合の例を示す。この場合、抵抗Rf2を含む第2経路が選択されるとゲインが高くなる。
制御部106は、例えば、放射線の照射を検知する検知動作では、スイッチSWBを開き、画素PIXからの信号の読み出し動作では、スイッチSWBを閉じる。この場合において、スイッチSWCの状態は、放射線の照射を検知する検知動作および画素PIXからの信号の読み出し動作の双方において、どちらでもよい。
これに代えて、制御部106は、放射線の照射を検知する検知動作では、スイッチSWBを開き、スイッチSWCを閉じ、画素PIXからの信号の読み出し動作では、スイッチSWBを閉じる(スイッチSWBを閉じるので、スイッチSWCはどちらでもよい。)。
スイッチSWAおよび抵抗Rは必須ではないが、スイッチSWAおよび抵抗Rが設けられる場合、スイッチSWAは、検知回路120の非動作期間には閉じられ、放射線の照射を検知する検知動作では開かれうる。例えば、検知回路120の非動作期間は、放射線の照射を検知する検知動作、後述する蓄積動作及び画像出力動作を除く期間でありうる。また、画素PIXからの信号の読み出し動作では、スイッチSWAは閉じられても、開かれてもよい。ここで、抵抗Rは、抵抗Rf1及び抵抗Rf2よりも大きくてもよい。例えば、抵抗Rが10KΩ、抵抗Rf1が1KΩ、抵抗Rf2が1050Ωに設定されうる。
電圧増幅アンプ320は、ゲインが可変のアンプとして構成されうる。例えば、スイッチSWDを閉じるか開くかによって電圧増幅アンプ320のゲインを変更することができる。
放射線撮像装置100の動作は、初期化動作、蓄積動作、読み出し動作を含む。初期化動作は、画素アレイ101の複数の画素PIXを行単位で初期化する動作である。蓄積動作は、画素アレイ101の各画素PIXにおいて放射線の照射によって発生する電荷を蓄積する動作である。読み出し動作は、画素アレイ101への放射線の照射によって画素アレイ101の各画素PIXに蓄積された電荷に応じた信号を画素アレイ101から読み出して画像(画像信号)として出力する動作である。
初期化動作から蓄積動作へは、検知回路120からの出力に基づいて判定部131が放射線撮像装置100への放射線の照射の開始を検知することによって移行する。蓄積動作から読み出し動作へは、例えば、蓄積動作の開始から所定時間が経過したことに応じて移行する。
図3および図4を参照しながら放射線撮像装置100の動作を説明する。制御部106は、ステップS310において、初期化動作を開始する。初期化動作では、制御部106は、第1行から最終行までの駆動線Gを順次にアクティブレベルにするとともにリセット信号RCをアクティブレベルにする動作を繰り返す。ここで、リセット信号RCがアクティブレベルにされると、積分増幅器203はボルテージフォロワ状態となり、基準電位Vref1が信号線Sigに供給される。この状態で、駆動線Gがアクティブレベルにされた行のスイッチTが導通状態となり、変換素子201の容量Csに蓄積されていた電荷が初期化される。図4において、Vg(0)、Vg(1)、Vg(2)、・・・、Vg(Ys)、Vg(Ys+1)、・・・Vg(Y−1)は、画素アレイ101の第1行から最終行の駆動線Gに供給される駆動信号を示している。すなわち、Yは画素アレイ101の行数、すなわち駆動線Gの本数を表す。以下では、制御部106が何れかの駆動線Gにアクティブレベルの信号を供給し始めてから、次の駆動線Gにアクティブレベルの信号を供給するまでの動作を1回の初期化動作と呼ぶ。また、すべての駆動線Gに1回ずつアクティブレベルの信号が供給されるまでの期間をフレームと呼ぶ。図4の例では、1フレームにY回の初期化動作が行われ、1回の初期化動作で1行の画素が初期化される。
初期化動作の期間において、検知回路120は、画素アレイ101への放射線の照射量に相関のある情報を検知し、該情報に対応する検知信号を算出部130に供給する。本実施形態では、検知回路120は、画素アレイ101への放射線の照射量に相関のある情報として、バイアス線Vsを流れる電流I_Vsを検知し、該情報に対応する検知信号として、該電流を示すバイアス電流信号VSDを算出部130に供給する。
初期化動作中に、ステップS320において、判定部131は、放射線の検知処理を行う。具体的には、算出部130がバイアス電流信号VSDに基づいて放射線情報を算出し、判定部131がこの放射線情報に基づいて画素アレイ101への放射線の照射の開始を判定する。本実施形態では1回の初期化動作ごとに判定部131が1回の検知処理を行う場合を扱うが、判定部131は複数回の初期化動作ごとに1回の検知処理を行ってもよい。ここで、制御部106は、放射線の照射を検知する検知動作時のフィードバックインピーダンスを画素PIXからの信号の読み出し動作時のフィードバックインピーダンスよりも大きく設定する。
制御部106は、画素アレイ101への放射線の照射の開始が検知されるまでは、初期化動作の反復を継続する(ステップS370)。制御部106は、画素アレイ101への放射線の照射の開始を検知すると(ステップS320においてYES)、ステップS330において蓄積動作を開始する。即ち、放射線の照射の開始が検知されると(図4には、「照射開始検知」として示されている。)、初期化動作から蓄積動作に移行する。ステップS320における検知処理の詳細については後述する。
蓄積動作中は、制御部106は、ステップS340において、放射線の照射の終了を判定する。放射線の終了の判定方法は、特に限定されないが、例えば、蓄積動作の開始から所定時間が経過したことによって放射線の照射が終了したものと判定することができる。あるいは、制御部106は、バイアス電流信号VSDに基づいて画素アレイ101への放射線の照射の終了を検知することができる。
制御部106は、画素アレイ101への放射線の照射が終了したと判定するまで蓄積動作を継続する(ステップS380)。制御部106は、画素アレイ101への放射線の照射が終了したと判定すると(ステップS340においてYES)、ステップS350において、読み出し動作を開始する。即ち、放射線の照射が終了したと判定されると(図4には、「照射終了検知」として示されている。)、蓄積動作から読み出し動作に移行する。読み出し動作では、画素アレイ101の先頭行の画素から最終行の画素まで順番に信号が読み出される。
図5には、初期化動作から蓄積動作へ移行するタイミングに着目した放射線撮像装置100の動作例が示されている。図5において、Vg(Ys−2)、Vg(Ys−1)、Vg(Ys)、Vg(Ys+1)は、画素アレイ101の第(Ys−2)行から第(Ys+1)の駆動線Gに供給される駆動信号を示している。本実施形態ではスイッチ素子Tはハイアクティブであり、駆動線Gにハイレベルの電圧(オン電圧)が印加された場合に導通状態になり、ローレベルの電圧(オフ電圧)が印加された場合に非導通状態になる。これに代えて、スイッチ素子Tはローアクティブであってもよい。
放射線撮像装置100は、バイアス線Vsに流れるバイアス電流に関して、以下のような特徴を有しうる。
(1)放射線の照射中は、単位時間当たりの放射線の照射量に比例した電流がバイアス線Vsに流れる。この電流は、図5に「第1信号」として示されている。この電流は、画素PIXのスイッチ素子Tが非導通状態にある場合よりも、導通状態にある場合の方が多く流れうるが、図では簡単のために一定で表す。
(2)放射線が照射された画素PIXのスイッチ素子Tを導通すると、スイッチ素子Tを導通するまでに当該画素PIXの変換素子201に蓄積された電荷量に比例した電流がバイアス線Vsに流れる。この電流は、図5に「第2信号」として示されている。
(3)画素PIXのスイッチ素子Tの導通・非導通を切り替えると、バイアス線Vsに電流が流れる。この電流は、スイッチングノイズと呼ばれうるものである。
(4)放射線撮像装置100に衝撃や磁界を加えると、バイアス線Vsに電流が流れる。この電流は、外来ノイズと呼ばれうるものであり、図5に「外来ノイズ」として示されている。例えば、商用電源から生じた電磁界の影響により、バイアス線Vsに50〜60Hz程度の電流が流れうる。また、放射線撮像装置100に衝撃を与えると、バイアス線Vsに数Hz〜数kHzの電流が流れうる。
(5)放射線撮像装置100に磁界や衝撃を加えなくても、放射線撮像装置100自体が発生する電磁波や検知回路120の内部雑音などにより、バイアス線Vsに電流が流れる。この電流は、システムノイズと呼ばれうるものである。図5の「バイアス電流」では、第1信号・第2信号・外来ノイズが時間を通じて一定であるように示されるが、図5はこれらがどのタイミングで現われるかを概念的に示しているだけであり、時間を通じて一定であるとは限らない。
(1)放射線の照射中は、単位時間当たりの放射線の照射量に比例した電流がバイアス線Vsに流れる。この電流は、図5に「第1信号」として示されている。この電流は、画素PIXのスイッチ素子Tが非導通状態にある場合よりも、導通状態にある場合の方が多く流れうるが、図では簡単のために一定で表す。
(2)放射線が照射された画素PIXのスイッチ素子Tを導通すると、スイッチ素子Tを導通するまでに当該画素PIXの変換素子201に蓄積された電荷量に比例した電流がバイアス線Vsに流れる。この電流は、図5に「第2信号」として示されている。
