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JP2016142402A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置 Download PDF

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JP2016142402A JP2015021260A JP2015021260A JP2016142402A JP 2016142402 A JP2016142402 A JP 2016142402A JP 2015021260 A JP2015021260 A JP 2015021260A JP 2015021260 A JP2015021260 A JP 2015021260A JP 2016142402 A JP2016142402 A JP 2016142402A
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康人 石原
Yasuto Ishihara
康人 石原
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Abstract

【課題】部品点数を削減できるとともに小型化が可能な動力伝達装置を提供することを目的とする。【解決手段】動力伝達装置1は、外歯車である第一太陽歯車10と、内歯車である第二太陽歯車20と、内歯32と外歯33との間に中心軸線Ac方向に延伸する円筒状内面34aを有する遊星歯車30と、円筒状内面34aの中心Cyを通る回転軸線Af1,Af2周りに遊星歯車30に対して相対回転可能に設けられた円筒部材44と、支持軸線Asに対して円筒部材44の回転軸線Af1,Af2を偏心させた状態で、当該円筒部材44を支持軸線As周りに回転可能に支持するキャリア本体41,42と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、遊星機構を用いて回転動力を変速して伝達する動力伝達装置に関するものである。
例えば特許文献1,2には、動力伝達装置として、遊星機構を用いて回転動力を変速する変速装置が開示されている。特許文献1の変速装置は、中心部に配置された偏心部(カム部)を回転させることにより遊星歯車を揺動させ、当該遊星歯車の自転成分をピン部材により出力する。また、特許文献2の変速装置は、カム部がキャリア軸に設けられ、当該キャリア軸を回転させることにより遊星歯車を揺動させる。
特開2011−208767号公報 特開2012−229816号公報
特許文献1の変速装置は、遊星歯車と内歯車の噛合位置に変化に伴ってピン部材に伝達される回転動力の大きさが変動する、ピン部材に要求される強度が比較的高くなる。また、特許文献2の変速装置は、軸線方向において遊星歯車とは異なる位置に、カム部を自転させるための機構を設ける必要があり、軸線方向の小型化が容易でない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減できるとともに小型化が可能な動力伝達装置を提供することを目的とする。
(請求項1)本発明に係る動力伝達装置は、外歯車である第一太陽歯車と、前記第一太陽歯車の中心軸線上に同軸に配置され、内歯車である第二太陽歯車と、前記第一太陽歯車と噛合する内歯と、前記第二太陽歯車と噛合する外歯と、前記内歯と前記外歯との間に前記中心軸線方向に延伸する円筒状内面と、を有する遊星歯車と、前記遊星歯車との間で動力伝達可能に前記円筒状内面の内側に配置され、当該円筒状内面の中心を通る回転軸線周りに前記遊星歯車に対して相対回転可能に設けられた円筒部材と、前記円筒状内面の内側を通り且つ前記回転軸線に平行な支持軸線に対して前記円筒部材の前記回転軸線を偏心させた状態で、当該円筒部材を前記支持軸線周りに回転可能に支持するキャリア本体と、を備える。
請求項1に記載の発明によると、遊星歯車は、中心軸線周りに公転可能に、且つ自転成分をキャリア本体に伝達可能に支持される。このとき、遊星歯車が円筒状内面を円筒部材により支持されるため、遊星歯車と内歯車(第二太陽歯車)との噛合位置の変化によらず、円筒部材に伝達される回転動力は一定となる。よって、円筒部材を含むキャリアに要求される強度が比較的小さくなり、結果として装置全体として小型化を図ることができる。
また、上記構成によると、遊星歯車は、当該遊星歯車の内歯が外歯車(第一太陽歯車)に噛合して、外歯車との間で回転動力を伝達可能である。これにより、遊星歯車は、外歯車、円筒部材および内歯車(第二太陽歯車)との関係により自転および公転する。つまり、本構成では、円筒部材を自転させるための機構を省略できるので、部品点数を削減できるとともに、中心軸線方向における装置の寸法を小さくできる。また、遊星歯車の内歯と外歯車(第一太陽歯車)との歯数差により変速比を高くすることができる。