(3)画素PIXのスイッチ素子Tの導通・非導通を切り替えると、バイアス線Vsに電流が流れる。この電流は、スイッチングノイズと呼ばれうるものである。
(4)放射線撮像装置100に衝撃や磁界を加えると、バイアス線Vsに電流が流れる。この電流は、外来ノイズと呼ばれうるものであり、図5に「外来ノイズ」として示されている。例えば、商用電源から生じた電磁界の影響により、バイアス線Vsに50〜60Hz程度の電流が流れうる。また、放射線撮像装置100に衝撃を与えると、バイアス線Vsに数Hz〜数kHzの電流が流れうる。
(5)放射線撮像装置100に磁界や衝撃を加えなくても、放射線撮像装置100自体が発生する電磁波や検知回路120の内部雑音などにより、バイアス線Vsに電流が流れる。この電流は、システムノイズと呼ばれうるものである。図5の「バイアス電流」では、第1信号・第2信号・外来ノイズが時間を通じて一定であるように示されるが、図5はこれらがどのタイミングで現われるかを概念的に示しているだけであり、時間を通じて一定であるとは限らない。
放射線の照射、より具体的には放射線の照射の開始を検知するためには、検知信号としてのバイアス電流信号VSDのサンプル値をそのまま用いてもよい。しかしながら、本実施形態では、衝撃や磁界の影響などによる外来ノイズの影響を低減するため、算出部130が複数のバイアス電流信号VSDに処理を施して放射線情報を算出し、この放射線情報に基づいて判定部131が放射線の照射を検知する。例えば、判定部131は、放射線情報又は放射線情報の積分値が所定の閾値を上回った場合に放射線が照射されていると判断する。
図5に示されるように、駆動回路102の駆動周期をTIで表す。すなわち、放射線撮像装置100は時間TIごとに1回の初期化動作を行う。時間TIのうち、駆動回路102がハイレベルの駆動信号を供給する時間(以下、オン時間)をTHで表し、ローレベルの駆動信号を供給する時間(以下、オフ時間)をTLで表す。本実施形態では、TH=TLとなるように制御部106は駆動回路102を制御する。すなわち、1回の初期化動作の開始とともに、駆動回路102は、ある駆動線Gの駆動信号をローレベルからハイレベルに切り替え、時間THが経過した後にローレベルに戻し、さらに同じ長さの時間TLが経過した後に次回の初期化動作を開始する。例えば、TH=TL=16μ秒としうる。また、検知回路120のA/D変換器340のサンプリング周期をTSで表す。この場合に、検知回路120は時間TSごとにバイアス電流信号VSDの1つのサンプル値を算出部130に供給する。図5に示されるように、本実施形態では、TH=TL=TSとなるように検知回路120はサンプリングを行う。この場合に、検知回路120は1回の初期化動作ごとにバイアス電流信号VSDの2つのサンプル値を出力する。そこで、画素PIXのスイッチ素子Tが導通状態である場合について検知回路120が出力するサンプル値を有効値Sと呼び、画素PIXのスイッチ素子Tが非導通状態である場合について検知回路120が出力するサンプル値をノイズ値Nと呼ぶ。算出部130は、有効値Sとノイズ値Nとの差分を取ることによって外来ノイズを除去することができ、放射線情報として第2信号のみを取り出せる。
外来ノイズは時間経過に伴い変動するため、算出部130は、互いに近い時刻にサンプリングされた有効値Sとノイズ値Nとを用いて放射線信号を算出してもよい。例えば、y回目(yは任意の自然数)の初期化動作において出力された有効値S、ノイズ値NをそれぞれS(y)、N(y)とし、ステップS320(図3)で判定部131がy回目の初期化動作についての放射線照射の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。この場合に、算出部130は(1)式〜(3)式のような演算によってX(y)を算出しうる。(1)式〜(3)式は、スイッチ素子Tが導通状態である場合のバイアス電流信号VSD(検知信号)とスイッチ素子Tが非導通状態である場合のバイアス電流信号VSD(検知信号)との差分の演算を意味する。
X(y)=S(y)−N(y) …(1)
X(y)=S(y)−N(y−1) …(2)
X(y)=S(y)−{N(y)+N(y−1)}/2 …(3)
X(y)=S(y)−N(y) …(1)
X(y)=S(y)−N(y−1) …(2)
X(y)=S(y)−{N(y)+N(y−1)}/2 …(3)
以上のようにして外来ノイズを低減する方法を、本願明細書ではCDS(相関二重サンプリング)と称する。CDSの演算は、上記の演算方法に限定されるものではない。例えば、算出部130は、S(y−1)やN(y−2)等の隣接しないサンプル値を用いてX(y)を算出してもよい。また、算出部130は、バイアス電流信号VSDの複数個のサンプル値に対して他の四則演算および微分・積分を行ってから放射線情報を算出してもよい。また、y回目のサンプリングしたS(y)やN(y)として、当該期間に複数回(例えば8回)サンプリングをして得られた複数個のサンプル値を加算したものを用いてもよい。
続いて、図6を参照して、初期化動作から蓄積動作へ移行するタイミングに着目した放射線撮像装置100の別の動作例を説明する。図5の例とは、検知回路120のA/D変換器340のサンプリング周期TSが異なっている。その他の点は図5の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。図6の例では、A/D変換器340のサンプリング周期TSを駆動回路102の駆動周期TIの1/2よりも短く設定する。そして、オン時間THの後半にサンプリングされたバイアス電流信号VSDのサンプル値を有効値Sとし、オフ時間TLの前半にサンプリングされたバイアス電流信号VSDのサンプル値をノイズ値Nとする。図5の例と同様に、y回目の初期化動作において出力された有効値S、ノイズ値NをそれぞれS(y)、N(y)とし、ステップS320(図3)で判定部131がy回目の初期化動作について放射線照射の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。この場合に、算出部130は、(4)式のような演算によってX(y)を算出しうる。
X(y)=S(y)−N(y) …(4)
サンプリング周期TSを短くすることで、有効値Sに含まれる外来ノイズの値とノイズ値Nに含まれる外来ノイズの値とを近づけることができる。これにより、放射線情報における外来ノイズの影響を低減できる。
X(y)=S(y)−N(y) …(4)
サンプリング周期TSを短くすることで、有効値Sに含まれる外来ノイズの値とノイズ値Nに含まれる外来ノイズの値とを近づけることができる。これにより、放射線情報における外来ノイズの影響を低減できる。
図7にサンプリング周期TSを様々な値に設定した場合のノイズ除去比を計算した実験結果を示す。図7のグラフでは、横軸が外来ノイズの周波数を示し、縦軸がノイズ除去比を示す。駆動信号のオン時間TH及びオフ時間TLをそれぞれ16μ秒とする。このとき、曲線701、702、703、704はそれぞれ、サンプリング周期TSを16μ秒、10.6μ秒、8μ秒、5.3μ秒とした場合の各周波数におけるノイズ除去比を示す。図から読み取れるように、低周波領域では、サンプリング周期TSが短いほど効率よくノイズが除去される。
続いて、図8を参照して、初期化動作から蓄積動作へ移行するタイミングに着目した放射線撮像装置100のさらに別の動作例を説明する。図5の例とは、駆動回路102による駆動タイミング(オン時間TH、オフ時間TL)と検知回路120のA/D変換器340のサンプリング周期TSとが異なっている。その他の点は図5の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。図8の例では、オフ時間TLがオン時間THよりも長い。例えば、オフ時間TLがオン時間THの3倍となるように駆動回路102が動作する。そして、サンプリング周期TSをオン時間THと同じにする。この場合に、検知回路120は1回のリセット動作について、1つの有効値Sと3つのノイズ値Nとを出力する。そこで、y回目(yは任意の自然数)の初期化動作において出力された有効値S、3つのノイズ値NをそれぞれS(y)、N1(y)、N2(y)、N3(y)とする。また、ステップS320(図3)で判定部131がy回目の初期化動作について放射線照射の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。ただし、N1(y)、N2(y)、N3(y)は早い時刻にサンプリングされた値から順に並んでいる。
算出部130が有効値S及びノイズ値Nを用いてX(y)を算出する様々な方法を以下に説明する。算出部130は、図5で説明した例と同様に、以下の式(5)〜式(7)の何れかに従ってX(y)を算出してもよい。
X(y)=S(y)−N1(y) …(5)
X(y)=S(y)−N3(y−1) …(6)
X(y)=S(y)−{N1(y)+N3(y−1)}/2 …(7)
式(5)〜式(7)は、y回目の初期化動作において得られた有効値S(y)と、この前後でサンプリングされたノイズ値N1(y)、N3(y−1)とを用いてX(y)を算出する。
X(y)=S(y)−N1(y) …(5)
X(y)=S(y)−N3(y−1) …(6)
X(y)=S(y)−{N1(y)+N3(y−1)}/2 …(7)
式(5)〜式(7)は、y回目の初期化動作において得られた有効値S(y)と、この前後でサンプリングされたノイズ値N1(y)、N3(y−1)とを用いてX(y)を算出する。
これに代えて、算出部130は以下の式(8)に従ってX(y)を算出してもよい。
X(y)=S(y)−{3×N1(y)−3×N2(y)+N3(y)} …(8)
この式(8)では、ノイズ値N(上記の例ではN1(y)〜N3(y))に重みが付されている。すなわち、ノイズ値Nに異なる係数が与えられている。式(8)は同一の初期化動作において得られた1つの有効値S及び複数のノイズ値Nについて、隣接する値同士の減算を繰り返し行うことで得られる。具体的には、算出部130はまず、同一の初期化動作の隣接するサンプル値同士の減算を行い、有効値Sとノイズ値Nとの差分を新たな有効値Sとし、ノイズ値N同士の差分を新たなノイズ値Nとする。算出部130は、上記の演算を1つの値が得られるまで繰り返す。従って、1回の初期化動作で得られたノイズ値Nがn個の場合に、算出部130は上記の演算をn段繰り返すことになる。この処理を数式で表すと以下のようになる。ここで、更新された有効値及びノイズ値を「'」を付けて表す。
X(y)=S(y)−{3×N1(y)−3×N2(y)+N3(y)} …(8)
この式(8)では、ノイズ値N(上記の例ではN1(y)〜N3(y))に重みが付されている。すなわち、ノイズ値Nに異なる係数が与えられている。式(8)は同一の初期化動作において得られた1つの有効値S及び複数のノイズ値Nについて、隣接する値同士の減算を繰り返し行うことで得られる。具体的には、算出部130はまず、同一の初期化動作の隣接するサンプル値同士の減算を行い、有効値Sとノイズ値Nとの差分を新たな有効値Sとし、ノイズ値N同士の差分を新たなノイズ値Nとする。算出部130は、上記の演算を1つの値が得られるまで繰り返す。従って、1回の初期化動作で得られたノイズ値Nがn個の場合に、算出部130は上記の演算をn段繰り返すことになる。この処理を数式で表すと以下のようになる。ここで、更新された有効値及びノイズ値を「'」を付けて表す。
1段目の演算:
S'(y)=S(y)−N1(y)
N1'(y)=N1(y)−N2(y)
N2'(y)=N2(y)−N3(y)
2段目の演算:
S''(y)=S'(y)−N1'(y)
N1''(y)=N1'(y)−N2'(y)
3段目の演算:
X(y)=S''(y)−N1''(y)
S'(y)=S(y)−N1(y)
N1'(y)=N1(y)−N2(y)
N2'(y)=N2(y)−N3(y)
2段目の演算:
S''(y)=S'(y)−N1'(y)
N1''(y)=N1'(y)−N2'(y)
3段目の演算:
X(y)=S''(y)−N1''(y)
式(8)では、算出部130は、1つの有効値Sと、その後に連続して得られた3つのノイズ値Nとを用いて放射線情報を算出した。これに代えて、以下の式(9)のように、算出部130は、1つの有効値Sと、その前に連続して得られた3つのノイズ値Nとを用いて放射線情報を算出してもよい。
X(y)=S(y)−{3×N3(y−1)−3×N2(y−1)+N1(y−1)} …(9)
この式(8)も、式(7)と同様の計算によって得られる。
X(y)=S(y)−{3×N3(y−1)−3×N2(y−1)+N1(y−1)} …(9)
この式(8)も、式(7)と同様の計算によって得られる。
さらに別の実施例では、以下の式(10)で示すように、算出部130は、式(8)で得られた放射線情報と式(9)で得られた放射線情報とを平均することによって放射線情報を算出してもよい。
X(y)=S(y)−{3×N1(y)−3×N2(y)+N3(y)+3×N3(y−1)−3×N2(y−1)+N1(y−1)}/2 …(10)
式(10)では、算出部130は、1つ有効値Sと、その前後に連続して得られた6つのノイズ値Nに重みを付したものとに基づいて放射線情報を算出する。
X(y)=S(y)−{3×N1(y)−3×N2(y)+N3(y)+3×N3(y−1)−3×N2(y−1)+N1(y−1)}/2 …(10)
式(10)では、算出部130は、1つ有効値Sと、その前後に連続して得られた6つのノイズ値Nに重みを付したものとに基づいて放射線情報を算出する。
式(8)〜式(10)の何れも、有効値Sとノイズ値Nとの切り替わりのタイミングの近くにサンプリングされたノイズ値Nに大きな重みを付している。ここで、重みが大きいとは、放射線情報への影響が大きいことを意味し、具体的にはノイズ値Nの係数の絶対値が大きいことを意味しうる。以下の例でも同様である。
図9に放射線情報X(y)を様々な方法で算出した場合のノイズ除去比を計算した実験結果を示す。図9のグラフでは、横軸が外来ノイズの周波数を示し、縦軸がノイズ除去比を示す。駆動信号のオン時間THを8μ秒とし、オフ時間TLを24μ秒とする。このとき、曲線801、802、803、804はそれぞれ、式(5)、式(7)、式(8)、式(10)で放射線情報X(y)を算出した場合の各周波数におけるノイズ除去比を示す。比較のため、図7の曲線701も図9に示される。図から読み取れるように、低周波領域では、複数のノイズ値Nに重みを付して放射線情報を算出することで、効率よくノイズが除去される。
式(8)〜式(10)の放射線情報は、隣接するサンプル値同士の減算を逐次計算することによって算出されてもよいし、これらの式に従ってサンプル値に係数を乗じたものを加算・減算することによって算出されてもよい。後述する式に従って放射線情報を算出する場合も同様である。また、放射線撮像装置100に圧力や衝撃が加わった際に流れる外来ノイズは、放射線照射時にバイアス線Vsに流れる電流の10〜100倍の値をとりうる。そこで、検知回路120のダイナミックレンジは、外来ノイズが飽和することなくサンプリングできるように設定されうる。検知回路120のダイナミックレンジを広げた場合に、除算による量子化誤差の発生を軽減するために、放射線情報と閾値とを整数倍して、加算・減算・乗算のみで放射線情報が算出されるように制御部106が構成されてもよい。
続いて、図10を参照して、初期化動作から蓄積動作へ移行するタイミングに着目した放射線撮像装置100のさらに別の動作例を説明する。図5の例とは、検知回路120のA/D変換器340のサンプリング周期TSが異なっている。その他の点は図5の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。図10の例では、オフ時間TLとオン時間THとは等しい。そして、サンプリング周期TSをオン時間THよりも短くする。例えば、サンプリング周期TSをオン時間THの1/3に設定する。この場合に、検知回路120は1回のリセット動作について、3つの有効値Sと3つのノイズ値Nとを出力する。そこで、y回目(yは任意の自然数)の初期化動作において出力された3つの有効値S、3つのノイズ値NをそれぞれS1(y)、S2(y)、S3(y)、N1(y)、N2(y)、N3(y)とする。また、ステップS320(図3)で制御部106がy回目の初期化動作について放射線照射の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。ただし、S1(y)、S2(y)、S3(y)、N1(y)、N2(y)、N3(y)は早い時刻にサンプリングされた値から順に並んでいる。
算出部130が有効値S及びノイズ値Nを用いてX(y)を算出する様々な方法を以下に説明する。例えば、算出部130は、X(y)を以下の式(11)〜式(13)の何れかに従って算出してもよい。
X(y)=S1(y)+S2(y)+S3(y)−{N1(y)+N2(y)+N3(y)} …(11)
X(y)=S1(y)+S2(y)+S3(y)−{N1(y−1)+N2(y−1)+N3(y−1)} …(12)
X(y)=2×S1(y)+2×S2(y)+2×S3(y)−{N1(y)+N2(y)+N3(y)+N1(y−1)+N2(y−1)+N3(y−1)} …(13)
式(11)〜式(13)では、算出部130は、y回目の初期化動作において得られた3つの有効値S(y)と、この前後でサンプリングされた3つのノイズ値N又は6つのノイズ値Nとを用いてX(y)を算出する。ここで、上述の理由から、算出部130は、放射線情報を有効値・ノイズ値の加算・減算のみで算出しており、除算を用いていない。
X(y)=S1(y)+S2(y)+S3(y)−{N1(y)+N2(y)+N3(y)} …(11)
X(y)=S1(y)+S2(y)+S3(y)−{N1(y−1)+N2(y−1)+N3(y−1)} …(12)
X(y)=2×S1(y)+2×S2(y)+2×S3(y)−{N1(y)+N2(y)+N3(y)+N1(y−1)+N2(y−1)+N3(y−1)} …(13)
式(11)〜式(13)では、算出部130は、y回目の初期化動作において得られた3つの有効値S(y)と、この前後でサンプリングされた3つのノイズ値N又は6つのノイズ値Nとを用いてX(y)を算出する。ここで、上述の理由から、算出部130は、放射線情報を有効値・ノイズ値の加算・減算のみで算出しており、除算を用いていない。