実施形態における動力伝達装置の軸方向の断面図であり、図2のI-I断面図である。 図1のII-II断面図である。
以下、本発明の動力伝達装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、動力伝達装置は、遊星機構を用いて、駆動源より入力した回転動力を減速して出力する減速装置に用いられた構成を例示する。
<実施形態>
(動力伝達装置1の構成)
実施形態の動力伝達装置1の構成について、図1および図2を参照して説明する。この動力伝達装置1は、図1および図2に示すように、ハウジング2と、入力軸3と、出力軸4と、第一太陽歯車10と、第二太陽歯車20と、2つの遊星歯車30と、キャリア40とを備えて構成される。
ハウジング2は、減速装置の外周形状の一部を構成する固定部材である。入力軸3および出力軸4は、ハウジング2に中心軸線Acを中心にして回転可能に支持された軸部材である。入力軸3の一端は、例えば電動モータなどの駆動源の出力軸と一体回転するように連結される。出力軸4は、動力伝達装置1により減速された回転動力を出力する。
第一太陽歯車10は、外周面に外歯を形成された外歯車である。第一太陽歯車10の外歯の歯幅は、2つの遊星歯車30の中心軸線Ac方向の幅よりも長く設定される。第一太陽歯車10は、入力軸3に連結され、入力軸3と一体的に回転する。第二太陽歯車20は、本実施形態において、ハウジング2の円筒状内面に直接形成された内歯車である。第二太陽歯車20は、第一太陽歯車10の中心軸線Ac上に同軸に配置される。
複数の遊星歯車30は、中心軸線Ac方向に並列に、且つ中心軸線Ac周りに等間隔(本実施形態においては180°)に配置される。2つの遊星歯車30は、共通部材であるため、以下では動力伝達装置1の入力側(図1の左側)に配置された遊星歯車30について説明する。遊星歯車30は、図2に示すように、歯車本体31と、内歯32と、外歯33と、2つの挿入孔34と、2つの貫通孔35とを有する。
歯車本体31は、全体形状としては環状に形成される。歯車本体31は、中心軸線Ac方向に所定の厚みを有する。内歯32は、歯車本体31の円筒状内面に形成され、第一太陽歯車10に噛合する。内歯32の歯数は、第一太陽歯車10の歯数よりも多く設定される。外歯33は、歯車本体31の外周面に形成され、第二太陽歯車20に噛合する。本実施形態において、第二太陽歯車20および遊星歯車30の外歯33は、インボリュート歯形に形成される。外歯33の歯数は、第二太陽歯車20の歯数よりも少なく設定される。なお、本実施形態において、第一太陽歯車10と遊星歯車30の内歯32の歯数差St1は、第二太陽歯車20と遊星歯車30の外歯33との歯数差St2に等しく設定される(St1=St2)。
複数の挿入孔34は、中心軸線Ac方向に貫通して形成され、後述するキャリア40のカム部材44が挿入される。複数の挿入孔34は、遊星歯車30の回転軸線Ar1(Ar2)周りに等間隔(本実施形態においては180°)に配置される。挿入孔34の各々は、歯車本体31の径方向において、内歯32と外歯33との間に中心軸線Ac方向に延伸する円筒状内面34aを形成される。
複数の貫通孔35は、中心軸線Ac方向に貫通して形成される。貫通孔35の各々は、図2に示すように、内歯32、外歯33、および挿入孔34から所定の間隔を確保しつつ、これらの形状に倣う形状に形成される。即ち、遊星歯車30は、貫通孔35の形成により、歯車本体31の必要強度を確保しつつ、一定の軽量化が図られている。当該貫通孔35の内側には、後述するキャリア40の連結部材45が非接触の状態で貫通される。
キャリア40は、2つの遊星歯車30を保持するとともに、遊星機構により減速された回転動力を出力軸4に伝達する。キャリア40は、図1に示すように、一対のキャリア本体41,42と、2本のキャリア軸43と、複数のカム部材44(本発明の「円筒部材」に相当する)と、2本の連結部材45と、一対の保持プレート46,47とを有する。
一対のキャリア本体41,42は、2つの遊星歯車30に対して中心軸線Ac方向の両側に配置される環状部材である。キャリア本体41,42の各々は、中心部に形成された内周面において軸受を介して入力軸3に支持される。また、一対のキャリア本体41,42は、軸受を介して2本のキャリア軸43を両持ちで支持する。これにより、キャリア軸43の各々は、キャリア本体41,42に対して支持軸線As周りに相対回転可能に構成される。