これに代えて、以下の式(14)に従って算出部130がX(y)を算出してもよい。
X(y)={11×S1(y)+5×S2(y)+2×S3(y)}/18−{11×N3(y−1)+5×N2(y−1)+2×N1(y−1)}/18 …(14)
この式(14)では、有効値S・ノイズ値N(上記の例ではS1(y)〜S3(y)、N1(y−1)〜N3(y−1))に重みが付されている。すなわち、有効値S・ノイズ値Nに異なる係数が与えられている。式(14)は、y回目の初期化動作において得られた3つの有効値Sと、その直前のy−1回目の初期化動作において得られた3つのノイズ値Nのうち、隣接するk個同士の平均の差分を、k=1〜3まで平均することで得られる。この処理を数式で表すと以下のようになる。ここで、有効値Sの平均とノイズ値Nの平均との差分をD1〜D3で表す。
X(y)={11×S1(y)+5×S2(y)+2×S3(y)}/18−{11×N3(y−1)+5×N2(y−1)+2×N1(y−1)}/18 …(14)
この式(14)では、有効値S・ノイズ値N(上記の例ではS1(y)〜S3(y)、N1(y−1)〜N3(y−1))に重みが付されている。すなわち、有効値S・ノイズ値Nに異なる係数が与えられている。式(14)は、y回目の初期化動作において得られた3つの有効値Sと、その直前のy−1回目の初期化動作において得られた3つのノイズ値Nのうち、隣接するk個同士の平均の差分を、k=1〜3まで平均することで得られる。この処理を数式で表すと以下のようになる。ここで、有効値Sの平均とノイズ値Nの平均との差分をD1〜D3で表す。
1個同士の差分:
D1=S1(y)−N3(y−1)
2個の平均同士の差分:
D2={S1(y)+S2(y)}/2−{N3(y−1)+N2(y−1)}/2
3個の平均同士の差分:
D3={S1(y)+S2(y)+S3(y)}/3−{N3(y−1)+N2(y−1)+N1(y−1)}/3
差分の平均:
X(y)=(D1+D2+D3)/3
D1=S1(y)−N3(y−1)
2個の平均同士の差分:
D2={S1(y)+S2(y)}/2−{N3(y−1)+N2(y−1)}/2
3個の平均同士の差分:
D3={S1(y)+S2(y)+S3(y)}/3−{N3(y−1)+N2(y−1)+N1(y−1)}/3
差分の平均:
X(y)=(D1+D2+D3)/3
式(14)で算出部130は3つ有効値Sと、その前に連続して得られた3つのノイズ値Nとを用いて放射線情報を算出した。これに代えて、以下の式(15)のように、算出部130は3つの有効値Sと、その後に連続して得られた3つのノイズ値Nとを用いて放射線情報を算出してもよい。
X(y)={11×S3(y)+5×S2(y)+2×S1(y)}/18−{11×N1(y)+5×N2(y)+2×N3(y)}/18 …(15)
この式(15)も、式(14)と同様の計算によって得られる。さらに別の実施例では、算出部130は式(14)で得られた放射線情報と式(15)で得られた放射線情報とを平均することによって放射線情報を算出してもよい。この場合に、算出部130は、y回目の初期化動作についての放射線情報を、y回目の初期化動作で得られた3つの有効値Sと、この前後に隣接して取得された6つのノイズ値Nに重みを付けた値とに基づいて算出することになる。式(14)、式(15)の何れも、有効値Sとノイズ値Nとの切り替わりのタイミングの近くにサンプリングされたノイズ値Nに大きな重みを付している。
X(y)={11×S3(y)+5×S2(y)+2×S1(y)}/18−{11×N1(y)+5×N2(y)+2×N3(y)}/18 …(15)
この式(15)も、式(14)と同様の計算によって得られる。さらに別の実施例では、算出部130は式(14)で得られた放射線情報と式(15)で得られた放射線情報とを平均することによって放射線情報を算出してもよい。この場合に、算出部130は、y回目の初期化動作についての放射線情報を、y回目の初期化動作で得られた3つの有効値Sと、この前後に隣接して取得された6つのノイズ値Nに重みを付けた値とに基づいて算出することになる。式(14)、式(15)の何れも、有効値Sとノイズ値Nとの切り替わりのタイミングの近くにサンプリングされたノイズ値Nに大きな重みを付している。
図11に放射線情報X(y)を様々な方法で算出した場合のノイズ除去比を計算した実験結果を示す。図11のグラフでは、横軸が外来ノイズの周波数を示し、縦軸がノイズ除去比を示す。駆動信号のオン時間THを16μ秒とし、オフ時間TLを16μ秒とする。また、サンプリング時間TSを5.3μ秒とする。このとき、曲線1101、1102はそれぞれ、式(14)と、式(14)及び式(15)の平均とで放射線情報X(y)を算出した場合の各周波数におけるノイズ除去比を示す。比較のため、図7の曲線701も図11に示される。図から読み取れるように、低周波領域では、複数のノイズ値Nに重みを付して放射線情報を算出することで、効率よくノイズが除去される。
続いて、図12を参照して、初期化動作から蓄積動作へ移行するタイミングに着目した放射線撮像装置100のさらに別の動作例を説明する。図5の例とは、検知回路120のA/D変換器340のサンプリング周期TSと、オフ時間TLとが異なっている。その他の点は図5の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。図12の例では、駆動回路102の駆動周期TIがオン時間THに等しく、オフ時間TLが0である。すなわち、1回の初期化動作において、駆動回路102は対象の駆動線Gへの駆動信号をアクティブレベルに維持する。その結果、ある行への駆動信号がハイレベルからローレベルへ切り替わると同時に、次の行への駆動信号がローレベルからハイレベルに切り替わる。また、サンプリング周期TSをオン時間THよりも短くする。例えば、サンプリング周期TSをオン時間THの1/3に設定する。この場合に、検知回路120は1回のリセット動作について、3つの有効値Sを出力する。
一般的に、スイッチ素子Tの導通・非導通を切り替えると、バイアス線Vsに電流が流れることが知られている。この電流はスイッチングノイズと呼ばれうる。図12に示されるように、ある画素行のスイッチ素子Tへの駆動信号の立ち下がりと、別の画素行のスイッチ素子Tへの駆動信号の立ち上がりとを重ねることによって、スイッチングノイズを打ち消しあうことができる。従って、図12の例はスイッチングノイズが大きい場合に有効である。
y回目(yは任意の自然数)の初期化動作において出力された3つの有効値SをそれぞれS1(y)、S2(y)、S3(y)とする。また、ステップS320(図3)で判定部131がy回目の初期化動作について放射線照射の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。ただし、S1(y)、S2(y)、S3(y)は早い時刻にサンプリングされた値から順に並んでいる。
この場合に、算出部130は、X(y)を以下の式(16)に従って算出してもよい。
X(y)={11×S1(y)+5×S2(y)+2×S3(y)}/18−{11×S3(y−1)+5×S2(y−1)+2×S1(y−1)}/18 …(16)
この式(16)は、式(14)と同様に、y回目の初期化動作において得られた3つの有効値Sと、y−1回目の初期化動作において得られた3つの有効値Sのうち、隣接するk個同士の平均の差分を、k=1〜3まで平均することで得られる。この処理を数式で表すと以下のようになる。ここで、y回目の初期化で得られた有効値Sの平均とy−1回目の初期化で得られた有効値Nの平均との差分をD1〜D3で表す。
X(y)={11×S1(y)+5×S2(y)+2×S3(y)}/18−{11×S3(y−1)+5×S2(y−1)+2×S1(y−1)}/18 …(16)
この式(16)は、式(14)と同様に、y回目の初期化動作において得られた3つの有効値Sと、y−1回目の初期化動作において得られた3つの有効値Sのうち、隣接するk個同士の平均の差分を、k=1〜3まで平均することで得られる。この処理を数式で表すと以下のようになる。ここで、y回目の初期化で得られた有効値Sの平均とy−1回目の初期化で得られた有効値Nの平均との差分をD1〜D3で表す。
1個同士の差分:
D1=S1(y)−S3(y−1)
2個の平均同士の差分:
D2={S1(y)+S2(y)}/2−{S3(y−1)+S2(y−1)}/2
3個の平均同士の差分:
D3={S1(y)+S2(y)+S3(y)}/3−{S3(y−1)+S2(y−1)+S1(y−1)}/3
差分の平均:
X(y)=(D1+D2+D3)/3
D1=S1(y)−S3(y−1)
2個の平均同士の差分:
D2={S1(y)+S2(y)}/2−{S3(y−1)+S2(y−1)}/2
3個の平均同士の差分:
D3={S1(y)+S2(y)+S3(y)}/3−{S3(y−1)+S2(y−1)+S1(y−1)}/3
差分の平均:
X(y)=(D1+D2+D3)/3
式(16)は、外来ノイズに対して式(14)と同じ演算を行っているので、式(14)と同様のノイズ除去特性を有しうる。式(16)で得られる放射線情報X(y)は、連続する初期化動作で得られた複数の有効値Sに重みを付して差分を取った値である。判定部131はこの値が閾値を超えた場合に放射線の照射を検知する。