複数のカム部材44は、本実施形態において、2本のキャリア軸43に2つずつ配置される。カム部材44は、遊星歯車30の円筒状内面34aの内径よりも小径の外径を有する円筒状外面を有する円筒部材である。カム部材44は、遊星歯車30との間で動力伝達可能に遊星歯車30の円筒状内面34aの内側に配置される。本実施形態においては、カム部材44は、円筒状内面34aとの間に複数のニードル51を介在され、当該円筒状内面34aの中心Cyを通る回転軸線Af1,Af2周りに遊星歯車30に対して相対回転可能に設けられる。
また、カム部材44の各々は、キャリア軸43の外周面に偏心した状態で固定される。これにより、一対のキャリア本体41,42は、円筒状内面34aの内側を通り且つ回転軸線Af1,Af2に平行な支持軸線Asに対してカム部材44の回転軸線Af1,Af2を偏心させた状態で、当該カム部材44を支持軸線As周りに回転可能に支持する。上記の支持軸線Asは、キャリア軸43の回転中心を通る軸線である。
より詳細には、同一のキャリア軸43に配置された2つのカム部材44は、支持軸線Asに対して偏心方向が反対となるように配置される。このような構成により、カム部材44の円筒状外面は、当該円筒状外面の中心(円筒状内面34aの中心Cyに一致する)が支持軸線Asに対して偏心することによってカム面を構成する。また、支持軸線Asから回転軸線Af1,Af2までの距離(即ち、カム部材44の偏心量N)は、本実施形態において、遊星歯車30が第一太陽歯車10および第二太陽歯車20に噛合した状態における第一太陽歯車10と遊星歯車30の中心間距離Dに等しく設定される(N=D)。
連結部材45の各々は、中心軸線Ac方向に並列に配置された2つの遊星歯車30の貫通孔35をそれぞれ貫通し、対向する一対のキャリア本体41,42を連結する。連結部材45の各々は、中心軸線Ac方向の両端面が一対のキャリア本体41,42の端面に接触した状態で、2本の連結ボルト71により固定される。これにより、一対のキャリア本体41,42は、2本の連結部材45を介して一体的に固定される。
一対の保持プレート46,47は、2つの遊星歯車30を保持する一対のキャリア本体41,42、2本のキャリア軸43、複数のカム部材44、および連結部材45により構成される構造体に対して中心軸線Ac方向の両側に配置され、当該構造体をハウジング2に対して回転可能に保持する。保持プレート46,47の各々は、円盤状に形成され、外周面において軸受を介してハウジング2に支持される。
入力側(図1の左側)に配置された第一の保持プレート46は、中心部に貫通して形成された孔部の内側を入力軸3が非接触の状態で貫通される。出力側(図1の右側)に配置された第二の保持プレート47は、出力軸4に固定され、出力軸4と一体的に回転する。第一の保持プレート46は、入力側のキャリア本体41に対してキャリア軸43が位置する位相とは異なる位相において、当該入力側のキャリア本体41に連結ボルト72により一体的に固定される。
同様に、第二の保持プレート47は、出力側のキャリア本体42に対してキャリア軸43が位置する位相とは異なる位相において、当該出力側のキャリア本体42に連結ボルト72により一体的に固定される。なお、図1においては、2本の連結ボルト72を、キャリア軸43が位置する位相に重ねて示している(図1の上側)。
(動力伝達装置1の動作)
本実施形態の動力伝達装置1の動作について説明する。先ず、図示しない電動モータなどの駆動源の作動に伴って、入力軸3より回転動力が動力伝達装置1に入力される。入力軸3の回転により、入力軸3と一体的に第一太陽歯車10が中心軸線Ac周りに回転する。そうすると、第一太陽歯車10に噛合する2つの遊星歯車30は、第一太陽歯車10と内歯32の歯数差St1、および第二太陽歯車20と外歯33の歯数差St2に基づいて、中心軸線Ac周りに公転運動するとともに、遊星歯車30の回転軸線Ar1,Ar2周りに自転運動する。
このとき、遊星歯車30の円筒状内面34aに挿入されたカム部材44は、遊星歯車30の公転運動に伴って、遊星歯車30の円筒状内面34aの中心Cyを通る回転軸線Af1(Af2)周りに遊星歯車30に対して相対回転する。また、カム部材44は、キャリア軸43により偏心して支持されているため、キャリア軸43の支持軸線As周りに偏心回転する。そのため、カム部材44のカム面(円筒状外面)において上記の回転動力を伝達される部位は、偏心回転に伴ってカム面の円周方向に変位する。
これにより、遊星歯車30の自転成分がキャリア軸43を介して一対のキャリア本体41,42に伝達される。一対のキャリア本体41,42および一対の保持プレート46,47は、遊星歯車30の自転運動と同一の回転数で回転して、減速された回転動力を出力軸4へと出力する。
なお、動力伝達装置1の作動中において、遊星歯車30は、一対のキャリア本体41,42に対して揺動する。このとき、図2に示すように、遊星歯車30の貫通孔35とキャリア40の連結部材45との間には十分な隙間が設けられており、揺動する遊星歯車30に対する連結部材45の非接触状態が維持される。
(実施形態の構成による効果)
実施形態に係る動力伝達装置1は、外歯車である第一太陽歯車10と、第一太陽歯車10の中心軸線Ac上に同軸に配置され、内歯車である第二太陽歯車20と、第一太陽歯車10と噛合する内歯32と、第二太陽歯車20と噛合する外歯33と、内歯32と外歯33との間に中心軸線Ac方向に延伸する円筒状内面34aと、を有する遊星歯車30と、遊星歯車30との間で動力伝達可能に円筒状内面34aの内側に配置され、当該円筒状内面34aの中心Cyを通る回転軸線Af1(Af2)周りに遊星歯車30に対して相対回転可能に設けられた円筒部材(カム部材44)と、円筒状内面34aの内側を通り且つ回転軸線Af1,Af2に平行な支持軸線Asに対して円筒部材(カム部材44)の回転軸線Af1(Af2)を偏心させた状態で、当該円筒部材(カム部材44)を支持軸線As周りに回転可能に支持するキャリア本体41,42と、を備える。
このような構成によると、遊星歯車30は、中心軸線Ac周りに公転可能に、且つ自転成分をキャリア本体41,42に伝達可能に支持される。このとき、遊星歯車30が円筒状内面34aをカム部材44により支持されるため、遊星歯車30と内歯車(第二太陽歯車20)との噛合位置の変化によらず、カム部材44に伝達される回転動力は一定となる。よって、カム部材44を含むキャリア40に要求される強度が比較的小さくなり、結果として装置全体として小型化を図ることができる。
また、上記構成によると、遊星歯車30は、当該遊星歯車30の内歯32が第一太陽歯車10に噛合して、外歯車との間で回転動力を伝達可能である。これにより、遊星歯車30は、第一太陽歯車10、カム部材44、および第二太陽歯車20との関係により自転および公転する。つまり、本構成では、カム部材44を自転させるための機構を省略できるので、部品点数を削減できるとともに、中心軸線Ac方向における装置の寸法を小さくできる。また、遊星歯車30の内歯32と第一太陽歯車10との歯数差St1により変速比を高くすることができる。
また、支持軸線Asから回転軸線Af1,Af2までの距離(偏心量N)は、遊星歯車30が第一太陽歯車10および第二太陽歯車20に噛合した状態における第一太陽歯車10と遊星歯車30の中心間距離Dに等しく設定される。第一太陽歯車10と遊星歯車30の内歯32との歯数差St1は、第二太陽歯車20と遊星歯車30の外歯33との歯数差St2に等しく設定される。
このような構成によると、遊星歯車30は、内歯32が第一太陽歯車10に噛合し、且つ外歯33が第二太陽歯車20に噛合した状態を好適に維持される。よって、動力伝達装置1の動作をより安定化させることができる。
また、遊星歯車30は、中心軸線Ac方向に貫通する貫通孔35を有する。動力伝達装置1は、遊星歯車30に対して中心軸線Ac方向の両側に配置される一対のキャリア本体41,42と、遊星歯車30の貫通孔35を貫通し、一対のキャリア本体41,42を連結する連結部材45と、を有する。
このような構成によると、カム部材44が一対のキャリア本体41,42により両持ち支持されるため、動力伝達装置1の動作をより安定化させることができ、また伝達可能な最大トルクを増大させることができる。また、遊星歯車30は、貫通孔35が設けられることにより軽量化される。これにより、中心軸線Ac周りに偏心した遊星歯車30の公転運動に伴い発生する慣性質量を低減できる。よって、動力伝達の際に生じる装置の振動が低減される。
また、第二太陽歯車20および遊星歯車30の外歯33は、インボリュート歯形に形成される。
このような構成によると、インボリュート歯形は加工性がよいため、内歯車である第二太陽歯車20および遊星歯車30の外歯33をインボリュート歯形に形成することにより、製造コストを低減できる。また、インボリュート歯形は噛み合い性が良いため、設計自由度が比較的高く、また動力伝達装置1の組み付け性を向上できる。
<実施形態の変形態様>
実施形態の動力伝達装置1は、第一太陽歯車10を入力部材、第二太陽歯車20を固定部材、キャリア40のキャリア本体41,42を出力部材とした。これに対して、入力部材、固定部材、および出力部材は、相互に入れ換えることが可能である。例えば、実施形態の動力伝達装置1において、キャリア本体41,42から回転動力を入力して、当該回転動力を増速して第一太陽歯車10から出力することが可能である。