続いて、図13を参照して、初期化動作から蓄積動作へ移行するタイミングに着目した放射線撮像装置100のさらに別の動作例を説明する。図5の例とは、駆動回路102による駆動タイミング(オン時間TH、オフ時間TL)が異なっている。その他の点は図5の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。図13の例では、駆動回路102は前後して供給する2つの駆動信号の立ち下がりと立ち上がりとを重ねる。例えば、駆動回路102は奇数回目の初期化動作における駆動信号の立ち下がりと偶数回目の初期化動作における駆動信号の立ち上がりとを重ねる。言い換えると、駆動回路102は奇数回目の初期化動作におけるオフ時間TLをゼロにする。その結果、奇数回目と偶数回目とでは駆動周期TIが異なる。図13の例では、Ys−1行目の駆動線Gへ供給する駆動信号の立ち下がりとYs行目の駆動線Gへ供給する駆動信号の立ち上がりとが重なっている。
A/D変換器340のサンプリング周期TSと、オン時間THと、オフ時間TLとを互いに等しくすると、検知回路120は奇数回目のリセット動作で1つの有効値Sを出力し、偶数回目のリセット動作で1つの有効値Sと1つのノイズ値Nとを出力する。y回目(yは任意の奇数)の初期化動作において出力された有効値SをS(y)とし、その直後のy+1回目の初期化動作において出力された有効値S、ノイズ値NをそれぞれS(y+1)、N(y+1)とする。また、ステップS320(図3)で判定部131がy回目の初期化動作について放射線照射の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。
この場合に、算出部130は、X(y)を以下の式(16)に従って算出してもよい。
X(y)=[S(y)+S(y+1)−{N(y+1)−N(y−1)}/18] …(17)
この式では、単位時間当たりの放射線信号量を増加させることができる。
X(y)=[S(y)+S(y+1)−{N(y+1)−N(y−1)}/18] …(17)
この式では、単位時間当たりの放射線信号量を増加させることができる。
続いて、図14を参照して、検知回路120のサンプリングタイミングの別の例を示す。放射線が照射された画素PIXのスイッチ素子Tを導通するまでに当該画素PIXの変換素子201に蓄積された電荷量に比例してバイアス線Vsに流れる電流(第2信号)は、以下の性質を有しうる。すなわち、この電流は、駆動信号の立ち上がりとともに(時刻t0で)流れ始め、スイッチ素子Tが導通状態になると(時刻t1で)ピークとなり、その後(時刻t2で)流れ終わるスパイク状の電流である。駆動信号の立ち上がりからスイッチ素子Tが導通状態となるまでの時間は駆動線Gの抵抗及び寄生容量の時定数で定まる。
そこで、図14に示される例では、検知回路120は、1回の初期化動作において駆動回路102が(時刻t0で)駆動信号を立ち上げた後、遅延時間TDの経過後に(時刻t1で)バイアス線Vsに流れる電流をサンプリングする。この場合に検知回路120から出力されるサンプル値が有効値Sとなる。また、検知回路120は、1回の初期化動作において駆動回路102が(時刻t3で)駆動信号を立ち下げた後、同じ遅延時間TDの経過後に(時刻t4で)バイアス線Vsに流れる電流をサンプリングする。この場合に検知回路120から出力されるサンプル値がノイズ値Nとなる。有効値S及びノイズ値Nから放射線情報を算出する方法は上述の何れの方法を用いてもよい。スイッチ素子Tのスイッチングノイズは、駆動信号の立ち上がり及び立ち下がりと同時に流れ始め、スイッチ素子Tが導通状態・非導通状態に切り替わった後には流れなくなることが知られている。そのため、検知回路120が上述のタイミングでサンプリングを行うことによって、放射線信号からスイッチングノイズの影響を軽減できる。
遅延時間TDは、バイアス線Vsを流れる電流のピークのタイミング(例えば、時刻t1)でサンプリングが行われるように設定される。例えば、遅延時間TDは、駆動線Gの時定数や、バイアス線Vsの時定数に基づいて決定される。また、遅延時間TDは、検知回路120のうちA/D変換器340の前段の回路の処理時間にさらに基づいて決定されてもよい。
図15を参照して、遅延時間TDを決定する方法の一例を説明する。制御部106は、図14のサンプリング間隔よりも短い時間間隔で、バイアス線Vsに流れる電流をプリサンプリングする。放射線撮像装置100の製造者は、プリサンプリングが行われている間に、テスト用の放射線を放射線撮像装置100へ照射する。そして、制御部106は、1回の初期化動作における駆動信号の立ち上がり時刻と、この初期化動作に対してバイアス電流信号VSDのサンプル値が最大となったサンプリング時刻との間の時間を遅延時間TDとして記憶する。
テスト用の放射線を使用する代わりに、画素PIXに蓄積された暗電荷によってバイアス線Vsに流れる電流を利用してもよい。制御部106は、所定の期間、駆動回路102の供給する駆動信号をローレベルに維持して、画素PIXに暗電荷が蓄積されるのを待つ。その後、図15に示した初期化動作を開始する。スイッチ素子Tが導通状態になると、バイアス線Vsに暗電荷に応じた電流が流れるので、制御部106はこの電流に基づいて遅延時間TDを決定する。
駆動線Gの時定数や、バイアス線Vsの時定数、検知回路120の処理時間は、製品出荷後の経年劣化や使用環境の温度などによっても変わりうる。そこで、上述の遅延時間TDの決定方法を製品出荷後にも行えるようにしてもよい。例えば、放射線撮像装置100は、上述のプリサンプリングを実行する調整モードと、通常のサンプリングを実行する通常モードとを切り替えられるように構成されてもよい。調整モードにおいて、放射線撮像装置100のユーザは、テスト用の放射線を放射線撮像装置100へ照射する。これに代えて、放射線撮像装置100は、暗電荷を蓄積する動作モードに移行してもよい。そして、制御部106は、1回の初期化動作における駆動信号の立ち上がり時刻と、この初期化動作に対してバイアス電流信号VSDのサンプル値が最大となったサンプリング時刻との間の時間を遅延時間TDとして記憶する。放射線撮像装置100が通常モードに変更された場合に、記憶された遅延時間TDに従って検知回路120がサンプリングを行う。
上述のように、バイアス線Vsを流れる電流のピークのタイミングでサンプリングを行うことによって、S/N比が向上し、放射線の照射の検知の精度が向上する。図14では、図5に示した駆動回路102の駆動タイミングに基づいて説明したが、図12や図13の駆動タイミングでも同様に遅延時間の経過後にサンプリングを行ってもよい。
続いて、図16を参照して、放射線撮像装置100の別の動作例を説明する。図5の例とは、検知回路120のA/D変換器340のサンプリング周期TSが異なっている。その他の点は図5の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。図16の例では、オン時間TH=オフ時間TL=16μ秒とし、サンプリング周期TS=1μ秒とする。この場合に、1回の初期化動作に対して32個のバイアス電流信号VSDが検知回路120から出力される。
y回目の初期化動作において、時刻t0でYs行目の駆動線Gへ供給される駆動信号がハイレベルに切り替わるとする。そして、駆動信号がハイレベルに切り替わったことによる、検知回路120のA/D変換器340へ入力されるアナログ信号への影響が時刻t1で現われるとする。この場合に、時刻t1〜時刻t5までに検知回路120が出力する16個のサンプル値がy回目の初期化動作におけるスイッチ素子Tが導通状態にある場合に対応する。算出部130はこの16個のサンプル値のうち、時刻t3〜時刻t4に出力された中頃の8個のサンプル値の合計値をy回目の初期化動作に対する有効値S(y)とする。同様に、時刻t5〜時刻t9までに検知回路120が出力する16個のサンプル値がy回目の初期化動作におけるスイッチ素子Tが非導通状態にある場合に対応する。算出部130はこの16個のサンプル値のうち、時刻t7〜時刻t8に出力された中頃の8個のサンプル値の合計値をy回目の初期化動作に対するノイズ値N(y)とする。そして、算出部130は、例えば上述の式(1)〜(3)に従って放射線情報を算出する。
続いて、図17を参照しながら放射線撮像装置100の動作の別の例を説明する。図4の例とは、駆動回路102が初期化動作において駆動線Gに供給する駆動信号のタイミングが異なっている。その他の点は図4の例と同じであってもよいので、重複する説明を省略する。駆動回路102は、1フレームの初期化動作において、画素アレイ101の1辺から数えて奇数本目の駆動線Gにハイレベルの駆動信号を順次に供給した後、偶数本目の駆動線Gにハイレベルの駆動信号を順次に供給する。放射線が実際に照射され始めてから、放射線の照射が検知され蓄積動作に移行するまでの間、画素PIXが放射線情報を蓄積しているにもかかわらず、放射線撮像装置100はこの画素PIXに対して初期化動作を行ってしまう。そのため、この間に初期化された画素行からは、放射線情報の一部が失われてしまう。図17の例のように、隣接する画素行が時間的に連続してリセットされないようにすることで、放射線情報の一部が失われた画素行を画像データ内で分散させることができる。これにより、正常に放射線が取得された画素行の情報を用いて、失われた放射線情報を補完して、画像データを補正することが容易になる。