また、キャリア本体41,42を固定部材として、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20の一方を入力部材、他方を出力部材としてもよい。同様に、第一太陽歯車10を固定部材として、第二太陽歯車20およびキャリア本体41,42の一方を入力部材、他方を出力部材としてもよい。このような構成は、実施形態と同様の効果を奏する。
実施形態のキャリア40は、一対のキャリア本体41,42によりキャリア軸43を両持ち支持する。これに対して、キャリア40は、キャリア軸43を片持ちで支持する構成としてもよい。また、キャリア40が一対のキャリア本体41,42を有する構成において、連結部材45は、例えば伝達する回転動力の大きさに応じて強度を設定される。この連結部材45は、遊星歯車30の貫通孔35を貫通する他に、キャリア軸43の内部を挿通して一対のキャリア本体41,42を連結する構成としてもよい。
また、キャリア40は、キャリア本体41,42に対して相対回転可能にキャリア軸43を保持し、且つ当該キャリア軸43に偏心して固定されたカム部材44を有する。これに対して、キャリア40は、キャリア本体41,42にキャリア軸43を一体的に固定するとともに、当該キャリア軸43の外周にカム部材44を偏心させた状態で且つ相対回転可能に保持してもよい。このような構成においても実施形態と同様の効果を奏する。
また、実施形態の第二太陽歯車20および遊星歯車30の外歯33は、インボリュート歯形に形成される。これに対して、第二太陽歯車20および遊星歯車30の外歯33は、サイクロイド歯形に形成されてもよい。サイクロイド歯形は、インボリュート歯形と比較して噛合する歯数が多くなる。そのため、上記のような構成によると、遊星歯車30と第二太陽歯車20との間で伝達可能な最大トルクを増大させることができる。
1:動力伝達装置、 10:第一太陽歯車、 20:第二太陽歯車、 30:遊星歯車、 32:内歯、 33:外歯、 34a:円筒状内面、 35:貫通孔、 40:キャリア、 41,42:キャリア本体、 44:カム部材(円筒部材)、 45:連結部材、 Ac:中心軸線、 Ar1,Ar2:(遊星歯車の)回転軸線、 As:支持軸線As、 Cy:円筒内周面の中心、 Af1,Af2:(カム部材の)回転軸線、 N:偏心量、 D:中心間距離、 St1,St2:歯数差

Claims (5)

  1. 外歯車である第一太陽歯車と、
    前記第一太陽歯車の中心軸線上に同軸に配置され、内歯車である第二太陽歯車と、
    前記第一太陽歯車と噛合する内歯と、前記第二太陽歯車と噛合する外歯と、前記内歯と前記外歯との間に前記中心軸線方向に延伸する円筒状内面と、を有する遊星歯車と、
    前記遊星歯車との間で動力伝達可能に前記円筒状内面の内側に配置され、当該円筒状内面の中心を通る回転軸線周りに前記遊星歯車に対して相対回転可能に設けられた円筒部材と、
    前記円筒状内面の内側を通り且つ前記回転軸線に平行な支持軸線に対して前記円筒部材の前記回転軸線を偏心させた状態で、当該円筒部材を前記支持軸線周りに回転可能に支持するキャリア本体と、
    を備える動力伝達装置。
  2. 前記支持軸線から前記回転軸線までの距離は、前記遊星歯車が前記第一太陽歯車および前記第二太陽歯車に噛合した状態における前記第一太陽歯車と前記遊星歯車の中心間距離に等しく設定され、
    前記第一太陽歯車と前記遊星歯車の内歯との歯数差は、前記第二太陽歯車と前記遊星歯車の外歯との歯数差に等しく設定される、請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記遊星歯車は、前記中心軸線方向に貫通する貫通孔を有し、
    前記動力伝達装置は、
    前記遊星歯車に対して前記中心軸線方向の両側に配置される一対の前記キャリア本体と、
    前記遊星歯車の前記貫通孔を貫通し、一対の前記キャリア本体を連結する連結部材と、を有する、請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第二太陽歯車および前記遊星歯車の外歯は、インボリュート歯形に形成される、請求項1〜3の何れか一項に記載の動力伝達装置。
  5. 前記第二太陽歯車および前記遊星歯車の外歯は、サイクロイド歯形に形成される、請求項1〜3の何れか一項に記載の動力伝達装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018235872A1 (ja) * 2017-06-21 2020-04-16 富士フイルム株式会社 有機el表示装置用位相差板、有機el表示装置および位相差板の製造方法

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