また、図17の例では、駆動回路102は2本の駆動線Gに同時にハイレベルの駆動信号を供給する。これにより、1回の初期化動作において、バイアス線Vsに2行分の画素に蓄積された電荷に比例した電流が流れる。その結果、バイアス電流信号のS/N比を向上できる。図17の例では2本の駆動線Gが同時に駆動されたが、2本以上の任意の本数の駆動線Gを含む駆動線グループであってもよい。また、図17とは異なり、同時に駆動される駆動線Gが互いに隣接していてもよい。放射線撮像装置100は、ユーザによる入力により、同時に駆動される駆動線の本数を変更可能なように構成されてもよい。この場合に、同時に駆動される駆動線の本数の増加に伴い、スイッチングノイズも増加するので、制御部106は駆動線の本数に応じて検知回路120のゲインを切り替えてもよい。
以上のように、本実施形態では、様々な駆動タイミング、サンプリング周期、算出式によって放射線情報が取得される。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限られるものではない。例えば、オン時間THがオフ時間TLよりも長くてもよい。また、1回の初期化動作において、複数の有効値Sと1つのノイズ値Nとがサンプリングされてもよい。また、算出部130は、1回の初期化動作において得られた複数の有効値Sのうちの1つ以上と、複数のノイズ値Nのうちの1つ以上とを用いて放射線情報を算出してもよい。また、算出部130は、有効値Sとノイズ値Nとの両方を用いて放射線情報を算出する必要はなく、複数の有効値Sを用いて放射線情報を算出してもよいし、複数のノイズ値Nを用いて放射線情報を算出してもよい。図5を参照して説明したように、バイアス電流の第1信号はスイッチ素子Tの導通・非導通に限らず、画素アレイ101に放射線が照射されている場合に流れる。従って、算出部130は、放射線が照射されている場合の有効値Sと、その前に取得された放射線が照射されていない場合の有効値Sとの差分を放射線情報としてもよい。同様に、算出部130は、放射線が照射されている場合のノイズ値Nと、その前に取得された放射線が照射されていない場合のノイズ値Nとの差分を放射線情報としてもよい。一般に、算出部130は、検知回路120から供給されたバイアス電流信号VSDの複数回取得されたサンプル値に基づいて放射線情報を算出し、判定部131は、これを閾値と比較することによって、放射線照射の有無を判定しうる。また、有効値S・ノイズ値Nへの重みについても、上述のような方法で決定された値に限られず、1つ以上の有効値S及び1つ以上のノイズ値Nのそれぞれに任意の重みを付してもよい。
[第2実施形態]
図18を参照しながら本発明の別の実施形態の放射線撮像装置1800の全体構成を説明する。放射線撮像装置1800は、メモリ132及び加算器133をさらに有する点で図1の放射線撮像装置100とは異なる。その他の構成は第1実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
図18を参照しながら本発明の別の実施形態の放射線撮像装置1800の全体構成を説明する。放射線撮像装置1800は、メモリ132及び加算器133をさらに有する点で図1の放射線撮像装置100とは異なる。その他の構成は第1実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
メモリ132は、算出部130から出力された放射線情報を1フレーム分(上述の例ではY個)蓄積可能であり、格納した順にFIFO方式で加算器133に出力する。加算器133は、算出部130から出力された放射線情報から、メモリ132から出力された放射線情報を減算して判定部131へ供給する。例えば、算出部130からy回目の初期化動作について得られた放射線情報X(y)が出力される場合に、判定部131にはX(y)−X(y−Y)が供給される。すなわち、判定部131には、1フレーム分前の放射線情報との差分が供給される。
発明者らは、スイッチングノイズの量が駆動線Gごとに異なりうるものの、同一の駆動線Gについては再現性が高いことを見出した。そこで、上述のように、ある駆動線Gを駆動することによって得られた放射線情報から、以前に同一の駆動線Gを駆動することによって得られた放射線情報を減算することによって、スイッチングノイズを効果的に除去できる。これをフレーム補正と呼ぶ。
上述の例では現在の放射線情報から1フレーム前の放射線情報を減算したが、kフレーム(kは2以上)前の放射線情報を減算してもよいし、同じ駆動線Gについての複数フレーム分の放射線情報の平均値(単純平均や加重平均)を減算してもよい。また、メモリ132を算出部130と判定部131との間ではなく、検知回路120と算出部130との間に配置して、算出部130に供給されるバイアス電流信号VSDの段階で減算を行ってもよい。このように、フレーム間で差分をとる場合には、フレームごとに、駆動信号の駆動タイミングとA/D変換器340のサンプル・ホールドタイミングとを一定に揃えることによって効果的にスイッチングノイズを除去しうる。そのため、共通のクロック生成器から駆動回路102とA/D変換器340とにクロックが供給されてもよい。
放射線検出装置1800は、加算器133と判定部131との間に、図21に示される積分回路500を含んでもよい。積分回路500は、シフトレジスタ501と、加算器502a、502bと、積分値を保持するレジスタ503a、503bとを含みうる。判定部131は、比較器504a、504bと、論理和回路505とを含みうる。図21において、加算器133から出力された最新の放射線情報は、Xとして記載されている。
まず、シフトレジスタ501に格納されている値X[n]およびレジスタ503a、503bに保持されている積分値Sum[m]を初期化する。これを積分器のリセットと呼ぶ。次に、不図示のクロックがシフトレジスタ501に与えられる度に、シフトレジスタ501に格納されたX[n]をシフトする。すなわち、シフトレジスタ501は、以下の式で表わされる処理を行う。
X[n]=X[n−1] (n>1)
X[n]=X (n=0)
X[n]=X[n−1] (n>1)
X[n]=X (n=0)
加算器502a、502bと積分値を保持するレジスタ503a、503bとは、不図示のクロックが与えられる度に累積加算(積分)を行う。すなわち、加算器502a、502bおよびレジスタ503a、503bは、以下の式で表わされる処理を行う。加算器502aおよびレジスタ503aによって1つの積分器が構成され、加算器502bおよびレジスタ503bによって他の1つの積分器が構成される。
Sum[m]=X+Sum[m]−X[W[m]]
Sum[m]=X+Sum[m]−X[W[m]]
例えば、リセットが行われてからkクロック後の放射線情報Xkとすると、W[m]=4のときのSum[m]の値は、以下のように変化する。Sum[m]は、放射線情報Xを積分区間W[m]で積分した値である。
Sum[m]=0 (リセット直後)
Sum[m]=X1 (k=1)
Sum[m]=X2+X1 (k=2)
Sum[m]=X3+X2+X1 (k=3)
Sum[m]=X4+X3+X2+X1 (k=4)
Sum[m]=X5+X4+X3+X2 (k=5)
Sum[m]=X6+X5+X4+X3 (k=6)
・・・
Sum[m]=XK+XK−1+XK−2+XK−3 (k=K)
Sum[m]=0 (リセット直後)
Sum[m]=X1 (k=1)
Sum[m]=X2+X1 (k=2)
Sum[m]=X3+X2+X1 (k=3)
Sum[m]=X4+X3+X2+X1 (k=4)
Sum[m]=X5+X4+X3+X2 (k=5)
Sum[m]=X6+X5+X4+X3 (k=6)
・・・
Sum[m]=XK+XK−1+XK−2+XK−3 (k=K)
すなわち、シフトレジスタ501のタップ(読み出し位置)により決定される積分区間で積分値を計算することができる。このような積分値の計算は1クロックで完了するため、照射開始判定の所要時間を大幅に短縮することができる。
上記のような積分器をM個配置することにより、第m積分区間W[m]における第m積分値Sum[m]を得ることができる(m=1〜M)。また、比較器504a、504bのような比較器もM個配置される。比較器は、第m閾値T[m]と第m積分値Sum[m]の比較を行う。論理和回路505により、いずれかの比較器においてSum[m]>T[m]となる場合は、放射線の照射が開始されたものと判定できる。いずれの比較器においてSum[m]>T[m]とならない場合は、放射線が照射されていないと判定する。
図22に示された構成例では、積分値を保持するレジスタごとに加算器および比較器が設けられているが、これは一例に過ぎない。例えば、1つの加算器および比較器を複数のレジスタで共有してもよい。シフトレジスタ501は、単一のブロックで構成されうるが、複数のブロックに分割されてもよい。シフトレジスタ501を構成する複数のブロックは、例えば、FPGA上の互いに異なるメモリ区画に実装されうる。図22に示された構成は、ソフトウエアで実現されてもよい。
判定部131は、放射線情報又は放射線情報の積分値が所定の閾値を上回った場合に放射線が照射されていると判断する。また、図10で示したように、複数の有効値Sの加算値と、複数のノイズ値Nの加算値に対してCDSを行う構成が用いられうる。これらの演算は順不同である。ただし、扱うデータ量を少なくために、加算、CDS、フレーム補正、積分の順に信号処理を行った後、所定の閾値との比較を行ってもよい。
[第3実施形態]
図19を参照しながら本発明の別の実施形態の放射線撮像装置1900の全体構成を説明する。放射線撮像装置1900は、画素列ごとにバイアス線Vsが配置されており、検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を複数備える点で図1の放射線撮像装置100とは異なる。1本のバイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126が設けられている。その他の構成は第1実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。また、放射線撮像装置1900は、第2実施形態のように算出部130と判定部131との間にメモリ132を有してもよい。また、放射線撮像装置1900は、1本のバイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を有する代わりに、2本以上のバイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を有してもよい。
図19を参照しながら本発明の別の実施形態の放射線撮像装置1900の全体構成を説明する。放射線撮像装置1900は、画素列ごとにバイアス線Vsが配置されており、検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を複数備える点で図1の放射線撮像装置100とは異なる。1本のバイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126が設けられている。その他の構成は第1実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。また、放射線撮像装置1900は、第2実施形態のように算出部130と判定部131との間にメモリ132を有してもよい。また、放射線撮像装置1900は、1本のバイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を有する代わりに、2本以上のバイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を有してもよい。
図14を参照して上述したように、駆動信号が立ち上がってから、バイアス電流の第2信号がピークとなるまでの時間は、駆動回路102からスイッチ素子Tまでの駆動線Gの部分の時定数に依存する。そこで、本実施形態では、駆動回路102からスイッチ素子Tまでの駆動線Gの部分の長さが互いに等しい、列方向に並んだ画素PIXに共通にバイアス線Vsを接続し、バイアス線Vsごとに検知回路120及び基準バイアス電位発生回路126を設ける。この場合に、バイアス電流の第2信号のピークの位置は検知回路120ごとに異なりうるので、検知回路120ごとに上述の方法で遅延時間TDを決定し、サンプリングを行う。複数の検知回路120のそれぞれから出力されたバイアス電流信号VSDは加算されて算出部130に供給される。以降の処理は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。本実施形態では、バイアス電流信号のS/N比をさらに向上できる。
[第4実施形態]
本実施形態に係る放射線撮像装置の構成は、上述の第1実施形態から第3実施形態の何れの放射線撮像装置と同じであってもよいので、放射線撮像装置100を例として説明する。本実施形態では、放射線撮像装置100は放射線が照射されていない場合に発生しているノイズを測定し、このノイズの量に基づいて自身の動作設定を変更する。ここで、動作設定とは、上述のオン時間TH、オフ時間TL、サンプリング周期TS、放射線情報を算出するための数式、同時に駆動する駆動線Gの本数、判定部131が放射線情報と比較する閾値などの、図3の放射線検知動作に関する設定でありうる。
本実施形態に係る放射線撮像装置の構成は、上述の第1実施形態から第3実施形態の何れの放射線撮像装置と同じであってもよいので、放射線撮像装置100を例として説明する。本実施形態では、放射線撮像装置100は放射線が照射されていない場合に発生しているノイズを測定し、このノイズの量に基づいて自身の動作設定を変更する。ここで、動作設定とは、上述のオン時間TH、オフ時間TL、サンプリング周期TS、放射線情報を算出するための数式、同時に駆動する駆動線Gの本数、判定部131が放射線情報と比較する閾値などの、図3の放射線検知動作に関する設定でありうる。
図20を参照して、本実施形態における放射線撮像装置100の動作例を説明する。S2010で、制御部106はノイズ測定を開始する。制御部106は、放射線撮像装置100のユーザからの入力に応じてノイズ測定を開始してもよいし、放射線撮像装置100の電源投入後に自動的にノイズ測定を開始してもよい。
S2020で、制御部106はノイズ測定終了条件を満たしたかを判定する。ノイズ測定の終了条件は、例えばノイズ測定の開始から所定の時間が経過したことであってもよいし、ユーザから終了を示す入力があったことであってもよい。ノイズ測定終了条件を満たしていない場合(S2020でNO)に、制御部106はS2030で初期化動作を継続する。ここでの初期化動作とは、図3の初期化動作S370と同様であるが、判定部131は放射線照射の有無を判定する代わりに、算出部130から供給された放射線情報を格納する。例えば、判定部131は最新の1フレーム分の放射線情報を格納しうる。そして、処理はS2020に戻り、制御部106は、ノイズ測定終了条件を満たすかを判定する。
ノイズ測定終了条件を満たした場合(S2020でYES)に、S2040で、制御部106は、判定部131に格納された放射線情報が所定の値よりも大きいか否かを判定する。図20のノイズ判定処理では、放射線撮像装置100に放射線が照射されないため、放射線情報は、上述のCDS動作によっても除去されなかったノイズを表す。このノイズが大きい状態では、図3の処理を開始したとしても、放射線照射の有無を正常に判定できない場合がある。そこで、ノイズが所定の値よりも大きい場合(S2040でYES)に、S2050で、制御部106は動作設定を変更する。例えば、制御部106は判定部131がS320で放射線情報との比較に用いる閾値を大きくしてもよいし、検出されたノイズの周波数特性に応じて、外来ノイズの影響を減らすように、駆動回路102の駆動周期を変更してもよい。ノイズが所定の値よりも小さい場合(S2040でNO)に、制御部106は、図3のS310に移行し、撮像待機開始状態を開始する。この場合に、制御部106は動作設定を変更してもよい。例えば、制御部106は判定部131がS320で放射線情報との比較に用いる閾値を小さくしてもよい。
S2050で、動作設定を変更した後、更にS2020に戻ってノイズ測定を繰り返してもよい。また、S2040で、ノイズの値が所定の値を大幅に超えて上回った場合に、制御部106はこの結果をユーザに提示してもよい。この場合に、制御部106は撮像待機状態への移行を禁止してもよい。
図22は、本発明に係る放射線撮像装置をX線診断システム(放射線撮像システム)応用した例を示した図である。放射線撮像システムは、放射線撮像装置6040(上記の放射線撮像装置100、1800、1900に対応)と、放射線撮像装置6040から出力される信号を処理するイメージプロセッサ6070とを備える。X線チューブ(放射線源)6050で発生したX線6060は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、放射線撮像装置6040に入射する。この入射したX線には被験者6061の体内部の情報が含まれている。イメージプロセッサ(プロセッサ)6070は、放射線撮像装置6040から出力される信号(画像)を処理し、例えば、処理によって得られた信号に基づいて制御室のディスプレイ6080に画像を表示させることができる。
また、イメージプロセッサ6070は、処理によって得られた信号を伝送路6090を介して遠隔地へ転送することができる。これにより、別の場所のドクタールームなどに配置されたディスプレイ6081に画像を表示させたり、光ディスク等の記録媒体に画像を記録したりすることができる。記録媒体は、フィルム6110であってもよく、この場合、フィルムプロセッサ6100がフィルム6110に画像を記録する。
上述の各実施形態の一部の動作は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することもできる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムも本発明の実施形態として適用することができる。
100 放射線撮像装置、101 画素アレイ、102 駆動回路、105 信号処理回路、106 制御部
上記課題に鑑みて、本発明の1つの側面は、放射線を電荷に変換し蓄積する変換素子及び前記変換素子を信号線に接続するスイッチ素子を含む複数の画素が複数の行および複数の列を構成するように配列された画素アレイと、前記複数の画素の前記変換素子にバイアス電位を与えるためのバイアス線と、前記複数の画素の前記スイッチ素子の制御端子に接続された複数の駆動線と、1つ以上の駆動線ごとに駆動信号を供給する駆動部であって、各駆動信号を、前記スイッチ素子を非導通状態にするオフ電圧から、前記スイッチ素子を導通状態にするオン電圧に切り替え、前記オフ電圧に戻す初期化動作を繰り返す駆動部と、ある1つ以上の駆動線への駆動信号を前記オン電圧へ切り替えてから、次の1つ以上の駆動線への駆動信号を前記オン電圧へ切り替えるまでの駆動周期ごとに、前記複数の駆動線の少なくとも1つに前記オン電圧が供給されていることに応じて前記バイアス線を流れる電流を表す有効値と、前記複数の駆動線のそれぞれに前記オフ電圧が供給されていることに応じて前記バイアス線を流れる電流を表すノイズ値とを取得する取得部と、前記有効値及び前記ノイズ値に基づいて放射線情報を算出する算出部と、前記放射線情報に基づいて前記画素アレイへの放射線の照射の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とする放射線撮像装置を提供する。
Claims (20)
- 放射線を電荷に変換し蓄積する変換素子及び前記変換素子を信号線に接続するスイッチ素子を含む複数の画素が複数の行および複数の列を構成するように配列された画素アレイと、
前記複数の画素の前記変換素子にバイアス電位を与えるためのバイアス線と、
前記複数の画素の前記スイッチ素子の制御端子に接続された複数の駆動線と、
1つ以上の駆動線を含む駆動線グループごとに駆動信号を供給し、各駆動信号を、前記スイッチ素子を非導通状態にするオフ電圧から、前記スイッチ素子を導通状態にするオン電圧に切り替え、前記オフ電圧に戻す初期化動作を繰り返す駆動部と、
ある駆動線グループへの駆動信号を前記オン電圧へ切り替えてから、次の駆動線グループへの駆動信号を前記オン電圧へ切り替えるまでの駆動周期ごとに、前記バイアス線を流れる電流を表す信号値を複数回取得する取得部と、
複数個の前記信号値に基づいて放射線情報を算出する算出部と、
前記放射線情報に基づいて前記画素アレイへの放射線の照射の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とする放射線撮像装置。 - 前記駆動部は、ある駆動線グループへの駆動信号を前記オフ電圧へ戻した後、時間間隔をおいて、次の駆動線グループへの駆動信号を前記オン電圧へ切り替え、
前記取得部は、前記複数の駆動線の少なくとも1つに前記オン電圧が供給されていることに応じて前記バイアス線を流れる電流を表す信号値を有効値として取得し、前記複数の駆動線のそれぞれに前記オフ電圧が供給されていることに応じて前記バイアス線を流れる電流を表す信号値をノイズ値として取得し、
前記算出部は、前記有効値と前記ノイズ値とに基づいて前記放射線情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。 - 前記算出部は、ある駆動周期について取得された前記有効値と、当該駆動周期について取得された前記ノイズ値及び当該駆動周期の直前の駆動周期で取得された前記ノイズ値の少なくとも一方とに基づいて前記放射線情報を算出することを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
- 前記算出部は、1つ以上の前記有効値から算出される値と、1つ以上の前記ノイズ値から算出される値との差分に基づいて前記放射線情報を算出し、
前記判定部は、前記放射線情報を閾値と比較することによって前記判定を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の放射線撮像装置。 - 前記取得部は、前記駆動周期ごとに、前記ノイズ値を複数回取得し、
前記算出部は、前記1つ以上のノイズ値から算出される値を、複数の前記ノイズ値に重みを付けて加算することによって算出することを特徴とする請求項4に記載の放射線撮像装置。 - 前記算出部は、前記放射線情報を算出するために用いられる有効値に対して近い時刻に取得されたノイズ値ほど大きな重みを付けることを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
- 前記取得部は、前記駆動周期ごとに、前記有効値を複数回取得し、
前記算出部は、前記1つ以上の有効値から算出される値を、複数の前記有効値に重みを付けて加算することによって算出することを特徴とする請求項4又は5に記載の放射線撮像装置。 - 前記算出部は、前記有効値と、当該有効値の取得とは時間間隔をおいて取得されたノイズ値とに基づいて前記放射線情報を算出することを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記駆動部は、ある駆動線グループへの駆動信号を前記オフ電圧に切り替えるとともに、次の駆動線グループへの駆動信号を前記オン電圧に切り替え、
前記算出部は、ある駆動周期について取得された前記有効値と、当該駆動周期とは異なる駆動周期で取得された前記有効値とに基づいて前記放射線情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。 - 前記算出部は、ある駆動周期について取得された前記有効値と、当該駆動周期の直後の駆動周期で取得された前記有効値及び当該駆動周期の直前の駆動周期で取得された前記有効値の少なくとも一方とに基づいて算出することを特徴とする請求項9に記載の放射線撮像装置。
- 前記算出部は、前記駆動部がある駆動線グループへの前記駆動信号を前記オン電圧に切り替えた後、所定の遅延時間が経過した後に前記取得部が取得した1つ以上の信号値と、当該1つ以上の信号値の取得とは時間をおいて取得された1つ以上の信号値とに基づいて前記放射線情報を算出することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記所定の遅延時間は、前記駆動線の時定数と前記バイアス線の時定数との少なくとも一方に基づいて決定されることを特徴とする請求項11に記載の放射線撮像装置。
- 前記バイアス線を複数備えるとともに、複数の前記バイアス線のそれぞれについて前記取得部を備え、
前記所定の遅延時間は、前記取得部ごとに決定されることを特徴とする請求項12に記載の放射線撮像装置。 - 前記放射線情報を記憶するためのメモリを更に備え、
前記判定部は、ある駆動周期について算出された前記放射線情報と、当該駆動周期で前記オン電圧が供給された駆動線グループについて、当該駆動周期よりも前の駆動周期で算出されて、前記メモリに記憶された放射線情報との差分に基づいて前記画素アレイへの放射線の照射の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の放射線撮像装置。 - 前記取得部はA/D変換器を含み、
前記信号値は、前記バイアス線を流れる電流を表すアナログ信号値を前記A/D変換器がサンプリングすることによって得られたディジタル信号値であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置。 - 前記駆動部は、ある駆動周期で前記オン電圧が供給される1つ以上の駆動線と、次の駆動周期で前記オン電圧が供給される1つ以上の駆動線とが互いに隣接しないように前記駆動信号を供給することを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記駆動部は、前記画素アレイの1辺から数えて奇数本目にある前記駆動線への前記駆動信号を順次に前記オン電圧に切り替えた後、偶数本目にある前記駆動線への前記駆動信号を順次に前記オン電圧に切り替えることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記駆動線グループは2以上の駆動線を含むことを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 前記判定部が前記画素アレイへ放射線が照射されていると判定した場合に、前記駆動部は前記駆動信号の前記オン電圧への切り替えを終了することを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
- 請求項1乃至19の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
前記放射線撮像装置から出力される信号を処理するプロセッサと
を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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